以下に本発明を、図面を参酌しながら説明する。本発明の粘着剤層付光学フィルムは、図1に示すように、表面処理層1、光学フィルム(例えば、偏光フィルム)2、アンカー層3、粘着剤層4の順で有する。なお、表面処理層1及びアンカー層3は任意である。また、本発明の画像表示パネルは、図2に示すように、前記粘着剤層4を介することにより、光学フィルム(例えば、偏光フィルム)等が画像表示パネル(例えば、インセル型液晶パネル)5に配置され、特に、画像表示パネル表面は、前記粘着剤層4と接する最表面に導電層を介することなく、配置される。なお、図1には記載していないが、粘着剤層付偏光フィルム10の粘着剤層4の表面にはセパレータを設けることができ、表面処理層1(表面処理層1を有しない場合には光学フィルム(偏光フィルム)2)には表面保護フィルムを設けることができる。
<粘着剤組成物>
本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物は、ベースポリマーとして(メタ)アクリル系ポリマーを含む。(メタ)アクリル系ポリマーは、通常、モノマー単位として、アルキル(メタ)アクリレートを主成分として含有する。なお、(メタ)アクリレートはアクリレートおよび/またはメタクリレートをいい、本発明の(メタ)とは同様の意味である。
前記(メタ)アクリル系ポリマーの主骨格を構成する、アルキル(メタ)アクリレートとしては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基の炭素数1〜18のものを例示できる。例えば、前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、アミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、イソミリスチル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、等を例示できる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。これらアルキル基の平均炭素数は3〜9であるのが好ましい。
本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物は、前記(メタ)アクリル系ポリマーが、モノマー単位として、カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー含有することが好ましい。カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーのような極性官能基を含有するモノマーを、モノマー単位として含有する(メタ)アクリル系ポリマーを使用することにより、帯電防止剤を粘着剤層中に保持しやすくなり、粘着剤層表面への帯電防止剤の偏析を抑制でき、好ましい態様となる。
また、本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物は、前記(メタ)アクリル系ポリマーが、モノマー単位として、カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも2種のモノマー含有することがより好ましく、更に好ましくは、カルボキシル基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーを含有することである。前記少なくとも2種のモノマーを併用することにより、帯電防止剤を粘着剤層中に保持しやすくなり、粘着剤層表面への帯電防止剤の偏析を抑制でき、好ましい態様となる。特に、カルボキシル基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーを含有することで、耐久性の向上と低抵抗化の両立、及び、湿熱環境下での抵抗値の安定性の点で、より好ましい態様となる。
前記(メタ)アクリル系ポリマーには、モノマー単位として、カルボキシル基含有モノマーを用いることができる。カルボキシル基含有モノマーは、その構造中にカルボキシル基を含み、かつ(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の重合性不飽和二重結合を含む化合物である。カルボキシル基含有モノマーの具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸等が挙げられる。前記カルボキシル基含有モノマーのなかでも、共重合性、価格、および粘着特性(接着力など)の観点からアクリル酸が好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーには、モノマー単位として、アミノ基含有モノマーを用いることができる。アミノ基含有モノマーは、その構造中にアミノ基を含み、かつ(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の重合性不飽和二重結合を含む化合物である。アミノ基含有モノマーの具体例としては、例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
前記(メタ)アクリル系ポリマーには、モノマー単位として、アミド基含有モノマーを用いることができる。アミド基含有モノマーは、その構造中にアミド基を含み、かつ(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の重合性不飽和二重結合を含む化合物である。アミド基含有モノマーの具体例としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロール−N−プロパン(メタ)アクリルアミド、アミノメチル(メタ)アクリルアミド、アミノエチル(メタ)アクリルアミド、メルカアプトメチル(メタ)アクリルアミド、メルカプトエチル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド系モノマー;N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン等のN−アクリロイル複素環モノマー;N−ビニル−ピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム等のN−ビニル基含有ラクタム系モノマー等が挙げられる。アミド基含有モノマーは、耐久性を満足するうえで好ましく、アミド基含有モノマーのなかでも、特に、N−ビニル基含有ラクタム系モノマーが好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーには、更に芳香環含有(メタ)アクリレートを用いることができる。芳香環含有(メタ)アクリレートは、その構造中に芳香環構造を含み、かつ(メタ)アクリロイル基を含む化合物である。芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、またはビフェニル環が挙げられる。芳香環含有(メタ)アクリレートは、耐久性を満足し、かつ周辺部の白ヌケによる表示ムラを改善することができる。芳香環含有(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノール(メタ)アクリレートフェノキシ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性クレゾール(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、クロロベンジル(メタ)アクリレート、クレジル(メタ)アクリレート、ポリスチリル(メタ)アクリレート等のベンゼン環を有するもの;ヒドロキシエチル化β−ナフトールアクリレート、2−ナフトエチル(メタ)アクリレート、2−ナフトキシエチルアクリレート、2−(4−メトキシ−1−ナフトキシ)エチル(メタ)アクリレート等のナフタレン環を有するもの;ビフェニル(メタ)アクリレート等のビフェニル環を有するもの挙げられる。特に、前記芳香環含有(メタ)アクリレートとしては、粘着特性や耐久性の点から、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが好ましく、特にフェノキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーには、ヒドロキシル基含有モノマーを用いることができる。ヒドロキシル基含有モノマーは、その構造中にヒドロキシル基を含み、かつ(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の重合性不飽和二重結合を含む化合物であり、より好ましくは、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーを用いることである。ヒドロキシル基含有モノマーの具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート等の、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートや(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等が挙げられる。前記ヒドロキシル基含有モノマーのなかでも、耐久性の点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましく、特に4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
これら共重合モノマーは、粘着剤組成物が架橋剤を含有する場合に、架橋剤との反応点になる。特に、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーは分子間架橋剤との反応性に富むため、得られる粘着剤層の凝集性や耐熱性の向上のために好ましく用いられる。またカルボキシル基含有モノマーは耐久性とリワーク性を両立させる点で好ましく、ヒドロキシル基含有モノマーはリワーク性の点で好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーは、モノマー単位として、前記各モノマーを全モノマー(100重量%)の重量比率において所定量含有する。前記アルキル(メタ)アクリレートの重量比率は、前記アルキル(メタ)アクリレート以外のモノマーの残部として設定でき、具体的には、65重量%以上が好ましく、70〜98重量%がより好ましい。アルキル(メタ)アクリレートの重量比率を前記範囲に設定することは、接着性を確保するうえで好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーは、モノマー単位として、前記カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマーを、前記(メタ)アクリル系ポリマーを構成する全モノマー中、0.6重量%以上含有することが好ましく、1重量%以上がより好ましく、1.5重量%以上が更に好ましく、2重量%以上が更により好ましく、3重量%以上が特に好ましく、4重量%以上が最も好ましい。前記カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種(の極性官能基)を含有するモノマーの重量比率が0.6重量%未満では、帯電防止剤であるイオン性化合物などを多量に配合した際に、粘着剤層表面に帯電防止剤が析出したり、湿熱環境下で白濁などの外観の不具合が生じたり、湿熱環境下で発泡や剥がれが発生するなど、耐久性の問題が生じる場合があるため、好ましくない。また、前記(メタ)アクリル系ポリマーは、モノマー単位として、カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマーを全モノマー中、35重量%以下含有することが好ましく、30重量%以下がより好ましく、25重量%以下が更に好ましく、20重量%以下が更により好ましく、10重量%以下が特に好ましく、7重量%以下が特により好ましく、5重量%以下が最も好ましい。前記カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種(の極性官能基)を含有するモノマーの重量比率が35重量%を超えると、接着力が高くなりすぎ、リワーク性が低下するため、好ましくない。特に、接着力が高くなり過ぎないように抑えるためには、10重量%以下が好ましく、7重量%以下がより好ましく、5重量%以下が更に好ましい。また、前記(メタ)アクリル系ポリマーは、モノマー単位として、カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、及び、アミド基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマーを全モノマー中、1〜35重量%がより好ましく、2〜30重量%が更に好ましく、3〜25重量%が特に好ましく、4〜20重量%が最も好ましい。
