JP2018002552A - 強化ガラスの製造方法および強化ガラス製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い強度を有する強化ガラス板を安定して製造可能とする強化ガラスの製造方法および強化ガラス製造装置を提供する。【解決手段】強化用ガラス表層のイオンを交換する強化ガラスの製造方法であって、ガラスの表面の少なくとも一部にイオンの交換を抑制するイオン交換抑制膜を成膜する工程と、イオン交換抑制膜が成膜されたガラスの表面に溶融塩を接触させてイオンを交換する工程とを備え、溶融塩は、イオンの交換においてガラス表層に導入される第一イオンと、第一イオンと同族元素のイオンであって第一イオンよりイオン半径が小さい第二イオンとを含み、溶融塩における第二イオンの含有量が4500質量ppm以上であることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、強化ガラスの製造方法および強化ガラス製造装置に関し、より具体的には、イオン交換法によってガラス板の化学強化を行う強化ガラスの製造方法および強化ガラス製造装置に関する。
従来、スマートフォンやタブレットPCなどの電子機器に搭載されるタッチパネルディスプレイには、カバーガラスとして化学強化された強化ガラス板が用いられている。
このような強化ガラス板は、一般的に、アルカリ金属を組成として含むガラス板を強化液で化学的に処理し、表面に圧縮応力層を形成することによって製造される。このような強化ガラス板は、主表面に圧縮応力層を有するために主表面への衝撃耐性が向上している。一方、このような強化ガラス板の内部には、主表面の圧縮応力層に対応して引張応力層が形成されるが、この引張応力が大きくなりすぎると、これに起因して端面のクラックが進展することによる破損(所謂、自己破壊)が生じやすくなる。また、このような引張応力を小さくするためにガラス板表面の圧縮応力層を全体的に浅く形成した場合、端面において十分な耐衝撃性を得られないという問題があった。
上記のような問題を解決すべく、強化ガラス板の主表面と端面の圧縮応力のバランスを適切に設定して内部引張応力を適切な範囲で低減する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、主表面に予めイオン交換を抑制する膜を形成して、化学強化の進度を端面に比べて抑制することによって、相対的に主表面より端面の圧縮応力層を深く形成し、端面における強度を向上する技術が開示されている。
強化ガラスのイオン交換に使用される溶融塩は、繰り返し使用される事によって液質が徐々に変化する。そのため、引用文献1の技術のように、イオン交換を抑制する膜を形成した場合、イオン交換に用いられる強化液の液質によっては、イオン交換を抑制する膜を形成した箇所において化学強化が過度に抑制され、十分な圧縮応力層が得られない場合があった。すなわち、高い強度を有する強化ガラスを安定して生産する方法については未だ改良の余地があった。
本発明は、このような事情を考慮して成されたものであり、高い強度を有する強化ガラス板を安定して製造可能とする強化ガラスの製造方法および強化ガラス製造装置を提供することを課題とする。
本発明の強化ガラスの製造方法は、強化用ガラス表層のイオンを交換する強化ガラスの製造方法であって、ガラスの表面の少なくとも一部にイオンの交換を抑制するイオン交換抑制膜を成膜する工程と、イオン交換抑制膜が成膜されたガラスの表面に溶融塩を接触させてイオンを交換する工程とを備え、溶融塩は、イオンの交換においてガラス表層に導入される第一イオンと、第一イオンと同族元素のイオンであって第一イオンよりイオン半径が小さい第二イオンとを含み、溶融塩における第二イオンの含有量が4500質量ppm以上であることを特徴とする。
本発明の強化ガラスの製造方法において、第一イオンは、カリウムイオンであり、第二イオンは、ナトリウムイオンであり、溶融塩におけるナトリウムイオンの含有量が5000〜7900質量ppm以上であることが好ましい。
本発明の強化ガラスの製造方法において、イオン交換抑制膜は、SiO2を90%以上含有する組成を有し、厚みが5〜2000nmであることが好ましい。
本発明の強化ガラスの製造方法において、強化用ガラスは、ガラス組成として質量%で、SiO2 45〜75%、Al2O3 1〜30%、Na2O 0〜20%、K2O 0〜20%を含有するガラス板であり、強化用ガラスの主表面にのみイオン交換抑制膜を成膜し、膜付ガラスを350〜500℃の溶融塩に0.1〜150時間浸漬してイオン交換を行う、ことが好ましい。
