JP2018033846A - 医療用具用重合体、医療用具用材料及びそれを用いた医療用具 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はまた、医療用具の材料として用いられる重合体であって、上記重合体は、グリセロール基を重合体1g当たり1mmol以上の割合で有し、ガラス転移温度が10℃以下、及び/又は、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下であることを特徴とする医療用具用重合体でもある。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
以下においては、(1)の医療用具用重合体を第一の本発明の医療用具用重合体、(2)の医療用具用重合体を第二の本発明の医療用具用重合体と記載する。また、これら両方を合わせたものを本発明の医療用具用重合体と記載する。
第一の本発明の医療用具用重合体は、グリセロール基含有単量体由来の構造単位と、エチレン性不飽和基に炭素数4以上の有機基が結合した構造を有する不飽和単量体由来の構造単位とを有し、ガラス転移温度が10℃以下、及び/又は、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下であることを特徴とする。
第一の本発明の医療用具用重合体は、ガラス転移温度が10℃以下と、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下の少なくとも一方の要件を満たすものであればよいが、両方の要件を満たすものであってもよい。
第一の本発明の医療用具用重合体が、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下の要件を満たすものである場合、飽和含水時のガラス転移温度は、好ましくは−30℃以下である。より好ましくは、−35℃以下であり、更に好ましくは、−40℃以下である。また、飽和含水時のガラス転移温度に特に下限はないが、通常−150℃以上である。
本発明の医療用具用重合体のガラス転移温度及び飽和含水時のガラス転移温度は、実施例に記載の方法により測定することができる。
また、第一の本発明の医療用具用重合体は、グリセロール基含有単量体由来の構造単位と、エチレン性不飽和基に炭素数4以上の有機基が結合した構造を有する不飽和単量体由来の構造単位の少なくとも2種類の構造単位を有するが、これら複数の構造単位はランダム重合、ブロック重合、交互重合のいずれの形態であってもよい。
上記式(1−1)におけるR6の有機基としては、炭化水素基が好ましく、より好ましくは、アルキル基である。
上記式(2)において、nは、0〜15であることが好ましい。より好ましくは、0〜10であり、更に好ましくは、0〜5である。
これらの中でも、上記グリセロール基含有単量体由来の構造単位がグリセロール(メタ)アクリレート由来の構造単位を有すること、すなわち、第一の本発明の医療用具用重合体がグリセロール(メタ)アクリレート由来の構造単位を有することは、第一の本発明の医療用具用重合体の好適な実施形態の1つである。
R4の連続して炭素が4以上結合した有機基としては、好ましくは、炭素数4〜15のものであり、より好ましくは、4〜10のものである。
R4の連続して炭素が4以上結合した有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基のいずれかや、これらの基の一部がカルボキシル基、カルボキシル塩、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミノ基、アルコキシ基等の置換基で置換された構造の基が挙げられる。
その他の単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピルのいずれかの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン等;エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレン等のオレフィン類;N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニル化合物;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル類;メチルマレイミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
中でも、上記式(3)で表される構造単位の割合は、重合体が有する全構造単位100質量%に対して、10〜95質量%であることが好ましい。より好ましくは、10〜60質量%であり、更に好ましくは、20〜50質量%である。
