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JP2018037558A - 積層体の製造方法、仮接着用組成物、仮接着膜 - Google Patents

積層体の製造方法、仮接着用組成物、仮接着膜 Download PDF

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Abstract

【課題】2つの基板を仮接着膜で貼り合わせて積層体を製造するに際し、作業効率に優れ、かつ、均一な仮接着膜が形成可能な積層体の製造方法、ならびに、仮接着用組成物および仮接着膜を提供する。【解決手段】積層体の製造方法は、第1の基板2、仮接着膜33および第2の基板6が順に互いに隣接している構造を有する積層体の製造方法であって、第1の基板またはモールド型の一方の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面に、モールド型または第2の基板を適用する工程と、仮接着用組成物にエネルギーを付与して、仮接着膜を形成する工程とを、順に含み、仮接着用組成物が、離型剤を含み、かつ、25℃、101,300Paにおいて粉状または粒状である。【選択図】図1

Description

本発明は、積層体の製造方法、仮接着用組成物および仮接着膜に関する。
集積回路(IC)や大規模集積回路(LSI)などの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、デバイスウェハ上に多数のICチップが形成され、ダイシングにより個片化される。
電子機器の更なる小型化および高性能化のニーズに伴い、電子機器に搭載されるICチップについても更なる小型化および高集積化が求められているが、デバイスウェハの面内方向における集積回路の高集積化は限界に近づいている。
ICチップ内の集積回路から、ICチップの外部端子への電気的な接続方法としては、従来より、ワイヤーボンディング法が広く知られているが、ICチップの小型化を図るべく、近年、デバイスウェハに貫通孔を設け、外部端子としての金属プラグを、貫通孔内を貫通するように集積回路に接続する方法(いわゆる、シリコン貫通電極(TSV)を形成する方法)が知られている。しかしながら、シリコン貫通電極を形成する方法のみでは、上記した近年のICチップに対する更なる高集積化のニーズに充分応えられるものではない。
以上を鑑み、ICチップ内の集積回路を多層化することにより、デバイスウェハの単位面積当たりの集積度を向上させる技術が知られている。しかしながら、集積回路の多層化は、ICチップの厚みを増大させるため、ICチップを構成する部材の薄型化が必要である。このような部材の薄型化としては、例えば、デバイスウェハの薄型化が検討されており、ICチップの小型化につながるのみならず、シリコン貫通電極の製造におけるデバイスウェハの貫通孔製造工程を省力化できることから、有望視されている。また、パワーデバイスやイメージセンサーなどの半導体デバイスにおいても、上記集積度の向上やデバイス構造の自由度向上の観点から、薄型化が試みられている。
デバイスウェハとしては、約700〜900μmの厚さを有するものが広く知られているが、近年、ICチップの小型化等を目的に、デバイスウェハの厚さを200μm以下となるまで薄くすることが試みられている。
しかしながら、厚さ200μm以下のデバイスウェハは非常に薄く、これを基板とする半導体デバイス製造用部材も非常に薄いため、このような部材に対して更なる処理を施したり、あるいは、このような部材を単に移動したりする場合等において、部材を安定的に、かつ、損傷を与えることなく支持することは困難である。
上記のような問題を解決すべく、薄型化前のデバイスウェハとキャリア基板とを仮接着用組成物により一時的に固定(仮接着)し、デバイスウェハの裏面を研削して薄型化した後に、デバイスウェハからキャリア基板を剥離(脱離)させる技術が知られている。
例えば、特許文献1には、基材層および接着剤層を有する接着シートにおける上記接着剤層上で、導体と結線されている半導体素子に、封止樹脂による封止を少なくとも行う半導体装置の製造工程に使用される半導体装置製造用接着シートであって、上記接着シートの接着剤層が、芳香族ビニル化合物重合体ブロックと共役ジエン系化合物重合体ブロックを有するブロック共重合体および/またはその水添物を含有しており、かつゲル分率が50質量%以上になるように架橋されている半導体装置製造用接着シートが開示されている。
特開2004−75853号公報
ここで、特許文献1では、仮接着用組成物が、接着剤溶液として調製されている。液状の仮接着用組成物には、種々のメリットがあり、広く活用されている。しかしながら、液状の仮接着用組成物を用いると、例えば、キャリアウェハの表面に仮接着用組成物を層状に適用し、溶剤成分を乾燥させた後、硬化させて仮接着膜を形成し、さらに、デバイスウェハを貼り合わせる工程が必要になる。そのため、さらなる作業効率の向上が求められている。また、液状の仮接着用組成物をキャリアウェハ等の表面に層状に塗布すると、層状の仮接着用組成物膜の端部にエッジビード(端部の盛り上がり)が形成されてしまう場合がある。
本発明はかかる課題を解決することを目的とするものであって、2つの基板を仮接着膜で貼り合わせて積層体を製造するに際し、作業効率に優れ、かつ、均一な仮接着膜が形成可能な積層体の製造方法、ならびに、仮接着用組成物および仮接着膜を提供することを目的とする。
上記課題のもと、本発明者が検討を行った結果、下記手段<1>により、好ましくは<2>〜<18>により、上記課題は解決された。
<1>第1の基板、仮接着膜および第2の基板が上記順に互いに隣接している構造を有する積層体の製造方法であって、第1の基板またはモールド型の一方の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面に、モールド型または第2の基板を適用する工程と、上記仮接着用組成物にエネルギーを付与して、仮接着膜を形成する工程とを、上記順に含み、上記仮接着用組成物が、離型剤を含み、かつ、25℃、101,300Paにおいて粉状または粒状である、積層体の製造方法。
<2>上記エネルギーの付与が加熱を含む、<1>に記載の積層体の製造方法。
<3>上記エネルギーの付与が圧力の印加を含む、<1>または<2>に記載の積層体の製造方法。
<4>上記仮接着用組成物が樹脂を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の積層体の製造方法。
<5>上記離型剤が、フッ素原子およびケイ素原子の少なくとも一方を含む、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の積層体の製造方法。
<6>上記仮接着用組成物が、酸化防止剤を含む、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の積層体の製造方法。
<7>上記第1の基板の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面に上記第2の基板を適用した後に、上記仮接着用組成物にエネルギーを付与して、仮接着膜を形成する、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の積層体の製造方法。
<8>上記仮接着膜の形成と第1の基板と第2の基板の仮接着を、ボンダー装置を用いて同一プロセス内で行う、<7>に記載の積層体の製造方法。
<9>上記第1の基板の表面に仮接着用組成物を適用し、上記仮接着用組成物の表面にモールド型を適用するか、あるいは、上記モールド型の表面に仮接着用組成物を適用し、上記仮接着用組成物の表面に上記第2の基板を適用することを含み、さらに、上記仮接着膜を形成した後、上記モールド型を剥離し、上記モールド型を剥離した側の仮接着膜の表面に、上記第2の基板または上記第1の基板を適用する、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の積層体の製造方法。
<10>上記モールド型が、上記仮接着用組成物と接触する側の面に凹部および凸部の少なくとも一方を有する、<9>に記載の積層体の製造方法。
<11>離型剤を含み、かつ、25℃、101,300Paにおいて粉状または粒状である、仮接着用組成物。
<12>上記仮接着用組成物が、さらに、樹脂を含む、<11>に記載の仮接着用組成物。
<13>上記樹脂がスチレン系エラストマーを含む、<12>に記載の仮接着用組成物。
<14>上記離型剤が、フッ素原子およびケイ素原子の少なくとも一方を含む、<11>〜<13>のいずれか1つに記載の仮接着用組成物。
<15>上記仮接着用組成物が、酸化防止剤を含む、<11>〜<14>のいずれか1つに記載の仮接着用組成物。
<16>離型剤と樹脂を含む仮接着膜であって、上記仮接着膜は、表面に凹部および凸部の少なくとも一方を有し、かつ、平均厚さが5〜500μmである仮接着膜。
<17>上記仮接着膜が、<11>〜<15>のいずれか1つに記載の仮接着用組成物を硬化してなる、<16>に記載の仮接着膜。
<18><1>〜<10>のいずれか1つに記載の積層体の製造方法を含む、半導体装置の製造方法。
本発明により、2つの基板を仮接着膜で貼り合わせて積層体を製造するに際し、作業効率に優れ、かつ、均一な仮接着膜が形成可能な積層体の製造方法、ならびに、仮接着用組成物および仮接着膜を提供可能になった。
本発明の積層体の製造方法の第1の実施形態を示す概略図である。 本発明の積層体の製造方法の第2の実施形態を示す概略図である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書中における「活性光線」または「放射線」は、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を含むものを意味する。
本明細書において「露光」とは、特に断らない限り、光を用いた露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線を用いた描画も露光に含める。また、露光に用いられる光としては、一般的に、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等の活性光線または放射線が挙げられる。
本明細書において、全固形分とは、組成物の全成分から溶剤を除いた成分の総質量をいう。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートを表し、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルを表し、「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル」および「メタクリロイル」を表す。
本明細書において、重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン換算値として定義される。本明細書において、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、例えば、HLC−8220(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel Super AWM―H(東ソー(株)製、内径(ID)6.0mm×15.0cm)を用い、溶離液として10mmol/L リチウムブロミドNMP(N−メチルピロリドン)溶液を用いることによって求めることができる。
なお、以下に説明する実施の形態において、既に参照した図面において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略化する。
積層体の製造方法
本発明の積層体の製造方法は、第1の基板、仮接着膜および第2の基板が上記順に互いに隣接している構造を有する積層体の製造方法であって、第1の基板またはモールド型の一方の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面に、モールド型または第2の基板を適用する工程と、上記仮接着用組成物にエネルギーを付与して、仮接着膜を形成する工程とを、上記順に含み、上記仮接着用組成物が、離型剤を含み、かつ、25℃、101,300Paにおいて粉状または粒状であることを特徴とする。
このように粉状または粒状の仮接着用組成物を用いることにより、溶剤を主成分とする仮接着用組成物とは異なり、塗布および乾燥して、仮接着膜を形成する必要がない。さらに、仮接着膜を塗布で製造すると、エッジ部にエッジビードができやすいが、粉状または粒状の仮接着用組成物を用いることにより、エッジビードの発生を抑制できる。
さらに、本発明の積層体の製造方法では、仮接着膜の表面に容易に凹部または凸部を形成することができるので、凹凸部を有するデバイスウェハをキャリア基板に仮固定する場合に好ましい。
エネルギーの付与手段としては、後述する第1の実施形態または第2の実施形態で挙げられるものが例示される。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に従って説明する。本発明が図面に記載の実施形態に限定されないことは言うまでもない。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態の製造方法は、第1の基板の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面に、第2の基板を適用した後に、仮接着用組成物にエネルギーを付与して、仮接着膜を形成する。さらに、仮接着膜の形成と第1の基板と第2の基板の仮接着を、ボンダー装置を用いて同一プロセス内で行うことが好ましい。
以下、図1に従って、第1の実施形態について、詳細に説明する。
図1(1)〜(4)は、第1の基板と第2の基板を仮接着膜で仮接着(ボンディング)して、積層体を製造する工程を示している。図1(5)〜(8)は、得られた積層体を加工する工程を示している。
<<ボンディング>>
図1(1)では、ボンダー装置(一部のみ図示、以下同じ)1に、第1の基板2が設けられ、仮接着用組成物3が、第1の基板2の上に置かれる。仮接着用組成物3は、第1の基板2の表面に、枠4などで囲いを設けた上で、置かれることが好ましい。仮接着用組成物3を第1の基板の表面に置くには、ふるいなどを用いて、仮接着用組成物3が均一な厚さとなるように散布することが好ましい。仮接着用組成物3を均一な厚さとなるように置くことにより、より均一な、仮接着膜が得られやすい。ここでの仮接着用組成物3(層状に適用した粉状または粒状)の平均厚さは、仮接着用組成物の形状により異なるが、組成物を基板表面に置いた状態での隙間(空隙)と固形分の体積比率が50%:50%の場合、0.02〜0.4mmが好ましく、0.06〜0.30mmがより好ましい。本実施形態の方法は、特に、仮接着用組成物3の平均厚さが0.1〜0.2mm程度の場合に有益である。
第1の基板2は、キャリア基板であってもよいし、デバイスウェハであってもよいが、キャリア基板が好ましい。また、詳細を後述する他の基板であってもよい。第1の基板をキャリア基板とすることにより(デバイスウェハ上のデバイスを破損する確率をより効果的に低減することができる。