本発明の強化ガラス製造装置は、ガラス表層のイオンを交換するための溶融塩を収容した塩浴槽を備えた強化ガラス製造装置であって、溶融塩は、イオンの交換においてガラス表層に導入される第一イオンと、第一イオンと同族元素のイオンであって第一イオンよりイオン半径が小さい第二イオンとを含み、溶融塩における第二イオンの含有量が4500質量ppm以上であることを特徴とする。
強化ガラス製造装置は、ガラスの表面の少なくとも一部にイオンの透過を抑制するイオン交換抑制膜を成膜する成膜装置と、成膜されたガラスを支持する支持装置とを備え、支持装置はガラスを支持した状態で塩浴槽に浸漬可能に構成されることが好ましい。
本発明によれば、ガラスの化学強化に用いられる溶融塩を適切に調整することによって、イオン交換抑制膜の形成箇所においてイオン交換が過度に抑制されることがなく、高い強度を有する強化ガラス板を安定して製造することが可能である。
以下、本発明の実施形態の強化ガラスの製造方法について説明する。図1は、本発明の強化ガラスの製造方法の一例を示す図である。
先ず、図1(a)に示す準備工程の処理を実施する。準備工程は、強化用ガラスG1を準備する工程である。強化用ガラスG1は、イオン交換法を用いて強化可能なガラスである。
強化用ガラスG1は、ガラス組成として質量%で、SiO2 45〜75%、Al2O3 1〜30%、Na2O 0〜20%、K2O 0〜20%を含有することが好ましい。上記のようにガラス組成範囲を規制すれば、イオン交換性能と耐失透性を高いレベルで両立し易くなる。
強化用ガラスG1の板厚は、例えば、1.5mm以下であり、好ましくは1.3mm以下、1.1mm以下、1.0mm以下、0.8mm以下、0.7mm以下、0.6 mm以下、0.5mm以下、0.4mm以下、0.3mm以下、0.2mm以下、特に0 .1mm以下である。強化ガラス基板の板厚が小さい程、強化ガラス基板を軽量化することでき、結果として、デバイスの薄型化、軽量化を図ることができる。なお、生産性等を考慮すれば強化用ガラスG1の板厚は0.01mm以上であることが好ましい。
強化用ガラスG1の主表面の寸法は、例えば、480×320mm〜3350×3950mmである。
強化用ガラスG1は、オーバーフローダウンドロー法を用いて板状成形され、その主表面Sが研磨されていないものであることが好ましい。このように成形された強化用ガラスG1であれば低コストで高い表面品位を有する強化ガラス板を得られる。なお、強化用ガラスG1の成形方法や加工状態は任意に選択しても良い。例えば、強化用ガラスG1はフロート法を用いて成形され、主表面Sおよび端面Eは研磨加工されたものであっても良い。
次いで、上記準備工程の後、図1(b)に示す成膜工程の処理を実施する。成膜工程は、強化用ガラスG1の表面の少なくとも一部にイオン交換抑制膜Mを形成して膜付ガラスG2を得る工程である。イオン交換抑制膜Mは、後述の強化工程において、強化用ガラスG1表層のイオン交換を行う際にイオンの透過を抑制する膜層である。すなわち、イオン交換抑制膜Mは、イオン交換されるイオンを適度に透過させるものであって当該イオンの透過を完全に遮断するものではない。本実施形態では、膜付ガラスG2は、表裏の主表面Sにのみイオン交換抑制膜Mが形成され、端面Eは露出した状態とされている。
イオン交換抑制膜Mの材質としては、イオン交換されるイオンの透過を抑制可能であれば任意の材質を用いて良い。交換されるイオンがアルカリ金属イオンである場合、イオン交換抑制膜Mは、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属酸窒化物、金属酸炭化物、金属炭窒化物からなる膜などであることが好ましい。より詳細には、イオン交換抑制膜Mの材質としては、例えば、SiO2、Al2O3、SiN、SiC、Al2O3、AlN、ZrO2、TiO2、Ta2O5、Nb2O5、HfO2、SnO2の中から1種類以上を含む膜を用いることができる。
特にSiO2をイオン交換抑制膜Mの主成分とすれば、安価且つ容易にイオン交換抑制膜Mを形成可能であり、反射防止膜としても機能し得るため、好ましい。イオン交換抑制膜Mは、SiO2のみから成る膜として良い。具体的には、イオン交換抑制膜Mは質量%でSiO2を90%以上、好ましくは99%以上含有する組成を有するものとして良い。
