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JP2018152930A - 漏れ電流の発生を判定するモータ駆動装置 - Google Patents

漏れ電流の発生を判定するモータ駆動装置 Download PDF

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JP2018152930A
JP2018152930A JP2017045313A JP2017045313A JP2018152930A JP 2018152930 A JP2018152930 A JP 2018152930A JP 2017045313 A JP2017045313 A JP 2017045313A JP 2017045313 A JP2017045313 A JP 2017045313A JP 2018152930 A JP2018152930 A JP 2018152930A
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昌也 立田
Masaya Tatsuta
昌也 立田
康之 松本
Yasuyuki Matsumoto
康之 松本
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Abstract

【課題】漏れ電流の発生状況を容易かつ的確に検知することができるモータ駆動装置を実現する。【解決手段】モータ駆動装置1は、交流電源3から供給された交流電力を、モータ駆動のための駆動電力に変換して出力する電力変換部11と、抵抗31とコンデンサ32とを有し、交流電源3と電力変換部11との間に発生するノイズを吸収するノイズ吸収回路12と、抵抗31の温度を測定する温度測定部13と、温度測定部13によって測定された温度に基づいて、モータ駆動に起因する漏れ電流の発生の有無を判定する漏れ電流判定部14とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、漏れ電流の発生を判定するモータ駆動装置に関する。
工作機械、鍛圧機械、射出成形機、産業機械、あるいは各種ロボット内のモータを駆動するモータ駆動装置においては、交流電源から供給された交流電力を順変換器にて直流電力に一旦変換したのちさらに逆変換器にて交流電力に変換し、この交流電力を駆動軸ごとに設けられたモータの駆動電力として用いている。
このようなモータ駆動装置においては、逆変換器をPWMスイッチング制御した際に、モータ及びモータ動力ケーブルなどに存在する浮遊容量により漏れ電流が発生する。漏れ電流はモータ駆動装置あるいはその周辺装置の誤動作や破損をもたらすのでその対策は重要である。
例えば、インバータ素子温度と漏れ電流との関係を実験などにより調べて漏れ電流設定用マップとして記憶しておき、インバータ素子温度が与えられるとマップから対応する漏れ電流の大きさを推定する導出する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、空調室外機を制御する制御装置であって、交流電源の出力を直流に変換するコンバータと、コンバータ内に平滑回路用として接続されている電解コンデンサに流れる電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段が検出する電流から、電解コンデンサの漏れ電流を読取るマイコンと、を備え、マイコンは、漏れ電流のデータを用いて電解コンデンサの故障あるいは寿命を予知する制御装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2011−172373号公報 特開2007−318872号公報
漏れ電流対策をとるにあたっては漏れ電流を測定する必要がある。漏れ電流は、浮遊容量の存在の下、モータに駆動電力を供給する逆変換器に対して高速なPWMスイッチング制御を行うことで発生するものであるので、非常に高周波である。したがって、漏れ電流自体を直接に測定することは困難である。よって、モータ駆動装置の分野においては、漏れ電流の発生状況を容易かつ的確に検知することができる技術が望まれている。
