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JP2018153064A - キャップ付き電線 - Google Patents

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JP2018153064A
JP2018153064A JP2017049795A JP2017049795A JP2018153064A JP 2018153064 A JP2018153064 A JP 2018153064A JP 2017049795 A JP2017049795 A JP 2017049795A JP 2017049795 A JP2017049795 A JP 2017049795A JP 2018153064 A JP2018153064 A JP 2018153064A
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宏介 蓮井
Kosuke Hasui
宏介 蓮井
須藤 博
Hiroshi Sudo
博 須藤
松藤 茂雄
Shigeo Matsufuji
茂雄 松藤
幸康 坂本
Yukiyasu Sakamoto
幸康 坂本
佑樹 矢部
Yuki Yabe
佑樹 矢部
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AutoNetworks Technologies Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】熱収縮後における電線と熱収縮キャップとの密着性を向上する技術を提供する。【解決手段】キャップ付き電線は、電線と、電線の被覆部分の周囲に取付けれたスペーサーと、熱可塑性樹脂を含む接着剤が内面に設けられ、一端部が閉じているとともに他端部が開口している閉管状に形成されており、電線の露出芯線部およびスペーサーに被せられた熱収縮キャップと、を備える。熱収縮キャップが熱収縮された状態で、電線の延在方向に沿ってスペーサーの取り付けられた部分における熱収縮キャップの径方向の寸法が、スペーサーの取り付けられていない部分における熱収縮キャップの径方向の寸法よりも大きい。【選択図】図4

Description

この発明は、熱収縮キャップ内に電線を挿入して両者を密着する技術に関する。
特許文献1は、熱収縮チューブの内壁にホットメルト接着剤を設け、一端を先に加熱収縮させて封止することで熱収縮キャップを形成したのち、この熱収縮キャップを電線に被せて熱収縮キャップの残りの部分を加熱収縮させて、電線の露出芯線部を密封する方法を開示している。特許文献2も、特許文献1と同様に、熱収縮キャップを用いて電線の露出芯線部を密封する方法を開示している。
特開平11−178142号公報 特開平11−233175号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術では、熱収縮前の状態で電線と熱収縮キャップとの間の隙間が大きいため、電線を熱収縮キャップ内に挿入する時や熱収縮キャップを熱収縮させる時等に、熱収縮キャップに対して電線が偏心するおそれがあった。また、このように偏心している場合、熱収縮時に電線のまわりに接着剤が不均一に流動することになり、熱収縮後における電線と熱収縮キャップとの密着性が低下しやすい。
そこで、本発明は、熱収縮後における電線と熱収縮キャップとの密着性を向上する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るキャップ付き電線は、電線と、前記電線の被覆部分の周囲に取付けれたスペーサーと、熱可塑性樹脂を含む接着剤が内面に設けられ、一端部が閉じているとともに他端部が開口している閉管状に形成されており、前記電線の露出芯線部および前記スペーサーに被せられた熱収縮キャップと、を備え、前記熱収縮キャップが熱収縮された状態で、前記電線の延在方向に沿って前記スペーサーの取り付けられた部分における前記熱収縮キャップの径方向の寸法が、前記スペーサーの取り付けられていない部分における前記熱収縮キャップの径方向の寸法よりも大きい。
