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JP2018036771A - 立体データ処理装置、および立体データ処理プログラム - Google Patents

立体データ処理装置、および立体データ処理プログラム Download PDF

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JP2018036771A JP2016168043A JP2016168043A JP2018036771A JP 2018036771 A JP2018036771 A JP 2018036771A JP 2016168043 A JP2016168043 A JP 2016168043A JP 2016168043 A JP2016168043 A JP 2016168043A JP 2018036771 A JP2018036771 A JP 2018036771A
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真 吉田
彰 原田
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彰 原田
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Abstract

【課題】3Dプリンタを用いて作製される三次元造形物の修正作業を支援する【解決手段】3Dプリンタを用いて作製する三次元造形物を表現する立体データ22を記憶する記憶部20と、表示部50と、立体データに基づいて造形物を所定の間隔毎に切断して層状の構造物にしたときの各層の断面形状を表現するスライスデータ23を生成する手段12と、生成したスライスデータに基づいて断面形状が正常であるか否かを検出し、断面形状に異常が検出されたスライスデータを断層データ24として記憶する手段13と、造形物を立体的に表現しつつ、当該造形物に断層データに基づく断層を識別可能にした画像のデータを生成して当該画像を表示部に表示させる手段60とを備えた立体データ処理装置1としている。【選択図】図2

Description

本発明は、3Dプリンタによって作製される三次元造形物を表現する立体データを処理する装置、およびコンピュータに立体データを処理させる立体データ処理プログラムに関する。
3Dプリンタは、三次元造形物(以下、造形物とも言う)を所定の間隔ごとに切断したときの1層分の扁平な立体図形を成形しながら、その立体図形を切断面の法線方向に積層していくことで造形物を作製する。3Dプリンタとしては、例えば、以下の特許文献1に記載されている造形装置がある。当該造形装置は、槽に貯留された光硬化性樹脂に対して下方から各断面を象る輪郭とその内側に光を照射することで層の底部の光硬化性樹脂を硬化させ、厚さが0.05mm〜0.1mm程度の1層分の立体図形を成形する。そして1層分の立体図形を成形したならば、その立体図形を鉛直上方に1層分だけ移動させ、次の1層分の立体図形を成形する。光造形装置は、このようにして1層分の立体図形を順次成形しながら積層していき、最終的な造形物の形状に成形する。
造形物の起源となるデータ(以下、立体データとも言う)は、パーソナルコンピュータなどのハードウエアに立体データの作成用ソフトウエアを実装させてなるコンピュータシステムを用いて作成することができる。立体データを作成するためのソフトウエアとしては、3DCADソフトウエアや3DCGの作成ソフトウエア、または3Dプリンタの制御機能も包含した3DCAMソフトウエアなどがある。また立体データは、3Dスキャナを用いて出力対象物の原型となる造形物をスキャンすることで作成することもできる。
立体データのデータ形式は、普通、立体データを作成するソフトウエアによって異なっている。そのため立体データに基づいて3Dプリンタを制御し、造形物を出力させるためには、立体データを所定のデータ形式のポリゴンメッシュに変換する必要がある。上記の各ソフトウエアや3Dスキャンデータを扱うソフトウエアの多くは、作成した立体データをポリゴンメッシュを記述するデータ形式に変換する機能を備えている。なおポリゴンメッシュを記述するデータ形式としては、ポリゴンを三角形の面としたSTL形式が実質的な標準フォーマットとなっている。
