[go: up one dir, main page]

JP2018158528A - セラミックス成形体の製造方法 - Google Patents

セラミックス成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018158528A
JP2018158528A JP2017057527A JP2017057527A JP2018158528A JP 2018158528 A JP2018158528 A JP 2018158528A JP 2017057527 A JP2017057527 A JP 2017057527A JP 2017057527 A JP2017057527 A JP 2017057527A JP 2018158528 A JP2018158528 A JP 2018158528A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded body
slurry
ceramic
layer
fine particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017057527A
Other languages
English (en)
Inventor
昭二 丸尾
Shoji Maruo
昭二 丸尾
伸寛 城谷
Nobuhiro Shirotani
伸寛 城谷
敏裕 大庭
Toshihiro Oba
敏裕 大庭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama National University NUC
Original Assignee
Yokohama National University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama National University NUC filed Critical Yokohama National University NUC
Priority to JP2017057527A priority Critical patent/JP2018158528A/ja
Publication of JP2018158528A publication Critical patent/JP2018158528A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)
  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)

Abstract

【課題】微小セラミックス成形体を効率的に製造することを可能とする微小セラミックス成形体の製造方法を提供する。【解決手段】所望の形状の鋳型に、硬化性樹脂とセラミックス微粒子とを含む第1スラリーを充填して硬化させ、仮成形体を得る工程と、鋳型から離型して得られた仮成形体を焼成する工程と、を有し、第1スラリーは、セラミックス微粒子の含有率が第1スラリー全体に対し50質量%未満であり、仮成形体に対する、焼成する工程にて得られるセラミックス成形体の線収縮率は、40%以上であるセラミックス成形体の製造方法。【選択図】図6

Description

本発明は、セラミックス成形体の製造方法に関するものである。
従来、電子機器の小型化に伴い、電子機器に用いられる電子部品は、小型、軽量、かつ高い信頼性を有することが求められている。このような要求物性に応える材料として、セラミックスが挙げられる。セラミックスは、絶縁性が高く熱変形しにくいことから、種々の電子部品の形成材料として用いられている。
そのため、近年では、上記市場要求に応えるべく、小型のセラミックス成形体を製造する方法が検討されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、セラミックス粉末と光硬化性樹脂とを有する組成物を用い、公知の光造形法を用いて立体物を成型した後、加熱焼成により樹脂分を除去することでセラミックス成形体を得る方法が示されている。
特開2007−260926号公報
しかしながら、上記特許文献1のような従来のセラミックス成形体の製造方法においては、焼成後の変形を防ぐために、焼成前後で線収縮率が30%以下になるようにするのが通常であった。このことから、従来は、焼成前の仮の成形体として、焼成後の成形体の大きさとにあまり差が無いものを作製していた。
したがって、上記特許文献1に記載されているような光造形法においては、用いる光の波長により、作製可能な成形体の大きさが制限されていた。また、鋳型を用いて小型のセラミックス成形体を製造する場合には、用いる鋳型を小さくしなければならないと考えられていた。
このように、従来のセラミックス成形体の製造方法では、微小な成形体を製造することが困難であった。例えば、特許文献1には、一辺が200μmを下回るような大きさ、更には一辺が10μmを下回るような大きさの微小な成形体の形成は記載されていない。電子機器の小型化に伴い、このような微小なセラミックス成形体の要求が予想されるため、微小なセラミックス成形体の製造方法が求められていた。
