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JP2018165331A - 樹脂成形体及びその製造方法 - Google Patents

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JP2018165331A JP2017063705A JP2017063705A JP2018165331A JP 2018165331 A JP2018165331 A JP 2018165331A JP 2017063705 A JP2017063705 A JP 2017063705A JP 2017063705 A JP2017063705 A JP 2017063705A JP 2018165331 A JP2018165331 A JP 2018165331A
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Yuko Abe
祐子 阿部
田中 一也
Kazuya Tanaka
一也 田中
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Abstract

【課題】超高分子量ポリエチレンを主成分とし、摺動性及び機械的強度に優れ、超高分子量ポリエチレンの分子量によらず押出成形による連続製造が可能な樹脂成形体、及びその製造方法を提供する。【解決方法】超高分子量ポリエチレン(A)、及び液状潤滑剤(B)を含む樹脂組成物からなる樹脂成形体であって、該樹脂組成物の総量を100質量%とした時の該(B)成分の含有量が0.1〜10質量%であり、該(B)成分の温度25℃における動粘度が200mm2/s〜5万mm2/sであり、該樹脂組成物はフッ素樹脂を含有せず、かつ、該樹脂成形体中に存在する直径1mm以上の凝集物の量が0.01体積%未満である樹脂成形体、及びその製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂成形体及びその製造方法に関する。
超高分子量ポリエチレンは、熱可塑性樹脂の中でも機械的強度、耐衝撃性、耐摩耗性、及び摺動性が高い材料として知られており、さらに、食品に対する安全性も有している。そのため、超高分子量ポリエチレンを含む樹脂組成物の成形体は食品や医薬品分野の製造装置等でガイドレールや搬送用のスライダー等に用いられる摺動部材として有用である。近年ではさらなる摺動性や長寿命化において求められる性能は厳しくなっており、超高分子量ポリエチレン単体では発現できない高度な摺動性の付与が求められてきた。
超高分子量ポリエチレンの摺動性を向上させる方法としては、フッ素樹脂、及び、シリコーンオイルやパラフィンオイル等の潤滑性助剤をブレンドする方法や(特許文献1)、含油多孔質シリカを配合する方法(特許文献2)などが知られている。超高分子量ポリエチレンにこれらの成分を配合した樹脂組成物を各種成形法に供することで、摺動性に優れる樹脂成形体を製造できる。
特開2008−156561号公報 特開2008−174593号公報
超高分子量ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物(ドライブレンド物)は通常、粉体混合物である。当該粉体混合物の成形方法としては、圧縮成形、押出成形等が挙げられるが、例えば数m規模の製造ラインでレール等の長尺の成形体を連続的に製造するには、押出成形法を用いることが好ましい。
特許文献1及び2の実施例で用いられている超高分子量ポリエチレンはいずれも分子量が30万〜290万程度であり、超高分子量ポリエチレンの中でも比較的分子量が低い。したがって特許文献1及び2の実施例に記載された樹脂組成物は溶融押出が可能なものである。しかしながら超高分子量ポリエチレンは分子量が高くなるほど溶融しにくくなり、溶融押出が困難になるという問題がある。
そこで、より分子量の高い超高分子量ポリエチレンを含む粉体混合物を押出成形する場合は、該粉体混合物を直接押出成形機に供給して成形することが好ましい。
しかしながら特許文献2に開示されている摺動材組成物のように、粉体混合物に対し液状潤滑剤等の液状成分の配合量が多いと、凝集物が発生しやすくなり、粉体の流動性も低下する。その結果、当該粉体混合物を直接押出成形機に供給すると、成形機内で詰まりが発生するなどして樹脂成形体の連続製造が困難になるという問題がある。また、得られる樹脂成形体も応力が加わった際に破断しやすく、機械的強度が低いものとなる。一方で、液状潤滑剤の配合量を少なくすると得られる樹脂成形体の摺動性が低下する。
本発明の課題は、超高分子量ポリエチレンを主成分とし、摺動性及び機械的強度に優れ、超高分子量ポリエチレンの分子量によらず押出成形による連続製造が可能な樹脂成形体を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、樹脂成形体を構成する樹脂組成物を所定の配合とすることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は下記[1]〜[8]に関する。