第2の態様に係るキャップ付き電線は、第1の態様に係るキャップ付き電線であって、前記スペーサーは、その内部に前記電線を挿通可能で、且つ周方向全体に繋がった筒状である。
第3の態様に係るキャップ付き電線は、第2の態様に係るキャップ付き電線であって、前記スペーサーは、前記熱収縮キャップが被せられる位置に、その外周面の周方向に沿って設けられた少なくとも1つの凸部を有する。
第4の態様に係るキャップ付き電線は、第3の態様に係るキャップ付き電線であって、前記少なくとも1つの凸部とは複数の凸部であり、前記スペーサーは、隣り合う凸部の間に前記周方向に沿う溝を有する。
第5の態様に係るキャップ付き電線は、第1の態様に係るキャップ付き電線であって、前記スペーサーは、その内部に前記電線を挿通可能であり、且つ周方向の一部で軸心方向に沿って伸びるスリットを有する略筒状である。
第6の態様に係るキャップ付き電線は、第1から第5のいずれか1つの態様に係るキャップ付き電線であって、熱収縮された前記熱収縮キャップの内部において、前記熱収縮キャップの前記一端部から前記スペーサーの取り付けられた部分までの領域には前記接着剤が満たされ、前記スペーサーの取り付けられた部分から前記熱収縮キャップの前記他端部までの領域には隙間がある。
第1から第6の態様によると、熱収縮キャップが熱収縮された状態で、電線の延在方向に沿ってスペーサーの取り付けられた部分における熱収縮キャップの径方向の寸法が、スペーサーの取り付けられていない部分における熱収縮キャップの径方向の寸法よりも大きい。このような寸法をもたらすスペーサーを用いることで、熱収縮キャップ内における電線の姿勢を改善し、熱収縮キャップに対する電線の偏心を抑制することができる。このため、熱収縮時に電線のまわりに接着剤が均一に流動しやすく、熱収縮後における電線と熱収縮キャップとの密着性が向上する。また、熱収縮の際には、スペーサーが取り付けられて径方向の寸法が大きい部分に対してスペーサーが取り付けられていない部分よりも熱収縮キャップが強く押し当てられる。その結果、熱収縮後における電線と熱収縮キャップとのスペーサーを介した密着性が向上する。
第2の態様によると、スペーサーは、その内部に電線を挿通可能で、且つ周方向全体に繋がった筒状である。このようなスペーサーを用いることで、熱収縮キャップに対する電線の偏心を有効に抑制することができる。
第3の態様によると、熱収縮キャップが被せられる位置に、その外周面の周方向に沿って設けられた少なくとも1つの凸部を有する。このため、熱収縮後の熱収縮キャップが該凸部にならった形状となり、熱収縮キャップが電線およびスペーサーから外れにくくなる。
第4の態様によると、少なくとも1つの凸部とは複数の凸部であり、スペーサーは、隣り合う凸部の間に前記周方向に沿う溝を有する。このようにスペーサーの外周面に凹凸が形成されることで、熱収縮キャップが電線およびスペーサーからさらに外れにくくなる。
第5の態様によると、スペーサーは、その内部に電線を挿通可能であり、且つ周方向の一部で軸心方向に沿って伸びるスリットを有する略筒状である。このため、熱収縮前の状態において該スリットからスペーサーの内部に電線を挿入することができる。また、スペーサーの内部に挿通される電線の本数や太さに応じて、周方向に沿うスリットの間隔を変更するようにスペーサーが変形可能である。その結果、熱収縮後における電線と熱収縮キャップとのスペーサーを介した密着性が向上する。
第6の態様によると、熱収縮された熱収縮キャップの内部において、熱収縮キャップの一端部からスペーサーの取り付けられた部分までの領域には接着剤が満たされ、スペーサーの取り付けられた部分から熱収縮キャップの他端部までの領域には隙間がある。このため、主として接着の必要な部分(すなわち、露出芯線部が配される熱収縮キャップ内の一端側)に接着剤を充填することができる。