第二の本発明の医療用具用重合体は、グリセロール基を重合体1g当たり1mmol以上の割合で有し、ガラス転移温度が10℃以下、及び/又は、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下であるものであることを特徴とする。
第二の本発明の医療用具用重合体においても、ガラス転移温度が10℃以下、及び/又は、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下であることで、重合体が表面親水性に優れたものとなり、抗血栓性に優れたものとなる。
第二の本発明の医療用具用重合体のガラス転移温度は、ガラス転移温度が10℃以下、及び/又は、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下であるが、ガラス転移温度及び飽和含水時のガラス転移温度の好ましい値は、第一の本発明の医療用具用重合体のガラス転移温度が10℃以下である場合、及び、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下である場合と同様である。
グリセロール基を有する構造単位としては、上記第一の本発明の医療用具用重合体が有するグリセロール基含有単量体由来の構造単位が好ましい。
以下においては、第一の本発明の医療用具用重合体、第二の本発明の医療用具用重合体のいずれにも共通する内容について記載する。
重合体の重量平均分子量、及び、分子量5000以下の成分の割合は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、実施例に記載の測定条件で測定することができる。
上記式(1−1)で表される構造単位のうち、R1が水素原子又はメチル基であるものを形成する下記式(4);
上記式(5)で表される化合物は、下記式(7);
上記式(1−1)で表される構造単位のうち、R1が−R5−Yであるものについても、上記反応を参考に、ビニル化合物を適宜選択することで製造することができる。
上記式(9)で表される化合物の具体例としては、アリルオキシメチルアクリル酸等が挙げられる。
上記反応のうち、式(5)で表されるビニル化合物と式(6)で表されるグリセロール化合物またはエピクロルヒドリンの反応生成物に水を反応させる際には、塩酸、硫酸等の酸の他、無機固体酸、カチオン交換樹脂等の酸触媒の1種又は2種以上の触媒を用いて行うことが好ましい。
また上記反応においては、ビニル化合物の重合を抑制するために、重合禁止剤を使用することや、酸素を含むガスを反応液中にバブリングしながら反応を行うことのいずれか又は両方を行うことが好ましい。
本発明の医療用具用重合体は、上述した特徴を有するものとなるように単量体を適宜選択して重合反応を行うことにより製造することができる。
重合体の原料中におけるそれらの単量体の好ましい使用量は、本発明の医療用具用重合体の全単量体単位におけるこれらの単量体由来の構造単位の好ましい割合と同様である。
重合開始剤の使用量としては、重合反応に使用される単量体の使用量1モルに対して、0.01g以上、10g以下であることが好ましく、0.1g以上、5g以下であることがより好ましい。
溶媒の使用量としては、重合反応に使用される単量体100質量%に対して40〜250質量%が好ましい。
重合反応は、常圧、加圧、減圧のいずれの条件下で行ってもよい。
本発明の医療用具用重合体は、上述したとおり、優れた生体適合性を有し、医療用具の材料として好適に用いることができる。このような本発明の医療用具用重合体を含む医療用具用材料もまた、本発明の1つである。
本発明の医療用具用材料は、生体成分や生体組織との親和性が高いことから、血液と接触しても血栓を生じにくい抗血栓性材料として好適に使用することができ、各種医療用具の生体成分又は生体組織と接触する部分を構成する材料としても好適に使用することができる。更に、本発明の医療用具用材料は、細胞培養基材としても好適に使用することができる。
本発明の医療用具用材料を用いてなる医療用具は、医療用具の生体成分又は生体組織と接触する部分の少なくとも一部を本発明の医療用具用材料で表面処理し、本発明の医療用具用材料を保持させる方法を用いて製造することができる。このように、本発明の医療用具用材料は、医療用具の表面処理剤として用いることができ、例えば、抗血栓性コーティング剤として用いることができる。このような、本発明の医療用具用材料を用いてなる抗血栓性コーティング剤もまた、本発明の1つである。
このような、本発明の医療用具用材料や抗血栓性コーティング剤を用いてなる医療用具であって、該医療用具は、生体成分又は生体組織と接触する部分の少なくとも一部が前記医療用具用材料や抗血栓性コーティング剤を用いて構成される医療用具もまた、本発明の1つであり、本発明の医療用具用材料を用いてなる抗血栓性材料や細胞培養基材もまた、本発明の1つである。