[1]超高分子量ポリエチレン(A)、及び液状潤滑剤(B)を含む樹脂組成物からなる樹脂成形体であって、該樹脂組成物の総量を100質量%とした時の該(B)成分の含有量が0.1〜10質量%であり、該(B)成分の温度25℃における動粘度が200mm/s〜5万mm/sであり、該樹脂組成物はフッ素樹脂を含有せず、かつ、該樹脂成形体中に存在する直径1mm以上の凝集物の量が0.01体積%未満である樹脂成形体。
[2]前記樹脂組成物がさらに無機フィラー(C)を含有する上記[1]に記載の樹脂成形体。
[3]前記(C)成分がタルク、メソポーラスシリカ、及びゼオライトからなる群から選ばれる1種以上である上記[2]に記載の樹脂成形体。
[4]前記樹脂組成物がさらに前記(A)成分以外の樹脂成分(D)として高密度ポリエチレンを含有する上記[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[5]前記樹脂組成物の総量を100質量%とした時の前記(A)成分の含有量が60〜99.9質量%である上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の樹脂成形体。
[6]前記樹脂成形体が前記樹脂組成物を圧縮成形又は押出成形した成形体である上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の樹脂成形体。
[7]前記樹脂成形体が前記樹脂組成物をラム押出成形した成形体である上記[6]に記載の樹脂成形体。
[8]上記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の樹脂成形体の製造方法であって、前記(A)成分及び前記(B)成分を含む粉体混合物である樹脂組成物を調製し、次いで、該樹脂組成物を圧縮成形又は押出成形する工程を有する樹脂成形体の製造方法。
本発明によれば、超高分子量ポリエチレンを主成分とし、摺動性及び機械的強度に優れ、押出成形による連続製造も可能な樹脂成形体を提供することができる。当該樹脂成形体はレールやスライダー等の摺動部材として好適である。
[樹脂成形体]
本発明の樹脂成形体は高分子量ポリエチレン(A)、及び液状潤滑剤(B)を含む樹脂組成物からなり、該樹脂組成物の総量を100質量%とした時の該(B)成分の含有量が0.1〜10質量%であり、該(B)成分の温度25℃における動粘度が200mm/s〜5万mm/sであり、該樹脂組成物はフッ素樹脂を含有せず、かつ、該樹脂成形体中に存在する直径1mm以上の凝集物の量が0.01体積%未満であることを特徴とする。本発明の樹脂成形体は上記構成であることにより、高い摺動性と機械的強度とを両立することができ、押出成形による連続製造も可能になる。上記樹脂組成物は、さらに後述する無機フィラー(C)や、高密度ポリエチレン等の、(A)成分以外の樹脂成分(D)を含有することもできる。
本発明の樹脂成形体は、良好な摺動性及び機械的強度を発現する観点から、該樹脂成形体中に存在する直径1mm以上の凝集物(以下、単に「凝集物」ともいう)の量が0.01体積%未満である。樹脂成形体中上記凝集物の量が0.01体積%以上であると機械的強度が低下する。上記凝集物量は、樹脂成形体の表面を目視観察して、10cm×10cm角内に存在する直径1mm以上の凝集物が占める面積を求め、該凝集物を球体と仮定して、ここから樹脂成形体中に存在する単位体積当たりの前記凝集物の量(体積%)を算出することができる。具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
樹脂成形体中の直径1mm以上の凝集物の量を上記範囲に調整する方法としては、樹脂成形体に用いる樹脂組成物を構成する成分及び含有量の選択、該樹脂組成物を構成する成分のブレンド方法の選択、及び、該樹脂組成物の成形方法の選択等が挙げられる。
本発明の樹脂成形体としては、例えば前記樹脂組成物を圧縮成形又は押出成形した成形体が挙げられる。例えば本発明の樹脂成形体がレール等の長尺の樹脂成形体である場合は、該樹脂成形体は前記樹脂組成物を押出成形した成形体であることが好ましく、前記樹脂組成物をラム押出成形した成形体であることがより好ましい。
本発明の樹脂成形体の成形に供される樹脂組成物は好ましくは粉体混合物である。該樹脂組成物は凝集物の発生も少なく、粉体混合物の状態で直接押出成形に供しても成形機内で詰まりが発生するなどの不具合がなく、押出成形による成形体の連続製造が容易である。また得られる樹脂成形体は、超高分子量ポリエチレン単体では発現できない高い摺動性を有し、機械的強度も良好である。
以下、本発明の樹脂成形体を構成する樹脂組成物中の各成分について説明する。
<超高分子量ポリエチレン(A)>
本発明の樹脂成形体を構成する樹脂組成物は、超高分子量ポリエチレン(A)(以下、単に「(A)成分」ともいう)を主成分として含有する。本発明において「主成分」とは、樹脂組成物の総量を100質量%とした時の含有量が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上であることを意味する。
