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JP2018019034A - 有機光電変換素子、固体撮像素子及び電子装置 - Google Patents

有機光電変換素子、固体撮像素子及び電子装置 Download PDF

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JP2018019034A JP2016150253A JP2016150253A JP2018019034A JP 2018019034 A JP2018019034 A JP 2018019034A JP 2016150253 A JP2016150253 A JP 2016150253A JP 2016150253 A JP2016150253 A JP 2016150253A JP 2018019034 A JP2018019034 A JP 2018019034A
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和行 篠原
Kazuyuki Shinohara
和行 篠原
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Abstract

【課題】画質や信頼性を更に向上させることを実現できる有機光電変換素子を提供すること。【解決手段】第1電極と、第1バッファ層と、光電変換層と、第2バッファ層と、第2電極とが、この順で積層され、第1バッファ層が第1有機半導体材料を含み、光電変換層が第2有機半導体材料を含み、第1有機半導体材料が第1有機結晶を有し、第2有機半導体材料が第2有機結晶を有し、第1有機結晶の面間隔と第2有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55であり、第1有機結晶の方位と第2有機結晶の方位とが略一致している、有機光電変換素子。【選択図】なし

Description

本技術は、有機光電変換素子、固体撮像素子及び電子装置に関する。
近年、デジタルカメラ、ビデオカムコーダに止まらず、スマートフォン用カメラ、監視向けカメラ、自動車用のバックモニター、衝突安全防止用センサとしても撮像素子の応用が拡がり、注目されている。様々な用途に対応するために、有機光電変換素子の性能の向上、機能の多様化が図られ、また、進化を続けている。
例えば、有機光電変換素子に備えられてなる有機光電変換層の成膜方法であって、基板を用意し、該基板を真空蒸着室内に設置する基板設置工程と、該設置された基板の温度が5℃以上15℃以下の温度範囲となるように制御しながら、前記有機光電変換層を構成するn型有機半導体とp型有機半導体とを前記基板上に共蒸着して第1の光電変換層を成膜する第1の光電変換層形成工程と、前記制御をやめ、前記第1の光電変換層上に前記共蒸着を実施して第2の光電変換層を成膜する第2の光電変換層形成工程を有する有機光電変換層の成膜方法が提案されている(特許文献1を参照)。この技術によれば、成膜装置によって変化しやすく、かつ、残像特性に直接影響を及ぼす膜特性が良好なバルクヘテロ層を安定して製造することができる。
特開2015−15415号公報
しかしながら、特許文献1で提案された技術では、画質の更なる向上や、信頼性の更なる向上が図れないおそれがある。
そこで、本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、画質を更に向上させることや、信頼性を更に向上させることを実現できる有機光電変換素子、固体撮像素子及び電子装置を提供することを主目的とする。
本発明者は、上述の目的を解決するために鋭意研究を行った結果、驚くべきことに、画質や信頼性を飛躍的に向上させることに成功し、本技術を完成するに至った。
すなわち、本技術では、まず、第1電極と、第1バッファ層と、光電変換層と、第2バッファ層と、第2電極とが、この順で積層され、該第1バッファ層が第1有機半導体材料を含み、該光電変換層が第2有機半導体材料を含み、該第1有機半導体材料が第1有機結晶を有し、該第2有機半導体材料が第2有機結晶を有し、該第1有機結晶の面間隔と該第2有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55であり、該第1有機結晶の方位と該第2有機結晶の方位とが略一致している、有機光電変換素子を提供する。
本技術に係る有機光電変換素子において、前記第1有機結晶に含まれる有機分子の少なくとも1部が、前記第1電極又は前記第2電極の方向に向かってππスタッキングしてよい。
本技術に係る有機光電変換素子において、前記ππスタッキングが、前記第1電極又は前記第2電極の主面に対して30°以上の角度で形成されてよい。
本技術に係る有機光電変換素子において、前記第1有機結晶に含まれる有機分子の少なくとも一部が、前記第1電極又は前記第2電極の方向に向かってππスタッキングし、前記第1バッファ層が、該有機分子の長軸の長さの4倍以上の膜厚を有してよい。
本技術に係る有機光電変換素子において、前記第1バッファ層が、前記第1有機結晶に含まれる有機分子の長軸の長さの4倍未満の膜厚を有してよく、該有機分子の長軸方向が、前記第1電極又は前記第2電極の主面に対して45°以上の角度でよい。
本技術に係る有機光電変換素子において、前記第1バッファ層が高移動度材料を更に含んでよい。
本技術に係る有機光電変換素子は有機結晶調整層を更に含んでよく、該有機結晶調整層が前記光電変換層と前記第1バッファ層との間に配されてよい。
本技術に係る有機光電変換素子は有機結晶調整層を更に含んでよく、該有機結晶調整層が前記光電変換層と前記第1バッファ層との間に配されてよく、該有機結晶調整層が前記第2有機半導体材料を含んでよく、前記第2有機半導体材料が前記第2有機結晶を有してよく、前記第1有機結晶の面間隔と前記第2有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55でよい。
前記有機結晶調整層が第3有機半導体材料を更に含んでよく、該第3有機半導体材料が第3有機結晶を有し、前記第1有機結晶の面間隔と該第3有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55でよく、前記第2有機結晶の面間隔と該第3有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55でよい。
