JP2018000124A - ウイルスからの核酸抽出増幅キット及びそれを用いた抽出増幅方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡便、迅速および高効率にウイルスから核酸を抽出し、かつ核酸増幅反応を阻害しないことを特徴とする、ウイルス核酸の抽出/増幅試薬を提供すること。また、当該試薬を用いた核酸抽出または増幅方法を提供すること。
【解決の手段】 i)ウイルス核酸抽出試薬、及び
ii)ウイルス核酸増幅試薬
を有するウイルス核酸抽出増幅キットにおいて、
上述のi)ウイルス核酸抽出試薬又はii)ウイルス核酸増幅試薬に還元剤、多糖分解酵素及びダミー核酸を含有し、
かつウイルス核酸を抽出後に精製することなく増幅するための前記キットを用いて、抽出増幅を行う。
【選択図】 なし
【解決の手段】 i)ウイルス核酸抽出試薬、及び
ii)ウイルス核酸増幅試薬
を有するウイルス核酸抽出増幅キットにおいて、
上述のi)ウイルス核酸抽出試薬又はii)ウイルス核酸増幅試薬に還元剤、多糖分解酵素及びダミー核酸を含有し、
かつウイルス核酸を抽出後に精製することなく増幅するための前記キットを用いて、抽出増幅を行う。
【選択図】 なし
Description
本発明は、簡便、迅速かつ高効率にウイルスから核酸を抽出して増幅するためのキット、および前記キットを用いた核酸抽出および増幅方法に関する。
感染症の臨床検査分野においては、外来での診療中に正確な検査結果を得て適切な治療を施す等の目的から、簡便、迅速かつ高感度に病原体を検出することが重要である。例えば、毎年冬季に流行を繰り返すインフルエンザウイルス感染症の検査では、感染初期での投与で高い効果を発揮する治療薬が存在することもあり、迅速検査キットが広く普及している。このような迅速検査法の原理としては、イムノクロマト法による検出法が最も用いられている。しかしながら、イムノクロマト法による検出法は検出感度が低いため、感染初期など検体中の病原体数が少ない場合には検出できないことが課題となっている。イムノクロマト法よりも高感度に病原体を検出する方法として、RT−PCR法、TMA法(特許文献1)、TRC法(特許文献2、非特許文献1)、NASBA法(特許文献3および4)等の核酸増幅法を利用した検出法が知られている。核酸増幅法を利用した検出法は、病原体の有する核酸を特異的に増幅して検出するため、当該病原体を迅速かつ高感度に検出できる可能性を有している。
核酸増幅法を利用した検出法で病原体の検出を行なう際は、一般に病原体を含む試料から核酸を抽出する操作を事前に行なう。病原体、特にウイルスから核酸を抽出する方法としては、界面活性剤やグアニジンといったタンパク質変性剤や、フェノールやクロロホルムといった有機溶媒を使用する方法が知られている(特許文献5および6)。しかしながら、これらタンパク質変性剤や有機溶媒は核酸増幅反応を阻害するため、抽出工程の後にこれらを除去するための精製工程が必要となり、煩雑で時間のかかる操作を要する。このような核酸抽出および精製操作を簡略化するため、種々のキットや装置が市販されている。一例として、EXTRAGEN II(東ソー製)といった核酸を不溶化させる試薬と遠心分離を利用したキットや、QIAamp Viral RNA Mini Kit(キアゲン製)といったスピンカラムを利用したキット、Chemagic Prepito(パーキンエルマー製)といった磁性ビーズを利用した自動抽出装置等が挙げられる。しかしながら、前述のキットや装置を用いても10分から1時間程度の時間を要し、また作業工数も多く、遠心分離機や自動抽出装置といった特殊な装置も必要となるため、より迅速かつ簡便な方法が求められていた。
一方、非特許文献2に記載の方法のように、核酸を抽出し精製する操作をせずに核酸増幅を行ない、標的核酸を検出する方法も知られているが、感度面で不十分であった。核酸の抽出操作を行い精製せずに核酸増幅反応へ供する方法として、界面活性剤を用いて核酸を抽出した後、シクロデキストリンを用いて界面活性剤を中和して核酸増幅工程に供する方法が知られている。特許文献7においては、酵母および大腸菌から0.5%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を用いて核酸を抽出し、α−シクロデキストリンを含む核酸増幅試薬を用いてPCR法またはRCA法により核酸増幅する方法が示されている。しかしながら、当該特許文献に記載の方法は、核酸抽出に際して95℃で5〜15分間の加熱を要しており、簡便性・迅速性・安全性等の点で好ましくない。また当該特許文献では、前記SDS以外の界面活性剤が添加された条件においても、シクロデキストリンを含むPCR反応液により、酵母由来ゲノムDNAを核酸増幅可能なことも示されている。しかしながら前記SDSを用いた場合を除いて、界面活性剤によって細胞やウイルスから核酸を抽出した例は示されていない。
また特許文献8においては、インフルエンザウイルス感染患者由来の鼻腔スワブを0.2%のSDSを含む溶液に懸濁し、シクロデキストリンを含む酵素試薬と混合させてRT−LAMP法により検出した例が示されている。しかしながら当該特許文献においては検出感度や抽出効率に関しての記述は認められず、高効率にウイルスから核酸を抽出して増幅するための試薬については知られていなかった。また、特許文献7および8の核酸増幅方法は、DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、比較的高温でDNAを増幅する方法であり、比較的低温でRNAポリメラーゼと逆転写酵素の協奏反応によって核酸増幅を行う方法(TMA法、TRC法、NASBA法など)におけるウイルスからの核酸抽出および増幅条件は、知られていなかった。
