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JP2018090064A - 走行制御装置、車両、走行制御装置の制御方法、プログラム - Google Patents

走行制御装置、車両、走行制御装置の制御方法、プログラム Download PDF

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JP2018090064A
JP2018090064A JP2016234388A JP2016234388A JP2018090064A JP 2018090064 A JP2018090064 A JP 2018090064A JP 2016234388 A JP2016234388 A JP 2016234388A JP 2016234388 A JP2016234388 A JP 2016234388A JP 2018090064 A JP2018090064 A JP 2018090064A
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完太 辻
Kanta Tsuji
完太 辻
賢太郎 石坂
Kentaro Ishizaka
賢太郎 石坂
周一 岡田
Shuichi Okada
周一 岡田
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】車両の停止制御時の違和感を軽減すること。【解決手段】車両の制動力を制御する制動力制御手段と、前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と、前記制動力制御手段と前記駆動力制御手段とを制御して、前記車両を停止させる制御を行う停止制御手段とを有し、前記停止制御手段は、前記制動力と前記駆動力とを用いて、前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に、前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させる【選択図】図3

Description

本発明は、車両の走行の制御技術に関する。
車両の制動力と駆動力とを制御して、その車両の発進、走行、停止を制御して、スムーズな運転を実現する技術が検討されている。特許文献1には、車両が勾配のある位置から発進する際に、駆動力を勾配に応じた値まで増やした後に制動力を解除することで、勾配発進時の違和感を低減する制御技術が記載されている。
特開2010−269671号公報
特許文献1では、発進時の制御については検討されているが、停止時の制御については検討されていないという課題があった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、車両の停止制御時の違和感を軽減することを目的とする。
本発明によれば、車両の制動力を制御する制動力制御手段と、前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と、前記制動力制御手段と前記駆動力制御手段とを制御して前記車両を停止させる制御を行う停止制御手段と、有し、前記停止制御手段は、前記制動力と前記駆動力とを用いて前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させる、ことを特徴とする走行制御装置が提供される。
また、本発明によれば、車両の制動力を制御する制動力制御手段と、前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と、を有する走行制御装置の制御方法であって、前記制動力と前記駆動力とを制御して前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させる工程を有する、ことを特徴とする制御方法が提供される。
また、本発明によれば、車両の制動力を制御する制動力制御手段と、前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と、を有する走行制御装置に備えられたコンピュータに、前記制動力と前記駆動力とを制御して前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させるためのプログラムが提供される。
本発明によれば、車両の停止制御時の違和感を軽減することができる。