また3Dプリンタは造形物を扁平な立体図形を積層させた多層構造体として作製することから、3Dプリンタに造形物を作製させるためには、ポリゴンメッシュを上記の1層分の厚さと同じ間隔ごとに切断したときの断面形状の輪郭を記述するデータ(以下、スライスデータとも言う)を生成する必要がある。スライスデータは、3Dプリンタが成形する各層の扁平な立体図形の起源となるデータであり、3Dプリンタは、コンピュータシステムから順次転送されるスライスデータに基づいて扁平な立体図形を積層順に従って順次成形していく。なお3DCAMソフトの多くは、スライスデータの生成機能を備えている。立体データを作成するソフトウエアにスライスデータの生成機能が実装されていない場合は、「スライサー」などと呼ばれる別のソフトウエアを利用する。そして以下の特許文献2には、三角面で構成されたポリゴンメッシュからスライスデータを生成するともに、ポリゴンメッシュにおける異常部位を修正するスライスデータ作成装置について記載されている。また以下の非特許文献1には、特許文献1に記載の造形装置と同様の3Dプリンタ、およびその3Dプリンタに成形させる造形物の立体データの作成や立体データに対する修正を行うための3DCAMソフトウエアの操作方法などについて記載されている。
特開2015−33825号公報 特開2016−88066号公報
ローランド ディー.ジー.株式会社、" ARM-10ユーザーズマニュアル"、[online]、[平成28年8月17日検索]、インターネット<URL:http://download.rolanddg.jp/cs/3d/manual/ARM-10_USE_JP_R2.pdf>
造形物の作製者や立体データの作成者(以下、作業者とも言う)が3Dプリンタに造形物を成形させるためには、上述したコンピュータシステムを用いるなどして造形物の立体データをポリゴンメッシュに変換し、そのポリゴンメッシュからスライスデータを生成する処理を行う。しかし、スライスデータによって記述される断面形状が閉じた輪郭を形成せずに開いた図形になるなど、スライスに失敗して、異常な断面形状を記述したスライスデータが生成されてしまう場合がある。3Dプリンタが作成する造形物は、扁平な1層分の立体図形を積層させた積層構造体であることから、3Dプリンタは、断面形状に異常があるスライスデータに対応する層を成形することができない。上記特許文献1に記載の造形装置では、1層分の立体図形を下方に積層させていく「釣り下げ方式」であるため、成形できない層(以下、断層とも言う)があると積層方向で造形物が分断されてしまうことになる。
断層が発生する主要な原因としては、ポリゴンメッシュにおける位相情報(トポロジー)の矛盾がある。例えば、STL形式のポリゴンメッシュでは一つの辺(エッジ)に二つの三角面が接続されて、立体の内外が明確に区別できるソリッドモデルとしての条件を満たしている必要がある。しかし、隣接する二つの三角面が一つのエッジに接続されていないなど、トポロジーに矛盾がある場合、その矛盾している部位で切断してスライスデータを生成すると、その部位ではスライスに失敗する。トポロジーの矛盾は、3Dスキャンデータからポリゴンメッシュを生成する場合などに発生する場合がある。例えば、造形物の原型を3Dスキャンする際に発生したノイズが立体データに反映されてしまう。そしてノイズ成分を含む立体データに基づいてポリゴンメッシュを生成すると、ノイズに起因して表裏が反転してしまう部位が発生するなど、トポロジーに矛盾が生じる。もちろんポリゴンメッシュが正常であっても、スライスデータの生成処理においてスライスに失敗してしまう場合もある。
確かに、上記特許文献2に記載されたスライスデータ生成装置や非特許文献1に記載の3DCAMソフトウエアでは、トポロジーに矛盾が生じた部位のスライスデータを自動的に修正することができる。そのため釣り下げ方式の3Dプリンタにおける造形物の分断を防止することができる。しかしこれらの文献に記載の技術では、極めて複雑な造形物を作製するような場合に精度が確保できなくなる可能性がある。すなわち、極めて複雑な形状となるべき部位にたまたまトポロジーの矛盾があって、その部位が自動修正されてしまうと、その部位が本来の形状とは異なる形状に形成されてしまう可能性がある。例えば、ロストワックス法で成形する入れ歯の型を3Dプリンタによって作製するような場合、微細な形状の差異であっても、患者の口内の複雑な歯形に係合しなくなる。しかも作製した入れ歯を患者に装着させて初めて不具合が発覚する。歯形は経時変化するので、作成した入れ歯に不具合があれば、歯形の型取りからやり直すことになる。