なお、本発明においては、200μm角の立方体に収まるような大きさのセラミックス成形体のことを、「微小セラミックス成形体」と称する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、微小セラミックス成形体を効率的に製造することを可能とする微小セラミックス成形体の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、所望の形状の鋳型に、光硬化性樹脂とセラミックス微粒子とを含む第1スラリーを充填して硬化させ、仮成形体を得る工程と、前記鋳型から離型して得られた前記仮成形体を焼成する工程と、を有し、前記第1スラリーは、セラミックス微粒子の含有率が前記第1スラリー全体に対し50質量%未満であり、前記仮成形体に対する、前記焼成する工程にて得られるセラミックス成形体の線収縮率は、40%以上であるセラミックス成形体の製造方法を提供する。
本発明の一態様においては、前記仮成形体を得る工程において、前記第1スラリーを硬化させて得られる第1層の表面に、光硬化性樹脂とセラミックス微粒子とを含む第2スラリーを塗布して硬化させ第2層を形成する製造方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記仮成形体を得る工程において、前記第2層の表面に、光硬化性樹脂とセラミックス微粒子とを含む第3スラリーを塗布して硬化させ第3層を形成する製造方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記第1スラリーにおけるセラミックス微粒子の含有率と、前記第2スラリーにおけるセラミックス微粒子の含有率との大小関係と、前記第3スラリーにおけるセラミックス微粒子の含有率と、前記第2スラリーにおけるセラミックス微粒子の含有率との大小関係と、が同傾向である製造方法としてもよい。
本発明によれば、微小セラミックス成形体を効率的に製造することができる。
本実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法を示す工程図。 本実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法を示す工程図。 本実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法を示す工程図。 本実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法を示す工程図。 本実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法を示す工程図。 本実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法を示す工程図。 仮成形体の焼結温度の昇温条件と、仮成形体の質量減少率との関係を示すグラフ。 仮成形体の焼結温度の昇温条件と、仮成形体の質量減少率との関係を示すグラフ。 スラリーに含まれるセラミックス微粒子の含有率に対する、仮成形体の線収縮率を示すグラフ。 セラミックス成形体の後加工を示す説明図。 セラミックス成形体の収縮状態の違いを示す図。 セラミックス成形体の収縮状態の違いを示す図。 実施例の結果を示す電子顕微鏡写真。 実施例の結果を示す電子顕微鏡写真。
[第1実施形態]
以下、図1〜図12を参照しながら、本実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
図1〜6は、本実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法を示す工程図である。
本実施形態のセラミックス成形体の製造方法では、所望の形状を有する鋳型を用いて、当該所望の形状が転写されたセラミックス成形体を製造する。対象となるセラミックス成形体の大きさは、種々選択することができるが、サブミリオーダーの大きさを有するセラミックス成形体、特に200μm角の立方体に収まるような大きさを有する微小セラミックス成形体の製造方法として好適である。
以下の説明においては、セラミックス成形体として、100μm角の立方体に収まる円錐状の微小セラミックス成形体を製造することとして説明する。
(仮成形体を得る工程)
まず、図1に示すように、原型Mを用いて鋳型100を作製する。
原型Mは、例えば、光造形法や削り出し等の公知の方法で作製することができる。微小セラミックス成形体を成型するための鋳型100を作製する場合、原型M自体も小さくする必要がある。
そこで、原型Mは、公知のマイクロ光造形法を用いて作製するとよい。この場合、原型Mとして、200μm角の立方体に収まる程度の大きさとすることができる。
基板P上において作製した原型Mを樹脂材料で型取りすることで、原型Mの形状が転写された鋳型100を作製することができる。鋳型100の形成材料は、後述する操作において転写した形状を保持できるだけの強度や弾性を有する樹脂材料であれば、種々のものを用いることができる。また、後述する操作において、鋳型100で成形した仮成形体を離型させやすくするため、表面エネルギーが低く、凹部100a内に充填した材料との密着し難い材料が好ましい。