本開示の一態様は、モータ駆動装置は、交流電源から供給された交流電力を、モータ駆動のための駆動電力に変換して出力する電力変換部と、抵抗とコンデンサとを有し、交流電源と電力変換部との間に発生するノイズを吸収するノイズ吸収回路と、抵抗の温度を測定する温度測定部と、温度測定部によって測定された温度に基づいて、モータ駆動に起因する漏れ電流の発生の有無を判定する漏れ電流判定部と、を備える。
本発明によれば、漏れ電流の発生状況を容易かつ的確に検知することができるモータ駆動装置を実現することができる。
一実施形態によるモータ駆動装置を示す図である。 一実施形態によるモータ駆動装置における漏れ電流判定部の第1形態を示すブロック図である。 一実施形態によるモータ駆動装置における漏れ電流判定部の第2形態を示すブロック図である。 図2に示した第1形態による漏れ電流判定部に報知部を接続した場合を示すブロック図である。 図3に示した第2形態による漏れ電流判定部に報知部を接続した場合を示すブロック図である。 一実施形態によるモータ駆動装置におけるノイズ吸収回路の他の形態を示す図(その1)である。 一実施形態によるモータ駆動装置におけるノイズ吸収回路の他の形態を示す図(その2)である。 一実施形態によるモータ駆動装置におけるノイズ吸収回路の他の形態を示す図(その3)である。 一実施形態によるモータ駆動装置における電力変換部の他の形態を示す図(その1)である。 一実施形態によるモータ駆動装置における電力変換部の他の形態を示す図(その2)である。 一実施形態によるモータ駆動装置における電力変換部の他の形態を示す図(その3)である。
以下図面を参照して、漏れ電流の発生を判定するモータ駆動装置について説明する。各図面において、同様の部材には同様の参照符号が付けられている。また、異なる図面において同じ参照符号が付されたものは同じ機能を有する構成要素であることを意味するものとする。また、理解を容易にするために、これらの図面は縮尺を適宜変更している。なお、一般に漏れ電流は、モータを駆動する際に大なり小なり発生するものであるが、本開示では、「誤動作や破損をもたらすほどの漏れ電流が発生した」を単に「漏れ電流が発生した」もしくは「漏れ電流の発生有り」と表現し、「誤動作や破損をもたらすほどの漏れ電流は発生していない」を単に「漏れ電流が発生していない」もしくは「漏れ電流の発生無し」と表現することがある。
図1は、一実施形態によるモータ駆動装置を示す図である。ここでは、一例として、モータ駆動装置1により三相交流のモータ2を制御する場合について説明するが、モータ2の種類についても本発明を特に限定するものではなく、例えば誘導モータであっても同期モータであってもよい。なお、図1に示す実施形態では、交流電源3を三相とし、モータ2を三相交流モータとした。交流電源3が単相の場合及びモータ2が単相交流モータもしくは直流モータである場合の適用例については後述する。
図1に示すように、一実施形態によるモータ駆動装置1は、電力変換部11と、ノイズ吸収回路12と、温度測定部13と、漏れ電流判定部14とを備える。
電力変換部11は、交流電源3から供給された交流電力を、モータ2を駆動するための駆動電力に変換して出力する。モータ2を三相交流モータとしたので、電力変換部11は、順変換器101、逆変換器102及びDCリンクコンデンサ103を備える。ここで、三相の交流電源3の各相を、R相、S相及びT相とし、接地点をNとする。
順変換器101は、三相の交流電源3から供給された交流電力を直流電力に変換して出力する。順変換器101の例としては、ダイオード整流回路、120度通電型整流回路、あるいは内部にスイッチング素子を備えるPWMスイッチング制御方式の整流回路などがある。順変換器101がダイオード整流回路である場合は、交流電源3側から供給された交流電流を整流し、直流側であるDCリンクに直流電流を出力する。順変換器101が120度通電型整流回路やPWMスイッチング制御方式の整流回路である場合は、順変換器101は、交流電源3側から供給された交流電力を直流電力に変換して直流側へ出力し、モータ減速時にはDCリンクから供給された直流電力を交流電力に変換して交流電源3側へ出力する、交直双方向に変換可能である電力変換器として実現することができる。順変換器101がPWMスイッチング制御方式の整流回路である場合は、スイッチング素子及びこれに逆並列に接続されたダイオードのブリッジ回路からなる。この場合、スイッチング素子の例としては、IGBT、サイリスタ、GTO(Gate Turn−OFF thyristor:ゲートターンオフサイリスタ)、トランジスタなどがあるが、スイッチング素子の種類自体は本発明を限定するものではなく、その他のスイッチング素子であってもよい。
