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JP2018012765A - 硬化性組成物、硬化物の製造方法、その硬化物および接着剤 - Google Patents

硬化性組成物、硬化物の製造方法、その硬化物および接着剤 Download PDF

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JP2018012765A
JP2018012765A JP2016142540A JP2016142540A JP2018012765A JP 2018012765 A JP2018012765 A JP 2018012765A JP 2016142540 A JP2016142540 A JP 2016142540A JP 2016142540 A JP2016142540 A JP 2016142540A JP 2018012765 A JP2018012765 A JP 2018012765A
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和彦 松土
Kazuhiko Matsudo
和彦 松土
智志 渡辺
Satoshi Watanabe
智志 渡辺
新之介 関
Shinnosuke Seki
新之介 関
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Abstract

【課題】硬化速度が速く、かつ、低粘度である硬化性組成物、硬化物の製造方法、その硬化物および接着剤を提供する。
【解決手段】カチオン硬化性成分(A)100質量部に対して、カチオン重合開始剤(B)1〜10質量部および分岐アルコール化合物(C)0.1〜15質量部を含有し、光化学反応熱の熱量が、180〜500mJ/mgである。分岐アルコール化合物(C)は、アルキレングリコールまたは分子量400未満の分岐アルキレングリコールであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物、硬化物の製造方法、その硬化物および接着剤に関し、詳しくは、硬化速度が速く、かつ、低粘度である硬化性組成物、硬化物の製造方法、その硬化物および接着剤に関する。
硬化性組成物は、インキ、塗料、各種コーティング剤、接着剤、光学部材等の分野において用いられている。このような、硬化性組成物の改良に関して、種々の報告がなされている。
例えば、特許文献1では、光に暴露されて硬化可能な光カチオン硬化型接着剤および加熱されて硬化可能な熱カチオン硬化型接着剤が提案されている。また、特許文献2では、強い照度の光を照射したり、光照射後に加熱をしたりする必要がない、光硬化型エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。さらに、特許文献3では、特定のエポキシ基の一部が加水分解された新規な構造を有し、特に金属や合成樹脂との接着強度に優れた接着剤に好適に使用することができるエポキシ化合物が提案されている。さらにまた、特許文献4では、接着剤に好適な、硬化性、耐水性および接着性に優れたカチオン重合性組成物が提案されている。
特開2008−063397号公報 特開2012−149262号公報 特開2015−007222号公報 国際公開2015/005211号公報
しかしながら、特許文献1〜4で提案されている組成物では、硬化速度については必ずしも十分ではなく、また、粘度についても十分に検討されたものではない。そのため、今日においては、これらを同時に満足させることができる組成物が望まれている。
そこで、本発明の目的は、硬化速度が速く、かつ、低粘度である硬化性組成物、硬化物の製造方法、その硬化物および接着剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の組成を有する硬化性組成物であれば、上記課題意を解消できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の硬化性組成物は、カチオン硬化性成分(A)100質量部に対して、カチオン重合開始剤(B)1〜10質量部および分岐アルコール化合物(C)0.1〜15質量部を含有し、
光化学反応熱の熱量が、180〜500mJ/mgであることを特徴とするものである。
本発明の硬化性組成物においては、前記分岐アルコール化合物(C)は、分子量400未満の分岐アルキレングリコールであることが好ましい。また、本発明の硬化性組成物においては、前記カチオン硬化性成分は、カチオン硬化性成分100質量%に対して、脂肪族エポキシ化合物(A1)1〜70質量%、および脂環式エポキシ化合物(A3)30〜85質量%を含有することが好ましい。さらに、本発明の硬化性組成物においては、前記カチオン硬化性成分(A)100質量部に対し、水分を3質量部以下の割合で含むことが好ましい。
本発明の硬化物の製造方法は、本発明の硬化性組成物に、活性エネルギー線を照射すること、または、加熱することを特徴とするものである。
本発明の硬化物は、本発明の硬化性組成物の硬化物であることを特徴とするものである。
本発明の接着剤は、本発明の硬化性組成物からなることを特徴とするものである。
本発明によれば、硬化速度が速く、かつ、低粘度である硬化性組成物、硬化物の製造方法、その硬化物および接着剤を提供することができる。
以下、本発明の硬化性組成物について詳細に説明する。
本発明の硬化性組成物は、カチオン硬化性成分(A)(以下、「(A)成分」とも称す)100質量部に対して、カチオン重合開始剤(B)(以下、「(B)成分」とも称す)1〜10質量部および分岐アルコール化合物(C)(以下、「(C)成分」とも称す)0.1〜15質量部を含有する。本発明の硬化性組成物においては、光化学反応熱の熱量が、180〜500mJ/mgである。以下、本発明の各成分について説明する。
本発明に使用する上記カチオン硬化性成分(A)は、エネルギー線照射または加熱により活性化したカチオン重合開始剤により高分子化または、架橋反応を起こす化合物であり、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物等が挙げられる。
