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JP2018161044A - 太陽光発電システム - Google Patents

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JP2018161044A
JP2018161044A JP2018052322A JP2018052322A JP2018161044A JP 2018161044 A JP2018161044 A JP 2018161044A JP 2018052322 A JP2018052322 A JP 2018052322A JP 2018052322 A JP2018052322 A JP 2018052322A JP 2018161044 A JP2018161044 A JP 2018161044A
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真 小松
ジョバンニ フェララ
Ferrara Giovanni
ジョバンニ フェララ
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Abstract

【課題】簡易な構成で、光栄養生物を効果的に育成することができ、光電変換効率などの電気的な特性にも優れた太陽光発電システムを提供する。
【解決手段】光栄養生物を育成する育成空間の少なくとも一部を覆うように設置されており、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光を用いて発電する発電部を備える太陽電池モジュールを含む、太陽光発電システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光発電システム、かかるシステムを用いる光栄養生物(光合成生物)の育成施設及び光栄養生物を育成する育成方法に関する。
近年、化石燃料、原子力に替わる新たなエネルギー源として、太陽光を用いる太陽光発電が注目を集めており、種々の太陽光発電システムが利用されてきている。
例えば、下記特許文献1は、農園芸作物の生育に必要な光は透過させ、それ以外の光は太陽電池アレイに入射させて太陽光発電に利用することができる太陽光発電システムを備えた農園芸用施設を開示しており、波長800nm〜1200nmの光を反射し、波長400nm〜500nm及び波長600nm〜700nmの光を透過する部材を用いて、かかる部材に反射された光の少なくとも一部を、太陽電池アレイに入射させ、かつかかる部材を透過した光の少なくとも一部を、施設内部に入射させる態様を開示している。
また、下記特許文献2は、動植物の育成に最適な波長の光を必要な光量だけ施設内に導入して余剰な光で発電する可動式の太陽電池システムを開示しており、ハウス型の育成施設の天井部分に配置された可動太陽電池パネルと、壁部分に配置された可動太陽電池パネルとを備え、不透光である色素増感太陽電池セルと集電配線とはストライプ状などの様々な模様状に配置されており、これらの配置パターンを調整して太陽光の透過率を調整する態様を開示している。
特開2015−208288号公報 特開2009−129686号公報
しかしながら、上記特許文献1が開示する態様では、太陽電池以外に反射部材を用いる必要があるため、反射部材の設置場所が別途必要であり、光電変換効率を安定させるためにはこれらの種々の調整が必要となってしまうなど煩雑な処理が必要となってしまうばかりか、太陽電池には反射光のみが入射されるため、光電変換効率などの太陽電池の特性が低下してしまうおそれがある。
また、上記特許文献2が開示する態様では、可動機構、並びに模様状に配置される色素増感太陽電池セル及び集電配線を備える可動太陽電池パネルの構造が極めて複雑になってしまい、透過光の波長及び光量と可動太陽電池パネルへの入射光の波長及び光量とのバランスを調整することが困難であり、可動太陽電池パネルごとの透過光量及び/又は可動太陽電池パネルごとの発電量を一定に保つことが困難になってしまうおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、反射部材などを別途用いる必要がなく、簡易な構成で、太陽電池モジュールに入射する光のうちの特に波長700nm〜800nmの光を発電に利用して、徒長といった光栄養生物に対する悪影響を抑制しつつ、太陽電池モジュールを透過した光を用いて光栄養生物を効果的に育成することができ、光電変換効率などの電気的な特性にも優れた太陽光発電システムを提供することにある。
すなわち、本発明は下記[1]〜[14]を提供する。
[1]光栄養生物を育成する育成空間の少なくとも一部を覆うように設置されており、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光を用いて発電する発電部を備える太陽電池モジュールを含む、太陽光発電システム。
[2]前記太陽電池モジュールの波長700nm〜800nmにおける外部量子効率が10%以上である、[1]に記載の太陽光発電システム。
[3]前記太陽電池モジュールの波長700nm〜800nmにおける外部量子効率が20%以上である、[1]に記載の太陽光発電システム。
[4]前記太陽電池モジュールの波長700nm〜800nmにおける外部量子効率が30%以上である、[1]に記載の太陽光発電システム。
[5]前記太陽電池モジュールを透過した光における近赤外光の光量子束密度に対する赤色光の光量子束密度、緑色光の光量子束密度及び青色光の光量子束密度の和の比が、2.8以上である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の太陽光発電システム。
[6]前記太陽電池モジュールを透過した光における近赤外光の光量子束密度に対する赤色光の光量子束密度及び緑色光の光量子束密度の和の比が、2.0以上である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の太陽光発電システム。
[7]前記太陽電池モジュールを透過した光における近赤外光の光量子束密度に対する赤色光の光量子束密度の光量子束密度の和の比が、1.1以上である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の太陽光発電システム。
[8]前記太陽電池モジュールを透過した光における近赤外光の光量子束密度に対する緑色光の光量子束密度の光量子束密度の和の比が、1.0以上である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の太陽光発電システム。
[9]前記発電部は、
波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる基板と、
波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる第1電極と、
波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる第2電極と、
前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられており、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光の少なくとも一部を用いて電荷を生成する光電変換層とを含む、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の太陽光発電システム。
[10]前記太陽電池モジュールが、有機系太陽電池モジュール又は有機無機ハイブリッド系太陽電池モジュールである、[1]〜[9]のいずれか1つに記載の太陽光発電システム。
[11]前記太陽電池モジュールが、有機薄膜太陽電池モジュールである、[1]〜[10]のいずれか1つに記載の太陽光発電システム。
[12]前記光電変換層が、下記式(I)で表される構造単位及び下記式(II)で表される構造単位からなる群から選択される1以上の構造単位を含む高分子化合物を含む、[11]に記載の太陽光発電システム。
〔式(I)中、Zは下記式(Z−1)〜式(Z−8)で表される基を表す。Ar及びArは、置換基を有していてもよい3価の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい3価の芳香族複素環基を表す。Ar及びArは、同一であっても異なっていてもよい。〕
〔式(Z−1)〜式(Z−8)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよい1価の複素環基、置換アミノ基、アシル基、イミン残基、置換アミド基、酸イミド基、置換カルボキシル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、シアノ基又はニトロ基を表す。前記式(Z−1)、(Z−2)、(Z−4)、(Z−5)、(Z−6)、(Z−7)及び(Z−8)において、複数個あるRは同一であっても異なっていてもよい。〕
〔式(II)中、Arは2〜5個の芳香族炭素環環及び芳香族複素環が縮合した2価の縮合多環アリーレン基又は縮合多環ヘテロアリーレン基を表す。nは1〜6の整数を表す。Rは前述と同じ意味を表す。Rが複数個ある場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。〕
[13][1]〜[12]のいずれか1つに記載の太陽光発電システムを備える、光栄養生物用育成施設。
[14][1]〜[12]のいずれか1つに記載の太陽光発電システムを用いて、光栄養生物を育成する、光栄養生物の育成方法であって、
前記太陽電池モジュールを透過した波長400nm〜700nmの光と、前記太陽電池モジュールにより発電された電力とを用いて、前記育成空間内の前記光栄養生物を育成するステップを含む、光栄養生物の育成方法。
本発明の太陽光発電システム及びこれを用いる育成施設、育成方法によれば、簡易な構成で、効率的な太陽光発電と、光栄養生物の効果的な育成とを両立させることができる。
図1は、分光透過率の測定結果を示すグラフである。 図2は、有機薄膜太陽電池モジュールを構成している有機薄膜太陽電池の外部量子効率を示すグラフである。 図3は、葉身の形状及び表面の着色の分布と濃淡を示す写真図である。 図4は、培養された淡水クロレラサンプルのクロロフィルの吸収に由来する波長684nmにおける光学密度(OD)を示すグラフである。 図5は、分光透過率の測定結果を示すグラフである。 図6は、有機薄膜太陽電池モジュールを構成している有機薄膜太陽電池の外部量子効率を示すグラフである。 図7は、培養された淡水クロレラサンプルのクロロフィルの吸収に由来する波長684nmにおける光学密度(OD)を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、例示される数値等は、本発明の好適な例に過ぎず、したがって、本発明は例示された数値に限定されない。
1.太陽光発電システム
本実施形態にかかる太陽光発電システムは、光栄養生物を育成する育成空間の少なくとも一部を覆うように設置されており、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光を用いて発電する発電部を備える太陽電池モジュールを含む、太陽光発電システムである。
本実施形態にかかる太陽光発電システムは、太陽電池モジュールを含む。太陽電池モジュールは、発電部を含んでいる。発電部は、入射光を光電変換する機能を有する太陽電池モジュールの本質的な機能部である。
かかる太陽電池モジュールに含まれる発電部は、いわゆる太陽電池により構成される。本実施形態にかかる発電部を構成する太陽電池の例としては、単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池などの無機系太陽電池、CIGS化合物太陽電池などの化合物系太陽電池、色素増感太陽電池、有機薄膜太陽電池などの有機系太陽電池、ペロブスカイト太陽電池などの有機無機ハイブリッド系太陽電池が挙げられる。これらの中でも、製造コストの観点からは、有機系太陽電池が好ましく、さらには有機薄膜太陽電池がより好ましく、取り扱いの観点からは、支持基板、封止基板として可撓性のフィルムを用いたフィルム型の太陽電池が好ましく、製造コスト及び取り扱いの観点から、フィルム型の有機薄膜太陽電池が特に好ましい。
本実施形態にかかる太陽電池は、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる構成を有している。よって、太陽電池を構成する構成要素は、いずれも波長400nm〜700nmの光のうちの少なくとも一部を透過させることができる材料により構成される。
このように構成することにより、太陽電池モジュールにおいて光電変換に利用できる面積を最大化しつつ、光栄養生物に入射される光量を最大化することができる。
本実施形態において「波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過する」とは、波長400nm〜700nmの光の帯域に含まれる波長の光を所定の透過率で透過させることができることを意味する。
本実施形態にかかる太陽電池モジュールの発電部は、波長400nm〜700nmの光のうちの少なくとも一部を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光のうちの少なくとも一部を吸収する(透過させない)。太陽電池モジュールの発電部の波長400nm〜700nmの光の透過率は、10%以上であり、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上である。また、太陽電池モジュールの発電部の波長700nm〜800nmの光の透過率は50%以下であり、好ましくは30%以下であり、より好ましくは10%以下である。
無機系太陽電池の場合には、所定の厚さでは波長400nm〜700nmの光のうちの少なくとも一部を透過させることができない材料で形成された構成要素であっても、例えば、機能を損なわないことを条件として、構成要素の厚さを波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる程度に薄く構成することにより、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる構成とすることができる。
