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JP2018012637A - 複層ガラスの製造方法 - Google Patents

複層ガラスの製造方法 Download PDF

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JP2018012637A
JP2018012637A JP2017133897A JP2017133897A JP2018012637A JP 2018012637 A JP2018012637 A JP 2018012637A JP 2017133897 A JP2017133897 A JP 2017133897A JP 2017133897 A JP2017133897 A JP 2017133897A JP 2018012637 A JP2018012637 A JP 2018012637A
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JP2017133897A
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康信 日原
Yasunobu Hihara
康信 日原
作夫 樋口
Sakuo Higuchi
作夫 樋口
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Asahi Glass Co Ltd
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  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

【課題】外気圧の変化に起因するガラス板の撓み量を抑制することができ、かつ中空層に封入された機能性ガスの漏出を防止することができる複層ガラスの製造方法を提供する。
【解決手段】第1標高地帯において、2枚のガラス板12、12をスペーサ14によって隔置することにより中空層16を介して積層する。この後、2枚のガラス板12、12の端縁部をシール材である一次シール材18と二次シール材20とで接着することにより中空層16を密閉する。この後、第1標高地帯にて中空層16の圧力を減圧調整する減圧工程を有し、第1標高地帯よりも標高が高く複層ガラス10が設置される第2標高地帯であって、減圧工程を経ずに製造された複層ガラスの第2標高地帯における2枚のガラス板12、12の撓み量を第1撓み量としたときに、第2標高地帯における2枚のガラス板12、12の撓み量が、第1撓み量よりも小さい第2撓み量となるように、減圧工程において、2枚のガラス板12、12を第3撓み量で撓ませる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複層ガラスの製造方法に関する。
断熱性や防音性の観点から、ガラス窓として複層ガラスが多用されている。複層ガラスは、少なくとも2枚のガラス板を枠状のスペーサによって隔置することにより中空層を介して積層した後、スペーサの両側面を一次シール材によって2枚のガラス板に接着し、2枚のガラス板の間の端縁部を二次シール材によって封着することにより構成される。これにより、2枚のガラス板で挟まれる中空層が封止され、気密性が高められる。
ところで、複層ガラスは、複層ガラスの製造工場(第1標高地帯に相当)と、複層ガラスが設置される現場(第2標高地帯に相当)との間に標高差が生じると、気密に保持された中空層が気圧の変化によって膨縮するので、複層ガラスの2枚のガラス板に撓みが発生する。例えば、複層ガラスの製造工場の標高よりも複層ガラスが設置される現場の標高が高い場合には、中空層が膨張するので、2枚のガラス板は互いに離間する方向に湾曲状に撓む。2枚のガラス板の撓み量は、標高差が大きくなるに従い大きくなるが、例えば、海抜100メートル以下の平地で製造された複層ガラスを、海抜1500メートルの高所に移送すると、複層ガラスのサイズにもよるが、合算値で5〜6mm程度撓む。このため、撓んだ2枚のガラス板から、中空層を封止している一次シール材及び二次シール材に負荷がかかり、その負荷によって一次シール材及び二次シール材が疲労して亀裂が発生すると、中空層の気密性が損なわれるという懸念がある。なお、ガラス板の撓み量とは、撓み量がゼロであるフラットな状態からの変形量のうちその最大値を指す。
