JP2018039204A - 巻回体および基板用シートならびに配線基板、実装構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】無機絶縁層からの無機絶縁粒子の脱落を低減できる巻回体および基板用シートならびに配線基板、実装構造体の提供。【解決手段】長尺状の積層シート1が長さ方向に巻回された巻回構造を有しており、積層シート1は、長尺状の支持シート5と、該支持シート5上に配された無機絶縁層9と、該無機絶縁層9上に配された第1樹脂層11とを含み、支持シート5の幅方向における無機絶縁層9の側面が露出しているとともに、無機絶縁層9は、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子15を有し、該複数の無機絶縁粒子15は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子15aと、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子15bとを含み、第1無機絶縁粒子15aの表面に元素として少なくともNおよびCが存在する巻回体。【選択図】図1
Description
本発明は、巻回体および基板用シートならびに配線基板、実装構造体に関する。
従来、電子機器における実装構造体としては、配線基板に電子部品を実装したものが知られている。このような配線基板を形成するための積層シートは、例えば、銅箔(支持シート)に樹脂層を形成して構成されている。この積層シートは耳部がカットされて支持シートと樹脂層の幅が揃えられ、巻回することによりドラム状にした巻回体が作製され、この状態で販売されている。または、積層シートが所定長さにカットされた基板用シートとして販売されている。
巻回体を用いて配線基板を作製する際には、巻回体から、所定長さだけ積層シートが引き出され、所定長さにカットされ、このカットされた基板用シートを複数枚、真空状態で加熱し加圧されて積層される。銅箔の一部は、エッチングされて配線とされる。
このような配線基板を作製するための積層シートとして、支持シート上に、粒径が異なる第1無機絶縁粒子と第2無機絶縁粒子とを含有する無機絶縁層を形成し、この無機絶縁層上に樹脂層を形成したものが知られている(特許文献1参照)。この特許文献1では、第1無機絶縁粒子同士が互いに接着し、第2無機絶縁粒子同士が第1無機絶縁粒子を介して接着し、3次元網目状構造の骨格を有することが記載されている。
特許文献1の積層シートを用いて巻回体または基板用シートを作製した場合には、無機絶縁層の側面から無機絶縁粒子が脱落するおそれがあった。また、無機絶縁層にビアホールを形成する際に、ビアホール壁面から無機絶縁粒子が脱落するおそれがあった。
本発明は、無機絶縁層からの無機絶縁粒子の脱落を低減できる巻回体および基板用シートならびに配線基板、実装構造体を提供することを目的とする。
本発明の巻回体は、長尺状の積層シートが長さ方向に巻回された巻回構造を有しており、前記積層シートは、長尺状の支持シートと、該支持シート上に配された無機絶縁層と、該無機絶縁層上に配された第1樹脂層とを含み、前記支持シートの幅方向における前記無機絶縁層の側面が露出しているとともに、前記無機絶縁層は、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子を有し、該複数の無機絶縁粒子は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子と、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子とを含み、前記第1無機絶縁粒子の表面に元素として少なくともNおよびCが存在することを特徴とする。
本発明の基板用シートは、主面が対向する一対の第1辺および一対の第2辺を有する矩形状であり、支持シートと、該支持シート上に配された無機絶縁層と、該無機絶縁層上に配された第1樹脂層とを含み、前記支持シートの幅方向における前記無機絶縁層の側面が露出しているとともに、前記無機絶縁層は、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子を
有し、該複数の無機絶縁粒子は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子と、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子とを含み、前記第1無機絶縁粒子の表面に元素として少なくともNおよびCが存在することを特徴とする。
有し、該複数の無機絶縁粒子は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子と、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子とを含み、前記第1無機絶縁粒子の表面に元素として少なくともNおよびCが存在することを特徴とする。
本発明の配線基板は、第1樹脂層と、該第1樹脂層上に配された無機絶縁層と、該無機絶縁層上に配された配線とを備えてなる配線基板であって、前記無機絶縁層は、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子と、該複数の無機絶縁粒子同士の間に配された第1樹脂部とを有するとともに、前記複数の無機絶縁粒子は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子と、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子とを含み、前記第1無機絶縁粒子の表面に元素として少なくともNおよびCが存在することを特徴とする。
本発明の実装構造体は、上記の配線基板と、該配線基板に実装され、前記配線に電気的に接続された電子部品とを備えたことを特徴とする。
本発明では、無機絶縁層からの無機絶縁粒子の脱落を低減できる。
以下、巻回体について、図1〜図2を参照しつつ説明する。なお、本開示の巻回体は、以下の実施形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
