JP2018164444A - 可塑性油中水型乳化油脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、バターは、その油脂特性により口溶けは良好であるが、低温で硬く融点もやや低いため、夏場等は極度に軟化したり、油分分離したり溶解してしまう等、物性面において使いやすいものではなかった。そのため、乳脂以外の各種動植物油を使用した油相と、脱脂粉乳等の粉乳類を溶解した水相とを油中水型に乳化し冷却可塑化することで得られる可塑性油中水型乳化油脂組成物が、製菓・製パンをはじめ様々な飲食品の製造に使用されている。この可塑性油中水型乳化油脂組成物は、作業性が良好で、ベーカリー製品をはじめ、各種飲食品にある程度のバター風味を付与することもできることから、バターに代わり広く使用されている。
そのため、可塑性油中水型乳化油脂組成物において、乳蛋白質、バターや乳脂の含量が少ない場合であっても、バター同様の持続性のある旨味とコクのあるバター風味を付与する方法が各種研究され、提案されている。
そのため、少量の乳製品と乳風味増強剤とを併用する方法(例えば特許文献1〜6参照)、バターに代えてアミノ酸組成物を使用する方法(例えば特許文献7参照)等が提案されている。
また、ごく少量の添加量で乳風味を増強あるいは付与可能な成分として、特定の組成の乳清ミネラルが提案されている(例えば特許文献8、9参照)が、これらの方法ではバター風味におけるコク味がやや不足するという問題があった。そこで、乳清ミネラルとカゼインを含まない乳製品とを併用する方法(特許文献10参照)、乳清ミネラルと乳酸発酵風味素材とを併用する方法(特許文献11)も提案されている。しかしながら、これらの方法ではバターの旨味が不足気味になり、特に乳製品の含量を削減していくと、バター風味以外にエグ味が感じられるようになってしまうという問題があった。
また、本発明は、該可塑性油中水型乳化油脂組成物を配合したベーカリー製品を提供するものである。
また、本発明のベーカリー製品は、乳蛋白質、バターや乳脂の含量が少ない場合であっても、持続性のある旨味とコクのある強いバター風味を有する。
まず、本発明で使用する乳清ミネラルについて詳述する。
乳清ミネラルとは、乳又はホエイ(乳清)から、可能な限り蛋白質や乳糖を除去したものであり、高濃度に乳の灰分を含有するという特徴を有する。そのため、そのミネラル組成は、原料となる乳やホエイ中のミネラル組成に近い比率となる。
本発明で使用する乳清ミネラルとしては、より良好な乳風味と口溶けを有する可塑性油中水型乳化油脂組成物が得られる点で、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満、特に1質量%未満の乳清ミネラルを使用することが好ましい。尚、該カルシウム含量は低いほど好ましい。乳清ミネラルにおけるカルシウムの含量は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP)、イオンクロマト法(IC)、原子吸光光度法(AAS)により測定することができるが、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP)で測定することが好ましい。
本発明における乳脂分解物とは、乳脂、あるいは乳脂を含有する乳製品、例えばバター、クリーム等に対してアルカリや脂肪分解酵素を作用させ、油脂を部分的に分解して得られるものである。乳脂分解物は、脂肪酸、グリセリン、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド等の油脂由来の風味成分と、工程中に二次的に産生される、有機酸や炭化水素、アルコール類、アルデヒド類、エステル類、含硫化合物、ケトン類、脂肪酸類、脂肪酸エステル類、芳香族化合物、ラクトン類等の風味成分との混合物である。本発明では市販品の乳脂分解物を用いてもよいし、上記の乳製品を原料として公知の方法で製造した乳脂分解物を用いてもよい。市販されている乳脂分解物としては、例えば、デリシャンバターテイストHB−2、ミルクブースター(以上、大洋香料株式会社)、ミルクファイン、バターファイン、クリームファイン(以上、森永乳業株式会社)バターB900(タツア・ジャパン株式会社)が挙げられる。