上記の問題を解消するため、特許文献1の複層ガラスは、いずれか一方のガラス板の所要部に内部の空気層と外気とに連通する連通孔を設け、複層ガラスの組立時に、空気の通過は許すが雨水、塵の通過を阻止するフィルタを連通孔に貼付し、現場においてフィルタを剥離して、別の封止部材によって連通孔を封止することが開示されている。また、特許文献1には、工場で密封空気層を現場の外気圧に合わせてあらかじめ減圧することも開示されている。
一方、特許文献2の複層ガラスは、複層ガラス内部の空気層と外気とに連通する細管を、スペーサを貫通するとともに複層ガラス端面に突出し、現場において細管の外端部を封止することにより、複層ガラスの内部を外気圧と同圧の密封空気層に形成することが開示されている。
特開昭62−13681号公報 特開平4−189997号公報
複層ガラスの中空層に機能性ガスである断熱ガスを封入し、複層ガラスに断熱性を持たせることは周知であるが、ガラス板に貫通孔を設ける特許文献1の複層ガラスは、中空層に封入した断熱ガスが貫通孔から漏出するので、断熱性を有する複層ガラスに構成することはできないという欠点があった。また、細管が外気に開放されている特許文献2の複層ガラスも同様に、中空層に封入した断熱ガスが細管から漏出するので、断熱性を有する複層ガラスに構成することはできないという欠点があった。
一方、特許文献1には、工場で密封空気層を現場の外気圧に合わせてあらかじめ減圧することが開示されている。この複層ガラスを図示して説明すると、図7(A)に示すように低所の工場にて製造された複層ガラス1の中空層2を、図7(B)で示す高所の現場の外気圧に合わせてあらかじめ減圧するので、複層ガラス1の2枚のガラス板3、3は、図7(A)の工場において2枚のガラス板3、3のガラス間隔が小さくなる方向に大きく撓む。このため、中空層2を封止している一次シール材4及び二次シール材5が疲労して、中空層2の気密性が損なわれるという懸念がある。例えば、複層ガラス1を低所で製造して1500メートルの高所に設置することを想定すると、2枚のガラス板3、3の撓み量を合算値で5〜6mm程度撓ませる必要があるので、一次シール材4及び二次シール材5が破損するだけでなく、ガラス板3も破損する懸念があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、外気圧の変化に起因するガラス板の撓み量を抑制することができ、かつ中空層に封入された機能性ガスの漏出を防止することができる複層ガラスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、本発明の目的を達成するために、第1標高地帯において、少なくとも2枚のガラス板をスペーサによって隔置することにより中空層を介して積層した後、2枚のガラス板の端縁部をシール材で接着することにより中空層を密閉する複層ガラスの製造方法であって、第1標高地帯にて中空層の圧力を減圧調整する減圧工程を有し、第1標高地帯よりも標高が高く複層ガラスが設置される第2標高地帯であって、減圧工程を経ずに製造された複層ガラスの第2標高地帯における2枚のガラス板の撓み量を第1撓み量としたときに、第2標高地帯における2枚のガラス板の撓み量が、第1撓み量よりも小さい第2撓み量となるように、減圧工程において、2枚のガラス板を第3撓み量で撓ませる、複層ガラスの製造方法を提供する。
本発明の一態様の複層ガラスの製造方法によれば、外気圧の変化に起因するガラス板の撓み量を抑制することができ、かつ中空層に封入された機能性ガスの漏出を防止することができる。
また、本発明の一態様は、第1標高地帯と第2標高地帯との間の高さの第3標高地帯において、2枚のガラス板の撓み量がゼロとなるように、第3撓み量を設定することが好ましい。
また、本発明の一態様は、第1標高地帯は、海抜0メートル以上300メートル未満であり、第2標高地帯は、海抜1000メートル以上1500メートル以下であり、第3標高地帯は、海抜300メートル以上1000メートル未満であることが好ましい。
また、本発明の一態様は、中空層の圧力の減圧調整は、シール材の硬化後に行うことが好ましい。
また、本発明の一態様は、中空層の圧力の減圧調整は、シール材及びスペーサに吸引管を貫通配置し、吸引管に吸引手段を接続し、吸引手段を駆動して中空層の空気を、吸引管を介して吸引する第1減圧工程と、第1減圧工程にて変化する2枚のガラス板の撓み量を撓み量測定手段によって測定し、測定された撓み量が第3撓み量に到達すると吸引管の管路を封止し、中空層の圧力を減圧で維持する第2減圧工程と、を含むことが好ましい。
