JP2018165679A - 物理量検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポッティング体の接着寿命を向上できる物理量検出装置を提供すること。【解決手段】圧力検出装置は、測定媒体に晒される面に凹部45を有する第1ハウジング40、第1ハウジングに保持され、一端が凹部内に露出し、他端が第1ハウジングの外部に露出するターミナル44、凹部に配置されたモールドIC20、及びポッティング体60を備える。モールドICは、圧力検出部25を有するセンサチップ21、圧力検出部が露出するようにセンサチップを保持するモールド樹脂体28、及び一部がモールド樹脂体から突出し、ターミナルの一端に接続された端子260〜262を有する。ポッティング体は、圧力検出部が配置される空間と端子の突出部分とを隔てるように、モールドIC周りの全周で、凹部の側壁面であるテーパ部450a及び繋ぎ部450c,450eとモールド樹脂体との間に介在しており、凹部の深さ方向において多層構造をなしている。【選択図】図3
Description
この明細書における開示は、物理量検出装置に関する。
特許文献1には、測定媒体の物理量(温度や圧力)検出する物理量検出装置が開示されている。この物理量検出装置において、樹脂製のハウジング(保持部)は、測定媒体に晒される面に凹部(溝)を有している。ターミナルはハウジングにインサート成形されており、一端が凹部内に露出し、他端がハウジングの外部に露出している。ハウジングの凹部には、モールドICが配置されている。
モールドICは、物理量を検出する検出部が形成されたセンサチップと、検出部が露出するようにセンサチップを保持するモールド樹脂体と、モールド樹脂体から突出する突出部分にターミナルの一端が接続された端子(リードフレーム)と、を有している。そして、検出部が測定媒体に晒されるように、凹部に配置されている。
また、凹部の側壁とモールド樹脂体との間には、ポッティング体が介在している。ポッティング体は、検出部が配置される空間と端子の突出部分とを隔てており、ハウジングとモールド樹脂体との隙間に測定媒体が漏れるのを抑制する。これにより、たとえば端子の突出部分が測定媒体から保護される。
エンジンオイル、CVTなどのトランスミッションのオイル、排気など、測定媒体の温度域が広い用途では、ポッティング体に作用する熱応力が大きくなる。そこで、所望の接着寿命を確保するために、ポッティング体とハウジング及びモールド樹脂体それぞれとの接着距離、すなわちシール距離を長くすることが考えられる。
しかしながら、シール距離を長くするためにポッティング体の量(樹脂の注入量)を増やすと、ポッティング体の硬化収縮に起因する残留応力が高くなる。これにより、シール距離伸長の効果が相殺され、狙い通りの接着寿命を確保することができない。
本開示はこのような課題に鑑みてなされたものであり、ポッティング体の接着寿命を向上できる物理量検出装置を提供することを目的とする。
本開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
本開示のひとつである物理量検出装置は、測定媒体に晒される面に凹部(45)が形成された樹脂製のハウジング(40)と、
一端が凹部内に露出し、他端がハウジングの外部に露出するように、ハウジングに保持されたターミナル(44)と、
測定媒体の物理量を検出する検出部(25)が形成されたセンサチップ(21)と、検出部が露出するようにセンサチップを保持するモールド樹脂体(28)と、一部がモールド樹脂体から突出し、ターミナルの一端に接続された端子(260,261,262)と、を有し、検出部が測定媒体に晒されるように凹部に配置されたモールドIC(20)と、
検出部が配置される空間と端子の突出部分とを隔てるように、モールドIC周りの全周で、凹部の側壁面(450a,450c,450e)とモールド樹脂体との間に介在するポッティング体(60)と、を備え、
ポッティング体が、凹部の深さ方向において多層構造をなしている。
一端が凹部内に露出し、他端がハウジングの外部に露出するように、ハウジングに保持されたターミナル(44)と、
測定媒体の物理量を検出する検出部(25)が形成されたセンサチップ(21)と、検出部が露出するようにセンサチップを保持するモールド樹脂体(28)と、一部がモールド樹脂体から突出し、ターミナルの一端に接続された端子(260,261,262)と、を有し、検出部が測定媒体に晒されるように凹部に配置されたモールドIC(20)と、
検出部が配置される空間と端子の突出部分とを隔てるように、モールドIC周りの全周で、凹部の側壁面(450a,450c,450e)とモールド樹脂体との間に介在するポッティング体(60)と、を備え、
ポッティング体が、凹部の深さ方向において多層構造をなしている。