キャップ付き電線の各構成要素を分解して示す斜視図である。 熱収縮キャップを示す断面図である。 スペーサーが取付けられた電線を熱収縮キャップ内に挿入した様子を示す概略断面図である。 キャップ付き電線を示す概略断面図である。 スペーサーが取付られた電線を熱収縮キャップ内に挿入した様子を示す概略断面図である。 キャップ付き電線を示す概略断面図である。 スペーサーが取付られた電線を熱収縮キャップ内に挿入した様子を示す概略断面図である。 キャップ付き電線を示す概略断面図である。 スペーサーを示す概略斜視図である。 スペーサーを示す概略斜視図である。
{実施形態}
以下、実施形態に係るキャップ付き電線について説明する。図1は、キャップ付き電線1の各構成要素を分解して示す斜視図である。図2は、熱収縮キャップ10を示す断面図である。
熱収縮キャップ10は、電線40およびスペーサー60に被せられる。熱収縮キャップ10は、キャップ本体部20と、接着剤30とを備える。
キャップ本体部20は、一端部21が閉じているとともに他端部22が開口している閉管状に形成されている。また、キャップ本体部20は、電線40およびスペーサー60に被せた後に、少なくとも他端部22が熱収縮可能である。具体的には、ここでは、キャップ本体部20は、外装部23と、栓部28とを含む。
外装部23は、両端が開口する熱収縮チューブを材料として一端部21から他端部22に向けて小径部24と小径部24に連なる大径部25とを有する形状に形成されている。外装部23のうち少なくとも大径部25は、電線40およびスペーサー60に被せられた後に熱収縮可能な状態とされている。つまり、熱収縮キャップ10単体で存在している状態で、大径部25は熱収縮可能な状態である。
ここでは、外装部23は、両端が開口し、一様な径を有する熱収縮チューブを材料として形成されている。かかる熱収縮チューブとしては、予め内面に接着剤層が設けられていないものが用いられている。
具体的には、熱収縮チューブの一端部21が他端部22よりも小径となるように熱収縮させて小径部24を形成することによって、外装部23を形成している。例えば、熱収縮チューブの一端部21のみを熱収縮させることによって外装部23を形成することができる。なお、以下では、小径部24が完全に熱収縮が完了してそれ以上熱収縮しないように形成される態様について説明するが、小径部24がその後の加熱によって熱収縮可能に形成されていてもよい。
この際、大径部25は、小径部24に連なり徐々に拡径する第1大径部分26と、第1大径部分26に連なり軸心方向に一様な第2大径部分27とを有する。第1大径部分26は、小径部24ほどの収縮量ではないが、小径部24を熱収縮させる際の熱が伝わることによって熱収縮した部分である。
もっとも、熱収縮チューブの一端部21を熱収縮させて小径部24を形成することによって、外装部23を形成することは必須の構成ではない。例えば、外装部23は、チューブ材料を拡径させて熱収縮チューブを製造する際に、他端部22側が一端部21側よりも大径となるように拡径されることによって、小径部24と大径部25とを有する形状に形成されるものであってもよい。
栓部28は、小径部24の内面に設けられて外装部23の一端部21の開口を塞ぐ部分である。ここでは、栓部28は、接着剤30と同じ材料によって形成されている。また、ここでは、栓部28はキャップ本体部20に接着剤30が設けられる際に併せて設けられている。
接着剤30は、熱収縮キャップ10を熱収縮させるための加熱によって、流動して熱収縮キャップ10内の隙間を埋めるための部材である。このため接着剤30は、熱可塑性樹脂を含む材料(例えば、ホットメルト接着剤)によって構成されている。
接着剤30はここでは栓部28とともに、熱収縮チューブの一端部21を熱収縮させて小径部24とした外装部23に後付けで設けられるものとして説明する。例えば、加熱して軟化した状態のホットメルト接着剤を外装部23の内面に塗布していくことによって、接着剤30及び栓部28が形成される。
図3は、スペーサー60が取付けられた電線40を熱収縮キャップ10内に挿入した様子を示す概略断面図である。図4は、キャップ付き電線1を示す概略断面図である。
