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JP2018034710A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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JP2018034710A JP2016170690A JP2016170690A JP2018034710A JP 2018034710 A JP2018034710 A JP 2018034710A JP 2016170690 A JP2016170690 A JP 2016170690A JP 2016170690 A JP2016170690 A JP 2016170690A JP 2018034710 A JP2018034710 A JP 2018034710A
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Abstract

【課題】氷雪路での制動性能の向上が達成された空気入りタイヤ72の提供。【解決手段】このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ10、一対のビード12、カーカス14及び一対の第一サブエイペックス26を備えている。それぞれの第一サブエイペックス26は、ビード12の半径方向外側においてカーカス14に沿って半径方向外向きに延びている。カーカス14の輪郭は、センター円弧と下部円弧とを含んでいる。センター円弧の半径に対する下部円弧の半径の比は、0.10以上である。第一サブエイペックス26の複素弾性率は、60MPa以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤによる車輌の燃費への影響を抑え、環境に配慮しようとする動きがある。ラベリング制度が導入されたこともあり、タイヤの選定に際し、転がり抵抗を重視するユーザーは多い。この状況から、小さな転がり抵抗を有するタイヤの開発が進められている。
タイヤの質量は、転がり抵抗に影響する。小さな転がり抵抗の観点から、タイヤの軽量化について、様々な検討が行われている。この検討の一例が、特開2012−025280公報に開示されている。
氷雪路面を走行するためのタイヤとして、スタッドレスタイヤが知られている。このタイヤのトレッドには通常、軟質な架橋ゴムが採用される。これにより、グリップの向上が図られ、氷雪路面での制動性能が確保されている。
特開2012−025280公報
軽量化は、タイヤの剛性に影響する。このため、小さな転がり抵抗のために軽量化を検討する場合には、例えば、操縦安定性等の性能が適切に維持されるよう、剛性を確保する必要がある。
スタッドレスタイヤについても、アスファルト路面のような一般路面での走行が考慮されたタイヤ(ノーマルタイヤ)と同様、操縦安定性及び転がり抵抗は重視される。このスタッドレスタイヤについてはさらに、車輌が氷雪路を安定に走行できるよう、制動性能のさらなる向上が求められている。
本発明の目的は、氷雪路での制動性能の向上が達成された空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド、一対のサイドウォール、一対のクリンチ、一対のビード、カーカス及び一対の第一サブエイペックスを備えている。それぞれのサイドウォールは、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びている。それぞれのクリンチは、上記サイドウォールの端から半径方向略内向きに延びている。それぞれのビードは、上記クリンチよりも軸方向内側に位置している。上記カーカスは、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されている。それぞれの第一サブエイペックスは、上記ビードの半径方向外側において上記カーカスに沿って半径方向外向きに延びている。上記カーカスの輪郭において、この輪郭の半径方向外側端を第一基準点とし、この第一基準点を通り半径方向に延びる直線を第一基準線とし、そして、この輪郭の軸方向外側端を第二基準点とし、この第二基準点を通り軸方向に延びる直線を第二基準線としたとき、この輪郭は、上記第一基準線に中心を有し上記第一基準点を通りこの第一基準点から軸方向略外向きに延びるセンター円弧と、上記第二基準線に中心を有し上記第二基準点を通りこの第二基準点から半径方向略内向きに延びる下部円弧とを含んでいる。上記センター円弧の半径に対する上記下部円弧の半径の比は、0.10以上である。上記第一サブエイペックスの複素弾性率は60MPa以上である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、ビードベースラインから上記下部円弧の半径方向内側端までの距離は、このビードベースラインから上記第二基準点までの距離の0.6以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記第一基準線から上記センター円弧の軸方向外側端までの距離は、この第一基準線から上記第二基準点までの距離の0.2以上0.4以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記センター円弧の半径に対する上記下部円弧の半径の比は、0.30以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤは一対の第二サブエイペックスをさらに備えている。それぞれの第二サブエイペックスは、上記第一サブエイペックスの軸方向内側において、上記カーカスに沿って半径方向外向きに延びている。上記第二サブエイペックスの複素弾性率は、上記第一サブエイペックスの複素弾性率の0.80以上1.20以下である。
本発明に係る空気入りタイヤでは、第一サブエイペックスは高い弾性率を有している。この第一サブエイペックスは、タイヤの面内捻り剛性に寄与する。