既に説明したとおり、本実施形態の太陽電池モジュールの発電部は、特に波長700nm〜800nmの光のうちの少なくとも一部を用いて発電する。かかる特性は、光電変換層の材料の選択により実現することができる。例えば、無機系太陽電池の場合には、結晶シリコン、セレン化銅インジウム・ガリウム(CIGS)を用いることにより実現することができ、色素増感太陽電池の場合には増感色素としてルテニウム錯体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、スクアリン誘導体を用いることにより実現することができ、ペロブスカイト太陽電池の場合には、CHNHPbIを用いることにより実現することができる。
本実施形態において「波長700nm〜800nmの光の少なくとも一部を用いて発電する」とは、波長700nm〜800nmの光の帯域に含まれる波長の光を所定の外部量子効率で光電変換することができることを意味する。なお、本実施形態の太陽電池モジュールの発電部は、本発明の目的を損なわないことを条件として、波長400nm〜700nmの光を発電にも用いることができる。
本実施形態にかかる太陽電池モジュール(発電部)の波長700nm〜800nmにおける外部量子効率は、10%以上であり、光電変換効率の観点から、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上である。
以下、本実施形態にかかる太陽光発電システムに好適に適用することができる太陽電池のうち、有機薄膜太陽電池について説明する。
<1>有機薄膜太陽電池
本実施形態の太陽電池モジュールを構成する有機薄膜太陽電池は、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる基板と、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる第1電極と、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる第2電極と、第1電極及び第2電極の間に設けられており、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光の少なくとも一部を用いて電荷を生成する光電変換層とを含む。
本実施形態の有機薄膜太陽電池は、通常、支持基板上に作製される。支持基板上に作製される有機薄膜太陽電池としては、例えば、支持基板、第1電極、光電変換層及び第2電極がこの順に積層されている有機薄膜太陽電池が挙げられる。
第1電極及び/又は第2電極と光電変換層との間には、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる中間層が設けられてもよい。中間層の例としては、電子輸送層、正孔輸送層が挙げられる。
本実施形態の有機薄膜太陽電池の例としては、支持基板、第1電極(陰極)、電子輸送層、光電変換層、正孔輸送層及び第2電極(陽極)がこの順に積層されている有機光電変換素子が挙げられる。
(支持基板)
本実施形態の支持基板は、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる基板である。支持基板には、太陽電池及び太陽電池モジュールを作製する際に化学的に変化することがない基板が好適に用いられる。支持基板は、リジッドな基板であっても、可撓性基板(薄板状の基板、フィルムなど)であってもよい。支持基板の例としては、ガラス基板、プラスチック基板、シリコン基板、高分子フィルム及びこれらの組み合わせが挙げられる。支持基板は、例えば、育成空間に入射する光の波長、光量、育成空間の温度などを調整するための成分、部材を含んでいてもよい。このような成分、部材の例としては、光栄養生物にとって、一般的には有害と考えられる紫外線の入射量を調整するための紫外線吸収剤、紫外線反射剤、紫外線遮蔽フィルム(例えば、BRAINTEC, INC.社製、SUV400ニュートラル70)、紫外線反射フィルムが挙げられる。
本実施形態において、支持基板としては、光栄養生物に入射する光量及び太陽電池で光電変換する光量を確保する観点から、波長400nm〜1200nmの光の透過率が10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、50%以上である支持基板を用いることがさらに好ましい。
(第1電極及び第2電極)
ここで、支持基板に近い方の電極を第1電極とし、支持基板から遠い方の電極を第2電極とする。第1電極及び第2電極は、陽極又は陰極である。換言すると、第1電極及び第2電極のうちのいずれか一方が陽極であり、他方が陰極である。
第1電極及び第2電極は、光栄養生物に入射する光量及び太陽電池で光電変換する光量を確保する観点から、波長400nm〜1200nmの光の透過率が10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。第1電極及び第2電極は、遮熱の効果の観点から、第1電極及び第2電極のうちの少なくとも一方が、波長1500nm〜2500nmの光の反射率が10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。
波長400nm〜1200nmの光の透過率が10%以上である、光透過性の高い電極の例としては、導電性の金属酸化物薄膜、金属薄膜、導電性物質のナノ粒子薄膜、導電性物質のナノワイヤー薄膜、導電性物質のナノチューブ薄膜、高分子化合物薄膜、金属メッシュが挙げられる。
第1電極及び第2電極の材料である金属酸化物の例としては、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド(IZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)が挙げられる。
第1電極及び第2電極は、導電性物質のナノ粒子、ナノワイヤー又はナノファイバーのみから構成されていてもよく、導電性物質のナノ粒子、ナノワイヤー又はナノファイバーが、導電性ポリマーなどの所定の媒体中に分散して配置された構成を有していてもよい。
高い光電変換効率を得る観点から、第1電極及び第2電極の材料は、ITO、IZO、GZO、酸化スズ又は銀ナノワイヤーであることが好ましい。
第1電極及び/又は第2電極における、波長400nm〜1200nmの光の透過率を10%以上とすることができ、かつ波長1500nm〜2500nmの光の反射率を10%以上とすることができる材料としては、ITO、IZO、GZO、金属薄膜、ITO又はIZO又はGZOと金属薄膜との組み合わせ、及び銀ナノワイヤーが挙げられる。
波長1500nm〜2500nmの光の反射率が10%以上である電極を用いることにより、波長1500nm〜2500nmの光(熱線)を反射して、太陽電池、育成施設内の温度上昇を効果的に抑制することができる。
光の透過性の低い材料であっても、例えば、厚さを薄くすることによって、所定の光の透過性を確保できる場合がある。この場合に用いられ得る第1電極及び第2電極の材料の例としては、金属、導電性高分子(導電性ポリマー)が挙げられる。
この場合の第1電極及び第2電極の材料である金属の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム、及びこれらのうち2種以上の合金、又は、1種以上の前記金属と金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン及び錫からなる群から選ばれる1種以上の金属との合金が挙げられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金が挙げられる。
また、この場合の第1電極及び第2電極の材料である導電性高分子の例としては、グラファイト、グラファイト層間化合物、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体が挙げられる。
(電子輸送層)
光電変換層から陰極への電子輸送の効率を高める観点、及び陰極の剥離を抑制する観点から、本実施形態にかかる有機薄膜太陽電池は、光電変換層と陰極との間に電子輸送層を備えることが好ましい。
電子輸送層は、電子輸送性材料を含む。電子輸送性材料は、有機化合物であっても無機化合物であってもよい。有機化合物である電子輸送性材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
電子輸送性材料である有機化合物のうちの低分子化合物の例としては、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、フラーレン類及びその誘導体、バソクプロイン等のフェナントレン誘導体が挙げられる。
電子輸送性材料である有機高分子化合物のうちの高分子化合物の例としては、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミン残基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、PEIE(ポリエチレンイミンエトキシレート)、PEI(ポリエチレンイミン)が挙げられる。
有機化合物である電子輸送性材料は、高い光電変換効率を得る観点から、これらの中でも、ポリフルオレン誘導体、PEIE(ポリエチレンイミンエトキシレート)、PEI(ポリエチレンイミン)が好ましい。
無機化合物である電子輸送性材料としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム、ITO、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)が挙げられる。これらの中でも、酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛又はアルミニウムドープ酸化亜鉛が好ましく、酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛又はアルミニウムドープ酸化亜鉛のナノ粒子を用いることがより好ましい。酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛又はアルミニウムドープ酸化亜鉛のナノ粒子の平均粒子径は、1nm〜1000nmであることが好ましく、10nm〜100nmであることがより好ましい。当該平均粒子径は、レーザー光散乱法や、X線回折法によって測定することができる。
本実施形態の有機薄膜太陽電池の電子輸送層は、光栄養生物に入射する光量及び太陽電池で光電変換する光量を確保する観点から、波長400nm〜1200nmの光の透過率が10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。光電変換層から陰極への電子輸送の効率の観点から、電子輸送層の厚さは0.1nm〜300nm程度であることが好ましく、1nm〜100nmであることがより好ましい。
(光電変換層)
本実施形態の有機薄膜太陽電池が有する光電変換層は、少なくとも1つの有機半導体材料を含む。本実施形態にかかる有機半導体材料は、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光の少なくとも一部を用いて電荷を生成する。ここで、光電変換層は、波長700nm〜800nmの光以外にも、本発明の目的を損なわないことを条件として、波長400nm〜700nmの光のうちの一部の光、すなわち透過光以外の光を用いて電荷を生成する態様とすることができる。
(i)有機半導体材料
本実施形態の光電変換層が含む有機半導体材料は、光栄養生物に入射させる光量及び光電変換効率の観点から、下記式(I)で表される構造単位及び下記式(II)で表される構造単位からなる群より選ばれる1種以上の構造単位を有することが好ましい。
前記式(I)中、Zは下記式(Z−1)〜式(Z−8)で表される基を表す。Ar及びArは、3価の芳香族炭化水素基または3価の芳香族複素環基を表す。Ar及びArは、同一であっても異なっていてもよい。
前記式(Z−1)〜式(Z−8)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよい1価の複素環基、置換アミノ基、アシル基、イミン残基、置換アミド基、酸イミド基、置換カルボキシル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、シアノ基またはニトロ基を表す。式(Z−1)、(Z−2)、(Z−4)、(Z−5)、(Z−6)、(Z−7)及び(Z−8)において、複数個あるRは、同一であっても異なっていてもよい。
なお、本明細書で例示される基が有し得る置換基の例としては、特に特定する場合を除き、フッ素原子、炭素原子数1〜60のアルキル基、アルコキシ基、アリール基及びヘテロアリール基が挙げられる。
また、「置換」と付された基は、その基がさらに置換基を有していることを意味している。この場合の置換基の例としては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基及びヘテロアリール基が挙げられる。
前記式(II)中、Arは2〜5個の芳香族炭素環及び/又は芳香族複素環が縮合した2価の縮合多環アリーレン基若しくは縮合多環ヘテロアリーレン基を表す。nは1〜6の整数を表す。Rは前述と同じ意味を表す。Rが複数個ある場合、それらは互いに独立に同一でも異なっていてもよい。
(ii)式(I)で表される構造単位
式(I)中、Ar及びArで表される3価の芳香族炭化水素基又は3価の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素又は置換基を有していてもよい芳香族複素環式化合物から、芳香族炭素環又は芳香族複素環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子を3個除いた残りの原子団を表す。
