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JP2018039187A - エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法 - Google Patents

エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法 Download PDF

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JP2018039187A JP2016174875A JP2016174875A JP2018039187A JP 2018039187 A JP2018039187 A JP 2018039187A JP 2016174875 A JP2016174875 A JP 2016174875A JP 2016174875 A JP2016174875 A JP 2016174875A JP 2018039187 A JP2018039187 A JP 2018039187A
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Abstract

【課題】バレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する際の押出し安定性に優れるエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(EVOH樹脂)の成形方法を提供する。【解決手段】EVOH樹脂ペレット群からなる成形材料を、押出機に供給し、スクリュの供給部における設定温度が170℃以下であるバレル内にてスクリュで搬送しながら溶融し、前記バレルの先端から溶融材料を押し出して成形品を成形する。前記成形材料におけるEVOH樹脂ペレット群を構成する各ペレットは、断面がオーバル形のペレットであり、ペレットの最大外径を長径とし、該長径に垂直な断面のうち最大面積の断面における最小径を短径としたとき、長径/短径比の平均値が1.6以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(以下、「EVOH樹脂」と称する。)を溶融押出成形してフィルム等の成形品を製造する際に好適に用いられるEVOH樹脂の成形方法に関し、さらに詳しくは、溶融押出成形する際の押出し安定性に優れるEVOH樹脂の成形方法に関する。
EVOH樹脂は、高分子側鎖に存在する水酸基同士の水素結合のため、結晶性が高く、さらに非晶部分においても分子間力が高い熱可塑性樹脂である。このような構造に基づき、EVOH樹脂を用いたフィルムは優れたガスバリア性を示し、溶融押出成形により各種用途に用いられている。
成形材料として用いられるEVOH樹脂は、一般に長さが1〜10mm程度の円柱状または粒状のペレットとして流通している。EVOH樹脂ペレットは、一般にストランドカット方式により製造される。ストランドカット方式は、EVOH樹脂(またはその組成物)を適当な溶媒に溶解してなる溶液を、直径1〜5mm程度の孔が開設された金板から凝固液中に押出し、あるいは加熱溶融した樹脂をダイに押出し、冷却固化させて得られた棒状ストランドを、カッターを用いて一定の大きさにカットすることによって、EVOH樹脂ペレットを製造する方式である。
かかるEVOH樹脂ペレットを用いた溶融押出成形方法においては、EVOH樹脂ペレット群からなる成形材料を、押出機に供給し、加熱されたバレル内をスクリュで搬送しながら溶融し、バレルの先端から溶融材料を押し出して成形品、例えばフィルムを成形する。
かかる溶融押出成形方法においては、特にバレル内での溶融樹脂の流動にあたり、スクリュが振動したり、樹脂の押出し時のトルク変動等により音が発生する、いわゆるフィード性がよくないという問題がある。このような音の発生する状態は、スクリュに負担がかかっている状態であることから、ひどい場合にはスクリュの磨耗、溶融樹脂中への磨耗粉の混入を引き起こすおそれがある。そして、溶融樹脂中への磨耗粉の混入は、フィルム等の成形品の品質劣化の原因となる。
溶融押出成形時のフィード性を改善する技術として、エチレン含有量が異なる2種類のEVOH樹脂ペレットを混合した成形材料を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されている成形材料は、EVOH樹脂ペレット群からなる成形材料であって、前記EVOH樹脂ペレット群を構成する各ペレットは、断面が略円形ないし楕円形のペレットであり、前記ペレット群は、エチレン単位の含有量が20〜34モル%の第1のEVOH樹脂ペレットおよびエチレン単位の含有量が35〜60モル%の第2のEVOH樹脂ペレットを含むペレット混合物であって、かつ前記第1のEVOH樹脂ペレットと前記第2のEVOH樹脂ペレットのエチレン単位の含有量の差は10〜30モル%である(段落〔0024〕参照)。
このような組成が異なる2種類のEVOH樹脂ペレットを混合した成形材料を用いることによって、溶融可塑化部を構成するスクリュ流路での流れ性(フィード性)が良好となることから(段落〔0079〕参照)、ストランドカット方式で得られるペレットを使用した際に生じる異音と比べて、異音の発生が低減される。また、この成形材料は、溶融成形、特にフィルム、シート繊維などの溶融押出成形用材料として好適に用いることができる(段落〔0080〕参照)。
また溶融押出成形時のフィード性を改善する別の技術として、形状が異なる2種類のEVOH樹脂ペレットを混合した成形材料を用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載されている成形材料は、EVOH樹脂ペレット群からなる成形材料であって、前記ペレット群は、断面が略円形ないし楕円形の第1のEVOH樹脂ペレット、および円柱状の第2のEVOH樹脂ペレットを含み、かつ前記第1のEVOH樹脂ペレットと前記第2のEVOH樹脂ペレットの混合重量比は、99/1〜20/80である(段落〔0013〕参照)。
このような形状が異なる2種類のEVOH樹脂ペレットを混合した成形材料を用いることによって、フィード性が良好となることから(段落〔0081〕参照)、ストランドカット方式で得られるペレットを使用した際に生じる異音と比べて、異音の発生が低減される。また、この成形材料は、フィード性に優れるので、EVOH樹脂成形品を製造するための溶融成形材料として好ましく用いられる。特に、フィルム、シート、繊維などの溶融押出成形用材料として好適に用いることができる(段落〔0082〕参照)。さらに、この成形材料は、フィルム成形性に優れているので、すなわち溶融押出しされるフィルム幅の変動等が抑制されているので、他の熱可塑性樹脂との溶融押出しに適用した多層構造体の製造に好適に利用することができる(段落〔0087〕参照)。
特開2015−143349号公報 特開2015−155194号公報
上述したEVOH樹脂ペレットを用いたフィルムの溶融押出成形の際に、例えば熱劣化したゲルに起因するフィッシュアイを極力抑制したい場合、押出成形可能な範囲でバレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する場合がある。しかし、かかる場合には得られるフィルム幅と樹脂圧にばらつきが発生する問題があり、安定した生産を行うために改善要求がある。