図1(1)に示すように、仮接着用組成物3を層状にした後、枠4を取り除き、図1(2)に示すように、仮接着用組成物より高い位置のエッジ部の少なくとも一部にスペーサー(図示せず)を挿入することが好ましい。このような構成とすることにより、第1の基板上の仮接着用組成物と第2の基板6が加圧前に接触することを防止できるため、仮接着用組成物の一部がエッジからこぼれて散乱することや、仮接着用組成物の一部が第2の基板に加圧前に付着して膜厚ムラが発生することをより効果的に抑制できる。
以上の記載では、枠4を取り除いたが、枠4の高さをボンディング後の仮接着膜の厚みより低くしておけば、取り除かなくても良い。
次いで、図1(3)に示すように、第2の基板6を、仮接着用組成物3の表面に設ける。第2の基板6は、第1の基板2がキャリア基板の場合は、デバイスウェハが好ましい。第2の基板6として、デバイスウェハを設ける場合、デバイスウェハ表面のバンプ等の凹部または凸部が、仮接着用組成物3に接するように設けられる。尚、本発明における凹部とは、例えば、くぼみが最も深い部分の深さが、5μm以上であることをいう。また、凸部とは、例えば、突出部の最も高い部分の高さが、5μm以上であることをいう。
次いで、図1(4)に示すように、エネルギーが付与される。エネルギーとしては、加熱および圧力の印加が例示され、加熱および圧力の印加の両方が行われることが好ましい。加熱温度は、仮接着用組成物に含まれる成分にもよるが、例えば、100〜300℃であり、加熱時間は、例えば、30秒〜30分である。圧力は、例えば、5〜50kNであり、圧力の付加時間は、例えば、30秒〜30分である。圧力の印加は、第1の基板2側および第2の基板6側から、圧力をかけて行うことが好ましい。
エネルギーが付与されることにより、例えば、仮接着用組成物3中の粉状または粒状の成分が変形して、空隙の殆どが無くなり、平坦な仮接着膜33を形成する。
仮接着膜33の平均厚さは、0.01〜0.2mmが好ましく、0.03〜0.15mmがより好ましい。本実施形態の方法は、特に、仮接着膜33の平均厚さが0.05〜0.1mm程度の場合に有益である。
エネルギーの付与は、図1(4)に示すように、ボンダー装置1内で行われることが好ましい。従来の液状の仮接着用組成物では、塗布膜を乾燥させた後、ボンディングを行っていたが、本発明では、仮接着用組成物3が粉状または粒状であるため、仮接着膜33の形成と第1の基板2と第2の基板6の仮接着を、ボンダー装置1内で行うことができる。さらに、仮接着膜33の形成と、第1の基板2と第2の基板6の仮接着を同一プロセス内で行うこともできる。同一プロセス内とは、例えば、同じエネルギー付与工程内で行えることをいう。但し、仮接着膜33の形成と、第1の基板2と第2の基板6の仮接着は、完全に同時進行する必要はない。実際、上述の図1(4)で、エネルギーが付与されると、最初は、仮接着膜33の形成が優先的に進行し、仮接着膜33の形成がある程度進んだ段階で、第1の基板2と第2の基板6の仮接着が進行する場合が多いであろう。
<<加工処理>>
上記のようにして得られた積層体は、加工されることが好ましい。加工は、通常、デバイスウェハ等の第2の基板の仮接着膜と接していない側の面に施される。加工は、機械的または化学的な処理が例示され、より具体的には、グラインディングや化学機械研磨(CMP)等の薄型化処理、化学気相成長(CVD)や物理気相成長(PVD)などの高温および真空下での処理、有機溶剤、酸性処理液や塩基性処理液などの薬品を用いた処理、めっき処理、活性光線の照射、加熱処理ならびに冷却処理などが挙げられる。
図1(5)では、積層体をグラインダーに移し、デバイスウェハの裏面(凹部または凸部が設けられていない側の面)を、グラインダーで薄型化している。薄型化した後のデバイスウェハ(加工された第2の基板66)の基材部分(凹部または凸部を有さない土台となる部分)の厚さは、50μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。下限値としては、例えば、10μmとすることができる。
<<デボンディング>>
本発明では、第2の基板6を加工した後、加工された第2の基板66の基板面の面積よりも外側にはみ出した仮接着膜を剥離液で洗浄する工程を設けてもよい。本実施形態では、デバイスウェハを薄型化した後、はみ出した仮接着膜を、剥離液を用いて除去することで、高温および真空下での処理が仮接着膜に直接施されることによる仮接着膜の変形、変質を防ぐことができる。
次に、図1(6)に示されるように、加工された第2の基板は、デボンダー装置に移動させる。通常、加工された第2の基板が下側(固定される側)となるように配置される。次いで、図1(7)に示されるように、第1の基板2と加工された第2の基板66の一方が、加工(薄型化)された積層体から、剥離される。剥離される基板は、加工(薄型化)されていない方の基板であることが好ましい。図1(7)では、キャリア基板である第1の基板2が、仮接着膜33との界面で剥離される。しかしながら、仮接着膜33と加工された第2の基板66との界面で剥離されてもよい。
剥離の方法は特に限定されるものではないが、加工されたデバイスウェハを固定し、キャリア基板を、端部から加工されたデバイスウェハに対して垂直方向に引き上げて剥離することが好ましい。このとき、剥離界面は、キャリア基板と仮接着膜の界面であることが好ましい。
次いで、図1(8)に示すように、加工された第2の基板66から仮接着膜33を除去することにより、加工された第2の基板66を得ることができる。
仮接着膜33の除去方法は、例えば、仮接着膜33をフィルム状の状態のまま剥離する方法、剥離液を用いて除去する方法(仮接着膜を剥離液で膨潤させた後に剥離除去する方法、仮接着膜に剥離液を噴射して破壊除去する方法、仮接着膜を剥離液に溶解させて溶解除去する方法等)、仮接着膜を活性光線、放射線または熱の照射により分解、または、気化して除去する方法などが挙げられる。
溶剤の使用量削減の観点からは、仮接着膜33をフィルム状の状態のまま剥離する方法(ピールオフ)が好ましい。仮接着膜33をフィルム状の状態のまま剥離除去する方法とは、剥離液を用いる等の化学的処理を行うことなく、仮接着膜をフィルム状のまま物理的な力を加えて剥離除去(ピールオフ)する方法をいう。仮接着膜をフィルム状の状態のままで剥離除去する場合、手での剥離または機械剥離が好ましい。
また、剥離液としては、仮接着膜を溶解する有機溶剤が好ましい。剥離液の詳細は、特開2015−191940号公報の段落0231〜0241の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
<<クリーニング>>
第1の基板2を加工された第2の基板66から剥離した後、洗浄してもよい。洗浄には、有機溶剤や上記剥離液が好ましく用いられる。
<<半導体装置の製造>>
加工された第2の基板66に対して、種々の公知の処理を施してもよい。例えば、薄型化加工されたデバイスウェハに各種の処理を施して、半導体装置を製造することができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態の製造方法は、第1の基板の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面にモールド型を適用するか、あるいは、モールド型の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面に上記第2の基板を適用することを含み、さらに、仮接着膜を形成した後、モールド型を剥離し、モールド型を剥離した側の仮接着膜の表面に、上記第2の基板または上記第1の基板を適用する。
第2の実施形態では、モールド型を用いて仮接着膜を形成するため、凹部および凸部の少なくとも一方を有する仮接着膜を容易に製造することができる。
以下、図2に従って、第2の実施形態について、詳細に説明する。
図2は、第1の基板の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面にモールド型を適用し、仮接着膜を形成した後、上記モールド型を剥離し、上記モールド型を剥離した側の仮接着膜の表面に、上記第2の基板を適用する工程を示す概略図である。
図2(1)〜(6)は、第1の基板と第2の基板を仮接着膜で仮接着(ボンディング)して、積層体を製造する工程を示している。図2(7)〜(10)は、得られた積層体を加工する工程を示している。
図1と共通する符号については、共通する符号番号を付与している。
<<コンプレッションモールド>>
図2(1)では、コンプレッションモールド装置7(一部のみ図示)に、第1の基板2が設置され、その上に、仮接着用組成物3が置かれる。仮接着用組成物3は、第1の基板の表面に、枠4などで囲いを設けた上で、置くことが好ましい。仮接着用組成物3を第1の基板の表面に置く際には、ふるいなどを用いて、仮接着用組成物3を均一な厚さとすることが好ましい。仮接着用組成物3を均一な厚さとなるように置くことにより、より均一な、仮接着膜が得られやすい。この状態での、仮接着用組成物3の平均厚さは、仮接着用組成物の形状により異なるが、組成物を基板表面に置いた状態での隙間(空隙)と固形分の比率が約50%:50%の場合、0.02〜0.4mmが好ましく、0.04〜0.3mmがより好ましい。本実施形態の方法は、特に、仮接着用組成物3の平均厚さが0.1〜0.2mm程度の場合に効果的である。
第1の基板は、キャリア基板であってもよいし、デバイスウェハであってもよいが、キャリア基板が好ましい。また、詳細を後述する他の基板であってもよい。第1の基板をキャリア基板とすることにより、デバイスウェハ上のデバイスを破損する確率をより効果的に低減できる。
図2(1)に示すように、コンプレッションモールド装置7内に設置された第1の基板の上に仮接着用組成物3を層状に適用した後、必要に応じ、枠4を取り除く。
その後、モールド型8を仮接着用組成物3の表面に設ける。このとき、モールド型8は、仮接着用組成物3と接触する側の面に、凹部および凸部の少なくとも一方を有してもよい。本発明では、デバイスウェハ等の表面の凹部や凸部に対応するように、モールド型の凹部および凸部を設定できる。このような構成とすると、第1の基板2と第2の基板6の仮接着をより均一に行うことができ、最終的なボンディング後の積層体(キャリアウェハ/仮接着膜/デバイスウェハ)の厚みの均一性をより向上させることができる。
次いで、図2(3)に示すように、エネルギーが付与される。エネルギーとしては、加熱および圧力の印加が例示され、加熱および圧力の印加の両方が行われることが好ましい。加熱温度は、仮接着用組成物3に含まれる成分にもよるが、例えば、100〜300℃であり、加熱時間は、例えば、30秒〜30分である。圧力は、例えば、5〜50kNであり、圧力の付加時間は、例えば、30秒〜30分である。圧力の印加は、第1の基板2側およびモールド型8側から、圧力をかけて行うことが好ましい。
エネルギーが付与されることにより、例えば、仮接着用組成物3中の粉状または粒状の成分が変形して、仮接着膜33を形成する。
エネルギーの付与は、コンプレッションモールド装置7内で、モールド型8および第1の基板2を介して行われる。コンプレッションモールド装置7は上下とも加熱機能・加圧機能を有している。このような構成とすることにより、仮接着膜33の表面に凹部および凸部の少なくとも一方を有する仮接着膜が得られる。
なお、仮接着用組成物3の主成分として熱可塑性樹脂を用いる場合、加熱して熱可塑性樹脂を溶融させ、モールド型に対応する仮接着膜33を形成した後、冷却することが好ましい。
仮接着膜33の平均厚さは、0.01〜0.2mmが好ましく、0.02〜0.15mmがより好ましい。本実施形態の方法は、特に、仮接着膜33の平均厚さが0.05〜0.1mm程度の場合に有益である。
仮接着膜33が形成された後、図2(4)に示すように、モールド型8を剥離する。得られる仮接着膜33は、その表面に、モールド型の凹部または凸部が転写された凸部または凹部を有する。
<<ボンディング>>
次いで、図2(5)および(6)に示すように、第2の基板6としてのデバイスウェハが仮接着膜33の表面に設けられる。さらに、第1の基板2としてのキャリア基板と、第2の基板6としてのデバイスウェハが仮接着膜33を介して仮接着される。仮接着は、ボンダー装置1内において行うことが好ましい。仮接着は、エネルギーを付与することによって行うことが好ましい。エネルギーとしては、加熱および圧力の印加が例示され、加熱および圧力の印加の両方が行われることが好ましい。加熱温度は、仮接着用組成物3に含まれる成分にもよるが、例えば、100〜300℃であり、加熱時間は、例えば、30秒〜30分である。圧力は、例えば、5〜50kNであり、圧力の付加時間は、例えば、30秒〜30分である。圧力の印加は、第1の基板2側および第2の基板6側から、圧力をかけて行うことが好ましい。
また、第1の基板2と仮接着膜33の積層体上に、第2の基板6を設ける前に、エッジの少なくとも一部にスペーサーを挿入しておくことが好ましい。また、加圧前に、ボンダー装置1内を真空に排気することが望ましい。さらに、スペーサーを挿入した場合は、加圧前にスペーサーを引き抜くことが必要である。これらの工程により、仮接着膜33と第2の基板6の間に空気が残りにくくなり、加熱加圧時に、仮接着膜33と第2の基板6の間にボイド(空気)が残ることを効果的に抑制できる。
<<加工処理、デボンディング、クリーニング、半導体装置の製造>>
上記のようにして得られた積層体は、加工されることが好ましい。加工は、図2の(7)〜(10)に示す工程によって行われるが、これらの詳細は、図1の(5)〜(8)に対応する説明と同様であり、好ましい範囲も同様である。
次いで、キャリア基板を、加工されたデバイスウェハから剥離した後、加工されたデバイスウェハに対して、種々の公知の処理を施し、加工されたデバイスウェハを有する半導体装置を製造することができる。
第2の実施形態では、また、モールド型の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面に第2の基板を適用することを含み、さらに、上記仮接着膜を形成した後、上記モールド型を剥離し、上記モールド型を剥離した側の仮接着膜の表面に第1の基板を適用する方法も開示する。この場合、コンプレッションモールド装置に、第1の基板の代わりに、モールド型を置き、モールド型/仮接着膜/第2の基板の積層体を製造する。上記積層体から、モールド型を剥離した後、上記モールド型が積層していた位置に、第1の基板が適用される。その他は、上述の実施形態と同様である。
<基板>
次に、第1の基板および第2の基板について述べる。第1の基板と第2の基板の好ましい実施形態の一例は、一方がデバイスウェハであり、他方が、デバイスウェハを加工する際に、デバイスウェハを保持するキャリア基板である。
デバイスウェハを支えるキャリア基板としては、シリコン基材やガラス基材を含む基板が例示される。
また、シリコン基材やガラス基材を含むキャリア基板を用いる場合、他方の基板として、メモリーデバイス、Fanoutデバイス(ロジック、ディスクリート等)、MEMSデバイス(Micro Electro Mechanical Systemsデバイス)、パワーデバイス、イメージセンサー、フレキシブルデバイス(通信、ディスプレイ等)等も用いることができる。
一方、金属基材(例えば、アルミニウム基材、銅基材、ステンレス基材等)、ガラス基材または樹脂基材(例えば、ガラスエポキシ基材、エポキシ基材、ポリカーボネート基材、BTレジン(ビスマレイミドトリアジンレジン)基材等)を含む基板と、可撓性を有するフレキシブル基材(例えば、ポリイミド基材、ポリエチレンナフタレート(PEN)基材、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材等)またはパッケージ基材(デバイス内蔵基板、デバイス実装基材等)を含む基板の組み合わせも好ましく用いることができる。