上記酵母エキスとは、酵母の培養物を自己消化や酵素、熱水、物理的破砕、酸分解、アルカリ分解、凍結融解法などの処理を行うことにより抽出されたエキスのことである。酵母エキスの製造に使用する酵母の種類は特に限定されず、パン酵母やビール酵母、ワイン酵母、トルラ酵母、乳酵母などを特に制限なく用いることができるが乳酵母が好ましい。尚、本発明においては、少量の添加で高い効果が得られる点、また安定した効果が得られる点で、Saccharomyces属に属する酵母が好ましく用いられる。本発明では、市販品の酵母エキスを用いてもよいし、上記の酵母を原料として公知の方法で製造した酵母エキスを用いてもよい。市販品の酵母エキスとしては、例えば、ハイマックスGL(富士食品工業株式会社)、ラクトベースLYM−P、ラクトベースLYS−P(大日本明治製糖株式会社)が挙げられる。
苦汁とは海水から塩化ナトリウムを採取する際の副生物であり、その組成は、製塩方法、濃縮度及び濃縮温度等の条件により異なるが、主成分は塩化マグネシウムである。
本発明で使用する苦汁としては、より良好なバター風味と口溶けを有する可塑性油中水型乳化油脂組成物が得られる点で、灰分中のマグネシウム含量が5質量%以上、特に10質量%以上の濃縮苦汁が好ましい。尚、該マグネシウム含量の上限は、特に制限されるものではないが、好ましくは30質量%以下、好ましくは20質量%以下である。
上記乳酸発酵風味素材とは、乳酸菌が資化可能な基質を乳酸発酵して得られた風味素材であり、その基質としては、良好な乳風味が得られる点で、乳原料を使用することが好ましい。該乳原料としては、牛乳、濃縮乳、練乳、ホエイ、クリーム、バター、バタークリーム、クリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等の乳や乳製品をはじめ、脱脂粉乳、全粉乳、ホエイパウダー等の粉乳類や、脱脂乳等の乳糖を含有する乳製品も使用可能である。
尚、本発明では上記乳酸発酵風味素材として、乳酸発酵を利用した市販の飲食品や風味素材、例えばクリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、ヨーグルト、発酵乳飲料、製パン用発酵種等を使用することもできる。
また、本発明では、上記乳酸発酵風味素材として、基質や発酵条件の異なる2種以上の乳酸発酵風味素材を用いることもできる。
上記乳酸発酵風味素材を得るためには、まず乳酸菌が資化可能な基質、好ましくは乳原料を含有するミックス液を調製する。
具体的には、牛乳、濃縮乳、ホエイ、クリーム、バター、クリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等の水分を多く含有する乳や乳製品、あるいは水に、脱脂粉乳、全粉乳、ホエイパウダー等の粉乳類や、乳蛋白質、乳糖、バター等の乳原料を添加し、水分含量が好ましくは20〜95質量%、より好ましくは70〜90質量%となるように調整して、乳原料を含有するミックス液とする。また、該乳原料を含有するミックス液は、食用油脂を添加した水中油型乳化物とすることもできるが、良好な風味バランスの乳酸発酵風味素材を得るため、本発明では、ミックス液の油脂含量を好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下とする。
また、ミックス液は、風味が強化された乳酸発酵風味素材が得られる点で、遊離脂肪酸を好ましくは0.01〜0.2質量%、より好ましくは0.02〜0.1質量%含有することが望ましい。0.01質量%を下回ると遊離脂肪酸を含有することによる風味強化の効果が得られにくく、0.2質量%を上回ると乳酸発酵風味素材に脂肪酸臭が残存するおそれがある。ミックス液中の遊離脂肪酸含量を上記範囲とするためには、遊離脂肪酸含量の高い乳原料を使用する方法や、別途遊離脂肪酸や遊離脂肪酸含量の高い原材料を添加する方法、さらには油脂を含有するミックス液をリパーゼ等の脂質分解酵素で分解する方法等が挙げられる。本発明では、良好な風味の乳酸発酵風味素材が安定して製造可能であることから、バター分解物、バターオイル分解物、クリーム分解物、チーズ分解物等の遊離脂肪酸含量の高い乳原料を使用する方法が好ましく、特に好ましくはバター分解物を使用する。
均質化後、必要に応じて、加熱殺菌を行なう。該加熱殺菌の方法としては、インジェクション式、インフュージョン式、マイクロ波、ジュール加熱式等の直接加熱方式、又は、バッチ式、プレート式、チューブラー式、掻き取り式等の間接加熱方式があり、UHT、HTST、LTLT等の50〜160℃、好ましくは55〜100℃の加熱処理を行なうことができる。
このようにして調製された乳原料を含有するミックス液に乳酸菌を添加して、乳酸発酵を行なう。