イオン交換抑制膜Mの厚さは、好ましくは5〜2000nm、より好ましくは50〜1000nm、さらに好ましくは100〜600nm、最も好ましくは150〜500nmである。イオン交換抑制膜Mの厚さを上記範囲とすることにより、イオンを透過してしまったり、イオンを遮断し過ぎたりすることなく、好適にイオン交換を行うことができる。
イオン交換抑制膜Mの成膜方法は、スパッタ法や真空蒸着法などのPVD法(物理気相成長法)、熱CVD法やプラズマCVD法などのCVD法(化学気相成長法)、ディップコート法やスリットコート法などのウェットコート法を用いることができる。特にスパッタ法、ディップコート法が好ましい。スパッタ法を用いた場合、イオン交換抑制膜Mを容易に均一に形成できる。イオン交換抑制膜Mの成膜箇所は任意の手法で設定して良い。例えば、非成膜箇所(本実施形態では端面E)に予めマスクを施した状態で成膜を行う等して良い。
次いで、上記成膜工程の後、図1(c)に示す強化工程の処理を実施する。強化工程は、膜付ガラスG2をイオン交換法により化学強化して、膜付きの膜付強化ガラスG3を得る工程である。具体的には、アルカリ金属イオンを含む溶融塩Tに膜付ガラスG2を浸漬してイオン交換する。
本実施形態において溶融塩Tは、イオンの交換においてガラス表層に導入されるカリウムイオン(第一イオン)と、カリウムイオンと同族元素のイオンであってカリウムイオンよりイオン半径が小さいナトリウムイオン(第二イオン)とを含む。溶融塩におけるナトリウムイオン(第二イオン)の含有量は4500質量ppm以上であり、好ましくは5000〜25000ppm、さらに好ましくは5500〜10000、最も好ましくは6000〜7900ppmである。
溶融塩Tに含まれるナトリウムイオンの含有量を上記範囲とすることで、イオン交換対象となるイオン、すなわち強化用ガラスG1に導入されるカリウムイオンおよび強化用ガラスG1から導出されるナトリウムイオンをイオン交換抑制膜Mに適度に透過させることができる。したがって、成膜箇所において適度にイオン交換を行うことができる。本実施形態における溶融塩Tは、例えば、硝酸カリウム溶融塩および硝酸ナトリウム溶融塩の混合塩である。
本発明では、溶融塩Tにおけるナトリウムイオン(第二イオン)の含有量を上記範囲に調整する調整工程を強化工程の前または後において実施することが好ましい。調整工程では、例えば、溶融塩Tに硝酸カリウム溶融塩や硝酸ナトリウム溶融塩等を加えることによって調整できる。
強化工程における溶融塩の温度は任意に定めて良いが、例えば、350〜500℃、好ましくは370〜480℃である。また、膜付ガラスG2を溶融塩T中に浸漬する時間は任意に定めて良いが、例えば、0.1〜150時間、好ましくは0.5〜50時間である。
上記強化工程では、膜付ガラスG2の表面のナトリウムイオンと溶融塩T中のカリウムイオンとが交換され、表面に圧縮応力層Cを有する膜付強化ガラスG3を得られる。ここで、膜付ガラスG2の表面のうち、イオン交換抑制膜Mが設けられた部位(主表面S)は、強化用ガラスG1の表面が露出した露出部Eに比べてイオン交換が抑制されるため、圧縮応力層の深さが小さくなる。換言すれば、露出部Eは、イオン交換抑制膜Mが設けられた部位に比べてイオン交換が進み易く、圧縮応力層の深さが大きくなる。このように、膜付強化ガラスG3は、主表面に比べ端面の圧縮応力層の深さが大きくなるため、全面的に強化された強化ガラスに比べて内部の引張応力が小さく且つ端部においては高い耐衝撃性を有する。したがって、端部からのクラックの進展に起因する破損を好適に抑制できる。
また、イオン交換抑制膜Mとして上述の無機組成材料を採用した場合には、該膜を設けたまま溶融塩Tに浸漬した場合であっても、従来の有機系の保護膜等に比べて溶融塩Tを劣化させ難い。
上記強化工程における処理温度や浸漬時間等の処理条件は、膜付強化ガラスG3に要求される特性に応じて適宜定めて良い。上記処理条件は、膜付強化ガラスG3の主表面Sの圧縮応力層の深さが、露出部Eの圧縮応力層の深さより小さくなるよう調整することが好ましい。
イオン交換抑制膜Mは電子デバイスの保護コートや反射防止膜としても機能するため、膜付強化ガラスG3は、そのまま製品として使用することも可能であるが、用途に応じてイオン交換抑制膜Mを剥離しても良い。図1(d)に示す剥離工程では、膜付強化ガラスG3からイオン交換抑制膜Mを剥離して強化ガラス板G4を得る。
