JP2018152164A - 密閉型電池 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、ケースの内容量に対する電極体の体積を小さくすることなく、充放電中のガスの発生によるケース内圧の上昇を抑制することができる密閉型電池を提供することを目的とする。
そして、かかる密閉型電池の電極端子は、一方の端部がケース内の電極体と電気的に接続され、他方の端部がケースの外部に露出している集電部材と、集電部材とケースとの間に配置され、ケース内を封止する絶縁性の封止部材とを備えている。
ここで、上記した密閉型電池では、封止部材がガス透過性樹脂によって構成されており、充放電で生じたガスのうち、ガス透過性樹脂を透過し難い非透過性ガスを、ガス透過性樹脂を透過し易い透過性ガスに変換する変換触媒がケース内に配置されている。
そして、ケース内のガスを適切に排出できるような構造について種々の検討を行った結果、電極端子に取り付けられる封止部材にガス透過性樹脂を用いることに思い至った。
具体的には、密閉型電池の電極端子には、集電部材とケースとを絶縁すると共に、ケース内の電解液が外部に漏出することを防止する封止部材が取り付けられている。本発明者は、この封止部材にガスを透過させることができるガス透過性樹脂を用いれば、当該封止部材を通ってケース内のガスを外部に排出させることができるようになり、ケース内圧の上昇を抑制できると考えた。
本発明者は、かかる問題の原因についてさらに検討した結果、充放電で生じるガスには、ガス透過性樹脂を透過し難いガス(非透過性ガス)が含まれていることがあり、当該非透過性ガスが多量に発生すると、封止部材にガス透過性樹脂を用いているにも関わらず、ケース内のガスを効率的に排出できなくなることを見出した。
これによって、充放電で非透過性ガスが発生した場合であっても、当該非透過性ガスを透過性ガスに変換し、封止部材を通ってケース内のガスを外部へ効率良く排出させることができるため、充放電中のガスの発生によるケース内圧の上昇を適切に抑制できる
図1は本実施形態に係る密閉型電池を模式的に示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る密閉型電池100では、角型のケース10の内部に電極体20と電解液(図示省略)とが収納されている。かかる密閉型電池100のケース10は、上面が開口した扁平な角型のケース本体12と、当該ケース本体12の上面の開口部を塞ぐ板状の蓋体14とから構成されている。また、蓋体14には、電解液をケース10内に注液するための注液口15が設けられている。なお、ケース10は、アルミニウムなどの軽量で熱伝導性の良い金属材料を主体に構成されていることが好ましい。
図2は図1に示す密閉型電池の電極端子近傍の断面図である。図1および図2に示すように、本実施の形態に係る密閉型電池100の電極端子30は、集電部材32と、ボルト34と、外部接続部材36と、封止部材38とを備えている。以下、電極端子30を構成する各部材について説明する。
集電部材32は、密閉型電池100の高さ方向Zに延びる長尺の導電性部材である。かかる集電部材32の下端32aはケース10内で電極体20の端子接続部20Bと電気的に接続されており、上端32bはケース10の外部に露出している。具体的には、図2に示すように、集電部材32の上端32bは、蓋体14、封止部材38、外部接続部材36の各々を貫通してケース10の外部に露出している。そして、集電部材32の上端32bをかしめることによって、封止部材38と外部接続部材36とがケース10の蓋体14に固定されている。かかる集電部材32に用いられる導電性材料としては、例えば、アルミニウムなどが挙げられる。
図1に示すように、ボルト34は、ケース10外部において密閉型電池100の高さ方向Zに立設する柱状の導電性部材である。かかる柱状のボルト34の外周面にはネジ溝(図示省略)が形成され、外部機器と接続できるように構成されている。なお、ボルト34には、上記した集電部材32と同種の材料を好ましく用いることができる。
外部接続部材36は、ケース10の外部において、集電部材32とボルト34とを電気的に接続する板状の導電性部材である。具体的には、外部接続部材36は、集電部材32とボルト34とを電気的に接続するように密閉型電池の幅方向X(図1参照)に沿って延びている。なお、外部接続部材36についても、上記した集電部材32と同種の導電性材料を用いることができる。
封止部材38は、図2に示すように、集電部材32とケース10(蓋体14)との間に配置され、ケース10内を封止する絶縁性の部材である。本実施形態における封止部材38は、絶縁ホルダ37と内部シール材39とから構成されている。
具体的には、絶縁ホルダ37は、蓋体14の上面に配置されており、上記した各々の導電性部材(集電部材32、ボルト34、外部接続部材36)がケース10の蓋体14と通電することを防止している。かかる絶縁ホルダ37には、集電部材32の上端32bを挿通させる第1挿通孔37aが形成されている。
