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JP2018002865A - 防曇層形成用組成物、積層体、及び積層体の製造方法 - Google Patents

防曇層形成用組成物、積層体、及び積層体の製造方法 Download PDF

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JP2018002865A JP2016131065A JP2016131065A JP2018002865A JP 2018002865 A JP2018002865 A JP 2018002865A JP 2016131065 A JP2016131065 A JP 2016131065A JP 2016131065 A JP2016131065 A JP 2016131065A JP 2018002865 A JP2018002865 A JP 2018002865A
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Abstract

【課題】防曇性、防曇効果の持続性が良好であり、吸水しても水垂れの痕跡が残り難い防曇層を有する積層体、積層体を生産性よく製造し得る防曇層形成用組成物、及びそれを用いた積層体の製造方法を提供する。【解決手段】基材と、基材上に設けられ、1次粒子の平均粒径が2nm以上100nm以下であるシリカ粒子、N−メチロール基、ヒドロキシル基等から選ばれる架橋官能基を有するビニル系単量体に由来の構造単位、スルホン酸基等を有するビニル系単量体に由来の構造単位、及び、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位と、を有する共重合体、並びに、一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合物を含む防曇層と、を有する積層体、防曇層形成用組成物、及び積層体の製造方法。一般式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に炭素数1〜6の1価の有機基を表す。nは1〜20の整数を表す。【選択図】なし

Description

本開示は、防曇層形成用組成物、積層体、及び積層体の製造方法に関する。
屋内又は屋外に設置されて長期間にわたって使用される装置、建材などは、様々な環境に曝されて使用されるため、徐々に埃、塵、砂利などが堆積したり、風雨時の雨水に濡れたりして、予定されている機能、及び性能が損なわれる場合がある。
このため、装置、建材等の表面を種々の保護手段で保護し、装置等の耐久性をより向上させる対応がなされている。保護手段としては、例えば、カバーなどの保護部材又は保護シートを装置等の表面に配置すること、装置等の表面を保護膜で被覆することなどが挙げられる。
表面に、保護膜などの保護手段を表面に備えていても、長期間の経時により、徐々に埃、塵又は泥汚れなどが表面に堆積したり、風雨時の雨水に濡れたり等の要因により、保護手段の所望の機能又は性能が発揮されなくなる場合がある。
監視カメラの保護カバー、ヘッドライトの保護カバー、反射ミラー、交通標識等の表面を保護する保護手段は、保護対象の部材又は装置が一旦設置されると、長期間に亘り使用されることが通例である。よって、保護手段は光透過性を維持しつつ、長期間にわたって必要な部材、装置等に対する保護性能と、清掃が不要なセルフクリーニング性とが要求される。また、保護カバーに水滴が付着すると表面に曇りが生じ、光透過性が低下するため、特に監視カメラの保護カバー、ヘッドライトの保護カバー、反射ミラー、交通標識等の表面を保護する保護手段では、防汚性に加え、防曇性の維持が重要である。
通常は、保護部材の表面を親水性とすることで、表面の曇りによる光透過性の低下を抑え、かつ、水性の汚れを付着し難くしている。
部材の表面に親水性膜を形成する手段として、例えば、金属酸化物粒子と、N−メチロール基又はN−アルコキシメチロール基を有するビニル単量体、親水性基(スルホン酸、カルボン酸、リン酸)を有するビニル単量体、(メタ)アクリレート単量体を含む親水性共重合体を含有する防曇剤組成物及びそれを用いた防曇層が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、シリカ微粒子と、シラン化合物を水溶媒中で加水分解縮合して得られた水溶性重合体と、耐電防止剤と、水とを含む水性防汚コート剤及びそれを用いた親水性膜、防曇膜が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平09−194828号公報 特開2015−025030号公報
特許文献1記載の親水性共重合体を含む防曇剤組成物を用いて形成された吸水型の防曇層では、金属酸化物粒子をシランカップリング剤で処理することにより親水性向上を試みてはいるが、吸水により防曇層自体が膨潤して溶解が生じるため、溶解した箇所に水垂れの痕跡が残り、防曇層の均一性、外観等が悪化することがあり、防曇層の耐久性、及び防曇機能の持続性に問題があった。
特許文献2に記載の水性防汚コート剤は、シリカ粒子の表面親水性により防曇性を発現することができ、得られた防曇層は水による溶出が生じにくいため、水垂れが生じた場合でも、水垂れの痕跡が残り難く、防曇層の持続性はより良好となった。
しかし、近年、ヘッドライトの光源として従来のランプに代えて、発光ダイオード(以下、LEDと称することがある)が使用された場合には、発熱が生じないため、ヘッドライトカバーに結露がより生じやすくなり、特に、寒冷地ではヘッドライトカバー自体の冷え込みにより結露水の吸着量が多くなる場合がある。このため、従来よりもさらに吸水量が増え、かつ、水垂れの痕跡が残り難い防曇層の形成が望まれている。
本発明の一実施形態の課題は、防曇性及び防曇効果の持続性が良好であり、吸水しても水垂れの痕跡が残り難い防曇層を有する積層体を提供することである。
本発明の別の実施形態の課題は、既述の積層体を、不良品発生率が低く、生産性よく製造することができる防曇層形成用組成物、及びそれを用いた積層体の製造方法を提供することである。
課題を解決するための具体的手段は、以下の態様を含む。
<1> 1次粒子の平均粒径が2nm以上100nm以下であるシリカ粒子、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位と、を少なくとも含む共重合体、並びに、下記一般式(1)で表される化合物の加水分解物を含む防曇層形成用組成物。
一般式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の有機基を表す。nは、1〜20の整数を表す。
<2> 上記共重合体が、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位と、親水性ビニル単量体に由来の構造単位と、を含む親水性重合体部、及び、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位と、を含む疎水性重合体部よりなる共重合体である<1>に記載の防曇層形成用組成物。
<3> 基材と、基材上に設けられ、1次粒子の平均粒径が2nm以上100nm以下であるシリカ粒子、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位と、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位と、を少なくとも含む共重合体、並びに、下記一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合物を含む防曇層と、を有する積層体。

一般式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の有機基を表す。nは、1〜20の整数を表す。
<4> 防曇層の厚みが1μm以上10μm以下である<3>に記載の積層体。
<5> 防曇層の表面の平均表面粗さRaが10nm以上100nm以下である<3>又は<4>に記載の積層体。
<6> 防曇層の表面を平面視した場合の、防曇層の全面積に対するシリカ粒子の占める面積の割合が、面積比で60%以上である<3>〜<5>のいずれか1つに記載の積層体。
<7> 防曇層の表面を平面視した場合の、防曇層の全面積に対するシリカ粒子の占める面積の割合が、面積比で80%以上である<3>〜<6>のいずれか1つに記載の積層体。
<8> 防曇層の全質量に対するシリカ粒子の含有量が50質量%以上99質量%以下であり、防曇層の全質量に対する共重合体の含有量が0.5質量%以上49.5質量%以下であり、防曇層の全質量に対する一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合物の含有量が0.5質量%以上49.5質量%以下である<3>〜<7>のいずれか1つに記載の積層体。
<9> 防曇層が、少なくとも第1の防曇層と第2の防曇層とを有する2層以上の重層構造の防曇層であり、第1の防曇層は、一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合物とシリカ粒子との含有量の合計が、第1の防曇層の全量に対し50質量%以上であり、第2の防曇層は、共重合体の含有量が、第2の防曇層の全量に対し50質量%以上である<3>〜<8>のいずれか1つに記載の積層体。
<10> 基材上に、<1>又は<2>に記載の防曇層形成用組成物を付与して防曇層を形成する工程を含む積層体の製造方法。
<11> 防曇層を形成する工程は、基材上に防曇層形成用組成物をスプレー塗布する工程を含む<10>に記載の積層体の製造方法。
<12> 防曇層を形成する工程は、少なくとも第1の防曇層と第2の防曇層とを有する2層以上の重層構造の防曇層を形成する工程であり、基材上に、シリカ粒子、共重合体、及び一般式(1)で表される化合物の加水分解物を含み、共重合体の含有量が、組成物の全量に対し50質量%以上である第2の防曇層形成用組成物を付与して、第2の防曇層を形成する工程、及び、形成された第2の防曇層上に、シリカ粒子、共重合体、及び一般式(1)で表される化合物の加水分解物を含み、一般式(1)で表される化合物の加水分解物とシリカ粒子との総含有量が、組成物の全量に対し50質量%以上である第1の防曇層形成用組成物を付与して、第1の防曇層を形成する工程、を含む<10>又は<11>に記載の積層体の製造方法。
本発明の一実施形態によれば、防曇性及び防曇効果の持続性が良好であり、防曇層が吸水しても水垂れの痕跡が残り難い防曇層を有する積層体が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、既述の積層体を、不良品発生率が低く、生産性よく製造することができる防曇層形成用組成物、及びそれを用いた積層体の製造方法が提供される。
以下、本実施形態の防曇層形成用組成物、積層体及び積層体の製造方法について詳細に説明する。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書において、組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の成分の合計量を意味する。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書における「固形分」の語は、溶剤を除く成分を意味し、溶剤以外の低分子量成分などの液状の成分も本明細書における「固形分」に含まれる。
本明細書において「溶媒」とは、水、有機溶剤、及び水と有機溶剤との混合溶媒を意味する。
また、本明細書では、アクリル及びメタクリルの双方或いはいずれかを「(メタ)アクリル」と表記する場合がある。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
<防曇層形成用組成物>
本実施形態の防曇層形成用組成物は、1次粒子の平均粒径が2nm以上100nm以下であるシリカ粒子、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位と、を少なくとも含む共重合体、並びに、下記一般式(1)で表される化合物の加水分解物を含む。
一般式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の有機基を表す。nは、1〜20の整数を表す。
本実施形態の防曇層形成用組成物は、以下に詳述する積層体の防曇層の形成に好適に用いられる。
なお、以下、本明細書では、「1次粒子の平均粒径が2nm以上100nm以下であるシリカ粒子」を「特定シリカ粒子」と、「N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位と、を少なくとも含む共重合体」を「特定共重合体」と、「一般式(1)で表される化合物」を、「特定シロキサン化合物」と、「特定シロキサン化合物の加水分解物」を、「特定シロキサン加水分解物」と、「特定シロキサン化合物の加水分解物の縮合物」を、「特定シロキサン加水分解縮合物」と、それぞれ称することがある。
本実施形態の防曇層形成用組成物は、既述の特定シロキサン化合物の加水分解物を含む。
