JP2018019884A - 過酸化水素ガスの分解除去方法および分解除去装置 - Google Patents
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Abstract
Description
除染時には作業環境室内の過酸化水素ガスの気中濃度を300ppm〜1000ppmとするが、この時に、作業環境室の壁面やHEPAフィルター等の他の部材に過酸化水素が付着する。
従来の除染後の過酸化水素ガスの中和(分解除去)は、図3に示すように、作業環境室10内の高濃度の過酸化水素ガスを、中和(分解除去)装置1の触媒2により1/100〜1/1000の濃度に分解除去し、この分解除去された後の微量(超低濃度)な過酸化水素ガスを含む空気を作業環境室10内に還気するシステムであった。なお、図3において、符号3は送風機、符号4は制御部を示す。
すなわちまず、図4に従来の分解除去方法による過酸化水素ガスの濃度低下と中和(分解除去)時間の関係を示す。作業環境室内に存在する過酸化水素ガスが高濃度であれば、その分解除去効果は高く、中和(分解除去)に要する時間は比較的早いが、20ppm以下の低濃度となると、壁面やHEPAフィルター等の他の部材に付着した過酸化水素に影響され、1ppmまで還元するには長時間を要する。更に0.1ppmの超低濃度を要求される場合は、除染対象容積にもよるが、24時間以上必要な場合も多く、24時間経過しても要求濃度まで分解除去(還元)できない場合もある。
前記過酸化水素ガスを触媒によって分解除去する分解除去工程と、前記作業環境室内を結露しない程度に加湿する加湿工程と、を含むことを特徴とする。
このため前記構成によれば、過酸化水素ガスを20ppm以下の低濃度にした後、分解除去工程および加湿工程を行うので、効率的に短時間で過酸化水素ガスを分解除去できる。
前記作業環境室内の過酸化水素ガスと空気を引き込む引込み配管と、
この引込み配管によって引き込んだ前記過酸化水素ガスを分解除去する触媒と、
この触媒によって一部が分解除去された後の前記過酸化水素ガスと空気を前記作業環境室内に戻す戻し配管と、
前記作業環境室を結露しない程度に加湿する加湿する加湿器とを備えたことを特徴とする。
一方、加湿器によって作業環境室内を結露しない程度に加湿する加湿することにより、水蒸気分圧を増やし作業環境室内の過酸化水素の分圧が増え易い状態として作業環境室内の壁面やその他の部材に付着している過酸化水素の離脱を促進して過酸化水素ガスとし、この過酸化水素ガスを触媒によって分解除去するので、作業環境室内の過酸化水素ガスを短時間で低濃度に分解除去できる。
この濃度センサによって検出された前記過酸化水素ガスの濃度が20ppm以下の低濃度になった後、前記加湿器が前記作業環境室を結露しない程度に加湿してもよい。
図1は本実施の形態に係る過酸化水素ガスの分解除去装置の概略構成を示す図である。図1において符号10は作業環境室を示す。この作業環境室10は、過酸化水素ガスを用いて除染されるようになっており、この作業環境室10としては、例えば医薬品製造分野で使用されるアイソレーターの作業空間や、微生物実験やウイルスの取り扱い時に使用される安全キャビネットの作業空間が挙げられるがこれに限るものではない。
そして、この作業環境室10内は、過酸化水素ガスによって除染された後に本実施の形態に係る過酸化水素ガスの分解除去装置(以下、分解除去装置と略称する。)11によって、過酸化水素ガスが分解除去されるようになっている。
なお、この除湿器18は除湿剤等の水分吸着剤でもよいし、コンプレッサーによって作業環境室10内に圧縮空気を導入して当該作業環境室10内をドライエリアにするような構成でもよいし、または作業環境室10内に外部から窒素や乾燥空気を導入して当該作業環境室10内をドライエリアにするような構成でもよい。
この除湿器18の下流側には、内部に触媒13が収納された容器13aが設けられており、この容器13aに除湿器18が配管によって接続されている。
触媒13としては、例えば白金等の還元剤を使用することができ、当該触媒13は容器13aに収納されている。そして、この触媒13による還元反応により過酸化水素ガスを水と酸素に分解除去するようになっている。
また、触媒13が収納された容器13aの下流側には送風機19が設けられており、この送風機19の吸気口に容器13aが配管によって接続されている。また、送風機19は制御部22に電気的に接続され、この制御部22によって制御されるようになっている。
戻し配管14は、触媒13によって一部が分解除去された後の過酸化水素ガスと空気を作業環境室10内に戻すもので、当該戻し配管14の一端部は加湿器17に接続され、他端部は作業環境室10を形成する壁に設けられた流入口に接続されている。
この加湿器17は加湿コントローラ21に電気的に接続されており、この加湿コントローラ21によって制御されるようになっている。また、加湿コントローラ21には湿度センサ16が電気的に接続されている。
