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JP2018145375A - フッ素系水性塗料 - Google Patents

フッ素系水性塗料 Download PDF

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JP2018145375A
JP2018145375A JP2017045016A JP2017045016A JP2018145375A JP 2018145375 A JP2018145375 A JP 2018145375A JP 2017045016 A JP2017045016 A JP 2017045016A JP 2017045016 A JP2017045016 A JP 2017045016A JP 2018145375 A JP2018145375 A JP 2018145375A
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Shiro Ebata
志郎 江畑
チン ヤン シェン セドリック
Chin Yan Sheng Cedric
チン ヤン シェン セドリック
修平 尾知
Shuhei Ochi
修平 尾知
俊 齋藤
Takashi Saito
俊 齋藤
鷲見 直子
Naoko Washimi
直子 鷲見
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Abstract

【課題】硬化塗膜の割れや剥がれが生じにくく、耐候性に優れる硬化塗膜を形成するフッ素系水性塗料の提供。【解決手段】フルオロオレフィンに基づく単位および水酸基を有する単量体に基づく単位を含む含フッ素重合体の粒子と、界面活性剤と、硬化剤と、水とを含む水性塗料であって、該含フッ素重合体の水酸基価が15〜50mgKOH/gであり、該含フッ素重合体の最低造膜温度が5〜40℃であることを特徴とする水性塗料。【選択図】なし

Description

本発明は、フッ素系水性塗料に関する。
橋梁、高速道路、送電鉄塔といった屋外構造物は、過酷な環境に長期に渡って曝されるため、重防食用塗料の塗膜で保護されている。重防食用塗料としては含フッ素重合体と有機溶媒を含むフッ素系溶剤型塗料が用いられるが、有機溶媒を含むため屋外での塗装に際しては細心の注意が必要である。そのため、フッ素系溶剤型塗料にかわるフッ素系水性塗料が求められている(特許文献1参照)。
特開2014−088495号公報
しかし、フッ素系水性塗料の塗膜は、フッ素系溶剤型塗料のそれと比較して耐候性に劣る場合がある。
フッ素系水性塗料において含フッ素重合体の粒子は水中に分散しており、その塗膜は含フッ素重合体の粒子間の融着により形成される。しかし、粒子間の融着が密に進行しない場合、形成される塗膜に空隙が生じやすい。その結果、空気中の水分等が塗膜に取り込まれ、割れや剥がれにより塗膜が劣化するため、塗膜の耐候性が低下しやすい。
本発明者らは、特許文献1に記載のフッ素系水性塗料の硬化塗膜を実際に評価した結果、重防食塗料に求められる耐候性を満たさないことを知見した。
本発明者らは、鋭意検討した結果、フッ素系水性塗料に含まれる含フッ素重合体の水酸基価および最低造膜温度を、所定の範囲に制御すれば、その硬化塗膜の造膜性が良好となり、硬化塗膜の割れや剥がれが生じにくく、耐候性に優れる硬化塗膜を形成することを見出した。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供する。
[1] フルオロオレフィンに基づく単位および水酸基を有する単量体に基づく単位を含む含フッ素重合体の粒子と、界面活性剤と、硬化剤と、水とを含む水性塗料であって、該含フッ素重合体の水酸基価が15〜50mgKOH/gであり、該含フッ素重合体の最低造膜温度が5〜40℃であることを特徴とする水性塗料。
[2] 上記粒子の平均粒子径が200nm以下である、[1]に記載の水性塗料。
[3] 上記界面活性剤がノニオン性界面活性剤であり、該ノニオン性界面活性剤のHLB値が12〜18である、[1]または[2]に記載の水性塗料。
[4] エポキシ樹脂またはウレタン樹脂の塗膜を有する基材の、該塗膜の表面に、請求項1〜3のいずれかに記載の水性塗料を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を硬化させて膜厚が25〜200μmの硬化塗膜を形成する、硬化塗膜付き基材の製造方法。
[5] [1]〜[3]のいずれかに記載の水性塗料の塗膜を硬化させてなる、膜厚が25〜200μmの硬化塗膜を表面に有する硬化塗膜付き基材。
