JP2018035299A - 熱膨張耐火性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)と、熱膨張性黒鉛(B)と、無機充填剤(C)と、難燃剤(D)とを含有し、前記エポキシ樹脂(A)は未硬化である熱膨張耐火性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
この種の樹脂組成物においては、耐火性として、火災が生じた際に、材料自体が燃え難いという性質に加えて、発生した火炎が材料自体を通過しないという性質も要望されている。
例えば、エポキシ樹脂と、リン化合物と、熱膨張性黒鉛と、無機充填剤とを備え、熱膨張性と耐火性とを有する熱膨張耐火性樹脂組成物が提案されている(特許文献1等)。
この組成物によれば、難燃性を有し、燃焼後の残渣(燃え残り物)が十分な保形性を有し、これによって、該樹脂組成物自体が燃え難く、また、火炎が該樹脂組成物を通過し難くなり、その結果、上記耐火性を有することとなる。
エポキシ樹脂(A)と、
熱膨張性黒鉛(B)と、
無機充填剤(C)と、
難燃剤(D)とを含有し、
前記エポキシ樹脂(A)は未硬化である。
ここで、熱膨張耐火性樹脂組成物が硬化した状態のエポキシ樹脂(A)を含有している場合には、その硬化が不可逆的であるため、一旦所定の形状に形成された後には、別の形状に変形することが困難となるおそれがある。また、所定の形状に形成された際に余剰の部分が発生しても、その余剰の部分を別の形状に形成することも困難となるおそれがある。
しかし、エポキシ樹脂(A)が未硬化であることによって、一旦所定の形状に形成された後においても、別の形状に変更することが容易となり、しかも、所定の形状に形成されたとき、余剰の部分を別の形状に形成することも容易となる。よって、硬化した状態のエポキシ樹脂(A)を含有している場合と比較して、作業性に優れたものとなる。
従って、熱膨張耐火性樹脂組成物が、十分な耐火性のみならず、十分な作業性をも有するものとなる。
前記難燃剤(D)が、無機リン化合物であってもよい。
エポキシ樹脂(A)と、
熱膨張性黒鉛(B)と、
無機充填剤(C)と、
難燃剤(D)とを含有し、
前記エポキシ樹脂(A)は未硬化である。
エポキシ樹脂(A)としては、従来公知のものが挙げられる。
エポキシ樹脂(A)としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールB型、ビスフェノールF型、クレゾール型、または、ノボラック型等が挙げられる。
また、エポキシ樹脂(A)は、常温で液状である液状エポキシ樹脂であっても、常温で固体状である固体状エポキシ樹脂であっても、これら液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂との混合物であってもよい。
すなわち、熱膨張耐火性樹脂組成物が未硬化のエポキシ樹脂(A)を含有しているとは、その硬度を、JIS K6253−3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ」の方法によって測定したとき、測定開始1秒後の硬度に対して5秒後の硬度の比が、20%以上となっている場合に、熱膨張耐火性樹脂組成物が未硬化のエポキシ樹脂(A)を含有していることを意味する。
一方、本実施形態において、熱膨張耐火性樹脂組成物が、硬化したエポキシ樹脂(A)を含有しているとは、上記とは逆に、上記硬度の比が20%未満となっている場合を意味する。
未硬化の状態のエポキシ樹脂(A)を含有していることによって、熱膨張耐火性樹脂組成物の製造時に120℃以下の加温を施しても材料が硬化した状態とならず、再度成形加工が可能となる。
また、このように硬化剤を含有している場合においては、熱膨張耐火性樹脂組成物(100質量%)中に硬化剤を1.25質量%以下含有しており、且つ、上記の通り、エポキシ樹脂(A)100質量部に対して硬化剤を5質量部以下含有していてもよい。