まず、電線40の周囲にスペーサー60を取付け、一体となった電線40およびスペーサー60を収縮前の熱収縮キャップ10の他端部22の開口から熱収縮キャップ10の内部に挿入する。図3は、この時点における各部の断面図を示している。
ここで図3に示す例では、電線40として複数の被覆電線42が想定されている。各被覆電線42は、芯線43と芯線43を覆う被覆部分46とを含む。
芯線43は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の導電材料によって形成される。芯線43は、1本又は複数本の素線で構成される。ここで被覆電線42が複数である場合、各被覆電線42の芯線43の種類は同じであってもよいし、異なっていてもよい。ここでは、被覆電線42として、銅、銅合金によって芯線43が形成された銅電線と、アルミニウム、アルミニウム合金によって芯線43が形成されたアルミニウム電線とが共存しているものとして説明する。
被覆部分46は、樹脂等の絶縁材料が芯線43の周囲に押出成形されるなどして形成される。各被覆電線42の端部は、被覆部分46が剥がされて芯線43が露出した露出芯線部44とされている。露出芯線部44の少なくとも一部には芯線43同士が接合された接合部45が形成されている。芯線43同士は、例えば、抵抗溶接あるいは超音波溶接等の溶接、端子の圧着、または半田付け等によって接合される。
電線40の被覆部分46の周囲には、スペーサー60が取付けられる。スペーサー60は、円筒形状の筒部61と、該筒部61の外周面の周方向に沿って設けられた2つの凸部62と、を有する。
2つの凸部62はスペーサー60の軸心方向に沿って離間して設けられている。よって、隣り合う2つの凸部62の間には、筒部61の外周面の周方向に沿って溝63が設けられる。また、2つの凸部62は、いずれも同一形状であり、基端側(筒部61側)から先端側に向けて先細り形状となっている。よって、2つの凸部62の先端部には、それぞれ、環状のエッジ部620が形成される。
スペーサー60は、後述する加熱工程の際に高温になったとしても変形しない材料(例えば、銅等の金属、耐熱樹脂、耐熱ゴムなど)によって形成される。ここでは、耐熱樹脂を材料として上記した筒部61および2つの凸部62が一体成形されて、スペーサー60が形成されているものとして説明する。
スペーサー60の内径は、電線40の被覆部分46の外径と略同一に形成される。具体的には、スペーサー60の内径の下限値は該スペーサー60の内部に電線40の被覆部分46を挿入可能な寸法である。また、スペーサー60の内径の上限値は、挿入される電線40に対して固定可能で、且つ後述する加熱工程の際に電線40との間から接着剤30が溢れ出ない程度の寸法である。なお、スペーサー60が弾性変形可能に構成される場合には、この弾性変形量も加味してこの上限値および下限値が設定される。
スペーサー60を電線40の周囲に取付ける際には、まず、筒部61の軸心方向に沿って電線40の先端側(接合部45が設けられて先細り状になっている側)がスペーサー60内に挿入される。そして、電線40の被覆部分46の周囲にスペーサー60が位置する状態になるまで、電線40がスペーサー60に対して上記軸心方向に沿って相対移動される。このタイミングでは、電線40を構成する複数の被覆電線42がスペーサー60により締付けられて、それらの中心軸に向けて集中する。その結果、電線40の径寸法が小さくなり、上記相対移動が可能になる。その後、上記相対移動を停止した状態では、電線40を構成する複数の被覆電線42が僅かにばらついた状態に戻ろうとする。このように複数の被覆電線42がばらついた状態に戻ろうとする力によって、電線40の被覆部分46の外周面とスペーサー60の内周面とが互いに押圧した状態となり、スペーサー60が電線40の被覆部分46に対して固定される。
こうしてスペーサー60の装着された電線40に対して、熱収縮キャップ10が被せられる。その結果、図3に示すように、接合部45の先端が熱収縮キャップ10内の栓部28に当接されて、電線40が図示上下方向について熱収縮キャップ10に対して位置決めされる。以下では、この状態を装着状態という。なお、本実施形態とは異なる態様として、接合部45の先端が熱収縮キャップ10内の栓部28に非接触の状態で、スペーサー60の外周面が熱収縮キャップ10の内周面に接触すること等により、電線40が熱収縮キャップ10に対して位置決めされてもよい。
