JP2018142642A - 圧粉磁芯 - Google Patents
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Abstract
【課題】より優れた直流重畳特性を有する圧粉磁芯を提供すること。【解決手段】圧粉磁芯は、磁性金属粒子と、軟磁性金属微粒子とを含んでいる。軟磁性金属粒子同士は、10μm以上の長さに亘って所定の粒子間距離をおいて配置されている。所定の粒子間距離の平均値は、1.0〜3.5μmの範囲にある。【選択図】図1
Description
本発明は、軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子とを含む圧粉磁芯に関する。
特許文献1には、軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子とを含む圧粉磁芯が開示されている。ここで軟磁性金属粒子の表面には、絶縁層が形成されている。特許文献1の圧粉磁芯は、以下に説明するように作製される。まず、軟磁性金属粒子とシリコーン樹脂との混合物を100℃〜200℃にて加熱処理した後、シリコーン樹脂の分解温度よりも高い温度にて更に加熱処理してから解砕することにより、酸化ケイ素を主成分とする絶縁層が表面に形成された軟磁性金属粒子を得る。その後、絶縁層が形成された軟磁性金属粒子と、軟磁性金属微粒子と、成形用樹脂と、焼成用樹脂とを混合して加圧成形及び熱処理を行うことにより、特許文献1の圧粉磁芯が作製される。
特許文献1の圧粉磁芯に用いられる軟磁性金属粒子は、シリコーン樹脂の分解温度よりも高い温度で加熱処理して、酸化ケイ素を主成分とする高硬度の絶縁層を形成してから解砕して製造されているため、解砕される際に軟磁性金属粒子の表面に形成された絶縁層の一部が剥離して軟磁性金属粒子の表面が部分的に露出する可能性がある。よってこのような軟磁性金属粒子を用いて圧粉磁芯を作製した場合、軟磁性金属粒子の露出した表面が互いに接触して絶縁が不十分となり、均一な磁気ギャップが得られないため、零磁場と強磁場でのインダクタンスの差が大きくなり、良好な直流重畳特性が得られない可能性がある。
そこで、本発明は、より優れた直流重畳特性を有する圧粉磁芯を提供することを目的とする。
本発明は、第1の圧粉磁芯として、
軟磁性金属粒子と、軟磁性金属微粒子とを含む圧粉磁芯であって、
前記軟磁性金属粒子同士は、10μm以上の長さに亘って所定の粒子間距離をおいて配置されており、
前記所定の粒子間距離の平均値は、1.0〜3.5μmの範囲にある
圧粉磁芯を提供する。
軟磁性金属粒子と、軟磁性金属微粒子とを含む圧粉磁芯であって、
前記軟磁性金属粒子同士は、10μm以上の長さに亘って所定の粒子間距離をおいて配置されており、
前記所定の粒子間距離の平均値は、1.0〜3.5μmの範囲にある
圧粉磁芯を提供する。
また、本発明は、第2の圧粉磁芯として、第1の圧粉磁芯であって、
前記軟磁性金属粒子と前記軟磁性金属微粒子との粒径比は、4以上である
圧粉磁芯を提供する。
前記軟磁性金属粒子と前記軟磁性金属微粒子との粒径比は、4以上である
圧粉磁芯を提供する。
本発明の圧粉磁芯において、軟磁性金属粒子同士は、10μm以上の長さに亘って所定の粒子間距離をおいて配置されている。これにより、本発明の圧粉磁芯に含まれる軟磁性金属粒子は、互いに絶縁を保ちつつ高密度に充填される。従って本発明の圧粉磁芯は、特許文献1の圧粉磁芯と比較して、より優れた直流重畳特性を具備することができる。
図1を参照すると、本発明の実施の形態による圧粉磁芯10は、軟磁性金属粒子100と、軟磁性金属微粒子200とを含んでいる。より具体的には、本実施の形態の圧粉磁芯10は、軟磁性金属粒子100と、軟磁性金属微粒子200と、バインダ300とを含んでいる。
本実施の形態の軟磁性金属粒子100及び軟磁性金属微粒子200は、Fe−Siからなるものである。図1を参照すると、本実施の形態の軟磁性金属粒子100は、概ね球状の形状を有しており、平均粒径は150〜160μmである。より詳しくは、本実施の形態の軟磁性金属粒子100は、径方向(Y方向)と直交する平坦部110を有している。また、軟磁性金属粒子100の平坦部110は、径方向(Y方向)と直交する方向(X方向)において10μm以上の長さを有している。本実施の形態の軟磁性金属微粒子200の平均粒径は10μmである。
なお本発明の軟磁性金属粒子100及び軟磁性金属微粒子200は、純鉄、Fe−Si−Al、Fe−Ni、Fe−Al、及びFe系アモルファスからなる群から選択されたものであってもよい。また本発明の軟磁性金属粒子100の原料となる軟磁性金属粒子の形状は、特に制限されないが、略球状が好ましい。この理由については後述する。略球状の軟磁性金属粒子は、例えばガスアトマイズ法によって得られる。