本発明の医療用具は、生体成分又は生体組織と接触する部分の少なくとも一部が前記医療用具用材料を用いて構成されていればよいが、生体成分又は生体組織と接触する部分の面積の50%以上が前記医療用具用材料で覆われていることが好ましく、80%以上覆われていることがより好ましく、生体成分又は生体組織と接触する部分の全てが前記医療用具用材料で覆われていることが最も好ましい。
本発明の医療用具は、いずれの生体成分や生体組織と接触する用途にも用いることができるが、血液と接触する用途に用いられることは、本発明の医療用具の好適な実施形態の1つである。
基材の材質は特に制限されず、木綿、麻等の天然高分子、ポリエステル、ナイロン、オレフィン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ハロゲン化ポリオレフィン、ポリカーボネート、スチロール樹脂、シリコン樹脂等の合成高分子等を用いることができる。また、金属、セラミックス及びこれらの複合材料等も例示でき、複数の基体より基材が構成されていてもよい。 金属としては、金、銀等の貴金属、銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロム、チタン等の卑金属、及びこれらの金属の合金並びにこれらの表面が金めっきされたものが例示できるがこれらに限定されるものではない。金属は単体で用いてもよく、機能性を付与するために他の金属との合金又は金属の酸化物として用いてもよい。価格や入手の容易さの観点から、ニッケル、銅及びこれらを主成分とする金属を用いることが好ましい。ここで、主成分とは、上記基体を形成する材料のうち50重量%以上を占める成分をいう。
基材の形態も特に制限されず、成形体、繊維、不織布、多孔質体、粒子、フィルム、シート、チューブ、中空糸や粉末等のいずれの形態でもよい。
すなわち、本発明における医療用具には、生体組織と接触する用具、生体由来成分(細胞や血液等)と接触する用具等が含まれる。
すなわち、本発明における医療用具用材料は、生体組織や生体由来成分(細胞や血液等)と接触する医療用具、細胞培養基材、抗血栓性材料に用いられる物を言う。
<GC(ガスクロマトグラフィー)>
GC−2010(島津製作所製)を用い、キャピラリーカラム DB−17HT L30m×ID0.25mm、DF0.15mmにより測定した。
ピーク面積の測定の際には、ピークの左右のベースラインを直線で繋ぎ、該ベースラインとピークとで囲まれた部分の面積をピーク面積として測定した。
<重量平均分子量>
重合体をテトラヒドロフランで溶解・希釈し孔径0.45μmのフィルター(クラボウ社製クロマトディスク非水系タイプ)で濾過したものを、下記ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)装置、及び条件で測定した。
・装置:HLC−8320GPC(東ソー(株)製)
・溶出溶媒:テトラヒドロフラン
・標準物質:標準ポリスチレン(東ソー(株)製)
・分離カラム:TSKgel SuperH5000,TSKgel SuperH4000,TSKgel SuperH3000(東ソー(株)製)
(1)GLMA(グリセロールモノアクリレート)の合成
撹拌子を入れた反応容器にガス導入管、温度計、冷却管、及び、留出液受器に繋げたトの字管を付し、アクリル酸メチル230g、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール(DOM)70gを仕込み、ガス導入管を通して酸素/窒素混合ガス(酸素濃度7vol%)を吹き込みながら反応溶液を攪拌し、オイルバス(バス温110℃)で加熱を開始した。留出液に水が出てこなくなってから、チタンテトライソプロポキシド4.5gを反応容器に添加し、エステル交換反応を開始させた。生成してくるメタノールをアクリル酸メチルで共沸留去しながら、ガスクロマトグラフィ(GC)分析によりiPGLMA(イソピリデングリセリルアクリレート)/DOMの面積比を追跡した。反応開始から7時間後のGC分析で、iPGLMA/DOMの面積比が9/1を超えたのを確認し、反応を終了し、室温まで冷却した。反応液に精製水150gと抽出溶媒として酢酸エチル300gを加え10分撹拌した。触媒の加水分解により生じた酸化チタンの沈殿を、吸引濾過で除いた濾液を分液漏斗に移し、有機層と水層を分離した。有機層を精製水で2回洗浄したのち、ロータリーエバポレーターに移し、残存アクリル酸メチル及び軽沸成分を留去し、iPGLMA96gを得た。
合成例(1)で、アクリル酸メチルに代えてメタクリル酸メチルを用いた以外は同様にして、目的とするGLMMを得た。