本技術に係る有機光電変換素子は有機結晶調整層を更に含んでよく、該有機結晶調整層が前記光電変換層と前記第1バッファ層との間に配されてよく、前記有機結晶調整層が第3有機半導体材料を含んでよく、該第3有機半導体材料が第3有機結晶を有してよく、前記第1有機結晶の面間隔と前記第3有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55でよい。
また、本技術では、1次元又は2次元に配列された複数の画素毎に、少なくとも、本技術に係る有機光電変換素子と、半導体基板とが積層された、固体撮像素子を提供する。
さらに、本技術では、本技術に係る固体撮像素子を備える、電子装置を提供する。
本技術によれば、画質や信頼性を向上させることができる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
図1は、本技術を適用した第1の実施形態の有機光電変換素子の構成例を示す断面図のTEM像である。 図2は、本技術を適用した第1の実施形態の有機光電変換素子を構成する、第1有機結晶及び第2有機結晶についてのTEM像及び断面模式図である。 図3は、本技術を適用した第1の実施形態の有機光電変換素子に適用することができる、ペンタセンを含む層のTEM像である。 図4は、本技術を適用した第2の実施形態の固体撮像素子の構成例を示す断面図である。 図5は、本技術を適用した第2の実施形態の固体撮像素子の使用例を示す図である。
以下、本技術を実施するための好適な形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(有機光電変換素子の例)
1−1.有機光電変換素子
1−2.第1バッファ層
1−3.光電変換層
1−4.第2バッファ層
1−5.第1電極及び第2電極
1−6.有機結晶調整層
1−7.高移動度材料
1−8.有機光電変換素子用の基板
1−9.有機光電変換素子の製造方法
2.第2の実施形態(固体撮像素子の例)
2−1.固体撮像素子
2−2.裏面照射型の固体撮像素子
2−3.表面照射型の固体撮像素子
3.第3の実施形態(電子装置の例)
4.本技術を適用した固体撮像素子の使用例
<1.第1の実施形態(有機光電変換素子の例)>
[1−1.有機光電変換素子]
本技術に係る第1の実施形態の有機光電変換素子は、第1電極と、第1バッファ層と、光電変換層と、第2バッファ層と、第2電極とが、この順で積層され、第1バッファ層が第1有機半導体材料を含み、光電変換層が第2有機半導体材料を含み、第1有機半導体材料が第1有機結晶を有し、第2有機半導体材料が第2有機結晶を有し、第1有機結晶の面間隔と第2有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55であり、第1有機結晶の方位と該第2有機結晶の方位とが略一致している、有機光電変換素子である。
本技術に係る第1の実施形態の有機光電変換素子では、例えばバルクヘテロ構造を有する光電変換層で発生したキャリアは電極に到達したのち、電圧へと変換され画像出力される。このとき、有機モジュールとその周辺構造の電気容量が大きい場合、電圧変化が小さくなるため、S/N比が低下してしまうことがある。電気容量を低下させるためには、光電変換層を厚膜化し、電極間距離を大きくする必要があるが、光電変換層を厚膜化するには、量子効率の低下や残像の悪化を招くため、膜厚を大きくするには制約がある。
本技術に係る第1の実施形態の有機光電変換素子では、第1電極に対してππスタッキングしたp型又はn型の第1バッファ層に、光電変換層を積層することで、光電変換層に含まれる有機分子を第1バッファ層上にエピタキシャルに成長させることができる。これによって、転送効率が向上し、量子効率の低下や残像の悪化がなく、電気容量を低下させることができる。
図1は、本技術に係る第1の実施形態の有機光電変換素子1の断面図を、TEM(透過電子顕微鏡:Transmission Electron Microscopy)の像で示したものである。TEM像は、機種名:日本電子製のJEM−4000FXを用いて、加速電圧:400kV、及び露光時間:3秒で撮影したものである。
有機光電変換素子1は、第1電極11と、第1バッファ層12と、光電変換層13と、第2バッファ層14と、第2電極15とが、この順で積層されている。第1バッファ層12が第1有機半導体材料を含み、光電変換層13が第2有機半導体材料を含む。そして、第1有機半導体材料は第1有機結晶を有し、第2有機半導体材料は第2有機結晶を有する。
図1に示されるように、第1有機結晶に含まれる有機分子が上下電極(すなわち、第1電極11及び第2電極15)に向けて、略縦方向(図1中の上下方向)に結晶格子縞を形成し、ππスタッキングしている。ππスタッキングとは、2つの芳香環が積み重ねたような配置で安定している状態として定義をすることができる。有機分子間でππスタッキングした場合、有機分子間距離が短くなる性質があるため、移動度は高くなり、光電変換層13で生成された電荷を効率良く電極へ輸送することができる。また、ππ相互作用とも呼ばれる。
ππスタッキングすることで形成される結晶格子縞は、上下電極(第1電極11及び第2電極15)の主面に対して30°以上の角度で形成されることが好ましく、図1では、結晶格子縞と、上下電極(第1電極11及び第2電極15)の主面とのなす角度は約83°である。
図2(a)は、本技術を適用した第1の実施形態の有機光電変換素子を構成する、第1有機結晶及び第2有機結晶についてのTEM(透過電子顕微鏡:Transmission Electron Microscopy)の像である。TEM像は、機種名:日本電子製のJEM−4000FXを用いて、加速電圧:400kV、及び露光時間:3秒で撮影したものである。
図2(b)は、本技術を適用した第1の実施形態の有機光電変換素子を構成する、第1有機結晶と第2有機結晶との上記TEM像に対応する断面模式図である。
光電変換層を厚膜化したとき、光電変換層と第1バッファ層とは格子整合しない。また、第1バッファ層のみ厚膜化した場合、膜厚が上昇すると量子効率が低下する。図1、並びに図2(a)(TEM像)及び図2(b)(断面模式図)に示されるように、第1バッファ層12に含まれる第1有機結晶に対して、光電変換層13(例えばバルクヘテロ層)に含まれる第2有機結晶を格子整合させた構造では、転送効率の低下を抑制できる。また、光電変換層13(バルクヘテロ層)に含まれる結晶粒と第1バッファ層12との間で、ランダム粒界の形成を抑制することで、キャリアが粒界にトラップされることも抑制でき、残像の悪化や量子効率の低下を減じることができる。