3価の芳香族炭化水素基及び3価の芳香族複素環基の炭素原子数は、通常2〜60であり、好ましくは4〜60であり、より好ましくは4〜20である。前記炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
3価の芳香族炭化水素基又は3価の芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、1価の複素環基、置換アミノ基、アルケニル基、アルキニル基及びシアノ基が挙げられる。
Rで表される水素原子は、軽水素原子であっても重水素原子であってもよい。
Rで表されるハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
Rで表される置換基を有していてもよいアルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。
直鎖状のアルキル基の炭素原子数は、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
分岐状及び環状のアルキル基の炭素原子数は、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソアミル基、2−エチルブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−n−プロピルヘプチル基、アダマンチル基、n−デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルオクチル基、2−n−ヘキシル−デシル基、n−ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基等の非置換アルキル基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3−フェニルプロピル基、3−(4−メチルフェニル)プロピル基、3−(3,5−ジ−n−ヘキシルフェニル)プロピル基、6−エチルオキシヘキシル基等の置換アルキル基が挙げられる。
アリール基は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。
Rで表される置換基を有していてもよいアリール基の炭素原子数は、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜10である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
置換基を有していてもよいアリール基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基、2−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、4−フェニルフェニル基及びこれらが置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アリール基、フッ素原子等を有する基が挙げられる。
Rで表される置換基を有していてもよいアルコキシ基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。
直鎖状のアルコキシ基の炭素原子数は、通常1〜40であり、好ましくは4〜10である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
分岐状及び環状のアルコキシ基の炭素原子数は、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
置換基を有していてもよいアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基が挙げられる。
Rで表される置換基を有していてもよいアリールオキシ基の炭素原子数は、通常6〜60であり、好ましくは7〜48である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
置換基を有していてもよいアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、1−アントラセニルオキシ基、9−アントラセニルオキシ基、1−ピレニルオキシ基及びこれらが置換基としてアルキル基、アルコキシ基、フッ素原子等を有する基が挙げられる。
Rで表される置換基を有していてもよいアルキルチオ基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。
直鎖状のアルキルチオ基の炭素原子数は、通常1〜40であり、好ましくは4〜10である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
分岐状及び環状のアルキルチオ基の炭素原子数は、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
置換基を有していてもよいアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基及びトリフルオロメチルチオ基が挙げられる。
Rで表されるアリールチオ基の炭素原子数は、通常6〜60であり、好ましくは7〜48である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
置換基を有していてもよいアリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基、炭素原子数1〜12のアルキルオキシフェニルチオ基、炭素原子数1〜12のアルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基及びペンタフルオロフェニルチオ基が挙げられる。
1価の複素環基とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち1個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。1価の複素環基には、前記複素環式化合物が芳香族複素環式化合物である、芳香族複素環基が含まれる。
芳香族複素環式化合物には、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾシロール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、及びフェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物が含まれる。
Rで表される置換基を有していてもよい1価の複素環基は、1価の芳香族複素環基であることが好ましい。
1価の複素環基の炭素原子数は、通常、2〜60であり、好ましくは4〜20である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
置換基を有していてもよい1価の複素環基としては、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、及びこれらが置換基としてアルキル基、アルコキシ基等を有する基が挙げられる。
Rで表される置換アミノ基は、2個の置換基を有するアミノ基である。置換アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましい。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基及びジアリールアミノ基が挙げられる。
置換アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4−メチルフェニル)アミノ基、ビス(4−tert−ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
Rで表されるアシル基は、炭素原子数が通常2〜20であり、好ましくは2〜18である。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロベンゾイル基が挙げられる。
イミン残基は、イミン化合物から水素原子1個を除いた残基である。イミン残基は、−N=C−R1又は−C=N−R1で表される。ここでR1は、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R1で表される、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基は、既に説明したRで表される、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基と同義である。
イミン化合物とは、その分子内に、−N=C−で表される基を有する有機化合物である。イミン化合物としては、例えば、アルジミン、ケチミン及びこれらに含まれる窒素原子に直接的に結合する水素原子が、アルキル基等で置換された化合物が挙げられる。
Rで表されるイミン残基の炭素原子数は、通常2〜20であり、好ましくは2〜18である。イミン残基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Rで表される置換アミド基の炭素原子数は、通常2〜20であり、2〜18であることが好ましい。
置換アミド基の具体例としては、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジペンタフルオロベンズアミド基が挙げられる。
Rで表される酸イミド基は、酸イミドの窒素原子に直接的に結合した水素原子を除いて得られる残基である。酸イミド基の炭素原子数は通常4〜20程度である。
酸イミド基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Rで表される置換カルボキシ基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基で置換されたカルボキシ基を表す。置換カルボキシ基の炭素原子数は通常2〜60であり、2〜48であることが好ましい。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
置換カルボキシ基の具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、シクロヘキシロキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシロキシカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、パーフルオロブトキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボニル基、パーフルオロオクチルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、及びピリジルオキシカルボニル基が挙げられる。
Rで表される置換基を有していてもよいアルケニル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよい。直鎖状のアルケニル基の炭素原子数は、通常2〜30であり、好ましくは3〜20である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
分岐状及び環状のアルケニル基の炭素原子数は、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。前記炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
置換基を有していてもよいアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、7−オクテニル基及びこれらが置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アリール基、フッ素原子等を有する基が挙げられる。
Rで表される置換基を有していてもよいアルキニル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよい。アルキニル基の炭素原子数は、通常2〜20であり、好ましくは3〜20である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
分岐状及び環状のアルキニル基の炭素原子数は、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まない。
置換基を有していてもよいアルキニル基としては、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、5−ヘキシニル基及びこれらが置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アリール基、フッ素原子等を有する基が挙げられる。
前記式(I)で表される構造単位としては、光電変換効率の観点から、下記式(III)で表される構造単位であることが好ましい。
前記式(III)中、Zは前述と同様の意味を表す。
式(III)で表される構造単位としては、例えば、下記式(501)〜式(506)で表される構造単位が挙げられる。
前記式(501)〜式(506)中、Rは、前述と同じ意味を表わす。Rが2個ある場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
前記式(501)〜式(506)で表される構造単位の中でも、光電変換効率の観点から、式(501)、式(502)、式(503)、式(504)、式(506)で表される構造単位が好ましく、式(501)、式(504)で表される構造単位がより好ましく、式(501)で表される構造単位が特に好ましい。
(iii)式(II)で表される構造単位
Arで表される芳香族炭素環及び芳香族複素環からなる群より選ばれる2個〜5個の環が縮合した2価の縮合多環アリーレン基又は2価の縮合多環ヘテロアリーレン基は、芳香族炭素環及び芳香族複素環からなる群より選ばれる2〜5個の環が縮合した環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団をいう。