この物理量検出装置によれば、ポッティング体を多層構造としている。このようなポッティング体は、注入と硬化を繰り返し、一層ごとに形成される。したがって、ポッティング体の全体の量が同じでも、一度に硬化してなる単層構造に較べて、ポッティング体全体の残留応力を低減することができる。すなわち、従来に較べてポッティング体の接着寿命を向上することができる。これにより、ハウジングとモールド樹脂体との間のリークを長期にわたって抑制することができる。すなわち、端子の突出部分を長期にわたって保護することができる。
図面を参照しながら、実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び/又は構造的に対応する部分には同一の参照符号を付与する。以下において、凹部の深さ方向をZ方向とする。Z方向に直交し、センサチップの厚み方向をX方向とする。Z方向及びX方向の両方向に直交する方向であり、センサチップの幅方向をY方向とする。特に断りのない限り、XY平面に沿う形状を平面形状とする。
(第1実施形態)
先ず、圧力検出装置について説明する。圧力検出装置が、物理量検出装置に相当する。
先ず、圧力検出装置について説明する。圧力検出装置が、物理量検出装置に相当する。
図1〜図3に示すように、圧力検出装置10は、モールドIC20、ハウジング30、及びポッティング体60を備えている。圧力検出装置10は、たとえばエンジンオイルの圧力、CVTなどのトランスミッションオイルの圧力、排気圧の検出に好適である。圧力検出装置10は、使用環境において温度域が広い測定媒体、すなわち冷熱の温度幅が大きい測定媒体の圧力検出に好適である。測定媒体の圧力が、検出対象の物理量に相当する。なお、図3は、部分断面図となっている。
圧力検出装置10は、測定媒体の流路80に取り付けられ、流路80内を流れる測定媒体(流体)の圧力を検出する。測定媒体は、図1に白抜き矢印で示すように、流路80内をX方向に流れている。流路80はねじ孔81を有しており、このねじ孔81に圧力検出装置10が組み付けられている。そして、組み付けられた状態で、ねじ孔81を通じて、モールドIC20(後述する圧力検出部25)が測定媒体に晒される。なお、ハウジング30(後述する第2ハウジング50)と流路80の外面800との間に、シール材90が配置されている。シール材90は、流路80と圧力検出装置10との隙間から、測定媒体が漏れるのを抑制する。
モールドIC20は、センサチップ21、リードフレーム26、回路チップ27、及びモールド樹脂体28を備えている。センサチップ21は、測定媒体の圧力に応じた検出信号を出力する。センサチップ21は、略平板状をなしており、厚み方向がX方向、幅方向がX方向、長手方向がY方向となるように配置されている。センサチップ21は、複数の半導体基板が接合されて形成されている。
本実施形態のセンサチップ21は、SOI基板にSi基板が接合されて形成されている。X方向において、センサチップ21の一面210をSOI基板がなし、一面210と反対の裏面211をSi基板がなしている。SOI基板において、一面210をなすSi層(以下、第1Si層と示す)には、絶縁膜を底にして、一面210に開口する凹部22が形成されている。第1Si層とは反対のSi層(以下、第2Si層と示す)は、厚みが薄くされている。
SOI基板に接合されたSi基板には、X方向からの平面視において、凹部22と重なる位置に圧力の基準となる圧力基準室23が形成されている。圧力基準室23は、Si基板においてSOI基板との接合面に開口する有底孔である。したがって、接合状態で、圧力基準室23は、気密に封止されている。また、第2Si層において、凹部22と圧力基準室23との間の部分が、ダイアフラム24となっている。ダイアフラム24は、センサチップ21において厚みの薄くされた部分である。
ダイアフラム24には図示しないゲージ抵抗が形成され、ゲージ抵抗によりブリッジ回路が構成されている。ダイアフラム24は、測定媒体の圧力に応じて歪む。センサチップ21は、ダイアフラム24の歪みに応じた検出信号を出力する。このように、センサチップ21は、凹部22、圧力基準室23、ダイアフラム24、及びゲージ抵抗を含んで構成される圧力検出部25を有している。圧力検出部25は、測定媒体の圧力を検出する部分である。圧力検出部25は、Z方向においてセンサチップ21の一端側、詳しくは流路80に近い一端側に形成されている。圧力検出部25が、検出部に相当する。
リードフレーム26は、導電材料を用いて形成されている。リードフレーム26には、センサチップ21が固定されている。センサチップ21は、一面210が対向するようにリードフレーム26上に配置され、リードフレーム26に接着固定されている。センサチップ21において、Z方向において流路80と反対側の部分がリードフレーム26に固定されている。このように、リードフレーム26は、センサチップ21の支持部材として機能する。