前記特許文献1には、フィルムの溶融押出成形用材料として好適に用いることができると記載されているだけであり、バレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する場合については、特に触れられていない。また、実施例においてフィルムが成形されているが、フィルム幅や樹脂圧についての評価は行われていない。
また前記特許文献2には、溶融押出しされるフィルム幅の変動等が抑制されていると記載されているだけであり、バレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する場合については、特に触れられていない。また、実施例においてフィルムが成形されているが、フィルム幅や樹脂圧についての評価は行われていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、バレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する際の押出し安定性に優れるエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(EVOH樹脂)の成形方法を提供することである。
EVOH樹脂を溶融押出しし、冷却固化するまでの間にカッターで切断すると、切断により生じた端縁部分が冷却固化する間に垂れ、また表面張力により球状になろうと作用することから、角のない、全体が曲面で構成されたペレットが得られる。具体的には、溶融押出し時の形状(通常、四角柱ないし円柱)にもよるが、断面がオーバル形の球状、円盤状、ラグビーボール状といった形状を有しており、稀に真球状のものが存在しうる。
本発明者らは、押出成形可能な範囲でバレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する場合の最適な成形方法を求めるために、EVOH樹脂ペレットの形状に着目し、押出し安定性との関係を種々検討し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット群からなる成形材料を、押出機に供給し、加熱されたバレル内にてスクリュで搬送しながら溶融し、前記バレルの先端から溶融材料を押し出して成形品を成形するエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法であって、前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット群を構成する各ペレットは、断面がオーバル形のペレットであり、ペレットの最大外径を長径とし、該長径に垂直な断面のうち最大面積の断面における最小径を短径としたとき、長径/短径比の平均値が1.6以上であり、前記スクリュの供給部におけるバレルの設定温度が、170℃以下であることを特徴とするエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法である。
また本発明は、前記ペレットの含水率が0.5重量%以下であることが好ましい。
また本発明は、前記長径の平均値が1.6〜10mmであり、前記短径の平均値が1〜10mmであることが好ましい。
また本発明は、前記スクリュの回転数が、10〜100rpmであることが好ましい。
角のないペレットにおいて、長径/短径比が1に近づけばペレットの形状は真球に近づくことになり、逆に1から離れればペレットの形状は細長いものとなる。本発明で用いられているペレットは、長径/短径比の平均値が1.6以上であるので、真球に比べて比較的細長いオーバル状である。したがって、当業者であれば、長径/短径比が大きいEVOH樹脂ペレット群からなる成形材料は流動性が悪いと考えるのが普通であり、このような成形材料は使用を避けるものである。しかしながら、押出成形可能な範囲で設定温度を低下させて溶融押出成形する場合に、かかる成形材料をあえて用いたところ、予想外に良い結果が得られた。
本発明の成形方法は、バレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する際であっても押出し安定性に優れる。ひいては、例えばフィッシュアイが抑制された品質の良い成形品を安定的に得ることができる。
図1は楕円体であるペレットPにおける長径および短径を説明するための模式図である。
本発明は、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット群からなる成形材料を、押出機に供給し、加熱されたバレル内にてスクリュで搬送しながら溶融し、前記バレルの先端から溶融材料を押し出して成形品を成形するエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法であって、前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット群を構成する各ペレットは、断面がオーバル形のペレットであり、ペレットの最大外径を長径とし、該長径に垂直な断面のうち最大面積の断面における最小径を短径としたとき、長径/短径比の平均値が1.6以上であり、前記スクリュの供給部におけるバレルの設定温度が、170℃以下であることを特徴としている。
<断面がオーバル形のペレット>
本発明の成形方法で用いられるEVOH樹脂ペレット群を構成する各ペレットは、断面がオーバル形であるペレットである。オーバル形とは、卵形、長円形、楕円形およびこれらの形に近い曲線形状を含むものである。前記断面は、ペレットの特に限定しない断面であり、任意の断面がオーバル形であること、いわゆる角がないことを意味する。
<ペレットの長径および短径>
本発明の成形方法で用いられるEVOH樹脂ペレット群を構成する各ペレットは、長径/短径比の平均値が1.6以上である。
ここで、ペレットの長径とは、ペレットを三次元的に観察した場合の最大径である。また、ペレットの短径とは、該長径に垂直な断面のうち最大面積となる断面における最小径である。例えば、断面が円形のときは直径の長さであり、楕円形のときは短軸の長さである。
ここで、図1を参照しながら具体的に説明する。図1には、分かり易くするために、ペレットPが楕円体である場合が示されている。ペレットPを三次元的に観察したときの最大外径は「a」であるので、長径は「a」となる。次に、長径に垂直な断面のうち最大面積となる断面は、長径の中間点に位置する断面Fとなる。断面Fは楕円形であり、長軸の長さが「b」、短軸の長さが「c」となることから、断面Fの最小径は「c」となるので、短径は「c」となる。
以上のことから、図1に示されているペレットPについては、長径が「a」、短径が「c」となるので、長径/短径比は、「a/c」となる。
なお、本実施形態では、長径、短径いずれも、ペレット20粒の平均値を採用するものとする。
<長径および短径の測定方法>
本発明の成形方法で用いられるEVOH樹脂ペレット群を構成する各ペレットは、長径/短径比の平均値が1.6以上であり、好ましくは1.7〜3であり、特に好ましくは2〜2.5である。かかる値が小さすぎる場合、押出成形可能な範囲でバレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する場合の押出し安定性が十分とならない傾向があり、上記範囲内である場合、本発明の効果がより効率的に得られる傾向がある。