2価の縮合多環アリーレン基又は縮合多環ヘテロアリーレン基の炭素原子数は、通常2〜60であり、好ましくは4〜60であり、より好ましくは4〜20である。
前記式(II)で表される構造単位としては、光電変換効率の観点から、下記式(IV)で表される構造単位であることが好ましい。
式(IV)中、X及びXは、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは前述と同じ意味を表す。2個あるRは、同一であっても異なっていてもよい。
原料化合物の入手性の観点から、前記式(IV)中、X及びXは、いずれも硫黄原子であることが好ましい。
(iv)その他の有機半導体材料
本実施形態の光電変換層は、光電変換層の正孔輸送性及び/又は電子輸送性を高める観点から、電子供与性化合物及び/又は電子受容性化合物として、式(I)で表される構造単位及び式(II)で表される構造単位からなる群より選ばれる1種以上の構造単位を有する有機半導体材料以外の有機半導体材料を含んでいてもよい。ここで、電子供与性化合物であるか、又は電子受容性化合物であるかは、これらの化合物のエネルギー準位から相対的に決定される。
光電変換層に含まれる電子供与性化合物としては、例えば、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、オリゴチオフェン及びその誘導体、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミン残基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体が挙げられる。
光電変換層に含まれる電子受容性化合物としては、例えば、炭素材料、酸化チタン等の金属酸化物、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン)等のフェナントロリン誘導体、フラーレン、フラーレン誘導体が挙げられ、好ましくは、酸化チタン、カーボンナノチューブ、フラーレン、フラーレン誘導体であり、特に好ましくはフラーレン、フラーレン誘導体である。
フラーレン及びフラーレン誘導体の例としては、炭素原子数が60、70、76、78、84であるフラーレン及びその誘導体が挙げられる。フラーレン誘導体は、フラーレンの少なくとも一部が修飾された化合物を表す。
フラーレン誘導体としては、例えば、下記式(15)で表される化合物、下記式(16)で表される化合物、下記式(17)で表される化合物、下記式(18)で表される化合物が挙げられる。
前記式(15)〜式(18)中、Rは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、1価の芳香族複素環基又はエステル構造を有する基を表す。複数個あるRは、同一であっても異なっていてもよい。Rは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。複数個あるRは、同一であっても異なっていてもよい。「C60」、「C70」は、炭素原子数がそれぞれ60、70であるフラーレン環を表す。
及びRで表される置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基は、前記Rで表される置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基と同じ意味を表す。
で表される1価の芳香族複素環基としては、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基及びイソキノリル基が挙げられる。
で表されるエステル構造を有する基としては、例えば、下記式(19)で表される基が挙げられる。
式(19)中、u1は、1〜6の整数を表す。u2は、0〜6の整数を表す。Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は1価の芳香族複素環基を表す。
で表される置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基及び1価の芳香族複素環基の定義及び具体例は、Rで表される置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基及び1価の芳香族複素環基の定義及び具体例と同じである。
60フラーレンの誘導体の具体例としては、下記式で表される化合物が挙げられる。
70フラーレンの誘導体の具体例としては、下記式で表される化合物が挙げられる。
また、C84フラーレンの誘導体の具体例としては、[6,6]フェニル−C85酪酸メチルエステル(C84PCBM、[6,6]−Phenyl C85 butyric acid methyl ester)が挙げられる。
光電変換層がフラーレン誘導体を含む場合、フラーレン誘導体の含有量は、光電変換効率の観点から、式(I)で表される構造単位及び式(II)で表される構造単位からなる群より選ばれる1種以上の構造単位を含む有機半導体材料100重量部に対して、10重量部〜1000重量部であることが好ましく、20重量部〜500重量部であることがより好ましい。
光電変換層の厚さは、光電変換効率の観点から、1nm〜100μmであることが好ましく、より好ましくは2nm〜1000nmであり、さらに好ましくは5nm〜500nmであり、より好ましくは20nm〜200nmである。
(正孔輸送層)
光電変換層から陽極への正孔輸送効率を高める観点、及び陽極の剥離を抑制する観点から、本発明の有機薄膜太陽電池は、光電変換層と陽極との間に正孔輸送層を設けることが好ましい。
正孔輸送層は、公知の正孔輸送性材料を含んでいてもよい。正孔輸送性材料の例としては、電極の平滑性を向上させ、正孔を輸送する能力を有する導電性高分子化合物が挙げられる。正孔輸送性材料としては、例えば、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、ポリエチレンジオキシチオフェン及びその誘導体、ポリスチレンスルフォネート及びその誘導体、芳香族アミン残基を構造単位として含む高分子化合物等の高分子化合物、アニリン、チオフェン、ピロール、芳香族アミン化合物等の低分子化合物、CuSCN、CuI等の無機化合物が挙げられる。好ましい正孔輸送性材料としては、例えば、ポリチオフェン及びその誘導体、芳香族アミン化合物、芳香族アミン残基を構造単位として含む高分子化合物、CuSCN並びにCuIが挙げられる。
本実施形態の有機薄膜太陽電池が有する正孔輸送層は、光栄養生物に入射させる光量及び太陽電池で光電変換する光量を確保する観点から、波長400nm〜1200nmの光の透過率が10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。光電変換層から陽極への正孔輸送の効率の観点から、正孔輸送層の厚さは0.1nm〜300nmであることが好ましく、1nm〜100nmであることがより好ましい。
なお、有機薄膜太陽電池モジュールの発電部(有機薄膜太陽電池)の分光透過率は、分光光度計(例えば、日本分光社製、V670)で測定される。
また、光栄養生物に入射させる光量は有機薄膜太陽電池モジュールを透過した光の光子数で算出される。具体的には、有機薄膜太陽電池モジュールに、1sun、AM1.5Gの太陽光を透過させた場合の光の光子数を算出することにより決定される。1sun、AM1.5Gの太陽光スペクトルとしては、Reference Solar Spectral Irradiance ASTM G−173(NREL)のGlobal tiltを用いることが好ましい。そして「1sun、AM1.5Gの太陽光スペクトルから波長ごとに算出した光子数」と「分光透過率」との積を、透過した光の波長ごとの光子数(光量子束密度)とした。
それぞれの光(赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)、近赤外光(NIR))の光量子束密度は具体的には下記のとおり定義される。
R:赤色光(波長600nm〜700nm)の単位時間あたり、単位面積あたりの光子数(光量子束密度)
G:緑色光(波長500nm〜600nm)の単位時間あたり、単位面積あたりの光子数(光量子束密度)
B:青色光(波長400nm〜500nm)の単位時間あたり、単位面積あたりの光子数(光量子束密度)
NIR:近赤外光(波長700nm〜800nm)の単位時間あたり、単位面積あたりの光子数(光量子束密度)
有機薄膜太陽電池モジュールを透過した光の「R+G+B/NIR」、すなわち「近赤外光の光量子束密度に対する赤色光の光量子束密度、緑色光の光量子束密度及び青色光の光量子束密度の和の比」は、通常0.04〜300であり、光栄養生物に入射する光量及び太陽電池で光電変換する光量を確保する観点から、好ましくは2.8以上であり、より好ましくは3.0以上であり、さらに好ましくは3.2以上であり、なおいっそう好ましくは3.6以上であり、特に好ましくは4.0以上であり、最も好ましくは4.7以上である。
「R+G+B/NIR」を上記のとおりに調整するためには、本発明の要旨を損なわないことを条件として、光電変換層が含む有機半導体材料を適宜選択すればよい。
「R+G+B/NIR」を上記のとおりとすれば、波長700nm〜800nmの光を発電に効率的に利用して、透過した光を用いて光栄養生物を自然光よりも効果的に育成することができるという効果を得ることができる。
有機薄膜太陽電池モジュールを透過した光の「R+G/NIR」、すなわち「近赤外光の光量子束密度に対する赤色光の光量子束密度及び緑色光の光量子束密度の和の比」は、通常0.03〜200であり、光栄養生物に入射する光量及び太陽電池で光電変換する光量を確保する観点から、好ましくは2.0以上であり、より好ましくは2.3以上であり、さらに好ましくは2.5以上であり、なおいっそう好ましくは3.0以上であり、特に好ましくは3.4以上であり、最も好ましくは3.8以上である。
「R+G/NIR」を上記のとおりに調整するためには、本発明の要旨を損なわないことを条件として、光電変換層が含む有機半導体材料を適宜選択すればよい。
「R+G/NIR」を上記のとおりとすれば、波長700nm〜800nmの光を発電に効率的に利用して、透過した光を用いて光栄養生物を自然光よりも効果的に育成することができるという効果を得ることができる。
有機薄膜太陽電池モジュールを透過した光の「R/NIR」、すなわち「近赤外光の光量子束密度に対する赤色光の光量子束密度の比」は、通常0.02〜100であり、光栄養生物に入射する光量及び太陽電池で光電変換する光量を確保する観点から、好ましくは1.1以上であり、より好ましくは1.3以上であり、さらに好ましくは1.4以上であり、なおいっそう好ましくは1.6以上であり、特に好ましくは1.8以上である。
「R/NIR」を上記のとおりに調整するためには、本発明の要旨を損なわないことを条件として、光電変換層が含む有機半導体材料を適宜選択すればよい。
「R/NIR」を上記のとおりとすれば、波長700nm〜800nmの光を発電に効率的に利用して、透過した光を用いて光栄養生物を自然光よりも効果的に育成することができるという効果を得ることができる。
有機薄膜太陽電池モジュールを透過した光の「G/NIR」、すなわち「近赤外光の光量子束密度に対する緑色光の光量子束密度の比」は、通常0.01〜95であり、好ましくは1.0以上であり、より好ましくは1.2以上であり、さらに好ましくは1.4以上であり、なおいっそう好ましくは1.6以上であり、特に好ましくは1.8以上であり、最も好ましくは2.0以上である。
「G/NIR」を上記のとおりに調整するためには、本発明の要旨を損なわないことを条件として、光電変換層が含む有機半導体材料を適宜選択すればよい。
「G/NIR」を上記のとおりとすれば、波長700nm〜800nmの光を発電に効率的に利用して、透過した光を用いて光栄養生物を自然光よりも効果的に育成することができるという効果を得ることができる。
<2>有機光電変換素子の製造方法
以下に、支持基板、第1電極(陰極)、電子輸送層、光電変換層、正孔輸送層、第2電極(陽極)がこの順番で積層されている有機光電変換素子の製造方法について説明する。
(支持基板を準備する工程)
支持基板は対向する2面の主面を有する平板状の基板である。既に説明した材料により形成され、既に説明した性状を有する支持基板を市場より入手することにより準備しても、作製することにより準備してもよい。
また、支持基板を準備するにあたり、支持基板の一方の主面に例えばITOといった第1電極(陰極)の材料となり得る導電性材料の薄膜が予め設けられている基板を準備してもよい。
フィルム型太陽電池を製造する場合には、支持基板として長尺の可撓性基板を用いてロールツーロール方式で製造することができる。
具体的には、例えば、有機薄膜を形成する工程を、巻き出しロールに巻き取られたフィルム状の可撓性基板、又はかかる基板上に可撓性の電極等が形成された長尺の構造体を用意し、巻き出しロールから巻き出された可撓性基板又は長尺の構造体を巻き取りロールに巻き取りつつ行うことができる。
(第1電極の形成工程)
第1電極は、既に説明した第1電極の材料(導電性材料)を用いて、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等によって前記支持基板上に成膜することで形成することができる。予め導電性材料の薄膜が支持基板に設けられている場合には、導電性材料の薄膜を所望のパターンにパターニングすることで、第1電極を形成することができる。
第1電極の材料として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機物を用いる場合には、前記有機物を含む塗布液、金属インク、金属ペースト又は溶融状態の低融点金属等を用いて、塗布法によって第1電極を形成してもよい。
陰極を塗布法により形成する際に用いる塗布液の溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベゼン、tert−ブチルベンゼン等の炭化水素溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル溶媒、水、アルコール等が挙げられる。溶媒であるアルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシブタノールが挙げられる。また、本発明に用いられる塗布液は、2種類以上の溶媒を含んでいてもよく、上記で例示した溶媒を2種類以上含んでいてもよい。