本発明の複層ガラスの製造方法によれば、空外気圧の変化に起因するガラス板の撓み量を抑制することができ、かつ中空層に封入された機能性ガスの漏出を防止することができる。
減圧調整前の複層ガラスの要部拡大断面図 本発明に係る複層ガラスの製造方法を概念的に示した説明図 第1乃至第3標高地帯におけるガラス板の撓み状態を誇張して示した図 実施形態に係る減圧工程を含む複層ガラスの製造方法を示したフローチャート 図4フローチャートに対応した製造方法の模式図 第3撓み量である「−撓み量β」の実測値例を示した表図 従来の複層ガラスの製造方法の一例を示した説明図
以下、添付図面に従って本発明に係る複層ガラスの製造方法の好ましい実施の形態を説明する。
〔複層ガラス10〕
図1は、実施形態の減圧調整前の複層ガラス10の構成を示した要部断面図である。
複層ガラス10は、矩形状に構成された2枚のガラス板12、12と枠状のスペーサ14とを有する。2枚のガラス板12、12はスペーサ14によって隔置され、2枚のガラス板12、12の間に中空層16が形成される。スペーサ14は、その両側面14Aがブチル系シーリング材等の一次シール材18によって2枚のガラス板12、12に接着され、2枚のガラス板12、12の間の端縁部の凹部13に、シリコーン系シーリング材、ポリサルファイド系シーリング材、ポリウレタン系シーリング材、ブチル系シーリング材等の二次シール材20が封着される。これによって、2枚のガラス板12、12で挟まれる中空層16が封止される。スペーサ14は、中空のパイプ材によって構成され、スペーサ14の中空部14Bにはゼオライト等の乾燥材22が充填される。また、スペーサ14には、中空部14Bと中空層16とを連通する貫通孔14Cが形成され、これによって、中空層16の空気が乾燥材22によって乾燥される。また、中空層16には、機能性ガスである断熱性ガス(アルゴンガス、クリプトンガラス等の不活性ガス)が予め封入され、複層ガラス10に断熱性が付与されている。
中空層16に対する断熱性ガスの封入方法は、例えば、スペーサ14のコーナー部に位置するコーナーキー(不図示)に中空層16に貫通する貫通孔を形成し、この貫通孔から中空層16にガス注入装置によって断熱性ガスを注入する。断熱性ガスの注入後、コーナーキーの貫通孔をキャップ(不図示)によって封止する。この後、2枚のガラス板12、12の間の端縁部の凹部13に、前述の二次シール材20を封着する。以上の作業によって断熱性ガスを中空層16に封入することができる。
断熱性ガスは、2枚のガラス板12、12とスペーサ14とが接着される際に封入してもよく、密閉された空間に貫通孔を有する複層ガラス10を置いて、その空間の空気を真空ポンプで抜き、代わりにガスを入れて置換することにより封入してもよい。
複層ガラス10のガラス板12は、フロート法によって製造された所謂フロートガラスでもよく、型板ガラス、網入りガラス等の防火ガラス又は合わせガラスであってもよい。また、ガラス板12の枚数は2枚に限定されるものではなく、少なくとも2枚のガラス板を備えた複層ガラスであればよい。例えば第1乃至第3ガラス板を備える複層ガラスは、第1ガラス板と第2ガラス板との間に第1スペーサが配置されて第1中空層が形成され、第2ガラス板と第3ガラス板との間に第2スペーサが配置されて第2中空層が形成される構成となる。
〔複層ガラス10の製造方法〕
実施形態に係る複層ガラス10の製造方法は、第1標高地帯において、少なくとも2枚のガラス板12、12をスペーサ14によって隔置することにより中空層16を介して積層する。この後、2枚のガラス板12、12の端縁部をシール材である一次シール材18と二次シール材20とで接着することにより中空層16を密閉する。この後、第1標高地帯にて中空層16の圧力を減圧調整する減圧工程を有し、第1標高地帯よりも標高が高く複層ガラス10が設置される第2標高地帯であって、減圧工程を経ずに製造された複層ガラスの第2標高地帯における2枚のガラス板12、12の撓み量を第1撓み量としたときに、第2標高地帯における2枚のガラス板12、12の撓み量が、第1撓み量よりも小さい第2撓み量となるように、減圧工程において、2枚のガラス板12、12を第3撓み量で撓ませる。これらの工程を経ることによって、実施形態の複層ガラス10を製造する。以下に具体的に説明する。
