以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
<<第1の実施形態>>
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
<構成>
第1の実施形態は、金品管理システム1が利用される形態である。
図1は、金品管理システム1の適用例を示す図である。金品管理システム1は、例えば図1に示されるように、住居5に適用される。図1では、金品管理システム1は、ブロック図で示されている。
住居5は、人が居住する建物である。図1においては、住居5において居住する人として、ユーザ6が描かれている。ユーザ6は、一人に限らず、複数人でもよい。金品管理システム1は、住居5以外にも、人が居住しない建物、又は屋外の敷地等に適用されてもよい。
住居5は、電話機8を含む。電話機8は、住居5の屋内に設置される固定電話でもよいし、持ち運び可能な電話機でもよい。
なお、住居5と電話機8と金品管理システム1との関係は、一例である。電話機8および金品管理システム1が、住居5の外(例えば、外壁又は庭等)に設置されてもよい。
図2は、第1の実施形態に係る金品管理システム1の構成を示すブロック図である。金品管理システム1は、金庫11と、検知システム12とを含む。
===金庫11===
金庫11は、金品を保管し、保管された金品の取り出しに関する制御を行う。本開示において、「金品」は、「財物」と同義である。すなわち、金品は、詐欺や窃盗等を企む人物が盗む対象として価値を見出し得る物の総称である。金品は、例えば、金銭、証券および物品等の、経済的に価値のある物の他、銀行のカード、および個人情報が記録されている媒体等を含む。金品は、持ち運び可能な資産とも言い換えられ得る。
金庫11は、保管部110、受信部111、制御部112、記憶部113、施錠部114、出力部115、入力部116、音声処理部117、および通信部119を備える。受信部111、制御部112、記憶部113、出力部115、入力部116、音声処理部117、および通信部119は、互いに通信可能に接続される。
図3は、金庫11の外観を例示する斜視図である。以下、金庫11に含まれる各部の機能を、図2と図3とを参照しながら説明する。
保管部110は、金品を保管する。保管部110は、金品を保管可能な空間を形作る構造物であり、金庫11の筐体部分である。金品を保管可能な空間は、保管部110の内部に存在する。図3に示される保管部110の形状は直方体であるが、保管部110の形状は直方体に限定されない。
保管部110は、例えば、開閉部110aを有する。開閉部110aは、保管部110の内部が開放された状態と閉鎖された状態とを切り替える機構である。図3において、破線部の内側の領域が、開閉部110aを示す領域である。図3では、開閉部110aは、保管部110を形づくる6面のうちの1面を成す。
開閉部110aが開いた状態、すなわち、保管部110の内部が開放された状態では、ユーザ6は保管部110の内部に金品を入れたり、保管部110の内部から金品を取り出したりすることができる。開閉部110aが閉じた状態、すなわち、保管部110の内部が閉鎖された状態では、ユーザ6は、保管部110の内部に金品を入れたり、保管部110の内部から金品を取り出したりすることができない。なお、開閉部110aが閉じた状態において、保管部110は必ずしも密閉されていなくてもよい。
受信部111は、後述する検知システム12が発信する検知通知を受信する。受信部111が検知通知を受信する方法は、検知通知の態様に応じて設計されればよい。例えば、検知通知が電磁波である場合は、受信部111はアンテナを介して電磁波を受信する。
例えば、受信部111は、アンテナと復調器とにより構成される。図3では、受信部111のアンテナ111aの例が描かれている。図3では、アンテナ111aは金庫11の一つの面に設置されている。アンテナ111aの位置は、アンテナ111aが検知システム12からの検知通知を含む電磁波を受信可能な位置であればよい。
制御部112は、保管部110からの金品の取り出しに関する制御を行う。制御部112による制御の内容については後述する。
記憶部113は、金品管理システム1に関連する様々な情報を記憶する。
施錠部114は、保管部110を施錠する機構である。図3では、施錠部114の例として、ダイヤル錠114aが例示されている。ダイヤル錠114aは、特定の手順で回されることにより解かれる錠である。保管部110がダイヤル錠114aにより施錠されている場合、保管部110は、ダイヤル錠114aが特定の手順で回されない限り開けられない。ダイヤル錠114aの機構は、一般的なダイヤル式の金庫に備わるダイヤル錠の機構と同様でよい。図3に例示される金庫11は、ダイヤル式と呼ばれる金庫に相当する。ただし、金庫11の種類はダイヤル式に限られない。例えば、金庫11の種類は、暗証番号の入力により開錠されるテンキー式でもよいし、鍵により開錠されるシリンダー式でもよい。
ユーザ6は、平常時であれば(すなわち、後述の制御部112が機能していない場合には)、保管部110に対して金品を自由に出し入れすることができる。金庫11のように、保管部110が施錠部114を有する場合は、ユーザ6は、少なくとも平常時においては、施錠部114による施錠を解く方法を実行することが可能である。
出力部115は、情報を出力する。出力部115は、例えば、ユーザ6が金庫11に対して金品の出し入れをする際に出力部115が出力する情報を認識できる位置に、設置される。図3では、出力部115の例として、タッチパネル115a1およびスピーカー115a2が描かれている。タッチパネル115a1は、情報を画面に表示するデバイスである。スピーカー115a2は、音声を発信するデバイスである。
入力部116は、信号の入力を受け付ける。入力部116は、例えば、ユーザ6が入力部116に対して信号の入力を行うことが可能な位置に、設置される。図3では、入力部116の例として、タッチパネル115a1、カメラ116a1、およびマイク116a2が描かれている。タッチパネル115a1は、画面に対するタッチ操作(すなわち、物体又は指の接触)を入力として受け付ける。カメラ116a1は、撮像を行うデバイスである。マイク116a2は、音声を取得するデバイスである。
タッチパネル115a1のように、出力部115と入力部116とは、一体となっていてもよい。
音声処理部117は、音声の信号を処理する。音声処理部117は、例えば、マイク116a2により取得された音声信号を、通信のための形態の信号に変換する。また、音声処理部117は、通信により受信された信号を、音声信号に変換し、その音声信号に基づく音声をスピーカー115a2から出力させる。
入力部116の1つであるマイク116a2、出力部115の1つであるスピーカー115a2、音声処理部117および通信部119により、ユーザは、他者と会話することが可能になる。なお、他者とは、金庫11の使用者以外の人物、および、人間と会話することが可能な情報処理装置を含む。
音声処理部117は、例えば次のように動作することによって、ユーザと、通信部119を経由する他者(会話の相手)との会話を可能にする。音声処理部117は、マイク116a2により取得された音声信号を通信のための形態の信号に変換し、変換後の信号を通信部119に送出する。これにより、ユーザが発した音声の情報が、通信部119を介して会話の相手に伝達される。音声処理部117は、通信部119により受信された、会話の相手側の通信機器からの信号を、音声信号に変換し、音声信号をスピーカー115a2に送出する。これにより、会話の相手から発せられた情報が、スピーカー115a2を介してユーザに伝達される。こうして、ユーザと相手との会話が実現する。
通信部119は、通信ネットワークに接続され、当該通信ネットワークに接続された外部装置との通信を行う。通信部119が接続される通信ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)である。
図3では、金庫11に含まれる各部の電気的な接続の機構は省略されている。各部間の電気的な接続の設計は自由に行われてよい。
図3に示される各部の配置は一例である。金庫11に含まれる各部の配置は自由に変更されてよい。例えば、受信部111、制御部112、記憶部113、音声処理部117、および通信部119は、同一の基板上で実装され、開閉部110aの内側の面に設置されてもよい。
なお、電力を用いる部(例えば、受信部111、制御部112、出力部115、入力部116、音声処理部117、および通信部119)の電力は、例えば、電源コンセントを介して、又は電池から供給される。
(制御部112の機能)
制御部112は、受信部111が検知システム12からの検知通知を受信した場合に、保管部110からの金品の取り出しに関する制御を行う。
保管部110からの金品の取り出しに関する制御は、具体的には、保管部110からユーザ6が金品を取り出すことを制限又は抑止する制御である。なお、「制限又は抑止する」とは、制限と抑止の両方を行うことを含む。
保管部110からの金品の取り出しに関する制御は、さらに具体的には、例えば、次の第1から第5の制御の1つ、又は2つ以上の組み合わせである。
第1の制御:保管部110からの金品の取り出しを阻止する制御
第2の制御:保管部110からの金品の取り出しを、阻止しないが、より面倒にする制御
第3の制御:ユーザ6に対するメッセージの発信
第4の制御:ユーザ6以外の人物への通報
第5の制御:ユーザ6と他者との間の会話の促進
上記第1の制御は、金品の取り出しを制限する制御に相当し、上記第2から第5の制御は、金品の取り出しを抑止する制御に相当する。
以下、それぞれの制御の内容について詳述する。
[第1の制御:保管部110からの金品の取り出しを阻止する制御]
保管部110からの金品の取り出しを阻止する制御は、言い換えれば、金品の取り出しを阻止する制御は、保管部110からの金品の取り出しを不可能にする又は困難にする、制御である。
第1の制御の具体例を以下に示す。
例えば、第1の制御は、保管部110が開閉可能な構造を有する場合において、保管部110を開けることを不可能にする、すなわち保管部110を開放不能(unopenable)にする制御である。開閉可能な構造の例は、開閉部110aである。
具体的には、例えば、制御部112は、施錠部114により掛けられている錠を解くことをできないようにする制御を行う。
例えば、制御部112は、ダイヤル錠114aを回転できないようにする制御を行う。ダイヤル錠114aを回転できないようにする機構の具体的な構造の例は省略するが、一般に知られる技術が用いられればよい。金庫11がダイヤル式の金庫でない場合も、錠を解くことをできないようにする制御は設計され得る。例えば、金庫11がテンキー式である場合は、制御部112は、テンキーの入力の受け付けを電子的に停止させてもよいし、テンキーをカバーで塞ぐ制御を行ってもよい。金庫11がシリンダー式である場合は、制御部112は、鍵穴を閉鎖してもよい。
施錠部114により掛けられている錠を解くことをできないようにする制御により、保管部110の開閉可能な構造は開放不能になる。この場合、ユーザ6は、平常時において求められる操作と同じ操作で保管部110を開けることができなくなる。
制御部112は、施錠部114とは別の錠、すなわち、開閉可能な構造を開放不能にする他の錠を作動させてもよい。