また本発明の成形方法で用いられるEVOH樹脂ペレット群を構成するペレットは、長径の平均値が1.6〜30mm、短径の平均値が1〜10mmであることが好ましく、特に好ましくは長径の平均値が3〜20mm、短径の平均値が2〜6mmであり、更に好ましくは長径の平均値が3.5〜10mm、短径の平均値が2.5〜5.5mmである。かかる値が上記範囲内である場合、本発明の効果がより効率的に得られる傾向がある。
なお、かかる長径および短径を測定する方法は、例えばペレットを手に取り観察し、ノギス等の計測器を用いて長径を測定した後に、かかる長径に垂直な断面のうち最大面積となる断面位置を目視および触覚で認定し、かかる断面を想定した場合の短径を同様に測定する方法が挙げられる。
<長径/短径比の標準偏差の計算方法>
本実施形態では、20粒のペレットの長径および短径を測定して長径/短径比を求めているので、この20粒のペレットに関して標準偏差を求める。
20粒のペレットの長径/短径比をXi(i=1〜20)、長径/短径比の平均値をXaveとすると、標準偏差Sは下記数式(1)で求められる。
標準偏差S=√〔{(X1−Xave)+(X2−Xave)+…+(Xi−Xave)+…+(X19−Xave)+(X20−Xave)}/20〕 ・・・(1)
本発明の成形方法で用いられるEVOH樹脂ペレット群を構成する各ペレットは、長径/短径比の標準偏差が0.13以上であることが好ましく、特に好ましくは0.13〜0.18である。かかる値が上記範囲内である場合、本発明の効果がより効率的に得られる傾向がある。
<含水率の測定方法>
本発明の成形方法で用いられるEVOH樹脂ペレット群を構成する各ペレットは、含水率が0.5重量%以下であることが好ましく、特に好ましくは0.3重量%以下であり、更に好ましくは0.25重量%以下である。
ペレットの含水率は、以下の方法で測定される。
まず、アルミカップにペレットを10gとり、アルミカップ単体(重量:C1)、ペレット(重量:P1)を入れたアルミカップの重量(C1+P1)をそれぞれ測定する。そして、ペレットを入れたアルミカップを窒素置換、真空引きがなされていない市販の乾燥機(タバイエスペック株式会社製『SAFETY OVEN SPH-100』)にて150℃、5時間加熱処理を行なう。加熱処理後は乾燥機よりペレットを入れたアルミカップを取り出し、乾燥剤の入ったデシケーター内にて30分間静置してペレットの温度を室温まで戻し、加熱処理後のペレット(重量:P2)を入れたアルミカップの重量(C1+P2)を測定し、下記数式(2)により、含水率(重量%)を算出する。
含水率(重量%)=〔{(C1+P1)−(C1+P2)}/{(C1+P1)−C1}〕×100
={(P1−P2)/P1}×100 ・・・(2)
<エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(EVOH樹脂)ペレット>
(1)EVOH樹脂
本発明の成形方法において成形材料として用いられるエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(EVOH樹脂)とは、エチレンとビニルエステル系モノマーを共重合させた後にケン化させることにより得られるエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物で、非水溶性の熱可塑性樹脂である。
通常、上記ビニルエステル系モノマーは、経済的な面から、一般的には酢酸ビニルが用いられる。重合法も公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合、バルク重合のいずれであってもよく、一般的にはメタノールを溶媒とする溶液重合が用いられる。また、連続式、回分式のいずれであってもよい。
共重合体中にエチレンを導入する方法としては通常のエチレン加圧重合を行えばよい。エチレン単位の含有量はエチレンの圧力によって制御することが可能であり、通常は25〜80kg/cmの範囲から、目的とするエチレン含有量に応じて選択される。
得られたエチレン−ビニルエステル系共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。かかるケン化は、上記で得られた共重合体がアルコールまたは含水アルコールに溶解された状態で、アルカリ触媒または酸触媒を用いて行うことができる。
以上のようにして合成されるEVOH樹脂は、エチレン単位とビニルアルコール構造単位を主とし、ケン化されずに残存した若干量のビニルエステル構造単位を含むものである。
EVOH樹脂ペレットの材料として用いるEVOH樹脂には、以下に示すコモノマーに由来する構造単位が、さらに含まれていてもよい。前記コモノマーとしては、プロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3−ブテン−1、2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物、アシル化物などのヒドロキシ基含有α−オレフィン誘導体、不飽和カルボン酸またはその塩・部分アルキルエステル・完全アルキルエステル・ニトリル・アミド・無水物、不飽和スルホン酸またはその塩、ビニルシラン化合物、塩化ビニル、スチレン等のコモノマーが挙げられる。
さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等の「後変性」されたEVOH系樹脂を、EVOH樹脂として用いてもよい。
以上のような変性物の中でも、共重合によって一級水酸基が側鎖に導入されたEVOH樹脂は、延伸処理や真空・圧空成形などの二次成形性が良好になる点で好ましく、中でも1,2−ジオール構造を側鎖に有するEVOH樹脂が好ましい。
成形材料に用いるEVOH樹脂ペレット群を構成するEVOH樹脂のエチレン単位の含有量(エチレン単位含有率)は、20〜60モル%が好ましい。エチレン単位含有率が低すぎると、得られる成形品、特に延伸フィルムの高湿時のガスバリア性や外観性が低下する傾向があり、逆に高すぎると延伸フィルムのガスバリア性が低下する傾向がある。
成形材料に用いるEVOH樹脂におけるビニルエステル成分のケン化度は、90モル%以上が好ましく、特に好ましくは93〜99.99モル%であり、更に好ましくは98〜99.99モル%である。かかるケン化度が低すぎると、延伸フィルムのガスバリア性や耐湿性等が低下する傾向がある。
成形材料に用いるEVOH樹脂ペレット群を構成するEVOH樹脂のメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2160g)は、1〜100g/10分が好ましく、特に好ましくは2〜50g/10分であり、更に好ましくは3〜30g/10分である。MFRが大きすぎると、成形品の機械強度が悪化する傾向があり、小さすぎると、成形時の押出加工性が悪化する傾向がある。
以上のようなEVOH樹脂を合成するための共重合の条件としては、特に限定しないが、以下のような条件が好ましく用いられる。