順変換器101の直流出力側と逆変換器102の直流入力側とを接続するDCリンクには、DCリンクコンデンサ(平滑コンデンサとも称する)103が設けられる。DCリンクコンデンサ103は、DCリンクにおいて直流電力を蓄積する機能及び順変換器101の直流出力の脈動分を抑える機能を有する。
逆変換器102は、DCリンクに接続され、上位コントローラ(図示せず)から受信したスイッチング指令に基づき各スイッチング素子がオンオフ制御されることにより、DCリンクの直流電力とモータ2の駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で電力変換する。逆変換器102は、スイッチング素子及びこれに逆並列に接続されたダイオードのブリッジ回路からなり、例えばPWMスイッチング制御方式に基づいて各スイッチング素子がオンオフ制御される。本実施形態では、モータ駆動装置1に接続されるモータ2を三相交流モータとしたので、逆変換器102は三相のブリッジ回路として構成される。スイッチング素子の例としては、IGBT、サイリスタ、GTO、トランジスタなどがあるが、スイッチング素子の種類自体は本発明を限定するものではなく、その他のスイッチング素子であってもよい。逆変換器102は、上位コントローラから受信したスイッチング指令に基づき内部のスイッチング素子をスイッチング動作させ、DCリンクを介して順変換器101から供給される直流電力を、モータ2を駆動するための所望の電圧及び所望の周波数の交流電力に変換する(逆変換動作)。これにより、モータ2は、供給された電圧可変及び周波数可変の交流電力に基づいて動作することになる。また、モータ2の減速時には回生電力が発生するが、上位コントローラから受信したスイッチング指令に基づき内部のスイッチング素子をスイッチング動作させ、モータ2で発生した交流の回生電力を直流電力へ変換してDCリンクへ戻す(順変換動作)。
ノイズ吸収回路12は、抵抗31とコンデンサ32とを有し、電力変換部11の交流入力側(すなわち交流電源3と電力変換部11との間)に発生するノイズを吸収する。モータ2は誘導性負荷であるので、逆変換器102内のスイッチング素子がオンオフ動作すると逆起電力によって大きなエネルギーを持った「サージ」と呼ばれる瞬間的な高電圧ノイズを発生させる。この高電圧ノイズによって、逆変換器102を含む電力変換部11の各素子が破壊されたり誤動作する可能性があることから、これを防ぐためにノイズ吸収回路12が電力変換部11の交流入力側に設置される。ノイズ吸収回路12では、高電圧ノイズを、コンデンサ32で受けて抵抗31で消費させることで除去する。ノイズ吸収回路12の構成は様々なものがある。図1に示す例では、ノイズ吸収回路12は、直列接続された抵抗31とコンデンサ32との組がデルタ結線されて構成され、交流電源3と電力変換部11との間のR相、S相及びT相の各相間に接続される。
温度測定部13は、ノイズ吸収回路12内の抵抗31の温度を測定する。温度測定部13のセンサ部分は、抵抗31に対してできるだけ近くに設置されるのが好ましい。より具体的には、温度測定部13のセンサ部分は、例えば抵抗31に対して直付けされるかもしくは抵抗31に対して何らかの部材を介して設置され、また例えば抵抗31がノイズ吸収回路12のケース内に収容されている場合にはそのケース上に設置される。
漏れ電流判定部14は、温度測定部13によって測定された抵抗31の温度に基づいて、モータ2の駆動に起因する漏れ電流の発生の有無を判定する。
続いて、漏れ電流判定部14による漏れ電流の判定処理について図1を用いて説明する。