制御部112は、ユーザ6が開閉可能な構造に触れることができなくなるよう、開閉可能な構造全体を覆うシャッターを作動させてもよい。
保管部110が開閉可能な構造を有さない場合、すなわち、保管部110が常に開放された状態にある場合、制御部112は、例えば、第1の制御を次のように実行してもよい。制御部112は、例えば、ユーザ6が保管部110に保管される金品に触れることができなくなるよう、保管部110とユーザ6とを隔離するシャッターを作動させてもよい。また、制御部112は、例えば、保管部110の位置を、ユーザ6が触れにくい位置(例えば、頭上、又は、奥行きを有する空間の奥等)に移動させる制御を行ってもよい。
第1の制御は、保管部110からの金品の取り出しを困難にする制御でもよい。例えば、平常時にはユーザ6が金品の取り出しを行おうとする場合に金庫11又は保管部110を照らす電灯があった場合に、制御部112は、その電灯を消灯する又は点かないようにする制御を行ってもよい。
金品の取り出しを阻止する第1の制御は、上述された制御に限定されない。上記で開示された例以外にも、金品の取り出しを阻止する第1の制御として、当業者が容易に想定し得る様々な制御が含まれる。
第1の制御によれば、ユーザ6が保管部110から金品を取り出すことは、不可能に、又は困難になる。
なお、第1の制御は、ユーザ6以外の人物によって解除されることが可能であってもよい。例えば、第1の制御として、施錠部114とは別の錠により保管部110が施錠される場合において、その錠を解く鍵が存在していてもよい。そして、その鍵は、例えば、ユーザ6以外の人物(例えば、ユーザ6の親戚、金品管理システム1の提供者、等)により所持されていてもよい。あるいは、当該錠は、上記ユーザ6以外の人物による所定の操作によって解かれるよう構成されていてもよい。所定の操作とは、例えば、ユーザ6によっては行えない操作である。所定の操作は、例えば、ユーザ6が知らない暗証番号の入力、ユーザ6に実行権限のない制御部112に対する指示の入力、又は、ユーザ6の生体情報と異なる生体情報(声、指紋等)の入力、等である。上記所定の操作は、通信ネットワークを介して遠隔で行われてもよい。
(更なる制御)
制御部112は、第1の制御に加えて、ユーザ6への質問に関する情報を出力部115に出力させる制御、および、質問に対するユーザ6からの回答の情報を入力部116で受け付ける制御を、行ってもよい。
例えば、金庫11がタッチパネル115a1を備えている場合において、制御部112は、タッチパネル115a1に、ユーザ6への質問を表示する。また、制御部112は、タッチパネル115a1を介して、表示された質問に対する回答の入力を受け付ける。
金庫11がスピーカー115a2を備えている場合において、制御部112は、スピーカー115a2に、ユーザ6への質問を読み上げる音声を出力する処理を実行させてもよい。
出力される質問は、例えば、ユーザ6に対して起きている状況に関する質問である。出力される質問は、例えば、「知っている人に振り込む・受け渡すためのお金を取り出すつもりですか」、「この後すぐにお金の振り込み・受け渡しをするつもりですか」等のテキストを示す情報である。特に検知システム12によりユーザ6が電話機8を使用していたことが検知されていた場合は、制御部112は、「知っている人からの電話でしたか」、「知っている番号からの電話でしたか」、「声がいつもと違いませんでしたか」等の質問を、出力部115に出力させてもよい。制御部112は、質問を複数回、出力部115に出力させてもよい。
出力される質問は、例えば、記憶部113に記憶されている。制御部112は、例えば、記憶部113から質問を読み出し、読み出された質問を出力部115に出力させる。記憶部113は、複数の質問を記憶していてもよい。記憶部113が複数の質問を記憶している場合、制御部112は、複数の質問の全部又は一部を読み出す。制御部112は、複数の質問を読み出す場合、例えば、定められた順序で(例えば、記憶部113に記憶されている順番に)読み出し、質問を、読み出された順に出力部115に出力させる。制御部112は、後述される検知通知に含まれる情報に応じて、読み出す質問を選択してもよい。制御部112は、出力部115および入力部116に質問と回答の受け付けを交互に複数回実行させる場合、受け付けられた回答に応じて、次に出力される質問を選択してもよい。
回答の入力を受け付ける入力部116は、例えば、タッチパネル115a1である。例えば、タッチパネル115a1が回答の選択肢を表示し、ユーザ6は選択肢が表示された領域をタッチする。他の入力部116(例えばカメラ116a1、マイク116a2又は物理的なキー(不図示)等)が、回答の入力を受け付けてもよい。
このような制御によれば、金庫11は、質問に対するユーザ6からの回答に基づく情報を得ることができる。金庫11は、例えば、ユーザ6から、ユーザ6に対して起きている状況に関する情報を得ることができる。
制御部112は、入力部116を介して受け付けられた回答に基づき、ユーザ6が詐欺に遭っている可能性が高いか低いか(又は有るか無いか)の判断を行ってもよい。制御部112は、上記判断を、例えば、特定の回答が受け付けられた場合に、ユーザ6が詐欺に遭っている可能性が高い(又は低い)と判断してもよい。
複数の回答が受け付けられる場合において、制御部112は、複数の回答の組み合わせが、例えば記憶部113に記憶された特定の組み合わせである場合に、ユーザ6が詐欺に遭っている可能性が高い(又は低い)と判断してもよい。制御部112は、あるいは、回答のそれぞれに詐欺に遭っている可能性の高さを示す数値を関連づけておき、受け付けられた回答に関連づけられた数値に基づいて上記判断を行ってもよい。例えば、複数の質問により受け付けられた複数の回答に関連づけられる数値の総和が、記憶部113に記憶されている閾値を超えた場合に、制御部112は、ユーザ6が詐欺に遭っている可能性が高いと判断してもよい。逆に、上記総和が上記閾値を超えない場合は、制御部112は、ユーザ6が詐欺に遭っている可能性が低いと判断してもよい。
詐欺に遭っている可能性が高い(又は有る)と判断された場合、制御部112は、第1の制御を継続してもよい。制御部112は、さらに、後述の第3から第5の制御のいずれかを行ってもよい。詐欺に遭っている可能性が低い(又は無い)と判断された場合、制御部112は、第1の制御を終了してもよい。
(第1の制御の終了)
制御部112は、第1の制御の実行を、定められた解除条件が満たされることが判断された場合に、終了してもよい。すなわち、第1の制御は、解除条件が満たされるまで保管部110からの金品の取り出しを制限する制御でもよい。解除条件は、平常時(すなわち、制御部112が機能していないとき)に保管部110を開ける際には満たされる必要が無い条件である。
解除条件は、例えば、特定のタイミングから所定の時間が経過することである。特定のタイミングは、例えば、検知通知を受信した時点、第1の制御を開始した時点、様態の異常が検知された時点、および電話機の使用が終了した時点等である。ただし、特定のタイミングから所定の時間が経過した時点は、第1の制御の実行が開始された時点よりも遅くなるように設定される。特定のタイミングから所定の時間が経過した時点と、第1の制御の実行が開始された時点との間の時間を、第1の時間とする。
解除条件は、例えば、ユーザ6以外の人物が所定の操作を行うことである。上述したように、ユーザ6以外の人物による、第1の制御により作動した錠を解く操作が、上記所定の操作の一例である。
解除条件は、例えば、ユーザ6が詐欺に遭っている可能性が低い(又は無い)と判断されることである。制御部112は、上述したように、詐欺に遭っている可能性が低い(又は無い)と判断されるような回答が受け付けられた場合に、第1の制御の実行を終了してもよい。
解除条件は、ユーザの様態(後述)が、判定条件(後述)を満たさないことでもよい。例えば、後述の検知システム12が、ユーザの様態を再び検出し、検出された様態が判定条件を満たさない場合に、金庫11に対して検知通知とは異なる第2の通知を発信してもよい。そして、金庫11の受信部111が第2の通知を受信した場合に、制御部112は第1の制御の実行を終了してもよい。
以上をまとめると、解除条件は、例えば、第1の制御の実行開始から第1の時間が経過すること、ユーザ6以外の人物による金品管理システム1に対する所定の操作が行われること、金品管理システム1が所定の入力を受け付けること、および、ユーザ6の様態が判定条件を満たさないこと、の少なくともいずれかを含む。
[第2の制御:保管部110からの金品の取り出しをより面倒にする制御]
保管部110からの金品の取り出しをより面倒にする制御は、例えば、保管部110を開ける手順を増やす制御である。
保管部110が施錠部114により施錠されている場合を想定する。制御部112は、例えば、保管部110を開けるための施錠部114に対する操作に関する手順を増やす制御を行う。例えば、制御部112は、平常時に求められる保管部110を開けるための入力操作よりも多くの入力操作を受け付けてから施錠部114による錠が解かれるよう、施錠部114による錠が解かれる仕組みを制御する。
具体的な例として、例えば保管部110がテンキー式の施錠部114により施錠されているとする。暗証番号の入力はタッチパネル115a1により受け付けられるとする。ユーザ6は、平常時においては、タッチパネル115a1に対して暗証番号を入力するだけで保管部110を開けることができるとする。
このような例において、制御部112は、検知通知が受信された場合においては、タッチパネル115a1により暗証番号の入力を受け付ける前又は入力を受け付けた後に、タッチパネル115a1にユーザ6に対する質問を表示する。そして、制御部112は、その質問に対する回答の入力を受け付ける。表示される質問は、上記第1の制御の説明において例示された質問と同様でよい。回答の入力を受け付ける方法等は、既に述べた方法でよい。
制御部112は、質問に対する回答の入力の受け付けが完了するまで、保管部110が施錠された状態を保つ。このような構成によれば、金庫11は、保管部110が開けられる前に、ユーザ6から情報を得ることができる。また、保管部110を開けるための手順が増えることにより、制御部112は、ユーザ6が金品を取り出す意思を減じたり、金品を取り出すことについてユーザ6に思い直させたりすることができる。
制御部112は、受け付けられた回答に基づき、ユーザ6が詐欺に遭っている可能性が高いか低いか、又は有るか無いかを判断してもよい。詐欺に遭っている可能性が高い(又は有る)と判断された場合、制御部112は、第1の制御を行ってもよい。制御部112は、第3から第5の制御のいずれかをさらに行ってもよい。詐欺に遭っている可能性が低い(又は無い)と判断された場合、制御部112は、第2の制御を終了してもよい。すなわち、例えば、制御部112は、入力された暗証番号が正しければ、保管部110を開錠された状態にしてもよい。
[第3の制御:ユーザ6に対するメッセージの発信]
第3の制御は、例えば、出力部115を介してユーザ6に対するメッセージを発信する制御である。制御部112は、例えば、タッチパネル115a1に、ユーザ6に対するメッセージを示す文章又は画像を表示する処理を実行させる。制御部112は、スピーカー115a2に、音声によるメッセージを発信する処理を実行させてもよい。
メッセージは、例えば、「お金を取り出すことを考え直しましょう」等、金品を取り出すことに関する注意喚起を示す。
