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JP2018003090A - 希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離する方法 - Google Patents

希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離する方法を提供すること。【解決手段】(1)希土類元素とアルミニウムの複合酸化物をホウ素源と溶融する工程(2)得られた溶融物を塩酸および/または硝酸に溶解する工程(3)得られた溶液に沈殿剤を加えて希土類元素の沈殿物を得る工程(4)得られた希土類元素の沈殿物を溶液から分離する工程を少なくとも含んでなることを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、例えばアルミニウムが添加されたR−Fe−B系永久磁石(Rは希土類元素)などから得られる希土類元素とアルミニウムの複合酸化物から、アルミニウムを分離する方法に関する。
R−Fe−B系永久磁石は、高い磁気特性を有していることから、今日様々な分野で使用されていることは周知の通りである。このような背景のもと、R−Fe−B系永久磁石の生産工場では、日々、大量の磁石が生産されているが、磁石の生産量の増大に伴い、製造工程中に加工不良物などとして排出される磁石スクラップや、切削屑や研削屑などとして排出される磁石加工屑などの量も増加している。とりわけ情報機器の軽量化や小型化によってそこで使用される磁石も小型化していることから、加工代比率が大きくなることで、製造歩留まりが年々低下する傾向にある。従って、製造工程中に排出される磁石スクラップや磁石加工屑などを廃棄せず、そこに含まれる金属元素、特に希土類元素をいかに回収して再利用するかが今後の重要な技術課題となっている。また、R−Fe−B系永久磁石を使用した電化製品などから循環資源として希土類元素をいかに回収して再利用するかについても同様である。本発明者は、これまでこの技術課題に対して精力的に取り組んできており、その研究成果として、R−Fe−B系永久磁石などの希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法として、処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境を炭素の存在下に移し、1150℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離して回収する方法を特許文献1において提案している。
本発明者が特許文献1において提案した方法は、低コストと簡易さが要求されるリサイクルシステムとして優れたものであるが、処理対象物が例えばアルミニウムが添加されたR−Fe−B系永久磁石などの場合、鉄族元素から分離して回収された希土類元素の酸化物にはアルミニウムが含まれる。アルミニウムを含む希土類元素の酸化物からアルミニウムを除去する場合、その方法としては、アルミニウムを含む希土類元素の酸化物を酸に溶解した後、沈殿剤を加えて希土類元素を沈殿させ、得られた希土類元素の沈殿物を焼成して希土類元素の酸化物に変換する方法が考えられる。しかしながら、アルミニウムを含む希土類元素の酸化物を酸に溶解しようとしてもすべてが溶解せずに未溶解残渣が発生すること、この未溶解残渣は酸の濃度や温度などの処理条件を変更しても酸への溶解性の改善がみられないこと、この未溶解残渣の主成分はRAlOなどの希土類元素とアルミニウムの複合酸化物であることが判明した。従って、この未溶解残渣を廃棄せず、その主成分である希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離することができれば、希土類元素の回収率の向上を図ることができるが、そうした方法はこれまでのところ見出されていない。
国際公開第2013/018710号
そこで本発明は、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離する方法を提供することを目的とする。
上記の点に鑑みてなされた本発明の希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離する方法は、請求項1記載の通り、
(1)希土類元素とアルミニウムの複合酸化物をホウ素源と溶融する工程
(2)得られた溶融物を塩酸および/または硝酸に溶解する工程
(3)得られた溶液に沈殿剤を加えて希土類元素の沈殿物を得る工程
(4)得られた希土類元素の沈殿物を溶液から分離する工程
