JP2018004804A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
Description
静電潜像現像用トナーが、トナーコア及びシェル層を備えるトナー粒子を、複数含む。トナーコアは、ポリエステル樹脂を含有する。シェル層は、ガラス転移点50℃以上100℃以下の樹脂粒子の集合体から主に構成される樹脂膜を含む。樹脂膜が2種以上の樹脂粒子を含む場合には、それら樹脂粒子のうち、50質量%以上の樹脂粒子が、ガラス転移点50℃以上100℃以下の樹脂粒子(以下、耐熱粒子と記載する)である。耐熱粒子は、アルコール性水酸基を有する繰返し単位を0.5質量%以上20質量%以下の割合で含む樹脂から実質的に構成される。遠心法付着力測定によるトナー残留率50個数%時の平均付着力は、0.1nN以上40nN以下である。トナー投入量1gかつ加振周波数120Hzの条件での加振移送式流動性測定における、移送量300mgから移送量600mgまでの平均移送速度は、5.0mg/秒以上10mg/秒以下である。また、外添剤がない状態のトナーを、濃度5質量%RuO4(四酸化ルテニウム)水溶液の蒸気中に20分間暴露した場合に、トナー母粒子(外添剤がない状態のトナー粒子)の表面領域のうち50%以上70%以下の領域が、Ruで染色される。
文献A:甲本忠史、ゴム協会誌、1995年、第68巻、第12号
熱可塑性樹脂の好適な例としては、スチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂(より具体的には、アクリル酸エステル重合体又はメタクリル酸エステル重合体等)、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、N−ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、又はウレタン樹脂が挙げられる。また、これら各樹脂の共重合体、すなわち上記樹脂中に任意の繰返し単位が導入された共重合体(より具体的には、スチレン−アクリル酸系樹脂又はスチレン−ブタジエン系樹脂等)を使用してもよい。
(結着樹脂)
トナーコアでは、一般的に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。結着樹脂として複数種の樹脂を組み合わせて使用することで、結着樹脂の性質(より具体的には、水酸基価、酸価、Tg、又はTm等)を調整することができる。結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナーコアはアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基又はアミド基を有する場合には、トナーコアはカチオン性になる傾向が強くなる。トナーコアとシェル層との結合性(反応性)を高めるためには、結着樹脂の水酸基価及び酸価の少なくとも一方が10mgKOH/g以上であることが好ましい。
トナーコアは、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
トナーコアは、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーコアのアニオン性を強めるためには、アニオン性を有するワックスを用いてトナーコアを作製することが好ましい。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
トナーコアは、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナーコアは、磁性粉を含有していてもよい。磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属(より具体的には、鉄、コバルト、ニッケル、又はこれら金属の1種以上を含む合金等)、強磁性金属酸化物(より具体的には、フェライト、マグネタイト、又は二酸化クロム等)、又は強磁性化処理が施された材料(より具体的には、熱処理により強磁性が付与された炭素材料等)を好適に使用できる。1種類の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
本実施形態に係るトナーは、前述の基本構成を有する。シェル層は、耐熱粒子(ガラス転移点50℃以上100℃以下の樹脂粒子)の集合体から主に構成される樹脂膜を含む。耐熱粒子を構成する樹脂中には、アルコール性水酸基を有する1種以上の繰返し単位が含まれる。耐熱粒子を構成する樹脂中に、アルコール性水酸基を有する繰返し単位を導入するためのモノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシアルキルエステルが好ましく、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル(HPA)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、又はメタクリル酸2−ヒドロキシプロピルを好適に使用できる。