モータ2及びモータ動力ケーブルなどには浮遊容量が存在する。図1では浮遊容量を参照符号200で示す。モータ2を駆動するための交流電力を供給するために逆変換器102内のスイッチング素子に対して高速なPWMスイッチング制御を行うと、交流電源3、順変換器101、逆変換器102及び浮遊容量200を経由して、漏れ電流が流れる。図1において、モータ2の駆動に起因する漏れ電流が流れる経路の一例を、太い破線の矢印で示す。図1に示す電流経路はあくまでも一例であり、実際は、逆変換器102の上側アーム及び下側アームにおける各スイッチング素子のオンオフ状態との組合せなどにより、モータ2の駆動に起因する漏れ電流が流れる電流経路は刻々と変わる。
モータ2の駆動に起因する漏れ電流が発生すると、そのうちの一部の漏れ電流がノイズ吸収回路12にも流れる。図1において、例えばモータ2の駆動に起因する漏れ電流が太い破線の矢印に示す電流経路を流れたときにおける、ノイズ吸収回路12中における漏れ電流が流れる経路の一例を、太い一点鎖線の矢印で示す。なお、モータ2の駆動に起因する漏れ電流が流れる電流経路が変われば、それに応じてノイズ吸収回路12中における漏れ電流の電流経路も変わる。
ノイズ吸収回路12内に流れる高周波の漏れ電流は、ノイズ吸収回路12内の抵抗31によって消費され、これに伴い抵抗31は発熱する。抵抗31の温度上昇値は、抵抗31における熱損失(消費電力)にほぼ比例する。ノイズ吸収回路12内の抵抗31の抵抗値をR、抵抗31に流れる漏れ電流の大きさをi、抵抗31での熱損失に対する温度上昇係数をkとしたとき、抵抗31の温度上昇値ΔTは式1のように表される。
Figure 2018152930
式1を変形すると式2が得られる。
Figure 2018152930
式2より、抵抗31における温度上昇値ΔTが分かれば、抵抗31に流れる漏れ電流の大きさiを推定することができることが分かる。モータ2の駆動に起因する漏れ電流の発生に伴い、その漏れ電流の一部が抵抗31にも流れることから、一実施形態によるモータ駆動装置1では、温度測定部13により抵抗31の温度を測定し、漏れ電流判定部14では、抵抗31の温度(の上昇値)に基づいて、モータ2の駆動に起因する漏れ電流の発生状況を判定する。一般に漏れ電流は、モータ2を駆動すれば大なり小なり発生するものである。よって、一実施形態によるモータ駆動装置1における漏れ電流判定部14は、例えば、モータ駆動装置1あるいはその周辺装置の誤動作や破損をもたらすほどの漏れ電流が発生した場合を「誤動作や破損をもたらすほどの漏れ電流が発生した」として判定し、誤動作や破損をもたらさない漏れ電流が発生した場合を「誤動作や破損をもたらすほどの漏れ電流は発生していない」として判定する。
なお、図1に示すように、ノイズ吸収回路12内の抵抗31が複数存在する場合は、温度測定部13により全ての抵抗31の温度を測定することが好ましい。その理由は次の通りである。例えば、交流電源3とモータ駆動装置1とを結ぶケーブルの三相のうち二相分に、例えば直流の制御電源を生成するための装置などのような電気機器が接続され、これによってモータ駆動装置1の交流入力側に多少の三相不平衡が発生することがある。この三相不平衡によりノイズ吸収回路12内の各抵抗31の温度の上昇傾向が異なることになる。温度測定部13により全ての抵抗31の温度を測定し、測定の結果一番大きな温度上昇値に基づいて漏れ電流判定部14による判定処理を行えば、より正確に漏れ電流の発生を判定することができる。
続いて、漏れ電流判定部14のより具体的な構成について、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、一実施形態によるモータ駆動装置における漏れ電流判定部の第1形態を示すブロック図である。第1形態による漏れ電流判定部14は、温度測定部13によって測定された抵抗31の温度に基づいて、ノイズ吸収回路12に流れる漏れ電流の大きさを推定する電流推定部21と、電流推定部21により推定されたノイズ吸収回路12に流れる漏れ電流の大きさと、予め規定された電流しきい値と、を比較する電流比較部22を有する。第1形態による漏れ電流判定部14は、電流推定部21により推定されたノイズ吸収回路12に流れる漏れ電流の大きさが電流しきい値を超えた場合、モータ2の駆動に起因する漏れ電流が発生したと判定する。