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JP2018168071A - 皮膚貼付用粘着剤、皮膚用貼付剤、および剥離用シート状部材付き皮膚用貼付剤の製造方法 - Google Patents

皮膚貼付用粘着剤、皮膚用貼付剤、および剥離用シート状部材付き皮膚用貼付剤の製造方法 Download PDF

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JP2018168071A JP2017064206A JP2017064206A JP2018168071A JP 2018168071 A JP2018168071 A JP 2018168071A JP 2017064206 A JP2017064206 A JP 2017064206A JP 2017064206 A JP2017064206 A JP 2017064206A JP 2018168071 A JP2018168071 A JP 2018168071A
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Abstract

【課題】 本発明は、膚面への粘着性、皮膚刺激性、皮膚からの剥離性、薬剤の溶解性、および粘着剤中からの薬剤放出性に優れた皮膚貼付剤に好適な皮膚貼付用粘着剤を提供することを目的とする。【解決手段】アミンオキシド基を0.25〜3.00mmol/g含み、ガラス転移温度が−60℃〜−5℃であり、かつ、質量平均分子量が10000〜10000000であるポリマー(a)と、経皮吸収性薬剤(b)とを、含むことを特徴とする皮膚貼付用粘着剤。【選択図】 なし

Description

本発明は、経皮吸収性薬剤を含む皮膚貼付用粘着剤、該粘着剤を用いた皮膚用貼付剤、および剥離用シート状部材付き皮膚用貼付剤の製造方法に関する。
従来、皮膚の創傷被覆や医療用具を皮膚に固定するために、各種皮膚貼付用粘着剤が用いられている。また、皮膚を通して経皮吸収性薬剤を生体内に投与するための経皮吸収製剤として、膏体や、粘着剤を用いたパップ剤や経皮吸収性粘着シートなどの経皮吸収型の外用貼付剤が開発されている。そのなかでも、投与作業が比較的容易で投与量を制御できることから、粘着剤中に経皮吸収性薬剤を含有させた経皮吸収性粘着シートが注目されている。
このような経皮吸収性粘着シートは、経皮吸収用薬剤を含有する粘着剤層を皮膚面に貼付して使用されるため、皮膚刺激性がないことや、皮膚面への接着性(密着性)が求められる。また、より確実な治療効果を上げるために、長時間患部に持続的に薬剤を投与できる経皮吸収型貼付剤の開発が期待されている。そのため、粘着剤の薬剤溶解性の向上や、粘着剤中からの薬剤放出性の向上が求められている。
このような要求に応えるため、皮膚貼付用粘着剤としてゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤がよく用いられている。
例えば、ゴム系粘着剤としては、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体および天然ゴム等を主成分としてこれに粘着付与剤や軟化剤、安定剤を添加したものが用いられている。
特許文献1は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体と炭素数10〜30のパラフィン系炭化水素及び/またはナフテン系炭化水素と脂環族炭化水素樹脂とを含む粘着剤を開示する。
特許文献2は、ABA型ブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマー、該熱可塑性エラストマーと相溶性のある液状成分、および、粘着付与剤からなる貼付シートまたはテープを開示する。
特許文献3は、粘着剤層に流動性の異なる2種の合成ゴムを含有することを特徴とする貼付剤を開示する。
また、シリコーン系粘着剤としては、シリコーンゴム、ジメチルシロキサンベース、ジフェニルシロキサン等を用いたものが知られている。
特許文献4は、シリコーン液、シリコーン樹脂及び非イオン界面活性剤などの接着力強化剤よりなる感圧性シリコーン接着剤を開示する。
特許文献5は、オルガノシロキサン系重合体と、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするアクリル系重合体とを含有する粘着剤組成物を開示する。
特許文献6は、シリコーン樹脂と、シリコーン樹脂と相溶可能な変性シリコーンオイルとを含有し、油中水型エマルション化された皮膚用シリコーン系粘着剤を開示する。
また、アクリル系粘着剤として、特許文献7は、カルボキシル基もしくはヒドロキシル基を含有するモノマーと、(メタ)アクリル酸エステルを必須成分として共重合してなる共重合体と、側鎖に塩構造を有さない窒素原子を有するモノマーと、(メタ)アクリル酸エステルとを必須成分として共重合してなる共重合体とを用いてなる経皮吸収製剤を開示する。
特許文献8は、N−ビニル−2−ピロリドンを構成成分とする水不溶性の共重合体及び無水マレイン酸のモノアルキルエステルを構成成分とする重合体からなることを特徴とする粘着剤組成物を開示する。
また、特許文献9〜12では、薬物の経皮吸収性を向上させることを目的とし、添加剤として低分子量のアミンオキシドを含有させることを特徴とする外用剤を開示する。
さらに、特許文献13は、アミンオキシド基含有樹脂溶液を用いて調整された、毛髪化粧料樹脂組成物を開示する。
特開平5−17346号公報 特開2004−115774号公報 特開2006−75588号公報 特開平5−194201号公報 特開2005−314618号公報 特開2009−273674号公報 特開2000−44904号公報 特開平9−176604号公報 特開平1−224329号公報 特開平9−67272号公報 特開2000−7584号公報 特開2014−80419号公報 特開2010−043066号公報
特許文献1〜3のようなゴム系粘着剤や、特許文献4〜6のようなシリコーン系粘着剤は、疎水性が高いため、薬剤の溶解性が不十分であり、薬剤組成の選択幅が狭いという欠点があった。
特許文献7および8のようなアクリル系粘着剤は、粘着剤の凝集力を確保するため、カルボキシル基や水酸基を有するモノマーが共重合されるが、使用する薬剤によっては、これら官能基の影響を受けて、薬剤放出量が低下する課題があった。また薬剤溶解性も十分とは言えない。
特許文献9〜12に開示されるような、低分子量アミンオキシドを添加剤として使用した場合は、少量添加の場合は薬剤溶解性が不十分であり、また、多量添加すると粘着剤からのブリードアウトによる粘着性の低下や、皮膚刺激性が生じる危険性がある。
なお、特許文献13は、アミンオキシド基含有樹脂の皮膚貼付用粘着剤への利用は示唆されていない。
上記事情に鑑み、本発明は、皮膚刺激性、皮膚面への粘着性、皮膚からの剥離性、薬剤の溶解性、および粘着剤中からの薬剤放出性に優れた皮膚貼付剤に好適な皮膚貼付用粘着剤を提供することを目的とする。
一般に、重合体に凝集力を付与したり、薬剤の溶解性を改善したりするためには、カルボキシル基や水酸基のような高極性基を導入する方法が知られているが、薬剤と強く相互作用しやすく、薬剤放出性と薬剤溶解性とのバランスがとりにくい。
そこで、本発明者らは、高親水性であるアミンオキシド基を特定量含有し、ガラス転移温度および質量平均分子量が特定の範囲にある重合体の利用により、皮膚刺激性、皮膚面への粘着性、皮膚から剥がす際の剥離性、薬剤溶解性、および薬剤放出性に優れる貼付剤を提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、アミンオキシド基を0.25〜3mmol/g含み、ガラス転移温度が−60℃〜−5℃であり、かつ、質量平均分子量が10,000〜10,000,000であるポリマー(a)と、経皮吸収性薬剤(b)とを含むことを特徴とする皮膚貼付用粘着剤に関する。
前記ポリマー(a)は、ビニル系ポリマーおよびウレタン系ポリマーからなる群より選ばれることが好ましい。
また、ポリマー(a)は、3級アミノ基を有するポリマーと酸化剤との反応生成物であるか、または、アミンオキシド基を有するモノマーと他のモノマーとを重合してなるポリマーであることが好ましい。
また、前記ビニル系ポリマーが、下記一般式(1)〜(3)で示される少なくともいずれかの構造を有することが好ましい。
Figure 2018168071