メッセージは、例えば、「あなたは今、詐欺に遭っている可能性があります!」等、ユーザ6が詐欺に遭っている可能性を示す警告を示す。
メッセージは、例えば、「先ほどかけていた電話の相手の、普段の電話番号にかけ直してください」等、ユーザ6が行った直近の通話の相手としてユーザ6が信じている人が、実際に本人であるかを確認することを促す指示を示す。
メッセージは、例えば記憶部113に記憶されている。制御部112は、記憶部113に記憶されているメッセージを読み出し、読み出されたメッセージを出力部115に出力させてもよい。制御部112は、検知通知に含まれる情報に応じて、読み出すメッセージを選択してもよい。
金庫11に備わっていない他のデバイスが、出力部として利用されてもよい。出力部は、制御部112から指示を受け付けられるよう構成されていればよい。この場合、当該他のデバイスは、ユーザ6がメッセージを認識できる位置に存在していればよい。
[第4の制御:ユーザ6以外の人物への通報]
制御部112は、ユーザ6以外の人物に対して通報を行ってもよい。
制御部112は、例えば、通報の相手を決定し、通信部119を介して、通報の相手が使用する機器に情報を送信する。通報の相手は、例えば、ユーザ6の親族、および金品管理システム1の提供者、等である。
通報の相手が使用する機器の情報、すなわち通報先は、例えば、記憶部113に記憶されている。制御部112は、記憶部113に記憶されている通報先を用いて、通報の相手が使用する機器に情報を送信する。制御部112は、記憶部113に通報先が記憶されているすべての機器に情報を送信してもよいし、所定のアルゴリズムによって選択された機器に情報を送信してもよい。
制御部112が通信部119を介して送信する情報は、例えば、ユーザ6の様態に関する情報、および、ユーザ6が詐欺に遭っている可能性があることを示す情報等である。
制御部112は、例えば、通信部119を介して、「ユーザ6の様子が不自然です。電話をしてあげてください。」というメッセージを通報先に送信する。制御部112は、例えば電子メールを用いて、メッセージの送信を行う。
ユーザ6以外の人物に通報が行われることにより、通報を受け取った人物が、ユーザ6の異変を知ることができる。通報を受け取った人物がユーザ6に対して連絡をとれば、通報を受け取った人は、ユーザ6の事情を聞いたり、保管部110からの金品の取り出しをユーザ6に思い直させたりすることができる。
[第5の制御:ユーザ6と他者との間の会話の促進]
第5の制御は、ユーザ6と他者との間の会話を促進する制御である。
例えば、制御部112は、マイク116a2、スピーカー115a2、音声処理部117および通信部119を制御することで、ユーザが他者と会話することを可能にする。具体的には、次の通りである。
まず、制御部112は、通信部119に、会話の相手が使用する通信機器に対して発呼させる。より具体的には、制御部112は、会話の相手が使用する通信機器の情報である連絡先を通信部119に送出する。
なお、連絡先は、例えば、記憶部113に記憶されている。記憶部113は、連絡先に関する情報として、例えば、会話の相手の識別情報、および、会話の相手が使用する通信機器の識別情報等を記憶する。制御部112は、記憶部113に記憶された情報に基づいて、会話の相手を決定し、決定された相手が使用する通信機器の情報を通信部119に出力すればよい。
通信部119は、制御部112から受け取った連絡先を用いて、通信機器に発呼を行う。そして、発呼を受けた通信機器が応答した場合、制御部112は、マイク116a2、スピーカー115a2、音声処理部117および通信部119に、音声の通信を実行させる。
制御部112は、さらに会話の相手が撮像された動画像を相手側の通信機器から受け取り、タッチパネル115a1にその動画像を表示してもよい。制御部112は、カメラ116a1にユーザ6を撮像させ、ユーザ6が撮像された動画像を相手側の通信機器に送信してもよい。
会話の相手は、例えば、ユーザ6の親戚である。会話の相手は、ユーザ6と会話を行うサービスを業として行う人、警察署員、又は金庫11の制御を遠隔で行うことが可能な人、でもよい。
金庫11に備わっていない他のデバイスが、会話を実現させるデバイスとして利用されてもよい。例えば、制御部112は、電話機8を、会話を実現させるデバイスとして利用してもよい。
第5の制御により、ユーザ6の思考および判断に、他者の考え又は他者が有する情報等を介入させることができる。ユーザ6が金品を取り出そうとしている場合、ユーザ6が他者に事情を説明したり、他者からアドバイスを受けたりすることができる。また、他者との会話により、ユーザ6が落ち着くことができるという効果がある。
第2から第5の制御は、ユーザ6に金品の取り出しを思い直させる効果がある。したがって、第2から第5の制御は、ユーザ6が金品を取り出すことを抑止する制御といえる。
===検知システム12===
検知システム12は、制御部121、撮像部122、検知部123、および通知部124を備える。
制御部121は、検知システム12に含まれる各部の動作の制御を行う。例えば、制御部121は、撮像部122に対して撮像を開始するタイミングを指示する。制御部121は、撮像部122が撮像を終了するタイミングを指示してもよい。
撮像部122は、撮像を行い、撮像画像を取得する。撮像部122は、例えば、カメラである。撮像画像は、動画像でもよいし、静止画像でもよい。すなわち、撮像部122は、所定のフレームレートで連続的に撮像を行うことにより、時間的に連続した複数の画像である動画像を取得してもよい。撮像部122は、制御部121に撮像を指示されたタイミングで瞬間的に撮像を行うことで静止画像を取得してもよい。本実施形態では、撮像部122は動画像を取得するとする。
撮像部122により撮影される範囲は、電話機および金庫の位置および態様に応じて様々に設計され得る。撮像部122により撮影される範囲は、常に同じ範囲でもよいし、撮像部122が動くことにより変動してもよい。撮像部122は、好ましくは、電話機8を使用しているユーザ6、および電話機8の使用を終えた直後のユーザ6を、より長く撮影できる範囲を撮影できる位置に、設置される。撮像部122は、例えば、電話機8を含む範囲を撮影できる位置に設置されていてもよい。撮像部122は、電話機8に備え付けられ、電話機8を使用する人物が位置すると考えられる位置を含む範囲を撮影するように設置されてもよい。画角、ピント、露出時間および絞り等のパラメータは、ユーザ6の撮影に適した値に適宜設定されてよい。
撮像部122は、異なる画角を撮像する複数のカメラであってもよい。撮像部122の撮像範囲は、金庫11の位置とは異なる位置に設置されてもよい。撮像部122は、電話機8の定位置と金庫11の位置とをつなぐ経路上に設置されてもよい。
撮像部122は、常に撮像を行っていてもよいし、制御部121が決定したタイミングで撮像を開始し、および終了してもよい。例えば、撮像部122は、電話機8が使用されたタイミングで撮像を開始するよう構成されていてもよい。また、例えば、撮像部122は、電話機8の使用が終わってから決められた時間が経過した時、又はユーザ6が写らなくなった時に、撮像を終了するよう、構成されていてもよい。
検知部123は、撮像部122により取得された撮像画像に基づき、異常検知を行う。本開示における異常検知とは、撮像画像に含まれる人物の「様態(state)」(後述)の「異常(abnormity)」(後述)を検知することである。具体的には、次の通りである。
図4は、検知部123の構成を示すブロック図である。検知部123は、様態検出部1231と、異常判定部1232と、判定基準記憶部1233とを含む。
様態検出部1231は、撮像画像に含まれる人物(ユーザ6)を検出する。人物を検出する方法は、一般に知られている方法でよい。そして、様態検出部1231は、検出された人の「様態」を検出する。本開示において、人物の「様態」とは、人物の状態(condition)(感情、体調を含む)および行動(behavior)(表情、挙動、所作、および発言等、人物の思考や感情等が顕在化されたあらゆる現象を含む)を含む。すなわち、本開示において、「様態」という語は、状態および行動の総称として用いられる。
様態検出部1231は、ユーザ6を取り巻く状況によって変化しうる様態を検出する。様態検出部1231が検出する様態の具体例は後述する。
異常判定部1232は、様態検出部1231により検出された様態が「異常である(abnormal)」かを判定する。言い換えれば、異常判定部1232は、様態検出部1231により検出された様態に対して「異常」の判定を行う。「異常である」とは、正常でないこと、別の言葉では、平常と異なること、又は通常と異なること、である。「異常」は、「異状(abnormality)」又は「異変(unusualness)」と読み替えられてもよい。
「異常である(異常な)様態」の理解を助けるための、「異常な様態」の例を以下に挙げる。
・通話中又は通話終了後に金庫11の方を見ること。通話中又は通話終了後に金庫11の方へ移動すること。
・うろたえている状態。緊張している状態。発汗している状態。
・心拍数が平常時よりも高い状態。呼吸数が平常時よりも多い状態。
・声が震えている状態。手が震えている状態。
上記の例は、いずれも、特殊詐欺に遭っている場合に起こりやすいと考えられる状況の想定に基づく。上記の例の他、想定されるケースに応じて、特殊詐欺に遭っている状況下にある人の行動又は状態として考えられる様々な様態が、異常な様態として考えられてよい。検知部123は、いわば、特殊詐欺に遭っている場合に特徴的な様態を検知する。
異常判定部1232は、判定基準記憶部1233に記憶されている判定基準に基づき、検出された様態が「異常である」か否かを判定する。
判定基準は、検出された様態が「異常な様態」であるか否かを判定するための基準である。
判定基準は、検出された様態が異常であると判定される条件を示す情報を含む。検出された様態が異常であると判定される条件は、例えば次のとおりである。
・検出された様態が「正常な様態」とされる様態の特徴を示さないこと
・検出された様態が「異常な様態」とされる様態の特徴を示すこと
・様態を「正常な様態」か「異常な様態」かに分類する分類方法により、検出された様態が「異常な様態」に分類されたこと
・検出された様態に対して「異常な様態」である可能性を示す指標の値を算出した結果、算出された値が、規定範囲外であること
以下、検出された様態が異常と判定される条件のことを、「判定条件」と称す。異常判定部1232は、検出された様態が判定条件を満たす場合に、検出された様態が異常であると判定する。
判定基準記憶部1233は、例えば、「正常な様態」とされる様態の特徴と、検出された様態がその特徴を示すかを判定する方法と、を記憶してもよい。判定基準記憶部1233は、例えば、「異常な様態」とされる様態の特徴と、検出された様態がその特徴を示すかを判定する方法と、を記憶してもよい。判定基準記憶部1233は、例えば、検出された様態を「正常な様態」又は「異常な様態」に分類する分類方法を記憶してもよい。判定基準記憶部1233は、例えば、「異常な様態」である可能性を示す指標の値の算出方法と、上記規定範囲と、を記憶してもよい。