本実施の形態のバインダ300は、軟磁性金属粒子100及び軟磁性金属微粒子200を結着している。本実施の形態のバインダ300の原料は、シリコーン樹脂である。なお本発明のバインダ300の原料としては、熱硬化性であれば特に制限されず、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、水ガラス等であってもよいが、耐熱性及び絶縁性の観点から特にシリコーン樹脂が好ましい。
図1を参照すると、軟磁性金属粒子100同士は、10μm以上の長さに亘って所定の粒子間距離Dをおいて配置されている。ここで所定の粒子間距離Dの平均値は、1.0〜3.5μmの範囲にある。粒子間距離Dの平均値が1.0μm以上であると、軟磁性金属粒子100同士の絶縁及び磁気抵抗が確保され、渦電流損失の増大と直流重畳特性の悪化を抑制でき、また、粒子間距離Dの平均値が3.5μm以下であると、透磁率の低下と飽和磁束密度の低下を抑制することができる。
図1を参照すると、軟磁性金属粒子100同士は、平坦部110が径方向(Y方向)において対向するように所定の粒子間距離Dをおいて配置されている。即ち、軟磁性金属粒子100の平坦部110同士は、平坦部110と直交する方向(Y方向)において、バインダ300を挟みつつ所定の粒子間距離Dをおいて配置されている。
図1を参照すると、軟磁性金属微粒子200は、軟磁性金属粒子100の平坦部110同士が対向している箇所以外の部分において、バインダ300中に分散している。即ち、軟磁性金属粒子100の平坦部110同士が対向している箇所の間には、軟磁性金属微粒子200は殆ど位置していない。
図1を参照すると。軟磁性金属粒子100と軟磁性金属微粒子200との粒径比は、4以上が好ましい。軟磁性金属粒子100と軟磁性金属微粒子200との粒径比が4以上であると、平坦部110以外の軟磁性金属粒子100間の隙間に軟磁性金属微粒子200が入り込みやすくなるため、圧粉磁芯10の充填率及び透磁率が向上する。粒径比の増大と共に充填率及び透磁率は向上するため、粒径比は8以上であることが更に好ましい。なお、粒径比を算出するための粒径は、以下のように求めた。まず圧粉磁芯10の断面において軟磁性金属粒子100の粒子と軟磁性金属微粒子200の粒子の各々についてn個抽出する。次に、これらn個の粒子の夫々について長径及び短径を測定し、この長径及び短径の平均径を算出して、この平均径を個別粒径とする。そしてn個すべての個別粒径を平均し、軟磁性金属粒子100の粒径及び軟磁性金属微粒子200の粒径とした。
本実施の形態の圧粉磁芯10は、以下に説明するように作製される。まず軟磁性金属粒子とシリコーン樹脂との混合物を加熱処理して、軟磁性金属粒子に柔軟性のあるコーティング層を形成し、加熱後の混合物を粉砕する。その後、コーティング層を形成した軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子とバインダ原料との混合組成物を、圧縮成型及び加熱処理して圧粉磁芯10を作製する。
本実施の形態の圧粉磁芯10は上述のように作製されるため、圧粉磁芯10の作製過程において、軟磁性金属粒子100のコーティング層が一部剥離して表面が露出することはない。すなわち、上述の加熱処理によって軟磁性金属粒子100に柔軟性のあるコーティング層が形成されているため、粉砕する際に軟磁性金属粒子100のコーティング層が一部剥離して表面が露出することはない。よって、特許文献1の圧粉磁芯の軟磁性金属粒子と異なり、本実施の形態の圧粉磁芯10においては、軟磁性金属粒子の露出した表面が互いに接触して絶縁が不十分となることや、磁気ギャップが不均一となることもない。また、特許文献1の圧粉磁心の軟磁性金属粒子では、シリコーン樹脂硬化後の軟磁性粉末をほぐし処理した後、熱処理によって酸化ケイ素を主成分とする高硬度の絶縁層を形成し、結合した軟磁性金属粒子を解砕する工程が必要であるが、本実施の形態の圧粉磁心10においては、解砕工程が不要のため製造が容易である。なお、本発明の圧粉磁芯の作製方法は、上述の方法に限定されず、軟磁性金属粒子同士が10μm以上の長さに亘って所定の粒子間距離をおいて配置される限り、いかなる作製方法であってもよい。
また、上述の圧粉磁芯10の作製過程において、略球状の軟磁性金属粒子を軟磁性金属粒子100の原料として用いた場合、混合組成物の流動性が高くなるため、混合組成物における軟磁性金属粒子100の充填率を向上させることができる。
