JP2018162277A - ライソゾーム蓄積症を治療するためのシクロデキストリン - Google Patents
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Abstract
【課題】ライソゾーム蓄積症を治療する方法及び/又は非コレステロール性脂質を低減する方法の提供。
【解決手段】2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物を有効成分として含有してなる、ガラクトシアリドーシス、サラ病、シスチン蓄積症、ダノン病、ポンペ病、ISSD又はシンドラー病の患者におけるライソゾーム蓄積症を治療するための医薬組成物。
【選択図】なし
【解決手段】2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物を有効成分として含有してなる、ガラクトシアリドーシス、サラ病、シスチン蓄積症、ダノン病、ポンペ病、ISSD又はシンドラー病の患者におけるライソゾーム蓄積症を治療するための医薬組成物。
【選択図】なし
Description
(連邦支援研究)
本研究は連邦政府の支援を受けた。政府は本発明に権利を有している。
本研究は連邦政府の支援を受けた。政府は本発明に権利を有している。
(関連出願)
本願は、2012年8月3日に出願された米国仮出願第61/679,668号の優先権を主張する。その全ては参照により本明細書に取り込まれている。
本願は、2012年8月3日に出願された米国仮出願第61/679,668号の優先権を主張する。その全ては参照により本明細書に取り込まれている。
(技術分野)
本発明は、シクロデキストリン化合物及び他の薬剤と組み合わせたシクロデキストリン化合物を用いる、ライソゾーム蓄積症を治療する方法及び/又は非コレステロール性脂質を低減する方法を提供する。
本発明は、シクロデキストリン化合物及び他の薬剤と組み合わせたシクロデキストリン化合物を用いる、ライソゾーム蓄積症を治療する方法及び/又は非コレステロール性脂質を低減する方法を提供する。
シクロデキストリン(CD)は環状の糖分子である。アルファ−CD(六糖類)、ベータ−CD(七糖類)及びガンマ−CD(八糖類)が一般の用いられるシクロデキストリンである。ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン(HPβCD)は薬物の賦形剤としての医薬用途が承認されている。最近の報告は、HPβCD及びベータ−メチル−シクロデキストリン(MβCD)を含んでいるシクロデキストリンがニーマン・ピック病C型(NPC)のマウスモデルにおいて減少したコレステロール蓄積及び神経細胞の損失を示した。これらNPC KOマウスの生存期間もCD処置後に80〜100%増大した。同様の肯定的な結果がNPC病のネコモデルで得られた。ベータ−CDが初代NPC線維芽細胞においてエキソサイトーシスを増大したことも報告された。
デルタ−トコフェロールがNPC細胞からのコレステロール流出を増大してコレステロール蓄積を減少したことも最近見出された。ライソゾームのエキソサイトーシスの強化は、ライソゾームタンパク質遺伝子の遺伝子変異に起因する50の異なった病気から成る全てのライソゾーム蓄積症の新しい治療の開発のための治療戦略として示唆されている。これらの疾患における表現型の変化は脂質、糖タンパク質及び/又はライソゾーム中のその他の巨大分子の蓄積並びに細胞機能不全を誘発しうる患者の細胞における増大した細胞の大きさ及び罹患組織における細胞死である。
一態様において、本発明は対象が非コレステロール性脂質の低減又は非コレステロール優性脂質及び巨大分子蓄積の低減を必要としていることを確認すること、及びそれを必要としている対象にシクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物の有効量を投与することを含んでいる、対象におけるライソゾーム蓄積症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明はそれを必要としている当該対象にシクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物の有効量を投与することを含んでいる、対象におけるライソゾーム蓄積症を治療する方法を提供し、ここで対象は非コレステロール性脂質の低減又は非コレステロール優性脂質及び巨大分子蓄積の低減を必要としていることを既に確認されている。
別の態様において、本発明は対象にシクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒物或いは水和物、及び追加の治療薬の有効量を投与することを含んでいる、対象におけるライソゾーム蓄積症を治療する方法を提供する。
ある特定の態様において、本発明は対象における非コレステロール性脂質を低減するか又は非コレステロール優性脂質及び巨大分子蓄積を低減する方法を提供し、方法は対象にシクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒物或いは水和物を投与すること、及び減少した脂質の量を検出することを含んでいる。
別の態様において、本発明は薬学的に許容される担体又は賦形剤と共に、シクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒物或いは水和物、及びビタミンEを含有している医薬組成物を提供する。
別の態様において、本発明は別の薬剤と組み合わせた、上記医薬組成物の使用を含んでいる、ライソゾーム蓄積症を患っている対象を治療する方法を提供する。
上記の何れかの態様の一実施態様において、シクロデキストリン化合物を投与するステップは、ヒトのような対象に薬学的に許容される0.01mg/Kg/日〜100mg/Kg/日の用量でシクロデキストリン化合物を投与することを含んでいる。
上記の何れかの態様の別の実施態様において、シクロデキストリン化合物は、ヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、約0.5mg/Kg〜8mg/Kgの量で投与される。
上記の何れかの態様の一実施態様において、シクロデキストリン化合物は、ヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、3mg/Kgの量で投与される。上記の何れかの態様の別の実施態様では、ヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、1.0mg/Kg、1.25mg/Kg、1.5mg/Kg、1.75mg/Kg、2.0mg/Kg、2.25mg/Kg、2.5mg/Kg、2.75mg/Kg、3.25mg/Kg、3.5mg/Kg、3.75mg/Kg、4.0mg/Kg、4.25mg/Kg、又は4.5mg/Kgの量で投与される。
上記の何れかの態様の別のさらなる実施態様において、シクロデキストリン化合物は、ヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、0.1mg/Kg〜0.3mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.4mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.5mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.6mg/Kg又は0.1mg/Kg〜0.7mg/Kgの量で投与される。
上記の何れかの態様の別のさらなる実施態様において、シクロデキストリン化合物は単回用量で投与される。
上記の何れかの態様の一実施態様において、追加の治療薬(シクロデキストリン化合物とは異なる)は、ヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、0.05mg/Kg〜1mg/Kgの量で投与される。上記の何れかの態様の別の実施態様において、追加の治療薬(シクロデキストリン化合物とは異なる)は、ヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、0.1mg/Kg〜0.3mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.4mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.5mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.6mg/Kg又は0.1mg/Kg〜0.7mg/Kgの量で投与される。
上記の何れかの態様の一実施態様において、追加の治療薬は単回用量で投与される。
別の態様において、本発明は、患者が非コレステロール性脂質の低減又は非コレステロール優性脂質及び巨大分子蓄積の低減を必要としていることを確認すること;それを必要としている対象にシクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒物或いは水和物の有効量を、単回投与で又は1日当りに約0.05mg/Kg〜1mg/Kgの量で投与すること;及び対象にデキストリン化合物とは異なる追加の治療薬(例えばビタミンEなど)を単回投与で又は1日当りに約0.05mg/Kg〜1mg/Kgの量で投与することを含んでいる、対象におけるライソゾーム蓄積症を治療する方法を特徴としている。
別の態様において、本発明は、患者が非コレステロール性脂質の低減又は非コレステロール優性脂質及び巨大分子蓄積の低減を必要としていることを確認すること;それを必要としている対象にシクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒物或いは水和物の有効量を投与すること;及び対象にデキストリン化合物とは異なる追加の治療薬(例えばビタミンEなど)を投与することを含んでいる、対象におけるライソゾーム蓄積症を治療する方法を特徴としている。
一実施態様において、シクロデキストリン化合物はヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、0.1mg/Kg〜0.3mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.4mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.5mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.6mg/Kg又は0.1mg/Kg〜0.7mg/Kgの量で投与される。
別の実施態様において、追加の治療薬(シクロデキストリン化合物とは異なる)はヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、0.1mg/Kg〜0.3mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.4mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.5mg/Kg、0.1mg/Kg〜0.6mg/Kg又は0.1mg/Kg〜0.7mg/Kgの量で投与される。
さらに別のさらなる実施態様において、シクロデキストリン化合物はヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、10μMの追加薬剤と組み合わせて50μMの量で投与される。
さらにこのましい実施態様において、シクロデキストリン化合物はヒトのような対象に、単回投与で又は1日当り、10μMのデルタ−トコフェロールと組み合わせて50μMの量で投与される。
別の態様において、本発明は、シクロデキストリン、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒物或いは水和物の有効量を、化合物をライソゾーム蓄積症に罹っている対象に投与するための使用説明書と共に、単位剤形で含んでいるキットを提供する。
本発明の多くの利点は下記を含んでいる:ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを含む、シクロデキストリンを用いる全てのライソゾーム蓄積症の治療であるが、ある特定の態様では、ニーマン・ピックC型の疾患は例外である;相乗及び相加効果のために、シクロデキストリンの治療をより実行可能にするのに必要なシクロデキストリンの量を減らすために、そして両薬剤の用量を減じることによるより少ない副作用のために、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを含む、シクロデキストリンをビタミンEとの併用で用いる全てのライソゾーム蓄積症の治療;より良い効果及びより少ない副作用のための、修正されたシクロデキストリンと併用するシクロデキストリン(例えば、β及びγなど)による全てのライソゾーム蓄積症の治療;より良い効果及びより少ない副作用のための修正されたビタミンE類縁体と併用するシクロデキストリンによる全てのライソゾーム蓄積症の治療。
さらに、本発明はシクロデキストリンの作用機作(ライソゾームサイト−シスを増大)に基づいて全部の40〜50のライソゾーム蓄積症の治療のための本発明の化合物の投与を提供する。
本発明の別の態様を以下に示す。
本発明の別の態様を以下に示す。
(治療方法)
一態様において、本発明は、対象が非コレステロール性脂質低減又は非コレステロール優性脂質及びその他の巨大分子蓄積の低減を必要としていることを確定すること、及びそれを必要としている当該対象にシクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物の有効量を投与することを含んでいる、対象におけるライソゾーム蓄積症を治療する方法を提供する。
一態様において、本発明は、対象が非コレステロール性脂質低減又は非コレステロール優性脂質及びその他の巨大分子蓄積の低減を必要としていることを確定すること、及びそれを必要としている当該対象にシクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物の有効量を投与することを含んでいる、対象におけるライソゾーム蓄積症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、それを必要としている当該対象にシクロデキストリン化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物の有効量を投与することを含んでいる、対象におけるライソゾーム蓄積症を治療する方法を提供する(ここで、対象は非コレステロール性脂質低減又は非コレステロール優性脂質及びその他の巨大分子蓄積の低減を必要としていることが既に確認されている)。
一実施態様において、ライソゾーム蓄積症は、非コレステロール性脂質又は非コレステロール優性脂質及びその他の巨大分子蓄積を低減することによって治療される。
別の実施態様において、非コレステロール性脂質はリポピグメント、グロボトリアオシルセラミド、セラミド、スフィンゴミエリン、ヘパラン硫酸、部分的に分解されたヘパラン硫酸、GM2ガングリオシド、トリグリセリド、又はコレステロールエステルである。その他の巨大分子は、タンパク質、糖タンパク質(タンパク質を含んでいる糖)、ムコ多糖(長鎖の非分岐多糖)、及びその他の細胞構成要素を包含する。