すなわち、判定条件を満たさない様態とは、少なくとも、「正常な様態」とされる様態の特徴を示す様態、「異常な様態」とされる様態の特徴を示さない様態、「正常な様態」か「異常な様態」かに分類された場合に「正常な様態」に分類される様態、又は、「異常な様態」である可能性を示す指標の値が規定範囲内である様態、である。
以下、検知部123の具体的な実装の例を説明する。
1.位置・動線の異常検知
様態検出部1231は、ユーザ6の位置を特定する。また、様態検出部1231は、複数の撮像画像に基づいてユーザ6の位置のトラッキングを行う。人物の位置を特定する方法およびトラッキングの方法は、一般に知られている方法でよい。
異常判定部1232は、ユーザ6が所定の位置にいる場合に、ユーザ6の様態が異常であると判定してもよい。つまり、異常判定部1232は、「検出された位置が所定の位置であること」を判定条件として、検出された様態が異常であるか否かを判定してもよい。所定の位置とは、例えば、金庫11の位置、又は、金庫11がある位置まで移動するために通る場所の位置等である。
判定基準記憶部1233は、撮像画像における金庫11の位置、又は、金庫11がある位置まで移動するために通る道の位置を記憶しておけばよい。これらの位置は、例えば、予め人によって登録されていればよい。
異常判定部1232は、ユーザ6の位置の変化の様子、すなわち動線、に基づいて異常の判定を行ってもよい。異常判定部1232は、検出された動線が所定のパターンに一致した場合に、ユーザ6の様態が異常であると判定してもよい。所定のパターンは、例えば、電話機8から金庫11まで移動するために通る道を辿る線のパターン(金庫への移動を示すパターン)、又は、小刻みに振動するパターン(うろたえる様子を示すパターン)である。
2.姿勢・所作の異常検知
様態検出部1231は、ユーザ6の体における特徴点を検出する。そして、様態検出部1231は、検出された特徴点に基づき、ユーザの姿勢又は所作を検出する。体における特徴点を検出する方法、ならびに姿勢および所作を検出する方法は、一般に知られている方法でよい。
異常判定部1232は、ユーザ6が所定の姿勢になっている場合に、ユーザ6の様態が異常であると判定してもよい。所定の姿勢とは、例えば、深く頭を下げている姿勢(深刻な状況を示す)、受話器を両手で持つ姿勢(重要な話をしていることを示す)等である。
異常判定部1232は、ユーザ6の姿勢の変化のパターンに基づいて異常の判定を行ってもよい。異常判定部1232は、検出された姿勢の変化パターンが所定のパターンに一致した場合に、ユーザ6の様態が異常であると判定してもよい。所定のパターンは、例えば、お辞儀を繰り返すパターン(深刻な状況を示す)である。
異常判定部1232は、ユーザ6の体の一部の動き、すなわち所作、に基づいて異常の判定を行ってもよい。例えば、異常判定部1232は、ユーザ6が所定の所作を行った場合に、ユーザ6の様態が異常であると判定してもよい。所定の所作とは、例えば、手を激しく動かす所作(動揺を示す)、頭を掻く所作(慣れない状況に陥っていることを示す)、物を落とす所作(動揺を示す)、手を顔に押し当てる所作(困惑又は発汗を示す)等である。
3.視線の異常検知
様態検出部1231は、撮像画像に含まれるユーザ6の視線を検出する。撮像画像から視線を検出する方法は、一般に知られている方法でよい。
異常判定部1232は、ユーザ6の視線が、所定の方向を向いた場合に、ユーザ6の様態が異常であると判定してもよい。所定の方向は、例えば、金庫がある方向である。
異常判定部1232は、ユーザ6の視線の動き方(視線パターン)に基づいて異常の判定を行ってもよい。異常判定部1232は、検出された視線パターンが所定の視線パターンに一致した場合に、ユーザ6の様態が異常であると判定してもよい。所定の視線パターンは、例えば、金庫の方向を一定時間凝視するパターン(金庫を開けようとしていることを示す)、不特定の方向に素早く何度も変化するパターン(狼狽を示す)、地面方向を一定時間凝視するパターン(深刻な状態を示す)等である。
4.表情の異常検知
様態検出部1231は、撮像画像に含まれるユーザ6の表情を検出する。そして、様態検出部1231は、撮像画像に含まれるユーザ6の表情から、ユーザ6の心理状態を推定する。ユーザ6の表情から心理状態を推定する方法は、一般に知られている方法でよい。
異常判定部1232は、ユーザ6の表情から所定の心理状態が推定された場合に、ユーザ6の様態が異常であると判定してもよい。所定の心理状態とは、詐欺の手口にかかることによって陥りやすい心理状態、例えば、困惑、不安、焦り、動揺、驚き、恐怖、および緊張等である。
5.生体情報の異常検知
様態検出部1231は、撮像画像から、ユーザ6の生体情報、例えば、心拍数および呼吸数を検出する。撮像画像から心拍数および呼吸数を検出する方法は、一般に知られている方法でよい。
異常判定部1232は、ユーザ6の心拍数又は呼吸数が基準値を超えた場合に、ユーザ6の様態が異常であると判断してもよい。基準値は、予め設定されていればよい。基準値は、例えばユーザ6の平常時の心拍数および呼吸数に基づき、設定されてもよい。
様態検出部1231は、ユーザ6に取り付けられたセンサにより生体情報を取得してもよい。異常判定部1232は、例えば、センサにより計測された血圧を、ユーザ6の様態を示す情報の一つとして異常の判定に用いてもよい。
様態検出部1231は、ユーザ6が発する声をセンサにより、または電話機8を介して取得してもよい。異常判定部1232は、例えば、ユーザ6が発する声を、ユーザ6の様態を示す情報の一つとして異常の判定に用いてもよい。
異常判定部1232は、例えば、ユーザ6の顔の色を、ユーザ6の様態を示す情報の一つとして異常の判定に用いてもよい。
6.学習に基づく異常の検知
異常判定部1232は、ユーザ6が正常である時の様態を学習しておく。ユーザ6が正常である時とは、例えば、電話機8に登録されている電話番号の電話先と通話している時や、笑顔で会話している時、電話機8を使用した後所定時間、金庫11が使用されなかった場合の電話機8の使用時、などが考えられる。異常判定部1232は、ユーザ6が正常である時を検出し、その時のユーザ6の様態を学習する。学習の対象となる様態は、上記したあらゆる状態および行動を含んでもよい。学習の方法としては、一般に知られる学習の方法が採用されればよい。学習により、異常判定部1232は、ユーザ6が正常である時の様態のモデル、すなわち正常モデルを導出する。正常モデルに基づけば、検出された様態について、その様態が正常な様態である確率又は異常な様態である確率を、算出することができる。
そして、異常判定部1232は、正常モデルに基づき、様態検出部1231により検出された様態が、異常な様態である確率を算出する。算出された確率が規定範囲を超える(例えば、10%以上である)場合に、異常判定部1232は、検出された様態が異常な様態であると判定する。
学習により生成した正常モデルが、予め判定基準記憶部1233に記憶されていてもよい。正常モデルは、ユーザ6以外の人物の様態をサンプルとして用いた学習により生成したモデルでもよい。また、正常モデルは、様態が異常であることがわかっている人物の様態もサンプルとして用いた、いわゆる教師あり学習によって生成されてもよい。
異常判定部1232は、検出された様態を、正常である人の様態と、異常である人の様態と、に分類するための分類基準に基づいて分類してもよい。分類基準は、様態が正常であることがわかっている人物の様態と、様態が異常であることがわかっている人物の様態とをサンプルとして用いた教師あり学習によって生成し得る。異常判定部1232は、分類の結果、検出された様態が異常である人の様態に分類された場合に、検出された様態が異常な様態であると判定してもよい。
異常判定部1232は、複数の様態に対して異常の判定を行ってもよい。そして、異常判定部1232は、その複数の様態の全て又は所定の数もしくは所定の組み合わせにおいて、様態が異常であると判定された場合に、ユーザ6の様態が異常であると判定してもよい。
以上の例のようにして、異常判定部1232が様態を異常であると判定することにより、検知部123は、ユーザ6の様態が異常であることを検知する。
なお、住居5に居住する人が2人以上いる場合、上述した判定基準は、個人ごとに設定されてもよい。学習に基づく正常モデルを用いる場合は、検知部123は、個人ごとに正常時の様態を学習し、個別の正常モデルを生成してもよい。
通知部124は、検知部123によりユーザ6の異常が検知された場合に、金庫11の受信部111に対して検知通知を発信する。検知通知は、ユーザ6の異常が検知されたことを示す信号である。検知通知は、金庫11の制御部112に対して保管部110の制御を指示する信号でもよい。検知通知は、有線の信号でも、無線の信号でもよい。検知通知は、電磁波でもよいし、音波でもよい。
このような構成により、検知システム12によってユーザ6の様態の異常が検知された場合に、制御部112が、保管部110からの金品の取り出しに関する制御を行う。
<検知システムの動作例>
次に、第1の実施形態の検知システム12の動作の流れと具体例を、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
例えば、電話機8が何者かから着信を受け、ユーザ6が電話機8の受話器を取って応答したとする。ユーザ6が自ら電話機8を使用し始めたケースが想定されてもよい。
検知システム12は、ユーザ6による電話機8の使用を検知する(ステップS51)。
例えば、電話機8による通話が開始された場合に、電話機8が検知システム12に通話の開始を示す信号を送信することで、検知システム12の制御部121は、人による電話機8の使用を検知する。検知システム12は、電話機8の使用を始めた人がユーザ6であることを特定してもよいし、特定しなくてもよい。電話機8の使用を始めた人を特定する場合、検知システム12は、例えば、電話機8の使用を始めた人の声、顔、又は体格等をユーザ6の情報と照合することによって特定してもよい。なお、ユーザ6の情報は、予め検知システム12により記憶されていればよい。
住居5にユーザ6がただ一人居住している場合など、電話機8を使用し得る人物がユーザ6のみであることが明らかである態様においては、検知システム12は、電話機8の使用を始めた人とユーザ6とを照合する必要はない。この場合、設計上、既にユーザ6は特定されていると言える。また、電話機8を使用し得る人物が複数いる場合であっても、判定基準が個別に設定されていない場合は、検知システム12は、電話機8の使用を始めた人がユーザ6であることを特定しなくてもよい。
電話機8の使用を検知する方法としては、上記以外の様々な方法が採用され得る。例えば、検知システム12は、電話機8の受話器の振動を振動センサにより検知することによって、電話機8の使用を検知してもよい。検知システム12は、光学的なセンサにより電話機8の動き又は電話機8に近づいたユーザを検知することによって、電話機8の使用を検知してもよい。検知システム12は、電話機の着信音、又は、「もしもし」や「はい、○○(ユーザ6の名前)です」等の、電話の使用時に特有の発言を、マイクロフォン等により検知することによって、電話機8の使用を検知してもよい。撮像部122が常に撮像を行っている場合は、検知システム12は、人が電話機8を使用する所作を検出することによって、電話機8の使用を検知してもよい。
電話機8の使用が検知された場合、撮像部122が、電話機8を使用しているユーザ6を撮像する(ステップS52)。撮像部122は、制御部121が撮像終了の指示を行うまで、ユーザ6を撮像する。