リードフレーム26は、外部接続用の端子260〜262を有している。端子260はGND用の端子、端子261は電源Vcc用の端子、端子261は出力端子(信号端子)である。各端子260〜262は、板厚方向をX方向とし、Z方向に延設されている。各端子260〜262は、電気的に独立して設けられている。本実施形態では、端子260が他の端子261,262よりも流路80側に延設されている。そして、端子260を一体的に含むリードフレーム26に、センサチップ21が固定されている。
回路チップ27には、センサチップ21から出力された検出信号の処理を行う処理回路が形成されている。処理回路は、たとえば検出信号を増幅する。回路チップ27により処理された検出信号は、リードフレーム26及び後述するターミナル44を介して、外部機器に出力される。回路チップ27は、センサチップ21同様、端子260を含むリードフレーム26に固定されている。回路チップ27は、センサチップ21よりも流路80から離れた位置で、リードフレーム26に固定されている。回路チップ27は、ボンディングワイヤを介して端子260〜262のそれぞれと接続されている。回路チップ27は、ボンディングワイヤを介してセンサチップ21と接続されている。
モールド樹脂体28は、圧力検出部25が外部に露出されるように、センサチップ21を保持している。モールド樹脂体28は、センサチップ21の一部、詳しくはZ方向において圧力検出部25が形成された端部とは反対側の端部を封止している。モールド樹脂体28は、センサチップ21以外にも、リードフレーム26の一部、回路チップ27、及びボンディングワイヤを封止している。
モールド樹脂体28は、Z方向における一方の端面である一面280、及び、一面280とは反対の端面である裏面281を有している。また、モールド樹脂体28の表面のうち、一面280及び裏面281を除く部分が、側面282となっている。センサチップ21のうち、圧力検出部25を含む一部は、裏面281から外部に突出している。リードフレーム26の一部、詳しくは端子260〜262それぞれの一部は、一面280から外部に突出している。回路チップ27は、その全体がモールド樹脂体28内に配置されている。
図2に示すZ−X断面において、モールド樹脂体28は、Z方向の両端部分を除き、X方向の長さ、すなわち厚みがほぼ一定となっている。一方、図3に示すY−Z断面において、モールド樹脂体28は、Y方向の長さ、すなわち幅の狭い狭幅部283、及び、狭幅部283よりも幅の広い拡幅部284を有している。そして、側面282は、狭幅部283と拡幅部284を繋ぐ部分として、テーパ部282aを有している。テーパ部282aは、Y方向の両側にそれぞれ設けられている。テーパ部282aにおいて、モールド樹脂体28は、流路80から遠ざかるほど、すなわち後述する凹部45の底(底面451)に近いほど幅が広くなっている。
ハウジング30は、第1ハウジング40及び第2ハウジング50を備えている。第1ハウジング40は、PPSやPBTなどの樹脂材料を用いて成形されている。第1ハウジング40が、樹脂製のハウジングに相当する。第1ハウジング40は、Z方向に延設されている。第1ハウジング40は、略円柱状の部分として、外径の小さい縮径部41、及び、縮径部41よりも外径の大きい拡径部42を有している。縮径部41における拡径部42と反対の端部が、Z方向において第1ハウジング40の一方の端面である一面400とされ、拡径部42における縮径部41と反対の端部が、一面400と反対の端面である裏面401とされている。裏面401が、第1ハウジング40のうち、測定媒体に晒される面に相当する。縮径部41の端部、すなわち一面400の外周縁部には、コネクタ側壁43が一体的に設けられている。コネクタ側壁43は、一面400からZ方向に立設されている。
第1ハウジング40には、ターミナル44がインサート成形されている。ターミナル44は、金属などの導電材料を用いて形成されている。ターミナル44は、Z方向に延設されている。ターミナル44の一端440は、一面400からコネクタ側壁43に囲まれる空間内に突出している。そして、一面400を含む縮径部41の一部、コネクタ側壁43、及び一端440を含むターミナル44の一部により、コネクタが構成されている。ターミナル44の他端441は、後述する凹部45内に突出している。第1ハウジング40には、端子260〜262と同数のターミナル44が保持されている。凹部45内において、端子260〜262のそれぞれと対応するターミナル44とが電気的に接続(溶接)されている。