また、これらの乳酸菌は、乳酸菌を含む発酵乳の形態で使用することも可能である。また、さらに、乳酸発酵風味素材の風味を向上させる目的で、Candida kefyr、Kluyveromyces marxianus var. marxianus、Saccharomyces unisporus、Saccharomyces florentinus等の酵母を含むスターターを使用することも可能である。
本発明では、より良好な香味を有する乳酸発酵風味素材が得られる点で、Lactococcus lactis subsp. lactis var. diacetylactis、Lactobacillus helveticus、Leuconostoc mesenteroides、Leuconostoc mesenteroides subsp. cremorisのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましく、より好ましくは、Lactococcus lactis subsp. Lactis var. diacetylactisと、Leuconostoc mesenteroides subsp. Cremorisの2種を併用するか、又は、Lactobacillus helveticusと、Leuconostoc mesenteroidesの2種を併用する。
乳酸菌の添加量は、後述するpHの乳酸発酵風味素材を効率よく得る観点から、ミックス液100質量部に対して、乾燥質量で0.001〜0.2質量部であることが好ましく、0.004〜0.05質量部であることがより好ましい。
乳酸発酵時間は、基質濃度や乳酸菌の添加量等に応じ適宜選択可能であるが、好ましくは、乳酸発酵後のpHの値が4〜6、より好ましくは4.0〜5.5、さらに好ましくは4.2〜5.2、最も好ましくは4.3〜4.8となる時間とする。
上記乳酸発酵ときは、静置状態とすることもできるが、好ましくは攪拌を行なう。好ましい攪拌条件は、1分間に5〜50回転、より好ましくは10〜30回転である。
このようにして得られる乳酸発酵風味素材の固形分含量は、5〜20質量%であることが好ましく、10〜15質量%であることがより好ましい。
本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物に使用する油脂としては、当該技術分野で用いられている油脂を特に制限なく用いることができる。なかでも本発明では、油分中の動物油脂含量が50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上含有する。油分中の動物油脂の含有量の上限は、特に制限されるものではないが、好ましくは100質量%以下である。
動物油脂とは、動物から得られる油脂の総称である。動物油脂としては、魚油、肝油、鯨油等の海産動物油脂と、さなぎ油、牛脚油、骨油、牛脂、豚脂、馬脂、鶏油、卵油、骨脂、乳脂等の動物脂が挙げられる。本発明では、動物油脂として、上記各種動物油脂並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂を使用することができる。
本発明においては、上記動物油脂の中でも、牛脂、豚脂、乳脂並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂のうちから選ばれた、1種又は2種以上の油脂を使用することが好ましく、さらに好ましくは牛脂及び/又は豚脂、特に好ましくは牛脂及び豚脂を使用する。牛脂と豚脂とを併用する際には、牛脂:豚脂が質量比で好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは30:70〜50:50となるように使用する。
また、上記乳清ミネラル、乳脂分解物、酵母エキス、苦汁、乳酸発酵風味素材及び下記のその他の原料に動物油脂が含まれる場合は、その動物油脂の純分について上記動物油脂の含量として算入するものとする。
尚、乳脂としてバターやクリーム等の乳脂を多く含有する食品原料を使用することもでき、その場合は上記乳脂の含有量には、乳脂の実含有量を用いて算出する。また、上記乳脂の含有量には、上記乳脂分解物の製造に使用する乳脂は含めない。
本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物は例えば、乳清ミネラルを組成物基準で固形分として0.001〜10質量%となる量を含有する水相と、油相を乳化し、可塑化させる際に、油相及び/又は水相に、乳脂分解物及び/又は酵母エキスを含有させることによって得ることができる。この際、乳脂分解物は油相に含有させることが好ましく、酵母エキスは水相に含有させることが好ましい。尚、乳清ミネラル、乳脂分解物、酵母エキスは、可塑化した後、まだ固化する前に添加混合してもよい。