また、加湿器17は、濃度センサ15によって検出された作業環境室10内の過酸化水素ガスの濃度が20ppm以下の低濃度になった後、当該作業環境室10を結露しない程度に加湿する加湿するように、加湿コントローラ21によって制御可能となっている。
例えば、湿度センサ16によって検出された作業環境室10内の湿度に基づいて、加湿コントローラ21が加湿器17を制御して、作業環境室10内の相対湿度を60〜80%に調整することが可能となっている。また、加湿コントローラ21は制御部22に電気的に接続されており、この制御部22からの制御信号に基づいて、加湿コントローラ21によって加湿器17を制御できるようになっている。
湿度センサ16は、作業環境室10内の湿度を検出するもので、作業環境室10を形成する壁に取り付けられている。この湿度センサ16は加湿コントローラ21に電気的に接続されている。
また、この際、加湿器17や除湿器18が加湿コントローラ21や制御部22によって制御されて適宜作動するようになっている。例えば、作業環境室10内を除湿する除湿運転を行いながら、作業環境室10内を結露しない程度に加湿する加湿運転を間欠的に所定回数繰り返して行えるようになっている。
また、加湿器17による加湿運転の間欠運転制御では、制御部22に予め設定された設定時間で、加湿運転時間を自動制御できるようになっている。また、前記設定時間は作業環境室10の容積や形状により都度設定が可能となっている。
そして、殺菌灯20は作業環境室10内の過酸化水素ガスの濃度が例えば20ppm程度の低濃度に達したことを濃度センサ15が検出することによって、制御部22によって駆動されて作業環境室10内に紫外線を照射できるようになっている。なお、殺菌灯20は制御部22によって常に紫外線を作業環境室10内に照射することもできる。
また、過酸化水素ガスが20ppm以下の低濃度となったことを濃度センサ15が検出した時点で、加湿器17の運転と殺菌灯20による紫外線照射を自動制御することも可能となっている。さらに、加湿器17の運転と殺菌灯20の紫外線照射の開始時刻と修了時刻を予め設定しておくことで濃度センサ15を省くこともできる。
まず、分解除去装置11を起動すると、制御部22によって送風機19と除湿器18が駆動する。なお、除湿器18は、分解除去装置11の運転中は、常に運転状態が保持される。
送風機19が駆動すると、作業環境室10内から引込み配管12によって過酸化水素ガスと空気を分解除去装置11に引き込み、過酸化水素ガスを触媒13によって分解除去したうえで作業環境室10内に空気とともに戻す。この際、除湿器18によって除湿したうえで、作業環境室10内に、一部が分解除去された後の過酸化水素ガスと空気を戻す。
このような工程(除湿分解除去工程)は所定時間(例えば5分程度)繰り返して行われる。
また、過酸化水素ガスの分解除去と除湿を行っている最中は常に濃度センサ15によって作業環境室10内の過酸化水素ガスの濃度を検出するとともに、湿度センサ16によって作業環境室10内の湿度を検出する。
そして、湿度センサ16によって検出された作業環境室10内の湿度に基づいて、加湿コントローラ21が加湿器17を制御して、作業環境室10内の相対湿度を60〜80%に調整する。このような工程(加湿工程)は所定時間(例えば25分程度)繰り返して行われ、この加湿工程の際にも触媒13によって過酸化水素ガスを分解除去する(分解除去工程)。
加湿器17を駆動させて、作業環境室10内を結露しない程度に加湿する(加湿工程)ことによって、当該作業環境室10の壁面やその他の部材に付着している過酸化水素を離脱させて過酸化水素ガスとし、この過酸化水素ガスを触媒13によって分解除去する。
また、過酸化水素ガスの分解除去(分解除去工程)と加湿(加湿工程)を行っている最中も常に濃度センサ15によって作業環境室10内の過酸化水素ガスの濃度を検出するとともに、湿度センサ16によって作業環境室10内の湿度を検出する。なお、加湿運転中においても除湿器18は停止することなく稼働している。
このような除湿分解除去工程と、加湿工程および分解除去工程を順次所定回数繰り返して行うことによって、作業環境室10内の過酸化水素ガスの濃度が例えば0.1ppm以下になると、制御部22が、送風機19、除湿器18および加湿器17を自動停止させる。つまり、分解除去装置11を自動停止させる。
例えば、上述したような除湿分解除去工程と加湿工程および分解除去工程とを最初から終了まで連続して行ってもよいし、除湿分解除去工程を連続して行いながら、過酸化水素ガスを触媒13によって分解除去(分解除去工程)して、当該過酸化水素ガスが20ppm以下の低濃度になった際に、加湿器17を駆動させて、作業環境室10内を結露しない程度に加湿する(加湿工程)してもよい。