本発明における超高分子量ポリエチレン(A)の粘度平均分子量[g/mol]は、得られる樹脂成形体の機械的強度や摺動性の観点から、好ましくは100万以上、より好ましくは200万以上、さらに好ましくは300万以上、よりさらに好ましくは400万以上である。
なお本発明において、粘度平均分子量は、下記で表されるMargolieの式にて求められる値である。
M=5.37・10[η]1.49
上記式において、Mは粘度平均分子量[g/mol]、[η]は固有粘度(単位:[dl/g])を示す。
また、(A)成分の密度は、通常920〜960kg/mの範囲であり、好ましくは920〜950kg/m、より好ましくは925〜945kg/m、さらに好ましくは925〜940kg/mの範囲である。
市販の超高分子量ポリエチレンとしては、例えばティコナ社製の超高分子量ポリエチレン「GUR」、旭化成(株)製の「サンファイン」(登録商標)、三井化学(株)製の「ハイゼックスミリオン」、東ソー(株)製「デカミレン」等を用いることができる。これらは1種を単独で用いることもでき、任意の割合で2種以上を併用してもよい。
樹脂組成物中の(A)成分の含有量は、該樹脂組成物の総量を100質量%とした時の前記(A)成分の含有量として、好ましくは60〜99.9質量%、より好ましくは65〜99.5質量%、さらに好ましくは70〜99質量%、よりさらに好ましくは75〜99質量%、よりさらに好ましくは80〜99質量%、よりさらに好ましくは85〜99質量%である。樹脂組成物中の総量を100質量%とした時の(A)成分の含有量が60質量%以上であれば、得られる樹脂成形体が、(A)成分に由来する機械的強度、耐衝撃性、耐摩耗性、及び摺動性を発現する。一方、当該含有量が99.9質量%以下であれば、(B)成分による摺動性向上効果が良好である。
<液状潤滑剤(B)>
本発明の樹脂成形体を構成する樹脂組成物は、超高分子量ポリエチレン単体では発現できない高い摺動性を付与する観点から、液状潤滑剤(B)(以下、単に「潤滑剤(B)」又は「(B)成分」ともいう)を含有する。本発明における液状潤滑剤とは、25℃の条件下で液状の潤滑剤を意味する。液状潤滑剤(B)の25℃における動粘度は、摺動性付与の観点から200mm/s以上であり、好ましくは300mm/s以上、より好ましくは500mm/s以上である。また、液状潤滑剤(B)の25℃における動粘度は凝集物低減の観点から、5万mm/s以下であり、好ましくは4万mm/s以下、より好ましくは3万mm/s以下である。
25℃における動粘度が200mm/s未満の液状潤滑剤を用いた場合は、十分な摺動性向上効果が得られない。また25℃における動粘度が5万mm/sを超える液状潤滑剤を用いると、樹脂組成物及び得られる樹脂成形体中に凝集物が生じやすい。
液状潤滑剤の25℃における動粘度は、ASTM D 445−46Tに準拠して測定することができる。
(B)成分である潤滑剤としては、鉱油、合成油、及び天然油からなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。鉱油としては、パラフィン系オイル、ナフテン系オイルなどが挙げられ、合成油としては、合成炭化水素、合成エステル、ポリグリコール、リン酸エステル、シリコーンオイルなどが挙げられる。天然油としては、ヤシ油、パーム油、なたね油、とうもろこし油、オリーブ油、大豆油、ひまわり油、ひまし油、亜麻仁油などが挙げられる。上記潤滑剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の中でも、摺動性付与、及び耐熱性の観点から、(B)成分は合成油であることが好ましく、シリコーンオイルがより好ましい。シリコーンオイルとしては、例えばポリシロキサン構造を有するシリコーンオイルが挙げられ、摺動性付与、流動性、及び耐熱性の観点からはポリジメチルシロキサン構造を有するシリコーンオイルが好ましい。
前記樹脂組成物中の(B)成分の含有量は、該樹脂組成物の総量を100質量%とした時の(B)成分の含有量として0.1〜10質量%であり、好ましくは0.5〜9質量%、より好ましくは0.5〜7質量%、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。樹脂組成物の総量を100質量%とした時の(B)成分の含有量が0.1質量%未満であると、得られる樹脂成形体の摺動性が不十分である。一方、(B)成分の含有量が10質量%を超えると凝集物の増加や、機械的強度低下のおそれがある。
本発明の樹脂成形体を構成する樹脂組成物は、凝集物の発生を少なくする観点からフッ素樹脂を含有しない。ここでいうフッ素樹脂とは、フッ素原子を含有する樹脂成分であり、室温(25℃)において固体状のフッ素樹脂である。当該フッ素樹脂を(A)成分及び(B)成分を含む粉体混合物に配合すると粉体流動性が低下し、凝集物も発生しやすく、押出成形に供するには不適である。
