JP2018010188A - 波長変換部材の製造方法及び波長変換部材群 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望とする色度の波長変換部材を精度良く得ることを可能とする、波長変換部材の製造方法を提供する。
【解決手段】蛍光体粒子3を含む波長変換部材1の製造方法であって、蛍光体粒子を含む板状母材における色度と厚みとの相関関係を求める工程と、色度と厚みとの相関関係をもとに、得られる波長変換部材1の目標色度に対応する目標厚みを定め、該目標厚みまで板状母材を研磨する工程と、を備えることを特徴としている。
【選択図】図1
【解決手段】蛍光体粒子3を含む波長変換部材1の製造方法であって、蛍光体粒子を含む板状母材における色度と厚みとの相関関係を求める工程と、色度と厚みとの相関関係をもとに、得られる波長変換部材1の目標色度に対応する目標厚みを定め、該目標厚みまで板状母材を研磨する工程と、を備えることを特徴としている。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)やレーザーダイオード(LD:Laser Diode)等の発する光の波長を別の波長に変換する波長変換部材の製造方法及び波長変換部材群に関する。
近年、蛍光ランプや白熱灯に変わる次世代の光源として、LEDやLDを用いた発光デバイス等に対する注目が高まってきている。そのような次世代光源の一例として、青色光を出射するLEDと、LEDからの光の一部を吸収して黄色光に変換する波長変換部材とを組み合わせた発光デバイスが開示されている。この発光デバイスは、LEDから出射された青色光と、波長変換部材から出射された黄色光との合成光である白色光を発する。特許文献1には、波長変換部材の一例として、ガラスマトリックス中に蛍光体粉末を分散させた波長変換部材が提案されている。
特許文献1のような波長変換部材は、例えばガラスマトリックス中に蛍光体粉末が分散されてなるガラス母材を、所定の厚みに加工することにより作製されている。しかしながら、このような方法で得られた波長変換部材においては、ロット間における発光色の色ばらつき(色度のばらつき)が生じることがあった。そのため、所望とする色度の波長変換部材を精度良く得ることができない場合があった。
本発明の目的は、所望とする色度の波長変換部材を精度良く得ることを可能とする、波長変換部材の製造方法及び波長変換部材群を提供することにある。
本発明に係る波長変換部材の製造方法は、蛍光体粒子を含む波長変換部材の製造方法であって、蛍光体粒子を含む板状母材における色度と厚みとの相関関係を求める工程と、前記色度と厚みとの相関関係をもとに、得られる波長変換部材の目標色度に対応する目標厚みを定め、該目標厚みまで前記板状母材を研磨する工程と、を備えることを特徴としている。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、前記板状母材を研磨し、該研磨した板状母材の色度及び厚みを測定することにより、前記色度と厚みとの相関関係を求める。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、前記目標色度より色度が高い状態で前記板状母材を研磨し、該研磨した板状母材の色度及び厚みを測定することにより、前記色度と厚みとの相関関係を求める。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、前記色度と厚みとの相関関係を求めた後、前記目標厚みまで前記板状母材をさらに研磨する。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、前記色度と厚みとの相関関係を求める工程において、鏡面研磨により前記板状母材を研磨する。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、前記板状母材が、ガラスマトリックスと、前記ガラスマトリックス中に配された蛍光体粒子とを含む。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、前記板状母材が互いに対向し合っている第1の主面及び第2の主面を有し、前記第1の主面から前記第2の主面に向かって前記蛍光体粒子が多くなっている。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、前記第2の主面を研磨した後、前記第1の主面を研磨する。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、前記第1の主面及び前記第2の主面を同時に研磨する。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、同じ母材から複数枚の前記板状母材を切り出す。同じロットの母材から複数枚の前記板状母材を切り出してもよい。