このように、エポキシ樹脂(A)と併用されても該エポキシ樹脂(A)を硬化させない潜在性硬化剤は、エポキシ樹脂と混合し、JIS K7121:2012「プラスチックの転移温度測定方法」に基づき、熱重量・熱量同時測定装置(STA−6000、パーキンエルマー社製)を用いて測定したとき、Tg(ガラス転移温度)が150℃以上という特性を示す。
このような潜在性硬化剤としては、イミダゾール系硬化剤、第3級アミン、酸無水物またはルイス酸錯体化合物等が挙げられる。
なお、硬化剤が併用される態様においても、上記のように、エポキシ樹脂(A)は、そのモノマーが自己重合していない状態で存在している。
なお、エポキシ樹脂(A)が硬化している状態では、通常の火災が発生していない状態では熱膨張耐火性樹脂組成物が比較的硬い状態で存在し、この状態で火災等が発生すると、上記のように難燃性、保形性を有し、該樹脂組成物自体が燃え難く、また、火炎が該樹脂組成物を通過し難くなるため、十分な耐火性を有するものとなる。
一方、エポキシ樹脂(A)が硬化していない状態では、通常の火災が発生していない状態では熱膨張耐火性樹脂組成物が比較的柔らかい状態で存在し、この状態で火災等が発生すると、火災による加熱によってエポキシ樹脂(A)が硬化した状態となり、その結果、上記のように難燃性、保形性を有し、該樹脂組成物自体が燃え難く、また、火炎が該樹脂組成物を通過し難くなるため、十分な耐火性を有するものとなる。
しかし、エポキシ樹脂(A)が未硬化であることによって、一旦所定の形状に形成された後においても、別の形状に変更することが容易となり、しかも、所定の形状に形成されたとき、余剰の部分を別の形状に形成することも容易となる。よって、硬化した状態のエポキシ樹脂(A)を含有している場合と比較して、作業性に優れたものとなる。
また、熱膨張耐火性樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)が未硬化であることによって、自己粘着性を有し得るものとなる。すなわち、本実施形態の熱膨張耐火性樹脂組成物は、自己粘着性を有するものであってもよい。
上記配合量が10質量%以上であることによって、燃焼残渣の保形性により優れ、耐火性により寄与し得るという利点がある。
上記配合量が35質量%以下であることによって、他の成分との配合バランスがより良くなるという利点がある。
前述の通り、エポキシ樹脂(A)が、液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂とを含有していてもよく、この場合において、その比率は特に限定されるものではないが、例えば、液状エポキシ樹脂の方が固体状エポキシ樹脂よりも多く含有されていることが好ましい。すなわち、液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂の比率(質量比)は、固体状エポキイ樹脂が1に対して液状エポキシ樹脂が1を超えることが好ましい。また、固体状エポキイ樹脂が1に対して液状エポキシ樹脂が4以上であることがより好ましく、5以上であることがさらに好ましい。
なお、エポキシ樹脂(A)が液状エポキシ樹脂のみを含有する方が、液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂とを含有する場合よりも好ましい。
ここで、潜在硬化剤の配合量が多くなると、燃焼時に十分な硬化物が形成される傾向にある一方、少なくなると、組成物が長期安定性に優れる傾向にある。
かかる観点を考慮すれば、潜在性硬化剤の配合量は、2〜3質量%であることがより好ましい。
熱膨張性黒鉛(B)としては、従来公知の粉末状のものが挙げられる。
熱膨張性黒鉛(B)としては、例えば、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キャッシュグラファイトといったグラファイトや、これらグラファイトが処理剤で処理されたもの等が挙げられる。上記処理剤としては、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸や、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤が挙げられる。