<無機フィラー(C)>
本発明の樹脂成形体を構成する樹脂組成物は、超高分子量ポリエチレン単体では発現できない高い摺動性を付与する観点から前記液状潤滑剤(B)を含有するが、凝集物の量を低減させるため、さらに無機フィラー(C)(以下、単に「(C)成分」ともいう)を含有することが好ましい。樹脂組成物が無機フィラー(C)を含有すると、前記液状潤滑剤(B)が無機フィラー(C)に担持されることにより、(A)成分と(B)成分とを含有する粉体混合物である樹脂組成物、及び得られる樹脂成形体における凝集物の発生を低減できる。
無機フィラー(C)の平均粒径は好ましくは0.1〜100μm、より好ましくは0.1〜50μm、さらに好ましくは0.5〜30μm、よりさらに好ましくは0.5〜10μm、よりさらに好ましくは0.5〜5μmである。無機フィラー(C)の平均粒径が0.1μm以上であれば(B)成分の担持効果を発揮しやすく、100μm以下であれば、機械的強度が低下するおそれがない。
(C)成分である無機フィラーとしては、タルク、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、ゾノトライト、雲母、クレーなどが挙げられる。上記無機フィラーは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
シリカとしては、シリカゲルやメソポーラスシリカが好ましく、より好ましくはメソポーラスシリカである。(B)成分の担持効果の観点から、メソポーラスシリカの細孔径は好ましくは0.5nm以上、より好ましくは1nm以上、さらに好ましくは2nm以上である。また、メソポーラスシリカの細孔径は、摺動性付与の観点から好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下、さらに好ましくは15nm以下である。
ゼオライトの細孔径は(B)成分の担持効果及び摺動性付与の観点から、好ましくは0.1〜5nmであり、より好ましくは0.2〜3nmである。
中でも、(B)成分を担持することによる凝集物低減効果の観点から、無機フィラー(C)としてはタルク、メソポーラスシリカ、及びゼオライトからなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、タルク及びメソポーラスシリカからなる群から選ばれる1種以上がさらに好ましい。
前記樹脂組成物中の(C)成分の含有量は、該樹脂組成物の総量を100質量%とした時の(C)成分の含有量として、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.1〜3質量%、さらに好ましくは0.2〜2質量%、よりさらに好ましくは0.2〜1質量%である。樹脂組成物の総量を100質量%とした時の(C)成分の含有量が0.1質量%以上であれば、凝集物の低減効果が良好である。一方、(C)成分の含有量が5質量%以下であれば機械的強度が低下するおそれがない。
<(A)成分以外の樹脂成分(D)>
本発明の樹脂成形体を構成する樹脂組成物は、さらに前記(A)成分以外の樹脂成分(D)(以下、単に「(D)成分」ともいう)を含有してもよい。当該(D)成分としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)等が挙げられる。上記樹脂成分は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも耐熱性や機械的強度の観点から、(D)成分としてはHDPEが好ましい。HDPEのメルトフローレート(MFR)は、得られる樹脂成形体の伸びの向上などの観点から、好ましくは0.1〜10g/分、より好ましくは0.1〜5g/分、さらに好ましくは0.1〜2g/分である。HDPEのMFRはJIS K7210に準拠して測定される。
前記樹脂組成物中の(D)成分の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限はないが、樹脂組成物の総量を100質量%とした時の(D)成分の含有量として、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは2〜25質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。上記(D)成分を1質量%以上含有することで、得られる樹脂成形体の伸びの向上が期待でき、30質量%以下であれば摺動性の低下が起こりにくい。
<熱安定剤>
本発明の樹脂成形体を構成する樹脂組成物は、成形時の熱劣化を抑制するため、さらに熱安定剤を含有することができる。凝集物の少ない粉末混合物を得る観点から、熱安定剤は粉末状のものが好ましく用いられる。