さらに、第1の基板および第2の基板の少なくとも一方には、上記各種基材の表面に、凹部および凸部の少なくとも一方を有していてもよい。例えば、シリコン基材等の基材の表面に、金属バンプ、金属ピラー、金属回路、ダイシング溝、MEMS構造、実装チップなどを有するデバイスウェハが例示される。
加えて、第1の基板および第2の基板は、上記の基材の表面に層を有していてもよい。具体的には、シリコン基材の表面に、SiN膜や酸化シリコン膜を設ける態様や、ガラス基材表面に、酸化シリコン膜を設ける態様などが例示される。これらの膜は、基材の強化膜として働く。また、シリコン基材等の基材の表面に、絶縁膜(無機絶縁膜または有機絶縁膜)、導電膜または離型層などを設ける態様なども例示される。
仮接着用組成物
本発明の仮接着用組成物は、離型剤を含み、25℃、101,300Paにおいて、粉状または粒状である。粉状または粒状の仮接着用組成物とは、微細な固体物質を主成分とすることをいう。主成分とは、仮接着用組成物のうち、最も含有量が多い成分をいい、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、一層好ましくは98質量%以上を占める成分をいう。本発明における微細な固体物質は、その最大長さの平均が1mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。例えば、市販品の粉末状の樹脂や重合性モノマーなどは、本発明における微細な固体物質に含まれる。
本発明の仮接着用組成物は、溶剤の含有量が、仮接着用組成物の10質量%以下であることが好ましい。溶剤の含有量は、さらに、仮接着用組成物の5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましく、0.5質量%以下であることが一層好ましく、0.1質量%以下であることがより一層好ましく、0.05質量%以下であることがさらに一層好ましい。
また、本発明の仮接着用組成物は、25℃、101,300Paにおいて、固体以外の成分の含有量が3質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.8質量%以下であることがさらに好ましく、0.5質量%以下であることが一層好ましく、0.1質量%以下であることがより一層好ましく、0.05質量%以下であることがさらに一層好ましい。
本発明の仮接着用組成物は、樹脂および/または熱重合性モノマーもしくはオリゴマーと、離型剤を含むことが好ましく、樹脂と離型剤を含むことがより好ましい。また、本発明の仮接着用組成物は、上記成分に加え、酸化防止剤、その他の成分を含んでいてもよい。
樹脂は、熱可塑性樹脂であっても、熱硬化性樹脂であってもよい。
本発明の仮接着用組成物の第1の実施形態は、熱可塑性樹脂と離型剤を含み、溶剤の含有量が、仮接着用組成物の1質量%以下である態様である。第1の実施形態は、上記仮接着膜の形成と第1の基板と第2の基板の仮接着を、ボンダー装置を用いて同一プロセス内で行う場合に特に適している。
本発明の仮接着用組成物の第2の実施形態は、熱硬化性樹脂および/または熱重合性モノマーと離型剤を含み、溶剤の含有量が、仮接着用組成物の1質量%以下である態様である。第2の実施形態は、コンプレッションモールド装置を用いて仮接着膜を用いる場合に、特に適している。また、第2の実施形態では、仮接着用組成物が熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。
<樹脂>
本発明で用いる仮接着用組成物は、樹脂を少なくとも1種含むことが好ましい。樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂であってもよい。
<<エラストマー>>
本発明で用いる仮接着用組成物において、樹脂はエラストマーが好ましい。樹脂としてエラストマーを使用することで、基板(キャリア基板やデバイスウェハ等の被加工基板)の微細な凹凸にも追従し、適度なアンカー効果により、接着性に優れた仮接着用組成物を形成できる。エラストマーは、1種または2種以上を併用することができる。
なお、本明細書において、エラストマーとは、弾性変形を示す高分子化合物を表す。すなわち外力を加えたときに、その外力に応じて瞬時に変形し、かつ外力を除いたときには、短時間に元の形状を回復する性質を有する高分子化合物と定義する。
本発明において、エラストマーの重量平均分子量は、2,000〜200,000が好ましく、10,000〜200,000がより好ましく、50,000〜100,000がさらに好ましい。重量平均分子量がこの範囲にあるエラストマーは、溶剤への溶解性が優れるため、キャリア基板を被加工基板から剥離した後、溶剤を用いて、被加工基板やキャリア基板の上に残存するエラストマー由来の残渣を除去する際、残渣が容易に溶剤に溶解して除去される。このため、被加工基板やキャリア基板などに残渣が残らないなどの利点がある。
本発明において、エラストマーとしては、特に限定されず、スチレン由来の繰り返し単位を含むエラストマー(ポリスチレン系エラストマー)、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリアクリル系エラストマー、シリコーン系エラストマー、ポリイミド系エラストマーなどが使用できる。特に、ポリスチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマーが好ましく、耐熱性と剥離性の観点からポリスチレン系エラストマーがさらに好ましい。
本発明において、エラストマーは、水添物であることが好ましい。特に、ポリスチレン系エラストマーの水添物が好ましい。エラストマーが水添物であると、熱安定性や保存安定性が向上する。さらには、剥離性および剥離後の仮接着用組成物の除去性が向上する。ポリスチレン系エラストマーの水添物を使用した場合、上記効果が顕著である。なお、水添物とは、エラストマーが水添された構造の重合体を意味する。
本発明において、エラストマーは、25℃から、20℃/分の昇温速度で昇温した際の5%熱質量減少温度が、250℃以上であることが好ましく、300℃以上であることがより好ましく、350℃以上であることがさらに好ましく、400℃以上であることが一層好ましい。また、上限値は特に限定はないが、例えば1000℃以下が好ましく、800℃以下がより好ましい。この態様によれば、耐熱性に優れた仮接着用組成物とすることができる。
本発明におけるエラストマーは、元の大きさを100%としたときに、室温(20℃)において小さな外力で200%まで変形させることができ、かつ外力を除いたときに、短時間で130%以下に戻る性質を有することが好ましい。
<<<ポリスチレン系エラストマー>>>
ポリスチレン系エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)ジブロック共重合体(SEP)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリスチレントリブロック共重合体(SEPS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレントリブロック共重合体(SEBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/エチレン−プロピレン)−ポリスチレントリブロック共重合体(SEEPS)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
ポリスチレン系エラストマーにおける、スチレン由来の繰り返し単位の割合は90質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、48質量%以下がさらに好ましく、35質量%以下が一層好ましく、33質量%以下がより一層好ましい。上記スチレン由来の繰り返し単位の割合の下限は、0質量%であってもよいが、10質量%以上とすることもできる。このような範囲とすることにより、基板同士を仮接着用組成物で貼り合わせてなる積層体の反りをより効果的に抑制することができる。
本発明におけるポリスチレン系エラストマーの一実施形態として、スチレン由来の繰り返し単位を全繰り返し単位中に10質量%以上55質量%以下の割合で含有するエラストマーAと、スチレン由来の繰り返し単位を全繰り返し単位中に55質量%を超えて95質量%以下の割合で含有するエラストマーBとを組み合わせて用いることが挙げられる。エラストマーAとエラストマーBとを併用することで、反りの発生を効果的に抑制できる。このような効果が得られるメカニズムは、以下によるものと推測できる。すなわち、エラストマーAは、比較的柔らかい材料であるため、弾性を有する層状の仮接着用組成物(仮接着膜)を形成しやすい。このため、仮接着用組成物を用いて基板とキャリア基板との積層体を製造し、基板を研磨して薄膜化する際に、研磨時の圧力が局所的に加わっても、仮接着用組成物(仮接着膜)が弾性変形して元の形状に戻り易い。その結果、優れた平坦研磨性が得られる。また、研磨後の、キャリア基板と被加工基板と仮接着用組成物の積層体を、加熱処理し、その後冷却しても、冷却時に発生する内部応力を仮接着用組成物(仮接着膜)によって、緩和でき、反りの発生を効果的に抑制できる。
また、上記エラストマーBは、比較的硬い材料であるため、エラストマーBを含むことで、剥離性に優れた仮接着用組成物とすることができる。
上記エラストマーAと上記エラストマーBを配合する場合の質量比は、エラストマーA:エラストマーB=1:99〜99:1が好ましく、3:97〜97:3がより好ましく、5:95〜95:5がさらに好ましく、10:90〜90:10が一層好ましい。上記範囲であれば、上述した効果がより効果的に得られる。
ポリスチレン系エラストマーは、スチレンと他のモノマーとのブロック共重合体であることが好ましく、片末端または両末端がスチレンブロックであるブロック共重合体であることがより好ましく、両末端がスチレンブロックであることが特に好ましい。ポリスチレン系エラストマーの両端を、スチレンブロック(スチレン由来の繰り返し単位)とすると、耐熱性がより向上する傾向にある。これは、耐熱性の高いスチレン由来の繰り返し単位が末端に存在することとなるためである。特に、スチレン由来の繰り返し単位のブロック部位が反応性のポリスチレン系ハードブロックであることにより、耐熱性、耐薬品性により優れる傾向にあり好ましい。加えて、このようなエラストマーは、溶剤への溶解性およびレジスト溶剤への耐性の観点からもより好ましい。
また、ポリスチレン系エラストマーは水添物であると、熱に対する安定性が向上し、分解や重合等の変質が起こりにくい。さらに、溶剤への溶解性およびレジスト溶剤への耐性の観点からもより好ましい。
ポリスチレン系エラストマーの不飽和二重結合量としては、剥離性の観点から、ポリスチレン系エラストマー1gあたり、15mmol未満であることが好ましく、5mmol未満であることがより好ましく、0.5mmol未満であることがさらに好ましい。なお、ここでいう不飽和二重結合量は、スチレン由来のベンゼン環内の不飽和二重結合の量を含まない。不飽和二重結合量は、NMR(核磁気共鳴)測定により算出することができる。
なお、本明細書において「スチレン由来の繰り返し単位」とは、スチレンまたはスチレン誘導体を重合した際に重合体に含まれるスチレン由来の構造単位であり、置換基を有していてもよい。スチレン誘導体としては、例えば、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン等が挙げられる。置換基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜5のアルコキシアルキル基、アセトキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
ポリスチレン系エラストマーの市販品としては、例えば、タフプレンA、タフプレン125、タフプレン126S、ソルプレンT、アサプレンT−411、アサプレンT−432、アサプレンT−437、アサプレンT−438、アサプレンT−439、タフテックH1272、タフテックP1500、タフテックH1052、タフテックH1062、タフテックM1943、タフテックM1911、タフテックH1041、タフテックMP10、タフテックM1913、タフテックH1051、タフテックH1053、タフテックP2000、タフテックH1043(以上、旭化成ケミカルズ(株)製)、エラストマーAR−850C、エラストマーAR−815C、エラストマーAR−840C、エラストマーAR−830C、エラストマーAR−860C、エラストマーAR−875C、エラストマーAR−885C、エラストマーAR−SC−15、エラストマーAR−SC−0、エラストマーAR−SC−5、エラストマーAR−710、エラストマーAR−SC−65、エラストマーAR−SC−30、エラストマーAR−SC−75、エラストマーAR−SC−45、エラストマーAR−720、エラストマーAR−741、エラストマーAR−731、エラストマーAR−750、エラストマーAR−760、エラストマーAR−770、エラストマーAR−781、エラストマーAR−791、エラストマーAR−FL−75N、エラストマーAR−FL−85N、エラストマーAR−FL−60N、エラストマーAR−1050、エラストマーAR−1060、エラストマーAR−1040(以上、アロン化成(株)製)、クレイトンD1111、クレイトンD1113、クレイトンD1114、クレイトンD1117、クレイトンD1119、クレイトンD1124、クレイトンD1126、クレイトンD1161、クレイトンD1162、クレイトンD1163、クレイトンD1164、クレイトンD1165、クレイトンD1183、クレイトンD1193、クレイトンDX406、クレイトンD4141、クレイトンD4150、クレイトンD4153、クレイトンD4158、クレイトンD4270、クレイトンD4271、クレイトンD4433、クレイトンD1170、クレイトンD1171、クレイトンD1173、カリフレックスIR0307、カリフレックスIR0310、カリフレックスIR0401、クレイトンD0242、クレイトンD1101、クレイトンD1102、クレイトンD1116、クレイトンD1118、クレイトンD1133、クレイトンD1152、クレイトンD1153、クレイトンD1155、クレイトンD1184、クレイトンD1186、クレイトンD1189、クレイトンD1191、クレイトンD1192、クレイトンDX405、クレイトンDX408、クレイトンDX410、クレイトンDX414、クレイトンDX415、クレイトンA1535、クレイトンA1536、クレイトンFG1901、クレイトンFG1924、クレイトンG1640、クレイトンG1641、クレイトンG1642、クレイトンG1643、クレイトンG1645、クレイトンG1633、クレイトンG1650、クレイトンG1651、クレイトンG1652(G1652MU−1000)、クレイトンG1654、クレイトンG1657、クレイトンG1660、クレイトンG1726、クレイトンG1701、クレイトンG1702、クレイトンG1730、クレイトンG1750、クレイトンG1765、クレイトンG4609、クレイトンG4610(以上、クレイトンポリマージャパン(株)製)、TR2000、TR2001、TR2003、TR2250、TR2500、TR2601、TR2630、TR2787、TR2827、TR1086、TR1600、SIS5002、SIS5200、SIS5250、SIS5405、SIS5505、ダイナロン6100P、ダイナロン4600P、ダイナロン6200P、ダイナロン4630P、ダイナロン8601P、ダイナロン8630P、ダイナロン8600P、ダイナロン8903P、ダイナロン6201B、ダイナロン1321P、ダイナロン1320P、ダイナロン2324P、ダイナロン9901P(以上、JSR(株)製)、デンカSTRシリーズ(電気化学工業(株)製)、クインタック3520、クインタック3433N、クインタック3421、クインタック3620、クインタック3450、クインタック3460(以上、日本ゼオン製)、TPE−SBシリーズ(住友化学(株)製)、ラバロンシリーズ(三菱化学(株)製)、セプトン1001、セプトン1020、セプトン2002、セプトン2004、セプトン2005、セプトン2006、セプトン2007、セプトン2063、セプトン2104、セプトン4033、セプトン4044、セプトン4055、セプトン4077、セプトン4099、セプトンHG252、セプトン8004、セプトン8006、セプトン8007、セプトン8076、セプトン8104、セプトンV9461、セプトンV9475、セプトンV9827、ハイブラー7311、ハイブラー7125、ハイブラー5127、ハイブラー5125(以上、(株)クラレ製)、スミフレックス(住友ベークライト(株)製)、レオストマー、アクティマー(以上、リケンテクノス(株)製)などが挙げられる。