対象は、これに限定されないが、肥大した肝臓及び脾臓を含んでいるライソゾーム蓄積症の症状を臨床医に提示することによって、ライソゾーム蓄積症に罹っていると確認されるだろう。蓄積は初期胚発生期に始まって、ライソゾーム蓄積症の臨床所見は初期で重篤な表現型から遅発性の軽度疾患まで異なる。当該対象は、各種の診断試験を受けて、対象がライソゾーム蓄積症に罹っているかどうかを確認して、さらに非コレステロール性脂質及び巨大分子及び非コレステロール優性脂質(すなわち、コレステロールのそれより多い量又は派^セントで存在している非コレステロール性脂質)の存在を確認する。
例えば、皮膚生検試料の微細構造試験を未分解代謝物のライソゾーム蓄積を検出するために用いることができる。特定のライソゾーム酵素活性の試験も特定のライソゾーム酵素の存在を確認するために用いることができる。さらに、培養した皮膚生検由来の皮膚線維芽細胞における皮膚微細構造及び特定ライソゾーム酵素アッセイの両者の相関関係もコレステロール及び非コレステロール性脂質の確認及び診断精度を促進する。フィリピン染色はコレステロールに対する周知の組織化学的染色である。フィリピンは強い蛍光を発して、コレステロールと特異的に結合する。細胞膜中のコレステロールを検出するこの方法は、例えば、C型ニーマン・ピック病の研究及び診断のために、臨床的に用いられる。分子遺伝学検査は酵素診断を改善するために利用でき、用いうる。コレステロール及び非コレステロール性脂質の存在を確認するその他の診断方法は、抗体免疫染色又は質量分析を包含する。
ライソゾーム蓄積症は、ライソゾーム機能の異常に起因する〜40〜50の遺伝性代謝異常疾患である。発生率は病気群として1:5000〜1:10,000である。用語ライソゾームは、細胞及びその他の物質を再利用するために小分子に分解するリサイクリングセンターを示す。脂質、糖タンパク質及びその他の巨大分子を代謝又は輸送するのに必要な1個の酵素又はタンパク質の異常が細胞のライソゾーム内に脂質の蓄積をもたらすということが見出されている。ライソゾーム中の脂質又はその他の物質の過剰量は肝臓及び脾臓の肥大を引き起こす。神経変性の症状は神経合併症を有する患者における一般的な臨床症状である。
本発明によって治療されるライソゾーム蓄積症は、これに限定されないが、以下のものを包含する:アスパルチルグルコサミン尿症、ウォルマン病、シスチン蓄積症、ダノン病、ファブリー病、ファーバー病、フコシド症、ゴーシュ病、GM1ガングリオシドシスI/II/III型、GM2ガングリオシドシス、アルファ−マンノシドシスI/II型、ベータ−マンノシドシス、異染性白質ジストロフィー、シアリドーシスI/II型、ムコリピドーシスIV型、シャイエ症候群、ハンター症候群、サンフィリッポ症候群A、サンフィリッポ症候群B、サンフィリッポ症候群C、サンフィリッポ症候群D、ガラクトシアリドーシスI/II型、クラッベ病、サンドホフ病、フォークト・シュピールマイアー病、ハーラー症候群、ニーマン・ピック病、I細胞病(ムコリピドーシスII型)、偽性ハーラー・ポリジストロフィー、モルキオ症候群、マルトー・ラミー症候群、スライ症候群、ムコ多糖症IX型、多種スルファターゼ欠損症、バッテン病、テイ・サックス病、ポンペ病、バッテン病、バッテン病、遅発乳児型・・・、北部てんかん、濃化異骨症、シンドラー病、シアル酸尿症、及びサラ病。
ある特定の実施態様において、ライソゾーム蓄積症はテイ・サックス病、スフィンゴリピド−シス、ゴーシュ病、ムコリピドーシス、ガラクトシアリドーシス、サラ病、シスチン蓄積症、ダノン病、ファブリー病、ファーバー病、リポフスチン沈着症、ポンペ病、ガングリオディソシス、ISSD、クラッベ病、白質ジストロフィー、ハーラー病、シャイエ病、ハンター病、サンフィリッポ病、サンドホフ病、シンダー病、バッテン病、又はウォルマン病である。
さらなる実施態様において、ライソゾーム蓄積症はテイ・サックス病、ファブリー病、ファーバー病、サンフィリッポ病、バッテン病、又はウォルマン病である。
ある特定の実施態様において、シクロデキストリン化合物は式(I)のもの又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物、或いは水和物である。
式中の、それぞれのRは独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであって、これらはそれぞれ置換されていてもよく;或いは−C(O)ORB、−OC(O)RB、−C(O)RB、又は−C(O)NRARBであり;
それぞれのR1は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、−CN、−CF3、−N3、−NO2、−ORB、−SRB、−SORB、−SO2RB、−N(RB)S(O2)−RB、−N(RB)S(O2)NRARB、−NRARB、−C(O)ORB、−OC(O)RB、−C(O)RB、−C(O)NRARB、又はN(RB)C(O)RBであって、これらはそれぞれ置換されていてもよく;
それぞれのRAは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであって、これらはそれぞれ置換されていてもよく;
それぞれのRBは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであって、これらはそれぞれ置換されていてもよく;
nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10であり;そして
それぞれのmは独立して、0、1、2、3、4、又は5である。
それぞれのR1は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、−CN、−CF3、−N3、−NO2、−ORB、−SRB、−SORB、−SO2RB、−N(RB)S(O2)−RB、−N(RB)S(O2)NRARB、−NRARB、−C(O)ORB、−OC(O)RB、−C(O)RB、−C(O)NRARB、又はN(RB)C(O)RBであって、これらはそれぞれ置換されていてもよく;
それぞれのRAは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであって、これらはそれぞれ置換されていてもよく;
それぞれのRBは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであって、これらはそれぞれ置換されていてもよく;
nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10であり;そして
それぞれのmは独立して、0、1、2、3、4、又は5である。
ある特定の実施態様において、それぞれのRは独立してH、置換されていてもよいアルキル、−C(O)ORB、−OC(O)RB、−C(O)RB、又−C(O)NRARBはである。
さらなる実施態様において、それぞれのRは独立して、H、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、又はオクチルであって、それぞれは直鎖であるか又は分岐している。
その他の実施態様において、nは1、2、又は3である。
別の実施態様において、シクロデキストリンは2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD)、メチル−β−シクロデキストリン(MβCD)、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、或いはγ−シクロデキストリン、又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物である。
有る特定の実施態様において、化合物は以下のものである。
ある特定の実施態様において、対象における非コレステロール性脂質の低減又は非コレステロール優性脂質及び巨大分子の蓄積を確認する手段は下記の何れか1つ又は2つを含んでいる。
アンプレックス−レッド・コレステロールアッセイ
患者細胞中の総コレステロールをAmplex-Red Cholesterol Assay Kit(Invitorgen) で測定した。非エステル化コレステロールを、酵素酸性リパーゼなしで同じキットを用いて測定した。エステル化コレステロールは総コレステロールと非エステル化コレステロール値の差として測定した。細胞を黒色で組織培養用に処理した96ウェル、384ウェル又は1536ウェルのプレートに、Multidrop Combi ディスペンサー(Thermo Scientific, Waltham, MA)によって4000、1000、300細胞/ウェルで100、20又は5μlの培地に播種して24時間培養した。Pintool ステーション(Klaypsys, San Diego, CA)を用いてアッセイプレートにDMSO溶液中の化合物希釈物を添加して、3日間培養した。細胞を、96ウェル又は384ウェルのプレートについては手作業で、或いは遠心分離法で洗浄した。遠心分離においては、逆さにしたプレートを大量のペーパータオル上に載せて800rpmで1分間遠心分離した後、PBSを7μl/ウェル添加した(角度45度の液体ディスペンサー(Klaypsys)を用いてゆっくり添加した)。キットが提供しているコレステロールアッセイ用混合物を96ウェル、384ウェル又は1536ウェルプレートに対して100、20又は2.5μl/ウェルで添加して、37℃で1時間培養した。生じた蛍光強度を蛍光プレートリーダー(Tecan, Durham, NC)において560(±10)の励起及び590(±10)の放射によって測定した。
患者細胞中の総コレステロールをAmplex-Red Cholesterol Assay Kit(Invitorgen) で測定した。非エステル化コレステロールを、酵素酸性リパーゼなしで同じキットを用いて測定した。エステル化コレステロールは総コレステロールと非エステル化コレステロール値の差として測定した。細胞を黒色で組織培養用に処理した96ウェル、384ウェル又は1536ウェルのプレートに、Multidrop Combi ディスペンサー(Thermo Scientific, Waltham, MA)によって4000、1000、300細胞/ウェルで100、20又は5μlの培地に播種して24時間培養した。Pintool ステーション(Klaypsys, San Diego, CA)を用いてアッセイプレートにDMSO溶液中の化合物希釈物を添加して、3日間培養した。細胞を、96ウェル又は384ウェルのプレートについては手作業で、或いは遠心分離法で洗浄した。遠心分離においては、逆さにしたプレートを大量のペーパータオル上に載せて800rpmで1分間遠心分離した後、PBSを7μl/ウェル添加した(角度45度の液体ディスペンサー(Klaypsys)を用いてゆっくり添加した)。キットが提供しているコレステロールアッセイ用混合物を96ウェル、384ウェル又は1536ウェルプレートに対して100、20又は2.5μl/ウェルで添加して、37℃で1時間培養した。生じた蛍光強度を蛍光プレートリーダー(Tecan, Durham, NC)において560(±10)の励起及び590(±10)の放射によって測定した。
ニールレッド染色
上記のようにして96ウェルプレート中で細胞を培養して処理した。実験する日に、細胞をPBSで2回洗浄して、1μMのニールレッド色素溶液(細胞培養培地中で調整)を用いて100μl/ウェルで生体染色した後、37℃で10分間培養した。PBSで2回洗浄した後、100μl/ウェルのパラホルムアルデヒドの3.2%PBS溶液中で細胞を室温で1時間固定した。ヘキスト33342(Invitrogen)の1μg/mlPBS溶液を100μl/ウェルで添加して核染色を実施して、室温で30分間培養した。プレートをPBSで2回洗浄して、Incell2000画像化プレートリーダーにおいて、中性脂質(コレステロールエステル及びトリグリセリド)についてはFITCフィルターセット(Ex=480±20nm及びEx=525±36nm)、そしてヘキスト核染色についてはDAPIフィルターを用いて画像を測定した。
上記のようにして96ウェルプレート中で細胞を培養して処理した。実験する日に、細胞をPBSで2回洗浄して、1μMのニールレッド色素溶液(細胞培養培地中で調整)を用いて100μl/ウェルで生体染色した後、37℃で10分間培養した。PBSで2回洗浄した後、100μl/ウェルのパラホルムアルデヒドの3.2%PBS溶液中で細胞を室温で1時間固定した。ヘキスト33342(Invitrogen)の1μg/mlPBS溶液を100μl/ウェルで添加して核染色を実施して、室温で30分間培養した。プレートをPBSで2回洗浄して、Incell2000画像化プレートリーダーにおいて、中性脂質(コレステロールエステル及びトリグリセリド)についてはFITCフィルターセット(Ex=480±20nm及びEx=525±36nm)、そしてヘキスト核染色についてはDAPIフィルターを用いて画像を測定した。
リソトラッカー色素染色
このアッセイは適切な濃度のリソトラッカー色素を添加することによって肥大したライソゾームの可視化を最適化した。ここでは対照の細胞が最小の染色を示したのに対して異常細胞は著しい染色を示した。上記のようにして96ウェルプレート中で細胞を培養して処理した。実験する日に、50nMのリソトラッカーレッドDND−99色素(Invitrogen #L−7258)を100μl/ウェル用いて培地中、37℃で1時間細胞を生体染色した後、PBSでプレートを2回洗浄した。100μl/ウェルの3.2%ホルムアルデヒド中でプレートを1時間固定化して、PBSで2回洗浄した。ヘキスト33342(Invitrogen)の1μg/mlPBS溶液を100μl/ウェル添加して室温で30分間培養して、核染色を実施した。PBSで2回洗浄したのち、画像分析までプレートを4℃で保管した。Incell2000画像化プレートリーダーにおいて、DAPIフィルターセット及びTRITICフィルターセットをヘキスト核染色及びリソトラッカー染色を可視化するために用いた。
このアッセイは適切な濃度のリソトラッカー色素を添加することによって肥大したライソゾームの可視化を最適化した。ここでは対照の細胞が最小の染色を示したのに対して異常細胞は著しい染色を示した。上記のようにして96ウェルプレート中で細胞を培養して処理した。実験する日に、50nMのリソトラッカーレッドDND−99色素(Invitrogen #L−7258)を100μl/ウェル用いて培地中、37℃で1時間細胞を生体染色した後、PBSでプレートを2回洗浄した。100μl/ウェルの3.2%ホルムアルデヒド中でプレートを1時間固定化して、PBSで2回洗浄した。ヘキスト33342(Invitrogen)の1μg/mlPBS溶液を100μl/ウェル添加して室温で30分間培養して、核染色を実施した。PBSで2回洗浄したのち、画像分析までプレートを4℃で保管した。Incell2000画像化プレートリーダーにおいて、DAPIフィルターセット及びTRITICフィルターセットをヘキスト核染色及びリソトラッカー染色を可視化するために用いた。
β−ヘキソサミニダーゼ(HEXB)放出の測定