なお、電流推定部21によるノイズ吸収回路12に流れる漏れ電流の大きさの推定処理にあたっては、式2に示すように、温度測定部13によって測定された抵抗31の温度の上昇分ΔT、ノイズ吸収回路12内の抵抗31の抵抗値R、及び抵抗31での熱損失に対する温度上昇係数kの各パラメータが必要である。このうち、ノイズ吸収回路12内の抵抗31の抵抗値Rは、ノイズ吸収回路12の諸元データとして一般的に規定されるものであり、例えばノイズ吸収回路12の規格表や取扱説明書などに記載されているのでこれを用いればよい。あるいは、ノイズ吸収回路12内の抵抗31の抵抗値を直接測定してこれを用いてもよい。また、抵抗31での熱損失に対する温度上昇係数kについては、実験によりノイズ吸収回路12内の抵抗31に電流を流してそのときに発生する温度を損度測定部13で測定し、実験により得られた電流と温度の上昇値との関係性(通常は線形)から温度上昇係数kを算出してこれを用いればよい。また、電流比較部22による漏れ電流の判定処理に用いられる電流しきい値については、例えば実験によりあるいは実際の運用によりモータ駆動装置1を動作させて、適宜決定すればよい。より具体的には、モータ駆動装置1を動作させ、漏れ電流が原因と考えられるモータ駆動装置1あるいはその周辺装置の誤動作や破損が発生したときのノイズ吸収回路12に流れる漏れ電流の大きさを電流推定部21により算出し、電流推定部21により算出された値よりも小さい値を電流しきい値として設定すればよい。つまり、この電流しきい値は、モータ駆動装置1あるいはその周辺装置の誤動作や破損をもたらすほどの漏れ電流が発生しないような値に設定される。
図3は、一実施形態によるモータ駆動装置における漏れ電流判定部の第2形態を示すブロック図である。第2形態による漏れ電流判定部14は、温度測定部13によって測定された抵抗31の温度と、予め規定された温度しきい値と、を比較する温度比較部23を有する。第2形態による漏れ電流判定部14内の温度比較部23は、温度測定部13によって測定された抵抗31の温度が温度しきい値を超えた場合、モータ2の駆動に起因する漏れ電流が発生したと判定する。式2から分かるように、抵抗31に流れる漏れ電流の大きさiは、抵抗31における温度上昇値ΔTを独立変数とする関数で表される。つまり、抵抗31における温度上昇値ΔTさえ分かれば、抵抗31に流れる漏れ電流の相対的な大きさ(すなわち大きいか小さいか)が分かる。温度比較部23による漏れ電流の判定処理に用いられる温度しきい値については、例えば実験によりあるいは実際の運用によりモータ駆動装置1を動作させて、適宜決定すればよい。より具体的には、モータ駆動装置1を動作させ、漏れ電流が原因と考えられるモータ駆動装置1あるいはその周辺装置の誤動作や破損が発生したとき、抵抗31の温度を温度測定部13により測定し、温度測定部13により測定された温度よりも低い温度を温度しきい値として設定すればよい。つまり、この温度しきい値は、モータ駆動装置1あるいはその周辺装置の誤動作や破損をもたらすほどの漏れ電流が発生しないような値に設定される。このように、第2形態による漏れ電流判定部14によれば、漏れ電流の判定処理に際してノイズ吸収回路12内の抵抗31の抵抗値R及び抵抗31での熱損失に対する温度上昇係数kを予め用紙いておく必要がないので、第1形態による漏れ電流判定部14の場合よりも、漏れ電流の発生の有無をより容易に判定することができる。
上述した漏れ電流判定部14による判定結果に基づいて、ユーザに対し、モータ2の駆動に起因する漏れ電流の発生の有無を報知することができる。漏れ電流の発生の有無を報知する報知部について、図4及び図5を参照して説明すると次の通りである。