そして、検知部123の様態検出部1231が、撮像により得られた撮像画像から、電話機8を使用しているユーザ6の様態を検出する(ステップS53)。そして、異常判定部1232が、検出されたユーザ6の様態が異常であるかを判定する(ステップS54)。検出されたユーザ6の様態が異常であると判定されることにより、検知部123は、ユーザ6の様態の異常を検知する。
ユーザ6の様態が異常であると判定された場合(ステップS55においてYES)、検知部123は、ユーザの様態の異常を検知したとして、通知部124に、検知通知を発信する指示を送る。それにより、通知部124は、検知通知を発信する(ステップS56)。
ユーザ6の様態が異常であると判定されなかった場合(ステップS55においてNO)、検知部123は、以後、検出される様態が異常であると判定されるまで、又は検知システム12が動作を終了するまで、ステップS53およびS54の処理を続ける。すなわち、ユーザ6の様態が異常であると判定されないまま検知システム12が動作を終了する場合、検知通知は発信されないまま検知システム12の動作は終了する。
検知システム12が動作を終了する場合とは、制御部121が動作を終了すると判定した場合(ステップS57においてYES)である。制御部121は、例えば、電話機8の使用が終了してから決められた時間が経過した場合に、動作を終了すると判定する。また、制御部121は、通知部124により検知通知の発信がなされた場合に、動作を終了すると判定してもよい。
<金庫の動作例>
図6は、金庫11の動作の流れを示すフローチャートである。
検知システム12におけるステップS56の処理により検知通知が発信された場合、金庫11の受信部111が、検知通知を受信する(ステップS61)。そして、制御部112が、保管部110からの金品の取り出しに関する制御を行う(ステップS62)。
図3に例示された金庫11の、ステップS62の制御の具体例を示す。
受信部111が、アンテナ111aを介して、検知システム12から発信された検知通知を受信すると、制御部112は、第1の制御として、開閉部110aを開放不能にする制御を行う(例えば、ダイヤル錠114aを操作不能にする)。そして、制御部112は、第3の制御として、タッチパネル115a1に、「詐欺に遭っている可能性があります!」という表示と、「診断」と書かれたボタンとを表示させる。ユーザ6が「診断」と書かれたボタンをタッチすると、制御部112は、タッチパネル115a1に、直近に行った通話に関する質問を表示し、ユーザ6からの回答の入力を受け付ける。回答の入力を受け付けた結果、例えば、直近の通話がユーザ6の息子と名乗る者との通話であり、ユーザ6が現金の用意を要求されているという情報を得た場合、制御部112は、第5の制御として、その息子の連絡先として記憶部113に記憶されている連絡先を用いて発呼する指示を、通信部119に対して行う。
通信部119による発呼に対し、相手(息子)が発呼に応答した場合、制御部112は、タッチパネル115a1、スピーカー115a2、カメラ116a1、およびマイク116a2を作動させ、通信部119を介したユーザ6と息子との間の会話を可能にする。制御部112は、タッチパネル115a1に、会話の相手の映像に加え、「先ほどの電話が本人の電話であったかを確認してください」という文章を表示してもよい。制御部112は、会話を可能にする機能の提供を終了する指示を、タッチパネル115a1によりユーザ6から受け付けてもよい。
会話が終了したら、制御部112は、タッチパネル115a1に、「電話の相手は本人でしたか」という質問を表示し、回答を受け付ける。「本人だった」と回答された場合、制御部112は、開閉部110aを開放不能にする制御を終了する(すなわち、ダイヤル錠114aを回転可能な状態にする)。「本人でなかった」と回答された場合、制御部112は、第4の制御として、警察等、記憶部113に記憶された通報先に、詐欺被害があったことを示す通報を行う。
<効果>
第1の実施形態に係る金品管理システム1によれば、ユーザ6の様態が判定条件を満たす場合に、金庫11の保管部110からユーザ6が金品を取り出すことを抑制することができる。その理由は、検知システム12が、判定条件を満たす様態を異常な様態として検知し、金庫11の制御部112が、異常な様態が検知されたことを契機として保管部110からの金品の取り出しに関する制御を行うからである。
特に、判定基準が、検出された様態が特殊詐欺に遭っている人物の様態として特徴的な様態であるかを判定する基準であることにより、ユーザ6が特殊詐欺に遭っている場合に、保管部110からの金品の取り出しに関する制御が行われる。
制御部112による制御は、様態の異常が検知された場合に行われるので、ユーザ6は、平常時においては、金庫11を不便なく使用することができる。平常時には制御部112による制御が行われないことにより、制御部112による制御が行われた場合の効果がより向上する。例えば、異常が検知されたときに限って見慣れない注意喚起の表示が行われれば、ユーザ6がその注意喚起を無視するリスクが低くなる。
以上の通り、本実施形態に係る金品管理システム1によれば、保管された金品の取り出しをより適正に制御することができる。
<補足>
ステップS56において、通知部124は、検知通知に、検出された異常に関する情報を含めてもよい。例えば、通知部124は、ユーザ6が電話を使用中であるか、又は使用を終了している状況であるか、を示す、電話の使用状況を検知通知に含めてもよい。また、通知部124は、検知された異常の種類を検知通知に含めてもよい。
そして、ステップS62において、制御部112は、検知通知に含まれる、検出された異常に関する情報に応じて、制御の内容を決定してもよい。金庫11は、検出された異常に関する情報と制御の内容とを関連づけるデータを記憶部113によって記憶していればよい。例えば、制御部112は、第3の制御を行う場合において、出力されるメッセージの内容を、検出された異常に関する情報と記憶部113に記憶されたデータとに基づいて決定してもよい。
図7は、記憶部113に記憶されたデータの例である。図7に示されるデータは、電話の使用状況と検知された異常の種類とに応じて、出力されるメッセージを決定するためのデータである。例えば、検知通知に、電話の使用状況が「使用後」であること、および検知された異常の種類が「慌てている状態」であることを示す情報が含まれている場合、制御部112は、出力されるメッセージとして「深呼吸をしましょう。さっきの電話、詐欺ではありませんか?」というメッセージを抽出する。そして、制御部112は、抽出されたメッセージを、出力部115に出力させる。
このような構成により、金庫11は、ユーザ6の状況に応じた柔軟な制御を行うことができる。
<<第2の実施形態>>
ユーザ6が、金庫ではない収納具に金品を保管する場合を想定する。以下、本発明の第2の実施形態として、収納具の開閉を制御する制御装置を説明する。
図8は、第2の実施形態に係る金品管理システム2の構成を示すブロック図である。金品管理システム2では、収納具7に対する金品の出し入れを、管理装置21が管理する。
収納具7は、例えば、箪笥、箱などの家具である。収納具7は、その内部に金品が保管可能であるように構成される。収納具7は、開閉可能な構造を有する。
金品管理システム2は、管理装置21と、検知システム22とを含む。検知システム22の機能は、検知システム12の機能と同様でよい。
管理装置21は、収納具7に取り付けられる。管理装置21は、少なくとも、受信部211と制御部212とを含む。
受信部211は、検知システム22からの検知通知を受信する。
制御部212は、収納具7に対して、上述した第1から第5の制御の少なくともいずれか1つの制御を行う。ただし、第1から第5の制御の説明における「保管部110」は「収納具7」に、「金庫11」は「管理装置21」に、それぞれ読み替えられるものとする。図8において収納具7を囲む破線は、収納具7が管理装置21によって守られていることを表す。
管理装置21は、さらに、金品管理システム1の施錠部114、出力部115、入力部116、音声処理部117、および通信部119に相当する部を備えていてもよい。本実施形態の管理装置21は、記憶部113に相当する構成として記憶部213を、出力部115および入力部116に相当する構成として入出力部215を、通信部119に相当する構成として通信部219を、それぞれ備えているとする。
図9は、収納具7および管理装置21の具体例である、箪笥7aおよび管理装置21aである。箪笥7aは、本体7a1と引き出し7a2とからなる。管理装置21aは、受信部211a、制御部212a、記憶部213a、タッチパネル215a、通信部219a、固定部214a1、可動部214a2、および連結部214a3を備える。受信部211a、制御部212a、記憶部213a、タッチパネル215a、および通信部219aは、それぞれ、受信部211、制御部212、記憶部213、入出力部215、および通信部219に相当する。
図9では、受信部211a、制御部212a、記憶部213a、および通信部219aは、1つの部品として一体となっている。タッチパネル215aは、例として、可動部214a2に取り付けられている。
固定部214a1は、箪笥7aの本体7a1に固定される。可動部214a2は、箪笥7aの引き出し7a2に固定される。連結部214a3は、固定部214a1と可動部214a2とを連結している状態と、固定部214a1と可動部214a2とを連結していない状態の2種類の状態をとることが可能である。連結部214a3が固定部214a1と可動部214a2とを連結している状態では、固定部214a1と可動部214a2とが互いに繋止される。その結果、引き出し7a2は、拘止され、動かなくなる。連結部214a3が固定部214a1と可動部214a2とを連結していない状態では、固定部214a1と可動部214a2とは互いに繋止されず、引き出し7a2は自由に開閉可能である。連結部214a3の具体的な構造は、2つの部材が連結された状態と連結されていない状態とを切り替えることが可能な、一般に知られた構造でよい。ただし、連結部214a3の状態を切り替えることは、人の手によってはできないものとする。連結部214a3の上記2種類の状態は、制御部212aによる電子的な制御により切り替えられる。
制御部212aは、連結部214a3の上記2種類の状態を切り替える。すなわち、例えば、受信部211aにより検知通知が受信された場合に、制御部212aは、連結部214a3を、固定部214a1と可動部214a2とを連結している状態にする。検知通知が受信された時に引き出し7a2が開いている状態であった場合は、制御部212aは、引き出し7a2を閉める制御を行ってもよい。このようにして、制御部212aは、引き出し7a2から金品を取り出すことを阻止する。
図10は、収納具7および管理装置21の別の具体例である、キャビネット7bおよび管理装置21bである。キャビネット7bは、収納部7b1と、観音開きの扉7b2とを有する。管理装置21aは、受信部211b、制御部212b、記憶部213b、タッチパネル215b、通信部219b、およびかんぬき214bを備える。
受信部211b、制御部212b、記憶部213b、タッチパネル215b、および通信部219bは、それぞれ、受信部211、制御部212、記憶部213、入出力部215、および通信部219に相当する。