特定シロキサン化合物は、水と共存することで、少なくとも一部が加水分解される。したがって、本実施形態に係る防曇層形成用組成物には、特定シロキサン化合物の加水分解物が含まれる。
特定シロキサン化合物の加水分解物は、特定シロキサン化合物と水とが反応することで、特定シロキサン化合物のケイ素原子に結合したOR、OR、OR、及びORの少なくとも一部がヒドロキシ基に置換された化合物であり、親水性基であるヒドロキシ基に起因して、例えば塗布及び乾燥を経て形成される防曇層は表面親水性が良好となると推定される。
特定共重合体は、N−メチロ−ル基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位と、親水性ビニル単量体に由来の構造単位と、を含む親水性重合体部、及び、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレ−トに由来の構造単位と、を含む疎水性重合体部よりなる共重合体であることが好ましい。
ここで、アルキル(メタ)アクリレート由来の構造単位としては、例えば、炭素数1〜4の低級アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位が挙げられる。
防曇層形成用組成物に含まれる各成分の詳細、及び、防曇層形成用組成物を用いた積層体の製造方法については、後述するため、ここでは説明を省略する。
<積層体>
本実施形態の積層体は、基材と、基材上に設けられ、1次粒子の平均粒径が2nm以上100nm以下であるシリカ粒子、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位とを少なくとも含む共重合体、並びに、下記一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合物を含む防曇層と、を有する積層体である。
一般式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の有機基を表す。nは、1〜20の整数を表す。
〔基材〕
本実施形態の積層体に用いられる基材としては、特に制限はない。例えば、ガラス、樹脂材料(プラスチックス材料)、金属、セラミックス等の各種材料から選ばれる1種以上を含む基材より、積層体の使用目的等に応じて、適宜選択して用いることができる。
基材として、ガラスは広く用いられており、本発明の積層体を形成する基材として好適である。基材としてガラスを用いる場合、特定シロキサン化合物におけるケイ素上のヒドロキシ基の縮合が、ガラス表面のヒドロキシ基との間でも生じることにより、基材との密着性により優れた防曇層が形成される。
また、基材として、樹脂材料も好適であり、例えば監視カメラの保護カバー、ヘッドライトの保護カバーなどの基材には樹脂材料が用いられることが多い。樹脂材料の中では、光、熱に対する耐久性に優れる点で、ポリカーボネート及びポリメチルメタクリレートが好ましい。
基材は、複合材料であってもよい。複合材料である基材としては、例えば、ガラス及び樹脂材料を含み、ガラスと樹脂材料とが混在して複合化した複合材、又は複数種の樹脂材料が混練又は貼合された樹脂複合材等のいずれでもよい。
基材の厚み、形状、サイズについては、特に制限はなく、積層体の用途、使用目的等に合わせて適宜選択すればよい。
基材の厚みとしては、例えば0.05mm〜10mmとすることができる。
なお、防曇層は、基材上に設けられれば、特に制限はない。基材が板状などで、2つの面を有する場合は、2つの面の少なくとも一方に設けられればよい。例えば、既述の監視カメラの保護カバーでは、少なくとも外側、即ち、外気に接する側の面に設けることができる。また、ヘッドライトのカバーの場合は、少なくとも内側、即ち、光源を有する側の面に設けることができる。
〔防曇層〕
本実施形態の積層体における防曇層は、特定シリカ粒子、特定共重合体、及び特定シロキサン加水分解縮合物を含む。
本実施形態の積層体における防曇層の作用機構は明確ではないが、以下のように推定している。
本実施形態における防曇層は、上記構成としたため、特定シリカ粒子の形状に起因して防曇層表面に凹凸構造が形成されることで、防曇層表面の帯電防止効果がより向上し、埃等の汚れ付着防止機能が向上するために、積層体を製造する際、防曇層の形成時に製造環境における微細な埃が付着するのが抑制され、埃の付着による不良品の発生率が極めて低く、生産性が良好な製造が可能となる。
本実施形態における特定共重合体は、以下に詳述するように、親水性重合体部と疎水性重合体部とを含む。
表面親水性に優れる特定シリカ粒子と、親水性重合体部と疎水性重合体部とを含む特定共重合体と、特定シロキサン化合物の加水分解縮合物との機能が相俟って、防曇層の吸水量がより向上し、水垂れが起こり難くなる。さらに、防曇層中において特定シリカ粒子同士の間に微細な空隙が形成され、特定シリカ粒子間の空隙が湿潤時に水を保持する効果があるため、特許文献1に記載される如き親水性共重合体を含む防曇剤組成物を用いて形成された防曇層に比較して水分保持効果が著しく高まる。
また、防曇層は、特定共重合体における架橋構造と、特定シロキサン化合物の加水分解縮合物における強固な膜性とにより、特定シリカ粒子の保持性が良好であり、水を吸収した場合でも、水膨潤に起因する剥がれが抑制され、たとえ水垂れが発生しても水垂れの痕跡が残り難くなると推定される。
本明細書では、水垂れが発生しても水垂れの痕跡が残り難くなる特性を、耐水垂れ性が良好であると称することがある。
以下、本実施形態における防曇層が含みうる各成分について説明する。
<特定シリカ粒子>
本実施形態の防曇層は、特定シリカ粒子の少なくとも1種を含有する。
特定シリカ粒子は、防曇層の耐傷性を高め、さらに、親水性を発揮させる機能を有する。すなわち、特定シリカ粒子は硬いフィラーとしての役割を担い、かつ、粒子表面のヒドロキシ基が作用して防曇層の親水性向上に寄与する。
本実施形態における特定シリカ粒子は、1次粒子の平均粒径(以下、平均一次粒子径と称することがある)が2nm以上100nm以下である。
特定シリカ粒子の平均一次粒子径が100nm以下であることで、防曇層の膜性が良好となり、防曇層において、特定シリカ粒子間に好ましい空隙を形成しやすくなる。
特定シリカ粒子の平均一次粒子径は、90nm以下であることが好ましく、80nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることがさらに好ましい。
特定シリカ粒子の平均一次粒子径の下限は、上記と同様の観点から2nmである。特定シリカ粒子の平均一次粒子径は、5nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましく、15nm以上であることがさらに好ましい。
特定シリカ粒子の平均一次粒子径は、シリカ粒子の形状が球形又は断面楕円状の楕円形である場合、分散したシリカ粒子を透過型電子顕微鏡により観察し、得られた写真から300個以上の粒子について粒子の投影面積を測定し、投影面積から円相当径を求め、得られた円相当径を特定シリカ粒子の平均一次粒子径とする。特定シリカ粒子の形状が、球形又は楕円形ではない場合には、その他の方法、例えば、動的光散乱法を用いて、特定シリカ粒子の平均一次粒子径を求める。
特定シリカ粒子としては、例えば、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等であって、平均一次粒子径が上記規定の範囲である粒子が挙げられる。
ヒュームドシリカは、ケイ素原子を含む化合物を気相中で酸素及び水素と反応させることによって得ることができる。原料となるケイ素化合物としては、例えば、ハロゲン化ケイ素(例えば、塩化ケイ素)等が挙げられる。
コロイダルシリカは、原料化合物を加水分解及び縮合するゾルゲル法により合成することができる。コロイダルシリカの原料化合物としては、例えば、アルコキシケイ素(例えば、テトラエトキシシラン)、ハロゲン化シラン化合物(例えば、ジフェニルジクロロシラン)等が挙げられる。
シリカ粒子の形状は、特に限定はなく、球状、板状、針状、数珠状、又はこれらの2種類以上が合体した形状が挙げられる。なお、ここでいう球状とは、真球状の他、回転楕円体、卵形等の形状である場合も含む。
シリカ粒子は市販品としても入手可能である。シリカ粒子の市販品としては、エボニック ジャパン社製のAEROSIL(登録商標)シリーズ、日産化学工業社製のスノーテックス(登録商標)シリーズ(例えばスノーテックスOなど)、ナルコケミカル社製のナルコ(Nalco)(登録商標)シリーズ(例えばNalco8699など)、扶桑化学者のクォートロンPLシリーズ〔例えばPL−1〕などが挙げられ、これら市販品であって、上記平均一次粒子径の範囲である粒子を適宜選択して用いることができる。
本実施形態における防曇層には、特定シリカ粒子を1種のみを含んでもよく、2種以上含んでもよい。特定シリカ粒子を2種以上含む場合は、上記平均一次粒子径の範囲内であれば、サイズ又は形状の少なくともいずれかが互いに異なる粒子を含んでいてもよい。
防曇層における特定シリカ粒子の含有量としては、防曇層の全固形分に対して、30質量%〜99.5質量%が好ましく、40質量%〜99質量%がより好ましく、50質量%〜99質量%がさらに好ましい。特定シリカ粒子の含有量が上記範囲内であると、防曇層の親水性が良好となり、硬度、耐傷性等に優れ、かつ、防曇層において特定シリカ粒子間に水分を保持することができる好適な空隙をより形成しやすくなる。
〔特定共重合体〕
本実施形態における防曇層に含まれる特定共重合体は、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル系単量体に由来の構造単位(A)と、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル系単量体に由来の構造単位(C))と、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位(D)と、を少なくとも含む共重合体である。
N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基は、架橋性を有する官能基(即ち、架橋性官能基)であり、特定共重合体がこれら官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位を含むことで、防曇層の膜性がより良好となる。
構造単位(A)の特定共重合体における含有量は、前述の構造単位(A)、(C)及び(D)の合計100質量部中に、好ましくは3〜20質量部、より好ましくは5〜16質量部である。
構造単位(C)の特定共重合体における含有量は、前述の構造単位(A)、(C)及び(D)の合計100質量部中に、好ましくは3〜20質量部、より好ましくは4〜16質量部である。
構造単位(D)の特定共重合体における含有量は、前述の構造単位(A)、(C)及び(D)の合計100質量部中に、好ましくは60〜94質量部、より好ましくは70〜91質量部である。
特定共重合体は、親水性部分と疎水性部分を有している重合体であることが好ましく、より好ましくは、N−メチロ−ル基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位と、親水性ビニル単量体に由来の構造単位と、を含む親水性重合体部、及びスルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレ−トに由来の構造単位と、を含む疎水性重合体部よりなる共重合体である。
まず、親水性重合体部について述べる。親水性重合体部は、N−メチロ−ル基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロ−ルエ−テル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位(A)と、親水性ビニル単量体に由来の構造単位(B)とを含み、(A)及び(B)がブロック型構造をとっている共重合体部分である。
N−メチロ−ル基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基を有するビニル単量体としては、例えばN−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチロ−ル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチロ−ル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチロ−ル(メタ)アクリルアミド等が挙げられ、特にN−メチロ−ル(メタ)アクリルアミドが架橋反応性が高いことから好ましく使用される。また、ヒドロキシル基を有するビニル単量体としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト1モルにε−カプロラクトンを1〜4モル付加させたプラクセルFA−1、プラクセルFM−1、プラクセルFM−4〔以上、ダイセル化学工業(株)製、商品名〕等が挙げられ、特に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トが架橋反応性が高いことから好ましく使用される。
