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JP2018159308A - 可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイドおよび可変容量型アキシャルピストンポンプ - Google Patents

可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイドおよび可変容量型アキシャルピストンポンプ Download PDF

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JP2018159308A
JP2018159308A JP2017056385A JP2017056385A JP2018159308A JP 2018159308 A JP2018159308 A JP 2018159308A JP 2017056385 A JP2017056385 A JP 2017056385A JP 2017056385 A JP2017056385 A JP 2017056385A JP 2018159308 A JP2018159308 A JP 2018159308A
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JP2017056385A
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福澤 覚
Satoru Fukuzawa
覚 福澤
石井 卓哉
Takuya Ishii
卓哉 石井
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NTN Corp
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Abstract

【課題】面圧が10MPaをこえるような高面圧条件でも、耐荷重性、耐摩耗性および低摩擦特性を全て満足できる可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド、および、該クレイドルガイドを用いた可変容量型アキシャルピストンポンプを提供する。【解決手段】可変容量型アキシャルピストンポンプにおけるピストンストロークを調整するクレイドル3に摺接し、このクレイドル3が揺動可能であるように保持するクレイドルガイド1であって、クレイドル3に対する摺接面が、金属製基材の一方の表面に設けられた多孔質層と、該多孔質層に対する樹脂組成物の含浸被覆層とからなり、この樹脂組成物は、ポリテトラフルオロエチレン樹脂に、ポリテトラフルオロエチレン樹脂より低融点の溶融フッ素樹脂と、粉末状充填材とを含み、繊維状充填材を含まない樹脂組成物である。【選択図】図1

Description

本発明は、可変容量型アキシャルピストンポンプのピストンのストロークを変更するクレイドルに摺接し、これを揺動自在に保持するクレイドルガイド、および、これを用いた可変容量型アキシャルピストンポンプに関する。
例えば、油圧回路の油圧発生源に用いられる可変容量型ピストンポンプとして、いわゆるクレイドル型ポンプ(以下、単に「ポンプ」ともいう)の構造が周知である。クレイドル型ポンプは、ピストンを収容するシリンダブロックが、回転軸と共に一体的に回転されるものであり、クレイドルはクレイドルガイドに摺接して回転軸に対して傾斜可能に支持され、ピストンの端部に連結されたシューを介してクレイドルの傾斜面に接している。従って、ピストンは、回転軸の回転に伴いクレイドルの傾角に応じて規定されるストロークで往復動し、ポンプ作用を奏するようになっている。そして、ストローク差によるポンプの吐出容量は、上記クレイドルの回転軸に対する傾角を油圧などで制御することによって常時変更することができる。
ところが、例えば、アルミニウム材(アルミニウム合金を含む)からなるクレイドルを、同材料のアルミニウム材からなるクレイドルガイドに摺接させて保持すると、クレイドルの回転軸に対する傾角を油圧などで常時制御する使用状態で両者は摺接摩耗を起こし、焼き付き等の問題を起こす。このため、クレイドルとクレイドルガイドとの間に合成樹脂製のスラストブッシュを介在させる手段が採用されていた。
