JP2018159066A - 硬化性組成物、硬化シート、画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような表示装置では複数のフィルム状構成部材が透明光学接着(OCA)シートで貼り合された構造をしているが、折り曲げに伴う各層間の応力を緩和できるOCAが求められてきている。屈曲部におけるOCAは高速変形を受けるため、衝撃エネルギー吸収性を有するOCAが求められている。従来よりOCAシートとしては、透明性が高い等の理由によりアクリル樹脂が一般的に使用されている。
しかしながら、従来のアクリル系OCAフィルムでは、ガラス転移温度(Tg)が−20〜0℃の温度範囲にある場合が多く、高速変形に対応する低温域(例えば−20℃未満)のエネルギー吸収が十分でないという問題がある。
特許文献2に開示されている組成物のヘイズに関しては特に記載がなく、画像表示装置へ適用を考慮した場合に、透明性が問題になる場合がある。特許文献2には多官能性(メタ)アクリレートモノマーとして多数の記載があるが、そもそも非極性のポリイソブチレン樹脂に、極性基である(メタ)アクリロイル基を複数有するモノマーは相溶性が悪く、モノマーを10質量%以上も添加した場合には、モノマー成分がブリードアウトし、結果として透明性の悪化といった問題が生じることがわかった。
前記ポリイソブチレン樹脂(A)100質量部に対して(メタ)アクリレート(B)を5質量部以上99質量部未満含み、
前記(メタ)アクリレート(B)として、単官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−1)と、多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)をそれぞれ有し、
硬化性組成物に対する前記多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)の含有割合が10質量%未満である硬化性組成物。
[2] 前記ポリイソブチレン樹脂(A)と単官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−1)とのハンセン溶解度パラメーター距離が5.0以下である[1]に記載の硬化性組成物。
[3] [1]又は[2]に記載の硬化性組成物からなる未硬化シート。
[4] [3]に記載の未硬化シートの少なくとも片面に、離型性フィルムが積層されてなる積層体。
[5] [3]に記載の未硬化シートを硬化してなる硬化シート。
[6] 厚さ100μmに形成した時のヘイズが10%以下である[5]に記載の硬化シート。
[7] [5]または[6]に記載の硬化シートの少なくとも片面に、タッチパネル、画像表示パネル、表面保護パネル、位相差フィルム、偏光フィルム、カラーフィルター、及びフレキシブル基板からなる群のうちの何れか1種類以上が積層されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体。
[8] [5]または[6]に記載の硬化シートが非表示面側に設けられた画像表示装置。
本発明の実施形態の一例に係る硬化性組成物(以下、「本組成物」と称することがある)は、ポリイソブチレン樹脂(A)を主成分とする硬化性組成物であって、前記ポリイソブチレン樹脂(A)100質量部に対して(メタ)アクリレート(B)を5質量部以上99質量部未満含み、前記(メタ)アクリレート(B)として、単官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−1)と、多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)をそれぞれ有し、硬化性組成物に対する前記多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)の含有割合が10質量%未満である硬化性組成物であるのが好ましい。
δD: 分子間の分散力に由来するエネルギー
δP: 分子間の極性力に由来するエネルギー
δH: 分子間の水素結合力に由来するエネルギー
と、表記される。(ここで、それぞれの単位はMPa0.5である。)
HSPの定義と計算は、下記の文献に記載されている。
Charles M. Hansen著、Hansen Solubility Parameters: A Users Handbook(CRCプレス、2007年)。
HSP距離(Ra)は、例えば溶質(本発明では(メタ)アクリレート(B))のHSPを(δD1,δP1,δH1)とし、溶媒(本発明ではポリイソブチレン樹脂(A))のHSPを(δD2,δP2,δH2)としたとき、下記式により算出することができる。
HSP距離(Ra)={4×(δD1−δD2)2+(δP1−δP2)2+(δH1−δH2)2}0.5
また、表1から、特に脂肪鎖が分岐C8以上の単官能脂肪族アクリレート(b−1)に関しては、HSP距離が5.0以下であり、好ましい範囲にあることがわかる。
そこで、本発明ではブリードアウトしない程度の多官能性脂肪族(脂環族含む)(b−2)成分を含有し、硬化により生成するポリマーに分岐を導入することで、硬化時の相分離を抑制、またはナノメートルオーダーの相分離とし、結果として透明性の優れた硬化シートとすることができる。