Figure 2018168071

Figure 2018168071

(式中、
Xは2価の結合基、または直接結合、
yは0または1、
は炭素数1〜6のアルキレン基、
、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
は水素原子またはメチル基、
〜Rのうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R〜Rのうちの1つはビニル系ポリマーの主鎖との結合位置を表し、
*はビニル系ポリマーの主鎖との結合位置を表す。)
また、前記ウレタン系ポリマーが、下記一般式(4)〜(6)で示される少なくともいずれかの構造を有することが好ましい。
Figure 2018168071

Figure 2018168071

Figure 2018168071

(式中、
10、R12、R15はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキレン基を、
11 13、R14、R16、R17はそれぞれ独立してアルキル基、アリール基、アラルキル基、ピリジル基を、
YはOまたはNを表し、
**はウレタン系ポリマーの主鎖との結合位置を表す。)
また、前記本発明の皮膚貼付用粘着剤は、皮膚貼付用粘着剤100質量%中に含まれるポリマー(a)が20〜99質量%であることが好ましい。
また、本発明は、シート状基材と前記本発明の皮膚貼付用粘着剤の層とを有する皮膚用貼付剤に関する。
さらにまた、本発明は、前記本発明の皮膚貼付用粘着剤と液状媒体とを含む粘着剤塗液を、シート状基材に、または剥離用シート状部材に、塗布し、前記液状媒体を除去し、前記シート状基材または前記剥離用シート状部材上に経皮吸収性薬剤を含有する皮膚貼付用粘着剤層を形成し、前記粘着剤層に剥離用シート状部材またはシート状基材を積層する、剥離用シート状部材付き皮膚用貼付剤の製造方法に関する。
アミンオキシド基を特定量含有し、ガラス転移温度および質量平均分子量が特定の範囲にあるポリマー(a)を用いることにより、皮膚刺激性、皮膚面への粘着性、皮膚から剥がす際の剥離性、薬剤の溶解性、粘着剤中からの薬剤放出性に優れた皮膚貼付用粘着剤を提供することができた。
本発明の皮膚貼付用粘着剤は、アミンオキシド基を有するポリマー(a)を含むことを特徴とする。
<ポリマー(a)>
アミンオキシド基を有するポリマーのイメージを下記式(7)にて示す。式中、R18、R19、R20は、それぞれ独立に有機基を表す。
Figure 2018168071

アミンオキシド基を有するポリマー(a)は、前記R18、R19、R20のうち、少なくとも1つがポリマーに連結している。
アミンオキシド基を有することで、ポリマーの凝集力を高め、また、優れた薬剤の溶解性や薬剤放出性を付与することが出来る。
ポリマー(a)の種類は、ビニル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、ポリエステル、ポリアミドなどが挙げられ、特に限定されないが、ビニル系ポリマー、またはウレタン系ポリマーが好ましい。
本発明において、アミンオキシド基を有するポリマーは、以下のような2つの方法で得ることができる。
即ち、アミンオキシド基を有するモノマーと他のモノマーとを重合して、アミンオキシド基を有するポリマーを得ることができる。
あるいは、アミンオキシド基の前駆官能基とでもいうべき3級アミノ基を有するポリマーを得た後、前記3級アミノ基に酸化剤を反応させ、ポリマーにアミンオキシド基を導入することができ、副反応を生じ難いという点で後者の方法が好ましい。なお、3級アミノ基に酸化剤を反応させることを、以下「オキシド化」ともいう。
<ビニル系ポリマー>
ビニル系ポリマーとしては、具体的には、下記一般式(1)〜(3)で表される少なくともいずれかの構造を含むものであることが好ましく、中でも一般式(1)で表される構造を含むものが特に好ましい。
Figure 2018168071