例えば、クレイドルガイドとなるスラストブッシュとしては、摺動面に樹脂膜を施した金属製スラストブッシュや、ナイロン(ポリアミド樹脂)、ポリアセタール樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す)樹脂などの摺動性樹脂からなるスラストブッシュが知られている(特許文献1参照)。
また、アルミニウム材からなるクレイドルまたはクレイドルガイドの少なくとも一方に、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂、PTFE樹脂などのフッ素樹脂のコーティングが施された可変容量型ピストンポンプが知られている(特許文献2参照)。さらに、金属製基材にポリエーテルエーテルケトン樹脂組成物を射出成形にて形成したクレイドルガイドも知られている(特許文献3参照)。
また、クレイドルガイドとなるスラストブッシュとして、鉄製基材の表面に銅系の焼結膜を形成したものや、その焼結膜表面に更に樹脂膜を施したクレイドルガイドが知られている(特許文献4参照)。
実用新案登録第2559510号公報 特開平08−334081号公報 特開2013−0204463号公報 実用新案登録第2584135号公報
しかし、通常、クレイドルがクレイドルガイドに対し、10MPa程度の高面圧で接触して常時摺動する場合、特許文献1に記載されているクレイドルガイド(スラストブッシュ)では樹脂膜による耐荷重性が満足できないという問題がある。
この用途での耐荷重性についての問題は、特許文献2に記載のされたPTFE樹脂のフッ素樹脂コーティングをアルミニウム材などの金属製のクレイドルガイド表面に形成するか、または、特許文献4に記載の鉄製基材の表面に銅系焼結膜を介してフッ素樹脂コーティングを形成すれば改善されるが、その場合に耐摩耗性および低摩擦特性は充分でなかった。その他、特許文献3に記載のクレイドルガイドは、使用条件によっては、金属製基材からポリエーテルエーテルケトン樹脂組成物の射出成形膜が剥がれる可能性を完全には排除できない。
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、耐荷重性、耐摩耗性および低摩擦特性を全て満足できる可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド、および、該クレイドルガイドを用いた可変容量型アキシャルピストンポンプの提供を目的とする。
本発明の可変容量型アキシャルピストンポンプにおけるピストンストロークを調整するクレイドルに摺接し、このクレイドルが揺動可能であるように保持するクレイドルガイドであって、このクレイドルガイドの上記クレイドルに対する摺接面は、金属製基材の一方の表面に設けられた多孔質層と、該多孔質層に対する樹脂組成物の含浸被覆層とからなり、上記樹脂組成物は、PTFE樹脂に、PTFE樹脂より低融点の溶融フッ素樹脂と、粉末状充填材とを含み、繊維状充填材を含まない樹脂組成物であることを特徴とする。ここで、粉末状充填材とは、粒状、球状、板状、鱗片状などのアスペクト比(長辺と短辺の比率)1.5以下の充填材をいう。
上記溶融フッ素樹脂は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、PFAと記す)樹脂であることを特徴とする。
上記粉末状充填材は、粒状または球状の充填材であることを特徴とする。また、上記粒状または球状の充填材は、黒鉛または全芳香族ポリエステル樹脂であること特徴とする。
上記樹脂組成物は、該樹脂組成物全体積に対して、上記溶融フッ素樹脂を3〜30体積%、上記粉末状充填材を5〜30体積%含むことを特徴とする。
上記多孔質層は、非鉄金属の焼結層または溶射層であることを特徴とする。また、上記非鉄金属は、銅または銅を主成分とする銅合金であることを特徴とする。
本発明の可変容量型アキシャルピストンポンプは、上記本発明のクレイドルガイドを備えることを特徴とする。
本発明の可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイドは、そのクレイドルに対する摺接面が、金属製基材の一方の表面に設けられた多孔質層と、該多孔質層に対する樹脂組成物の含浸被覆層とからなり、上記樹脂組成物は、PTFE樹脂に、PTFE樹脂より低融点の溶融フッ素樹脂と、粉末状充填材とを含み、繊維状充填材を含まない樹脂組成物であるので、クレイドルに対し10MPaをこえて揺動回転する高圧摺動状態においても従来のクレイドルガイドより耐荷重性、耐摩耗性および低摩擦特性に優れ、長期使用が可能なクレイドルガイドになる利点がある。