トナー母粒子の表面に、外添剤として無機粒子を付着させてもよい。例えば、トナー母粒子(詳しくは、複数のトナー母粒子を含む粉体)と外添剤(詳しくは、複数の外添剤粒子を含む粉体)とを一緒に攪拌することで、物理的な力でトナー母粒子の表面に外添剤が付着(物理的結合)する。外添剤は、例えばトナーの流動性又は取扱性を向上させるために使用される。トナー粒子からの外添剤の脱離を抑制しながら外添剤の機能を十分に発揮させるためには、外添剤の量(複数種の外添剤を使用する場合には、それら外添剤の合計量)が、トナー母粒子100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
以下、上記基本構成を有するトナーを製造する方法の一例について説明する。まず、トナーコアを準備する。続けて、液中にトナーコアとシェル材料とを入れる。均質なシェル層を形成するためには、シェル材料を含む液を攪拌するなどして、シェル材料を液に溶解又は分散させることが好ましい。続けて、液中でシェル材料を反応させて、トナーコアの表面にシェル層(硬化した樹脂層)を形成する。シェル層形成時におけるトナーコア成分(特に、結着樹脂及び離型剤)の溶解又は溶出を抑制するためには、水性媒体中でシェル層を形成することが好ましい。水性媒体は、水を主成分とする媒体(より具体的には、純水、又は水と極性媒体との混合液等)である。水性媒体は溶媒として機能してもよい。水性媒体中に溶質が溶けていてもよい。水性媒体は分散媒として機能してもよい。水性媒体中に分散質が分散していてもよい。水性媒体中の極性媒体としては、例えば、アルコール(より具体的には、メタノール又はエタノール等)を使用できる。水性媒体の沸点は約100℃である。
好適なトナーコアを容易に得るためには、凝集法又は粉砕法によりトナーコアを製造することが好ましく、粉砕法によりトナーコアを製造することがより好ましい。
イオン交換水に酸性物質(例えば、塩酸)を加えて、弱酸性(例えば、3以上5以下から選ばれるpH)の水性媒体を調製する。続けて、pHが調整された水性媒体に、トナーコアと、樹脂粒子のサスペンションとを添加する。樹脂粒子のサスペンションは、シェル材料に相当する。サスペンションに含まれる樹脂粒子は、例えば、1種以上のビニル化合物を含む単量体(例えば、スチレン、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、及び2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド)の重合体から実質的に構成される。樹脂粒子を構成する重合体のガラス転移点は50℃以上100℃以下である。サスペンションに含まれる樹脂粒子の円形度は0.75を超えていてもよい。
測定装置として、示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いた。測定装置を用いて試料の吸熱曲線を測定することにより、試料のTg(ガラス転移点)を求めた。具体的には、試料(例えば、樹脂)約10mgをアルミ皿(アルミニウム製の容器)に入れて、そのアルミ皿を測定装置の測定部にセットした。また、リファレンスとして空のアルミ皿を使用した。吸熱曲線の測定では、測定部の温度を、測定開始温度25℃から200℃まで10℃/分の速度で昇温させた(RUN1)。その後、測定部の温度を200℃から25℃まで10℃/分の速度で降温させた。続けて、測定部の温度を再び25℃から200℃まで10℃/分の速度で昇温させた(RUN2)。RUN2により、試料の吸熱曲線(縦軸:熱流(DSC信号)、横軸:温度)を得た。得られた吸熱曲線から、試料のTgを読み取った。吸熱曲線中、比熱の変化点(ベースラインの外挿線と立ち下がりラインの外挿線との交点)の温度(オンセット温度)が試料のTg(ガラス転移点)に相当する。
高化式フローテスター(株式会社島津製作所製「CFT−500D」)に試料(例えば、樹脂)をセットし、ダイス細孔径1mm、プランジャー荷重20kg/cm2、昇温速度6℃/分の条件で、1cm3の試料を溶融流出させて、試料のS字カーブ(横軸:温度、縦軸:ストローク)を求めた。続けて、得られたS字カーブから試料のTmを読み取った。S字カーブにおいて、ストロークの最大値をS1とし、低温側のベースラインのストローク値をS2とすると、S字カーブ中のストロークの値が「(S1+S2)/2」となる温度が、試料のTm(軟化点)に相当する。