具体的には、膜付強化ガラスG3にエッチング液を付着させてイオン交換抑制膜Mを除去する。イオン交換抑制膜MがSiO2を含有する膜である場合、例えば、フッ素、TMAH、EDP、KOH等を含む溶液をエッチング液として用いることができ、特にフッ酸溶液をエッチング液として用いることが好ましい。なお、イオン交換抑制膜Mの剥離方法は上記に限らず、ガラス板に設けられた膜を除去する方法として周知の方法を用いて良く、例えば、研磨等の機械加工によってイオン交換抑制膜Mを除去しても良い。
剥離工程では、一方の主表面側のイオン交換抑制膜Mのみを除去しても良く、両方の主表面のイオン交換抑制膜Mを除去しても良い。また各主面においてイオン交換抑制膜Mを部分的に除去しても良く、イオン交換抑制膜Mを全て除去しても良い。
イオン交換抑制膜Mを片面側や部分的に除去する場合、スプレーやロール、刷毛等を用いてエッチング液を部分的に付着させたり、膜付強化ガラスG3に部分的にマスキングを施してエッチング液に浸漬させたりして該膜の除去が可能である。
イオン交換抑制膜Mを全て除去する場合は膜付強化ガラスG3全体をエッチング液に浸漬すると良い。このように膜付強化ガラスG3全体をエッチング液に浸漬すれば、破損の原因となるマイクロクラックを減少させてさらに強度を向上した強化ガラス板G4を得易い。
以上に説明した通り、本発明の実施形態に係る強化ガラスの製造方法によれば、端面からの破損の少ない膜付強化ガラスG3、強化ガラスG4を効率良く製造できる。
なお、上述したイオン交換抑制膜Mの材質は一例であり、強化工程において交換されるイオンの透過を抑制可能な膜であれば任意の材質を用いて良い。
また、上記に示した任意の工程の前後において、切断加工、端面加工、および孔あけ加工の何れかの加工を実施する加工工程を設けても良い。また、上記に示した任意の工程の前後において、ガラス板に洗浄および乾燥処理を適宜行なって良い。
また、上記実施形態では、溶融塩Tが第二イオンとしてナトリウムイオンを含む場合を一例として説明したが、溶融塩Tは第二イオンとしてリチウムイオンを含んでいても良い。また、本発明はアルカリ金属イオンに限らず、ガラスのイオン交換に用いられる他の任意の族のイオンについても適用可能である。
上述した強化ガラスの製造方法は、上記溶融塩Tを収容した塩浴槽Xを備えた強化ガラス製造装置を用いて実施することができる。塩浴槽Xは、例えば、上部を開口した金属製筐体からなる槽であり、溶融塩Tで満たされる内部空間を有する。当該強化ガラス製造装置は、塩浴槽X内に収容可能な形状および寸法で構成され、且つ膜付ガラスG2を支持可能な支持装置(図示せず)をさらに備える。支持装置は、例えば、ステンレス鋼等の金属フレームによって構成された治具である。支持装置に膜付ガラスG2を支持させた状態で、塩浴槽X内の溶融塩Tに浸漬させることによって、上記強化工程の処理を実施できる。なお、強化ガラス製造装置は上記成膜工程の処理を実施する成膜装置(図示せず)をさらに備えた構成であって良い。成膜装置としては周知のスパッタ成膜装置等を用いることができる。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。
表1において、No.1〜4は本発明の実施例を示し、No.5〜8は比較例を示している。
表1および表2中の各試料は以下のようにして作製した。先ず、ガラス組成として質量%で、SiO2 61.6%、Al2O3 19.6%、B2O3 0.8%、Na2O 16%、K2O 2%を含有するようガラス原料を調合および溶融し、オーバーフローダウンドロー法を用いて板状に成形して厚さ0.7mmの複数の強化用ガラスを得た。次いで、表1に記載の膜厚を有しSiO2 100%の膜をイオン交換抑制膜として上記強化用ガラスの両主表面にスパッタ法を用いて成膜した後、スクライブ割断によって20×50mm寸法の矩形状に切り出すことにより端面に露出部を有する膜付ガラスを得た。なお、No.7、8の試料については上記成膜を行うことなく上記切断を行った。次いで、得られた膜付ガラスを表1記載量のナトリウムイオンを含有する430℃の硝酸カリウムおよび硝酸ナトリウムの混合溶融塩に5時間浸漬して化学強化し、純水洗浄および自然乾燥して表1記載のNo.1〜8の強化ガラス板試料を得た。
上記のようにして得た各ガラス試料について、下記測定試験を行った。
主表面圧縮応力値CS、主表面応力深さDOL、および内部引張応力CTは、応力計(折原製作所製のFSM−6000LEおよびFsmXP)で測定した。
