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JP2018161241A - 吸収体 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄型化と液吸収性の向上とを両立し得る吸収体を提供する。【解決手段】複数の帯状部を備えた基材シートを有し、吸水性ポリマー材の表面に熱溶融性の樹脂成分を含む接合基部を有する液吸収性複合材が、前記帯状部に、前記接合基部を介して固着されている、吸収体。【選択図】図1

Description

本発明は、おむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる吸収体に関する。
吸収性物品内に配置される吸収体について、吸収性物品の吸収性や装着性を向上させる観点からいくつかの提案がなされてきた。
例えば、特許文献1には、吸水性ポリアクリル酸ナトリウム樹脂と親水性繊維粉とが直接接着した複合物が記載されている。該複合物は、親水性繊維粉が吸水性ポリアクリル酸ナトリウム樹脂同士の接触を防いで、吸水時のゲルブロッキングを防止するものである。特許文献2には、吸水性ポリマーの脱落を無くし、液との接触効率を高くする観点から、水不溶性吸水性樹脂中に繊維の一部が埋め込まれた複合吸収材が記載されている。
また、特許文献3には、ウイング部を有する吸収性物品の着用感を高める観点から、縦スリットを分散配置した排泄部スリット領域と中央スリット領域とを備える吸収体が記載されている。特許文献4には、吸収体の剛性緩和及び吸収性の向上の観点から、4列以上のスリットが間隔を空けて配された吸収体が記載されている。
特開2015−71125号公報 特開昭63−73956号公報 特開2015−42244号公報 実開昭63−18122号公報
吸収性物品においては、更なる薄型化の要求に応えるべく、吸収体をより薄くすることが求められている。そのため、吸収性能を吸水性ポリマー材(いわゆるSAPと呼ばれる表面架橋された高分子材料)によって担保し、嵩のあるパルプ繊維の量を極限まで削減することが試みられている。
吸収体の薄型化は、吸収性物品の柔らかさの向上による装着感の向上に寄与し、更に、吸収性物品の装着が着衣の外側から気づかれないなど自然な外観を作り出す。しかし、吸収体の更なる薄型化を行おうとすると、吸水性ポリマー材の更なる高密度化は避けられない。吸水性ポリマー材は、吸水により膨潤するとゲル化するため、受液面に近い側で先にゲル層を形成し、その後の液の透過や拡散の阻害(ゲルブロッキング)が生じやすい。これにより、吸収体内での液の通液性が阻害され、液吸収速度が低下しかねない。このように、薄型化による装着感の向上と液吸収速度の向上とが必ずしも両立し得ないという問題がある。特許文献1〜4のいずれにも、吸水性ポリマー材を用いた吸収体の薄型化と液吸収性の向上とを両立する技術についての記載は無い。
本発明は、上記の問題を踏まえ、吸収体の薄型化と液吸収性の向上とを両立し得る吸収体に関する。
本発明は、複数の帯状部を備えた基材シートを有し、吸水性ポリマー材の表面に熱溶融性の樹脂成分を含む接合基部を有する液吸収性複合材が、前記帯状部に、前記接合基部を介して固着されている、吸収体を提供する。
本発明の吸収体は、吸収体の薄型化と液吸収性の向上とを両立させることができる。
本発明に係る吸収体の好ましい実施形態を、液吸収前の状態として模式的に示す斜視図であり、符号Pで示す円内の図は液吸収性複合材の繊維への固着状態を模式的に示す部分拡大説明図である。 図1に示す液吸収前の吸収体において、帯状部の長手方向に直交する方向の断面の一部を模式的に示す断面図である。 図2に示す断面について、液吸収性複合材を構成する吸水性ポリマー材が液を吸収して膨潤した状態を模式的に示す断面図である。 図1に示す液吸収前の吸収体において、液吸収性複合材が基材シートの起毛繊維に固着されている状態を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の吸収体について、好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。なお、本発明の吸収体は、例えば生理用ナプキンや乳幼児用ないし大人用のおむつ等の吸収性物品の液保持部として適用することが好ましい。ただし、本発明の吸収体はこれに限定されるものではない。
本実施形態の吸収体10は、図1に示すように、基材シート4と、吸水性ポリマー材1の表面に熱溶融性の樹脂成分を含む接合基部2を有する液吸収性複合材3とを有する。なお、図1においては液吸収性複合材3を模式的に示しており、液吸収性複合材3の大きさ、数及び配置パターンは図1に示したものに限定されず適宜設定できる。
基材シート4としては、紙、不織布、布、フィルム、合成樹脂を発泡して形成された合成スポンジ等が挙げられ、それらの中でも、薄くても引っ張り強度が比較的高く、薄くて柔軟性が付与できる観点から、不織布が好ましく用いられる。不織布としては、親水性の不織布が好ましく、親水性の繊維を構成繊維として含む親水性不織布、合成繊維に親水性を付与した繊維を構成繊維として含む親水性不織布等が好ましく用いられる。以下、本実施形態においては、基材シート4が不織布からなるものとして説明する。
基材シート4は、複数の帯状部41を有している。帯状部41は、基材シート4の両面である第1面Aと第2面Bとを貫通するスリット部42よって、基材シート4を部分的に区分された部分である。帯状部41同士は、スリット部42を介して並列配置されている。隣り合う帯状部41同士は、スリット部42の延在する範囲において、互いに分離し独立した変形性(可撓性)を有する。このとき、隣り合う帯状部41同士は、吸収体10の薄型化と形状維持性の観点から、少なくとも一部において隣接していることが好ましい。
ここでスリット部42とは、基材シート4の細長い切込みを意味し、帯状部41に独立した変形性(可撓性)を付与し得るものであれば、吸収体10の吸収性を阻害しない範囲で適度に幅を有していてもよい。また、帯状部41同士が隣接しているとは、隣り合う帯状部41がその長手方向の側縁において接していることを意味し、隣り合う帯状部41同士が交差する態様を含まない。
なお、帯状部41が配列される基材シート4内の領域を「帯状部41の配置領域45」ということがある。また、帯状部41の配置領域45は、液吸収性複合材3を有し、かつ、帯状部41が変形性を有する部分であることから、「可撓吸収部45」ということがある。可撓吸収部45の作用については後述する。
液吸収性複合材3は、各帯状部41に接合基部2を介して固着されている。すなわち、液吸収性複合材3は接合基部2を介して、基材シート4の第1面A側において各帯状部41の表面に固着されている。より具体的には、液吸収性複合材3は接合基部2を介して、各帯状部41の表面の、基材シート4をなす不織布を構成する繊維5の線状表面上に載置され固着されている。繊維5に固着された複数の液吸収性複合材3は、各帯状部4の平面上に点在して分散配置されている。この固着は、接合基部2が含む熱溶融性の樹脂成分の熱溶融による。さらに本実施形態においては、前記固着は、接合基部2が含む熱溶融性の樹脂成分と繊維5の樹脂成分との両方の熱溶融による。そのため、液吸収性複合材3の吸収体10における固定性は、従来の接着剤による接合、繊維同士の絡みによる担持と比べてはるかに高く強固である。これにより吸収体10は、従来のパルプ繊維や被覆シートを必要とすることなく、シート状に薄型化することができる。この点については詳述する。