Figure 2018168071

Figure 2018168071

(式中、
Xは2価の結合基、または直接結合、
yは0または1、
は炭素数1〜6のアルキレン基、
、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
は水素原子またはメチル基、
〜Rのうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R〜Rのうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
*はビニル系ポリマーの主鎖との結合位置を表す。)
このような構造を有するビニルポリマーは、前述の通り、2つの方法で得ることができる。
即ち、3級アミノ基含有不飽和モノマー(A)をオキシド化した後に、他のモノマーと重合するか、あるいは3級アミノ基含有不飽和モノマー(A)と他のモノマーとを重合した後にオキシド化する方法である。
<3級アミノ基含有不飽和モノマー(A)>
オキシド化前の前駆体としての3級アミノ基含有不飽和モノマー(A)のうち、式(1)の構造を形成するためものとしては、
例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピオン酸ビニル、N,N−ジエチルアミノプロピオン酸ビニル、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアリルアミン、p−ジメチルアミノメチルスチレン、p−ジメチルアミノエチルスチレン、p−ジエチルアミノメチルスチレン、p−ジエチルアミノエチルスチレン、N,N−ジメチルビニルアミン、N,N−ジエチルビニルアミン、N,N−ジフェニルビニルアミン、
或いは、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和基含有酸無水物と、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン等との反応生成物、
グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有不飽和化合物とN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン等との反応生成物等が挙げられる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」の両者を言い表すものとする。
式(2)の構造を形成するためのものとしては、例えば、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−3−ビニルピリジン、3−メチル−4−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジン、3−メチル−5−ビニルピリジン、4−メチル−5−ビニルピリジン、6−メチル−5−ビニルピリジン、2−ラウリル−4−ビニルピリジン、2−ラウリル−5−ビニルピリジン、2−(t−ブチル)−4−ビニルピリジン、2−(t−ブチル)−5−ビニルピリジン等が挙げられる。
式(3) の構造を形成するためのものとしては、例えば、1−ビニルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルイミダゾール、4−メチル−1−ビニルイミダゾール、5−メチル−1−ビニルイミダゾール、2−ラウリル−1−ビニルイミダゾール、4−(t−ブチル)−1−ビニルイミダゾール等が挙げられる。
ビニル系ポリマーを得る際に、前記モノマー(A)の他に、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、炭素数1〜12のアルキル基とを有するモノマー(B)を用いることができる。モノマー(B)に基づく構造の導入により、極性やTgが適切に制御され、優れた粘着性、薬剤溶解性および薬剤放出性を有することができる。
1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、炭素数1〜12のアルキル基とを有するモノマー(B)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;
1−プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィン系エチレン性不飽和モノマーなどが挙げられる。
<モノマー(C)>
ビニル系ポリマーを得る際に、前記モノマー(A)、(B)以外のその他のモノマー(C)も使用することができる。
<モノマー(C1)>
モノマー(C)の中でも水酸基、カルボン酸基、無水カルボン酸基、リン酸基、スルホン酸基、1〜3級アミド基、4級アミノ基、ポリエーテル鎖を分子構造内に有するものをモノマー(C1)とする。ビニル系ポリマーは、極性官能基を有するモノマー(C1)に基づく構造を有することで、極性官能基を有することができる。
このモノマー(C1)としては、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシビニルベンゼン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、アリルアルコールなどの水酸基を有するモノマー;
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、これらのアルキルもしくはアルケニルモノエステル、フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸などのカルボン酸基、もしくはその無水物を有するモノマー;
ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸などのスルホン酸基を有するモノマー;
(2−ヒドロキシエチル)メタクリレートアシッドホスフェートなどのリン酸基を有するモノマー;
(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N−メトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどの1〜3級アミド基を有するモノマー;
(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、トリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、トリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、およびトリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルエチル)アンモニウムクロライドなどの4級アミノ基を有するモノマー;
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリエーテル鎖を有するモノマーが挙げられる。
<モノマー(C2)>
本発明のビニル系ポリマーは、モノマー(A)、(B)および(C1)に加えて、エチレン性不飽和基を有するその他のモノマー(C2)に基づく構造をさらに有してもよい。
モノマー(C2)としては、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート等のアクリルエステル(メタ)アクリレート;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族エステル(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸1−メチルアリル、(メタ)アクリル酸2−メチルアリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロルアリル、(メタ)アクリル酸3−クロルアリル、(メタ)アクリル酸o−アリルフェニル、(メタ)アクリル酸2−(アリルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸アリルラクチル、(メタ)アクリル酸シトロネリル、(メタ)アクリル酸ゲラニル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、ジアリルマレエート、ジアリルイタコン酸、(メタ)アクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、オレイン酸ビニル,リノレン酸ビニル、(メタ)アクリル酸2−(2’−ビニロキシエトキシ)エチルなどのエチレン性不飽和基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
パーフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルアミル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルウンデシル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基を有するパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和モノマーなどの(メタ)アクリレート系モノマーが挙げられる。
またモノマー(C2)としては、例えば、ラクトン変性(メタ)アクリレートなどのポリエステル鎖を有するエチレン性不飽和化合物などの側鎖に高分子構造を有する(メタ)アクリレート系モノマーが挙げられる。
またモノマー(C2)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、クロロスチレン、アリルベンゼン、エチニルベンゼン等の芳香族ビニルモノマー;
(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル基含有エチレン性不飽和モノマー;
酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどの脂肪酸ビニル系化合物;
ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル系エチレン性不飽和モノマー;
酢酸アリル、シアン化アリルなどのアリルモノマー;
シアン化ビニル、ビニルシクロヘキサン、ビニルメチルケトンなどのビニルモノマー;
アセチレン、エチニルトルエンなどのエチニルモノマーパーフルオロブチルエチレン、パーフルオロヘキシルエチレン、パーフルオロオクチルエチレン、パーフルオロデシルエチレンなどのパーフルオロアルキル、アルキレン類などのパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和化合物等の、(メタ)アクリレートではないエチレン性不飽和結合を有するモノマーが挙げられる。
本発明において、モノマー(C)の有するエチレン性不飽和結合基は、重合性の観点から(メタ)アクリレート基もしくは芳香族ビニル基であることが好ましい。
重合前のオキシド化、重合後のオキシド化について説明する。
重合前は3級アミノ基含有不飽和モノマー(A)を含む溶液に、重合後は3級アミノ基含有不飽和モノマー(A)を必須とするモノマーを重合したポリマーを含む溶液に、オキシド化剤を加えて20℃〜100℃の範囲で0.1〜100時間、好ましくは1〜50時間反応させることによって、3級アミノ基をオキシド化することができる。
オキシド化剤としては、過酸化物又はオゾン等の酸化剤が用いられる。
過酸化物としては、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、過酢酸、メタクロロ過安息香酸、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド等が挙げられ、過酸化水素が好ましく、通常は水溶液の形で用いられる。程度の違いはあるとはいうものの、過酸化物にはラジカル発生剤としての機能もあるので、3級アミノ基含有不飽和モノマー(A)を必須の原料とするビニル系ポリマーの場合には、重合後にオキシド化することが好ましい。また、後述するウレタン系ポリマーの場合にも副反応が生じないように、重合後にオキシド化することが好ましい。
一般的にはオキシド化剤の使用量は、オキシド化可能な官能基、即ち、3級アミノ基に対して、0.2〜3倍モル当量の割合で使用し、更に0.5〜2倍モル当量使用するのがより好ましい。
得られたポリマー溶液は、残存した過酸化物を公知の方法で処理した後、使用することもできる。具体的には還元剤添加処理、イオン交換処理、活性炭処理、金属触媒による処理等があげられる。
得られたポリマー溶液はそのまま使用することもできるが、必要に応じて再沈殿、溶媒留去等の公知の方法でアミンオキシド基含有ポリマーを単離して使用することも出来る。また、単離したアミンオキシド基含有ポリマーは、必要ならば再沈殿や、溶剤洗浄、膜分離、吸着処理等によってさらに精製できる。
本発明におけるビニル系ポリマーとしては、前述の如く、3級アミノ基含有不飽和モノマー(A)をオキシド化した後に他のモノマーと重合したもの、及び、3級アミノ基含有不飽和モノマー(A)を必須とするモノマーを重合し、ポリマーを得た後にオキシド化したものの外、モノマーとして、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有不飽和化合物や2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基含有不飽和化合物と、ヒドロキシエチル−N,N−ジメチルアミンオキシド等のアミンオキシド基含有化合物との反応生成物を用いて共重合したものも用いることができる。
<ウレタン系ポリマー>
本発明におけるウレタン系ポリマーとしては、具体的には、下記一般式(4)(5)(6)で表される構造を含むものであるのが好ましい。
Figure 2018168071