従来のタイヤでは、カーカスの輪郭に含まれる下部円弧の半径の、センター円弧の半径に対する比は、概ね0.10未満である。これに対して、このタイヤでは、下部円弧の半径の、センター円弧の半径に対する比は、0.10以上である。このタイヤでは、カーカスの輪郭に含まれる下部円弧の半径は従来のタイヤのそれよりも大きい。この下部円弧を含むカーカスの輪郭は、歪みの集中防止に寄与する。このタイヤでは、リムを通じてこのタイヤに入力される力は、特定の部分に集中することなく、タイヤ全体に伝搬する。このタイヤでは、変形に伴うエネルギーの損失が効果的に抑えられている。
このタイヤでは、第一サブエイペックスとカーカスの輪郭とによる相乗的な作用により、面内捻り剛性の飛躍的な向上が図られている。このタイヤは、操縦安定性に優れる。このタイヤでは、リムから入力される力が効率良くトレッドに伝搬する。このタイヤは、氷雪路において良好な制動性能を発揮する。エネルギーのロスが抑えられるので、このタイヤでは転がり抵抗の増加も抑えられる。
このタイヤでは、転がり抵抗の増加及び操縦安定性の低下を抑えつつ、氷雪路での制動性能の向上が達成される。本発明によれば、氷雪路での制動性能の向上が達成された空気入りタイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図3は、図1のタイヤにけるカーカスの輪郭が示された概略図である。 図4は、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が示されている。詳細には、この図1には、このタイヤ2の回転の中心軸を含む平面に沿った、このタイヤ2の断面の一部が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のウィング8、一対のクリンチ10、一対のビード12、カーカス14、ベルト16、バンド18、一対のエッジバンド20、インナーライナー22、一対のチェーファー24及び一対の第一サブエイペックス26を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、乗用車に装着される。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面28を形成する。トレッド4には、溝30が刻まれている。この溝30により、トレッドパターンが形成されている。トレッド4は、ベース層32とキャップ層34とを有している。キャップ層34は、ベース層32に積層されている。ベース層32は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。キャップ層34は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
通常キャップ層34には、その複素弾性率E*(以下、単に、弾性率ETとして表すことがある。)が5MPa以上10MPa以下の範囲で設定された架橋ゴムが用いられる。
本発明において、タイヤ2を構成する各部材の複素弾性率E*は、「JIS K 6394」の規定に準拠して測定される。この測定では、板状の試験片(長さ=45mm、幅=4mm、厚み=2mm)が用いられる。この試験片は、タイヤ2から切り出されてもよいし、複素弾性率E*の測定対象である部材のためのゴム組成物からシートを作製し、このシートから切り出されてもよい。測定条件は、以下の通りである。
粘弾性スペクトロメーター:岩本製作所の「VESF−3」
初期歪み:10%
動歪み:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、カーカス14の損傷を防止する。
それぞれのウィング8は、トレッド4及びサイドウォール6のそれぞれと接合している。ウィング8は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。
それぞれのクリンチ10は、サイドウォール6の端から半径方向略内向きに延びている。クリンチ10は、軸方向において、ビード12及びカーカス14よりも外側に位置している。クリンチ10は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ10は、リムのフランジと当接する。
それぞれのビード12は、クリンチ10よりも軸方向内側に位置している。ビード12は、コア36と、このコア36から半径方向外向きに延びるエイペックス38とを備えている。コア36はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス38は、半径方向外向きに先細りである。
このタイヤ2では、エイペックス38の複素弾性率E*は(以下、単に、弾性率EAとして表すことがある。)は、60MPa以上70MPa以下の範囲で適宜設定される。このエイペックス38は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス14は、カーカスプライ40を備えている。このタイヤ2のカーカス14は1枚のカーカスプライ40からなる。このカーカス14が2枚以上のカーカスプライ40で構成されてもよい。
このタイヤ2では、カーカスプライ40は、両側のビード12の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。カーカスプライ40は、それぞれのコア36の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ40には、主部42と一対の折り返し部44とが形成されている。このカーカスプライ40は、主部42と一対の折り返し部44とを備えている。主部42は、一方のコア36と他方のコア36との間を架け渡している。それぞれの折り返し部44は、コア36から半径方向外向きに延在している。
図示されていないが、カーカスプライ40は並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス14はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト16は、カーカス14と積層されている。ベルト16は、カーカス14を補強する。ベルト16は、内側層46及び外側層48からなる。図示されていないが、内側層46及び外側層48のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層46のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層48のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト16の軸方向幅は、タイヤ2の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト16が、3以上の層を備えてもよい。