本発明に係る波長変換部材の製造方法では、好ましくは、製造された複数の波長変換部材の色度ばらつきが±0.01以内である。
本発明に係る波長変換部材群は、複数の波長変換部材から構成される波長変換部材群であって、前記複数の波長変換部材の色度ばらつきが±0.01以内である。
本発明に係る波長変換部材群は、好ましくは、10枚以上の波長変換部材から構成される。
本発明によれば、所望とする色度の波長変換部材を精度良く得ることを可能とする、波長変換部材の製造方法を提供することができる。
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
(波長変換部材)
図1は、本発明の一実施形態に係る波長変換部材の製造方法で製造される波長変換部材を示す模式的断面図である。図1に示すように、波長変換部材1は、例えばガラスマトリックス2と、蛍光体粒子3とを含む、蛍光体ガラスからなる。蛍光体粒子3は、ガラスマトリックス2中に配されている。より具体的に、蛍光体粒子3は、ガラスマトリックス2中に分散されている。波長変換部材1は例えば矩形の板状である。
図1は、本発明の一実施形態に係る波長変換部材の製造方法で製造される波長変換部材を示す模式的断面図である。図1に示すように、波長変換部材1は、例えばガラスマトリックス2と、蛍光体粒子3とを含む、蛍光体ガラスからなる。蛍光体粒子3は、ガラスマトリックス2中に配されている。より具体的に、蛍光体粒子3は、ガラスマトリックス2中に分散されている。波長変換部材1は例えば矩形の板状である。
ガラスマトリックス2は、無機蛍光体等の蛍光体粒子3の分散媒として用いることができるものであれば特に限定されない。例えば、ホウ珪酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、スズリン酸塩系ガラス、ビスマス酸塩系ガラス、テルライト系ガラスなどを用いることができる。ホウ珪酸塩系ガラスとしては、質量%で、SiO2 30〜85%、Al2O3 0〜30%、B2O3 0〜50%、Li2O+Na2O+K2O 0〜10%、及び、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜50%を含有するものが挙げられる。スズリン酸塩系ガラスとしては、モル%で、SnO 30〜90%、P2O5 1〜70%を含有するものが挙げられる。テルライト系ガラスとしては、モル%で、TeO2 50%以上、ZnO 0〜45%、RO(Rは、Ca、Sr及びBaから選択される少なくとも1種)0〜50%、及び、La2O3+Gd2O3+Y2O3 0〜50%を含有するものが挙げられる。
ガラスマトリックス2の軟化点は、250℃〜1000℃であることが好ましく、300℃〜950℃であることがより好ましく、500℃〜900℃の範囲内であることがさらに好ましい。ガラスマトリックス2の軟化点が低すぎると、波長変換部材1の機械的強度や化学的耐久性が低下する場合がある。また、ガラスマトリックス2自体の耐熱性が低いため、蛍光体粒子3から発生する熱により軟化変形するおそれがある。一方、ガラスマトリックス2の軟化点が高すぎると、製造時に焼成工程が含まれる場合、蛍光体粒子3が劣化して、波長変換部材1の発光強度が低下する場合がある。なお、波長変換部材1の化学的安定性及び機械的強度をより一層高める観点からは、ガラスマトリックス2の軟化点が、好ましくは500℃以上、600℃以上、700℃以上、800℃以上、特に850℃以上であることが好ましい。そのようなガラスマトリックス2を構成するガラスとしては、例えばホウ珪酸塩系ガラスが挙げられる。ただし、ガラスマトリックス2の軟化点が高くなると、焼成温度も高くなり、結果として製造コストが高くなる傾向がある。よって、波長変換部材1をより一層安価に製造する観点からは、ガラスマトリックス2の軟化点が、好ましくは550℃以下、530℃以下、500℃以下、480℃以下、特に460℃以下であることが好ましい。そのようなガラスマトリックス2を構成するガラスとしては、スズリン酸塩系ガラス、ビスマス酸塩系ガラス、テルライト系ガラスが挙げられる。