なお、液吸収性複合材3は、本実施形態のように基材シート4の第1面A側のみに配される場合に限らず、第1面A側及び該第1面A側とは反対側の第2面B側の両面に配されていてもよい。吸収体10は、吸収性物品の液吸収保持部として組み込む際には、第1面A側及び第2面B側のいずれの面を着用者の肌面側に向けて配置してもよい。第1面A側にのみ液吸収性複合材3が配される場合は、第1面A側を肌面側に向けて配置することが好ましい。以下、他の実施形態においても同様である。また、吸収体10は、単層で使用してもよく、複数層で使用してもよい。
次に、基材シート4、液吸収性複合材3それぞれについて説明する。
まず、基材シート4の構成について詳述する。
本実施形態の使用前(すなわち液吸収前)の吸収体10において、基材シート4はシート状にされており、基材シート4は吸収体10の外形をなす大きさを有する。基材シート4の長手方向Y3及び幅方向X3は、吸収体の長手方向Y2及び幅方向X2に一致している。基材シート4の長手方向Y3及び帯状部41の長手方向Y2は、吸収体10を組み込んだ吸収性物品を着用したときの着用者の前後方向に一致することとなる。
また、本実施形態の使用前の吸収体10において、基材シート4が有する帯状部41は、長手方向Y1と幅方向X1とを有する矩形ないし短冊形状である。帯状部41は長手方向Y1を吸収体10の長手方向Y2に向けて配されている。そのため、帯状部41同士を区分するスリット部42は、吸収体10の長手方向Y2に延在している。この場合の可撓吸収部45では、スリット部によって区分される帯状部41が基材シート4の長手方向Y3に延出し、基材シート4の幅方向X3に沿って複数の帯状部41が交差することなく並列配置されている。
なお、帯状部41の長手方向Y1は、上記の形態に限定されるものではなく、吸収体10の幅方向X2、すなわち基材シート4の幅方向X3に向けて配されていてもよい。また、帯状部41の長手方向Y1は、吸収体10の幅方向X2及び長手方向Y2と交差する方向、すなわち基材シート4の幅方向X3及び長手方向Y3と交差する方向に向けて配されていてもよい。吸収性物品における排泄液の横漏れ防止性と高い液吸収性とを考慮すると、帯状部41の長手方向Y1は、吸収体10の長手方向Y2、すなわち基材シート4の長手方向Y3に向けて配さることが好ましい。スリット部42は、帯状部41の長手方向Y1に沿って延在する。この場合の可撓吸収部45では、スリット部によって区分される帯状部41が基材シート4の幅方向X3に延出し、基材シート4の長手方向Y3に沿って複数の帯状部41が交差することなく並列配置される。
基材シート4の可撓吸収部45においては、帯状部41は、前述のとおり、隣り合うもの同士で互いに分離し独立した変形性(可撓性)を有する。この変形性により、可撓吸収部45は、帯状部41が無い場合に比べて全体として伸長性を備える。より具体的には、帯状部41は、スリット部42で切り込まれ区分された部分であるため、隣り合うもの同士で離間するように変形する動きをとり得る。これにより、吸水性ポリマー材1が液吸収膨潤した際に、帯状部41同士は、吸水性ポリマー材1の膨潤空間を拡張するように互いの距離を広げる作動をする。その結果、吸収体10において、液吸収阻害の原因となるゲルブロッキングが生じ難くなり、吸収性能を向上し得る。
前記変形性に関し、液吸収性複合材3を構成する吸水性ポリマー材1の液吸収膨潤時に、帯状部41の隣接するもの同士が、基材シート4の表面(本実施形態では第1面A)において互いに同一平面上にないように液吸収時の変形性を有することがより好ましい。これは、スリット部の延出長さすなわち帯状部41の長手方向Y1の長さS1や液吸収性複合材3の固着量等の調整などに適宜設定し得る。ここで、液吸収膨潤時とは、25℃に調温した生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)中に60分間、吸収体10を浸漬した後の状態を意味する。
この点について、図2及び3を参照して以下に説明する。図2は、液吸収前の吸収体10の可撓吸収部45について、帯状部41の長手方向Y1に直交する方向の断面の一部を模式的に示している。図3は、図2に示す断面について、液吸収性複合材3を構成する吸水性ポリマー材1が液を吸収して膨潤した状態を模式的に示している。ここで膨潤した状態とは、少なくとも、25℃調温した生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)中に60分間吸収体10を浸漬した後の状態に相当する吸水状態をいう。
図2に示すように、液吸収前には、吸収体10の可撓吸収部45は、基材シート4の第1面Aにおいて、帯状部41の表面に固着する複数の液吸収性複合材3を有する。より具体的には、液吸収性複合材3は、表面の接合基部2を介して、各帯状部41の表面に位置する繊維5の線状表面上に固着されている。このとき隣り合う帯状部41同士は、スリット部42を介して同一平面上に並列配置されている。
図3に示すように、この状態で吸収体10が可撓吸収部45において液を吸収すると、液吸収性複合材3を構成する吸水性ポリマー材1が膨潤して体積及び質量を増大させる。吸水性ポリマー材1の質量の増大に合わせて、各々の帯状部41が独自に、吸収前の位置と異なり、同一平面上にないように変形する。この変形は、吸水性ポリマー材1の膨潤に応じて生じるため、帯状部41の長手方向Y1の全体に限らず、部分的に生じ得る。ここで帯状部41の変形とは、少なくとも吸水性ポリマー材1が膨潤した部位において、膨潤後の帯状部41の基材シート4の厚み方向Zにおける位置が、膨潤前の位置とは異なる状態になることを言う。具体的には、基材シート4の厚み方向に真直ぐ上下にずれる場合、基材シート4の厚み方向Zであって斜め方向に上下にずれる場合、また両方のずれが生じる場合を含む。このように可撓吸収部45においては、帯状部41が吸水性ポリマー材1(液吸収性複合材3)の膨潤に合わせて自由に上下に動く変形性を有する。
吸収体3において上記変形が生じることによって、可撓吸収部45においては、吸水性ポリマー材1の体積が増大した液吸収性複合材3同士の衝突が緩和される。これによって、膨潤した液吸収性複合材3に掛かる圧力を低減でき、吸水性ポリマー材1の液吸収が阻害され難くなる。すなわち、吸水性ポリマー材1がゲルブロッキングによる吸収阻害を起こし難く、吸収性能を十分に発揮することができるようになるため、吸収体10は液吸収性を向上させることができる。吸収体10は、液吸収性複合材3を各帯状部41の表面上に接合基部2を介して固着させたことによって、薄型化と吸収性の向上とを同時に達成できる。
基材シート4において、帯状部41の延出方向(長手方向Y1)の前後の両端部に、非スリット領域が配されていることが好ましい。この非スリット領域には液吸収性複合材3が固着されていてもよく、されていなくてもよい。ただし、後述するように非スリット領域が帯状部の配列配置の乱れを抑制する機能を備える観点、吸収性物品に組み込んで使用する際に吸収体10接合領域とする観点から、非スリット領域には液吸収性複合材3が固着されていないことが好ましい。また非スリット領域は、更に、並列された帯状部41群の幅方向X3の外方の端部にあってもよく、幅方向に延びる非スリット領域が端部以外にあってもよい。