落球試験は、上記と同様の方法で作成した縦65mm×横130mmの寸法の強化ガラス板試料の縁部を、紙ベークライト製の中央部が開口した枠状治具上に載置し、130gの鋼球をガラス中心に落下させ、一度の衝突で破損する高さを記録した。詳細には、15cmの高さから、5cm刻みで落下位置を高くしながら繰り返し鋼球を落下させ、強化ガラスが破損した高さを記録し、破損した高さをワイブルプロットし、破損確率が63%になった高さを平均値として求めた。なお、各試料は予め端面を800番手の砥石で研磨した。また、各試料の強化ガラスは各辺ののりしろが5mmとなるよう治具に載置した。
表1に示すように、比較例である試料No.5,6は、溶融塩のナトリウムイオン含有量が少ないため、イオン交換抑制膜によりイオン交換が過度に抑制され、適切な表面圧縮応力値CSおよび表面圧縮応力深さDOLを得られなかった。一方、実施例の各試料は、ナトリウムイオンの含有量が適切に調整された結果、イオン交換抑制膜が形成された表面において適切な表面圧縮応力値および表面圧縮応力深さを有する圧縮応力層が形成された。
また、比較例No.7、8の試料はイオン交換抑制膜を形成せず化学強化された結果、表面および端面の圧縮応力のバランスが好適でなく、内部引張応力CTが高く、自己破壊し易いガラスであった。一方、実施例の各試料は、表面および端面の圧縮応力のバランスが好適に設定され内部引張応力CTが抑制されており、自己破壊し難いガラスであった。
本発明の強化ガラス板およびその製造方法は、タッチパネルディスプレイ等に用いられるガラス基板およびその製造方法等として有用である。
G1 強化用ガラス
G2 膜付ガラス
G3 膜付強化ガラス
G4 強化ガラス板
M イオン交換抑制膜
T 溶融塩
X 塩浴槽
G2 膜付ガラス
G3 膜付強化ガラス
G4 強化ガラス板
M イオン交換抑制膜
T 溶融塩
X 塩浴槽
Claims (6)
- 強化用ガラス表層のイオンを交換する強化ガラスの製造方法であって、
前記強化用ガラスの表面の少なくとも一部に前記イオンの交換を抑制するイオン交換抑制膜を成膜して膜付強化ガラスを得る工程と、
前記膜付ガラスに溶融塩を接触させて前記イオンを交換する工程とを備え、
前記溶融塩は、
前記イオンの交換において前記強化用ガラス表層に導入される第一イオンと、
前記第一イオンと同族元素のイオンであって前記第一イオンよりイオン半径が小さい第二イオンとを含み、
前記溶融塩における前記第二イオンの含有量が4500質量ppm以上であることを特徴とする、強化ガラスの製造方法。 - 前記第一イオンは、カリウムイオンであり、
前記第二イオンは、ナトリウムイオンであり、
前記溶融塩における前記ナトリウムイオンの含有量が5000〜7900質量ppm以上であることを特徴とする、請求項1に記載の強化ガラスの製造方法。 - 前記イオン交換抑制膜は、SiO2を90%以上含有する組成を有し、厚みが5〜2000nmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の強化ガラスの製造方法。
- 前記強化用ガラスは、ガラス組成として質量%で、SiO2 45〜75%、Al2O3 1〜30%、Na2O 0〜20%、K2O 0〜20%を含有するガラス板であり、
前記強化用ガラスの主表面にのみ前記イオン交換抑制膜を成膜し、
前記膜付ガラスを
350〜500℃の前記溶融塩に0.1〜150時間浸漬して前記イオン交換を行う、請求項1から3の何れか一項に記載の強化ガラスの製造方法。 - 強化用ガラス表層のイオンを交換するための溶融塩を収容した塩浴槽を備えた強化ガラス製造装置であって、
前記溶融塩は、
前記イオンの交換において前記強化用ガラス表層に導入される第一イオンと、
前記第一イオンと同族元素のイオンであって前記第一イオンよりイオン半径が小さい第二イオンとを含み、
前記溶融塩における前記第二イオンの含有量が4500質量ppm以上であることを特徴とする、強化ガラス製造装置。 - 前記強化用ガラスの表面の少なくとも一部に前記イオンの透過を抑制するイオン交換抑制膜を成膜する成膜装置と、
前記成膜された前記強化用ガラスを支持する支持装置とを備え、
前記支持装置は前記強化用ガラスを支持した状態で前記塩浴槽に浸漬可能に構成される、請求項6に記載の強化ガラス製造装置。
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