<<<ポリエステル系エラストマー>>>
ポリエステル系エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ジカルボン酸またはその誘導体と、ジオール化合物またはその誘導体とを重縮合して得られるものが挙げられる。
ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸およびこれらの芳香環の水素原子がメチル基、エチル基、フェニル基等で置換された芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸、およびシクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
ジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール、脂環式ジオール、下記構造式で表される2価のフェノールなどが挙げられる。
上記式中、YDOは、炭素数2〜10のアルキレン基、炭素数4〜8のシクロアルキレン基、−O−、−S−、および−SO−のいずれかを表すか、単結合を表す。RDO1およびRDO2は各々独立に、ハロゲン原子または炭素数1〜12のアルキル基を表す。pdo1およびpdo2はそれぞれ独立に、0〜4の整数を表し、ndo1は、0または1を表す。
2価のフェノールの具体例としては、ビスフェノールA、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、レゾルシンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上併用して用いてもよい。
また、ポリエステル系エラストマーとして、芳香族ポリエステル(例えば、ポリブチレンテレフタレート)部分をハードセグメント成分に、脂肪族ポリエステル(例えば、ポリテトラメチレングリコール)部分をソフトセグメント成分にしたマルチブロック共重合体を用いることもできる。マルチブロック共重合体としては、ハードセグメントとソフトセグメントとの種類、比率、および分子量の違いによりさまざまなグレードのものが挙げられる。具体例としては、ハイトレル(東レ・デュポン(株)製)、ペルプレン(東洋紡(株)製)、プリマロイ(三菱化学(株)製)、ヌーベラン(帝人(株)製)、エスペル1612、1620(以上、日立化成工業(株)製)などが挙げられる。
<<<ポリオレフィン系エラストマー>>>
ポリオレフィン系エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等の炭素数2〜20のα−オレフィンの共重合体などが挙げられる。例えば、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等が挙げられる。また、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブタジエン、イソプレンなどの炭素数2〜20の非共役ジエンとα−オレフィンの共重合体などが挙げられる。また、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体にメタクリル酸を共重合したカルボキシ変性ニトリルゴムが挙げられる。具体的には、エチレン・α−オレフィンの共重合体ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム、プロピレン・α−オレフィンの共重合体ゴム、ブテン・α−オレフィンの共重合体ゴムなどが挙げられる。
市販品として、ミラストマー(三井化学(株)製)、サーモラン(三菱化学(株)製)EXACT(エクソンモービル製)、ENGAGE(ダウ・ケミカル日本(株)製)、エスポレックス(住友化学(株)製)、Sarlink(東洋紡(株)製)、ニューコン(日本ポリプロ(株)製)、EXCELINK(JSR(株)製)などが挙げられる。
<<<ポリウレタン系エラストマー>>>
ポリウレタン系エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、低分子のグリコールおよびジイソシアネートからなるハードセグメントと、高分子(長鎖)ジオールおよびジイソシアネートからなるソフトセグメントとの構造単位を含むエラストマーなどが挙げられる。
高分子(長鎖)ジオールとしては、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、ポリ(エチレン・1,4−ブチレンアジペート)、ポリカプロラクトン、ポリ(1,6−ヘキシレンカーボネート)、ポリ(1,6−ヘキシレン・ネオペンチレンアジペート)などが挙げられる。高分子(長鎖)ジオールの数平均分子量は、500〜10,000が好ましい。
低分子のグリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールA等の短鎖ジオールを用いることができる。短鎖ジオールの数平均分子量は、48〜500が好ましい。
ポリウレタン系エラストマーの市販品としては、PANDEX T−2185、T−2983N(以上、DIC(株)製)、ミラクトラン(日本ミラクトラン(株)製)、エラストラン(BASFジャパン(株)製)、レザミン(大日精化工業(株)製)、ペレセン(ダウ・ケミカル日本(株)製)、アイアンラバー(NOK(株)製)、モビロン(日清紡ケミカル(株)製)などが挙げられる。
<<<ポリアミド系エラストマー>>>
ポリアミド系エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ポリアミド6、11、12などのポリアミドをハードセグメントに用い、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルおよびポリエステルのうちの少なくとも一方をソフトセグメントに用いたエラストマーなどが挙げられる。このエラストマーは、ポリエーテルブロックアミド型、ポリエーテルエステルブロックアミド型の2種に大別される。
市販品として、UBEポリアミドエラストマー、UBESTA XPA(宇部興産(株)製)、ダイアミド(ダイセルエボニック(株)製)、PEBAX(ARKEMA社製)、グリロンELX(エムスケミージャパン(株)製)、グリラックス(東洋紡(株)製)、ポリエーテルエステルアミドPA−200、PA−201、TPAE−12、TPAE−32、ポリエステルアミドTPAE−617、TPAE−617C(以上、(株)T&K TOKA製)などが挙げられる。
<<<ポリアクリル系エラストマー>>>
ポリアクリル系エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレートなどのアクリル酸エステルをモノマー材料の主成分としたものや、アクリル酸エステルと、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどを共重合した共重合体が挙げられる。さらに、アクリル酸エステルと、アクリロニトリルやエチレンなどの架橋点モノマーとを共重合してなるものなどが挙げられる。具体的には、アクリロニトリル−ブチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体などが挙げられる。
<<<その他エラストマー>>>
本発明では、エラストマーとして、ゴム変性したエポキシ樹脂(エポキシ系エラストマー)を用いることができる。エポキシ系エラストマーは、例えば、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂あるいはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の一部または全部のエポキシ基を、両末端カルボン酸変性型ブタジエン−アクリロニトリルゴム、末端アミノ変性シリコーンゴム等で変性することによって得られる。
<<エラストマー以外の熱可塑性樹脂>>
本発明では、上述したエラストマー以外の熱可塑性樹脂(以下、単に、「他の熱可塑性樹脂」ともいう)を用いることができる。他の熱可塑性樹脂は、1種または2種以上を併用することができる。
他の熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、熱可塑性炭化水素樹脂、アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、熱可塑性シロキサン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、セルロース樹脂などが挙げられる。
本発明において、炭化水素樹脂として任意のものを使用できる。
炭化水素樹脂は、基本的には炭素原子と水素原子のみからなる樹脂を意味するが、基本となる骨格が炭化水素樹脂であれば、側鎖としてその他の原子を含んでいてもよい。すなわち、炭素原子と水素原子のみからなる炭化水素樹脂に、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂のように、主鎖に炭化水素基以外の官能基が直接結合する場合も本発明における炭化水素樹脂に包含されるものであり、この場合、主鎖に炭化水素基が直接結合されてなる繰り返し単位の含有量が、樹脂の全繰り返し単位に対して30モル%以上であることが好ましい。
上記条件に合致する炭化水素樹脂としては例えば、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添テルペンフェノール樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジン、水添ロジンエステル、重合ロジン、重合ロジンエステル、変性ロジン、ロジン変性フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、水添石油樹脂、変性石油樹脂、脂環族石油樹脂、クマロン石油樹脂、インデン石油樹脂、ポリスチレン−ポリオレフィン共重合体、オレフィンポリマー(例えば、メチルペンテン共重合体)、およびシクロオレフィンポリマー(例えば、ノルボルネン系共重合体、ジシクロペンタジエン共重合体、テトラシクロドデセン共重合体)などが挙げられる。
本発明におけるアクリル樹脂は、(メタ)アクリレートモノマーを重合して得られる樹脂である。 (メタ)アクリレートモノマーとしては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニルメタ(アクリレート)、ベンジルメタ(アクリレート)、および2−メチルブチル(メタ)アクリレートが例示される。
また、アクリル樹脂は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、(メタ)アクリレートモノマーと他のモノマーとを共重合してもよい。(メタ)アクリレートモノマーと他のモノマーとを共重合する場合、他のモノマーの量は、全モノマーの10モル%以下が好ましい。
また、上記の他、三菱レイヨン(株)製、アクリペット MF 001、スリーエム ジャパン(株)製、LC−5320 F1035などが例示される。
本発明では、オルガノポリシロキサンを側鎖に有するアクリル樹脂も好ましい。オルガノポリシロキサンを側鎖に有するアクリル樹脂としては、下記式(3)で表されるアクリル樹脂が挙げられる。
式(3)
上記式(3)中、Rは複数ある場合は同じでも異なっていてもよく、−CH、−C、−CH(CHまたは−CH(CHを示す。Rは複数ある場合は同じでも異なっていてもよく、−H、−CH、−C、−CH(CHまたは−CH(CHを示す。Rは複数ある場合は同じでも異なっていてもよく、−Hまたは−CHを示す。Rは複数ある場合は同じでも異なっていてもよく、−H、−CH、−C、−CH(CH、−CH(CH、またはエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、ビニル基、シラノール基およびイソシアネート基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基で置換された炭素数1〜6のアルキル基を示す。 aは50〜150であり、bは50〜150であり、cは80〜600である。また、mは1〜10である。
オルガノポリシロキサンを側鎖に有するアクリル樹脂の具体例としては、信越化学工業(株)製、シリコーングラフトアクリル樹脂、商品名:X−24−798A、X−22−8004(R:COH、官能基当量:3250(g/mol))、X−22−8009(R:Si(OCH含有アルキル基、官能基当量:6200(g/mol))、X−22−8053(R:H、官能基当量:900(g/mol))、X−22−8084、X−22−8084EM、X−22−8195(R:H、官能基当量:2700(g/mol))、東亞合成(株)製サイマックシリーズ(US−270、US−350、US−352、US−380、US−413、US−450等)、レゼタGS−1000シリーズ(GS−1015、GS−1302等)等が挙げられる。
シクロオレフィンポリマーとしては、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィンの重合体、環状共役ジエンの重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、およびこれら重合体の水素化物などが挙げられる。シクロオレフィンポリマーの好ましい例としては、下記式(II)で表される繰り返し単位を少なくとも1種以上含む付加(共)重合体、および、式(I)で表される繰り返し単位の少なくとも1種以上をさらに含んでなる付加(共)重合体が挙げられる。また、シクロオレフィンポリマーの他の好ましい例としては、式(III)で表される環状繰り返し単位を少なくとも1種含む開環(共)重合体が挙げられる。