本実施形態では、装着状態において、電線40がその周囲に設けられたスペーサー60を介して間接的に熱収縮キャップ10の内壁に支持される。すなわち、電線40のうちスペーサー60が取付けられた部分は、その周方向の全体で、熱収縮キャップ10の内壁から一定以上の距離(すなわち、スペーサー60の径方向の寸法に基づいた距離)をあけるように位置決めされる。このように、電線40は、その延在方向については接合部45の先端が熱収縮キャップ10内の栓部28に当接されることで位置決めされ、延在方向と直交する二方向についてはスペーサー60を介して熱収縮キャップ10の内壁に支持されることで位置決めされる。よって、本実施形態の態様では、仮にスペーサー60が設けられず電線40が直接的に熱収縮キャップ10の内壁に支持される場合(すなわち、上記距離が設けられない場合)に比べて、熱収縮キャップ10に対して電線40が偏心し難い。また、仮に電線40が熱収縮キャップ10に対して傾いたとしても、スペーサー60の存在によってその傾きが抑制され、電線40の被覆部分46が熱収縮キャップ10の他端部22の縁部に接触し難い。
なお、装着状態においては、熱収縮キャップ10と電線40との少なくとも一方が図示しない治具等で保持されているとよい。
熱収縮キャップ10と電線40とが位置決めされたら、加熱機構80によって、熱収縮キャップ10を加熱する。これにより、熱収縮キャップ10のうち大径部25が縮径するとともに接着剤30が流動する。そして、流動化した接着剤30によって露出芯線部44および被覆部分46の周囲が満たされる。
なお、図3に示すように、加熱工程前の装着状態では、接着剤30が、キャップ本体部20の内面のうち軸心方向に沿って第1部位P1から第2部位P2までの部分に設けられている。ここで、第1部位P1とは、栓部28に対して内側(図示上側)から接触する部位である。また、第2部位P2とは、装着状態においてスペーサー60が設けられる部位P3よりも上記軸心方向に沿って一端部21側の部位である。すなわち、装着状態において、スペーサー60が設けられる部位P3よりも他端部22側には接着剤30が設けられていない。これにより、加熱工程によって流動する接着剤30が熱収縮キャップ10の他端部22から溢れることが抑制される。また、装着状態において、スペーサー60が設けられる部位P3は、例えば、一端部21との他端部22との中央位置よりも他端部22側に位置する。なお、スペーサー60は、径方向の寸法が最も大きい部分たるエッジ部620の外径が熱収縮キャップ10のキャップ本体部20の内径と同じかこの内径よりも小さく形成されている。
加熱が完了すると、熱収縮キャップ10が十分に収縮して、接着剤30を介して熱収縮キャップ10が電線40に密着した状態となる。この後、冷却することによって流動化した接着剤30が固化し、図4に示されるキャップ付き電線1が完成する。
このキャップ付き電線1は、電線40と、電線40の被覆部分46の周囲に取付けられたスペーサー60と、電線40の露出芯線部44およびスペーサー60に被せられた熱収縮キャップ10と、を備える。
そして、キャップ付き電線1では、熱収縮キャップ10が熱収縮された状態で、電線40の延在方向に沿ってスペーサー60の取り付けられた部分70における熱収縮キャップの径方向の寸法が、スペーサー60の取り付けられていない部分(すなわち、部分70よりも一端部21の部分71および部分70よりも他端部22側の部分72)における熱収縮キャップ10の径方向の寸法よりも大きい。
このような寸法をもたらすスペーサー60を用いることで、上述のように、熱収縮キャップ10内における電線40の姿勢を改善し、熱収縮キャップ10に対する電線40の偏心を抑制することができる。