を少なくとも含んでなることを特徴とする。
また、請求項2記載の方法は、請求項1記載の方法において、ホウ素源が、酸化ホウ素および/またはホウ酸であることを特徴とする。
また、請求項3記載の方法は、請求項1記載の方法において、ホウ素源を、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物100重量部に対して5重量部〜50重量部用いることを特徴とする。
また、請求項4記載の方法は、請求項1記載の方法において、沈殿剤が、シュウ酸および/または炭酸ナトリウムであることを特徴とする。
また、請求項5記載の方法は、請求項1記載の方法において、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物が、アルミニウムが添加されたR−Fe−B系永久磁石から得られたものであることを特徴とする。
また、本発明の希土類元素とアルミニウムの複合酸化物を酸に溶解する方法は、請求項6記載のとおり、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物をホウ素源と溶融した後、得られた溶融物を塩酸および/または硝酸に添加することを特徴とする。
本発明によれば、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離して希土類元素を回収することができる。
実施例1における、塊状物Bと、塊状物Bを塩酸に溶解することで発生した未溶解残渣について、X線回折分析を行った結果を示すチャートである。 同、未溶解残渣に対する酸化ホウ素の添加重量比と、両者を溶融することで得られた溶融物を塩酸に溶解することを利用することによる塊状物Bの塩酸への溶解率の向上の程度の関係を示すグラフである(但し酸化ホウ素の添加重量比が0%の溶解率は工程1において塊状物Bを塩酸に溶解した際の溶解率を意味する)。 同、未溶解残渣と、未溶解残渣と酸化ホウ素を溶融することで得られた溶融物について、X線回折分析を行った結果を示すチャートである。
本発明の希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離する方法は、
(1)希土類元素とアルミニウムの複合酸化物をホウ素源と溶融する工程
(2)得られた溶融物を塩酸および/または硝酸に溶解する工程
(3)得られた溶液に沈殿剤を加えて希土類元素の沈殿物を得る工程
(4)得られた希土類元素の沈殿物を溶液から分離する工程
を少なくとも含んでなることを特徴とするものである。以下、本発明の方法における工程を順次説明する。
(1)希土類元素とアルミニウムの複合酸化物をホウ素源と溶融する工程
本発明の方法において、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物は、Nd,Prなどの軽希土類元素やDy,Tbなどの重希土類元素といった希土類元素と、アルミニウムの複合酸化物であれば特段の制限はなく、具体的にはRAlO(R:希土類元素)が挙げられる。希土類元素とアルミニウムの複合酸化物に含まれる希土類元素は、単一の元素であってもよいし、複数種類の元素であってもよい。希土類元素とアルミニウムの複合酸化物は、希土類元素とアルミニウムに加え、その他の元素としてFe,Co,Niなどの鉄族元素やホウ素などを含んでいてもよい。しかしながら、これらの含量は、それぞれ5.0mass%以下が望ましく、2.5mass%以下がより望ましい。希土類元素とアルミニウムの複合酸化物は、例えばアルミニウムが添加されたR−Fe−B系永久磁石から得られたものであってよい。この場合、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物は、例えば特許文献1に記載の方法に従い、処理対象物であるアルミニウムが添加されたR−Fe−B系永久磁石に対して酸化処理を行った後、処理環境を炭素の存在下に移し、1150℃以上の温度で熱処理することで、鉄族元素から分離して回収されるアルミニウムを含む希土類元素の酸化物を、例えば濃度が0.1mol/L〜10mol/Lの塩酸や硝酸(温度は20℃〜85℃であってよい)に溶解した際、未溶解残渣として得ることができる。