前記第1電極には、オゾンUV処理、コロナ処理、超音波処理等の表面処理が施されていてもよい。
(電子輸送層の形成工程)
電子輸送層は、塗布法により形成することが好ましい。電子輸送層を塗布法により形成する際に用いる塗布液は、溶媒と、既に説明した電子輸送性材料とを含む。電子輸送層は、例えば、前記塗布液を第1電極(陰極)上に塗布することにより形成することができる。塗布法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の塗布法を挙げることができる。これらの中でもスピンコート法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法を用いることが好ましい。
なお、塗布液は、エマルション(乳濁液)、サスペンション(懸濁液)等の分散液も含む。塗布液が含む溶媒としては、塗布液が塗布される層に与える損傷が少ない溶媒を用いることが好ましく、具体的には塗布液が塗布される層を溶解し難い溶媒を用いることが好ましい。
前記塗布液に含まれる溶媒の例としては、アルコール、ケトン、炭化水素等が挙げられる。アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシブタノールが挙げられる。ケトンの具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノンが挙げられる。炭化水素の具体例としては、n−ペンタン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンが挙げられる。また本発明に用いられる塗布液は、2種類以上の溶媒を含んでいてもよく、上記で例示した溶媒を2種類以上含んでいてもよい。前記溶媒の使用量は、前記電子輸送性材料の量に対し1重量倍以上10000重量倍以下であることが好ましく、10重量倍以上1000重量倍以下であることがより好ましい。
溶媒と、前記電子輸送性材料とを含む塗布液は、孔径0.5μmのテフロン(登録商標)フィルター等で濾過して用いることが好ましい。
光電変換層を塗布法により形成する場合、電子輸送層は、光電変換層を塗布法により形成する際に用いられる塗布液に対して濡れ性が高い材料によって構成されることが好ましい。具体的には、電子輸送層は、光電変換層を塗布形成する際に用いられる塗布液に対する第1電極(陰極)の濡れ性よりも、当該塗布液に対する濡れ性が高い方が好ましい。
濡れ性は接触角により評価でき、電子輸送層上の光電変換層を塗布形成する際に用いられる塗布液の接触角が、第1電極(陰極)上の当該塗布液の接触角よりも小さい方が好ましい。このような電子輸送層上に光電変換層を塗布形成することにより、光電変換層を形成する際に、塗布液が電子輸送層の表面上に良好に濡れ広がり、厚さが均一な光電変換層を形成することができる。
(光電変換層の形成工程)
光電変換層の形成方法は特に限定されない。製造工程の簡易化の観点からは塗布法によって形成することが好ましい。光電変換層は、任意好適な溶媒及び前述した有機半導体材料を含む塗布液を塗布法により電子輸送層上に塗布し、加熱することで形成することができる。環境負荷の観点から溶媒はハロゲン溶媒を含まないことが好ましく、溶解性及び塗布液の安定性の観点から非ハロゲン芳香族炭化水素溶媒を含むことがより好ましく、光電変換効率の観点から2種以上の非ハロゲン芳香族炭化水素溶媒を含むことがさらに好ましい。非ハロゲン芳香族炭化水素溶媒の具体例としてはトルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、プソイドクメン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、エチルベンゼン、n−ヘキシルベンゼン、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、メチルナフタレン、アニソール、4−メチルアニソール、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、アセトフェノン、プロピオフェノン、酢酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジルが挙げられる。加熱条件は、耐久性の観点から40℃〜200℃の温度で、1分間〜60分間であることが好ましく、光電変換効率の観点から40℃〜150℃の温度で3分間〜30分間であることがより好ましい。
光電変換層を形成するにあたり、塗布液を塗布する方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の塗布法を挙げることができる。これらのなかでもスピンコート法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法が好ましい。
(正孔輸送層の形成工程)
正孔輸送層の形成方法は特に限定されない。製造工程の簡易化の観点からは塗布法によって形成することが好ましい。塗布法を用いる場合、例えば前述した正孔輸送層の材料と溶媒とを含む塗布液を光電変換層上に塗布することにより形成することができる。
前記正孔輸送層の材料と溶媒とを含む塗布液を塗布する方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の塗布法を挙げることができる。これらの中でもスピンコート法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法が好ましい。
正孔輸送層を形成するための前記塗布液に含まれる溶媒の例としては、水、アルコール、ケトン、炭化水素等が挙げられる。溶媒であるアルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシブタノールが挙げられる。ケトンの具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノンが挙げられる。炭化水素の具体例としては、n−ペンタン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンが挙げられる。溶媒は、2種類以上を含んでいてもよく、上記で例示した溶媒を2種類以上含んでいてもよい。前記溶媒の使用量は、前記正孔輸送層の材料の量に対し、1重量倍以上10000重量倍以下であることが好ましく、10重量倍以上1000重量倍以下であることがより好ましい。
前記塗布法による塗布液の塗布後、塗膜を加熱処理、風乾処理、減圧処理等することによって溶媒を除くことが好ましい。
正孔輸送層は、第2電極(陽極)を塗布形成する際に用いられる塗布液に対して濡れ性が高い材料によって構成されることが好ましい。具体的には、正孔輸送層は、第2電極(陽極)を塗布形成する際に用いられる塗布液に対する光電変換層の濡れ性よりも、当該塗布液に対する濡れ性が高い方が好ましい。このような正孔輸送層上に第2電極(陽極)を塗布形成することにより、第2電極(陽極)を形成する際に、塗布液が正孔輸送層の表面上に良好に濡れ広がり、厚さが均一な第2電極(陽極)を形成することができる。
(第2電極(陽極)の形成工程)
第2電極は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、塗布法等によって形成することができる。塗布法の例としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の塗布法を挙げることができる。これらの中でもスピンコート法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法が好ましい。
第2電極(陽極)は、例えば、塗布液として導電性物質のナノ粒子、導電性物質のナノワイヤ、または導電性物質のナノチューブを含む、エマルション(乳濁液)やサスペンション(懸濁液)、金属ペーストなどの分散液、溶融状態の低融点金属等を用いて塗布法により形成することができる。塗布法に用いる導電性物質の例としては、金、銀、等の金属、ITO等の酸化物、カーボンナノチューブが挙げられる。
第2電極(陽極)を塗布法により形成する際に用いる塗布液の溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベゼン、tert−ブチルベンゼン等の炭化水素溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル溶媒、水、アルコール等が挙げられる。溶媒であるアルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシブタノールが挙げられる。また、本発明に用いられる塗布液は、2種類以上の溶媒を含んでいてもよく、上記で例示した溶媒を2種類以上含んでいてもよい。
<3>有機薄膜太陽電池の動作
ここで有機薄膜太陽電池の動作(機能)について簡単に説明する。まず、電極を透過して光電変換層に入射した入射光のエネルギーが、電子受容性化合物及び/又は電子供与性化合物で吸収され、電子と正孔とが結合した励起子を生成する。生成した励起子が移動して、電子受容性化合物と電子供与性化合物とが接合しているヘテロ接合界面に達すると、界面でのそれぞれのHOMOエネルギー及びLUMOエネルギーの違いにより電子と正孔とが分離し、独立に動くことができる電荷(電子及び正孔)が発生する。発生した電荷がそれぞれ電極(陰極、陽極)に移動する。このようにして移動した電荷を、電極を介して有機光電変換素子の外部に電気エネルギー(電流)として取り出すことができる。
<4>有機薄膜太陽電池モジュール
本明細書において、太陽電池モジュールとは、複数の太陽電池を配線により電気的に接続し、支持基板に加えて、充填材料、封止材料、既に説明した支持基板と同様の材料により構成される封止基板などにより封止してパッケージ化した構造体を意味する。太陽光発電システムには、太陽電池モジュール、太陽電池モジュールの機能及び発電された電力を制御する制御系のデバイスが含まれる。
すなわち、本実施形態の有機薄膜太陽電池は、複数個を集積することにより有機薄膜太陽電池モジュールとすることができる。本実施形態では、支持基板として、既に説明したガラス等の光透過性を有する材料を用いて有機薄膜太陽電池を構成した有機薄膜太陽電池モジュールとされている。
有機薄膜太陽電池モジュールは、従来の太陽電池モジュールと基本的には同様のモジュール構造をとりうる。
太陽電池モジュールのモジュール構造としては、具体的には、スーパーストレートタイプ、サブストレートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュール構造、アモルファスシリコン太陽電池などで用いられる基板一体型モジュール構造が挙げられる。
本実施形態にかかる有機光電変換素子を用いる有機薄膜太陽電池モジュールも、本発明の要旨を損なわないことを条件として、適宜これらのモジュール構造を選択できる。
代表的なスーパーストレートタイプ又はサブストレートタイプのモジュール構造は、片側又は両側が透明で反射防止処理を施された支持基板の間に一定間隔に光電変換素子が配置され、隣り合う光電変換素子同士が金属リード又はフレキシブル配線等によって接続され、外縁部に集電電極が配置されており、発生した電力が外部に取り出される構造となっている。基板と光電変換素子との間には、光電変換素子の保護や集電効率向上のため、目的に応じエチレンビニルアセテート(EVA)等様々な種類のプラスチック材料をフィルム又は充填樹脂の態様として用いてもよい。
また、外部からの衝撃が少ないところなど表面を硬い素材で覆う必要のない場所において使用する場合には、封止基板を透明プラスチックフィルムで構成したり、又は上記充填樹脂を硬化させることによって保護機能を付与し、封止基板をなくすことが可能である。支持基板の周囲は、内部の密封及びモジュールの剛性を確保するため金属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基板とフレームとの間は封止材料により気密に封止することが可能である。
このように本実施形態にかかる有機薄膜太陽電池モジュールは、既に説明した支持基板と同様の材料により構成される封止基板、充填材などの封止材料を含み得る。封止材料は、光栄養生物に入射する光量を確保する観点から、波長400nm〜1200nmの光の透過率が10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。封止基板は、例えば、育成空間に入射する光の波長、光量、育成空間の温度などを調整するための成分、部材を含んでいてもよい。このような成分、部材の例としては、光栄養生物にとって、一般的には有害と考えられる紫外線の入射量を調整するための紫外線吸収剤、紫外線反射剤、紫外線遮蔽フィルム(例えば、BRAINTEC, INC.社製、SUV400ニュートラル70)、紫外線反射フィルムが挙げられる。
また、太陽電池自体、支持基板、充填材料及び封止材料に可撓性の材料を用いれば、曲面の上、例えば曲面で構成される屋根、壁面などにも柔軟に追従するように固定することができる太陽電池モジュールを構成することもできる。
ポリマーフィルムなどのフレキシブル支持体を用いた太陽電池モジュールの場合、ロール状の支持体を送り出しながら順次太陽電池を形成し、所望のサイズに切断した後、周縁部をフレキシブルで防湿性のある素材でシールすることにより全体としてフレキシブルである、板状又はフィルム状の太陽電池モジュールを製造することができる。
板状又はフィルム状のフレキシブルな太陽電池モジュールであれば、例えばビニールハウスの屋根、側壁などの建材として直接的に用いることができる。
また、Solar Energy Materials and Solar Cells, 48,p383−391記載の「SCAF」とよばれるモジュール構造とすることもできる。
上記のとおり、本実施形態にかかる太陽電池モジュールは、従来公知の任意好適な部材を用いて、後述する育成施設の建材の任意好適な領域に固定してもよいし、フレキシブルな太陽電池モジュールを育成施設の建材自体として用いてもよいし、吊り下げ設置など育成施設内の中空に固定してもよい。また、任意に取り外し可能な方法で育成施設の任意好適な領域に設置してもよい。