図1(a)は、一部の積層シート1が引き出された巻回体を示している。この巻回体は、円筒状の芯材3の周りに、長尺状の積層シート1が長さ方向に複数回巻回されて構成されている。なお、図1(a)は1回巻回したものを記載したが、実際は複数回巻回されて構成されている。
長尺状の積層シート1は、長さが長い帯状である。巻回体は、芯材3の周囲に積層シート1を渦巻き状に巻き付けてドラム状にしたものであり、芯材3の周囲に積層シート1を何重にも取り巻くように巻き付けて構成されている。
この積層シート1は、図1(a)の積層シート1を上下方向(積層シート1の厚み方向
(Z軸方向))に切断した断面である図1(b)に示すように、支持シート5と、支持シート5上の無機絶縁層9と、無機絶縁層9上の第1樹脂層11とを有している。
(Z軸方向))に切断した断面である図1(b)に示すように、支持シート5と、支持シート5上の無機絶縁層9と、無機絶縁層9上の第1樹脂層11とを有している。
無機絶縁層9は、後述するように、複数の無機絶縁粒子15が接続または接触(以下、接続ということがある)して構成されており、無機絶縁粒子15間には空隙を有している。図2は積層シート1の一部を示すもので、支持シート5の幅方向(Y軸方向)における側面は、支持シート5、無機絶縁層9、第1樹脂層11の側面で構成されている。
無機絶縁層9は、図1(c)に示すように、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子15を有し、該複数の無機絶縁粒子15は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子15aと、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子15bとを含み、第1無機絶縁粒子15aの表面に元素として少なくともNおよびCが存在する。第2無機絶縁粒子15bの表面に元素としてCが存在しても良い。
複数の第1無機絶縁粒子15aは互いの一部が接続しており、第2無機絶縁粒子15b同士は、接続した第1無機絶縁粒子15aを介して接続しており、あるいは、第2無機絶縁粒子15b同士にて互いの一部が接続または接触している。
第1無機絶縁粒子15aの表面の元素としてNおよびCは、後述するように、第1無機絶縁粒子15aを、Nを含むシランカップリング剤で表面処理することにより存在させることができる。Nを含むシランカップリング剤としては、官能基としてアミンまたはアミドを有するシランカップリング剤を用いることが望ましい。
第2無機絶縁粒子15b表面のCも同様に、第2無機絶縁粒子15bを、シランカップリング剤で表面処理することにより存在させることができる。特に、官能基としてアクリルまたはメタクリルを有するシランカップリング剤を用いることが望ましい。
第1無機絶縁粒子15aの表面には元素としてNおよびC以外の元素が存在する場合もあるが、NおよびCの合計量よりも少ない。第1無機絶縁粒子15aの表面のNおよびC以外の元素の例としては、第2無機絶縁粒子15bの表面の元素がある。
第2無機絶縁粒子15bの表面にはNが存在することもあるが、第1無機絶縁粒子15aの表面のN量よりも少ない。
積層シート1のY軸方向における側面は、図2(b)に示すように、支持シート5の側面5a、無機絶縁層9の側面9a、第1樹脂層11の側面11aが同一面を構成することで形成されている。同一面とは、側面5aと側面9aと側面11aとが同じ平面を構成していることをいう。従って、積層シート1の側面には、支持シート5のY軸方向における無機絶縁層9の側面9aが露出している。この形態では、無機絶縁層9全体が空隙含有層91とされている。空隙含有層91は、接続した複数の無機絶縁粒子15と、これらの無機絶縁粒子15が接続することにより形成された空隙とを含有しており、空隙は無機絶縁層9の側面9aまで連続している。
第1樹脂層11は、図2(b)に示すように、支持シート5の幅方向(Y軸方向)の両側の側面(以下、単に側面という)11aが露出している。第1樹脂層11の樹脂は、未硬化または半硬化状態の樹脂である。第1樹脂層11は、複数の無機充填材を含有していても良い。
本実施形態では、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子15aの表面に元素として少なくともNおよびCが存在する、即ち、該元素を含む表面処理剤が存在するため、第1無
機絶縁粒子15a同士が表面処理剤を介して強く接続し、これらの接合した第1無機絶縁粒子15aを介して0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子15b同士を強く接続するため、無機絶縁層9の側面9aからの無機絶縁粒子15の脱落を低減でき、無機絶縁層9の側面9aの崩壊を防止できる。なお、前記表面処理剤としては、シランカップリング剤が例示できる。
機絶縁粒子15a同士が表面処理剤を介して強く接続し、これらの接合した第1無機絶縁粒子15aを介して0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子15b同士を強く接続するため、無機絶縁層9の側面9aからの無機絶縁粒子15の脱落を低減でき、無機絶縁層9の側面9aの崩壊を防止できる。なお、前記表面処理剤としては、シランカップリング剤が例示できる。
また、第2無機絶縁粒子15bの表面にCが存在する、即ち、該元素を含む表面処理剤が存在するため、さらに第1無機絶縁粒子15aと第2無機絶縁粒子15bとが、両表面処理剤を介して強く接続し、あるいは、第2無機絶縁粒子15b同士が強く接続し、無機絶縁層9の側面9aからの無機絶縁粒子15の脱落をさらに低減できる。
さらに、本実施形態では、無機絶縁層9と第1樹脂層11とを積層一体化する際に、無機絶縁層9と第1樹脂層11との間に空気が噛み込まれたとしても、噛み込まれた空気を、空隙含有層91から排出することができ、無機絶縁層9と第1樹脂層11との界面におけるデラミネーションや気泡の形成を低減できる。
図3(a)は、巻回体に用いられる積層シート1の第2実施形態を示すもので、図2(b)に対応する図である。この積層シート1は、支持シート5と、支持シート5上の無機絶縁層9と、無機絶縁層9上の第1樹脂層11とを有しており、第1樹脂層11を構成する樹脂の一部が、無機絶縁層9の第1樹脂層11側の無機絶縁粒子15間に配されているとともに、空隙含有層91が、第1樹脂層11の樹脂が配された無機絶縁層9の第1部分93よりも支持シート5側に位置している。第1部分93は、無機絶縁層9に第1樹脂層11を積層一体化する際に、第1樹脂層11の樹脂が、無機絶縁層9の複数の無機絶縁粒子15が接続して形成された空隙中に浸入して構成されている。