Ishiguro,T.et al,Analytical Biochemistry,314,77−86(2003)
松村武史、東京大学学位論文、報告番号122590(2007)
本発明の目的は、簡便、迅速および高効率にウイルスから核酸を抽出し、精製することなく増幅に用いることができ、かつ核酸増幅反応を阻害しにくい、核酸抽出および増幅キットを提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、還元剤を含む試薬とウイルスや検体とを接触させることで、複雑な抽出および/または精製操作を行なうことなく、高効率に検体における核酸の抽出および増幅ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の態様を包含する:
[1]
i)ウイルス核酸抽出試薬、及び
ii)ウイルス核酸増幅試薬
を有するウイルス核酸抽出増幅キットにおいて、
i)ウイルス核酸抽出試薬又はii)ウイルス核酸増幅試薬に還元剤を含有し、
かつウイルス核酸を抽出後に精製することなく増幅するための、前記キット。
[2]
上述の[1]に記載のキットにおいて、i)ウイルス核酸抽出試薬又はii)ウイルス核酸増幅試薬に多糖分解酵素及び/又はダミー核酸を含有する、前記キット。
[3]
上述の[1]又は[2]に記載のキットにおいて、ウイルスがインフルエンザウイルスである、前記キット。
[4]
上述の[1]〜[3]いずれかに記載のキットにおいて、還元剤がジチオスレイトール又はトリス(2カルボキシエチル)ホスフィンである、前記キット。
[5]
ウイルスを含む試料を、請求項1〜4いずれかに記載のキットのi)ウイルス核酸抽出試薬、及びii)ウイルス核酸増幅試薬と接触させ、ウイルス核酸を抽出後に精製することなく増幅させることを特徴とする、ウイルス核酸の抽出増幅方法。
[1]
i)ウイルス核酸抽出試薬、及び
ii)ウイルス核酸増幅試薬
を有するウイルス核酸抽出増幅キットにおいて、
i)ウイルス核酸抽出試薬又はii)ウイルス核酸増幅試薬に還元剤を含有し、
かつウイルス核酸を抽出後に精製することなく増幅するための、前記キット。
[2]
上述の[1]に記載のキットにおいて、i)ウイルス核酸抽出試薬又はii)ウイルス核酸増幅試薬に多糖分解酵素及び/又はダミー核酸を含有する、前記キット。
[3]
上述の[1]又は[2]に記載のキットにおいて、ウイルスがインフルエンザウイルスである、前記キット。
[4]
上述の[1]〜[3]いずれかに記載のキットにおいて、還元剤がジチオスレイトール又はトリス(2カルボキシエチル)ホスフィンである、前記キット。
[5]
ウイルスを含む試料を、請求項1〜4いずれかに記載のキットのi)ウイルス核酸抽出試薬、及びii)ウイルス核酸増幅試薬と接触させ、ウイルス核酸を抽出後に精製することなく増幅させることを特徴とする、ウイルス核酸の抽出増幅方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において還元剤とは、還元作用を有するものである。一例として、ジチオスレイトール(以下、DTT)、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(以下、TCEP)、2−メルカプトエタノール、トリブチルホスフィン、ヨードアセトアミド、鉄(II)、N−アセチル−L−システイン(以下、NALC)などが例示できる。なお、本来還元作用を示さないが、当該試薬中で還元作用を示すものも含める。還元剤として好ましくはNALC、DTTもしくはTCEPであり、より好ましくはDTTやTCEPである。濃度については特に限定しないが、上限は核酸増幅反応を阻害する濃度までとなる。また、pH調整剤(緩衝液等)を添加することで、当該上限が高まるので好ましい。
本発明において多糖分解酵素とは、結果的に多糖を分解する機能を有する酵素である。一例として、β−ガラクトシダーゼ、β−グルクロニダーゼ、α−L−イズロニダーゼ、イズロン酸−2−スルファターゼ、イズロン酸−2−スルファターゼ、アセチル−CoA、α−グルコサミニド N−アセチルトランスフェラーゼ、スルファミダーゼ、ガラクトース−6−スルファターゼ、N−アセチルガラクトサミン−4−スルファターゼ、ヒアルロニダーゼなどが含まれ、また、セミアルカリフォスファターゼなども例示できる。
本発明においてダミー核酸とは、目的とするウイルス核酸以外の核酸であって、目的とするウイルスの核酸増幅反応を阻害する物質を結合させることにより、目的とする核酸の増幅反応への影響を緩和することを目的とする。一例として、tRNA、16Sや23Sの混合物、PolyAなどを含む。
