以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。また、以下の説明では、一例として、第1方向、第2方向及び第3方向を、次のように規定する。まず、各接続用端子が延設されている第1方向をZ方向と規定する。Z方向は、接続用端子の外部に露出する側から電磁リレーの内部側に向かう方向であり、接続用端子の先端が外部に露出する側が下側である。また、Z方向に垂直となる面内で、互いに垂直となるX方向とY方向とを規定する。特に、以下でいう可動ばね30bが延設されている第2方向をX方向と規定する。そして、以下でいう2つの可動接点33又は2つの固定接点44がそれぞれ並ぶ列に合う第3方向をY方向と規定する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る電磁リレーについて説明する。図1は、本実施形態に係る電磁リレー1の外観を示す斜視図である。図2は、カバー10を除いた電磁リレー1の内部の構成を示す斜視図である。図3は、図1のA−A部に対応した電磁リレー1の断面図である。また、図4は、電磁リレー1の分解斜視図である。
電磁リレー1は、各種電子機器に設置され、通電のオン・オフを適宜切り替える電子部品である。電磁リレー1は、カバー10と、電磁石装置12と、可動接点部13と、固定接点部14と、継鉄15とを備える。
カバー10は、例えば樹脂製で、電磁石装置12等の各構成要素を収納し、天壁10aと、天壁10aを囲む側壁10bとを有する直方体形状の箱体である。また、カバー10の天壁10aには、内部空間と外部空間とで空気を流通可能とする通気孔10cが設けられている。
通気孔10cは、後述するようにシール材を用いて内部空間を封止するときにカバー10内の圧力上昇を抑止したり、通電動作により内部空間に生じた熱を外部へ放出したりする。なお、通気孔10cの具体的な設置位置については後述する。
電磁石装置12は、外部からの通電に基づいて励磁及び非励磁を適宜切り替えることにより、可動接点部13に含まれる可動ばね30bを変位させる。電磁石装置12は、先端に吸着片22aを有する鉄心22と、鉄心22を支持するコイルボビン23と、コイルボビン23に巻き付けられているコイル24と、2つのコイル端子25とを含む。コイル端子25は、一端がコイル24に接続され、他端が外部に突出している接続用端子である。コイルボビン23は、絶縁材料である合成樹脂製である。
電磁リレー1のベースは、後述する固定端子保持部42の支持部42bと、コイルボビン23の鍔部11とで構成される。ベースは、Z方向から見て矩形状である。ベースは、その周縁部をカバー10の開口部10dの内周部分に係合することで、カバー10に被着される。この状態で、カバー10の内部空間には、図3に示すように、電磁石装置12のコイル24、可動接点部13の可動接点33と固定接点部14の固定接点44及び継鉄15が収納される。各接続用端子が内部空間から外部に向けて突出する。ベースの被着後、不図示であるが、エポキシシール等の液状硬化型樹脂からなるシール材がベースの下面の隙間に充填されて、カバー10の内部空間が封止される。これにより、内部空間の防塵性を高めたり、各接続用端子の支持強度を高めたりすることができる。
可動接点部13は、本体部30と、可動端子31と、接極子32とを有する。
本体部30は、継鉄15に接続される固定部30aと、固定部30aに連続されて可動の可動ばね30bとを含む。固定部30aは、Z方向に延設される平板部である。可動ばね30bは、X方向のプラス側に向かって延設される平板部である。可動ばね30bのX方向プラス側の先端部は、2つに分割されている。この2つの可動分割部のうち、Y方向のプラス側に位置する方を第1可動分割部30cとし、Y方向のマイナス側に位置する方を第2可動分割部30dとする。第1可動分割部30c及び第2可動分割部30dは、それぞれ、X方向プラス側の先端領域におけるZ方向マイナス側に相当する第1面30eに、可動接点33を有する。2つの可動接点33は、可動ばね30bが固定部30aに連続されている他端を基軸として揺動することで、Z方向に変位する。
可動端子31は、一端が本体部30の固定部30aに接続され、他端が外部に突出している接続用端子である。本実施形態では、可動端子31は、2つ存在する。
接極子32は、可動ばね30bに設置される平板状の導体である。接極子32の1つの表面は、鉄心22の吸着片22aの表面に対向する。
本体部30及び可動端子31は、それぞれ、所定の形状に打ち抜かれた導電性の板金材料が湾曲されることで形成され得る。なお、本体部30と可動端子31とは、別体であって、製造時に接続されるものでもよいし、又は、当初より一体として形成されていてもよい。