Figure 2018168071

Figure 2018168071

(式中、
10、R12、R15はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキレン基を、
11 13、R14、R16、R17はそれぞれ独立してアルキル基、アリール基、アラルキル基、ピリジル基を、
YはOまたはNを表し、
**はウレタン系ポリマーの主鎖との結合位置を表す。)
また、本発明におけるウレタン系ポリマーは、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とアミンオキシド基の導入原となるモノマーとを必須成分とし、必要に応じて用いられるポリアミン成分や単官能の水酸基成分や単官能のアミン成分との反応生成物である。
本発明において、前記構造を含むウレタン系ポリマーは、前記構造を形成するための前駆体としての3級アミノ基含有モノマーをオキシド化した後に重合するか、又は、前記構造を形成するための前駆体としての3級アミノ基含有モノマーを重合して3級アミノ基を有するポリマーを得た後、前記ポリマーをオキシド化するか等の、いずれの方法によって得られたものであってもよい。
ここで、オキシド化前の前駆体としての3級アミノ基含有モノマーとしては、炭素数1〜20の3級アミノ基含有ジオールが挙げられる。例えば、N−アルキルジアルカノールアミン、N,N−ジアルキルモノアルカノールアミンが挙げられる。
N−アルキルジアルカノールアミンとしては、例えば、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン及びN−メチルジプロパノールアミンが挙げられる。
N,N−ジアルキルモノアルカノールアミンとしては、例えば、N,N−ジメチルエタノールアミンが挙げられる。
その他、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ベンジルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキシルアミン、ジエタノール−p−トルイジン、ジイソプロパノール−p−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−クロロアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4−ピリジンカルボアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−α−アミノピリジン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、3−ジエチルアミノプロパン−1,2−ジオール、3−ジメチルアミノプロパン−1,2−ジオール等が、3級アミノ基含有モノマーとして挙げられる。
[ポリオール成分]
ポリオール成分は特に限定されるものではないが、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のグリコール類や、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水添ポリイソプレンポリオールまたはポリエーテルポリオールとポリイソシアネートの反応物であるポリウレタンポリオール、多価アルコールのポリエーテル付加物等が挙げられる。
[ポリイソシアネート成分]
ポリイソシアネート成分としては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼンω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス( シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス( イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
また、上記ポリイソシアネートにトリメチロールプロパンのような3官能のアルコールを付加してなるいわゆるアダクト体、上記ポリイソシアネートと水とが反応したビュウレット体、上記ポリイソシアネートがイソシアヌレート環を形成してなる三量体等も併用することができる。前述の多価アルコールポリエーテル付加物とジイソシアネートとの反応物もポリイソシアネート成分として使用することができる。
ウレタン系ポリマーを得る際に用いられるポリイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート( イソホロンジイソシアネート)等が好ましい。
[ポリアミン成分]
ウレタン系ポリマーを得る際には、必要に応じてポリアミン成分を用いることが出来る。ポリアミン成分としては、例えば、エチレンジアミン、イソホロンジアミン、フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン、ヘキサメチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジアミン、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等のジアミンを挙げることができる。イソホロンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンは、反応の制御が容易で衛生性に優れていることから好ましい。
ポリアミン成分を用いることにより、ウレタン結合よりも凝集力の高いウレア結合が形成されるので、凝集力の大きな粘着剤を得ることができる。
[単官能の水酸基成分]
ウレタン系ポリマーを得る際に末端停止剤の1つとして用いられる単官能の水酸基成分としては特に限定はなく、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール等が挙げられ、これらの群から選ばれた1種または2種以上の使用ができる。貼付剤中に残留したとしても、皮膚刺激性が低いという点でエタノールが好ましい。
[単官能のアミン成分]
単官能の水酸基成分と同様に末端停止剤の1つとして用いられる単官能のアミン成分としては特に限定はなく、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミンなどを挙げることができる。
これら単官能の水酸基成分および/または単官能のアミン成分を末端封止剤として用いることで、ウレタン系ポリマーの経時安定性を向上させることが出来る。
本発明においてウレタン系ポリマーの調製は、必須成分であるポリオール成分とポリイソシアネート成分とアミンオキシド基の導入原となるモノマーとを、必要に応じて用いられるポリアミン成分や単官能の水酸基成分や単官能のアミン成分の全ての成分を同時に反応させてもよいし(ワンショット法)、逐次的に反応させてもよい。所望のウレタン系ポリマーを主たる生成物として確実に生成させるために、少なくともこれらの成分のいずれかを逐次的に反応させる逐次反応が好ましい。逐次反応によってウレタン系ポリマーを調製する場合、例えば、次の方法を適用することが出来る。
ポリオール成分とポリイソシアネート成分とアミンオキシド基の導入原となるモノマーとをポリイソシアネート成分過剰の条件下に反応させて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得る工程、次いで上記ウレタンプレポリマーとポリアミン成分とを反応させて、末端がイソシアネート基であるポリウレタンポリウレアを得る工程、最後に、残るイソシアネート基と単官能の水酸基成分および/または単官能のアミン成分を反応させる工程を含む方法。
なお、逐次反応の進め方は、先に例示した方法に限定されるものではない。
本発明のウレタン系ポリマーは、原料を無溶剤下で反応させて製造しても、有機溶剤中で反応させて製造しても良い。
有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸メトキシエチル等のエステル系化合物、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系化合物、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族化合物、塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素化合物などの各種溶剤を使用することができる。
また、ウレタン系ポリマーの合成時には、必要に応じて触媒を添加することができ、たとえばジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート、ジブチルチンジマレート等金属系触媒;1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の3級アミン;トリエタノールアミンのような反応性3級アミン等が挙げられ、これらは単独でも、2種類以上を併用してもよい。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、上記ポリオール成分とポリイソシアネート成分とアミンオキシド基の導入原となるモノマーとを、有機溶剤中で触媒の存在下に120℃ 以下で反応させて得ることが好ましく、70〜110℃ で1〜20時間反応させることがより好ましい。110℃よりも高温にすると反応速度の制御が困難になり、所定の分子量と構造を有するウレタンプレポリマーが得にくくなる。
イソシアネート基とポリアミン成分との反応は、有機溶剤中で60℃以下で行うことが好ましい。それより高温だと反応速度の制御が困難になり、所定の分子量と構造を有するウレタン系ポリマーが得にくくなる。
<アミンオキシド基含有量>
アミンオキシド基自体は親水性に富むが、ポリマー(a)中に含まれる量を制御することにより、ポリマー(a)を非水溶性とすることができる。本発明において非水溶性とは、25℃のイオン交換水中99g中に重合体を1g入れて撹拌し、25℃で24時間放置した後、水を取り除き、重合体を減圧乾燥したあとの質量減少が5%以下であることをいう。ポリマー(a)が非水溶性であることにより、粘着層に耐水性を付与でき、水の接触による粘着層の皮膚からの剥がれを抑制できる。
本発明におけるポリマー(a)のアミンオキシド基含有量は、0.25〜3mmol/gであり、0.3〜2.5mmol/gであることが好ましく、0.35〜2mmol/gであることが特に好ましい。0.25mmol/g以上であることにより、優れた薬剤溶解性や凝集力を付与することが出来る。また3mmol/g以下であることにより、皮膚への濡れ性が向上することから、優れた皮膚粘着性を付与することが出来、また、粘着剤の耐水性を向上することが出来る。
アミンオキシド基を有するモノマーを重合してポリマー(a)を得る場合、ポリマー(a)中のアミンオキシド基含有量は、重合に用いたアミンオキシド基を有するモノマーの量から求めることができる。
一方、3級アミノ基含有モノマーを必須とするモノマーを重合した後、得られたポリマーをオキシド化する場合は、下記式1によって算出できる。
Figure 2018168071