一方、内部シール材39は、ケース10の内部(蓋体14の下側)において蓋体14と集電部材32との間に配置されている。かかる内部シール材39には、集電部材32の上端32bを挿通させる第2挿通孔39aが形成されており、当該第2挿通孔39aの周囲に円筒状の突起39bが設けられている。かかる内部シール材39の突起39bは、蓋体14の第3挿通孔14aに挿入され、絶縁ホルダ38の底面に圧着される。これによって、集電部材32と蓋体14とを絶縁するとともにケース10内を封止する封止部材38が形成される。
かかるガス透過性樹脂は、充放電の際にケース10内で主に発生するガスの種類に応じて適宜選択することができる。例えば、リチウムイオン二次電池の場合には、充放電中のSEI皮膜形成反応などによって二酸化炭素(CO2)が主に発生するため、ガス透過性樹脂には、当該CO2ガスを好適に透過させることができるような樹脂材料が用いられる。かかるCO2ガスを好適に透過させるガス透過性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂や、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂などが挙げられる。
透過速度=ガス透過係数×圧力差×(封止部材の断面積/ガス排出経路の長さ)
さらに、図1に示すように、本実施形態に係る密閉型電池100では、ケース10内にガス変換触媒40が配置されている。かかるガス変換触媒40は、充放電で生じたガスのうち、非透過性ガスを透過性ガスに変換する金属触媒を含んでいるため、充放電で生じたガスを、封止部材38を介してケース10外に好適に排出させることができる。このため、充放電中にケース10内圧が上昇して当該ケース10が変形・破損することを好適に防止することができる。
以上、ここで開示される密閉型電池の一実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されず、種々の構造を変更することができる。
以下、本発明に関係する試験を説明するが、以下の説明は本発明を限定することを意図したものではない。
(1)試験例1
試験例1では、電極端子の封止部材にペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)を用いた電極端子を作製し、当該作製した電極端子を、電極体および電解液が収容されていない空のケースに取り付けて試験用パックを作製した。そして、かかる試験用パックのケースをガス供給装置と接続し、ガス供給装置から所定の流量でケース内にCOガスを6ヶ月間導入した。なお、ここでのガス流量は、図3に示すようにガス導入開始から6ヶ月後に、ケース内圧が250%になるような流量に設定した。
試験例2では、試験例1と同様に、電極端子の封止部材にPFAが用いられた試験用パックを作製した。そして、試験例2の試験用パックには、COとCO2とを1:1の割合で混合した混合ガスを試験例1と同じ流量でケース内に6ヶ月間導入した。
試験例3では、COガスをCO2ガスに変換するガス変換触媒(Au/Fe2O3)をケース内に配置したことを除いて、試験例1や試験例2と同様の条件で試験用パックを作製した。そして、試験例2と同様に、COとCO2とを1:1の割合で混合した混合ガスをケース内に導入した。
上記したガス導入期間(6ヶ月)の間、各々の試験用パックのケース内圧を毎日測定してケースの内圧上昇率を調べた。試験例1におけるケース内圧の内圧上昇率を図3、試験例2における内圧上昇率の測定結果を図4、試験例3における内圧上昇率の測定結果を図5に示す。なお、図3〜図5の縦軸の数値は、試験開始後1ヶ月目の試験例1の試験用パックのケース内圧を100%と設定した場合の割合を示している。
12 ケース本体
14 蓋体
14a 第3挿通孔
15 注液口
20 電極体
20A 捲回コア部
20B 端子接続部
30 電極端子
32 集電部材
32a 集電部材の下端
32b 集電部材の上端
34 ボルト
36 外部接続部材
37 絶縁ホルダ
37a 第1挿通孔
38 封止部材
39 内部シール材
39a 第2挿通孔
39b 突起
40 ガス変換触媒
100 密閉型電池
A ガス排出経路
X 幅方向
Z 高さ方向
Claims (1)
- ケース内に電極体と電解液とが収容されており、外部機器と接続される電極端子が前記ケースに設けられている密閉型電池であって、
前記電極端子は、
一方の端部が前記ケース内の前記電極体と電気的に接続され、他方の端部が前記ケースの外部に露出している集電部材と、
前記集電部材と前記ケースとの間に配置され、前記ケース内を封止する絶縁性の封止部材と
を備えており、
ここで、前記封止部材がガス透過性樹脂によって構成されており、充放電で生じたガスのうち、前記ガス透過性樹脂を透過し難い非透過性ガスを、前記ガス透過性樹脂を透過し易い透過性ガスに変換するガス変換触媒が前記ケース内に配置されている、密閉型電池。
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