固定接点部14は、固定端子41と、固定端子保持部42と、バックストップ43とを有する。
固定端子41は、一端に固定接点44を有し、他端が外部に突出している接続用端子である。固定端子41は、所定の形状に打ち抜かれた導電性の板金材料が湾曲されることで形成され得る。本実施形態では、固定端子41は、2つ存在する。
図5は、電磁リレー1の内部構成をX方向プラス側から見た側面図である。2つの固定端子41は、Y方向の中心線Cを基準として対称となる形状を有し、中心線Cに対して互いに隣り合うように設置される。以下、2つの固定端子41のうち、Y方向プラス側に設置される方を第1固定端子41aとし、Y方向マイナス側に設置される方を第2固定端子41bとする。
図6は、第1固定端子41aの形状を示す図である。このうち、図6(c)をX方向プラス側から見た正面図とすると、図6(a)は上面図、図6(b)はY方向プラス側から見た側面図、図6(d)はY方向マイナス側から見た側面図、図6(e)は裏面図、及び、図6(f)は下面図である。なお、図6においてXYZの各軸が指し示す方向は、他の各図と同様である。第1固定端子41aは、下記の4つの平板部を含む。
固定端子本体部400は、X方向に面するYZ平面を主平面として、Z方向に延設される平板部である。固定端子本体部400は、第1固定端子41aを構成する各平板部のうち、外部に突出する端子部400aを含む平板部である。なお、図6に示す例では、固定端子本体部400における端子部400aは、電磁リレー1の組み立て後の安定性などを考慮し、固定端子本体部400の他の部分と比較してX方向に若干ずれている。
固定接点保持部401は、XY平面を主平面として、固定端子本体部400のZ方向プラス側の端辺に連続し、X方向マイナス側、すなわち可動ばね30bの延設方向の反対側に湾曲した平板部である。固定接点44は、固定接点保持部401のZ方向プラス側に相当する第1面に設置される。これにより、固定接点部14に含まれる2つの固定接点44と、可動接点部13に含まれる2つの可動接点33とは、図5に示すように、Z方向に沿って、一対ずつ互いに向かい合うように配置される。
固定端子腕部402は、XZ平面を主平面として、固定端子本体部400のY方向プラス側の第1端辺に連続し、X方向マイナス側に湾曲した平板部である。固定端子本体部400との対比で表現すると、固定端子腕部402は、第1固定端子41aを構成する各平板部のうち、端子部400aを含まない平板部である。
端子腕部403は、XZ平面を主平面として、固定端子本体部400のY方向マイナス側の第2端辺に連続し、X方向マイナス側に湾曲した平板部である。
ここで、第1固定端子41aを構成する各平板部のうち、例えばX方向である第2方向に面するものを、第1側端子部と規定する。これに対して、第1固定端子41aを構成する各平板部のうち、第1側端子部の第1端辺から第2方向と反対側に湾曲したものを、第2側端子部と規定する。これらの規定を本実施形態に適用すると、固定端子本体部400が第1側端子部に相当し、一方、固定端子腕部402が第2側端子部に相当する。
また、固定端子腕部402のZ方向の長さをL1とし、端子腕部403のZ方向の長さをL2とすると、図6(c)に示すように、長さL1は、長さL2よりも長い。一方、固定端子腕部402のX方向の長さと、端子腕部403のX方向の長さとは、図6(d)に示すように、ともにL3である。また、長さL3は、図6(d)に示すように、固定接点保持部401のX方向の長さL4と同程度である。
また、固定端子腕部402及び端子腕部403が存在することで、第1固定端子41aには、固定端子腕部402と端子腕部403とに挟まれる空間が生じる。以下、この空間のY方向の幅を、図6(e)に示すように、W1と表す。
なお、第2固定端子41bの形状は、上記のとおり、第1固定端子41aの形状に対して、図5に示すY方向の中心線Cを基準として対称となるのみで、それぞれ同一形状とみなすことができるので、詳細な説明を省略する。
図7は、図2に示す電磁リレー1の内部構成を示す斜視図から、説明のために、第1固定端子41a及び第2固定端子41bを除いた図である。
固定端子保持部42は、第1固定端子41a及び第2固定端子41bを保持する。固定端子保持部42は、絶縁性の材料で形成され、第1固定端子41a及び第2固定端子41bに接触する固定端子固定部42aと、固定端子固定部42aに連続し、コイルボビン23の鍔部11に組み合わされる支持部42bとを含む。
固定端子固定部42aは、ベース側にある支持部42bからZ方向のプラス側に向かって立設する直方体部材である。
固定端子固定部42aは、第1固定端子41a又は第2固定端子41bとX方向で対向する第1側部42a1を有する。第1側部42a1には、以下の3つの孔部が形成されている。