図4は、図2に示した第1形態による漏れ電流判定部に報知部を接続した場合を示すブロック図である。また、図5は、図3に示した第2形態による漏れ電流判定部に報知部を接続した場合を示すブロック図である。報知部24は、漏れ電流判定部14によりモータ2の駆動に起因する漏れ電流が発生したと判定された場合、漏れ電流が発生したことをユーザに対して報知する。報知部24の例としては、パソコン、携帯端末、タッチパネルなどのディスプレイやモータ駆動装置1内に設けられる数値制御装置(図示せず)に付属のディスプレイなどがあり、例えば「(誤動作や破損をもたらすほどの)漏れ電流が発生した」もしくは「(誤動作や破損をもたらすほどの)漏れ電流は発生していない」を文字や絵柄でディスプレイに表示する。また例えば、報知部24を、スピーカ、ブザー、チャイムなどのような音を発する音響機器にて実現してもよく、例えば「(誤動作や破損をもたらすほどの)漏れ電流が発生した」場合は音響機器に音を発生させ、「(誤動作や破損をもたらすほどの)漏れ電流は発生していない」場合は音響機器には特段の音を発生させないようにする。またあるいは、報知部24について、プリンタを用いて紙面等にプリントアウトして表示させる形態をとってもよく、例えば「(誤動作や破損をもたらすほどの)漏れ電流が発生した」ことをその発生時刻とともに表示させてもよい。またあるいは、これらを適宜組み合わせて報知部24を実現してもよい。なお、漏れ電流判定部14によって出力された判定結果に関するデータを、記憶装置に格納し、当該データをさらなる用途に用いてもよい。
漏れ電流判定部14の判定結果により、モータ駆動装置1のユーザは、漏れ電流の発生状況を容易かつ的確に知ることができる。例えば、報知部24を介して「(誤動作や破損をもたらすほどの)漏れ電流が発生した」ことを知ったユーザは、例えば、モータ2に接続されるケーブルや交流電源3とモータ駆動装置1とを接続するケーブルを太くしたり、ノイズ吸収回路12を抵抗31の抵抗値もしくはコンデンサ32の容量が異なるものに交換するといったような設計変更をすることができる。なお、漏れ電流判定部14の判定処理に用いられる電流しきい値もしくは温度しきい値はモータ駆動装置1あるいはその周辺装置の誤動作や破損をもたらすほどの漏れ電流が発生しないような値に設定されるので、ユーザが「(誤動作や破損をもたらすほどの)漏れ電流が発生した」ことを知った時点で上述のような設計変更を行ったとしても、モータ駆動装置1あるいはその周辺装置が誤動作したり破損することはない。
なお、上述した電流推定部21、電流比較部22及び温度比較部23は、例えばソフトウェアプログラム形式で構築されてもよく、あるいは各種電子回路とソフトウェアプログラムとの組み合わせで構築されてもよい。例えばこれらをソフトウェアプログラム形式で構築する場合は、このソフトウェアプログラムに従って動作させるためのコンピュータを設けたり、モータ駆動装置1に接続される数値制御装置内の演算処理装置にこのソフトウェアプログラムを動作させたりすることで、上述の各部の機能を実現することができる。またあるいは、電流推定部21、電流比較部22及び温度比較部23を、各部の機能を実現するソフトウェアプログラムを書き込んだ半導体集積回路として実現してもよい。
また例えば、モータ駆動装置1が複数設けられ、各モータ駆動装置1の制御系が通信ネットワークを介して接続されている場合は、各モータ駆動装置1における漏れ電流判定部14の判定結果を、クラウドサーバ上で共有してもよい。
また例えば、モータ駆動装置1を備える工作機械を含む複数の製造セルが、通信ネットワークを介して接続されている場合、各モータ駆動装置1における漏れ電流判定部14の判定結果を、製造セルの上位にあるセルコントローラ、あるいはそのセルコントローラのさらに上位にある生産管理装置で共有してもよい。
製造セルは、製品を製造する複数の工作機械をフレキシブルに組合せた集合である。製造セルは、例えば複数個もしくは複数種類の工作機械により構築されているが、製造セルにおける工作機械の個数は限定されない。例えば、製造セルは、あるワークが複数の工作機械により順次に処理されることによって最終的な製品となる製造ラインでありうる。また例えば、製造セルは、2つ以上の工作機械の各々により処理された2つ以上の工作物(部品)を製造工程の途中で別の工作機械によって組み合せることにより最終的な工作物(製品)を完成させる製造ラインであってもよい。また例えば、2つ以上の製造セルにより処理された2つ以上の工作物を組み合せることにより、最終的な工作物(製品)を完成させてもよい。製造セルとセルコントローラとは、例えばイントラネットなどのような通信ネットワークを介して通信可能に相互接続される。製造セルは、製品を製造する工場に配置されている。これに対して、セルコントローラは、製造セルが配置された工場に配置されてもよく、あるいは工場とは異なる建屋に配置されてもよい。例えば、セルコントローラは、製造セルが配置された工場の敷地にある別の建屋に配置されていてもよい。