熱安定剤としてはヒンダードフェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、アミン系熱安定剤、硫黄系熱安定剤、アミド系熱安定剤、及びヒドラジン系熱安定剤等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を用いることができる。上記の中でも、成形時の熱劣化を抑制する観点からはヒンダードフェノール系熱安定剤及びリン系熱安定剤からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
ヒンダードフェノール系熱安定剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASFジャパン(株)製「イルガノックス1010」)、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASFジャパン(株)製「イルガノックス1035」)、オクタデシル[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASFジャパン(株)、イルガノックス1076)、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジイソプロピルフェニル)プロピオン酸オクチル(BASFジャパン(株)製「イルガノックス1135」)、n−オクタデシル−3−(3’−メチル−5’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n−テトラデシル−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,4−ブタンジオール−ビス−(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を用いることができる。
上記の中でも、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、及び3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジイソプロピルフェニル)プロピオン酸オクチルからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]がより好ましい。
リン系熱安定剤としては、ホスファイト系のリン系熱安定剤が好ましく、例えば、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(BASFジャパン(株)、イルガフォス168)、トリオクチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、ブチルジフェニルホスファイト、デシルジフェニルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を用いることができる。
上記の中でも、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、及びビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトがより好ましい。
成形時の熱劣化を抑制する観点からは、熱安定剤として、ヒンダードフェノール系熱安定剤及びリン系熱安定剤を併用することがより好ましい。特に好ましい組み合わせは、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]とトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトとの組み合わせである。
ヒンダードフェノール系熱安定剤及びリン系熱安定剤を併用する場合、その配合比率に特に制限はないが、ヒンダードフェノール系熱安定剤とリン系熱安定剤との質量比が、好ましくは5/95〜95/5、より好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは30/70〜70/30の範囲である。
樹脂組成物中の熱安定剤の含有量は、樹脂組成物の総量を100質量%とした時の含有量として、好ましくは0.01〜2質量%、より好ましくは0.02〜1質量%、さらに好ましくは0.02〜0.5質量%である。当該含有量が0.01質量%以上であれば熱劣化抑制効果が発現し、2質量%以下であれば機械的強度や摺動性を維持できる。
当該樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、さらに必要に応じてシリコーン系樹脂粉末やワックス等の固体潤滑剤を配合してもよい。但し当該樹脂組成物は所定量の(B)成分を含有しているため、さらに固体潤滑剤を配合する必要はなく、固体潤滑剤を配合しないことがより好ましい。
当該樹脂組成物には、さらに必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で上記以外の添加剤を配合することができる。具体的には例えば、着色剤として有機又は無機着色剤;光安定剤(UV吸収剤);難燃剤として無機系、ハロゲン系、又はリン系の難燃剤;物性改良剤として造核剤、耐衝撃性改良剤、発泡剤;成形性及び加工性改良剤として可塑剤、分散剤、流動性改良剤、離型剤;等が挙げられる。これらは1種を単独で用いることもでき、任意の割合で2種以上を併用してもよい。