親水性ビニル単量体としては、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、メトキシエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト(ここでエチレンオキサイド数は1〜10の整数が好適である)、メトキシプロピレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト(ここでプロピレンオキサイド数は1〜10の整数が好適である)、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられ、これらの少なくとも1種が使用される。特に、共重合反応性と、得られる共重合体の溶解性の面から、これらの中でアクリルアミド構造を有するものが好ましく、炭素数2以上20以下の炭化水素基を有するアクリルアミド構造を有するものが、より好ましく使用される。
特定共重合体は、下記一般式(2)で表される構造単位を有していることが好ましい。
一般式(2)中、R21は、水素原子又はメチル基を表し、R22及びR23は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は下記一般式(3)で表される置換基を表す。
一般式(3)中、Lは炭素数1〜6のアルキレン基を表し、R31は、水素原子、メチル基、炭素数4〜20の無置換アルキル基又は芳香族置換基を有する炭素数6〜20のアルキル基を表す。nはポリエーテルの平均付加モル数を表し、1以上4以下である。
21は、水素原子又はメチル基である。
22及びR23における炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。R22及びR23におけるアルキル基は、同じであっても、互いに異なっていてもよい。
31における炭素数4〜20の無置換アルキル基としては、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基等が挙げられ、なかでも、n−ブチル基が好ましい。
31における芳香族置換基を有する炭素数6〜20のアルキル基としては、芳香族置換基としてフェニル基、ナフチル基、ベンジル基等を有するアルキル基が好ましく、アルキル基としては、メチル基、エチル基等が挙げられる。アルキル基は、置換基として、芳香族置換基を1つのみ有していてもよく、2以上有してもよい。芳香族置換基を2以上有する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。
一般式(3)のLにおけるアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられ、防曇性における親水性、防曇性等がより良好となるという観点から、エチレン基が好ましく、nは2以上4以下であることが好ましい。
親水性重合体部には、さらに、アルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位を含むことができる。
特定共重合体が、アルキル(メタ)アクリレートを含むことにより、高温環境下における膜強度、基材との密着性及び耐熱性がより向上する。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数1〜4の低級アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数1〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、具体的には、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、なかでも、メチルメタクリレートに由来の構造単位を含むことが、膜性改良の観点から好ましい。
特定共重合体における親水性重合体部の構成としては、架橋性官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位が、親水性重合体部に含まれる全構造単位に対し、1質量%〜30質量%、親水性ビニル単量体に由来の構造単位が70質量%〜99質量%の範囲であることが好ましい。
架橋性官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位が1質量%以上であり、親水性ビニル単量体に由来の構造単位が99質量%以下であることで、防曇層の架橋密度が高く、形成された防曇層への水の浸透性が抑制され、膜強度が良好となる。また、架橋性官能基を含むビニル単量体に由来の構造単位が30質量%以下であること、及び親水性ビニル単量体に由来の構造単位が70質量%以上であることで、防曇層中の架橋密度が高くなり過ぎず、良好な防曇性と基材との密着性が良好となる。
防曇性、密着性、膜強度等のバランスの観点からは、特定共重合体の親水性重合体部における架橋性官能基を有するN−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位が親水性重合体部に含まれる全構造単位に対して5質量%〜20質量%、親水性ビニル単量体に由来の構造単位が、親水性重合体部に含まれる全構造単位に対して80質量%〜95質量%の範囲が特に好ましい。
次に、疎水性重合体部について述べる。
疎水性重合体部は、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル単量体に由来の構造単位(C)と、アルキル(メタ)アクリレ−トに由来の構造単位(D)とを含み、(C)及び(D)がブロック型構造をとっている共重合体部分である。アルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位は、既述の親水性重合体部に含まれうるアルキル(メタ)アクリレートと同じ単量体に由来の構造単位である。
スルホン酸基を有するビニル単量体としては、例えば、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。
カルボキシル基を有するビニル単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられる。
リン酸基を有するビニル単量体としては、例えばモノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート等が挙げられる。
これらの中で特に、アクリル酸が共重合性の面で好ましく使用される。
また、スルホン酸基、カルボン酸基及びリン酸基の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩等が挙げられる。
特定共重合体における疎水性重合体部としては、アルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位を疎水性重合体部に含まれる全構造単位に対して70質量%〜99質量%と、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基、又はこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位を疎水性重合体部に含まれる全構造単位に対して1質量%〜30質量%と、を含むことが好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位の含有量が疎水性重合体部に含まれる全構造単位に対して70質量%以上、あるいはスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位の含有量が疎水性重合体部に含まれる全構造単位に対して30質量%以下である場合、防曇層と基材との密着性がより良好となる。また、アルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位の含有量が疎水性重合体部に含まれる全構造単位に対して99質量%以下であるか、あるいはスルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基、又はこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位の含有量が疎水性重合体部に含まれる全構造単位に対して1質量%以上であることで、防曇層の透明性がより良好となる。さらに、防曇層と基材との密着性、透明性等のバランスがより良好となるという観点からは、アルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位を疎水性重合体部に含まれる全構造単位に対して80質量%〜95質量%と、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位を疎水性重合体部に含まれる全構造単位に対して5質量%〜20質量%と、を含むことがより好ましい。
特定共重合体が、親水性重合体部と疎水性重合体部とを有し、親水性重合体部が架橋性基を有する構造単位を含むことで、形成される防曇層の防曇性がより良好となり、さらに、防曇層の加熱硬化を行うことにより、防曇層の耐水性、防曇性の持続性をより高めることができる。また、親水性重合体部がアルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位を含むことで、高温環境下における防曇層の膜強度等をより高めることができる。
特定共重合体が疎水性重合体部を有することで、防曇層と基材との密着性がより良好となり、疎水性重合体部がスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位を含むことで、防曇層の透明性をより高めることができる。
特定共重合体における親水性重合体部と疎水性体重合体部の含有割合は、特定共重合体全量に対し、親水性重合体部が5質量%〜95質量%であり、且つ、疎水性重合体部が5質量%〜95質量%であることが好ましい。
親水性重合体部が5質量%以上、あるいは疎水性重合体部が95質量%以下であることで、防曇層の親水性がより良好となり、防曇性及び防曇性の持続性がより向上する。
また、親水性重合体部が95質量%以下であるか、あるいは疎水性重合体部が5質量%以上であることで、防曇層と基材との密着性がより良好となる。防曇性、防曇性の持続性、防曇層の基材との密着性等のバランスから、親水性重合体部と疎水性重合体部の構成は、共重合体全量に対し、親水性重合体部が50質量%〜95質量%、疎水性重合体部が5質量%〜50質量%の範囲がさらに好ましい。
特定共重合体は、既述のように、親水性重合体部と疎水性重合体部とを有する共重合体であることが好ましいが、親水性重合体部と疎水性重合体部のそれぞれの特徴が発現しやすいという観点からは、親水性重合体部と、疎水性重合体部とのブロック共重合体、又はグラフト共重合体であることがより好ましい。
本実施形態に使用しうる特定共重合体は、例えば、特開平9-194282号公報に記載の方法で合成することができる。
本実施形態における防曇層は、特定共重合体を1種のみ含んでもよく、2種以上を含んでもよい。
防曇層の全固形分に対する特定共重合体の含有量は、0.5質量%以上49.5質量%以下であることが好ましく、1質量%以上45質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上40質量%以下であることがさらに好ましい。
〔特定シロキサン化合物の加水分解縮合物〕
本実施形態における防曇層は、下記特定シロキサン化合物の加水分解縮合物の少なくとも1種を含有する。
防曇層が特定シロキサン化合物の加水分解縮合物を含むことで、防曇層における特定シリカ粒子の保持性が良好となり、防曇層の耐傷性と親水性が良好となる。
一般式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の有機基を表す。nは、1〜20の整数を表す。
、R、R、及びRにおける炭素数1〜6の1価の有機基は、直鎖状であってもよく、分岐を有していてもよく、環状であってもよい。1価の有機基としては、アルキル基、及びアルケニル基等が挙げられ、アルキル基であることが好ましい。
、R、R、又はRがアルキル基を表す場合のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert―ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
、R、R、又はRがアルケニル基を表す場合のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−メチル−ビニル基、2−メチル−ビニル基、n−2−プロペニル基、1,2−ジメチル−ビニル基、1−メチル−プロペニル基、2−メチル−プロペニル基、n−1−ブテニル基、n−2−ブテニル基、n−3−ブテニル基等が挙げられる。
特定シロキサン化合物においてR〜Rにおける1価の有機基、好ましくはアルキル基の炭素数を1〜6とすることにより、特定シロキサン化合物は加水分解性が良好となる。なお、加水分解性がより良好であるという観点からは、R〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1又は2のアルキル基であることがさらに好ましい。