蛍光体粒子3は、励起光の入射により蛍光を出射するものであれば、特に限定されるものではない。蛍光体粒子3の具体例としては、例えば、酸化物蛍光体、窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、塩化物蛍光体、酸塩化物蛍光体、硫化物蛍光体、酸硫化物蛍光体、ハロゲン化物蛍光体、カルコゲン化物蛍光体、アルミン酸塩蛍光体、ハロリン酸塩化物蛍光体及びガーネット系化合物蛍光体から選ばれた1種以上等が挙げられる。励起光として青色光を用いる場合、例えば、緑色光、黄色光または赤色光を蛍光として出射する蛍光体を用いることができる。
蛍光体粒子3の平均粒子径は、1μm〜50μmであることが好ましく、5μm〜25μmであることがより好ましい。蛍光体粒子3の平均粒子径が小さすぎると、発光強度が低下する場合がある。一方、蛍光体粒子3の平均粒子径が大きすぎると、発光色が不均一になる場合がある。
波長変換部材1中での蛍光体粒子3の含有量は、好ましくは1体積%以上、1.5体積%以上、特に2体積%以上であることが好ましく、好ましくは70体積%以下、50体積%以下、特に30体積%以下であることが好ましい。蛍光体粒子3の含有量が少なすぎると、所望の発光色を得るために波長変換部材1の厚みを厚くする必要があり、その結果、波長変換部材1の内部散乱が増加することで、光取り出し効率が低下する場合がある。一方、蛍光体粒子3の含有量が多すぎると、所望の発光色を得るために波長変換部材1の厚みを薄くする必要があるため、波長変換部材1の機械的強度が低下する場合がある。
波長変換部材1の厚みは、好ましくは0.01mm以上、0.03mm以上、0.05mm以上、0.075mm以上、特に0.1mm以上であることが好ましく、好ましくは1mm以下、0.5mm以下、0.35mm以下、0.3mm以下、特に0.25mm以下であることが好ましい。波長変換部材1の厚みが厚すぎると、波長変換部材1における光の散乱や吸収が大きくなりすぎ、蛍光の出射効率が低くなってしまう場合がある。波長変換部材1の厚みが薄すぎると、十分な発光強度が得られにくくなる場合がある。また、波長変換部材1の機械的強度が不十分になる場合がある。
なお、波長変換部材1は蛍光体ガラスからなるもの以外にも、YAGセラミックス等のセラミックスからなるものや、樹脂中に蛍光体粒子が分散したものであってもよい。
以下、波長変換部材1の製造方法の一例について説明する。
(波長変換部材の製造方法)
波長変換部材1の製造方法では、まず、蛍光体粒子を含む板状母材における色度と厚みとの相関関係を求める(第1工程)。次に、求めた色度と厚みとの相関関係をもとに、得られる波長変換部材の目標色度に対応する目標厚みを定め、該目標厚みまで板状母材を研磨し、それによって波長変換部材1を得る(第2工程)。
波長変換部材1の製造方法では、まず、蛍光体粒子を含む板状母材における色度と厚みとの相関関係を求める(第1工程)。次に、求めた色度と厚みとの相関関係をもとに、得られる波長変換部材の目標色度に対応する目標厚みを定め、該目標厚みまで板状母材を研磨し、それによって波長変換部材1を得る(第2工程)。
以下、第1工程及び第2工程について、さらに詳細に説明する。
第1工程;
第1工程では、例えば蛍光体粒子を含む板状母材を研磨し、該研磨した板状母材の色度及び厚みを測定し、測定した板状母材の色度及び厚みをもとに、板状母材における色度と厚みとの相関関係を求める。具体的には、研磨により板状母材の厚みを変化させて各厚みにおける色度を測定し、各厚みにおける色度をプロットすることにより、例えば図2のグラフに示されるような色度と厚みとの相関関係を求めることができる。なお、グラフを作成するためのプロット数は2点でもよいが、色度と厚みとの相関関係をより一層精度良く得る観点から3点以上であることが好ましい。
第1工程では、例えば蛍光体粒子を含む板状母材を研磨し、該研磨した板状母材の色度及び厚みを測定し、測定した板状母材の色度及び厚みをもとに、板状母材における色度と厚みとの相関関係を求める。具体的には、研磨により板状母材の厚みを変化させて各厚みにおける色度を測定し、各厚みにおける色度をプロットすることにより、例えば図2のグラフに示されるような色度と厚みとの相関関係を求めることができる。なお、グラフを作成するためのプロット数は2点でもよいが、色度と厚みとの相関関係をより一層精度良く得る観点から3点以上であることが好ましい。
板状母材の色度は、使用する光源からの励起光を板状母材の一方側主面から照射し、板状母材の他方側主面から出射された光を、色度計で測定することにより得ることができる。