<樹脂成形体の物性>
本発明の樹脂成形体は、JIS K7125:1999に準拠した方法で測定された樹脂成形体表面の動摩擦係数が0.200以下であることが好ましく、より好ましくは0.190以下、さらに好ましくは0.150以下、よりさらに好ましくは0.120以下である。当該動摩擦係数が0.200以下であると、摺動性が良好であり、また、本発明の樹脂成形体を製造装置等のガイドレールや搬送用のスライダー等に用いる際の摩耗劣化を抑制することができる。
本発明の樹脂成形体は、試験片形状:ASTM D638 タイプIV試験片、引張速度50mm/分、温度23℃で測定された引張破断強度が15MPa以上であることが好ましく、より好ましくは18MPa以上であり、さらに好ましくは20MPa以上である。引張破断強度が15MPa以上であれば、強度不足による破損が起こりにくい。また、同様に測定された引張破断伸びは30%以上が好ましく、より好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは60%以上である。引張破断伸びが50%以上であれば、本発明の樹脂成形体を製造装置等のガイドレールや搬送用のスライダー等に用いる際の装置へのはめ込み工程等で破損が起こりにくい。
[樹脂成形体の製造方法]
本発明の樹脂成形体の製造方法は特に限定されず、所望の形状に応じて適宜選択できる。例えば、前記(A)成分及び(B)成分、並びに必要に応じその他の成分を混合して、(A)成分及び(B)成分を含む粉体混合物である樹脂組成物を調製し、次いで、該樹脂組成物を圧縮成形又は押出成形する工程を有する方法が挙げられる。以下、当該製造方法を「本発明の製造方法」ともいう。長尺の樹脂成形体を連続成形により製造できる観点からは、本発明の樹脂成形体の製造方法は、前記樹脂組成物を押出成形する工程を有することがより好ましく、ラム押出成形することがより好ましい。
本発明の製造方法に用いる前記樹脂組成物の調製方法は任意であるが、例えば、前記(A)成分及び(B)成分、並びに必要に応じて用いるその他の成分をタンブラーミキサーやヘンシェルミキサー等を用いてドライブレンドする方法が挙げられる。なお、例えば前記(B)成分と(D)成分がマスターバッチ化された粉体原料をドライブレンドすることも可能である。
圧縮成形には従来公知の方法を用いることができる。例えば、成形型に粉体混合物である樹脂組成物を投入し、圧縮成形機を用いて、成形温度160〜240℃、成形圧力2〜50MPaの条件で、加熱条件下で圧縮成形を行う。
押出成形にも従来公知の方法を用いることができるが、粉体混合物である樹脂組成物を一旦ペレット化することなく直接押出成形に供する観点からは、ラム押出成形を用いることが好ましい。
ラム押出成形は例えば、以下のように行われる。まず、粉体混合物である樹脂組成物をラム押出成形機のホッパーからシリンダー内に投入する。前記樹脂組成物はシリンダー内で加熱され、且つラムにより押圧されて圧縮される。圧縮された樹脂組成物は徐々に溶融しながらシリンダー内を移動し、該樹脂組成物中の各成分が焼結接合されて、最後にシリンダー先端部から押出されて成形される。本発明の製造方法において、押出成形時の成形温度は例えば160〜240℃、押出速度は1〜500mm/分の範囲で行うことができる。
本発明の製造方法によれば、前記樹脂組成物を好ましくは上記のように押出成形する工程を有することにより、レールのような長尺の樹脂成形体を連続製造することも可能である。
得られた樹脂成形体は、各種摺動部材への適用が期待できる。当該摺動部材としては、例えば、製造装置等のガイドレール、搬送用のスライダー、スターホイール、搬送スクリュー、ネックガイド、コンベアローラー、原料投入シュート等が挙げられる。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない範囲において、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例における各種測定及び評価は下記方法により行った。
(1)樹脂成形体中の凝集物の量
各例で得られた樹脂組成物を用いて、各例に記載した成形方法で厚さ2mmの平板状の樹脂成形体を作製した。樹脂成形体の表面を目視観察して、10cm×10cm角内に存在する直径1mm以上の凝集物が占める面積を求め、該凝集物を球体と仮定して、ここから樹脂成形体中に存在する単位体積当たりの前記凝集物の量(体積%)を算出した。評価基準は下記の通りである。
○:0.01体積%未満、×:0.01体積%以上
(2)動摩擦係数
各例で得られた樹脂組成物を用いて、各例に記載した成形方法で厚さ5mmの平板状の樹脂成形体又は押出レールを作製し、動摩擦係数の測定に用いた。動摩擦係数の測定はJIS K7125:1999に準拠した方法で行い、4回測定した平均値を測定値とした。評価基準は下記の通りである。
<評価基準>
○:0.200以下、×:0.200超
(3)引張破断強度、引張破断伸び