ここで、PTFE樹脂に配合した低融点の溶融フッ素樹脂は、クレイドルガイドの製造において、多孔質層に樹脂組成物を含侵後、PTFE樹脂の融点をこえる所要温度で焼成した際に軟化溶融する。PTFE樹脂は高い非粘着性を有しているので、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂などの他の耐熱性熱可塑性樹脂とは容易に溶着できないが、溶融フッ素樹脂はPTFE樹脂と同じフッ素樹脂であるため、PTFE樹脂と溶着し易い。溶融した溶融フッ素樹脂は多孔質層、粒状または球状の充填材とも溶着可能である。従って、溶融フッ素樹脂が、粒状または球状の充填材とPTFE樹脂の接着剤の役割を果たし、摺動時の充填材脱落を抑制できる。また、含浸被覆層(樹脂層)と多孔質層との接着剤の効果もあるので、摺動時における多孔質層からの含浸被覆層の摩耗脱落を抑制できる。
また、粉末状充填材は、PTFE樹脂の本来の低摩擦特性を阻害することなく、含浸被覆層の耐摩耗性を向上させている。クレイドルガイドは、揺動回転において繰り返しせん断力が加わるため、炭素繊維、ガラス繊維や各種ウィスカなどの繊維状充填材を配合すると摩擦係数が高くなり、大きな単位で脱落し脱落した繊維が樹脂成分を攻撃して摩耗を促進する結果となる。繊維状充填材を含まずに、粉末状充填材と溶融フッ素樹脂を併用することで、上記の効果により低摩擦、低摩耗特性が得られる。
PTFE樹脂より低融点の溶融フッ素樹脂が特にPFA樹脂であるので、クレイドルガイドの製造におけるPTFE樹脂の焼成時に分解することなく、上記の役割を果たすことができ、低摩擦で低摩耗のクレイドルガイドとなる。
アスペクト比1.5以下である粉末状充填材の中でも、特に粒状または球状の充填材は、異方性がなく低摩擦特性に優れる。また、この粒状または球状の充填材が、潤滑性に優れた黒鉛または不溶融の全芳香族ポリエステル樹脂であるので、低摩擦で耐摩耗性に優れ、10MPaをこえる高面圧で、揺動回転の条件下で好適に使用可能なクレイドルガイドとなる。
樹脂組成物が、該樹脂組成物全体積に対して溶融フッ素樹脂を3〜30体積%、粒状または球状の充填材を5〜30体積%含むので、より確実に低摩擦、低摩耗特性が得られる。
多孔質層が、非鉄金属の焼結層または溶射層であるので、焼結層または溶射層としての金属製基材への接着強度に優れる。
金属製基材が鋼板であり、多孔質層の非鉄金属が上記鋼板より軟質の銅または銅を主成分とする銅合金であるので、クレイドルガイドを誤った条件で使用し異常摩耗が発生した場合でも、軟質金属からなる多孔質層によって焼き付きを未然に防止し得る。
本発明の可変容量型アキシャルピストンポンプは、このような特性のクレイドルガイドを具備することにより、精密なクレイドルの傾角制御が可能になり、これによって精密な油圧制御動作などを行なえ、精密に機能する機能性、信頼性の高いポンプになる。
本発明のクレイドルガイドを用いた可変容量型アキシャルピストンポンプの縦断面図である。 本発明のクレイドルガイドの一例を示す斜視図である。 図2のクレイドルガイドの摺動面の拡大断面図である。 図2のクレイドルガイドの分解斜視図である。 本発明のクレイドルガイドの他の例を示す斜視図である。
本発明のクレイドルガイドを用いた可変容量型アキシャルピストンポンプの一実施例を図1に基づいて説明する。図1は、可変容量型アキシャルピストンポンプの縦断面図である。図1に示すように、可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド1は、ピストン2のストロークを調整するクレイドル3に摺接し、このクレイドル3が揺動可能であるように保持するものである。このクレイドルガイド1は、クレイドルガイド本体1aの表面側に、クレイドルガイド受であるブッシュ1bが設置された構造である。このブッシュ1bは、クレイドルガイドにおけるクレイドル3に対する摺動面を構成するものであり、一部円筒形の金属製基材と、該金属製基材の表面(本体1aと反対側の表面)に設けられた多孔質層と、該多孔質層に対する樹脂組成物の含浸被覆層とからなる。含浸被覆層の表面が、クレイドル3との直接の摺動面となる。