例えば、鋳型100の形成材料としては、PDMS(ポリジメチルシロキサン)などのシリコーン系樹脂や、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー等を用いることができる。熱硬化性エラストマーとしては、シリコーン系樹脂の他、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素ゴム等を挙げることができる。これらの中でも、本実施形態においては、鋳型100の形成材料は、シリコーン樹脂であることが好ましく、PDMSであることがより好ましい。
このようにして得られる鋳型100は、原型Mの形状、すなわち目的物であるセラミックス成形体の形状(所望形状)に対応する形状を有する凹部100aと、凹部100aと連続する平坦部100bと、を有している。
ここで、凹部100aが「目的物であるセラミックス成形体の形状に対応する形状」を有するとは、後述するセラミックス成形体の原型の形状が凹部100aの内壁に転写されており、凹部100aの内壁と原型の形状とが相補的な関係にあることを意味する。
次いで、図2に示すように、鋳型100に第1スラリー15を充填する。本工程では、第1スラリー15を、凹部100aと平坦部100bにまたがって配置する。
第1スラリー15は、セラミックス微粒子と、光硬化性樹脂と、を含んでいる。
第1スラリー15に用いられるセラミックス微粒子としては、特に制限が無く、後述する焼結により成形体が得られるのであれば、種々のセラミックス微粒子を用いることができる。セラミックス微粒子の形成材料としては、金属酸化物や複合金属酸化物が挙げられる。金属酸化物としては、例えばアルミナ、ジルコニア、シリカ、チタニア等を挙げることができる。複合金属酸化物としては、例えばチタン酸バリウムを挙げることができる。
用いるセラミックス微粒子の平均粒子径は、数nm〜数μmの範囲において使用する鋳型100の凹部100aの大きさ、すなわち作製したいセラミックス成形体の大きさに応じて設定するとよい。また、セラミックス微粒子を焼結させてセラミックス成形体を製造した場合に、セラミックス成形体を構成する結晶粒の大きさの予測値が、セラミックス成形体に対して大きすぎないものであると好ましい。
例えば、鋳型100の凹部100aの容積が1mm(≒10μm角)程度の場合、セラミックス微粒子の平均粒子径は100nm程度であると好ましい。また、鋳型100の凹部100aの容積が1000mm(≒100μm角)程度の場合、セラミックス微粒子の平均粒子径は数μm程度であっても用いることができる。
なお、セラミックス微粒子の平均粒子径が小さくなるほど、使用する分散系によってはセラミックス微粒子が凝集しやすくなる。このような場合、本発明の効果を阻害しない範囲において、分散剤を使用し分散系を安定させてもよい。
第1スラリー15に用いられる光硬化性樹脂としては、アクリル系光硬化性樹脂、ウレタン系光硬化性樹脂、エポキシ系光硬化性樹脂等を挙げることができる。
第1スラリー15の分散媒としては、光硬化性樹脂を溶解可能であれば種々の有機溶媒を用いることができる。
第1スラリー15は、第1スラリー15全体に対するセラミックス微粒子の含有率が50質量%未満であり、40質量%以下が好ましく、30質量%以下がさらに好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。第1スラリー15におけるセラミックス微粒子の含有率が低下するに従って、より小さいセラミックス成形体を得やすい。
次いで、第1スラリー15に光照射することで、第1スラリー15に含まれる光硬化性樹脂を硬化させる。光照射は、鋳型100の第1スラリー15の塗布面上方から行うとよい。鋳型100が光透過性を有する場合、鋳型100を介して第1スラリー15に光照射を行っても構わない。
これにより、鋳型100上に、セラミックス粒子を含む樹脂硬化物である第1層10が形成される。第1層10は、凹部100aに含まれる第1部分10Aと、平坦部100bと重なる第2部分10Bとを有する。第1部分10Aは、所望形状が転写された部分である。
なお、光照射のみでは第1層10、特に第1部分10Aの内部まで硬化が十分に進行しないような場合には、光照射ののちに適宜加熱処理(ポストベーク)を行い、硬化反応を進行させてもよい。
次いで、図3に示すように、第1層10の表面に、セラミックス微粒子と、光硬化性樹脂とを含む第2スラリー16を塗布し、光照射して硬化させることで第2層20を形成する。
第2層20は、セラミックス粒子を含む樹脂硬化物により形成されている。第2層20を設けることで、第1部分10Aを除く部分の厚みが増す。これにより、鋳型100から第1層10と第2層20との積層体を取り外した場合に、取扱いが容易になる。
第2層20は、第1層10よりも厚いと好ましい。
第2スラリー16を構成するセラミックス微粒子および光硬化性樹脂については、第1スラリー15と同様のものを用いることができる。
第2スラリー16のセラミックス微粒子の含有率は、第1スラリー15より低くてもよく、第1スラリー15よりも高くてもよい。