前記ヒドロキシル基含有モノマーの重量比率は、前記(メタ)アクリル系ポリマーの全モノマー(100重量%)中、0.01〜3重量%であることが好ましく、0.02〜2重量%がより好ましく、0.05〜1重量%が更に好ましい。ヒドロキシル基含有モノマーの重量比率が0.01重量%未満では、粘着剤層が架橋不足になり、耐久性や粘着特性を満足できない恐れがあり、一方、3重量%を超える場合には、耐久性を満足できない恐れがある。
前記芳香環含有(メタ)アクリレートの重量比率は、前記(メタ)アクリル系ポリマーの全モノマー(100重量%)中、0〜30重量%であることが好ましく、3〜25重量%がより好ましく、5〜20重量%が更に好ましい。芳香環含有(メタ)アクリレートの重量比率が30重量%を超えると、耐久性が低下する恐れがある。
前記(メタ)アクリル系ポリマー中には、前記モノマー単位の他に、特に、他のモノマー単位を含有することは必要とされないが、接着性や耐熱性の改善を目的に、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有する、1種類以上の共重合モノマーを共重合により導入することができる。
そのような共重合モノマーの具体例としては、;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物基含有モノマー;アクリル酸のカプロラクトン付加物;アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の燐酸基含有モノマー等が挙げられる。
また、アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミドやN−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマー;N−シクロヘキシルマレイミドやN−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミドやN−フェニルマレイミド等のマレイミド系モノマー;N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミド等のイタコンイミド系モノマー、等も改質目的のモノマー例として挙げられる。
さらに改質モノマーとして、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノアクリレート系モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のグリコール系(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2−メトキシエチルアクリレート等の(メタ)アクリレートモノマー等も使用することができる。さらには、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン、ビニルエーテル等が挙げられる。
さらに、上記以外の共重合可能なモノマーとして、ケイ素原子を含有するシラン系モノマー等が挙げられる。シラン系モノマーとしては、例えば、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、4−ビニルブチルトリメトキシシラン、4−ビニルブチルトリエトキシシラン、8−ビニルオクチルトリメトキシシラン、8−ビニルオクチルトリエトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−アクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリエトキシシラン、10−アクリロイルオキシデシルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、共重合モノマーとしては、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル化物等の(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の不飽和二重結合を2個以上有する多官能性モノマーや、ポリエステル、エポキシ、ウレタン等の骨格にモノマー成分と同様の官能基として(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の不飽和二重結合を2個以上付加したポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等を用いることもできる。
前記(メタ)アクリル系ポリマーにおける前記共重合モノマーの重合比率は、前記(メタ)アクリル系ポリマーの全モノマー(100重量%)中、0〜10重量%程度、さらには0〜7重量%程度、さらには0〜5%重量程度であるのが好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーは、通常、重量平均分子量(Mw)が50万〜300万のものが用いられる。耐久性、特に耐熱性を考慮すれば、重量平均分子量(Mw)は100万〜250万であるのが好ましく、110万〜200万が更に好ましい。重量平均分子量(Mw)が50万よりも小さいと、耐熱性の点で好ましくない。また、重量平均分子量(Mw)が300万よりも大きくなると粘着剤が硬くなりやすい傾向があり、剥がれが発生しやすくなる。なお、重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値から求められる。
このような(メタ)アクリル系ポリマーの製造は、溶液重合、塊状重合、乳化重合、各種ラジカル重合等の公知の製造方法を適宜選択できる。また、得られる(メタ)アクリル系ポリマーは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等いずれでもよい。
なお、溶液重合においては、重合溶媒として、例えば、酢酸エチル、トルエン等が用いられる。具体的な溶液重合例としては、反応は窒素等の不活性ガス気流下で、重合開始剤を加え、通常、50〜70℃程度で、5〜30時間程度の反応条件で行われる。
ラジカル重合に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤等は特に限定されず適宜選択して使用することができる。なお、(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、重合開始剤、連鎖移動剤の使用量、反応条件により制御可能であり、これらの種類に応じて適宜のその使用量が調整される。
<イオン性化合物>
本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物は、イオン性化合物を含有することを特徴とする。イオン性化合物としては、アルカリ金属塩、イオン性固体、及び、イオン液体からなる群より選択される少なくとも1種を好ましく用いることができ、より好ましくは、イオン液体単独で用いることである。
<アルカリ金属塩>
前記アルカリ金属塩は、イオン解離性が高いため、微量の添加量でも優れた帯電防止能を発現する点で、好ましい。アルカリ金属塩のカチオン部を構成するアルカリ金属イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウムの各イオンが挙げられる。これらアルカリ金属イオンのなかでもリチウムイオンが好ましい。
アルカリ金属塩のアニオン部は有機物で構成されていてもよく、無機物で構成されていてもよい。
有機塩を構成するアニオン部としては、例えば、CH3COO−、CF3COO−、CH3SO3 −、CF3SO3 −、(CF3SO2)3C−、C4F9SO3 −、C3F7COO−、(CF3SO2)(CF3CO)N−、−O3S(CF2)3SO3 −、PF6 −、CO3 2−、や下記一般式(1)乃至(4)、
(1):(CnF2n+1SO2)2N−、(但し、nは1〜10の整数)、
(2):CF2(CmF2mSO2)2N−、(但し、mは1〜10の整数)、
(3):−O3S(CF2)lSO3 −、(但し、lは1〜10の整数)、
(4):(CpF2p+1SO2)N−(CqF2q+1SO2)、(但し、p、qは1〜10の整数)、で表わされるもの等が用いられる。特に、フッ素原子を含むアニオン部は、イオン解離性の良いイオン性化合物が得られることから好ましく用いられる。
無機塩を構成するアニオン部としては、Cl−、Br−、I−、AlCl4 −、Al2Cl7 −、BF4 −、PF6 −、ClO4 −、NO3 −、AsF6 −、SbF6 −、NbF6 −、TaF6 −、(CN)2N−、等が用いられる。アニオン部としては、(CF3SO2)2N−、(C2F5SO2)2N−、等の前記一般式(1)で表わされる、(ペルフルオロアルキルスルホニル)イミドが好ましく、特に(CF3SO2)2N−、で表わされる(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが好ましい。
アルカリ金属の有機塩としては、具体的には、酢酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N、Li(C4F9SO2)2N、Li(CF3SO2)3C、KO3S(CF2)3SO3K、LiO3S(CF2)3SO3K等が挙げられ、これらのうちLiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N、Li(C4F9SO2)2N、Li(CF3SO2)3C等が好ましく、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N、Li(C4F9SO2)2N等のフッ素含有リチウムイミド塩がより好ましく、特に(ペルフルオロアルキルスルホニル)イミドリチウム塩が好ましい。
また、アルカリ金属の無機塩としては、過塩素酸リチウム、ヨウ化リチウムが挙げられる。
<イオン性固体>
前記イオン性固体とは、融点が40℃より高い有機カチオン−アニオン塩であり、そのカチオン部(カチオン成分)が有機物で構成されているものを示し、アニオン部(アニオン成分)は有機物であっても良いし、無機物であっても良い。
前記イオン性固体を構成するカチオン成分は、具体的には、ピリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピロリン骨格を有するカチオン、ピロール骨格を有するカチオン、イミダゾリウムカチオン、テトラヒドロピリミジニウムカチオン、ジヒドロピリミジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピラゾリニウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオン等が挙げられる。
一方、前記イオン性固体を構成するアニオン成分は、例えば、Cl−、Br−、I−、AlCl4 −、Al2Cl7 −、BF4 −、PF6 −、ClO4 −、NO3 −、CH3COO−、CF3COO−、CH3SO3 −、CF3SO3 −、(CF3SO2)3C−、AsF6 −、SbF6 −、NbF6 −、TaF6 −、(CN)2N−、C4F9SO3 −、C3F7COO−、((CF3SO2)(CF3CO)N−、−O3S(CF2)3SO3 −、や下記一般式(1)乃至(4)、