この実施形態の可変容量型アキシャルピストンポンプは、接合された一対のハウジング5、6の端壁間に回転軸7が回転可能に支持されている。回転軸7上には、シリンダブロック8が相対回転不能に支持されている。回転軸7と一体的に回転するシリンダブロック8内には複数のピストン2が回転軸7の軸方向へスライド変位可能に収容されている。シリンダブロック8内のピストン収容室8aは、回転軸7の回転に連動して弁板9に形成された円弧状の吸入ポート9aおよび吐出ポート9bと交互に接続することになる。これにより、作動油が吸入ポート9aから各ピストン収容室8a内へ吸入され、回転軸7と共に回転したシリンダブロック8におけるピストン収容室8a内の作動油が、吐出ポート9bへ吐出される。
押圧バネ10は、シリンダブロック8をクレイドル3側に付勢している。これにより、回転軸7の周りにおいて、リテーナ11に保持されたアルミニウム材からなるシュー12が、クレイドル3の平面部と密接する。シュー12に嵌められたピストン2は、回転軸7の回転に伴ってクレイドル3の傾角に応じたストロークで往復動される。なお、クレイドル3の傾角は、ハウジング5内の押圧バネ13の押圧力と、油圧制御装置14によって調整されるシリンダ15からの油圧によって常時適正な角度に制御されている。
図2にクレイドルガイド1の斜視図を示す。図1および図2に示すように、アルミニウム合金製のハウジング5内にはクレイドルガイド1が、2個一組で固定して設けられている。また、2つのクレイドルガイド1の間に回転軸7がクレイドル3の軸孔を貫通して配置されている。
図2に示す態様では、クレイドルガイド1は、クレイドルガイド本体1aを有し、この本体1aに、ブッシュ1bが設置されている。ブッシュ1bは、本体1aにおける円弧面状に形成されたクレイドル3の支持面にセットされている。ブッシュ1bにおける金属製基材1cの本体1a側の表面は、本体1aの支持面の円弧面形状に対応して同じ形状に形成されている。図3に示すように、ブッシュの摺動面は、(1)金属製基材1c、(2)多孔質層1d、(3)含浸被覆層(樹脂層)1eからなる三層構造体とされている。ブッシュ1bは、含浸被覆層1eの表面(円弧面)が、クレイドル3との直接の摺動面となり、高面圧下での摺動特性に優れる。この態様では、クレイドルガイド本体1aとしては従来品を用い、従来のスラストブッシュと交換する形で、ブッシュ1bを利用でき、設計変更などが不要となりコストアップを防止できる。
また、図4に示すように、2個一組のブッシュ1bが、本体1aのクレイドルガイドの支持面1f、1fからズレないように、対の凹部1gと凸部1hの嵌め合わせで固定されている。ブッシュ1bを固定するための凹凸部は、その凹凸関係を図4に示すものと反対にしてもよく、また、形状も任意の形状にできる。
クレイドル3は、例えば珪素含有アルミニウム合金で形成され、その背面には各クレイドルガイドにおける支持面1f、1fに対応する一対の円弧面状の摺接部3a、3aが突設されている。図4に示す態様では、両摺接部3a、3aは一対のブッシュ1bを介して支持面1f、1fに接するように組み付けられる。
図5に基づいてクレイドルガイドの他の態様を説明する。図5は、クレイドルガイドの他の態様の斜視図である。図5に示す態様では、クレイドルガイド1は、その本体が金属製基材1cで構成されている。この本体において、クレイドル3の支持面が円弧面状に形成されており、該支持面に、多孔質層1dと含浸被覆層(樹脂層)1eとが形成されている。摺動面の構成は、図2の場合と同様に、(1)金属製基材1c、(2)多孔質層1d、(3)含浸被覆層(樹脂層)1eからなる三層構造体となる。この態様では、部品点数が少なく構造が簡易であり、製造コストが低くなる。
図2のように、クレイドルに対する摺接面としてブッシュを設ける態様では、その金属製基材1cとしては、例えば、S45C、SPCCなどの鋼板を用いることができる。また、図5のように、クレイドルガイド本体を金属製基材1cとする態様では、その金属製基材1cとしては、例えば、高炭素クロム軸受鋼、クロムモリブデン鋼、機械構造用炭素鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、アルミニウム合金、黄銅などで形成した本体を用いることができる。
本発明のクレイドルガイドでは、クレイドルとの摺動面(摺動部)が、上述のとおり、(1)金属製基材、(2)多孔質層、(3)含浸被覆層(樹脂層)とからなる三層構造体とされており、この含浸被覆層を形成する樹脂組成物として、PTFE樹脂に、PTFE樹脂より低融点の溶融フッ素樹脂と、粉末状充填材とを含み、繊維状充填材を含まない組成物を用いている点に特徴を有する。ここで、含まないようにする繊維状充填材としては、炭素繊維、ガラス繊維、各種ウィスカなどが挙げられる。以下、含浸被覆層を形成する樹脂組成物について詳細に説明する。