端子孔部42c,42dは、それぞれ、端子腕部403の少なくとも一部を収納する。このうち、端子孔部42cは、第1固定端子41aが固定端子固定部42aに組み合わされたときに、第1固定端子41aの端子腕部403を収納する。同様に、端子孔部42dは、第2固定端子41bが固定端子固定部42aに組み合わされたときに、第2固定端子41bの端子腕部403を収納する。すなわち、端子孔部42c,42dは、このような収納を可能とするために、固定端子固定部42aのY方向の中央領域に配置される。ここで、端子孔部42c,42dは、互いに接しない。したがって、図5に示すように、第1固定端子41a及び第2固定端子41bが固定端子固定部42aに組み合わされた後も、第1固定端子41aと第2固定端子41bとは、幅W2をもって互いに離間する。
バックストップ孔部42eは、図3に示すように、後述するバックストップ43の一部に設けられたバックストップ端部43dを収納し、バックストップ43を支持する。バックストップ孔部42eは、固定端子固定部42aのY方向の中央領域で、かつ、端子孔部42c,42dよりもZ方向プラス側に位置する。
さらに、固定端子固定部42aは、それぞれ、第1側部42a1に連続し、一方がY方向のプラス側に向かい、他方がY方向のマイナス側に向かう2つの第2側面42a2を有する。一方の第2側面42a2は、第1固定端子41aが固定端子固定部42aに組み合わされたときに、第1固定端子41aの固定端子腕部402の内面に接触または隙間を設けて対面する。これにより、第2側面42a2は、図2に示すように、第1固定端子41aの固定端子腕部402に被覆される。同様に、他方の第2側面42a2は、第2固定端子41bが固定端子固定部42aに組み合わされたときに、第2固定端子41bの固定端子腕部402の内面に接触または隙間を設けて対面する。これにより、第2側面42a2は、図2に示すように、第2固定端子41bの固定端子腕部402に被覆される。
ここで、このような収納及び被覆を可能にするために、端子孔部42cのY方向プラス側の内面と、Y方向プラス側にある第2側面42a2との長さL11は、第1固定端子41aにおける幅W1と略同等である。同様に、端子孔部42dのY方向マイナス側の内面と、Y方向マイナス側にある第2側面42a2との長さL11は、第2固定端子41bにおける幅W1と略同等である。
また、第2側面42a2のX方向の長さL12は、固定端子腕部402のX方向の長さL3と同一か、又は、長さL3よりも若干長い。
さらに、固定端子固定部42aのZ方向の長さL13は、図5に示すようにすべての内部構成要素が組み合わされた後、固定接点44と可動接点33とが離間時でも離れすぎず、かつ、離間時に異常な通電がなされない程度となる長さとする。
バックストップ43は、可動接点33がそれぞれ設置されている第1可動分割部30c及び第2可動分割部30dの変位を抑止するための規制部材である。バックストップ43は、所定の形状に打ち抜かれた導電性の板金材料が湾曲されることで形成され得る。
バックストップ43は、規制部43aと、腕部43bと、脚部43cと、バックストップ端部43dとを有する。
規制部43aは、図5に示すように、可動接点33の位置に合わせて、第1可動分割部30c及び第2可動分割部30dのX方向プラス側の先端領域におけるZ方向プラス側に相当する第2面30fに対向する。すなわち、本実施形態では、規制部43aは、2つ存在する。なお、第2面30fは、第1可動分割部30c及び第2可動分割部30dにおいて、上記の第1面30eの反対側に位置する。そして、規制部43aは、固定接点44と可動接点33とが離間している時に、接点当接する側の第1面30eとは反対側の第2面30f上の一部に当接可能である。
腕部43bは、Y方向に沿って延設される平板部であり、可動接点33に対向する第1面43b1を有する。2つの規制部43aは、第1面43b1に設置される。
脚部43cは、腕部43bに連続し、図5に示すように、Y方向における2つの規制部43a間の長さL21の中央から、接点当接する側すなわちZ方向マイナス側に湾曲した平板部である。
バックストップ端部43dは、図3に示すように、脚部43cの一端からX方向と反対側すなわちX方向マイナス側に湾曲した平板部である。バックストップ端部43dは、上記のとおり、固定端子固定部42aにあるバックストップ孔部42eに収納される。