0.4mlの培地中30,000細胞/ウェルの線維芽細胞を24ウェルのプレート中、37℃で1日間培養した。アッセイ緩衝液(2mMのD−マンノース 6−リン酸ナトリウムを有するDMEM)で2回洗浄した後、0.4ml/ウェルのアッセイ緩衝液を有する細胞をアッセイ緩衝液中の化合物0.2ml/ウェルと共に、37℃で培養した。5、10、20、30及び40分時点の後、24ウェルプレートの各ウェルからのアッセイ緩衝液30μlを96ウェルの黒色プレート内に等分した。24ウェル内の残余アッセイ緩衝液を捨てた後、0.6mlのトリトン−X100(1%dH2O溶液)を加えて細胞を溶解した。37℃で30分間培養した後、6μl/ウェルの細胞溶解物を24μlのアッセイ緩衝液と共に96ウェルプレートに添加し、次いでpH4.5の25mMクエン酸緩衝液中の2.25mMのHEXB基質、4−メチルウンベリフェリル N−アセチル−β−D−グリコサミド(Sigma-Aldrich, #M2133)を添加した。96ウェルプレートに37℃で1時間培養して100μl/ウェルの停止溶液(1Mのグリシンと1MのNaOH(pH0.5))を添加した後、Tecan蛍光プレートリーダー(Ex=365±20nm及びEm=460±20nm)で測定した。
0.4mlの培地中30,000細胞/ウェルの線維芽細胞を24ウェルのプレート中、37℃で1日間培養した。アッセイ緩衝液(2mMのD−マンノース 6−リン酸ナトリウムを有するDMEM)で2回洗浄した後、0.4ml/ウェルのアッセイ緩衝液を有する細胞をアッセイ緩衝液中の化合物0.2ml/ウェルと共に、37℃で培養した。5、10、20、30及び40分時点の後、24ウェルプレートの各ウェルからのアッセイ緩衝液30μlを96ウェルの黒色プレート内に等分した。24ウェル内の残余アッセイ緩衝液を捨てた後、0.6mlのトリトン−X100(1%dH2O溶液)を加えて細胞を溶解した。37℃で30分間培養した後、6μl/ウェルの細胞溶解物を24μlのアッセイ緩衝液と共に96ウェルプレートに添加し、次いでpH4.5の25mMクエン酸緩衝液中の2.25mMのHEXB基質、4−メチルウンベリフェリル N−アセチル−β−D−グリコサミド(Sigma-Aldrich, #M2133)を添加した。96ウェルプレートに37℃で1時間培養して100μl/ウェルの停止溶液(1Mのグリシンと1MのNaOH(pH0.5))を添加した後、Tecan蛍光プレートリーダー(Ex=365±20nm及びEm=460±20nm)で測定した。
細胞内の及びライソゾームのCa2+測定
細胞内の細胞質Ca2+濃度を既に記載されているようにFluo−8色素キット(ATT Bioquwst, Sunnyvale, Ca)を用いて蛍光的に測定した。すなわち、20μlの培地中の2500細胞/ウェルの線維芽細胞を黒色で透明底の384ウェルプレート中、37℃で24時間培養した。カルシウム色素混合物を20μl/ウェルで添加して、37℃で30分間、続いて室温で30分間培養した。次いでプレートを蛍光動態プレートリーダー(μCell、Hamamatsu, Hamamatsu City, Japan)内に置いた。基底蛍光強度を10秒間1Hzで10回記録し、次いで20μl/ウェルの化合物を器具の内側に添加した後、さらに1Hzで5分間読み取った。結果を平均基底蛍光強度に比率で標準化して、ピーク応答(Max.)を結果計算に用いた。Gly−Phe−β−ナフチルアミン(GPN)によって誘発されたライソゾームのCa2+を、ライソゾームCa2+を放出した基底蛍光強度の測定後に、δ−T又はα−Tの代わりに200nMのGPNを添加した以外は細胞質Ca2+について行ったものと同様に測定した。
細胞内の細胞質Ca2+濃度を既に記載されているようにFluo−8色素キット(ATT Bioquwst, Sunnyvale, Ca)を用いて蛍光的に測定した。すなわち、20μlの培地中の2500細胞/ウェルの線維芽細胞を黒色で透明底の384ウェルプレート中、37℃で24時間培養した。カルシウム色素混合物を20μl/ウェルで添加して、37℃で30分間、続いて室温で30分間培養した。次いでプレートを蛍光動態プレートリーダー(μCell、Hamamatsu, Hamamatsu City, Japan)内に置いた。基底蛍光強度を10秒間1Hzで10回記録し、次いで20μl/ウェルの化合物を器具の内側に添加した後、さらに1Hzで5分間読み取った。結果を平均基底蛍光強度に比率で標準化して、ピーク応答(Max.)を結果計算に用いた。Gly−Phe−β−ナフチルアミン(GPN)によって誘発されたライソゾームのCa2+を、ライソゾームCa2+を放出した基底蛍光強度の測定後に、δ−T又はα−Tの代わりに200nMのGPNを添加した以外は細胞質Ca2+について行ったものと同様に測定した。
電子顕微鏡法
線維芽細胞を6ウェルのプレートに5mlの培地中に150,000細胞/ウェルで播種して化合物の存在下又は非存在下に1日間培養した。2%のグルタルアルデヒド、0.1Mのカコジル酸緩衝液(pH7.2)中、室温で1時間固定化し、次いでTEM解析を実施するまで4℃で保管した。細胞を同じ緩衝液中で1%の四酸化オスミウムで1時間後方固定して、0.1Mの酢酸緩衝液(pH4.2)中で、0.5%の酢酸ウラニルを用いてブロック染色した。次いで細胞を段階的濃度のエタノール溶液(35%、50%、70%、95%及び100%)で脱水して、エポキシ樹脂(Poly/Bed 812、Polysciences)に1晩浸潤させた。新しい純粋な樹脂を添加したのち、細胞プレートを55℃で72時間硬化した。ポリスチレン樹脂を除去した後、薄切片に適している領域を選択し、宝石ソーで切り抜いて、空になった樹脂スタブ上に接着した。約70nmの薄片をウルトラマイクロトーム(Leica EM UC6)上で切り取ってむき出しの銅グリッドに取り付けた。薄片を二重染色(酢酸ウラニル及びクエン酸鉛)して、Hitachi H−7650透過型電子顕微鏡で観察して、AMT CCDカメラで画像化した。
線維芽細胞を6ウェルのプレートに5mlの培地中に150,000細胞/ウェルで播種して化合物の存在下又は非存在下に1日間培養した。2%のグルタルアルデヒド、0.1Mのカコジル酸緩衝液(pH7.2)中、室温で1時間固定化し、次いでTEM解析を実施するまで4℃で保管した。細胞を同じ緩衝液中で1%の四酸化オスミウムで1時間後方固定して、0.1Mの酢酸緩衝液(pH4.2)中で、0.5%の酢酸ウラニルを用いてブロック染色した。次いで細胞を段階的濃度のエタノール溶液(35%、50%、70%、95%及び100%)で脱水して、エポキシ樹脂(Poly/Bed 812、Polysciences)に1晩浸潤させた。新しい純粋な樹脂を添加したのち、細胞プレートを55℃で72時間硬化した。ポリスチレン樹脂を除去した後、薄切片に適している領域を選択し、宝石ソーで切り抜いて、空になった樹脂スタブ上に接着した。約70nmの薄片をウルトラマイクロトーム(Leica EM UC6)上で切り取ってむき出しの銅グリッドに取り付けた。薄片を二重染色(酢酸ウラニル及びクエン酸鉛)して、Hitachi H−7650透過型電子顕微鏡で観察して、AMT CCDカメラで画像化した。
様々な実施態様において、本発明は、追加の治療薬を投与するステップをさらに含んでいる上記の方法を提供する。
ある特定の実施態様において、追加の治療薬はビタミンである。
さらなる実施態様において、追加の治療薬はビタミンEである。
その他の実施態様において、本発明は、シクロデキストリンを投与するステップが、化合物を経口で、局所に、非経口で、静脈内に又は筋肉内に投与することを含んでいる、上記の方法を提供する。
ある特定の実施態様において、本発明は、化合物の治療有効量及び薬学的に適切な賦形剤を投与するステップを含んでいる方法を提供する。
ある特定の実施態様において、本発明は対象がヒトである上記の方法を提供する。
様々な実施態様において、シクロデキストリンを投与するステップは、ヒトのような対象に、単回用量として又は1日当りとしての何れかで、約0.01μg/Kg〜100mg/Kgの用量で化合物を投与することを含んでいる。
別の態様において、本発明は、シクロデキストリン化合物又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物、及び追加の治療薬の有効量を対象に投与するステップを含んでいる、対象におけるライソゾーム蓄積症を治療する方法を提供する。
ある特定の実施態様において、追加の治療薬はビタミンである。
さらなる実施態様において、追加の治療薬はビタミンEである。
ある特定の態様において、本発明は、方法がシクロデキストリン化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物を対象に投与すること;及び脂質低減量を測定することを含んでいる、対象における非コレステロール性脂質を低減する方法を提供する。
一実施態様において、対象は脂質低減が必要であると確認されている。
別の態様において、本発明は、治療有効量の本発明化合物(本明細書に示されている任意の式の)、又はそれらの薬学的に許容される塩、又は水和物を、薬学的に許容される担体又は賦形剤と組み合わせて含んでいる医薬組成物を提供する。
一実施態様において、医薬組成物はビタミンとの組み合わせである。
別の態様では、シクロデキストリン化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物、及びビタミンEを、薬学的に許容される担体又は賦形剤と共に含んでいる、医薬組成物を提供する。
一実施態様において、シクロデキストリン化合物は式(I)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物である。
一実施態様において、シクロデキストリン化合物は、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD)、メチル−β−シクロデキストリン(MβCD)、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、或いはδ−シクロデキストリン、又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物である。
別の態様において、上記の医薬組成物を、別の薬剤と共に使用することを含んでいる、ライソゾーム蓄積症に罹っている対象を治療する方法を提供する。
その他の態様において、本発明は、単回剤形中のシクロデキストリン化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物の治療有効量を、化合物をライソゾーム蓄積症に罹っている対象に投与するための使用説明書と共に含んでいる、キットを提供する。
一実施態様において、シクロデキストリン化合物は式(I)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物である。
一実施態様において、シクロデキストリン化合物は、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD)、メチル−β−シクロデキストリン(MβCD)、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、或いはδ−シクロデキストリン、又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物である。
別の実施態様において、キットはさらにビタミンEを含んでいる。
別の実施態様では、本発明は、シクロデキストリン化合物を合成又は入手するステップをさらに含んでいる、上記の方法を提供する。本発明のさらに別の実施態様は、本明細書に詳述されている任意の化合物を製造する、本明細書に詳述されている任意の合成方法を利用する、又は当業者に公知の方法を使用するプロセスである。
ある特定の実施態様において、α−、β−及びγ−シクロデキストリンを含んでいるシクロデキストリンは、野生型細胞及びLSDsを有する細胞(ウォルマン病)において細胞内のCa2+及びライソゾームのエキサイト−シスを増やした。
様々な実施態様において、シクロデキストリンはLSDsを有する6つの細胞株において肥大したライソゾームを縮小した。
別の実施態様において、ウォルマン細胞及びその他の細胞において、超微細構造形態の変化を低減した。
ある特定の実施態様において、トコフェロールと併用したシクロデキストリンはNPC及びウォルマン細胞においてコレステロールの蓄積を相乗的/相加的に低減した。
本発明化合物の抑制量又は用量は約0.1mg/Kg〜約500mg/Kg、或いは約1〜約50mg/Kgに変動してよい。抑制量又は用量は投与の経路、並びに他の薬剤との併用の可能性によっても変化する。
用語、本発明化合物の「抑制量」は、生体試料又は対象における疾患を減少させるのに十分な量を意味する。当然のことながら、本発明化合物の当該抑制量を対象に投与すると、医師が確認するようにどの薬物療法にも適用可能な合理的な利益/リスク比となるだろう。本明細書で用いられる用語「生体試料(複数を含む)」は生体起源の物質を意味し、これは対象に投与することを目的としている。生体試料の例は、これに限定されないが、血液及びその成分、例えば血漿、血小板、血液細胞の亜集団など;腎臓、肝臓、心臓、肺などのような臓器;精液及び卵子;骨髄及びその成分;又は幹細胞を包含する。
本明細書にあるような、シクロデキストリン化合物とビタミンE化合物のような追加の薬剤(シクロデキストリン化合物とは異なっている)の投与を参照するときの語句「と組み合わせて(in combination with)」、又は「と併用して(or conjunction with)」は、シクロデキストリンと追加の治療用化合物を一緒に投与する全ての形態、例えば、2つの化合物を同時に(例えば、単一の単位製剤中で)、又は任意の順序で連続して投与する場合、に言及することを意図している。例えば、適切な態様において、連続投与に関しては、シクロデキストリン化合物と追加の治療薬剤は別々に製剤化して、約0.25、0.5、1、2、5、10、15、20、30、40、50又は60分以内に投与できる。連続投与に関しては、シクロデキストリン化合物と追加の治療薬剤を別々に製剤化して、互いに約30、20、10又は5分以内に投与することが好ましい。
対象の状態が改善したら、本発明の化合物、組成物又は併用の維持用量を、必要に応じて投与することができる。その後、投与の用量或いは回数、又は両方を、症状に応じて。改善された状態が維持されるレベルまで減らすことができ、症状が望ましいレベルまで軽減したら、治療を中止すべきである。しかしながら、対象は、病状が再発したら長期間の間欠治療を必要とする。
しかし、当然のことながら、本発明の化合物及び組成物の1日当りの総使用量は健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定されるだろう。特定の対象に対する具体的な抑制用量は、治療する疾患及びその疾患の重症度;用いられる具体的な化合物の活性;用いられる具体的な組成物;患者の年齢、体重、全身状態、性別及び食生活;投与の回数及び経路、用いられる具体的な化合物の排出速度;治療期間;用いられる具体的な化合物と組み合わせて或いは併用して用いられる薬剤;及び医療分野において周知の同様な因子を含んでいる、多種の因子によって決まるだろう。
単回又は分割用量で対象に投与される本発明化合物の1日当りの総抑制用量は、例えば、0.01〜50mg/体重kg又はより一般的に0.1〜25mg/体重kgのであってよい。単回用量の組成物はこのような量又は1日用量を作るためのその約数を含有できる。一実施態様において、本発明による治療計画はそのような治療を必要としている患者に本発明化合物を1日当り約10mg〜約1000mgを単回用量で又は複数回用量で投与することを含んでいる。別の実施態様において、治療計画はそのような治療を必要としている患者に本発明化合物を1日当り約25mg〜約6000mgを単回用量で又は複数回用量で投与することを含んでいる。例えば、本発明化合物を患者に、4000、4200、4400、4600、4800又は5000mgの総1日用量を1日に2回投与することができる。