したがって複雑な形状を有する造形物については、造形物の作製者(以下、作業者ともいう)が、例えば、3DCAMソフトウエアなどに実装されているポリゴンメッシュの修正機能(以下、修正プログラムとも言う)などを用いて、スライスに失敗した断面周辺のトポロジーを修正することが望ましい場合もある。しかしながら従来の修正プログラムでは、作業者が、造形物の全体像における異常なスライスデータに対応する部位の位置、あるいはその部位の本来の断面形状の輪郭を把握することが難しい。とくに形状が複雑な部位を修正する場合、作業者は、修正作業に多大な労力を要する。
そこで本発明は、3Dプリンタを用いて作製される三次元造形物に成形不能な部位が存在した場合、作業者に、その成形不能部位の正確な位置や形状を事前に認識させ、作業者におけるポリゴンメッシュの修正作業を支援する3Dデータ処理装置、および3Dデータ処理プログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するための主たる発明は、3Dプリンタを用いて作製される三次元造形物を表現する立体データを記憶する記憶部と、
表示部と、
前記記憶部は、3Dプリンタを用いて作製する三次元造形物を表現する立体データを記憶し、
前記立体データに基づいて、前記造形物を所定の間隔毎に切断して層状の構造物にしたときの各層の断面形状を表現するスライスデータを生成するスライスデータ生成手段と、
前記生成したスライスデータに基づいて前記断面形状が正常であるか否かを検出し、前記断面形状に異常が検出されたスライスデータを断層データとして記憶する断層検出手段と、
前記造形物を立体的に表現しつつ、当該造形物に断層データに基づく断層を識別可能にした画像のデータを生成して当該画像を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
を備える、
ことを特徴とする立体データ処理装置としている。
また、上記目的を達成するための別の主たる発明は、3Dプリンタを用いて作製する三次元造形物を表現する立体データを記憶した記憶部と表示部とを備えたコンピュータに、
前記立体データに基づいて、前記造形物を所定の間隔毎に切断して層状の構造物にしたときの各層の断面形状を表現するスライスデータを生成するスライスデータ生成ステップと、
前記生成したスライスデータに基づいて前記断面形状が正常であるか否かを検出し、前記断面形状に異常が検出されたスライスデータを断層データとして記憶する断層検出ステップと、
前記造形物を立体的に表現しつつ、当該造形物に断層データに基づく断層を識別可能にした画像のデータを生成して当該画像を前記表示部に表示させる表示制御ステップと、
を実行させることを特徴とする立体データ処理プログラムとしている。
本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
本発明によれば、3Dプリンタを用いて作製される三次元造形物に成形不能な部位が存在した場合、造形物を作製する作業者に、その形成不能部位の正確な位置や形状を事前に認識させることができる。それによって造形物を表現する立体データに対する作業者の修正作業が軽減される。また造形物の作製に失敗することを未然に防ぐことができる。なおその他の効果については以下の記載で明らかにする。
本発明の実施形態に係る立体データ処理装置によるスライスデータ生成処理の概略を示す図である。 上記立体データ処理装置の機能ブロック構成を示す図である。 上記立体データ処理装置のプレビュー機能における情報処理の流れを示す図である。 上記プレビュー機能によってディスプレイに表示される造形物の画像の一例を示す図である。
===開示の概要===
本明細書の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
3Dプリンタを用いて作製される三次元造形物を表現する立体データを記憶する記憶部と、
表示部と、
前記立体データに基づいて、前記造形物を所定の間隔毎に切断して層状の構造物にしたときの各層の断面形状を表現するスライスデータを生成するスライスデータ生成手段と、
前記生成したスライスデータに基づいて前記断面形状が正常であるか否かを検出し、前記断面形状に異常が検出されたスライスデータを断層データとして記憶する断層検出手段と、
前記造形物を立体的に表現しつつ、当該造形物に断層データに基づく断層を識別可能にした画像のデータを生成して当該画像を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
を備える、