本発明の抽出対象は、いずれの種類のウイルス核酸であってもよい。ウイルスは、カプシドと呼ばれるタンパク質の殻により核酸が包接された構造を有し、構造や大きさの点で細菌や微生物、細胞などと明確に区別される。本発明における好ましい抽出対象の一例として、エンベロープを有するウイルスや一本鎖RNAを有するウイルスが例示される。エンベロープを有するウイルスとは、ウイルスカプシドが主に脂質から構成されるエンベロープにより覆われたウイルスのことをいい、一例として、単純ヘルペスウイルス、インフルエンザウイルス、RSウイルス、エイズウイルス(HIV)があげられる。一本鎖RNAを有するウイルスとは、ボルティモア分類における第4群(1本鎖RNA +鎖)、第5群(1本鎖RNA −鎖)、第6群(1本鎖RNA 逆転写)に属するウイルスであり、一例として、コロナウイルス、RSウイルス、ヒト・メタニューモウイルス、インフルエンザウイルス、エイズウイルス(HIV)があげられる。一本鎖RNAを有するウイルスは、TRC法等のRNAを出発物質とする核酸増幅法に適する点で好ましい。中でもインフルエンザウイルスは、本発明の抽出試薬における抽出対象ウイルスとして特に好ましい。
本発明においてウイルスを含む試料とは、単にウイルスを水、生理食塩水や緩衝液に溶解したものや、ウイルスを含んだ生体試料そのものや、前記生体試料を含んだ濾紙、スワブ等があげられる。前記生体試料の一例として、血液、糞便、尿、痰、リンパ液、血漿、射精液、肺吸引物、脳脊髄液、咽頭拭い液、鼻腔拭い液、うがい液、唾液、涙液があげられる。
本発明において、還元剤、多糖分解酵素、ダミー核酸は、i)ウイルス核酸抽出試薬、又はii)ウイルス核酸増幅試薬のどちらに含有させてもよいが、i)ウイルス核酸抽出試薬に含有させることが好ましい。
本発明のウイルス核酸抽出試薬は、種々の成分をさらに含んでいてもよい。後の核酸増幅反応に必要な成分、例えば酵素や、マグネシウム塩、カリウム塩等の塩類や、トレハロース等の糖類や、グリセロール等の糖アルコールや、核酸成分や、有機溶媒等を含むことは、核酸抽出工程から核酸増幅工程に至る操作を簡略化できる意味で好ましい。中でも有機溶媒は、ウイルス核酸の抽出を促進させる効果を有している点で特に好ましい。本発明の抽出試薬にさらに含ませる有機溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)を例示できる。また、界面活性剤やタンパク質変性剤、RNaseインヒビターを、核酸増幅反応を妨害しない範囲で添加することもできる。添加する界面活性剤の一例として、ステロイド骨格を有する界面活性剤や、SDS等の陰イオン界面活性剤や、CHAPS等の両イオン界面活性剤や、Span 20(商品名)、MEGA−8(商品名)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(Tween 20(商品名)、Tween 40(商品名)、Tween 60(商品名)、Tween 80(商品名)など)等の非イオン性界面活性剤があげられる。中でも非イオン性界面活性剤は、ウイルス核酸の抽出を促進する効果を有する点や、核酸増幅反応への影響が少ない点で好ましい。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系界面活性剤であるTween 20(商品名)がさらに好ましい。
本発明において、ウイルスを含む試料をi)ウイルス核酸抽出試薬及びii)ウイルス核酸増幅試薬に接触させるが、その順番には特に限定はなく、同時に接触させてもよい。好ましくは、ウイルスを含む試料をi)ウイルス核酸抽出試薬に接触させた後に、ii)ウイルス核酸増幅試薬に接触させる。その場合、試料とi)ウイルス核酸抽出試薬との接触時間はウイルスを含む試料の性状、試料中のウイルス濃度、ウイルス核酸抽出試薬に含まれる成分等を考慮し、適宜決定すればよいが、還元剤がi)ウイルス核酸抽出試薬に含まれる場合は接触後4分以内で十分にウイルス核酸を抽出でき、接触後すぐにシクロデキストリンと接触させる工程等の後工程へ供することもできる。
本発明でウイルス核酸抽出液とは、ウイルスを含む試料とウイルス核酸抽出試薬を接触させることによって得られる。
本発明の好適な実施形態の一例として、還元剤、多糖分解酵素、ダミー核酸を少なくとも含むウイルス核酸抽出試薬により検体からウイルス核酸を抽出し、当該ウイルス核酸抽出液を精製することなく核酸増幅試薬へ添加することで核酸増幅反応を行う試薬があげられる。なお、シクロデキストリンの濃度については特に限定しない。
本発明における核酸増幅法は、いずれの核酸増幅法(例えば、PCR法、TMA法、TRC法、NASBA法)であってもよい。等温で核酸増幅を行う方法は、温度の昇降を行う比較的複雑な装置が不要である点で好ましい。このような核酸増幅法として、ウイルス核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマーと、ウイルス核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマーと、RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素と、RNAポリメラーゼ活性を有する酵素とを用いて、標的核酸を増幅する方法であって、前記第一のプライマーまたは前記第二のプライマーのいずれかには、その5’末端側に前記RNAポリメラーゼ活性を有する酵素に対応したプロモーター配列を付加している方法(例えば、TMA法、TRC法、NASBA法)が例示される。当該方法は一本鎖RNAを標的として核酸増幅する方法であるが、特開2015−11636号公報等に開示される方法を用いることで、二本鎖DNA等を増幅することもできる。