仮にスペーサー60を設けない場合(すなわち、熱収縮キャップ10に対する電線40の偏心が大きい場合)には、加熱工程の際に熱収縮キャップ10内における接着剤30の流動が不均一となる。これにより、キャップ付き電線1において、電線40の周囲のうち接着剤30がいきわたる箇所といきわたらない箇所とが存在することとなり、熱収縮後における電線40と熱収縮キャップ10との密着性が低下する。
これに対して、本実施形態では、スペーサー60が設けられることで、電線40のうちスペーサー60が取付けられた部分は、その周方向の全体で、熱収縮キャップ10の内壁から一定以上の距離をあけるように位置決めされる。これにより、熱収縮時に電線40のまわりに接着剤30が均一に流動しやすく、熱収縮後における電線40と熱収縮キャップ10との密着性が向上する。その結果、キャップ付き電線1において止水性が向上する。また、熱収縮時に電線40のまわりに接着剤30が均一に流動することで、露出芯線部44が熱収縮キャップ10を突き破ることが抑制される。
また、熱収縮の際には、スペーサー60が取り付けられて径方向の寸法が大きい部分70に対してスペーサー60が取り付けられていない部分71,72よりも熱収縮キャップ10が強く押し当てられる。その結果、熱収縮後における電線40と熱収縮キャップ10とのスペーサー60を介した密着性が向上する。
さらに、本実施形態では、スペーサー60は、その内部に電線40を挿通可能で、且つ周方向全体に繋がった筒状である。このようなスペーサー60を用いることで熱収縮キャップ10に対する電線40の偏心を有効に抑制することができる。
また、本実施形態では、スペーサー60は、熱収縮キャップ10が被せられる位置に、その外周面の周方向に沿って設けられた2つの凸部62を有する。よって、熱収縮後の熱収縮キャップ10が該2つの凸部62にならった形状となり、熱収縮キャップ10が電線40およびスペーサー60から外れにくくなる。なお、本実施形態の態様とは異なり、凸部62の個数が1つもしくは3つ以上であってもよい。スペーサー60が少なくとも1つの凸部62を有していれば、同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、スペーサー60が2つの凸部62を有しており、スペーサー60は隣り合う凸部62の間に周方向に沿う溝63を有する。このようにスペーサー60の外周面に凹凸が形成されることで、熱収縮キャップ10が電線40およびスペーサー60からさらに外れにくくなる。さらに、加熱工程前の段階で溝63に接着剤30と同様のホットメルト系接着剤が充填されていてもよい。この場合、加熱工程において接着剤30と同様に該溝63に充填された接着剤が熱収縮キャップ10とスペーサー60との接着に寄与する。なお、本実施形態の態様とは異なり、凸部62の個数が3つであってもよい。スペーサー60が複数の凸部62を有していれば、隣り合う凸部62の間に溝63が形成され、同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、熱収縮された熱収縮キャップ10の内部にスペーサー60が位置する。そして、該熱収縮キャップ10の内部において、熱収縮キャップ10の一端部21からスペーサー60の取り付けられた部分70までの領域710には接着剤30が満たされ、スペーサー60の取り付けられた部分70から熱収縮キャップ10の他端部22までの領域720には隙間がある。よって、主として接着の必要な部分(すなわち、露出芯線部44が配される熱収縮キャップ熱収縮キャップ10内の一端部21側)に接着剤30を充填することができる。
{変形例}
以下では、上記実施形態の変形例について説明する。なお、上記実施形態における各部との共通点については、同一の符号を付して繰り返しの説明を避ける。
まず、図5および図6を参照して、キャップ付き電線についての変形例を説明する。図5は、スペーサー60aが取付られた電線40を熱収縮キャップ10a内に挿入した様子を示す概略断面図である。図6は、キャップ付き電線1aを示す概略断面図である。