式中、mは0〜4の整数を表す。R〜Rは、それぞれ、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を表し、X〜X、および、Y〜Yは、それぞれ、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜10の炭化水素基、−(CHCOOR11、−(CHOCOR12、−(CHNCO、−(CHNO、−(CHCN、−(CHCONR1314、−(CHNR1516、−(CHOZ、−(CHW、または、XとY、XとY、若しくはXとYから構成された(−CO)O、(−CO)NR17を表す。R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17は、それぞれ、水素原子、または、炭化水素基(好ましくは炭素数1〜20の炭化水素基)、Zは、炭化水素基、または、ハロゲンで置換された炭化水素基を表し、Wは、SiR18 3−p(R18は炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Dはハロゲン原子を表し、−OCOR18または−OR18を表し、pは0〜3の整数を示す)を表す。nは0〜10の整数を表す。
式(III)中、RおよびRは、水素原子またはメチル基であることが好ましく、XおよびYは水素原子であることがより好ましく、その他の基は適宜選択される。
ノルボルネン系重合体は、特開平10−7732号公報、特表2002−504184号公報、US2004/229157A1号公報あるいはWO2004/070463A1号公報等に開示されている。ノルボルネン系重合体は、ノルボルネン系多環状不飽和化合物同士を付加重合することによって得ることができる。また、必要に応じ、ノルボルネン系多環状不飽和化合物と、エチレン、プロピレン、ブテン;ブタジエン、イソプレンのような共役ジエン;エチリデンノルボルネンのような非共役ジエンとを付加重合することもできる。ノルボルネン系重合体は、三井化学(株)よりアペルの商品名で販売されており、ガラス転移温度(Tg)の異なる例えばAPL8008T(Tg70℃)、APL6013T(Tg125℃)あるいはAPL6015T(Tg145℃)などのグレードがある。ポリプラスチック(株)よりTOPAS8007、同5013、同6013、同6015などのペレットが販売されている。さらに、Ferrania社よりAppear3000が販売されている。
ノルボルネン系重合体の水素化物は、特開平1−240517号公報、特開平7−196736号公報、特開昭60−26024号公報、特開昭62−19801号公報、特開2003−1159767号公報あるいは特開2004−309979号公報等に開示されているように、多環状不飽和化合物を付加重合あるいはメタセシス開環重合した後、水素添加することにより製造できる。
ノルボルネン系重合体は、JSR(株)からアートン(Arton)GあるいはアートンFという商品名で販売されており、また日本ゼオン(株)からゼオノア(Zeonor)ZF14、ZF16、ゼオネックス(ZEONEX)250、同280、同480Rという商品名で市販されており、これらを使用することができる。
熱可塑性シロキサン重合体としては、下記式(1)で示される繰り返し単位を有するシロキサン重合体が好ましい。
式(1)中、R〜Rは同一でも異なっていてもよい炭素数1〜8のアルキル基等の1価の炭化水素基を示す。mは1〜100の整数であり、Bは正の整数、Aは0または正の整数である。Xは下記式(2)で示される2価の有機基である。
式(2)中、Zは、以下のいずれかの構造単位から選ばれる2価の有機基であり、nは0または1である。R、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数2〜4のアルコキシ基であり、相互に同一でも異なっていてもよい。kは、それぞれ独立に、0、1、2のいずれかである。
式(1)において、R〜Rの具体例としては、メチル基、エチル基、フェニル基等が挙げられ、mは、好ましくは3〜60、より好ましくは8〜40の整数である。また、B/Aは0〜20、特に0.5〜5である。
上記シロキサン重合体の詳細については、特開2013−243350号公報の段落番号0038〜0044の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
また、シロキサン重合体として、熱可塑性シロキサン重合体を用いることができる。
熱可塑性シロキサン重合体は、R212223SiO1/2単位(R21、R22、R23はそれぞれ、非置換または置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基または水酸基である。)およびSiO4/2単位を含有し、上記R212223SiO1/2単位/SiO4/2単位のモル比が0.6〜1.7であるオルガノポリシロキサンと、下記式(4)で表わされるオルガノポリシロキサンとが、部分的に脱水縮合したものであって、上記脱水縮合させるオルガノポリシロキサンと上記オルガノポリシロキサンとの比率が、99:1〜50:50であり、重量平均分子量が200,000〜1,500,000であることが好ましい。
式(4)
(式(4)中、R11およびR12はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示し、nは5000〜10000である。)
上記式(4)において、R11およびR12は、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基などの炭化水素基、これら炭化水素基の水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換された基が好ましく、より好ましくはメチル基およびフェニル基である。
熱可塑性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、好ましくは200,000以上、より好ましくは350,000以上、かつ、好ましくは1,500,000以下、さらに好ましくは1,000,000以下である。また、分子量が740以下の低分子量成分含有量が好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下である。
市販品としては、SILRES 604(旭化成ワッカーシリコーン社製)が例示される。
熱可塑性ポリイミド樹脂は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを公知の方法で縮合反応させて得られるものを用いることができる。
公知の方法としては、例えば、溶剤中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを略等モル混合し、反応温度80℃以下で反応させて得られたポリアミック酸を脱水閉環させる方法などが挙げられる。ここで、略等モルとは、テトラカルボン酸二無水物とジアミンのモル比が1:1近傍であることを言う。なお、必要に応じて、テトラカルボン酸二無水物とジアミンの組成比が、テトラカルボン酸二無水物の合計1.0モルに対して、ジアミンの合計が0.5〜2.0モルとなるように調整してもよい。テトラカルボン酸二無水物とジアミンの組成比を上記の範囲内で調整することによって、熱可塑性ポリイミド樹脂の重量平均分子量を調整することができる。
テトラカルボン酸二無水物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,2’,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナントレン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,2’,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メチルフェニルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシクロヘキサン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリテート無水物)、エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビスオキサビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ−〔2,2,2〕−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2’−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェニル)フェニル〕プロパン二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェニル)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、1,2−(エチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,3−(トリメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,4−(テトラメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,5−(ペンタメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,6−(ヘキサメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,7−(ヘプタメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,8−(オクタメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,9−(ノナメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,10−(デカメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,12−(ドデカメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,16−(ヘキサデカメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,18−(オクタデカメチレン)ビス(トリメリテート無水物)等を挙げることができ、これらを1種単独でまたは2種以上を組合せて用いることができる。これらの中でも、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,2’,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物が好ましく、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物がより好ましい。
ジアミンとしては特に制限はなく、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジイソプロピルフェニル)メタン、3,3’−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,4’−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、4,4’−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニルケトン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、3−(4−アミノフェニル)−1,1,3−トリメチル−5−アミノインダン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2’−(3,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、3,4’−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、4,4’−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−(3−アミノエトキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(4−アミノエトキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(3−アミノエトキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノエトキシ)フェニル)スルホン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,5−ジアミノ安息香酸等の芳香族ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレンジアミン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、4,9,14−トリオキサへプタデカン−1,17−ジアミン、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン等を挙げることができる。
これらのジアミンの中でも、3−(4−アミノフェニル)−1,1,3−トリメチル−5−アミノインダン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ポリオキシプロピレンジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、1,6−ジアミノヘキサン、および、4,9,14−トリオキサへプタデカン−1,17−ジアミンからなる群から選択される1種以上が好ましく、3−(4−アミノフェニル)−1,1,3−トリメチル−5−アミノインダンがより好ましい。
上記テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応に用いられる溶剤としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。原材料等の溶解性を調整するために、非極性溶剤(例えば、トルエンや、キシレン)を併用してもよい。
上記テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応温度は、好ましくは100℃未満、さらに好ましくは90℃未満である。また、ポリアミック酸のイミド化は、代表的には不活性雰囲気(代表的には、真空または窒素雰囲気)下で加熱処理することにより行われる。加熱処理温度は、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは180〜450℃である。
熱可塑性ポリイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10,000〜1000,000が好ましく、20,000〜100,000がより好ましい。