板状母材の厚みを変化させる際の研磨方法としては、特に限定されず、ラップ研磨や、鏡面研磨により行うことができる。ラップ研磨は、鏡面研磨より研磨速度が速いという利点がある。一方、鏡面研磨は、ラップ研磨より研磨面精度を高めることが可能である。色度と厚みとの相関関係をより一層精度良く得る観点からは、最終製品の仕上げ面と同等の表面状態(表面粗さ)となる研磨方法を採用することが好ましい。例えば、最終製品の仕上げを鏡面研磨により行う場合は、板状母材の厚みを変化させる際の研磨方法も鏡面研磨を採用することが好ましい。
また、第1工程における色度と厚みとの相関関係は、波長変換部材1を得るための板状母材を、目標色度より色度が高い状態で研磨し、該研磨した板状母材の色度及び厚みを測定することにより、厚みと色度との相関関係を得ることが好ましい。このようにすれば、後の第2工程で、同じ板状母材をさらに研磨することにより、目標色度を有する波長変換部材1を得ることができる。もっとも、波長変換部材1を得るための板状母材とは別の板状母材を用いることにより、色度と厚みとの相関関係を求めてもよい。この際、相関関係を求めるための板状母材と、波長変換部材1を得るための板状母材とは、同じ母材から切り出されたものであることが望ましい。
第2工程;
第2工程では、第1工程で求めた色度と厚みとの相関関係をもとに、得られる波長変換部材の目標色度に対応する目標厚みを定め、該目標厚みまで板状母材を研磨する。それによって、波長変換部材1を得る。
第2工程では、第1工程で求めた色度と厚みとの相関関係をもとに、得られる波長変換部材の目標色度に対応する目標厚みを定め、該目標厚みまで板状母材を研磨する。それによって、波長変換部材1を得る。
目標厚みまで板状母材を研磨する際の研磨方法としても、特に限定されず、ラップ研磨や、鏡面研磨により行うことができる。もっとも、目標色度に対応する目標厚みよりも少し厚いところまでラップ研磨により研磨し、さらに鏡面研磨により目標色度に対応する目標厚みまで研磨することが好ましい。この場合、より一層容易に波長変換部材1を得ることができ、しかもより一層精度よく波長変換部材1を得ることができる。
上記のように、本実施形態の製造方法では、予め求めた色度と厚みとの相関関係をもとに、得られる波長変換部材1の目標色度に対応する目標厚みを定め、該目標厚みまで板状母材を研磨する。そのため、本実施形態の製造方法では、ロット間における発光色の色ばらつき(色度のばらつき)が生じ難い。よって、本実施形態の製造方法では、所望とする色度の波長変換部材1を精度良く得ることができる。例えば、同じ母材から複数の板状部材を切り出し、各板状母材を研磨して波長変換部材1を製造した場合、製造された複数(例えば任意の10枚)の波長変換部材(波長変換部材群)の色度ばらつきが±0.01以内であることが好ましい。
なお、板状母材としては、例えば、図3に示すように、ガラスマトリックス12と、該ガラスマトリックス12中に配された蛍光体粒子13とを含む、蛍光体ガラスからなる板状母材11を用いることができる。より具体的に、本実施形態の板状母材11では、蛍光体粒子13が、ガラスマトリックス12中に分散されている。なお、ガラスマトリックス12及び蛍光体粒子13は、上述の波長変換部材1の欄で説明したガラスマトリックス2及び蛍光体粒子3と、それぞれ同じものを使用することができる。板状母材11の平面形状は、波長変換部材1と同様、例えば矩形であることが好ましい。
蛍光体ガラスからなる板状母材11は、ガラスマトリックス12となるガラス粒子と、蛍光体粒子13と、バインダー樹脂や溶剤等の有機成分とを含むスラリーを用いて作製することができる。例えば、上記スラリーを、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルム上にドクターブレード法等により塗布し、加熱乾燥することにより、グリーンシートを作製し、このグリーンシートを焼成することによって形成することができる。あるいは、上記スラリーを、基材上に塗布して膜を形成し、得られた膜を乾燥・焼成することによっても形成することができる。また、蛍光体ガラスからなる板状母材11は、ガラスマトリックス12となるガラス粒子と、蛍光体粒子13とを含有する混合粉末の圧粉体を焼成することによっても作製することができる。