<5>太陽光発電システムが含み得るその他の構成要素
本実施形態の太陽光発電システムが含み得るその他の構成要素について説明する。
本実施形態の太陽光発電システムは、既に説明したとおり、太陽電池モジュールの機能及び発電された電力を制御する制御系のデバイスを含む。
また、太陽光発電システムは、太陽電池モジュールが発電した電力を貯蔵する蓄電設備または蓄エネルギー設備、発電した電力により動作する育成空間の照明機器、温度、湿度などの観測機器及び調整機器、灌水設備、換気システム、送液システム、養液循環システム、培養液などの攪拌装置、データの送受信機器などをさらに含み得る。
2.育成施設
本発明は、既に説明した太陽光発電システムを備える育成施設にも関する。
育成施設にて育成することができる生体は、本発明の要旨を損なわないことを条件として、光栄養生物のいずれであってもよく、特に限定されない。
本実施形態にかかる光栄養生物とは、光合成の能力を有する生物であり、陸上生物、水中生物のいずれであってもよく、特に限定されない。光栄養生物の例としては、植物類や藻類が挙げられる。
本実施形態にかかる育成施設の例としては、植物工場、農園芸用施設、培養工場、開放型培養池(オープンポンド)が挙げられる。光栄養生物用育成施設としては、設置コストの観点から農園芸用施設及び開放型培養池が好ましい。
農地に設置された施設である農園芸用施設の例としては、実質的に密閉された空間を画成することができるパイプハウス(ビニールハウス)、ガラスハウスなどの農園芸用ハウス、農地の一部分を覆い、かつ一部分が外部環境に開放されている、雨よけ、トンネル状の施設が挙げられる。
本実施形態の育成施設における光栄養生物の育成方法については、特に限定されない。光栄養生物の育成方法の例としては、土壌による栽培に加え、液肥などの水以外の成分を用いてもよい水耕栽培および養液栽培、フォトバイオリアクターによる培養(閉鎖型培養)、プールなどの培養槽(オープンポンド)による培養(開放型培養)が挙げられる。
本実施形態の育成施設にて育成することができる植物類の例としては、ウリ科、ナス科、マメ科、バラ科、アブラナ科、キク科、セリ科、アカザ科、イネ科、アオイ科、ウコギ科、シソ科、ショウガ科、スイレン科、またはサトイモ科の野菜、キク科、バラ科、サトイモ科、ナデシコ科、アブラナ科、イソマツ科、リンドウ科、ゴマノハグサ科、マメ科、ボタン科、アヤメ科、ナス科、ヒガンバナ科、サトイモ科、ラン科、リュウゼツラン科、ミズキ科、アカネ科、ヤナギ科、ツツジ科、モクセイ科、モクレン科、サクラソウ科、シュウカイドウ科、フウロソウ科、ベンケイソウ科、キンポウゲ科、イワタバコ科、サボテン科、シダ類、ウコギ科、クワ科、ツユクサ科、パイナップル科、クズウコン科、トウダイクサ科、コショウ科、タカトウダイ科、ユキノシタ科、アカバナ科、アオイ科、フトモモ科、ツバキ科、またはオシロイバナ科の切り花類又は鉢物類の花卉、若しくはバラ科、ブドウ科、クワ科、カキノキ科、ツツジ科、アケビ科、マタタビ科、トケイソウ科、ミカン科、ウルシ科、パイナップル科、フトモモ科の果樹が挙げられる。
植物類の例としては、具体的には、キュウリ、キャベツ、ゴマ、タマネギ、メロン、カボチャ、ニガウリ、ズッキーニ、スイカ、シロウリ、トウガン、ヘチマ、キンシウリ、トマト、ピーマン、トウガラシ、ナス、ペピーノ、シシトウ、エンドウ、インゲンマメ、ササゲ、エダマメ、ソラマメ、シカクマメ、サヤエンンドウ、サヤインゲン、フジマメ、イチゴ、トウモロコシ、オクラ、ブロッコリー、カイワレダイコン、クレソン、小松菜、ツケナ、レタス、フキ、シュンギク、食用ギク、セルリー、パセリー、ミツバ、セリ、ネギ、ワケギ、ニラ、アスパラガス、ホレンソウ、オカヒジキ、ウド、シソ、ショウガ、ダイコン、カブ、ワサビ、ラディシュ、ルタバカ、コカブ、ニンニク、ラッキョウ、レンコン、バジル、又はサトイモ等の野菜、ヒマワリ、洋ラン、インパチュエンス、マリーゴールド、サルビア、リモニウム、デルフィニウム、ラクスパー、ブルーレース、ホワイトレース、ユリ、サクラソウ、アスター、ローダンセ、アザミ、ナデシコ、ストック、ハナナ、スターチス、トルコキキョウ、キンギョソウ、スィートピー、ハナショウブ、キク、リアトリス、ガーベラ、マーガレット、ミヤコワスレ、シャスターデージー、カーネーション、シュツコンカスミソウ、リンドウ、シャクヤク、ホウズキ、リオン、ダリア、カラー、グラジオラス、アイリス、フリージア、チューリップ、スイセン、アマリリス、シンビジューム、ドラセナ、バラ、ボケ、サクラ、モモ、ウメ、コデマリ、キイチゴ、ナナカマド、ミズキ、サンシュ、サンダンカ、ブルバディア、ヤナギ、ツツジ類、レンギョウ、モクレン、シラネリア、ディモルホセカ、プリムラ、ペチュニア、ベゴニア、リンドウ、コリウス、ゼラニュウム、ペラルゴニューム、ロケヤ、アンスリューム、クレマチス、スズラン、セントポーリア、シクラメン、ラナンキュラス、グロキシニア、デンドロビューム、カトレア、ファレノプシス、バンダ、エビデンドラム、オンシジウム、シャコバサボテン、カニバサボテン、クジャクサボテン、カランコエ、ネフロレピス、アジアンタム、タニワタリ、ポトス、ディフェンバキヤ、スパティフラム、シンゴニューム、オリヅルラン、シエフレラ、ヘデラ、ゴムノキ、ドラセナ、コルジリネ、ブライダルベール、アナナス類、カラテヤ、クロトン、ペペロミヤ、ポインセチア、ハイドランジア、フクシア、ハイビスカス、ガーデニア、ギョリュウバイ、ツバキ、ブーゲンビレア、又はボタン等の花卉、若しくはニホンナシ、モモ、オウトウ、スモモ、リンゴ、プルーン、ネクタリン、アンズ、ラズベリー、ウメ、ブドウ、イチジク、カキ、ブルーベリー、アケビ、キウイフルーツ、パッションフルーツ、ビワ、ウンシュウミカン、マーコレット、レモン、ユズ、仏手柑、ハッサク、ブンタン、花ユズ、キンカン、セミノール、イヨカン、ネーブルオレンジ、アンコール、ノバ、日向夏、ライム、スダチ、カボス、晩白柚、タンカン、マンゴー、パインアップル、又はグアバ等の果樹である。
これらのうち、より好ましい例としては、ヒマワリ、キュウリ、レタス、キャベツ、ゴマ、ピーマン、ナス、小松菜、ミツバ、ホウレンソウ、カボチャ、スイカ、メロン、インゲン、ブロッコリー、イチゴ、ミカン、ニホンナシ、ブドウ、キク、タマネギ、トマト、バジル、キンギョソウ、カーネーション、カスミソウ、バラ、ストック、トルコキキョウ、洋ラン、シクラメン、インパチュエンス、マリーゴールド、サルビア、リモニウム、デルフィニウム、ラクスパー、ブルーレース、ホワイトレース、ユリ、フリージア、アイリス、サクラソウ、ベゴニア、シュンギク、フキ、ニラ、ネギ、アスパラガス、セルリー、ダイコン、エンドウ、及びビワが挙げられる。
植物類のさらに好ましい例としては、栽培時期と太陽光の強度との観点から、キュウリ、ナス、小松菜、ホウレンソウ、イチゴ、トマト、バジル、トルコキキョウが挙げられる。
本発明に適用することができる藻類としては、本発明の要旨を損なわないことを条件として限定されない。本発明に適用することができる藻類の例としては、円石藻(Gephyrocapsa)、ヘマトコッカス(Haematococcus lacustris)、スピルリナ(Spirulina platensis)、クロレラ(Chlorella vulgaris)、デュナリエラ(Dunaliella tertiolecta)、ユーグレナ(Euglena gracilis)、キートセラス(Chaetoceros calcitrans)、渦鞭毛藻(Dinophysis acuminata)、珪藻(Bacillariophyceae)、ラフィド藻(Raphidophyceae)、ボトリオコッカス(Botryococcus)、ナンノクロロプシス(Nannochloropsis)、シュードコリシスチス(Pseudochoricystis ellipsoidea)が挙げられる。これらの中でも、スペクトルのマッチングの観点から、ヘマトコッカス、クロレラ、ユーグレナ、ラフィド藻、ボトリオコッカス、シュードコリシスチスが好ましい。
本実施形態の育成施設で育成された光栄養生物の用途は、特に制限されない。光栄養生物の用途の例としては、食糧又は食料、医薬、美容、観賞、バイオ燃料、肥料、飼料が挙げられる。特に、飼料用に育成された光栄養生物は、収穫して育成施設外で用いてもよいし、収穫せずに育成施設内で用いてもよい。
本実施形態の育成施設には、例えば、光栄養生物(植物、藻類)の生育が良好となった結果として、それを飼料として同育成施設内における従属栄養生物(動物)の生育に好適に利用することができるという観点から、従属栄養生物を含む光栄養生物の育成施設が含まれる。従属栄養生物とは、生育に必要な炭素を得るために有機化合物を利用する生物であり、例としては、動物類や菌類が挙げられる。従属栄養生物を含む光栄養生物の育成施設の具体例としては、花粉媒介者や生物農薬などの昆虫類を含む農園芸用施設、家畜類及び/又は家禽類を含む農場又は牧場、魚類を含むアクアポニックス又は養殖場が挙げられる。
陽地性植物又は半陰地性植物を本実施形態の育成施設で育成することにより、換言すると波長700nm〜800nmの近赤外光のうちの少なくとも一部を低減することにより、徒長を効果的に抑制することができる。陽地性植物とは、1日あたり、およそ6時間以上直射日光が当たる場所での生育に適した植物である。陽地性植物の例としては、トマト、ナス、キュウリ、トルコキキョウが挙げられる。半陰地性植物とは、1日あたり、およそ3〜4時間直射日光が当たる場所での生育に適した植物である。半陰地性植物の例としては、小松菜、ホウレンソウ、イチゴが挙げられる。
光栄養生物を本実施形態の育成施設で育成することにより、換言すると波長700nm〜800nmの近赤外光のうちの少なくとも一部を低減することにより、作物の収穫量を増加させることができる。
さらに、植物類を本実施形態の育成施設で育成することにより、換言すると波長700nm〜800nmの近赤外光のうちの少なくとも一部を低減することにより、作物の品質を向上することができる。作物の品質の例としては、色味、硬さ(食感)、味が挙げられる。作物の味に関する品質の例としては残留硝酸イオン濃度が挙げられる。本実施形態の育成施設で水耕栽培又は養液栽培で育成した作物の残留硝酸イオン濃度を低減させることができる。特に、小松菜、ホウレンソウなどの葉菜類は可食部の残留硝酸イオン濃度を効果的に抑制することができる。これにより、根が硝酸イオンで傷み、うまく水分を吸収できなくなり、傷んだところから病原菌が入りやすくなったり害虫がつきやすくなったりする結果として、生育が悪くなり、軟弱になることを抑制することができ、例えば、農薬の散布回数を減少させることができる。また場合によってはメトヘモグロビン血症、発がん性などの原因となり得る硝酸イオン濃度を低減させることができる。また、結果として、「苦味」、「えぐ味」といった雑味を低減させることができるので、作物の高付加価値化が可能となる。
3.育成方法
本実施形態の光栄養生物を育成する育成方法は、既に説明した太陽光発電システムを用いて、光栄養生物を育成する育成方法であって、太陽電池モジュールを透過した波長400nm〜700nmの光と、太陽電池モジュールにより発電された電力とを用いて、育成空間内の光栄養生物を育成するステップを含む。
太陽電池モジュールを透過した波長400nm〜700nmの光は、具体的には、育成空間内の光栄養生物に照射され、光栄養生物の育成に直接的に用いられる。また、太陽電池モジュールに入射した波長700nm〜800nmの光は、特に発電に用いられる。ここで、波長400nm〜700nmの光のうちの一部の光についても、本発明の目的を損なわないことを条件として、発電に用いられる。
太陽電池モジュールにより発生した電力は、例えば、育成空間の照明機器、温度、湿度などを観測する観測機器及び温度、湿度などの育成環境を調整する調整機器、灌水設備、換気システム、送液システム、養液循環システム、培養液などの攪拌装置、データの送受信機器の動力源として用いることもできるし、本実施形態の育成施設以外の施設へ送電することもできる。エネルギー効率の観点から、発生した電力は本実施形態の育成施設又は近傍に設置された太陽光発電システム用の機器の動力源として用いることが好ましい。
発生した電力の一部又は全部は、蓄電設備又は蓄エネルギー設備に蓄え、任意好適な時間に使用することもできる。蓄エネルギーの例として、水素貯蔵などを用いた化学エネルギー、蓄熱材又は潜熱蓄熱材、地下熱、水蓄熱槽などを用いた熱エネルギー、揚水などを用いた位置エネルギーが挙げられる。これらの中でも、設置コストの観点から蓄電設備、蓄熱設備が好ましい。また、蓄熱設備で熱エネルギーとして蓄えた場合には、電力として用いてもよいし、熱源として用いてもよい。エネルギー効率の観点から、熱エネルギーとして蓄えた場合は、熱源として用いることが好ましい。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示す。本発明はこれらの実施例に限定されない。
合成例1
(高分子化合物Aの合成)
フラスコ内の気体をアルゴンガスで置換した300mLフラスコに、化合物3を800mg(0.760mmol)、化合物2を840mg(0.757mmol)、化合物4を471mg(1.43mmol)、トルエンを107mL入れて均一な溶液とした。
得られたトルエン溶液を、アルゴンガスで30分間バブリングした後、トルエン溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを19.6mg(0.0214mmol)、トリス(2−トルイル)ホスフィンを39.1mg(0.128mmol)加え、100℃で6時間攪拌した。
次いで、反応液にフェニルブロミドを660mg加え、さらに5時間攪拌した。その後、フラスコを25℃に冷却し、反応液をメタノール2000mLに注いだ。
析出したポリマーを濾過して集め、得られたポリマーを円筒濾紙に入れ、ソックスレー抽出器を用いて、メタノール、アセトン及びヘキサンでそれぞれ5時間抽出した。
円筒濾紙内に残ったポリマーを、o−ジクロロベンゼン53mLに溶解させ、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム1.21gと水12mLとを加え、8時間還流下で攪拌を行った。