図2は、実施形態に係る複層ガラス10の製造方法を概念的に示した説明図である。図2の縦軸は標高(海抜)を示し、横軸はガラス板12の撓み量を示している。また、図2と図3とに模式的に示した第1乃至第3形態の複層ガラス10A、10B、10Cは、第1乃至第3標高地帯におけるガラス板12の撓み状態を誇張して示したものである。なお、図2及び図3に示した複層ガラス10A、10B、10Cと図1に示した複層ガラス10とは、異なる符号を付しているが構成は同一である。
実施形態で説明する第1標高地帯とは、複層ガラス10を製造する製造工場が立設された地帯であり、好ましくは海抜0メートル以上300メートル未満、より好ましくは海抜0メートル以上100メートル以下の低地である。第2標高地帯とは、複層ガラス10が設置される現場であり、好ましくは海抜1000メートル以上1500メートル以下の高所である。第3標高地帯とは、第1標高地帯と第2標高地帯との間の高さの地帯であって、好ましくは海抜300メートル以上1000メートル未満、より好ましくは海抜500メートル以上750メートル以下の地帯である。
実施形態の複層ガラス10の製造方法では、製造工場(第1標高地帯)にて中空層16の圧力を減圧調整し、2枚のガラス板12、12をそれぞれ第3撓み量(図2で「−β」)であらかじめ撓ませる減圧工程を備えている。この減圧工程において、第3標高地帯における複層ガラス10Cの2枚のガラス板12、12の撓み量がゼロ(図2で「0」)となるように、第3撓み量(図2で「−β」)が設定されている。
ここで、ガラス板12の撓み量について定義する。撓み量がゼロであるフラットな2枚のガラス板12、12のガラス間隔を基準間隔とし、基準間隔からガラス間隔が広がる方向の撓み量を「+撓み量」と定義し、基準間隔からガラス間隔が狭くなる方向の撓み量を「−撓み量」と定義する。そうすると、減圧工程で設定する第3撓み量は、複層ガラス10Aの如く「−撓み量β」であり、これによって第3標高地帯における複層ガラス10Cの2枚のガラス板12、12の撓み量がゼロとなる。
なお、第3撓み量である「−撓み量β」は、第3標高地帯を基準に設定しているが、第1標高地帯と第2標高地帯との間の任意の標高地帯を基準に設定してもよい。しかしながら、外気圧の変化に起因するガラス板12の撓み量を効果的に抑制するためには、第3標高地帯を基準に第3撓み量である「−撓み量β」を設定することが好ましい。
第1標高地帯で減圧工程を経た複層ガラス10のガラス板12、12は、図2及び図3の複層ガラス10Aの如く、第3撓み量である「−撓み量β」で撓んでいる。この複層ガラス10Aを第1標高地帯から第2標高地帯に移送していくと、2枚のガラス板12、12は「−撓み量β」で撓んだ状態から、気圧の変化により撓み量がゼロへと変形していく。そして、第3標高地帯を通過すると「+撓み量」で撓みはじめ、第2標高地帯において、2枚のガラス板12、12は、複層ガラス10Bの如く、第2撓み量である「+撓み量α」で撓む。この「+撓み量α」は、減圧工程を経ることなく製造された複層ガラスにおける第2標高地帯での2枚のガラス板の第1撓み量である「+撓み量」(以下、「+撓み量γ」と言う。)よりも小さい。つまり、第2撓み量である「+撓み量α」は、第1撓み量である「+撓み量γ」から第3撓み量である「−撓み量β」を減算した分だけ小さくなる。なお、この減算は絶対値同士の減算とする。これにより、第1標高地帯から第2標高地帯に複層ガラス10を移送したときに生じる、外気圧の変化に起因するガラス板12の撓み量を抑制することができる。この効果に基づき、第2標高地帯での複層ガラス10Aのガラス板12、一次シール材18及び二次シール材20の破損を防止することができる。
一方、図7(A)で示した従来の複層ガラス1は、第1標高地帯にて第1撓み量である「+撓み量γ」を相殺する分の「−撓み量γ」だけ、つまり第1撓み量と同じだけ、ガラス板3があらかじめ撓まされるので、ガラス板3、一次シール材4及び二次シール材5にかかる負荷が非常に大きくなる。これに対して、実施形態では、第1標高地帯での「−撓み量β」は、「−撓み量γ」よりも小さいので、ガラス板12、一次シール材18及び二次シール材20にかかる負荷は小さくなる。よって、第1標高地帯にて複層ガラス10Aのガラス板12、一次シール材18及び二次シール材20が破損することを防止することができる。
また、実施形態の複層ガラス10の製造方法は、一次シール材18と二次シール材20で封止された中空層16を外気に開放することなく、複層ガラス10を第2標高地帯で設置することができるので、中空層16に封入された断熱性ガスの漏出を防止することがでる。