本発明によれば、硬化塗膜の割れや剥がれが生じにくく、耐候性に優れる硬化塗膜を形成する水性塗料を提供できる。
また本発明は、本発明の水性塗料を硬化させてなる硬化塗膜を表面に有する硬化塗膜付き基材、およびその製造方法も提供できる。
本発明における用語の意味は以下の通りである。
「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
「単位」とは、単量体の重合により直接形成される原子団と、単量体の重合により形成される原子団の一部を化学変換して得られる単位との総称である。重合体が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、含フッ素重合体の製造に際して使用する成分の仕込み量から決定できる。
「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」および「メタクリル」の総称である。
「含フッ素重合体の粒子」とは、水中で粒子状に分散している含フッ素重合体を意味する。
「平均粒子径」は、ELS−8000(大塚電子株式会社製)を用いて動的光散乱法により求められるD50の値である。なお、D50は、動的光散乱法により測定した粒子の粒度分布において、小さな粒子側から起算した体積累計50体積%の粒子直径を表す。
「水酸基価」は、JIS K 0070(1992)の方法にしたがって測定される値である。
「最低造膜温度」は、含フッ素重合体を乾燥させたとき、亀裂のない均一な塗膜が形成される最低温度であり、造膜温度測定装置IMC−1535型(株式会社井元製作所製)を用いて測定される値である。
本発明の水性塗料は、フルオロオレフィンに基づく単位および水酸基を有する単量体に基づく単位を含む含フッ素重合体の粒子と、界面活性剤と、硬化剤と、水とを含む水性塗料であって、該含フッ素重合体の水酸基価が15〜50mgKOH/gであり、該含フッ素重合体の最低造膜温度が5〜40℃である。
本発明の水性塗料は、割れや剥がれが生じにくく、耐候性に優れる硬化塗膜を形成できる。この理由は、本発明の水性塗料に含まれる含フッ素重合体の水酸基価および最低造膜温度が、所定の範囲にあることによる。
前述の通り、水性塗料において、含フッ素重合体の粒子は水中に分散している。水性塗料を基材の表面に塗布して塗膜を形成させ、硬化させると、水の蒸発に伴い含フッ素重合体の粒子が融着して硬化塗膜が形成される。この際、空隙のない密な硬化塗膜が形成されるには、水の蒸発と、含フッ素重合体の粒子の融着および硬化剤による含フッ素重合体間の架橋とが、バランスして進行する必要がある。本発明者らは、含フッ素重合体の水酸基価および最低造膜温度が所定の範囲にあれば、密な硬化塗膜が形成され、耐候性に優れる硬化塗膜が得られることを見出したのである。
本発明における含フッ素重合体は、フルオロオレフィンに基づく単位(以下、「単位F」ともいう。)、および水酸基を有する単量体(以下、「単量体1」ともいう。)に基づく単位(以下、「単位1」ともいう。)を含む。
フルオロオレフィンは、オレフィンの水素原子の1個以上がフッ素原子で置換された化合物である。フルオロオレフィンは、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンは、CF=CF、CF=CFCl、CF=CHF、CH=CF、CF=CFCFまたはCH=CFCFが好ましく、本発明の水性塗料から形成される硬化塗膜(以下、「本塗膜」ともいう。)の耐候性の観点から、CF=CFまたはCF=CFClがより好ましい。また、フルオロオレフィンは、1種を単独使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
単位Fの含有量は、含フッ素重合体が含む全単位に対して、20〜70モル%が好ましく、本発明における含フッ素重合体の粒子(以下、「本粒子」ともいう。)の水中分散性と、本塗膜の耐候性の観点から、30〜60モル%がより好ましい。
単量体1は、水酸基を有する、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテルまたは(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。単量体1の含有量を調節すれば、含フッ素重合体の水酸基価を好適に制御できる。