水層を除去後、有機層を水200mLで2回洗浄し、次いで、3重量%の酢酸水溶液200mLで2回洗浄し、さらに、水200mLで2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させた。濾過、乾燥により得られたポリマーをo−ジクロロベンゼン62mLに再度溶解させ、アルミナ/シリカゲルカラムに通した。
得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させ、濾過、乾燥により、精製された重合体802mgを高分子化合物Aとして得た。
実施例1
(インク1の調製)
1,2,4−トリメチルベンゼンと、プロピオフェノンとの重量比を95:5として混合し、混合溶媒1を調製した。高分子化合物A及びC60PCBM(フェニルC61−酪酸メチルエステル)(フロンティアカーボン社製、E100)を混合溶媒1に溶解させることにより、インク1を得た。高分子化合物Aの重量に対するC60PCBMの重量の比は、2.5であった。インク1中、高分子化合物Aの重量とC60PCBMの重量との合計は、インク1の重量に対して、3.5重量%であった。
(有機薄膜太陽電池モジュール1の作製)
有機光電変換素子の陰極として機能するITO薄膜のパターンを20cm角のガラス基板上に形成した。具体的には、長さ180mm×幅7mmの長方形のITO薄膜のパターンが、0.1mm間隔で25個配列されたガラス基板を用意した。
ITO薄膜の厚さは150nmであった。このガラス基板をオゾンUV処理し、ITO薄膜の表面処理を行った。次に、1000倍に希釈したPEIE水溶液(Aldrich社製、Polyethyleneimine、80%ethoxylated)をスピンコート法によりITO薄膜のパターンが設けられたガラス基板上に塗布し、大気中、120℃で10分間加熱することにより、電子輸送層を形成した。
形成された電子輸送層上に、インク1をキャピラリーコート装置(ヒラノテクシード社製)を用いて塗布し、150℃のオーブン中で5分間加熱することにより光電変換層を形成した。形成された光電変換層の厚さは、180nmであった。
形成された光電変換層上に、正孔輸送材料(SOLVAY社製、Plexcore OC AQ−1300)をキャピラリーコート装置を用いて塗布し、120℃のオーブン中で5分間加熱することにより正孔輸送層を形成した。形成された正孔輸送層の厚さは、50nmであった。
その後、メカニカルパターニング法により、ITO薄膜のパターンの長尺方向に対して平行であって、かつITOのパターン上に正孔輸送層、光電変換層、及び電子輸送層を分断する溝部を形成して、溝部からITO薄膜の表面を露出させた。
ワイヤー状導電体(銀ナノワイヤー)分散液(Cambrios Technologies Corporation社製、ClearOhmInk−N)を、キャピラリーコート装置を用いて、溝部が形成されたガラス基板上に塗布し、120℃のオーブン中で5分間加熱することにより、厚さ90nmの導電性ワイヤー層からなる陽極を得た。
その後、メカニカルパターニング法により、ITO薄膜のパターンと平行に正孔輸送層、光電変換層、電子輸送層、及び陽極を分断し、25直列のモジュールパターンを得た。
その後、UV硬化性封止剤(ナガセケムテックス社製、XNR−5516Z)をモジュールパターンの周辺に塗布して、封止基板であるガラス基板を貼り合わせた後、UV光を照射することで封止し、有機薄膜太陽電池モジュール1を得た。
有機薄膜太陽電池モジュール1の分光透過率を分光光度計(日本分光社製、V670)で測定し、1sun、AM1.5Gの太陽光を透過させた光の光子数を算出した結果を図1及び表1に示す。図1は、分光透過率の測定結果を示すグラフである。
1sun、AM1.5Gの太陽光スペクトルは、Reference Solar Spectral Irradiance ASTM G−173(NREL)のGlobal tiltを用い、「太陽光スペクトルから波長ごとに算出した光子数」と「分光透過率」の積を透過光の光子数(光量子束密度)とした。
図1から明らかなとおり、有機薄膜太陽電池モジュール1では、波長400nm〜700nmの光を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光を発電部で吸収することができていた。有機薄膜太陽電池モジュール1の分光透過率は、波長400nm〜700nmの全域において15%を超えており、特に波長500nm〜600nmでは40%を超えており、かつ波長565nmでは最大値である48%に達していた。また、有機薄膜太陽電池モジュール1の分光透過率は、波長700nm〜800nmの全域において30%以下であり、特に波長785nm〜800nmでは20%以下であり、かつ波長800nmでは最小値である16%となっていた。
(有機薄膜太陽電池モジュール1の特性)
作製された有機薄膜太陽電池モジュール1を構成している有機薄膜太陽電池の動作にかかる電気的な特性(外部量子効率)について評価した。外部量子効率は、分光感度測定装置(分光計器製、CEP−2000)を用いて測定した。結果を図2に示す。図2は、有機薄膜太陽電池モジュールを構成している有機薄膜太陽電池の外部量子効率を示すグラフである。
図2から明らかなとおり、有機薄膜太陽電池モジュール1の有機薄膜太陽電池は発電部で吸収した波長700nm〜800nmの光を用いて発電することができていた。有機薄膜太陽電池モジュール1の有機薄膜太陽電池の外部量子効率は、波長700nm〜800nmの全域において40%を超えており、特に波長790nm〜800nmでは50%に達していた。
(太陽電池カバー1の作製)
3mm厚25cm角の5面体アクリルボックス(CREW’S社製、AB−250)の各面の中心部と有機薄膜太陽電池モジュール1の中心部とを重ね合わせるように、有機薄膜太陽電池モジュール1をアルミテープを用いて貼り付けた。なお、アルミテープののりしろはモジュールの輪郭から1.5cmとした。次に隙間をアルミテープによって目張りし、太陽電池カバー1を得た。
(小松菜の栽培)
葉菜用培地(協和株式会社製、ホームハイポニカ303・501、601+葉菜パネル用)の空気を抜いて十分に水に浸した後、小松菜(Brassica rapa var. perviridis)の種子(タキイ種苗株式会社製、ATU410)を葉菜用培地の中央部切り込みに1粒ずつ差し込んだ。葉菜用培地の下部1cmを水に浸し、常温、屋内光下で発芽させた。
水耕栽培キット(協和株式会社製、心知菜園)の容器に、水耕栽培キットに付属の液肥を注ぎ、栽培槽の四隅に小松菜の芽を葉菜用培地ごと移植した。小松菜を移植した水耕栽培キットを屋外に設置した後、常時、送液ポンプを駆動させて容器と栽培槽との間で液肥を循環させた。水耕栽培キットを覆うように太陽電池カバー1を被せ、太陽電池カバー1の底辺が地上部から10cmの高さとなるように固定した。
既に説明した栽培槽及び水耕栽培キットを用いて、2016年8月25日より同年9月8日まで、小松菜を栽培した。
(測定)
(1)葉柄、葉身及び葉数
栽培された小松菜の葉柄長、葉身長、葉身幅及び葉数を測定した。ここで、葉柄長は基部と葉のつけ根までの長さであり、葉身長は葉のつけ根から葉先までの長さであり、葉身幅は葉身の幅が最も広い位置の長さであり、それぞれについての最大葉を測定した。生長の正常性の尺度として徒長率を算出した。葉身長に対する葉柄長の比を徒長率とした。葉数は、葉身長2.5cm以上の葉の枚数を葉数として測定した。
(2)硝酸イオン濃度(残留硝酸イオン濃度)
栽培された小松菜の葉部の残留硝酸イオン濃度を測定した。栽培された小松菜の葉身を適当な大きさ(2cm×2cm程度)に切断し、搾汁器(堀場製作所社製、Y049)で処理して得た搾り汁をサンプルとして用い、残留硝酸イオン濃度は硝酸イオンメーター(堀場製作所製、LAQUAtwin B−741作物体用)を用いて測定した。
透過光の分光透過率を図1に示し、透過光の光子数を表1に示し、外部量子効率を図2に示し、測定された小松菜の葉柄長、葉身長、葉身幅、徒長率を表2に示し、葉数を表3に示し、葉部の残留硝酸イオン濃度を表4に示す。
比較例1
(インク2の調製)
1,2−ジクロロベンゼンと、1,3,5−トリメチルベンゼンとの重量比を7:3として混合溶媒2を調製した。高分子化合物P3HT(poly(3−hexylthiophene−2,5−diyl)、Merk社製、Lisicon)及びC60PCBMを混合溶媒2に溶解させ、インク2を調製した。高分子化合物P3HTの重量に対するC60PCBMの重量の比は、0.8であった。インク2中、高分子化合物P3HTの重量とC60PCBMの重量との合計は、インク2の重量に対して、2.5重量%であった。
(有機薄膜太陽電池モジュール2の作製)
実施例1にかかる有機薄膜太陽電池モジュール1の作製工程において、インク1の代わりにインク2を用い、光電変換層の厚さを100nmとした以外は、有機薄膜太陽電池モジュール1と同様にして有機薄膜太陽電池モジュール2を得た。
有機薄膜太陽電池モジュール2の分光透過率を分光光度計で測定した。透過光の光子数は有機薄膜太陽電池モジュール1と同様にして算出した。透過光の光子数を算出した結果を表1に示す。
(有機薄膜太陽電池モジュール2の特性)
作製された有機薄膜太陽電池モジュール2を構成している有機薄膜太陽電池の動作にかかる電気的な特性(外部量子効率)について評価した。外部量子効率は実施例1にかかる有機薄膜太陽電池モジュール1と同様にして測定した。評価結果を図2に示す。
図1及び図2から明らかなとおり、有機薄膜太陽電池モジュール2では、発電部の波長700nm〜800nmの光の透過率は60%以上であり、また、特に波長700nm〜800nmの全域においては効率的な発電は認められなかった。
(太陽電池カバー2の作製)
実施例1にかかる太陽電池カバー1の作製工程において、有機薄膜太陽電池モジュール1の代わりに有機薄膜太陽電池モジュール2を用いた以外は、太陽電池カバー1と同様にして太陽電池カバー2を得た。
(小松菜の栽培)
実施例1にかかる太陽電池カバー1の代わりに太陽電池カバー2を用いた以外は、実施例1と同様にして、2016年8月25日より同年9月8日まで小松菜を栽培した。
(測定)
実施例1と同様にして測定された透過光の分光透過率を図1に示し、透過光の光子数を表1に示し、外部量子効率を図2に示し、小松菜の葉柄長、葉身長、葉身幅、徒長率を表2に示し、葉数を表3に示し、葉部の残留硝酸イオン濃度を表4に示す。
図1から明らかなとおり、有機薄膜太陽電池モジュール2の分光透過率は、波長700nm〜800nmの全域において60%を超えていた。
図2から明らかなとおり、有機薄膜太陽電池モジュール2の有機薄膜太陽電池の外部量子効率は、波長700nm〜800nmの全域において1%未満であった。
比較例2
(参照カバーの作製)
実施例1において説明したアクリルボックスを用い、実施例1にかかる太陽電池カバー1と同様にして、実施例1においてアルミテープを貼付した位置と同位置、かつ同面積になるようにアルミテープを貼ることにより、参照カバーを得た。
実施例1にかかる有機薄膜太陽電池モジュール1の透過光の光子数に相当する値として、1sun、AM1.5Gの太陽光スペクトルの光子数を比較例2の透過光の光子数として用いた。
(小松菜の栽培)
実施例1において太陽電池カバー1に代えて参照カバーを用いた以外は実施例1と同様にして、2016年8月25日より同年9月8日まで小松菜を栽培した。
(測定)
実施例1で測定された透過光に相当する太陽光スペクトルの光子数を表1に示し、実施例1と同様にして測定された小松菜の葉柄長、葉身長、葉身幅、徒長率を表2に示し、葉数を表3に示し、葉部の残留硝酸イオン濃度を表4に示す。
実施例2
(バジルの栽培)
土耕栽培キット(サカタのタネ社、ファミリーマート社、住友化学園芸社製、育てるサラダ・バジル)の容器中で圧縮培養土に450mLの水を注いで培養土を膨潤させ、さらにほぐして整地することにより土耕栽培の培地を得た。得られた培地に土耕栽培キットに付属するバジル(Ocimum basilicum)の種子を5箇所に点まきした。種子上に培養土を薄く被せた後、栽培キットを屋外に設置し、常温で発芽させた。
土耕栽培キットを覆うように太陽電池カバー1を被せ、太陽電池カバー1の底辺が地上部から10cmの高さとなるように固定した。
既に説明した土耕栽培キットを用いて、2016年8月25日より同年9月27日まで、バジルを栽培した。なお、本葉が出揃った時点で、点まきした5箇所でそれぞれ1株のみに間引きを行い、5株を栽培した。
(測定)
(1)葉数
栽培されたバジルの葉数を測定した。葉数の測定は、葉身長2.5cm以上の葉の数を葉数として行った。
(2)葉身の観察
栽培されたバジルの葉身を観察した。葉身の観察は、形状、目視による表面の緑色の着色の分布と濃淡、及び、指の触覚による葉身の柔らかさを評価した。
葉数を表5に示し、葉身の形状及び表面の着色の分布と濃淡を図3及び表6に示し、葉身の柔らかさを表7に示す。図3は、葉身の形状及び表面の着色の分布と濃淡を示す写真図である。
比較例3
(バジルの栽培)
実施例2にかかる太陽電池カバー1の代わりに太陽電池カバー2を用いた以外は実施例2と同様にして、2016年8月25日より同年9月27日までバジルを栽培した。
(測定)
実施例2と同様にして測定された葉数を表5に示し、実施例2と同様にして観察された葉身の形状及び表面の着色を図3及び表6に示し、葉身の柔らかさを表7に示す。
比較例4
(バジルの栽培)
実施例2にかかる太陽電池カバー1の代わりに参照カバーを用いた以外は実施例2と同様にして、2016年8月25日より同年9月27日までバジルを栽培した。
(測定)
実施例2と同様にして測定された葉数を表5に示し、実施例2と同様にして観察された葉身の形状及び表面の着色を図3及び表6に示し、葉身の柔らかさを表7に示す。
実施例3
(クロレラ(Chlorella vulgaris)の培養)