かかる共重合に用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、メタノールが好適に使用される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)が好ましく、特に好ましくは0.05〜7(重量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たって使用する重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やt−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、α,α’ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−iso−プロピルパーオキシジカーボネート]、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2− エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、ジイソブチリルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類などの低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられる。
重合触媒の使用量は、触媒の種類により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾビスイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して10〜2000ppmが好ましく、特に好ましくは50〜1000ppmである。
上記触媒とともにヒドロキシラクトン系化合物またはヒドロキシカルボン酸を共存させることが好ましい。これによって、ペレットの着色を抑制することができる。該ヒドロキシラクトン系化合物としては、分子内にラクトン環と水酸基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、L−アスコルビン酸、エリソルビン酸、グルコノデルタラクトン等を挙げることができ、好適にはL−アスコルビン酸、エリソルビン酸が用いられ、また、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸等を挙げることができ、好適にはクエン酸が用いられる。
かかるヒドロキシラクトン系化合物またはヒドロキシカルボン酸の使用量は、回分式および連続式いずれの場合でも、ビニルエステル系モノマー100重量部に対して0.0001〜0.1重量部が好ましく、特に好ましくは0.0005〜0.05重量部であり、更に好ましくは0.001〜0.03重量部である。かかる使用量が少なすぎると共存の効果が十分に得られない傾向があり、逆に多すぎるとビニルエステル系モノマーの重合を阻害する傾向がある。かかる化合物を重合系に仕込むにあたっては、特に限定はされないが、通常は低級脂肪族アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等)やビニルエステル系モノマーを含む脂肪族エステル(酢酸メチル、酢酸エチル等)や水等の溶媒またはこれらの混合溶媒で希釈されて重合反応系に仕込まれる。
共重合反応は、使用する溶媒や圧力により一概にはいえないが、通常は溶媒の沸点以下で行われ、40〜80℃が好ましく、特に好ましくは55〜80℃で行う。かかる温度が低すぎると重合に長時間を要し、重合時間を短縮しようとすると触媒量が多量に必要となり、逆に高すぎると重合制御が困難となり好ましくない。
重合時間は、回分式の場合、4〜10時間(特には6〜9時間)が好ましい。該重合時間が短すぎると重合温度を高くしたり、触媒量を多く設定しなければならず、逆に重合時間が長すぎると生産性の面から好ましくない。連続式の場合、重合缶内での平均滞留時間は2〜8時間(特には2〜6時間)が好ましく、該滞留時間が短すぎると重合温度を高くしたり、触媒量を多く設定しなければならず、逆に重合時間が長すぎると生産性の面で問題があり好ましくない。
重合率(ビニルエステル系モノマー)は生産性の面から重合制御が可能な範囲でできるだけ高く設定され、好ましくは20〜90%である。該重合率が低すぎると、生産性や未重合の酢酸ビニルモノマーが多量に存在する等の問題があり、逆に高すぎると、重合制御が困難となり好ましくない。
所定時間の重合後、所定の重合率に達した後、必要に応じて重合禁止剤を添加し、未反応のエチレンガスを蒸発除去した後、未反応ビニルエステルを追い出す。
エチレンを蒸発除去したエチレン−ビニルエステル共重合体から未反応のビニルエステルを除去する方法としては、例えば、ラシヒリング(Raschig ring)を充填した塔の上部から前記共重合体溶液を一定速度で連続的に供給し、塔下部よりメタノール等の有機溶剤蒸気を吹き込みながら、塔頂部よりメタノール等の有機溶剤と未反応ビニルエステルの混合蒸気を留出させ、塔底部より未反応ビニルエステルを除去した前記共重合体溶液を取り出す方法などが採用される。
未反応ビニルエステルを除去した前記共重合体溶液にアルカリ触媒を添加し、前記共重合体中のビニルエステル成分をケン化する。
かかるケン化にあたっては、上記で得られた共重合体をアルコールまたは含水アルコールに溶解した状態で、アルカリ触媒または酸触媒を用いて行われる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒;硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系モノマー等のモノマーの合計量に対して0.001〜0.1当量が好ましく、特に好ましくは0.005〜0.05当量である。かかるケン化方法に関しては目標とするケン化度等に応じて、バッチ鹸化、ベルト上の連続ケン化、塔式の連続ケン化の何れも可能で、ケン化時にアルカリ触媒量を低減できることやケン化反応が高効率で進み易い等の理由により、好ましくは、一定加圧下での塔式ケン化が用いられる。
また、ケン化時の圧力は目的とするEVOH樹脂のエチレン単位含有率により一概に言えないが、2〜7kg/cmの範囲から選択され、ケン化温度は80〜150℃が好ましく、特に好ましくは100〜130℃であり、ケン化時間は0.5〜3時間から選択される。なお、反応後のEVOH樹脂は必要に応じて中和することが好ましい。
ペレット原料となるEVOH樹脂として、上記のようにして合成されたEVOH樹脂に、本発明の効果を阻害しない範囲において、一般にEVOH樹脂に配合する配合剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤などを添加配合した、EVOH樹脂組成物を用いてもよい。
(2)ペレットの製造
本発明の成形方法で用いられるEVOH樹脂ペレット群を構成する各ペレットは、断面がオーバル形であるペレットである。前記断面は、ペレットの特に限定しない断面であり、任意の断面がオーバル形であること、いわゆる角がないことを意味する。このようなペレットは、通常、溶融押出ししてEVOH樹脂を溶融状態で切断することにより得られる。
EVOH樹脂を溶融押出しし、冷却固化するまでの間にカッターで切断すると、切断により生じた端縁部分が冷却固化する間に垂れ、また表面張力により球状になろうと作用することから、角のない、全体が曲面で構成されたペレットが得られる。具体的には、溶融押出し時の形状(通常、四角柱、円柱)にもよるが、断面がオーバル形の球状、円盤状、ラクビボール状といった形状を有しており、稀に真球状のペレットも存在しうる。
本発明の成形方法は、従来公知の断面がオーバル形の球状、円盤状、ラクビボール状といった形状のペレットについて、真球に比べて比較的細長いオーバル状のペレット群を成形材料として使用することに特徴がある。