一般式(1)におけるnは、1〜20の整数を表す。nが1以上であると、シロキサン化合物の反応性を制御しやすく、例えば、表面親水性に優れた膜を形成することができる。nが20以下であると、防曇層形成用組成物の粘度が高くなりすぎず、ハンドリング性及び均一塗布性が良好となる。nは、3〜12であることが好ましく、5〜10であることがより好ましい。
下記表1に、特定シロキサン化合物の例を、一般式(1)におけるR、R、R、及びR、並びにnにより記載する。但し、本実施形態における特定シロキサン化合物は、表1に記載の例示化合物に限定されるものではない。

本実施形態の防曇層は、既述の特定シロキサン化合物の加水分解縮合物を含む。
特定シロキサン化合物は、水と共存することで、少なくとも一部が加水分解される。特定シロキサン化合物の加水分解物は、特定シロキサン化合物と水とが反応することで、特定シロキサン化合物のケイ素原子に結合したOR、OR、OR、及びORの少なくとも一部がヒドロキシ基に置換された化合物であり、親水性基であるヒドロキシ基に起因して、例えば塗布及び乾燥を経て形成される防曇層は表面親水性が良好となると推定される。
加水分解反応に際して、必ずしも特定シロキサン化合物の末端基(即ち、−OR、−OR、−OR、又は−OR)が全て反応する必要はないが、例えば防曇層形成用塗布液の塗布、及び乾燥により得られる塗膜の親水性がより良好になるという観点からは、より多くの末端基が加水分解されていることが好ましい。
本実施形態の防曇層の形成に際しては、特定シロキサン化合物が持つヒドロキシ基の少なくとも一部が互いに結合し、特定シロキサン化合物が縮合する。従って、防曇層は、特定シロキサン化合物の加水分解縮合物の少なくとも1種を含む。
防曇層を形成するために用いられる防曇層形成用組成物には、特定シロキサン化合物の加水分解物が1種のみ含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
特定シロキサン化合物の重量平均分子量は、300〜1500の範囲が好ましく、500〜1200の範囲がより好ましい。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定される。具体的には、HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー株式会社製)を用い、カラムとして、TSKgel、SuperHM−H(東ソー株式会社製、6.0mmID×15cm)を2本用い、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用いて測定できる。また、条件としては、試料濃度を0.5質量%、流速を0.6ml/min、サンプル注入量を10μl(マイクロリットル)、測定温度を40℃とし、示差屈折計(RI)検出器を用いて行なうことができる。検量線は、東ソー社製「polystyrene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製されたものを用いることができる。
本実施形態の防曇層は、さらに、2種以上のシラン化合物を用いて得られた部分共加水分解物の縮合物を含むことができる。2種以上のシラン化合物としては、互いに構造の異なる特定シロキサン化合物を2種以上でもよく、特定シロキサン化合物と、特定シロキサン化合物とは構造の異なる他のシロキサン化合物との組み合わせでもよい。2種以上のシロキサン化合物から得られる加水分解物を「(共)加水分解物」と称し、これらが縮合して得られた化合物を「(共)加水分解縮合物」と称することがある。
なお、本明細書におけるシラン化合物とは、加水分解性シリル基及びシラノール基から選ばれる少なくとも1種を有する化合物を指し、シリル基は加水分解してシラノール基となり、シラノール基は脱水縮合してシロキサン結合が生成する。
本実施形態の防曇層は、特定シロキサン化合物の少なくとも一部が加水分解し、縮合した加水分解縮合物を含むことで、表面の親水性が良好であり、実用上問題のない膜強度が得られる。
なお、一般式(1)で表されるシロキサン化合物は市販品としても入手可能であり、例えば、MKC(登録商標)シリケートMS51(三菱化学(株))〔R、R、R、及びR:メチル基、nの平均:5〕、シリケートMS56〔R、R、R、及びR:メチル基、nの平均:11〕、シリケートMS57〔R、R、R、及びR:メチル基、nの平均:13〕、シリケートMS56S〔R、R、R、及びR:メチル基、nの平均:16〕、メチルシリケート53A〔R、R、R、及びR:メチル基、nの平均:7〕、エチルシリケート40〔R、R、R、及びR:エチル基、nの平均:5〕、エチルシリケート48〔R、R、R、及びR:エチル基、nの平均:10〕等が挙げられる。
特定シロキサン化合物の加水分解縮合物の防曇層における含有量は、防曇層全固形分に対して、0.5質量%〜49.5質量%が好ましく、1質量%〜45質量%がより好ましく、5質量%〜40質量%がさらに好ましい。特定シロキサン化合物の加水分解縮合物の含有量が上記範囲であると、防曇層の表面親水性が良好となり、防曇性に優れた防曇層となる。
即ち、本実施形態における防曇層は、防曇層における特定シリカ粒子の含有量が50質量%以上99質量%以下であり、防曇層における特定共重合体の含有量が0.5質量%以上70質量%以下であり、特定シロキサン化合物の加水分解縮合物の含有量が0.5質量%以上60質量%以下であることが好ましい。
本実施形態の防曇層は、上記成分以外に、本実施形態の効果を損なわない範囲で任意の添加剤を含むことができる。任意の添加剤については、製造方法において述べる。
(膜厚)
防曇層の厚みは1μm以上であることが好ましい。膜厚が1μm以上であることで、防曇層は耐傷性により優れる。防曇層の膜厚の上限値には特に制限はないが、透明性、耐水垂れ性の観点からは、10μm以下であることが好ましい。
防曇層の膜厚は、2μm以上8μm以下であることがより好ましく、3.5μm以上8μm以下であることがさらに好ましい。
防曇層の膜厚は、形成された積層体を、積層体における基材面と垂直方向、即ち、積層体の厚み方向にミクロトームで切削し、積層体の断面を得て、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)にて、切削断面を倍率50,000倍で観察し、膜厚を測定することができる。
(防曇層の構成)
防曇層は単層構造であってもよく、2層以上の重層構造であってもよい。
防曇層が重層構造である場合、重層構造の各防曇層は、いずれも特定シリカ粒子、特定共重合体、及び特定シロキサン化合物の加水分解縮合物を含有する。
防曇層は、少なくとも第1の防曇層と第2の防曇層とを有する2層以上の重層構造の防曇層であり、第1の防曇層は、特定シロキサン化合物の加水分解縮合物と特定シリカ粒子との含有量の合計が、第1の防曇層の全量に対し50質量%以上であり、第2の防曇層は、特定共重合体の含有量が、第2の防曇層の全量に対し50質量%以上である重層構造の防曇層とすることも好ましい態様の一つである。
第1の防曇層、即ち、最表面に位置する防曇層において、特定シロキサン化合物の加水分解縮合物と特定シリカ粒子とを、総量で、第1の防曇層の全量の50質量%以上含むことで、表面親水性、耐水垂れ性、及び埃の付着防止性がより向上する。また、積層体の基材側に位置する第2の防曇層が、特定共重合体を、第2の防曇層全量の50質量%以上含む層であることで、防曇層と基材との密着性がより向上し、かつ、第1の防曇層における親水性を有する共重合体の含有量がより低いことにより、耐水垂れ性もより良好となる。
第1の防曇層及び第2の防曇層に含まれる特定シリカ粒子、特定共重合体及び特定シロキサン化合物の加水分解縮合物の含有量の総量は、既述の単層の防曇層における好ましい範囲と同様である。
第1の防曇層の膜厚は、0.02μm以上3μm以下であることが好ましく、0.1μm以上2.5μm以下であることがより好ましい。
第2の防曇層の膜厚は、0.1μm以上7μm以下であることが好ましく、1μm以上5μm以下であることがより好ましい。
また、第1の防曇層と第2の防曇層との合計の厚みは、既述の如く、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
重層構造の防曇層の膜厚も、既述と同様の方法で測定することができる。
<防曇層の物性>
以下、本実施形態における防曇層の好ましい態様について述べる。
(平均表面粗さRa)
防曇層表面の平均表面粗さRaが10nm以上100nm以下であることが好ましく、15nm以上80nm以下であることがより好ましく、20nm以上50nm以下であることがさらに好ましい。
なお、ここで防曇層の表面とは、基材を有する側とは反対側の最表面を指す。例えば、防曇層が重層構造を有する場合、最表面に位置する防曇層の平均表面粗さを指す。
防曇層表面の平均表面粗さRaが既述の範囲にあることで、親水性が発揮されることに加え、静電気による埃の付着が効果的に抑制される。
防曇層の形成に用いるシリカ粒子の平均に一次粒子径及び含有量が既述の範囲であることで、本実施形態における防曇層の平均表面粗さRaが上記範囲に調整されやすくなる。
防曇層の平均表面粗さRaは以下のようにして測定することができる。
まず、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)にて、探針径10nmのカンチレバーを使用し、表面形状を測定し、3次元データを求める。ここで、積層体を1cm角の大きさに切り取って、ピエゾスキャナー上の水平な試料台にセットし、カンチレバーを試料表面にアプローチし、原子間力が働く領域に達したところで、XY方向にスキャンし、その際、試料の凹凸をZ方向のピエゾの変位でとらえ、計測の際は、表面の5μm×5μmの範囲を512×512点測定する。
上記で求められた3次元データ(f(x,y))を用い、平均粗さRaを求めることができる。
(防曇層表面におけるシリカ粒子面積の占める割合)
本実施形態における防曇層表面の平面視による全面積に対するシリカ粒子の面積の占める割合は、面積比で60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
防曇層表面における特定シリカ粒子の面積の占める割合が上記範囲であることで、積層体製造時における埃の付着抑制効果がより向上し、生産性が向上し、且つ、特定シリカ粒子の存在による耐水垂れ性がより良好となる。
防曇層表面の全面積に対するシリカ粒子の面積の占める割合は、以下の方法で測定することができる。
積層体における防曇層の最表面をミクロトームにより、基材の面と平行な方向に切削して、表面におけるシリカ粒子に起因する凹凸がない領域まで切削して平滑な表面を作製する。次いで、得られた表面をFE−SEMにて倍率100,000倍で観察する。
表面を平面視にて観察することにより、特定シリカ粒子の存在する領域と、特定シリカ粒子が存在しない所謂バインダーのみの領域とが見分けられるため、観察領域の全面積を測定し、特定シリカ粒子の存在する領域の面積を測定し、防曇層表面の観察領域の全面積に対する特定シリカ粒子の面積が占める割合(面積比)を算出する。
特定シリカ粒子は防曇層内に均一に分散されているので、測定した面積比は、防曇層内における特定シリカ粒子の構成比率に近似する。
(積層体の用途)
本実施形態の積層体は、監視カメラ、照明、及びセンサー灯具等を保護するための保護材(いわゆる保護カバー)、自動車、バイク等の二輪車、自転車などの車両用のミラー、及びヘッドライトの透明保護材の用途に好適に用いられる。
中でも、使用環境の温度差が大きい自動車、バイク等の二輪車、自転車などの車両用のヘッドライト、特に発熱を伴わないLED光源を用いたヘッドライトの用途に好適に適用することができる。
<積層体の製造方法>
本実施形態の積層体の製造方法は、基材上に、1次粒子の平均粒径が2nm以上100nm以下であるシリカ粒子、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位とを少なくとも含む共重合体(特定共重合体)、並びに下記一般式(1)で表される化合物(特定シロキサン化合物)の加水分解物を含む防曇層形成用組成物を付与して防曇層を形成する工程を含む。
一般式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の有機基を表す。nは、1〜20の整数を表す。
(防曇層形成用組成物)
本実施形態の製造方法に用いられる防曇層形成用組成物は、既述の本実施形態の防曇層形成用組成物である。本実施形態の防曇層形成用組成物における、特定シリカ粒子と、特定共重合体は、積層体の説明において述べたものと同じである。
特定シロキサン化合物の加水分解物は、既述の特定シロキサン化合物と水との反応生成物である。
ここで、防曇層形成用組成物は、特定シリカ粒子、特定共重合体、特定シロキサン化合物及び溶媒を含み、溶媒は特定シロキサン化合物の加水分解に必要な水を含む。
(水)
防曇層形成用組成物は、水を含有する。
水は、既述の如く、特定シロキサン化合物の加水分解縮合反応に寄与する。
本実施形態の防曇層形成用組成物に用い得る水は、不純物がより少ないという観点から、イオン交換水、純水、蒸留水等が好ましい。
