しかしながら、特許文献1に記載の乗物用シートに衝突荷重が加わると、バックカバーとシートバックフレームとの結合部分に、バックカバーとシートバックフレームとの相対変位をもたらす方向の荷重が加わり、バックカバーが変形するという問題があった。
本発明は、以上の背景を鑑み、バックカバーが変形しにくい乗物用シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、乗員の背部を支持するシートバック(S2)を有する乗物用シート(S)であって、前記シートバックは骨格となるシートバックフレーム(F3)と、前記シートバックフレームの背面に結合されるバックカバー(C2)と、前記バックカバーと前記シートバックとの間に配置される連結構造(10、110)とを有し、前記連結構造は、前記シートバックフレームから延びる脚片部(16,116)と、前記脚片部の突端に設けられ、前記バックカバーに結合するカバー結合部とを含み、前記脚片部は前記カバー結合部よりも剛性が小さい乗物用シートが提供される。
この構成によれば、バックカバーとシートバックフレームとの結合部分に生じる荷重が脚片部の変形によって吸収されるため、バックカバーが変形しにくくなる。
また、上記の構成において、前記脚片部が延びる方向に直交する方向についての前記脚片部の幅は、前記カバー結合部よりも小さいとよい。
この構成によれば、脚片部の幅によって、脚片部の剛性を容易に低く設定することができる。
また、上記の構成において、前記バックカバーは上下方向に延在し、前記バックカバーの上下方向の一端は前記シートバックフレームに結合され、前記バックカバーの他端は前記連結構造によって前記シートバックフレームに結合されているとよい。
この構成によれば、衝突荷重が加わったときに、シートバックフレームが後方へ撓むことによって生じるせん断荷重が、脚片部の変形によって吸収され、バックカバーが変形しにくくなる。また、バックカバーは上下方向に延びた構造をしているため、バックカバーをより確実にシートバックフレームに結合させることが可能となる。
また、上記の構成において、前記連結構造は、前記脚片部と、前記カバー結合部と、前記脚片部の基端に設けられ、前記シートバックフレームに結合するフレーム結合部とを有する連結部材によって構成され、前記カバー結合部と前記フレーム結合部とが上下に配置されるとよい。
この構成によれば、シートバックフレームが後方に撓んだときに脚片部に加わる荷重の方向が上下方向に確定されるため、脚片部の剛性を調節しやすくなる。
また、上記の構成において、前記脚片部の左右方向の幅は、前記カバー結合部、及びフレーム結合部の左右方向の幅よりも小さいとよい。
この構成によれば、脚片部の左右方向の幅を小さくすることによって脚片部の剛性をバックカバーよりも低く設定することが可能となる。
また、上記の構成において、前記連結部材は前記シートバックフレームと前記バックカバーの下端とを結合させるとよい。
この構成によれば、シートバックフレームとバックカバーとの組付が容易になる。
また、上記の構成において、前記カバー結合部は、前記シートバックフレームから離間して配置されているとよい。
この構成によれば、シートバックフレームとバックカバーとの間に前後方向に隙間が形成され、その隙間に脚片部が配設される。そのため、脚片部の変形に要する空間が確保される。
また、上記の構成において、前記連結構造(110)は、前記シートバックフレームに、前記脚片部(116)、及び前記カバー結合部(112)を画定する貫通孔(100)によって形成されているとよい。
この構成によれば、別途、部材を設けることなく、バックカバーに加わる荷重を低減する連結構造を構成することが可能となる。
また、上記の構成において、前記脚片部は前記バックカバーよりも剛性が小さいとよい。
この構成によれば、バックカバーが変形するよりも低い荷重で脚片部が変形する。よって、衝突時にシートバックが撓むことによって、バックカバーとシートバックフレームとの結合部分に生じた荷重が脚片部の変形によって吸収され、バックカバーが変形しにくくなる。