ことを特徴とする立体データ処理装置が明らかとなる。このような立体データ処理装置によれば、3Dプリンタを用いて作製される三次元造形物に形成不能な部位が存在した場合、作業者に、その形成不能部位の正確な位置や形状を事前に認識させることができる。それによって造形物を表現する立体データに対する作業者の修正作業が軽減される。また造形物の作製に失敗することを未然に防ぐことができる。
また前記表示制御手段は、前記造形物を、正常な前記断面形状で前記所定の間隔に対応する厚さを有する立体図形を積層させることで表現するとともに、前記断層を、断層データに基づく異常な前記断面形状の輪郭線を前記所定の間隔の太さの線で表現した前記画像のデータを生成することを特徴とする立体データ処理装置が明らかとなる。このような立体データ処理装置によれば、作業者は、3Dプリンタが造形物を所定の間隔毎に切断したときのそれぞれの断面形状に対応して形成する所定の厚さの1層分の立体図形を積層させた造形物の全体像と、その全体像に対する正常に形成できない層の位置、およびその層に隣接する層の形状を容易に認識することができる。
前記表示制御手段は、前記造形物を、前記立体データに基づいて生成した画像によって表現することを特徴とする立体データ処理装置とすることもできる。このような立体データ処理装置によれば、スライスデータに基づく1層ごとの立体図形に対応するデータの生成処理やその立体図形を積層させて造形物の全体像に対応するデータを生成する処理が不要となり、画像データを生成するためのデータ処理が軽減され、画像データの生成にかかる時間を短縮させることが期待できる。
さらに前記表示制御手段は、前記断層データに対応する部位を前記正常な断面形状に対応する部位とは異なる色で着色した前記画像のデータを生成することを特徴とする立体データ処理装置が明らかとなる。このような立体データ処理装置によれば、3Dプリンタが形成できない部位や形状を作業者に明確に示すことができ、作業者による立体データの修正作業をさらに軽減させることができる。
前記正常な断面形状に対応するスライスデータには、前記断層データが修正されてなるスライスデータが含まれ、
前記表示制御手段は、当該修正されたスライスデータに対応する部位を識別可能にした前記画像のデータを生成する、
ことを特徴とする立体データ処理装置とすることもでき、このような立体データ処理装置によれば、例えば、造形物における修正部位を作業者に認識させることができ、再修正が必要な場合などに対応して、当初から正常であった部位と修正した部位とを識別することができる。
また3Dプリンタを用いて作製する三次元造形物を表現する立体データを記憶した記憶部と表示部とを備えたコンピュータに、
前記立体データに基づいて、前記造形物を所定の間隔毎に切断して層状の構造物にしたときの各層の断面形状を表現するスライスデータを生成するスライスデータ生成ステップと、
前記生成したスライスデータに基づいて前記断面形状が正常であるか否かを検出し、前記断面形状に異常が検出されたスライスデータを断層データとして記憶する断層検出ステップと、
前記造形物を立体的に表現しつつ、当該造形物に断層データに基づく断層を識別可能にした画像のデータを生成して当該画像を前記表示部に表示させる表示制御ステップと、
を実行させることを特徴とする立体データ処理プログラムが明らかとなる。そしてコンピュータにこのような立体データ処理プログラムをインストールすれば、コンピュータを上述した立体データ処理装置として機能させることができる。以下に、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
===実施形態===
本発明の実施形態に係る立体データ処理装置は、立体的な造形物を表現する立体データを処理し、造形物を所定の間隔で輪切りしたときの断面形状を記述するスライスデータを生成する。そして生成されたスライス-データを解析することで断面形状における異常の有無を検出し、造形物を立体的に表現する画像をディスプレイに表示する際に、作業者が、断面形状に異常があるスライスデータ(以下、断層データとも言う)に基づく断層を造形物の画像上で識別できるようにする機能(以下、プレビュー機能とも言う)を備えている。立体データ処理装置は、このプレビュー機能により表示する画像(以下、プレビュー画像とも言う)により、作業者に対して造形物の全体像に対する断層の位置や断層周辺の形状を容易に認識させて、作業者によるその後の立体データの修正作業を強力に支援する。以下では、スライスデータの生成処理や断層の検出処理について説明し、その上で本実施形態に係る立体データ処理装置の構成とプレビュー機能における情報処理の内容について説明する。