上記の各製造方法において、焼成温度は、ガラス粒子の軟化点±150℃以内であることが好ましく、ガラス粒子の軟化点±100℃以内であることがより好ましい。焼成温度が低すぎると、ガラス粒子が軟化流動せず、緻密な焼結体が得られない場合がある。一方、焼成温度が高すぎると、蛍光体粒子13がガラス中に溶出して発光強度が低下したり、蛍光体成分がガラス中に拡散してガラスが着色して発光強度が低下したりする場合がある。また、焼成は減圧雰囲気中で行うことが好ましい。具体的には、焼成中の雰囲気は1.013×105Pa未満であることが好ましく、1000Pa以下であることがより好ましく、400Pa以下であることがさらに好ましい。それにより、板状母材11中に残存する気泡の量を少なくすることができる。その結果、得られる波長変換部材における散乱因子を低減することができ、発光効率を向上させることができる。
なお、板状母材11は蛍光体ガラスからなるもの以外にも、YAGセラミックス等のセラミックスからなるものや、樹脂中に蛍光体粒子が分散したものであってもよい。
図3に示すように、本実施形態の板状母材11では、第1の主面14から第2の主面15に向かって、蛍光体粒子13がガラスマトリックス12中に均一に分散されている。このように、蛍光体粒子13がガラスマトリックス12中に均一に分散されている場合、所望の色度の波長変換部材1をより一層精度良く得ることができる。
もっとも、本発明においては、図4に変形例で示す板状母材21のように、第1の主面24から第2の主面25に向かって、ガラスマトリックス22中の蛍光体粒子23が多くなるように分散されていてもよい。その場合においても、第1の主面24を研磨した際の厚みと色度の相関関係と、第2の主面25を研磨した際の厚みと色度の相関関係を求めて、各主面の目標色度に対する研磨量を設定することで、該目標厚みまで板状母材21を研磨することにより波長変換部材1を得ることができる。
この場合、板状母材21の色度に応じて、研磨する面を選択することが好ましい。具体的には、板状母材21の色度と目標色度が近い場合は、蛍光体粒子23の濃度が低い第1の主面24を研磨することが好ましい。このようにすれば、色度の微調整が可能となるため、目標色度を有する波長変換部材1をより一層精度良く得ることが可能となる。一方、板状母材21の色度と目標色度が離れている場合は、蛍光体粒子23の濃度が高い第2の主面25を研磨することが好ましい。このようにすれば、目標色度を有する波長変換部材1を得るための研磨量を少なくすることができるため、製造効率が向上しやすくなる。例えば、まず蛍光体粒子23の濃度が高い第2の主面25から研磨し始め、板状母材21の色度と目標色度に近づいてきたら蛍光体粒子23の濃度が低い第1の主面24を研磨してもよい。あるいは、第1の主面24と第2の主面25を同時に研磨してもよい。このようにすれば、目標色度を有する波長変換部材1をより一層精度良くかつより一層効率良く製造することが可能となる。
板状母材11,21の厚みとしては、好ましくは0.01mm以上、0.03mm以上、0.05mm以上、0.075mm以上、特に0.1mm以上であることが好ましく、好ましくは1mm以下、0.5mm以下、0.35mm以下、0.3mm以下、特に0.25mm以下であることが好ましい。板状母材11,21の厚みが上記範囲内にある場合、より一層容易に波長変換部材1を得ることができる。
(実施例)
表1に示す各組成を有するガラス粉末(平均粒子径D50:2μm)にYAG蛍光体粉末を混合して混合粉末を得た。YAG蛍光体粉末の含有量は混合粉末中に8.3体積%とした。混合粉末を金型で加圧成型して14mm×14mm×40mmの予備成型体を作製した。予備成型体を表1に記載の温度で焼成することにより母材を作製した。母材から12mm×12mm×0.3mmの10枚の板状母材を切り出した。
表1に示す各組成を有するガラス粉末(平均粒子径D50:2μm)にYAG蛍光体粉末を混合して混合粉末を得た。YAG蛍光体粉末の含有量は混合粉末中に8.3体積%とした。混合粉末を金型で加圧成型して14mm×14mm×40mmの予備成型体を作製した。予備成型体を表1に記載の温度で焼成することにより母材を作製した。母材から12mm×12mm×0.3mmの10枚の板状母材を切り出した。
各板状母材を両面研磨機を用いてラップ、ポリッシュ研磨することにより厚みを変化させながら、各厚みにおける色度を測定し、各々の測定値から板状母材における色度と厚みの相関関係を求めた。色度は次のように求めた。励起波長450nmの光源下に波長変換部材を設置し、波長変換部材の下面から発せられる光を積分球内部に取り込んだ後、標準光源によって校正された分光器へ導光し、光のエネルギー分布スペクトルを測定した。次に、CIE 1931 2−deg,x(_)、y(_)、z(_)等色関数から上記スペクトルを積分し、三刺激値XYZを求めた。この三刺激値XYZより、色度x=X/(X+Y+Z)を算出した。得られた相関関係をもとに、目標色度に対応する厚みまで板状母材を研磨した。これにより、約0.2mmの厚みを有する10枚の波長変換部材を得た。得られた各波長変換部材について色度を測定し、色度ばらつきを算出した。結果を表1に示す。