第1ハウジング40の裏面401には、凹部45が形成されている。凹部45は、裏面401に開口する有底孔である。凹部45は、平面略円形状をなす裏面401の中心付近に設けられている。この凹部45に、モールドIC20の少なくとも一部が配置されている。本実施形態において、モールドIC20は、凹部45に対して圧入されている。モールドIC20の一部が凹部45内に挿入され、残りの部分が凹部45の外、すなわち裏面401よりも流路80側に配置されている。圧力検出部25は、凹部45の外に配置されている。
第1ハウジング40は、凹部45の壁面として、側面450及び底面451を有している。底面451は、凹部45の底をなしている。ターミナル44の他端441は、底面451から凹部45内に突出している。他端441におけるX方向の一面は、側面450に密着している。
側面450は、テーパ部450a、対向部450b、及び繋ぎ部450c,450d,450eを有している。テーパ部450a及び繋ぎ部450c,450eが、凹部の側壁面に相当する。テーパ部450aは、側面450のうち、裏面401への開口端から所定の深さまでの部分である。本実施形態では、Z方向において、テーパ部450aにおける開口端とは反対の後端が、モールド樹脂体28のテーパ部282aの後端、詳しくはテーパ部282aと拡幅部284との境界位置とほぼ一致している。テーパ部450aは、モールドIC20周りの全周に設けられている。
たとえば、図2に示すZ−X断面において、X方向両側にテーパ部450aが設けられている。これにより、テーパ部450aの形成領域において、凹部45のX方向の開口幅が、凹部45の底に近いほど、すなわち流路80から遠ざかるほど狭くなっている。同じく、図3に示すY−Z断面において、Y方向両側にテーパ部450aが設けられている。これにより、テーパ部450aの形成領域において、凹部45のY方向の開口幅が、凹部45の底に近いほど、すなわち流路80から遠ざかるほど狭くなっている。
対向部450bは、図2に示すように、側面450のうち、モールド樹脂体28の一面280に対向する部分である。対向部450bは、一面280と略平行となるように設けられている。対向部450bは、モールドIC20の圧入の際に、モールドIC20を受ける部分である。一面280が、成形時の型の抜き勾配を有しているため、対向部450bも一面280の傾斜に対応して傾斜面となっている。図2に示すように、対向部450bの形成領域においても、凹部45のX方向の開口幅が、凹部45の底に近いほど、すなわち流路80から遠ざかるほど狭くなっている。
繋ぎ部450cは、図2に示すように、側面450のうち、テーパ部450aと対向部450bの間の部分、すなわちテーパ部450aと対向部450bとを繋ぐ部分である。繋ぎ部450cは、側面282と略平行となるように設けられている。
繋ぎ部450dは、図2に示すように、側面450のうち、対向部450bと底面451の間の部分、すなわち対向部450bと底面451とを繋ぐ部分である。繋ぎ部450dは、モールド樹脂体28から突出した端子260〜262の部分及びターミナル44の他端441を収容する空間(以下、収容空間と示す)を提供するように、設けられている。この収容空間は、X方向において、モールド樹脂体28の一部を収容するテーパ部450a及び繋ぎ部450cが提供する空間よりも狭い。凹部45は、モールド樹脂体28を収容する第1孔部と、この第1孔部に連なり、端子260〜262及び他端441を収容する第2孔部を有している。
なお、図示しないが、第1ハウジング40には、端子260〜262とターミナル44とを溶接するための溶接孔が形成されている。溶接孔は、一端が上記した第2孔部に連なり、他端が第1ハウジング40の外面に開口している。溶接孔は、Z方向に直交する方向に延設されている。溶接孔の外面開口は、樹脂によって封止されている。
図3に示すY−Z断面において、繋ぎ部450eは、側面450のうち、テーパ部450aと底面451の間の部分、すなわちテーパ部450aと底面451とを繋ぐ部分である。繋ぎ部450eは、側面282と略平行となるように設けられている。
上記した凹部45内に、モールドIC20が圧入されている。この圧入状態で、第1ハウジング40の側面450とモールドIC20のモールド樹脂体28との間には、隙間46が存在する。この隙間46は、互いに対向して設けられた側面282と繋ぎ部450cの間及び一面280と対向部450bの間、すなわち圧入部分において、微小なもの、たとえば0.2mm〜0.7mm程度となっている。