(1):(CnF2n+1SO2)2N−、(但し、nは1〜10の整数)、
(2):CF2(CmF2mSO2)2N−、(但し、mは1〜10の整数)、
(3):−O3S(CF2)lSO3 −、(但し、lは1〜10の整数)、
(4):(CpF2p+1SO2)N−(CqF2q+1SO2)、(但し、p、qは1〜10の整数)、で表わされるもの等が用いられる。なかでも特に、フッ素原子を含むアニオン成分は、イオン解離性の良いイオン性化合物が得られることから好ましく用いられる。
上記カチオン成分とアニオン成分の組み合わせにより得られるイオン性固体を使用することができる。
<イオン液体>
イオン液体とは、融点が40℃以下で、液状を呈する溶融塩(有機カチオンアニオン塩)を指し、室温(25℃)以下で液状の溶融塩であることが好ましい。また、本発明でいう「有機カチオンアニオン塩」とは、有機塩であって、そのカチオン部が有機物で構成されているものを示し、アニオン部は有機物であっても良いし、無機物であっても良い。ここでの「有機カチオンアニオン塩」は、イオン性固体と呼ばれるものは含まないものである。
前記イオン液体を帯電防止成分(導電剤、帯電防止剤)として用いることで、粘着特性を損なうことなく、帯電防止効果の高い粘着剤層が得られる。イオン液体を用いることで優れた帯電防止特性が得られる理由の詳細は明らかでないが、イオン液体は、通常のアルカリ金属塩や固体のイオン性固体とくらべ、低融点(融点40℃以下)であるため、分子運動が容易であり、優れた帯電防止能が得られるものと考えられる。特に、融点が40℃以下(好ましくは25℃以下)のイオン液体は、湿熱環境下や長期保管で粘着剤中での析出が起こりにくく、優れた外観と安定した帯電防止性が得られる。
前記イオン液体は40℃以下(好ましくは25℃以下)のいずれかで液状であるため、イオン性固体に比べて、粘着剤への添加および分散または溶解が容易に行える。さらにイオン液体は蒸気圧がない(不揮発性)ため、経時で消失することもなく、帯電防止特性が継続して得られる特徴を有する。また、イオン液体は、ポリマーとの相溶性にも優れるため、外観不良などを抑制できる。更に、イオン性固体では、粘着剤層表面に偏析(結晶が析出)しやすく、外観不良(白濁化)や耐久性低下の原因となるが、イオン液体の場合、これらの問題が生じず好ましい態様となる。
前記イオン液体としては、下記一般式(A)〜(E)で表される有機カチオン成分と、アニオン成分からなるものが好ましく用いられる。これらのカチオンを持つイオン液体により、さらに帯電防止能の優れたものが得られる。
前記式(A)中のRaは、炭素数4から20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基の一部がヘテロ原子で置換された官能基であってもよく、RbおよびRcは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、前記炭化水素基の一部がヘテロ原子で置換された官能基であってもよい。但し、窒素原子が2重結合を含む場合、Rcはない。
前記式(B)中のRdは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基の一部がヘテロ原子で置換された官能基であってもよく、Re、Rf、およびRgは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、前記炭化水素基の一部がヘテロ原子で置換された官能基であってもよい。
前記式(C)中のRhは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基の一部がヘテロ原子で置換された官能基であってもよく、Ri、Rj、およびRkは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、前記炭化水素基の一部がヘテロ原子で置換された官能基であってもよい。
前記式(D)中のZは、窒素、硫黄、またはリン原子を表し、Rl、Rm、Rn、およびRoは、同一または異なって、炭素数1から20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基の一部がヘテロ原子で置換された官能基であってもよい。但しZが硫黄原子の場合、Roはない。
前記式(E)中のRPは、炭素数1から18の炭化水素基を表し、前記炭化水素基の一部がヘテロ原子で置換された官能基であってもよい。
式(A)で表されるカチオンとしては、たとえば、ピリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピロリン骨格を有するカチオン、ピロール骨格を有するカチオン、モルフォリニウムカチオンなどがあげられる。
具体例としては、たとえば、1−ブチルピリジニウムカチオン、1−へキシルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3,4−ジメチルピリジニウムカチオン、1−メチル−1−エチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−へキシルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−へキシルピロリジニウムカチオン、ピロリジニウム−2−オンカチオン、1−プロピルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−エチルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−ヘキシルピペリジニウムカチオン、2−メチル−1−ピロリンカチオン、1−エチル−2−フェニルインドールカチオン、1,2−ジメチルインドールカチオン、1−エチルカルバゾールカチオン、N−エチル−N−メチルモルフォリニウムカチオンなどが挙げられる。
式(B)で表されるカチオンとしては、たとえば、イミダゾリウムカチオン、テトラヒドロピリミジニウムカチオン、ジヒドロピリミジニウムカチオンなどがあげられる。
具体例としては、たとえば、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−テトラデシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,3−ジメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3−トリメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,4−テトラメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオンなどがあげられる。
式(C)で表されるカチオンとしては、たとえば、ピラゾリウムカチオン、ピラゾリニウムカチオンなどがあげられる。
具体例としては、たとえば、1−メチルピラゾリウムカチオン、3−メチルピラゾリウムカチオン、1−エチル−2−メチルピラゾリニウムカチオン、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムカチオン、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムカチオン、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムカチオン、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウムカチオン、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウムカチオン、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウムカチオンなどがあげられる。
式(D)で表されるカチオンとしては、たとえば、テトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンや、前記アルキル基の一部がアルケニル基やアルコキシル基、さらにはエポキシ基に置換されたものなどがあげられる。
具体例としては、たとえば、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、テトラペンチルアンモニウムカチオン、テトラヘキシルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、トリブチルエチルアンモニウムカチオン、トリメチルデシルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムカチオン、グリシジルトリメチルアンモニウムカチオン、トリメチルスルホニウムカチオン、トリエチルスルホニウムカチオン、トリブチルスルホニウムカチオン、トリヘキシルスルホニウムカチオン、ジエチルメチルスルホニウムカチオン、ジブチルエチルスルホニウムカチオン、ジメチルデシルスルホニウムカチオン、テトラメチルホスホニウムカチオン、テトラエチルホスホニウムカチオン、テトラブチルホスホニウムカチオン、テトラヘキシルホスホニウムカチオン、テトラオクチルホスホニウムカチオン、トリエチルメチルホスホニウムカチオン、トリブチルエチルホスホニウムカチオン、トリメチルデシルホスホニウムカチオン、ジアリルジメチルアンモニウムカチオン、トリブチル−(2−メトキシエチル)ホスホニウムカチオンなどがあげられる。なかでもトリエチルメチルアンモニウムカチオン、トリブチルエチルアンモニウムカチオン、トリメチルデシルアンモニウムカチオン、ジエチルメチルスルホニウムカチオン、ジブチルエチルスルホニウムカチオン、ジメチルデシルスルホニウムカチオン、トリエチルメチルホスホニウムカチオン、トリブチルエチルホスホニウムカチオン、トリメチルデシルホスホニウムカチオンなどの非対称のテトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンや、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムカチオン、グリシジルトリメチルアンモニウムカチオン、ジアリルジメチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ノニルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−プロピル−N−ペンチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−プロピル−N−ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチル−N−プロピル−N−ヘプチルアンモニウムカチオン、トリメチルヘプチルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−プロピルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−ペンチルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−プロピル−N−ペンチルアンモニウムカチオン、トリオクチルメチルアンモニウムカチオン、N−メチル−N−エチル−N−プロピル−N−ペンチルアンモニウムカチオンが好ましく用いられる。
式(E)で表されるカチオンとしては、たとえば、スルホニウムカチオン等が挙げられる。また、前記式(E)中のRPの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
一方、アニオン成分としては、イオン液体になることを満足するものであれば特に限定されず、例えば、Cl−、Br−、I−、AlCl4 −、Al2Cl7 −、BF4 −、PF6 −、ClO4 −、NO3 −、CH3COO−、CF3COO−、CH3SO3 −、CF3SO3 −、C4F9SO3 −、(CF3SO2)2N−、(C2F5SO2)2N−、(C3F7SO2)2N−、(C4F9SO2)2N−、(CF3SO2)3C−、AsF6 −、SbF6 −、NbF6 −、TaF6 −、HF2 −、(CN)2N−、C4F9SO3 −、(C2F5SO2)2N−、C3F7COO−、(CF3SO2)(CF3CO)N−、C9H19COO−、(CH3)2PO4 −、(C2H5)2PO4 −、C2H5OSO3 −、C6H13OSO3 −、C8H17OSO3 −、CH3(OC2H4)2OSO3 −、C6H4(CH3)SO3 −、(C2F5)3PF3 −、CH3CH(OH)COO−、及び、(FSO2)2N−などが用いられる。