上記配合量が10質量%以上であることによって、燃焼時に組成物が空間を閉塞させるためのより十分な膨張を付与させ得るという利点がある。
上記配合量が30質量%以下であることによって、燃焼時に組成物がより十分に保形性を保ち、過剰な膨張を防ぎ得るという利点がある。
無機充填剤(C)としては、従来公知の粉末状のものが挙げられる。
無機充填剤(C)としては、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーンナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、脱水汚泥や、これらの表面処理品等が挙げられる。
上記配合量が10質量%以上であることによって、該無機充填剤による耐火性の補強効果がより十分に得られるという利点がある。
上記配合量が40質量%以下であることによって、他の成分との配合バランスがより十分に図られるという利点がある。
難燃剤(D)としては、従来公知の粉末状のものが挙げられる。
難燃剤(D)としては、例えば、無機リン化合物が挙げられる。無機リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類等が挙げられる。
難燃剤(D)が無機リン化合物であることによって、より難燃性を発揮し得る。
なお、無機充填剤(C)として上記炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩を用いた場合には、上記リン化合物としてポリリン酸アンモニウムを使用することによって、該ポリリン酸アンモニウムとの反応で熱膨張性黒鉛(B)の膨張を促進すると考えられる。また、無機充填剤(C)が、より有効な骨材として働き、燃焼後に形状保持性がより高い残渣を形成し得る。
ここで、難燃剤(D)として臭素、アンチモンの組み合わせも考えられる。この場合には、主に有機成分が燃焼してガス化した領域で難燃効果を示す傾向になる。これに対し、無機リン系化合物を使用すると、燃焼残渣であるチャー層のバリア性が向上する。すなわち、有機成分が固体状態での難燃性能を発揮し得る。
上記配合量が20質量%以上であることによって、燃焼残渣をより強くし得るという利点がある。
上記配合量が40質量%以下であることによって、他の成分との配合バランス、特に、熱膨張性黒鉛(B)との配合バランスがとれるという利点がある。
かかる添加剤としては、例えば、熱膨張耐火性樹脂組成物に自己粘着性を付与し得る添加剤;フェノール繊維;樹脂製マイクロバルーン;湿潤分散剤;熱安定剤;滑剤;加硫促進剤;光安定剤;フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤;フェノール系粘着剤;石油樹脂系粘着剤;有機ベンントナイト(増粘剤);消泡剤;組成物中の他の成分と化学反応しない可塑剤;カップリング剤;不燃繊維;金属害防止剤;帯電防止剤;安定剤;架橋剤;軟化剤;顔料等が添加されてもよい。
該ゴム成分または熱可塑性エラストマー成分(E)は、エポキシ樹脂(A)と併用されて熱膨張耐火性樹脂組成物に自己粘着性を付与し得るものである。
また、熱膨張耐火性樹脂組成物の耐火性を向上させ得るものである。
また、熱膨張耐火性樹脂組成物は、長期保存したときに、経時的に液状物のブリードなどを起こさず、粘着性を維持できることが好ましい。
また、このようにエポキシ樹脂(A)と相溶性を有するゴム成分または熱可塑性エラストマー成分(E)を含有している場合には、硬化剤による化学反応によって硬化したエポキシ樹脂を用いた場合と同等の保形性が得られる。
また、上記相溶性の高いゴム成分としては、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)の液状物、水添品、変性品等が挙げられる。
ここで、特にNBR(ニトリルゴム)は、未硬化のエポキシ樹脂(A)との相溶性が比較的高い。また、硬化剤が存在しない系では、製造時の加熱等、硬化剤と化学反応されるような工程を経ても、そもそも硬化剤が存在しないため、硬化剤の架橋反応に起因してNBRが押し出されて相分離を起こす、といった不具合が発生し難い。よって、このような相分離し難いことと、自己重合と相まって燃焼時に高い保形性を有する。保形性が高いことによって、バリア性が高く火炎の延焼を遅らせる働きを奏する組成物となる。