この場合、過酸化水素ガスが20ppm以下の低濃度にした後、作業環境室10内に殺菌灯20から紫外線を照射して、作業環境室10の壁面やその他の部材に付着している過酸化水素を分解除去してもよいし、最初から終了まで常時紫外線を照射してもよい。
さらに、作業環境室10内を除湿する除湿運転を行いながら、加湿工程を間欠的に所定回数繰り返して行うことによって、作業環境室10内の加湿による湿度制御を容易に行うことができ、その結果、過酸化水素ガスの分解除去時間を短縮でき、かつ過酸化水素ガスの気中濃度を0.1ppmまで分解除去できる。
また、作業環境室10内に殺菌灯20から紫外線を照射することにより、作業環境室10の壁面やその他の部材に付着している過酸化水素をOHラジカルに分解する。OHラジカルは不安定であるため、即時に過酸化水素(H2O2)に戻る、またはH2OとH2に分解される。したがって、過酸化水素ガス除染後の分解除去時間を短縮することができ、さらに、1ppm以下の超低濃度に至る分解除去に非常に効果が高い。
実験例1として、最初に除湿分解除去工程を行った後、加湿工程および分解除去工程(以下、加湿分解除去工程と略称する。)を間欠的に4回行った。最初の除湿分解除去工程は5分程度行い、加湿分解除去工程は25分程度行い、間欠時間は5分程度とした。また、間欠時間中も除湿分解除去工程を行い、さらに、加湿分解除去工程後も除湿分解除去工程を行い続けた。
この図2に示したグラフのとおり、1ppmの過酸化水素ガスを0.3ppmまで中和(分解除去)するのに要する時間は、従来方式(比較例)では1時間要したが、実験例1および実験例2では、いずれも約30分で済み、約1/2に時間を短縮することができた。
また、過酸化水素ガスが0.1ppmに達する中和時間は、従来方式(比較例)では3時間経過後も0.3ppmより低下しなかったが、実験例1では約1時間40分、実験例2では約2時間10分程度で、過酸化水素ガスが0.1ppmに達することが分かる。
11 分解除去装置
12 引込み配管
13 触媒
14 戻し配管
15 濃度センサ
16 湿度センサ
17 加湿器
18 除湿器
19 送風機
20 殺菌灯
21 加湿コントローラ
22 制御部
Claims (8)
- 作業環境室内の過酸化水素ガスを分解除去する方法であって、
前記過酸化水素ガスを触媒によって分解除去する分解除去工程と、
前記作業環境室内を結露しない程度に加湿する加湿工程と、
を含むことを特徴とする過酸化水素ガスの分解除去方法。 - 前記過酸化水素ガスを20ppm以下の低濃度にした後、前記分解除去工程および前記加湿工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の過酸化水素ガスの分解除去方法。
- 前記作業環境室内を除湿する除湿工程を行いながら、前記加湿工程を間欠的に所定回数繰り返して行うことを特徴とする請求項1または2に記載の過酸化水素ガスの分解除去方法。
- 前記作業環境室内に殺菌灯から紫外線を照射することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の過酸化水素ガスの分解除去方法。
- 作業環境室内の過酸化水素ガスを分解除去する過酸化水素ガスの分解除去装置であって、
前記作業環境室内の過酸化水素ガスと空気を引き込む引込み配管と、
この引込み配管によって引き込んだ前記過酸化水素ガスを分解除去する触媒と、
この触媒によって一部が分解除去された後の前記過酸化水素ガスと空気を前記作業環境室内に戻す戻し配管と、
前記作業環境室を結露しない程度に加湿する加湿する加湿器とを備えたことを特徴とする過酸化水素ガスの分解除去装置。 - 前記戻し配管によって前記作業環境室内に戻された前記過酸化水素ガスの濃度を検出する濃度センサと、
この濃度センサによって検出された前記過酸化水素ガスの濃度が20ppm以下の低濃度になった後、前記加湿器が前記作業環境室を結露しない程度に加湿することを特徴とする請求項5に記載の過酸化水素ガスの分解除去装置。 - 前記除湿器によって前記作業環境室内を除湿する除湿運転を行いながら前記加湿器によって前記作業環境室内を結露しない程度に加湿する加湿運転を制御する制御部を備えていることを特徴とする請求項5または6に記載の過酸化水素ガスの分解除去装置。
- 前記作業環境室内に紫外線を照射する殺菌灯を備えていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の過酸化水素ガスの分解除去装置。
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| FI131698B1 (fi) * | 2022-09-19 | 2025-09-29 | Xhome Oy | Menetelmä vetyperoksidin poistamiseksi vetyperoksidikaasusta |
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