言い換えると、無機絶縁層9の空隙含有層91および無機絶縁層9の樹脂が配された第1部分93のY軸方向の側面が露出しており、支持シート5のY軸方向の側面5aと、無機絶縁層9のY軸方向の側面9a(空隙含有層91のY軸方向の側面、第1部分93のY軸方向の側面)と、第1樹脂層11のY軸方向の側面11aとが同一面を形成している。
そして、この第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子15を有し、該複数の無機絶縁粒子15は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子15aと、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子15bとを含み、第1無機絶縁粒子15aの表面に元素として少なくともNおよびCが存在する。第2無機絶縁粒子15bの表面にはCが存在しても良い。
この図3(a)の第2実施形態でも、図2(b)の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、空隙含有層91のY軸方向の側面からの無機絶縁粒子15の脱落を低減できる。また、第1部分93により第1樹脂層11と無機絶縁層9との接着強度を向上できる。
図3(b)は、積層シート1の第3実施形態を示すもので、図3(a)に対応する図である。図3(a)の構成と異なる部分は、支持シート5と無機絶縁層9との間に第2樹脂層13が配置されており、この第2樹脂層13を構成する樹脂の一部が、無機絶縁層9の第2樹脂層13側の無機絶縁粒子15間に配されて第2部分95が形成されている点である。第2部分95は、第2樹脂層13の樹脂が、無機絶縁層9の複数の無機絶縁粒子15が接続して形成された空隙中に浸入して構成されている。なお、前記第2樹脂層13は無機充填材を含有していても良い。
すなわち、支持シート5のY軸方向における第1樹脂層11、無機絶縁層9、第2樹脂
層13の側面11a、9a、13aが露出しており、空隙含有層91は、無機絶縁層9の第2樹脂層13の樹脂が配された第2部分95よりも第1樹脂層11側に位置し、かつ第1部分93よりも支持シート5側に位置している。
層13の側面11a、9a、13aが露出しており、空隙含有層91は、無機絶縁層9の第2樹脂層13の樹脂が配された第2部分95よりも第1樹脂層11側に位置し、かつ第1部分93よりも支持シート5側に位置している。
言い換えると、無機絶縁層9の空隙含有層91、および無機絶縁層9の樹脂が配された第1部分93のY軸方向の側面、第2樹脂層13の樹脂が配された第2部分95のY軸方向の側面が露出しており、支持シート5のY軸方向の側面5aと、無機絶縁層9のY軸方向の側面9a(空隙含有層91のY軸方向の側面、第1部分93のY軸方向の側面、第2部分95のY軸方向の側面)と、第1樹脂層11のY軸方向の側面11aとが同一面を形成している。
そして、この第3実施形態でも、第2実施形態と同様に、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子15を有し、該複数の無機絶縁粒子15は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子15aと、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子15bとを含み、第1無機絶縁粒子15aの表面に元素として少なくともNおよびCが存在する。第2無機絶縁粒子15bの表面にはCが存在しても良い。
この図3(b)の第3実施形態でも、図3(a)の第2実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第1樹脂層11と無機絶縁層9との接着強度、第2樹脂層13と無機絶縁層9、支持シート5との接着強度を向上できる。
図1〜図3に示した巻回体は、第1樹脂層11上に保護フィルムを具備していても良い。保護フィルムはPETフィルム等の樹脂フィルムを用いることができる。
巻回体の製法について、図3(b)の積層シートを用いて、図4に基づいて説明する。
(1)先ず第2樹脂層13を支持シート5に形成する。特に、配線基板を作製する際に配線導体に使用することができるという点で、支持シート5には銅箔を用いることが望ましい。一方、銅箔以外の支持シートとしては、アルミ箔等の各種金属箔や、PETフィルム等の樹脂フィルムが挙げられる。
具体的には、溶剤、無機充填材および未硬化の樹脂の混合物を支持シート5の主面に塗布し、第2樹脂層13の塗布膜を形成する。この際、第2樹脂層13の塗布膜は、第2樹脂層13のY軸方向の側面13aが、支持シート5のY軸方向の側面5aよりも内側に位置するように塗布する。この塗布膜を乾燥させて溶剤を蒸発させることによって、第2樹脂層13を形成する。混合物の塗布は、既存の成形方法、例えばドクターブレード法、ディスペンサー法、バーコーター法、ダイコーター法またはグラビア印刷法等を用いて行なうことができる。
(2)次に、複数の無機絶縁粒子15、および水あるいは有機溶剤、適切な分散剤を準備し、秤量、混合し、無機絶縁粒子15を含有したスラリーを作製する。
第1無機絶縁粒子15aは、Nを含むシランカップリング剤で表面処理されている。Nを含むシランカップリング剤としては、例えば、官能基としてアミンまたはアミドを有するシランカップリング剤がある。この表面処理により、第1無機絶縁粒子15aの表面に、元素としてNおよびCを存在させることができる。
また、第2無機絶縁粒子15bは、シランカップリング剤で表面処理されている。シランカップリング剤としては、官能基としてアクリルまたはメタクリルを有するシランカップリング剤が、無機絶縁層9からの無機絶縁粒子15の脱落効果が高いという点で望まし
い。この表面処理により、第2無機絶縁粒子15bの表面に、元素としてCを存在させることができる。
い。この表面処理により、第2無機絶縁粒子15bの表面に、元素としてCを存在させることができる。