ヒトを含む哺乳類に対するシクロデキストリンの単回使用量は、0.1mg/Kg〜8mg/Kg、より好ましくは0.5mg/Kg〜1.0mg/Kg又は1.0mg/Kg〜2mg/Kg、3mg/Kg、4mg/Kg、5mg/Kg、6mg/Kg、7mg/Kg又は84mg/Kgである。1つの特に好ましいヒトを含む哺乳類に対するシクロデキストリンの単回使用量は3mg/Kgである。
デルタ−トコフェロールのようなビタミンEと共に又はと併用して投与するシクロデキストリン化合物の併用治療において、ヒトを含む哺乳類に対する好ましい単回用量は、シクロデキストリン化合物及びビタミンE化合物(デルタ−トコフェロールのような)のそれぞれにについて0.05〜1mg/Kg、より好ましくは、シクロデキストリン化合物及びデルタ−トコフェロールのようなビタミンE化合物のそれぞれにについて0.1mg/Kg〜0.5mgKg、0.6mg/Kg又は0.7mg/Kg、さらにいっそう好ましくは、シクロデキストリン化合物及びデルタ−トコフェロールのようなビタミンE化合物のそれぞれにについて0.1mg/Kg〜0.3mgKg又は0.4mgKgであってよい。
本発明の実施態様において、シクロデキストリン化合物とビタミンE化合物(デルタ−トコフェロールのような)を用いるライソゾーム蓄積症の治療は、シクロデキストリン化合物を単独で用いるときより少ない用量のシクロデキストリン化合物を用いて治療効果を達成することを可能にする。ある特定の態様において、投与されるシクロデキストリン化合物の量は、ビタミンE化合物なしで投与されたときに治療効果を達成するのに必要なシクロデキストリン化合物の量より、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、又は少なくとも90%少ない。
(生物学データ)
図1.(アンプレックス・レッド) NPC1患者由来の皮膚線維芽細胞は後期エンドソーム及びライソゾーム内に著しいそして再現可能なコレステロール蓄積をはっきり示したので、NPC1病の強固な細胞モデルを提供する。生物化学アッセイと共に表現型スクリーニングを用いて非エステル化コレステロールを測定する;デルタ−トコフェロール(「δ−T」又は「デルタ−T」)δ−Tを、細胞内コレステロール蓄積を濃度依存性様式で劇的に減少するリード化合物として同定した。その他のライソゾーム蓄積症におけるシクロデキストリン単独及びデルタトコフェロールとの組み合わせの効果をさらに評価して、アルファ−CD、ベータ−CD、及びガンマ−CDがコレステロール蓄積を減少し、MBCDが最も強力であることを見出した。
図1.(アンプレックス・レッド) NPC1患者由来の皮膚線維芽細胞は後期エンドソーム及びライソゾーム内に著しいそして再現可能なコレステロール蓄積をはっきり示したので、NPC1病の強固な細胞モデルを提供する。生物化学アッセイと共に表現型スクリーニングを用いて非エステル化コレステロールを測定する;デルタ−トコフェロール(「δ−T」又は「デルタ−T」)δ−Tを、細胞内コレステロール蓄積を濃度依存性様式で劇的に減少するリード化合物として同定した。その他のライソゾーム蓄積症におけるシクロデキストリン単独及びデルタトコフェロールとの組み合わせの効果をさらに評価して、アルファ−CD、ベータ−CD、及びガンマ−CDがコレステロール蓄積を減少し、MBCDが最も強力であることを見出した。
図2.(ナイルレッド) デルタトコフェロール、アルファトコフェロール及びMBCDと組み合わせの存在下で細胞を3日間培養して中性脂質をナイルレッドで染色した。デルタトコフェロール処置及びMBCD処置は中性質の蓄積を減少して、組み合わせて用いたときにより顕著である。アルファトコフェロールは強力ではなかった。
図3.(Hex アッセイ) デルタ−Tはウォルマン線維芽細胞においてライソゾームのエクソサイトーシスを刺激する。2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリンはカルシウム依存性ライソゾームエキソサイトーシスを促進することが報告されていて、これがLSD線維芽細胞におけるこのコレステロール低減効果についての潜在的なメカニズムを提案している。細胞外培地において、ライソゾーム酵素である、ベータ−ヘキソサミニダーゼ(HEXB)の活性を測定することによって、デルタ−Tで処置したウォルマン線維芽細胞におけるライソゾームエキソサイトーシスを測定した。賦形剤で処理した細胞と比べて、40uMのδ−トコフェロールで24時間処理した後の培養培地においてHEXB活性が低下したことを見出した。デルタ−Tの薬理学的効果は細胞質Ca2+の増大及びライソゾームエクソサイト−シスの増強によってもたらされることをこの結果が明らかにしている。
図4.(カルシウムアッセイ) デルタ−Tは細胞内Ca2+濃度を増大してNPC1細胞におけるライソゾームカルシウム欠乏を改善する。重要な第2のメッセンジャーである、細胞内Ca2+濃度の増大はライソゾームサイト−シスを含む各種細胞応答を引き起こす。NPC1線維芽細胞には、ライソゾームCa2+欠乏から明らかなように、カルシウム恒常性の異常調節がある。ライソゾームCa2+(例えば、クルクミン)の損失を補う処置がNPC1細胞においてコレステロール蓄積を減少したと報告されている。デルタ−Tが細胞内Ca2+の変化を介してその効果を同様に発揮するか否かを検討するために、δ−Tで処置した後に、NPC1細胞及びウォルマン細胞の両方で細胞質のカルシウムレベルを測定した。δ−TはNPC1線維芽細胞及びウォルマン線維芽細胞の両方において、さらに対照の線維芽細胞においても、細胞質Ca2+の一過性増大を促進したことを見出した。さらに、デルタ−Tへの細胞内Ca2+応答は細胞外Ca2+濃度とは無関係であって、Ca2+はδ−Tに応答してERのような細胞内の蓄積部位から放出されることを示唆した。NPC1線維芽細胞におけるGly−Phe β−ナフチルアミド(GPN)によって放出されたライソゾームCa2+へのデルタ−Tの影響をさらに検討した。以前の報告と一致して、ライソゾームCa2+は対照細胞におけるそれと比べてNPC1細胞において減少した。40uMのデルタ−Tを用いるNPC1の24時間処理はライソゾームCa2+を著しく増大した。
図5.NPC1細胞及びウォルマン細胞の両方に関するデータに基づいて、細胞内Ca2+及びライソゾームエクソサイト−シスに対するデルタ−Tの薬理学的効果はライソゾーム蓄積の除去についての一般的なメカニズムであると仮定した。この仮説を確かめるために、その他の6つの疾患を有する患者に由来する線維芽細胞におけるリソトラッカー染色によって確認して、酸性/ライソゾーム部分の大きさを減少するデルタ−Tの能力を測定した。ライソゾーム蓄積は、バッテン病(CLN2)におけるセロイド/リポフスチン、ファブリー病におけるグロボトリアオシルセラミド、ファーバー病におけるセラミド、NPAにおけるシンゴミエリン、サンフィリッポ症候群B型における部分分解したヘパリン硫酸、及びテイサック病におけるGM2ガングリオシドからなるこれらの線維芽細胞中に生じる(表S1)。未処置の線維芽細胞は肥大したライソゾームを示唆している、増大したリソトラッカー染色を示したのに対して、40uMのデルタ−Tによる処置は検討した6つの細胞株全てにおいてリソトラック染色を有意に減少した。従って、NPC1及びウォルマン細胞で最初に明らかにされた、デルタ−Tによるライソゾーム病変の改善は、その他のライソゾーム蓄積症に一般化できる。
混合脂質蓄積表現型はNPC1及びウォルマン線維芽細胞におけるライソゾームの顕著な肥大をもたらす。従って、これらの細胞における肥大したライソゾームをδ−Tで処置することによって減少できるか否かを確認した。細胞内の酸性成分を染色するプローブであるリソトラッカーを、NPC1細胞における肥大したリソゾーム内成分を可視化するために用いた。NPC1及びウォルマン細胞内に、期待通り、減少したリソトラッカー染色を見出した。40uMのデルタ−T又は300uMのMBCDの何れかによる処置は両タイプの線維芽細胞においてリソトラッカー染色を有意に減少した。
図6.NPC1及びウォルマン線維芽細胞の両方は電子顕微鏡によって明らかな、異なった微細構造の表現型を有している。デルタ−T処置による酸性細胞成分の減少は、微細構造病変の改善によって確認された減少した細胞内蓄積と一致する。
電子顕微鏡の画像が、NPC1細胞内に薄層膜がたくさん含まれている肥大したライソゾーム及びオスミウム親和性物質、そしてウォルマン細胞内に小滴状の脂質及び裂け目状のライソゾームを示した。40umのデルタ−Tによる処置は両細胞型のライソゾームにおいて特徴のある蓄積物質を有意に減少した。纏めると、これらの知見は、デルタ−Tが介在するコレステロール低下はNPC1及びウォルマン細胞における疾病表現型の改善と関連していることを明らかにしている。
アルファ−CD、ベータ−CD、及びガンマ−CDはNPC細胞においてコレステロールの蓄積を減少できるということを見出した。これらのCDは細胞内Ca2+及び増大したエキソサイトーシスを減少したことも見出した。コレステロール低下効果の順位はMBCD>アルファ−CD>ガンマ−CD>である。さらに、電子顕微鏡を用いて、CD処置がNPC細胞の微細構造における病的変化を減少することを見出した。ライソゾームにおける酸性リパーゼの機能不全によるコレステロールエステル蓄積を示す別のライソゾーム蓄積症である、ウォルマン病の初代線維芽細胞内の肥大したライソゾームをCDが減少することも見出した。電子顕微鏡のデータは、ウォルマン細胞におけるCD効果がデルタ−トコフェロールのそれよりもより顕著であったことを示した。
NPC細胞及び、ウォルマン病、ニーマン・ピック病A型、ファーバー病、テイ・サックス病、MSIIIB及びCLN2(バッテン)病を含むその他の6つのライソゾーム蓄積症細胞に対してCDとデルタ−トコフェロールの間の相乗効果を見出した。蛍光標識したCD研究は、CDは細胞に入って、エキソサイトーシスを介することを示唆して、すぐに出てくることを示した。アルファ−CD、ベータ−CD及びガンマ−CDがエクソサイト−シスを増強することを明らかにしているデータも有している。
(定義)
以下の記載は本発明を記載するために用いられた各種用語の定義である。これらの定義は、特定の事例において、独立して又は大きい群の部分として限定されていない限り、明細書及び特許請求の範囲を通して用いられているように、その用語に適用される。ハイドロカルビル置換基における炭素原子の数は接頭語「Cx〜Cy」で示され、ここでxは置換基中の炭素原子の最小数であり、yは最大数である。同様にCx鎖はx個の炭素原子を含有している炭化水素鎖を意味する。
以下の記載は本発明を記載するために用いられた各種用語の定義である。これらの定義は、特定の事例において、独立して又は大きい群の部分として限定されていない限り、明細書及び特許請求の範囲を通して用いられているように、その用語に適用される。ハイドロカルビル置換基における炭素原子の数は接頭語「Cx〜Cy」で示され、ここでxは置換基中の炭素原子の最小数であり、yは最大数である。同様にCx鎖はx個の炭素原子を含有している炭化水素鎖を意味する。
接頭語「ハロ」は、そこに接頭語が付いている置換基が1つ又はそれ以上の独立して選ばれたハロゲンラジカルで置換されていることを示す。例えば、「C1〜C6ハロアルキル」は少なくとも1つの水素ラジカルがハロゲンラジカルで置き換わっているC1〜C6アルキルを意味する。
示された構造中の連結元素が「存在しない」又は「結合」の場合は、示された構造中の左の元素が示された構造中の右の元素に直接結合している。例えば、化学構造がX−(L)n−Y(ここで、Lは存在しないか又はnは0である)と示された場合は、化学構造はX−Yである。
本明細書で用いられる用語「アルキル」は、飽和された、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示す。例えば、「C1−C8アルキル」は1〜8個の炭素原子を含んでいる。アルキル基の例は、これに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、ヘプチル、オクチル基などを包含する。
本明細書で用いられる用語「アルケニル」は、1つ又はそれ以上の二重結合を含んでいる直鎖又は分岐鎖の炭化水素を意味する。例えば、「C2−C8アルケニル」は2〜8個の炭素原子を含んでいる。アルケニル基は、これに限定されないが、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、ヘプテニル、オクテニルなどを包含する。
本明細書で用いられる用語「アルキニル」は、1つ又はそれ以上の三重結合を含んでいる直鎖又は分岐鎖の炭化水素を意味する。例えば、「C2−C8アルキニル」は2〜8個の炭素原子を含んでいる。代表的なアルキニル基は、これに限定されないが、例えば、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、ヘプチニル、オクチニルなどを包含する。
用語「シクロアルキル」は、単環式又は多環式の飽和炭素環化合物から派生する一価の基を示す。シクロアルキルの例は、これに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル及びビシクロ[2.2.2]オクチルなどを包含する。用語「炭素環」又は「炭素環式」又は「カルボシクリル」は、環原子として0個のヘテロ原子を含んでいる飽和(例えば、「シクロアルキル」)、部分飽和(例えば、「シクロアルケニル」又はシクロアルキニル)又は完全不飽和(例えば、「アリール」)環系を示す。カルボシクリルは単環、2又はそれ以上の縮合環、架橋又はスピロ環であってよいが、これに限定されない。カルボシクリルは、例えば、3〜10個の環員原子を含有できる(すなわち、C3−C10シクロアルキルのような、C3−C10カルボシクリル)。置換されたカルボシクリルはシス又はトランスの何れかの配置を有することができる。カルボシクリル基の代表的な例は、これに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニル、アダマンチル、デカヒドロ−ナフタレニル、オクタヒドロ−インデニル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチル、フルオレニル、インダニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフチル、インデニル、イソインデニル、ビシクロデカニル、アントラセニル、フェナントレン、ベンゾナフテニル(「フェナレニル」として知られている)、デカリニル、及びノルピナニルなどを包含する。カルボシクリル基は、置換可能な基の炭素原子の何れかを介して親分子部分に結合できる。
用語「アリール」は、6〜14個の環員原子を含んでいる芳香族のカルボシクリルを示す。アリールの限定されない例は、フェニル、ナフタレニル、アントラセニル、及びインデニルなどを包含する。アリール基は置換可能な基の炭素原子の何れかを介して親分子部分に結合できる。
用語「ヘテロアリール」は、一般的に5〜18個の環員原子(ここで、少なくとも1つの環員原子はヘテロ原子である)を含んでいる芳香族のヘテロシクリルを意味する。ヘテロアリールは単環、又は2又はそれ以上の縮合環であってよい。5員環ヘテロアリールの限定されない例は、チアゾリル;1,2,3−、1,2,4−、1,2,5−、及び1,3,4−オキサジオザリル;及びイソチアゾリルを包含する。6員環ヘテロアリールの限定されない例は、ピリジニル;ピラジニル;ピリミジニル;ピリダジニル;及び1,3,5−、1,2,4−、及び1,2,3−トリアジニルを包含する。6/5員環の縮合環ヘテロアリールの限定されない例は、ベンゾチオフラニル、イソベンゾチオフラニル、ベンズイソキサゾリル、ベンズオキサゾリル、プリニル、及びアントラニリルを包含する。6/6員環の縮合環ヘテロアリールの限定されない例は、キノリニル;イソキノリニル;及びベンゾキサジニル(シンノリニル及びキナゾリニルを含んでいる)を包含する。