第2スラリー16の流動性が確保できる範囲であれば、第2スラリー16におけるセラミックス微粒子の含有率を上げることができる。一方、後述する工程において第2スラリー16から分散媒および光硬化性樹脂を除去した際に、得られる成形体の形状を維持できる範囲であれば、第2スラリー16におけるセラミックス微粒子の含有率を低下させることができる。
次いで、図4に示すように、第2層20の表面に、セラミックス微粒子と、光硬化性樹脂とを含む第3スラリー17を塗布し、光照射して硬化させることで第3層30を形成する。第1層10、第2層20、第3層30の積層体は、本発明における仮成形体に該当する。
第3層30は、セラミックス粒子を含む樹脂硬化物により形成されている。第3層30を設けることで、第1部分10Aを除く部分の厚みが増す。これにより、鋳型100から第1層10、第2層20、第3層30の積層体(仮成形体1X)を取り外した場合に、取扱いが容易になる。
第3スラリー17を構成するセラミックス微粒子および光硬化性樹脂については、第1スラリー15と同様のものを用いることができる。
第3スラリー17のセラミックス微粒子の含有率は、第2スラリー16より低くてもよく、第2スラリー16よりも高くてもよい。
ここで、第1スラリー15におけるセラミックス微粒子の含有率と、第2スラリー16におけるセラミックス微粒子の含有率との大小関係と、第3スラリー17におけるセラミックス微粒子の含有率と、第2スラリー16におけるセラミックス微粒子の含有率との大小関係と、が同傾向であると好ましい。
具体的には、第1スラリー15のセラミックス微粒子の含有率(C1)(単位:質量%)が、第2スラリー16のセラミックス微粒子の含有率(C2)(単位:質量%)よりも高い場合、第3スラリー17のセラミックス微粒子の含有率(C3)(単位:質量%)も、第2スラリー16のセラミックス微粒子の含有率(C2)よりも高いことが好ましい。
すなわち、C1>C2の場合は、C3>C2であると好ましい。
また、第1スラリー15のセラミックス微粒子の含有率(C1)(単位:質量%)が、第2スラリー16のセラミックス微粒子の含有率(C2)(単位:質量%)よりも低い場合、第3スラリー17のセラミックス微粒子の含有率(C3)(単位:質量%)も、第2スラリー16のセラミックス微粒子の含有率(C2)よりも低いことが好ましい。
すなわち、C1<C2の場合は、C3<C2であると好ましい。
第1スラリー15と第2スラリー16とのそれぞれのセラミックス微粒子の含有量が異なる場合、収縮率の違いから第1層10および第2層20の積層体がいずれかの方向に反るおそれがある。これに対し、セラミックス微粒子含有率が上記のような関係にある第3スラリー17を用いて第3層30を形成すると、第1層10と第2層20との収縮率の違いから生じる反りを、第3層30で相殺し、全体として仮成形体1Xの反りを低減することができる。
仮成形体1Xの反りを低減するという観点からは、第1スラリー15のセラミックス微粒子の含有率(C1)と第3スラリー17のセラミックス微粒子の含有率(C3)とは、差の絶対値が10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であるとより好ましく、C1とC3とが等しいことが特に好ましい。
また、仮成形体1Xの反りを低減するという観点からは、第1層10の厚みと第3層30の厚みとは、等しい方が好ましい。ただし、製造上、第1層10の厚みと第3層30の厚みとを等しくすることが困難である場合には、第3層30の厚みを第3スラリー17の塗布量により制御するとよい。この際、予備実験により第1層10の第2部分10Bの厚みと同程度の厚みの第3層30が得られる条件を求めておき、同条件により第3層30を形成するとよい。
次いで、図5に示すように、図4に示す凹部100aから、仮成形体1Xを取り出す。この際、仮成形体1Xは、第2層20、第3層30により厚みが増しているため、第2層20、第3層30が無い場合と比べて取扱いが容易となる。
(焼成する工程)
次いで、図6に示すように、仮成形体1Xを焼成し、セラミックス成形体1Aを得る。
その際、焼成時の昇温条件は、仮成形体1Xの単位時間当たりの質量減少量(質量減少率)がより一定に近づくように管理するとよい。このような温度管理について、図7,8を用いて説明する。
図7,8は、仮成形体1Xを焼結させる際の、仮成形体1Xの焼結温度の昇温条件と、仮成形体1Xの質量減少率との関係を示すグラフである。図において、横軸は経過時間、左縦軸は焼結温度(単位:℃)、右縦軸は仮成形体1Xの質量(単位:g)を示す。
光硬化性樹脂を含む仮成形体1Xを焼成すると、光硬化性樹脂の分解・気化および燃焼が生じ、仮成形体1Xの質量が減少する。その際、より低温の条件では、光硬化性樹脂に含まれる少量の未反応モノマーや低分子成分が気化して脱離し、焼結温度が光硬化性樹脂の分解温度に達したら、光硬化性樹脂の分解を伴いながら仮成形体1Xの質量が減少する。
例えば、図7に示すように、焼結温度の昇温レートが一定である場合、図に示す「時間1」の間は質量減少量が小さく、「時間2」の間は質量減少率が大きい、という違いが生じる。上述した仮成形体1X焼成時のメカニズムからすると、「時間1」においては、少量の未反応モノマーや低分子成分が気化し、「時間2」において光硬化性樹脂が分解していると考えられる。