前記スラリーは、例えば無機絶縁粒子15を10体積%以上60体積%以下含み、水あるいは有機溶剤および分散剤をその合量で40%体積以上90体積%以下含む。前記有機溶剤には、例えばメタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルアセトアミドまたはこれらから選択された2種以上の混合物を含んだ有機溶剤を使用することができる。
分散剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系等の公知の分散剤が例として挙げられる。
(3)次に、支持シート5上の第2樹脂層13の表面に前記スラリーをシート状に成形(塗布)する。このスラリーは、無機絶縁層9のY軸方向の側面9aが、例えば、第2樹脂層13のY軸方向の側面13aよりも内側に位置するように塗布する。成形方法としては、既存の成形方法、例えばドクターブレード法、ディスペンサー法、バーコーター法、ダイコーター法またはグラビア印刷法等を用いて行い、水あるいは溶剤を乾燥除去することにより行い、無機絶縁粒子15同士が3次元網目状に接続した無機絶縁層9の骨格を形成することができる。
(4)第1樹脂層11を、無機絶縁層9の骨格上に形成する。具体的には、まず、溶剤、無機充填材および未硬化の樹脂の混合物を無機絶縁層9の骨格の主面に塗布する。この混合物は、例えば、第2樹脂層13および無機絶縁層9のY軸方向の側面13a、9aを被覆するように塗布される。次いで、混合物を乾燥させて混合物から溶剤を蒸発させることによって、第1樹脂層11を形成する。混合物の塗布は、既存の成形方法、例えばドクターブレード法、ディスペンサー法、バーコーター法、ダイコーター法またはグラビア印刷法等を用いて行なうことができる。
続いて、第1樹脂層11の一部(第2樹脂部18の一部)を無機絶縁層9の骨格の空隙に入り込ませて第1樹脂部16を形成する。具体的には、支持シート5、無機絶縁層9の骨格および第1樹脂層11を上下方向に加熱加圧することによって、無機絶縁層9の空隙の少なくとも一部に第1樹脂層11の一部(第2樹脂部18)を入り込ませる。なお、この際に、第2樹脂層13の樹脂の一部も無機絶縁層9の空隙に入り込ませる。
このとき、加熱加圧装置としてロールラミネーターを使用し、連続的に行うことが望ましい。支持シート5等の加熱温度は、例えば60℃以上160℃以下に設定される。支持シート5等の加圧圧力は、例えば0.1MPa以上2MPa以下に設定される。支持シート5等の加熱加圧時間は、例えば0.5分以上10分以下に設定され、ロールラミネーターを使用する際には、送り速度を1m/秒以上50m/秒以下に設定することが望ましい。第1樹脂層11の樹脂材料の上記加熱時間における溶融粘度は、例えば10000Pa・s以下に設定される。
あるいは、キャリアフィルム上に、前述の溶剤、フィラーおよび未硬化の樹脂の混合物を、前述と同様の既存の成形方法によりシート状に成形した第1樹脂層11を準備し、この第1樹脂層11を、支持シート5の無機絶縁層9上に載置し、前述と同様の方法で加熱加圧することによっても(ロールラミ)、無機絶縁層9の空隙に第1樹脂層11の一部を入り込ませ、第2樹脂層13の樹脂の一部も無機絶縁層9の空隙に入り込ませることが可能である。なお、キャリアフィルムは、保護フィルムとして機能させても良い。
以上のようにして、支持シート5、第2樹脂層13、無機絶縁層9および第1樹脂層11を備える積層シート1を作製する。
上記のようにして作製された積層シート1は、例えば、図4に示すように、第2樹脂層13のY軸方向の側面13aは、支持シート5のY軸方向の側面5aよりも内側に位置し、無機絶縁層9のY軸方向の側面9aは、第2樹脂層13のY軸方向の側面13aよりも内側に位置し、第2樹脂層13および無機絶縁層9のY軸方向の側面13a、9aは、第1樹脂層11で被覆されている。
このような積層シートは、支持シート5上の、第2樹脂層13、無機絶縁層9および第1樹脂層11のY軸方向の側面13a、9a、11aは、公知のシート形成方法によりダレて傾斜している。この後、図4(a)(b)の一点鎖線で示す部分で積層シート1をカットし、耳部10を除去する。これにより、支持シート5の側面5aと、第1樹脂層11の側面11a、第2樹脂層13の側面13a、無機絶縁層9の側面9aとが同一面を形成し、図3(b)に示す積層シート1を作製することができる。図4(b)では、断面を示す斜線を省略している。図5(b)、(c)でも同様である。
このような積層シート1を芯材3に巻回して、図1(a)に示すような巻回体が得られる。
図3(b)の積層シートを用いて基板用シートを作製する工程を、図5を用いて説明する。先ず、図4(b)で示した、耳部10を除去した積層シート1の巻回体を準備し、この巻回体から積層シート1を引き出し、図5(a)に一点鎖線で示す部分をカットする。すなわち、積層シート1を所定長さでカットすることで、基板用シートを得ることができる。
この基板用シートは、主面が対向する一対の第1辺および一対の第2辺を有する矩形状の支持シート5と、該支持シート5上に配された第2樹脂層13と、該第2樹脂層13上に配された無機絶縁層9と、該無機絶縁層9上に配された第1樹脂層11とを含み、第1辺間方向の切断面を示す図5(b)、および第2辺間方向の切断面を示す図5(c)に示すように、支持シート5の4つの側面5a、第2樹脂層13の4つの側面13a、無機絶縁層9の4つの側面9a、第1樹脂層11の4つの側面11aが露出し、同一面を形成している。第1辺は、Y軸方向の支持シート5の側面を構成する辺であり、第2辺は、第1辺と直交する辺(X軸方向の辺(図5(a)の一点鎖線で示す辺))である。
以下、積層シート1を構成する各部材について説明する。支持シート5は、無機絶縁層9を支持するものであり、配線基板の作製時には無機絶縁層9から剥離されたり、配線に加工されたりする。支持シート5は、例えば平板状の銅箔からなる。支持シート5が銅箔からなるため、支持シート5の耐熱性を向上させることができる。
平板状の支持シート5上に、図3(b)に示すように、無機絶縁層9が形成されている。無機絶縁層9と支持シート5との接着力を向上させるために、支持シート5の主面に第2樹脂層(プライマー層)13が形成され、この第2樹脂層13上に無機絶縁層9が形成されている。なお、第2樹脂層(プライマー層)13は必ずしも形成する必要はないが、第2樹脂層13を形成することにより、支持シート5への無機絶縁層9の形成が容易となる。