用語「ヘテロシクロアルキル」は非芳香族3−、4−、5−、6−或いは7−員環、又は2環式又は3環式の縮合系を示し、ここで少なくとも1つの環員原子はヘテロ原子であり、そしてここで、(i)それぞれの5員環は0〜1の二重結合を有し、そしてそれぞれの6員環は0〜2の二重結合を有し、(ii)窒素及び硫黄原子は酸化されていてもよく、(iii)窒素ヘテロ原子は4級化されていてもよく、そして(iv)上記の環は何れもベンゼン環に縮合していてもよい。代表的なヘテロシクロアルキル基は、これに限定されないが、[1.3]ジオキソラン、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、及びテトラヒドロフリルなどを包含する。
用語「炭素環」又は「炭素環式」又は「カルボシクリル」は、飽和(例えば、「シクロアルキル」)、部分飽和(例えば、「シクロアルケニル」又はシクロアルキニル)又は完全不飽和(例えば、「アリール」)環系を示し、ここで、少なくとも1つの環員原子はヘテロ原子(すなわち、窒素、酸素又は硫黄)であって、残りの環員原子は、炭素、窒素、酸素及び硫黄よりなる基から独立して選ばれる。ヘテロシクリル基は、安定な分子が生ずるならば、基の中の置換可能な炭素又は窒素原子を介して親分子部分へ結合することができる。ヘテロシクリルは、これに限定されないが、単環であってよい。単環式ヘテロシクリルの限定されない例は、フラニル、ジヒドロフラニル、ピロリル、イソピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリル、イソイミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ジチオリル、オキサチオリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリニル、イソチアゾゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チオジアゾリル、オキサチアゾリル、オキアジアゾリル、ピラニル、ジヒドロピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、トリアジニル、イソキサジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、オキサチアジニル、オキサジアジニル、モルホリニル、アゼピニル、オキセピニル、チエピニル、又はジアゼピニルを包含する。ヘテロシクリルは、これに限定されないが、例えば、ナフチリジニル、チアゾールピリミジニル、チエノピリミジニル、ピリミドピリミジニル、又はピリドピリミジニルのような、互いに縮合した2又はそれ以上の環も包含できる。ヘテロシクリルは、環員原子として1個又はそれ以上の硫黄原子を含んでいてもよく、ある場合には、この硫黄原子(複数を含む)はSO又はSO2に酸化されている。ヘテロシクリル中の窒素ヘテロ原子(複数を含む)は4級化されていてもされていなくてもよく、そしてN−オキシドに酸化されていてもされていなくてもよい。さらに、窒素ヘテロ原子(複数を含む)はN−保護されていてもされていなくてもよい。
用語「置換されていてもよい」、「置換されていてもよいアルキル」、「置換されていてもよい「置換されていてもよいアルケニル」、「置換されていてもよいアルキニル」、置換されていてもよい炭素環」、「置換されていてもよいアリール」、「置換されていてもよいヘテロアリール」、「置換されていてもよいヘテロ環」、及び本明細書で用いられているその他の置換されていてもよい基は、それの1個、2個、又は3個又はそれ以上の水素原子を以下の特定の置換基で独立して置換されているか又は置換されていない基を示す。置換基は、これに限定されないが、次のものを包含している。
−アルキル、−アルケニル、−アルキニル、−アリール、−アリールアルキル、−ヘテロアリール、−ヘテロアリールアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−シクロアルキル、−酸素環、−複素環、
−F、−Cl、−Br、−I、
−OH、保護されたヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、チオオキソ、
−NO2、−CN、−CF3、N3、
−NH2、保護されたアミノ、−NHアルキル、−NHアルケニル、−NHアルキニル、−NHシクロアルキル、−NH−アリール、−NH−ヘテロアリール、−NH−複素環、−ジアルキルアミノ、−ジアリールアミノ、−ジヘテロアリールアミノ、
−O−アルキル、−O−アルケニル、−O−アルキニル、−O−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−複素環、
−C(O)−アルキル、−C(O)−アルケニル、−C(O)−アルキニル。−C(O)−シクロアルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−ヘテロアリール、−C(O)−ヘテロシクロアルキル、
−CONH2、−CONH−アルキル、−CONH−アルケニル、−CONH−アルキニル、−CONH−シクロアルキル、−CONH−アリール、−CONH−ヘテロアリール、−CONH−ヘテロシクロアルキル、
−OCO2−アルキル、−OCO2−アルケニル、−OCO2−アルキニル、−OCO2−シクロアルキル、−OCO2−アリール、−OCO2−ヘテロアリール、−OCO2−ヘテロシクロアルキル、−OCONH2、−OCONH−アルキル、−OCONH−アルケニル、−OCONH−アルキニル、−OCONH−シクロアルキル、−OCONH−アリール、−OCONH−ヘテロアリール、−OCONH−ヘテロシクロアルキル、
−NHC(O)−アルキル、−NHC(O)−アルケニル、−NHC(O)−アルキニル、−NHC(O)−シクロアルキル、−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−ヘテロアリール、−NHC(O)−ヘテロシクロアルキル、−NHCO2−アルキル、−NHCO2−アルケニル、−NHCO2−アルキニル、−NHCO2−シクロアルキル、−NHCO2−アリール、−NHCO2−ヘテロアリール、−NHCO2−ヘテロシクロアルキル、−NHC(O)NH2、−NHC(O)NH−アルキル、−NHC(O)NH−アルケニル、−NHC(O)NH−アルキニル、−NHC(O)NH−シクロアルキル、−NHC(O)NH−アリール、−NHC(O)NH−ヘテロアリール、−NHC(O)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(S)NH2、−NHC(S)NH−アルキル、−NHC(S)NH−アルケニル、−NHC(S)NH−アルキニル、−NHC(S)NH−シクロアルキル、−NHC(S)NH−アリール、−NHC(S)NH−ヘテロアリール、−NHC(S)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(NH)NH2、−NHC(NH)NH−アルキル、−NHC(NH)NH−アルケニル、−NHC(NH)NH−アルキニル−NHC(NH)NH−シクロアルキル、−NHC(NH)NH−アリール、−NHC(NH)NH−ヘテロアリール、−NHC(NH)NH−ヘテロシクロルキル、−NHC(NH)−アルキル、−NHC(NH)−アルケニル、−NHC(NH)−アルキニル、−NHC(NH)−シクロアルキル、−NHC(NH)−アリール、−NHC(NH)−ヘテロアリール、−NHC(NH)−ヘテロシクロアルキル、
−C(NH)NH−アルキル、−C(NH)NH−アルケニル、−C(NH)NH−アルキニル、−C(NH)NH−シクロアルキル、−C(NH)NH−アリール、−C(NH)NH−ヘテロアリール、−C(NH)NH−ヘテロシクロアルキル、
−S(O)−アルキル、−S(O)−アルケニル、−S(O)−アルキニル、−S(O)−シクロアルキル、−S(O)−アリール、−S(O)−ヘテロアリール、−S(O)−ヘテロシクロアルキル、−SO2NH2、−SO2NH−アルキル、−SO2NH−アルケニル、−SO2NH−アルキニル、−SO2NH−シクロアルキル、−SO2NH−アリール、−SO2NH−ヘテロアリール、−SO2NH−ヘテロシクロアルキル、
−NHSO2−アルキル、−NHSO2−アルケニル、−NHSO2−アルキニル、−NHSO2−シクロルアキル、−NHSO2−アリール、−NHSO2−ヘテロアリール、−NHSO2−ヘテロシクロアルキル、
−CH2NH2−、CH2SO2CH3、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、−メトキシメトキシ、−メトキシエトキシ、−SH、−S−アルキル、−S−アルケニル、−S−アルキニル、−S−シクロアルキル、−S−アリール、−S−ヘテロアリール、−S−ヘテロシクロアルキル、又はメチルチオメチル。
当然のことながら、アリール、ヘテロアリール、炭素環、複素環、アルキルなどはさらに置換できる。
本明細書で用いられる用語「ハロ」及び「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選ばれる原子である。
本明細書で用いられる用語「対象」は哺乳類を示す、従って対象は、例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、モルモットなどを示す。好ましくは、対象はヒトである。対象がヒトの場合には、対象は患者又は健常者の何れかであってよい。
用語「非コレステロール性脂質」は、コレステロールではない任意の脂質、例えば、巨大分子を示すことを意図している。典型的な非コレステロール性脂質は、これに限定されないが、リポピグメント、グロボトリアオシルセラミド、セラミド、スフィンゴミエリン、ヘパラン硫酸、部分的に分解されたヘパラン硫酸、GM2ガングリオシド、トリグリセリド、及びコレステロールエステル、並びにこれらの誘導体を包含する。「非コレステロール優性脂質」は、コレステロールではなく、コレステロールより多い量で存在して非コレステロール優性脂質にする、任意の脂質を示すように意図されている。
本明細書で用いられる用語「脱離基」、又は「LG」は、その基を含んでいる化学反応の進行中に離脱する任意の基を示し、これに限定されないが、例えばハロゲン、ブロシレート、メシレート、トシレート、トリフレート、p−ニトロベンゾエート、ホスホネート基を包含する。
本明細書で用いられる用語「保護されたヒドロキシ」は、例えば、ベンゾイル、アセチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、メトキシメトキシ基を含んでいる、上で定義した、ヒドロキシ保護基で保護されたヒドロキシ基を示す。
本明細書で用いられる「ヒドロキシ保護基」は、合成の過程で望ましくない反応に対してヒドロキシ基を保護することが当該技術分野で知られている不安定な化学部分を示す。当該合成過程(複数を含む)の後に、本明細書に記載されたようなヒドロキシ保護基を選択的に除去する。当該合成過程(複数を含む)の後に、本明細書に記載されたようなヒドロキシ保護基を選択的に除去する。当該技術分野で公知であるようなヒドロキシ保護基はT. H. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons, New York (1999) に一般的に記載されている。ヒドロキシ保護基の例は、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−フルオロオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシセチル、ベンゾイル、メチル、t−ブチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブテニル、アリル、ベンジル、パラ−メトキシベンジルジフェニルメチル、トリフェニルメチル(トリチル)、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、メタンスルホニル、パラトルエンスルホニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、などを包含する。本発明についての好ましいヒドロキシ保護基はアセチル(Ac又は−C(O)CH3)、ベンゾイル(Bz又は−C(O)C6H5)、及びトリメチルシリル(TMS又は−Si(CH3)3)である。
本明細書で用いられる用語「アミノ保護基」は、合成の過程で望ましくない反応に対してアミノ基を保護することが当該技術分野で知られている不安定な化学部分を示す。当該合成過程(複数を含む)の後に、本明細書に記載されたようなアミノ保護基を選択的に除去する。当該合成過程(複数を含む)の後に、本明細書に記載されたようなアミノ保護基を選択的に除去する。アミノ保護基の例は、これに限定されないが、1−ブトキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどを包含する。
本明細書で用いられる用語「保護されたアミノ」は、上記のようなアミノ保護基で保護されたアミノ基を示す。
用語「アルキルアミノ」は構造−N(RaRb)(式中のRa及びRbは独立してH又はアルキルである)を有している基を示す。
本明細書で用いられる用語「薬学的に許容される塩」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを起こさずにヒト及び下等動物の組織に接触させて使用するのに適していて、合理的な利益/リスク比が釣り合っている、本発明の過程で形成される化合物の塩を示す。薬学的に許容される塩は当該技術分野において周知である。例えば、S. M. Berge, et al はJ. Pharmaceutical Sciences, 66: 1-19 (1977) に薬学的に許容される塩を詳細に記載している。本発明化合物の最終的な単離及び精製中にその場で、或いは遊離塩基機能を適切な有機酸と反応させて別に合成することができる。薬学的に許容される塩の例は、これに限定されないが、非毒性酸付加塩、又は塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸及び過塩素酸のような無機酸、或いは酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、マロン酸のような有機酸を用いて又はイオン交換のような当該技術分野で用いられているその他の方法によって形成されたアミノ基の塩を包含する。その他の薬学的に許容される塩は、これに限定されないが、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンホラート、カンホスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオンサン塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、及び吉草酸塩を包含する。代表的なアルカリ又はアルカリ土類金属の塩は、ントリウム、リチウム、ポタシウム、カルシウム、又はマグネシウム塩などを包含する。さらなる薬学的に許容される塩は、適切なら、ハライド、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、1〜6個の炭素原子を有しているアルキル、スルホン酸塩及びアリールスルホン酸塩のような、対イオンを用いて形成されるアンモニウム、4級アンモニウム、及びアミンカチオンを包含する。