本実施形態においては、帯状部41の長手方向Y1に一致する基材シート4の長手方向Y3の両端部に、非スリット領域43、43が配されている。すなわち、基材シート4の長手方向Y3に沿って、非スリット領域43、可撓吸収部45、非スリット領域43が配置されている。可撓吸収部45では、前述のとおり、基材シート4の幅方向X3について、複数の帯状部41が交差することなく並列されている。なお、帯状部41の配置領域45の前後に位置する2つの非スリット領域43、43は、長手方向Y3について、同じ長さを有していてもよく、異なる長さを有していてもよい。また非スリット領域43は、更に、基材シート4の幅方向X3の端部(すなわち帯状部41群の幅方向X3の外方の端部)にあってもよく、幅方向に延びる非スリット領域が端部以外にあってもよい。
また、帯状部41が、長手方向Y1を基材シート4の幅方向X3に向けている場合は、基材シート4の幅方向X3の両端部に非スリット領域が配される(図示せず)。すなわち、基材シート4の幅方向X3に沿って、非スリット領域43、可撓吸収部45、非スリット領域43が配置される。このとき可撓吸収部45では、基材シート4の長手方向Y3について、複数の帯状部41が交差することなく並列されている。この場合、2つの非スリット領域43、43は、幅方向X3について、同じ長さを有していてもよく、異なる長さを有していてもよい。また非スリット領域43は、更に、基材シート4の長手方向Y3の端部(すなわち帯状部41群の幅方向X3の外方の端部)にあってもよく、長手方向に延びる非スリット領域が端部以外にあってもよい。
非スリット領域が配されることによって、複数の帯状部41の並列配置される構造が乱れ難くなり、吸収体10の使用前の形状が維持されやすくなる。また、使用(液吸収)時において、前述した帯状部41の変形性が発現した場合でも、非スリット領域43が帯状部41の両端の変形を抑えて、ヨレなどの帯状部41の配列配置の乱れを抑制できる。これらによって、吸収体10は、使用前後(液吸収の前後)を通じて、肌に触れた際の異物感が抑えられる。また、このような配列の乱れの抑止により、液を漏れなく吸収し得る高い吸収性能を発現し得る。
加えて、非スリット領域には、前述した液吸収性複合材3が固着されていないことが好ましい。これにより、吸収体3が液吸収した際にも、帯状部41を束ねる非スリット領域の形状が維持され、吸収体3の構造が乱れ難くなる。
さらに、吸収体10を吸収性物品に組み込んで使用する場合、非スリット領域43は、吸収体10と吸収性物品の他の構成部材との接合領域であることが好ましい。この場合、非スリット領域43に液吸収性複合材3が固着されていないことがより好ましい。これにより、帯状部41における液吸収性複合材3の粒状感が吸収性物品の表面シートに伝わり難くなる。その結果、着用者の肌の柔らかい部分で、吸収性物品の薄さとともに柔らかさを感じることができる。加えて、液吸収時において、液吸収性複合材3を構成する吸水性ポリマー材1の膨潤空間が確保され、かつ、吸収性物品内部の吸収体の構造の乱れが生じ難くなる。これらにより、液吸収前後を通じて吸収性物品の肌側の表面シートに与える異物感が抑えられる。
可撓吸収部45は、少なくとも吸収体3の液吸収領域を覆う範囲に配置されることがこのましい。吸収体10が吸収性物品に組み込まれる場合、可撓吸収部45は、吸収体10の着用者の排泄部に対応する領域を覆う範囲に配置されることが好ましい。使用前の吸収体10を平面視した際の、基材シート4の全体に対する可撓吸収部45の面積割合は、吸収体10の液吸収性を高める観点から、20%以上が好ましく、50%以上がより好ましい。また、該面積割合は、吸収体10の構造の乱れを抑制する観点から、95%以下が好ましく、90%以下がより好ましい。具体的には、前記面積割合は、20%以上95%以下が好ましく、50%以上90%以下がより好ましい。
基材シート4が非スリット領域を有する場合、帯状部41の長手方向Y1の長さS1は、基材シート4の長さよりも短くなる。このとき、基材シート4は吸収体10の平面形状に相当する大きさである。具体的には、基材シート4の長手方向Y3の長さS3は100mm以上1000mm以下が好ましく、基材シート4の幅方向X3の長さW3は50mm以上300mm以下が好ましい。
本実施形態のように帯状部41の長手方向Y1が基材シート4の長手方向Y3に向けられている場合、帯状部41の長手方向Y1の長さS1の基材シート4の長手方向Y3の長さS3に対する比(S1/S3)は、吸収体10の液吸収性を高める観点から、0.2以上が好ましく、0.5以上がより好ましい。また、前記比(S1/S3)は、吸収体10の構造の乱れを抑制する観点から、0.95以下が好ましく、0.9以下がより好ましい。具体的には、前記比(S1/S3)は、0.2以上0.95以下が好ましく、0.5以上0.9以下がより好ましい。
また、帯状部41の長手方向Y1が基材シート4の幅方向X3に向けられている場合、帯状部41の長手方向Y1の長さS1の基材シート4の幅方向X3の長さW3に対する比(S1/W3)は、吸収体10の液吸収性を高める観点から、0.2以上が好ましく、0.5以上がより好ましい。また、前記比(S1/W3)は、吸収体10の構造の乱れを抑制する観点から、0.95以下が好ましく、0.9以下がより好ましい。具体的には、前記比(S1/W3)は、0.2以上0.95以下が好ましく、0.5以上0.9以下がより好ましい。
好適には、帯状部41の長手方向Y1の長さS1は、同様の観点から、20mm以上が好ましく、30mm以上がより好ましく、50mm以上が更に好ましく、そして、950mm以下が好ましく、920mm以下がより好ましく、900mm以下が更に好ましい。具体的には、帯状部41の長手方向Y1の長さS1は、20mm以上950mm以下が好ましく、30mm以上920mm以下がより好ましく、50mm以上900mm以下が更に好ましい。
帯状部41の幅方向X1の長さW1は、以下に示す範囲にあることが好ましい。
すなわち、本実施形態のように帯状部41の長手方向Y1が基材シート4の長手方向Y3に向けられている場合、帯状部41の幅方向X1の長さW1の基材シート4の幅方向X3の長さW3に対する比(W1/W3)は、0.001以上が好ましく、0.002以上がより好ましく、そして、0.2以下が好ましく、0.04以下がより好ましい。具体的には、0.001以上0.2以下が好ましく、0.002以上0.04以下がより好ましい。これにより、液吸収性複合材3の担持量を、ゲルブロッキングを抑えつつ好適に増やすことができ、また吸収体10の柔軟性、通気性を保持し、シート形状を好適に保持することができる。
また、帯状部41の長手方向Y1が基材シート4の幅方向X3に向けられている場合、帯状部41の幅方向X1の長さW1の基材シート4の長手方向Y3の長さS3に対する比(W1/S3)は、0.0003以上が好ましく、0.0006以上がより好ましく、そして、0.1以下が好ましく、0.02以下がより好ましい。具体的には、0.0003 以上0.1以下が好ましく、0.0006以上0.02以下がより好ましい。これにより、本実施形態と同様の作用を奏し得る。