その中でも、5質量部以上50質量部未満であるのが好ましく、7質量部以上40質量部未満であることがより好ましく、10質量部以上35質量部未満であることがさらに好ましい。モノ(メタ)アクリレート(B)の含有量を5質量部以上とすることで、硬化後の状態の耐クリープ特性を高めることができる。また、99質量部以下とすることで、水蒸気バリア性及び衝撃エネルギー吸収性を有する硬化シートとすることができる。
他方、硬化性組成物に対する多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)の含有量の下限は特に限定するものではない。例えば0.1質量%以上であるのが好ましく、中でも0.3質量%以上であるのがより好ましい。
20℃でのG’が上記範囲であれば、シート状に成形した際に常温で形状を維持できる。また、160℃でのG’が上記範囲であれば、溶融成形をした時に気泡を巻き込むことなく成形することが出来る。
本発明に用いるポリイソブチレン樹脂(A)は、主鎖又は側鎖にイソブチレン骨格を有する重合体であり、下記式(1)の構成単位を有するものである。
イソブチレン・イソプレン共重合体中のイソプレン由来の繰り返し単位の含有率は、通常、全繰り返し単位に対して、0.1〜99モル%であり、好ましくは0.5〜50モル%、さらに好ましくは、1〜10モル%である。
イソブチレン・イソプレン共重合体中のイソプレン由来の繰り返し単位が上記範囲であれば、水分遮断性に優れる硬化性組成物が得られるため好ましい。
また、ポリイソブチレン(A)として、市販品を使用することもできる。市販品としては、Vistanex(Exxon Chemical Co.製)、Hycar(Goodrich社製)、Oppanol(BASF社製)、テトラックス(JX社製)等が挙げられる。
重量平均分子量(Mw)が1,000g/mol以上のポリイソブチレン樹脂(A)であることで、接着剤組成物の流動性が適度なものとなり、シート状に成形した後に形状を保持しやすくなる。また、重量平均分子量(Mw)が2,000,000g/mol以下のポリイソブチレン樹脂(A)であることで、(メタ)アクリレート(B)と混合する際に、粉状にならずに均一な流動体とすることができる。
ここで、重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒として用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定し(GPC分析)、標準ポリスチレンで換算した値である。
このように元が別々の原料であったとしても、ポリイソブチレン樹脂成分(A)全体として、重量平均分子量が100,000〜2,000,000g/mol、より好ましくは100,000〜1,500,000g/mol、さらに好ましくは100,000〜1,000,000であればよい。
(メタ)アクリレート(B)は(メタ)アクリル基を有するモノマーであり、本組成物に硬化性を付与し、硬化後のシートの耐クリープ性を向上させる働きを有する。
(メタ)アクリレートは、アクリレートおよびメタクリレートのうち少なくとも1種を意味する。
本発明においては、炭素数10〜30の単官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−1)と、多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)の両方を含有することで低ヘイズ、高光線透過率を有し、透明性に優れたシートを得ることができる。
上記式中、R’は、水素(H)又はメチル基(CH3)である。
脂肪族炭化水素基(R)が、分岐アルキル基の場合その炭素数の上限について制限はないが、通常30以下である。
代表的なポリイソブチレン樹脂(A)とのHSP距離が5.0以下である単官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−1)としては、表1に示した炭素数が8以上の単官能脂肪族アクリレート(b−1)が挙げられ、具体的には、イソステアリル(メタ)アクリレート、イソヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、イソテトラデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、イソドデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明に用いられる多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)は、(メタ)アクリロイルオキシ基を2個以上有し、少なくとも(メタ)アクリロイルオキシ基同士が炭化水素基を介して結合する(メタ)アクリレートである。多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)の例として2官能性脂肪族(メタ)アクリレートの構造を下式(3)に示す。
Xは脂肪族炭化水素基、又は、脂環式炭化水素基である。
他方、硬化性組成物に対する多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)の含有量の下限について特に限定するものではない。特に0.1質量%以上であるのが好ましく、中でも0.3質量%以上であるのがさらに好ましい。