本明細書で用いられる用語「薬学的に許容されるエステル」は、インビボで加水分解され、ヒトの体内で容易に分解して親化合物又はその塩を置き去るようなものを包含する、本発明のプロセスで形成される化合物のエステルを示す。適切なエステル基は、例えば、薬学的に許容される脂肪酸、特に、それぞれのアルキル又はアルケニル部分が有利には6個以上の炭素原子を有していない、アルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸及びアルカンジオン酸に由来するものを包含する。特定のエステルの例は、これに限定されないが、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステル及びエチルコハク酸エステルを包含する。
本明細書で用いられる用語「薬学的に許容されるプロドラッグ」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを起こさずにヒト及び下等動物の組織に接触させて使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比が釣り合っており、そして意図されている用途に有効であり、さらに可能ならば、本発明化合物の両イオン性形態でもある、本発明の過程で形成される化合物のプロドラッグを示す。
本明細書で用いられる「プロドラッグ」は代謝手段(例えば、加水分解)によってインビボで転換できて本発明の式で示される何れかの化合物を提供する化合物を意味する。プロドラッグの多種の形態は、例えば、Bundgaard, (ed.), Design of Prodrugs, Elsevier (1985); Widder, et al. (ed.), Methods in Enzymology, vol. 4, Academic Press (1985); Krogsgaard-Larsen, et al., (ed). "Design and Application of Prodrugs, Textbook of Drug Design and Development, Chapter 5, 113-191 (1991); Bundgaard, et al., Journal of Drug Deliver Reviews, 8:1-38(1992); Bundgaard, J. of Pharmaceutical Sciences, 77:285 et seq. (1988); Higuchi and Stella (eds.) Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems, American Chemical Society (1975); and Bernard Testa & Joachim Mayer, "Hydrolysis In Drug And Prodrug Metabolism: Chemistry, Biochemistry And Enzymology, " John Wiley and Sons, Ltd. (2002) で検討されているように、当該技術分野において公知である。
本発明は、本発明化合物の薬学的に許容されるプロドラッグを含有している医薬組成物も包含している。例えば、遊離のアミノ、アミド、ヒドロキシ又はカルボキシル基を有している本発明化合物をプロドラッグに変換できる。プロドラッグは、アミノ酸残基又は2つ又はそれ以上(例えば、2つ、3つ又は4つ)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖がアミド又はエステル結合を介して本発明化合物の遊離のアミノ、ヒドロキシ又はカルボン酸基と共有結合している化合物を包含する。アミノ酸残基は、これに限定されないが、通常3文字記号で表される20の天然アミノ酸を包含し、そして4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、デモシン、イソデモシン、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、ベータ−アラニン、ガンマ−アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチン及びメチオニンスルホンも包含する。プロドラッグのさらなるタイプも包含する。例えば、遊離のカルボキシル基をアミド又はアルキルエステルとして誘導体化できる。遊離のヒドロキシ基は、これに限定されないが、ヘミコハク酸エステル、リン酸エステル、ジメチルアミノ酢酸、及びホスホリルオキシメチルオキシ・カルボニルを含む基を用いて、Advanced Drug Delivery Reviews, 1996, 19, 1 15 に概説されているように誘導体化できる。ヒドロキシとアミノ基のカルバメートプロドラッグも、ヒドロキシ基の炭酸塩プロドラッグ、スルホン酸エステル及び硫酸エステルであるとして包含される。(アシルオキシ)メチル及び(アシルオキシ)エチルエステルとしてのヒドロキシ基の誘導体化も包含され、ここでアシル基は、これに限定されないが、エーテル、アミン及びカルボン酸官能性を包含している基で置換されていてもよく、又はアシル基は上記のアミノ酸エステルである。このタイプのプロドラッグは J. Med. Chem. 1996, 39, 10 に記載されている。遊離のアミンもアミド、スルホンアミド又はホスホンアミドとして誘導体化できる。これらのプロドラッグ部分は全て、これに限定されないが、エーテル、アミン及びカルボン酸官能性を含む基を包含する。
本明細書で用いられる「溶媒和物」は、本発明化合物と1つ又はそれ以上の溶媒(有機でも無機でもよい)との物理結合を示す。この物理結合は多くの場合、水素結合である。ある特定の例では、例えば、1つ又はそれ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子中に組み込まれている場合に、溶媒和物を単離できる。
本発明によって想定された置換基と可変基の組み合わせは安定な化合物の形成をもたらすものだけである。本明細書で用いられる用語「安定な」は、製造するのに十分な安定性を有していて、十分な期間にわたって本明細書に詳述した目的(対象への治療用又は予防用投与)に役立つ化合物の完全性を保持している化合物を示す。
(医薬組成物)
本発明の医薬組成物は1つ又はそれ以上の薬学的に許容される担体と共に製剤化された本発明化合物の治療有効量を含んでいる。本明細書で用いられる「薬学的に許容される担体」は、非毒性で不活性な、固体、半固体、或いは液体の充填剤、希釈剤、封入剤又は任意のタイプの製剤助剤を意味する。本発明の医薬組成物は経口で、直腸内に、非経口で、嚢内に、膣内に、腹腔内に、局所に(粉末、軟膏、又は点眼剤によって)、口腔に、又は経口或いは警備スプレーとしてヒト又はその他の動物に投与できる。
本発明の医薬組成物は1つ又はそれ以上の薬学的に許容される担体と共に製剤化された本発明化合物の治療有効量を含んでいる。本明細書で用いられる「薬学的に許容される担体」は、非毒性で不活性な、固体、半固体、或いは液体の充填剤、希釈剤、封入剤又は任意のタイプの製剤助剤を意味する。本発明の医薬組成物は経口で、直腸内に、非経口で、嚢内に、膣内に、腹腔内に、局所に(粉末、軟膏、又は点眼剤によって)、口腔に、又は経口或いは警備スプレーとしてヒト又はその他の動物に投与できる。
経口投与のための液体剤形は、薬学的に許容されるエマルション、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシル剤を包含する。活性化合物に加えて、液体剤形は、例えば、水、アルコール又はその他の溶媒、可溶化剤、並びにエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリソルベート、ジメチルホルムアミド、油類(特に、綿実、ピーナッツ、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ヒマシ、及びゴマ油)、モノ−又はジ−グリセリド、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル並びにこれらの混合物のような乳化剤などの、当該技術分野で通常用いられている不活性な希釈剤を含有していてもよい。不活性な希釈剤に加えて、経口用組成物は、湿潤剤、乳化並びに懸濁化剤、抗酸化剤、甘味剤、香味剤、及び芳香剤のような補助剤も包含できる。この液体剤形はゼラチンカプセル内に封入することもでき、ここでは、本発明の化合物を、例えば、1つ又はそれ以上の可溶化剤(例えば、ポリソルベート80、及び、モノ並びにジグリセリド)、及びその他の適切な賦形剤(例えば、パルミチン酸アスコルビルのような抗酸化剤、又は甘味若しくは香味剤)を含んでいる薬学的に許容される担体に溶解することができる。
注射用製剤、例えば、無菌注射用水性又は油性懸濁剤は、適切な分散剤若しくは湿潤剤、及び懸濁化剤を用いる公知技術に従って製剤化できる。無菌の注射用製剤は、非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の無菌の注射用溶液、懸濁液又はエマルション、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。許容される賦形剤及び溶媒のうち使用可能なものは、水、リンゲル液、U.S.P.及び生理食塩液である。さらに、無菌の固定油は溶媒又は懸濁媒体として通常用いられている。この目的のために、任意の無菌固定油を合成モノ−又はジ−グリセリドを含めて使用できる。また、オレイン酸のような脂肪酸が注射剤の製剤化において用いられている。
ある特定の実施態様において、本発明の組成物は頭蓋内へ投与、例えば、脳内への直接注射によるように、脳内に注射する。直接注射は脳室内及び大脳内経路で実施できる。化合物の脳内への注射は投与装置を用いて実施することもできる。シクロデキストリン及びデルタ−トコフェロールは脳浸透性及び迅速な薬物代謝という難題をもたらすので、中枢神経系への薬物の直接投与は、硬膜外(硬膜上腔内への注射又は点滴)、大脳内(大脳内へ)、脳室内(脳室内へ)、又は髄腔内(脊柱内へ)注射を用いて達成できる。Pathan et al.(薬物の送達及び製剤(Drug Delivery & Formulation)に関する最近の特許、2009, 3, 71-89、その全てが参照により本明細書に取り込まれている)は組成物の脳への投与のいくつかの方法を記載している。
薬物の効果を延長するために、多くの場合、皮下又は筋肉内注射から薬剤の吸収を遅くすることが望ましい。これは、難水溶性の結晶性又は非結晶性物質の液体懸濁液の使用によって達成される。薬物の吸収速度はその溶解速度によって決まり、これは、順に、結晶の大きさ及び結晶形によって決まる。また、非経口投与された薬物形態の遅延吸収は、薬物を油性賦形剤に溶解又は懸濁することによって達成される。即時放出形態も本発明によって目論まれている。
直腸投与及び膣内投与のための組成物は坐薬が好ましく、これは本発明の化合物を、室温では固体であるが体温では液体であるので直腸又は膣腔内で溶解して活性化合物を放出するココアバター、ポリエチレングリコール、又は坐薬用ワックスのような適切な非刺激性賦形剤又は担体と混合することによって製剤化できる。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトース又は乳糖、並びに高分子量のポリエチレングリコールなどのような賦形剤を用いる軟及び硬充填ゼラチンカプセルの充填剤としても使用できる。
活性化合物は上記のようにして1つ又はそれ以上の賦形剤とマイクロカプセル化形態にすることもできる。
錠剤、糖衣錠、カプセル、丸剤、及び顆粒の固体剤形は、腸溶性皮膜、放出制御皮膜、医薬製剤技術分野で周知のその他の皮膜のような皮膜及び外殻を用いて製剤化できる。このような固体の剤形において、活性化合物を蔗糖、乳糖又は澱粉のような少なくとも1つの不活性希釈剤と混合することができる。このような剤形は、通常の慣行として、不活性希釈剤の他に、追加の物質、例えば、ステアリン酸マグネシウム及び微結晶性セルロースのような、打錠滑沢剤及びその他の打錠補助剤も含有することができる。カプセル、錠剤及び丸剤の場合は、剤形は緩衝剤も含有することができる。
本発明の化合物を固溶体に製剤化することが好ましく、ここでは化合物を薬学的に許容される、親水性のポリマーから成るマトリックスに分子状に分散できる。このマトリックスは薬学的に許容される界面活性剤も含有できる。本発明の化合物を製剤化するめの適切な固溶体技術は、これに限定されないが、溶融押出、噴霧乾燥、又は溶媒蒸発を包含する。
本発明化合物の局所又は経皮投与用の剤形は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤又は貼付剤を包含する。活性化合物を無菌条件下で薬学的に許容される担体及び必要により必要な保存剤又は緩衝剤とともに混合する。眼科用製剤、点眼剤、眼軟膏、粉剤及び溶液も本発明の範囲内であると目論まれている。
軟膏、ペースト、クリーム及びゲルは本発明の活性化合物に加えて、動物性及び植物性の脂肪、油、ワックス、パラフィン、澱粉、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タルク及び酸化亜鉛、又はこれの混合物のような賦形剤を含有することができる。
粉剤及びスプレーは、本発明の化合物に加えて、乳糖、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミド粉末、又はこれら物質の混合物のような賦形剤を含有できる。スプレーはクロロフルオロ炭化水素のような通常の高圧ガスをさらに含有することができる。
経皮用貼付剤は化合物の身体への制御送達をもたらすという追加の利益を有している。このような剤形は化合物を適切な媒体中に溶解又は分散することによって作成できる。皮膚を通過する化合物の流れを増大するために吸収促進剤も用いることができる。速度制御膜を供給するか又は化合物をポリマーマトリックス又はゲルに分散するかの何れかによって速度を制御することができる。
本明細書に記載されている化合物は1つ又はそれ以上の不斉中心を有しているので、絶対立体化学に関しては、(R)−又は(S)−として、又はアミノ酸に対して(D)−又は(L)として定義できる光学異性体、ジアステレオマー、及びその他の立体異性体を生じる。本発明はこれらの可能な異性体、並びにそれらのラセミ体及び光学的に純粋な形態全てを包含することを意図している。光学異性体はそれぞれの光学活性前駆体から上記の方法によって、又はラセミ混合物を分割することによって調製できる。分割は分割剤の存在下で、クロマトグラフィーによって、或いは連続結晶化によって、又はこれらの技術のいくつかの組み合わせによって実施でき、これらは当業者に公知である。分割に関するさらなる詳細は、Jacques, et al., Enantiomers, Racemates, and Resolutions (John Wiley & Sons, 1981) に見出すことができる。本明細書に記載されている化合物がオレフィン二重結合又はその他の幾何学的非対称中心を含んでいて、別段の規定がない場合は、化合物はE及びB幾何異性体の両方を含んでいることが意図されている。同様に、互変異性体が含まれることも意図されている。本明細書に現れる炭素−炭素二重結合の立体配置は利便性のためだけで選択されていて、明細書がそのように記載していなくても特定の立体配置を指定するように意図されていない:従って、本明細書に任意にシスと示した炭素−炭素二重結合はシス、トランス、又は任意の比率の2つの混合物であってよい。