<スライスデータの生成処理>
図1にポリゴンメッシュからスライスデータを生成する手順を示した。図1(A)はポリゴンメッシュで表現された造形物の外観図であり、図1(B)は図1(A)に示した造形物を所定の面(以下、スライス面とも言う)で切断した断面を示しており、図1(C)は、図1(B)に示した断面の輪郭を示している。なお以下では、スライス面をxy面sとし、スライス面の法線方向をz軸方向として3次元直交座標系を規定する。そして造形物が占有する領域における下端位置あるいは上端位置のいずれかをz=0とする。
図1(A)に示したように、例示した造形物100は、大きな球101の表面に小さな二つの球102を接続させた形状を有している。そして造形物100の内部や表面に形成される空洞や孔などの内面も含めた造形物の表面形状がポリゴンメッシュによって表現されている。そして造形物100の上端をz=0、下端をz=Zとした場合、z=0の位置からz=Zの位置まで所定の間隔(以下、Δzと記す)毎に下方に向かってxy面で切断する処理毎にスライスデータが生成される。スライスデータは造形物100をz軸方向に積層された層状構造物として見たときの各層の断面形状を表現している。そして断面形状に異常がなければ、すなわちスライスに成功すれば、断面形状の外周を辿る輪郭線は閉じた多角形形状で表現されることになる。
図1(B)は、z軸上において大小三つの球(101,102)が交わる位置にあるxy面sで造形物を切断したときの断面形状を示している。造形物100のポリゴンメッシュをxy平面sで切断すると、xy平面sは、各球(101,102)は、それぞれを構成するポリゴンのエッジで交わる。そしてその交点を、切断前の造形物100のポリゴンメッシュにおけるトポロジーに基づいて互いに関連づけする。すなわち隣接する交点同士を双方向リストでつなぐ。それによって、xy平面sには、三つの球(101、102)のそれぞれに対応する円に近似する三つの正多角形上の輪郭(輪郭ポリライン:201、202)が形成される。そして各球の輪郭ポリライン(201、202)を形成したならば、図1(C)に示したように、三つの輪郭ポリライン(201、202)を互いに交差する点301で分割し、閉じていていたそれぞれの円の輪郭ポリライン(201、202)を開いた折れ線(ポリライン)にするとともに、各交点301同士を繋いで三つの円(201、202)を統合(マージ)した輪郭ポリライン300を生成する。そして、この輪郭ポリライン300を表現するデータをスライスデータとする。この例では、図中矢印で示したように、大きな円の輪郭ポリライン201を所定の方向に辿る途中で小さな円の輪郭ポリライン202との交点301aがあれば、この交点301aで小さな円202の輪郭ポリラインを辿る経路に乗り換える。次の交点301bでは小さな円の輪郭ポリライン202から大きな円の輪郭ポリライン201に乗り換える。このようにして断面形状の外周を表現する輪郭ポリライン300が形成される。この例におけるスライスデータは、大きな円の円周の二か所に半円状の突起を有する輪郭ポリラインを記述したものとなる。
<断層の検出>
図1(A)〜図1(C)に示したスライスデータの生成過程で、何らかの原因で断層データが生成されてしまうことがある。そして断層データが生成されると、層状の造形物は、その断層データに対応する層が断層となり、その断層を境界にして上下方向で不連続となる。断層が発生する原因としては、まず、図1(B)における三つの円のいずれかの輪郭ポリライン(201、202)が閉じていないような場合、すなわち輪郭ポリライン(201、202)を構成する各頂点間の関係を記述する双方向リストにおいて、同じ位置にあるべき頂点が異なる座標で示されている場合がある。あるいは双方向リストにおいて始点と終点が異なる座標となる場合もある。なお双方向リストで関連づけされていないものの、始点と終点が同じ座標であればポリラインを閉じればよい。
さらにマージする過程で断層が発生する場合もある。例えば、図1(B)における各円(201、202)の交点301では、2本の線分が交わっているが、何らかの原因により3本以上の線分が交わってしまい、断面形状の外周を辿るポリラインが開いてしまった場合である。具体例を挙げると、上記特許文献1にも記載されている吊り下げ式の光造形装置では、造形物の作製途上で造形物が自重で脱落する可能性がある。そこで本来の造形物に対してサポートとよばれる支持部材を追加成形することがある。そして立体データを作成するためのソフトウエアには、立体データをポリゴンメッシュに変換する際に、そのサポートを含んだポリゴンメッシュを自動生成するものがある。そのサポートの自動生成に際し、図1(B)における二つ円の交点にサポートが複数個生成されてしまうと、断面図形の輪郭を辿る過程で、その交点301から先の進行方向を確定できず、マージ後の輪郭ポリラインが開いた図形になってしまう。