本発明の成形方法に用いるペレット群を得るためには、例えば下記の方法が挙げられる。
1.従来公知の断面がオーバル形の球状、円盤状、ラクビボール状といった形状のペレットを篩にかけ、所望の長径/短径比のペレットを選別することにより上記ペレット群を得る方法
2.EVOH樹脂を溶融状態で切断する際のカッター刃の周速を早くする方法
3.EVOH樹脂を溶融状態で切断する際のカッター刃の回転数を早くする方法
4.EVOH樹脂を溶融状態で切断する際の樹脂の吐出線速度を早くする方法
5.EVOH樹脂を溶融状態で切断した直後の柔軟性の高いペレットを、遠心分離機を用いて固液分離する方法
これらは単独で採用することも可能であり、複数の方法を組み合わせて採用することも可能である。
中でも生産効率の低下度合が少ない、上記2,3,4の手法が好ましい。また、上記2,3,4の手法と上記5の手法を組み合わせて採用する場合、上記ペレット群の生産性が上昇する傾向がある。
上記ペレットの具体的製造方法について、以下に詳述する。
ペレット製造のために、溶融押出機に投入するEVOH樹脂原料としては、(i)上記EVOH樹脂の合成方法において、ケン化により得られたEVOH樹脂の溶液またはスラリーをそのまま、あるいは当該溶液またはスラリーの含水率を適宜調整した後のEVOH樹脂含水組成物を用いてもよいし、(ii)ストランドカット方式で得られたEVOH樹脂のペレット(乾燥EVOH樹脂ペレット)を溶融し、かかる溶融状態のEVOH樹脂(乾燥EVOH樹脂)を用いてもよい。
(2−1)EVOH樹脂含水組成物(ぺースト)を原料として用いる場合
押出機に投入するペレット原料としてEVOH樹脂含水組成物(ぺースト)を用いる場合、EVOH樹脂100重量部に対し、アルコールを0〜10重量部、水を10〜500重量部含有するEVOH樹脂含水組成物であることが好ましい。
アルコール含有量が多いEVOH樹脂含水組成物を用いた場合、後工程でアルコールが揮散することを防止できず、作業環境あるいは周辺環境の保全が困難となる。また、アルコール除去のために、ペレット洗浄水の温度を上げた場合、ペレットが相互に膠着しやすくなり、逆に低温での洗浄は洗浄時間が長くなって生産効率の低下の原因となる。
一方、水の含有量が多いEVOH樹脂含水組成物を用いた場合、溶融状態で切断する際に、切断後のペレットが相互に融着したり、ペレット形状が不均質になる傾向があり、逆に水の含有量が少ない場合には、EVOH樹脂含水組成物の流動性が不足し、ペレットの生産性が低下する傾向にある。
ペレット製造用EVOH樹脂含水組成物の含水率を調整する方法としては特に限定しないが、含水率を上げるためには、樹脂に水をスプレーする方法、樹脂を水中に浸漬させる方法、樹脂を水蒸気と接触させる方法などを採用できる。含水率を下げるためには、適宜乾燥すればよく、たとえば流動式熱風乾燥機および/または静置式熱風乾燥機を用いて乾燥することができる。乾燥斑を低減するという観点から流動式熱風乾燥機を使用することが好ましい。さらに、熱劣化を抑制する観点から、乾燥温度を120℃以下とすることが好ましい。
ケン化後のEVOH樹脂溶液は、通常アルコールを多量に含む溶液として得られるが、ケン化後のEVOH樹脂溶液を水蒸気と接触させることにより、アルコールの含有量の少ないEVOH含水組成物を容器から導出し、ペレット製造用原料として用いることができる。
EVOH樹脂含水組成物をペレット原料として押出機に投入する場合、押出機内でのEVOH樹脂含水組成物の温度は、70〜170℃が好ましく、特に好ましくは80℃以上、更に好ましくは90℃以上で170℃以下である。EVOH樹脂含水組成物の温度が70℃未満の場合は、EVOH樹脂が完全に溶融しないおそれがあり、170℃を超える場合は、EVOHが熱劣化を受けやすくなるおそれがある。なお、樹脂組成物の温度は、押出機シリンダーに設置した温度センサーにより押出機先端部吐出口付近で検出した温度をいう。
使用する押出機は特に限定しないが、ペレットの取扱い容易性の観点から、ノズルの口径(直径)は、1〜10mmが好ましく、特に好ましくは2〜5mmである。
カッター刃の枚数は、2〜8枚が好ましく、特に好ましくは3〜6枚である。
カッター刃は、押出機のダイスの吐出口に接するように取り付けられることが好ましく、よって、ダイス−カッター間距離は0mmであるが、0.01〜0.2mm程度の距離があってもよい。
カッター刃の回転数は、500〜2500rpmが好ましく、特に好ましくは1200〜2000rpmであり、更に好ましくは1500〜1900rpmである。かかる数値が上記範囲内である場合、本発明の成形方法に用いる成形材料がより効率よく得られる傾向がある。
カッター刃の周速は、1〜10m/秒が好ましく、特に好ましくは3.5〜8m/秒である。かかる数値が上記範囲内である場合、本発明の成形方法に用いる成形材料がより効率よく得られる傾向がある。
なお、樹脂のダイスからの吐出線速度は、10〜200m/秒が好ましく、特に好ましくは50〜200m/秒であり、更に好ましくは100〜180m/秒である。かかる数値が上記範囲内である場合、本発明の成形方法に用いる成形材料がより効率よく得られる傾向がある。
なお、ペレットのサイズ、形状は、上記のノズルの口径、カッター刃の枚数、カッター刃の回転数等を適宜調節することにより、調整することができる。
ダイスから押し出されるEVOH樹脂含水組成物、すなわち溶融状態にあるEVOH樹脂は、冷却固化する前にカットされる(ホットカット方式)。ホットカット方式は、大気中でカット(空中カット方式)、冷却水で満たされたカッター設置容器内に押出され、冷却水中でカット(水中カット方式)のいずれでもよいが、水中カット方式が好ましい。水中カット方式は、例えば、アンダーウォーターペレタイジング装置を用いて行うことができる。
冷却水は、水に限定しない。水/アルコール混合液;ベンゼン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジプロピルエーテル等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル等の有機エステル類なども用いることができる。これらのうち、取扱い性が容易という点から、水、または水/アルコール混合溶液が用いられる。水/アルコール混合溶液において、水/アルコール(重量比)は通常90/10〜99/1である。なお、上記アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコールを用いることができ、工業上、メタノールが好ましく用いられる。
水中カット方式における冷却水の温度は、溶融状態で押し出されたEVOH樹脂が瞬時に固化(凝固)しない程度の温度であり、カット前に冷却水と接触する場合には、冷却水の温度は−20〜50℃とすることが好ましく、特に好ましくは−5〜30℃である。
(2−2)乾燥EVOH樹脂ペレットを原料として用いる場合
本発明の成形方法で用いられる成形材料を構成するEVOH樹脂ペレットの原料として、乾燥EVOH樹脂ペレット(通常、含水率が0.5重量%以下)を用いる場合、乾燥EVOH樹脂ペレットを押出混練機に投入し、溶融押出しする。
原料として用いる乾燥EVOH樹脂ペレットのサイズ、形状は特に限定しない。