合成された化合物は反応混合物から分離して、カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー、又は再結晶のような方法でさらに精製できる。当業者が分かるように、本明細書の式の化合物を合成するさらなる方法は当業者にとって明白であろう。さらに、個々の合成ステップを代替順序又は順番で実施して所望の化合物を得てもよい。また、本明細書に記載されている溶媒、温度、反応持続時間などは説明のみを目的としていて、当業者は反応条件の変化が望ましい本発明の架橋大環状産物を生じることを認識できるだろう。本明細書に記載されている化合物を合成するのに有用な化合成化学変換及び保護基の方法論(保護及び脱保護)は当該技術分野において公知であって、例えば、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); T.W. Greene and P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2d. Ed., John Wiley and Sons (1991); L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994); and L. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)、及びこれらの続刊に記載されているようなものを包含する。
本発明の化合物を、選択的な生物特性を増強するために本明細書に示した任意の合成手段を介して各種の官能性を付加して修正できる。このような修正は当該技術分野において公知であって、所定の生体系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生体浸透を増大し、経口アベイラビリティーを増大し、注射による投与を可能にする溶解性を増大し、代謝を修正し、そして排泄速度を修正するものを包含する。
本明細書の可変基の定義の何れかにおける化学基のリストの列挙は、可変基の単一の基として又は列挙された基の組み合わせてとしての定義を含んでいる。本明細書の可変基に関する実施態様の列挙は単一の実施態様又は他の実施態様又はその一部分との組み合わせとしての実施態様を含んでいる。
本発明の化合物及び製造過程は以下の実施例と関連付けてよりよく理解できるだろう。この実施例は説明のみを意図していて本発明の範囲を限定しない。以下の実施例は上記のようなスキームに従うか、又は以下に記載されたような合成ステップに従って製造できる。開示された実施態様への各種変更及び修正は当業者に明瞭であり、これに限定されないが、本発明の化学構造、置換基、誘導体、製剤及び/又は方法に関するものを含んでいる、そのような変更及び修正は本発明の精神及び添付した特許請求の範囲の範囲を逸脱せずに行うことができる。
本明細書の化学構造は、対応する水素原子(複数を含む)が明確に表示されていない幾つかの−NH−、−NH2−(アミノ)及び−OH(ヒドロキシル)基を含んでいる;しかしこれらは、場合によっては、−NH−、−NH2−又は−OHと読むべきである。
実施例1:δ−トコフェロールとシクロデキストリンの処置はライソゾーム蓄積症細胞のライソゾームにおける脂質の蓄積を減少する。
ウォルマン病患者から得られた線維芽細胞株における脂質蓄積に対するメチル−β−シクロデキストリンの効果を検討した。ウォルマン線維芽細胞をδ−トコフェロール、α−トコフェロール、メチル−β−シクロデキストリン、又はδ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリン、或いはα−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせで処置した。次いで総コレステロール及び遊離コレステロールを、Amplex-Red Cholesterol Oxidase アッセイ(Invitrogen)を用い製造会社の説明書に従って測定した。図1A−1C(総コレステロール)及び図1D−1F(遊離コレステロール)にお示したように、δ−トコフェロール、メチル−β−シクロデキストリン、δ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリン、又はα−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせによる処置は、ウォルマン線維芽細胞において総コレステロール及び遊離コレステロールを有意に減少した。脂質蓄積に値する処置の効果をさらに特徴付けるために、処置した線維芽細胞を細胞内の脂肪蓄積を選択的に標識するナイルレッドを用いて染色した。ナイルレッド染色を蛍光顕微鏡で可視化した。図2に示すように、未処置のウォルマン線維芽細胞は中性脂質蓄積の細胞質小滴を示す。これらの中性脂質蓄積はδ−トコフェロール又はメチル−β−シクロデキストリンによる治療によって有意に減少した。興味深いことに、α−トコフェロール処置は中性脂肪蓄積に対する効果を示さなかった。
ウォルマン病患者から得られた線維芽細胞株における脂質蓄積に対するメチル−β−シクロデキストリンの効果を検討した。ウォルマン線維芽細胞をδ−トコフェロール、α−トコフェロール、メチル−β−シクロデキストリン、又はδ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリン、或いはα−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせで処置した。次いで総コレステロール及び遊離コレステロールを、Amplex-Red Cholesterol Oxidase アッセイ(Invitrogen)を用い製造会社の説明書に従って測定した。図1A−1C(総コレステロール)及び図1D−1F(遊離コレステロール)にお示したように、δ−トコフェロール、メチル−β−シクロデキストリン、δ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリン、又はα−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせによる処置は、ウォルマン線維芽細胞において総コレステロール及び遊離コレステロールを有意に減少した。脂質蓄積に値する処置の効果をさらに特徴付けるために、処置した線維芽細胞を細胞内の脂肪蓄積を選択的に標識するナイルレッドを用いて染色した。ナイルレッド染色を蛍光顕微鏡で可視化した。図2に示すように、未処置のウォルマン線維芽細胞は中性脂質蓄積の細胞質小滴を示す。これらの中性脂質蓄積はδ−トコフェロール又はメチル−β−シクロデキストリンによる治療によって有意に減少した。興味深いことに、α−トコフェロール処置は中性脂肪蓄積に対する効果を示さなかった。
ライソゾームのエキソサイトーシスに対するδ−トコフェロール、α−トコフェロール、メチル−β−シクロデキストリン、又はδ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリン、或いはα−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせの効果をHEXBアッセイを用いて確認した。手短に言うと、薬剤で処置した後培養培地に分泌されたライソゾーム酵素HEXBのレベルを測定することによって、ライソゾームエクソサイト−シスのレベルを確認した。図3に示したように、α−トコフェロール、メチル−β−シクロデキストリン、又はδ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリン、或いはα−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせによる処置はHEXB分泌によって確認してライソゾームエキソサイトーシスの有意な増加をもたらした。エキソサイトーシスの最も高いレベルはδ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせで処置したウォルマン線維芽細胞で見られた。
ライソゾーム蓄積症(ウォルマン病、テイ・サック病、ファーバー病、バッテン病、及びファブリー病)患者由来の線維芽細胞株におけるライソゾーム機能に対するシクロデキストリンの効果をさらに特徴付けるために、ライソゾームCa2+放出に対するシクロデキストリン処置の効果を確認した。野生型及びライソゾーム蓄積症の線維芽細胞の両方をδ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリン、又はα−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせで処置して、200nMのGly−Pheβ−ナフチルアミド(GPN)で刺激したライソゾームCa2+のレベルを測定した。図4に示したように、未処置のライソゾーム蓄積症線維芽細胞は未処置の野生型線維芽細胞と比べて減少したCa2+放出を示した。しかしながら、ウォルマン線維芽細胞、テイ・サック線維芽細胞、ファーバー線維芽細胞、バッテン線維芽細胞、及びファブリー線維芽細胞のδ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリン、又はα−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせによる処置は、ライソゾームCa2+放出を野生型線維芽細胞で見られたレベルまで回復させた。
野生型線維芽細胞及びライソゾーム蓄積症線維芽細胞(ウォルマン、テイ・サック、ファブリー、ファーバー、及びMPSIIIB線維芽細胞)における脂質の蓄積及びライソゾームの大きさに対する各種シクロデキストリン、δ−トコフェロール、及びシクロできるとリンとδ―トコフェロールの組み合わせの効果を リソトラッカー(Lysotracker)アッセイを用いて確認した。手短に言うと、薬剤の各種組み合わせ及び濃度で細胞を処理した後、細胞内の酸性部分、すなわち、ライソゾームに蓄積する好塩基性蛍光プローブであるリソトラッカー染料で染色した。図5A−5Dに示したように、リソトラッカー染色は、野生型細胞と比べて、ウォルマン、テイ・サック、ファブリー、ファーバー、及びMPSIIIB線維芽細胞において肥大したライソゾームを明らかにした。δ−トコフェロール又はメチル−β−シクロデキストリン単独による処置は脂質の蓄積及びライソゾームの大きさを減少したのに対して、その他のシクロデキストリン単独は大きな効果を有していなかった。さらに、δ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンの組み合わせは脂質の蓄積及びライソゾームの大きさの有意な減少をもたらした。
実施例2:δ−トコフェロール及びメチル−β−シクロデキストリンによる処置はライソゾーム蓄積症細胞のライソゾームにおける病的超構造変化の緩和をもたらした。
ライソゾーム蓄積症細胞内リソゾームの超構造病変に対するδ−トコフェロール及びメチル−β−シクロデキストリンの効果を電子顕微鏡で検討した。手短に言うと、野生型及びライソゾーム蓄積症の線維芽細胞をδ−トコフェロール及びメチル−β−シクロデキストリン、又はδ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンで処置した後、線維芽細胞を固定して埋め込んだ。次いで、埋め込んだ細胞の薄片を調製して、超構造病変を電子顕微鏡で観察した。図6に示したように、未処置のウォルマン線維芽細胞は、ライソゾーム内に層板構造及び好濃性構造を有している。さらに、細胞はライソゾーム内に独特の細長い裂けた形の脂肪滴も有している。しかしながら、これらの異常な構造は、δ−トコフェロール及び/又はメチル−β−シクロデキストリンによる処置で有意に減少した。その他のライソゾーム蓄積症線維芽細胞−ファーバー(図7、8、及び10);テイ・ザック(図8);ファブリー(図8);ウォルマン(図9);NPA(図9);バッテン(図9);MSIIIB(図9)−の超構造病変に対するδ−トコフェロール及び/又はメチル−β−シクロデキストリンの効果を電子顕微鏡で解析した。図7−10に示したように、処置した細胞は典型的な線維芽細胞(細長い形状、よく発達した核、正常なミトコンドリア、増大した平坦で起伏のあるER)のように見えるが、かなりの量のエンドソーム(具体的には多小胞体)及び脂肪滴及び多層膜構造体(multilamellar bodies)で満たされているライソゾーム部分を有している。これらの部分は以前に見られたようにファーバー細胞に典型的である。殆どの細胞はこれらの構造の領域をほんの少し有しているが、いくつかの細胞は非常に多くこれらの構造で満たされている。
ライソゾーム蓄積症細胞内リソゾームの超構造病変に対するδ−トコフェロール及びメチル−β−シクロデキストリンの効果を電子顕微鏡で検討した。手短に言うと、野生型及びライソゾーム蓄積症の線維芽細胞をδ−トコフェロール及びメチル−β−シクロデキストリン、又はδ−トコフェロールとメチル−β−シクロデキストリンで処置した後、線維芽細胞を固定して埋め込んだ。次いで、埋め込んだ細胞の薄片を調製して、超構造病変を電子顕微鏡で観察した。図6に示したように、未処置のウォルマン線維芽細胞は、ライソゾーム内に層板構造及び好濃性構造を有している。さらに、細胞はライソゾーム内に独特の細長い裂けた形の脂肪滴も有している。しかしながら、これらの異常な構造は、δ−トコフェロール及び/又はメチル−β−シクロデキストリンによる処置で有意に減少した。その他のライソゾーム蓄積症線維芽細胞−ファーバー(図7、8、及び10);テイ・ザック(図8);ファブリー(図8);ウォルマン(図9);NPA(図9);バッテン(図9);MSIIIB(図9)−の超構造病変に対するδ−トコフェロール及び/又はメチル−β−シクロデキストリンの効果を電子顕微鏡で解析した。図7−10に示したように、処置した細胞は典型的な線維芽細胞(細長い形状、よく発達した核、正常なミトコンドリア、増大した平坦で起伏のあるER)のように見えるが、かなりの量のエンドソーム(具体的には多小胞体)及び脂肪滴及び多層膜構造体(multilamellar bodies)で満たされているライソゾーム部分を有している。これらの部分は以前に見られたようにファーバー細胞に典型的である。殆どの細胞はこれらの構造の領域をほんの少し有しているが、いくつかの細胞は非常に多くこれらの構造で満たされている。
実施例3:ヒトNPC1線維芽細胞及び神経幹細胞(NPC−NSCs)におけるシクロデキストリンの単独使用及びδ−トコフェロールとの併用の効果
NPC1患者由来の皮膚線維芽細胞における、別の実験において、コレステロールの蓄積及び肥大したライソゾームを減少するのに高濃度のHBPCD(ミリモルの範囲で)が必要である(図11A)。しかしながら、10uMのデルタ−トコフェロールと組み合わせた50uMの低濃度HBPCDが5mMのHBPCDと同じ効果を発揮した。160uMのMBCDはNPC1細胞の表現型をほぼ完全に逆転させるにもかかわらず、10uMのデルタ−トコフェロールと組み合わせた20uMの非常に低濃度MBCDは、単独で用いられたより高い濃度のMBCDで得られたものと同様の結果に到達した(図11B)。纏めると、データは、NPC1線維芽細胞におけるコレステロールの蓄積及び拡大したライソゾームの大きさを減少するためにMBCDはHBPCDよりより強力(30倍超)であることを示している。10uMのデルタ−トコフェロールと組み合わせると、両薬剤を単独で用いた場合の濃度と比べて遙かに低い濃度のHBPCD及びMBCDが必要である。