車両の構成を説明するブロック図。 実施形態の停止制御を行わない場合の車速と制駆動力の関係の例を示す図。 実施形態の停止制御を行う場合の車速と制駆動力の関係の第1の例を示す図。 実施形態の停止制御を行う場合の車速と制駆動力の関係の第2の例を示す図。 実施形態の停止制御を行う場合の車速と制駆動力の関係の第3の例を示す図。 実施形態の減速制御を行わない場合の車速と制駆動力の関係の例を示す図。 実施形態の減速制御を行う場合の車速と制駆動力の関係の第1の例を示す図。 実施形態の減速制御を行う場合の車速と制駆動力の関係の第2の例を示す図。 実施形態の減速制御を行う場合の車速と制駆動力の関係の第3の例を示す図。 走行制御部が実行する処理の流れを示すフローチャート。
添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について以下に説明する。様々な実施形態を通じて同様の要素には同一の参照符号を付し、重複する説明を省略する。また、各実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。
<車両の構成>
図1は、本発明の少なくとも一部の実施形態に係る車両100の構成を説明するブロック図である。車両100は、二輪自動車、三輪自動車、四輪自動車などの何れであってもよい。また、車両100は、ガソリン自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車などの何れであってもよい。
車両100は、車両100の走行を制御するための走行制御装置101を有する。走行制御装置101は、コンピュータである電子制御装置(ECU)において実現されうる。走行制御装置101は、中央処理装置(CPU)などで構成されるプロセッサ102と、ROMやRAMなどの組み合わせによって構成されるメモリ103とを備える。走行制御装置101が有する走行制御部104などの機能ブロックは、メモリ103に格納されたプログラムによって実現されてもよく、この場合に、このプログラムをプロセッサ102が実行することによって、各機能ブロックの機能が実行される。これに代えて、走行制御装置101の機能ブロックは、ASIC(特定用途向け集積回路)などの専用の回路によって実現されてもよい。さらに、走行制御装置101は、1つのECUによって実現されてもよいし、CAN(コントローラエリアネットワーク)などのネットワークを通じて通信可能な複数のECUによって実現されてもよい。走行制御装置101が複数のECUによって実現される場合に、各ECUがプロセッサ102及びメモリ103と、走行制御装置101に含まれる機能ブロックのうちの1つ以上とを有する。
要求制駆動力決定部105は、アクセスペダル111のストローク量を検知するアクセルセンサ112からの信号と、ブレーキペダル113のストローク量を検知するブレーキセンサ114からの信号とを受信する。要求制駆動力決定部105は、これらの信号に基づいて、車両100の運転者が車両100に対して要求する制駆動力(制動力と駆動力との少なくとも一方)を決定する。
車間距離測定部106は、前方センサ115によって得られたデータを用いて車間距離測定部106によって測定された先行車両との車間距離を受信する。前方センサ115は、車両100の前方を検知するセンサであり、例えばミリ波レーダ、光学式カメラセンサ、ステレオカメラ、赤外線センサーレーダなどでありうる。前方センサ115がカメラセンサである場合に、車間距離測定部106は、カメラセンサによって得られた画像を解析することによって先行車両との車間距離を測定する。
車両100は、運転手にACC(アダプティブクルーズコントロール)を提供する。ACCとは先行車両を追従し、車間距離を保ちつつ一定速度で走行する機能のことである。ACC制駆動力決定部107は、運転者がACC切り替えスイッチ116を用いてACCをオンにした場合に動作を開始し、ACCをオフにした場合に動作を終了する。ACC切り替えスイッチ116は、ボタンやレバーなどによって物理的に実現されてもよいし、タッチパネルに表示された仮想ボタンで実現されてもよい。ACC制駆動力決定部107は、車間距離測定部106によって測定された先行車両との車間距離に基づいて、先行車両に追従するための制駆動力を決定する。
勾配取得部110は、車両100が走行している走行路の勾配を取得する。勾配取得部110は、ジャイロセンサや加速度センサ等である勾配センサ117からのデータを用いて勾配を取得してもよい。これに代えて又はこれとともに、勾配取得部110は、GPS等の測位装置118によって車両100の地理的位置を取得し、この地理的位置に基づいて地図データ等から勾配を取得してもよい。さらに、勾配取得部110は、出力トルクやブレーキの制動力等に基づいて、走行路の勾配を取得してもよい。
走行制御部104は、要求制駆動力決定部105によって決定された制駆動力、ACC制駆動力決定部107によって決定された制駆動力、勾配取得部110によって取得された勾配等の情報に基づいて、車両100の走行を制御する。車両100の走行は、発進・加速・定速走行・減速・停止を含む。したがって、走行制御部104は、発進制御部、走行制御部、減速制御部、及び停止制御部などとしても機能する。