受信部211b、制御部212b、記憶部213b、タッチパネル215b、および通信部219bは、例えばキャビネット7bの上部に設置される。図10では、受信部211b、制御部212b、記憶部213b、タッチパネル215b、および通信部219bは、1つの部品として一体となっている。
管理装置21bの制御部212bは、第1の制御として、かんぬき214bを移動させる制御を行う。かんぬき214bは、制御部212bによる制御によってのみ移動可能であり、人の手によっては容易に動かせないとする。図10は、かんぬき214bが作用していない状態を示している。この状態では、かんぬき214bは一方の扉の前にのみ位置している。制御部212bは、第1の制御として、かんぬき214bを両方の扉の前にまで移動させる。これにより、扉は開放不能になる。このようにして、制御部212bは、扉が開閉可能な状態と開放不能な状態とを切り替える。制御部212bは、第1の制御を終了する場合は、かんぬき214bを再び元の位置(図10で示される位置)に移動させる。
図9の箪笥7aおよび管理装置21a、ならびに図10のキャビネット7bおよび管理装置21bは、実施形態の一例である。収納具7および管理装置21の形態としては、上記開示された例以外にも、様々な形態が採用されてよい。
第2の実施形態に係る金品管理システム2によっても、第1の実施形態に係る金品管理システム1と同様の効果が得られる。さらに、第2の実施形態の場合、ユーザ6は既に所有している家具等を保管部110として利用することができるという利点がある。
<<変形例>>
特殊詐欺の多くは、電話機を使用する手口で行われる。その実態に鑑み、上記で説明した検知システム12(および22)は、電話を使用している、又は使用し終わったユーザ6の異常を検知するシステムとして記載される。しかしながら、詐欺の手口は多様化しており、対象者の住居を直接訪問し、対面して対象者を騙す手口も存在する。そのような手口による詐欺の被害も抑止するため、検知システム12(および22)は、インターホンが使用されたことを契機として異常検知を行ってもよい。
変形例として、第1の実施形態の検知システム12は、住居5の玄関に設置されてもよい。検知システムの撮像部122は、例えば、玄関を撮像するようにセットされてもよい。制御部121は、例えば、インターホンが鳴ったこと、又は、玄関の扉が開いたことを検知する。撮像部122は、インターホンが鳴ったこと、又は、玄関の扉が開いたこと等を契機として、撮像を開始する。撮像部122は、撮像開始から定められた時間が経つまで、又は玄関の扉が閉まってから定められた時間が経つまで、ユーザ6を撮像する。検知部123、通知部124の動作については、既に述べた動作と同様でよい。
本変形例によれば、対象者の家に直接訪問する手口を含む詐欺の被害を抑止することができる。
<<第3の実施形態>>
電話又はインターホンが使用されたときに限らず、ユーザ6が金庫又は収納具を開けようとした場合に常に、様態の検出および異常の判定が行われてもよい。以下、そのような実施形態を第3の実施形態として説明する。
図11は、第3の実施形態に係る金品管理システム3の構成を示すブロック図である。金品管理システム3は、保管部310、制御部312、第1検知部321、撮像部322、および第2検知部323を備える。金品管理システム3は、金庫のように1個の装置であってもよいし、複数の別々の装置によって実現されてもよい。
保管部310は、金品を保管する。保管部310は、上記各実施形態の保管部110、および収納具7に相当する。
制御部312は、保管部310からの金品の取り出しに関する制御を行う。制御部312の機能は、上記各実施形態の制御部112および212の機能と同様でよい。制御部312による制御は、第1の実施形態と同様、第1から第5の制御の少なくともいずれかに相当する制御である。
第1検知部321は、人が保管部310から金品を取り出そうとする行為を検知する。第1検知部321は、例えば、保管部310に手が届く範囲に人物が来たことを、センサ等により検知する。第1検知部321は、例えば、保管部310を開けるための操作(ダイヤルの操作、キーの入力、又は鍵の挿入等)が行われたことを検知してもよい。
撮像部322は、保管部310から金品を取り出そうとする人物を撮像する。撮像部322は、例えば、人物が保管部310に手が届く範囲に位置した場合に当該人物を撮像可能な方向を撮像する。撮像部322は、常に撮像を行ってもよいし、第1検知部321により金品を取り出そうとする行為が検知された場合に、撮像を開始してもよい。
第2検知部323は、撮像部322により撮像された人物の様態の異常を検知する。第2検知部323は、上記各実施形態の検知部123に相当する。すなわち、第2検知部323は、様態検出部1231、異常判定部1232、および判定基準記憶部1233を含む。様態検出部1231が保管部310から金品を取り出そうとする人物の様態を検出し、異常判定部1232が判定基準に基づき検出された様態が異常であるかを判定する。
第2検知部323は、保管部310から金品を取り出そうとする人物が、ユーザ6であることを特定してもよいし、特定しなくてもよい。第2検知部323が行う異常の判定は、保管部310から金品を取り出そうとする人物がユーザ6であるか否かを問わない。ユーザ6が保管部110から金品を取り出す権利を有する人物であることの認証を行う機構が保管部310に設けられていたとしても、第2検知部323が行う異常の判定は、当該認証とは無関係である。
図12は、金品管理システム3の動作の流れを示すフローチャートである。
ユーザ6が保管部310から金品を取り出そうとすると、第1検知部321が、保管部310から金品を取り出そうとする行為を検知する(ステップS121)。すると、第2検知部323の様態検出部1231が、保管部310から金品を取り出そうとする人物の様態を検出する(ステップS122)。そして、異常判定部1232が、検出された様態が異常であるかを判定する(ステップS123)。検出された様態が異常であると判定された場合(ステップS124においてYES)、制御部312が、保管部310からの金品の取り出しに関する制御を行う(ステップS125)。様態が異常であると判定されなかった場合(ステップS124においてNO)、制御部312は、ステップS125の制御を行わない。
なお、制御部312が第1の制御を行った場合において、第2検知部323は、金品を取り出そうとする人物の様態を再び検出し、再び検出された様態が異常な様態であるかを判定してもよい。第2検知部323により、金品を取り出そうとする人物の様態が異常な様態でないと判定された場合、制御部312は、第1の制御を終了してもよい。
第3の実施形態の金品管理システム3によれば、ユーザ6が電話機8を使ったか否か、玄関で誰かと話したか否かに関わらず、ユーザ6の様態が異常である場合に、保管部310からの金品の取り出しに関する制御を行うことができる。従って、第3の実施形態の金品管理システム3によれば、仮に特殊詐欺が電話およびインターホンを用いない手口で行われたとしても、その特殊詐欺の被害を抑止できる。
<<変形例>>
上記各実施形態で説明された金品管理システムは、インターネット等の通信ネットワークを介して、住居5の外部の解析システム13に接続されていてもよい。
金品管理システムと解析システム13とを含むシステムを、管理システム9とする。図13は、管理システム9の構成を示すブロック図である。図13では、例として、金品管理システム1が解析システム13と通信可能に接続されている。解析システム13は、通信ネットワーク99を介して、1つ以上の金品管理システム1に通信可能に接続される。なお、金品管理システム1において、通信ネットワーク99に接続されている構成要素は、検知システム12および金庫11のいずれでもよいし、両方でもよい。
解析システム13は、通信部131と、解析部132と、知識データベース133とを備える。
通信部131は、通信ネットワーク99を介して、金品管理システム1と情報のやり取りを行う。例えば、金品管理システム1の検知システム12は、異常が検知された場合に、解析システム13の通信部131に検知通知を送信する。検知システム12は、検知通知に、検知したことの通知の他、検出した様態等、様々な情報を含めてよい。通信部131は、その検知通知を受信し、受信した情報を知識データベース133に格納する。
知識データベース133は、各金品管理システム1から収集された情報、および、実験や研究等によって得られた知識を、集積するデータベースである。例えば、知識データベース133は、異常が検知された住居5の住所、使用された電話機8の電話番号、異常と判定された様態の種類、および、ユーザが詐欺の被害に遭っている可能性を示す指標等を、知識として記憶する。
解析部132は、知識データベース133に集積された情報を解析する。例えば、解析部132は、知識データベース133の情報に基づき、特殊詐欺が多発している地域、特殊詐欺に使われやすい電話番号、および異常が検知されやすい様態、等を導出する。
金庫11が、解析システム13に、ユーザ6に関する情報を送信してもよい。例えば、第1の制御又は第2の制御において金庫11がユーザ6から質問に対する回答を受け付けた場合、金庫11は受け付けた回答を解析システム13に送信してもよい。解析部132は、金庫11から受信した情報に基づき、本当にユーザ6が詐欺に遭っていたかを判定し、および詐欺の手口等を特定してもよい。
このような構成により、解析システム13は、特殊詐欺に関する知識を得ることができる。
解析システム13は、特殊詐欺に関する知識を得るだけでなく、得られた知識に基づいた対策を講じてもよい。
例えば、解析システム13の通信部131は、特殊詐欺が多発している地域の住居5の金庫11(又は管理装置21)に、注意報を発信してもよい。注意報は、居住者に対して詐欺の被害に関する注意を示す情報である。「地域」の定義は設計事項であるが、例えば、日本国における実施形態の場合、市外局番を含む電話番号の上6桁が同一である住居が、同一の「地域」の住居として定義されてもよい。
あるいは、通信部131は、ある住居5の金品管理システム1から検知通知を受けた場合に、その住居5付近の住居5の金庫11(又は管理装置21)に、注意報を発信してもよい。「付近」の定義は設計事項であるが、例えば、異常が検知された住居5の位置から所定の距離以内の範囲が、「付近」と定義されてもよい。
通信部131は、注意報を、金品管理システム1に発信してもよい。注意報を発信する相手は、検知システム12でも金庫11でもよい。例えば、金庫11の制御部112が注意報を受け取る。注意報を受けとった制御部112は、注意報に応じた制御を行う。注意報に応じた制御は、例えば、金庫11のユーザに対する注意喚起を出力する制御である。具体例としては、制御部112は、出力部115に、「この地域で振り込め詐欺が発生した可能性があります」等の文章の表示を行う処理を実行させる。
通信部131は、注意報を、金品管理システム1とは無関係の機器に発信してもよい。例えば、通信部131は、注意報を発信する対象範囲に居住する住民の所持するデバイスに、注意報を発信してもよい。
このような構成により、特殊詐欺に遭う可能性がより高い住居の居住者が、注意喚起を受けることができる。同一犯による特殊詐欺のターゲットは、居住地域が近い傾向があるため、この注意喚起によって解析システム13はより効果的に特殊詐欺の被害を抑止することができる。