このようにして、ある断面のスライスデータを生成する際に、その断面の形状を構成する個々の図形の輪郭ポリライン、あるいは個々の図形をマージした後の図形の輪郭ポリラインが開いてしまってスライスに失敗した場合、そのスライスに失敗した層を断層とし、その断層の断面形状を記述するスライスデータを断層データとする。
以上、本発明の特徴を理解し易くするために、図1に示した単純な形状の造形物を例に挙げてスライスデータの生成処理や断層の検出処理について説明した。なおスライスデータの生成処理や断層の検出処理の詳細については、例えば、上記特許文献2に記載されている。
<立体データ処理装置>
次に、実施形態に係る立体データ処理装置の構成例を示す。立体データ処理装置のハードウエアは、PCとなどで構成することができ、そのPCが、自身にインストールされたプログラム(以下、断層検出プログラムとも言う)を実行することで、立体データ処理装置として機能する。図2に本発明の実施形態に係る立体データ処理装置1の構成例を示した。図2では、立体データ処理装置1が備える構成や機能をブロックにして示している。
立体データ処理装置1は、CPU、RAM、ROMを含む制御部10、HDDなどの外部記憶装置を含む記憶部20、キーボード31やマウス32などの入力部30、入力部30に対する作業者の操作入力に対応する入力情報を制御部10に転送する入力制御部40、ディスプレイからなる表示部(以下、ディスプレイ50とも言う)、および制御部10にて生成されたオブジェクト(ポリゴンメッシュ、線分など)や視点などを記述したデータをレンダリングしてディスプレイ50に表示させる表示制御部60を備えている。また図示した立体データ処理装置1には適宜な通信インタフェース(USBなど)70を介して3Dプリンタ80が接続されている。なお立体データ処理装置1は、作業者に断層の位置や形状を確認させて、断層データの修復作業を支援するためのものであり、必ずしも3Dプリンタ80が接続されていなくてもよい。
記憶部20には上記の断層検出プログラム21と造形物を表現する立体データ22とが格納されている。また制御部10が断層検出プログラム21の実行に伴って生成するスライスデータ23や断層データ24も記憶部に格納される。なお本実施形態において、断層検出プログラム21は、例えば、図示したように、3DCAMソフトウエア25に含まれる一つあるいは複数のプログラムユニットで構成することができる。制御部10は、当該断層検出プログラム21を実行することで、当該制御部10が、3Dモデル生成部11、スライスデータ生成部12、断層検出部13として機能する。また制御部10は、通信インタフェース70を介して3Dプリンタ80を制御し、3Dプリンタ80に造形物を作製させるプリンタ制御部14としても機能する。
表示制御部60は、VRAMと所定のディスプレイインタフェース(HDMI(登録商標)など)を備え、主な機能は、制御部10にて生成されたポリゴンメッシュをレンダリングしてVRAMにビットマップ展開し、そのビットマップ画像をディスプレイ50に表示することにある。表示制御部60は、例えば、グラフィックカードなどの専用のハードウエアで構成することができる。図2に示した構成では、ディスプレイ50に表示する画像の起源となる画像データの種類に応じて、3Dモデル表示部61、スライスデータ表示部62、断層表示部63として機能する。例えば、3Dモデル表示部61により3Dレンダリングされて造形物を立体的に表現する画像を表示し、スライスデータ表示部62および断層表示部63により、各層の正常および異常な断面形状を表現する2D画像などを表示する。そして制御部10は、立体データ処理装置1を操作する作業者にGUI環境を提供し、入力部30からの入力データが入力制御部40を介して入力されると、その入力データに基づいて記憶部20に格納されている各種データを処理し、その処理結果に対応する画像を表示制御部60によりディスプレイ50に表示させる。それによって、作業者による操作入力の内容を反映した画像が逐次更新されながらディスプレイ50に表示される。
<プレビュー機能>