好適には、帯状部41の幅方向X1の長さW1は、同様の観点から、0.3mm以上が好ましく、0.6mm以上がより好ましく、そして、10mm以下が好ましく、2mm以下であることがより好ましく、1.8mm以下が更に好ましい。具体的には、帯状部41の幅方向X1の長さW1は、0.3mm以上10mm以下が好ましく、0.6mm以上2mm以下がより好ましく、0.6mm以上1.8mm以下が更に好ましい。
帯状部41が前述した変形性を好適に発現して吸収性を高める観点から、帯状部41の幅方向X1の長さW1は、使用前(膨潤前)の液吸収性複合材3の平均粒径よりも大きいことが好ましい。また、帯状部41の幅方向X1の幅は、膨潤後の液吸収性複合材3の平均粒径よりも小さいことが好ましい。
帯状部41の長手方向Y1が基材シート4の長手方向Y3に向けられている場合、1シートの基材シート4における帯状部41の本数は、3本以上が好ましく、10本以上がより好ましく、50本以上が更に好ましく、そして、1000本以下が好ましく、800本以下がより好ましく、500本以下が更に好ましい。具体的には、1シートの基材シート4における帯状部41の本数は、3本以上1000本以下が好ましく、10本以上800本以下がより好ましく、50本以上500本以下が更に好ましい。
また、帯状部41の長手方向Y1が基材シート4の幅方向X3に向けられている場合、1シートの基材シート4における帯状部41の本数は、3本以上が好ましく、10本以上がより好ましく、50本以上が更に好ましく、そして、3500本以下が好ましく、3000本以下がより好ましく、2000本以下が更に好ましい。具体的には、1シートの基材シート4における帯状部41の本数は、3本以上3500本以下が好ましく、10本以上3000本以下がより好ましく、50本以上2000本以下が更に好ましい。
なお、帯状部41の本数は、帯状部41の長手方向Y1に直交する方向に仮想線を任意に引いて該仮想線と交差する帯状部41が最大となるときの本数である。
吸収体10において、基材シート4は、吸収性物品に用いられる種々の不織布を特に制限なく用いることができる。例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、立体賦形不織布と呼ばれている不織布などが挙げられる。
また、基材シートをなす不織布に用いることができる繊維材料は特に制限されない。特に、液吸収性複合材3の接合基部2との固着性の観点から、接合基部2との相溶性の高い成分が表面にある繊維を用いることが好ましい。接合基材2と基材シート4に用いる繊維材料は同じ樹脂であることが更に好ましい。例えば、次の繊維などが挙げられる。すなわち、ポリエチレン(PE)繊維、ポリプロピレン(PP)繊維等のポリオレフィン繊維;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を単独で用いてなる繊維;芯鞘型、サイドバイサイド型等の構造の複合繊維、例えば鞘成分がポリエチレン又は低融点ポリプロピレンである芯鞘構造の繊維が好ましく挙げられる。該芯/鞘構造の繊維の代表例としては、PET(芯)とPE(鞘)、PP(芯)とPE(鞘)、PP(芯)と低融点PP(鞘)等の芯鞘構造の繊維が挙げられる。更に具体的には、上記構成繊維は、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレン複合繊維、ポリプロピレン複合繊維を含むのが好ましい。ここで、該ポリエチレン複合繊維の複合組成は、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンであり、該ポリプロピレン複合繊維の複合組成が、ポリエチレンテレフタレートと低融点ポリプロピレンであるのが好ましく、より具体的には、PET(芯)とPE(鞘)、PET(芯)と低融点PP(鞘)が挙げられる。また、これらの繊維は、単独で用いて不織布を構成してもよいが、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
次に、液吸収性複合材3について詳述する。
液吸収性複合材3は、前述のとおり、吸水性ポリマー材1の表面に熱溶融性の樹脂成分を含む接合基部2を有してなる。接合基部2は、吸水性ポリマー材1の全体でなく一部を覆う限り、1つの液吸収性複合材3に1つ配されていてよく、複数配されていてもよい。
液吸収性複合材3は、従来のように単に繊維同士の絡まりで担持されているではなく、熱溶融性の接合基部2を介して基材シート4の帯状部41の表面上に固着されているので、吸収体における固定性が高い。さらに言えば、液吸収性複合材3の接合基部2の樹脂成分と繊維5とが溶融して一体化された状態で接合されているため、単に接着剤等を介して接合されるものよりも接合強度が高い。これにより、液吸収前の液吸収性複合材3の移動が抑えられ、肌に触れたときの異物感が抑えられる。そのため、液吸収性複合材3の脱落防止用のコアラップシートが吸収体10には必要ない。また、液吸収性複合材3の固定性が高いことから、液吸収性複合材3の脱落による吸収体10の型崩れや破壊が、液吸収前後を通じて生じ難い。
液吸収性複合材3と基材シート4の帯状部41表面との強固な溶融固着により、吸収体10は従来の液保持部をなすパルプ繊維集合体(繊維ウエブ)を必要としない。吸収体10は、パルプ繊維を含まず、基材シート4と液吸収性複合材3とのみからなるシート状にされ、従来のパルプ繊維集合体を含むものと比べて更に薄型化される。吸収体の薄型化によって、吸収性物品の柔らかさが向上し、使用時における前記異物感が抑えられる。このことが、前述した吸収体の型崩れや破壊の抑制と相俟って、吸収体10を組み込んだ吸収性物品における装着感を向上させ得る。
加えて、吸収体10においては、上記の強固な溶融固着により、液吸収性複合材3は、基材シート4の表面に露出して固定されている。したがって、液吸収性複合材3を構成する吸水性ポリマー材1は、従来の、吸水性ポリマー材を繊維シート間に挟持固定したものや、吸水性ポリマー材を袋状部に閉じ込めたものに比べて、液膨潤を許容する空間を大きくとることができる。これにより、前述した帯状部41の変形性と相俟って、液吸収阻害の原因となるゲルブロッキングをより高いレベルで抑制することができる。
さらに、前述した強固な溶融固着による液吸収性複合材3の強固な固定性により、基材シートの表面において、液吸収性複合材3の密度制御を精度よく行うことができ、該液吸収性複合材3の好適な分散配置の制御が可能となる。
液吸収性複合材3では、吸水性ポリマー材1と接合基部2とが直接的に接合されていることが好ましい。直接的な接合とは、接着剤等の介在しない接合をいう。直接的な接合としては、例えば、吸水性ポリマー材1の含水時の粘着性による接合、接合基部2の樹脂成分の溶融による接合等が挙げられる。すなわち、吸水性ポリマー材1及び接合基部2自体が有する接着性を利用して、必要最小限の接合面積で接合されることが好ましい。これにより、接合基部2が覆う部分以外の吸水性ポリマー材1の表面の液吸収性を、接着剤等で阻害せず、十分に確保することができる。液吸収性複合材3において、接合基部2の一部が吸水性ポリマー材1に埋め込まれた状態になっており、かつ接合基部2の一部が吸水性ポリマー材1の表面から外に出ている状態になっている。これにより、接合基部2は吸水性ポリマー材1から外力や膨潤した際に脱落しにくく、かつ基材シート4の表面への溶融固着も可能になり、固定性が向上する。