撹拌子を入れた反応容器にガス導入管、温度計、冷却管および留出液受器に繋げたトの字管を付し、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール120g、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル(AOMA−M)70g、シクロヘキサン120gを仕込み、ガス導入管を通して酸素/窒素混合ガス(酸素濃度7%)を吹き込みながら反応溶液を攪拌し、オイルバス(バス温100℃)で加熱を開始した。留出液に水が出てこなくなってから、チタンテトライソプロポキシド3.0gを反応容器に添加し、エステル交換反応を開始させた。生成してくるメタノールをシクロヘキサンで共沸留去しながら、ガスクロマトグラフィ(GC)分析によりα−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピリデングリセリル(AOMA−iPGL)/AOMA−Mの面積比を追跡した。GC分析でAOMA−iPGL/AOMA−Mの面積比が9/1を超えるまで、3時間おきにチタンテトライソプロポキシド1.5gとシクロヘキサン25gを追加した。減圧してシクロヘキサンを除去してから、室温まで冷却した。イオン交換水120gと抽出溶媒としてn−ヘキサンを加え撹拌後、触媒の加水分解物である酸化チタンを濾過により取り除いた。濾液を分液漏斗に移し、有機層と水層を分離した後、有機層にイオン交換水を加えて洗浄し、残存している2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノールを水層に移行させた。得られた有機層を減圧・加熱してn−ヘキサンを留去してAOMA−iPGLを100g得た。得られたAOMA−iPGL50gにイオン交換水70gと固体酸触媒アンバーリスト15JWET15g(オルガノ社製)を加え、酸素/窒素混合ガス(酸素濃度7%)を吹き込みながら室温で24時間撹拌した。反応液を濾過した後、減圧・加熱して水と副生物を留去し、AOMA−GL39gを得た。
撹拌子を入れた反応容器に、ガス導入管、温度計、還流塔および冷却器を設けたディーンスターク装置を付し、メチレングルタル酸ジメチル(MG−2M)30g、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール(DOM)120g、ジブチルスズオキシド1.8gを仕込み、ガス導入管を通して酸素/窒素混合ガス(酸素濃度7%)を吹き込みながら反応溶液を攪拌し、オイルバス(バス温130℃)で加熱を行い、10kPaの減圧下でエステル交換反応を開始させた。生成してくるメタノールを留去しながら、ガスクロマトグラフィ(GC)分析によりMG−2Mの減少を追跡し、12時間で反応を終了した。室温まで冷却し、飽和食塩水75gと抽出溶媒として酢酸エチル150gを加え、分液漏斗に移し、有機層と水層を分離した。有機層を水75gで複数回洗浄し、過剰の原料アルコールを除いた後、軽沸分を減圧留去することで、メチレングルタル酸ジイソピリデングリセリル(MG−2iPGL)を42g得た。
ガス導入管を設けたフラスコにメタノール300mlとMG−2iPGL30gとを加えて溶解させた後に、予め水に浸漬後風乾した固体酸触媒アンバーリスト50gを仕込み、ガス導入管を通して酸素/窒素混合ガス(酸素濃度7%)を吹き込みながら反応溶液をパドル翼で攪拌し、室温下で脱保護反応を開始させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)によりMG−2iPGLのスポットの消失と、中間体および目的物スポットの生成を確認し、24時間で終了した。固体酸触媒を濾別して得た濾液をn−ヘキサンで洗浄し、未反応MG−2iPGLを除いたのち、減圧濃縮して得た生成物をシリカゲルカラム(移動相メタノール/酢酸エチル)で単離し、目的とするメチレングルタル酸ジグリセリル(MG−2GL)の淡黄色透明液体10gを得た。
(1)PGB37の製造
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、温度計、冷却管を付し、単量体としてGLMA1.5g、ブチルアクリレート(BA)3.5g、溶媒としてメチルエチルケトン5.0g、アゾ系ラジカル重合開始剤0.025g(和光純薬社製、商品名:V−601)を仕込み、窒素ガスを流しながら攪拌と昇温を開始した。内温80℃で重合を開始し、3hr反応を行った。
得られた反応液をアセトンで希釈し、大量のn−ヘキサン中に撹拌しながら投入することで再沈した。沈殿物を真空乾燥機によって、減圧下、80℃で3時間減圧乾燥し、固体の重合体(PGB37)を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が15.3万であり、分子量5000以下の成分の含有量は0.5%以下であった。重合体をメタノールに溶解して1%溶液としたが、目視で不溶物は観測されなかった。更に、0.45μmのフィルター(クラボウ社製クロマトディスク非水系タイプ)でろ過し、フィルターの重量増加より不溶分量を求めたが、フィルター上にろ別された塊上の重合体はなく、フィルターの重量変化は0.1%以下であった。