有機分子間でππスタッキングした場合、分子間距離が短くなる性質があるため、移動度は高くなり、光電変換層13で生成された電荷を効率良く第1電極11へ輸送できる。本技術にて、第1電極11に対して、ππスタッキングした有機分子を含む第1有機結晶を含む第1バッファ層に、光電変換層13(例えば、バルクヘテロ層)を積層することで、光電変換層13に含まれる第2有機結晶に含まれる有機分子を第1バッファ層12上にエピタキシャルに成長させることができる。これによって、転送効率が向上し、量子効率の低下や残像の悪化がなく、電気容量を低下させることができる。本技術に係る第1の実施形態の有機光電変換素子は、例えば、裏面照射型及び表面照射型の固体撮像素子等に適用することができる。
図2(b)に示されるように、第1バッファ層12に含まれる第1有機結晶の有機分子がππスタッキングし、光電変換層13に含まれる第2有機結晶の方位と第1有機結晶の方位とが略一致して、第2有機結晶の有機分子が、第1バッファ層12上に、エピタキシャルに成長している。また、図2(b)には、第1有機結晶の面間隔Xと第2有機結晶の面間隔Yが示されている。第1有機結晶の面間隔Xと第2有機結晶の面間隔Yとの比が、1:0.55であるので、第2有機結晶の有機分子が、第1バッファ層12上に、エピタキシャルに成長することができる。なお、第1有機結晶の面間隔Xと第2有機結晶の面間隔Yとの比が、0.55:1〜1:0.55であれば、ππスタッキングした有機分子を含む第1バッファ層12上に、第2有機結晶の有機分子が、エピタキシャルに成長することができる。
第1有機結晶の面間隔Xと第2有機結晶の面間隔Yとの比が、0.55:1〜1:0.55であれば、第1有機結晶に含まれる有機分子と第2有機結晶に含まれる有機分子とは同一であっても異なっていてもよいが、第1有機結晶に含まれる有機分子と第2有機結晶に含まれる有機分子とが同一であれば、第1有機結晶の面間隔Xと第2有機結晶の面間隔Yとの比は、1:1となる。図2(b)に示される、第1有機結晶に含まれる有機分子と第2有機結晶に含まれる有機分子とは互いに異なる有機分子であるので、2つの有機分子が同一の場合とは異なる例である。
図2(a)及び(b)に示されるように、面間隔Xは、第1有機結晶の結晶格子縞の縞間隔に対応し、面間隔Yは、第2有機結晶の結晶格子縞の縞間隔に対応する。また、図2(b)に示されるように、面間隔Xは、第1有機結晶の有機分子の1分子の長軸の長さに略一致し、面間隔Yは、第2有機結晶の有機分子の1分子の長軸の長さに略一致する。
図3は、本技術に係る第1の実施形態の有機光電変換素子に適用することができる、ペンタセンを含む層100のTEM像である。図3を参照すると、約30nmの膜厚を有するペンタセンを含む層100は、SiO(145nm)/Si(不図示)の基板上に形成されている。
図3により、ペンタセンを含む層100と基板との界面と略平行(図3中の左右方向)であるペンタセン結晶の結晶格子縞を確認することができる。結晶格子縞は、ペンタセン結晶の(001)格子面に対応する。したがって、ペンタセン分子のπ平面のスタック方向は、ペンタセンを含む層100と基板との界面と略平行(図3中の左右方向)である。
そして、π平面のスタック方向でπ共役の重なりは大きくなり、ペンタセンを含む層100は、ペンタセンを含む層100と基板との界面と略平行(図3中の左右方向)方向で信号電荷の流れ(受け渡し)が良好となり、転送効率が向上し、量子効率の低下や残像の悪化を防ぐことができる。
[1−2.第1バッファ層]
第1バッファ層12について詳細に説明をする。
第1バッファ層12は第1有機半導体材料を含み、第1有機半導体材料は第1有機結晶を有する。第1有機半導体材料はp型有機半導体材料又はn型有機半導体材料である。第1バッファ層12に、p型有機半導体材料が用いられた場合は、電子注入バリア層(電子ブロッキング層)として作用し、n型半導体材料が用いられた場合は、正孔(ホール)注入バリア層(正孔ブロッキング層)として作用する。
p型有機半導体材料(化合物)は、ドナー性有機半導体材料(化合物)であり、主に正孔輸送性有機化合物に代表され、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。更に詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物は、電子供与性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。
第1バッファ層12に使われるp型有機半導体母核としては、縮合多環芳香族化合物が挙げられる。たとえば、オリゴチオフェン、オリゴパラフェニレン、フルオレン、カルバゾール、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、チエノチオフェン、ベンゾジチオフェン、シクロペンタジチオフェン、ジチエノピロール、ジチエノシロール、ジチエノナフタレン、ベンゾチオフェノベンゾチオフェン、アントラジチオフェン、チエノピラジン、ベンゾチアジアゾール、ジケトピロロピロール、ピラゾロトリアゾール等の化合物、ポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、ビスエチレンジチアテトラチアフルバレン(BEDTTTF)、チエノ[3,2−b]チオフェン構造を持つ化合物、及びこれらの誘導体、キナクリドン誘導体等を挙げることができる。また、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、カルバゾール化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物、フタロシアニン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物等挙げられるが、上記の限りではない。
n型有機半導体材料(化合物)は、アクセプター性有機半導体材料であり、主に電子輸送性の優れた有機化合物に代表され、p型有機半導体材料に比べて、相対的に電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。