以上の構成によれば、バックカバーが変形しにくい乗物用シートを提供することが可能となる。
以下に本発明による乗物用シートの実施形態を、図1〜図8を参照して説明する。以下の説明では、乗物用シートに着座した乗員を基準にして左右、及び内外を定める。左右一対設けられる構成については、共通の番号を付し、左右を特定するときは構成の名称に左又は右の文字を付す。
図1に示すように、乗物用シートSは、いわゆるフルバケットシートであって、シートクッションS1と、背もたれS3及びヘッドレスト部S4が一体として形成されたシートバックS2とを有する。シートクッションS1は、シートクッションフレームと、シートクッションフレームの上側に被せられたパッド及び表皮とを有し、乗員の臀部及び大腿部を支持する。シートクッションフレームは、前後に延びる左右一対のクッションサイドフレームF2と、両クッションサイドフレームF2の内側の側面を連結する複数のフレームとによって枠形に形成されている。シートバックS2には、乗員の概ね肩に対応する位置に前後に貫通する左右1対のベルト通し孔S5が形成されている。
図2に示されるように、シートバックS2は、シートバックフレームF3と、シートバックフレームF3の前側に被されるフロントカバーC1と、シートバックフレームF3の後方に設けられたバックカバーC2とを有する。図2、及び図3に示されるように、シートバックフレームF3は、対向する一対の左バックサイドフレーム1L及び右バックサイドフレーム1Rと、両バックサイドフレーム1L、1Rを接続するバックアッパフレーム3及びバックロアフレーム5と、バックアッパフレーム3に結合するヘッドレストフレーム7とを有する。
各バックサイドフレーム1L、1Rは金属製の板材によって略上下に延びるように形成され、それぞれ水平方向の断面視で内側に向くコの字状をなす。各バックサイドフレーム1L、1Rは下端部において、リクライニング機構Rを介して各クッションサイドフレームF2の後端部にそれぞれ回動可能に結合している。リクライニング機構RはクッションサイドフレームF2に対する各バックサイドフレーム1L、1Rの傾倒角度を任意の角度に選択的に保持する。左バックサイドフレーム1L、及び右バックサイドフレーム1Rは左右方向に離間して配設され、シートバックS2の幅を形成している。左右のバックサイドフレーム1L、1Rの間には板状の架設部材8が設けられている。左右のバックサイドフレーム1L、1Rにはそれらを接続する所定の弾性部材9が掛け渡され、架設部材8は左右のバックサイドフレーム1L、1Rに弾性部材9を介して結合している。架設部材8は弾性部材9によってバックサイドフレーム1L、1Rに対して前後に変位することができ、弾性力を以て乗員の背部を支持する。本実施形態では架設部材8は板状部材を用いて形成されているが、板状部材には限定されず、ランバーサポート機能をもたらす構成(例えば、ばね等)によって形成される公知の構成であってよい。
左右のバックサイドフレーム1L、1Rの下端部後壁には、それぞれ、図3に示されるように、バックサイドフレーム1L、1RとバックカバーC2とを連結するための連結部材10が設けられている。図4、図5、及び図6に示されるように、連結部材10は、折り曲げられた金属板によって形成され、左右のバックサイドフレーム1L、1Rに結合している。図4に示されるように、左右の連結部材10は左右対称をなすように形成されている。以下では、左バックサイドフレーム1Lに設けられた連結部材10について、図5を参照して説明する。