単量体1の具体例としては、ヒドロキシアルキルビニルエーテル(シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等。)、ポリオキシアルキレンヒドロキシアルキルビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル(ジエチレングリコールモノビニルエーテル等。)、ヒドロキシアルキルアリルエーテル(ヒドロキシエチルアリルエーテル等。)、ヒドロキシアルキルビニルエステル(ヒドロキシエチルカルボン酸ビニルエステル等。)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル((メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等。)が挙げられる。
単位1の含有量は、含フッ素重合体が含む全単位に対して、1〜30モル%が好ましく、含フッ素重合体の水酸基価と架橋性の観点から、5〜15モル%がより好ましい。
本発明における含フッ素重合体は、必要に応じて、単量体Fおよび単量体1以外の単量体(以下、「単量体2」ともいう。)に基づく単位(以下、「単位2」ともいう。)をさらに含んでいてもよい。
単量体2の具体例としては、オレフィン(エチレン、プロピレン等。)、アルキルビニルエーテル(エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等。)、シクロアルキルビニルエーテル(シクロヘキシルビニルエーテル等。)、アルキルビニルエステル(ピバリン酸ビニルエステル等。)、アルキルアリルエステル(ピバリン酸アリルエステル等。)、芳香族ビニル(スチレン、ビニルトルエン等。)、アリルエーテル(エチルアリルエーテル等。)、(メタ)アクリル酸エステル(メチル(メタ)アクリル酸等。)が挙げられる。
なお、単量体2は、含フッ素重合体の親水性等の物性を損なわない範囲で、水酸基以外の架橋性基を有する単量体であってもよい。該架橋性基の具体例としては、加水分解性シリル基、カルボキシ基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、またはオキセタニル基が挙げられ、本塗膜の基材密着性の観点から、カルボキシ基が好ましい。
また、単量体2は、1種を単独使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明における含フッ素重合体が単量体2を含む場合の、単量体2の含有量は、含フッ素重合体が含む全単位に対して、15〜75モル%が好ましく、単位1の反応性の観点から、20〜60モル%がより好ましく、30〜50モル%が特に好ましい。
本発明における含フッ素重合体は、単位Fの含有量、単位1の含有量、および単位2の含有量が、含フッ素重合体が含む全単位に対してこの順に、20〜70モル%、1〜30モル%、0〜75モル%であるのが好ましい。単位F、単位1および単位2の含有量を調節すれば、本発明の水性塗料の水酸基価および最低造膜温度を、所定の範囲に制御できる。
本発明における含フッ素重合体の水酸基価は、15〜50mgKOH/gが好ましく、20〜50mgKOH/gがより好ましく、25〜50mgKOH/gが特に好ましい。水酸基価が15mgKOH/g以上であれば、本粒子間の融着が密に進行し、耐候性に優れた硬化塗膜を形成できる。水酸基価が50mgKOH/g以下であれば、本粒子の水中分散性に優れる。
本発明における含フッ素重合体の最低造膜温度は、5〜40℃が好ましく、10〜40℃がより好ましく、15〜40℃が特に好ましく、20〜35℃がさらに好ましい。最低造膜温度が5℃以上であれば、本粒子間の融着が密に進行し、本塗膜の割れや剥がれが抑制される。最低造膜温度が40℃以下であれば、本塗膜中の空隙が軽減される。
本粒子の平均粒子径は、本塗膜中の空隙軽減の観点から、200nm以下が好ましく、190nm以下がより好ましく、185nm以下が特に好ましい。本粒子の平均粒子径の下限は、通常50nmである。
本発明における含フッ素重合体の含有量は、水性塗料の全質量に対して、10〜70質量%が好ましく、20〜65質量%がより好ましい。
本発明における界面活性剤は、本粒子の水中分散性の観点から、HLB値が12〜18のノニオン性界面活性剤が好ましい。なお、必要に応じて、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、中性界面活性剤等を併用してもよい。また、界面活性剤は、1種を単独使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物、高級アルコールエチレンオキシド付加物、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック二元共重合体が挙げられる。
本発明における界面活性剤の含有量は、本粒子の水中分散性の観点から、含フッ素重合体の全質量に対して、0.01〜15質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。