各例で得られた樹脂組成物を用いて、各例に記載した成形方法で試験片形状:ASTM D638 タイプIVの成形体を作製し、引張速度50mm/分、温度23℃の条件下で引張破断強度、引張破断伸びを測定した。なお、5回測定した平均値を測定値とした。評価基準は下記の通りである。
<評価基準>
(引張破断強度)
○:15MPa以上、×:15MPa未満
(引張破断伸び)
○:30%以上、×:30%未満
各例で使用した各成分を以下に示す。
<超高分子量ポリエチレン>
(A1):超高分子量ポリエチレン、旭化成(株)製「サンファインUH950」、粘度平均分子量:450万[g/mol]、密度:933kg/m
(A2):超高分子量ポリエチレン、ティコナ社製「GUR4150」、粘度平均分子量:920万[g/mol]、密度:928kg/m
<液状潤滑剤>
(B1):ポリジメチルシロキサン構造を有するシリコーンオイル、信越化学工業(株)製「KF96−1000cs」、動粘度(25℃):1,000mm/s
(B2):ポリジメチルシロキサン構造を有するシリコーンオイル、信越化学工業(株)製「KF96−5000cs」、動粘度(25℃):5,000mm/s
(B3):シリコーンオイル、マスターバッチ粉体(E1)(高密度ポリエチレン/シリコーンオイル=85/15(質量比))中のシリコーンオイル、動粘度(25℃):3万mm/s
(b1):ポリジメチルシロキサン構造を有するシリコーンオイル、信越化学工業(株)製「KF96−100cs」、動粘度(25℃):100mm/s
<無機フィラー>
(C1):メソポーラスシリカ、日本化成(株)製「MP09005」、平均粒径:5μm、細孔径:9nm
(C2):メソポーラスシリカ、日本化成(株)製「MP02005」、平均粒径:5μm、細孔径:2nm
(C3):タルク、日本タルク(株)製「ナノエースD−1000」、平均粒径(D50):1μm
<超高分子量ポリエチレン(A)以外の樹脂>
(D1):高密度ポリエチレン、旭化成(株)製「サンファインSH800」、粘度平均分子量:25万[g/mol]、MFR(JIS K7210):0.2g/10分
(D2):高密度ポリエチレン、マスターバッチ粉体(E1)(高密度ポリエチレン/シリコーンオイル=85/15(質量比))中の高密度ポリエチレン、MFR(JIS K7210、荷重5kg):0.21g/10分
<熱安定剤>
BASFジャパン(株)製「イルガノックスB215」、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]33質量%と、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト67質量%との混合物
<フッ素樹脂>
Shamrock Technologies社製「Fluoroslip425」、ポリテトラフルオロエチレン/ポリエチレンアロイ粉末
(実施例1)樹脂組成物及び樹脂成形体の製造
超高分子量ポリエチレン(A1)980g、シリコーンオイル(B1)20gをヘンシェルミキサーで混合し、粉体混合物である樹脂組成物を得た。次いで、該樹脂組成物を各評価に用いる所定の試験片形状を有する成形型に投入し、温度180℃、圧力10MPaで圧縮成形することにより樹脂成形体を作製した。
得られた樹脂成形体について、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A2)977g、シリコーンオイル(B1)20g、メソポーラスシリカ(C1)(日本化成(株)製:細孔径9nm、平均粒径5μm)3gとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A2)987g、シリコーンオイル(B1)10g、メソポーラスシリカ(C1)3gとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A1)974g、シリコーンオイル(B1)20g、メソポーラスシリカ(C1)6gとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例4で得られた樹脂組成物を、ラム押出成形機を用いてシリンダー温度180℃、押出速度50mm/分の条件で押出成形することにより、樹脂成形体を作製した。得られた樹脂組成物及び樹脂成形体について、前記方法で評価を行った結果を表1に示す。