一方、潜在性硬化剤が存在する系では、NBRは加熱重合に伴う相分離を起こし易く、上記のようには保形性に寄与し難いが、燃焼時には潜在性硬化剤とエポキシモノマーとが化学反応することによって高分子化するため、硬化剤が存在しない系と同等の、燃焼時の高い保形性を有する組成物となる。
また、上記相溶性を有する熱可塑性エラストマー成分としては、上記成分の分子末端又は分子鎖中に反応性官能基を有するものを用いることができる。反応性官能基としては、例えば、水酸基、シラノール基、カルボキシル基、イソシアナート基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基等が挙げられ、これら反応性官能基を分子末端又は分子鎖中に有することにより、エポキシ樹脂への相溶性が向上する。
上記配合量が2質量%以上であることによって、未硬化のエポキシ樹脂(A)の通常時の保形性に寄与し得るという利点がある。
上記配合量が15質量%以下であることによって、相分離し難くなり、他の成分との配合バランスもとれるという利点がある。
かかる非反応性可塑剤の配合量は、熱膨張耐火性樹脂組成物(100質量%)中に10〜25質量%であることが好ましく、15〜20質量%であることがより好ましい。
上記配合量が10〜25質量%であることによって、組成物の柔軟性を向上させ得るため、作業性がより向上し得る。
ここで、熱膨張耐火性樹脂組成物が硬化した状態のエポキシ樹脂(A)を含有している場合には、その硬化が不可逆的であるため、一旦所定の形状に形成された後には、別の形状に変形することが困難となるおそれがある。また、所定の形状に形成された際に余剰の部分が発生しても、その余剰の部分を別の形状に形成することも困難となるおそれがある。
しかし、エポキシ樹脂(A)が未硬化であることによって、一旦所定の形状に形成された後においても、別の形状に変更することが容易となり、しかも、所定の形状に形成されたとき、余剰の部分を別の形状に形成することも容易となる。よって、硬化した状態のエポキシ樹脂(A)を含有している場合と比較して、作業性に優れたものとなる。
従って、熱膨張耐火性樹脂組成物が、十分な耐火性のみならず、十分な作業性をも有するものとなる。
下記の原料を用いた。
・エポキシ樹脂(A):
液状エポキシ樹脂1(ビスフェノールF型、商品名:EP−4901、ADEKA社製)
液状エポキシ樹脂2(フェノールノボラック型、商品名:フェノールノボラック型エポキシ樹脂、多官能タイプ152、三菱化学社製)
固体状エポキシ樹脂(ビスフェノールA型、商品名:EPICLON7050、DIC社製)
・熱膨張性黒鉛(B):
熱膨張性黒鉛(膨張開始温度:200℃、商品名:SS−3、エア・ウォーター・ケミカル社製)
・無機充填剤(C):
表面処理炭酸カルシウム(商品名:白艶華CCR、白石カルシウム社製)
水酸化アルミニウム(B−313、巴工業社製)
・難燃剤(D):
ポリリン酸アンモニウム(商品名:エクソリットAP422、ヘキスト社製)
トリフェニルホスフェート(TPP、大八化学社製)
・ゴム成分または熱可塑性エラストラマー成分(E):
ゴム成分
ニトリルゴム(NBR)(商品名:Nipol DN1042、日本ゼオン社製)
ブチルゴム(IIR)(商品名:BUTYL065、JSR社製)
クロロプレンゴム(CR)(商品名:M−40、デンカ社製)
スチレン−ブタジエンゴム(SBR)(商品名:1502、JSR社製)
エチレン−プロピレンゴム(EPDM)(商品名:EP−24、JSR社製)
熱可塑性エラストマー
熱可塑性エラストマー1:
変成シリコーンポリマー(商品名:エクセスターES−S3430、AGC社製)
熱可塑性エラストマー2:
水添スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS樹脂)
(商品名:タフテックH1221、旭化成社製)
・反応性硬化剤:
変性脂肪族ポリアミン系硬化剤(商品名:アデカハードナーEH−6019、ADEKA社製、常温でエポキシ樹脂と反応するもの)
・潜在性硬化剤
イミダゾール系潜在性硬化剤(商品名:キュアゾール2PHZ−PW、四国化成社製)
・可塑剤(組成物中の他の成分と反応しない非反応性可塑剤):
ED−512X(大八化学社製)
表1に示す配合で原料を、オープンニーダー(日本スピンドル製造社製)を用いて加熱混練して混合組成物を得て、プレス機を用いてシート状の熱膨張耐火性樹脂組成物シートとした。
用いたゴム成分または熱可塑性エラストラマー成分(E)について、エポキシ樹脂との相溶性を下記の方法で評価した。
また、製造された熱膨張耐火性樹脂組成物について、下記の方法で相溶性、自己粘着性、耐火性、未硬化性、柔軟性を評価した。
なお、実施例1〜14、比較例1、2については、いずれも、混合後、23℃で1週間静置した状態で測定した。
結果を表1に示す。
ゴム成分または熱可塑性エラストラマー成分(E)を、エポキシ樹脂(A)と混合して混合物とし、JIS A5751:1995「建築用油性コーキング材」に規定される保油性の試験方法によって、ゴム成分または熱可塑性エラストマー成分(E)を70℃×24時間保持した後に、JIS P3801:1995「ろ紙(化学分析用)」に規定される2種に相当する直径11cmのろ紙への浸透幅が10mm以下、浸透枚数が3枚以下で示されるか否かを評価した。その結果、ろ紙への浸透幅が10mm以下、浸透枚数が3枚以下で示される場合、「相溶性有り」(○)と判定した。一方、ろ紙への浸透幅が10mmを超える、または、浸透枚数が3枚を超える場合、「相溶性なし」(×)と判定した。
なお、組成物について、上記と同様に評価したところ、成分(E)とエポキシ樹脂(A)との配合物と同様の結果が得られた。
得られた組成物を用いて、試験片として50mm幅×100mm長さ×5mm厚みのシートを2枚形成した。各シートの50mm×100mmの領域を張り合わせ、20分程度常温で静置し、残りの50mm×100mmの箇所を、引張試験機で掴んで剥離試験が行えるように貼り合わせない領域とした(JIS K6848、JIS K6854、または、JIS Z0237)。そして、引張試験機を用いて、張り合わされていない領域を掴み、50mm±5mm/分の引張速度で、180度方向の貼り合わせ界面での剥離強度を測定した。その結果、界面以外で母材破壊が生じた場合を、自己粘着性あり、母材破壊が生じなかった場合を、自己粘着性なしと評価した。
引張試験機としては、ミネベア製テクノグラフTGEシリーズ、島津製作所社製オートグラフAG−Plus等を使用し得るが、本実施例では、ミネベア社製テクノグラフTGEシリーズを使用した。
また、母材破壊しなかった試験片について、JIS Z0237:2009「13 保持力」に準拠し、取り付けパネルに組成物(50mm幅×100mm長さ×1mm厚み)を貼り付け、その上に、該組成物の25mm幅×100mm長さの領域(一方の領域)が覆われるようにSUS製の試験板(25mm幅×150mm長さ×2mm厚み)を貼り合わせ、30℃の環境下で、組成物と貼り合わされていない側の試験板の端部に200gの荷重を下げたとき、1時間経過後に試験板と組成物との間にずれがなく、且つ、落下がない場合を、自己粘着性あり(○)、落下はないもののずれがある場合を、やや自己粘着性はあるが不十分(△)、落下がある場合を、自己粘着性なし(×)と評価した。
実験用灰皿として、耐熱温度1000℃の円形灰皿(商品名:灰分測定用灰皿 12mL、品番:2−8996−07、型番204/4、アズワン社製)を用いた。該実験用灰皿の具体的な仕様は、化学組成:SiO2/63%、Al2O3/30%、比重:2.4g/cm3、容量:12mL、サイズ:φ47mm(内径)×13mm(高さ)であった。
金属製スプーンとして、ステンレス製のスプーン(商品名:スプーン(ステンレス製)180mm(ヘラなし)、品番:6−522−04、アズワン社製)を用いた。該金属製スプーンの具体的な仕様は、材質:ステンレス(SUS410)、全長:180mm、タイプ:匙であった。