本発明において、熱可塑性ポリイミド樹脂は、γ−ブチロラクトン、シクロペンタノン、N−メチルピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、シクロヘキサノン、グリコールエーテル、ジメチルスルホキシドおよびテトラメチルウレアから選ばれる少なくとも1種の溶剤に対する25℃での溶解度が10質量%以上の熱可塑性ポリイミド樹脂が好ましい。
このような溶解度を有する熱可塑性ポリイミド樹脂としては、例えば、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と、3−(4−アミノフェニル)−1,1,3−トリメチル−5−アミノインダンとを反応させて得られる熱可塑性ポリイミド樹脂などが挙げられる。この熱可塑性ポリイミド樹脂は、耐熱性が特に優れる。
熱可塑性ポリイミド樹脂は、市販品を用いてもよい。例えば、Durimide(登録商標)200、208A、284(以上、富士フイルム(株)製)、GPT−LT(群栄化学工業(株)製)、SOXR−S、SOXR−M、SOXR−U、SOXR−C(以上、ニッポン高度紙工業(株)製)、EXTEM VH1003、VH1003F、VH1003M、XH1015(以上、SABICジャパン合同会社製)などが挙げられる。
その他、WO2016/076261号公報の段落0065〜0083に記載の熱可塑性樹脂なども好ましく用いることができる。
<<熱硬化性樹脂>>
本発明では、樹脂として、熱硬化性樹脂を用いることもできる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂が例示され、少なくともエポキシ樹脂を含むことが好ましい。
エポキシ樹脂としては、式(11)で表されるエポキシ樹脂が例示される。
式(11)
上記式(11)において、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基ある。aは0〜3の整数であり、bは0〜4の整数であり、nは平均値で、1〜5の整数である。
式(12)
上記式(12)において、Xは単結合、−O−、−S−、−(R2)C(R2)−の中から選択される基で、R1は炭素数1〜6のアルキル基で互いに同一でも異なってもよい。mは0〜4の整数である。R2は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基で互いに同一でも異なってもよい。
式(11)で表されるエポキシ樹脂(A)と式(12)で表されるエポキシ樹脂(B)は、併用することが好ましい。エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)を併用する場合の配合の質量比[(A)/(B)]は、10/90〜90/10が好ましく、より好ましくは20/80〜70/30であり、特に好ましくは30/70〜50/50である。
フェノール樹脂としては、式(13)で表される樹脂が好ましい。
式(13)
上記式(13)において、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。aは0〜3の整数であり、bは0〜4の整数であり、nは平均値で、1〜5の整数である。
ブタジエン・アクリロニトリル共重合体としては、特に限定するものではないが、その構造の両端にカルボキシル基を有する式(14)で表される化合物が好ましい。
式(14)
上記式(14)において、Buはブタジエン、ACNはアクリロニトリルを表す。xは1未満の正の数であり、yは1未満の正の数あり、x+y=1である。zは50〜80の整数である。
その他、特開2006−274184号公報の段落0024〜0034に記載の熱硬化性樹脂を用いてもよく、さらに、上記段落に記載の熱硬化性樹脂のブレンド形態に従ってブレンドすることが好ましい。特開2006−274184号公報の段落0024〜0034の内容は本明細書に組み込まれる。
さらに、仮接着用組成物に、熱硬化性樹脂を配合する場合、特開2006−274184号公報の段落0035に記載の硬化促進剤(トリフェニルホスフィン等)、段落0037に記載のワックス(カルバナワックス)等を配合してもよい。
<<樹脂の引張弾性率E>>
上記樹脂は、25℃における、JIS(日本工業規格) K 7161:1994に準拠した、引張弾性率Eが1MPa以上4000MPa以下であることが好ましく、1MPa以上100MPa以下であることがより好ましく、1MPa以上60MPa以下であることがさらに好ましく、1MPa以上35MPa以下であることが一層好ましく、1MPa以上20MPa以下であることがより一層好ましく、1MPa以上15MPa以下であることがさらに一層好ましく、3MPa以上10MPa以下であることが特に一層好ましい。このような範囲にすることにより、反りをより効果的に抑制することが可能になる。
<<樹脂の配合量>>
本発明で用いる仮接着用組成物は、樹脂を、仮接着用組成物の全固形分(溶剤を除いた全成分)中に50.00〜99.99質量%の割合で含むことが好ましく、70.00〜99.99質量%の割合で含むがより好ましく、88.00〜99.99質量%の割合で含むことが特に好ましい。樹脂の含有量が上記範囲であれば、接着性および剥離性に優れる。
樹脂としてエラストマーを用いる場合、エラストマーは、仮接着用組成物の全固形分中に50.00〜99.99質量%の割合で含むことが好ましく、70.00〜99.99質量%の割合で含むことがより好ましく、88.00〜99.99質量%の割合で含むことが特に好ましい。エラストマーの含有量が上記範囲であれば、接着性および剥離性に優れる。エラストマーを2種以上使用した場合は、合計が上記範囲であることが好ましい。
また、樹脂としてエラストマーを用いる場合、樹脂全質量におけるエラストマーの含有量は、50〜100質量%の割合で含むことが好ましく、70〜100質量%の割合で含むことがより好ましく、80〜100質量%の割合で含むことがさらに好ましく、90〜100質量%の割合で含むことが一層好ましい。また、樹脂は、実質的にエラストマーのみであってもよい。なお、樹脂が、実質的にエラストマーのみである場合、樹脂全質量におけるエラストマーの含有量が、99質量%以上であることが好ましく、99.9質量%以上がより好ましく、エラストマーのみからなることが一層好ましい。
<熱重合性モノマー>
本発明の仮接着用組成物は、樹脂に代えて、または、樹脂と共に、粉状または粒状の熱重合性モノマーを含んでいてもよい。熱重合性モノマーに熱エネルギーを付与することにより、硬化して仮接着膜が得られる。熱重合性モノマーとしては、25℃、101,300Paにおいて粉状または粒状である熱重合性モノマーであれば、特に定めるものではないが、例えば、熱硬化する(メタ)アクリレートモノマーが例示される。熱硬化する(メタ)アクリレートモノマーの詳細は、上述のアクリル樹脂の原料となる(メタ)アクリレートモノマーが例示される。
仮接着用組成物が熱重合性モノマーを含む場合、熱重合性モノマーは、仮接着用組成物の全固形分中に50.00〜99.99質量%の割合で含むことが好ましく、70.00〜99.99質量%の割合で含むことがより好ましく、88.00〜99.99質量%の割合で含むことがさらに好ましい。熱重合性モノマーの含有量が上記範囲であれば、接着性および剥離性に優れる。熱重合性モノマーを2種以上使用した場合は、合計が上記範囲であることが好ましい。
<離型剤>
本発明で用いる仮接着用組成物は、離型剤を含む。離型剤としては、フッ素原子およびケイ素原子の少なくとも一方を含む化合物が好ましく、ケイ素原子を含む化合物がより好ましく、シリコーン化合物がさらに好ましい。
離型剤は、25℃、101,300Paにて、オイル状であることが好ましい。
シリコーン化合物は、Si−O結合を含む化合物であり、ポリエーテル変性シリコーン、シランカップリング剤、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、環状シロキサンなどの低分子量シリコーンが例示され、ポリエーテル変性シリコーンであることが好ましい。
シリコーン化合物の光の屈折率は、1.350〜1.480であることが好ましく、1.390〜1.440がより好ましく、1.400〜1.430がさらに好ましい。
シリコーン化合物を280℃、N気流下で30分加熱した際の質量減少率は、0〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、10〜30質量%がさらに好ましい。
本発明で用いるポリエーテル変性シリコーンは、式(A)で表される比率が80%以上であることが好ましい。
式(A) {(MO+EO)/AO}×100
上記式(A)中、MOは、ポリエーテル変性シリコーン中のポリエーテル構造に含まれるメチレンオキシドのモル%であり、EOは、ポリエーテル変性シリコーン中のポリエーテル構造に含まれるエチレンオキシドのモル%であり、AOは、ポリエーテル変性シリコーン中のポリエーテル構造に含まれるアルキレンオキシドのモル%をいう。
上記式(A)で表される比率は、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましく、98%以上であることがさらに好ましく、99%以上であることが一層好ましく、100%がより一層好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンの重量平均分子量は、500〜100000が好ましく、1000〜50000がより好ましく、2000〜40000がさらに好ましい。
本発明において、ポリエーテル変性シリコーンは、ポリエーテル変性シリコーンを窒素気流60mL/分のもと、20℃から280℃まで20℃/分の昇温速度で昇温し、280℃の温度で30分間保持したときの質量減少率が50質量%以下であることが好ましい。このような化合物を用いることにより、加熱を伴う基板の加工後の面状がより向上する傾向にある。上記ポリエーテル変性シリコーンの質量減少率は、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、35質量%以下がさらに好ましく、30質量%以下が一層好ましい。上記ポリエーテル変性シリコーンの質量減少率の下限値は0質量%であってもよいが、15質量%以上、さらには20質量%以上でも十分に実用レベルである。
本発明において、ポリエーテル変性シリコーンの光の屈折率は、1.440以下であることが好ましい。下限値については、特に定めるものではないが、1.400以上であっても十分実用レベルである。
本発明で用いるポリエーテル変性シリコーンは、下記式(101)〜式(104)のいずれかで表されるポリエーテル変性シリコーンが好ましい。
式(101)
上記式(101)中、R11およびR16は、それぞれ独立に、置換基であり、R12およびR14は、それぞれ独立に、2価の連結基であり、R13およびR15は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、m11、m12、n1およびp1は、それぞれ独立に0〜20の数であり、x1およびy1は、それぞれ独立に2〜100の数である。
式(102)
上記式(102)中、R21、R25およびR26は、それぞれ独立に、置換基であり、R22は、2価の連結基であり、R23は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、m2およびn2は、それぞれ独立に0〜20の数であり、x2は、2〜100の数である。
式(103)
上記式(103)中、R31およびR36は、それぞれ独立に、置換基であり、R32およびR34は、それぞれ独立に、2価の連結基であり、R33およびR35は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、m31、m32、n3およびp3は、それぞれ独立に0〜20の数であり、x3は、2〜100の数である。
式(104)
上記式(104)中、R41、R42、R43、R44、R45およびR46は、それぞれ独立に、置換基であり、R47は、2価の連結基であり、R48は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、m4およびn4は、それぞれ独立に0〜20の数であり、x4およびy4は、それぞれ独立に2〜100の数である。
上記式(101)中、R11およびR16は、それぞれ独立に、置換基であり、炭素数1〜5のアルキル基またはフェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記式(101)中、R12およびR14は、それぞれ独立に、2価の連結基であり、カルボニル基、酸素原子、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数6〜16のシクロアルキレン基、炭素数2〜8のアルケニレン基、炭素数2〜5のアルキニレン基、および炭素数6〜10のアリーレン基が好ましく、酸素原子がより好ましい。
式(101)中、R13およびR15は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。
上記式(102)中、R21、R25およびR26は、それぞれ独立に、置換基であり、式(101)におけるR11およびR16と同義であり、好ましい範囲も同様である。
上記式(102)中、R22は、2価の連結基であり、式(101)におけるR12と同義であり、好ましい範囲も同様である。
上記式(102)中、R23は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、式(101)におけるR13およびR15と同義であり、好ましい範囲も同様である。
上記式(103)中、R31およびR36は、それぞれ独立に、置換基であり、式(101)におけるR11およびR16と同義であり、好ましい範囲も同様である。
上記式(103)中、R32およびR34は、それぞれ独立に、2価の連結基であり、式(101)におけるR12と同義であり、好ましい範囲も同様である。
上記式(103)中、R33およびR35は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、式(101)におけるR13およびR15と同義であり、好ましい範囲も同様である。
上記式(104)中、R41、R42、R43、R44、R45およびR46は、それぞれ独立に、置換基であり、式(101)におけるR11およびR16と同義であり、好ましい範囲も同様である。
上記式(104)中、R47は、2価の連結基であり、式(101)におけるR12と同義であり、好ましい範囲も同様である。
上記式(104)中、R48は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、式(101)におけるR13およびR15と同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(101)〜式(104)のポリエーテル変性シリコーン中、式(103)または式(104)のものが好ましく、式(104)のものがより好ましい。
本発明で用いるポリエーテル変性シリコーンにおいて、ポリオキシアルキレン基の分子中での含有率は特に限定されないが、ポリオキシアルキレン基の含有率が全分子量中1質量%を超えるものが望ましい。
ポリオキシアルキレン基の含有率は、「{(1分子中のポリオキシアルキレン基の式量)/1分子の分子量}×100」で定義される。