ここで、図5に示すように、脚部43cのY方向の長さL22は、2つの規制部43a間の長さL21よりも短い。また、第1固定端子41a及び第2固定端子41bが固定端子保持部42に保持されている状態では、Z方向とX方向とに交差するY方向に沿う軸から見て、脚部43cの少なくとも一部は、第1固定端子41a及び第2固定端子41bの端子腕部403と重なる。図5では、脚部43cが第1固定端子41aの端子腕部403とY方向で重なっている幅をW3で表している。かつ、第1固定端子41a及び第2固定端子41bが保持されている状態では、端子腕部403よりもZ方向プラス側において、脚部43cのY方向の長さL22(脚部43cの幅)は、第1固定端子41aと第2固定端子41bとの間の幅W4よりも短い。
また、図3に示すように、脚部43cは、X方向において、規制部43aが設置されている部分の腕部43bのX方向プラス側の端部よりも内側に下がった位置、すなわち、幅W5だけX方向マイナス側にずれた位置から湾曲する。また、固定端子固定部42aにおいて、バックストップ孔部42eが形成される面は、端子孔部42c,42dが形成される面よりも、幅W6だけX方向マイナス側にずれている。その結果、X方向において、第1固定端子41a及び第2固定端子41bが保持されている状態では、固定端子本体部400の表面からバックストップ43の脚部43cの表面まで、幅W7で表される間隔が生じる。すなわち、脚部43cと、脚部43cと近接するカバー10の側壁10bとの間には、Y方向の寸法がW4で、Z方向の寸法がW8となる空間Sが形成されることになる。
さらに、図5に示すように、第1固定端子41a及び第2固定端子41bが保持されている状態では、Z方向において、バックストップ端部43dと、端子腕部403とは、幅W9をもって離間している。一方、Z方向において、バックストップ端部43dの下面43d1は、固定端子腕部402のZ方向プラス側の先端よりも、幅W10だけ低い。換言すれば、Z方向において、バックストップ端部43dは、固定端子腕部402の固定接点44側にある端部と、端子腕部403の固定接点44側にある端部との間に配置されている。
さらに、継鉄15は、例えば磁性鋼から形成され、断面L字形に湾曲された板材である。継鉄15の一方の平板部は、上記のとおり、可動接点部13の本体部30に含まれる固定部30aを保持する。一方、継鉄15の他方の平板部は、電磁石装置12に含まれる鉄心22に接続される。これにより、電磁石装置12が駆動すると、鉄心22、接極子32及び継鉄15の間に磁気回路が形成される。
次に、電磁リレー1の接点動作について説明する。可動接点33と固定接点44とは、Z方向で対向するように配置されている。そして、電磁石装置12のコイル24への非通電時は、可動接点33と固定接点44とが開離する。一方、コイル24への通電時は、可動接点33が固定接点44に接近して当接する。ここで、コイル24への非通電時とは、電磁石装置12の非励磁時をいい、非励磁時には可動ばね30bのZ方向マイナス側への付勢力によって、接極子32が吸着片22aから引き離された状態で保持される。一方、コイル24への通電時とは、電磁石装置12の励磁時をいい、励磁時には吸着片22aの磁力が可動ばね30bの付勢力に勝って、接極子32が吸着片22aに接触する。このような可動接点部13の揺動に応じて可動接点33が固定接点44と接離することで、接点の切り換えが行われる。すなわち、電磁リレー1は、電磁石装置12への通電のオン・オフが切り換えられると、可動接点33と固定接点44とが接離することになる。なお、本実施形態では、固定端子41は、互いに独立した第1固定端子41aと第2固定端子41bとの2つの固定端子を含む。したがって、固定接点44と可動接点33とが開離したときには、第1固定端子41aと第2固定端子41bとは互いに非導通となる。
次に、電磁リレー1の作用及びそれによる効果について説明する。
本実施形態では、固定端子41は、端子部400aを含む固定端子本体部400と、固定接点44を含む固定接点保持部401とに加えて、固定端子腕部402と、端子腕部403とを有する。固定端子本体部400と固定接点保持部401は、例えばZ方向である第1方向に延設される。固定端子腕部402は、固定端子本体部400の第1端辺から、例えばX方向である第2方向と反対側に湾曲し、固定端子保持部42の側面を被覆する。端子腕部403は、固定端子本体部400の第2端辺から第2方向と反対側に湾曲し、固定端子保持部42に形成されている端子孔部42c、42dに収納される。この構成によれば、固定端子腕部402及び端子腕部403の分、固定端子41の表面積をさらに増加させることができ、かつ固定端子41の大型化による電磁リレー1の外形寸法の大型化を抑制できる。これにより、高通電容量化と小型化とを両立させることができる。