また、セルコントローラの上位には生産管理装置が設けられる。生産管理装置は、セルコントローラと相互通信可能に接続され、セルコントローラに生産計画を指示する。生産管理装置は、例えば、工場から遠隔地にある事務所に配置されていてもよい。この場合には、セルコントローラと生産管理装置とは、例えばインターネットの通信ネットワークを介して通信可能に相互接続される。
このような生産システムにおいて、セルコントローラあるいは生産管理装置に設けられたディスプレイ装置に「(誤動作や破損をもたらすほどの)漏れ電流が発生した」もしくは「(誤動作や破損をもたらすほどの)漏れ電流は発生していない」という判定結果を表示させてもよい。またあるいは、ディスプレイ装置に代えてあるいはディスプレイ装置と共に、音響機器にて警報音やブザーを発生させて判定結果をユーザに報知してもよい。これにより、工場で働く作業者や管理者は容易に、漏れ電流低減を目的とした設計変更を行うべきモータ駆動装置1を知ることができる。
上述した一実施形態によるモータ駆動装置1は、様々な形態のノイズ吸収回路、電力変換部、及びモータに適用することできる。以下、図6〜図11を参照していくつか説明する。なお、図6〜図11に示す形態については、特に言及する構成要素以外の構成要素については図1に示す構成要素と同様であるので、同一の構成要素には同一符号を付して当該構成要素についての詳細な説明は省略している。
図6は、一実施形態によるモータ駆動装置におけるノイズ吸収回路の他の形態を示す図(その1)である。図6に示すように、ノイズ吸収回路12がモータ駆動装置1の交流入力側の二相間(図6の例ではR相−T相間)に設けられる場合、ノイズ吸収回路12内の抵抗31の温度を温度測定部13により測定し、この測定結果に基づいて漏れ電流判定部14は漏れ電流判定処理を行えばよい。
図7は、一実施形態によるモータ駆動装置におけるノイズ吸収回路の他の形態を示す図(その2)である。図7に示すように、ノイズ吸収回路12がモータ駆動装置1の交流入力側の一相分とグランドとの間(図7の例ではR相とグランドとの間)に設けられる場合、ノイズ吸収回路12内の抵抗31の温度を温度測定部13により測定し、この測定結果に基づいて漏れ電流判定部14は漏れ電流判定処理を行えばよい。
図8は、一実施形態によるモータ駆動装置におけるノイズ吸収回路の他の形態を示す図(その3)である。図8に示すように、ノイズ吸収回路12が。直列接続された抵抗31とコンデンサ32との組がスター結線(Y結線)されて構成されて、直列接続された抵抗31とコンデンサ32との組の一端がR相、S相及びT相に接続され、他端がグランドに接続される場合、ノイズ吸収回路12内の各抵抗31の温度を温度測定部13により測定し、この測定結果に基づいて漏れ電流判定部14は漏れ電流判定処理を行えばよい。
図9は、一実施形態によるモータ駆動装置における電力変換部の他の形態を示す図(その1)である。図9に示すように、交流電源3が単相電源である場合、電力変換部11の順変換器104は単相整流回路で構成され、ノイズ吸収回路12はモータ駆動装置1の交流入力側の二相間(図9の例ではR相−T相間)に設けられる。この場合、ノイズ吸収回路12内の抵抗31の温度を温度測定部13により測定し、この測定結果に基づいて漏れ電流判定部14は漏れ電流判定処理を行えばよい。
図10は、一実施形態によるモータ駆動装置における電力変換部の他の形態を示す図(その2)である。図10に示すように、モータ2が単相交流モータである場合、電力変換部11の逆変換器105は、単相逆変換器で構成される。ノイズ吸収回路12として図1のものと同様のものが設けられる場合、ノイズ吸収回路12内の抵抗31の温度を温度測定部13により測定し、この測定結果に基づいて漏れ電流判定部14は漏れ電流判定処理を行えばよい。