シランカップリング剤の例としては、フッ素原子含有シランカップリング剤が挙げられ、クロロジメチル[3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)プロピル]シラン、ペンタフルオロフェニルジメチルクロロシラン、ペンタフルオロフェニルエトキシジメチルシラン、ペンタフルオロフェニルエトキシジメチルシラン、トリクロロ(1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチル)シラン、トリクロロ(1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル)シラン、トリメトキシ(3,3,3−トリフルオロプロピル)シラン、トリエトキシ(1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシル)シラン、トリエトキシ−1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルシラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル)シラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシル)シラン、トリクロロ[3−(ペンタフルオロフェニル)プロピル]シラン、トリメトキシ(11−ペンタフルオロフェノキシウンデシル)シラン、トリエトキシ[5,5,6,6,7,7,7−ヘプタフルオロ−4,4−ビス(トリフルオロメチル)ヘプチル]シラン、トリメトキシ(ペンタフルオロフェニル)シラン、トリエトキシ(1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシル)シラン、γ−グリシジルプロピルトリメトキシシランが好ましい。
さらに、特開昭62−36663号、特開昭61−226746号、特開昭61−226745号、特開昭62−170950号、特開昭63−34540号、特開平7−230165号、特開平8−62834号、特開平9−54432号、特開平9−5988号、特開2001−330953号各公報に記載の界面活性剤も本発明で使用可能なものとして、挙げられる。
本発明で用いるシリコーン化合物は、市販品を用いることもできる。
例えば、ADVALON FA33、FLUID L03、FLUID L033、FLUID L051、FLUID L053、FLUID L060、FLUID L066、IM22、WACKER−Belsil DMC 6038(以上、旭化成ワッカーシリコーン(株)製)、KF−352A、KF−353、KF−615A、KP−112、KP−341、X−22−4515、KF−354L、KF−355A、KF−6004、KF−6011、KF−6011P、KF−6012、KF−6013、KF−6015、KF−6016、KF−6017、KF−6017P、KF−6020、KF−6028、KF−6028P、KF−6038、KF−6043、KF−6048、KF−6123、KF−6204、KF−640、KF−642、KF−643、KF−644、KF−945、KP−110、KP−355、KP−369、KS−604、Polon SR−Conc、X−22−4272、X−22−4952(以上、信越化学工業(株)製)、8526 ADDITIVE、FZ−2203、FZ−5609、L−7001、SF 8410、2501 COSMETIC WAX、5200 FORMULATION AID、57 ADDITIVE、8019 ADDITIVE、8029 ADDITIVE、8054 ADDITIVE、BY16−036、BY16−201、ES−5612 FORMULATION AID、FZ−2104、FZ−2108、FZ−2123、FZ−2162、FZ−2164、FZ−2191、FZ−2207、FZ−2208、FZ−2222、FZ−7001、FZ−77、L−7002、L−7604、SF8427、SF8428、SH 28 PAINR ADDITIVE、SH3749、SH3773M、SH8400、SH8700(以上、東レ・ダウコーニング(株)製)、BYK−378、BYK−302、BYK−307、BYK−331、BYK−345、BYK−B、BYK−347、BYK−348、BYK−349、BYK−377(以上、ビックケミー・ジャパン(株)製)、Silwet L−7001、Silwet L−7002、Silwet L−720、Silwet L−7200、Silwet L−7210、Silwet L−7220、Silwet L−7230、Silwet L−7605、TSF4445、TSF4446、TSF4452、Silwet Hydrostable 68、Silwet L−722、Silwet L−7280、Silwet L−7500、Silwet L−7550、Silwet L−7600、Silwet L−7602、Silwet L−7604、Silwet L−7607、Silwet L−7608、Silwet L−7622、Silwet L−7650、Silwet L−7657、Silwet L−77、Silwet L−8500、Silwet L−8610、TSF4440、TSF4441、TSF4450、TSF4460(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)が例示される。
市販品としては、また、商品名「BYK−300」、「BYK−306」、「BYK−310」、「BYK−315」、「BYK−313」、「BYK−320」、「BYK−322」、「BYK−323」、「BYK−325」、「BYK−330」、「BYK−333」、「BYK−337」、「BYK−341」、「BYK−344」、「BYK−370」、「BYK−375」、「BYK−UV3500」、「BYK−UV3510」、「BYK−UV3570」、「BYK−3550」、「BYK−SILCLEAN3700」、「BYK−SILCLEAN3720」(以上、ビックケミー・ジャパン(株)製)、商品名「AC FS 180」、「AC FS 360」、「AC S 20」(以上、Algin Chemie製)、商品名「ポリフローKL−400X」、「ポリフローKL−400HF」、「ポリフローKL−401」、「ポリフローKL−402」、「ポリフローKL−403」、「ポリフローKL−404」、「ポリフローKL−700」(以上、共栄社化学(株)製)、商品名「KP−301」、「KP−306」、「KP−109」、「KP−310」、「KP−310B」、「KP−323」、「KP−326」、「KP−341」、「KP−104」、「KP−110」、「KP−112」、「KP−360A」、「KP−361」、「KP−354」、「KP−357」、「KP−358」、「KP−359」、「KP−362」、「KP−365」、「KP−366」、「KP−368」、「KP−330」、「KP−650」、「KP−651」、「KP−390」、「KP−391」、「KP−392」(以上、信越化学工業(株)製)、商品名「LP−7001」、「LP−7002」、「8032 ADDITIVE」、「FZ−2110」、「FZ−2105」、「67 ADDITIVE」、「8618 ADDITIVE」、「3 ADDITIVE」、「56 ADDITIVE」(以上、東レ・ダウコーニング(株)製)、「TEGO WET 270」(エボニック・デグサ・ジャパン(株)製)、「NBX−15」(ネオス(株)製)なども使用することができる。
フッ素原子を含む化合物としては、フッ素系液体状化合物が例示される。
フッ素系液体状化合物としては、国際公開WO2015/190477号公報の段落番号0025〜0035を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。市販品では、DIC(株)製、メガファックシリーズのうち、フッ素系液体状化合物に該当するもの、例えば、メガファックF−557などが例示される。
仮接着用組成物における離型剤の含有量は、仮接着用組成物の固形分の0.001〜1.0質量%であることが好ましい。上記離型剤の含有量の下限は、0.004質量%以上がより好ましく、0.006質量%以上がさらに好ましく、0.008質量%以上が一層好ましく、0.009質量%以上がより一層好ましい。上記離型剤の含有量の上限は、0.8質量%以下が好ましく、0.6質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下がさらに好ましく、0.15質量%以下がより一層好ましく、0.09質量%以下がさらに一層好ましい。
本発明で用いる仮接着用組成物は、離型剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<可塑剤>
本発明で用いる仮接着用組成物は、必要に応じて可塑剤を含んでいてもよい。可塑剤を配合することにより、上記諸性能を満たす仮接着膜とすることができる。
可塑剤としては、フタル酸エステル、脂肪酸エステル、芳香族多価カルボン酸エステル、ポリエステルなどが使用できる。
フタル酸エステルとしては例えば、DMP、DEP、DBP、#10、BBP、DOP、DINP、DIDP(以上、大八化学工業(株)製)、PL−200、DOIP(以上、シージーエスター(株)製)、サンソサイザーDUP(新日本理化(株)製)などが挙げられる。
脂肪酸エステルとしては例えば、ブチルステアレート、ユニスターM−9676、ユニスターM−2222SL、ユニスターH−476、ユニスターH−476D、パナセート800B、パナセート875、パナセート810(以上、日油(株)製)、DBA、DIBA、DBS、DOA、DINA、DIDA、DOS、BXA、DOZ、DESU(以上、大八化学製)などが挙げられる。
芳香族多価カルボン酸エステルとしては、TOTM、モノサイザーW−705(以上、大八化学工業(株)製)、UL−80、UL−100(以上、(株)ADEKA製)などが挙げられる。
ポリエステルとしては、ポリサイザーTD−1720、ポリサイザーS−2002、ポリサイザーS−2010(以上、DIC(株)製)、BAA−15(大八化学工業(株)製)などが挙げられる。
上記可塑剤の中では、DIDP、DIDA、TOTM、ユニスターM−2222SL、ポリサイザーTD−1720が好ましく、DIDA、TOTMがより好ましく、TOTMが特に好ましい。
可塑剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
可塑剤は、加熱中の昇華防止の観点から、窒素気流下、20℃/分の一定速度の昇温条件のもとで質量変化を測定したとき、その質量が1質量%減少する温度が、250℃以上であることが好ましく、270℃以上がより好ましく、300℃以上が特に好ましい。上限は特に定めるものではないが、例えば、500℃以下とすることができる。
可塑剤の添加量は、仮接着用組成物の全固形分に対して、0.01質量%〜5.0質量%が好ましく、より好ましくは0.1質量%〜2.0質量%である。
<酸化防止剤>
本発明で用いる仮接着用組成物は、酸化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、キノン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤などが使用できる。
フェノール系酸化防止剤としては例えば、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、Irganox1010、Irganox1330、Irganox3114、Irganox1035(以上、BASFジャパン(株)製)、Sumilizer MDP−S、Sumilizer GA−80(以上、住友化学(株)製)などが挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては例えば、3,3’−チオジプロピオネートジステアリル、Sumilizer TPM、Sumilizer TPS、Sumilizer TP−D(以上、住友化学(株)製)などが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては例えば、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフィト、ポリ(ジプロピレングリコール)フェニルホスフィト、ジフェニルイソデシルホスフィト、2−エチルヘキシルジフェニルホスフィト、トリフェニルホスフィト、Irgafos168、Irgafos38(以上、BASFジャパン(株)製)などが挙げられる。
キノン系酸化防止剤としては例えば、p−ベンゾキノン、2−tert−ブチル−1,4−ベンゾキノンなどが挙げられる。
アミン系酸化防止剤としては例えば、ジメチルアニリンやフェノチアジンなどが挙げられる。
酸化防止剤は、Irganox1010、Irganox1330、3,3’−チオジプロピオネートジステアリル、Sumilizer TP−Dが好ましく、Irganox1010、Irganox1330がより好ましく、Irganox1010が特に好ましい。
また、上記酸化防止剤のうち、フェノール系酸化防止剤と、硫黄系酸化防止剤またはリン系酸化防止剤とを併用することが好ましく、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤とを併用することが最も好ましい。特に、エラストマーとして、ポリスチレン系エラストマーを使用した場合において、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤とを併用することが好ましい。このような組み合わせにすることにより、酸化反応による仮接着用組成物の劣化を、効率よく抑制できる効果が期待できる。フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤とを併用する場合、両者の質量比は、フェノール系酸化防止剤:硫黄系酸化防止剤=95:5〜5:95が好ましく、25:75〜75:25がより好ましい。
酸化防止剤の組み合わせとしては、Irganox1010とSumilizer TP−D、Irganox1330とSumilizer TP−D、および、Sumilizer GA−80とSumilizer TP−Dが好ましく、Irganox1010とSumilizer TP−D、Irganox1330とSumilizer TP−Dがより好ましく、Irganox1010とSumilizer TP−Dが特に好ましい。
酸化防止剤の分子量は加熱中の昇華防止の観点から、400以上が好ましく、600以上がさらに好ましく、750以上が特に好ましい。
仮接着用組成物が酸化防止剤を含有する場合、酸化防止剤の含有量は、仮接着用組成物の全固形分に対して、0.001〜20.0質量%が好ましく、0.005〜10.0質量%がより好ましい。
酸化防止剤は1種のみでもよいし、2種以上であってもよい。酸化防止剤が2種以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
<その他の添加剤>
本発明で用いる仮接着用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上述した添加剤に加え、必要に応じて、各種添加物、例えば、硬化剤、硬化触媒、充填剤、密着促進剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することができる。これらの添加剤を配合する場合、その合計配合量は仮接着用組成物の全固形分の3質量%以下が好ましい。