押出混練機内におけるEVOH樹脂の温度は、EVOH樹脂含水組成物の場合よりも高温に設定する必要がある。具体的には、150〜300℃が好ましく、特に好ましくは200〜285℃であり、更に好ましくは240〜270℃である。設定温度が150℃未満の場合は、EVOH樹脂ペレットが完全に溶融しない傾向にある。逆に、EVOH樹脂温度が300℃を超える場合、EVOH樹脂が熱劣化を受けやすくなる傾向がある。樹脂温度は、押出機シリンダーに設置した温度センサーにより押出機先端部吐出口付近で検出した温度をいう。
使用する押出機は特に限定しないが、ペレットの取扱いの容易性の観点から、ノズルの口径(直径)は、1.0〜5.0mmが好ましく、特に好ましくは2.0〜3.5mmφである。
カッター刃の枚数は、2〜8枚が好ましく、特に好ましくは3〜6枚である。
カッター刃は、押出機のダイスの吐出口に接するように取り付けられることが好ましく、よって、ダイス−カッター間距離は0mmであるが、0.01〜0.2mm程度の距離があってもよい。
カッター刃の回転数は、50〜2500rpmが好ましく、特に好ましくは1000〜2300rpmであり、更に好ましくは1200〜2000rpmであり、殊更に好ましくは1500〜1900rpmである。かかる数値が上記範囲内である場合、本発明の成形方法に用いる成形材料がより効率よく得られる傾向がある。
カッター刃の周速は、1〜10m/秒が好ましく、特に好ましくは3.5〜8m/秒である。かかる数値が上記範囲内である場合、本発明の成形方法に用いる成形材料がより効率よく得られる傾向がある。
なお、樹脂のダイスからの吐出線速度は、10〜200m/秒が好ましく、特に好ましくは50〜200m/秒であり、更に好ましくは100〜180m/秒である。かかる数値が上記範囲内である場合、本発明の成形方法に用いる成形材料がより効率よく得られる傾向がある。
なお、ペレットの形状は、上記のノズルの口径、カッター刃の枚数、カッター刃の回転数等を適宜調節することにより、調整することができる。
EVOH樹脂含水組成物を原料として用いる場合と同様に、溶融状態でのカットは、空中カット方式、水中カット方式のいずれを採用してもよいが、水中カット方式が好ましい。水中カット方式における冷却水としては、EVOH樹脂含水組成物を原料として用いる場合に列挙したような冷却水を用いることができる。ただし、乾燥EVOH樹脂ペレットを原料とする場合、EVOH樹脂含水組成物を原料として用いる場合よりも凝固しやすいことから、水中カット方式における冷却水の温度は、EVOH樹脂含水組成物を原料とする場合よりも高く、0〜90℃が好ましく、特に好ましくは20〜70℃である。本発明の成形方法に用いる成形材料においては、カット直後の柔軟性の高いペレットを遠心分離機で固液分離する場合、生産効率が向上する傾向がある。
以上のようにして得られたペレットは、水洗することが好ましい。特に、EVOH樹脂含水組成物を原料として得られるペレットでは、通常、ケン化時に使用する触媒の残渣であるアルカリ金属塩を含んでいることが多いので、かかるペレットの場合、最終的に得られる成形品についての着色などの品質低下を防止するために、通常、水洗される。
水洗は、10〜60℃の水槽中で実施される。例えば、EVOH樹脂ペレット100重量部に対して200〜1000重量部(特に好ましくは300〜600重量部)の水で、20〜50℃(特に好ましくは25〜35℃)で、0.5〜5時間、1〜5回(特に好ましくは1回)実施することが好ましい。このような水洗により、EVOH樹脂中の炭素数が5以下のアルコール、酢酸、酢酸ナトリウム含有量が調整され、また、オリゴマーや不純物も除去することができる。
水洗により、EVOH樹脂ペレット100重量部に対して、通常、炭素数が5以下のアルコールを0.0001〜1重量部、酢酸を0.01〜1重量部、酢酸ナトリウムを0.01〜1重量部に調整することができる。
水洗後、必要に応じて、EVOH樹脂ペレットを、添加物の水溶液と接触させる。
添加物としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸類またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛塩などの塩;または、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸類、またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛塩などの塩等の熱安定剤が挙げられる。
これらのうち、特に、酢酸、ホウ酸およびその塩を含むホウ素化合物、酢酸塩、リン酸塩を添加することが好ましい。
かかる添加物の水溶液と接触させることにより、前記EVOH樹脂ペレット中に添加物を含有させ、溶融成形時の熱安定性等の各種物性を向上させることができる。
添加物の水溶液と接触させる方法としては、3%以下(特に好ましくは0.3〜1.5%)の添加物の水溶液を、EVOH樹脂ペレット100重量部に対して200〜1000重量部(特に好ましくは300〜600重量部)使用して、10〜80℃(特に好ましくは20〜60℃、更に好ましくは30〜40℃)で、0.5〜5時間、1〜3回(特に好ましくは1回)実施される。
添加物の水溶液と接触させる操作により、EVOH樹脂ペレット100重量部に対して、通常、酢酸を0.001〜1重量部、ホウ素化合物を、ホウ素換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で0.001〜1重量部、酢酸塩やリン酸塩(リン酸水素塩を含む)を、金属換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で0.0005〜0.1重量部に調整することが好ましい。
以上のようにして、各成分の濃度を調整した含水EVOH樹脂ペレットを乾燥する。乾燥後のEVOH樹脂ペレットの含水率は、1重量%以下が好ましく、特に好ましくは0.5重量%以下とされる。
かかる乾燥方法として、種々の乾燥方法を採用することが可能であり、例えば、遠心脱水機を用いる方法、空送中に水を切る方法、静置乾燥法、流動乾燥法等が挙げられ、幾つかの乾燥方法を組み合わせた多段階の乾燥工程を採用することも可能である。
このようにして得られたEVOH樹脂ペレットに、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲において、一般にEVOH樹脂に配合する配合剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤などを配合してもよい。
<成形材料の用途>
以上のような構成を有する成形材料は、押出し安定性に優れるので、EVOH樹脂成形品を製造するための溶融成形材料として好ましく用いられる。
また当該成形材料は、溶融成形、特にフィルム、シート、繊維などの溶融押出し成形用材料として好適に用いることができる。かかる溶融成形方法としては、押出成形法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法が主として採用される。
使用する成形機の条件、種類は特に限定しないが、通常は押出機を用いる。押出機の溶融可塑化部は、スクリュ式、プランジャ式のいずれを用いることもできるが、好ましくはスクリュ式である。押出機は縦型、横型のいずれでもよく、シングルスクリュタイプ、ツインスクリュタイプのいずでもよい。また、スクリュのL/D(スクリュ長さ/スクリュ径)、圧縮比(C)も特に限定しないが、L/Dは20〜35が好ましく、特に好ましくは25〜30であり、Cは1.5〜8が好ましく、特に好ましくは2〜5の範囲内から選択される。