本発明では、上述のi)ウイルス核酸抽出試薬及びii)ウイルス核酸増幅試薬はキットとして用いられ、その際、ウイルス核酸を抽出後に精製することなく増幅させることを特徴とするものである。
本発明により、ウイルス核酸の抽出後に精製操作を行なうことなく増幅を行うことができるため、簡便、迅速かつ高効率に行なうことができる。具体的には、本発明のキット及び方法によって、煩雑な抽出ステップが不要であり、かつQIAamp Viral RNA Miniと同等の検出感度を達成することができた。
以下、ウイルスとしてインフルエンザウイルスを用いたときの実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
参考例1 標準RNAの調製
後述の実施例で使用したインフルエンザウイルスRNA(以下、標準RNAと表記)は下記に示す方法で調製した。
(1)配列番号1(A型(H1N1亜型)インフルエンザウイルス、セグメント5、cDNA部分配列、GenBank No.FJ969536の410番目から930番目まで)、配列番号2(A型(H3N2亜型)インフルエンザウイルス、セグメント5、cDNA部分配列、GenBank No.NC_007369の455番目から975番目まで(ただし663番目のCはT))および配列番号3(B型インフルエンザウイルス、セグメント7、cDNA部分配列、GenBank No.CY115184の206番目から735番目まで)に記載の塩基配列からなる2本鎖DNAを調製し、それぞれT−Vector pMD20(タカラバイオ製)へ挿入した(なお、当該cDNA配列の相補鎖の5’末端側にはSP6プロモーターを付加している)。
後述の実施例で使用したインフルエンザウイルスRNA(以下、標準RNAと表記)は下記に示す方法で調製した。
(1)配列番号1(A型(H1N1亜型)インフルエンザウイルス、セグメント5、cDNA部分配列、GenBank No.FJ969536の410番目から930番目まで)、配列番号2(A型(H3N2亜型)インフルエンザウイルス、セグメント5、cDNA部分配列、GenBank No.NC_007369の455番目から975番目まで(ただし663番目のCはT))および配列番号3(B型インフルエンザウイルス、セグメント7、cDNA部分配列、GenBank No.CY115184の206番目から735番目まで)に記載の塩基配列からなる2本鎖DNAを調製し、それぞれT−Vector pMD20(タカラバイオ製)へ挿入した(なお、当該cDNA配列の相補鎖の5’末端側にはSP6プロモーターを付加している)。
(2)(1)で調製したプラスミドDNAを、挿入したインフルエンザウイルスcDNAの5’末端側で制限酵素消化し、直鎖状のDNAを調製した。
(3)(2)で調製したDNAを鋳型として、SP6 RNAポリメラーゼによるインビトロ転写を行なった。その後、DNase I処理により前記鋳型DNAを完全消化し、精製することで標準RNAを調製した。調製したRNAは、260nmにおける吸光度を測定して定量した。
(3)(2)で調製したDNAを鋳型として、SP6 RNAポリメラーゼによるインビトロ転写を行なった。その後、DNase I処理により前記鋳型DNAを完全消化し、精製することで標準RNAを調製した。調製したRNAは、260nmにおける吸光度を測定して定量した。
なお、本例で調製した標準RNAの全長は約500塩基と、インフルエンザウイルスRNAの全長(セグメント5:約1500塩基、セグメント7:約1100塩基)の一部であるが、インフルエンザウイルスRNAの測定には十分適用可能である。
Ishiguroらの方法(Ishiguro,T.et al,Nucleic Acids Res.,24,4992−4997(1996))により、配列番号4に記載の配列(GenBank No.KJ741989の724番目から746番目までの塩基配列の相補配列)の5’末端から17番目のTと18番目のTの間、および配列番号5に記載の配列(GenBank No.CY115184の463番目から483番目までの塩基配列の相補配列)の5’末端から8番目のAと9番目のTの間のリン酸ジエステル部分にリンカーを介してチアゾールオレンジもしくはBOを結合させ、インターカレーター性蛍光色素で標識された核酸プローブ(以下、INAFプローブと表記)を調製した。構造式を化1に示す。式中、B1、B2、B3、B4は塩基を示す。なお、3’末端側−OHからの伸長反応を防止するために3’末端側−OHはグリコール酸修飾がなされている。
臨床検体は、各種医療機関により得た。インフルエンザウイルスに感染した疑いのある患者から、スワブにより咽頭や、鼻腔を擦過した擦過物、鼻かみ液、うがい液、鼻かみ液を採取し、イムノクロマト法によりA型、B型、又は陰性と判断した。
比較例1 臨床検体による核酸増幅反応への阻害
(1)参考例3で入手した鼻腔擦過物が付着したスワブを、136μLの注射用水に懸濁した。当該懸濁液を、臨床検体として用いた。イムノクロマト法ではA型であった。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー
(1)参考例3で入手した鼻腔擦過物が付着したスワブを、136μLの注射用水に懸濁した。当該懸濁液を、臨床検体として用いた。イムノクロマト法ではA型であった。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計(TRCReady−80、東ソー製)を用い、46℃で反応させると同時に反応液の蛍光強度を経時的に30分間測定した。抽出液添加時を0分として、反応液の蛍光強度比(所定時間の蛍光強度値をバックグラウンドの蛍光強度比で割った値)が1.2を超えた場合を陽性判定とし、検出時間とした。
結果を表4に示す。臨床検体量が増加すると、著しくTRC反応を阻害することがわかる。
以下の方法により、本発明の核酸抽出/増幅試薬に添加する添加剤の濃度を検討した。
(1)参考例1で調製したA型(H1N1亜型)インフルエンザウイルス標準RNA(配列番号1に相当するもの)を、注射用水を用いて104コピー/5μLとなるように希釈し、RNA試料として用いた。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
(3)上記の反応液を46℃で4分間保温後、以下の組成からなる抽出液15μLを添加した。抽出液には、あらかじめ前記RNA試料1.5μLを添加した。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム
表5に記載の各種濃度の添加剤。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム
表5に記載の各種濃度の添加剤。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計(TRCRapid−160、東ソー製)を用い、46℃で反応させると同時に反応液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に30分間測定した。抽出液添加時を0分として、反応液の蛍光強度比(所定時間の蛍光強度値をバックグラウンドの蛍光強度比で割った値)が1.2を超えた場合を陽性判定とし検出時間とした。
結果を表5に示す。
以下の方法により、本発明の核酸抽出/増幅試薬に添加する添加剤の濃度を検討した。
(1)参考例1で調製したA型(H1N1亜型)インフルエンザウイルス標準RNA(配列番号1に相当するもの)を、注射用水を用いて104コピー/5μLとなるように希釈し、RNA試料として用いた。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー
表6に記載の各種濃度の添加剤。
(3)上記の反応液を46℃で4分間保温後、以下の組成からなる抽出液15μLを添加した。抽出液には、あらかじめ前記RNA試料1.5μLを添加した。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム
(4)実施例1と同様にして検出した。結果を表6に示す。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム
(4)実施例1と同様にして検出した。結果を表6に示す。
以下の方法により、本発明の核酸抽出/増幅試薬に添加する添加剤を検討した。表7に示す添加剤は(2)もしくは(3)に示す反応液や抽出液のいずれかに添加した。
(1)参考例3で入手した鼻腔擦過物が付着したスワブを、136μLの注射用水に懸濁した。当該懸濁液を、臨床検体として用いた。臨床検体は2人分使用した。イムノクロマト法ではいずれもA型であった。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
(3)上記の反応液を46℃で4分間保温後、以下の組成からなる抽出液15μLを添加した。抽出液には、あらかじめ前記臨床検体を2μL添加した。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム。
(4)実施例1と同様にして検出した。結果を表7に示す。いずれの添加剤も、注射用水を添加した場合と比べ、検出時間が早くなった。また、還元剤を添加しただけでも検体によるTRC反応阻害回避効果があることがわかった。
以下の方法により、本発明の核酸抽出/増幅試薬に添加する還元剤の臨床検体によるTRC反応阻害回避効果を調べた。
(1)参考例3で入手した鼻腔擦過物が付着したスワブを、136μLの注射用水に懸濁した。当該懸濁液を、臨床検体として用いた。イムノクロマト法ではA型であった。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
(3)上記の反応液を46℃で4分間保温後、以下の組成からなる抽出液15μLを添加した。抽出液には、あらかじめ前記臨床検体を1μL、2μL、3μL、又は4μLをそれぞれ添加した。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
5mM DTT。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
5mM DTT。
(4)比較例1と同様にして検出した。結果を表8に示す。いずれの場合も、DTTを添加した方が、検出時間が大幅に改善していることがわかった。
より安定性の高い還元剤であるTCEPでの検出を試みた。以下の方法により、本発明の核酸抽出/増幅試薬に添加する還元剤の臨床検体によるTRC反応阻害回避効果を調べた。