上記エポキシ化合物としては、脂肪族エポキシ化合物(A1)、芳香族エポキシ化合物(A2)、脂環式エポキシ化合物(A3)等が挙げられる。
脂肪族エポキシ化合物(A1)とは、後述の芳香族エポキシ化合物(A2)や後述の脂環式エポキシ化合物(A3)に分類されないエポキシ化合物を指し、脂肪族エポキシ化合物(A1)の具体例としては、脂肪族アルコールのグリシジルエーテル化物、アルキルカルボン酸のグリシジルエステル等の単官能エポキシ化合物や、脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル化物、脂肪族長鎖多塩基酸のポリグリシジルエステル等の多官能エポキシ化合物が挙げられる。代表的な化合物として、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、C12〜13混合アルキルグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ソルビトールのテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールのヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル等の多価アルコールのグリシジルエーテル、またプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することによって得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル化物、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステルが挙げられる。更に、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテルや高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン等が挙げられる。
脂肪族エポキシ化合物(A1)としては、脂肪族アルコールのグリシジルエーテル化物あるいは脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル化物が、粘度、塗工性および反応性が向上するので好ましい。
脂肪族エポキシ化合物(A1)としては、市販品のものを用いることができ、例えば、デナコールEX−121、デナコールEX−171、デナコールEX−192、デナコールEX−211、デナコールEX−212、デナコールEX−313、デナコールEX−314、デナコールEX−321、デナコールEX−411、デナコールEX−421、デナコールEX−512、デナコールEX−521、デナコールEX−611、デナコールEX−612、デナコールEX−614、デナコールEX−622、デナコールEX−810、デナコールEX−811、デナコールEX−850、デナコールEX−851、デナコールEX−821、デナコールEX−830、デナコールEX−832、デナコールEX−841、デナコールEX−861、デナコールEX−911、デナコールEX−941、デナコールEX−920、デナコールEX−931(ナガセケムテックス(株)社製);エポライトM−1230、エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポライト100MF(共栄社化学(株)社製)、アデカグリシロールED−503、アデカグリシロールED−503G、アデカグリシロールED−506、アデカグリシロールED−523T、アデカレジンEP−4088S、アデカレジンEP−4080E((株)ADEKA社製)等が挙げられる。
(A)成分100質量部に対し、脂肪族エポキシ化合物(A1)は、1〜70質量部、特に30〜50質量部であることが、粘度、塗工性および反応性が向上するので好ましい。
芳香族エポキシ化合物(A2)とは、芳香環を含むエポキシ化合物を指し、芳香族エポキシ化合物の具体例としては、フェノール、クレゾール、ブチルフェノール等、少なくとも1個の芳香族環を有する多価フェノールまたは、そのアルキレンオキサイド付加物のモノ/ポリグリシジルエーテル化物、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、またはこれらに更にアルキレンオキサイドを付加した化合物のグリシジルエーテル化物やエポキシノボラック樹脂;レゾルシノールやハイドロキノン、カテコール等の2個以上のフェノール性水酸基を有する芳香族化合物のモノ/ポリグリシジルエーテル化物;フェニルジメタノールやフェニルジエタノール、フェニルジブタノール等のアルコール性水酸基を2個以上有する芳香族化合物のグリシジルエーテル化物;フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の2個以上のカルボン酸を有する多塩基酸芳香族化合物のグリシジルエステル、安息香酸のグリシジルエステル、スチレンオキサイドまたはジビニルベンゼンのエポキシ化物等が挙げられる。
芳香族エポキシ化合物(A2)としては、市販品のものを用いることができ、例えば、デナコールEX−146、デナコールEX−147、デナコールEX−201、デナコールEX−203、デナコールEX−711、デナコールEX−721、オンコートEX−1020、オンコートEX−1030、オンコートEX−1040、オンコートEX−1050、オンコートEX−1051、オンコートEX−1010、オンコートEX−1011、オンコート1012(ナガセケムテックス(株)社製);オグソールPG−100、オグソールEG−200、オグソールEG−210、オグソールEG−250(大阪ガスケミカル(株)社製);HP4032、HP4032D、HP4700(DIC(株)社製);ESN−475V(新日鉄住金化学(株)社製);エピコートYX8800(三菱化学(株)社製);マープルーフG−0105SA、マープルーフG−0130SP(日油(株)社製);エピクロンN−665、エピクロンHP−7200(DIC(株)社製);EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、XD−1000、NC−3000、EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502H、NC−7000L(日本化薬(株)社製);アデカレジンEP−4000、アデカレジンEP−4005、アデカレジンEP−4100、アデカレジンEP−4901((株)ADEKA社製);TECHMORE VG−3101L((株)プリンテック社製)等が挙げられる。上記芳香族エポキシ化合物(A2)としては、多官能のものが、硬化性に優れるため好ましい。