また、端子腕部403は、固定端子腕部402と同様に表面積が広い長板形状を有し、固定端子保持部42に形成されている端子孔部42c又は42dに収納される。これにより、固定端子本体部400全体をカバー10側に面するように配置して放熱をより効率的に行うようにしつつ、端子腕部403は、より安定かつ強固に固定端子41を固定端子保持部42に保持させることができる。特に、カバー10側に面する固定端子腕部402の表面積を大きくすることができるため、固定端子41の放熱をより効率的に行うことができ、高通電容量化かつ小型化ができる。さらに、固定端子腕部402の表面積を固定端子保持部42の第2側面42a2を被覆する程度に広くすることにより、固定端子41の放熱をより効率的に行うことができ、かつ電磁石装置12との絶縁性を確保できる。ここで、固定端子腕部402の表面積を固定端子保持部42の第2側面42a2を被覆する程度に広くするとは、例えば、固定端子腕部402の第2方向の長さL3を、第2側面42a2の第2方向の長さL12と同等程度にすることをいう。
また、固定端子腕部402は、電磁リレー1の内部において、第2側面42a2を被覆するように配置される。一方、端子腕部403は、固定端子保持部42に形成されている端子孔部42c又は42dに収納されるので、組み立て後には、固定端子保持部42内に含まれる形となる。すなわち、固定端子41の表面積が、固定端子腕部402及び端子腕部403の分、増加したとしても、固定端子41は電磁リレー1の内部構成にコンパクトに含まれるので、電磁リレー1の大型化を抑えることができる。
また、バックストップ43について、図3における幅W7で示されるように、バックストップ43の脚部43cは、本実施形態の第1側端子部である固定端子本体部400よりも第2方向と反対側に離間している。また、バックストップ43の脚部43cは、第2方向を垂線とする投影面において、第1方向から見て、2つの可動接点33の間に設けられている。したがって、固定端子41とバックストップ43間の絶縁性を向上させる点で有利となる。
また、バックストップ端部43dとバックストップ孔部42eとは、第2方向を垂線とする投影面において、第1方向から見て、2つの可動接点33の間に設けられている。これにより、固定端子41とバックストップ43間の絶縁性の確保と小型化との点で有利となる。さらに、この点に関連して、バックストップ孔部42eの開口部は、端子腕部403が収納される端子孔部42c、42dの開口部より、第1方向側に配置されることが望ましい。また、第1方向と第2方向とに交差する第3方向に沿う軸から見て、バックストップ43の脚部43cの少なくとも一部は、端子腕部403と重なるものとしてもよい。
ここで、固定端子41に含まれる端子腕部403と、バックストップ43に含まれるバックストップ端部43dとは、それぞれ、X方向マイナス側すなわち第2方向と反対側に湾曲している。そのため、端子腕部403とバックストップ端部43dとは、固定端子保持部42に形成されている端子孔部42c,42d又はバックストップ孔部42eに対してX方向プラス側から収納されることになる。したがって、電磁リレー1の組み立て工程の点で考えると、図4に示すカバー10以外の各構成要素については、この場合X方向となるが、一つの方向に沿って順に組み合わせていくことができる。例えば、可動接点部13を基準とし、可動接点部13に継鉄15を組み合わせ、それに電磁石装置12を組み合わせ、それに固定端子保持部42を組み合わせ、最後に、それに端子腕部403及びバックストップ端部43dを係合させればよい。このように、端子腕部403及びバックストップ端部43dの形状によれば、電磁リレー1の組み立て工程をより単純化又は簡略化させるのに有利となる。このようにして、固定端子保持部42は、電磁石装置12とコイル端子25とを保持する。
また、図3、及び、図5における幅W3で示されるように、バックストップ孔部42eは、第2方向を垂線とする投影面において、第1方向から見て、本実施形態の第1側端子部である固定端子本体部400に重なるものとしてもよい。これにより、電磁リレー1の特に第3方向の寸法をより小さくすることができるので、電磁リレー1の小型化に有利となる。
また、図6に示すように、Z方向において、固定端子腕部402の長さL1は、端子腕部403の長さL2よりも長くしてもよい。すなわち、第1方向において、固定端子腕部402は、端子腕部403よりも長い。これにより、固定端子腕部402の長さL1を可能な限り長く設定されることで、固定端子41の放熱をより促進させることができる。一方、端子腕部403の長さL2は、固定端子腕部402の長さL1よりも短く設定されることで、電磁リレー1の内部構成がよりコンパクトとなるように、バックストップ43の脚部43cの配置位置を確保することができる。この点、図5における幅W10で示されるように、Z方向から見て、バックストップ端部43dは、固定端子腕部402の固定接点44側にある端部と、端子腕部403の固定接点44側にある端部との間に配置されることが特に望ましい。