本発明の仮接着用組成物は、各成分を混合することによって調製できる。特に、ミキサー等で撹拌することが好ましい。
仮接着膜
本発明に係る仮接着膜は、離型剤と樹脂を含む仮接着膜であって、上記仮接着膜は、表面に凹部および凸部の少なくとも一方を有し、かつ、平均厚さが5〜500μmを開示する。このような仮接着膜は、上述の仮接着用組成物を硬化して形成される。従来の仮接着膜は、基板上に、液状の仮接着用組成物を塗布し、硬化して製造していたため、表面に凹部や凸部を有する仮接着膜を製造することが困難であった。これに対し、コンプレッションモールド装置を用いて製造すると、容易に、表面に凹部や凸部を有する仮接着膜を製造することができる。さらに、本発明に係る仮接着膜は、エッジビードを有さない構成にできる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。
また、本実施例は、特に述べない限り、25℃、101,300Paで行った。
<実施例1−1〜実施例1−17 仮接着用組成物の製造>
下記に組成を示す仮接着用組成物を、周波数60Hz、加速度100G、振幅15mmで60秒間、ミキサーにて撹拌した。
<<仮接着用組成物の組成>>
・表1に記載の樹脂:97.9質量部(2種の樹脂を配合する場合は、樹脂1が樹脂の80質量%を、樹脂2が樹脂の20質量%を占めるように配合した。)
・表1および表3に記載の添加剤(離型剤):0.1質量部
<<<実施例1−1〜実施例1−17のすべての仮接着用組成物に配合した成分(酸化防止剤)>>>
・Irganox 1010(BASFジャパン(株)製):1質量部
・Sumilizer TP−D (住友化学(株)製、粉体):1質量部
表1中に記載の化合物(樹脂)は以下の通りである。
上記表2に記載の樹脂はいずれも粉体である。
上記表2において、スチレン比率(スチレン由来の繰り返し単位の割合、質量%)は、仮接着用組成物をウェハ上に製膜し、剥離したのちにトリクロロベンゼン/重ベンゼン=80/20(体積%)に溶解し、H−NMR(JEOL−JSX400、日本電子(株)製)を用いて、樹脂中のスチレンおよびその他の共重合成分に帰属されるシグナルの積分強度を測定し、それぞれの共重合成分の比重を乗算することにより算出した。
上記表2において、Eは、樹脂の25℃における、JIS K 7161:1994に準拠した引張弾性率を示している。
上記表2において、COPとは、シクロオレフィン系重合体をいい、TPIとは、熱可塑性ポリイミド樹脂をいう。
上記A−1〜A−12の化合物(離型剤)は、オイル状である。
<<ポリエーテル変性シリコーンの280℃、30分間加熱後の質量減少率の測定方法>>
上記表3に記載の「280℃30分質量減少率」は、熱重量測定装置(TGA−50、(株)島津製作所製)を用い、窒素気流60mL/分のもと、20℃から280℃まで20℃/分の昇温速度で昇温し、280℃の温度で30分間保持し、以下の式に基づいて質量減少率を算出したものである。
質量減少率(質量%)=
{(20℃での質量−280℃30分保持後の質量)/20℃での質量}×100
<<屈折率の測定方法>>
精密屈折計(KPR−3000、(株)島津製作所製)を用い、25℃の下、波長589nmの光の屈折率を測定した。
<<式(A)で表される比率の測定方法>>
NMR(核磁気共鳴)を用いて、メチレンオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキシドに固有の水素原子のピークを測定し、各々の面積比率を算出した。
<実施例2−1〜実施例2−17>
実施例2−1〜実施例2−17は、それぞれ、上記実施例1−1〜実施例1−17で製造した仮接着用組成物を用いて、積層体を製造した。
<<ボンディング>>
EVグループ社製、EVG540ボンダー(ボンダー装置)のボンドチャック上に、キャリア基板として、直径300mmの円盤状のシリコン基板および内径299mmの金属枠をこの順に設置した。上記金属枠の枠内に、仮接着用組成物を平均厚さ0.2mmとなるように、投入した。投入後、上記金属枠を静かに取り除いた後、エッジ部の3か所にボンドチャックに搭載されているスペーサーを挿入した。
次いで、デバイスウェハを、デバイス面を下(ボンダー装置側)にして位置合わせしてスペーサー上にセットした。
ここで、上記キャリア基板、デバイスウェハは、同心円上になるようにセットした。また、デバイスウェハは、直径300mmのシリコン基材の表面に、銅ピラーをピッチ100μmの等間隔で設けたものである。銅ピラーは、高さ30μm、直径50μmの円柱形状である。
次に、ボンダー装置の上側および下側(デバイスウェハのデバイス面側およびキャリア基板の基板面側)に設けられた圧力板の温度を予め200℃に加熱しておいた。下側圧力板の上にボンドチャック上に設置されたキャリア基板と仮接着用組成物とデバイスウェハがセットされた後、ボンダー内部を真空ポンプで吸引し、真空度が1×10−3Pa以下になった後、スペーサーを抜き取り、デバイスウェハが仮接着用組成物の上に接触させるとほぼ同時に、上側圧力板をデバイスウェハの上面に加熱したまま接触させ、そのまま加圧し、圧力20kNで5分間加熱した後、圧力を開放した後、ボンドチャックを材料が載ったままボンダー装置外に引出し、室温まで冷却した。結果、キャリア基板/仮接着膜/デバイスウェハの積層体が得られた。仮接着膜の平均厚さは100μmで、エッジビードなどのない均一な膜であった。
<<加工処理>>
次いで、デバイスウェハの裏面の加工を行った。具体的には、デバイスウェハの裏面をグラインダーでバックグラインドして、デバイスの基材部分の厚さを20μmまで薄型化した。
<<デボンディング>>
スピンコーターを用い、1000rpmで、加工処理をした積層体を、キャリア基板側を下にして回転させながら、デバイスウェハ側からメシチレン溶剤を流すことにより、積層体の端部(基板面の円周方向)に付着した異物、例えば、基板からはみ出した仮接着膜などを除去した。
次に、デバイスウェハを下にして、ダイシングフレームに貼ったダイシングテープ9に積層体を貼りつけた。
東京エレクトロン社製、機械剥離用のデボンダー装置、Synapse Zを用い、ダイシングテープ9に貼りつけた積層体をセットし、キャリア基板と仮接着膜の界面で剥離することにより、ダイシングテープ9上のデバイスウェハの表面に仮接着膜が約100μmの厚さで載っている積層体を得た。
<<クリーニング>>
東京エレクトロン社製のデボンダー装置Synapse Zを用い、メシチレン溶剤でスピン洗浄することにより、デバイスウェハ上の仮接着膜を溶解除去して、薄型化したデバイスウェハを得た。
<実施例3>
下記に示す成分をミキサーで混合した後、表面温度が90℃と45℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕して仮接着用組成物とした。
エポキシ樹脂1:フェノールビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC3000、エポキシ当量274、軟化点58℃)
23.8質量部
エポキシ樹脂2:ビスフェノールA型結晶性エポキシ樹脂(三菱化学社製、YL6810、エポキシ当量171、融点45℃)
23.9質量部
フェノール系樹脂1:フェノールビフェニルアラルキル樹脂(明和化成(株)製、MEH−7851SS、水酸基当量203、軟化点65℃)
45.7質量部
ブタジエン・アクリロニトリル共重合体1(宇部興産(株)製、HYCAR CTBN 1008−SP、下記式において、x=0.82、y=0.18、zの平均値は62である化合物) 1.4質量部
離型剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、TSF4445) 0.05質量部
トリフェニルホスフィン 1.4質量部
γ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン 1.9質量部
カルナバワックス 1.9質量部
<実施例4>
実施例4は、上記実施例3で製造した仮接着用組成物を用いて、積層体を製造した。
<<コンプレッションモールド>>
コンプレッションモールド装置の下側圧力板の上に、直径300mmの円盤状のシリコン基板であるキャリア基板および内径299mmの金属枠をこの順に設置した。
上記金属枠の枠内に、仮接着用組成物を平均厚さが0.4mmとなるように、投入した。投入後、上記金属枠を静かに取り除いた。
次いで、厚み6mmのアルミ板の表面に、後述するデバイスの凹凸に対応する位置に、逆凹凸になるような凹凸を機械加工で形成した後に耐熱フッ素樹脂をコーティングして剥離面を形成した剥離板を剥離面が下側(仮接着用組成物側)になるように置いた。
コンプレッションモールド装置の圧力板の温度を上側(剥離板側)および下側(キャリア基板側)とも予め200℃に加熱しておき、加熱したまま、圧力20kNで、5分間加圧した。
その後、圧力板内の水冷パイプに冷却水を流し、60℃まで冷却したところで、圧力板を開放した。
上記上側に載せた剥離板を取り除くことにより、デバイスウェハ上に仮接着膜を有する積層体を得た。
<<ボンディング>>
EVグループ社製のEVG540ボンダー(ボンダー装置)を用い、ボンドチャック上に、上記で得られた積層体を、デバイスウェハ側が下側となるように設置した。次いで、エッジ部のスペーサーをセットした。
また、デバイスウェハは、直径300mmのシリコン基材のデバイス面に、デバイスをピッチ1000μmの等間隔に設けたものである。デバイスは、高さ100μm、幅および長さ500μmの直方体である。
次に、ボンダー装置の上側および下側(デバイスウェハのデバイス面側およびキャリア基板の基板面側)に設けられた圧力板の温度を予め200℃に加熱しておき、加熱したまま、圧力20kNで5分間加熱した後、圧力を開放した。キャリア基板/仮接着膜/デバイスウェハの積層体が得られた。仮接着膜のデバイスの無い部分の平均厚さは200μmで、デバイス部分(凸部)の平均厚さは100μmで、エッジビードなどのない均一な膜であった。
<<加工処理>>
次いで、デバイスウェハの裏面の加工を行った。具体的には、デバイスウェハの裏面をグラインダーでバックグラインドして、デバイスの基材部分の厚みを20μmまで薄型化した。
<<デボンディング>>
スピンコーターで、1000rpmで、加工処理後の積層体をキャリア基板側を下にして回転させながら、デバイスウェハ側からメシチレン溶剤を流すことにより、積層体の端部(基板面の円周方向)に付着した異物、例えば、基板からはみ出した仮接着膜などを除去した。
次に、デバイスウェハを下側にして、ダイシングフレームに貼ったダイシングテープに積層体を貼りつけた。
東京エレクトロン社製、機械剥離用のデボンダー装置Synapse Zを用い、ダイシングテープに貼りつけた積層体をセットし、キャリア基板と仮接着膜の界面で剥離することにより、ダイシングテープ上のデバイスウェハの表面に仮接着膜が約100μmの厚みで載っている積層体を得た。
<<クリーニング>>
東京エレクトロン社製のデボンダー装置Synapse Zを用い、メシチレン溶剤でスピン洗浄することにより、デバイスウェハ上の仮接着膜を溶解除去して、薄型化したデバイスウェハを得た。
1 ボンダー装置
2 第1の基板
3 仮接着用組成物
4 枠
6 第2の基板
7 コンプレッションモールド装置
8 モールド型
9 ダイシングテープ
33 仮接着膜
66 加工された第2の基板

Claims (18)

  1. 第1の基板、仮接着膜および第2の基板が前記順に互いに隣接している構造を有する積層体の製造方法であって、
    第1の基板またはモールド型の一方の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面に、モールド型または第2の基板を適用する工程と、
    前記仮接着用組成物にエネルギーを付与して、仮接着膜を形成する工程とを、前記順に含み、
    前記仮接着用組成物が、離型剤を含み、かつ、25℃、101,300Paにおいて粉状または粒状である、積層体の製造方法。
  2. 前記エネルギーの付与が加熱を含む、請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 前記エネルギーの付与が圧力の印加を含む、請求項1または2に記載の積層体の製造方法。
  4. 前記仮接着用組成物が樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記離型剤が、フッ素原子およびケイ素原子の少なくとも一方を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  6. 前記仮接着用組成物が、酸化防止剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  7. 前記第1の基板の表面に仮接着用組成物を適用し、仮接着用組成物の表面に前記第2の基板を適用した後に、前記仮接着用組成物にエネルギーを付与して、仮接着膜を形成する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  8. 前記仮接着膜の形成と第1の基板と第2の基板の仮接着を、ボンダー装置を用いて同一プロセス内で行う、請求項7に記載の積層体の製造方法。
  9. 前記第1の基板の表面に仮接着用組成物を適用し、前記仮接着用組成物の表面にモールド型を適用するか、あるいは、
    前記モールド型の表面に仮接着用組成物を適用し、前記仮接着用組成物の表面に前記第2の基板を適用することを含み、
    さらに、前記仮接着膜を形成した後、前記モールド型を剥離し、前記モールド型を剥離した側の仮接着膜の表面に、前記第2の基板または前記第1の基板を適用する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  10. 前記モールド型が、前記仮接着用組成物と接触する側の面に凹部および凸部の少なくとも一方を有する、請求項9に記載の積層体の製造方法。
  11. 離型剤を含み、かつ、25℃、101,300Paにおいて粉状または粒状である、仮接着用組成物。
  12. 前記仮接着用組成物が、さらに、樹脂を含む、請求項11に記載の仮接着用組成物。
  13. 前記樹脂がスチレン系エラストマーを含む、請求項12に記載の仮接着用組成物。
  14. 前記離型剤が、フッ素原子およびケイ素原子の少なくとも一方を含む、請求項11〜13のいずれか1項に記載の仮接着用組成物。
  15. 前記仮接着用組成物が、酸化防止剤を含む、請求項11〜14のいずれか1項に記載の仮接着用組成物。
  16. 離型剤と樹脂を含む仮接着膜であって、
    前記仮接着膜は、表面に凹部および凸部の少なくとも一方を有し、かつ、平均厚さが5〜500μmである仮接着膜。
  17. 前記仮接着膜が、請求項11〜15のいずれか1項に記載の仮接着用組成物を硬化してなる、請求項16に記載の仮接着膜。
  18. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の積層体の製造方法を含む、半導体装置の製造方法。
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