支持シート5の厚みは、例えば3μm以上100μm以下に設定されている。支持シート5のヤング率は、例えば70GPa以上130GPa以下に設定されている。支持シー
ト5の熱膨張率は、例えば13ppm/℃以上20ppm/℃以下に設定されている。な
お、支持シート5のヤング率は、市販のDMA装置等を用いてJISZ2280−1993に準じた測定方法で測定される。また、支持シート5の熱膨張率は、市販のTMA装置を用いて、JISK7197−1991に準じた測定方法によって測定される。なお、支持シート5として、樹脂製のフィルムも用いることができる。
ト5の熱膨張率は、例えば13ppm/℃以上20ppm/℃以下に設定されている。な
お、支持シート5のヤング率は、市販のDMA装置等を用いてJISZ2280−1993に準じた測定方法で測定される。また、支持シート5の熱膨張率は、市販のTMA装置を用いて、JISK7197−1991に準じた測定方法によって測定される。なお、支持シート5として、樹脂製のフィルムも用いることができる。
無機絶縁層9は、作製された配線基板の配線間の絶縁を確保するものである。無機絶縁層9の厚みは、例えば1μm以上15μm以下に設定されている。
無機絶縁層9は、図6に示すように、複数の無機絶縁粒子15a、15b(以下、単に15ということがある)によって形成されている。複数の無機絶縁粒子15が粒子形状を保持したまま互いの一部で接続(接触も含む概念)することによって、三次元網目構造体を構成し、無機絶縁層9の主要部である骨格が形成されている。複数の無機絶縁粒子15が粒子形状を保持したまま互いの一部で接続しているため、複数の無機絶縁粒子15同士の間には空隙が存在し、無機絶縁層9の第1樹脂層11側の空隙には、第1樹脂層11を構成する樹脂(第1樹脂部16)が配置されて、第1部分93を形成している。図6(a)では、第1部分93が記載されており、空隙含有層91は見えていない。
また、無機絶縁層9は、複数の無機絶縁粒子15同士が接続しているため、単に樹脂中に複数の無機絶縁粒子が分散されている場合と比較して、無機絶縁層9の剛性を向上させることができる。その結果、無機絶縁層9の変形を低減することができる。
無機絶縁粒子15は、第1無機絶縁粒子15aおよび第2無機絶縁粒子15bを含んでおり、第1無機絶縁粒子15aの粒子径は5nm以上80nm以下に設定され、第2無機絶縁粒子15bの粒子径は、0.1μm以上5μm以下に設定されている。第1無機絶縁粒子15aおよび第2無機絶縁粒子15bの粒子径は、例えば、まず無機絶縁層9の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、20粒子数以上50粒子数以下の粒子を含むように拡大した断面を撮影し、拡大した断面にて各粒子の最大径を測定することによって算出される。
第1無機絶縁粒子15aは、例えば、複数の無機絶縁粒子15中に10体積%以上40体積%以下含まれており、第2無機絶縁粒子15bは、例えば複数の無機絶縁粒子15中に55体積%以上85体積%以下含まれてもよい。上記の通り、複数の無機絶縁粒子15の粒度分布を設定すれば、無機絶縁層9の間隙が小さくなりすぎることを抑制して、後述する第1樹脂層11、第2樹脂層13の樹脂を無機絶縁層9の空隙に入り込ませやすくすることができる。また、さらに望ましくは、第1無機絶縁粒子15aの粒子径が8nm以上70nm以下に設定され、複数の無機絶縁粒子15中に10体積%以上30体積%以下含まれており、第2無機絶縁粒子15bの粒子径が0.15μm以上2μm以下に設定され、複数の無機絶縁粒子15中に65体積%以上85体積%以下含まれているとよい。無機絶縁層9には、第1無機絶縁粒子15a、第2無機絶縁粒子15b以外の無機粒子を含有しても良く、また、第1無機絶縁粒子、第2無機絶縁粒子ともに、平均粒径の異なる複数の粒子を用いても構わない。
無機絶縁粒子15は、無機絶縁層9の主要部(骨格)を形成している。無機絶縁粒子15の形状は、例えば球状である。無機絶縁粒子15は、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタニウム、酸化マグネシウムまたは酸化ジルコニウム等の無機絶縁材料からなる。また、無機絶縁粒子15は単一の材料からなってもよいし、複数種類の材料からなってもよい。なお、無機絶縁粒子15は、熱膨張率が例えば0.2ppm/℃以上13ppm/℃以下の材料からなる。また、無機絶縁粒子15は、ヤング率が例えば10GPa以上300GPa以下である材料からなる。また、複数の無機絶縁粒子15の無機絶縁層9
に対する含有率は、例えば70体積%以上に設定され、望ましくは75体積%以上に設定されている。無機絶縁粒子15の含有率は、無機絶縁層9の断面の顕微鏡写真における面積比率から求めることができる。
に対する含有率は、例えば70体積%以上に設定され、望ましくは75体積%以上に設定されている。無機絶縁粒子15の含有率は、無機絶縁層9の断面の顕微鏡写真における面積比率から求めることができる。
第1樹脂層11は、配線基板の製造時に、無機絶縁層9と配線、または無機絶縁層9とこの無機絶縁層9に積層される他の無機絶縁層9とを接着するものである。第1樹脂層11は、例えば、図6(a)に示すように、第1樹脂部18および第1樹脂部18の樹脂内に配されている無機充填材20を有している。
第1樹脂部18の樹脂は、例えばエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂またはポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂等からなり、また、第1樹脂部18の樹脂は、熱膨張率が例えば30ppm/℃以上60ppm/℃以下の材料からなる。また、第1樹脂部18は、ヤング率が例えば2GPa以上10GPa以下の材料からなる。第1部分93の樹脂(第1樹脂部16)は、第1樹脂部18の樹脂と同様のものを使用できる。第1樹脂部18の樹脂および第1部分93の樹脂は、積層シート1において未硬化あるいは半硬化状態である。