水の含有量は、必要に応じて適宜定められる。水は、例えば、防曇層形成用組成物に含まれる全溶媒量に対して、1質量%〜20質量%含むことができ、5質量%〜15質量%含むことが好ましく、6質量%〜12質量%含むことがより好ましい。
〔他の成分〕
防曇層形成用組成物は、特定シリカ粒子、特定共重合体、及び特定シロキサン加水分解物に加え、本実施形態の効果を損なわない範囲において、公知の他の成分を含んでもよい。他の成分としては、水以外の溶剤、帯電防止剤、界面活性剤、特定シロキサン化合物の縮合反応を促進する触媒等が挙げられるが、既述の成分に限定されない。
(水以外の溶剤)
本実施形態の防曇層形成用組成物は、溶媒として、水以外の溶剤を含むことができる。
水以外の溶剤としては、例えば、ケトン系溶剤、グリコール系溶剤、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、エーテル系溶剤等が挙げられる。
−ケトン系溶剤−
本実施形態の防曇層形成用組成物におけるケトン系溶剤は、組成物により形成される防曇層と基材との密着性に寄与する。
ケトン系溶剤としては、特に限定されず、アセトン、ジアセトンアルコール、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等が挙げられる。
ケトン系溶剤は、より透明性に優れる膜を形成することができるという観点から、SP値(溶解度パラメーター)が10.0MPa1/2以上のケトン系溶剤であることが好ましい。なお、ケトン系溶剤のSP値の上限は、特に限定されず、例えば、基材への塗布性、例えば、ハジキ等の面状故障が生じ難いという観点から、13.0MPa1/2以下であることが好ましい。
SP値が10.0MPa1/2以上のケトン系溶剤の具体例を以下に示す。但し、本実施形態は、以下の具体例に限定されない。下記の具体例の後ろのカッコ内の数値は、SP値(単位:MPa1/2)を示す。
アセトン(10.0)、ジアセトンアルコール(10.2)、アセチルアセトン(10.3)、シクロペンタノン(10.4)。
上記のSP値は、分子凝集エネルギーの平方根で表される値で、R.F.Fedors,Polymer Engineering Science,14,p147〜p154(1974)に記載の方法で計算される値である。
−グリコール系溶剤−
本実施形態の防曇層形成用組成物は、グリコール系溶剤を含むことができる。
本実施形態の防曇層形成用組成物がグリコール系溶剤を含むことで、塗装適性がより良好となる。詳細には、本実施形態の防曇層形成用組成物が、グリコール系溶剤を更に含むことで、組成物の粘度が高まり、塗装の際に防曇層形成用組成物の液垂れが生じ難くなる。
グリルコール系溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
これらの中でも、グリコール系溶剤としては、基材への塗布性、例えば、レベリング等の面状を良化し得るという観点から、プロピレングリコール及びジプロピレングリコールから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
−アルコール系溶剤−
アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブタノール、2−ブタノール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ベンジルアルコール、2−メチル−2−ブタノール等が挙げられる。
−グリコールエーテル系溶剤−
グリコールエーテル系溶剤としては、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、ジエチレングリコールモノへキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールメチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等が挙げられる。
−エーテル系溶剤−
エーテル系溶剤としては、イソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,2ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等が挙げられる。
本実施形態の防曇層形成用組成物が含みうる溶剤としては上記の例示溶剤に限定されない。
防曇層形成用組成物は、水以外の溶剤を1種のみ含んでもよく、2種以上を含んでもよい。
水以外の溶媒の含有量としては、防曇層形成用組成物の全量に対し、5質量%〜80質量%の範囲が好ましく、10質量%〜70質量%の範囲がより好ましい。
(帯電防止剤)
本実施形態の防曇層形成用組成物は、帯電防止剤の少なくとも1種を含有することが好ましい。
帯電防止剤を含むことで、得られる防曇層に帯電防止性が付与され汚染物質の付着防止効果が向上し、防汚性がより良好となる。
帯電防止剤は、帯電防止機能を有する化合物から適宜選択することができ、界面活性を示す化合物又は界面活性を示さない化合物のいずれでもよい。帯電防止剤としては、例えば、イオン性の界面活性剤、金属酸化物粒子などが挙げられる。なお、帯電防止剤としての金属酸化物粒子には、既述のシリカ粒子は含まれない。
帯電防止剤としてのイオン性の界面活性剤は、例えば、防曇層形成用組成物を基材に塗布して防曇層を形成する場合に、塗膜の膜面付近に偏析しやすい性質があり、少量の添加で効果が期待できる。
また、帯電防止剤としての金属酸化物粒子は、防曇層に帯電防止性を与えるために比較的多量の添加が必要とされる場合があるが、無機物であるため、防曇層の耐傷性を高める点で適している。
他のイオン性の界面活性剤の例としては、アルキル硫酸塩(例:ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等)、アルキルベンゼンスルホン酸塩(例:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)、アルキルスルホコハク酸塩(例:ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム等)、アルキルリン酸塩(例:ドデシルリン酸ナトリウム等)などのアニオン性界面活性剤;アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤;及びアルキルカルボキシベタインなどの両性型界面活性剤を挙げることができる。
帯電防止剤として他のイオン性の界面活性剤を用いる場合、他のイオン性の界面活性剤の含有量としては、防曇層形成用組成物の全固形分に対して、10質量%以下が好ましく、5質量%がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。他のイオン性の界面活性剤の含有量が上記範囲内であると、シリカ粒子の凝集を抑えつつ、防曇層の防汚性を高めることができる。また、他のイオン性の界面活性剤の含有量は、イオン性の界面活性剤を含めることによる防曇層の防汚性の向上効果の観点から、0.05質量%以上であることが好ましい。
帯電防止剤として用いられる金属酸化物粒子には、特に限定はない。例えば、酸化スズ粒子、アンチモンドープ酸化スズ粒子、スズドープ酸化インジウム粒子、酸化亜鉛粒子などが挙げられる。
金属酸化物粒子は、サイズ、形状、又は素材が異なる粒子を2種以上使用してもよい。金属酸化物粒子の粒子形状には、特に制限はなく、球状であっても、板状であっても、針状であってもよい。
金属酸化物粒子は、屈折率が大きく、粒径が大きい場合には、透過光の過度の散乱による損失が発生しやすいため、平均一次粒子径が100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、30nm以下であることがさらに好ましい。
金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、粒子形状が球形又は断面楕円等の楕円形である場合は、分散した粒子を透過型電子顕微鏡により観察し、得られた写真から300個以上の粒子について粒子の投影面積を測定し、投影面積から円相当径を求めることにより求められる。なお、金属酸化物粒子の形状が球状ではない場合、その他の方法、例えば動的光散乱法を用いて求められる。
帯電防止剤として金属酸化物粒子を用いる場合、金属酸化物粒子の含有量としては、防曇層形成用組成物の全固形分に対して、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。金属酸化物粒子の含有量が上記範囲内であると、防曇層を塗布により形成する場合の成膜性を損なうことなく、効果的に帯電防止性を付与することができる。また、金属酸化物粒子の含有量は、金属酸化物粒子を含めることによる防曇層の防汚性の向上効果の観点から、1質量%以上であることが望ましい。
[界面活性剤]
本実施形態における防曇層形成用組成物は、さらに界面活性剤を含有することができる。
防曇層に界面活性剤が含有されることで、汚染物質の付着防止能がより向上する。
なお、ここでいう界面活性剤には、前述の帯電防止剤として挙げた帯電防止機能を有する化合物(例えば、イオン性の界面活性剤など)は含まない。
界面活性剤は、帯電防止剤が界面活性を有する有しないに関わらず、帯電防止剤と界面活性剤とを併用してもよい。帯電防止剤が界面活性を示さない化合物である場合は、水洗浄性の観点から界面活性剤を含有することが好ましい。帯電防止剤が界面活性を示す化合物である場合は、防汚性をより向上させる観点から帯電防止剤とは別に界面活性剤を含有することが好ましい。
防曇層が界面活性剤を含有することにより、防曇層の防汚性が高まるのみならず、防曇層を例えば塗布により形成する場合の塗布性を高めることができ、塗布に用いる塗布液の表面張力も低下して塗布膜の均一性がより高められる。
界面活性剤としては、例えば、ノニオン性の界面活性剤などが挙げられる。
前述の帯電防止剤としてイオン性の界面活性剤を用いる場合、イオン性の界面活性剤は、前述のように膜中に過剰に加えられると、系内の電解質量が増えてシリカ粒子の凝集を招きやすいことから、ノニオン性の界面活性剤を併用することが好ましい。但し、ノニオン性の界面活性剤は、必ずしもイオン性の界面活性剤と併用する必要はなく、界面活性剤としてノニオン性の界面活性剤を単独で含有してもよい。
ノニオン性の界面活性剤としては、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールモノアルキルエステル、ポリアルキレングリコールモノアルキルエステル・モノアルキルエーテルなどが挙げられる。ノニオン性の界面活性剤の具体的な例としては、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノステアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノセチルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウリルエステル、ポリエチレングリコールモノステアリルエステルなどが挙げられる。
界面活性剤を防曇層形成用組成物に含有する場合の含有量は、防曇層形成用組成物の全固形分に対して、0.5質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましい。
また、界面活性剤の含有量は、防曇層形成用組成物の全固形分に対して、50.0質量%以下が好ましく、40.0質量%以下がより好ましく、30.0質量%以下がさらに好ましい。
(特定シロキサン化合物の縮合反応を促進する触媒)
本実施形態における防曇層形成用組成物は、特定シロキサン化合物の縮合反応を促進する触媒(縮合促進触媒)の少なくとも1種を含有していてもよい。なお、縮合促進触媒の奏する効果については後述する。
縮合促進触媒としては、特に制限はなく、例えば、酸触媒、アルカリ触媒、有機金属触媒などが挙げられる。
酸触媒の例としては、硝酸、塩酸、硫酸、酢酸、クロロ酢酸、蟻酸、シュウ酸、トルエンスルホン酸などが挙げられる。
アルカリ触媒の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムなどが挙げられる。
有機金属触媒の例としては、アルミニウムビス(エチルアセトアセテート)モノ(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレートなどのアルミキレート化合物;ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)などのジルコニウムキレート化合物;チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)などのチタンキレート化合物;及びジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクチエートなどの有機スズ化合物;等が挙げられる。
これらの触媒の中でも、酸触媒としては硝酸が好ましく、アルカリ触媒としては水酸化ナトリウムが好ましく、有機金属触媒としてはアルミキレート化合物又はジルコニウムキレート化合物が好ましい。これらの触媒の中でも、さらに好ましくは、有機金属触媒であり、特に好ましくはアルミキレート化合物である。