希土類元素とアルミニウムの複合酸化物をホウ素源と溶融する工程において、ホウ素源としては、例えば酸化ホウ素やホウ酸を用いることができる。ホウ素源は、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物100重量部に対して5重量部〜50重量部用いることが望ましく、10重量部〜45重量部用いることがより望ましく、20重量部〜40重量部用いることがさらに望ましい。用いるホウ素源の量が少なすぎても多すぎても、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離しにくくなる。希土類元素とアルミニウムの複合酸化物とホウ素源の溶融は、例えば、両者をそれぞれ必要に応じて粒径が1mm以下、望ましくは500μm以下の粒状ないし粉末状に粉砕し、混合してから、1200℃以上、より望ましくは1300℃以上で熱処理することで行えばよい。なお、溶融温度の上限は、例えばエネルギーコストの点に鑑みれば1700℃が望ましく、1600℃がさらに望ましい。溶融時の雰囲気は特段限定されず、例えば大気雰囲気などの酸素が存在する雰囲気であってもよいし、アルゴンガス雰囲気などの不活性ガス雰囲気であってもよい。溶融時間は、例えば10分間〜5時間であってよい。
(2)得られた溶融物を塩酸および/または硝酸に添加する工程
先の工程で得られた溶融物は、塩酸や硝酸に溶解しやすい性質を有するので、この工程において溶融物の塩酸溶液や硝酸溶液を得る。溶融物が塩酸や硝酸に溶解しやすい性質を有するのは、先の工程によって、塩酸や硝酸に溶解しにくい希土類元素とアルミニウムの複合酸化物が、塩酸や硝酸に溶解しやすい希土類元素とホウ素の複合酸化物に変換されるとともに、希土類元素と複合酸化物を形成していたアルミニウムが複合酸化物から解放されることで、塩酸や硝酸に溶解しやすくなったからであると考えられる。この工程において用いる塩酸や硝酸の濃度は、例えば0.1mol/L〜10mol/Lであってよい。塩酸や硝酸は、溶融物1gに対して1mL〜100mLの割合で用いればよい。溶融物を添加する塩酸や硝酸の温度は、例えば20℃〜85℃であってよく、溶融物を添加した後、例えば1時間〜24時間撹拌保持するのがよい。なお、溶融物は、必要に応じて粒径が1mm以下、望ましくは500μm以下の粒状ないし粉末状に粉砕して塩酸や硝酸に添加することが望ましい。
(3)得られた溶液に沈殿剤を加えて希土類元素の沈殿物を得る工程
この工程に用いることができる沈殿剤としては、例えばシュウ酸や炭酸ナトリウムが挙げられ、先の工程で塩酸や硝酸に溶解した希土類元素を、希土類元素のシュウ酸塩や炭酸塩からなる沈殿物に変換する。シュウ酸や炭酸ナトリウムは、希土類元素のシュウ酸塩や炭酸塩からなる沈殿物を得ることができる量で用いることができる。具体的には、シュウ酸や炭酸ナトリウムは、先の工程で塩酸や硝酸に添加した溶融物1重量部に対して例えば0.5重量部〜5重量部用いればよい。沈殿温度は、例えば20℃〜85℃であってよい。沈殿時間は、例えば1時間〜6時間であってよい。
(4)得られた希土類元素の沈殿物を溶液から分離する工程
先の工程で得られた希土類元素の沈殿物は、例えば濾過によりアルミニウムが溶解している溶液から分離する。溶液から分離された希土類元素の沈殿物を焼成すれば、この焼成物は希土類元素の酸化物からなるので、例えば溶融塩電解法やカルシウム還元法などの自体公知の方法により還元することによって希土類金属に変換することができる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。
実施例1:
(工程1)
R−Fe−B系永久磁石の製造工程中に発生した約10μmの粒径を有する磁石加工屑(自然発火防止のため水中で7日間保管したもの)に対し、吸引ろ過することで脱水してからロータリーキルンを用いて燃焼処理することで酸化処理を行った。こうして酸化処理を行った磁石加工屑のICP分析(使用装置:島津製作所社製のICPV−1017)の結果を表1に示す。
次に、酸化処理を行った磁石加工屑50gとカーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック、以下同じ)10gを混合し、カーボンブラック10gを予め底面に敷き詰めた寸法が内径50mm×深さ50mm×肉厚10mmの炭素るつぼ(黒鉛製、以下同じ)に収容した後、電気炉を用い、工業用アルゴンガス雰囲気(酸素含有濃度:0.2ppm、流量:10L/分。以下同じ)中で1450℃まで10℃/分で昇温してから1時間熱処理した。その後、炉内の加熱を停止し、炉内の工業用アルゴンガス雰囲気を維持したまま、炭素るつぼを室温まで炉冷した。炉冷を終了した後、炭素るつぼ内には、互いに独立かつ密接して存在する2種類の塊状物(塊状物Aと塊状物B)が存在した。塊状物Aと塊状物BのそれぞれのSEM・EDX分析(使用装置:日立ハイテクノロジーズ社製のS800、以下同じ)を行った結果を表2に示す。表2から明らかなように、塊状物Aの主成分は鉄である一方、塊状物Bの主成分は希土類元素であり、アルミニウムは塊状物Bに含まれていた。また、塊状物Bの主成分である希土類元素が酸化物であることを、別途に行った標準試料を用いたX線回折分析(使用装置:ブルカー・エイエックスエス社製のD8 ADVANCE、以下同じ)において確認した。