含浸被覆層を形成する樹脂組成物のベース樹脂となるPTFE樹脂は、−(CF−CF−で表される一般のPTFE樹脂を使用できる。また、一般のPTFE樹脂にパーフルオロアルキルエーテル基(−C2p−O−)(pは1−4の整数)あるいはポリフルオロアルキル基(H(CF−)(qは1−20の整数)などを導入した変性PTFE樹脂も使用できる。上記の変性PTFE樹脂は、耐圧縮特性が一般のPTFE樹脂より優れているため、好適に使用できる。なお、一般のPTFE樹脂と変性PTFE樹脂を併用してもよい。
上記樹脂組成物に用いるPTFE樹脂(融点327℃)より低融点の溶融フッ素樹脂としては、PFA樹脂:融点310℃、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂:融点260℃、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体樹脂:融点270℃などが挙げられる。これらは粉末状または粒子状で樹脂組成物に配合される。これらの溶融フッ素樹脂の中でも、PFA樹脂が最も好ましい。PFA樹脂は、PTFE樹脂に分子構造が類似しており、最も高耐熱性であるため、耐摩耗性に優れ、クレイドルガイドの製造におけるPTFE樹脂組成物の焼成時に最も分解しにくいからである。
上記樹脂組成物に用いる溶融フッ素樹脂の平均粒径は5〜100μmであることが好ましい。なお、本発明における平均粒径は、レーザー解析法による測定値である。溶融フッ素樹脂の平均粒径が5μm未満では、多孔質層、粉末状充填材、およびPTFE樹脂の相互の接着力が低下し、耐摩耗性の向上が図れないおそれがある。また、100μmをこえると組成物中の粒子数が少なくなり、多孔質層、粉末状充填材、およびPTFE樹脂との接触割合が低くなり、耐摩耗性の均一な向上が図れないおそれがある。接着力による耐摩耗性向上のためには、平均粒径10〜50μmが好ましい。
上記樹脂組成物に用いる粉末状充填材は、耐面圧性を高く維持することができ、アスペクト比が1.5以下の各種形状の粉末状充填材であればよい。このような粉末状充填材を使用することで、炭素繊維、ガラス繊維、各種ウィスカなどの繊維状充填材を使用した場合に比べ、揺動回転時の繰り返しせん断力が加わる場合に、摩擦係数を低く維持できる。
上記樹脂組成物に用いる粉末状充填材としては、異方性の無い粒状または球状の充填材が好ましく、特に、黒鉛または全芳香族ポリエステル樹脂が好ましい。黒鉛または全芳香族ポリエステル樹脂は単独で使用しても併用してもよい。黒鉛および全芳香族ポリエステル樹脂は、潤滑性を有し不溶融であり、充填材自身の摩耗も少ないので、摩擦係数を低く維持し、樹脂層の耐摩耗性に優れ、相手材を損傷し難い。
上記樹脂組成物に用いる粉末状充填材の平均粒径は5〜60μmであることが好ましい。粉末状充填材の平均粒径が5μm未満では、耐摩耗性の付与が不十分となるおそれがある。また、60μmをこえると揺動回転時に脱落し易く、耐摩耗性が低下するおそれがある。
上記樹脂組成物における配合比は、該樹脂組成物全体積に対して溶融フッ素樹脂が3〜30体積%であり、粉末状充填材が5〜30体積%であることが好ましい。溶融フッ素樹脂の配合比が3体積%未満では、多孔質層、粉末状充填材、PTFE樹脂の相互の接着力が乏しく、耐摩耗性の向上が図れないおそれがある。また、30体積%をこえると摩擦係数が増加するおそれがある。
粉末状充填材の配合比が5体積%未満では、耐摩耗性の付与が不十分となるおそれがある。また、30体積%をこえると、含浸被覆層の強度低下による耐摩耗性の低下、混合による均一分散性の低下、ならびに多孔質層への含浸工程で含浸性が悪くなり、未含浸部が発生するおそれがある。
上記樹脂組成物において、溶融フッ素樹脂と粉末状充填材を除いた残部をベース樹脂であるPTFE樹脂とし、実質的に3成分とすることが好ましい。また、上記樹脂組成物には、耐摩耗性、低摩擦特性、耐圧縮クリープ特性などの必要特性を低下させない範囲であれば、必要に応じて、熱可塑性樹脂粉末、二硫化モリブデン、顔料(カーボン、酸化鉄)などの他の充填剤を配合してもよい。