n型有機半導体としては特に制限なく、例えば、フラーレン、オクタアザポルフィリン等、p型有機半導体の母核の水素原子をフッ素原子に置換したパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物等を挙げることができる。また、フラーレン誘導体としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC80、フラーレンC82、フラーレンC84、フラーレンC90、フラーレンC96、フラーレンC240、フラーレン540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ等が挙げられる。また、フラーレンに置換基が付加された化合物としては、フラーレン誘導体の置換基として、アルキル基、アリール基、又は複素環基である。アルキル基として更に好ましくは、炭素数1〜12までのアルキル基であり、アリール基、及び複素環基として好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、ベンズイミダゾール環、イミダゾピリジン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、またはフェナジン環であり、さらに好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピリジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、またはチアゾール環であり、特に好ましくはベンゼン環、ナフタレン環、またはピリジン環である。これらはさらに置換基を有していてもよく、その置換基は可能な限り結合して環を形成してもよい。なお、複数の置換基を有しても良く、それらは同一であっても異なっていてもよい。また、複数の置換基は可能な限り結合して環を形成してもよい。
第1バッファ層12は、第1有機結晶に含まれる有機分子の長軸の長さの4倍以上の膜厚を有することが好ましい。したがって、第1バッファ層12の膜厚は、用いられる有機分子の種類によって有機分子の長軸の長さが異なるので変動するが、6nm〜150nmであることが好ましい。この好ましい態様により、転送効率が更に向上し、量子効率の低下や残像の悪化がなく、電気容量を低下させることができる。
第1バッファ層12は、第1有機結晶に含まれる有機分子の長軸の長さの4倍未満の膜厚を有してもよい。したがって、第1バッファ層12の膜厚は、用いられる有機分子の種類によって有機分子の長軸の長さが異なるので変動するが、1.5nm〜12nmであることが好ましい。この場合、有機分子の長軸方向は、第1電極11又は第2電極15の主面に対して45°以上の角度である。この態様により、転送効率が更に向上し、量子効率の低下や残像の悪化がなく、電気容量を低下させることができる。
[1−3.光電変換層]
光電変換層13について詳細に説明をする。
光電変換層13は、第2有機半導体材料を含み、第2有機半導体材料は第2有機結晶を有する。第2有機半導体材料はp型有機半導体材料又はn型有機半導体材料である。第1バッファ層12にp型有機半導体材料が用いられた場合は、第2有機半導体材料はp型有機半導体材料であり、第1バッファ層12にn型半導体材料が用いられた場合は、第2有機半導体材料はn型有機半導体材料である。p型有機半導体材料及びn型有機半導体材料の具体例等については上記のとおりである。
光電変換層13は、p型有機半導体層/n型有機半導体層の積層構造から構成することもできるし、p型有機半導体層/p型有機半導体とn型有機半導体との混合層(バルクヘテロ層)/n型有機半導体層の積層構造から構成することもできるし、p型有機半導体層/p型有機半導体とn型有機半導体との混合層(バルクヘテロ層)の積層構造から構成することもできるし、n型有機半導体層/p型有機半導体とn型有機半導体との混合層(バルクヘテロ層)の積層構造から構成することもできるし、p型有機半導体とn型有機半導体の混合(バルクヘテロ層)からも構成することができる。
また、光電変換層13は、p型有機半導体から構成することもできるし、n型有機半導体から構成することもできる。
なお、p型有機半導体材料及びn型有機半導体材料を、同一のバルクヘテロ層に1種ずつ含ませてもよいし、2種以上ずつ含ませてもよいし、また、p型有機半導体材料及びn型有機半導体材料のどちらか一方を1種で、他方を2種以上でもよい。p型有機半導体層は、p型有機半導体材料を少なくとも1種で含めばよく、n型有機半導体層は、n型有機半導体材料を少なくとも1種で含めばよい。
[1−4.第2バッファ層]
第2バッファ層14について詳細に説明をする。
第2バッファ層14に、p型有機半導体材料が用いられた場合は、電子注入バリア層(電子ブロッキング層)として作用し、n型半導体材料が用いられた場合は、ホール注入バリア層(正孔ブロッキング層)として作用する。第1バッファ層12にp型有機半導体材料が用いられた場合は、第2バッファ層14にはn型有機半導体材料が用いられ、第1バッファ層12にn型有機半導体材料が用いられた場合は、第2バッファ層14にはp型有機半導体材料が用いられる。p型有機半導体材料又はn型有機半導体材料の具体例等については上記のとおりである。
[1−5.第1電極及び第2電極]
第1電極11及び第2電極15について詳細に説明をする。
第1バッファ層12に含まれる第1有機半導体材料がp型有機半導体材料であって、第2バッファ層14がn型有機半導体材料を含む場合は、第1電極11は正孔(信号電荷)を取り出すものであり、第2電極15は電子を取り出すものである。第1バッファ層12に含まれる第1有機半導体材料がn型有機半導体材料であって、第2バッファ層14がp型有機半導体材料を含む場合は、第1電極11は電子(信号電荷)を取り出すものであり、第2電極15は正孔を取り出すものである。
第1電極11は、例えば、光透過性の導電材料、具体的にはITO(Indium−Tin−Oxide)により構成される。第1電極11は、酸化スズ(SnO)系材料又は酸化亜鉛(ZnO)系材料により構成するようにしてもよい。酸化スズ系材料とは酸化スズにドーパントを添加したものであり、酸化亜鉛系材料とは例えば、酸化亜鉛にドーパントとしてアルミニウム(Al)を添加したアルミニウム亜鉛酸化物(AZO)、酸化亜鉛にドーパントとしてガリウム(Ga)を添加したガリウム亜鉛酸化物(GZO)及び酸化亜鉛にドーパントとしてインジウム(In)を添加したインジウム亜鉛酸化物(IZO)等である。この他、IGZO,CuI,InSbO4,ZnMgO,CuInO2,MgIn24,CdO及びZnSnO3等を用いることも可能である。第1電極11の厚みは、任意の厚みでよいが、例えば50nm〜500nmである。
第2電極15は、例えば、金(Au),銀(Ag),銅(Cu)、アルミニウム(Al)等の導電材料により構成されていてよい。第1電極11と同様に、透明導電材料により第2電極15を構成するようにしてもよい。第2電極15の厚みは、任意の厚みでよいが、例えば、0.5nm〜100nmである。
[1−6.有機結晶調整層]