バンド18は、ベルト16の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド18の幅はベルト16の幅と同等である。図示されていないが、このバンド18は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド18は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト16が拘束されるので、ベルト16のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
それぞれのエッジバンド20は、ベルト16の半径方向外側であって、かつベルト16の端の近傍に位置している。図示されていないが、このエッジバンド20は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このエッジバンド20は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。このコードによりベルト16の端が拘束されるので、ベルト16のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー22は、カーカス14の内側に位置している。インナーライナー22は、カーカス14の内面に接合されている。インナーライナー22は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー22の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー22は、タイヤ2の内圧を保持する。
それぞれのチェーファー24は、ビード12の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー24がリムと当接する。この当接により、ビード12の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー24は布とこの布に含浸したゴムとからなる。このチェーファー24がクリンチ10と一体とされてもよい。この場合、チェーファー24の材質はクリンチ10の材質と同じとされる。
それぞれの第一サブエイペックス26は、ビード12よりも半径方向外側に位置している。この第一サブエイペックス26の半径方向内側部分は、軸方向において、カーカス14とクリンチ10との間に位置している。この第一サブエイペックス26の半径方向外側部分は、軸方向において、カーカス14とサイドウォール6との間に位置している。
図2には、図1に示されたタイヤ2の断面の一部が示されている。この図2において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。
図2において、タイヤ2はリム50に組み込まれている。このリム50は、正規リムである。この図2に示されているタイヤ2の状態は、このタイヤ2がリム50に組み込まれ、このタイヤ2に正規内圧となるように空気を充填した状態、すなわち、インフレート状態にある。
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、特に言及がない限り、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重はかけられない。タイヤ2が乗用車用である場合は、特に言及がない限り、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。
本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
本明細書において正規荷重とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
このタイヤ2では、第一サブエイペックス26は、ビード12の半径方向外側において、カーカス14に沿って半径方向外向きに延びている。第一サブエイペックス26とエイペックス38との間には、折り返し部44が位置している。この折り返し部44の端52は、第一サブエイペックス26で覆われている。
このタイヤ2では、第一サブエイペックス26の内端54は、半径方向において、エイペックス38の外端56よりも内側に位置している。このタイヤ2では、軸方向において、第一サブエイペックス26はエイペックス38と重複している。
このタイヤ2では、第一サブエイペックス26は、エイペックス38の外端56の近くにおいて、最大の厚さを有する。この第一サブエイペックス26は、この最大の厚さを有する部分よりも半径方向内側においては、内向きに先細りな形状を呈している。この第一サブエイペックス26は、この最大の厚さを有する部分よりも半径方向外側においては、外向きに先細りな形状を呈している。
図3には、カーカス14の輪郭(ケースラインとも称される。)の一部が示されている。この図3において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。
図3に示されたカーカス14の輪郭は、インフレート状態にあるタイヤ2において特定されている。具体的には、X線を用いたコンピュータ断層撮影法(以下、X線CT法)により撮影されたタイヤ2の断面画像を、CAD(Computer−aided design)に取り込み、このCAD上でこのカーカス14の輪郭が特定されている。特に、この輪郭は、カーカスプライ40の主部42の外面に沿って描かれた線によって特定されている。なお、図示されていないが、主部42に含まれるコードに沿って描いた線によって、このカーカス14の輪郭が特定されてもよい。なお、このカーカス14の輪郭の特定では、タイヤ2に荷重はかけられない。