また、アニオン成分としては、下記式(F)で表されるアニオンなども用いることができる。
また、アニオン成分としては、なかでも特に、フッ素原子を含むアニオン成分は、低融点のイオン液体が得られることから好ましく用いられる。
本発明に用いられるイオン液体の具体例としては、前記カチオン成分とアニオン成分の組み合わせから適宜選択して用いられ、たとえば、1−ブチルピリジニウムテトラフルオロボレート、1−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1−ブチル−3−メチルピリジニウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルピリジニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、1−へキシルピリジニウムテトラフルオロボレート、1−メチル−1−へキシルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−1−へキシルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−エチルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−ヘキシルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−エチルピロリジニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、1−エチル−1−へキシルピロリジニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−へキシルピペリジニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、2−メチル−1−ピロリンテトラフルオロボレート、1−エチル−2−フェニルインドールテトラフルオロボレート、1,2−ジメチルインドールテトラフルオロボレート、1−エチルカルバゾールテトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘプタフルオロブチレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムペルフルオロブタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアナミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート、2−メチルピラゾリウムテトラフルオロポレート、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラペンチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート、テトラペンチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラヘキシルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート、テトラヘキシルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラヘブチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート、テトラヘプチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ジアリルジメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、ジアリルジメチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジアリルジメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ジアリルジメチルアンモニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムテトラフルオロボレート、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムトリフルオロメタンスルホネート、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−Nメチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、グリシジルトリメチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート、グリシジルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、グリシジルトリメチルアンモニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、テトラオクチルホスホニウムトリフルオロメタンスルホネート、テトラオクチルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ブチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ヘプチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−ノニルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジメチル−N−プロピル−N−ブチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジメチル−N−プロピル−N−ペンチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリメチルヘプチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−ペンチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−ヘプチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−プロピル−N−ペンチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリオクチルメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−メチル−N−エチル−N−プロピル−N−ペンチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチルピリジニウム(トリフルオロメタンスルホニル)トリフルオロアセトアミド、1−ブチル−3−メチルピリジニウム(トリフルオロメタンスルホニル)トリフルオロアセトアミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(トリフルオロメタンスルホニル)トリフルオロアセトアミド、N−エチル−N−メチルモルフォリニウムチオシアネート、4−エチル−4−メチルモルフォリニウムメチルカーボネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミドなどがあげられ、特に、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミドを用いることが、イオン性化合物の使用量を少量に抑えることができ、例えば、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、7重量部以下であっても、優れた帯電防止性などの効果を付与することができ、好ましい。
なお、前記イオン性化合物は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物に含有されるイオン性化合物の使用量は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、1.5〜20重量部が好ましく、3〜18重量部がよりこの好ましく、5〜16重量部が更に好ましい。前記イオン性化合物が1.5重量部未満では、帯電防止性能の向上効果が十分ではない場合がある。一方、前記イオン性化合物が20重量部より多いと、イオン性化合物の析出・偏析や湿熱環境下での白濁等の外観の不具合や、湿熱環境下で発泡・剥がれなどが生じ、耐久性が十分ではなくなる場合がある。特に、導電層を介さない画像表示パネルなどに用いられる粘着剤層は、高い帯電防止性が要求されるため、前記範囲内でイオン性化合物を使用することが好ましい態様である。また、湿熱環境下での白濁(加湿白濁)の抑制、及び、耐久性の観点から、前記イオン性化合物の使用量は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、10重量部以下が好ましく、7重量部以下がより好ましい。
なお、前記イオン性化合物に加えて、本発明の特性を損なわない範囲であれば、その他の帯電防止剤(導電剤)を使用することができ、前記その他の帯電防止剤としては、例えば、イオン性界面活性剤系、導電性ポリマー、導電性微粒子等の帯電防止性を付与できる材料が挙げられる。
<酸化防止剤>
本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物は、酸化防止剤を含有することを特徴とする。酸化防止剤を含有することにより、得られる粘着剤層の酸化劣化に伴う(メタ)アクリル系ポリマーの主鎖切断を抑制でき、湿熱環境下でも、低収縮性を維持でき、好ましい態様となる。特に、酸化防止剤を含まず、架橋剤を含む場合と比較しても、湿熱環境下での発泡や剥がれに起因する耐久性にも優れ、有用である。
前記酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、硫黄系およびアミン系の酸化防止剤があげられ、これらから選ばれるいずれか少なくとも1種を用いることができる。これらの中でも、フェノール系酸化防止剤が好ましい。
前記フェノール系酸化防止剤の具体例としては、単環フェノール化合物として、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−メチルフェノール、2,6−ジイソプロピル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−オクチル−4−n−プロピルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−n−オクチルフェノール、2−イソプロピル−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−エチル−6−t−オクチルフェノール、2−イソブチル−4−エチル−6−t−ヘキシルフェノール、2−シクロヘキシル−4−n−ブチル−6−イソプロピルフェノール、スチレン化混合クレゾール、DL−α−トコフェロール、ステアリルβ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどを、2環フェノール化合物として、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4´−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2´−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4´−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2´−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、2,2´−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2´−ブチリデンビス(2−t−ブチル−4−メチルフェノール)、3,6−ジオキサオクタメチレンビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2´−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などを、3環フェノール化合物として、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジメチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどを、4環フェノール化合物として、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどを、リン含有フェノール化合物として、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)ニッケルなどを挙げることができる。