図5および図6に示す変形例では、加熱工程前の熱収縮キャップ10aが、キャップ本体部20と、キャップ本体部20の内面に設けられた接着剤30aとを有する。この接着剤30aは、接着剤30と同様のホットメルト系接着剤であり、加熱工程前の装着状態で、キャップ本体部20の内面のうち軸心方向に沿って第1部位P1から第2部位P2aまでの部分に設けられている。ここで、第2部位P2aとは、他端部22に相当する部位である。すなわち、第2部位P2aは、装着状態においてスペーサー60が設けられる部位P3よりも上記軸心方向に沿って他端部22側の部位である。
スペーサー60aは、円筒形状の筒部61aと、該筒部61aの外周面の周方向に沿って設けられた2つの凸部62aと、を有する。2つの凸部62aはスペーサー60の軸心方向に沿って離間して設けられている。よって、隣り合う2つの凸部62aの間には、筒部61の外周面の周方向に沿って溝63が設けられる。また、2つの凸部62aは、いずれも同一形状であり、筒部61aの設けられた基端側から先端側に向けて先細り形状となっている。よって、2つの凸部62aの先端部には、それぞれ、環状のエッジ部620aが形成される。
そして、スペーサー60aの内径(すなわち、筒部61aの内径)は、上記実施形態と同様、電線40の被覆部分46の外径と同じかこの外径よりも大きく形成される。他方、スペーサー60aは、装着状態においてスペーサー60が設けられる部位P3において、径方向の寸法が最も大きい部分たるエッジ部620aの外径が熱収縮キャップ10aのキャップ本体部20内に設けられた接着剤30aの内径と同じかこの内径よりも小さく形成されている。
よって、加熱工程を経て得られるキャップ付き電線1aでは、熱収縮された熱収縮キャップ10aの内部において、熱収縮キャップ10aの一端部21からスペーサー60aの取り付けられた部分70aまでの領域710aと、スペーサー60aの取り付けられた部分70aから熱収縮キャップ10aの他端部22までの領域720aとの両方が接着剤30で満たされる。その結果、接着剤30を介した熱収縮キャップ10と電線40との密着性が向上する。
次に、図7および図8を参照して、キャップ付き電線についての他の変形例を説明する。図7は、スペーサー60が取付られた電線40を熱収縮キャップ10b内に挿入した様子を示す概略断面図である。図8は、キャップ付き電線1bを示す概略断面図である。
図7および図8に示す変形例では、加熱工程前の熱収縮キャップ10bが、キャップ本体部20bと、キャップ本体部20の内面に設けられた接着剤30とを有する。このキャップ本体部20bでは、軸心方向に沿って、装着状態においてスペーサー60が設けられる部位P3の区間内に他端部22bが位置する。
よって、加熱工程を経て得られるキャップ付き電線1bでは、熱収縮された熱収縮キャップ10bの内部において、熱収縮キャップ10bの一端部21からスペーサー60の取り付けられた部分70までの領域710が接着剤30で満たされる。また、本変形例では、スペーサー60の取り付けられた部分70の外周面上に熱収縮キャップ10bの他端部22bが位置する。
次に、図9を参照して、スペーサーについての変形例を説明する。図9は、スペーサー60cを示す概略斜視図である。
上記実施形態のスペーサー60に代えて、図9に示すスペーサー60cが用いられてもよい。このスペーサー60cは、その内部に電線40を挿通可能で、且つ周方向全体に繋がった円筒状である。よって、上記実施形態と同様に、熱収縮キャップ10に対する電線40の偏心を有効に抑制することができる。なお、上記実施形態では、スペーサー60がその外周面に凸部62および溝63を有する態様について説明したが、スペーサー60cのように外周面に凸部62および溝63が設けらない態様(すなわち、スペーサーの外周面が平坦な態様)であっても構わない。
次に、図10を参照して、スペーサーについての他の変形例を説明する。図10は、スペーサー60dを示す概略斜視図である。