<ガラス転移温度>
ポリマー(a)のガラス転移温度(以下、Tgともいう)は、−60℃〜−5℃であり、−55〜−15℃であることが好ましい。Tgが−60℃以上であることにより、凝集力を付与でき、粘着剤を皮膚から剥がす際の糊残りの発生を抑制できる。またTgが−5℃以下であることにより、皮膚への濡れ性が向上することから、優れた皮膚粘着性を付与することが出来る。
ガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量計)により求めた値である。
<質量平均分子量(Mw)>
ポリマー(a)の質量平均分子量は、10,000〜10,000,000であり、15,000〜6,000,000であることが好ましい。分子量が10,000以上であることにより、凝集力を付与でき、粘着剤を皮膚から剥がす際の糊残りの発生を抑制できる。また10,000,000以下であることにより、樹脂の溶剤溶解性が向上し、また適正な粘度になることから、塗工適性が向上する。
ポリマー(a)の質量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって標準ポリスチレン換算で計測した値を採用する。測定装置および測定条件としては、下記条件1によることを基本とし、試料の溶解性等により条件2とすることを許容する。ただし、重合体種によっては、さらに適宜適切なキャリア(溶離液)およびそれに適合したカラムを選定して用いてもよい。その他の事項については、JISK7252−1〜4:2008を参照することとする。なお、難溶の高分子化合物については下記条件の下、溶解可能な濃度で測定することとする。
また、ポリマー(a)の分子量測定が困難な場合は、アミンオキシド前駆体ポリマーの質量平均分子量をポリマー(a)の質量平均分子量とすることが出来る。アミンオキシド前駆体ポリマーの質量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって標準ポリスチレン換算で計測した値を採用し、測定装置および測定条件としては、下記条件3によることを基本とする。
(条件1)
カラム:TOSOHTSKgelSuperHZM−H、
TOSOHTSKgelSuperHZ4000 、
TOSOHTSKgelSuperHZ2000
をつないだカラムを用いる
キャリア:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
キャリア流量:1.0ml/min
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI(屈折率)検出器
注入量:0.1ml
(条件2)
カラム:TOSOHTSKgelSuperAWM−Hを2本つなげる
キャリア:10mMLiBr/N−メチルピロリドン
測定温度:40℃
キャリア流量:1.0ml/min
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI(屈折率)検出器
注入量:0.1ml
(条件3)
カラム:TOSOHTSKgelSuperAW4000、
TOSOHTSKgelSuperAW3000 、
TOSOHTSKgelSuperAW2500
をつないだカラムを用いる
キャリア:N,N−ジメチルホルムアミド(1L)、トリエチルアミン(3.04g)、LiBr(0.87g)の混合液
測定温度:40℃
キャリア流量:0.6ml/min
本発明の皮膚貼付用粘着剤は、皮膚貼付用粘着剤100質量%中、前記ポリマー(a)を20〜99質量%含むことが好ましく、25〜99質量%含むことがより好ましい。ポリマー(a)の割合を20質量%以上とすることで、薬剤溶解性や薬剤放出性などの所望の性能を発揮することが出来る。
<経皮吸収性薬剤(b)>
本発明において添加することができる薬剤としては、特に限定はなく、例えば、全身麻酔剤、睡眠剤、鎮痛剤、消炎鎮痛剤、ステロイドホルモン剤、興奮・覚醒剤、精神神経用剤、局所麻酔剤、骨格筋弛緩剤、自立神経用剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿剤、血圧降下剤、血管収縮剤、血管拡張剤、カルシウム拮抗剤、抗殺菌剤、寄生性皮膚疾患用剤、皮膚軟化剤、抗生物質、解毒剤、鎮咳剤、鎮痒剤、催眠剤、精神活力剤、ぜんそく剤、ホルモン分泌促進剤、抗潰瘍剤、制癌剤、ビタミン剤、美肌成分等の美白効果があるもの等が挙げられる。
また、本発明の皮膚用貼付剤の用途が局所作用型貼付剤である場合、この貼付剤に含まれる薬剤として、例えば、インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、ロキソプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム、ピロキシカム、メロキシカム、ケトロラック、フェルビナク、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム等の消炎鎮痛剤が挙げられる。薬剤の含有量は、特に限定されないが、通常、粘着層全体に対して0.1〜20質量%程度であってよい。創傷治療用、局所投与用、または全身投与用等いずれの薬剤を添加しても良い。具体的には、消炎鎮痛剤、ステロイド系抗炎症剤、血管拡張剤、降圧利尿剤、麻酔剤、抗ヒスタミン剤、抗腫瘍剤、抗高血圧・不整脈用剤、抗うつ・抗不安剤、局所麻酔剤、ホルモン剤、喘息・鼻アレルギー治療剤、抗凝血剤、鎮痙剤、脂溶性ビタミンなどがあげられる。
薬剤の配合量は、薬剤の種類、貼付剤の使用目的により異なるが、皮膚貼付用粘着剤100質量%中、0.1質量%〜40質量%の範囲であることが好ましい。
<粘着付与剤>
本発明の皮膚貼付用粘着剤はさらに粘着付与剤を含有することができる。粘着付与剤としては、例えば、ロジン、水素添加ロジン、ロジンエステル、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂等が挙げられる。
これらの粘着付与剤を配合させた場合、タック、接着剤及び保持力の調整が容易となる。また、これらは1種または2種以上を併用して用いることもできる。粘着付与剤の配合量は、その種類および極性等により異なるが、通常は皮膚貼付用粘着剤質量%中、1質量%〜50質量%の範囲で用いられる。
<経皮吸収促進剤>
本発明では、粘着剤層内での薬剤の溶解性や拡散性をよくするために、さらに経皮吸収促進剤を添加することができる。
経皮吸収促進剤としては、具体的には、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン類、オリーブ油などの動植物油、乳酸などのカルボン酸類、流動パラフィン、ワックス等の炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル等の一価アルコール脂肪酸エステル、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルデカノール、グリセリンなどのアルコール、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、脂肪酸グリセリンエステル、脂肪酸ポリエチレングリコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等の液状樹脂、レチノール、パルミチン酸レチノール、トコフェノール、酢酸トコフェノール等の油性ビタミンが挙げられる。
これらの経皮吸収促進剤を配合させた場合、皮膚貼付用粘着剤層の粘度を調節することができる。また、特に、ミリスチン酸イソプロピルなどの疎水性の高い化合物とグリセリンなどの多価アルコールとを併用するとき、薬剤の経皮吸収を促進する効果もある。経皮吸収促進剤の配合量は、その種類および極性、粘着剤の種類、極性および分子量などにより異なるが、通常は皮膚貼付用粘着剤質量%中、0.5質量%〜50質量%の範囲で用いられる。
さらに本発明の皮膚貼付用粘着剤は、目的を損なわない範囲で任意成分としてさらに、増粘剤、酸化防止剤、保湿剤、pH調整剤等の添加剤も適宜使用することができる。特に、皮膚貼付用粘着剤用途で直接肌に接するような用途に使用する場合は、保湿剤を併用するのが好ましい。