(比較例)
実施例と同様にして作製した10枚の板状母材を、色度と厚みの相関関係を求めずに、全て所定の厚み0.2mmとなるまで研磨したこと以外は、実施例と同様にして波長変換部材を作製した。得られた各波長変換部材について色度を測定し、色度ばらつきを算出した。結果を表1に示す。
実施例と同様にして作製した10枚の板状母材を、色度と厚みの相関関係を求めずに、全て所定の厚み0.2mmとなるまで研磨したこと以外は、実施例と同様にして波長変換部材を作製した。得られた各波長変換部材について色度を測定し、色度ばらつきを算出した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例で得られた波長変換部材群の色度ばらつきは±0.004以内であり、比較例より絶対値が小さかった。
1…波長変換部材
11,21…板状母材
2,12,22…ガラスマトリックス
3,13,23……蛍光体粒子
14,24……第1の主面
15,25……第2の主面
11,21…板状母材
2,12,22…ガラスマトリックス
3,13,23……蛍光体粒子
14,24……第1の主面
15,25……第2の主面
Claims (13)
- 蛍光体粒子を含む波長変換部材の製造方法であって、
蛍光体粒子を含む板状母材における色度と厚みとの相関関係を求める工程と、
前記色度と厚みとの相関関係をもとに、得られる波長変換部材の目標色度に対応する目標厚みを定め、該目標厚みまで前記板状母材を研磨する工程と、
を備える、波長変換部材の製造方法。 - 前記板状母材を研磨し、該研磨した板状母材の色度及び厚みを測定することにより、前記色度と厚みとの相関関係を求める、請求項1に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記目標色度より色度が高い状態で前記板状母材を研磨し、該研磨した板状母材の色度及び厚みを測定することにより、前記色度と厚みとの相関関係を求める、請求項2に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記色度と厚みとの相関関係を求めた後、前記目標厚みまで前記板状母材をさらに研磨する、請求項3に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記色度と厚みとの相関関係を求める工程において、鏡面研磨により前記板状母材を研磨する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記板状母材が、ガラスマトリックスと、前記ガラスマトリックス中に配された蛍光体粒子とを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記板状母材が互いに対向し合っている第1の主面及び第2の主面を有し、前記第1の主面から前記第2の主面に向かって前記蛍光体粒子が多くなっている、請求項6に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記第2の主面を研磨した後、前記第1の主面を研磨する、請求項7に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記第1の主面及び前記第2の主面を同時に研磨する、請求項7に記載の波長変換部材の製造方法。
- 同じ母材から複数枚の前記板状母材を切り出す、請求項1〜9のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
- 製造された複数の波長変換部材の色度ばらつきが±0.01以内である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
- 複数の波長変換部材から構成される波長変換部材群であって、前記複数の波長変換部材の色度ばらつきが±0.01以内である、波長変換部材群。
- 10枚以上の波長変換部材から構成される、請求項12に記載の波長変換部材群。
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