接合基部2は、親水性及び疎水性のいずれをも選択することができる。吸水性ポリマー材への液の引き込み性を上げる点から、接合基部2は親水性であることが好ましい。接合基部2を構成する樹脂成分自体が親水性であってもよいし、親水性の活性剤を付与してもよい。一方、接合基部2が疎水性である場合でも被覆率の制御で吸液阻害を起こさないように制御することができる。
接合基部2を構成する樹脂成分は、基材シート4の帯状部41表面(本実施形態における繊維5)との溶融固着のため、熱溶融性を有する。
前記樹脂成分としては、特に制限なく種々のものを用いることができる。具体的には、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、プロピレンとαオレフィンとからなる結晶性プロピレン共重合体等のポリオレフィン類;ポリアミド類;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ジオールとテレフタル酸/イソフタル酸等を共重合した低融点ポリエステル、ポリエステルエラストマー等のポリエステル類;フッ素樹脂等が挙げられる。
接合基部2の形状は、吸水性ポリマー材1の表面に接合できるものであれば特に制限されず種々のものを採用できる。例えば、繊維状、粒状(パウダー)が挙げられる。吸水性ポリマー材1の表面に均一に接合基部2を付着させ、固定性を向上させる観点から、粒状(パウダー)であることが好ましい。粒状(パウダー)である場合、繊維5への固着性の観点から、球形状であることがより好ましい。
接合基部2の大きさは、吸水性ポリマー材1の表面の一部を覆う大きさであり、吸水性ポリマー材1よりも小さいものである。接合基部2が粒状(パウダー)の樹脂成分からなる場合、平均粒径は小さい程パッキング性が良くなるが、下記の範囲であれば、吸水性ポリマー材1の表面を接合基材2で覆う際に隙間が生じ、吸水性ポリマー材1の吸水性を発揮することができ好ましい。この観点から、10μm以上が好ましく、15μm以上がより好ましく、20μm以上が更に好ましい。前記平均粒径は、下記の範囲であれば、吸水性ポリマー材1に接合基材2が接合された後、外力により接合基材2が吸水性ポリマー材1から脱落しにくく好ましい。この観点から、100μm以下が好ましく、80μm以下がより好ましく、65μm以下が更に好ましい。具体的には、前記平均粒径は、10μm以上100μm以下が好ましく、15μm以上80μm以下がより好ましく、20μm以上65μm以下が更に好ましい。なお、接合基部2の樹脂成分の平均粒径は、後述する(平均粒径の測定方法)で測定される粒径である。
吸水性ポリマー材1は、水を吸収することによってゲル状になり水を保持し得るものである。吸収した水の保持性ため、表面架橋された高分子材料である。自重の20倍以上の液を吸収・保持できゲル化し得るものが好ましい。
吸水性ポリマー材1としては、吸収体に用いられるものを特に制限なく種々採用することができる。例えば、アクリル酸又はアクリル酸塩を主成分とし、場合によって架橋剤を添加してなる水溶性のエチレン性不飽和モノマーを重合させて得られるヒドロゲル材料が挙げられる。また、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、スルホン化ポリスチレン及びポリビニルピリジンの架橋物、デンプン−ポリ(メタ)アクリロニトリルグラフト共重合物のケン化物、デンプン−ポリ(メタ)アクリル酸グラフト共重合物、デンプン−ポリ(メタ)アクリルエステルグラフト共重合物の加水分解物などが挙げられる。これらの吸水性ポリマー材は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
吸水性ポリマー材1の形状は、吸収体に用いられる種々ものを特に制限なく用いることができる。例えば、球状、粒状、繊維状、俵状、塊状などが挙げられる。
吸水性ポリマー材1の大きさは、吸収体10の液吸収性に寄与し、吸水前の状態及び吸水後の膨潤した状態いずれにおいても基材シート4の各帯状部41の表面への固着が保持される範囲で設定されることが好ましい。具体的には、吸水性ポリマー材1が粒状である場合、吸水性ポリマー材1の平均粒径は、吸収体10の液吸収性の観点から、膨潤する前の状態で、200μm以上が好ましく、250μm以上がより好ましく、300μm以上が更に好ましい。また、前記平均粒径は、各帯状部41の表面への固着性の観点から、1000μm以下が好ましく、650μm以下がより好ましく、500μm以下が更に好ましい。具体的には、前記平均粒径は200μm以上1000μm以下が好ましく、250μm以上650μm以下がより好ましく、300μm以上500μm以下が更に好ましい。なお、吸水性ポリマー材1が「膨潤する前の状態」とは、室温22℃、湿度50%で平衡状態に達した後の状態をいう。吸水性ポリマー材1の平均粒径は、後述する(平均粒径の測定方法)で測定される粒径である。
吸水性ポリマー材1及び接合基部2が粒状である場合、接合基部2の平均粒径は、吸水性ポリマー材1の平均粒径よりも小さいことが好ましい。液吸収性複合材3における吸水性ポリマー材1と接合基部2の平均粒径の比は、5:1〜100:1であることが好ましく、8:1〜70:1であることがより好ましく、10:1〜50:1であることが更に好ましい。これにより、吸水性ポリマー材1の表面を接合基材2で覆う際に隙間が生じ、吸水性ポリマー材1の吸水性を発揮することができる。
(平均粒径の測定方法)
吸水性ポリマー材1及び接合基部2の平均粒径は下記の方法により測定される値である。
まず、市販の製品等から分析する場合には、有機溶媒を用いて、接着剤を溶解させ、吸収性ポリマーが固着した不織布を取り出す。次いで、日本電子株式会社製の走査電子顕微鏡JCM−5100(商品名)を使用し、基材シート4に固着されている液吸収性複合材3を撮影する(測定する吸水性ポリマー材1又は接合基部2が測定できる倍率に調整、20サンプル測定)。撮影した画像の長軸径を粒径とし、20サンプルの平均値を平均粒径とする。なお、吸水性ポリマー材1と接合基部2の見分け方は、吸水により形状変形を起こすかどうかで判別できる。
液吸収性複合材3において、吸水性ポリマー材1の表面における接合基部2の被覆の程度は、各帯状部41の表面への固着性(安定性)と吸水性ポリマー材1の吸水性との関係で設定できる。基材シート4の各帯状部41の表面への固着性の観点からは、吸水性ポリマー材1の表面における接合基部2の被覆の程度は高いほど好ましい。一方、吸水性ポリマー材1の吸水性の観点からは、吸水性ポリマー材1の表面における接合基部2の被覆の程度は低いほど好ましい。前記被覆の程度は、両性能のバランスを考慮して設定できる。
吸水性ポリマー材1の表面における接合基部2の被覆の程度は、例えば、液吸収性複合材3における吸水性ポリマー材1と接合基部2の質量比として示すことができる。なお、接合基部2の質量とは、1つの液吸収性複合材3において接合基部2として存在する樹脂成分全体の質量である。したがって、接合基部2が1つの液吸収性複合材3に複数ある場合は、該複数の接合基部2の樹脂成分の合計質量である。液吸収性複合材3における吸水性ポリマー材1と接合基部2の質量比は、30:1〜2:1であることが好ましく、15:1〜3:1であることがより好ましく、10:1〜4:1であることが更に好ましい。