走行制御部104は、走行を制御するために、車両100の駆動力及び制動力を制御する。具体的に、走行制御部104は、所望の駆動力となるように駆動力制御部108を通じて駆動アクチュエータ119を制御し、所望の制動力となるように制動力制御部109を通じて制動アクチュエータ120を制御する。駆動アクチュエータ119とは、車両100に対して駆動力を印加する機械要素を制御するアクチュエータのことである。車両100に対して駆動力を印加する機械要素は任意のものでよく、たとえば、エンジンへの吸入空気量を制御するスロットル弁や吸気バルブであってもよい。スロットル弁の開度を調整することにより、また吸気バルブのリフト量を調整することにより、吸入空気量が変化し、駆動力が変化する。また、ハイブリッド車のように、エンジンによる駆動だけでなくモータを用いた駆動も行われる車両の場合には、機械要素は、モータであってもよい。モータの制御を介して駆動力を制御することができる。制動アクチュエータ120とは、車両100に対して制動力を印加する機械要素を制御するアクチュエータのことである。車両100に対して制動力を印加する機械要素は、任意のものでよく、たとえば、液圧ブレーキ装置や電動パーキングブレーキであってもよい。
(車両の停止制御)
続いて、走行制御装置101が実行する、車両の停止制御の概要について説明する。車両の停止制御は、走行制御部104が駆動力制御部108と制動力制御部109とを制御することによって実行される。走行制御部104は、車両を停止させる際に、駆動力を下げ、また、制動力を上げることによって、車両を徐々に減速させて停止させる。
走行制御部104は、平坦路において、例えば、駆動力がクリープトルクに対応する値等の所定値となるように駆動力制御部108を制御し、制動力がその所定値を超える値となるように制動力制御部109を制御することで、車両を停止させることができる。ここで、所定値は、例えば平坦路において停止状態となる際の駆動力でありうる。すなわち、所定値は、クリープトルクを示す値でありうるが、例えば電気自動車においてモータによる駆動力を0とできる場合等では、クリープトルクより小さい値であってもよい。ここで、クリープトルクとは、例えば、駆動力制御部108が、車両へ駆動力を印加しないように駆動アクチュエータ119を制御している場合に、駆動アクチュエータ119等の構造上車両に加えられる駆動力を指す。
下り勾配路では、車両に対して、重力加速度によって進行方向に対して順方向に力がかかるため、平坦路と比して小さい駆動力/大きい制動力を用いることによって、車両が減速し、最終的には停止することとなる。例えば、(駆動力)+(車両の進行方向に対して順方向に働く勾配による力の大きさ)<(制動力)となっている状態が維持されることにより、車両が減速を続け、停止することとなる。
また、上り勾配路では、車両に対して、重力加速度によって進行方向とは逆方向に力がかかるため、平坦路と比して大きい駆動力/小さい制動力で、車両が減速し、最終的には停止することとなる。例えば、(駆動力)<(制動力)+(車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ)となっている状態が維持されることにより、車両が減速を続け、進行方向への移動を行わなくなる。一方、上り勾配路では、(制動力)+(駆動力)<(車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ)となる場合に、車両が進行方向と逆方向へずり下がってしまいうる。このため、制動力が|(駆動力)−(車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ)|より大きい状態において、車両は進行方向にもその逆方向にも進まずに停止することとなる。なお、|x|は、値xの絶対値を表す。
上り勾配路では、駆動力が上述の所定値(例えばクリープトルク)より大きい値までしか下がっていないにもかかわらず、制動力と勾配による力の大きさとの合算値と釣り合いうる。走行制御部104は、このように駆動力が所定値より大きい値で車両が停止した場合、例えば燃費を向上させるために駆動力をその所定値まで低下させる制御を実行しうる。ここで、車両が停止した時点での制動力は、(制動力)≧(駆動力)−(車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ)かつ(制動力)≧(車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ)−(駆動力)となっている。