続いて、得られた油相へ水相を加え、混合乳化し予備乳化物を得る。油相と水相の混合比率(前者:後者)は、質量比で、50:50〜98:2が好ましく、70:30〜95:5がより好ましい。尚、混合乳化は、当該技術分野で公知の方法及び条件で行うことができる。
冷却に用いる機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンピネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターとの組み合わせも挙げられる。
また、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物を製造する際のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、含気させなくても構わない。
また、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物は、他にも、カレールウ用、バッター用、ソース用、フライ用等の調理・総菜用としても使用することができる。
本発明のベーカリー製品は、上述のように本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物を配合したものである。配合方法の例としては、ベーカリー生地製造時に練り込み用及び/又はロールイン用として配合する方法が挙げられる。
また、ロールイン使用する場合で、菓子生地の場合は菓子生地に含まれる澱粉類100質量部に対し、好ましくは30〜150質量部、より好ましくは50〜100質量部であり、パン生地の場合はパン生地に含まれる澱粉類100質量部に対し、好ましくは10〜100質量部、より好ましくは30〜70質量部である。
本発明では、澱粉類中、小麦粉類を好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、最も好ましくは100質量%使用することが望ましい。
上記成形においては、任意の形状に成形することができ、型詰めを行うこともできる。成形は、手作業で行うことができ、また連続ラインを用いて全自動で行うこともできる。
上記加熱処理としては、例えば、焼成、フライ、蒸し、蒸し焼きが挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上の処理を行うことができるが、焼成によることが好ましい。
また、得られた本発明のベーカリー製品を、冷蔵、冷凍保存したり、該保存後に電子レンジ加熱することも可能である。
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエイをナノ濾過膜分離した後、さらに逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、80℃、20分の加熱処理をして生じた沈殿を遠心分離して除去し、これをさらにエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルAを得た。得られた乳清ミネラルAの固形分中のカルシウム含量は0.4質量%であった。
脱脂粉乳(無脂乳固形分96質量%、蛋白質含量34質量%)4.5質量部、ホエイパウダー(無脂乳固形分98質量%、蛋白質含量11質量%)3.5質量部、トータルミルクプロテイン(無脂乳固形分95質量%、蛋白質含量91質量%)1質量部、無塩バター(無脂乳固形分1.2質量%、蛋白質含量0.5質量%、乳脂肪分83質量%)4質量部、バター分解物(デリシャンバターテイストHB−2、大洋香料株式会社製)0.2質量部、及び水86.78質量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、無脂乳固形分が9質量%、遊離脂肪酸含量が0.035質量%、乳脂含量が3.3質量%であるミックス液を調製した。この乳原料を含有するミックス液にLactobacillus helveticus及びLeuconostoc mesenteroidesの乳酸菌スターター各0.01質量部を加え、30℃で15回転/分で攪拌しながら12時間発酵し、固形分が13質量%、油分含量3.3質量%、油分中の乳脂含量=100質量%、pHが4.54である乳酸発酵風味素材Aを得た。
〔実施例1〕