縮合促進触媒の防曇層形成用組成物の全固形分中における含有量は、0.1質量%〜20質量%が好ましく、0.2質量%〜15質量%がより好ましく、0.3質量%〜10質量%がさらに好ましい。縮合促進触媒の含有量が上記範囲内であると、耐傷性を有する防曇層を形成しやすい。また、防曇層の形成性にも優れる。
(その他の添加剤)
本実施形態の防曇層形成用組成物は、既述の各成分に加えて、必要に応じて、さらにその他の添加剤を含有してもよい。その他の添加剤としては、例えば、防曇層形成用組成物により形成される防曇層の膜性向上、基材との密着性向上等を目的として用いられる、既述の特定シロキサン加水分解物以外の膜形成性成分である密着助剤などが挙げられる。
密着助剤としては、分子内にシロキサン構造を有しない膜形成性成分、例えば、膜形成性の高分子化合物が挙げられ、より具体的には、例えば、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリリン酸塩、メタリン酸塩等の、末端に極性基(例えば、水酸基、カルボキシ基、リン酸基、スルホン酸基、アミノ基など)を有する化合物が挙げられる。
防曇層形成用組成物が密着助剤を含むことで、防曇層形成用組成物により得られる防曇層と基材、なかでも、ポリカーボネート基材との密着性がより向上する。
密着助剤の中でも、防曇層と基材との密着性がより良好であるという観点から、末端に水酸基、カルボキシ基、又はリン酸基を有する化合物が好ましく、ポリウレタン、アクリル樹脂、及びポリリン酸塩がより好ましい。
ポリウレタンとしては、特に限定されないが、例えば、ポリオール骨格とポリイソシアネート骨格とで構成されるソフトセグメント/ハードセグメント構造を有するポリウレタンなどが挙げられる。
ポリウレタンは、市販品を使用してもよく、例えば、三井化学株式会社製のタケラック(登録商標)Wシリーズ、WSシリーズ、WDシリーズ、三洋化成工業株式会社製のパーマリン(登録商標)シリーズ、ユーコート(登録商標)シリーズ、ユープレン(登録商標)シリーズ等が挙げられる。
アクリル樹脂としては、例えば、アクリル酸の単独重合体(ポリアクリル酸)、アクリル酸及びそのエステルなどのアクリル酸誘導体、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸誘導体などが挙げられる。
アクリル樹脂の中でもポリアクリル酸が好ましく、重量平均分子量が、2000〜500万のポリアクリル酸が好ましく、1万〜200万のポリアクリル酸がより好ましく、25万〜100万のポリアクリル酸がさらに好ましい。
ポリリン酸塩としては、例えば、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム等が挙げられる。ポリリン酸塩の重量平均分子量は500〜10万が好ましく、1000〜5万がより好ましい。
なお、重量平均分子量は、前述の方法により測定することができる。
防曇層形成用組成物が密着助剤を含む場合の、密着助剤の含有量は、防曇層形成用組成物の全固形分に対して、0.001質量%〜0.1質量%が好ましく、0.001質量%〜0.01質量%がより好ましく、0.002質量%〜0.008質量%がさらに好ましい。密着助剤の含有量が上記範囲内であると、基材との密着性に優れた防曇層を形成しやすい。
(基材上に防曇層形成用組成物を付与すること)
基材上に、特定シリカ粒子、特定共重合体、及び特定シロキサン化合物の加水分解物を含む防曇層形成用組成物を付与して防曇層を得ることを含む。
さらに、本実施形態の防曇層形成用組成物を調製すること、基材に付与された防曇層形成用組成物を20℃以上150℃以下の温度で乾燥すること、を有することが好ましい。
本実施形態の製造方法における防曇層形成用組成物を調製することについて説明する。
本実施形態における防曇層形成用組成物は、シリカ粒子と、特定共重合体と、特定シロキサン加水分解物と、所望により含有させる他の成分と、を混合することで調製することができる。
また、防曇層形成用組成物の調製に際しては、さらに特定シロキサン化合物の縮合反応を促進する触媒(縮合促進触媒)を混合することが好ましい。
防曇層形成用組成物の調製は、例えば、特定シロキサン化合物と水とを接触させて特定シロキサン化合物の加水分解物を含む混合液を調製した後、調製した混合液に平均一次粒子径が2nm以上100nm以下のシリカ粒子を添加する方法が挙げられる。特定共重合体は、得られた混合液に含有させることが好ましい。
特定シロキサン化合物の加水分解反応は、室温(25℃)でも進行するが、反応促進のために、特定シロキサン化合物と水とを接触させて混合液を調製した後、得られた混合液を30℃〜50℃程度に加温してもよい。加水分解反応の反応時間は長い方がより反応が進むため好ましい。このため、十分に加水分解反応を進行させるという観点からは、加温状態で1時間〜36時間、反応させることも好ましい。
また、特定シロキサン化合物の加水分解反応を促進する触媒を、混合液中に共存させることで、半日程度でも親水性に必要な特定シロキサン化合物の加水分解物を得ることが可能である。
特定シロキサン化合物の加水分解反応は可逆反応である。したがって、混合液から水が除かれると、特定シロキサン化合物の加水分解物は、ヒドロキシ基間における縮合反応が開始、進行する。したがって、特定シロキサン化合物と、好ましくは大過剰の水と、を含有する混合液中において、加水分解反応させて特定シロキサン化合物の加水分解物を得た場合、加水分解物を単離せずに混合液のまま、シリカ粒子を添加して防曇層形成用組成物を調製することが好ましい。
防曇層形成用組成物を基材に付与すると、防曇層形成用組成物中において、特定シロキサン化合物の加水分解物の縮合反応が進行するため、防曇層形成用組成物により形成される防曇層は特定シロキサン化合物の加水分解縮合物が含まれる。
シリカ粒子の凝集を抑制する観点から、特定シリカ粒子は、予め分散剤により分散された分散液として、防曇層形成用組成物に含有させることが好ましい。
分散剤としては、公知の界面活性剤等を用いればよく、分散剤は、1種単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
防曇層形成用組成物は、粘度調整剤を含んでいてもよい。
粘度調整剤として、増粘剤を用いてもよい。粘度調整剤として増粘剤を用いることで、防曇層形成用組成物の粘度を、塗布方法に応じて増大させることができる。
増粘剤としては特に限定されず、公知の増粘剤を用いることができる。増粘剤としては、防曇層形成用組成物の溶媒に応じて適宜使用することが好ましく、少量の添加で増粘させる効果が得られる点から、重量平均分子量が3,000以上10,000,000以下の増粘剤であることが好ましい。
増粘剤としては、例えば、SEPIGEL 305、NS、EG、FL、SEPIPLUS265、S、400、SEPINOV EMT10、P88、SEPIMAX ZEN(成和化成社製)、アロンA−10H、A−20P−X、A−20L、A−30、A−7075、A−7100、A−7185、A−7195、A−7255、B−300K、B−500K、ジュリマー(登録商標)AC−10LHPK、AC−10SHP、レオジック260H、845H、ジュンロンPW−120(東亞合成社製)、DISPERBYK 410、411、415、420、425、428、430、431、7410ET、7411ES、7420ES、OPTIFLO−L1400(ビックケミー社製)、コスカットGA468(大阪有機化学工業社製)、無機系材料(ケイ酸塩(水溶性ケイ酸アルカリ)、モンモリロナイト、有機モンモリロナイト、コロイド状アルミナ等)、繊維素誘導体系材料(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース等)、タンパク質系材料(カゼイン、カゼイン酸ソーダ、カゼイン酸アンモニウム等)、アルギン酸系材料(アルギン酸ソーダ等)ポリビニル系材料(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルベンジルエーテル共重合物等)、ポリアクリル酸系材料(ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸−(メタ)アクリル酸共重合物等)、ポリエーテル系材料(プルロニックポリエーテル、ポリエーテルジアルキルエステル、ポリエーテルジアルキルエーテル、ポリエーテルウレタン変性物、ポリエーテルエポキシ変性物等)、無水マレイン酸共重合体系材料(ビニルエーテル−無水マレイン酸共重合物の部分エステル、乾性油脂肪酸アリルアルコールエステル−無水マレイン酸のハーフエステル等)が挙げられる。増粘剤としては、上記以外にも、ポリアマイドワックス塩、アセチレングリコール、ゼンタンガム、分子末端若しくは側鎖に極性基を有するオリゴマー又はポリマーが挙げられる。
増粘剤は、1種単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
また、粘度調整剤として、粘度の高い溶剤、例えば、25℃における粘度が30mPa/s以上の溶剤を用いてもよい。粘度調整剤として、粘度の高い溶剤を用いることで、溶剤としての機能と、粘度調整剤としての機能とを併せ持ち、且つ、形成される膜中に粘度調整剤成分が残存しない点において好ましい。
粘度調整剤として用いうる粘度の高い溶剤としては、例えばグリコール系溶剤が挙げられる。
本明細書において「グリコール系溶剤」とは、炭化水素の二つ以上の炭素原子にそれぞれ一つずつヒドロキシ基が置換した構造のものをいう。
グリコール系溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
これらの中でも、グリコール系溶剤としては、特定シリカ粒子の分散性及び塗布した際の乾燥性がより良好となるという観点から、プロピレングリコール及びジプロピレングリコールから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
防曇層形成用組成物の粘度は、塗布方式に応じて適宜選択できる。
粘度調整剤、増粘剤等の防曇層形成用組成物中における含有量は、防曇層形成用組成物の全質量に対して、0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.1質量%〜5質量%がより好ましく、0.5質量%〜2質量%がさらに好ましい。
防曇層形成用組成物の調製に際しては、既述の如く、必要に応じて、防曇層形成用組成物に、縮合促進触媒、帯電防止剤、密着向上剤等の他の成分を添加することができる。
防曇層形成用組成物が、特定シロキサン化合物と縮合促進触媒とを含むことで、特定シロキサン化合物の縮合反応が促進し、特定シロキサン化合物の加水分解縮合物の形成が促進される。これにより、防曇層が耐傷性により優れた膜となる。
縮合促進触媒は、前述の防曇層における縮合促進触媒と同じであり、好ましい態様も同じである。
防曇層形成用組成物への縮合促進触媒の添加量は、防曇層形成用組成物の全固形分に対して、0.1質量%〜20質量%が好ましく、0.2質量%〜15質量%がより好ましく、0.3質量%〜10質量%がさらに好ましい。縮合促進触媒の含有量が上記範囲内であると、耐傷性を有する防曇層を形成しやすい。また、防曇層の形成性にも優れる。
なお、縮合促進触媒は、特定シロキサン化合物の加水分解に対しても有用である。ここで、特定シロキサン化合物のケイ素原子に結合したアルコキシ基等の反応世紀における加水分解反応と縮合反応とは平衡関係にあり、系内の水分が多いと反応が加水分解の方向に進み、系内の水分が少ないと反応が縮合の方向に進む。アルコキシ基等の反応性基における縮合反応を促進する触媒は、両方向の反応を促進するため、系内に水分の多い状態では加水分解反応を促進することができる。触媒の存在により、特定シロキサン化合物の加水分解をより穏やかな条件でより確実に進めることが可能となる。
この際、特定シロキサン化合物の加水分解反応に用いた触媒をそのまま系内に留めて防曇層形成用組成物の含有成分とし、そのまま特定シロキサン化合物の縮合用触媒として使用すると効率がよい。
上記において、帯電防止剤、密着向上剤等の他の成分を加える場合、これらの一部又は全部を、特定シロキサン化合物の加水分解物を得る際に加えるようにしてもよい。
調製される防曇層形成用組成物は、光重合開始剤及び熱重合開始剤を含有しないことが好ましい。光重合開始剤及び熱重合開始剤をしないことで、防曇層の形成時に光照射又は熱処理を省くことができる。また、防曇層形成用組成物の貯蔵安定性の観点からは、光重合開始剤及び熱重合開始剤を含有しないことが好ましい。
防曇層形成用組成物の調製条件については、特に制限はないが、pH及び共存成分の濃度に起因したシリカ粒子の凝集を抑える観点から、シリカ粒子は、塗布液を調製する過程の後半に加えられることが好ましく、最後に加えられることがより好ましい。ここで、シリカ粒子を分散液(具体的には、シリカ粒子を予め水性溶媒に分散した分散液、又は市販のシリカ粒子分散液)として用いる場合は、分散液のpHと塗布液に用いる溶媒のpHとを、共に酸性とするか、又は共に塩基性として、シリカ粒子の分散液と塗布液の溶媒とのpHを同じか若しくは近い値に調整することが好ましい。