本技術に係る第1の実施形態の有機光電変換素子は有機結晶調整層を更に含んでよい。有機結晶調整層(図1及び図2において不図示)は光電変換層13と第1バッファ層12との間に配されてよい。本技術に係る第1の実施形態の有機光電変換素子に、有機結晶調整層が含まれることで、転送効率が更に向上し、量子効率の低下や残像の悪化がなく、電気容量を低下させることができる。
有機結晶調整層は第2有機半導体材料を含んでよく、第2有機半導体材料は第2有機結晶を有する。第1有機結晶の面間隔と第2有機結晶の面間隔との比は、0.55:1〜1:0.55である。第2有機半導体材料の詳細については、上記で述べたとおりである。
有機結晶調整層は、第3有機半導体材料を含んでもよい。また、有機結晶調整層は、第2有機半導体材料と第3有機半導体材料との2つの有機半導体材料を含んでもよい。有機結晶調整層が、第2有機半導体材料と第3有機半導体材料との2つの有機半導体材料を含むとき、第2有機半導体材料と第3有機半導体材料との質量%比は、任意の質量%比でよいが、好ましくは、30質量%:70質量%〜70質量%:30質量%である。
第3有機半導体材料は第3有機結晶を有し、第1有機結晶の面間隔と第3有機結晶の面間隔との比は、0.55:1〜1:0.55であり、第2有機結晶の面間隔と第3有機結晶の面間隔との比は、0.55:1〜1:0.55である。
第3有機半導体材料は、p型有機半導体材料又はn型有機半導体材料である。第1バッファ層12にp型有機半導体材料が用いられた場合は、第3有機半導体材料はp型有機半導体材料であり、第1バッファ層12にn型有機半導体材料が用いられた場合は、第3有機半導体材料はn型有機半導体材料である。p型有機半導体材料及びn型有機半導体材料の具体例等については上記のとおりである。
[1−7.高移動度材料] 第1バッファ層12に、高移動度材料が更に含まれてもよい。高移動度材料としては、例えば、P3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン−2,5−ジイル))、P3OT(ポリ(3−オクチルチオフェン-2,5−ジイル))、P3DDT(ポリ(3−ドデシルチオフェン−2,5−ジイル))、PTAA(ポリ[ビス(4−フェニル)(2,4,6−トリメチルフェニル)アミン])、F8BT(ポリ[(9,9−ジ−n−オクチルフルオレニル−2,7−ジイル)-alt−(ベンゾ[2,1,3]チアジアゾール−4,8−ジイル)])、MEH−PPV、PCDTBT等のP型有機半導体ポリマーや、ポリ(2,5−ジ(3,7−ジメチルオクチルオキシ)シアノテレフタリリデン)、ポリ(5−(3,7−ジメチルオクチルオキシ)−2−メトキシ−シアノテレフタリリデン)、ポリ(5−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−メトキシ−シアノテレフタリリデン)、ポリ(2,5−ジ(オクチルオキシ)シアノテレフタリリデン)、ポリ(2,5−ジ(ヘキシルオキシ)シアノテレフタリリデン)等のN型導電性高分子が挙げられる。
[1−8.有機光電変換素子用の基板]
有機光電変換素子1を基板(図1及び図2において不図示)の上に形成してもよい。ここで、基板として、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)に例示される有機ポリマー(高分子材料から構成された可撓性を有するプラスチック・フィルムやプラスチック・シート、プラスチック基板といった高分子材料の形態を有する)を挙げることができる。
このような可撓性を有する高分子材料から構成された基板を使用すれば、例えば曲面形状を有する電子機器への撮像素子の組込みあるいは一体化が可能となる。あるいは、基板として、各種ガラス基板や、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、シリコン半導体基板、表面に絶縁膜が形成されたステンレス鋼等の各種合金や各種金属から成る金属基板を挙げることができる。なお、絶縁膜として、酸化ケイ素系材料(例えば、SiOXやスピンオンガラス(SOG));窒化ケイ素(SiNY);酸窒化ケイ素(SiON);酸化アルミニウム(Al);金属酸化物や金属塩を挙げることができる。また、有機物の絶縁膜を形成することも可能である。例えば、リソグラフィー可能なポリフェノール系材料、ポリビニルフェノール系材料、ポリイミド系材料、ポリアミド系材料、ポリアミドイミド系材料、フッ素系ポリマー材料、ボラジン-珪素ポリマー材料、トルクセン系材料等が挙げられる。更に、表面にこれらの絶縁膜が形成された導電性基板(金やアルミニウム等の金属から成る基板、高配向性グラファイトから成る基板)を用いることもできる。
[1−9.有機光電変換素子の製造方法]
有機光電変換素子1の製造方法について説明をする。
まず、第1電極11を形成する。なお、有機光電変換素子1を上述で説明をした基板上に形成する場合は、有機光電変換素子用の基板上に第1電極11を形成することができる。第1電極11は、例えば、スパッタ法によりITO膜を成膜した後、これをフォトリソグラフィー技術によりパターニングしてドライエッチング又はウェットエッチングを行うことにより形成する。
次いで、第1電極11上に、第1バッファ層12を成膜する。第1バッファ層12の成膜には、蒸着法を用いることが望ましいが、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を用いることもできる。第1バッファ層12上には、光電変換層13を成膜する。なお、光電変換層13に含まれる第2有機半導体材料の有機分子を第1バッファ層12に含まれる第1有機半導体材料の有機分子の結晶方位と一致させる手法としては、成膜時の基板温度を調整することで表面拡散を促進させる手法、又は成膜後に熱履歴を加える手法等が挙げられるが、その他の手法でもよい。有機蒸着時の温度は0℃以上であり、成膜レートは0.5A/sec〜2A/secが好ましいがこの限りではない。光電変換層13上には第2バッファ層14を成膜する。第2バッファ層14の成膜には、第1バッファ層12の成膜と同様に、蒸着法を用いることが望ましいが、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を用いることもできる。
最後に、第2バッファ層14上に、第2電極15を真空蒸着法等により成膜し、有機光電変換素子1を製造する。
<2.第2の実施形態(固体撮像素子の例)>
[2−1.固体撮像素子]