図5に示されるように、連結部材10は上下に離間して並び、それぞれバックサイドフレーム1Lに結合する2つのフレーム結合部12と、2つのフレーム結合部の間に配設されたカバー結合部14と、フレーム結合部12とカバー結合部14とをそれぞれ連結する2つの脚片部16とを有する。上側のフレーム結合部12Uはバックサイドフレーム1Lの後壁の後側面に沿う板状に形成されている。本実施形態ではバックサイドフレーム1Lの形状に合わせ、上側のフレーム結合部12Uは正面視で略三角形状をなしている。下側のフレーム結合部12Dもまた、バックサイドフレーム1Lの後壁の後側面に沿う板状に形成され、正面視で略方形をなしている。上下のフレーム結合部12U、12Dの左右方向の幅は共に概ね等しくなるように形成されている。カバー結合部14は正面視で上下のフレーム結合部12U、12Dの間において、バックサイドフレーム1Lの後壁の壁面から後方に離間して配設され、バックサイドフレーム1Lの後壁の壁面に概ね平行な板状に形成されている。カバー結合部14は正面視で概ね方形をなし、その左右方向の幅は上下のフレーム結合部12U、12Dの左右方向の幅と共に概ね等しくなるように形成されている。
カバー結合部14の上下及び左右方向の概ね中央の位置には前後に貫通する螺子孔18が形成されている。更に、カバー結合部の左右内方縁には外方に向かって凹んだ切欠部20が設けられている。
図5、及び図6に示されるように、上側の脚片部16Uは、概ね上方且つ後方へ延びる板状に形成され、基端が上側のフレーム結合部12Uの下縁の左右方向の略中央の位置に結合し、突端がカバー結合部14の上縁の左右方向の略中央の位置に結合している。下側の脚片部16Dは、概ね下方且つ後方へ延びる板状に形成され、基端がカバー結合部14の下縁の左右方向の略中央の位置に結合し、突端が下側のフレーム結合部12Dの上縁の左右方向の略中央の位置に結合している。上側、及び下側の脚片部16U、16Dの左右方向(脚片部16Uの延びる方向に直交する方向)の幅は共に、フレーム結合部12U、12D及びカバー結合部14の左右方向の幅よりも小さく、脚片部16U、16Dの左右方向の幅は、脚片部の16U、16Dの剛性がバックカバーC2の剛性よりも小さくなるように設定されている。
連結部材10は螺子孔18と切欠部20とに嵌合する位置決め部材を用いてバックサイドフレーム1Lに対する位置決めされた後、上側のフレーム結合部12Uの上縁、及び下側のフレーム結合部12Dの下縁においてバックサイドフレーム1Lに溶接される。図4(A)及び(B)には、本実施形態において溶接される箇所が黒色で示されている。
バックアッパフレーム3は正面視で下方に向くコの字状の金属製のパイプ状部材によって形成されている。バックアッパフレーム3の両端部はそれぞれ対応するバックサイドフレーム1L、1Rの内側面の上部に一部が重なり溶接等によって結合され、バックアッパフレーム3は両バックサイドフレーム1L、1Rの上端部を接続している。バックロアフレーム5もまた金属製のパイプ状部材によって形成され、両バックサイドフレーム1L、1Rの下部間に左右方向に延在し、バックロアフレーム5の左右両端はバックサイドフレーム1L,1Rの内側面に溶接等により結合されている。更に、バックアッパフレーム3の上部の左右両端部にはそれぞれ、シートバックS2の乗員の肩部に当接する部分を構成するためのサブフレーム6が設けられている。
左右のバックサイドフレーム1L、1Rの内側であり架設部材8の左右方向外側には、バックアッパフレーム3と左右のバックサイドフレーム1L、1Rとを接続するワイヤ状のサブサイドフレーム30LU、30RUが設けられている。サブサイドフレーム30LU、30RUの所定の位置に左右に対をなすフレーム側係止部32が設けられている。本実施形態では、フレーム側係止部32は上下方向に延びるワイヤとして形成されている。更に、左右のサブサイドフレーム30LU、30RUの下方には、環状をなすワイヤ状に形成され、両端が左バックサイドフレーム1L、1Rに結合されたサブサイドフレーム30LD、30RDが設けられている。サブサイドフレーム30LD、30RDにも同様に、フレーム側係止部32が形成されている。フレーム側係止部32は全て、連結部材10より上方の所定の高さの位置に配置されている。