NPC1患者由来の皮膚線維芽細胞における、別の実験において、コレステロールの蓄積及び肥大したライソゾームを減少するのに高濃度のHBPCD(ミリモルの範囲で)が必要である(図11A)。しかしながら、10uMのデルタ−トコフェロールと組み合わせた50uMの低濃度HBPCDが5mMのHBPCDと同じ効果を発揮した。160uMのMBCDはNPC1細胞の表現型をほぼ完全に逆転させるにもかかわらず、10uMのデルタ−トコフェロールと組み合わせた20uMの非常に低濃度MBCDは、単独で用いられたより高い濃度のMBCDで得られたものと同様の結果に到達した(図11B)。纏めると、データは、NPC1線維芽細胞におけるコレステロールの蓄積及び拡大したライソゾームの大きさを減少するためにMBCDはHBPCDよりより強力(30倍超)であることを示している。10uMのデルタ−トコフェロールと組み合わせると、両薬剤を単独で用いた場合の濃度と比べて遙かに低い濃度のHBPCD及びMBCDが必要である。
実施例4:NPC1患者由来の神経細胞におけるシクロデキストリンの単独使用及びδ−トコフェロールとの併用の効果
NPC病の主要な症状は中枢神経系の範囲内にあるので、ヒトのNPC1神経細胞は薬剤評価のためのNPCモデルとしてよりよい代表である。NPC1皮膚線維芽細胞からの人工多能性幹細胞(IPSCs)を神経幹細胞内に発生させて分化させた(NPC1−NSCs)。アンプレックス−レッドコレステロール アッセイにおける、HBPCDとMBCDのIC50値は、NPC1−NSCsにおいてそれぞれ、12及び10uMであったのに対して、デルタ−トコフェロールのIC50は18uMであった(図12A)。蛍光顕微鏡実験において、コレステロールの蓄積(フィリピン染色)及び肥大したライソゾーム(リソトラッカー染色)の減少に対するHBPCDとMBCDの効果もデルタ−トコフェロールより良かった(図12B)。纏めると、データは、HBPCDはNPC1線維芽細胞におけるより、ヒトNPC1神経細胞において遙かに強い効力があるのに対して、デルタ−トコフェロールの効力はNPC1線維芽細胞におけるそれと比べるとNPC1神経細胞において、より弱い。
NPC病の主要な症状は中枢神経系の範囲内にあるので、ヒトのNPC1神経細胞は薬剤評価のためのNPCモデルとしてよりよい代表である。NPC1皮膚線維芽細胞からの人工多能性幹細胞(IPSCs)を神経幹細胞内に発生させて分化させた(NPC1−NSCs)。アンプレックス−レッドコレステロール アッセイにおける、HBPCDとMBCDのIC50値は、NPC1−NSCsにおいてそれぞれ、12及び10uMであったのに対して、デルタ−トコフェロールのIC50は18uMであった(図12A)。蛍光顕微鏡実験において、コレステロールの蓄積(フィリピン染色)及び肥大したライソゾーム(リソトラッカー染色)の減少に対するHBPCDとMBCDの効果もデルタ−トコフェロールより良かった(図12B)。纏めると、データは、HBPCDはNPC1線維芽細胞におけるより、ヒトNPC1神経細胞において遙かに強い効力があるのに対して、デルタ−トコフェロールの効力はNPC1線維芽細胞におけるそれと比べるとNPC1神経細胞において、より弱い。
実施例5:シクロデキストリンとδ−トコフェロールの併用治療はNPCS1−NSCsにおいて、個々の化合物の濃度を効率的に減少してコレステロールの蓄積及び肥大したライソゾームの減少に対する効果を増大した
NPC1−NSCsにおいて、10uMのデルタ−トコフェロールと併用した50uMの最も低いHBPCD濃度がコレステロールの蓄積及び肥大したライソゾームの減少に対対して、単独で用いた5mMHBPCDと同じ効果をもたらしたことを確認した(図13A)。同様に、NPC1−NSCsにおいて、10uMのデルタ−トコフェロールと併用した20uMのMBCDの効果は単独で用いた160uMのMBCDと同様であった(図13B)。低濃度のシクロデキストリンとデルタ−トコフェロールの併用治療はNPC1神経細胞におけるコレステロールの蓄積及び肥大したライソゾームの減少に対して単独で用いる両化合物の高濃度と同様の効果を達成することをデータは明らかにしている。低濃度のデルタ−トコフェロールと併用してNPC1の治療に必要なHBPCD又はMBCDのこの濃度減少は患者に臨床で使用するために重要である。
NPC1−NSCsにおいて、10uMのデルタ−トコフェロールと併用した50uMの最も低いHBPCD濃度がコレステロールの蓄積及び肥大したライソゾームの減少に対対して、単独で用いた5mMHBPCDと同じ効果をもたらしたことを確認した(図13A)。同様に、NPC1−NSCsにおいて、10uMのデルタ−トコフェロールと併用した20uMのMBCDの効果は単独で用いた160uMのMBCDと同様であった(図13B)。低濃度のシクロデキストリンとデルタ−トコフェロールの併用治療はNPC1神経細胞におけるコレステロールの蓄積及び肥大したライソゾームの減少に対して単独で用いる両化合物の高濃度と同様の効果を達成することをデータは明らかにしている。低濃度のデルタ−トコフェロールと併用してNPC1の治療に必要なHBPCD又はMBCDのこの濃度減少は患者に臨床で使用するために重要である。
ヒトNPC1神経幹細胞(NPSCs)を用いる研究から得られた推奨投与量は以下の通りである:(1)アンプレックス−レッド コレステロールアッセイで測定したコレステロールの蓄積の減少に対するHBPCDのIC50値は50uMであって、デルタ−トコフェロールのIC50は15uMである。従って、比率は3.3倍である。(2)併用治療実験においては、50uMのHBPCD+10uMのデルタ−トコフェロールは5mMのHBPCDと同程度にコレステロールの蓄積を有意に減少したが、一方50uMのHBPCD又は10uMのデルタ−トコフェロール単独は有意なコレステロール減少効果を示さなかった。(3)HBPCD(ME=1380.25)とデルタ−トコフェロール(MW=402.65)の分子量比は3.4倍である。
マウスの体重を25gと仮定し、ここで脳:体の比率は1:40である、そして脳室内注射又は髄腔内注射による化合物の中枢神経系への直接注射後にHBPCD及びデルタ−トコフェロールが完全に分布すると仮定すると、ヒトを含む哺乳類へのシクロデキストリンの望ましい単回用量は0.1mg/Kg〜8mg/Kg、より好ましくは0.5mg/Kg又は1.0mg/Kg〜2mg/Kg、3mg/Kg、4mg/Kg、5mg/Kg、6mg/Kg、7mg/Kg又は84mg/Kgである。ヒトを含む哺乳類へのシクロデキストリンの特に好ましい単回用量は3mg/Kgである。デルタ−トコフェロールのようなビタミンE化合物と或いはこれと併用して投与されるシクロデキストリンの併用治療においては、ヒトを含む哺乳類への好ましい単回用量はそれぞれのシクロデキストリン化合物及びビタミンE化合物(デルタ−トコフェロールのような)に対して0.05〜1mg/Kg、より好ましくはそれぞれのシクロデキストリン化合物及びデルタ−トコフェロールのようなビタミンE化合物に対して0.1mg/Kg〜0.5mg/Kg、0.6mg/Kg、0.7mg/Kg、さらに好ましくはそれぞれのシクロデキストリン化合物及びデルタ−トコフェロールのようなビタミンE化合物に対して0.1mg/Kg〜0.3mg/Kg又は0.4mg/Kgである。
実施例6:シクロデキストリン単独使用及びシクロデキストリンのδ−トコフェロールとの併用の効果
シクロデキストリンの単独使用及びデルタ−トコフェロールとの併用の効果を、NPC1(図14)、バッテン、ファーバー、ML III(図15)、MLIV(図16)、MPS1(図17)、MPS VI(図18)NPA及びウォルマン病を含む7つのライソゾーム蓄積症の患者由来の皮膚線維芽細胞において確認した。単一化合物の使用に対しては、8mMのHBPCD又は300uMのMBCDが、これらの細胞における肥大したリソゾームの大きさを有意に低減させるのに必要であることが分かった。しかしながら、10uMのデルタ−トコフェロールとの併用では、500uMのHBPCD又は20uMのMBCDがこれらの細胞において肥大したライソゾームを有意に減少した。これらの結果はこれら7つのライソゾーム蓄積症患者由来の初代線維芽細胞における肥大したライソゾーム減少に対するシクロできるとリンのデルタ−トコフェロールとの相加/相乗効果を示している。この結果はデルタ−トコフェロールと併用すると、シクロデキストリンの用量を10倍又はそれ以上減らすことができることも示している。高用量のシクロデキストリンは長期に渡る治療過程において重度の副作用を引き起こすので、デルタ−トコフェロールとの併用におけるシクロデキストリン用量の有意な低減はライソゾーム蓄積症の治療に重要である(これらの患者の多くは生涯に渡る治療を必要とする可能性が高い)。
シクロデキストリンの単独使用及びデルタ−トコフェロールとの併用の効果を、NPC1(図14)、バッテン、ファーバー、ML III(図15)、MLIV(図16)、MPS1(図17)、MPS VI(図18)NPA及びウォルマン病を含む7つのライソゾーム蓄積症の患者由来の皮膚線維芽細胞において確認した。単一化合物の使用に対しては、8mMのHBPCD又は300uMのMBCDが、これらの細胞における肥大したリソゾームの大きさを有意に低減させるのに必要であることが分かった。しかしながら、10uMのデルタ−トコフェロールとの併用では、500uMのHBPCD又は20uMのMBCDがこれらの細胞において肥大したライソゾームを有意に減少した。これらの結果はこれら7つのライソゾーム蓄積症患者由来の初代線維芽細胞における肥大したライソゾーム減少に対するシクロできるとリンのデルタ−トコフェロールとの相加/相乗効果を示している。この結果はデルタ−トコフェロールと併用すると、シクロデキストリンの用量を10倍又はそれ以上減らすことができることも示している。高用量のシクロデキストリンは長期に渡る治療過程において重度の副作用を引き起こすので、デルタ−トコフェロールとの併用におけるシクロデキストリン用量の有意な低減はライソゾーム蓄積症の治療に重要である(これらの患者の多くは生涯に渡る治療を必要とする可能性が高い)。
さらに、LSD患者の治療において、シクロデキストリンの高い血漿濃度及び脳内濃度を達成するのは困難である。デルタ−トコフェロールとの併用治療で必要とされるシクロデキストリン濃度の10倍の低減は、LSD患者においてシクロデキストリンの臨床的使用を実行可能にする。さらに、デルタ−トコフェロールは患者に使用するための水溶液に溶解するのが困難であるが、シクロデキストリンはデルタ−トコフェロールを溶液に溶解することを促進するので併用療法で解決できる。
以下の表1は上記の検討で用いた細胞株を示している。
本出願を通して引用されている全ての参照(参考文献、登録特許、公開された特許出願、及び同時継続特許出願を含む)の内容は参照によりその内容を本明細書に明確に取り込まれている。別段の定義がない限り、本明細書で用いられる技術及び科学用語は当業者に一般に知られている意味を与えられている。
当業者は、本明細書に記載されている発明の具体的な実施態様の多くの均等物を認識できるか、或いは通常の実験のみを用いて確認することができるだろう。このような均等物は以下の特許請求の範囲に含まれていると意図されている。
Claims (17)
- 2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物を有効成分として含有してなる、ガラクトシアリドーシス、サラ病、シスチン蓄積症、ダノン病、ポンペ病、ISSD又はシンドラー病の患者におけるライソゾーム蓄積症を治療するための医薬組成物。
- 2HPβCDと異なる追加の治療薬をさらに含有してなる、請求項1に記載の医薬組成物。
- 追加の治療薬がビタミンである、請求項2に記載の医薬組成物。
- 追加の治療薬がビタミンEである、請求項3に記載の医薬組成物。
- 薬学的に許容される賦形剤をさらに含有してなる、請求項1〜4の何れか一項に記載の医薬組成物。
- 2HPβCDを約0.01μg/kg〜100mg/kgの用量で含有してなる、請求項1〜5の何れか一項に記載の医薬組成物。
- 2HPβCDが、約0.5mg/kg〜8mg/kgの量である、請求項6に記載の医薬組成物。
- 2HPβCDが、単回投与で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項7に記載の医薬組成物。
- 追加の治療薬を約0.05〜1mg/kgの量で含有してなる、請求項2〜4の何れか一項に記載の医薬組成物。
- 追加の治療薬が、約0.1mg/kg〜0.3mg/kg、0.1mg/kg〜0.4mg/kg、0.1mg/kg〜0.5mg/kg、0.1mg/kg〜0.6mg/kg、0.1mg/kg〜0.7mg/kgの量である、請求項9に記載の医薬組成物。
- 約0.01mg/kg〜100mg/kgの量の2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物を有効成分として含有してなり;及び
約0.05mg/kg〜1mg/kgの量の2HPβCDと異なる追加の治療薬を含有してなる:
ガラクトシアリドーシス、サラ病、シスチン蓄積症、ダノン病、ポンペ病、ISSD又はシンドラー病の患者のライソゾーム蓄積症を治療するための医薬組成物。 - 約0.5mg/kg〜8mg/kgの量の2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物を有効成分として含有してなり;及び
約0.05mg/kg〜1mg/kgの量の2HPβCDと異なる追加の治療薬を含有してなる:
ガラクトシアリドーシス、サラ病、シスチン蓄積症、ダノン病、ポンペ病、ISSD又はシンドラー病の患者のライソゾーム蓄積症を治療するための医薬組成物。 - 2HPβCDが、非経口で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項1〜12の何れか一項に記載の医薬組成物。
- 2HPβCD及び/又は追加の異なる治療薬が、患者の頭蓋内に投与されるように用いられることを特徴とする、請求項1〜13の何れか一項に記載の医薬組成物。
- 2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)、又はその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物、及びビタミンEを薬学的に許容される担体又は賦形剤と共に含んでいる、医薬組成物。
- 2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPβCD)又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物或いは水和物を含有してなる医薬組成物、及び2HPβCDと異なる追加の治療薬を含有してなる、ガラクトシアリドーシス、サラ病、シスチン蓄積症、ダノン病、ポンペ病、ISSD又はシンドラー病の患者におけるライソゾーム蓄積症を治療するためのキット。
- 追加の治療薬がビタミンEである、請求項16に記載のキット。
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