測定装置として、示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いた。測定装置を用いて試料の吸熱曲線を測定することにより、試料のMp(融点)を求めた。具体的には、試料(例えば、離型剤又は樹脂)約15mgをアルミ皿(アルミニウム製の容器)に入れて、そのアルミ皿を測定装置の測定部にセットした。また、リファレンスとして空のアルミ皿を使用した。吸熱曲線の測定では、測定部の温度を、測定開始温度30℃から170℃まで10℃/分の速度で昇温させた。昇温中、試料の吸熱曲線(縦軸:熱流(DSC信号)、横軸:温度)を測定した。得られた吸熱曲線から、試料のMpを読み取った。吸熱曲線中、融解熱による最大ピーク温度が試料のMp(融点)に相当する。
(結晶性ポリエステル樹脂の合成)
温度計(熱電対)、脱水管、窒素導入管、及び攪拌装置を備えた容量5Lの4つ口フラスコ内に、1,4−ブタンジオール990g(84モル部)、1,6−ヘキサンジオール242g(11モル部)、フマル酸1480g(100モル部)、及び1,4−ベンゼンジオール2.5gを入れた。続けて、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコ内容物の温度を170℃まで昇温させて、その温度(170℃)で5時間、フラスコ内容物を反応させた。続けて、フラスコ内容物を昇温させて、温度210℃でさらに1.5時間(90分間)反応させた。続けて、減圧雰囲気(圧力8kPa)かつ温度210℃の条件で、フラスコ内容物を1時間反応させた。
温度計(熱電対)、脱水管、窒素導入管、及び攪拌装置を備えた容量5Lの4つ口フラスコ内に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物1700gと、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物650gと、n−ドデセニル無水コハク酸500gと、テレフタル酸400gと、酸化ジブチル錫4gとを入れた。続けて、温度220℃で9時間、フラスコ内容物を反応させた。続けて、減圧雰囲気(圧力8.3kPa)で、反応生成物(樹脂)のTmが所定の温度(124.8℃)になるまで、フラスコ内容物を反応させた。その結果、Tm(軟化点)124.8℃、Tg(ガラス転移点)57.2℃、酸価6mgKOH/g、水酸基価41mgKOH/g、Mw(質量平均分子量)109475、Mn(数平均分子量)3737の非結晶性ポリエステル樹脂が得られた。
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコを温度30℃のウォーターバスにセットし、フラスコ内に、イオン交換水875mLと、アニオン界面活性剤(花王株式会社製「ラテムル(登録商標)WX」、成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、固形分濃度:26質量%)75mLとを入れた。その後、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を80℃に昇温させた。続けて、80℃のフラスコ内容物に2種類の液(第1の液及び第2の液)をそれぞれ5時間かけて滴下した。
(トナーコアの作製)
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−20B」)を用いて、第1結着樹脂(前述の手順で合成した結晶性ポリエステル樹脂)20質量部と、第2結着樹脂(前述の手順で合成した非結晶性ポリエステル樹脂)80質量部と、カーボンブラック(三菱化学株式会社製「MA100」)6質量部と、離型剤(エステルワックス:日油株式会社製「ニッサンエレクトール(登録商標)WEP−9」)4質量部とを混合した。
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコをウォーターバスにセットし、フラスコ内にイオン交換水300mLを入れた。その後、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を30℃に保った。続けて、フラスコ内に希塩酸を加えて、フラスコ内容物のpHを4に調整した。続けて、フラスコ内に、シェル材料(各トナーに定められた、表1に示されるサスペンション)を、表1に示される量だけ加えた。例えば、トナーTA−1の製造では、シェル材料として、サスペンションA−1を200g、フラスコ内に添加した。
上記のようにして得られた処理前粒子の分散液を、ブフナー漏斗を用いてろ過(固液分離)して、ウェットケーキ状の処理前粒子を得た。その後、得られたウェットケーキ状の処理前粒子をイオン交換水に再分散させた。さらに、分散とろ過とを5回繰り返して、処理前粒子を洗浄した。