多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)の場合、複数の(メタ)アクリロイルオキシ基により、(b−1)成分ほど距離を小さくするのが困難ではあるが、HSP距離を上記範囲とすることで、ブリードアウト等の透明性や接着性に関わるトラブルを、抑制することが出来る。
また、本発明の多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)は1種類のみを用いても、数種類を併用してもよい。
本発明の硬化組成物は、硬化性を付与するために重合開始剤を含む。重合開始剤としては、アクリレートの重合反応に利用できる重合開始剤であれば特に限定されず、熱により活性化するもの、活性エネルギー線により活性化するもの、いずれも使用できる。また、ラジカルを発生し、ラジカル反応を引き起こすもの、カチオンやアニオンを発生し、付加反応を引き起こすものいずれも使用することが出来る。
好ましい重合開始剤としては、光重合開始剤であり、一般に光重合開始剤の選択は、硬化性組成物で用いられる具体的な成分、及び所望の硬化速度に少なくとも部分的に依存する。
熱重合開始剤の例としては、アゾ化合物、キニーネ、ニトロ化合物、アシルハロゲン化物、ヒドラゾン、メルカプト化合物、ピリリウム化合物、イミダゾール、クロロトリアジン、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ジケトン、フェノン、並びにジラウロイルペルオキシド及びNOF Co.からPERHEXA TMHとして入手可能な1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等の有機ペルオキシドが挙げられる。
幾つかの実施形態では、粘着付与剤を用いてもよい。一般に、粘着付与剤は、硬化性組成物の粘着性を高める任意の化合物又は化合物の混合物であってもよい。
硬化性組成物は柔軟化剤を含有してもよい。柔軟化剤は、例えば、加工性を向上させるために組成物の粘度を調節する。
本発明の硬化性組成物は硬化反応を促進するために、従来公知の硬化促進剤を添加することが出来る。好ましい硬化促進剤としてはチオール類が挙げられる。
本発明の未硬化シートは、本発明の硬化性組成物からなるシートである。
本発明の未硬化シートの周波数1Hzの剪断における損失正接(tanδ)は、160℃で1以上であるのが好ましい。成形温度においてtanδが1以上であれば、硬化前と判断できる。
当該ヘイズが2.5%以下で、かつ当該全光線透過率が85%以下であれば、透明性を有するシートである。
ここで、全光線透過率はJIS K7361−1に準じて、ヘイズはJIS K7136に準じてそれぞれ測定されるものである。
特に、本発明の未硬化シートは、その少なくとも片面に離形性フィルムが積層された積層体としてもよい。ここで離型フィルムとしては、光透過性とコストの観点から、離型処理したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを採用することが好ましい。
本発明の硬化シートは、本発明の未硬化シートを硬化したシートであり、具体的には熱及び/又は活性エネルギー線により(モノ)アクリレート成分が重合をしたシートである。
以下、硬化シートについて説明する。
特に、本発明の硬化シートは、厚みに関わらず、全光線透過率が85%以上であることが好ましく、88%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
当該ヘイズが10%以下であることにより、用途によっては表示装置用に使用できるシートとなる。
特に、本発明の硬化シートは、厚みに関わらず、ヘイズが2.0%以下であるのが好ましく、中でも1.0%未満であることがさらに好ましく、特に0.9%未満であることが好ましい。
ここで、全光線透過率はJIS K7361−1に準じて、ヘイズはJIS K7136に準じてそれぞれ測定されるものである。
また、下限については特に制限はないが、一般的には0.05以上である。
周波数1Hzにおける損失正接(tanδ)のピークが、−60℃〜−20℃の温度範囲に存在することにより、硬化後の状態でも高速変形時の衝撃エネルギー吸収性が発現する。
本組成物におけるポリイソブチレン樹脂として重合平均分子量が1,000〜100,000g/molのイソブチレンを含むようにすれば、硬化シートの損失正接(tanδ)のピークが−60℃〜−20℃の温度範囲の温度範囲に調整しやすくなる。
本発明の硬化シート厚み100μm換算(厚みを100μmとしたとき)の温度40℃、相対湿度90%RHの環境下における水蒸気透過率は、20g/m2・24h以下であるのが好ましく、中でも15g/m2・24h以下であることが好ましく、特に10g/m2・24h以下であることが好ましい。また下限については特に制限はないが、一般的には0.5以上である。
水蒸気透過率が20g/m2・24h以下であることにより、外部からの水蒸気が、封止対象物に到達することが防止・抑制され、水蒸気バリア性が良好となる。
水蒸気透過率を上記範囲にするには、硬化性組成物としてポリイソブチレン樹脂(A)が適切な量で含有されていることが好ましい。
ここで、水蒸気透過率はJIS K7129Bに準じて測定されるものである。