このとき、仮成形体1Xの質量減少率が大きすぎると、すなわち光硬化性樹脂が分解しながら減少する速度が速すぎると、仮成形体1Xに含まれるセラミックス微粒子の凝集や焼結が質量減少に追いつかない。その結果、セラミックス微粒子の焼結状態が乱れ、所望の形状を維持した良好な焼結体が得られなくなる。
そのため、本実施形態の製造方法においては、図8に示すように、「時間2」に該当する温度域において昇温レートを下げることとする。このような操作により、光硬化性樹脂の分解を伴う「時間2」を図7の条件よりも延長し、質量減少率を低減することができる。
その結果、仮成形体1Xの質量減少率がより一定に近づくよう平準化され、良好な成形体1Aを得ることができる。
仮成形体1Xから光硬化性樹脂が焼失し、さらにセラミックス微粒子同士が焼結することにより、得られる成形体1Aは仮成形体1Xから収縮したものとなる。図9は、スラリーに含まれるセラミックス微粒子の含有率に対する、仮成形体の線収縮率を示すグラフである。図では、横軸がセラミックス微粒子の含有率(単位:質量%)、縦軸が線収縮率(単位:%)を示す。
図9に示すような対応関係を予備実験で求めておくことにより、得られる成形体の大きさを比較的精度良く予測することが可能となる。図9に示すように、スラリーに含まれるセラミックス微粒子の含有率が低くなるに従って、仮成形体の線収縮率が高くなることが分かる。
本実施形態のセラミックス成形体の製造方法においては、セラミックス微粒子濃度が50質量%未満のスラリーを用いて仮成形体1Xを成形することで、仮成形体1Xを焼結して得られる成形体1Aは、仮成形体1Xから40%以上収縮したものとなる。すなわち、仮成形体1Xに対する成形体1Aの線収縮率は40%以上である。
従来の成形体の製造方法では、例えばマイクロ光造形法を用いたとしても、光の回折限界等の理由により、200μm角の立方体に収まらない程度の大きさの成形体しか得ることができない。
また、従来のセラミックス成形体の製造方法では、本願発明における仮成形体から成形体を得る際の収縮は回避すべき現象として捉えられており、このような収縮を利用して、微小な成形体を得るという着想は見られなかった。
対して、本実施形態の製造方法によれば、原型Mの形状・大きさと対応する鋳型100を用い、セラミックス微粒子の含有率が50質量%未満のスラリーを材料として仮成形体を作製する。セラミックス微粒子の含有率が低いスラリーを用いて仮成形体を作製することで、図9に示す対応関係のように焼成時に大幅な収縮が生じるため、仮成形体1Xよりも線収縮率で40%以上小さいセラミックス成形体を製造することができる。
なお、得られた成形体1Aは、適宜追加加工してもよい。
例えば、図10に示すように、得られた成形体1Aにおいて所望形状を転写した部分(図中、符号αで示す)の周囲をレーザー光LB等で掘削し、平面視で開環状の貫通孔1Cを設けることとしてもよい。この場合、接続部1Dを折ることで、所望形状を転写した成形体1を得ることができる。
以上のような構成のセラミックス成形体の製造方法によれば、微小セラミックス成形体を効率的に製造することができる。
なお、本実施形態においては、第1層10、第2層20、第3層30の3層を積層させて仮成形体を作製したが、これに限らない。本実施形態においては、第2層20、第3層30を設けることとしたが、これらの層を形成しなくても、本発明の効果は奏する。
また、第1層10と第2層20との間や、第2層20と第3層30との間に、さらにセラミックス微粒子と光硬化性樹脂とを含む層を形成した多層構造としてもよい。
また、本実施形態においては、説明を用意にするために、鋳型100が凹部100aを1つだけ有することとしたが、これに限らない。複数の凹部100aを有する鋳型100を用いると、同時に複数の所望形状を転写したセラミックス成形体を製造することができる。
この場合、図10に示すような加工は、複数の所望形状を転写した部分のそれぞれに施してもよい。
また、このように所望形状を転写した部分αを複数有する成形体においては、第2スラリー16のセラミックス微粒子の含有率と、第1スラリー15および第3スラリー17のセラミックス微粒子の含有率との大小関係において、次のような違いが生じる。
まず、第2層20が第1層10の第2部分10Bや第3層30よりも厚く形成されている場合、第2層20の挙動が収縮時の成形体の状態に対して支配的になる。
このような場合、第2スラリー16のセラミックス微粒子の含有率が、第1スラリー15および第3スラリー17より高いと、図11に示すように、第2スラリー16から形成される第2層20は相対的に第1層10、第3層30よりも収縮しない。図中、白矢印の大きさは、各層の収縮量を示す。
そのため、この場合、得られる成形体1Aにおいては、部分α同士の距離が縮まりにくい。
対して、第2スラリー16のセラミックス微粒子の含有率が、第1スラリー15および第3スラリー17より低いと、図12に示すように、第2スラリー16から形成される第2層20は相対的に第1層10、第3層30よりも収縮する。そのため、この場合、得られる成形体1Aにおいては、部分α同士の距離が縮まりやすい。