溶融成形温度は、通常150〜300℃の範囲から選択される。
なお、押出機のスクリュの供給部におけるバレルの設定温度は、170℃以下であることが好ましく、特に好ましくは110〜150℃であり、更に好ましくは110〜130℃である。また、スクリュの供給部に対応するバレルが複数ある場合は、スクリュ供給部に対応する複数のバレルの設定温度の最小値が上記温度であればよい。
なお、本発明の成形方法では、例えば押出機のスクリュ回転数が低く、スクリュと成形材料との間の摩擦が発生しやすい様な場合であってもフィード性が良好となる。したがって押出機のスクリュ回転数は、10〜100rpmが好ましく、特に好ましくは20〜90rpmであり、更に好ましくは30〜60rpmである。
成形によりフィルム、シートは、そのまま各種用途に用いることもできるが、通常はさらに強度を上げたり他の機能を付与したりするために他の基材と積層して積層体として用いられる。本発明の成形方法を用いて得られたEVOH樹脂フィルム、シートまたはその積層体は、優れたガスバリア性に基づいて、食品包装材料、工業薬品包装材料、農薬包装材料などの包装材料として用いられる。また、EVOH樹脂フィルム、シートまたはその積層体は、さらにカップやボトルなどに二次成形してもよい。
積層体に用いられる他の基材としては熱可塑性樹脂が有用である。熱可塑性樹脂としては例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン類、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のポリオレフィン類、これらポリオレフィン類を不飽和カルボン酸またはそのエステルでグラフト変性したグラフト化ポリオレフィン類、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂(共重合ポリアミドも含む)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等のハロゲン化ポリオレフィン、芳香族または脂肪族ポリケトン、更にこれらを還元して得られるポリアルコール類等が挙げられるが、積層体の物性(特に強度)等の実用性の点から、ポリオレフィン系樹脂やポリアミド系樹脂が好ましく、特にはポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく用いられる。
これら基材樹脂には、本発明の趣旨を阻害しない範囲において、従来知られているような酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、核材、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、ワックス等を含んでいても良い。
本発明の成形方法による樹脂組成物を他の基材と積層するときの積層方法は公知の方法にて行うことができる。例えば、樹脂組成物のフィルム、シート等に他の基材を溶融押出ラミネートする方法、逆に他の基材に該樹脂を溶融押出ラミネートする方法、該樹脂と他の基材とを共押出する方法、該樹脂(層)と他の基材(層)とを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法、他の基材上に該樹脂の溶液を塗工してから溶媒を除去する方法等が挙げられる。
これらの中でも、コストや環境の観点から考慮して共押出しする方法が好ましい。本発明の成形方法を用いる場合であっても、他の熱可塑性樹脂との押出し成形に適用することができる。本発明の成形方法はフィルム成形性に優れているので、すなわち溶融押出しされるフィルム幅の変動等が抑制されているので、他の熱可塑性樹脂との溶融共押出しに適用した多層構造体の製造に好適に利用することができる。
積層体の層構成は、本発明の成形方法に由来するEVOH樹脂層をA(A1、A2、…)、熱可塑性樹脂層をB(B1、B2、…)とするとき、A/Bの二層構造のみならず、B/A/B、A/B/A、A1/A2/B、A/B1/B2、B2/B1/A/B1/B2、B2/B1/A/B1/A/B1/B2等任意の組み合わせが可能である。また、該積層体を製造する過程で発生する端部や不良品当等を再溶融成形して得られる、該EVOH樹脂と熱可塑性樹脂の混合物を含むリサイクル層をRとするとき、B/R/A、B/R/A/B、B/R/A/R/B、B/A/R/A/B、B/R/A/R/A/R/B等とすることも可能である。
上記の如き積層体は、更なる物性改善のために、加熱延伸処理が施すことが好ましい。加熱延伸処理等については、公知の延伸方法を採用することができる。
延伸方法としては、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、深絞成形、真空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は80〜170℃が好ましく、特に好ましくは100〜160℃程度の範囲から選ばれる。
延伸処理後、熱固定を行うことが好ましい。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィルムを、緊張状態を保ちながら80〜170℃(特に好ましくは100〜160℃)で2〜600秒間程度熱処理を行う。
積層フィルムを、生肉、加工肉、チーズ等を熱収縮包装する用途に用いる場合は、延伸後の熱固定は行わず製品フィルムとし、上記生肉、加工肉、チーズ等を該フィルムに収納して、50〜130℃(特に好ましくは70〜120℃)で2〜300秒程度の熱処理を行って、該フィルムを熱収縮させて密着包装する。
積層体の形状としては特に限定されず、フィルム、シート、テープ、ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示される。積層体は必要に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液または溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
<EVOH樹脂ペレットの製造>
(1)実施例のEVOH樹脂ペレット
エチレン含有量29モル%、鹸化度99.7モル%のEVOH樹脂の水/メタノール混合溶液(水/メタノール=40/60(重量比)、EVOH樹脂濃度45%)を原料として用いた。かかる含水EVOH樹脂を押出機に投入して溶融混錬し、該溶融物を、3個の孔(孔径2.5mm)を有するダイスより押出し、5枚の刃を有するホットカッターで切断した。この時の樹脂温度は60℃であった。カッター循環水の流量は、42リットル/分であった。この時のダイスからの吐出線速度は56.9m/分であり、カッター刃の回転数は1800rpm、周速は4.1m/秒であった。
得られたペレットを流動乾燥機内122℃で16時間乾燥することにより、実施例のEVOH樹脂ペレット群からなる成形材料を得た。かかるペレットの含水率は0.14重量%であった。得られたペレット群から20粒のペレットを取り出し、上述した手法にて長径および短径を測定し、その平均値を算出した。また、20粒のペレットについて、長径/短径比を求め、平均値および標準偏差を算出した。即ち、実施例のEVOH樹脂ペレットは、長径の平均値4.6mm、短径の平均値2.8mm、長径/短径比の平均値1.67、長径/短径比の標準偏差0.15であった。
(2)比較例のEVOH樹脂ペレット