図3において、符号P1はカーカス14の輪郭の半径方向外側端である。本発明において、この外側端P1は第一基準点と称される。一点鎖線L1は、半径方向に延びる直線である。この直線L1は、第一基準点P1を通る。本発明において、第一基準点P1を通り半径方向に延びる直線L1は、第一基準線と称される。このタイヤ2では、この第一基準線L1は赤道面CLと一致している。符号P2は、カーカス14の輪郭の軸方向外側端である。本発明において、この外側端P2は第二基準点と称される。実線L2は、軸方向に延びる直線である。この直線L2は、第二基準点P2を通る。本発明において、第二基準点P2を通り軸方向に延びる直線L2は、第二基準線と称される。
このタイヤ2では、カーカス14の輪郭は軸方向に並列された多数の円弧を含んでいる。特にこのタイヤ2では、カーカス14の輪郭は軸方向に並列された多数の円弧で構成されている。一の円弧は、この一の円弧の隣に位置する他の円弧と接している。
図3において、矢印Rcは、カーカス14の輪郭を構成する一の円弧の半径を表している。図示されていないが、この円弧の中心は第一基準線L1に位置している。この円弧は、第一基準点P1を通る。この円弧は、この第一基準点P1から軸方向略外向きに延在している。符号Pcは、この円弧の端、具体的には、この円弧の軸方向外側端である。本発明においては、第一基準線L1に中心を有し第一基準点P1から軸方向略外向きに延びる円弧は、センター円弧と称される。このタイヤ2では、カーカス14の輪郭はセンター円弧を含んでいる。乗用車用タイヤ2の場合、このセンター円弧の半径Rcは300mm以上700mm以下の範囲で適宜設定される。
図3において、矢印Ruは、カーカス14の輪郭を構成する、前述のセンター円弧とは別の円弧の半径を表している。符号Cuは、この円弧の中心である。この図3に示されているように、この半径Ruを有する円弧の中心Cuは第二基準線L2に位置している。この円弧は、第二基準点P2を通る。この円弧は、この第二基準点P2から半径方向略内向きに延在している。符号Puは、この円弧の端、具体的には、この円弧の半径方向内側端である。本発明においては、第二基準線L2に中心Cuを有し第二基準点P2から半径方向略内向きに延びる円弧は、下部円弧と称される。このタイヤ2では、カーカス14の輪郭は、前述のセンター円弧以外に、下部円弧を含んでいる。つまり、このカーカス14の輪郭は、センター円弧及び下部円弧を含んでいる。
このタイヤ2では、第一サブエイペックス26の複素弾性率E*(以下、単に、弾性率E1として表すことがある。)は、60MPa以上である。この第一エイペックス38は、高い弾性率を有している。この第一サブエイペックス26は、高硬度な架橋ゴムからなる。この第一エイペックス38は、タイヤ2の面内捻り剛性に寄与する。
面内捻り剛性の観点から、第一サブエイペックス26の弾性率E1は高いほど好ましいが、この弾性率E1が高すぎると乗り心地が低下する恐れがある。このタイヤ2では、良好な乗り心地が維持されるとの観点から、この弾性率E1は70MPa以下が好ましい。
このタイヤ2では、下部円弧の半径Ruの、センター円弧の半径Rcに対する比は、0.10以上である。従来のタイヤでは、この比は概ね0.10未満である。このタイヤ2では、カーカス14の輪郭に含まれる下部円弧の半径Ruは従来のタイヤのそれよりも大きい。この下部円弧を含むカーカス14の輪郭は、歪みの集中防止に寄与する。このタイヤ2では、リム50を通じてこのタイヤ2に入力される力は、特定の部分に集中することなく、タイヤ2全体に伝搬する。このタイヤ2では、変形に伴うエネルギーの損失が効果的に抑えられている。この観点から、この比は0.14以上が好ましい。
このタイヤ2では、第一サブエイペックス26とカーカス14の輪郭とによる相乗的な作用により、面内捻り剛性の飛躍的な向上が図られている。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。このタイヤ2では、リム50から入力される力が効率良くトレッド4に伝搬する。このタイヤ2は、氷雪路において良好な制動性能を発揮する。エネルギーのロスが抑えられるので、このタイヤ2では転がり抵抗の増加も抑えられる。特に、スタッドレスタイヤのように、トレッド4のキャップ層34が軟質である場合に、この第一サブエイペックス26とカーカス14の輪郭とが相乗的に作用し、氷雪路における制動性能が飛躍的に向上する。
このタイヤ2では、転がり抵抗の増加及び操縦安定性の低下を抑えつつ、氷雪路での制動性能の向上が達成される。本発明によれば、氷雪路での制動性能の向上が達成された空気入りタイヤ2が得られる。
このタイヤ2では、下部円弧の半径Ruの、センター円弧の半径Rcに対する比は0.30以下が好ましい。これにより、ビード12の部分においてカーカス14の輪郭が歪な形状になることが防止される。このタイヤ2では、大きな荷重が作用してもビード12の部分に歪みは集中しにくい。このタイヤ2は、耐久性に優れる。しかも、リム50から入力される力が効率良くトレッド4に伝搬するので、このタイヤ2では、良好な制動性能が維持される。エネルギーのロスも抑えられるので、このタイヤ2では転がり抵抗は増加しにくい。この観点から、この比は0.26以下がより好ましい。
図3において、実線BBLはビードベースラインである。ビードベースラインは、リム50のリム径(JATMA参照)を規定する線である。このビードベースラインは、軸方向に延びる。両矢印HBは、ビードベースラインから第二基準点P2までの半径方向距離である。両矢印Huは、ビードベースラインから下部円弧の端Puまでの半径方向距離である。両矢印Hは、ビードベースラインから第一基準点P1までの半径方向距離である。
このタイヤ2では、距離Huは距離HBの0.6以下が好ましい。言い換えれば、距離HBに対する距離Huの比は0.6以下が好ましい。この比が0.6以下に設定されることにより、カーカス14の輪郭が、大きな半径Ruを有する下部円弧が大きな長さを有するように構成される。このカーカス14の輪郭は、歪みの集中防止に寄与する。このタイヤ2では、リム50を通じてこのタイヤ2に入力される力は、特定の部分に集中することなく、タイヤ2全体に伝搬する。このタイヤ2では、変形に伴うエネルギーの損失が効果的に抑えられる。このカーカス14の輪郭は、面内捻り剛性に寄与する。リム50から入力される力が効率良くトレッド4に伝搬するので、このタイヤ2は氷雪路において良好な制動性能を発揮する。この観点から、この比は0.5以下がより好ましく、0.4以下がさらに好ましい。タイヤ2の性能向上の観点においては、この比は小さいほど好ましいが、タイヤ2の製造の容易の観点から、この比は0.2以上が好ましい。