図11は、一実施形態によるモータ駆動装置における電力変換部の他の形態を示す図(その3)である。図11に示すように、モータ2が直流モータである場合、電力変換部11は、順変換器101で構成される。ノイズ吸収回路12は図1のものと同様のものが設けられる場合、ノイズ吸収回路12内の抵抗31の温度を温度測定部13により測定し、この測定結果に基づいて漏れ電流判定部14は漏れ電流判定処理を行えばよい。
このように、一実施形態によるモータ駆動装置1は、様々な形態のノイズ吸収回路、電力変換部、及びモータに適用することできる。上述した各構成要素の形態を適宜組み合わせてモータ駆動装置1を実現してもよい。例えば、逆変換器の交流出力側に設けられる複数のモータが単相交流モータ、三相交流モータ及び直流モータの全てを含んでいてもよく、この場合、単相交流モータには単相逆変換器が接続され、三相交流モータには三相逆変換器が接続され、直流モータには逆変換器を介さずに順変換器が接続される。
1 モータ駆動装置
2 モータ
3 交流電源
11 電力変換部
12 ノイズ吸収回路
13 温度測定部
14 漏れ電流判定部
21 電流推定部
22 電流比較部
23 温度比較部
24 報知部
31 抵抗
32 コンデンサ
101、104 順変換器
102、105 逆変換器
103 DCリンクコンデンサ
200 浮遊容量

Claims (6)

  1. 交流電源から供給された交流電力を、モータ駆動のための駆動電力に変換して出力する電力変換部と、
    抵抗とコンデンサとを有し、交流電源と前記電力変換部との間に発生するノイズを吸収するノイズ吸収回路と、
    前記抵抗の温度を測定する温度測定部と、
    前記温度測定部によって測定された温度に基づいて、モータ駆動に起因する漏れ電流の発生の有無を判定する漏れ電流判定部と、
    を備える、モータ駆動装置。
  2. 前記漏れ電流判定部は、
    前記温度測定部によって測定された温度に基づいて、前記ノイズ吸収回路に流れる漏れ電流の大きさを推定する電流推定部と、
    前記電流推定部により推定された前記ノイズ吸収回路に流れる漏れ電流の大きさと、予め規定された電流しきい値と、を比較する電流比較部を有し、
    前記電流推定部により推定された前記ノイズ吸収回路に流れる漏れ電流の大きさが前記電流しきい値を超えた場合、モータ駆動に起因する漏れ電流が発生したと判定する、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記漏れ電流判定部は、
    前記温度測定部によって測定された温度と、予め規定された温度しきい値と、を比較する温度比較部を有し、
    前記温度測定部によって測定された温度が前記温度しきい値を超えた場合、モータ駆動に起因する漏れ電流が発生したと判定する、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記漏れ電流判定部によりモータ駆動に起因する漏れ電流が発生したと判定された場合、漏れ電流が発生したことを報知する報知部を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記電力変換部は、
    交流電源から供給された交流電力を直流電力に変換して出力する順変換器と、
    前記順変換器から出力された直流電力を、交流モータ駆動のための交流の駆動電力に変換して出力する逆変換器と、
    を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記電力変換部は、交流電源から供給された交流電力を、直流モータ駆動のための直流の駆動電力に変換して出力する順変換器を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
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WO2025142105A1 (ja) * 2023-12-28 2025-07-03 株式会社村田製作所 電力変換回路

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