このとき、正の駆動力がそれまでより小さい上述の所定値になると、(制動力)≧(車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ)−(駆動力)が成立しなくなる場合がある。すなわち、停止時に、(制動力)≧(車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ)−(駆動力)が成り立っていても、(制動力)<(車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ)−(所定値)である場合がある。この場合、駆動力が所定値まで低下することにより、車両がずり下がってしまうことによって、またはそのようなずり下がりを避けるために制動力を急激に上げることによって、乗員に違和感を与えてしまいうる。
このため、本実施形態に係る走行制御部104は、車両が停止状態となった時点で駆動力を下げるのではなく、まず、駆動力を所定値まで低下させた場合に停止状態を維持することができるように、制動力を増加させる。これにより、駆動力が所定値まで下がった後にも車両のずり下がりやその防止のための急制動が生じることを防ぎ、その車両の乗員に違和感を与えることを防ぐことができる。このとき、走行制御部104は、制動力の目標値への増加が完了するまで停止時の駆動力を維持し、制動力の目標値への増加が完了した後に、例えばクリープトルク等の平坦路での停止時の駆動力に対応する所定値へと駆動力を低下させうる。なお、走行制御部104は、制動力の目標値への増加が完了する前に停止状態を維持することができる範囲で徐々に駆動力を下げてもよい。これにより、制動力が目標値に達する前に車両がずり下がりやその防止のための急制動が生じることをより確実に防ぐことができる。
なお、走行制御部104は、上述のように、例えば勾配の角度を、ジャイロセンサや加速度センサ等の勾配センサ117によって、又は測位装置118を用いて車両の位置と地図データ等から得られる事前情報によって知ることができる。そして、走行制御部104は、この勾配の角度に応じて、制動力の目標値を決定しうる。例えば、走行制御部104は、勾配の角度から「車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ」を推定し、その推定値を用いて、(車両の進行方向に対して逆方向に働く勾配による力の大きさ)−(所定値)によって目標制動力を算出しうる。そして、走行制御部104は、この目標制動力に従って、車両が停止した状態において制動力を変化させる。しかしながら、例えばセンサ又は車両の測位の誤差があった場合や車両内の積載物の重量等、算出した目標制動力が勾配路で車両を停止状態に維持するのに不十分となってしまいうる様々な状況が発生しうる。これは、上り勾配路のみならず下り勾配路においても同様に生じうる。すなわち、勾配の角度の推定値に応じて制動力を設定する場合に、その制動力が不十分であると、上り勾配では車両が進行方向と反対方向にずり下がってしまうのに対して、下り勾配では車両が進行方向にずり下がってしまいうる。このため、走行制御部104は、このような状況に対応するため、上述のようにして算出される目標制動力に所定のマージンを加算しうる。これにより、勾配の角度の推定値に誤差がある場合であっても、十分な制動力によって、車両を確実に停止状態とすることができる。なお、このようなマージンが用いられる場合、平坦路や下り勾配路又は角度が比較的緩やかな上り勾配路では、一般に、車両が停止した時点で、駆動力はクリープトルク等の所定値まで低下しているため、走行制御部104は、マージン分だけ制動力を増加させる。すなわち、このような場合には、駆動力が停止時点からさらに低下しないため、駆動力の減少分に対応する制動力の増加等の処理は行われなくてよい。
ここで、図2〜図5を用いて、上述の走行制御部104の処理について説明する。図2及び図3は、例えば先行車との距離を一定に保ちながら、比較的角度が急な上り勾配路を一定速度(例えば低速)で走行中の状態から停車する際の、駆動力及び制動力の大きさと、車速との関係を示している。なお、図2は本実施形態に係る停止制御が実行されない場合の例を示し、図3は本実施形態に係る停止制御が実行される場合の例を示している。図2及び図3では、車両は、時刻t1において減速を開始し、制動力を増加させると共に駆動力を低減させる。そして、車両は、時刻t2において車速が0に達し、停止状態となる。この状態は、車両の進行方向の逆方向に向けてかかる勾配による力とその進行方向への進行を妨げる制動力の和が、その進行方向に向けてかかる駆動力より大きい状態である。また、この状態は、車両の進行方向に向けてかかる駆動力とその進行方向の逆方向への進行を妨げる制動力の和が、その進行方向の逆方向に向けてかかる勾配による力より大きい状態でもある。なお、以下の説明では、駆動力の所定値は、クリープトルクに対応する値であるものとするが、これに限らず、例えば電気自動車におけるモータをオフとする場合に0とするなど、任意の値でありうる。