(A)成分100質量部に対し、芳香族エポキシ化合物(A2)は、5〜40質量部、特に10〜30質量部含有することが、硬化性が向上するので好ましい。
脂環式エポキシ化合物(A3)とは、飽和環に結合基を介さず直接オキシラン環が結合しているものをさし、脂環式エポキシ化合物の具体例としては、少なくとも1個の脂環式環を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテル化物またはシクロヘキセンやシクロペンテン環含有化合物を酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキサイドやシクロペンテンオキサイド含有化合物が挙げられる。例えば、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、プロパン−2,2−ジイル−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−2−エポキシエチルシクロヘキサン、α−ピネンオキシド、リモネンジオキシド等が挙げられる。脂環式エポキシ化合物としては、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートまたは3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレートが、密着性向上の観点から好ましい。
脂環式エポキシ化合物(A3)としては、市販品のものを用いることができ、例えば、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2000、セロキサイド3000((株)ダイセル社製)等が挙げられる。
(A)成分100質量部に対し、脂環式エポキシ化合物(A3)は、30〜85質量部、特に50〜70質量部であることが、硬化性が向上するので好ましい。
(A)成分としては、さらに、オキセタン化合物(A4)を用いてもよい。
オキセタン化合物(A4)としては、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン等の二官能脂肪族オキセタン化合物、3−エチル−3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3−エチル−3−(ヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(クロロメチル)オキセタン等の一官能オキセタン化合物等が挙げられ、一官能脂肪族オキセタン化合物が、粘度および反応性の点から好ましい。これらは1種単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキセタン化合物(A4)としては、カチオン重合性モノマーを主成分とする市販品のものを用いることができ、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学(株)社製);アロンオキセタンOXT−121、OXT−221、EXOH、POX、OXA、OXT−101、OXT−211、OXT−212(東亞合成(株)社製)、エタナコールOXBP、OXTP(宇部興産(株)社製)等が挙げられる。
(A)成分100質量部に対し、オキセタン化合物(A4)は、5〜60質量部、特に20〜60質量部であることが、粘度、塗工性および反応性が向上するので好ましい。
本発明の硬化性組成物に係るカチオン重合開始剤(B)とは、エネルギー線照射または加熱によりカチオン重合を開始させる物質を放出させることが可能な化合物であればどのようなものでも差し支えないが、好ましくは、エネルギー線の照射によってルイス酸を放出するオニウム塩である複塩、またはその誘導体である。かかる化合物の代表的なものとしては、下記一般式、
[A]r+[B]r−
で表される陽イオンと陰イオンの塩を挙げることができる。
ここで陽イオン[A]r+はオニウムであることが好ましく、その構造は、例えば、下記一般式、
[(RQ]r+
で表すことができる。
更にここで、Rは炭素原子数が1〜60であり、炭素原子以外の原子をいくつ含んでいてもよい有機の基である。aは1〜5なる整数である。a個のRは各々独立で、同一でも異なっていてもよい。また、少なくとも1つは、芳香環を有する上記のような有機の基であることが好ましい。QはS,N,Se,Te,P,As,Sb,Bi,O,I,Br,Cl,F,N=Nからなる群から選ばれる原子あるいは原子団である。また、陽イオン[A]r+中のQの原子価をqとしたとき、r=a−qなる関係が成り立つことが必要である(ただし、N=Nは原子価0として扱う)。
また、陰イオン[B]r−は、ハロゲン化物錯体であることが好ましく、その構造は、例えば、下記一般式、
[LYr−
で表すことができる。
更にここで、Lはハロゲン化物錯体の中心原子である金属または半金属(Metalloid)であり、B,P,As,Sb,Fe,Sn,Bi,Al,Ca,In,Ti,Zn,Sc,V,Cr,Mn,Co等である。Yはハロゲン原子である。bは3〜7なる整数である。また、陰イオン[B]r−中のLの原子価をpとしたとき、r=b−pなる関係が成り立つことが必要である。
一般式の陰イオン[LYr−の具体例としては、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラ(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ボレート、テトラフルオロボレート(BF、ヘキサフルオロフォスフェート(PF、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF、ヘキサフルオロアルセネート(AsF、ヘキサクロロアンチモネート(SbCl等を挙げることができる。