100μm換算の水蒸気透過率は、例えば、厚みがAμmで、水蒸気透過率がBg/(m2・day)の場合、厚み100μm換算の水蒸気透過率は、B×A/100という式に当てはめて求めることができる。
以下、本発明の樹脂組成物、未硬化シート、及び、硬化シートの製造方法について説明するが、以下の説明は、本発明の樹脂組成物、未硬化シート、及び、硬化シートを製造する方法の一例であり、本発明の樹脂組成物、未硬化シート、及び、硬化シートはかかる製造方法により製造されるものに限定されるものではない。
種々の原料樹脂を混合して硬化性組成物を得る際に、シランカップリング剤、酸化防止剤等の各種添加剤は、予め樹脂とともにブレンドしてから押出機に供給してもよいし、予め全ての材料を溶融混合してから供給してもよいし、添加剤のみを予め樹脂に濃縮したマスターバッチを作製し供給してもよい。
20℃でのG’が上記範囲であれば、成形後に常温で形状を維持できる。また、160℃でのG’が上記範囲であれば、気泡を巻き込むことなく成形することが出来る。
溶融成形の場合、シートの厚みはTダイのリップギャップ、シートの引き取り速度等により適宜調整することができる。
前記未硬化シートを硬化させる前に予め、少なくともその片面に画像表示装置構成部材を積層させることで、画像表示装置構成用積層体を形成することができ、当該画像表示装置構成用積層体を用いて画像表示装置を構成することができる。
例えば、前記未硬化シートと画像表示装置構成用構成部材とを80℃以下で加熱貼合して画像表示装置構成用積層体を形成した後、熱又は当該画像表示装置構成部材側から活性エネルギー線を前記未硬化シートに照射してシートを硬化させることで、目的の画像表示装置構成用積層体を形成することができる。この硬化シートは封止材、画像表示装置の部材として用いられ、折り曲げ可能な部材となる。
また、熱重合開始剤を含む場合は、活性エネルギー線の照射に代わって加熱工程を入れることで、目的の画像表示装置構成用積層体を形成することもできる。
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
・オパノールN50(BASF社製、ポリイソブチレン、Mw:56.5万g/mol、(HSP δD:15.1,δP:0,δH:0))
・テトラックス3T(JXエネルギー株式会社製、ポリイソブチレン、Mw:4.9万g/mol、(HSP δD:15.1,δP:0,δH:0))
・ポリブテン(iso−ブテン96質量%、n−ブテン4質量%、Mw:3,720 Mn:1,660(HSP δD:15.1,δP:0,δH:0))
(i)単官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−1))
・S−1800ACL(新中村化学工業株式会社製、イソステアリルアクリレート、炭素数18の分岐アルキルに1個のアクリロイルオキシ基が付加したもの、(A)成分からのHSP距離:3.74)
・ブレンマーCA(日油社製、セチルアクリレート、(HSP δD:16.1,δP=2.2,δH=2.8、A成分からのHSP距離:4.08))
・A−DCP(新中村化学工業株式会社製、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、(A)成分からのHSP距離:7.77)
・A−NOD−N(新中村化学工業株式会社製、1.9−ノナンジオールジアクリレート、(A)成分からのHSP距離:7.00)
・NKエステルA−DOD−N(新中村化学社製、1,10−デカンジオールジアクリレート、(HSP:δD=16.3,δP=3.8,δH=4.9、A成分からのHSP距離:6.64))
・CN9014NS(サートマー社製、水素添加ポリブタジエンの2官能ウレタンアクリレート)
・クイントンCX495:ゼオン社製、石油樹脂
〔酸化防止剤〕
・Irganox1076:BASF社製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
〔重合開始剤〕
・Omnirad TPO−G:BASF社製、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤
・イルガキュア184(BASF社製、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
表2に記載した配合でポリイソブチレン樹脂(A)、単官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−1)、多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)、重合開始剤をラボプラストミル(東洋精機製作所製)にて110℃、60rpmで混練し、硬化性組成物を得た。
続けて、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製、ダイアホイルMRF38、厚さ:38μm)2枚の間に、溶融した硬化性組成物を供給し、2本の加熱ロールの間を通すことで、サンドイッチラミネートを行い、両面に離型フィルムを備え、硬化性組成物層の厚さが約100μmの未硬化シートを得た。
このとき、加熱ロールの温度は160℃であり、速度は100mm/分であった。
(HSP、HSP距離(Ra))
HSPは、HSP統合ソフトであるHSPiP(商品名)に実装されている、Y−MB法により化学構造から求めた。