上記では金品管理システム1を例示したが、本実施形態は、金品管理システム2および3にも、同様に適用可能である。
(更なる変形例)
解析システム13が、異常判定部1232および判定基準記憶部1233を含んでいてもよい。すなわち、検知システム12の検知部123は、検出された様態を解析システム13に送信し、解析システム13の異常判定部1232が、送信されてきた様態に対して、異常の判定を行ってもよい。異常の判定のための判定基準は、個人毎の基準、住居5ごとの基準、あるいは全ての人物において共通の基準の、いずれでもよい。
解析システム13が異常の判定を行うことにより、各住居5の金品管理システム(1〜3)の負荷が軽減される。
また、検知部123は、正常であるとわかっているユーザ6の様態を検出して、検出された様態を、正常である様態として解析システム13に提供してもよい。それにより、解析システム13が、異常な様態に関する学習を行うことができる。
<<変形例>>
以上の説明では、異常の判定のための判定基準は、特殊詐欺に遭っている人の様態を想定した基準である。変形例として、異常の判定のための判定基準は、特殊詐欺に遭っている人の他、特定の状況下にある人の様態の想定に基づいて設定されていてもよい。想定される特定の状況は、一般に金品の取り出しを行うことがふさわしくないとされる状況であることが好ましい。
特定の状況下にある人の例と、そのような人の特徴の例を以下に挙げる。
・泥酔している人・・・顔が普段よりも赤い。ふらふらしている。
・投資や賭博等で損失を被ったばかりの人・・・苛々している。緊張している。
・保管部内の自分の資産でない金品の着服を目論んでいる人・・・緊張している。心拍数が普段よりも高い。
判定基準は、上記の例のような特定の状況下にある人に特徴的な様態を、異常な様態として判定するための基準であってもよい。すなわち、判定条件は、上記のような特徴的な様態を示すこと、であってもよい。
本変形例によれば、金品の取り出しを行うことがふさわしくない状況下にある人による金品の取り出しを抑制することができる。
<<第4の実施形態>>
図14は、本発明の一実施形態に係る金品管理システム4の構成を示すブロック図である。金品管理システム4は、検出部401と、制御部402とを備える。
上記各実施形態における、金品管理システム1〜3、および管理システム9は、金品管理システム4の一例である。
検出部401は、人物の状態又は行動を検出する。人物の状態又は行動は、既に説明された「様態」である。「状態又は行動」という文言は、状態と行動の両方、という意味を包含する。
上記各実施形態における、様態検出部1231は、検出部401の一例である。
検出部401は、状態又は行動が検出された人物が金品を保管する保管具のユーザであることを特定してもよい。保管具のユーザとは、金品を保管具によって保管する人物である。保管具の例は、金庫11、収納具7、保管部310等である。保管具のユーザは、少なくとも検出部401により状態又は行動が検出されていない場合においては、保管具からの金品の取り出しが可能である。
なお、検出部401に状態又は行動が検出され得る人物が保管具のユーザのみであるケースでは、状態又は行動が検出された人物が保管具のユーザであることは特定されているといえる。
制御部402は、検出部401により検出された状態又は行動が、第1の条件を満たす場合に、状態又は行動を検出された人物が保管具から金品を取り出すことを、制限又は抑止する制御を行う。
上記各実施形態における、制御部112、212、および312は、制御部402の一例である。
第1の条件は、検出部401により状態又は行動が検出された人物の、状態又は行動に対して定められた条件である。検出部401により状態又は行動が検出された人物が特定されている場合は、その特定された人物に対してのみ定められた条件が、第1の条件として用いられてもよい。不特定の人物の状態又は行動に対して定められた条件が、第1の条件として用いられてもよい。第1の条件は、制御部402が作動するために、検出された状態又は行動が満たすべき条件である。なお、上記各実施形態における、判定条件は、第1の条件の一例である。
検出部401により検出された状態又は行動が、第1の条件を満たすか否かの判定は、例えば金品管理システム4により行われてもよいし、金品管理システム4以外のシステムにより行われてもよい。上記判定を行う構成の例は、異常判定部1232および解析システム13等である。
なお、人物の状態が判定の対象である場合、その状態は、当該人物を取り巻く状況によって変化しうる状態である。つまり、人物は、状況次第で、条件を満たす状態になることもあれば、条件を満たさない状態になることもある。同様に、人物の状態が判定の対象である場合、その行動は、人物を取り巻く状況次第で、条件を満たしたり、満たさなかったりする。
なお、制御部402は、第2の条件が満たされるまで、状態又は行動が検出された人物が保管部から金品を取り出すことを制限する制御を行うよう構成されていてもよい。上記各実施形態における、解除条件は、第2の条件の一例である。
図15は、金品管理システム4の動作の流れを示すフローチャートである。
まず、検出部401が人物の状態又は行動を検出する(ステップS151)。そして、制御部402は、検出された状態又は行動が、状態又は行動が検出された人物の状態又は行動に対して定められた条件を満たす場合(ステップS152においてYES)、状態又は行動が検出された人物が保管具から金品を取り出すことを制限又は抑止する制御を行う(ステップS153)。検出された状態又は行動が、状態又は行動が検出された人物の状態又は行動に対して定められた条件を満たさない場合(ステップS152においてNO)、制御部402は、ステップS153の制御を行わない。
金品管理システム4によれば、保管具のユーザの状態又は行動が第1の条件を満たす状態又は行動であった場合に、保管具からユーザが金品を取り出すことを抑制することができる。
例えば、第1の条件が、検出された状態又は行動が特殊詐欺に遭っている人物の状態又は行動が「第1の条件を満たす」と判断されるような条件であれば、保管具のユーザが特殊詐欺に遭っている場合に、保管具からの金品の取り出しを制限又は抑止する制御が行われる。すなわち、金品管理システム4は、特殊詐欺の被害を効果的に抑止することができる。
また、第1の条件が、検出された状態又は行動が当該人物が平常時と異なる状態又は行動である場合に「第1の条件を満たす」と判断されるような条件であれば、当該人物が平常でない場合に、当該人物が金品を取り出すことを抑制することができる。
以上のように、金品管理システム4によれば、保管された金品の取り出しをより適正に制御することができる。
<<第5の実施形態>>
図16は、本発明の一実施形態に係る金庫10の構成を示すブロック図である。金庫10は、保管部100と、制御部102とを備える。上記各実施形態における、金庫11は、金庫10の一例である。
保管部100は、金品を保管する。上記各実施形態における、保管部110および保管部310は、保管部100の一例である。
制御部102は、人物の状態又は行動を検出する検出部により検出された、当該人物の状態又は行動が、当該人物の状態又は行動に対して定められた条件を満たす場合に、当該人物が前記保管手段から金品を取り出すことを制限又は抑止する制御を行う。上記各実施形態における、制御部112および312は、制御部102の一例である。
金庫10によれば、保管された金品の取り出しをより適正に制御することができる。その理由は、制御部102が、検出部により検出された状態又は行動に応じて、当該人物が前記保管手段から金品を取り出すことを制限又は抑止する制御を行ったり、行わなかったりするからである。
<実施形態の各部を実現するハードウェアの構成>
以上、説明した本発明の各実施形態において、装置およびシステムに含まれる各構成要素は、機能単位で説明される。
情報を処理する各構成要素の処理は、たとえば、コンピュータシステムが、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体により記憶された、その処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムを、読み込み、実行することによって、実現されてもよい。「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、たとえば、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、および不揮発性半導体メモリ等の可搬媒体、ならびに、コンピュータシステムに内蔵されるROM(Read Only Memory)およびハードディスク等の記憶装置である。「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントにあたるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、プログラムを一時的に保持しているものも含む。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した機能をコンピュータシステムにすでに記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
「コンピュータシステム」とは、一例として、図17に示されるようなコンピュータ900を含むシステムである。コンピュータ900は、以下のような構成を含む。
・CPU(Central Processing Unit)901
・ROM902
・RAM(Random Access Memory)903
・RAM903へロードされるプログラム904Aおよび記憶情報904B
・プログラム904Aおよび記憶情報904Bを格納する記憶装置905
・記憶媒体906の読み書きを行うドライブ装置907
・通信ネットワーク909と接続する通信インタフェース908
・データの入出力を行う入出力インタフェース910
・各構成要素を接続するバス911
たとえば、各実施形態における装置およびシステムの各構成要素は、その構成要素の機能を実現するプログラム904AをCPU901がRAM903にロードして実行することで実現される。装置およびシステムの各構成要素の機能を実現するプログラム904Aは、例えば、予め、記憶装置905やROM902に格納される。そして、必要に応じてCPU901がプログラム904Aを読み出す。記憶装置905は、たとえば、ハードディスクである。プログラム904Aは、通信ネットワーク909を介してCPU901に供給されてもよいし、予め記憶媒体906に格納されており、ドライブ装置907に読み出され、CPU901に供給されてもよい。なお、記憶媒体906は、たとえば、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、および不揮発性半導体メモリ等の、可搬媒体である。
装置およびシステムの実現方法には、様々な変形例がある。例えば、装置およびシステムは、構成要素毎にそれぞれ別個のコンピュータ900とプログラムとの可能な組み合わせにより実現されてもよい。また、装置およびシステムが備える複数の構成要素が、一つのコンピュータ900とプログラムとの可能な組み合わせにより実現されてもよい。