本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子は、1次元又は2次元に配列された複数の画素毎に、少なくとも、本技術に係る第1の実施形態の有機光電変換素子(有機光電変換素子1)と、半導体基板とが積層された、固体撮像素子である。本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子としては、裏面照射型の固体撮像素子と表面照射型の固体撮像素子とが挙げられる。まず、裏面照射型の固体撮像素子について説明をする。なお、本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子に備えられる第1の実施形態の有機光電変換素子の詳細については上記のとおりである。本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子は、優れた画質や優れた信頼性を有する有機光電変換素子が積層されているので、カラー画像の画質等の性能の向上に寄与することができる。
[2−2.裏面照射型の固体撮像素子]
裏面照射型の固体撮像素子の例を、図4を用いて説明をする。図4は、裏面照射型の固体撮像素子10の1つの画素20の構成例を示す断面図である。
画素20は、1つの画素内に、深さ方向に積層した、1つの有機光電変換素子41と、pn接合を有するフォトダイオード36及びフォトダイオード37とを有して構成される。画素20は、フォトダイオード36及びフォトダイオード37が形成される半導体基板(シリコン基板)35を有し、半導体基板35の裏面側(図4中の半導体基板35の上側)に光が入射される受光面が形成され、半導体基板35の表面側に読み出し回路等を含む回路が形成される。すなわち画素20では、基板35の裏面側の受光面と、受光面とは反対側の基板表面側に形成された回路形成面とを有する。半導体基板35は、第1導電型、例えばn型の半導体基板で構成されてよい。
半導体基板35内には、裏面側から深さ方向に積層されるように、2つのpn接合を有する無機光電変換部、すなわち第1フォトダイオード36と第2フォトダイオード37が形成される。半導体基板35内では、裏面倒から深さ方向(図中、下方向)に向かつて、第1フォトダイオード36が形成され、第2フォトダイオード37が形成される。図4においては、第1フォトダイオード36が青色(B)用となり、第2フォトダイオード37が赤色(R)用となる。
第1フォトダイオード36及び第2フォトダイオード37が形成された領域の半導体基板35裏面の上部には、第1電極(下部電極)33と第1バッファ層47と光電変換層32と第2バッファ層46と第2電極(上部電極)31とがこの順で積層された第1色用の有機光電変換素子41が配される。図4に示される裏面照射型の固体撮像素子10の例では有機光電変換素子41が緑色(G)用となる。第2電極(上部電極)31及び第1電極(下部電極)33は、例えば、酸化インジウム錫膜、酸化インジウム亜鉛膜等の透明導電膜で形成されてよい。
色の組み合わせとして、図4に示される裏面照射型の固体撮像素子10の例では、有機光電変換素子41を緑色、第1フォトダイオード36を青色、第2フォトダイオード37を赤色としたが、その他の色の組み合わせも可能である。例えば、有機光電変換素子41を赤色又は青色とし、第1フォトダイオード36及び第2フォトダイオード37を、その他の対応する色に設定することができる。この場合、色に応じて第1フォトダイオード36及び第2フォトダイオード37の深さ方向の位置が設定される。
また、第1フォトダイオード36及び第2フォトダイオード37を用いないで、3つの光電変換素子、すなわち、青色用の有機光電変換素子41B、緑色用の有機光電変換素子41G及び赤色用の有機光電変換素子41Rを、本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子(裏面照射型の固体撮像素子及び表面照射型の固体撮像素子)に適用してもよい。青の波長光で光電変換する有機光電変換素子41Bとしては、クマリン系色素、トリス−8−ヒドリキシキノリンA1(A1q3)、メラシアニン系色素等を含む有機光電変換材料を用いることができる。緑の波長光で光電変換する光電変換素子41Gとしては、例えばローダーミン系色素、メラシアニン系色素、キナクリドン等を含む有機光電変換材料を用いることができる。赤の波長光で光電変換する光電変換素子41Rとしては、フタロシアニン系色素を含む有機光電変換材料を用いることができる。
さらに、青色用の有機光電変換素子41B、緑色用の有機光電変換素子41G及び赤色用の有機光電変換素子41Rに加えて、紫外光用の有機光電変換素子41UV及び/又は赤外光用の有機光電変換素子41IRを、本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子(裏面照射型の固体撮像素子及び表面照射型の固体撮像素子)に適用してもよい。紫外光用の光電変換素子41UV及び/又は赤外光用の光電変換素子41IRを設けることで、可視光領域以外の波長の光を検出することが可能となる。
有機光電変換素子41では、第1電極(下部電極)33が形成され、第1電極(下部電極)33を絶縁分離するための絶縁膜34が、第1電極(下部電極)33の図中の下部に形成される。
1つの画素20内には、第1電極(下部電極)33に接続される配線39と第2電極(上部電極)31に接続される配線(不図示)が形成される。配線39と第2電極(上部電極)31に接続される配線としては、例えば、Siとの短絡を抑制するために、SiO2又はSiN絶縁層を周辺に有するタングステン(W)プラグ、あるいは、イオン注入による半導体層等により形成することができる。図2に示される裏面照射型の固体撮像素子の例では、信号電荷を正孔(ホール)としているので、配線39は、イオン注入による半導体層で形成する場合、p型半導体層となる。第2電極(上部電極)31に接続される配線は、第2電極(上部電極)31が電子を引き抜くのでn型半導体層を用いることができる。
本例では、半導体基板35の表面側に電荷蓄積用のn型領域38が形成される。このn型領域38は、光電変換素子41のフローティングディフージョン部として機能する。
半導体基板35の裏面上の絶縁膜34としては、負の固定電荷を有する膜を用いることができる。負の固定電荷を有する膜としては、例えば、ハフニウム酸化膜を用いることができる。すなわち、この絶縁膜34は、裏面より順次シリコン酸化膜、ハフニウム酸化膜及びシリコン酸化膜を成膜した3層構造となるように形成されてもよい。