単量体としてGLMA2.0g、ブチルアクリレート(BA)3.0gを用いた以外は実施例(1)と同様にして、固体の重合体(PGB46)を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が13.4万であり、分子量5000以下の成分の含有量は0.5%以下であった。重合体をメタノールに溶解して1%溶液としたが、目視で不溶物は観測されなかった。更に、0.45μmのフィルターでろ過し、フィルターの重量増加より不溶分量を求めたが、フィルター上にろ別された塊上の重合体はなく、フィルターの重量変化は0.1%以下であった。
単量体としてGLMA2.5g、ブチルアクリレート(BA)2.5gを用いた以外は実施例(1)と同様にして、固体の重合体(PGB55)を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が7.5万であり、分子量5000以下の成分の含有量は0.5%以下であった。重合体をメタノールに溶解して1%溶液としたが、目視で不溶物は観測されなかった。更に、0.45μmのフィルター(クラボウ社製クロマトディスク非水系タイプ)でろ過し、フィルターの重量増加より不溶分量を求めたが、フィルター上にろ別された塊上の重合体はなく、フィルターの重量変化は0.1%以下であった。
単量体としてGLMM2.0g、ブチルアクリレート(BA)3.0gを用いた以外は実施例(1)と同様にして、固体の重合体(PGBm46)を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が21.8万であり、分子量5000以下の成分の含有量は0.5%以下であった。重合体をメタノールに溶解して1%溶液としたが、目視で不溶物は観測されなかった。更に、0.45μmのフィルター(クラボウ社製クロマトディスク非水系タイプ)でろ過し、フィルターの重量増加より不溶分量を求めたが、フィルター上にろ別された塊上の重合体はなく、フィルターの重量変化は0.1%以下であった。
単量体としてAOMA−GL 2.5g、ブチルアクリレート(BA)2.5gを用いた以外は実施例(1)と同様にして、固体の重合体(PAgB55)を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が30.0万であり、分子量5000以下の成分の含有量は0.5%以下であった。重合体をメタノールに溶解して1%溶液としたが、目視で不溶物は観測されなかった。更に、0.45μmのフィルター(クラボウ社製クロマトディスク非水系タイプ)でろ過し、フィルターの重量増加より不溶分量を求めたが、フィルター上にろ別された塊上の重合体はなく、フィルターの重量変化は0.1%以下であった。
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、温度計、冷却管を付し、単量体としてMG−2GL2.0g、ブチルアクリレート(BA)3.0g、溶媒としてメタノール5.0g、アゾ系ラジカル重合開始剤0.025g(和光純薬社製、商品名:V−65)を仕込み、窒素ガスを流しながら攪拌、昇温を開始した。内温50℃で重合を開始し、12hr反応を行った。
得られた反応液をアセトンで希釈し、大量のn−ヘキサン中に撹拌しながら投入することで再沈し、固体の重合体(PM2gB46)を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が34.6万であった。分子量5000以下の成分の含有量は0.5%以下であった。重合体をメタノールに溶解して1%溶液としたが、目視で不溶物は観測されなかった。更に、0.45μmのフィルター(クラボウ社製クロマトディスク非水系タイプ)でろ過し、フィルターの重量増加より不溶分量を求めたが、フィルター上にろ別された塊上の重合体はなく、フィルターの重量変化は0.1%以下であった。
(1)PGS46の製造
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、温度計、冷却管を付し、単量体としてGLMA2.0g、スチレン(ST)3.0g、溶媒としてジオキサン5.0g、有機過酸化物0.01g(化薬アクゾ社製、商品名:ルペロックス575)を仕込み、窒素ガスを流しながら攪拌と昇温を開始した。内温90℃で重合を開始し、8hr反応を行った。
得られた反応液をアセトンで希釈し、大量のn−ヘキサン中に撹拌しながら投入することで再沈した。沈殿物を真空乾燥機によって、減圧下、80℃で3時間減圧乾燥し、固体の重合体(PGS46)を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が7.4万であり、分子量5000以下の成分の含有量は0.5%以下であった。重合体をメタノールに溶解して1%溶液としたが、目視で不溶物は観測されなかった。更に、0.45μmのフィルター(クラボウ社製クロマトディスク非水系タイプ)でろ過し、フィルターの重量増加より不溶分量を求めたが、フィルター上にろ別された塊上の重合体はなく、フィルターの重量変化は0.1%以下であった。