また、陰イオン[B]r−は、下記一般式、
[LYb−1(OH)]r−
で表される構造のものも好ましく用いることができる。L,Y,bは上記と同様である。また、その他用いることのできる陰イオンとしては、過塩素酸イオン(ClO、トリフルオロメチル亜硫酸イオン(CFSO、フルオロスルホン酸イオン(FSO、トルエンスルホン酸陰イオン、トリニトロベンゼンスルホン酸陰イオン、カンファースルフォネート、ノナフロロブタンスルフォネート、ヘキサデカフロロオクタンスルフォネート、テトラアリールボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等を挙げることができる。
本発明の硬化性組成物では、このようなオニウム塩の中でも、下記の(イ)〜(ハ)の芳香族オニウム塩を使用することが特に有効である。これらの中から、その1種を単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
(イ)フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、4−メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メチルフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等のアリールジアゾニウム塩
(ロ)ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリルクミルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のジアリールヨードニウム塩
(ハ)下記群Iまたは群IIで表されるスルホニウムカチオンとヘキサフルオロアンチモンイオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートイオン等のスルホニウム塩
<群I>
Figure 2018012765
<群II>
Figure 2018012765
また、その他好ましいものとしては、(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)〔(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン〕−アイアン−ヘキサフルオロホスフェート等の鉄−アレーン錯体や、トリス(アセチルアセトナト)アルミニウム、トリス(エチルアセトナトアセタト)アルミニウム、トリス(サリチルアルデヒダト)アルミニウム等のアルミニウム錯体とトリフェニルシラノール等のシラノール類との混合物;チオフェニウム塩、チオラニウム塩、ベンジルアンモニウム、ピリジニウム塩、ヒドラジニウム塩等の塩;ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキルポリアミン類;1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ−3,6−ジエチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン類;m−キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン類;上記ポリアミン類と、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類またはカルボン酸のグリシジルエステル類等の各種エポキシ樹脂とを常法によって反応させることによって製造されるポリエポキシ付加変性物;上記有機ポリアミン類と、フタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸等のカルボン酸類とを常法によって反応させることによって製造されるアミド化変性物;上記ポリアミン類とホルムアルデヒド等のアルデヒド類およびフェノール、クレゾール、キシレノール、第三ブチルフェノール、レゾルシン等の核に少なくとも一個のアルデヒド化反応性場所を有するフェノール類とを常法によって反応させることによって製造されるマンニッヒ化変性物;多価カルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2−メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸、水添ダイマー酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸類;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸類;トリメリト酸、トリメシン酸、ひまし油脂肪酸の三量体等のトリカルボン酸類;ピロメリット酸等のテトラカルボン酸類等)の酸無水物;ジシアンジアミド、イミダゾール類、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル、アミンイミド等を挙げることができる。
これらの中でも、実用面と光感度向上の観点から、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、鉄−アレーン錯体を用いることが好ましく、下記構造を有する芳香族スルホニウム塩を、カチオン重合開始剤(B)100質量%に対して、少なくとも0.1質量%以上含有することがさらに好ましい。
Figure 2018012765
ここで、式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19およびR20は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基または炭素原子数2〜10のエステル基を表し、R21、R22、R23およびR24は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、R25は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基または下記化学式(A)〜(C)より選択されるいずれかの置換基を表し、Anq−はq価の陰イオンを表し、pは電荷を中性にする係数を表す。