上記実施形態のスペーサー60に代えて、図10に示すスペーサー60dが用いられてもよい。このスペーサー60dは、その内部に電線40を挿通可能であり、且つ周方向の一部で軸心方向に沿って伸びるスリット62dを有する略筒状である。よって、熱収縮前の状態において該スリット62dからスペーサー60dの内部に電線40を挿入することができる。また、スペーサー60dの内部に挿通される電線40の本数や太さに応じて、周方向に沿うスリット62dの間隔を変更するように(すなわち、拡径もしくは縮径するように)スペーサー60dが変形可能である。その結果、熱収縮後における電線40と熱収縮キャップ10とのスペーサー60dを介した密着性が向上する。
以下、その他の変形例について説明する。上記実施形態では、キャップ本体部20が、両端開口の熱収縮チューブからなる外装部23の一端部21を別材料の栓部28で塞ぐことによって形成されるものとして説明してきたが、このことは必須の構成ではない。キャップ本体部は、熱収縮材料によって初めから一端部が閉じている閉管状に形成されるものであってもよいし、両端開口の熱収縮チューブからなる外装部23の一端部21が溶着等によって閉じられて形成されるものであってもよい。
また、上記実施形態では、外装部23を形成するための熱収縮チューブとして、予め内面に接着剤層が設けられていないものが用いられているものとして説明したが、このことは必須の構成ではない。外装部23を形成するための熱収縮チューブとして、予め内面に接着剤層が設けられているものが用いられてもよい。この場合、上記接着剤30について、当該接着剤層によって形成されてもよいし、当該接着剤層に別材料が重ねられることによって形成されていてもよい。また、栓部28についても同様である。
また、上記実施形態では、電線40が複数の被覆電線42の集合体であるものとして説明したが、このことが必須の構成ではない。例えば、電線40は1本の被覆電線42であってもよい。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 キャップ付き電線
10 熱収縮キャップ
20 キャップ本体部
21 一端部
22 他端部
30 接着剤
40 電線
44 露出芯線部
46 被覆部分
60 スペーサー
61 筒部
62 凸部
63 溝

Claims (6)

  1. 電線と、
    前記電線の被覆部分の周囲に取付けれたスペーサーと、
    熱可塑性樹脂を含む接着剤が内面に設けられ、一端部が閉じているとともに他端部が開口している閉管状に形成されており、前記電線の露出芯線部および前記スペーサーに被せられた熱収縮キャップと、
    を備え、
    前記熱収縮キャップが熱収縮された状態で、前記電線の延在方向に沿って前記スペーサーの取り付けられた部分における前記熱収縮キャップの径方向の寸法が、前記スペーサーの取り付けられていない部分における前記熱収縮キャップの径方向の寸法よりも大きい、キャップ付き電線。
  2. 請求項1に記載のキャップ付き電線であって、
    前記スペーサーは、その内部に前記電線を挿通可能で、且つ周方向全体に繋がった筒状である、キャップ付き電線。
  3. 請求項2に記載のキャップ付き電線であって、
    前記スペーサーは、前記熱収縮キャップが被せられる位置に、その外周面の周方向に沿って設けられた少なくとも1つの凸部を有する、キャップ付き電線。
  4. 請求項3に記載のキャップ付き電線であって、
    前記少なくとも1つの凸部とは複数の凸部であり、
    前記スペーサーは、隣り合う凸部の間に前記周方向に沿う溝を有する、キャップ付き電線。
  5. 請求項1に記載のキャップ付き電線であって、
    前記スペーサーは、その内部に前記電線を挿通可能であり、且つ周方向の一部で軸心方向に沿って伸びるスリットを有する略筒状である、キャップ付き電線。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のキャップ付き電線であって、
    熱収縮された前記熱収縮キャップの内部において、前記熱収縮キャップの前記一端部から前記スペーサーの取り付けられた部分までの領域には前記接着剤が満たされ、前記スペーサーの取り付けられた部分から前記熱収縮キャップの前記他端部までの領域には隙間がある、キャップ付き電線。
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