このタイヤ2では、カーカス14の輪郭において、大きな長さを有し、かつ、大きな半径Ruを有する下部円弧が、面内捻り剛性の向上に効果的に寄与するとの観点から、距離Hに対する距離HBの比は、0.4以上が好ましく、0.7以下が好ましい。
図3において、両矢印WBは第一基準線L1から第二基準点P2までの軸方向距離である。両矢印Wcは、第一基準線L1からセンター円弧の端Pcまでの軸方向距離である。
このタイヤ2では、距離Wcは距離WBの0.2以上が好ましく、0.4以下が好ましい。言い換えれば、距離WBに対する距離Wcの比は0.2以上が好ましく、0.4以下が好ましい。この比が0.2以上に設定されることにより、カーカス14の輪郭がフラットなトレッド面28の構成に効果的に寄与する。タイヤ2が路面と十分に接触するので、このタイヤ2では、良好な制動性能及び操縦安定性が得られる。この比が0.4以下に設定されることにより、カーカス14の輪郭による接地圧分布への影響が効果的に抑えられる。このタイヤ2では、接地面において、局所的に高い接地圧を有する部分が形成されにくい。偏摩耗等が効果的に防止されるので、このタイヤ2は耐久性に優れる。
このタイヤ2では、カーカス14の輪郭において、大きな長さを有し、かつ、大きな半径Ruを有する下部円弧が、面内捻り剛性の向上に効果的に寄与するとの観点から、距離WBに対する距離HBの比は、0.8以上が好ましく、1.4以下が好ましい。
図2において、両矢印H1はビードベースラインから第一サブエイペックス26の外端58までの半径方向距離である。この距離H1は、第一サブエイペックス26の半径方向高さである。両矢印HFは、ビードベースラインから折り返し部44の端52までの半径方向距離である。この距離HFは、折り返し部44の半径方向高さである。両矢印HAは、ビードベースラインからエイペックス38の外端56までの半径方向距離である。この距離HAは、エイペックス38の半径方向高さである。
このタイヤ2では、ビードベースラインから第二基準点P2までの半径方向距離HBに対する第一サブエイペックス26の高さH1の比は、0.8以上が好ましく、1.1以下が好ましい。この比が0.8以上に設定されることにより、第一サブエイペックス26が面内捻り剛性に効果的に寄与する。このタイヤ2では、良好な制動性能及び操縦安定性が得られる。この比が1.1以下に設定されることにより、第一サブエイペックス26によるタイヤ2の質量への影響が抑えられる。このタイヤ2では、小さな転がり抵抗が維持される。
このタイヤ2では、距離HBに対する折り返し部44の高さHFの比は、0.4以上が好ましく、0.6以下が好ましい。この比が0.4以上に設定されることにより、折り返し部44が剛性に寄与する。この比が0.6以下に設定されることにより、折り返し部44によるタイヤ2の質量への影響が抑えられる。
このタイヤ2では、距離HBに対するエイペックス38の高さHAの比は、0.2以上が好ましく、0.3以下が好ましい。この比が0.2以上に設定されることにより、ビード12の剛性が適切に維持される。この比が0.3以下に設定されることにより、エイペックス38によるタイヤ2の質量への影響が抑えられる。
図2において、実線LFは第一サブエイペックス26の外面の法線である。この法線LFは、折り返し部44の端52を通る。両矢印tfは、この法線LFに沿って計測される第一サブエイペックス26の厚さである。本発明においては、この厚さtfは折り返し部44の端52における第一サブエイペックス26の厚さである。実線LAは、第一サブエイペックス26の外面の法線である。この法線LAは、エイペックス38の外端56を通る。両矢印taは、この法線LAに沿って計測される第一サブエイペックス26の厚さである。本発明においては、この厚さtaはエイペックス38の外端56における第一サブエイペックス26の厚さである。
このタイヤ2では、厚さtfは1mm以上3mm以下が好ましい。厚さtfが1mm以上に設定されることにより、第一サブエイペックス26が面内捻り剛性に効果的に寄与する。このタイヤ2では、良好な制動性能及び操縦安定性が得られる。この厚さtfが3mm以下に設定されることにより、第一サブエイペックス26によるタイヤ2の質量への影響が抑えられる。このタイヤ2では、小さな転がり抵抗が維持される。
このタイヤ2では、厚さtaは3mm以上5mm以下が好ましい。厚さtaが3mm以上に設定されることにより、第一サブエイペックス26が面内捻り剛性に効果的に寄与する。このタイヤ2では、良好な制動性能及び操縦安定性が得られる。しかもこの第一サブエイペックス26が折り返し部44を主部42に近接するように配置させるので、この折り返し部44におけるルースの発生が防止される。このタイヤ2は、耐久性にも優れる。この厚さtaが5mm以下に設定されることにより、第一サブエイペックス26によるタイヤ2の質量への影響が抑えられる。このタイヤ2では、小さな転がり抵抗が維持される。
このタイヤ2では、厚さtaに対する厚さtfの比は0.4以上0.6以下が好ましい。この比が0.4以上に設定されることにより、第一エイペックス38が全体として面内捻り剛性に効果的に寄与する。このタイヤ2では、良好な制動性能及び操縦安定性が得られる。この比が0.6以下に設定されることにより、第一サブエイペックス26によるタイヤ2の質量への影響が効果的に抑えられる。このタイヤ2では、小さな転がり抵抗が維持される。
前述したように、このタイヤ2では、エイペックス38は架橋ゴムからなる。第一サブエイペックス26も、架橋ゴムからなる。このタイヤ2では、生産性の観点から、第一サブエイペックス26は、エイペックス38の架橋ゴムと同等の架橋ゴムからなるのが好ましい。言い換えれば、エイペックス38及び第一サブエイペックス26が同じゴム組成物を架橋することによって成形されるのが好ましい。