本発明における硬化剤は、含フッ素重合体を架橋させる、水酸基と反応しうる基を2以上有する化合物である。硬化剤によって、含フッ素重合体間の架橋が密に進行し、耐候性、耐水性、耐薬品性、耐熱性等に優れる硬化塗膜を形成できる。
水酸基と反応しうる基は、イソシアネート基またはブロック化イソシアネート基が好ましい。また、硬化剤の1分子が有する該基の数は、2〜30が好ましい。
硬化剤の具体例としては、ブロック化ポリイソシアネート化合物またはその乳化分散体、β−ヒドロキシアルキルアミン、メチロールメラミン、ブチルエーテル化メチロールメラミン等のメラミン樹脂、メチロール尿素、ブチルエーテル化メチロール尿素等の尿素樹脂が挙げられる。
本発明における硬化剤の含有量は、水性分散液全質量に対して、0.1〜50質量%が好ましい。
本発明における水は、塗料成分の含フッ素重合体を分散させる分散媒である。なお、分散媒は、水のみからなるか、水と水溶性有機溶媒とからなる混合溶媒からなる。後者の場合、水溶性有機溶媒の含有量は、水の全質量に対して、5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が特に好ましい。水溶性有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトンが挙げられる。
本発明の水性塗料は、必要に応じて、含フッ素重合体、界面活性剤、硬化剤および水以外の添加剤を含んでもよい。添加剤の具体例としては、顔料、分散剤、消泡剤、造膜助剤、レベリング剤、増粘剤、硬化助剤、光安定剤、表面調整剤が挙げられる。
本発明の水性塗料の製造方法としては、フルオロオレフィンと単量体1を含む単量体混合物を、界面活性剤、水および重合開始剤の存在下にて重合させ、含フッ素重合体の粒子を含む水性分散液(以下、単に「水性分散液」ともいう。)を得て、該水性分散液に硬化剤を添加する方法が挙げられる。本発明の水性塗料は、硬化剤を含まない水性塗料と、硬化剤とを別途調製する二液型の水性塗料とし、使用直前に両者を混合して使用されるのが好ましい。
なお、水性分散液は、上記単量体混合物を、有機溶媒と重合開始剤の存在下にて重合させた後、該有機溶媒を除去し、水に分散させても得られる。
本発明の水性塗料は、基材の表面に直接塗布してもよく、表面処理(下地処理等)された基材の表面に塗布してもよい。本塗膜の基材密着性と耐候性および耐久性の観点から、本発明のフッ素水性系塗料は、表面処理された基材の表面に塗布するのが好ましい。表面処理された基材は、本塗膜の基材密着性の観点から、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂の塗膜を有する基材が好ましい。エポキシ樹脂またはウレタン樹脂の塗膜は、本発明の水性塗料を表面に塗布する前にあらかじめ硬化してもよく、本発明の水性塗料と同時に硬化してもよい。本発明の水性塗料は、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂のような柔軟性に富む樹脂に塗布され、該樹脂が変形する場合でも、割れや剥がれの生じにくく、任意の膜厚の硬化塗膜を形成できる。
本塗膜の膜厚は、25〜200μmが好ましく、本塗膜の耐久性の観点から、30〜100μmがより好ましく、30〜80μm特に好ましい。
橋梁、高速道路、送電鉄塔といった屋外構造物に使用される重防食用塗料の塗膜には、厚膜が求められる場合がある。本発明の水性塗料は、割れや剥がれが生じにくいため、厚膜の形成にも充分対応できる。
基材の具体例としては、非金属材料(樹脂、ゴム、木材等の有機質材料、コンクリート、ガラス、セラミックス、石材等の無機質材料)および金属材料(鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金等)が挙げられる。
本発明の水性塗料の、塗布方法の具体例としては、刷毛、ローラー、ディッピング、スプレー、ロールコーター、ダイコーター、アプリケーター、スピンコーター等の塗布装置を使用する方法が挙げられる。
本塗膜は、本発明の水性塗料を塗布して形成された塗膜を、乾燥させ、硬化させて形成するのが好ましい。塗布後の乾燥温度と硬化温度は、それぞれ25℃〜300℃が好ましい。
つまり、本発明によれば、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂の塗膜を有する基材の、該塗膜の表面に、本発明の水性塗料を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を硬化させて膜厚が25〜200μmの硬化塗膜を形成する、硬化塗膜付き基材の製造方法が提供される。