また、上述の圧粉磁芯10の作製過程から理解されるように、軟磁性金属粒子100の平坦部110は、混合組成物を圧縮成型する際に形成されるものである。
以下、実施例及び比較例によって本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらによって限定されるものではない。
(実施例1)
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.3wt%とした。
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.3wt%とした。
次に、軟磁性金属粒子とシリコーン樹脂との混合物を大気雰囲気中で加熱処理して軟磁性金属粒子に柔軟性のあるコーティング層を形成し、加熱後の混合物を粉砕した。
更に、コーティング層が形成された軟磁性金属粒子と、Fe−Siからなり且つ平均粒径が10μmである軟磁性金属微粒子と、シリコーン樹脂とを混合し、混合組成物を得た。ここで、軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子との重量比率は4:1とし、またシリコーン樹脂の添加量は、混合組成物全体に対して0.8wt%とした。
軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子とシリコーン樹脂との混合組成物を、金属製の円筒金型内に封入し、室温下で15t/cm2の成型圧で圧縮成形することにより、リング状の圧粉体を形成した。
リング状の圧粉体を大気雰囲気中で加熱して熱硬化処理を実施し、更に不活性ガス雰囲気中にて熱処理を実施して、圧粉磁芯10を得た。熱処理後の圧粉磁芯10のコア密度は、6.66g/ccであった。
(実施例2)
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.5wt%とした。
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.5wt%とした。
次に、軟磁性金属粒子とシリコーン樹脂との混合物を大気雰囲気中で加熱処理して軟磁性金属粒子に柔軟性のあるコーティング層を形成し、加熱後の混合物を粉砕した。
更に、コーティング層が形成された軟磁性金属粒子と、Fe−Siからなり且つ平均粒径が10μmである軟磁性金属微粒子と、シリコーン樹脂とを混合し、混合組成物を得た。ここで、軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子との重量比率は4:1とし、またシリコーン樹脂の添加量は、混合組成物全体に対して0.8wt%とした。
軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子とシリコーン樹脂との混合物を、金属製の円筒金型内に封入し、室温下で15t/cm2の成型圧で圧縮成形することにより、リング状の圧粉体を形成した。
リング状の圧粉体を大気雰囲気中で加熱して熱硬化処理を実施し、更に不活性ガス雰囲気中にて熱処理を実施して、圧粉磁芯10を得た。熱処理後の圧粉磁芯10のコア密度は、6.58g/ccであった。
(実施例3)
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.22wt%とした。
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.22wt%とした。
次に、軟磁性金属粒子とシリコーン樹脂との混合物を大気雰囲気中で加熱処理して軟磁性金属粒子に柔軟性のあるコーティング層を形成し、加熱後の混合物を粉砕した。
更に、コーティング層が形成された軟磁性金属粒子と、Fe−Siからなり且つ平均粒径が10μmである軟磁性金属微粒子と、シリコーン樹脂とを混合し、混合組成物を得た。ここで、軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子との重量比率は4:1とし、またシリコーン樹脂の添加量は、混合組成物全体に対して0.8wt%とした。
軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子とシリコーン樹脂との混合組成物を、金属製の円筒金型内に封入し、室温下で15t/cm2の成型圧で圧縮成形することにより、リング状の圧粉体を形成した。
リング状の圧粉体を大気雰囲気中で加熱して熱硬化処理を実施し、更に不活性ガス雰囲気中にて熱処理を実施して、圧粉磁芯10を得た。熱処理後の圧粉磁芯10のコア密度は、6.67g/ccであった。