(1)参考例3で入手した鼻腔擦過物が付着したスワブを、136μLの注射用水に懸濁した。当該懸濁液を、臨床検体として用いた。イムノクロマト法ではA型であった。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
(3)上記の反応液を46℃で4分間保温後、以下の組成からなる抽出液15μLを添加した。抽出液には、あらかじめ前記臨床検体を4μLそれぞれ添加した。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
0.1mM TCEP
0.2mM KOH。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
0.1mM TCEP
0.2mM KOH。
(4)比較例1と同様にして検出した。結果を表9に示す。TCEPを添加した方が、検出時間が改善していることがわかった。DTTよりは感度は悪かった。
TCEPを添加することで、抽出液のpHが変化し、TRC反応に影響を及ぼしている可能性が考えられた。そこで、pH調整剤を抽出液に加え、あらかじめpHを調製する以下の方法により、本発明の核酸抽出/増幅試薬に添加するTCEPの臨床検体によるTRC反応阻害回避効果を調べた。
(1)参考例3で入手した鼻腔擦過物が付着したスワブを、136μLの注射用水に懸濁した。当該懸濁液を、臨床検体として用いた。イムノクロマト法ではA型であった。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
各濃度 Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
各濃度 Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
(3)上記の反応液を46℃で4分間保温後、以下の組成からなる抽出液15μLを添加した。抽出液には、あらかじめ前記臨床検体を2μLそれぞれ添加した。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
各濃度 Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
0.1mM TCEP。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
各濃度 Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
0.1mM TCEP。
(4)比較例1と同様にして検出した。結果を表10に示す。今回の臨床検体は、非常に阻害が強いため、抽出液にTris−HCl緩衝液を加えずTCEPのみでは検出できなかったが、Tris−HCl緩衝液(pH8.65)を抽出液に添加したことで、検出時間が大幅に改善していることがわかった。
pH調整剤を抽出液に加え、KOHによりあらかじめpHを調製する以下の方法により、本発明の核酸抽出/増幅試薬に添加するTCEPの臨床検体によるTRC反応阻害回避効果を調べた。
(1)参考例3で入手した鼻腔擦過物が付着したスワブを、136μLの注射用水に懸濁した。当該懸濁液を、臨床検体として用いた。イムノクロマト法ではA型であった。
(2)以下の組成からなる反応液を0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)にて凍結乾燥した試薬を調製した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
6mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
198mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
6mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
198mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
(3)上記の反応液を46℃で4分間保温後、以下の組成からなる抽出液30μLを添加した。抽出液には、あらかじめ前記臨床検体を4μLそれぞれ添加した。KOHおよびDMSO濃度は、凍結乾燥品用に最適化した濃度を用いた。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
54mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
22.2mM 塩化マグネシウム
57.5mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
11% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
4mM TCEP
各濃度 KOH。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
54mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
22.2mM 塩化マグネシウム