また、吸水性ポリマー材1の表面における接合基部2の被覆の程度は、下記のSEM観察による測定により得られる接合基部2の被覆率(面積率)として示すこともできる。該被覆率は、6%以上80%以下であることが好ましく、8%以上60%以下であることがより好ましく、10%以上40%以下であることが更に好ましい。
(被覆率の測定方法)
液吸収性複合材3における接合基部2の被覆率は、次の方法により測定することができる。
日本電子株式会社製の走査電子顕微鏡JCM−5100(商品名)を使用し、液吸収性複合材3を静置し、サンプルの測定する面に対して垂直の方向から撮影した画像(測定する液吸収性複合材3が測定できる倍率に調整)を印刷し、透明PET製シート上に液吸収性複合材3全体の面積と、接合基部2それぞれの面積をなぞる。前記の画像を二値化処理する。前記二値化した画像を用い、液吸収性複合材3の面積と接合基部2の面積を得る。被覆率(%)=接合基部2の合計面積/液吸収性複合材3の面積×100として算出する。測定は10ヶ所行い、平均して被覆率とする。
本実施形態において、不織布からなる基材シート4について、液吸収性複合材3が固着される帯状部41の繊維5が、図4に示すように、帯状部41における起毛した繊維51(以下、起毛繊維51ともいう。)であることがより好ましい。起毛繊維51とは、帯状部41の本体を構成する繊維集合部52の表面から繊維が飛び出した部分をいう。起毛繊維51は、繊維の一端が他の繊維と接合せずに自由端となって飛び出した部分であってもよく、ループ状に飛び出した部分であってもよい。このことから、起毛繊維51は、繊維集合部52よりも繊維間距離の大きい領域にある繊維であるといえる。この起毛繊維51が基材シート4の帯状部41の平面上から飛び出していることで、液吸収性複合材3とよく絡み、液吸収性複合材3上の接合基部2と繊維が接触しやすいため、液吸収性複合材3の固着性が向上する。なお、起毛は、バフィング処理(起毛処理)など通常用いられる種々の方法により行うことができる。
また、起毛繊維51は繊維集合部52の繊維よりも可動域が大きいため、液吸収性複合材3の水膨潤時に、起毛繊維51同士の間隔が広がりやすい。そのため、液吸収性複合材3が起毛繊維51に固着されていると、液吸収性複合材3の膨潤する余地が繊維集合部4Aよりも大きくなり好ましい。また、隣接する液吸収性複合材3同士の間隔も広がり、膨潤時のゲルブロッキング及びそれによる吸収阻害が生じ難くなり好ましい。また、肌に触れたときの柔らかさが向上する。
本実施形態において、吸収体10の液吸収前の厚みは、薄型化による装着感の向上の観点から、3.0mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、2.0mm以下が更に好ましい。また、吸収体10の液吸収前の厚みは、吸水性ポリマーの保持量の確保と固定性の観点から、0.5mm以上が好ましく、0.8mm以上がより好ましく、1.0mm以上が更に好ましい。吸収体の厚みは、後述する測定方法により確認することができる。
吸収体10において、ゲルブロッキングを防止し優れた吸収性能を実現する観点から、液の吸収前後における厚みの変化が2倍以上であることが好ましく、2.5倍以上であることがより好ましく、3倍以上であることが更に好ましい。また、液の吸収前後における厚みの変化は、液吸収後における装着感の向上の観点から、18倍以下であることが好ましく、10倍以下であることがより好ましく、8倍以下であることが更に好ましく、6倍以下であることが特に好ましい。
また、吸収体10において、液吸収後の厚みは、薄型化による装着感の向上の観点から、30mm以下が好ましく、25mm以下がより好ましく、20mm以下が更に好ましい。また、液吸収後の厚みは、ゲルブロッキングを防止し優れた吸収性能を実現する観点から、1.0mm以上が好ましく、1.6mm以上がより好ましく、2.0mm以上が更に好ましい。
(吸収体の厚みの測定方法)
液吸収前及び液吸収後における吸収体の厚みは次の方法により測定することができる。
(1)液吸収前(吸液前)の測定
評価対象の製品から、コールドスプレーを用いてホットメルト接着剤の接着力を弱め、各部材を丁寧に剥がして吸収体を取り出し、吸収体を幅方向に切断する。吸収体の切断面を、株式会社キーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−1000で測定する部位が十分に視野に入り測定できる大きさに拡大し、0.05kPaの圧力がかかるように重りを吸収体の上に置き、厚みを測定する。測定は、10回行い、平均値を液吸収前の吸収体の厚みとする。
(2)液吸収後(吸液後)の測定
評価対象の製品に含まれるすべてのギャザーを切り取るなどの手段で無効化し、フラットな形状にする。十分な量の人工尿(液がなくならない)に表面材側から液面に30分漬ける。表面材を下側にして金網の上に30分静置し、吸収しきれなかった液をきる。製品から各部材を丁寧に剥がして吸収体を取り出し、吸収体を幅方向に切断する。吸収体の切断面を、株式会社キーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−1000で測定する部位が十分に視野に入り測定できる大きさに拡大し、0.05kPaの圧力がかかるように重りを吸収体の上に置き、厚みを測定する。測定は、10回行い、平均値を液吸収後の吸収体の厚みとする。
このように、本発明の吸収体は、吸水性ポリマー材1又は液吸収性複合体3の基材シート4(帯状部41)への固定性が高く、脱落が抑制されている。そのため、本発明の吸収体は、従来ものから更なる薄型化とともに、液吸収前の吸水性ポリマー材1又は液吸収性複合体3の脱落及び移動が抑えられ、肌に触れたときの異物感が抑えられる。すなわち、吸収体の薄型化による吸収性物品の柔らかさの向上とともに、前記異物感が抑えられて、装着感が向上する。さらに吸収後において、吸水性ポリマー材1又は液吸収性複合体3の脱落による吸収体の型崩れが抑えられ、この点からも装着感が向上する。
また、本発明の吸収体は、液吸収性複合体3が帯状部41の表面に露出して分散固定されているので、液膨潤を許容する空間を大きく有し、液吸収阻害の原因となるゲルブロッキングが生じ難い。加えて、帯状部41が有する変形性により、液吸収時に液膨潤を許容する空間が拡張され、ゲルブロッキングが更に抑えられて液吸収性能が向上する。
次に、本発明の吸収体の好ましい製造方法について、基材シートが不織布からなる場合として説明する。なお、下記(液吸収性複合材の形成工程)と(帯状部の形成工程)とは、別処理工程であり、必ずしもこの順で行われる場合に限らず、同時平行で行われてもよいし、逆の順に行われてもよい。
(液吸収性複合材の形成工程)
予め準備した吸水性ポリマー材に加水して混練する。次いで、熱融着性を有する樹脂成分を添加して混練する。前記加水により吸水性ポリマー材の表面に粘着性を生じさせ、これにより熱溶融性の樹脂成分からなる接合基部を形成し易くする。そのため、加水は、粘着性を生じさせる程度であればよい。具体的には、吸水性ポリマー材に対する質量比で、水を10倍程度加えることが好ましい。吸水性ポリマー材としては、吸収性物品等に通常用いられるものを特に制限なく用いることができる。