続けて、得られた処理前粒子を、濃度50質量%のエタノール水溶液に分散させた。これにより、処理前粒子のスラリーが得られた。続けて、連続式表面改質装置(フロイント産業株式会社製「コートマイザー(登録商標)」)を用いて、熱風温度45℃かつブロアー風量2m3/分の条件で、スラリー中の処理前粒子を乾燥させた。
続けて、流動式混合機(日本コークス工業株式会社製「FM−20C/I」)を用いて、回転速度3000rpm、ジャケット温度20℃の条件で、処理前粒子に機械的処理(より詳しくは、剪断力を与える処理)を10分間施した。処理前粒子に機械的処理を施すことにより、トナー母粒子の粉体が得られた。
続けて、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)を用いて、回転速度3000rpm、ジャケット温度20℃の条件で、トナー母粒子100質量部と、疎水性シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)RA−200H」、内容:トリメチルシリル基とアミノ基とで表面修飾した乾式シリカ粒子、個数平均1次粒子径:約12nm)1.2質量部と、導電性酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC−100」、基体:TiO2粒子、被覆層:SbドープSnO2膜、個数平均1次粒子径:約0.35μm)0.8質量部とを、2分間混合した。これにより、トナー母粒子の表面に外添剤が付着した。その後、200メッシュ(目開き75μm)の篩を用いて篩別を行った。その結果、多数のトナー粒子を含むトナー(表1に示されるトナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−8)が得られた。
測定装置としては、遠心法付着力測定装置(株式会社ナノシーズ製「NS−C200」、最高回転速度:15000rpm、最高加速度:16000G)を用いた。測定装置(NS−C200)は、画像解析部(撮影装置、画像解析装置、及び映像モニター)と遠心分離部(高速遠心機)とを備えていた。画像解析には、画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)を使用した。
式:F50[nN]=(π/6)×ρ×d3×r×(2×n50×π/60)2
ρ:トナーの密度(単位:kg/m3)
d:トナーの円相当径(単位:m)
r:回転半径(単位:m)
n50:トナー残留率50個数%時の回転速度(単位:rpm)
測定装置としては、加振移送式流動性測定装置(ディーアイティー株式会社製)を用いた。この測定装置は、アルミニウム製の容器(ボウル)と、ボウルを振動させるための加振装置(駆動源)と、データ記録装置とを備える。ボウルの内面には、ボウルの中心部(底部)からボウルの上端縁にかけてスパイラル状のスロープ(坂路)が形成されている。ボウルの中心部が試料の投入位置(坂路のスタート位置)に相当する。また、ボウルの上端縁における坂路の頂上(坂路のゴール位置)には、排出口が設けられている。測定装置は、排出口から排出された試料を受けるための受け皿と、受け皿に入った試料の質量(移送量)を測定するための天秤とをさらに備える。加振装置は、ボウルを振動させて、ボウルに投入された試料に対して進行波振動を加える。この振動により、試料が、坂路に沿ってボウルの内面を周方向に移動して(すなわち、スパイラル状の坂路を上って)ボウルの上端縁(坂路の頂上)に到達し、受け皿に入るようになっている。データ記録装置は、移送量(受け皿に到達した試料の量)の推移などを記録する。データ記録装置で記録されたデータから、移送量と加振時間(駆動開始からの経過時間)との関係などを把握することができる。
式:平均移送速度=(600−300)/(T2−T1)
ノニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマルゲン(登録商標)120」、成分:ポリオキシエチレンラウリルエーテル)の濃度2質量%水溶液100g中に試料(トナー)2.0gを分散させて、トナー分散液を得た。続けて、得られたトナー分散液に、超音波分散機(超音波工業株式会社製「ウルトラソニックミニウェルダーP128」、出力:100W、発振周波数:28kHz)を用いて超音波処理を施し、トナー母粒子から外添剤を除去した。続けて、超音波処理されたトナー分散液を、定性ろ紙(アドバンテック社製「FILTER PAPER 1号」)を用いて吸引濾過した。その後、イオン交換水50mLを加えるリスラリーと、吸引濾過とを、3回繰り返して、試料(トナー)のトナー母粒子(外添剤が除去されたトナー)を得た。
Ru染色率=100×RS/(RC+RS)