図4は、実施形態に係る減圧工程を含む複層ガラス10の製造方法の一例を示したフローチャートである。また、図5(A)〜(D)は、図4のフローチャートに対応した製造方法の模式図である。図5には、ステンレス製でL字形状の吸引管24が示されているが、吸引管24の材質及び形状はこれに限定されるものではない。
図4及び図5(A)によれば、まず、吸引管24の一端24Aを貫通させるための貫通孔26をスペーサ14の所定位置に形成する(S(Step)10)。次に、スペーサ14を2枚のガラス板12、12に対して組み立てる(S12)。次に、スペーサ14を一次シール材18(図5(A)では不図示)によって2枚のガラス板12、12に接着する(S14)。次に、図5(B)に示すように、スペーサ14の貫通孔26に吸引管24の一端24Aを貫通配置する(S16)。次に、前述の如くコーナーキーの貫通孔から断熱性ガスを中空層16に注入する(S18)。また、断熱性ガスの注入は、吸引管24から行ってもよい。その場合、断熱性ガスの注入前に、貫通孔26と吸引管24との間の隙間をパテ(putty)等の封止材によって封止することが好ましい。次に、2枚のガラス板12、12の間の端縁部の凹部13に二次シール材20を封着する(S20)。このとき、吸引管24の他端24Bは、二次シール材20から露出されている。すなわち、吸引管24が、二次シール材20及びスペーサ14に貫通配置された形態となる。そして、吸引管24の他端24Bが配置された複層ガラス10の辺を除く3辺に不図示のグレージングチャネルを嵌合する。この後、一次シール材18及び二次シール材20が硬化するまで複層ガラス10を養生する(S22)。この養生期間は一例として1日(1day)である。
一次シール材18及び二次シール材20が硬化すると、図5(C)に示すように、吸引管24の他端24Bに吸引手段であるポンプ28を接続し、ポンプ28を駆動して中空層16の断熱性ガスを、吸引管24を介して吸引する(S24:第1減圧工程)。
この減圧時にガラス板12は、基準間隔からガラス間隔が狭くなる方向に撓みはじめ、その撓み量を撓み量測定手段によって測定する。そして、測定された撓み量が第3撓み量である「−撓み量β」に到達すると、図5(D)に示すように、ポンプ28から吸引管24を切り離し、吸引管24の管路のうち他端24Bの開口部をキャップ30によって封止し、中空層16の圧力を減圧で維持する(S26:第2減圧工程)。なお、撓み量測定手段としては、EDTM社製ガラス板厚計(型番:MG1500)を使用することができる。キャップ30には、ブチル系等の複層ガラスの封止剤として使用される材料が用いられる。
この後、吸引管24のうち複層ガラス10から露出している部分を複層ガラス10(複層ガラス10Aと等価)に固定し(S28)、その部分の辺に残りのグレージングチャネルを嵌合する。以上により、実施形態の複層ガラス10が第1標高地帯の工場で製造される。この後、複層ガラス10は梱包されて、第2標高地帯の現場に出荷される(S30)。
次に、第3撓み量である「−撓み量β」の実測値例について説明する。
図6(A)で示した複層ガラスは、厚さ3mmの2枚のフロートガラス(FL3)を使用し、2枚のフロートガラスの撓み量がゼロである場合の中空層の厚さが16mm(A16)である複層ガラスを示している。また、図6(A)の複層ガラスは、高さ方向であるH方向の辺の長さが500mm、1000mm、1500mm、幅方向であるW方向の辺の長さが500mm、1000mmである6種類のサイズにおける「−撓み量β」×2の実測値がそれぞれ示されている。すなわち、2枚のフロートガラスの撓み量を合算した実測値が示されている。更に、製造工場が存在する第1標高地帯の海抜は67メートルであり、第3標高地帯の海抜は665メートルである。つまり、「−撓み量β」×2の値は、海抜665メートルの地帯において2枚のガラス板の撓み量をゼロにするために設定された実測値である。図6(A)の複層ガラスにおいては、「−撓み量β」×2の値を1.80mm〜2.16mmに設定することにより、海抜665メートルの地帯において撓み量をゼロにすることができた。