さらに、第1ハウジング40の裏面401には、シール溝47が形成されている。シール溝47は、裏面401の周縁部に形成されている。シール溝47は、裏面401のうち、第2ハウジング50の後述する段差部53との対向部分に形成されている。シール溝47は、裏面401に開口して所定深さを有しており、凹部45を取り囲むように環状に形成されている。このシール溝47には、シール材48が配置されている。本実施形態では、シール材48としてゴム状弾性体(いわゆるOリング)を採用している。シール材48は、第1ハウジング40と第2ハウジング50との隙間から測定媒体が漏れるのを抑制する。
第2ハウジング50は、たとえば金属材料を用いて形成されている。第2ハウジング50は、筒形状をなしている。第2ハウジング50は、ポート部51、固定部52、及び段差部53を有している。
ポート部51は、Z方向に沿って延びる略円筒形状をなしている。ポート部51において、厚み方向はZ方向に直交する方向となっている。ポート部51は、内径及び外径が固定部52よりも小さくされている。ポート部51の外周面には、ねじ部54が形成されている。ポート部51が流路80のねじ孔81内に挿入され、ねじ孔81とねじ部54とが螺合される。これにより、圧力検出装置10が流路80に取り付けられる。
筒状のポート部51の内部は、測定媒体を流路80から圧力検出部25に導く圧力導入孔55となっている。圧力導入孔55は、流路80の内部に連なっている。圧力導入孔55は、Z方向に延設されている。本実施形態では、圧力導入孔55の延設方向が、流路80において測定媒体が流れる方向と直交する。第1ハウジング40の裏面401、圧力導入孔55、及び段差部53の内面の一部とにより、有底孔が構成されている。
固定部52も、Z方向に沿って延びる略円筒形状をなしている。固定部52は、拡径部42を囲むように配置され、拡径部42の後端420にかしめ固定されている。これにより、第2ハウジング50が第1ハウジング40に固定されている。なお、シール材90は、段差部53の外面と流路80の外面800との間に配置されている。
段差部53は、第2ハウジング50のうち、ポート部51と固定部52の間の部分である。段差部53は、小径のポート部51と大径の固定部52とを繋いでいる。段差部53は、Z方向に直交する方向に延設されている。段差部53において、厚み方向はZ方向となっている。段差部53は、圧力導入孔55を取り囲むように環状をなしている。上記したシール材90は、段差部53の外面と流路80の外面800の間に介在している。また、シール材48は、段差部53の内面と裏面401の周縁部との間に介在している。シール材48としてのOリングは、かしめ圧により押されて、段差部53の内面に密着している。
ポッティング体60は、凹部45内に配置され、モールドIC20のモールド樹脂体28と側面450との間に介在している。詳しくは、モールド樹脂体28の側面282とテーパ部450a及び繋ぎ部450cとの間に介在している。ポッティング体60は、液状の樹脂を注入し、硬化してなる。硬化の手法(加熱硬化、UV硬化、湿気硬化など)は特に限定されない。
ポッティング体60は、圧力検出部25が配置される空間、すなわち測定媒体が導入される空間と、端子260〜262におけるモールド樹脂体28からの突出部分が配置される空間とを隔てるように、モールドIC20周りの全周に配置されている。ポッティング体60は、第1ハウジング40とモールド樹脂体28との隙間46に、測定媒体が漏れるのを抑制する。すなわち、測定媒体のリークを抑制する。これにより、たとえば端子260〜262の突出部分が、測定媒体から保護される。
ポッティング体60は、凹部45の深さ方向であるZ方向において多層構造をなしている。本実施形態では、ポッティング体60が2層構造をなしており、測定媒体に晒される第1層61、及び、凹部45の底側に配置された第2層62を有している。第1層61は上層であり、第2層62は下層である。
第1層61は、測定媒体中の酸成分、アルカリ成分、化学薬品等を考慮し、第2層62よりも耐薬品性に優れる樹脂材料を用いて形成されている。たとえばエンジンオイルの場合、初期的にはアルカリ成分を含み、エンジンの燃焼の影響により使用過程で酸成分を含むこととなる。第2層62は、第1層61よりも第1ハウジング40及びモールド樹脂体28に対する接着性に優れた樹脂材料を用いて形成されている。第1層61の材料として、たとえばフッ素系樹脂やシリコーン系樹脂を採用することができる。第2層62の材料として、たとえばエポキシ系樹脂やアクリル系樹脂を採用することができる。このように、本実施形態では、第1層61と第2層62とで異なる樹脂材料を採用している。
図2に示すZ−X断面において、第1層61は、テーパ部450aと側面282とに接着している。第2層62は、テーパ部450a及び繋ぎ部450cと側面282とに接着している。図3に示すY−Z断面において、第1層61は、テーパ部450aと狭幅部283の側面282とに接着している。第2層62は、テーパ部450a及び繋ぎ部450eとテーパ部282aを含む側面282とに接着している。