また、上記説明では、電磁リレー1が第1固定端子41aと第2固定端子41bとの2つの固定端子41を含む構成を例示した。ただし、本発明は、電磁リレー1が1つの固定端子41を含むものであってもよく、上記の作用及び効果は、この場合であっても同様である。
一方、電磁リレー1が第1固定端子41aと第2固定端子41bとの2つの固定端子41を含む場合には、可動ばね30bは、可動接点33がそれぞれ設置されている第1可動分割部30c及び第2可動分割部30dを有するものとしてもよい。この場合、バックストップ43の脚部43cは、腕部43bに設けられている2つの規制部43aの間の中央から湾曲され、第1固定端子41aと第2固定端子41bとの間に配置されることが望ましい。これにより、図5に示すように、Y方向から見て、1つの脚部43cは、一方の一部が第1固定端子41aの端子腕部403と重なるとともに、他方の一部が第2固定端子41bの端子腕部403と重なる。したがって、電磁リレー1が第1固定端子41a及び第2固定端子41bを含む場合に、電磁リレー1の特にY方向の寸法をより小さくのに有利となる。
また、電磁リレー1が第1固定端子41a及び第2固定端子41bを含む場合、上記の構成に加えて、第1方向から見て、バックストップ43の脚部43cは、第1可動分割部30cと第2可動分割部30dとの間に配設されてもよい。この場合、電磁リレー1の特にX方向及びZ方向の寸法をより小さくするのに有利となる。
また、カバー10について、図1及び図3に示すように、通気孔10cは、バックストップ43の脚部43cと、脚部43cと近接するカバー10の側壁10bとの間に設けられるものとしてもよい。すなわち、第1方向から見て、通気孔10cは、バックストップ43の脚部43cと脚部43cと近接するカバー10の側壁10bとの間に設けられてもよい。第1に、カバー10に通気孔10cを設けると、通気孔10cを設けた部分は、カバー内部に突出する。そこで、図3に示すように、脚部43cと側壁10bとにより形成される空間Sに対応するカバー10の位置に通気孔10cを設ければ、通気孔10cのカバー内部への突出部分が空間S内に収まるので、電磁リレー1の大型化を抑止することができる。第2に、空間Sは、第1固定端子41aと第2固定端子41bとの双方に近接するので、第1固定端子41a又は第2固定端子41bの発熱は、空間Sに導かれやすい。したがって、この空間Sに面するように通気孔10cを設置することで、電磁リレー1の内部で生じた熱を効率よく外部に放出することができる。
以上のように、本実施形態によれば、高通電容量化と小型化とを両立させるのに有利な電磁リレーを提供することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る電磁リレーについて説明する。第1実施形態では、バックストップ43に関して、バックストップ端部43dとそれに対応するバックストップ孔部42eとは、脚部43cの形状に合わせて、それぞれ1つずつ設けられるものとした。すなわち、バックストップ孔部42eは、X方向を垂線とする投影面において、Z方向から見て、第1固定端子41aと第2固定端子41bとの端子腕部403が係合する端子孔部42c,42dと間に配置される。しかし、本発明はこれに限らず、バックストップ端部とそれに対応するバックストップ孔部とは、それぞれ複数設けられていてもよい。
図8は、第2実施形態におけるバックストップ53の形状を示す斜視図である。なお、図8は、第1実施形態におけるバックストップ43を描画している図7に対応している。特に、図8に示すバックストップ53は、図7に示すバックストップ43に対応する。また、図8に示す固定端子保持部52は、図7に示す固定端子保持部42に対応する。
バックストップ53に含まれる腕部53bの形状は、図7に示す腕部43bの形状と同様である。一方、バックストップ53は、1つの脚部53cに対して、腕部53bに設置されている2つの規制部がY方向に沿って並ぶ列に合わせて配置される3つのバックストップ端部53d1,53d2,53d3を有する。固定端子保持部52における固定端子固定部52b及び端子孔部52c,52dの形状は、それぞれ、図7に示す支持部42b及び端子孔部42c,42dの形状と略同様である。一方、固定端子保持部52における固定端子固定部52aには、3つのバックストップ端部53d1,53d2,53d3のそれぞれに1つずつ対応して係合される3つのバックストップ孔部52e1,52e2,52e3が形成される。