上記の工程で得たアルミニウムを含む希土類元素の酸化物を主成分とする塊状物Bをよく乾燥させた後、タングステンカーバイド製の乳鉢と乳棒で粉砕し、ステンレス製の篩を用いて粒径が125μm未満の粉末を得る操作を複数回行うことで、塊状物Bの粉末を得た。こうして得られた塊状物Bの粉末1gを、60℃に加熱した濃度が1.0mol/Lの塩酸100mLに添加して6時間撹拌したところ、7%(70mg)の未溶解残渣が発生した。塊状物Bの粉末の塩酸への添加量を7gにしても、未溶解残渣の発生率は同じであった(7%)。この未溶解残渣の塩酸への溶解性は、塩酸の濃度を4.0mol/Lとしても改善されず、温度を100℃にしても改善されなかった。また、塩酸への添加と撹拌を繰り返し行っても塩酸への溶解性は改善されなかった。塊状物Bと未溶解残渣について、X線回折分析を行った結果を図1に示す。図1から明らかなように、両者のX線回析図形は異なり、未溶解残渣の主成分は希土類元素とアルミニウムの複合酸化物であるNdAlOであることがわかった(標準試料を用いて同定)。
よく乾燥させた希土類元素とアルミニウムの複合酸化物を主成分とする未溶解残渣4gと、酸化ホウ素1.2g(未溶解残渣100重量部に対して30重量部)を混合した後、タングステンカーバイド製の乳鉢と乳棒で粉砕し、ステンレス製の篩を用いて粒径が125μm未満の粉末を得た。得られた粉末を、50mm×深さ50mm×肉厚10mmの炭素るつぼに収容した後、電気炉を用い、工業用アルゴンガス雰囲気中で1450℃まで10℃/分で昇温してから1時間熱処理することで溶融した。その後、炉内の加熱を停止し、炉内の工業用アルゴンガス雰囲気を維持したまま、炭素るつぼを室温まで炉冷した。炉冷を終了した後、炭素るつぼ内の塊状の溶融物を回収した。
(工程2)
工程1で得た溶融物を、タングステンカーバイド製の乳鉢と乳棒で粉砕し、ステンレス製の篩を用いて粒径が125μm未満の粉末を得た。こうして得られた粉末2gを、60℃に加熱した濃度が3.0mol/Lの塩酸110mLに添加して6時間撹拌した。その結果、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物を主成分とする未溶解残渣に酸化ホウ素を添加して溶融することで得られた溶融物は、すべて塩酸に溶解した。
(工程3)
工程2において得られた塩酸溶液100mLに、シュウ酸二水和物5.0g(塩酸に溶解した溶融物1重量部に対して2.5重量部に相当)を加えて室温で2時間撹拌することで、白色の沈殿物を得た。
(工程4)
工程3で得られた白色の沈殿物を、濾過によりアルミニウムが溶解している溶液から分離することで、白色の粉末を得た。この白色の粉末は希土類元素のシュウ酸塩であり、大気雰囲気中で900℃で2時間焼成することで希土類元素の酸化物に変換することができた。
(考察)
上記の実験結果と、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物を主成分とする未溶解残渣4gと、酸化ホウ素0.4g(未溶解残渣100重量部に対して10重量部)、0.8g(同、20重量部)、1.6g(同、40重量部)のそれぞれを混合し、同様の実験を行った結果をもとに、未溶解残渣に対する酸化ホウ素の添加重量比と、両者を溶融することで得られた溶融物を塩酸に溶解することを利用することによる塊状物Bの塩酸への溶解率の向上の程度の関係を調べた。結果を図2に示す(但し酸化ホウ素の添加重量比が0%の溶解率は工程1において塊状物Bを塩酸に溶解した際の溶解率を意味する)。図2から明らかなように、工程1において塊状物Bを塩酸に溶解した際の溶解率は93%であったが(即ち工程1に記載の通り未溶解残渣の発生率は7%)、未溶解残渣100重量部に対して10重量部の酸化ホウ素を添加して溶融することで得られた溶融物を塩酸に溶解することを利用することで、塊状物Bの塩酸への溶解率は94.4%に向上した。未溶解残渣100重量部に対して20重量部の酸化ホウ素を添加して溶融することで得られた溶融物を塩酸に溶解することを利用することで、塊状物Bの塩酸への溶解率は98%に向上し、未溶解残渣100重量部に対して30重量部の酸化ホウ素を添加して溶融することで得られた溶融物を塩酸に溶解することを利用することで、塊状物Bの塩酸への溶解率を100%にすることができた(上記の通り溶融物はすべて塩酸に溶解)。