このタイヤ2の製造では、複数のゴム部材がアッセンブリーされて、ローカバー(未加硫タイヤ2)が得られる。このローカバーが、モールドに投入される。ローカバーの外面は、モールドのキャビティ面と当接する。ローカバーの内面は、ブラダー又は剛体コアに当接する。ローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤ2が得られる。そのキャビティ面に凸凹模様を有するモールドが用いられることにより、タイヤ2に凹凸模様が形成される。カーカス14の輪郭のコントロールが容易との観点から、このタイヤ2の製造では、ローカバーを剛体コア上で作製し、このローカバーの内面に剛体コアを当接させて、このタイヤ2の内面を形成するのが好ましい。
図4には、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤ72の一部が示されている。この図4は、前述の図2に対応する図面である。この図4において、上下方向がタイヤ72の半径方向であり、左右方向がタイヤ72の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ72の周方向である。
このタイヤ72には、第二サブエイペックス74がさらに設けられている。このタイヤ72では、この第二サブエイペックス74以外は、図1に示されたタイヤ2と同等の構成を有している。したがって、この図4において、図1のタイヤ2の部材と同一の部材には同一符号を付して、その説明は省略する。この図4において、符号P2はカーカス14の輪郭の軸方向外側端である。実線BBLは、ビードベースラインである。
このタイヤ72は、一対の第二サブエイペックス74を備えている。それぞれの第二サブエイペックス74は、第一サブエイペックス26の軸方向内側において、カーカス14に沿って半径方向外向きに延びている。
図4に示されているように、半径方向において、第二サブエイペックス74の内端76の位置はエイペックス38の外端56の位置と概ね一致している。この第二サブエイペックス74の内端76が、このエイペックス38の外端56よりも半径方向内側に位置してもよい。この場合は、タイヤ72の質量への影響を抑えるために、第二サブエイペックス74とエイペックス38との重複長さが5mm以下になるように、エイペックス38の外端56に対する第二サブエイペックス74の内端76の位置が調整される。第二サブエイペックス74の内端76がエイペックス38の外端56よりも半径方向外側に位置してもよいが、この場合は、剛性の急な変動を避けるために、第二サブエイペックス74とエイペックス38との離間距離が5mm以下になるように、エイペックス38の外端56に対する第二サブエイペックス74の内端76の位置が調整される。
このタイヤ72では、第二サブエイペックス74の外端78は、カーカス14の輪郭の軸方向外側端P2の近くに位置している。図4に示されているように、この第二サブエイペックス74の外端78は、第一サブエイペックス26で覆われている。この第二サブエイペックス74の外端78は、第一サブエイペックス26の外端58よりも半径方向内側に位置している。この第二サブエイペックス74の外端78が第一サブエイペックス26の外端58よりも半径方向外側に位置してもよい。ところで、この第二サブエイペックス74の外端78の位置が半径方向において第一サブエイペックス26の外端58の位置と一致すると、この外端58及び外端78の部分に歪みが集中する恐れがある。このため、歪みの集中を抑え、良好な耐久性を維持するとの観点から、この第二サブエイペックス74の外端78が半径方向において第一サブエイペックス26の外端58と一致しないように、この第二サブエイペックス74の外端78に対する第一サブエイペックス26の外端58の位置が調整される。この場合、第二サブエイペックス74の外端78から第一サブエイペックス26の外端58までの距離が3mm以上となるように、第二サブエイペックス74の外端78に対する第一サブエイペックス26の外端58の位置が調整される。
図1に示されたタイヤ2において説明したように、第一サブエイペックス26は、エイペックス38の外端56の近くにおいて、最大の厚さを有する。この第一サブエイペックス26は、この最大の厚さを有する部分よりも半径方向内側においては、内向きに先細りな形状を呈している。この第一サブエイペックス26は、この最大の厚さを有する部分よりも半径方向外側においては、外向きに先細りな形状を呈している。これに対して、第二サブエイペックス74は、全体として、概ね一様な厚さを有している。この第二サブエイペックス74は、シート状を呈している。図4に示されているように、第二サブエイペックス74のボリュームは第一サブエイペックス26のボリュームよりも小さい。
このタイヤ72では、第一サブエイペックス26が高い弾性率を有している。後述するが、第二サブエイペックス74も第一サブエイペックス26と同程度の弾性率を有している。この第二サブエイペックス74は、高硬度な架橋ゴムからなる。このタイヤ72では、第一サブエイペックス26と第二サブエイペックス74とが相乗的にタイヤ72の面内捻り剛性に寄与する。
このタイヤ72では、図1に示されたタイヤ2と同様、下部円弧の半径Ruの、センター円弧の半径Rcに対する比は、0.10以上である。このタイヤ72では、カーカス14の輪郭に含まれる下部円弧の半径は従来のタイヤ2のそれよりも大きい。この下部円弧を含むカーカス14の輪郭は、歪みの集中防止に寄与する。このタイヤ72では、リム50を通じてこのタイヤ72に入力される力は、特定の部分に集中することなく、タイヤ72全体に伝搬する。このタイヤ72では、変形に伴うエネルギーの損失が効果的に抑えられている。
このタイヤ72では、第一サブエイペックス26及び第二サブエイペックス74、並びに、カーカス14の輪郭による相乗的な作用により、面内捻り剛性の飛躍的な向上が図られている。このタイヤ72は、操縦安定性に優れる。このタイヤ72では、リム50から入力される力が効率良くトレッド4に伝搬する。このタイヤ72は、氷雪路において良好な制動性能を発揮する。エネルギーのロスが抑えられるので、このタイヤ72では転がり抵抗の増加も抑えられる。このタイヤ72では、転がり抵抗の増加及び操縦安定性の低下を抑えつつ、氷雪路での制動性能の向上が達成される。