得られた組成物を用いて、試験片として5mm幅×5mm長さ×3mm厚みのシートを形成した。この試験片を、実験用灰皿に載置し、1000℃まで昇温可能なマッフル炉(アドバンテック東洋FUMシリーズ)の炉内に入れ、800℃まで昇温させて20分持続させた後、炉内から取り出した。十分に冷却(常温)させた後、金属製スプーンを1cm上方に離れた位置(1cmの高さ)から実験用灰皿の周縁に自由落下させることによって、該金属製スプーンの掬い部分(突出部分)で実験用灰皿を叩いた。これを3回繰り返すことによって実験用灰皿を3回叩き、1回叩いて崩れる場合は耐火性なし(×)、2回叩いて崩れる場合は耐火性あり(○)、3回叩いても崩れない場合は耐火性が非常にあり(◎)と評価した。
JIS K6253−3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ」に準拠した硬度計(製品名:アスカーゴム硬度計A型、高分子計器株式会社製)を用いた。
得られた組成物を用いて、試験片として100mm×100mm×10mmのシートを作製した。試験片は、硬度計の加圧面と密着し得る大きさの水平な平滑面が確保されているように作製した。
硬度計の試験片を静置する台の硬さに測定結果が影響されていないか確認したところ、影響されていなかった。
23℃の環境下で硬度計の試料台に試験片を静置し、ストップウオッチによる計測の開始と同時に硬度計の加圧面を試験片に押し付けた。
開始から1秒後、5秒後の数値(硬度)を測定し、得られた各数値の比を、以下の式を用いて算出することによって、硬度の比を変化度(%)として算出した。変化度が20%以上となっている場合、未硬化(未硬化性あり)とした。また、変化度が20%以上のうち、25%を超える場合は、非常に未硬化(非常に未硬化性あり)とした。すなわち、変化度が20%以上25%以下の場合を、未硬化(○)とし、25%を超える場合を非常に未硬化(◎)とした。一方、変化度が20%未満の場合を、硬化(未硬化性なし、×)とした。
変化度(%)={(1秒後の数値)−(5秒後の数値)}/(1秒後の数値)×100
得られた組成物を、下記(1)、(2)の形状に形成してサンプルを用意した。
(1)50mm×100mm×5mm
(2)50mm×200mm×5mm
サンプル(1)、(2)を、23℃±2℃条件下で静置させた状態で、次の(a)、(b)の方法で目視によって確認した。
(a)(1)を呼び径10A(外径φ13)の配管に巻き付け、割れや亀裂がないことを確認した。
(b)(2)を呼び径42A(外径φ48)の配管に巻き付け、割れや亀裂がないことを確認した。
そして、(a)、(b)の双方とも割れや亀裂が発生しなければ、柔軟性が非常に良好である(◎)と判定し、材料破壊を伴う亀裂や割れは発生してないが少量のヘアークラックは入る場合には、柔軟性が良好である(○)と判定し、割れや亀裂が発生すれば、柔軟性なし(×)と判定した。
固体状エポキシ樹脂よりも液状エポキシ樹脂の方が、作業性(柔軟性)を向上させつつ、耐火性をより向上させ得ることがわかった(実施例1、6、7)。固体状のエポキシ樹脂が多過ぎる場合には柔軟性が低下する傾向にあり、実施例7では柔軟性を向上させるべく可塑剤を添加したため、この可塑剤に起因して実施例1、6よりも耐火性の向上の程度が小さくなったものと推察される。
また、ゴム成分または熱可塑性エラストマー成分を含有する場合には、これらを含有しない場合よりも、耐火性を向上させ得ることがわかった(実施例1、4、5、13)。また、潜在性硬化剤を含有する場合には、これらを含有しない場合よりも、耐火性を向上させ得ることがわかった(実施例2〜4)。
ゴム成分のうち、ニトリルゴムを含有する場合には、他のゴムを含有する場合よりも耐火性を向上させ得ることがわかった(実施例1、8、9)。
Claims (2)
- エポキシ樹脂(A)と、
熱膨張性黒鉛(B)と、
無機充填剤(C)と、
難燃剤(D)とを含有し、
前記エポキシ樹脂(A)は未硬化である、熱膨張耐火性樹脂組成物。 - 前記難燃剤(D)が、無機リン化合物である、請求項1に記載の熱膨張耐火性樹脂組成物。
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