本実施形態の製造方法においては、このような挙動を利用して、得られる成形体の形状を制御することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施形態においては、鋳型として、10μm×10μm×25μmの直方体の凹部を複数有するPDMS製の鋳型を用いた。
また、実施例においては、上記実施形態における第1スラリーとして、セラミックス微粒子(ジルコニア粒子、型番:3YS、東ソー株式会社製)と、光硬化性樹脂(型番:SR−499、サートマー社製)と、光重合開始剤とを含むスラリーを用いた。
光重合開始剤は、光硬化性樹脂と光重合開始剤との合計に対して1質量%含有させた。
ジルコニア粒子の含有率は、スラリー全体に対して49質量%であった。
スラリーは、上記分量の光硬化性樹脂とジルコニア粒子とを秤量し、アルミナボールと共に軟膏壷に入れ、1000rpmで10分間撹拌することで調整した。なお、スラリー調整後、使用までの間に沈殿が生じた場合には、再度撹拌した後に用いた。
鋳型上に第1スラリーを滴下して薄く延ばし、紫外線を30分間照射することで仮成形体を形成した。
鋳型で成形して得られた仮成形体は、電気炉を用いて加熱焼結させた。焼結条件は、10℃/分の昇温速度で1500℃まで昇温させた後、1500℃で2時間保持して焼結させた。
図13,14は、本実施形態のセラミックス成形体の製造方法にて製造したセラミックス成形体の例を示す電子顕微鏡写真である。図13は、焼結前の仮成形体を示し、図14は焼結後の成形体を示す。
図13に示す仮成形体1Xは、直方体底面が一辺約10μmであり、鋳型の凹部形状が転写されていた。
また、図14に示す成形体1Aは、直方体底面の大きさが約5.79μm×約5.72μmであり、一辺が約5.75μmであった。仮成形体1Xに対する成形体1Aの線収縮率は、約42.5%であった。
(実施例2)
本実施形態においては、実施例1と同じ鋳型を用いた。
また、実施例においては、上記実施形態におけるスラリーとして、セラミックス微粒子(ジルコニア粒子、型番:3YS、東ソー株式会社製)と、光硬化性樹脂(型番:TSR−883、シーメット株式会社製)とを含む第1〜第3スラリーを用いた。
第1スラリー、第3スラリーにおいて、ジルコニア粒子の含有率は、スラリー全体に対して15質量%であった。
第2スラリーにおいて、ジルコニア粒子の含有率は、スラリー全体に対して50質量%であった。
鋳型上に第1スラリーを滴下して薄く延ばし、紫外線を10分間照射することで第1層を形成した。
次いで、第1層上に第2スラリーを滴下し、第1スラリーよりも厚く延ばし、紫外線を30分照射することで第2層を形成した。
次いで、第2層上に第3スラリーを滴下し、第1スラリーと同程度に薄く延ばし、紫外線を10分照射することで第3層を形成し、仮成形体を形成した。
得られた仮成形体を実施例1と同様に焼結したところ、鋳型の凹部の形状の転写部分は大きく収縮していたのに対し、転写部分同士の間隔はあまり収縮が見られなかった。
以上の結果から、本実施形態の製造方法によれば、微小なセラミックス成形体を好適に製造することができることが確かめられた。
1,1A…成形体、1A…セラミックス成形体、1X…仮成形体、15…第1スラリー、16…第2スラリー、17…第3スラリー、100…鋳型、100a…凹部、100b…平坦部、P…基板

Claims (4)

  1. 所望の形状の鋳型に、光硬化性樹脂とセラミックス微粒子とを含む第1スラリーを充填して硬化させ、仮成形体を得る工程と、
    前記鋳型から離型して得られた前記仮成形体を焼成する工程と、を有し、
    前記第1スラリーは、セラミックス微粒子の含有率が前記第1スラリー全体に対し50質量%未満であり、
    前記仮成形体に対する、前記焼成する工程にて得られるセラミックス成形体の線収縮率は、40%以上であるセラミックス成形体の製造方法。
  2. 前記仮成形体を得る工程において、前記第1スラリーを硬化させて得られる第1層の表面に、光硬化性樹脂とセラミックス微粒子とを含む第2スラリーを塗布して硬化させ第2層を形成する請求項1に記載のセラミックス成形体の製造方法。
  3. 前記仮成形体を得る工程において、前記第2層の表面に、光硬化性樹脂とセラミックス微粒子とを含む第3スラリーを塗布して硬化させ第3層を形成する請求項2に記載のセラミックス成形体の製造方法。
  4. 前記第1スラリーにおけるセラミックス微粒子の含有率と、前記第2スラリーにおけるセラミックス微粒子の含有率との大小関係と、前記第3スラリーにおけるセラミックス微粒子の含有率と、前記第2スラリーにおけるセラミックス微粒子の含有率との大小関係と、が同傾向である請求項3に記載のセラミックス成形体の製造方法。