本実施形態の積層体の製造方法において、防曇層形成用組成物を基材に付与する方法には特に制限はなく、塗布法、転写法、浸漬法などのいずれであってもよい。
形成される膜の均一性と生産性が良好であるという観点から、防曇層形成用組成物を記載付与する方法としては、基材に塗布する方法が好ましい。
防曇層形成用組成物を基材に塗布する塗布法には特に制限はなく、例えば、スプレー塗布、刷毛塗布、ローラー塗布、バー塗布、ディップ塗布(浸漬塗布)等の公知の方法を適用することができる。
なかでも、基材上に防曇層形成用組成物を付与することが、スプレー塗布することを含むことが好ましい。
本実施形態の積層体の製造が用いられる分野における立体構造体のような、曲線や凹凸等、さまざまな形状の立体構造体へ塗布する場合には、スプレー塗布が好適であり、生産性高く積層体を製造することができる。本実施形態における防曇層形成用組成物は、液だれし難いため、スプレー塗布方法に好適に適用することができる。
なお、スプレー塗布する場合には、防曇層形成用組成物の粘度は、2mPa/s以上200mPa/s以下とすることが好ましく、3mPa/s以上100mPa/s以下がより好ましく、4mPa/s以上50mPa/s以下が更に好ましい。組成物の粘度は、例えば、既述の粘度調整剤などを用いて調整することができる。
本実施形態の防曇層形成用組成物をスプレー塗布により基材に塗布する場合、基材のセット方法は、特に限定されない。基材の形状に応じて、基材の向きを、塗布方向に対して、水平方向、垂直方向等、適宜変更しながら塗布することができる。塗布膜厚をより均一にするためには、スプレーノズルと基材との距離が等間隔となる位置にスプレーノズルを配置して基材に塗布することが好ましく、スプレーノズルと基材との距離を10mm以上1000mm以下とすることが好ましい。
本実施形態の防曇層形成用組成物の塗布装置への供給方式は、圧送型、吸上型、及び重力型のいずれの方式を用いることもできる。
スプレーノズルのノズル口径は、0.1mmφ以上1.8mmφ以下であることが好ましく、エア圧は、0.02MPa以上0.60MPa以下であることが好ましい。このような条件で塗布することで、塗布膜厚をより均一にすることができる。なお、スプレー塗布によって、更に好適な塗布膜を形成するためには、エア量、塗料噴出量、膜形成用組成物の噴出量、パターン開き等の調整が必要である。
本実施形態の防曇層形成用組成物をスプレー塗布により基材に塗布する場合、空気使用量(エア量)は5L/分以上600L/分以下であることが好ましく、塗料噴出量は5L/分以上600L/分以下であることが好ましく、パターン開きは40mm以上450mm以下であることが好ましい。
スプレー塗布においては、塗布時の環境も塗布膜の形成に影響する。温度条件としては15℃以上35℃以下であることが好ましく、湿度条件としては80%RH以下であることが好ましい。
清浄度は、特に限定されないが、例えば、塗布環境中の微粒子(即ち、パーティクル)による面状故障を抑制する観点から、クラス10,000以上の清浄度が好ましく、クラス1,000以上の清浄度であることがより好ましい。
防曇層形成用組成物の塗布量は、特に限定されるものではなく、防曇層形成用組成物中の固形分の濃度、所望の膜厚等に応じて、操作性等を考慮し、適宜設定することができる。防曇層形成用組成物の塗布量は、0.1mL/m〜1000mL/mであることが好ましく、0.5mL/m〜500mL/mであることがより好ましく、1mL/m〜200mL/mであることがさらに好ましい。防曇層形成用組成物の塗布量が、上記の範囲内であると、塗布精度が良好となりやすい。
本実施形態の積層体の製造方法は、塗布等により基材上に付与された防曇層形成用組成物の塗膜を20℃以上150℃以下の温度で乾燥することを含むことができる。
防曇層形成用組成物を付与して形成された塗膜は、好ましくは20℃以上150℃の温度に加熱して乾燥することにより、基材上に、防曇層が形成される。
防曇層形成用組成物塗膜の乾燥は、加熱装置を用いて行なってもよい。加熱装置としては、目的の温度に加熱することができれば、特に限定されることなく、公知の加熱装置をいずれも用いることができる。加熱装置としては、オーブン、電気炉等の他、製造ラインに合わせて独自に作製した加熱装置を用いることができる。
防曇層形成用組成物塗膜の乾燥は、例えば、上記の加熱装置を用いて、膜の表面温度が20℃以上150℃以下の温度となる条件で行うことができる。乾燥時間は、例えば、加熱時間を1分間〜60分間程度とすることができる。
防曇層形成用組成物膜の乾燥条件としては、膜を、表面温度20℃以上150℃以下にして1分間〜60分間加熱する乾燥条件が好ましく、表面温度40℃以上150℃以下にして1分間〜60分間加熱する乾燥条件がより好ましく、表面温度60℃以上150℃以下にして1分間〜30分間加熱する乾燥条件がさらに好ましく、表面温度90℃以上150℃以下にして1分間〜10分間加熱する乾燥条件がとくに好ましい。
塗膜の乾燥は、塗膜の表面形状を維持する観点から、高温短時間で行われることが好ましい。
なお、膜の表面温度は赤外線温度計等の測定手段により測定することができる。
乾燥後の塗膜、即ち、形成された防曇層は、1μm以上10μm以下であることが好ましい。膜厚が1μm以上であると、防曇層は耐傷性により優れる。
防曇層の膜厚は、1.5μm以上9μm以下であることがより好ましく、2μm以上8μm以下であることがさらに好ましい。
既述の如く、本実施形態に係る防曇層は、重層構造であってもよい。
重層構造の各防曇層を形成するための各防曇層形成用組成物は、いずれも特定シリカ粒子、特定共重合体、及び特定シロキサン化合物の加水分解物を含有する。
重層構造の防曇層を形成する場合、防曇層を形成する工程は、基材上に、少なくとも第1の防曇層と第2の防曇層とを有する2層以上の重層構造の防曇層を形成する工程であり、基材上に、特定シリカ粒子、特定共重合体、及び特定シロキサン化合物の加水分解物を含み、共重合体の含有量が、組成物の全量に対し50質量%以上である第2の防曇層形成用組成物を付与して、第2の防曇層を形成する工程、及び、形成された第2の防曇層上に、特定シリカ粒子、特定共重合体、及び特定シロキサン化合物の加水分解物を含み、特定シロキサン化合物の加水分解物と特定シリカ粒子との総含有量が、組成物の全固形分に対し50質量%以上である第1の防曇層形成用組成物を付与して、第1の防曇層を形成する工程、を含むこと好ましい。
重層構造の防曇層を形成する場合には、基材上に、まず、第2の防曇層を既述の如くして形成し、乾燥して第2の防曇層を形成した後、積層される別の防曇層、例えば、第1の防曇層を既述の方法で形成することが好ましい。3層以上の場合は、これらの工程を繰り返せばよい。
重層構造の防曇層のそれぞれの組成は、目的に応じて適宜選択される。
なお、重層構造の防曇層の形成方法は、既述の逐次塗布方法に限定されず、例えば、2層以上を重層塗布してもよい。
本実施形態の積層体の製造方法によれば、既述の防曇性及び防曇効果の持続性が良好であり、防曇層が吸水しても水垂れの痕跡が残り難い防曇層を有する積層体を、不良品発生率が低く、生産性よく製造することができる。
以下、本発明の実施形態を、実施例により具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
(合成例1)
−特定共重合体1の調製−
撹拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロ−トを取り付けたフラスコ中に、エチレングリコールモノエチルエーテル200gを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら70℃まで加熱撹拌した。
さらに、下記式(4)で示されるポリメリックペルオキシドを4g、N,N−ジメチルアクリルアミドを50g、N−メチロールアクリルアミドを8g、メチルメタクリレートを12g、エチレングリコールモノエチルエーテルを40g含む単量体の混合物を調製し、既述のエチレングリコールモノエチルエーテル200g中に、2時間をかけて滴下を行い、更に2時間反応を行った。
その後、さらに、メチルメタクリレートを28gと、アクリル酸を2g含む単量体混合物を、30分をかけて滴下し、80℃で5時間反応を行った。反応後は25℃まで冷却し、固形分30%の特定共重合体1の溶液を得た。
(合成例2)
−特定共重合体2の調製−
合成例1で用いた反応器に、プロピレングリコールモノメチルエ−テル200gを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら85℃まで加熱撹拌し、t−ブチルペルオキシオクタノエートを6g、t−ブチルペルオキシメタクリロキシエチルカーボネ−トを6g、N−メチロ−ルアクリルアミドを10g、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−トを10g、N,N−ジメチルアクリルアミドを66g、プロピレングリコールモノメチルエーテルを40g含む単量体混合物を、プロピレングリコールモノメチルエ−テル200gを仕込んだ反応器に30分をかけて滴下し、更に2時間反応を行った。
その後、更に110℃まで加熱して、メチルメタクリレートを20g、アクリル酸を2g、プロピレングリコールモノメチルエーテルを40g含む単量体混合物を、30分かけて滴下し、更に4時間反応を行った。
反応後は、25℃まで冷却して固形分30質量%の特定共重合体2の溶液を得た。
〔実施例1〕
以下の方法で、実施例1の積層体を作製した。
エタノール81.07gに対して、特定シロキサン化合物(一般式(1)で表される化合物R〜R:いずれもメチル基(n=5))3.06g及びアルミニウムビス(エチルアセトアセテート)モノ(アセチルアセトネート)の1質量%イソプロパノール溶液(化合物の縮合促進触媒)0.94gを添加して混合し、混合液を得た。
得られた混合液に対して、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(エチレンオキサイド部の繰り返し数15;界面活性を示す成分であるノニオン性界面活性剤)0.057gを溶解させた水溶液114.80gを徐々に加え、室温で12時間以上攪拌した。これにより、特定シロキサン化合物を加水分解させることで、コート剤母液1を調製した。
上記で得たコート剤母液1 13.00gと、エタノール10.00gと水2.00gの混合溶媒に対して、アニオン性界面活性剤であるジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム((キシダ化学(株)製を固形分濃度0.2質量%に希釈した水溶液))2.30g、シリカ粒子(日産化学工業(株)製「スノーテックスOYL」(固形分濃度20質量%、一次粒径50〜80nm):特定シリカ粒子)1.90gを添加し30分撹拌した。更に上述した合成例1で得た特定共重合体1の溶液を1.50g添加し、防曇層形成用組成物1を得た。
次に、得られた防曇層形成用組成物Aを、アネスト岩田社製、エアースプレーガンW−101−101Gを用いて、透明アクリル基材上に塗装した。塗布量は60mL/mであった。
防曇層形成用組成物Aを塗装した後、80℃40分間乾燥硬化を行った。その後、25℃の条件で1日間放置し、透明アクリル基材上に防曇層を有する実施例1の積層体を得た。
用いた透明アクリル基材は、厚さ:5mm、基材単独でのヘイズは0.4%であった。
〔実施例2〕
上記実施例1における特定シリカ粒子の添加量を、1.90gから3.15gに変えた以外は、実施例1と同様の方法で実施例2の積層体を得た。
〔実施例3〕
上記実施例1における特定シリカ粒子の添加量を、1.90gから4.20gに変えた以外は、実施例1と同様の方法で実施例3の積層体を得た。
〔実施例4〕
上記実施例1における合成例1で得た特定共重合体1溶液の添加量を1.50gから3.20gに変えた以外は、実施例1と同様の方法で実施例4の積層体を得た。
〔実施例5〕
実施例1で用いたコート剤母液1:13.00gと、エタノールを8.50g、水を3.50g含む混合溶媒に対して、アニオン性界面活性剤であるジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム((キシダ化学(株)製を固形分濃度0.2質量%に希釈した水溶液))2.30g、シリカ粒子(日産化学工業(株)製「スノーテックスOUP」(固形分濃度15質量%、一次粒径40nm〜100nm):特定シリカ粒子))3.40gを添加し30分撹拌して混合液を得た。
得られた混合液に、さらに、合成例2で得た特定共重合体2溶液を1.50g添加し、防曇層形成用組成物Bを得た。
得られた防曇層形成用組成物Bを、アネスト岩田社製、エアースプレーガンW−101−101Gを用いて、透明ポリカーボネート基材上に塗装した。塗布量は90mL/mであった。
防曇層形成用組成物Bを塗装した後、40℃5分間予備乾燥を行った後、120℃20分間乾燥硬化を行った。その後、25℃の条件で1日間放置して、透明ポリカーボネート基材上に防曇層を有する実施例5の積層体を得た。
用いた透明ポリカーボネート基材は、厚さ:5mm、基材単独でのヘイズは0.4%であった。
〔実施例6〕