前記リン系酸化防止剤の具体例としては、トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリストリデシルホスファイト、トリスイソデシルホスファイト、フェニルジイソオクチルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジフェニルトリデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、テトラトリデシル−4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)−ジホスファイト、4,4´−イソプロピリデン−ジフェノールアルキルホスファイト(ただし、アルキルは炭素数12〜15程度)、4,4´−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)・ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ビフェニル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、水素化−4,4´−イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビス[4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)]・1,6−ヘキサンジオールジホスファイト、ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール)ジホスファイト、トリス[4,4´−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)]ホスファイト、トリス(1,3−ジステアロイルオキシイソプロピル)ホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−ホスファフェナンスレン−10−オキシド、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4´−ビフェニレンジホスホナイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニル・4,4´−イソプロピリデンジフェノール・ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト及びフェニルビスフェノール−A−ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、ジアルキルチオジプロピオネート及びアルキルチオプロピオン酸の多価アルコールエステルを用いることが好ましい。ここで使用されるジアルキルチオジプロピオネートとしては、炭素数6〜20のアルキル基を有するジアルキルチオジプロピオネートが好ましく、またアルキルチオプロピオン酸の多価アルコールエステルとしては、炭素数4〜20のアルキル基を有するアルキルチオプロピオン酸の多価アルコールエステルが好ましい。この場合に多価アルコールエステルを構成する多価アルコールの例としては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートなどを挙げることができる。このようなジアルキルチオジプロピオネートとしては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート及びジステアリルチオジプロピオネートなどを挙げることができる。一方、アルキルチオプロピオン酸の多価アルコールエステルとしては、例えば、グリセリントリブチルチオプロピオネート、グリセリントリオクチルチオプロピオネート、グリセリントリラウリルチオプロピオネート、グリセリントリステアリルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリブチルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリオクチルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリラウリルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリステアリルチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラブチルチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラオクチルチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラステアリルチオプロピオネートなどを挙げることができる。
前記アミン系酸化防止剤の具体例としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンエタノールの重縮合物、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N´−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス−(1,2,6,6−ペンタメチル−4−ペピリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,1´−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、(ミックスト2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(ミックスト1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,β,β´,β´−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル]−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト[1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β´,β´−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル]−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、N,N´−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ポリ[6−N−モルホリル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミド]、N,N´−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの縮合物、[N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]プロピオンアミドなどを挙げることができる。
前記酸化防止剤の使用量は、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、酸化防止剤を0.001〜10重量部含有することが好ましく、0.005〜8重量部含有することがより好ましく、0.01〜5重量部含有することが更に好ましく、0.1〜4重量部含有することが特に好ましい。なお、酸化防止剤が0.001重量部未満では、粘着剤層の酸化劣化を抑制できない恐れがあり、低収縮性や耐久性を満足できないおそれがあり、一方、10重量部より多いと、例えば、過酸化物系架橋剤を用いた場合に、酸化防止剤による架橋阻害が起こり、加熱耐久性が劣り、発泡が発生しやすくなったり、低収縮性を維持できない恐れがある。
また、粘着剤層を形成する粘着剤組成物には、ベースポリマーに応じた架橋剤を含有することができる。ベースポリマーとして、例えば、(メタ)アクリル系ポリマーを用いる場合には、架橋剤としては、有機系架橋剤や多官能性金属キレートを用いることができる。有機系架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、過酸化物系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イミン系架橋剤などが挙げられる。多官能性金属キレートは、多価金属が有機化合物と共有結合または配位結合しているものである。多価金属原子としては、Al、Cr、Zr、Co、Cu、Fe、Ni、V、Zn、In、Ca、Mg、Mn、Y、Ce、Sr、Ba、Mo、La、Sn、Ti等が挙げられる。共有結合または配位結合する有機化合物中の原子としては酸素原子等が挙げられ、有機化合物としてはアルキルエステル、アルコール化合物、カルボン酸化合物、エーテル化合物、ケトン化合物等が挙げられる。中でも、架橋剤として、イソシアネート系架橋剤、及び/又は、過酸化物系架橋剤を用いることがより好ましく、イソシアネート系架橋剤及び過酸化物系架橋剤を併用することが特に好ましい。イソシアネート系架橋剤を使用することで、凝集力、耐久性試験での剥離の阻止等を考慮することができ、また、過酸化物系架橋剤を使用することにより、加工性、リワーク性、架橋安定性、剥離性等に優れ好ましい。また、イソシアネート系架橋剤及び過酸化物系架橋剤を併用し、ここに酸化防止剤を使用することで、酸素によるラジカル架橋阻害を酸化防止剤により、効果的に抑制しつつ、粘着剤層の三次元架橋ネットワークを効率良く形成することができる。その結果、偏光フィルム端部での外観異常の発生を効果的に防止することができ、有用である。
前記イソシアネート系架橋剤としては、イソシアネート基を少なくとも2つ有する化合物を用いることができる。たとえば、一般にウレタン化反応に用いられる公知の脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート等が用いられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環族イソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソソアネート、2,6−トリレンジイソソアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記イソシアネート系架橋剤としては、上記ジイソシアネートの多量体(2量体、3量体、5量体等)、トリメチロールプロパン等の多価アルコールと反応させたウレタン変性体、ウレア変性体、ビウレット変性体、アルファネート変性体、イソシアヌレート変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられる。