ここで、図8に示すように、バックストップ端部53d2とバックストップ孔部52e2との組は、Y方向において、脚部53cと同位置に設置されることが望ましい。さらに、バックストップ端部53d1とバックストップ孔部52e1との組、及び、バックストップ端部53d3とバックストップ孔部52e3との組は、Y方向において、脚部53cの位置を中心として対称に設置されることが望ましい。これにより、バックストップ53は、固定端子固定部52aに保持されている状態での、可動ばね30bの変位の規制に対する安定度が、図7に示すバックストップ43を用いた場合よりも増す。したがって、例えば、電磁リレー1が外部から衝撃を受けた場合でも、脚部53cを基準として腕部53bが傾くなどの不具合の発生を抑えることができる。
また、バックストップ53を採用する場合でも、固定端子固定部52aに対する3つのバックストップ孔部52e1,52e2,52e3の特にX方向及びZ方向に関する配置は、バックストップ43を採用する場合のバックストップ孔部42eの配置と同様である。
なお、このようにバックストップ孔部52eが複数ある場合、これらのバックストップ孔部52eの少なくとも1つは、第2方向を垂線とする投影面において、第1方向から見て、本実施形態の第1側端子部である固定端子本体部400に重なるものとしてもよい。例えば、3つのバックストップ端部53d1,53d2,53d3のうち、バックストップ端部53d2を設けない構成もあり得る。すなわち、バックストップ端部53d2を設けずに、対称に配置された2つのバックストップ端部53d1,53d3のそれぞれに1つずつ対応して係合される2つのバックストップ孔部52e1,52e3を用いてもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る電磁リレーについて説明する。第1実施形態では、固定端子41に関して、端子部400aを含む固定端子本体部400が第2方向に面する第1側端子部であるものとし、一方、固定端子腕部402が第2側端子部であるものとした。すなわち、第1実施形態では、固定端子41の端子部400aは、その主平面がX方向を垂線とする投影面となるように形成されている。しかし、本発明はこれに限らず、端子部を含む固定端子本体部が第2側端子部であるものとし、一方、固定端子腕部が第2方向に面する第1側端子部であるものとしてもよい。
図9は、第3実施形態における電磁リレーの内部の構成を示す斜視図である。なお、図9は、第1実施形態における電磁リレー1の内部の構成を示す図2に対応している。図9において、第1実施形態に係る電磁リレー1の各構成要素と同一のものについては同一の符号を付し、説明を省略する。具体的には、第3実施形態における電磁リレーでは、固定端子61及び固定端子保持部62の形状が、第1実施形態に係る電磁リレー1の固定端子41及び固定端子保持部42の形状と異なる。
図10は、第1固定端子61aの形状を示す図である。なお、図10は、第1実施形態における第1固定端子41aの形状を示す図6に対応している。第1固定端子61aは、下記の4つの平板部を含む。
固定端子本体部602は、本実施形態における第2側端子部であり、XZ平面を主平面として、固定端子腕部600のY方向プラス側の第1端辺に連続し、X方向マイナス側に湾曲した平板部である。そして、本実施形態では、固定端子本体部602が、外部に突出する端子部602aを含む。
固定端子腕部600は、本実施形態における第1側端子部であり、X方向に面するYZ平面を主平面として、Z方向に延設される平板部である。そして、本実施形態では、固定端子腕部600は、外部に突出する端子部を含まない。
固定接点保持部601は、XY平面を主平面として、固定端子腕部600のZ方向プラス側の端辺に連続し、X方向マイナス側に湾曲した平板部である。固定接点64は、第1実施形態における固定接点44と同様に、固定接点保持部601のZ方向プラス側に相当する第1面に設置される。
端子腕部603は、XZ平面を主平面として、固定端子腕部600のY方向マイナス側の第2端辺に連続し、X方向マイナス側に湾曲した平板部である。
なお、第1固定端子61aを構成する各平板部の寸法については、第1実施形態における第1固定端子41aに準拠する。例えば、固定端子本体部602と端子腕部603とに挟まれる空間のY方向の幅は、図10(e)に示すように、図6(e)に示されるものと同様のW1となる。一方、端子腕部603のX方向の長さL3aは、図10(d)に示すように、固定接点保持部601のX方向の長さL4と同程度である固定端子本体部602のX方向の長さL3bよりも短くてもよい。また、第2固定端子61bの形状は、第1実施形態と同様に、第1固定端子61aの形状に対して対称となるのみである。