次に、上記構成の立体データ処理装置1のプレビュー機能における情報処理について説明する。図3に当該情報処理の流れを示した。立体データ処理装置1は、利用者入力により造形物の3Dモデル生成処理の指示を受け付けると、3Dモデル生成部11により、立体データ22に基づいて造形物のポリゴンメッシュを生成する(s1→s2、s3)。またスライスデータ生成部12により、そのポリゴンメッシュが占有するz軸方向のサイズZとxy面で切断する際の間隔Δzとに基づいてポリゴンメッシュの切断面の数kを計算する(s4)。すなわち3Dプリンタは、z=0を起点として最初に成形する第1層をn=1として、第k層まで成形する。そしてスライスデータ生成部12は、z=0の位置から所定の間隔Δzの位置で造形物を切断して第1層の切断形状を記述するスライスデータを生成する。
断層検出部13は、スライスデータ生成部12によるスライスデータの生成に際し、スライスデータによって記述されている断面形状における異常の有無を検出する。断面形状が正常であることを検出してスライスに成功したならば、そのスライスデータ23と現在の層数n=1とを対応付けして記憶部20に格納する(s5〜s8→s9)。一方、スライスに失敗した場合には、生成したスライスデータを断層データ24として、当該断層データ24を現在の層数n=1に対応付けして記憶部20に格納する(s8→s10)。そして現在の層nに1を加算して次の層のスライスデータについての異常の有無を検出し(s11→s12→s6)、その検出結果に基づいてスライスデータ23あるいは断層データ24を記憶部20に格納していく(s7、s8→s9またはs7、s8→s10)。
このようにして制御部10は、スライスデータ生成部12および断層検出部13により、すべての層(n=k)のスライスデータを生成し、その生成したスライスデータから断面形状についての異常の有無を検出し、その検出結果に基づいてスライスデータ23と断層データ24を格納する(s7、s8→s9、s11→s13またはs7、s8→s10、s11→s13)。全ての層についてのスライスデータに対して異常の有無を検出したならば、入力部30からの作業者によるプレビュー画像の表示指示が入力されるのを待機する。そして制御部10は、プレビュー画像の表示指示に対応する入力データが入力制御部40を介して入力されると、3Dモデル生成部11により、格納済みのスライスデータ23と断層データ24を処理し、プレビュー画像を記述したデータを生成する(s13→s14〜s18)。
この例では、3Dモデル生成部11が、スライスデータ23に基づいて、平面形状が輪郭ポリラインに対応する図形としつつ、上下方向の厚さを1層分の厚さΔzとした立体図形のポリゴンメッシュを生成する(s14、s15)。また断層データ24に基づいて断層を表現する線分を記述するデータを生成する(s16、s17)。この例では、断層データ24に記述されている開いた輪郭ポリラインを一層分の厚さΔzに相当する太さの線分で断層を記述している。そして表示制御部60は、3Dモデル表示部により、各層の立体図形を積層順に積層してなる造形物の全体像の表面に、断層を表現する線分を断層データ24に記述された層の位置に配置した画像データを生成し、3Dモデル表示部61がその画像データに基づく画像をプレビュー画像としてディスプレイに表示する(s18、s19)。図4はディスプレイ50上に表示された造形物401のプレビュー画像400の一例を示した。この例では、断層402が正常な層403とは異なる色で示されている。もちろん、立体データ処理装置1は上述したGUIにより、各種操作入力に応じて造形物401に対する視点や縮尺を変えた画像や、造形物401を構成する各層403の断面形状や断層402の輪郭ポリラインの平面形状を示す画像を表示する。
===その他の実施例===
上記実施形態における立体データ処理装置では、断層を含む造形物を表示する際、正常な層を扁平なポリゴンメッシュに変換して、各層を積層して造形物の全体像に対応する画像を生成していたが、スライスデータを生成する前の造形物を表現するポリゴンメッシュを用いて造形物の画像を描出するとともに、その画像に断層に対応するポリラインを識別可能に描出してもよい。
本発明の実施例に係る立体データ処理装置は、作業者が、造形物のポリゴンメッシュおいて断層データの生成要因となった部分を修正することを支援する。したがって作業者は、立体データ処理装置を操作しディスプレイに表示された断層のある造形物の画像に対してポリゴンを再配置するなどして、断層部分が閉じた輪郭ポリラインを形成するようにスライスデータを修正する。そこで、造形物をディスプレイに表示する際に、修正した層については当初から正常であった層に対して識別可能にしてもよい。それによって作業者が、ディスプレイに表示された造形物における断層と修正後の層とを識別することができる。また一度修正した層に対して再修正が必要になったときなどには、再修正すべき層を容易に認識することができる。