また、前記イソシアネート系架橋剤としては、脂肪族ポリイソシアネートおよびその変性体である脂肪族ポリイソシアネート系化合物が好ましい。脂肪族ポリイソシアネート系化合物は、他のイソシアネート系架橋剤に比べて、架橋構造が柔軟性に富み、光学フィルムの膨張/収縮に伴う応力を緩和しやすく、耐久性試験で剥がれが発生をしにくい。脂肪族ポリイソシアネート系化合物としては、特に、ヘキサメチレンジイソシアネートおよびその変性体が好ましい。
前記イソシアネート系架橋剤の市販品としては、例えば、商品名「ミリオネートMT」「ミリオネートMTL」「ミリオネートMR−200」「ミリオネートMR−400」「コロネートL」「コロネートHL」「コロネートHX」[以上、日本ポリウレタン工業社製];商品名「タケネートD−110N」「タケネートD−120N」「タケネートD−140N」「タケネートD−160N」「タケネートD−165N」「タケネートD−170HN」「タケネートD−178N」「タケネート500」「タケネート600」[以上、三井化学社製];等が挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
過酸化物としては、加熱または光照射によりラジカル活性種を発生して粘着剤組成物のベースポリマーの架橋を進行させるものであれば適宜使用可能であるが、作業性や安定性を勘案して、1分間半減期温度が80℃〜160℃である過酸化物を使用することが好ましく、90℃〜140℃である過酸化物を使用することがより好ましい。
前記過酸化物としては、たとえば、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:90.6℃)、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:92.1℃)、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:92.4℃)、t−ブチルパーオキシネオデカノエート(1分間半減期温度:103.5℃)、t−ヘキシルパーオキシピバレート(1分間半減期温度:109.1℃)、t−ブチルパーオキシピバレート(1分間半減期温度:110.3℃)、ジラウロイルパーオキシド(1分間半減期温度:116.4℃)、ジ−n−オクタノイルパーオキシド(1分間半減期温度:117.4℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(1分間半減期温度:124.3℃)、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキシド(1分間半減期温度:128.2℃)、ジベンゾイルパーオキシド(1分間半減期温度:130.0℃)、t−ブチルパーオキシイソブチレート(1分間半減期温度:136.1℃)、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(1分間半減期温度:149.2℃)等が挙げられる。なかでも特に架橋反応効率が優れることから、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:92.1℃)、ジラウロイルパーオキシド(1分間半減期温度:116.4℃)、ジベンゾイルパーオキシド(1分間半減期温度:130.0℃)等が好ましく用いられる。
なお、過酸化物の半減期とは、過酸化物の分解速度を表す指標であり、過酸化物の残存量が半分になるまでの時間をいう。任意の時間で半減期を得るための分解温度や、任意の温度での半減期時間に関しては、メーカーカタログ等に記載されており、たとえば、日本油脂株式会社の「有機過酸化物カタログ第9版(2003年5月)」等に記載されている。
なお、反応処理後の残存した過酸化物分解量の測定方法としては、たとえば、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)により測定することができる。より具体的には、たとえば、反応処理後の粘着剤組成物を約0.2gずつ取り出し、酢酸エチル10mLに浸漬し、振とう機で25℃下、120rpmで3時間振とう抽出した後、室温で3日間静置する。次いで、アセトニトリル10mL加えて、25℃下、120rpmで30分振とうし、メンブランフィルター(0.45μm)によりろ過して得られた抽出液約10μLをHPLCに注入して分析し、反応処理後の過酸化物量とすることができる。
前記架橋剤の使用量(合計量)は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ましく、さらには0.02〜2重量部が好ましく、さらには0.03〜1重量部が好ましい。なお、架橋剤が0.01重量部未満では、粘着剤層が架橋不足になり、耐久性や粘着特性を満足できないおそれがあり、一方、3重量部より多いと、粘着剤層が硬くなりすぎて耐久性が低下する恐れがある。
本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物には、シランカップリング剤を含有することができる。シランカップリング剤を用いることにより、耐久性を向上させることができる。シランカップリング剤としては、具体的には、たとえば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート基含有シランカップリング剤等が挙げられる。前記例示のシランカップリング剤としては、エポキシ基含有シランカップリング剤が好ましい。
また、シランカップリング剤として、分子内に複数のアルコキシシリル基を有するものを用いることもできる。具体的には、たとえば、信越化学社製X−41−1053、X−41−1059A、X−41−1056、X−41−1805、X−41−1818、X−41−1810、X−40−2651などが挙げられ、特に信越化学社製のX−41−1810が好ましい。これらの分子内に複数のアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤は、揮発しにくく、アルコキシシリル基を複数有することから耐久性向上に効果的であり好ましい。また、分子内に複数のアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤は、分子内にエポキシ基を有するものが好ましく、エポキシ基は分子内に複数有することがさらに好ましい。分子内に複数のアルコキシシリル基を有し、かつエポキシ基を有するシランカップリング剤の具体例としては、信越化学社製X−41−1053、X−41−1059A、X−41−1056が挙げられ、特に、エポキシ基含有量の多い、信越化学社製X−41−1056が好ましい。また、シランカップリング剤として、分子内にアセトアセチル基を有するものも用いることができる。例えば、綜研化学社製A−100等が挙げられる。
前記シランカップリング剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、前記シランカップリング剤0.001〜5重量部が好ましく、さらには0.01〜1重量部が好ましく、さらには0.02〜1重量部がより好ましく、さらには0.05〜0.6重量部が好ましい。耐久性を向上させ、ガラス等への接着力を適度に保持する量である。
本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物には、反応性シリル基を有するポリエーテル化合物を配合することができる。ポリエーテル化合物はリワーク性を向上させることができる点で好ましい。ポリエーテル化合物は、例えば、特開2010−275522号公報に開示されているものを用いることができる。
さらに本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物には、その他の公知の添加剤を含有していてもよく、たとえば、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのポリエーテル化合物、着色剤、顔料等の粉体、染料、界面活性剤、可塑剤、粘着性付与剤、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、無機または有機の充填剤、金属粉、粒子状、箔状物等を使用する用途に応じて適宜添加することができる。また、制御できる範囲内で、還元剤を加えてのレドックス系を採用してもよい。これら添加剤は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、5重量部以下、さらには3重量部以下、さらには1重量部以下の範囲で用いることが好ましい。
<粘着剤層、及び、粘着剤層付光学フィルム>
本発明の画像表示パネル用粘着剤層は、前記画像表示パネル用粘着剤組成物により形成されることが好ましい。前記粘着剤組成物により、前記粘着剤層を形成するにあたっては、架橋剤全体の使用量を調整することとともに、架橋処理温度や架橋処理時間の影響を十分考慮することが好ましい。
使用する架橋剤によって架橋処理温度や架橋処理時間は、調整が可能である。架橋処理温度は170℃以下であることが好ましい。
また、かかる架橋処理は、粘着剤層の乾燥工程時の温度で行ってもよいし、乾燥工程後に別途架橋処理工程を設けて行ってもよい。
また、架橋処理時間に関しては、生産性や作業性を考慮して設定することができるが、通常0.2〜20分間程度であり、0.5〜10分間程度であることが好ましい。
本発明の粘着剤層付光学フィルムは、光学フィルムの少なくとも片側に、前記画像表示パネル用粘着剤層が形成されていることが好ましい。粘着剤層を形成する方法としては、例えば、前記粘着剤組成物を剥離処理したセパレータ等に塗布し、重合溶剤等を乾燥除去して粘着剤層を形成した後に光学フィルムに転写する方法、または光学フィルムに前記粘着剤組成物を塗布し、重合溶剤等を乾燥除去して粘着剤層を光学フィルムに形成する方法等により作製される。なお、粘着剤の塗布にあたっては、適宜に、重合溶剤以外の一種以上の溶剤を新たに加えてもよい。
剥離処理したセパレータとしては、シリコーン剥離ライナーが好ましく用いられる。このようなライナー上に本発明の接着剤組成物を塗布、乾燥させて粘着剤層を形成する工程において、粘着剤を乾燥させる方法としては、目的に応じて、適宜、適切な方法が採用され得る。好ましくは、上記塗布膜を加熱乾燥する方法が用いられる。加熱乾燥温度は、好ましくは40℃〜200℃であり、さらに好ましくは、50℃〜180℃であり、特に好ましくは70℃〜170℃である。加熱温度を上記の範囲とすることによって、優れた粘着特性を有する粘着剤を得ることができる。
乾燥時間は、適宜、適切な時間が採用され得る。上記乾燥時間は、好ましくは5秒〜20分、さらに好ましくは5秒〜10分、特に好ましくは、10秒〜5分である。
また、光学フィルムの表面に、アンカー層や表面処理層を形成したり、コロナ処理、プラズマ処理等の各種易接着処理を施した後に粘着剤層を形成することができる。また、粘着剤層の表面には易接着処理をおこなってもよい。
前記粘着剤層の形成方法としては、各種方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーター等による押出しコート法等の方法が挙げられる。
前記粘着剤層の厚さは、特に制限されないが、例えば、図2に示すように、耐久性確保と側面の導通構造(導通ペースト)との接触面積確保の観点から5〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましく、10〜35μmが更に好ましい。
また、前記粘着剤層の表面抵抗値は、帯電防止機能とタッチセンサー感度の観点から、1×108〜1×1011Ω/□であるのが好ましく、2×108〜5×1010Ω/□であるのが好ましく、さらに4×108〜1×1010Ω/□であるのが好ましい。
前記粘着剤層が露出する場合には、実用に供されるまで剥離処理したシート(セパレータ)で粘着剤層を保護してもよい。
前記セパレータの構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルム、紙、布、不織布等の多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、およびこれらのラミネート体等の適宜な薄葉体等を挙げることができるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