第1樹脂層11の厚みは、無機絶縁層9の厚みよりも小さくてもよい。これにより、第1樹脂層11の熱膨張の影響が小さくなり、無機絶縁層9は、第1樹脂層11の熱膨張量を効果的に低減させることができる。なお、第1樹脂層11の厚みは、例えば1μm以上40μm以下に設定されている。
無機材料からなる無機充填材20は、第1樹脂層11の剛性を向上させたり熱膨張係数を低下させたりするものである。無機充填材20の形状は、例えば球状である。無機充填材20の粒子径は、第2無機絶縁粒子15bの粒子径以上であってもよい。無機充填材20の粒子径は、例えば0.1μm以上5μm以下に設定される。また、第1樹脂層11に対する無機充填材20の含有率は、無機絶縁層9に対する無機絶縁粒子15の含有率よりも小さくてもよい。無機充填材20の第1樹脂層11に対する含有率は、例えば60体積%以下に設定されている。
次に、上述した積層シート1を用いて製造された、図7(a)に示す配線基板24を説明する。図7(a)は、配線基板24を上下方向に切断した断面を模式的に示している。
配線基板24は、例えば各種オーディオビジュアル機器、家電機器、通信機器、コンピュータ装置またはその周辺機器等の電子機器に使用されるものである。配線基板24は、例えばビルドアップ多層配線基板であって、図7(a)に示すように、コア基板25とコア基板25の上下に形成された一対の配線層26とを備えている。
コア基板25は、配線基板26の剛性を高めつつ一対の配線層26間の導通を図るものである。コア基板25は、樹脂基体27と、樹脂基体27を上下方向に貫通して形成されている筒状のスルーホール導体28と、スルーホール導体28に取り囲まれた領域に配された柱状の絶縁体29とを含んでいる。
樹脂基体27は、コア基板25の剛性を高めるものである。この樹脂基体27は、例えば樹脂と、この樹脂に被覆された基材および無機絶縁フィラーとを含んでいる。
樹脂基体27に含まれた樹脂は、樹脂基体27の主要部を形成するものである。この樹脂は、例えばエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネート樹脂、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、芳香族液晶ポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂またはポリエーテルケトン
樹脂等の樹脂材料からなる。
樹脂等の樹脂材料からなる。
樹脂基体27に含まれた基材は、樹脂基体27を高剛性化および低熱膨張化するものである。この基材は、繊維によって構成された織布もしくは不織布または繊維を一方向に配列したものからなる。また、この繊維は、例えばガラス繊維または樹脂繊維等からなる。
樹脂基体27に含まれた無機絶縁フィラーは、樹脂基体27を高剛性化および低熱膨張化するものである。この無機絶縁フィラーは、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム等の無機絶縁材料からなる複数の粒子により構成されている。
スルーホール導体28は、コア基板25の上下の配線層26を電気的に接続するものである。このスルーホール導体28は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはクロム等の導電材料からなる。
絶縁体29は、後述するビア導体30の支持面を形成するものである。この絶縁体29は、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂またはビスマレイミドトリアジン樹脂等の樹脂材料からなる。
一方、コア基板25の上下には、上述した如く、一対の配線層26が形成されている。配線層26は、厚み方向に沿ったビア孔が形成された無機絶縁層9と、樹脂基体27上または無機絶縁層9上に部分的に形成された配線31と、ビア孔内に形成されたビア導体30とを含んでいる。
配線層26は、コア基板25側に位置している第1樹脂層11と、第1樹脂層11上に積層されている無機絶縁層9と、無機絶縁層9上に積層されている第2樹脂層13とを含んでいる。なお、無機絶縁層9、第1樹脂層11および第2樹脂層13は、上述した積層シート1が備えていたものである。また、巻回体および基板用シートでは、無機絶縁層9の第1樹脂部16および第1、第2樹脂層11、13の第2樹脂部18は未硬化または半硬化であったが、配線基板24では、第1樹脂部16および第2樹脂部18は硬化している。
第1樹脂層11は、コア基板25表面の配線31の側面および上面に接着しつつ、樹脂基体27と無機絶縁層9とを接着、または積層された無機絶縁層9同士を接着するものである。無機絶縁層9は、無機絶縁層9の主要部をなし、厚み方向に沿って離れて配された配線31同士の絶縁部材として機能するものである。無機絶縁層9は、樹脂材料と比較して低熱膨張率および高剛性であるから、無機絶縁層9の平面方向への熱膨張率を低減することができる。したがって、配線基板24と配線基板24上に実装される電子部品(図示せず)との平面方向への熱膨張率の差を低減し、ひいては配線基板24の反りを低減することができる。
配線31は、平面方向または厚み方向に沿って互いに離れて配されており、接地用配線、電力供給用配線または信号用配線として機能するものである。この配線31は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはクロム等の導電材料からなる。配線31の厚みは、例えば3μm以上20μm以下に設定されている。配線31の熱膨張率は、例えば14ppm/℃以上19ppm/℃以下に設定されている。配線31のL/S(ライン/スペース)は、例えば3/3μm以上40/40μm以下に設定されている。
ビア導体30は、厚み方向に互いに離れて配された配線31同士を電気的に接続するも
のであり、コア基板25に向って幅狭となる柱状に形成されている。ビア導体30は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはクロムの導電材料からなる。また、ビア導体30は、熱膨張率が例えば14ppm/℃以上19ppm/℃以下に設定されている。
のであり、コア基板25に向って幅狭となる柱状に形成されている。ビア導体30は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはクロムの導電材料からなる。また、ビア導体30は、熱膨張率が例えば14ppm/℃以上19ppm/℃以下に設定されている。