本発明の皮膚用貼付剤は、ポリマー(a)と経皮吸収性薬剤(b)とを含む粘着剤層を、シート状基材に直接あるいは間接に積層して得ることができる。
たとえば、シート状基材上に、ポリマー(a)と経皮吸収性薬剤(b)とを含む皮膚貼付用粘着剤と、液状媒体とを含む粘着剤塗液を塗布・乾燥して粘着剤層を形成し、該粘着剤層上に、剥離用シート状部材(ライナーともいう)をラミネートすることにより、剥離用シート部材付きの皮膚用貼付剤を得ることができる。あるいは、剥離用シート状部材上に粘着剤塗液を塗布・乾燥して粘着剤層を形成し、該粘着剤層上に、シート状基材をラミネートすることにより、剥離用シート部材付きの皮膚用貼付剤を得ることができる。
本発明に用いられるシート状基材としては、通常皮膚貼付剤に用いられる柔軟な基材を使用することができ、特に限定されない。具体的には例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、またはセルロースエステル等の重合体フィルム;ポリエステル、ポリオレフィン、セルロースエステル、ポリウレタン、またはポリアミド等からなる織物・編物・不織布;または紙などを使用することができる。これらの支持体の厚みは、貼付剤の種類にもよるが基材の場合、通常50μm〜300μm、好ましくは、70μm〜200μmに設定される。
シート状基材のうち、不織布のように目が粗く多孔なものは、液状媒体に溶解したものを支持体に塗布する方法では、溶解物が抜け落ちる恐れがあり、また、抜け落ちないまでも内部にまで浸透することから溶解物を余分に消費することにもなり、前述したあらかじめ別の基材上に粘着剤塗液を塗布・乾燥して形成した粘着剤層をラミネートする製造方法が好ましい。
剥離用シート部材としては特に制限されず、公知の剥離フィルムを使用することができる。例えば、粘着剤層との接触面にシリコーン樹脂、フッ素樹脂等を塗布することによって剥離処理が施された、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム類、上質紙、グラシン紙等の紙類、あるいは上質紙又はグラシン紙等と、ポリオレフィンとのラミネートフィルム等が用いられる。剥離フィルムの厚みは、通常10〜200μm、好ましくは25〜100μmである。
また、貼付剤は、支持体層、粘着剤層のほかに、例えばライナーや表面保護層等、通常用いられる他の機能層を積層することができる。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における、「部」および「%」は、「質量部」および「質量%」をそれぞれ表し、Tgはガラス転移温度を意味する。
<ガラス転移温度の測定方法>
DSC(示差走査熱量計)によるガラス転移温度の測定は以下のようにして行うことができる。ポリマー(a)の溶液を乾固し、得られたポリマー約2mgをアルミニウムパン上で秤量し、該試験容器をDSC測定ホルダーにセットし、10℃/分の昇温条件にて得られるチャートの吸熱ピークを読み取る。このときのピーク温度を本発明のガラス転移温度とする。
<水酸基価の測定方法>
JISK−1557記載の方法により測定した。
[製造例1]
<ポリマー(a)の調製>
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、酢酸エチル100部を仕込み、内温を75℃に昇温し十分に窒素置換した。別途用意しておいた、2,2’−アゾジイソブチロニトリルを0.4部、モノマー(A)としてN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートを15部、モノマー(B)としてノルマルオクチルアクリレートを50部、ブチルアクリレートを30部、メチルメタクリレートを5部混合したものを、内温を75℃に保ちながら3時間滴下を続け、さらに2時間撹拌を続けた。固形分測定によって転化率が98%超えたことを確認後、冷却して3級アミノ基を有するポリマーの溶液を得た。
次に、得られた3級アミノ基を有するポリマーの溶液に、オキシド化剤として35%過酸化水素水を9.3部(用いたN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートと等モル量)加え、70℃で16時間反応させることでアミノ基のオキシド化を行った。アミンオキシド変換率が98%を超えたことを確認後、冷却して取り出し、その後、オーブンで溶媒を完全に揮発させ、ポリマー(a)を得た。
なお上記、アミンオキシド変換率は特開平10−182589に開示される方法に従い判断した。
得られたポリマーのアミンオキシド基含有量は、加えたN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート量と上述の式1から0.94mmol/gであった。
また得られたポリマー(a)のTgをDSCにより測定したところ、−39.8℃、GPCにより質量平均分子量を測定したところ、150000であった。
[製造例2〜21]、[比較製造例1〜7]
表1に示す配合組成で、製造例1と同様の方法でポリマー(a)を合成した。
Figure 2018168071
表中の記号は以下の通り。
DMAEMA:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
DEAEMA:N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート
DMAPAA:N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
VP:2−ビニルピリジン
VI:1−ビニルイミダゾール
OA:ノルマルオクチルアクリレート
BA:ブチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
AA:アクリル酸
NVP:N−ビニル−2−ピロリドン
MEA:2−メトキシエチルアクリレート
AIBN:2,2‘-アゾジイソブチロニトリル
HPO:35%過酸化水素水
[比較製造例8]
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、酢酸エチル100部を仕込み、内温を75℃に昇温し十分に窒素置換した。別途用意しておいた、2,2’−アゾジイソブチロニトリルを0.2部、2−エチルヘキシルアクリレートを75部、N−ビニルー2−ピロリドンを22部、アクリル酸を3部混合したものを、内温を75℃に保ちながら3時間滴下を続け、さらに2時間撹拌を続けた。固形分測定によって転化率が98%超えたことを確認後、40℃冷却し、Tgが−26.8℃、質量平均分子量が1,500,000のポリマーを得た。
次いで、ラウリルジメチルアミンオキシドを5部加え、均一に溶解した後、冷却して取り出し、その後、オーブンで溶媒のみを完全に揮発させ、低分子アミンオキシドとポリマーとの混合物を得た。
得られた混合物中のアミンオキシド基含有量は、加えたラウリルジメチルアミンオキシド量から0.21mmol/gである。
[比較製造例9]
ラウリルジメチルアミンオキシドの量を18部とした以外は比較製造例8と同様にして、低分子アミンオキシドとポリマーとの混合物を得た。
得られた混合物中のアミンオキシド基含有量は、加えたラウリルジメチルアミンオキシド量から0.66mmol/gである。
[製造例22]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、3級アミノ基を有するモノマーとしてN−メチルジエタノールアミンを10部、ポリオール成分としてサンニックスPP4000(水酸基価:26.8KOHmg/g、三洋化成株式会社製)を87.9部、ポリイソシアネート成分としてヘキサメチレンジイソシアネートを19.6部仕込み、窒素気流下、撹拌しながら60℃まで昇温し、均一に溶解させた。続いて、これに触媒としてジブチル錫ジラウレート0.002部を投入し、110℃で3時間反応させた。
その後、温度を40℃に低下し、ポリアミン成分としてイソホロンジアミン13.8部を2時間かけて滴下し、鎖延長反応を行った。さらに末端停止剤としてヘキシルアミンを0.38部加え、40℃で30分反応させることで、アミンオキシド前駆体ポリマー、即ち3級アミノ基を有するポリマーの溶液を得た、