また、装置およびシステムの各構成要素の一部または全部は、その他の汎用または専用の回路、コンピュータ等やこれらの組み合わせによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。
装置およびシステムの各構成要素の一部または全部が複数のコンピュータや回路等により実現される場合には、複数のコンピュータや回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、コンピュータや回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
本願発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
上記実施形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
<<付記>>
[付記1]
人物の状態又は行動を検出する検出手段と、
前記検出された状態又は行動が前記人物の状態又は行動に対して定められた第1の条件を満たす場合に、金品を保管する保管手段から前記人物が当該金品を取り出すことを制限又は抑止する制御を行う制御手段と、
を備える金品管理システム。
[付記2]
前記制御手段は、第2の条件が満たされるまで、前記保管手段から前記人物が金品を取り出すことを制限する制御を行う、
付記1に記載の金品管理システム。
[付記3]
前記第2の条件は、前記制御の実行開始から少なくとも第1の時間が経過すること、前記人物と異なる人物による前記金品管理システムに対する所定の操作が行われること、前記金品管理システムが所定の入力を受け付けること、および、前記人物の状態又は行動が前記第1の条件を満たさないこと、の少なくともいずれかを含む、
付記2に記載の金品管理システム。
[付記4]
前記制御手段は、出力手段を介して前記人物に対するメッセージを出力する制御、および、前記人物と、前記人物と異なる人物又は情報処理装置と、の間の会話を可能にする制御の、少なくともいずれかを行う、
付記1から3のいずれか一つに記載の金品管理システム。
[付記5]
前記検出された状態又は行動が、前記人物が平常と異なる状況下である場合に示す状態又は行動の特徴として設定された特徴を示す場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する判定手段を備える、
付記1から4のいずれか一つに記載の金品管理システム。
[付記6]
前記検出された状態又は行動を、特定の状況下にある人の状態又は行動と、前記特定の状況下にない人の状態又は行動と、に分類するための分類基準に基づいて分類し、前記検出された状態又は行動が前記特定の状況の下にある人の状態又は行動であると分類された場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する判定手段を備える、
付記1から4のいずれか一つに記載の金品管理システム。
[付記7]
前記検出された状態又は行動が特定の状況下にある人の状態又は行動である可能性を示す指標の値を算出し、前記算出された値が基準値を上回る場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する判定手段を備える、
付記1から4のいずれか一つに記載の金品管理システム。
[付記8]
前記制御手段は、前記人物が電話機を使用している間又は前記人物が電話機を使用し終わってから第2の時間が経過するまでの間に検出された、前記状態又は行動が、前記第1の条件を満たす場合に、前記制御を行う、
付記1から7のいずれか一つに記載の金品管理システム。
[付記9]
金品を保管する保管手段と、
人物の状態又は行動を検出する検出手段により検出された前記人物の状態又は行動が、当該人物の状態又は行動に対して定められた条件を満たす場合に、当該人物が前記保管手段から金品を取り出すことを制限又は抑止する制御を行う制御手段と、
を備える金庫。
[付記10]
前記制御手段は、第2の条件が満たされるまで、前記保管手段から前記人物が金品を取り出すことを制限する制御を行う、
付記9に記載の金庫。
[付記11]
前記第2の条件は、前記制御の実行開始から少なくとも第1の時間が経過すること、前記人物と異なる人物による前記金庫に対する所定の操作が行われること、前記金庫が所定の入力を受け付けること、および、前記人物の状態又は行動が前記第1の条件を満たさないこと、の少なくともいずれかを含む、
付記10に記載の金庫。
[付記12]
前記制御手段は、出力手段を介して前記人物に対するメッセージを出力する制御、および、前記人物と、前記人物と異なる人物又は情報処理装置と、の間の会話を可能にする制御の、少なくともいずれかを行う、
付記9から11のいずれか一つに記載の金庫。
[付記13]
前記検出された状態又は行動が、前記人物が平常と異なる状況下である場合に示す状態又は行動の特徴として設定された特徴を示す場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する判定手段を備える、
付記9から12のいずれか一つに記載の金庫。
[付記14]
前記検出された状態又は行動を、特定の状況下にある人の状態又は行動と、前記特定の状況下にない人の状態又は行動と、に分類するための分類基準に基づいて分類し、前記検出された状態又は行動が前記特定の状況の下にある人の状態又は行動であると分類された場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する判定手段を備える、
付記9から12のいずれか一つに記載の金庫。
[付記15]
前記検出された状態又は行動が特定の状況下にある人の状態又は行動である可能性を示す指標の値を算出し、前記算出された値が基準値を上回る場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する判定手段を備える、
付記9から12のいずれか一つに記載の金庫。
[付記16]
前記制御手段は、前記人物が電話機を使用している間又は前記人物が電話機を使用し終わってから第2の時間が経過するまでの間に検出された、前記状態又は行動が、前記第1の条件を満たす場合に、前記制御を行う、
付記9から15のいずれか一つに記載の金庫。
[付記17]
人物の状態又は行動を検出し、
前記検出された状態又は行動が前記人物の状態又は行動に対して定められた条件を満たす場合に、金品を保管する保管手段から前記人物が当該金品を取り出すことを制限又は抑止する制御を行う、
金品管理方法。
[付記18]
第2の条件が満たされるまで、前記保管手段から前記人物が金品を取り出すことを制限する制御を行う、
付記17に記載の金品管理方法。
[付記19]
前記第2の条件は、前記制御の実行開始から少なくとも第1の時間が経過すること、前記人物と異なる人物による所定の操作が行われること、所定の入力を受け付けること、および、前記人物の状態又は行動が前記第1の条件を満たさないこと、の少なくともいずれかを含む、
付記18に記載の金品管理方法。
[付記20]
前記制御は、出力手段を介して前記人物に対するメッセージを出力する制御、および、前記人物と、前記人物と異なる人物又は情報処理装置と、の間の会話を可能にする制御の、少なくともいずれかを含む、
付記17から19のいずれか一つに記載の金品管理方法。
[付記21]
前記検出された状態又は行動が、前記人物が平常と異なる状況下である場合に示す状態又は行動の特徴として設定された特徴を示す場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する、
付記17から20のいずれか一つに記載の金品管理方法。
[付記22]
前記検出された状態又は行動を、特定の状況下にある人の状態又は行動と、前記特定の状況下にない人の状態又は行動と、に分類するための分類基準に基づいて分類し、前記検出された状態又は行動が前記特定の状況の下にある人の状態又は行動であると分類された場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する、
付記17から20のいずれか一つに記載の金品管理方法。
[付記23]
前記検出された状態又は行動が特定の状況下にある人の状態又は行動である可能性を示す指標の値を算出し、前記算出された値が基準値を上回る場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する、
付記17から20のいずれか一つに記載の金品管理方法。
[付記24]
前記人物が電話機を使用している間又は前記人物が電話機を使用し終わってから第2の時間が経過するまでの間に検出された、前記状態又は行動が、前記第1の条件を満たす場合に、前記制御を行う、
付記17から23のいずれか一つに記載の金品管理方法。
[付記25]
コンピュータに、
人物の状態又は行動を検出する検出手段により検出された前記人物の状態又は行動が、当該人物の状態又は行動に対して定められた条件を満たす場合に、当該人物が金品を保管する前記保管手段から金品を取り出すことを制限又は抑止する制御を行う制御処理を実行させる、
プログラム。
[付記26]
前記制御処理は、第2の条件が満たされるまで、前記保管手段から前記人物が金品を取り出すことを制限する制御を行う、
付記25に記載のプログラム。
[付記27]
前記第2の条件は、前記制御の実行開始から少なくとも第1の時間が経過すること、前記人物と異なる人物による所定の操作が行われること、前記コンピュータが所定の入力を受け付けること、および、前記人物の状態又は行動が前記第1の条件を満たさないこと、の少なくともいずれかを含む、
付記26に記載のプログラム。
[付記28]
前記制御処理は、出力手段を介して前記人物に対するメッセージを出力する制御、および、前記人物と、前記人物と異なる人物又は情報処理装置と、の間の会話を可能にする制御の、少なくともいずれかを行う、
付記25から27のいずれか一つに記載のプログラム。
[付記29]
前記検出された状態又は行動が、前記人物が平常と異なる状況下である場合に示す状態又は行動の特徴として設定された特徴を示す場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する判定処理をコンピュータに実行させる、
付記25から28のいずれか一つに記載のプログラム。
[付記30]
前記検出された状態又は行動を、特定の状況下にある人の状態又は行動と、前記特定の状況下にない人の状態又は行動と、に分類するための分類基準に基づいて分類し、前記検出された状態又は行動が前記特定の状況の下にある人の状態又は行動であると分類された場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する判定処理をコンピュータに実行させる、
付記25から28のいずれか一つに記載のプログラム。
[付記31]
前記検出された状態又は行動が特定の状況下にある人の状態又は行動である可能性を示す指標の値を算出し、前記算出された値が基準値を上回る場合に、前記検出された状態又は行動が前記第1の条件を満たすと判定する判定処理をコンピュータに実行させる、
付記25から28のいずれか一つに記載のプログラム。
[付記32]
前記制御処理は、前記人物が電話機を使用している間又は前記人物が電話機を使用し終わってから第2の時間が経過するまでの間に検出された、前記状態又は行動が、前記第1の条件を満たす場合に、前記制御を行う、
付記25から31のいずれか一つに記載のプログラム。