しかしながら、未溶解残渣100重量部に対して40重量部の酸化ホウ素を添加して溶融することで得られた溶融物を塩酸に溶解すると、すべての溶融物が塩酸に溶解せず、塊状物Bの塩酸への溶解率は97.2%に低下した。未溶解残渣、未溶解残渣4gに酸化ホウ素0.8gを添加して溶融することで得られた溶融物、未溶解残渣4gに酸化ホウ素1.2gを添加して溶融することで得られた溶融物について、X線回折分析を行った結果を図3に示す。図3から明らかなように、未溶解残渣に酸化ホウ素を添加して溶融することで得られた溶融物の主成分は希土類元素とホウ素の複合酸化物であるNdBOであることがわかった(標準試料を用いて同定)。以上の結果から、未溶解残渣に酸化ホウ素を添加して溶融することで得られる溶融物が塩酸に溶解するのは、塩酸に溶解しにくいNdAlOなどの希土類元素とアルミニウムの複合酸化物が、塩酸に溶解しやすいNdBOなどの希土類元素とホウ素の複合酸化物に変換されるとともに、希土類元素と複合酸化物を形成していたアルミニウムが複合酸化物から解放されることで、塩酸に溶解しやすくなったからであると考えられた。
実施例2:
実施例1の工程1において用いた酸化ホウ素のかわりに、ホウ酸を用いること以外は実施例1と同様の実験を行ったところ、実施例1と同様に、未溶解残渣にホウ酸を添加して溶融することで得られた溶融物を塩酸に溶解する工程を経て、未溶解残渣から希土類元素の酸化物を得ることができた。
実施例3:
実施例1の工程2において用いた濃度が3.0mol/Lの塩酸のかわりに、濃度が1.0mol/Lの塩酸を用いること以外は実施例1と同様の実験を行ったところ、実施例1と同様に、未溶解残渣に酸化ホウ素を添加して溶融することで得られた溶融物を塩酸に溶解する工程を経て、未溶解残渣から希土類元素の酸化物を得ることができた。
実施例4:
実施例1の工程2において用いた濃度が3.0mol/Lの塩酸のかわりに、濃度が3.0mol/Lの硝酸を用いること以外は実施例1と同様の実験を行ったところ、実施例1と同様に、未溶解残渣に酸化ホウ素を添加して溶融することで得られた溶融物を硝酸に溶解する工程を経て、未溶解残渣から希土類元素の酸化物を得ることができた。
実施例5:
実施例1の工程3において用いたシュウ酸二水和物のかわりに、炭酸ナトリウムを用いること以外は実施例1と同様の実験を行い、白色の粉末を得た。この白色の粉末は希土類元素の炭酸塩であり、大気雰囲気中で900℃で2時間焼成することで希土類元素の酸化物に変換することができた。
本発明は、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離する方法を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。

Claims (6)

  1. 希土類元素とアルミニウムの複合酸化物からアルミニウムを分離する方法であって、
    (1)希土類元素とアルミニウムの複合酸化物をホウ素源と溶融する工程
    (2)得られた溶融物を塩酸および/または硝酸に溶解する工程
    (3)得られた溶液に沈殿剤を加えて希土類元素の沈殿物を得る工程
    (4)得られた希土類元素の沈殿物を溶液から分離する工程
    を少なくとも含んでなることを特徴とする方法。
  2. ホウ素源が、酸化ホウ素および/またはホウ酸であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. ホウ素源を、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物100重量部に対して5重量部〜50重量部用いることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 沈殿剤が、シュウ酸および/または炭酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 希土類元素とアルミニウムの複合酸化物が、アルミニウムが添加されたR−Fe−B系永久磁石から得られたものであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 希土類元素とアルミニウムの複合酸化物をホウ素源と溶融した後、得られた溶融物を塩酸および/または硝酸に添加することを特徴とする、希土類元素とアルミニウムの複合酸化物を酸に溶解する方法。
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