図11は、図9に示す電磁リレーの内部構成を示す斜視図から、説明のために、第1固定端子61a及び第2固定端子61bを除いた図である。
固定端子保持部62の基本形状は、各部の寸法も含め、第1実施形態における固定端子保持部42と同様である。本実施形態においても、第1側部62a1には、それぞれ、端子腕部603の少なくとも一部を収納する端子孔部62c,62dが形成されている。端子孔部62c,62dの設置位置についても、第1実施形態における端子孔部42c,42dと同様である。また、第1側部62a1には、バックストップ端部43dを収納するバックストップ孔部が形成されている。バックストップ孔部の設置位置についても、第1実施形態におけるバックストップ孔部42eと同様である。
一方、固定端子固定部62aにおける一方の第2側面62a2は、第1固定端子61aが固定端子固定部62aに組み合わされたときに、固定端子本体部602の内面に接触または隙間を設けて対面する。これにより、第2側面62a2は、図9に示すように、第1固定端子61aの固定端子本体部602に被覆される。そして、他方の第2側面62a2についても同様である。
また、固定端子固定部62aに連続し、コイルボビン23の鍔部11に組み合わされる支持部62bの形状は、第1実施形態における支持部42bから、端子部602aの位置に合わせて変更させる。
本実施形態によれば、端子部602aの設置位置が第1実施形態とは異なるが、固定端子61の基本形状やバックストップ43の構成等には大きな変更がないため、第1実施形態と同様の効果を奏する。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る電磁リレーについて説明する。第3実施形態では、第1固定端子61a及び第2固定端子61bは、それぞれ、端子腕部603を有し、固定端子固定部62aに形成されている端子孔部62c,62dに端子腕部603を収納することにより固定端子固定部62aに固定される。ここで、端子孔部62c,62dは、互いに近接し、固定端子固定部62aのY方向の中央領域に配置されている。それに加えて、端子孔部62c,62dの開口は、端子腕部603の形状に合わせてZ方向に沿って延伸した形状を有する。しかし、本発明はこれに限らず、固定端子の端子腕部の形状、及び、それが収納される固定端子固定部の端子孔部の形状を、さらに変更してもよい。
図12は、第4実施形態における電磁リレーの内部の構成を示す斜視図である。なお、図12は、第3実施形態における電磁リレーの内部の構成を示す図9に対応している。図12において、第3実施形態に係る電磁リレーの各構成要素と同一のものについては同一の符号を付し、説明を省略する。具体的には、第4実施形態における電磁リレーでは、固定端子71の第2端子腕部703及び固定端子固定部72aの端子孔部72c,72dの形状が、第3実施形態に係る電磁リレーの端子腕部603及び端子孔部62c,62dの形状と異なる。
図13は、第1固定端子71aの形状を示す図である。なお、図13は、第3実施形態における第1固定端子61aの形状を示す図10に対応している。第1固定端子71aも第3実施形態における第1固定端子61aと同様に4つの平板部を含む。ここで、第1固定端子61aでは、固定端子腕部600が、XZ平面を主平面として固定端子腕部600のY方向マイナス側の第2端辺に連続する端子腕部603を有していた。これに対して、本実施形態における固定端子腕部700は、端子腕部603に代わる第2端子腕部703を有する。第2端子腕部703は、XY平面を主平面として、第1側端子部である固定端子腕部700の下端辺からX方向マイナス側に湾曲した平板部である。なお、第1固定端子71aを構成する各平板部の寸法については、第3実施形態における第1固定端子61aに準拠する。
図14は、図12に示す電磁リレーの内部構成を示す斜視図から、説明のために、第1固定端子71a及び第2固定端子71bを除いた図である。
固定端子保持部72の基本形状は、各部の寸法も含め、第3実施形態における固定端子保持部62と同様である。ただし、第2端子腕部703が収納される端子孔部72c,72dは、互いに近接し、固定端子固定部72aのY方向の中央領域に配置されている。それに加えて、端子孔部72c,72dの開口は、第2端子腕部703の形状に合わせてY方向に沿って延伸した形状を有する。
本実施形態によれば、第2端子腕部703や端子孔部72c,72dの形状が第3実施形態とは異なるが、この場合も固定端子61の基本形状やバックストップ43の構成等には大きな変更がないため、第1実施形態と同様の効果を奏する。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。