半導体基板35の表面側(図4中の下側)には配線層45が形成され、一方、半導体基板35の裏面側(図4中の上側)であって、有機光電変換素子41上には保護層44が形成され、保護層44上には平坦化層43が形成される。そして、平坦化層43上にはオンチップレンズ42が形成される。なお、図示はされていないが、裏面照射型の固体撮像素子10にカラーフィルタが形成されていてもよい。
[2−3.表面照射型の固体撮像素子]
本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子は、裏面照射型の固体撮像素子だけではなく、表面照射型の固体撮像素子にも適用することができる。表面照射型の固体撮像素子ついて説明をする。
表面照射型の固体撮像素子の例は、上述した裏面照射型の固体撮像素子10に対して、半導体基板35の下部に形成されていた配線層92が、有機光電変換素子41と半導体基板35との間に配線層92が形成されるという点で異なるだけである。その他の点は上述した裏面照射型の固体撮像素子10と同様にしてよく、ここでは説明を省略する。
<3.第3の実施形態(電子装置の例)>
本技術に係る第3の実施形態の電子装置は、本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子を備える、装置である。本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子は上記のとおりであるので、ここでは説明を省略する。本技術に係る第3の実施形態の電子装置は、優れた画質や優れた信頼性を有する固体撮像素子を備えるので、カラー画像の画質等の性能の向上を図ることができる。
<4.本技術を適用した固体撮像素子の使用例>
図5は、イメージセンサとしての本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子の使用例を示す図である。
上述した第2の実施形態の固体撮像素子は、例えば、以下のように、可視光や、赤外光、紫外光、X線等の光をセンシングするさまざまなケースに使用することができる。すなわち、図5に示すように、例えば、鑑賞の用に供される画像を撮影する鑑賞の分野、交通の分野、家電の分野、医療・ヘルスケアの分野、セキュリティの分野、美容の分野、スポーツの分野、農業の分野等において用いられる装置(例えば、上述した第3の実施形態の電子装置)に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
具体的には、鑑賞の分野においては、例えば、デジタルカメラやスマートフォン、カメラ機能付きの携帯電話機等の、鑑賞の用に供される画像を撮影するための装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
交通の分野においては、例えば、自動停止等の安全運転や、運転者の状態の認識等のために、自動車の前方や後方、周囲、車内等を撮影する車載用センサ、走行車両や道路を監視する監視カメラ、車両間等の測距を行う測距センサ等の、交通の用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
家電の分野においては、例えば、ユーザーのジェスチャを撮影して、そのジェスチャに従った機器操作を行うために、テレピ受像機や冷蔵庫、エアーコンディショナ等の家電に供される装置で、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
医療・ヘルスケアの分野においては、例えば、内視鏡や、赤外光の受光による血管撮影を行う装置等の、医療やヘルスケアの用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
セキュリティの分野においては、例えば、防犯用途の監視カメラや、人物認証用途のカメラ等の、セキュリティの用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
美容の分野においては、例えば、肌を撮影する肌測定器や、頭皮を撮影するマイクロスコープ等の、美容の用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
スポーツの分野において、例えば、スポーツ用途等向けのアクションカメラやウェアラプルカメラ等の、スポーツの用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
農業の分野においては、例えば、畑や作物の状態を監視するためのカメラ等の、農業の用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
なお、本技術に係る実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
また、本技術は、以下のような構成を取ることもできる。
[1]
第1電極と、第1バッファ層と、光電変換層と、第2バッファ層と、第2電極とが、この順で積層され、
該第1バッファ層が第1有機半導体材料を含み、
該光電変換層が第2有機半導体材料を含み、
該第1有機半導体材料が第1有機結晶を有し、
該第2有機半導体材料が第2有機結晶を有し、
該第1有機結晶の面間隔と該第2有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55であり、
該第1有機結晶の方位と該第2有機結晶の方位とが略一致している、有機光電変換素子。
[2]
前記第1有機結晶に含まれる有機分子の少なくとも1部が、前記第1電極又は前記第2電極の方向に向かってππスタッキングしている、[1]に記載の有機光電変換素子。
[3]
前記ππスタッキングが、前記第1電極又は前記第2電極の主面に対して30°以上の角度で形成される、[2]に記載の有機光電変換素子。
[4]
前記第1有機結晶に含まれる有機分子の少なくとも一部が、前記第1電極又は前記第2電極の方向に向かってππスタッキングし、
前記第1バッファ層が、該有機分子の長軸の長さの4倍以上の膜厚を有する、[1]から[3]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子。
[5]
前記第1バッファ層が、前記第1有機結晶に含まれる有機分子の長軸の長さの4倍未満の膜厚を有し、該有機分子の長軸方向が、前記第1電極又は前記第2電極の主面に対して45°以上の角度である、[1]から[4]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子。
[6]
前記第1バッファ層が高移動度材料を更に含む、[1]から[5]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子。