上記実施例5において防曇層形成用組成物Bのスプレー塗装時の液吐出量を0.25倍(22.5mL/m)とした以外は、実施例5と同様の方法で実施例6の積層体を得た。
〔実施例7〕
上記実施例5において、防曇層形成用組成物Bのスプレー塗装時の液吐出量を2倍(180mL/m)とした以外は、実施例5と同様の方法で実施例7の積層体を得た。
〔実施例8〕
上記合成例1で得た特定共重合体1溶液1.50gを、1−メトキシ−2−プロパノールで希釈し、仕上がり膜厚が1μmとなる量で、アネスト岩田社製エアースプレーガンW−101−101Gを用いて、実施例1で用いたのと同じ透明アクリル基材上に塗装し、80℃40分間乾燥硬化を行って第2の防曇層を形成した。
形成した第2の防曇層上に、実施例1で得たコート剤母液1を13.00gと、エタノール10.00g、水2.00g、及びアニオン性界面活性剤であるジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム((キシダ化学(株)製を固形分濃度0.2質量%に希釈した水溶液))2.30g、及び特定シリカ粒子(日産化学工業(株)製「スノーテックスO−30」(固形分濃度30質量%、一次粒径10nm〜15nm):特定シリカ粒子)1.90gを添加し、30分撹拌した液を、アネスト岩田社製、エアースプレーガンW−101−101Gを用いて仕上がり厚みが200nmとなるよう塗装し、120℃20分間乾燥硬化を行って、第1の防曇層を形成した。その後、25℃の条件で1日間放置して、透明アクリル基材上に、第2の防曇層と第1の防曇層とをこの順に有する実施例8の積層体を得た。
〔実施例9〕
上記実施例1におけるコート剤母液1において、特定シロキサン化合物(一般式(1)で表される化合物R〜R:いずれもメチル基(n=5))をテトラメトキシシラン(東京化成工業(株)製(n=1))に変え、アルミニウムビス(エチルアセトアセテート)モノ(アセチルアセトネート)の1質量%イソプロパノール溶液(化合物の縮合促進触媒)を添加せず、撹拌時間を12時間から1分間に変えた以外は、実施例1と同様の方法で実施例9の積層体を得た。
〔比較例1〕
上記実施例1で用いたコート剤母液1の代わりに、エタノールを13.00g添加した以外は、実施例1と同様の方法で比較例1の積層体を得た。
〔比較例2〕
上記実施例1における防曇層形成用組成物1に特定シリカ粒子を添加しなかった以外は、実施例1と同様の方法で比較例2の積層体を得た。
〔比較例3〕
上記実施例1における防曇層形成用組成物1に合成例1で得た特定共重合体1溶液を添加しなかった以外は、実施例1と同様の方法で比較例3の積層体を得た。
<評価>
得られた各実施例及び比較例の積層体における防曇層の物性及び性能評価を以下のようにして実施した。
結果を表2に示す。
〔平均表面粗さRaの測定〕
まず、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM):NANONAVI STATION/SPA500(日立ハイテク社製)、カンチレバー:SI−DF20(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて表面形状を測定し、3次元データを求めた。ここで、積層体を1cm角の大きさに切り取って、ピエゾスキャナー上の水平な試料台にセットし、カンチレバーを試料表面にアプローチし、原子間力が働く領域に達したところで、XY方向にスキャンし、その際、試料の凹凸をZ方向のピエゾの変位でとらえ、計測の際は、表面の5μm×5μmの範囲を512×512点測定した。
上記で求められた3次元データ(f(x,y))を用い、平均粗さRaを求めた。
〔防曇層の膜厚測定〕
防曇層の膜厚は、形成された積層体を、積層体における基材面と垂直方向、即ち、積層体の厚み方向にミクロトームで切削し、積層体の断面を得て、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)にて、切削断面を倍率50,000倍で観察し、測定した。
〔吸水量の測定〕
60℃の湯浴を用意し、得られた積層体の防曇層の予め定めた5cm×5cmの領域のみに温浴からの蒸気を当て、蒸気を当てた後、25℃50%RHの環境下で積層体を垂直に立てて、水垂れが生じない上限条件での質量増加量を測定し、蒸気を当てた単位面積当たりの質量増加量を吸水量(mg/cm)とした。
〔ヘイズの測定〕
得られた積層体に対し、日本電色工業社製ヘイズメーターSH7000を用いて380nm〜780nmの波長範囲でヘイズを測定した。
〔防曇層表面におけるシリカ粒子の面積の占める割合〕
積層体における防曇層の最表面をミクロトームにより、基材の面と平行な方向に切削して、表面におけるシリカ粒子に起因する凹凸がない領域まで切削して平滑な表面を作製する。次いで、得られた表面をFE−SEMにて倍率100,000倍で観察した。
表面を平面視にて観察することにより、特定シリカ粒子の存在する領域と、特定シリカ粒子が存在しない所謂バインダーのみの領域とが見分けられるため、観察領域の全面積を測定し、特定シリカ粒子の存在する領域の面積を測定し、防曇層表面の観察領域の全面積に対する特定シリカ粒子の面積が占める割合(面積比)を算出した。
なお、表2においては、評価項目を「シリカ粒子占有比率」と記載している。

〔初期防曇性の評価〕
60℃の湯浴を用意し、得られた積層体の防曇層の予め定めた5cm×5cmの領域に蒸気を1分間当て続け、その後、25℃50%RHの環境下で防曇層表面を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:目視にて防曇層に曇りが認められなかった。
B:目視にて確認できる曇りが防曇層の一部に認められた。
C:防曇層の蒸気を当てた領域の全域に曇りが認められた。
〔防曇性の持続性評価〕
60℃の湯浴を用意し、得られた積層体の防曇層の予め定めた5cm×5cmの領域に蒸気を5時間当て続け、その後、25℃50%RHの環境下で防曇層表面を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:目視にて防曇層に曇りが認められなかった。
B:目視にて確認できる曇りが防曇層の一部に認められた。
C:防曇層の蒸気を当てた領域の全域に曇りが認められた。
〔耐水垂れ性の評価〕
60℃の湯浴を用意し、得られた積層体の防曇層の予め定めた5cm×5cmの領域に蒸気を1分間当て続けた後、積層体を垂直に傾けて水垂れを起こさせた。
この処理を50回繰返し、防曇層の溶出剥離による水垂れの跡が認められるまでの繰り返し回数を計測した。表2には「水垂れ発生回数」として記載した。回数が多いほど耐水垂れ性に優れると評価する。
即ち、繰り返し回数が少ない場合、少ない回数で溶出剥離が生じたことを意味し、50回以上とは、50回繰り返しても溶出剥離が生じなかったことを示す。
〔不良品発生率の評価〕
実施例1〜実施例9、及び比較例1〜比較例3の積層体を、クラス10,000のクリーン環境下、及びクラス1,000のクリーン環境下で、それぞれ100枚作製した。即ち、クリーン環境下で基材表面に対して防曇層の塗装を実施し、得られた積層体を確認し、ゴミ付が発生した積層体を不良品とし、ゴミ付きが発生しなかった積層体を良品とし、不良品発生率を評価した。
表2に示されるように、実施例で得た防曇層を有する積層体は、防曇層の吸水率が高く、防曇性及び防曇性の持続性に優れていた。また、防曇層の塗装寺における不良品の発生率が低く、生産性良く製造されることがわかる。
一方、特定シロキサン化合物の加水分解物を含まない防曇層形成用組成物を用いた比較例1及び特定シリカ粒子を含まない防曇層形成用組成物を用いた比較例2の積層体における防曇層は、防曇性の持続性、耐水垂れ性が劣っていた。さらに、比較例2では、さらに、不良品率が高く、生産性にも劣っていた。
特定共重合体を含まない防曇層形成用組成物を用いた比較例3の積層体における防曇層は、防曇性及び防曇性の持続性は良好であるが、耐水垂れ性において、なお改良の余地があることがわかる。

Claims (12)

  1. 1次粒子の平均粒径が2nm以上100nm以下であるシリカ粒子、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル系単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位と、を少なくとも含む共重合体、並びに、下記一般式(1)で表される化合物の加水分解物を含む防曇層形成用組成物。

    一般式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の有機基を表す。nは、1〜20の整数を表す。
  2. 前記共重合体が、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル単量体に由来の構造単位と、親水性ビニル単量体に由来の構造単位と、を含む親水性重合体部、及び、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル単量体に由来の構造単位と、アルキル(メタ)アクリレートに由来の構造単位と、を含む疎水性重合体部よりなる共重合体である請求項1に記載の防曇層形成用組成物。
  3. 基材と、
    基材上に設けられ、1次粒子の平均粒径が2nm以上100nm以下であるシリカ粒子、N−メチロール基、N−アルコキシメチロール基、N−メチロールエーテル基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋官能基を有するビニル系単量体に由来の構造単位、スルホン酸基、カルボキシル基又はリン酸基を有するビニル系単量体に由来の構造単位、及び、アルキル(メタ)アクリレート系単量体に由来の構造単位とを少なくとも有する共重合体、並びに、下記一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合物を含む防曇層と、を有する積層体。

    一般式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の有機基を表す。nは、1〜20の整数を表す。
  4. 前記防曇層の厚みが1μm以上10μm以下である請求項3記載の積層体。
  5. 前記防曇層の表面の平均表面粗さRaが10nm以上100nm以下である請求項3又は請求項4に記載の積層体。
  6. 前記防曇層の表面を平面視した場合の、防曇層の全面積に対するシリカ粒子の占める面積の割合が、面積比で60%以上である請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 前記防曇層の表面を平面視した場合の、防曇層の全面積に対するシリカ粒子の占める面積の割合が、面積比で80%以上である請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 前記防曇層の全質量に対する前記シリカ粒子の含有量が50質量%以上99質量%以下であり、前記防曇層の全質量に対する前記共重合体の含有量が0.5質量%以上49.5質量%以下であり、前記防曇層の全質量に対する前記一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合物の含有量が0.5質量%以上49.5質量%以下である請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載の積層体。
  9. 前記防曇層が、少なくとも第1の防曇層と第2の防曇層とを有する2層以上の重層構造の防曇層であり、
    前記第1の防曇層は、前記一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合物と前記シリカ粒子との含有量の合計が、前記第1の防曇層の全量に対し50質量%以上であり、
    前記第2の防曇層は、前記共重合体の含有量が、前記第2の防曇層の全量に対し50質量%以上である請求項3〜請求項8のいずれか1項に記載の積層体。
  10. 基材上に、請求項1又は請求項2に記載の防曇層形成用組成物を付与して防曇層を形成する工程を含む積層体の製造方法。
  11. 前記防曇層を形成する工程は、前記基材上に前記防曇層形成用組成物をスプレー塗布する工程を含む請求項10に記載の積層体の製造方法。
  12. 前記防曇層を形成する工程は、少なくとも第1の防曇層と第2の防曇層とを有する2層以上の重層構造の防曇層を形成する工程であり、
    前記基材上に、前記シリカ粒子、前記共重合体、及び前記一般式(1)で表される化合物の加水分解物を含み、前記共重合体の含有量が、組成物の全量に対し50質量%以上である第2の防曇層形成用組成物を付与して、第2の防曇層を形成する工程、及び、
    形成された前記第2の防曇層上に、前記シリカ粒子、前記共重合体、及び前記一般式(1)で表される化合物の加水分解物を含み、前記一般式(1)で表される化合物の加水分解物と前記シリカ粒子との総含有量が、組成物の全固形分に対し50質量%以上である第1の防曇層形成用組成物を付与して、第1の防曇層を形成する工程、
    を含む請求項10又は請求項11に記載の積層体の製造方法。
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