(比較例1)
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.2wt%とした。
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.2wt%とした。
次に、軟磁性金属粒子とシリコーン樹脂との混合物を大気雰囲気中で加熱処理して軟磁性金属粒子に柔軟性のあるコーティング層を形成し、加熱後の混合物を粉砕した。
更に、コーティング層が形成された軟磁性金属粒子と、Fe−Siからなり且つ平均粒径が10μmである軟磁性金属微粒子と、シリコーン樹脂とを混合し、混合組成物を得た。ここで、軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子との重量比率は4:1とし、またシリコーン樹脂の添加量は、混合組成物全体に対して0.8wt%とした。
軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子とシリコーン樹脂との混合物を、金属製の円筒金型内に封入し、室温下で15t/cm2の成型圧で圧縮成形することにより、リング状の圧粉体を形成した。
リング状の圧粉体を大気雰囲気中で加熱して熱硬化処理を実施し、更に不活性ガス雰囲気中にて熱処理を実施して、圧粉磁芯10Aを得た。熱処理後の圧粉磁芯10Aのコア密度は、6.68g/ccであった。
(比較例2)
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.6wt%とした。
まず、Fe−Siからなり且つ平均粒径が150μmである軟磁性金属粒子に対して、シリコーン樹脂を添加して均一に混合する。ここで、シリコーン樹脂の添加量は、混合物全体に対して0.6wt%とした。
次に、軟磁性金属粒子とシリコーン樹脂との混合物を大気雰囲気中で加熱処理して軟磁性金属粒子に柔軟性のあるコーティング層を形成し、加熱後の混合物を粉砕した。
更に、コーティング層が形成された軟磁性金属粒子と、Fe−Siからなり且つ平均粒径が10μmである軟磁性金属微粒子と、シリコーン樹脂とを混合し、混合組成物を得た。ここで、軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子との重量比率は4:1とし、またシリコーン樹脂の添加量は、混合組成物全体に対して0.8wt%とした。
軟磁性金属粒子と軟磁性金属微粒子とシリコーン樹脂との混合物を、金属製の円筒金型内に封入し、室温下で15t/cm2の成型圧で圧縮成形することにより、リング状の圧粉体を形成した。
リング状の圧粉体を大気雰囲気中で加熱して熱硬化処理を実施し、更に不活性ガス雰囲気中にて熱処理を実施して、圧粉磁芯を得た。熱処理後の圧粉磁芯のコア密度は、6.52g/ccであった。
(圧粉磁芯の電子顕微鏡観察)
実施例1及び比較例1の圧粉磁芯10,10Aの断面の電子顕微鏡観察を以下のように実施した。
実施例1及び比較例1の圧粉磁芯10,10Aの断面の電子顕微鏡観察を以下のように実施した。
実施例1の圧粉磁芯10を研磨し、研磨された圧粉磁芯10の断面を走査型電子顕微鏡にて撮影した。また比較例1の圧粉磁芯10Aについても、実施例1と同様に、研磨された圧粉磁芯10Aの断面を走査型電子顕微鏡にて撮影した。
図2に示されるように、実施例1の圧粉磁芯10は、軟磁性金属粒子100と、軟磁性金属微粒子200とを含んでいることが分かる。より具体的には、圧粉磁芯10は、軟磁性金属粒子100と、軟磁性金属微粒子200と、バインダ300とを含んでいることが分かる。
図2に示されるように、実施例1の圧粉磁芯10中の軟磁性金属粒子100は、径方向(Y方向)と直交する方向(X方向)において約120μm程度の長さの平坦部110を有しており、また実施例1の軟磁性金属粒子100の平坦部110は、隣接する軟磁性金属粒子100の平坦部110と軟磁性金属粒子100の径方向(Y方向)において対向していることが分かる。
図2に示されるように、実施例1の圧粉磁芯10において、軟磁性金属微粒子200は、軟磁性金属粒子100の平坦部110同士が対向している箇所以外の部分において、バインダ300中に分散していることが分かる。即ち、実施例1の圧粉磁芯10において、軟磁性金属粒子100の平坦部110同士が対向している箇所の間には、軟磁性金属微粒子200は位置していないことが分かる。