前述したように、このタイヤ72の第二サブエイペックス74は、第一サブエイペックス26と同程度の弾性率を有している。特に、このタイヤ72では、第二サブエイペックス74の複素弾性率E*(以下、単に、弾性率E2として表すことがある。)は、第一サブエイペックス26の複素弾性率E*、すなわち、弾性率E1の0.80以上が好ましく、1.20以下が好ましい。言い換えれば、弾性率E1に対する弾性率E2の比は、0.80以上が好ましく、1.20以下が好ましい。この比が0.80以上に設定されることにより、第一サブエイペックス26とともに、第二サブエイペックス74が面内捻り剛性に効果的に寄与する。リム50を通じてこのタイヤ72に入力される力が、特定の部分に集中することなく、タイヤ72全体に伝搬するので、エネルギーのロスが効果的に抑えられる。このタイヤ72では、転がり抵抗が増加しにくい。この観点から、この比は0.90以上がより好ましい。この比が1.20以下に設定されることにより、第二サブエイペックス74によるタイヤ72全体の剛性バランスへの影響が適切に抑えられる。このタイヤ72では、良好な制動性能及び操縦安定性が適切に維持される。この観点から、この比は1.10以下がより好ましい。
図4において、両矢印H2はビードベースラインから第二サブエイペックス74の外端78までの半径方向距離である。この距離H2は、第二サブエイペックス74の半径方向高さである。なお、両矢印HBはビードベースラインから外側端P2までの半径方向距離である。
このタイヤ72では、ビードベースラインから第二基準点P2までの半径方向距離HBに対する第二サブエイペックス74の高さH2の比は、0.8以上が好ましく、1.1以下が好ましい。この比が0.8以上に設定されることにより、第二サブエイペックス74が面内捻り剛性に効果的に寄与する。このタイヤ72では、良好な制動性能及び操縦安定性が得られる。この比が1.1以下に設定されることにより、第二サブエイペックス74によるタイヤ72の質量への影響が抑えられる。このタイヤ72では、小さな転がり抵抗が維持される。
図4において、両矢印H1は第一サブエイペックス26の半径方向高さであり、両矢印HFは折り返し部44の半径方向高さであり、両矢印HAはエイペックス38の半径方向高さである。さらに両矢印taは法線LAに沿って計測される第一サブエイペックス26の厚さであり、両矢印tfは法線LFに沿って計測される第一サブエイペックス26の厚さである。
このタイヤ72においても、図1に示されたタイヤ72と同様、距離HBに対する第一サブエイペックス26の高さH1の比は、0.8以上が好ましく、1.1以下が好ましい。距離HBに対する折り返し部44の高さHFの比は、0.4以上が好ましく、0.6以下が好ましい。距離HBに対するエイペックス38の高さHAの比は、0.2以上が好ましく、0.3以下が好ましい。厚さtfは、1mm以上3mm以下が好ましい。厚さtaは、3mm以上5mm以下が好ましい。厚さtaに対する厚さtfの比は、0.4以上0.6以下が好ましい。
このタイヤ72では、エイペックス38は架橋ゴムからなる。第一サブエイペックス26も、架橋ゴムからなる。前述したように、第二サブエイペックス74も、架橋ゴムからなる。生産性の観点から、第一サブエイペックス26は、エイペックス38の架橋ゴムと同等の架橋ゴムからなるのが好ましい。同様の観点から、第二サブエイペックス74は、このエイペックス38の架橋ゴムと同等の架橋ゴムからなるのが好ましい。特に好ましくは、第一サブエイペックス26及び第二サブエイペックス74がエイペックス38の架橋ゴムと同等の架橋ゴムからなる、つまり、エイペックス38、第一サブエイペックス26及び第二サブエイペックス74が同じゴム組成物を架橋することによって成形されることである。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1−3に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、215/60R16である。この実施例1では、センター円弧の半径Rcは540mmであった。この半径Rcに対する下部円弧の半径Ruの比(Ru/Rc)は、0.19であった。ビードベースラインから第二基準点P2までの半径方向距離HBに対するこのビードベースラインから下部円弧の内側端Puまでの半径方向距離Huの比(Hu/HB)は、0.33であった。第一基準線L1から第二基準点P2までの軸方向距離WBに対するこの第一基準線L1からセンター円弧の外側端Pcまでの距離Wcの比(Wc/WB)は、0.24であった。第一サブエイペックスの弾性率E1は、65MPaであった。
この実施例1では、ビードベースラインから外側端P2までの半径方向距離HBに対するエイペックスの高さHAの比は0.24であった。エイペックスの弾性率EAは、65MPaであった。
[比較例1]
比較例1は、従来のタイヤである。この比較例1には、第一サブエイペックスは設けられていな。この比較例1の諸元は、下記の表1に示された通りである。
[実施例2−6]
下部円弧の半径Ruを変えて、比(Ru/Rc)及び比(Hu/HB)を下記の表1に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−6のタイヤを得た。
[実施例7−10]
比(Wc/WB)を下記の表2に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例7−10のタイヤを得た。
[実施例11−13及び比較例2]
弾性率E1を下記の表3に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例11−13及び比較例2のタイヤを得た。
[実施例14]
図4に示された第二サブエイペックスをさらに設けた他は実施例1と同様にして、実施例13のタイヤを得た。この第二サブエイペックスの弾性率E2は、65MPaであった。弾性率E1に対する弾性率E2の比(E2/E1)は、1.00であった。
[実施例15−18]
弾性率E1及び弾性率E2並びに比(E2/E1)を下記の表4に示された通りとした他は実施例14と同様にして、実施例15−18のタイヤを得た。
[転がり抵抗係数]
転がり抵抗試験機を用い、下記の測定条件で転がり抵抗係数(RRC)を測定した。
使用リム:6.5JJ(アルミニウム合金製)
内圧:210kPa
荷重:5.42kN
速度:80km/h
この結果が、指数で下記の表1−4に示されている。数値が小さいほど好ましい。