次いで、加水し前記樹脂成分を添加した吸水性ポリマー材に対し、乾燥、粉砕、分級などの処理を行って、本発明の吸収体に用いられる液吸収性複合材を得る。
なお、上記混練、乾燥、粉砕及び分級には、通常用いられる装置を特に制限なく用いることができる。
(帯状部の形成工程)
基材シートとなる原料不織布に対して帯状部を区分するスリット部を形成するために、通常用いられる種々のカット処理を特に制限なく採用することができる。例えば、周面に複数のカッター刃を備えるロータリーダイと、ロータリーダイに対向配置された、周面が平坦な受けロールとの間に前記原料不織布を搬送してカット処理することができる。カッター刃の向きによって、基材シートにおける、帯状部の長手方向の向きを決めることができる。カッター刃の長さによって、帯状部41の長手方向Y1の長さS1を適宜設定することができ、カッター刃の間隔によって、帯状部41の幅方向X1の長さW1を適宜設定することがでる。
また、基材シートをなす不織布の起毛した繊維に液吸収性複合材3を固着させる場合は、帯状部の形成工程の前後において、原料不織布の液吸収性複合材3を固着させる面に対し、バフィング処理など通常用いられる種々の処理を施す。
(液吸収性複合材の固着工程)
スリット部が形成された原料不織布に対して、液吸収性複合材3を散布する。その後、基材シートの各帯状部の表面と液吸収性複合材が接触しやすくする目的で、必要により、液吸収性複合材の上から加圧することが好ましい。この時点での加圧は、5kgのローラーを1往復させる程度の加圧とすることが好ましい。なお、原料不織布は、通常、長尺でロール状にされたものから巻き出されて使用するため、液吸収性複合材を散布する前に、必要により熱風回復処理しておくことが好ましい。また、散布前に必要により毛羽加工しておくことが好ましい。
次いで、液吸収性複合材を散布した基材シートに対して加熱処理を行って、接合基部及び基材シートの繊維を溶融一体化させる。ここでの加熱処理は、通常不織布に用いられる方法を特に制限なく採用することができる。その加熱温度は、基材シートの繊維の融点又は接合基部の融点のうち、高い融点に対して3℃から50℃高いことが好ましく、5℃から30℃高いことがより好ましい。なお、基材シートが熱溶融しない成分からなる場合は、接合基部の融点に対して上記範囲の加熱温度とすることが好ましい。該加熱処理が熱風処理である場合、熱風の風速は、1m/s以上10m/s以下に設定され、好ましくは1.5m/s以上8m/s以下に設定される。この熱風の風速は、上記の下限以上とすることで、基材シートの繊維及び接合基部への熱伝達し、確実に溶融固着させることができ、固定性が担保できる。一方、上記の上限以下とすることで、繊維へ熱が当たりすぎず、基材シートの風合いが良くなる。
本発明の吸収体は、種々の分野に適用できる。例えば生理用ナプキン、パンティライナー、使い捨ておむつ、失禁パッドなどの身体から排出される液の吸収に用いられる吸収性物品に液保持部として好適に用いられる。
本発明の吸収体を含む吸収性物品は、典型的には、前記吸収体を肌側の表面シートと非肌側の裏面シートとで挟持して構成される。吸収性物品の構成部材には、当該技術分野において通常用いられている材料を特に制限無く用いることができる。例えば、表面シートとしては、液透過性のある肌触りの柔らかいものを用いることができ、例えば、エアスルー不織布等の各種の不織布などが挙げられる。また、表面シートは、複数の不織布からなるものでもよく、不織布と他の素材との組み合わせからなるものであってもよい。裏面シートとしては、熱可塑性樹脂のフィルムや、該フィルムと不織布とのラミネート等の液不透過性ないし撥水性のシートを用いることができる。裏面シートは水蒸気透過性を有していてもよい。吸収性物品は更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。例えば吸収性物品を使い捨ておむつや生理用ナプキンに適用する場合には、表面シート上の左右両側部に一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳しく説明するが、本発明はこれにより限定して解釈されるものではない。なお、本実施例において「部」および「%」とは特に断らない限りいずれも質量基準である。
(実施例1)
(1)液吸収性複合材の調製
前述した(液吸収性複合材の製造方法)に基づいて液吸収性複合材を調製した。具体的には、花王株式会社製、商品名「メリーズパンツさらさらエアスルーLサイズ」(2016年製)の吸収体から取り出した吸水性ポリマー材30gに300gのイオン交換水を加えニーダーで5分間混合しながら均等に膨潤させた。次いで、接合基部となる熱溶融性の樹脂成分であるポリエチレンパウダー「XM−220」(商品名、三井化学株式会社製)5.0gを前記ニーダーに投入して更に10分間混合した。その後、電気乾燥機を用いて、105℃にて8時間乾燥を行った。次いで、粉砕機(大阪ケミカル製、ワンダークラッシャーWC−3L)を用いて粉砕し、電磁ふるいを用いて分級を行い、106μmより小さい粒径、850μmより大きい粒径を除去することで、実施例1の液吸収性複合材を得た。この液吸収性複合材における接合基部の被覆率は、前述した(被覆率の測定方法)に基づいて測定した結果、24%であった。
(2)吸収体の作製
基材シートとなる長尺シート状の原料不織布(坪量25g/m)の1面に、バフィング処理(起毛処理)を施して起毛繊維を形成した。なお、この原料不織布は、構成繊維として、芯がポリエチレンテレフタレート(融点258℃)で鞘がポリエチレン(融点135℃)からなる2.4dtex×51mmの芯鞘型複合繊維を用いた。
次いで、起毛処理をした原料不織布に対しスリット部を形成して裁断し、帯状部と非スリット部とを備える、大きさ135mm×280mmの基材シートを作製した。作製した基材シートにおいては、帯状部の長手方向Y1を基材シートの長手方向Y3に向け、該帯状部の長手方向の前後端に非スリット部が配置された構成とした。帯状部の長手方向Y1の長さS1及び幅方向X1の長さW1はそれぞれ224mm、1.5mmであり、作製された基材シートにおいて、帯状部は90本配されていた。
前記基材シートの帯状部に上述の液吸収性複合材を5.8g散布し、飛散しないように5kgのローラーを1往復させて加圧した。次いで、140℃の熱風を風速1.4m/sで3分間を吹き付ける熱風処理を行い、液吸収性複合材の接合基部及び基材シートの構成繊維の表面成分を溶融一体化させる処理を行った。すなわち、液吸収性複合材を接合基部を介して基材シートの繊維に固着させる処理を行った。
以上の処理を経て、実施例1の吸収体試料を作製した。
この吸収体試料S1について電子顕微鏡を用いて確認したところ、液吸収性複合材は基材シートの起毛繊維の表面に接合されていた。また、液吸収性複合材3には、熱溶融性の樹脂成分であるポリエチレンパウダーからなる接合基部が複数、吸水性ポリマー材の表面に形成されていた。液吸収性複合材は、該接合基部を介して基材シートの起毛繊維に固着されていることを確認した。以下、実施例2〜5においても同様であった。
(3)おむつの作製
花王株式会社製、商品名「メリーズパンツさらさらエアスルーLサイズ」(2016年製)から吸収体を取り除き、その代わりに、吸収体試料を導入し、評価用のベビー用おむつを作製した。
(実施例2)