従って、本開示の配線基板24は、第1樹脂層11と、該第1樹脂層11上に配された無機絶縁層9と、該無機絶縁層9上に配された配線31とを備えてなる配線基板であって、無機絶縁層9は、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子15と、該複数の無機絶縁粒子15同士の間に配された第1樹脂部16とを有するとともに、複数の無機絶縁粒子15は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子15aと、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子15bとを含み、第1無機絶縁粒子15aの表面に元素として少なくともNおよびCが存在している。
本開示の巻回体を用いた配線基板24の製造方法について、図7(b)〜図8を参照しつつ説明する。なお、図7(b)〜図8は、本開示の巻回体を使用して製造する配線基板の製造方法の一工程を示した断面図である。
(1)まず、上記のようにして構成された巻回体から所定長さの積層シート1を引き出し、所定長さにカットし、所定長さの基板用シート35を準備する。
(2)コア基板25(基板)を作製する。コア基板25の作製には、まず、例えば金属箔上に複数の樹脂層が積層された樹脂基体27を形成する。次いで、例えばドリル加工やレーザー加工等によって樹脂基体27にスルーホールを形成した後、例えば無電解めっき法、電気めっき法、蒸着法、CVD法またはスパッタリング法等により、スルーホールの内壁に筒状のスルーホール導体28を形成する。次いで、スルーホール導体28に取り囲まれた領域に樹脂材料を充填することによって絶縁体29を形成し、導電材料を絶縁体29の露出部に被着させた後、従来周知のフォトリソグラフィー技術またはエッチング等によりパターニングして配線31を形成する。以上のようにして、コア基板25を準備する。
(3)図7(b)、図8(a)に示すように、作製した基板用シート35をコア基板25上に積層する。具体的には基板用シート35の積層は、基板用シート35の第1樹脂層11がコア基板25に接触するように行なう。
その後、基板用シート35とコア基板25とを一体化させるため、真空状態で、上下方向に加熱加圧し、無機絶縁層9の空隙含有層92の空隙に第1樹脂層11の樹脂の一部を入り込ませる。なお、この際に、第2樹脂層13の樹脂の一部も無機絶縁層9の空隙含有層92の空隙に入り込んでも構わない。このとき、無機絶縁層9の空隙のほぼ全てに樹脂が入り込むように加熱加圧条件を調整することが、絶縁信頼性を確保する上で望ましい。
このとき無機絶縁層9中の空気を、空隙含有層91内の空隙を介して、空隙含有層91の側面9aから容易に抜くことができるため、無機絶縁層9中における空隙を殆ど無くすことができ、配線基板作製工程での剥離等の不具合を無くすことができる。
前述の加熱温度は、例えば60℃以上160℃以下に設定され、加圧圧力は、例えば0.1MPa以上4MPa以下に設定される。支持シート5等の加熱加圧時間は、例えば0.5分以上180分以下に設定される。
(4)基板用シート35およびコア基板25を、第1樹脂層11の樹脂および第2樹脂層13の樹脂の熱硬化開始温度以上で加熱することによって、基板用シート35中の未硬
化状態の樹脂を熱硬化させ、基板用シート35を配線層26とする。基板用シート35等の加熱温度は、例えば80℃以上250℃以下に設定される。
化状態の樹脂を熱硬化させ、基板用シート35を配線層26とする。基板用シート35等の加熱温度は、例えば80℃以上250℃以下に設定される。
なお、樹脂の熱硬化は、前述の工程(3)の加熱加圧時に同時に行っても差し支えない。
(5)図8(b)に示すように、支持シート5の表面から無機絶縁層9および第1樹脂層11、第2樹脂層13を厚み方向に貫通する貫通穴を形成する。貫通穴の形成は、例えばYAGレーザー装置または炭酸ガスレーザー装置を用いて支持シート5の上面にレーザー光を照射することによって行なう。
(6)次に、前述の貫通穴の底部にレーザー加工により生じる樹脂残渣(スミア)を除去するため、強アルカリ処理(デスミア処理)を施す。強アルカリ性の水溶液としては、例えば過マンガン酸カリウムまたは過マンガン酸ナトリウム等の水溶液が好適である。
本実施形態では、第1無機絶縁粒子15aの表面のNおよびCにより、第1無機絶縁粒子15a同士が強く接続し、デスミア処理時におけるデスミア液が第1無機絶縁粒子15a間に浸入するのを抑制し、第1無機絶縁粒子15aの溶解を抑制できる。これにより、貫通孔を形成する際のデスミア処理時に、第1無機絶縁粒子15a同士の接続解除を抑制し、貫通孔の内壁面崩壊を抑制できる。
(7)貫通穴にビア導体30を形成する。ビア導体30は、例えば無電解めっき、蒸着法、CVD法またはスパッタリング法を用いて、貫通穴内に導電材料を埋めることによって形成される。
(8)銅箔からなる支持シート5を、例えばフォトリソグラフィー技術等を用いてパターニングすることにより配線を形成する。
なお、支持シート5に銅箔を用いない場合には、前述の(7)の工程までに支持シート5を剥離しておき、(7)の工程にてビア導体を形成する際に絶縁層表面全面に導電材料を被着形成した後、前述のパターニングを行うことにより配線を形成する。以上のようにして、図7(a)に示したような、配線基板24を製造する。
このようにして形成された配線基板24の上面に電子部品を配置し、配線31にバンプや半田等の接合部材を介して電子部品を実装することによって、実装構造体を作製する。
本開示は上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良、組合せ等が可能である。
上述した配線基板24の実施形態では、無機絶縁層9を1層積層した構成を例に説明したが、無機絶縁層9は何層積層しても構わない。
官能基としてアミンを含むシランカップリング剤で表面処理した平均粒径20nmのシリカ(第1無機絶縁粒子15a)を15体積%と、官能基としてアクリルを含むシランカップリング剤で表面処理した平均粒径1.0μmのシリカ(第2無機絶縁粒子15b)を85体積%とを準備し、これと溶剤としてMEK(メチルエチルケトン)、分散剤とを混合しスラリーを作製した。