図3及び図4に示すように、Y−Z断面において、下層である第2層62は、テーパ部282aの傾斜にならって、モールド樹脂体28側の上端付近が傾斜形状となっている。すなわち、第2層62のモールド樹脂体28側の上端が、裏面281側にせり上がっている。上層である第1層61も、テーパ部282aの傾斜及び第2層62の傾斜にならって、モールド樹脂体28側の上端付近が傾斜形状となっている。すなわち、第1層61のモールド樹脂体28側の上端が、裏面281側にせり上がっている。
図2〜図4に示すように、モールドIC20周りの全周で、第2層62は、テーパ部450aの傾斜にならって、第1ハウジング40(側面450)側の上端付近が傾斜形状となっている。すなわち、第2層62の第1ハウジング40側の上端が、裏面401側にせり上がっている。第1層61も、テーパ部450a及び第2層62の傾斜にならって、第1ハウジング40(側面450)側の上端付近が傾斜形状となっている。すなわち、第1層61の第1ハウジング40側の上端が、裏面401側にせり上がっている。
上記したポッティング体60は、以下の手順で形成することができる。先ず、裏面401が鉛直方向上方、一面400が下方となるように第1ハウジング40を位置決め固定し、凹部45内にモールドIC20を圧入する。圧入後、第2層62を構成する液状の樹脂材料を図示しないノズルから隙間46に注入し、硬化処理(たとえば加熱処理)を施して第2層62を形成する。次いで、第1層61を構成する液状の樹脂材料を第2層62上に注入し、硬化処理を施して第1層61を形成する。このようにして2層構造のポッティング体60を得ることができる。
なお、ポッティング体60を形成した後、溶接孔が鉛直上方に開口するように、第1ハウジング40を横に倒して位置決め固定し、溶接孔を通じて端子260〜262とターミナル44を溶接する。溶接後、溶接孔を、その延設方向の少なくとも一部において樹脂封止(たとえばポッティング)する。これにより、凹部45が気密に封止される。
次に、本実施形態に係る圧力検出装置10の効果について説明する。
本実施形態では、ポッティング体60が多層構造とされている。このようなポッティング体60は、上記したように、樹脂材料の注入と硬化処理を繰り返し、一層ごとに形成される。したがって、ポッティング体60の全体の量が同じでも、一度に硬化してなる単層構造に較べて、ポッティング体60全体の残留応力を低減することができる。すなわち、従来に較べてポッティング体60の接着寿命を向上することができる。これにより、第1ハウジング40とモールド樹脂体28との間のリークを長期にわたって抑制することができる。すなわち、端子260〜262の突出部分を長期にわたって保護することができる。
特に本実施形態では、ポッティング体60が2層構造をなしており、第1層61が第2層62よりも耐薬品性に優れた樹脂材料を用いて形成され、第2層62が第1層61よりも接着性に優れた樹脂材料を用いて形成されている。測定媒体に晒される第1層が、耐薬品性に優れるため、測定媒体中の酸成分、アルカリ成分、化学薬品によるポッティング体60の劣化を抑制することができる。換言すれば、上層である第1層61により、接着性に優れる第2層62を保護することができる。したがって、接着寿命をさらに高めることができる。
また、本実施形態では、測定媒体が、凹部45の深さ方向であるZ方向に流れて、圧力検出部25に導かれるよう構成されている。そして、モールド樹脂体28が、ポッティング体60の接着部分としてテーパ部282aを有しており、テーパ部282aの形状にならって、第1層61のモールド樹脂体28側の上端が、裏面281側にせり上がっている。すなわち、図4に示すように、ポッティング体60の外面600のうち、モールド樹脂体28との接続端である上端601が、裏面281側にせり上がっている。これにより、上端601付近において、外面600と側面282とのなす角が鋭角となっている。
したがって、測定媒体からZ方向の力Fを受けたとき(圧力印加時)に、上端601をモールド樹脂体28側、すなわちZ方向に直交するX方向に押し付ける力F1が作用する。このように、測定媒体が作用すると、ポッティング体60の上端601付近に、モールド樹脂体28側へ圧縮する応力が印加され、ポッティング体60が自己シールされる。したがって、ポッティング体60とモールド樹脂体28との界面に剥離が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、第1ハウジング40が、ポッティング体60の接着部分としてテーパ部450aを有しており、テーパ部450aの形状にならって、第1層61の第1ハウジング40側の上端が、裏面401側にせり上がっている。すなわち、図4に示すように、外面600のうち、第1ハウジング40との接続端である上端602が、裏面401側にせり上がっている。これにより、上端602付近において、外面600と側面450(テーパ部450a)とのなす角が鋭角となっている。