各試料(トナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−8)の評価方法は、以下のとおりである。
試料(トナー)2gを容量20mLのポリエチレン製容器に入れて、その容器を、温度65℃に設定された恒温器内に3時間静置した。その後、恒温器から取り出したトナーを室温まで冷却して、評価用トナー(加熱処理されたトナー)を得た。
凝集度=100×篩別後のトナーの質量/篩別前のトナーの質量
現像剤用キャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKalfa5550ci」用キャリア)100質量部と、試料(トナー)10質量部とを、ボールミルを用いて30分間混合して、2成分現像剤を調製した。得られた2成分現像剤を用いて、以下に示す手順で、最低定着温度、転写効率、及びクリーニング性を評価した。
上述のようにして調製した2成分現像剤を用いて画像を形成して、最低定着温度を評価した。評価機としては、Roller−Roller方式の加熱加圧型の定着装置を備えるプリンター(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」を改造して定着温度を変更可能にした評価機)を用いた。上述のようにして調製した2成分現像剤を評価機の現像装置に投入し、試料(補給用トナー)を評価機のトナーコンテナに投入した。
転写効率の評価には、評価機として、複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa5550ci」)を使用した。前述のようにして調製した2成分現像剤を評価機にセットし、試料(トナー)を補給しながら印字率5%の画像を温度32℃、湿度80%RHの環境下で1万枚出力した。そして、消費トナーの質量と回収トナーの質量とをそれぞれ測定して、下記式から転写効率(単位:%)を算出した。なお、消費トナーは、トナーコンテナにセットされた試料(トナー)のうち、トナーコンテナから排出されたトナーである。また、回収トナーは、消費トナーのうち、記録媒体に転写されなかったトナーである。
転写効率=100×(消費トナーの質量−回収トナーの質量)/(消費トナーの質量)
トナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−8の各々について、耐熱保存性(凝集度)、低温定着性(最低定着温度)、転写効率、及びクリーニング性を評価した結果を、表3に示す。
11 トナーコア
12 シェル層
12a 樹脂粒子
12b 樹脂粒子
Claims (5)
- ポリエステル樹脂を含有するコアと、前記コアの表面を覆うシェル層とを備えるトナー粒子を、複数含む静電潜像現像用トナーであって、
前記シェル層は、ガラス転移点50℃以上100℃以下の樹脂粒子の集合体から主に構成される樹脂膜を含み、
前記樹脂粒子は、アルコール性水酸基を有する繰返し単位を0.5質量%以上20質量%以下の割合で含む樹脂から実質的に構成され、
遠心法付着力測定によるトナー残留率50個数%時の平均付着力は、0.1nN以上40nN以下であり、
トナー投入量1gかつ加振周波数120Hzの条件での加振移送式流動性測定における、移送量300mgから移送量600mgまでの平均移送速度は、5.0mg/秒以上10mg/秒以下であり、
外添剤がない状態の前記トナーを、濃度5質量%RuO4水溶液の蒸気中に20分間暴露した場合に、外添剤がない状態の前記トナー粒子の表面領域のうち50%以上70%以下の領域が、Ruで染色される、静電潜像現像用トナー。 - 前記樹脂粒子を構成する前記樹脂は、スチレン系モノマーに由来する1種以上の繰返し単位と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する1種以上の繰返し単位と、窒素含有ビニル化合物に由来する1種以上の繰返し単位とを含み、
前記樹脂粒子を構成する前記樹脂に含まれる繰返し単位のうち最も高い質量割合を有する繰返し単位が、スチレン系モノマーに由来する繰返し単位である、請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。 - 前記樹脂膜を構成する前記樹脂粒子の前記集合体において、前記樹脂粒子同士は物理的な力で結合している、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記コアは、前記ポリエステル樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記トナー粒子は、外添剤として無機粒子をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
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