このスラリーを、厚さ18μmの銅箔からなる支持シートの表面に、ドクターブレード
法を用いて厚み5μmとなるように成形乾燥し、無機絶縁層の骨格を作製した。
法を用いて厚み5μmとなるように成形乾燥し、無機絶縁層の骨格を作製した。
一方、PETフィルム上に、熱硬化性エポキシ樹脂を主成分とする第1樹脂層となる塗布膜を形成し、これを無機絶縁層上に配置し、ロールラミネータで積層一体化させ、支持シート上に、無機絶縁層、第1樹脂層が形成された積層シートを形成し、その耳部をカットし、図3(a)に示すような本発明の積層シートを作製した。
一方、官能基としてアクリルを含むシランカップリング剤で表面処理した第1無機絶縁粒子15a、官能基としてアクリルを含むシランカップリング剤で表面処理した第2無機絶縁粒子15bを用いる以外は、本発明の積層シートと同様にして、比較例の積層シートを作製した。
本発明の積層シート中の粒子表面の元素を透過型電子顕微鏡(TEM)付属のエネルギー分散型X線分析装置(EDS)を用いて分析した結果、第1無機絶縁粒子15aの表面にNおよびCが存在し、第2無機絶縁粒子15bの表面にCが存在し、比較例の積層シートでは、第1無機絶縁粒子15aの表面にCが存在し、第2無機絶縁粒子15bの表面にもCが存在していた。
積層シートの無機絶縁層の側面における無機絶縁粒子の脱落状態を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて20カ所観察を行った結果、本発明の積層シートは第2無機絶縁粒子の脱落によるボイド、隙間の最大長さが無機絶縁層の厚さに対して5%以下であったのに対して、比較例の積層シートは20%を超えるものであった。
さらに、上記積層シートを用いて配線基板を作製する工程で、支持シート5の表面から無機絶縁層9および第1樹脂層11を厚み方向に貫通する貫通穴を、炭酸ガスレーザー装置で形成し、貫通穴の底部にレーザー加工により生じる樹脂残渣(スミア)を除去するため、70℃、5分間の条件にて過マンガン酸ナトリウム溶液を用いた強アルカリ処理(デスミア処理)を施し、20個の貫通孔の内壁面の状況をSEMを用いて観察した。
本発明品では、デスミア処理時における貫通孔の内壁面崩壊により形成される無機絶縁層と樹脂層との段差(樹脂層の内壁面から無機絶縁層の内壁面が引っ込んだ部分)が観察されなかったのに対して、比較例品は80%以上の貫通孔について上記段差が観察された。
1 積層シート
5 支持シート
9 無機絶縁層
91 空隙含有層
93 第1部分
95 第2部分
11 第1樹脂層
13 第2樹脂層
15 無機絶縁粒子
24 配線基板
5 支持シート
9 無機絶縁層
91 空隙含有層
93 第1部分
95 第2部分
11 第1樹脂層
13 第2樹脂層
15 無機絶縁粒子
24 配線基板
Claims (10)
- 長尺状の積層シートが長さ方向に巻回された巻回構造を有しており、前記積層シートは、長尺状の支持シートと、該支持シート上に配された無機絶縁層と、該無機絶縁層上に配された第1樹脂層とを含み、前記支持シートの幅方向における前記無機絶縁層の側面が露出しているとともに、前記無機絶縁層は、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子を有し、該複数の無機絶縁粒子は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子と、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子とを含み、前記第1無機絶縁粒子の表面に元素として少なくともNおよびCが存在することを特徴とする巻回体。
- 前記第2無機絶縁粒子の表面に、元素としてCが存在する請求項1に記載の巻回体。
- 前記無機絶縁層は、無機絶縁粒子間に空隙が形成された空隙含有層を有するとともに、前記支持シートの幅方向における前記空隙含有層の側面が露出している請求項1または2に記載の巻回体。
- 前記第1無機絶縁粒子の表面に、官能基としてアミンまたはアミドを有する請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の巻回体。
- 前記第2無機絶縁粒子の表面に、官能基として少なくともアクリルまたはメタクリルを有する請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の巻回体。
- 主面が対向する一対の第1辺および一対の第2辺を有する矩形状であり、支持シートと、該支持シート上に配された無機絶縁層と、該無機絶縁層上に配された第1樹脂層とを含み、前記支持シートの幅方向における前記無機絶縁層の側面が露出しているとともに、前記無機絶縁層は、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子を有し、該複数の無機絶縁粒子は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子と、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子とを含み、前記第1無機絶縁粒子の表面に元素として少なくともNおよびCが存在することを特徴とする基板用シート。
- 前記第2無機絶縁粒子の表面に、元素として少なくともCが存在する請求項6に記載の基板用シート。
- 第1樹脂層と、該第1樹脂層上に配された無機絶縁層と、該無機絶縁層上に配された配線とを備えてなる配線基板であって、前記無機絶縁層は、互いの一部が接続した複数の無機絶縁粒子と、該複数の無機絶縁粒子同士の間に配された第1樹脂部とを有するとともに、前記複数の無機絶縁粒子は、粒径が5〜80nmの第1無機絶縁粒子と、粒径が0.1〜5μmの第2無機絶縁粒子とを含み、前記第1無機絶縁粒子の表面に元素として少なくともNおよびCが存在することを特徴とする配線基板。
- 前記第1樹脂層、前記無機絶縁層および前記配線を、厚み方向に貫通するビア導体を有することを特徴とする請求項8に記載の配線基板。
- 請求項8または9に記載の配線基板と、該配線基板に実装され、前記配線に電気的に接続された電子部品とを備えたことを特徴とする実装構造体。
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