57.5mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
11% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
4mM TCEP
各濃度 KOH。
(4)比較例1と同様にして検出した。結果を表11に示す。Tris−HCl緩衝液(pH8.65)だけでなく、KOHを添加した方が、明らかに検出時間が大幅に改善した。
以下の方法により、本発明の核酸抽出/増幅試薬に添加する添加剤を複数添加した場合の臨床検体によるTRC反応阻害回避効果を調べた。
(1)参考例3で入手した鼻腔擦過物が付着したスワブを、136μLの注射用水に懸濁した。当該懸濁液を、臨床検体として用いた。イムノクロマト法ではA型であった。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
6mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
6mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.7mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
60mM トレハロース
9.1U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(参考例2で調製)(配列番号4および5)
6.8% シクロデキストリン
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
(3)上記の反応液を46℃で4分間保温後、以下の組成からなる抽出液15μLを添加した。抽出液には、あらかじめ前記臨床検体を2μLそれぞれ添加した。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
各濃度 Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
2mM TCEP
表12に記載の各種濃度の添加剤。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
各濃度 Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
22.2mM 塩化マグネシウム
35mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
10.3% DMSO
0.05% Tween20
1.5% コール酸ナトリウム水溶液
2mM TCEP
表12に記載の各種濃度の添加剤。
(4)比較例1と同様にして検出した。結果を表12に示す。TCEPを含む溶液に、多糖分解酵素や酸化防止剤を含んでいても、感度に影響はなかった。多糖分解酵素のみでも検体によるTRC反応阻害回避効果があったことを考えると、TCEPよりは回避効果は強くない添加剤を複数含んでいても問題ないことがわかった。
Claims (5)
- i)ウイルス核酸抽出試薬、及び
ii)ウイルス核酸増幅試薬
を有するウイルス核酸抽出増幅キットにおいて、
i)ウイルス核酸抽出試薬又はii)ウイルス核酸増幅試薬に還元剤を含有し、
かつウイルス核酸を抽出後に精製することなく増幅するための、前記キット。 - 請求項1に記載のキットにおいて、i)ウイルス核酸抽出試薬又はii)ウイルス核酸増幅試薬に多糖分解酵素及び/又はダミー核酸を含有する、前記キット。
- 請求項1又は2に記載のキットにおいて、ウイルスがインフルエンザウイルスである、前記キット。
- 請求項1〜3いずれかに記載のキットにおいて、還元剤がジチオスレイトール又はトリス(2カルボキシエチル)ホスフィンである、前記キット。
- ウイルスを含む試料を、請求項1〜4いずれかに記載のキットのi)ウイルス核酸抽出試薬、及びii)ウイルス核酸増幅試薬と接触させ、ウイルス核酸を抽出後に精製することなく増幅させることを特徴とする、ウイルス核酸の抽出増幅方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016133141A JP2018000124A (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | ウイルスからの核酸抽出増幅キット及びそれを用いた抽出増幅方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016133141A JP2018000124A (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | ウイルスからの核酸抽出増幅キット及びそれを用いた抽出増幅方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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- 2016-07-05 JP JP2016133141A patent/JP2018000124A/ja active Pending
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