エチレン含有量29モル%、鹸化度99.7モル%のEVOH樹脂の水/メタノール混合溶液(水/メタノール=40/60(重量比)、EVOH樹脂濃度45%)を原料として用いた。かかる含水EVOH樹脂を押出機に投入して溶融混錬し、該溶融物を、3個の孔(孔径2.5mm)を有するダイスより押出し、3枚の刃を有するホットカッターで切断した。この時の樹脂温度は60℃であった。カッター循環水の流量は、42リットル/分であった。この時のダイスからの吐出線速度は32.9m/分であり、カッター刃の回転数は900rpm、周速は2.0m/秒であった。
得られたペレットを流動乾燥機内122℃で16時間乾燥することにより、比較例のEVOH樹脂ペレット群からなる成形材料を得た。かかるペレットの含水率は0.22重量%であった。得られたペレット群から20粒のペレットを取り出し、上述した手法にて長径および短径を測定し、その平均値を算出した。また、20粒のペレットについて、長径/短径比を求め、平均値および標準偏差を算出した。即ち、比較例のEVOH樹脂ペレットは、長径の平均値3.9mm、短径の平均値3.0mm、長径/短径比の平均値1.29、長径/短径比の標準偏差0.11であった。
<成形方法>
実施例および比較例の各成形材料を押出機に投入し、下記条件で製膜し、厚み50μmのEVOH樹脂フィルムを成形した。なお、温度条件は下記表1に記載した3つの条件でそれぞれ行った。
スクリュ内径:40mm
L/D:28
スクリュ圧縮比:3.0
Tダイ:コートハンガータイプ
ダイ巾:450mm
押出機のスクリュ回転数:40rpm
押出温度(℃):C1/C2/C3/C4/H(ヘッド)/AD(アダプタ)/D(ダイス)におけるバレルの設定温度
Figure 2018039187
かかる成形方法において、スクリュの供給部におけるバレルはC1である。
<評価方法>
(フィルム幅のばらつき)
実施例および比較例の各成形材料(EVOH樹脂ペレット群)を用いて上記成形方法に従いフィルムを成形し、成形開始60分後のフィルムについて、50mmごとに計10点、フィルム幅を計測し、その計測データにおける、(a)最大値と最小値との差、(b)標準偏差を算出した。
(樹脂圧の振れ)
実施例および比較例の各成形材料(EVOH樹脂ペレット群)を用いて上記成形方法に従いフィルムを成形し、成形開始40分後から60分後の押出機内各部の樹脂圧を1秒間隔で計測し、その計測データにおける標準偏差を算出した。樹脂圧の標準偏差の値が大きい方が、樹脂圧の振れが大きいことを示す。
押出機内の樹脂圧は、スクリュ端部から進行方向に向かって、距離L1〜L10進んだ第1〜第10測定位置10か所でそれぞれ測定した。
第1測定位置:距離L1=10×D(スクリュ径)
第2測定位置:距離L2=12×D
第3測定位置:距離L3=14×D
第4測定位置:距離L4=16×D
第5測定位置:距離L5=18×D
第6測定位置:距離L6=20×D
第7測定位置:距離L7=22×D
第8測定位置:距離L8=24×D
第9測定位置:距離L9=26×D
第10測定位置:距離L10=28×D
そして、第1〜第10測定位置で測定した樹脂圧の標準偏差PS1〜PS10をそれぞれ算出した。
<評価結果>
(フィルム幅のばらつき)
Figure 2018039187
参考例1および2は、スクリュの供給部におけるバレルの設定温度が180℃における溶融押出成形を実施したものである。参考例1および2では、共にフィルム幅の最大値−最小値が低い値であり、かつその標準偏差も小さく良好な結果となった。これにより、通常行われている設定温度における溶融押出成形においては、長径/短径比の平均値の値によらず、安定した成形が可能であることがわかる。
これに対してスクリュの供給部におけるバレルの設定温度が120℃における溶融押出成形を実施した実施例1、および設定温度が150℃における溶融押出成形を実施した実施例2では、比較例1および2に比べて、フィルム幅の最大値−最小値の値が小さく、フィルム幅の標準偏差も小さい。このことから、真球に比べて比較的細長いオーバル状のペレット群を成形材料として用いた実施例1および2の方が、真球に近いペレット群を成形材料として用いた比較例1および2に比べて、フィルム幅のばらつきが小さいことがわかる。
(樹脂圧の振れ)
Figure 2018039187
参考例1および2は、いずれの計測位置においても比較的低い値となり、通常行われている設定温度における溶融押出成形においては、長径/短径比の平均値の値によらず、安定した成形が可能であることがわかる。
これに対して、スクリュの供給部におけるバレルの設定温度が120℃における溶融押出成形を実施した実施例1、および設定温度が150℃における溶融押出成形を実施した実施例2では、比較例1および2に比べて、すべての測定位置において樹脂圧の標準偏差PS1〜PS10が小さい。このことから、真球に比べて比較的細長いオーバル状のペレット群を成形材料として用いた実施例1および2の方が、真球に近いペレット群を成形材料として用いた比較例1および2に比べて、樹脂圧の振れが小さいことがわかる。
以上のことから、実施例1および2は、比較例1および2に比べて、バレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する際の押出し安定性に優れるので、フィッシュアイを抑制して品質の高い成形品を得ることができる。
本発明の成形方法は、バレルの設定温度を低下させて溶融押出成形する際の押出し安定性に優れるので、フィッシュアイを抑制して品質の高い成形品を成形する際に好ましく用いられる。
a 長径(ペレットの最大外径)
b 断面の最大径
c 短径(断面の最小径)
F 断面
P ペレット

Claims (4)

  1. エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット群からなる成形材料を、押出機に供給し、加熱されたバレル内にてスクリュで搬送しながら溶融し、前記バレルの先端から溶融材料を押し出して成形品を成形するエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法であって、
    前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット群を構成する各ペレットは、断面がオーバル形のペレットであり、ペレットの最大外径を長径とし、該長径に垂直な断面のうち最大面積の断面における最小径を短径としたとき、長径/短径比の平均値が1.6以上であり、
    前記スクリュの供給部におけるバレルの設定温度が、170℃以下であることを特徴とするエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法。
  2. 前記ペレットの含水率が0.5重量%以下であることを特徴とする請求項1記載のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法。
  3. 前記長径の平均値が1.6〜10mmであり、前記短径の平均値が1〜10mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法。
  4. 前記スクリュの回転数が、10〜100rpmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の成形方法。

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