フロントカバーC1はシートバックフレームF3を前方から結合する緩衝材であるパッド部材36とパッド部材36の前側を被覆する表皮材37とを有する。パッド部材36のベルト通し孔S5に対応する位置に前後に貫通する貫通孔39が形成されている。表皮材37にも、パッド部材36と同様にベルト通し孔S5に対応する位置に開口部が形成されている。表皮材の開口部、及びパッド部材36の貫通孔39には、概ね後方に筒状に延びる樹脂製のガーニッシュ40が嵌めこまれている。ガーニッシュ40の後端外周には内周方向へ突出する図示しない複数の係止爪が形成されている。
ヘッドレストフレーム7はバックアッパフレーム3の上部背面に結合する第1支持部50と、第1支持部50の上部前側に結合する第2支持部52及び第3支持部54とを有する。第1支持部50は正面視で下方に向く逆U字状の金属製のパイプ部材によって形成され、その下部が左右に対をなし上下に延びるように形成されている。第1支持部50は、その下端部においてバックアッパフレーム3の上部前面に結合している。第1支持部50は、ヘッドレスト部S4の形状を形作ると共にヘッドレストピラーとしても機能する。第2支持部52も第1支持部50と同様に金属製のパイプ部材によって形成されている。第2支持部52の両端は、左右に対をなし上下に延びる第1支持部50の上下方向の概ね中央部分にそれぞれ結合している。第2支持部52は正面視で逆U字状をなし、側面視で第1支持部50から前方へ延びた後、屈曲して上方に延びるように形成されている。第3支持部54もまた両端が第1支持部50の上下方向の概ね中央部分にそれぞれ結合し、正面視で逆U字状をなし、側面視で屈曲して前方に突出するように形成されている。第1支持部50、第2支持部52、及び第3支持部54によって、ヘッドレスト部S4の骨格が形成されている。
図2に示されるように、バックカバーC2はシートバックS2の背面に沿って配設される樹脂製の板状部材であり、左右対称に形成されている。バックカバーC2は略方形をなす基部60と、基部60の上縁部から基部60に連続して上方に延びる頭部61とを有する。バックカバーC2はシートバックS2の背面に結合するとき、基部60が乗物用シートSの背もたれ部分を覆い、頭部61が乗物用シートSのヘッドレスト部S4を覆うように配置される。基部60の上部には、ベルト通し孔S5と対応する位置に左右1対の貫通孔62が形成され、その縁部から連続し前方に筒状の接続部63が延びている。接続部63の前端には、その前端縁に沿って並ぶように配置された貫通孔である係合孔が複数形成されている。係合孔は、ガーニッシュ40の係止爪と係合する位置に配置されている。バックカバーC2の上部、及び上下方向の略中央部には、バックカバーC2の左右に対をなすカバー側係止部68が2対設けられている。
バックカバーC2の基部60の下部であって、カバー側係止部68の下方であり、連結部材10の螺子孔18に対応する位置に、バックカバーC2を前後に貫通する貫通孔72が設けられている。本実施形態では意匠性を高めるため、貫通孔72には螺子の頭部を収容するための座繰り加工が施されている。
次に、乗物用シートSのシートバックS2の組立方法について説明する。図2に示されるように、シートバックフレームF3に、カバー側係止部68とフレーム側係止部32とを係合させることによって、バックカバーC2を結合させる。更に、ガーニッシュ40の係止爪がバックカバーC2の係合孔に嵌合し、フロントカバーC1及びバックカバーC2がシートバックフレームF3に固定される。更に、バックカバーC2の貫通孔62に螺子を通し、連結部材10に設けられた螺子孔18に結合させることによって、バックカバーC2の下部がシートバックフレームF3に固定される。したがって、連結部材10は、バックカバーC2とシートバックフレームF3とを結合させる連結構造を構成する。これによって、フロントカバーC1、及びバックカバーC2がシートバックフレームF3に結合し、シートバックS2が完成する。