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、温度計、冷却管を付し、単量体としてGLMA2.0g、ブチルメタクリレート(BMA)3.0g、溶媒としてジオキサン5.0g、有機過酸化物0.01g(化薬アクゾ社製、商品名:ルペロックス575)を仕込み、窒素ガスを流しながら攪拌と昇温を開始した。内温90℃で重合を開始し、8hr反応を行った。
得られた反応液をアセトンで希釈し、大量のn−ヘキサン中に撹拌しながら投入することで再沈した。沈殿物を真空乾燥機によって、減圧下、80℃で3時間減圧乾燥し、固体の重合体(PGBm46)を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が21.8万であり、分子量5000以下の成分の含有量は0.5%以下であった。重合体をメタノールに溶解して1%溶液としたが、目視で不溶物は観測されなかった。更に、0.45μmのフィルター(クラボウ社製クロマトディスク非水系タイプ)でろ過し、フィルターの重量増加より不溶分量を求めたが、フィルター上にろ別された塊上の重合体はなく、フィルターの重量変化は0.1%以下であった。
<Tgの測定方法>
JIS K7121に準拠し、下記の示差走査熱量計及び条件で測定し、中点法によりガラス転移温度(Tg)を求めた。
・装置:DSC3100(ブルカー・エイエックスエス(株)社製)
・昇温速度:10℃/分
・窒素フロー:50mL/分
<含水時のTgの測定方法>
耐圧アルミパンに、ポリマーと同量の純水を加え、密閉後、1昼夜静置した後、−100℃より、5℃/minの昇温速度で40℃まで昇温し、測定した。
<グリセロール基量>
GC(ガスクロマトグラフィー)より求めた単量体の反応率から、重合体の組成を計算して求めた。
抗血栓性については、血小板粘着試験で評価した。試験を行う材料をそれぞれ、0.2%メタノール溶液として、PETフィルム上にスピンコートによって塗布、乾燥したものを試料とした。試料上にクエン酸ナトリウムで抗凝固したヒト新鮮多血小板血漿0.2mLをピペットで滴下し、37℃で60分間静置した。続いてリン酸緩衝溶液でリンスし、グルタルアルデヒドで固定した後、基体を走査型電子顕微鏡で観察し、1×104μm2の面積に接着した血小板数をカウントした。血小板の形態変化の進行度により、1型(正常)、2型(偽足形成)、3型(伸展)の3種類に分類し、MS(モルフォロジカルスコア)を以下のように定義して算出した。算出したMSから、生体適合性を5段階で評価した。
MS=n1×1+n2×2+n3×3
(式中、n1は1型の血小板数、n2は2型の血小板数、n3は3型の血小板数を表す。)
A:MS=0以上100未満
B:MS=100以上300未満
C:MS=300以上600未満
D:MS=600以上1000未満
E:MS=1000以上
なお、MSが小さいほど血小板が付着しにくく、生体適合性に優れることを示す。
対照実験として行ったPETフィルムのMSはEであった。
Claims (7)
- 医療用具の材料として用いられる重合体であって、
該重合体は、グリセロール基含有単量体由来の構造単位と、エチレン性不飽和基に炭素数4以上の有機基が結合した構造を有する不飽和単量体由来の構造単位とを有し、
ガラス転移温度が10℃以下、及び/又は、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下であることを特徴とする医療用具用重合体。 - 医療用具の材料として用いられる重合体であって、
該重合体は、グリセロール基を重合体1g当たり1mmol以上の割合で有し、ガラス転移温度が10℃以下、及び/又は、飽和含水時のガラス転移温度が−25℃以下であることを特徴とする医療用具用重合体。 - 前記重合体は、グリセロール(メタ)アクリレート由来の構造単位を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用具用重合体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の医療用具用重合体を含むことを特徴とする医療用具用材料。
- 請求項4に記載の医療用具用材料を用いてなる抗血栓性コーティング剤。
- 請求項4に記載の医療用具用材料又は請求項5に記載の抗血栓性コーティング剤を用いてなる医療用具であって、
該医療用具は、生体成分又は生体組織と接触する部分の少なくとも一部が前記医療用具用材料又は前記抗血栓性コーティング剤を用いて構成されていることを特徴とする医療用具。 - 血液と接触する用途に用いられることを特徴とする請求項6に記載の医療用具。
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