そのプラスチックフィルムとしては、前記粘着剤層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム等が挙げられる。
前記セパレータの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。前記セパレータには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等による離型および防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型等の帯電防止処理もすることもできる。特に、前記セパレータの表面にシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理を適宜おこなうことにより、前記粘着剤層からの剥離性をより高めることができる。
なお、粘着剤層付光学フィルムの作製にあたって用いた、剥離処理したシートは、そのまま粘着剤層付光学フィルムのセパレータとして用いることができ、工程面における簡略化ができる。
以下に、本発明の粘着剤層付光学フィルムを説明する。なお、粘着剤層付光学フィルムは、光学フィルム(例えば、偏光フィルム)、粘着剤層をこの順で有する。また、図1及び図2に示すように、表面処理層1やアンカー層3を有することができる。
<光学フィルム>
前記光学フィルムとしては、液晶表示装置等の画像表示装置の形成に用いられるものが使用され、その種類は特に制限されない。例えば、光学フィルムとしては偏光フィルムが挙げられる。偏光フィルムは偏光子の片面または両面に透明保護フィルムを有するものが一般に用いられる。
前記偏光子は、特に限定されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素等の二色性物質からなる偏光子が好適である。これらの偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に80μm程度以下である。
前記ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作成することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいても良いヨウ化カリウム等の水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラ等の不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸しても良いし、また延伸してからヨウ素で染色しても良い。ホウ酸やヨウ化カリウム等の水溶液や水浴中でも延伸することができる。
また、前記偏光子としては厚みが10μm以下の薄型の偏光子を用いることができる。薄型化の観点から言えば当該厚みは1〜7μmであるのが好ましい。このような薄型の偏光子は、厚みムラが少なく、視認性が優れており、また寸法変化が少ないため耐久性に優れ、さらには偏光フィルムとしての厚みも薄型化が図れる点が好ましい。
前記薄型の偏光子としては、代表的には、特開昭51−069644号公報や特開2000−338329号公報や、WO2010/100917号パンフレット、PCT/JP2010/001460の明細書、または特願2010−269002号明細書や特願2010−263692号明細書に記載されている薄型偏光膜を挙げることができる。これら薄型偏光膜は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ともいう)層と延伸用樹脂基材を積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法による得ることができる。この製法であれば、PVA系樹脂層が薄くても、延伸用樹脂基材に支持されていることにより延伸による破断等の不具合なく延伸することが可能となる。
前記薄型偏光膜としては、積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法の中でも、高倍率に延伸できて偏光性能を向上させることのできる点で、WO2010/100917号パンフレット、PCT/JP2010/001460の明細書、または特願2010−269002号明細書や特願2010−263692号明細書に記載のあるようなホウ酸水溶液中で延伸する工程を含む製法で得られるものが好ましく、特に特願2010−269002号明細書や特願2010−263692号明細書に記載のあるホウ酸水溶液中で延伸する前に補助的に空中延伸する工程を含む製法により得られるものが好ましい。
前記透明保護フィルムを構成する材料としては、例えば透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性等に優れる熱可塑性樹脂が用いられる。このような熱可塑性樹脂の具体例としては、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂(ノルボルネン系樹脂)、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、およびこれらの混合物が挙げられる。なお、偏光子の片側には、透明保護フィルムが接着剤層により貼り合わされるが、他の片側には、透明保護フィルムとして、(メタ)アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化性樹脂または紫外線硬化型樹脂を用いることができる。透明保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤等が挙げられる。透明保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。透明保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量が50重量%以下の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性等が十分に発現できないおそれがある。
前記偏光子と透明保護フィルムの貼り合わせに用いる接着剤は光学的に透明であれば、特に制限されず水系、溶剤系、ホットメルト系、ラジカル硬化型、カチオン硬化型の各種形態のものが用いられるが、水系接着剤またはラジカル硬化型接着剤が好適である。
また光学フィルムとしては、例えば反射板や反透過板、位相差フィルム(1/2や1/4等の波長板を含む)、視覚補償フィルム、輝度向上フィルム等の液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層となるものが挙げられる。これらは単独で光学フィルムとして用いることができる他、前記偏光フィルムに、実用に際して積層して、1層または2層以上用いることができる。
偏光フィルムに前記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置等の製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光フィルムと他の光学層の接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性等に応じて適宜な配置角度とすることができる。
本発明の粘着剤層付光学フィルムは液晶表示装置等の各種画像表示装置の形成等に好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セル等の表示パネルと粘着剤層付光学フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組み立てて駆動回路を組み込むこと等により形成されるが、本発明においては本発明による粘着剤層付光学フィルムを用いる点を除いて特に限定は無く、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型、VA型、IPS型等の任意なタイプ等のものを用いうる。
前記液晶セル等の表示パネルの片側又は両側に粘着剤層付光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたもの等の適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による粘着剤層付光学フィルムは液晶セル等の表示パネルの片側又は両側に設置することができる。両側に光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであっても良いし、異なるものであっても良い。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散層、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散シート、バックライト等の適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
<アンカー層>
アンカー層としては、各種の帯電防止剤組成物から形成することができ、アンカー層を形成する帯電防止剤としては、導電性ポリマーが用いることができる。
<表面処理層>
表面処理層は、偏光フィルムのアンカー層を設けない側に設けることができる。表面処理層は、偏光フィルムに用いられる透明保護フィルムに設けることができるほか、別途、透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。前記表面処理層としては、ハードコート層、防眩処理層、反射防止層、スティッキング防止層などを設けることができる。
前記表面処理層としては、ハードコート層であることが好ましい。ハードコート層の形成材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱または放射線により硬化する材料を用いることができる。前記材料としては、熱硬化型樹脂や紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等の放射線硬化性樹脂があげられる。これらのなかでも、紫外線照射による硬化処理にて、簡単な加工操作にて効率よく硬化樹脂層を形成することができる紫外線硬化型樹脂が好適である。これら硬化型樹脂としては、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、アミド系、シリコーン系、エポキシ系、メラミン系等の各種のものがあげられ、これらのモノマー、オリゴマー、ポリマー等が含まれる。加工速度の早さ、基材への熱のダメージの少なさから、特に放射線硬化型樹脂、特に紫外線硬化型樹脂が好ましい。好ましく用いられる紫外線硬化型樹脂は、例えば紫外線重合性の官能基を有するもの、なかでも当該官能基を2個以上、特に3〜6個有するアクリル系のモノマーやオリゴマー成分を含むものがあげられる。また、紫外線硬化型樹脂には、光重合開始剤が配合されている。
また、前記表面処理層としては、視認性の向上を目的とした防眩処理層や反射防止層を設けることができる。また前記ハードコート層上に、防眩処理層や反射防止層を設けることができる。防眩処理層の構成材料としては特に限定されず、例えば放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。反射防止層としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、フッ化マグネシウム等が用いられる。反射防止層は複数層を設けることができる。その他、表面処理層としては、スティッキング防止層等が挙げられる。
前記表面処理層には、帯電防止剤を含有させることにより導電性を付与することができる。帯電防止剤としては前記例示のものを用いることができる。
<その他の層>
本発明の粘着剤層付光学フィルムには、前記の各層の他に、光学フィルム(偏光フィルム)のアンカー層を設ける側の表面に、易接着層を設けたり、コロナ処理、プラズマ処理等の各種易接着処理を施したりすることができる。