上記樹脂組成物を用いて含浸被覆層を形成する方法を例示する。溶媒にPTFE樹脂を分散させたディスバージョン(例えば、三井・デュポンフロロケミカル社製31−JR)に、上述の各原料を所定の配合比で配合し、撹拌することによりペースト状にした後、多孔質層に含浸させて、溶媒を乾燥除去、焼成することにより、クレイドルガイドに用いる含浸被覆層が得られる。
本発明のクレイドルガイドにおいて、多孔質層は、金属製基材に対し優れた接着強度を確保するために、非鉄金属の焼結層または溶射層として形成することが好ましい。非鉄金属としては、摩擦摩耗特性に優れることから、銅または銅を主成分とする銅合金が好ましい。非鉄金属(銅合金)の焼結層は、例えば、鋼板上に、銅合金粉末を厚さ0.3mmで散布し、次いで、還元雰囲気中で750〜900℃の温度に加熱して銅合金粉末を焼結することによって得られる。
金属製基材としては、上述のとおり、S45C、SPCCなどの鋼板を使用できる。運転時に異常摩耗が発生した場合でも、焼き付きを未然に防止するため、金属製基材を上記のような鋼板とし、多孔質層の非鉄金属を該鋼板より軟質の金属とすることが好ましい。また、多孔質層の非鉄金属を、上述の銅または銅を主成分とする銅合金とすることで、焼き付き防止効果をさらに向上できる。
金属製基材に対する多孔質層の密着強度をさらに高めるために、金属製基材の多孔質層を形成する表面に、多孔質層の非鉄金属と同等の金属をメッキすることが好ましい。また、金属製基材が使用中に錆びることを防止するため、金属製基材の他方の表面(多孔質層を形成する面の反対面)に防錆用メッキを付けることが好ましい。また、環境負荷を小さくし、どのような用途でも広く使用可能とするためには、この防錆用メッキを錫メッキとすることが好ましい。
このような多孔質層を下地層として含浸被覆層が設けられるので、クレイドルガイドにおける含浸被覆層(樹脂層)の密着性が優れる。
クレイドルガイドの含浸被覆層の滑り面(摺動面)の表面形状は、含侵時のローラー表面形状などによって、様々な凹凸模様を付けることが可能である。しかしながら、高面圧において、すべり面が凹凸形状の場合、接触面積が低下しより高面圧となり、樹脂材の摩耗、変形が起こりやすいので、凹凸のない円弧面であることが好ましい。
本発明のクレイドルガイドは、そのクレイドルに対する摺接面が、金属製基材と、該金属製基材の一方の表面の多孔質層と、上記所定の樹脂組成物からなる含浸被覆層とで構成される三層構造を有するので、高面圧(10MPa以上)、かつ、揺動回転する条件においても、低摩擦係数を継続的に維持でき、かつ低摩耗特性が得られる。さらに、無潤滑、グリース潤滑、油中と多種の潤滑条件でも使用可能となる。
各実施例および各比較例に用いた樹脂組成物の配合材料を以下に示す。
(1)PTFE樹脂[PTFE]:三井・デュポンフロロケミカル社製;テフロン(登録商標)31JR
(2)PFA樹脂[PFA]:三井・デュポンフロロケミカル社製;テフロンMJ−102(融点310℃,平均粒径20μm)
(3)粒状黒鉛[GRP−1]:日本黒鉛社製;CGB20(平均粒径20μm)
(4)球状黒鉛[GRP−2]:エア・ウォーター・ベルパール社製;ベルパールC2000(平均粒径15μm)
(5)全芳香族ポリエステル樹脂[OBP]:住友化学工業社製;スミカスーパーE101S(平均粒径15μm)
(6)PPS樹脂[PPS]:東ソー社製;B160(融点288℃,平均粒径70μm)
(7)炭素繊維[CF]:東レ社製;トレカMLD30
(8)二硫化モリブデン粉末[MoS]:ダウコーニング社製;モリコートZパウダー(平均粒径4.3μm)
(9)硫酸カルシウム粉末[CaSO]:ノリタケカンパニーリミテド社製;D−101A(平均粒径24μm)
実施例1〜実施例4および比較例1〜比較例4
両面に銅メッキの付けられたSPCC鋼板(日新製鋼社製;カッパータイト)の片方の表面に青銅粉末(#100メッシュパス、#200メッシュオン)を散布し、加熱・加圧することにより鋼板上に均一な層厚の多孔質層(焼結金属層)を形成した。この多孔質層の上に、表1に示す配合割合で調整したPTFE樹脂組成物のディスパージョンを塗布し、乾燥炉中で溶媒を蒸発させ、加熱・加圧により固形成分を多孔質層に含浸被覆した。
このようにして得られた厚み1mmの三層構造の板を、25mm×50mmにカットすることでクレイドルガイド想定の試験用プレートを作製した。得られた試験用プレートを用い、アルミニウム合金製相手材に対する摺動状態で、往復動試験に供し、摩擦係数および摩耗量を測定した。試験条件を表2に、試験結果を表3に示す。
Figure 2018159308
Figure 2018159308