したがって、測定媒体からZ方向の力を受けたとき(圧力印加時)に、上端602を第1ハウジング40側、すなわちZ方向に直交するX方向に押し付ける力が作用する。このように、測定媒体が作用すると、ポッティング体60の上端602付近に、第1ハウジング40側へ圧縮する応力が印加され、ポッティング体60が自己シールされる。したがって、ポッティング体60と第1ハウジング40との界面に剥離が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、ポッティング体60における外面600と反対の内面が、側面450の対向部450bに対して離れている。すなわち、ポッティング体60が凹部45を満たしておらず、対向部450bよりも浅い位置までしか配置されていない。ポッティング体60が端子260〜262の突出部分を覆っていないため、ポッティング体60の形成後に、端子260〜262とターミナル44を溶接することができる。第1ハウジング40を立てた状態で、モールドIC20の圧入とポッティング体60の形成を行い、その後、第1ハウジング40を横にして溶接することができるため、製造工程を簡素化することができる。
(第2実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した圧力検出装置10と共通する部分についての説明は省略する。
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した圧力検出装置10と共通する部分についての説明は省略する。
図5に示すように、本実施形態では、ポッティング体60の各層が、すべて同じ樹脂材料を用いて形成されている。ポッティング体60は、上層である第1層63及び下層である第2層64を有して2層構造をなしており、第1層63及び第2層64は、同じ樹脂材料(たとえばエポキシ系樹脂)を用いて形成されている。それ以外の点は、先行実施形態と同じである。
本実施形態によれば、第1層61と第2層62を異材料とする効果を発揮することはできないものの、それ以外については先行実施形態同様に効果を奏することができる。たとえば、第1層63と第2層64は、樹脂材料の注入と硬化処理を繰り返し、一層ごとに形成される。したがって、一度に硬化してなる単層構造に較べて、ポッティング体60全体の残留応力を低減することができ、従来に較べてポッティング体60の接着寿命を向上することができる。さらに、樹脂材料が同じであるため、構成を簡素化することができる。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
ハウジング30が、第1ハウジング40及び第2ハウジング50を備える例を示したが、これに限定されない。第1ハウジング40のみを備え、第2ハウジング50を備えない構成としてもよい。この場合、測定媒体を圧力検出部25まで導く機能は、流路80側が備えればよい。
測定媒体の物理量を検出する物理量検出装置として、圧力を検出する圧力検出装置10の例を示したが、これに限定されない。たとえば、測定媒体の温度を検出する温度検出装置にも適用することができる。また、センサチップ21に、圧力検出素子及び温度素子検出素子が形成された温度検出機能付き圧力検出装置にも適用することができる。
各実施形態において、モールド樹脂体28が、側面282としてテーパ部282aを有する例を示した。また、第1ハウジング40が、側面450としてテーパ部450aを有する例を示した。しかしながら、これら例には限定されない。たとえばテーパ部282aを有さない構成において、ポッティング体60を多層構造としてもよい。また、テーパ部450aを有さない構成において、ポッティング体60を多層構造としてもよい。
各実施形態において、端子260〜262の突出部分がポッティング体60により被覆されない例を示したが、これに限定されない。たとえばモールドIC20の圧入後、端子260〜262とターミナル44を溶接し、次いで端子260〜262の突出部分を覆うようにポッティング体60を形成してもよい。
10…圧力検出装置、20…モールドIC、21…センサチップ、210…一面、211…裏面、22…凹部、23…圧力基準室、24…ダイアフラム、25…圧力検出部、26…リードフレーム、260,261,262…端子、27…回路チップ、28…モールド樹脂体、280…一面、281…裏面、282…側面、282a…テーパ部、283…狭幅部、284…拡幅部、30…ハウジング、40…第1ハウジング、400…一面、401…裏面、41…縮径部、42…拡径部、420…後端、43…コネクタ側壁、44…ターミナル、45…凹部、450…側面、450a…テーパ部、450b…対向部、450c,450d,450e…繋ぎ部、451…底面、46…隙間、47…シール溝、48…シール材、50…第2ハウジング、51…ポート部、52…固定部、53…段差部、54…ねじ部、55…圧力導入孔、60…ポッティング体、600…外面、601,602…上端、61,63…第1層、62,64…第2層、80…流路、800…外面、81…ねじ孔、90…シール材