図6(B)で示した複層ガラスは、厚さ4mmの型板ガラス(F4)と厚さ3mmのフロートガラス(FL3)を使用し、型板ガラスとフロートガラスの撓み量がゼロである場合の中空層の厚さが15mm(A15)である複層ガラスを示している。また、図6(B)の複層ガラスは、H方向の辺の長さが500mm、1000mm、1500mm、W方向の辺の長さが500mm、1000mmである6種類のサイズにおける「−撓み量β」×2の実測値がそれぞれ示されている。更に、製造工場が存在する第1標高地帯の海抜は67メートルであり、第3標高地帯の海抜は665メートルである。つまり、「−撓み量β」×2の値は、海抜665メートルの地帯において2枚のガラス板の撓み量をゼロにするために設定された実測値である。図6(B)の複層ガラスにおいては、「−撓み量β」×2の値を1.71mm〜2.07mmに設定することにより、海抜665メートルの地帯において撓み量をゼロにすることができた。
図6(C)で示した複層ガラスは、厚さ7mmの網入り透明ガラス(PHW)と厚さ3mmのフロートガラス(FL3)を使用し、網入り透明ガラスとフロートガラスの撓み量がゼロである場合の中空層の厚さが12mm(A12)である複層ガラスを示している。また、図6(C)の複層ガラスは、H方向の辺の長さが500mm、1000mm、1500mm、W方向の辺の長さが500mm、1000mmである6種類のサイズにおける「−撓み量β」×2の実測値がそれぞれ示されている。更に、製造工場が存在する第1標高地帯の海抜は67メートルであり、第3標高地帯の海抜は665メートルである。つまり、「−撓み量β」×2の値は、海抜665メートルの地帯において2枚のガラス板の撓み量をゼロにするために設定された実測値である。図6(C)の複層ガラスにおいては、「−撓み量β」×2の値を1.26mm〜1.53mmに設定することにより、海抜665メートルの地帯において撓み量をゼロにすることができた。
〔産業上の利用可能性〕
以上、本発明の実施形態を図面により詳述してきたが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。例えば、実施形態では、低所(工場)から高所(現場)に複層ガラスを移送した場合におけるガラス板12の撓み量を抑制する点について説明したが、高所(工場)から低所(現場)に複層ガラスを移送した場合におけるガラス板の撓み量を抑制することにも応用することができる。
10…複層ガラス10、12…ガラス板、13…凹部、14…スペーサ、16…中空層、18…一次シール材、20…二次シール材、22…乾燥材、24…吸引管、26…貫通孔、28…ポンプ、30…キャップ

Claims (5)

  1. 第1標高地帯において、少なくとも2枚のガラス板をスペーサによって隔置することにより中空層を介して積層した後、前記2枚のガラス板の端縁部をシール材で接着することにより前記中空層を密閉する複層ガラスの製造方法であって、
    前記第1標高地帯にて前記中空層の圧力を減圧調整する減圧工程を有し、
    前記第1標高地帯よりも標高が高く前記複層ガラスが設置される第2標高地帯であって、前記減圧工程を経ずに製造された複層ガラスの前記第2標高地帯における前記2枚のガラス板の撓み量を第1撓み量としたときに、
    前記第2標高地帯における前記2枚のガラス板の撓み量が、前記第1撓み量よりも小さい第2撓み量となるように、前記減圧工程において、前記2枚のガラス板を第3撓み量で撓ませる、複層ガラスの製造方法。
  2. 前記第1標高地帯と前記第2標高地帯との間の高さの第3標高地帯において、前記2枚のガラス板の撓み量がゼロとなるように、前記第3撓み量を設定する、請求項1に記載の複層ガラスの製造方法。
  3. 前記第1標高地帯は、海抜0メートル以上300メートル未満であり、
    前記第2標高地帯は、海抜1000メートル以上1500メートル以下であり、
    前記第3標高地帯は、海抜300メートル以上1000メートル未満である、
    請求項2に記載の複層ガラスの製造方法。
  4. 前記中空層の圧力の減圧調整は、前記シール材の硬化後に行う、請求項1から3のいずれか1項に記載の複層ガラスの製造方法。
  5. 前記中空層の圧力の減圧調整は、前記シール材及び前記スペーサに吸引管を貫通配置し、前記吸引管に吸引手段を接続し、前記吸引手段を駆動して前記中空層の空気を、前記吸引管を介して吸引する第1減圧工程と、
    前記第1減圧工程にて変化する前記2枚のガラス板の撓み量を撓み量測定手段によって測定し、測定された撓み量が前記第3撓み量に到達すると前記吸引管の管路を封止し、前記中空層の圧力を減圧で維持する第2減圧工程と、
    を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の複層ガラスの製造方法。
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