次に、得られた3級アミノ基を有するポリマーの溶液に、オキシド化剤として35%過酸化水素水を8.2部(用いたN−メチルジエタノールアミンと等モル量)加え、70℃で16時間反応させることでアミノ基のオキシド化を行った。アミンオキシド変換率が98%を超えたことを確認後、冷却して取り出し、その後、オーブンで溶媒を完全に揮発させ、ポリマー(a)を得た。
得られたポリマーのアミンオキシド基含有量は、加えたN−メチルジエタノールアミン量と上述の式1から0.63mmol/gであった。
また、得られたポリマー(a)のTgをDSCにより測定したところ、−19℃、GPCにより質量平均分子量を測定したところ、136000であった。
[製造例23〜27]、[比較製造例10〜12]
表2に示す配合組成で、製造例22と同様の方法でポリマー(a)を合成した。
Figure 2018168071
表中の記号は以下の通り。
MDEA:N−メチルジエタノールアミン
EDEA:N−エチルジエタノールアミン
DMAP:3−ジメチルアミノプロパン−1,2−ジオール
PP4000:サンニックスPP4000(ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価:26.8KOHmg/g、三洋化成工業株式会社製)
P4010:クラレポリオールP4010(脂肪族系ポリエステルポリオール、水酸基価28KOHmg/g、株式会社クラレ社製)
GI−3000:両末端水酸基水素化ポリブタジエン(水酸基価:27.7KOHmg/g、日本曹達株式会社製)
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
IPDI:イソホロンジイソシアネート
IPDA:イソホロンジアミン
BDA:1,4−ブタンジアミン
HA:ヘキシルアミン
HPO:35%過酸化水素水
[実施例]、[比較例]
製造例、比較製造例で合成したポリマー(a)を酢酸エチル、エタノール混合溶媒(質量比70:30)で固形分濃度が30%になるように溶解し、そこに前記ポリマー(a)固形分100部に対し、経皮吸収性薬剤としてロキソプロフェンナトリウムを3部添加し溶解させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターで乾燥塗膜30μmになるように塗工し、100℃で2分乾燥した。
次に剥離処理された別のポリエチレンテレフタレートフィルムを粘着剤層側にラミネートし、剥離用シート状部材付き皮膚用貼付剤(以下、貼付剤シートという)を作製した。
(1)粘着力
この貼付剤シートを幅25mm、長さ75mmに切断後、剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、ベークライト板に23℃、65%RHの条件で貼付した。JISに準じてロール圧着し20分静置させた後、23℃、65%RHの環境下、300mm/minの速度で180度方向に剥離し、25mm幅の剥離力を測定した。
〇:12N<粘着強度
△:8N<粘着強度≦12N
×:粘着強度≦8N
(2)糊残り
上記(1)で粘着力を測定したのと同様の試料を用い、拇指テストにより粘着剤の触感を評価した。指を離した後に、指上に粘着剤が残留するかについて目視で評価した。
〇:指上への糊移行の全くないもの
×:指上への糊移行のあるもの
(3)薬剤溶解性
製造例、比較製造例で合成したポリマー(a)を酢酸エチル、エタノール混合溶媒(重量比70:30)で固形分濃度が30%になるように溶解し、そこに前記ポリマー(a)固形分100部に対し、経皮吸収性薬剤としてロキソプロフェンナトリウムを一定量ずつ(3部、5部、7部、9部、13部、17部、21部)添加し溶解させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターで乾燥塗膜30μmになるように塗工し、100℃で2分乾燥した。
次に剥離処理された別のポリエチレンテレフタレートフィルムを粘着剤層側にラミネートし、貼付剤を作製した。
この貼付剤を25℃−60%の恒温恒湿器に1ヶ月間保存した後、粘着剤層中の薬剤の結晶析出の有無を目視で観察し、評価した。結晶が生成しなかった最大の薬剤添加量をその粘着剤の最大薬剤溶解量とし、以下の基準で判断した。
◎:17部≦最大薬剤溶解量
〇:9部≦最大薬剤溶解量<17部
△:5部≦最大薬剤溶解量<9部
×:最大薬剤溶解量<5部
(4)薬剤放出性
製造例、比較製造例で合成したポリマー(a)を酢酸エチル溶媒で固形分濃度が30%になるように溶解し、そこに前記樹脂固形分100部に対し、経皮吸収性薬剤としてロキソプロフェンナトリウムを、(3)で求めたそのポリマー(a)の最大薬剤溶解量分加え、経皮吸収促進剤として乳酸を2部添加し溶解させた後、上記(3)と同様にしてポリエチレンテレフタレート/粘着剤層/剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムからなる積層構成の貼付剤を作製し、直径2cmの円形(=3.14cm2)の大きさに切り出した。
ヌードマウスの背部剥離皮膚をフランツ型拡散セルにセットし、この皮膚に、上記貼付剤から剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし、露出した粘着剤層を貼り付け、皮膚透過性を調べた。
レセプター液としては、リン酸緩衝液(pH7.2)を用い、貼付剤から皮膚を通じてレセプター液に移行したロキソプロフェンナトリウムの量を24時間後にHPLCで測定した。ロキソプロフェンナトリウムの皮膚透過率は、24時間後のレセプター液中のロキソプロフェンナトリウムの量を、貼付剤中のロキソプロフェンナトリウムの量で除算した後、100倍して求めた。
〇:6[%]≦皮膚透過率
△:3[%]≦皮膚透過率<6[%]
×:皮膚透過率<3[%]
(5)皮膚刺激性
製造例、比較製造例で合成したポリマー(a)を酢酸エチル、エタノール混合溶媒(重量比70:30)で固形分濃度が30%になるように溶解し、そこに前記ポリマー(a)固形分100部に対し、経皮吸収性薬剤としてロキソプロフェンナトリウムを3部添加し溶解させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターで乾燥塗膜30μmになるように塗工し、100℃で2分乾燥した。
次に剥離処理された別のポリエチレンテレフタレートフィルムを粘着剤層側にラミネートし、剥離用シート状部材付き皮膚用貼付剤(以下、貼付剤シートという)を作製した。
この貼付剤シートから一辺が2cmの平面正方形状の試験片を切り出し、剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、これらの試験片を、バリカン及びシェーバーで予め処理したウサギの背部皮膚に24時間に亘って貼付した後に剥離し、剥離してから30分後、24時間後の皮膚の紅斑状態を目視観察し、下記基準により判断した。 〇:紅斑なし
×:紅斑あり
Figure 2018168071
表3をみてわかるように、比較例1〜3、および10で用いたポリマー(a)は、アミンオキシド基を有していないため、薬剤溶解性が乏しかったり、薬剤放出性が乏しかったり、または凝集力が低く、糊残りが発生したりする。比較例4で用いたポリマー(a)は、アミンオキシド基の導入量が少ないので、薬剤溶解性が低下し、また、凝集力が低く、糊残りが発生した。
比較例5で使用したポリマー(a)は、アミンオキシド基の導入量が非常に多いため、ポリマー(a)と薬剤との相互作用が強くなり、薬剤放出性が低下した。
比較例6、11では、ポリマー(a)のTgが高いため、皮膚への濡れ性が低下し、粘着力が低下した。比較例7、12では、ポリマー(a)の分子量が低いため凝集力が低下し、糊残りが発生した。
比較例8では、低分子アミンオキシドとしてラウリルジメチルアミンオキシドを添加したが、薬剤溶解量が不足する結果となった。また、比較例9では、薬剤溶解量を向上させるためにラウリルジメチルアミンオキシドを多く添加したが、低分子アミンオキシドの影響によって皮膚刺激性がみられ、また、粘着力も低下した。
一方、実施例に用いたポリマー(a)は、すべての物性においてバランスよく良好な結果が得られた。