豚脂、牛脂、パームステアリン、パーム油のランダムエステル交換油脂を35:25:15:55の質量比で混合した混合油脂75.8質量部を60℃に加熱し、バター分解物(デリシャンバターテイストHB−2、大洋香料株式会社製)0.2質量部、発酵バター(油分含量80質量%)6質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、溶解・混合した油相を用意した。一方、水12.5質量部に、酵母エキス(ラクトベースLYM−P、大日本明治製糖株式会社製)0.2質量部、乳酸発酵風味素材A4質量部、市販の濃縮苦汁(固形分30質量%、灰分中のマグネシウム含量が11質量%)0.25質量部及び無水炭酸ナトリウム0.05質量部、乳清ミネラルA0.5質量部を添加後、60℃に加熱して溶解、・混合した水相を用意した。上記油相と水相を油中水型の乳化物とし、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度−20℃/分)にかけ、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物1を製造した。
実施例1で使用したバター分解物を0.2質量部から0.4質量部に変更し、酵母エキスを無添加とした以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物2を製造した。
実施例1で使用したバター分解物を無添加とし、酵母エキスを0.2質量部から0.4質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物3を製造した。
実施例1で使用した乳酸発酵風味素材及び無水炭酸ナトリウムを無添加とし、水を12.5質量部から16.55質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物4を製造した。
実施例1で使用した乳酸発酵風味素材、濃縮苦汁及び無水炭酸ナトリウムを無添加とし、水を12.5質量部から16.8質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物5を製造した。
実施例1で使用した発酵バターを無添加とし、混合油脂75.8質量部を80.6質量部に、水12.5質量部を13.7質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物6を製造した。
実施例1で使用した豚脂、牛脂、パームステアリン、パーム油のランダムエステル交換油脂を35:25:15:55の質量比で混合した混合油脂を、パーム油のランダムエステル交換油脂、菜種液状油を70:30の質量比で混合した混合油脂に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物7を製造した。
実施例1で使用したバター分解物を0.2質量部から0.1質量部に変更し、酵母エキスを0.2質量部から0.3質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物8を製造した。
実施例1で使用した乳清ミネラルA0.5質量部を0.2質量部に、水12.5質量部を12.8質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物9を製造した。
実施例1で使用した乳清ミネラルA0.5質量部を1.2質量部に、水12.5質量部を11.8質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物10を製造した。
実施例1で使用したバター分解物及び酵母エキスを無添加とし、水12.5質量部を12.7質量部とした以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の可塑性油中水型乳化油脂組成物11を製造した。
実施例5で使用した乳清ミネラルA0.5質量部を無添加とし、水12.5質量部を17.3質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、比較例の可塑性油中水型乳化油脂組成物12を製造した。
<可塑性油中水型乳化油脂組成物の風味評価>
12人のパネラーにより、可塑性油中水型乳化油脂組成物1〜12それぞれを直接喫食した際の香り、味、味の持続性、雑味について、それぞれ下記評価基準に従って官能評価し、12人のパネラーの合計点を評価点数として、結果を下記のようにして表1に示した。
51〜60点:◎++、41〜50点:◎+、31〜40点:◎、21〜30点:○、11〜20点:△、0〜10点:×
<評価基準>
・バター風味の強さ
5点…強いはっきりとしたバター風味が感じられる。