本発明の実施形態は、上述したコンピュータシステムによって構成される形態に限らず、PCなどの汎用のコンピュータにインストールされるプログラムであってもよい。すなわち、上記実施形態における断層検出プログラムを本発明の実施形態としてもよい。なおプログラムは、可搬型の記憶媒体(DVD、CD、USBメモリ、メモリカードなど)に格納された状態で提供することもできるし、インターネット上のWebサイトなどにダウンロード可能に用意しておくこともできる。
なお上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 立体データ処理装置、10 制御部、11 3Dモデル生成部、12 スライスデータ生成部、13 断層検出部、20 記憶部、21 断層検出プログラム、22 立体データ、23 スライスデータ、24 断層データ、30 入力部、40 入力制御部、50 表示部(ディスプレイ)、60 表示制御部、61 3Dモデル表示部、62 スライスデータ表示部、63 断層表示部、80 3Dプリンタ、400 プレビュー画像

Claims (6)

  1. 3Dプリンタを用いて作製される三次元造形物を表現する立体データを記憶する記憶部と、
    表示部と、
    前記立体データに基づいて、前記造形物を所定の間隔毎に切断して層状の構造物にしたときの各層の断面形状を表現するスライスデータを生成するスライスデータ生成手段と、
    前記生成したスライスデータに基づいて前記断面形状が正常であるか否かを検出し、前記断面形状に異常が検出されたスライスデータを断層データとして記憶する断層検出手段と、
    前記造形物を立体的に表現しつつ、当該造形物に断層データに基づく断層を識別可能にした画像のデータを生成して当該画像を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
    を備える、
    ことを特徴とする立体データ処理装置。
  2. 請求項1において、前記表示制御手段は、前記造形物を、正常な前記断面形状で前記所定の間隔に対応する厚さを有する立体図形を積層させることで表現するとともに、前記断層を、断層データに基づく異常な前記断面形状の輪郭線を前記所定の間隔の太さの線で表現した前記画像のデータを生成することを特徴とする立体データ処理装置。
  3. 請求項1において、前記表示制御手段は、前記造形物を、前記立体データに基づいて生成した画像によって表現することを特徴とする立体データ処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記表示制御手段は、前記断層データに対応する部位を正常な前記断面形状に対応する部位とは異なる色で着色した前記画像のデータを生成することを特徴とする立体データ処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    正常な前記断面形状に対応するスライスデータには、前記断層データが修正されてなるスライスデータが含まれ、
    前記表示制御手段は、当該修正されたスライスデータに対応する部位を識別可能にした前記画像のデータを生成する、
    ことを特徴とする立体データ処理装置。
  6. 3Dプリンタを用いて作製する三次元造形物を表現する立体データを記憶した記憶部と表示部とを備えたコンピュータに、
    前記立体データに基づいて、前記造形物を所定の間隔毎に切断して層状の構造物にしたときの各層の断面形状を表現するスライスデータを生成するスライスデータ生成ステップと、
    前記生成したスライスデータに基づいて前記断面形状が正常であるか否かを検出し、前記断面形状に異常が検出されたスライスデータを断層データとして記憶する断層検出ステップと、
    前記造形物を立体的に表現しつつ、当該造形物に断層データに基づく断層を識別可能にした画像のデータを生成して当該画像を前記表示部に表示させる表示制御ステップと、
    を実行させることを特徴とする立体データ処理プログラム。
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