Claims (9)

  1. アミンオキシド基を0.25〜3mmol/g含み、ガラス転移温度が−60℃〜−5℃であり、かつ、質量平均分子量が10,000〜10,000,000であるポリマー(a)と、
    経皮吸収性薬剤(b)とを、
    含むことを特徴とする皮膚貼付用粘着剤。
  2. ポリマー(a)が、ビニル系ポリマーおよびウレタン系ポリマーからなる群より選ばれることを特徴とする請求項1記載の皮膚貼付用粘着剤。
  3. ポリマー(a)が、3級アミノ基を有するポリマーと酸化剤との反応生成物であるか、
    または、
    アミンオキシド基を有するモノマーと他のモノマーとを重合してなるポリマーである、
    請求項1または2記載の皮膚貼付用粘着剤。
  4. ビニル系ポリマーが、下記一般式(1)〜(3)で示される少なくともいずれかの構造を有することを特徴とする請求項2または3記載の皮膚貼付用粘着剤。
    Figure 2018168071

    Figure 2018168071

    Figure 2018168071


    (式中、
    Xは2価の結合基、または直接結合、
    yは0または1、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は水素原子またはメチル基、
    〜Rのうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R〜Rのうちの1つはビニル系ポリマーの主鎖との結合位置を表し、
    *はビニル系ポリマーの主鎖との結合位置を表す。)
  5. ウレタン系ポリマーが、下記一般式(4)〜(6)で示される少なくともいずれかの構造を有することを特徴とする請求項2または3記載の皮膚貼付用粘着剤。
    Figure 2018168071


    Figure 2018168071

    Figure 2018168071


    (式中、
    10、R12、R15はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキレン基を、
    11 13、R14、R16、R17はそれぞれ独立してアルキル基、アリール基、アラルキル基、ピリジル基を、
    YはOまたはNを表し、
    **はウレタン系ポリマーの主鎖との結合位置を表す。)
  6. 皮膚貼付用粘着剤100質量%中に含まれるポリマー(a)が20〜99質量%であることを特徴とする、請求項1〜5いずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着剤。
  7. シート状基材と、請求項1〜6いずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着剤の層とを有する、皮膚用貼付剤。
  8. 請求項1〜6いずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着剤と液状媒体とを含む粘着剤塗液を、シート状基材に、塗布し、前記液状媒体を除去し、前記シート状基材上に経皮吸収性薬剤を含有する粘着剤層を形成し、前記粘着剤層に、剥離用シート状部材を積層する、剥離用シート状部材付き皮膚用貼付剤の製造方法。
  9. 請求項1〜6いずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着剤と液状媒体とを含む粘着剤塗液を、剥離用シート状部材に、塗布し、前記液状媒体を除去し、前記剥離用シート状部材上に経皮吸収性薬剤を含有する粘着剤層を形成し、前記粘着剤層にシート状基材を積層する、剥離用シート状部材付き皮膚用貼付剤の製造方法。
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