3点…はっきりとしたバター風味が感じられるがやや弱い。
1点…バター風味が弱い。
0点…バター風味が感じられない。
・バター風味の質
5点…良好な旨味とコク味が感じられる。
3点…旨味とコク味が感じられる。
1点…旨味又はコク味が感じられない。
0点…旨味もコク味も感じられない。
・味の持続性
5点…トップからラストまで呈味が感じられる。
3点…トップからミドルにかけて呈味を感じるがラストの呈味が弱い。
1点…トップには呈味を感じるが、ミドルからラストにかけての呈味が弱い。
0点…トップには呈味を感じるが、すぐに消えてしまう。
・雑味
5点…まったくエグ味が感じられず、極めて良好である。
3点…ほとんどエグ味が感じられず、良好である。
1点…エグ味が感じられ、やや不良である。
0点…はっきりしたエグ味が感じられ、不良である。
上記可塑性油中水型乳化油脂組成物1〜12について、下記に示す配合及び製法により菓子パンを製造し、風味の評価を行った。
強力粉70質量部、薄力粉30質量部、砂糖18質量部、食塩1.3質量部、脱脂粉乳3質量部、全卵(正味)10質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、水50質量部をミキサーボールに入れ、たて型ミキサーを用い、低速で3分、中速で4分混捏した後、可塑性油中水型乳化油脂組成物(1〜12の中からいずれか1種)15質量部を加えてフックを使用し、低速で3分、中速で4分混捏した。得られた生地は、フロアタイムを30分とった後、60gに分割し、菓子パン生地を得た。
得られた菓子パン生地は、フロアタイムを30分とり、50gに分割した。さらに30分ベンチタイムを取った後、丸め成形をし、38℃、相対湿度85%、50分のホイロを取った後、上火200℃、下火200℃のオーブンで10分焼成した。
得られた菓子パンを室温で1時間冷却した後、ポリエチレン袋に密封し、室温(25℃)に保管し、1日後に下記の方法で風味評価を行なった。
<ベーカリー製品の風味評価>
12人のパネラーにより、得られた菓子パン1〜12それぞれを直接喫食した際の香り、味、味の持続性、雑味を、それぞれ下記評価基準に従って官能評価し、12人のパネラーの合計点を評価点数として、結果を下記のようにして表2に示した。
51〜60点:◎++、41〜50点:◎+、31〜40点:◎、21〜30点:○、11〜20点:△、0〜10点:×
・バター風味の強さ
5点…強いはっきりとしたバター風味が感じられる。
3点…はっきりとしたバター風味が感じられるがやや弱い。
1点…バター風味が弱い。
0点…バター風味が感じられない。
・バター風味の質
5点…良好な旨味とコク味が感じられる。
3点…旨味とコク味が感じられる。
1点…旨味又はコク味が感じられない。
0点…旨味もコク味も感じられない。
・味の持続性
5点…トップからラストまで呈味が感じられる。
3点…トップからミドルにかけて呈味を感じるがラストの呈味が弱い。
1点…トップには呈味を感じるが、ミドルからラストにかけての呈味が弱い。
0点…トップには呈味を感じるが、すぐに消えてしまう。
・雑味
5点…まったくエグ味が感じられず、極めて良好である。
3点…ほとんどエグ味が感じられず、良好である。
1点…エグ味が感じられ、やや不良である。
0点…はっきりしたエグ味が感じられ、不良である。
Claims (6)
- 乳清ミネラルを固形分として0.001〜5質量%(組成物基準)、並びに、乳脂分解物及び/又は酵母エキスを含有する可塑性油中水型乳化油脂組成物。
- 上記乳清ミネラルの固形分中のカルシウム含量が2質量%未満である請求項1に記載の可塑性油中水型乳化油脂組成物。
- さらに乳酸発酵風味素材を0.1〜20質量%(組成物基準)含有する、請求項1又は2に記載の可塑性油中水型乳化油脂組成物。
- 油分中の動物油脂含量が50質量%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の可塑性油中水型乳化油脂組成物。
- 上記動物油脂が、牛脂、豚脂、乳脂並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂のうちから選ばれた、1種又は2種以上の油脂である、請求項4記載の可塑性油中水型乳化油脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の可塑性油中水型乳化油脂組成物を配合したベーカリー製品。
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