JP2017057527A 2017-03-23 2017-03-23 セラミックス成形体の製造方法 Pending JP2018158528A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017057527A JP2018158528A (ja) 2017-03-23 2017-03-23 セラミックス成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017057527A JP2018158528A (ja) 2017-03-23 2017-03-23 セラミックス成形体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018158528A true JP2018158528A (ja) 2018-10-11

Family

ID=63796179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017057527A Pending JP2018158528A (ja) 2017-03-23 2017-03-23 セラミックス成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018158528A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118418260A (zh) * 2024-04-26 2024-08-02 华中科技大学 一种铸造用陶瓷型壳的制备方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0847908A (ja) * 1994-08-08 1996-02-20 Mitsubishi Materials Corp 傾斜組成体の製造方法およびその製造装置
JP2006103318A (ja) * 2004-09-13 2006-04-20 Yamaha Livingtec Corp 樹脂含有積層体の製造方法
WO2016140840A1 (en) * 2015-03-03 2016-09-09 3M Innovative Properties Company Gel compositions, shaped gel articles and a method of making a sintered article
WO2016191534A1 (en) * 2015-05-28 2016-12-01 3M Innovative Properties Company Sol containing nano zirconia particles for use in additive manufacturing processes for the production of 3-dimensional articles
WO2016191162A1 (en) * 2015-05-28 2016-12-01 3M Innovative Properties Company Additive manufacturing process for producing ceramic articles using a sol containing nano-sized particles
WO2018044565A1 (en) * 2016-09-02 2018-03-08 3M Innovative Properties Company Shaped gel articles and sintered articles prepared therefrom

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0847908A (ja) * 1994-08-08 1996-02-20 Mitsubishi Materials Corp 傾斜組成体の製造方法およびその製造装置
JP2006103318A (ja) * 2004-09-13 2006-04-20 Yamaha Livingtec Corp 樹脂含有積層体の製造方法
WO2016140840A1 (en) * 2015-03-03 2016-09-09 3M Innovative Properties Company Gel compositions, shaped gel articles and a method of making a sintered article
JP2018517648A (ja) * 2015-03-03 2018-07-05 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ゲル組成物、形状化ゲル物品及び焼結物品の製造方法
WO2016191534A1 (en) * 2015-05-28 2016-12-01 3M Innovative Properties Company Sol containing nano zirconia particles for use in additive manufacturing processes for the production of 3-dimensional articles
WO2016191162A1 (en) * 2015-05-28 2016-12-01 3M Innovative Properties Company Additive manufacturing process for producing ceramic articles using a sol containing nano-sized particles