接合基部となるポリエチレンパウダーの量を1.0gとし、被覆率を8%とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の吸収体試料を作製した。また、別途、吸収体試料を用いて、実施例1と同様にして、実施例2の評価用のベビー用おむつを作製した。
(実施例3)
接合基部となるポリエチレンパウダーの量を15.0gとし、被覆率を73%とした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の吸収体試料を作製した。また、別途、吸収体試料を用いて、実施例1と同様にして、実施例3の評価用のベビー用おむつを作製した。
(実施例4)
基材シートに起毛処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、実施例4の吸収体試料を作製した。また、別途、吸収体試料を用いて、実施例1と同様にして、実施例4の評価用のベビー用おむつを作製した。
(比較例1)
基材シートを、帯状部を有さないものとした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の吸収体試料を作製した。また、別途、吸収体試料を用いて、実施例1と同様にして、比較例1の評価用のベビー用おむつを作製。
(比較例2)
基材シートを、帯状部を有さないものとした以外は、実施例4と同様にして、比較例2の吸収体試料を作製した。また、別途、吸収体試料を用いて、実施例1と同様にして、比較例2の評価用のベビー用おむつを得た。
(比較例3)
吸収体の液保持部を、坪量150g/mのパルプ繊維と坪量250g/mの吸水性ポリマー材(実施例1と同様のもの)との混合積繊体とし、両面が凹凸面のない平坦な形状として作製し、その外表面をティッシュペーパーで被覆して、比較例3の吸収体試料とした。また、別途、吸収体試料を用いて、実施例1と同様にして、比較例3の評価用のベビー用おむつを作製した。
(比較例4)
パルプ繊維の坪量を75g/mとした以外は、比較例3と同様にして、比較例4の吸収体試料を作製した。また、別途、吸収体試料を用いて、実施例1と同様にして、比較例4の評価用のベビー用おむつを作製した。
(試験)
1.各吸収体試料の厚みの測定
前述した(吸収体の厚みの測定方法)の、(1)液吸収前(吸液前)の測定及び(2)液吸収後(吸液後)の測定に記載した各測方法に基づいて、実施例1〜4、比較例1〜4の各吸収体試料の吸液前及び吸液後の厚みを測定した。
2.固定性
吸収体の中心を幅方向に切断する。切断面を下に向けて、手で50回振とうした。
担持率=(振とう前の吸水性ポリマー材重量(g)-脱落した吸水性ポリマー材重量(g))/振とう前の吸水性ポリマー材重量(g)x100
で算出した。
3.吸収時間(sec)
吸収時間の測定は、評価対象のおむつ上に3.5kPaの圧力を均等にかけ、試験体のほぼ中央に設置した断面積1000mmの筒を当て、そこから人口尿を注入した。10分ごとに40gずつ4回にわたり、計160gの人工尿を注入し、4回目の注入の際に円筒から液がおむつ表面から全てなくなる時間を測定した。3回測定し、その平均を吸収時間とした。
前記測定方法で用いた人工尿の組成は次の通り。尿素1.94質量%、塩化ナトリウム0.7954質量%、硫酸マグネシウム(七水和物)0.11058質量%、塩化カルシウム(二水和物)0.06208質量%、硫酸カリウム0.19788質量%、ポリオキシエチレンラウリルエーテル0.0035質量%及びイオン交換水(残量)。
上記の各試験の結果は下記表1に示す通りであった。
Figure 2018161241
上記表1に示す通り、比較例1及び2の吸収体では、平坦な基材シートに液吸収性複合材を固着させて厚みが1mm未満と薄型化されていた一方で、吸収時間が300秒を越えても液が入らなくなってしまっていた。これは、基材シートが帯状部を有さないために、吸液時の液吸収性複合材(吸水性ポリマー材)の膨潤空間を確保することが出来ず、ゲルブロッキングを引き起こしていたことによると思われる。
また、比較例3及び4の吸収体はパルプ繊維を含んでおり、液吸収前において1mmを超える厚みを有していた。厚みのある分だけ、吸収時間は80秒、95秒と、比較例1及び2より短時間であった。比較例4においては、比較例3よりもパルプ繊維坪量を下げて厚みを薄くした分、ゲルブロッキングが見られ吸収速度が下がっていた。固定性も比較例3よりも悪かった。したがって、比較例3及び4は、吸収体の薄型化と液吸収性の向上とは両立できていなかった。
これに対し、実施例1〜4の吸収体は、帯状部を有するシート状の基材シートに液吸収性複合材を固着させて薄型化され、液吸収前の厚みは1mm未満であった。同時に、4回合計160gの人工尿を全て吸収することができ、しかも時間は34秒〜52秒の間で1分もかからなかった。これは、同じ薄型化した比較例1及び2が達成し得ない優れた吸収時間であり、また、パルプ繊維を含む比較例3及び4の約3分の1の吸収時間であって、吸収性能に優れていた。これは、基材シートが有する帯状部が、吸水性ポリマー材の液吸収膨潤時に変形して膨潤空間を確保することができたことによるものであると考えらえる。すなわち、吸収阻害の原因となるゲルブロッキングを抑えて、高い吸収速度を保持できたものと考えられる。また、実施例1〜4において、液吸収前の厚みと液吸収後の厚みの差が適度に生じることにより、吸水性ポリマー材の距離が離れやすく(膨らむ空間が確保でき)、吸収速度が速くなっていた。
以上のとおり、実施例1〜4は、薄型化と液吸収の向上とを両立できていた。
1 吸水性ポリマー材
2 接合基部
3 液吸収性複合材
4 基材シート
41 帯状部
42 スリット部
43 非スリット領域
45 帯状部の配置領域(可撓吸収部)
46 可動吸収部
5 繊維
10 吸収体

Claims (8)

  1. 複数の帯状部を備えた基材シートを有し、
    吸水性ポリマー材の表面に熱溶融性の樹脂成分を含む接合基部を有する液吸収性複合材が、前記帯状部に、前記接合基部を介して固着されている、吸収体。
  2. 前記吸水性ポリマー材の液吸収膨潤時に、前記の隣接する帯状部同士が前記基材シート表面について互いに同一平面上にないように液吸収時の変形性を有する請求項1記載の吸収体。
  3. 前記接合基部は前記吸水性ポリマー材の表面に直接接合されている請求項1又は2記載の吸収体。
  4. 前記基材シートが、前記帯状部の長手方向の両端部に、非スリット領域を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収体。
  5. 前記基材シートが不織布である請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収体。
  6. 前記液吸収性複合材は、前記帯状部が備える起毛した繊維に固着されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収体。
  7. 前記非スリット領域が、前記吸収体を吸収性物品に組み込む際の接合領域である請求項4記載の吸収体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収体を有する吸収性物品。

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