Figure 2018012765
ここで、式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R26、R27、R28、R29、R35、R36、R37、R38およびR39は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基または炭素原子数2〜10のエステル基を表し、R30、R31、R32、R33およびR34は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。
上記一般式で表される化合物において、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38およびR39で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38およびR39で表される炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、エチルオクチル、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、2−ブトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−メトキシブチル、2−メチルチオエチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ジフルオロエチル、トリクロロエチル、ジクロロジフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、デカフルオロペンチル、トリデカフルオロヘキシル、ペンタデカフルオロヘプチル、ヘプタデカフルオロオクチル、メトキシメチル、1,2−エポキシエチル、メトキシエチル、メトキシエトキシメチル、メチルチオメチル、エトキシエチル、ブトキシメチル、t−ブチルチオメチル、4−ペンテニルオキシメチル、トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチル、メトキシシクロヘキシル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエチル、エチルジチオエチル、トリメチルシリルエチル、t−ブチルジメチルシリルオキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、t−ブトキシカルボニルメチル、エチルオキシカルボニルメチル、エチルカルボニルメチル、t−ブトキシカルボニルメチル、アクリロイルオキシエチル、メタクリロイルオキシエチル、2−メチル−2−アダマンチルオキシカルボニルメチル、アセチルエチル、2−メトキシ−1−プロペニル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、1,2−ジヒドロキシエチル等が挙げられる。
11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R26、R27、R28、R29、R35、R36、R37、R38およびR39で表される炭素原子数1〜10のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、s−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソアミルオキシ、t−アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘキシルメチルオキシ、テトラヒドロフラニルオキシ、テトラヒドロピラニルオキシ、2−メトキシエチルオキシ、3−メトキシプロピルオキシ、4−メトキシブチルオキシ、2−ブトキシエチルオキシ、メトキシエトキシエチルオキシ、メトキシエトキシエトキシエチルオキシ、3−メトキシブチルオキシ、2−メチルチオエチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ等が挙げられる。
11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R26、R27、R28、R29、R35、R36、R37、R38およびR39で表される炭素原子数2〜10のエステル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、フェノキシカルボニル、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、クロロアセチルオキシ、ジクロロアセチルオキシ、トリクロロアセチルオキシ、トリフルオロアセチルオキシ、t−ブチルカルボニルオキシ、メトキシアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等が挙げられる。
(A)成分に対する(B)成分の使用割合は特に限定されず、本発明の目的を阻害しない範囲内で概ね通常の使用割合で使用すればよいが、例えば、(A)成分100質量部に対して、(B)成分1〜10質量部、好ましくは3〜10質量部とすることができる。少なすぎると硬化が不十分となりやすく、多すぎると硬化物の吸水率や硬化物強度などの諸物性に悪影響を与える場合がある。
分岐アルコール化合物(C)としては、特に制限されず公知のものを用いることができるが、低粘度化、硬化促進および接着強度の観点から、分子量400未満の分岐アルキレングリコールであるのが、低粘度で硬化性が高くなるので好ましい。