上述の通り、本塗膜付き基材は、割れや剥がれが生じにくく、耐候性に極めて優れるため、橋梁、高速道路、送電鉄塔といった、厳しい環境に長期に渡って曝される屋外構造物の保護に使用される重防食用塗料として、好適に使用できる。
以下、例を挙げて本発明を詳細に説明する。ただし本発明はこれらの例に限定されない。なお、後述する表中における各成分の配合量は、質量基準を示す。
〔水性塗料の製造に使用した成分〕
(含フッ素重合体)
以下の単量体を用い、後述する例により得られる含フッ素重合体を使用した。
単量体F:CF=CFCl(CTFE)
単量体1:シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル(CHMVE)、ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)、CH=CHOCH−cycloC10−CHO(CHCHO)n1H(n1=15)(CM−15EOVE)
単量体2:エチルビニルエーテル(EVE)、シクロヘキシルビニルエーテル(CHVE)、2−エチルヘキシルビニルエーテル(2−EHVE)
(界面活性剤)
DKS NL−100:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB値が13.8であるノニオン性界面活性剤、第一工業製薬社製)
Newcol N−2320:(HLB値が16.4であるノニオン性界面活性剤、日本乳化剤社製)
SLS:ラウリル硫酸ナトリウム
(硬化剤)
Bayhydur3100(2以上のイソシアネート基を有する化合物、Bayer社製)
(その他添加剤)
顔料:D918(堺化学工業社製)
分散剤:BYK−190(BYK−Chemie社製)
消泡剤:デヒドラン 1620(BASF社製)
造膜助剤:CS−12(Aldrich社製)
レベリング剤:BYK−348(BYK−Chemie社製)
増粘剤:Rheolate 288(Elementis社製)
[合成例1]
真空脱気したオートクレーブ内に、CTFE(529.55g)、CHMVE(77.41g)、CM−15EOVE(25.67g)、EVE(286.29g)、CHVE(11.48g)、イオン交換水(930g)、炭酸カリウム(1.4g)、DKS NL−100(46.52g)、SLS(0.93g)を撹拌下で導入して昇温し、50℃に保持した。
続いて、オートクレーブ内に、過硫酸アンモニウムの0.4質量%水溶液(50mL)を連続的に添加しながら24時間重合した後、オートクレーブ内溶液をろ過し、含フッ素重合体を含む水性分散液1(固形分濃度50質量%)を得た。
水性分散液1の水酸基価は27mgKOH/gであり、最低造膜温度は21℃であり、含フッ素重合体の粒子の平均粒子径は181nmであった。
なお、水性分散液1の、CTFEに基づく単位、CHMVEに基づく単位、CM−EOVEに基づく単位、EVEに基づく単位、CHVEに基づく単位の含有量は、この順に50モル%、7モル%、0.34モル%、41.7モル%、1モル%であった。
[合成例2〜5]
使用する単量体の種類と量を表1に示すように変更した以外は、合成例1と同様にして、水性分散液2、3および5を得た。また、使用する単量体および界面活性剤の種類と量を表1に示すように変更した以外は、合成例1と同様にして、水性分散液4を得た。
[合成例6]
真空脱気したオートクレーブ内に、CTFE(620g)、HBVE(122g)、EVE(70g)、CHVE(385g)、キシレン(590g)、炭酸カリウム(11g)を撹拌下で導入して昇温し、65℃に保持した。
続いて、オートクレーブ内に、tert−ブチルペルオキシピバレートの5質量%キシレン溶液(70g)を連続的に添加しながら11時間重合した後、オートクレーブ内溶液をろ過し、含フッ素重合体を含む溶液を得た。
該溶液を、65℃にて24時間真空乾燥し、さらに130℃にて20分間真空乾燥して得られるブロック状の含フッ素重合体を粉砕して、粉末状の含フッ素重合体を得た。
得られた粉末状の含フッ素重合体をメチルエチルケトンに溶解させてなるワニス(300g)に、無水コハク酸の20質量%アセトン溶液(16.1g)および触媒としてトリエチルアミン(0.072g)を加え、70℃で6時間反応させた。
続いて、フラスコ内溶液にトリエチルアミン(3.26g)を加え25℃にて20分撹拌し、イオン交換水の180gを徐々に加えた。さらに、減圧留去し、さらにイオン交換水の90gを加えて、含フッ素重合体を含む水性分散液6(固形分濃度40質量%)を得た。なお、水に対する、アセトンとメチルエチルケトンの総含有量は0.5質量%以下であった。
水性分散液6の水酸基価は85mgKOH/gであり、最低造膜温度は30℃であり、含フッ素重合体の粒子の平均粒子径は70nmであった。