Figure 2018159308
実施例1〜実施例4のクレイドルガイドは、表3に示す試験結果のとおり、揺動回転かつ高面圧条件においても低い動摩擦係数を有し、耐摩耗特性に優れていた。一方、各比較例の場合、摩耗量が実施例の2倍以上であり、各実施例より耐摩耗性が劣ることが明らかである。耐摩耗性が劣るために、多孔質層の露出率が高くなり、動摩擦係数が高くなっている。特に、炭素繊維を配合した比較例3、4は摩擦係数が高い。また、粉末状充填材を配合した材料であっても、溶融フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂(PPS樹脂)を配合した比較例2、3では耐摩耗性に劣る。
本発明のクレイドルガイドは、面圧が10MPaをこえる高面圧条件、かつ、揺動回転する条件において動摩擦係数や耐摩耗特性に優れ、安定した摺動特性を有し、耐荷重性、耐摩耗性および低摩擦特性を全て満足できるので、油圧ショベルなどの建設機械や一般産業機械の油圧源として備えられる油圧ポンプまたは油圧モータ等に用いる可変容量型アキシャルピストンポンプにおいて好適に利用できる。
1 クレイドルガイド
1a クレイドルガイド本体
1b ブッシュ
1c 金属製基材
1d 多孔質層
1e 含浸被覆層(樹脂層)
1f 支持面
1g 凹部
1h 凸部
2 ピストン
3 クレイドル
4 繊維状充填材
5、6 ハウジング
7 回転軸
8 シリンダブロック
8a ピストン収容室
9 弁板
9a 吸入ポート
9b 吐出ポート
10、13 押圧バネ
11 リテーナ
12 シュー
14 油圧制御装置
15 シリンダ

Claims (8)

  1. 可変容量型アキシャルピストンポンプにおけるピストンストロークを調整するクレイドルに摺接し、このクレイドルが揺動可能であるように保持するクレイドルガイドであって、
    前記クレイドルガイドの前記クレイドルに対する摺接面は、金属製基材の一方の表面に設けられた多孔質層と、該多孔質層に対する樹脂組成物の含浸被覆層とからなり、
    前記樹脂組成物は、ポリテトラフルオロエチレン樹脂に、前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂より低融点の溶融フッ素樹脂と、粉末状充填材とを含み、繊維状充填材を含まない樹脂組成物であることを特徴とする可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド。
  2. 前記溶融フッ素樹脂は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂であることを特徴とする請求項1記載の可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド。
  3. 前記粉末状充填材は、粒状または球状の充填材であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド。
  4. 前記粒状または球状の充填材は、黒鉛または全芳香族ポリエステル樹脂であること特徴とする請求項3記載の可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド。
  5. 前記樹脂組成物は、該樹脂組成物全体積に対して、前記溶融フッ素樹脂を3〜30体積%、前記粉末状充填材を5〜30体積%含むことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項記載の可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド。
  6. 前記多孔質層は、非鉄金属の焼結層または溶射層であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項記載の可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド。
  7. 前記非鉄金属は、銅または銅を主成分とする銅合金であることを特徴とする請求項6記載の可変容量型アキシャルピストンポンプのクレイドルガイド。
  8. 請求項1ないし請求項7までのいずれか1項記載のクレイドルガイドを備えることを特徴とする可変容量型アキシャルピストンポンプ。
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