[制動性(ICE)]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに内圧が220kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が1200ccである乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車を、気温−5℃の環境下にあるミラーバーン状の氷路テストコースで走行させ、氷上での制動性能を評価した。この評価では、時速20km/hでロックブレーキを踏み、停止させるまでに要した停止距離を測定した。この結果が、指数で下記の表1−4に示されている。数値が大きいほど停止距離が短く好ましい。
[制動性(SNOW)]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに内圧が220kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が1200ccである乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車を、雪路テストコースで走行させ、雪上での制動性能を評価した。この評価では、時速20km/hでロックブレーキを踏み、停止させるまでに要した停止距離を測定した。この結果が、指数で下記の表1−4に示されている。数値が大きいほど停止距離が短く好ましい。
[面内捻り剛性]
サイドウォール剛性試験機を用い、下記の測定条件で面内捻り剛性を測定した。
使用リム:6.5JJ
内圧:230kPa
この結果が、指数で下記の表1−4に示されている。数値が大きいほど、面内捻り剛性は大きい。
[耐久性]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を250kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、9.14kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、100km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を走行させた。タイヤが破壊するまでの走行距離を、測定した。この結果が、指数で下記の表1−4に示されている。数値が大きいほど、好ましい。
Figure 2018034710
Figure 2018034710
Figure 2018034710
Figure 2018034710
表1−4に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された構成は、種々のタイヤにも適用されうる。
2、72・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
10・・・クリンチ
12・・・ビード
14・・・カーカス
16・・・ベルト
26・・・第一サブエイペックス
36・・・コア
38・・・エイペックス
40・・・カーカスプライ
42・・・主部
44・・・折り返し部
50・・・リム
52・・・折り返し部44の端
54・・・第一サブエイペックス26の内端
56・・・エイペックス38の外端
58・・・第一サブエイペックス26の外端
74・・・第二サブエイペックス
76・・・第二サブエイペックス74の内端
78・・・第二サブエイペックス74の外端

Claims (5)

  1. トレッド、一対のサイドウォール、一対のクリンチ、一対のビード、カーカス及び一対の第一サブエイペックスを備えており、
    それぞれのサイドウォールが、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、
    それぞれのクリンチが、上記サイドウォールの端から半径方向略内向きに延びており、
    それぞれのビードが、上記クリンチよりも軸方向内側に位置しており、
    上記カーカスが、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、
    それぞれの第一サブエイペックスが、上記ビードの半径方向外側において上記カーカスに沿って半径方向外向きに延びており、
    上記カーカスの輪郭において、この輪郭の半径方向外側端を第一基準点とし、この第一基準点を通り半径方向に延びる直線を第一基準線とし、そして、この輪郭の軸方向外側端を第二基準点とし、この第二基準点を通り軸方向に延びる直線を第二基準線としたとき、
    この輪郭が、上記第一基準線に中心を有し上記第一基準点を通りこの第一基準点から軸方向略外向きに延びるセンター円弧と、上記第二基準線に中心を有し上記第二基準点を通りこの第二基準点から半径方向略内向きに延びる下部円弧とを含んでおり、
    上記センター円弧の半径に対する上記下部円弧の半径の比が0.10以上であり、
    上記第一サブエイペックスの複素弾性率が60MPa以上である、空気入りタイヤ。
  2. ビードベースラインから上記下部円弧の半径方向内側端までの距離が、このビードベースラインから上記第二基準点までの距離の0.6以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記第一基準線から上記センター円弧の軸方向外側端までの距離が、この第一基準線から上記第二基準点までの距離の0.2以上0.4以下である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記センター円弧の半径に対する上記下部円弧の半径の比が0.30以下である、請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 一対の第二サブエイペックスをさらに備えており、
    それぞれの第二サブエイペックスが、上記第一サブエイペックスの軸方向内側において、上記カーカスに沿って半径方向外向きに延びており、
    上記第二サブエイペックスの複素弾性率が、上記第一サブエイペックスの複素弾性率の0.80以上1.20以下である、請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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