次に、乗物用シートSの効果について説明する。後方からの衝撃が車体に加わると、乗員には後方に向かう慣性力が加わり、シートバックS2の上部に後方への荷重が加わる。
後方への荷重によってシートバックS2の上部が後方へ移動する。そのため、乗物用シートSが前方に向かって反るように撓む場合がある(例えば、図7)。この撓みによって、図7の黒矢印に示されるように、バックサイドフレーム1L、1Rには後方、且つ上方に向かう荷重が加わり、バックカバーC2には前方、且つ下方に向かう荷重が加わる。これらの荷重によって、バックサイドフレーム1L、1RとバックカバーC2とを結合する連結部材10にせん断荷重が加わる。
図3に示されるように、脚片部16U、16Dはカバー結合部14及びフレーム結合部12U、12Dに比べて左右方向の幅が小さく、カバー結合部14及びフレーム結合部12U、12Dに比べて剛性が低い。そのため、バックカバーC2とバックサイドフレーム1L、1Rとの結合部分に生じる荷重に対して、脚片部16U、16Dがカバー結合部14よりも変形しやすい。結合部分に生じる荷重は脚片部16U、16Dに吸収されやすく、バックカバーC2とカバー結合部14とが結合する部分が変形しにくくなるため、バックカバーC2が保護される。更に、脚片部16U、16Dの左右方向の幅は、脚片部16U、16Dの剛性がバックカバーC2よりも小さく、カバー結合部14及びフレーム結合部12U、12Dの剛性はバックカバーC2よりも大きくなるように設定されている。そのため、せん断荷重が加わると連結部材10が変形し、その荷重が吸収されるため、バックカバーC2が変形しにくくなる。
また、シートバックS2の上部が後方へ移動すると、図7の白矢印に示されるように、バックカバーC2の下端が前方に押し出される荷重が加わる場合がある。その前方に向かう荷重によってカバー結合部14が前方へ押し出される。脚片部16U、16Dのカバー結合部の側の端部はフレーム結合部12U、12Dの側の端部よりも後方に位置しているため、シートバックフレームF3とバックカバーC2との間に隙間が形成されている。
そのため、カバー結合部14を前方へ押し出す荷重が加わったときに、脚片部16U、16Dが変形することができる。このように、シートバックフレームF3とバックカバーC2との間に隙間が形成されているため、脚片部16U、16Dが変形することのできる空間を確保されている。脚片部16U、16Dの変形によってバックカバーC2に加わる荷重が低減され、バックカバーC2が変形しにくくなる。また、シートバックフレームF3とバックカバーC2との間に隙間が形成されているため、螺子をその隙間に突出するまで回すことができる。そのため、螺子の長さを厳密に定める必要がなく、バックカバーC2をシートバックフレームF3に結合させやすい。
バックカバーC2にはカバー側係止部68が設けられ、バックカバーC2はその上下方向の一端側(上側)においてフレーム側係止部32と結合する。バックカバーC2の上下方向の他端(下端)に連結部材10が設けられ、バックカバーC2はその下端においてフレーム側係止部32に結合している。フレーム側係止部32とバックカバーC2とが異なる高さに配置されているため、上下方向に延びた形状を有するバックカバーC2を確実にシートバックフレームF3に結合させることが可能となる。また、連結部材10がバックカバーC2の下端に設けられているため、カバー側係止部68をフレーム側係止部32に係止させた後、ねじ止めを行うことができ、シートバックフレームF3とバックカバーC2との組付が容易である。
連結部材10によって、シートバックフレームF3及びバックカバーC2を容易に結合させることができる。連結部材10とシートバックフレームF3とが2つのフレーム結合部12U、12Dを介して接続されるため、シートバックフレームF3とバックカバーC2との結合が強固になる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。脚片部16を荷重が加えられたときに変形しやすい脆弱部とするため、脚片部16の左右方向の幅をフレーム結合部12及びカバー結合部14よりも小さくなるように設定されていたが、脚片部16の剛性がバックカバーC2よりも低くなるような構成であればいかなる構成であってもよい。例えば、脚片部16の前後方向の幅(厚み)を小さくすることによって、脚片部16の剛性をバックカバーC2よりも低くなるようにしてもよい。脚片部16の一部にのみ左右方向の幅の小さい部分を設け、脚片部16の剛性を低下させてもよい。