[7]
有機結晶調整層を更に含み、
該有機結晶調整層が前記光電変換層と前記第1バッファ層との間に配される、[1]から[6]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子。
[8]
有機結晶調整層を更に含み、
該有機結晶調整層が前記光電変換層と前記第1バッファ層との間に配され、
該有機結晶調整層が前記第2有機半導体材料を含み、
前記第2有機半導体材料が前記第2有機結晶を有し、
前記第1有機結晶の面間隔と前記第2有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55である、[1]から[6]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子。
[9]
前記有機結晶調整層が第3有機半導体材料を更に含み、
該第3有機半導体材料が第3有機結晶を有し、
前記第1有機結晶の面間隔と該第3有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55であり、
前記第2有機結晶の面間隔と該第3有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55である、[8]に記載の有機光電変換素子。
[10]
有機結晶調整層を更に含み、
該有機結晶調整層が前記光電変換層と前記第1バッファ層との間に配され、
前記有機結晶調整層が第3有機半導体材料を含み、
該第3有機半導体材料が第3有機結晶を有し、
前記第1有機結晶の面間隔と前記第3有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55である、[1]から[6]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子。
[11]
1次元又は2次元に配列された複数の画素毎に、
少なくとも、[1]から[10]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子と、半導体基板とが積層された、固体撮像素子。
[12]
[11]に記載の固体撮像素子を備える、電子装置。
1…有機光電変換素子、10…裏面照射型の固体撮像素子、11…第1電極、12…第1バッファ層、13…光電変換層、14…第2バッファ層、15…第2電極

Claims (12)

  1. 第1電極と、第1バッファ層と、光電変換層と、第2バッファ層と、第2電極とが、この順で積層され、
    該第1バッファ層が第1有機半導体材料を含み、
    該光電変換層が第2有機半導体材料を含み、
    該第1有機半導体材料が第1有機結晶を有し、
    該第2有機半導体材料が第2有機結晶を有し、
    該第1有機結晶の面間隔と該第2有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55であり、
    該第1有機結晶の方位と該第2有機結晶の方位とが略一致している、有機光電変換素子。
  2. 前記第1有機結晶に含まれる有機分子の少なくとも1部が、前記第1電極又は前記第2電極の方向に向かってππスタッキングしている、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  3. 前記ππスタッキングが、前記第1電極又は前記第2電極の主面に対して30°以上の角度で形成される、請求項2に記載の有機光電変換素子。
  4. 前記第1有機結晶に含まれる有機分子の少なくとも一部が、前記第1電極又は前記第2電極の方向に向かってππスタッキングし、
    前記第1バッファ層が、該有機分子の長軸の長さの4倍以上の膜厚を有する、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  5. 前記第1バッファ層が、前記第1有機結晶に含まれる有機分子の長軸の長さの4倍未満の膜厚を有し、該有機分子の長軸方向が、前記第1電極又は前記第2電極の主面に対して45°以上の角度である、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  6. 前記第1バッファ層が高移動度材料を更に含む、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  7. 有機結晶調整層を更に含み、
    該有機結晶調整層が前記光電変換層と前記第1バッファ層との間に配される、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  8. 有機結晶調整層を更に含み、
    該有機結晶調整層が前記光電変換層と前記第1バッファ層との間に配され、
    該有機結晶調整層が前記第2有機半導体材料を含み、
    前記第2有機半導体材料が前記第2有機結晶を有し、
    前記第1有機結晶の面間隔と前記第2有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55である、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  9. 前記有機結晶調整層が第3有機半導体材料を更に含み、
    該第3有機半導体材料が第3有機結晶を有し、
    前記第1有機結晶の面間隔と該第3有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55であり、
    前記第2有機結晶の面間隔と該第3有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55である、請求項8に記載の有機光電変換素子。
  10. 有機結晶調整層を更に含み、
    該有機結晶調整層が前記光電変換層と前記第1バッファ層との間に配され、
    前記有機結晶調整層が第3有機半導体材料を含み、
    該第3有機半導体材料が第3有機結晶を有し、
    前記第1有機結晶の面間隔と前記第3有機結晶の面間隔との比が、0.55:1〜1:0.55である、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  11. 1次元又は2次元に配列された複数の画素毎に、
    少なくとも、請求項1に記載の有機光電変換素子と、半導体基板とが積層された、固体撮像素子。
  12. 請求項11に記載の固体撮像素子を備える、電子装置。
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