一方、図3に示されるように、比較例1の圧粉磁芯10Aは、軟磁性金属粒子100Aと、軟磁性金属微粒子200Aと、バインダ300Aとを含んでいることが分かる。また比較例1の圧粉磁芯10A中の軟磁性金属粒子100Aは、径方向(Y方向)と直交する方向(X方向)において約90μm程度の長さの平坦部110Aを有しており、軟磁性金属粒子100Aの平坦部110Aは、隣接する軟磁性金属粒子100Aの平坦部110Aと軟磁性金属粒子100Aの径方向(Y方向)において対向していることが分かる。
図2及び図3から理解されるように、実施例1の軟磁性金属粒子100において互いに対向する平坦部110間の粒子間距離は、比較例1の軟磁性金属粒子100Aにおいて互いに対向する平坦部110A間の粒子間距離と比較して、より大きくなっていることが分かる。
(軟磁性金属粒子同士の粒子間距離の測定)
実施例1,2,3及び比較例1,2の圧粉磁芯における軟磁性金属粒子同士の粒子間距離の測定を以下のように実施した。
実施例1,2,3及び比較例1,2の圧粉磁芯における軟磁性金属粒子同士の粒子間距離の測定を以下のように実施した。
上述の電子顕微鏡観察と同様に、実施例1,2,3及び比較例1,2の夫々について、研磨された圧粉磁芯の断面の電子顕微鏡観察を行った。この電子顕微鏡観察において、軟磁性金属粒子同士が対向している平坦部の長さが10μm以上となる箇所のうち50箇所を選別したうえで選別された箇所の粒子間距離を測定し、得られた測定値の平均値を算出した。
上述の測定から、実施例1の粒子間距離の平均値は1.9μm、実施例2の粒子間距離の平均値は3.5μm、実施例3の粒子間距離の平均値は1.0μmであり、また、比較例1の粒子間距離の平均値は0.7μm、比較例2の粒子間距離の平均値は4.3μmであることが分かった。
(直流重畳特性の測定)
実施例1,2,3及び比較例1,2の圧粉磁芯における直流重畳特性の測定を以下のように実施した。
実施例1,2,3及び比較例1,2の圧粉磁芯における直流重畳特性の測定を以下のように実施した。
実施例1,2,3及び比較例1,2の夫々の圧粉磁芯に対して巻線を施したうえで、LCRメーターを用いて40kHzにおいて印加磁界Hが0〜12000A/mの範囲で圧粉磁芯の透磁率μ´を測定した。
印加磁界Hに対する透磁率μ´の測定結果を図4に示す。これにより、印加磁界が0A/mの条件下では、比較例1、実施例3、実施例1、実施例2、比較例2の順に、透磁率μ´が低くなる傾向を示すことが明らかとなった。また、印加磁界10000A/mの条件下では透磁率μ´が35以上となることが望ましいが、印加磁界10000A/mの条件下での実施例1,2,3の圧粉磁芯10の透磁率μ´は夫々37.8,35.7,35.3となり、何れも透磁率μ´が35以上となることが明らかとなった。更に、印加磁界10000A/mの条件下では、比較例1及び比較例2の圧粉磁芯10の透磁率μ´は夫々33.3及び33.9となり、双方とも透磁率μ´が35未満となることが明らかとなった。加えて、印加磁界が10000〜12000A/mの範囲においては、実施例1の圧粉磁芯10の透磁率μ´は、比較例1及び比較例2の圧粉磁芯の透磁率μ´を常に上回ることが明らかとなり、同様に、実施例2の圧粉磁芯10の透磁率μ´は、比較例1及び比較例2の圧粉磁芯の透磁率μ´を常に上回ることが明らかとなった。
以上から、実施例1,2,3の圧粉磁芯10は、軟磁性金属粒子100同士が10μm以上の長さに亘って所定の粒子間距離をおいて配置されていることから、比較例1及び比較例2の圧粉磁芯と比べて、より優れた直流重畳特性を有していることが分かる。
加えて、実施例1,2,3及び比較例1,2の圧粉磁芯の直流重畳特性から、軟磁性金属粒子に対してコーティング層を形成する際のシリコーン樹脂の添加量は、0.22〜0.5wt%が好ましいことが分かる。
10,10A 圧粉磁芯
100,100A 軟磁性金属粒子
110,100A 平坦部
200,200A 軟磁性金属微粒子
300,300A バインダ
D 粒子間距離
100,100A 軟磁性金属粒子
110,100A 平坦部
200,200A 軟磁性金属微粒子
300,300A バインダ
D 粒子間距離
Claims (2)
- 軟磁性金属粒子と、軟磁性金属微粒子とを含む圧粉磁芯であって、
前記軟磁性金属粒子同士は、10μm以上の長さに亘って所定の粒子間距離をおいて配置されており、
前記所定の粒子間距離の平均値は、1.0〜3.5μmの範囲にある
圧粉磁芯。 - 請求項1記載の圧粉磁芯であって、
前記軟磁性金属粒子と前記軟磁性金属微粒子との粒径比は、4以上である
圧粉磁芯。
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