(C)成分の具体例としては、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルヘキシルアルコール、2−ノニルトリデカノール、2−ウンデシルペンタデカノール、2−ヘプチルウンデカノール、2−エチルヘキサノール、イソペンチルアルコール、イソヘキシルアルコール、イソヘプチルアルコール、イソオクチルアルコール、イソノニルアルコール、イソデシルアルコール、イソウンデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、イソミリスチルアルコール、イソペンタデシルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、イソイコシルアルコール等のモノアルコール;1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、トリプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、トリトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール等のポリオール等が挙げられ、市販品を用いることもできる。
(C)成分の中でも、入手容易性および安全性の観点から、分岐した多官能アルコールであるのが好ましく、トリプロピレングリコールであるのがさらに好ましい。
(A)成分に対する(C)成分の使用割合は特に限定されず、本発明の目的を阻害しない範囲内で概ね通常の使用割合で使用すればよいが、例えば、(A)成分100質量部に対して、(C)成分0.1〜15質量部、好ましくは1〜10質量部とすることができる。少なすぎると硬化が不十分となりやすく、多すぎると硬化物の吸水率や硬化物強度などの諸物性に悪影響を与える場合がある。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて、さらに、増感剤および/または増感助剤を用いることができる。増感剤は、(B)成分が示す極大吸収波長よりも長い波長に極大吸収を示し、(B)成分による重合開始反応を促進させる化合物である。また増感助剤は、増感剤の作用を一層促進させる化合物である。
増感剤および増感助剤としては、アントラセン系化合物、ナフタレン系化合物等が挙げられる。
アントラセン系化合物としては、例えば、下記式(1)で表されるものが挙げられる。
Figure 2018012765
ここで、式(1)中、R50およびR51は、各々独立に水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基または炭素原子数2〜12のアルコキシアルキル基を表し、R52は水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。
式(1)で表されるアントラセン系化合物の具体例を挙げると、次のような化合物がある。
例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジイソプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジペンチルオキシアントラセン、9,10−ジヘキシルオキシアントラセン、9,10−ビス(2−メトキシエトキシ)アントラセン、9,10−ビス(2−エトキシエトキシ)アントラセン、9,10−ビス(2−ブトキシエトキシ)アントラセン、9,10−ビス(3−ブトキシプロポキシ)アントラセン、2−メチル−または2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2−メチル−または2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2−メチル−または2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2−メチル−または2−エチル−9,10−ジイソプロポキシアントラセン、2−メチル−または2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセン、2−メチル−または2−エチル−9,10−ジペンチルオキシアントラセン、2−メチル−または2−エチル−9,10−ジヘキシルオキシアントラセン等が挙げられる。
ナフタレン系化合物としては、例えば、下記式(2)で表されるものが挙げられる。
Figure 2018012765
ここで、式(2)中、R53およびR54は各々独立に炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。
式(2)で表されるナフタレン系化合物の具体例を挙げると、次のような化合物がある。
例えば、4−メトキシ−1−ナフトール、4−エトキシ−1−ナフトール、4−プロポキシ−1−ナフトール、4−ブトキシ−1−ナフトール、4−ヘキシルオキシ−1−ナフトール、1,4−ジメトキシナフタレン、1−エトキシ−4−メトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジプロポキシナフタレン、1,4−ジブトキシナフタレン等が挙げられる。
(A)成分に対する増感剤および増感助剤の使用割合は特に限定されず、本発明の目的を阻害しない範囲内で概ね通常の使用割合で使用すればよいが、例えば、(A)成分の100重量部に対して、増感剤および増感助剤それぞれ0.1〜3質量部であるのが、硬化性向上の観点から好ましい。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じてシランカップリング剤を用いることができる。シランカップリング剤としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン等のアルキル官能性アルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン等のアルケニル官能性アルコキシシラン、3−メタクリロキシブロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシブロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシラン、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシド等のチタンアルコキシド類、チタンジオクチロキシビス(オクチレングリコレート)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)等のチタンキレート類、ジルコウニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート等のジルコニウムキレート類、ジルコニウムトリブトキシモノステアレート等のジルコニウムアシレート類、メチルトリイソシアネートシラン等のイソシアネートシラン類等を用いることができる。