JP2018524251A (ja) * 2015-05-28 2018-08-30 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ナノサイズ粒子を含有するゾルを用いたセラミック物品を作製するための付加製造方法
JP2018524288A (ja) * 2015-05-28 2018-08-30 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 三次元物品の作製のための付加製造方法に用いるためのナノジルコニア粒子を含有するゾル
WO2018044565A1 (en) * 2016-09-02 2018-03-08 3M Innovative Properties Company Shaped gel articles and sintered articles prepared therefrom
JP2019534228A (ja) * 2016-09-02 2019-11-28 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 成形ゲル物品及びそれから調製される焼結物品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118418260A (zh) * 2024-04-26 2024-08-02 华中科技大学 一种铸造用陶瓷型壳的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN112088148B (zh) 用于增材制造技术的陶瓷浆料
KR101551255B1 (ko) 3d 프린팅용 저점도 세라믹 슬러리 조성물
Pfaffinger et al. Thermal debinding of ceramic-filled photopolymers
US20100276829A1 (en) High Aspect Ratio Microstructures and Method for Fabricating High Aspect Ratio Microstructures From Powder Composites
JP2010264652A (ja) 造形物の製造方法及び製造装置
JP2010266667A (ja) ウェハレベルレンズアレイ及びその製造方法
KR20160055183A (ko) 단열 유리 장치용 진공 글레이징 기둥
CN107750200A (zh) 用于从无机材料制作透明3d部件的增材制造方法
CN105828976A (zh) 型芯的制造方法、以及利用该型芯的制造方法来获取型芯的涡轮构件的制造方法
Chen et al. Digital light processing 3D printing of barium titanate/1, 6-ethylene glycol diacrylate/polyethylene glycol (400) diacrylate nanocomposites
JP2021165216A (ja) 三次元造形物から焼結製品を製造する方法
JP2018158528A (ja) セラミックス成形体の製造方法
JP2019038139A (ja) 積層造形装置及び積層造形方法
JP2020117425A (ja) シリカガラスレンズの製造方法及びシリカガラスレンズ
KR102277231B1 (ko) 프리트(Frit)를 포함하는 3차원 프린팅 잉크 조성물 및 그 제조방법, 그리고 3차원 프린팅 방법.
US7887905B2 (en) Constraining green sheet and manufacturing method of multi-layer ceramic substrate using the same
CN113226714A (zh) 三维对象及其制造方法
US10519057B2 (en) Method for the production of an optical glass element
CN110590382A (zh) 双镭射烧结陶瓷材料的方法及其烧结设备
KR102028599B1 (ko) 3d 프린트 출력물에 기능성 물질층을 전사하는 방법
KR102347635B1 (ko) 자외선 흡수제를 포함하는 3차원 프린팅 잉크 조성물 및 그 제조방법, 그리고 프린팅 방법
TWI730455B (zh) 陶瓷材料的成型方法及其成型設備
CN107206488B (zh) 利用较厚的粉末层进行的增材制造方法和构件
CN104835644A (zh) 脱模薄膜以及使用了其的层叠陶瓷电子部件的制造方法
JP7011493B2 (ja) 立体物造形方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20181102

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210415

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210608