Claims (8)
- 測定媒体に晒される面に凹部(45)が形成された樹脂製のハウジング(40)と、
一端が前記凹部内に露出し、他端が前記ハウジングの外部に露出するように、前記ハウジングに保持されたターミナル(44)と、
前記測定媒体の物理量を検出する検出部(25)が形成されたセンサチップ(21)と、前記検出部が露出するように前記センサチップを保持するモールド樹脂体(28)と、一部が前記モールド樹脂体から突出し、前記ターミナルの一端に接続された端子(260,261,262)と、を有し、前記検出部が前記測定媒体に晒されるように前記凹部に配置されたモールドIC(20)と、
前記検出部が配置される空間と前記端子の突出部分とを隔てるように、前記モールドIC周りの全周で、前記凹部の側壁面(450a,450c,450e)と前記モールド樹脂体との間に介在するポッティング体(60)と、
を備え、
前記ポッティング体が、前記凹部の深さ方向において多層構造をなしている物理量検出装置。 - 多層の前記ポッティング体は、前記測定媒体に晒される第1層(61)と、前記第1層よりも前記凹部の底側に配置された第2層(62)と、を有し、
前記第1層は前記第2層よりも耐薬品性に優れる材料を用いて形成され、前記第2層は前記第1層よりも前記ハウジング及び前記モールド樹脂体に対する接着性に優れた材料を用いて形成されている請求項1に記載の物理量検出装置。 - 前記ポッティング体の各層は、すべて同じ材料を用いて形成されている請求項1に記載の物理量検出装置。
- 前記測定媒体は、前記深さ方向に流れて前記検出部に導かれ、
前記モールド樹脂体は、前記ポッティング体の接着部分として、前記深さ方向に直交する一方向の幅が前記凹部の底に近いほど広くされたテーパ部(282a)を有する請求項1〜3いずれか1項に記載の物理量検出装置。 - 前記測定媒体は、前記深さ方向に流れて前記検出部に導かれ、
前記ハウジングは、前記凹部の側壁面における前記ポッティング体の接着部分として、前記深さ方向に直交する一方向の開口幅が前記凹部の底に近いほど狭くされたテーパ部(450a)を有する請求項1〜4いずれか1項に記載の物理量検出装置。 - 前記モールド樹脂体における前記凹部の底側の一面(280)から前記端子が突出し、前記一面とは前記深さ方向において反対の裏面(281)から、前記検出部を含む前記センサチップの一部が突出している請求項1〜5いずれか1項に記載の物理量検出装置。
- 前記ポッティング体は、前記側壁面における前記モールド樹脂体の一面に対向する対向部(450b)に対して、離れて設けられている請求項6に記載の物理量検出装置。
- 前記検出部は、前記測定媒体の圧力を検出する請求項1〜7いずれか1項に記載の物理量検出装置。
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| JP2017063312A JP2018165679A (ja) | 2017-03-28 | 2017-03-28 | 物理量検出装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
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| JP2018165679A true JP2018165679A (ja) | 2018-10-25 |
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Family Applications (1)
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| JP2017063312A Pending JP2018165679A (ja) | 2017-03-28 | 2017-03-28 | 物理量検出装置 |
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-
2017
- 2017-03-28 JP JP2017063312A patent/JP2018165679A/ja active Pending
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