例えば、図8(A)に示されるように、上側の脚片部16Uの左右方向の幅のみをカバー結合部14の幅、及びフレーム結合部12U、12Dの幅よりも小さくするように構成してもよい。このように構成することによっても、連結部材10は上述の荷重が加わった際に変形する脆弱部として機能し、バックカバーC2が変形しにくくなる。また、フレーム結合部12をカバー結合部14に対して上下及び左(又は右)に配置し、それぞれのフレーム結合部12が脚片部16を介してカバー結合部14に結合されていてもよい。このとき、上下方向に延在する脚片部16の左右方向の幅はフレーム結合部12、及びカバー結合部14の幅よりも小さく設定され、左右方向に延在する脚片部16の上下方向の幅は、フレーム結合部12、及びカバー結合部14の幅よりも小さく設定されるとよい。
図8(B)に示されるように、図5に示される連結部材10を90度回転し、カバー結合部14及びフレーム結合部12が左右方向に配設され、バックサイドフレーム1L、1Rに取り付けられていても良い。このとき、脚片部16は、左側のフレーム結合部12の右縁及びカバー結合部14の左縁と、右側のフレーム結合部12の左縁及びカバー結合部14の右縁とを接続している。脚片部16の上下方向の幅は、フレーム結合部12、及びカバー結合部14の幅よりも小さく設定されるとよい。この場合でも、前方に向かう荷重がカバー結合部14に加わると脚片部16が変形し、バックカバーC2に加わる荷重が低減されるため、バックカバーC2が変形しにくくなる。
また、上記実施形態と同様に、カバー結合部14がフレーム結合部12の後方に位置しているため、シートバックフレームF3とバックカバーC2との間隙を確実に設けることができ、連結部材10の変形に要する空間が確保される。また、上記実施形態と同様に、連結部材10とシートバックフレームF3とが2ヶ所で接続されるため、シートバックフレームF3とバックカバーC2との結合が強固になる。
図8(C)に示されるように、バックサイドフレーム1L、1Rにそれぞれ、前後に貫通する貫通孔100を設けることによって、バックカバーC2とバックサイドフレーム1L、1Rとを接続する連結構造110を構成してもよい。図8(C)に示される連結構造110には、バックサイドフレーム1L、1Rの後壁に左右対称に形成され、略コの字状をなし相対する1対の貫通孔100と、その1対の貫通孔100によって画定された略方形をなすカバー結合部112と、カバー結合部112の上下端部とバックサイドフレーム1L、1Rの本体となるフレーム本体114とをそれぞれ、上下に接続する1対の脚片部116とを含む。カバー結合部112の左右及び上下方向の概ね中央の位置に前後に貫通する螺子孔118が設けられている。バックカバーC2は下部に設けられた貫通孔62を介してカバー結合部112に螺子止めされ、バックサイドフレーム1L、1Rに固定される。
図8(C)に示される連結構造110において、カバー結合部112は1対の貫通孔100によって取り囲まれると共に、上下それぞれに設けられた脚片部116を介してバックサイドフレーム1L、1Rのフレーム本体114に接続されている。そのため、カバー結合部112に前方への荷重が加わると脚片部116が変形し、バックカバーC2に加わる荷重が低減されるため、バックカバーC2が変形しにくくなるという効果が得られる。また、連結構造110では、連結部材10を別途設けることなく、バックカバーに加わる荷重を低減することができる脚片部116を設けることができるという利点がある。