(実施例6)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A1)774g、シリコーンオイル(B1)20g、メソポーラスシリカ(C1)6g、高密度ポリエチレン(D1)200gとした以外は実施例5と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A2)974g、シリコーンオイル(B2)20g、メソポーラスシリカ(C2)6gにとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A2)794g、高密度ポリエチレンとシリコーンオイル(動粘度(25℃):3万mm/s)とのマスターバッチ粉体(E1)(高密度ポリエチレン/シリコーンオイル=85/15(質量比))200g、タルク(C3)6gとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A2)973g、シリコーンオイル(B2)20g、メソポーラスシリカ(C1)6g、熱安定剤1gとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例10)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A1)973g、シリコーンオイル(B2)20g、タルク(C3)6g、熱安定剤1gとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A1)1000gとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A2)980g、シリコーンオイル(b1)20gとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A1)943g、シリコーンオイル(B2)20g、タルク(C3)6g、熱安定剤1g、フッ素樹脂30gとした以外は、実施例5と同様の方法(押出成形法)で樹脂成形体の作製を試みた。しかしながら樹脂組成物(粉体混合物)の流動性が悪いため、押出成形機への原料供給ができず成形体を作製することができなかった。
(比較例4)
樹脂組成物の配合を超高分子量ポリエチレン(A1)794g、シリコーンオイル(B2)200g、メソポーラスシリカ(C2)6gとした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物及び樹脂成形体を作製し、前記方法で評価を行った。結果を表1に示す。
表1より、実施例1〜10で得られた粉末状混合物である樹脂組成物は圧縮成形法及び押出成形法のいずれの成形法を用いても成形性に優れ、並びに直径1mm以上の凝集物が少ないため押出成形による連続製造に供するのに好適であった。また得られた樹脂成形体の動摩擦係数はいずれも0.200以下であり、摺動性に優れ、機械的強度も良好であった。
これに対し、(B)成分を含まない比較例1、及び25℃における動粘度が200mm/s未満の液状潤滑剤を用いた比較例2の樹脂成形体は、いずれも動摩擦係数が0.200を超えており摺動性が不十分であった。比較例3の樹脂組成物は直径1mm以上の凝集物が多く、粉体流動性が低いため、押出成形ができなかった。また、樹脂組成物中の(B)成分の含有量が10質量%を超える比較例4では、直径1mm以上の凝集物が多い上、得られる樹脂成形体の機械的強度が低下した。
本発明によれば、超高分子量ポリエチレンを主成分とし、摺動性及び機械的強度に優れ、押出成形による連続製造も可能な樹脂成形体を提供することができる。当該樹脂成形体はレールやスライダー等の摺動部材として好適である。

Claims (8)

  1. 超高分子量ポリエチレン(A)、及び液状潤滑剤(B)を含む樹脂組成物からなる樹脂成形体であって、該樹脂組成物の総量を100質量%とした時の該(B)成分の含有量が0.1〜10質量%であり、該(B)成分の温度25℃における動粘度が200mm/s〜5万mm/sであり、該樹脂組成物はフッ素樹脂を含有せず、かつ、該樹脂成形体中に存在する直径1mm以上の凝集物の量が0.01体積%未満である樹脂成形体。
  2. 前記樹脂組成物がさらに無機フィラー(C)を含有する請求項1に記載の樹脂成形体。
  3. 前記(C)成分がタルク、メソポーラスシリカ、及びゼオライトからなる群から選ばれる1種以上である請求項2に記載の樹脂成形体。
  4. 前記樹脂組成物がさらに前記(A)成分以外の樹脂成分(D)として高密度ポリエチレンを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂成形体。
  5. 前記樹脂組成物の総量を100質量%とした時の前記(A)成分の含有量が60〜99.9質量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂成形体。
  6. 前記樹脂成形体が前記樹脂組成物を圧縮成形又は押出成形した成形体である請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂成形体。
  7. 前記樹脂成形体が前記樹脂組成物をラム押出成形した成形体である請求項6に記載の樹脂成形体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂成形体の製造方法であって、前記(A)成分及び前記(B)成分を含む粉体混合物である樹脂組成物を調製し、次いで、該樹脂組成物を圧縮成形又は押出成形する工程を有する樹脂成形体の製造方法。
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