なお、水性分散液6の、CTFEに基づく単位、HBVEに基づく単位、HBVEに基づく単位のヒドロキシ基に無水コハク酸が付加して形成された単位(側鎖に−O(CHOC(O)CHCHCOOHを有する単位。以下、「HBVE−SA」ともいう。)、EVEに基づく単位、CHVEに基づく単位の含有量は、この順に、50モル%、17モル%、3モル%、15モル%、15モル%であった。
合成例1〜6で得られた水性分散液1〜6の物性をまとめて、表1に示す。
[例1]
顔料(72g)、分散剤(5g)、消泡剤(0.5g)、およびイオン交換水(22.5g)を加えて混合し、ミルベースを得た。
次に、水性分散液1、硬化剤、造膜助剤、レベリング剤、増粘剤、および該ミルベースを、表2にしたがって混合し、水性塗料1を得た。
縦120mm、横60mm、厚さ15mmのスレート板の表面に、水性セラタイトプライマー(エスケー化研社製)を、アプリケーターにて、乾燥膜厚が10μmになるように塗布し、80℃で210秒間乾燥させて下塗り膜を形成した。
続いて、下塗り膜の表面に、水性デュフロン100中塗り塗料(日本ペイント社製。)を、アプリケーターにて、乾燥膜厚が30μmになるように塗布し、80℃で210秒間乾燥させて、エポキシ樹脂の塗膜を基材の表面に形成した。
最後に、該塗膜の表面に、水性塗料1を、アプリケーターにて塗布し、25℃で60分養生した後、80℃で20分乾燥させ、硬化させて、水性塗料1を硬化してなる硬化塗膜(膜厚50μm)を有する硬化塗膜付き基材を得た。該硬化塗膜付き基材を試験片1として、後述の評価に供した。
[例2〜6]
水性分散液1を水性分散液2〜6に変更する以外は例1と同様にして、水性塗料2〜6および試験片2〜6を得、後述の評価に供した。
試験片の評価方法を、以下に示す。
(硬化塗膜の基材密着性)
クロスカット法(JIS K 5600−5−6)によって判定した。試験板の硬化塗膜を1mm間隔100マスの碁盤目状にカットし、その上に粘着テープを貼付し、続けてその粘着テープを剥離したときに、100マスのうち、粘着テープによって剥離しなかったマス目の数(マス数/100)から、以下の基準で密着性を評価した。
○:マス数が90超である。
△:マス数が50以上90以下である。
×:マス数が50未満である。
(硬化塗膜の耐候性)
サンシャインウェザオメータ方式(JIS B 7753:2007)に準拠した促進耐候性試験機を用い、試験時間を3000時間として促進耐候性試験をした。試験前の硬化塗膜の60度鏡面光沢値を100%として、試験後の硬化塗膜の60度鏡面光沢値の保持率(光沢保持率)(%)を求め、以下の基準で評価した。なお、60度鏡面光沢値は、光沢計(製品名「micro−TRI−gross」、入反射角60度、BYK社製。)にて測定した。また、光沢保持率が高いほど、耐候性が良好である。
○:3000時間における光沢保持率が80%超である。
×:3000時間における光沢保持率が80%未満である。
評価結果を表2に示す。
表1および表2に示すように、例1および例2で使用した、水酸基価が15〜50mgKOH/g、最低造膜温度が5〜40℃である含フッ素重合体の粒子を含む水性塗料の硬化塗膜は、割れや剥がれが生じにくく、耐候性に優れる硬化塗膜を形成することが示された。

Claims (5)

  1. フルオロオレフィンに基づく単位および水酸基を有する単量体に基づく単位を含む含フッ素重合体の粒子と、界面活性剤と、硬化剤と、水とを含む水性塗料であって、該含フッ素重合体の水酸基価が15〜50mgKOH/gであり、該含フッ素重合体の最低造膜温度が5〜40℃であることを特徴とする水性塗料。
  2. 前記粒子の平均粒子径が200nm以下である、請求項1に記載の水性塗料。
  3. 前記界面活性剤がノニオン性界面活性剤であり、該ノニオン性界面活性剤のHLB値が12〜18である、請求項1または2に記載の水性塗料。
  4. エポキシ樹脂またはウレタン樹脂の塗膜を有する基材の、該塗膜の表面に、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性塗料を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を硬化させて膜厚が25〜200μmの硬化塗膜を形成する、硬化塗膜付き基材の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性塗料の塗膜を硬化させてなる、膜厚が25〜200μmの硬化塗膜を表面に有する硬化塗膜付き基材。
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