シランカップリング剤の使用量は、特に限定されないが、通常、硬化性組成物中の固形物の全量100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲である。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて熱可塑性有機重合体を用いることによって、硬化物の特性を改善することもできる。熱可塑性有機重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートエチルアクリレート共重合体、メチルメタクリレートグリシジルメタクリレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート−ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、ポリビニルブチラール、セルロースエステル、ポリアクリルアミド、飽和ポリエステル等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物には、特に制限されず、通常用いられる(A)成分および(B)成分の各成分を溶解または分散しえる溶媒を用いることができる。溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、テキサノール等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−またはn−プロパノール、イソ−またはn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株)社製)、ソルベッソ#100(エクソン化学社)等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;プロピレンカーボネート、カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。これらの溶媒は、1種または2種以上の混合溶媒として使用することができる。
本発明の硬化性組成物は、硬化性、接着性、液保存安定性が向上するので水分量が5質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがさらに好ましい。水分が多すぎると、白濁したり成分が析出したりするおそれがあるので好ましくない。水分は、あらかじめ硬化性組成物に含まれていてもよいし、光照射または加熱による硬化時に後から添加してもよい。
本発明の硬化性組成物は、光化学反応熱が180〜500mJ/mgである。光化学反応熱は、示差走査熱量計において、25〜100mW/cmの紫外線を25℃で5〜30秒間照射した際の熱量であり、熱量が高いほど反応性が高く、硬化が早いことを意味する。熱量が180mJ/mgより少ないと、紫外線の照射量を増やすために照射時間を増やす必要があるため生産性が悪く、また硬化しないおそれもある。
また、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて他のモノマー、他のエネルギー線感受性重合開始剤、無機フィラー、有機フィラー、顔料、染料などの着色剤、消泡剤、増粘剤、界面活性剤、レべリング剤、難燃剤、チクソ剤、希釈剤、可塑剤、安定剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、静電防止剤、流動調整剤、接着促進剤等の各種樹脂添加物等を添加することができる。
本発明の硬化性組成物は、ロールコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、支持基体上に適用される。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
上記支持基体の材料としては、特に制限されず通常用いられるものを使用することができ、例えば、ガラス等の無機材料;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリイミド;ポリウレタン;エポキシ樹脂;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等のビニル化合物;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸エステル等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン、ノルボルネン樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)等の高分子材料が挙げられる。なお、上記支持基体に、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を行ってもよい。
本発明の硬化性組成物をエネルギー線の照射により硬化させる方法において、エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、放射線、高周波等を挙げることができ、紫外線が経済的に最も好ましい。紫外線の光源としては、紫外線レーザー、水銀ランプ、キセノンレーザ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物を加熱により硬化させる方法における条件は、70〜250℃で1〜100分である。プレベイク(PAB;Pre applied bake)した後、加圧して、ポストベイク(PEB;Post exposure bake)してもよいし、異なる数段階の温度でベイクしてもよい。加熱条件は各成分の種類および配合割合によって異なるが、例えば、70〜180℃で、オーブンなら5〜15分間、ホットプレートなら1〜5分間である。その後、塗膜を硬化させるために180〜250℃、好ましくは200〜250℃で、オーブンなら30〜90分間、ホットプレートなら5〜30分間加熱処理することによって硬化膜を得ることができる。