淡水クロレラ培養セット(出講社製、淡水クロレラ培養セット)に付属する濃縮培養液のもと−C1、濃縮培養液のもと−C2、及び濃縮培養液のもと−C3を用いて濃縮培養液−C1、濃縮培養液−C2、及び濃縮培養液−C3を調製した。2日間くみ置きした水2Lに対して、濃縮培養液−C1、濃縮培養液−C2、及び濃縮培養液−C3をそれぞれ20mL加え均一になるまで攪拌し、培養液を得た。得られた培養液中に淡水クロレラを加え、均一になるまで攪拌し、淡水クロレラサンプルを得た。得られた淡水クロレラサンプルを水槽(水作社製、ショーベタコレクションケースS)に500mL注ぎ、エアーポンプと接続したエアーストーン(ジェックス社製、金魚飼育エアーポンプセット)を水槽内に設置して淡水クロレラ培養槽とした。
淡水クロレラ培養槽を南向きの窓際に設置し、エアーポンプから空気を送り込みながら、淡水クロレラ培養槽を覆うように太陽電池カバー1を被せ、太陽電池カバー1の底辺が地上部から1cmの高さとなるように固定した。
既に説明した淡水クロレラ培養槽を用いて、2016年12月9日より同年12月19日まで淡水クロレラを培養した。
(測定)
培養された淡水クロレラサンプルの波長684nmの光学密度(OD)を分光光度計(日本分光社製、V670)で測定した。光学密度(OD)を図4及び表8に示す。図4は、培養された淡水クロレラサンプルのクロロフィルの吸収に由来する波長684nmにおける光学密度(OD)を示すグラフである。
比較例5
(クロレラの培養)
実施例3にかかる太陽電池カバー1の代わりに太陽電池カバー2を用いた以外は実施例3と同様にして、2016年12月9日より同年12月19日まで淡水クロレラを培養した。
(測定)
実施例3と同様にして測定された光学密度(OD)を図4及び表8に示す。
比較例6
(クロレラの培養)
実施例3にかかる太陽電池カバー1の代わりに参照カバーを用いた以外は実施例3と同様にして、2016年12月9日より同年12月19日まで淡水クロレラを培養した。
(測定)
実施例3と同様にして測定された光学密度(OD)を図4及び表8に示す。
評価
表2、3及び4から明らかなとおり、実施例1では徒長率が自然光を用いた比較例2と同等であり、有機薄膜太陽電池モジュール1を透過する透過光を用いて栽培しても、比較例2の自然光と同様に、苗が正常に生長することが分かった。また、葉数が比較例2と同じでありながら、葉身長及び葉身幅がそれぞれ比較例2の1.4倍及び1.2倍に増加し、同じ栽培期間での収穫量が増加した。さらに、実施例1においては、葉部の残留硝酸イオン濃度が比較例2よりも低減されていた。
他方、比較例1の有機薄膜太陽電池モジュール2を用いた場合には、徒長率が自然光を用いた比較例2の2.2倍に増加し、苗が異常な生長をしてしまうことが分かった。また、葉身長及び葉身幅が増加したものの、葉数が減少した。葉部の残留硝酸イオン濃度は比較例2と同等であり、残留硝酸イオン濃度の低減は認められなかった。
表5から明らかなとおり、実施例2では葉数が自然光を用いた比較例4よりも増加しており、有機薄膜太陽電池モジュール1を透過する透過光を用いて栽培することで、同じ栽培期間での収穫量が増加した。また、図3に示されるように、実施例2においては、比較例4よりも葉身の形状が比較例4よりも均一になり、表6から明らかなとおり、葉身の着色も全面が均一かつ濃くなった。さらに表7から明らかなとおり、実施例2においては、比較例4よりも葉身が柔らかくなり食感が向上した。
他方、比較例3の有機薄膜太陽電池モジュール2を用いた場合には、葉数の増加は認められなかった。また、比較例3の葉身の形状が比較例4よりも不揃いになり、葉身の着色も疎らとなった。さらに、比較例3は比較例4よりも葉身が硬くなり食感が低下した。
図4及び表8から明らかなとおり、実施例3では淡水クロレラサンプルのクロロフィルの光吸収に由来する波長684nmの培養終了時の光学密度(OD)が1.64であり、自然光を用いた比較例6の培養終了時の光学密度(OD)である0.71と比較して、およそ2.3倍に増加しており、有機薄膜太陽電池モジュール1を透過する透過光を用いて培養することで、同じ培養日数でおよそ2.3倍と格段に多くのクロレラを培養できた。
他方、比較例5の有機薄膜太陽電池モジュール2を用いた場合には、波長684nmの光学密度(OD)は0.86であり、自然光を用いた比較例6の0.71と比較して、およそ1.2倍であり、格段の増加は認められなかった。
実施例4
(有機薄膜太陽電池モジュール3の作製)
実施例1にかかる有機薄膜太陽電池モジュール1の作製工程において、ガラス基板の表面(外部環境に曝露される側の面)に紫外線遮蔽フィルム(BRAINTEC, INC.社製、SUV400ニュートラル70)を貼付した封止基板を用いた以外は、有機薄膜太陽電池モジュール1と同様にして有機薄膜太陽電池モジュール3を得た。
有機薄膜太陽電池モジュール3の分光透過率を分光光度計で測定した。透過光の光子数は有機薄膜太陽電池モジュール1と同様にして算出した。有機薄膜太陽電池モジュール3にかかる分光透過率の測定結果を図5に示す。また、透過光の光子数を算出した結果を表9に示す。
(有機薄膜太陽電池モジュール3の特性)
作製された有機薄膜太陽電池モジュール3を構成している有機薄膜太陽電池の動作にかかる電気的な特性(外部量子効率)について評価した。外部量子効率は実施例1にかかる有機薄膜太陽電池モジュール1と同様にして測定した。有機薄膜太陽電池モジュール3にかかる有機薄膜太陽電池の外部量子効率の評価結果を図6に示す。
図6から明らかなとおり、有機薄膜太陽電池モジュール3の有機薄膜太陽電池は発電部で吸収した波長700nm〜800nmの光を用いて発電することができていた。有機薄膜太陽電池モジュール3の有機薄膜太陽電池の外部量子効率は、波長700nm〜800nmの全域においてほぼ40%に達しており、特に波長800nmでは50%に迫っていた。
(太陽電池カバー3の作製)
実施例1にかかる太陽電池カバー1の作製工程において、有機薄膜太陽電池モジュール1の代わりに有機薄膜太陽電池モジュール3を用いた以外は、太陽電池カバー1と同様にして太陽電池カバー3を得た。
(小松菜の栽培)
小松菜(Brassica rapa var. perviridis)の種子(株式会社アタリヤ農園社製、はやどり小松菜)を葉菜用培地の中央部切り込みに1粒ずつ差し込んだ。葉菜用培地の下部1cmを水に浸し、常温、屋内光下で発芽させた。
水耕栽培キット(リビングファーム社製、水耕栽培 育成ココベジキット)の容器に、液肥(協和株式会社製、ハイポニカ液体肥料)を注ぎ、育成ポットを用いて小松菜の芽を葉菜用培地ごと移植した。小松菜を移植した水耕栽培キットを屋外に設置した後、育成ポットの上方を覆うように、水耕栽培キットの上面に太陽電池カバー3を載置した。
既に説明した水耕栽培キット及び育成ポットを用いて、2018年2月17日より同年3月11日まで、小松菜を栽培した。
(測定)
実施例1と同様にして測定された小松菜の葉柄長、葉身長、葉身幅、徒長率を表10に示し、葉数を表11に示し、葉部の残留硝酸イオン濃度を表12に示す。
比較例7
(小松菜の栽培)
実施例4において太陽電池カバー3に代えて参照カバーを用いた以外は実施例4と同様にして、2018年2月17日より同年3月11日まで小松菜を栽培した。
(測定)
実施例1と同様にして測定された小松菜の葉柄長、葉身長、葉身幅、徒長率を表10に示し、葉数を表11に示し、葉部の残留硝酸イオン濃度を表12に示す。
実施例5
(クロレラの培養)
実施例3にかかる太陽電池カバー1の代わりに太陽電池カバー3を用いた以外は実施例3と同様にして、2018年2月22日より同年3月1日まで淡水クロレラを培養した。
(測定)
実施例3と同様にして測定された光学密度(OD)を図7及び表13に示す。
比較例8
(クロレラの培養)
比較例6と同様にして、2018年2月22日より同年3月1日まで淡水クロレラを培養した。
(測定)
実施例3と同様にして測定された光学密度(OD)を図7及び表13に示す。
評価
表10から明らかなとおり、実施例4では、徒長率が、自然光を用いた比較例7と同等であり、有機薄膜太陽電池モジュール3を透過する透過光を用いて栽培しても、比較例7の自然光と同様に、苗が正常に生長することが分かった。また、表11から明らかなとおり、葉数が比較例7と同じでありながら、葉身長及び葉身幅がそれぞれ比較例7の1.2倍及び1.1倍に増加し、同じ栽培期間での収穫量が増加した。さらに、表12から明らかなとおり、実施例4においては、葉部の残留硝酸イオン濃度が比較例7よりも低減されていた。。
図7及び表13から明らかなとおり、実施例5では淡水クロレラサンプルのクロロフィルの光吸収に由来する波長684nmの培養終了時の光学密度(OD)が0.381であり、自然光を用いた比較例8の培養終了時の光学密度(OD)である0.087と比較して、およそ4.4倍に増加しており、有機薄膜太陽電池モジュール3を透過する透過光を用いて培養することで、同じ培養日数でおよそ4.4倍と格段に多くのクロレラを培養できた。

Claims (14)

  1. 光栄養生物を育成する育成空間の少なくとも一部を覆うように設置されており、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光を用いて発電する発電部を備える太陽電池モジュールを含む、太陽光発電システム。
  2. 前記太陽電池モジュールの波長700nm〜800nmにおける外部量子効率が10%以上である、請求項1に記載の太陽光発電システム。
  3. 前記太陽電池モジュールの波長700nm〜800nmにおける外部量子効率が20%以上である、請求項1に記載の太陽光発電システム。
  4. 前記太陽電池モジュールの波長700nm〜800nmにおける外部量子効率が30%以上である、請求項1に記載の太陽光発電システム。
  5. 前記太陽電池モジュールを透過した光における近赤外光の光量子束密度に対する赤色光の光量子束密度、緑色光の光量子束密度及び青色光の光量子束密度の和の比が、2.8以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  6. 前記太陽電池モジュールを透過した光における近赤外光の光量子束密度に対する赤色光の光量子束密度及び緑色光の光量子束密度の和の比が、2.0以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  7. 前記太陽電池モジュールを透過した光における近赤外光の光量子束密度に対する赤色光の光量子束密度の光量子束密度の和の比が、1.1以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  8. 前記太陽電池モジュールを透過した光における近赤外光の光量子束密度に対する緑色光の光量子束密度の光量子束密度の和の比が、1.0以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  9. 前記発電部は、
    波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる基板と、
    波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる第1電極と、
    波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させることができる第2電極と、
    前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられており、波長400nm〜700nmの光の少なくとも一部を透過させ、かつ波長700nm〜800nmの光の少なくとも一部を用いて電荷を生成する光電変換層とを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  10. 前記太陽電池モジュールが、有機系太陽電池モジュール又は有機無機ハイブリッド系太陽電池モジュールである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  11. 前記太陽電池モジュールが、有機薄膜太陽電池モジュールである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  12. 前記光電変換層が、下記式(I)で表される構造単位及び下記式(II)で表される構造単位からなる群から選択される1以上の構造単位を含む高分子化合物を含む、請求項11に記載の太陽光発電システム。
    〔式(I)中、Zは下記式(Z−1)〜式(Z−8)で表される基を表す。Ar及びArは、置換基を有していてもよい3価の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい3価の芳香族複素環基を表す。Ar及びArは、同一であっても異なっていてもよい。〕
    〔式(Z−1)〜式(Z−8)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよい1価の複素環基、置換アミノ基、アシル基、イミン残基、置換アミド基、酸イミド基、置換カルボキシル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、シアノ基又はニトロ基を表す。前記式(Z−1)、(Z−2)、(Z−4)、(Z−5)、(Z−6)、(Z−7)及び(Z−8)において、複数個あるRは同一であっても異なっていてもよい。〕
    〔式(II)中、Arは2〜5個の芳香族炭素環環及び芳香族複素環が縮合した2価の縮合多環アリーレン基又は縮合多環ヘテロアリーレン基を表す。nは1〜6の整数を表す。Rは前述と同じ意味を表す。Rが複数個ある場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。〕
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の太陽光発電システムを備える、光栄養生物用育成施設。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の太陽光発電システムを用いて、光栄養生物を育成する、光栄養生物の育成方法であって、
    前記太陽電池モジュールを透過した波長400nm〜700nmの光と、前記太陽電池モジュールにより発電された電力とを用いて、前記育成空間内の前記光栄養生物を育成するステップを含む、光栄養生物の育成方法。
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