HSP距離(Ra)は、(メタ)アクリレート(B)のHSPを(δD1,δP1,δH1)とし、ポリイソブチレン樹脂(A)のHSPを(δD2,δP2,δH2)としたとき、下記の式により算出した。
HSP距離(Ra)={4×(δD1−δD2)2+(δP1−δP2)2+(δH1−δH2)2}0.5
また、全光線透過率とヘイズは、片面の離型フィルムを剥がしたものを測定孔に貼り付け、もう片方の離型フィルムも剥がし、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、NDH5000)を用いてJIS K7361−1に準じて全光線透過率を、JIS K7136に準じてヘイズをそれぞれ測定した。実施例1、2については厚さ100μm以外のシートの他に、厚さ25μm、50μmの硬化シートも作成し、ヘイズを測定した。
組成物から得られたシートの両面の離型フィルムを剥がし、複数枚重ねることで、厚みが約2mmのシートを作製し、直径20mmの円形に打ち抜いたものを、レオメータ(英弘精機株式会社製、MARS)を用いて、粘着治具:Φ20mmパラレルプレート、歪み:0.1%、周波数:1Hz、温度:−70〜200℃、昇温速度:3℃/minの条件で測定することで、未硬化状態の貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)、損失正接(tanδ)を得た。
得られた未硬化シートを剥離フィルムを積層した状態で、高圧水銀ランプを用いて紫外線を365nmの積算光量が2000mJ/cm2となるよう照射して未硬化シートを硬化し、23℃50%RHで15時間以上養生することで、硬化シートを得た。
(全光線透過率、ヘイズ)
得られた硬化シートを用いて、未硬化シートと同様に測定を行った。結果を表2に示す。
得られた硬化シートを用いて、未硬化シートと同様に測定を行うことで硬化状態の貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)、損失正接(tanδ)を得た。
得られた硬化シートの厚みを測定後、両面の離型PETを剥がし、代わりにPET不織布を貼り付け、JIS K7129B法にて40℃、90%Rhの水蒸気透過率を測定し、下記評価基準で評価した。
良好:100μm換算の水蒸気透過率が20g以下のもの
不良:100μm換算の水蒸気透過率が20g超のもの
実施例1の硬化シートは、周波数1Hzの剪断における損失正接(tanδ)の極大値0.3のピークが−35℃に存在するため高速変形時の衝撃エネルギー吸収性にも優れる。また、100μm換算の水蒸気透過率も20g/m2・24h以下と良好であった。
実施例2の硬化シートは、周波数1Hzの剪断における損失正接(tanδ)の極大値0.4のピークが−38℃に存在するため高速変形時の衝撃エネルギー吸収性にも優れる。また、100μm換算の水蒸気透過率も20g/m2・24h以下と良好であった。
実施例3の硬化シートは、周波数1Hzの剪断における損失正接(tanδ)の極大値約1.6のピークが−20℃に存在するため高速変形時の衝撃エネルギー吸収性にも優れる。
(メタ)アクリレートとして多官能性脂環族(メタ)アクリレート(b−2)のみを用いた比較例4の硬化シートは未硬化状態でブリードアウトが確認され、未硬化シートにおいてヘイズが好ましくなかった。また、この未硬化シートを硬化させた硬化シートもやはり透明性が悪化した。
Claims (8)
- ポリイソブチレン樹脂(A)を主成分とする硬化性組成物であって、
前記ポリイソブチレン樹脂(A)100質量部に対して(メタ)アクリレート(B)を5質量部以上99質量部未満含み、
前記(メタ)アクリレート(B)として、単官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−1)と、多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)をそれぞれ有し、
硬化性組成物に対する前記多官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−2)の含有割合が10質量%未満である硬化性組成物。 - 前記ポリイソブチレン樹脂(A)と単官能性脂肪族(メタ)アクリレート(b−1)とのハンセン溶解度パラメーター距離が5.0以下である請求項1に記載の硬化性組成物。
- 請求項1又は2に記載の硬化性組成物からなる未硬化シート。
- 請求項3に記載の未硬化シートの少なくとも片面に、離型性フィルムが積層されてなる積層体。
- 請求項3に記載の未硬化シートを硬化してなる硬化シート。
- 厚さ100μmに形成した時のヘイズが10%以下である請求項5に記載の硬化シート。
- 請求項5又は6に記載の硬化シートの少なくとも片面に、タッチパネル、画像表示パネル、表面保護パネル、位相差フィルム、偏光フィルム、カラーフィルター、及びフレキシブル基板からなる群のうちの何れか1種類以上が積層されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体。
- 請求項5又は6に記載の硬化シートが非表示面側に設けられた画像表示装置。
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