本発明の硬化性組成物またはその硬化物の具体的な用途としては、接着剤、メガネ、撮像用レンズに代表される光学材料、塗料、コーティング剤、ライニング剤、インキ、レジスト、液状レジスト、印刷版、絶縁ワニス、絶縁シート、積層板、プリント基盤、半導体装置用・LEDパッケージ用・液晶注入口用・有機EL用・光素子用・電気絶縁用・電子部品用・分離膜用等の封止剤、成形材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目止め剤、半導体用・太陽電池用等のパッシベーション膜、層間絶縁膜、保護膜、液晶表示装置のバックライトに使用されるプリズムレンズシート、プロジェクションテレビ等のスクリーンに使用されるフレネルレンズシート、レンチキュラーレンズシート等のレンズシートのレンズ部、またはこのようなシートを用いたバックライト等、マイクロレンズ等の光学レンズ、光学素子、光コネクター、光導波路、光学的造形用注型剤等を挙げることができる。
例えば、接着剤として適用する場合には、基材として、金属、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、セラミック製品等を用い、基材に本発明の硬化性組成物を上述の手段で塗布し、上述の手段で光照射または加熱して硬化させる。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜12、比較例1〜3]
下記の[表1]〜[表3]に示す配合で各成分を十分に混合して、実施例1〜12、比較例1〜3の硬化性組成物を得た。なお、実施例および比較例の単位は質量部である。
カチオン硬化性成分(A)としては下記の化合物A1−1〜A1−2、A2−1、A3−1およびA4−1を用いた。
化合物A1−1:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル
化合物A1−2:2−エチルヘキシルグリシジルエーテル
化合物A2−1:アデカレジンEP−4100L(ビスフェノールA型多官能エポキシ:(株)ADEKA社製)
化合物A3−1:セロキサイド2021P(脂環式エポキシ:(株)ダイセル社製)
化合物A4−1:アロンオキセタンOXT−221(オキセタン:東亞合成(株)社製)
カチオン重合開始剤(B)としては下記の化合物(B−1)を用いた。
化合物B−1:下記式(3)で表される化合物および下記式(4)で表される化合物の混合物のプロピレンカーボネート50%溶液
Figure 2018012765
Figure 2018012765
分岐アルコール(C)としては、下記の化合物C−1〜C−8を用いた。
化合物C−1:プロピレングリコール
化合物C−2:ジプロピレングリコール
化合物C−3:トリプロピレングリコール
化合物C−4:ポリプロピレングリコール(分子量400)
化合物C−5:ポリプロピレングリコール(分子量700)
化合物C−6:ポリプロピレングリコール(分子量1000)
化合物C−7:ポリプロピレングリコール(分子量2000)
化合物C−8:ポリプロピレングリコール(分子量3000)
実施例1〜12で得られた実施例の組成物および比較例1〜3で得られた比較例の組成物について、下記評価を行った。
(粘度)
得られた実施例1〜12の組成物、比較例1〜3の組成物のそれぞれを、25℃においてE型粘度計で粘度を測定した。結果を[表1]〜[表3]に併記する。
(光化学反応熱)
高圧Hgランプを備えた光照射装置PDC−7((株)日立ハイテクサイエンス製)を用いて測定を行った。サンプル量は10mg±0.5mgを用い、照度50mW/cmの紫外線を10秒間照射した際に発生した熱量を測定した。結果を[表1]〜[表3]に併記する。
Figure 2018012765
Figure 2018012765
Figure 2018012765
[表1]〜[表3]より、本発明の硬化性組成物は、光化学反応熱が高い、すなわち反応性が高く硬化が早く、低粘度であることが明らかである。

Claims (8)

  1. カチオン硬化性成分(A)100質量部に対して、カチオン重合開始剤(B)1〜10質量部および分岐アルコール化合物(C)0.1〜15質量部を含有し、
    光化学反応熱の熱量が、180〜500mJ/mgであることを特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記分岐アルコール化合物(C)が、分子量400未満の分岐アルキレングリコールである請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 前記カチオン硬化性成分が、カチオン硬化性成分100質量%に対して、脂肪族エポキシ化合物(A1)1〜70質量%、および脂環式エポキシ化合物(A3)30〜85質量%を含有する請求項1または2記載の硬化性組成物。
  4. 前記カチオン硬化性成分(A)100質量部に対し、水分を3質量部以下の割合で含む請求項1〜3のうちいずれか一項記載の硬化性組成物。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項記載の硬化性組成物に、活性エネルギー線を照射することを特徴とする硬化性組成物の硬化方法。
  6. 請求項1〜4のうちいずれか一項記載の硬化性組成物を、加熱することを特徴とする硬化性組成物の硬化方法。
  7. 請求項1〜4のうちいずれか一項記載の硬化性組成物の硬化物であることを特徴とする硬化物。
  8. 請求項1〜4のうちいずれか一項記載の硬化性組成物からなることを特徴とする接着剤。
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