本発明の粘着剤層付光学フィルムの寸法変化率(85℃、dry、240時間放置後)としては、好ましくは−0.5%以下、より好ましくは−0.45%以下、更に好ましくは−0.4%以下である。寸法変化率が−0.5%より大きくなると、額縁よりも光学フィルムの寸法が小さくなり、光漏れ等の表示不良の恐れが生じる。
<画像表示パネル>
一般的に、インセル用液晶セルには、液晶セル上に導電層を有するタイプ(セミインセル型)と導電層を有さないタイプ(フルインセル型)が存在する。セミインセル型は、センサー用兼帯電防止用のパターニングされた導電層(例えば、ITO層)を有するが、フルインセル型は、液晶セル上に導電層がない代わりに、偏光板側(粘着剤層など)に導電層を有することで、帯電防止性に寄与している。本発明は、フルインセル型であり、導電層を有することなく(介することなく)、前記粘着剤層付光学フィルムを有する画像表示パネル(特に、インセル型液晶パネル)であることが好ましい態様である。但し、セミインセル型でも導電層上にオーバーコート層等を有し、帯電防止性の劣るパネルに対しては、好適に用いることができる。
図2に示すように、本発明における画像表示パネル(例えば、インセル型液晶パネル)20は、少なくとも、画像表示パネル(インセル型液晶パネル)5の表面上に、粘着剤層付光学フィルム10を有し、導電層を介することなく、粘着剤層4を介して配置されている。
また、前記インセル型液晶パネル20において、前記粘着剤層付偏光フィルム10を構成する表面処理層1、光学フィルム(偏光フィルム)2、アンカー層3および粘着剤層4(以下、「光学フィルム(偏光フィルム)等」という場合がある。)の側面には、導通構造6を設けることができる。導通構造6は前記光学フィルム(偏光フィルム)等の側面の全部に設けられていてもよく、一部に設けられていてもよい。
前記導通構造6により、前記光学フィルム(偏光フィルム)等の側面から、他の好適な箇所に電位を接続することによって、静電気発生を抑制することができる。導通構造6を形成する材料としては、例えば銀、金または他の金属ペースト等の導電性ペーストが挙げられ、その他、導電性接着剤、任意の他の好適な導電材料を用いることができる。導通構造6は、前記光学フィルム(偏光フィルム)等の側面から伸びる線形状で形成することもできる。
また、前記インセル型液晶パネル20は、前記粘着剤層付き光学フィルムとは反対側に、光学フィルム(偏光フィルム)や粘着剤層などを有していても構わない。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、前記画像表示パネルを有することが好ましい。前記画像表示パネル(特に、インセル型液晶パネル)を用いたタッチセンシング機能を内蔵した液晶表示装置は、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたもの等の液晶表示装置を形成する部材を適宜に用いることができる。特に、本発明の画像表示パネル用粘着剤組成物を用いるため、帯電防止剤(導電剤)による外観不良や耐久性の問題がなく、帯電防止性に優れたものとなり、また、湿熱環境下でも光学フィルムが低収縮性を維持でき、有用である。
以下に、製造例、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各例中の部および%はいずれも重量基準である。以下に特に規定のない室温放置条件は全て23℃65%RHである。
<(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量の測定>
(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定した。
・分析装置:東ソー社製、HLC−8120GPC
・カラム:東ソー社製、G7000HXL+GMHXL+GMHXL
・カラムサイズ:各7.8mmφ×30cm 計90cm
・カラム温度:40℃
・流量:0.8mL/min
・注入量:100μL
・溶離液:テトラヒドロフラン
・検出器:示差屈折計(RI)
・標準試料:ポリスチレン
[実施例1]
(偏光フィルムの作製)
厚さ30μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の温水中に60秒間浸漬し膨潤させた。次いで、ヨウ素/ヨウ化カリウム(重量比=0.5/8)の濃度0.3%の水溶液に浸漬し、3.5倍まで延伸した。その後、65℃のホウ酸エステル水溶液中で、トータルの延伸倍率が6倍となるように延伸を行った。延伸後に、40℃のオーブンにて3分間乾燥を行い、厚さ12μmの偏光子を得た。当該偏光子の片面に、けん化処理した厚さ25μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを、もう一方の面に、コロナ処理した厚さ13μmのシクロオレフィンポリマー(COP)フィルムを、それぞれ紫外線硬化型アクリル系接着剤により貼り合せて偏光フィルムを作製した。
(アクリル系ポリマーの調製)
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、ブチルアクリレート80.3部、フェノキシエチルアクリレート16部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)3部、アクリル酸0.3部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.4部を含有するモノマー混合物を仕込んだ。さらに、前記モノマー混合物(固形分)100部に対して、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル100部と共に仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃付近に保って8時間重合反応を行って、重量平均分子量(Mw)150万のアクリル系ポリマーの溶液を調製した。
(粘着剤組成物の調製)
上記で得られたアクリル系ポリマーの溶液の固形分100部に対して、表1に示す使用量で、導電剤(帯電防止剤)として、イオン液体であるMPP−TFSI(三菱マテリアル電子化成社製のメチルプロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)13部を配合し、さらにイソシアネート架橋剤(D160N:三井化学社製のタケネートD−160N、トリメチロールプロパンヘキサメチレンジイソシアネート)0.1部、ベンゾイルパーオキサイド(BPO:日本油脂社製のナイパーBMT)0.3部、シランカップリング剤(信越化学工業社製:X−41−1810)0.1部、及び、酸化防止剤(BASF社のIrganox1010)0.5部を配合して、アクリル系粘着剤組成物溶液を調製した。
(粘着剤層、及び、粘着剤層付偏光フィルムの作製)
次いで、上記アクリル系粘着剤組成物溶液を、シリコーン系剥離剤で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セパレータフィルム:三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、MRF38)の片面に、乾燥後の粘着剤層の厚さが20μmになるように塗布し、155℃で1分間乾燥を行い、セパレータフィルムの表面に粘着剤層を形成した。当該粘着剤層は、上記偏光フィルムに転写し、粘着剤層付偏光フィルムを作製した。
[実施例2〜8、及び、比較例1〜3]
実施例1と同様にして、表1に示す配合内容に基づき粘着剤層を作製し、これを用いて粘着剤層付偏光フィルムを作製した。なお、表1中の配合量は全て固形分もしくは有効成分100%の場合を示す。
上記実施例および比較例で得られた粘着剤層付偏光フィルムについて、以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
<表面抵抗値(Ω/□):帯電防止性(導電性)>
得られた粘着剤層付偏光フィルムからセパレータフィルムを剥がした後、粘着剤層表面の表面抵抗値を測定した。測定は、三菱化学アナリテック社製MCP−HT450を用いて行った。測定結果は、表2中に記載した。なお、表2中の「over」とは、表面抵抗値の測定限界を超えたことを示す。
<寸法変化率>
得られた粘着剤層付偏光フィルムを10cm×10cmに切り出して、厚さ0.7mmの無アルカリガラス(コーニング社製、EG−XG)にラミネーターを用いて貼着した。次いで、50℃、0.5MPaで15分間オートクレーブ処理して、上記サンプルを完全に無アルカリルガラスに密着させた。偏光板吸収軸方向の初期の寸法をa(cm)とし、その後に、85℃の環境下に240時間投入したものの寸法をb(cm)とした。そして、下記の計算式にて寸法変化率を算出した。
寸法変化率(%)={(a−b)/a}×100
<耐久性試験>
粘着剤層付偏光フィルムを15インチサイズに切断したものをサンプルとした。当該サンプルを、厚さ0.7mmの無アルカリガラス(コーニング社製,EG−XG)にラミネーターを用いて貼着した。
次いで、50℃、0.5MPaで15分間オートクレーブ処理して、上記サンプルを完全に無アルカリルガラスに密着させた。かかる処理の施されたサンプルに、60℃×90%RHの雰囲気下で500時間処理を施した後、偏光フィルムと無アルカリガラスの間の外観を下記基準で目視にて評価した。
(評価基準)
○:発泡、剥がれ等の外観上の変化なし。
△:端部に剥がれ、または発泡があるが、特別な用途でなければ、実用上問題なし。
×:端部に著しい剥がれあり、実用上問題あり。
<外観:湿熱後>
得られた粘着剤層付偏光フィルムを60℃95%Rhの雰囲気下で、120時間投入し、室温に取り出して、10分後にヘイズを測定した。
(評価基準)
◎:ヘイズ5以下、良好
○:ヘイズ5〜10、実用上問題のないレベル
×:ヘイズ10以上、実用上問題のあるレベル
表1中の略称は以下のとおりである。
BA:ブチルアクリレート
PEA:フェノキシエチルアクリレート
NVP:N−ビニル−ピロリドン
AA:アクリル酸
HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
D160N:トリメチロールプロパンのヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体(三井化学社製、タケネートD160N)、イソシアネート系架橋剤
BPO:ベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製、ナイパーBMT)、過酸化物系架橋剤
MPP−TFSI:メチルプロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(三菱マテリアル社製)、イオン液体
EMI−TFSI:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(第一工業製薬社製)、イオン液体
MOPy−FSI:1-オクチル-4-メチルピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド(第一工業製薬社製)、イオン液体
EMI−FSI:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド(第一工業製薬社製)、イオン液体
EMP−TFSI:1−エチル−1−メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(三菱マテリアル社製)、イオン性固体
X−41−1810:チオール基含有オリゴマー型シランカップリング剤(信越化学工業社製)
Irganox1010:酸化防止剤(BASF社製)
上記表2の評価結果より、全ての実施例において、イオン性化合物(表1中の導電剤)と酸化防止剤を併用することにより、低収縮性(寸法変化率が小さい)、帯電防止性(表面抵抗率が低い)、外観特性、及び、耐久性の全ての特性において、優れた結果が得られることが確認できた。一方、比較例においては、イオン性化合物や酸化防止剤を用いなかったことにより、低収縮性、帯電防止性、外観特性、及び、耐久性の全ての特性を満足できるものは得られなかった。