車両は、停車状態になった際に駆動力が所定値まで減少していない場合、停止後に駆動力をその所定値まで低減しうる。図2では、時刻t2から時刻t3までの間に、駆動力がクリープトルクまで低減される。このとき、本実施形態に係る停止制御が実行されない場合は、車両の進行方向の逆方向への進行を妨げる制動力が、車両の進行方向の逆方向に向けてかかる勾配による力より小さくなりうる。この結果、車速が負の値となり、車両は、制動力を増やすことで、例えば時刻t4において車速を0に戻すことができる。しかしながら、短期間ではあっても車両のずり下がりが発生してしまい、また、車速を0に戻すために一時的に強い制動力を発生させることにより、車両の乗員に違和感を与えてしまう。
これに対して、本実施形態に係る走行制御部104は、ただちに駆動力をクリープトルクまで低下させるのではなく、制動力が十分に高まるまで、停止時点の駆動力を維持する制御を行う。すなわち、本実施形態に係る走行制御部104は、図3に示すように、駆動力がクリープトルクまで下がったとしても車両のずり下がりが発生しないような制動力が達成される時刻t4までの間は、駆動力を下げずに維持する。そして、走行制御部104は、時刻t4において十分な制動力が達成されたことに応じて、駆動力をクリープトルクまで低下させる(時刻t5)。ここで、十分な制動力は、例えば上述のようなマージンを含む値でありうる。これにより、図3に示すように、負の車速は発生せず、車両のずり下がりも発生しない。なお、図3の例では、駆動力が時刻t2から時刻t4までの間は維持される例を示しているが、これに限られず、例えば、走行制御部104は、制動力の増加に伴って駆動力を漸減させてもよい。すなわち、走行制御部104は、駆動力の減少速度が制動力の増加速度を超えない範囲で、駆動力を徐々に減少させてもよい。
図4は、例えば先行車との距離を一定に保ちながら、比較的角度が緩やかな上り勾配路を低速で走行中の状態から停車する際の、駆動力及び制動力の大きさと、車速との関係を示している。また、図5は、例えば先行車との距離を一定に保ちながら、下り勾配路を一定速度(例えば低速)で走行中の状態から停車する際の、駆動力及び制動力の大きさと、車速との関係を示している。図4及び図5では、車両がクリープトルクで低速走行している状態を示している。この場合、車両が停止状態となった時点から駆動力がさらに低下することはない。このため、走行制御部104は、車両が停止状態になった後に、駆動力低下分について制動力を増やす必要はなく、上述のマージン分のみ駆動力を増加させる。これにより、センサ等の誤差や積載物の重量によらず、確実に車両の停止状態を維持することができるようになる。なお、図5は、図4と比べて、低速走行する場合にその速度を維持するために多くの制動力を必要とし、さらに、停止の時点でもより多くの制動力が必要となる状態を示している。
このようにして、走行制御部104は、勾配路において、乗員に違和感を与えることなく車両の停止状態を確実に維持することができる。
なお、走行制御部104は、車速を減速させる際にエンジンへの燃料供給を停止することにより、例えばエンジンブレーキによる負の駆動力を発生させることができる。これによって、走行制御部104は、スムーズにかつ燃料消費を抑えながら徐々に車両を減速させることができる。一方、走行制御部104は、車両の走行速度が一定値まで低下した場合にエンジンへの燃料供給を再開してこのような負の駆動力を解除し、それに応じて正の駆動力(例えばクリープトルク)を発生させる。しかしながら、それまで負の駆動力によって車両の進行方向の逆方向へかかっていた力が、順方向へかかるようになるため、減速中にも関わらず車速が下がらず又は車速が上がり、その車両の乗員に違和感を与えてしまいうる。なお、減速制御中に他の要因によって駆動力が増加した場合には、同様の違和感を発生させてしまいうる。
このため、本実施形態に係る走行制御部104は、燃料供給の開始等によって減速中に駆動力が増加する場合、それに合わせて、制動力を増加させる。すなわち、走行制御部104は、駆動力の増加を制動力の増加によって相殺する制御を行う。これにより、車両の減速中に車速が下がらないこと又は車速が上がってしまうことを防ぎ、その車両の乗員に違和感を与えることを防ぐことができる。
ここで、このような駆動力が負から正へと移るときの走行制御部104の制御について、図6〜図9を用いて説明する。図6及び図7は、例えば先行車との距離を一定に保ちながら、比較的角度が急な上り勾配路を、所定以上の速度から減速して停車する際の、駆動力及び制動力の大きさと、車速との関係を示している。なお、図6は本実施形態に係る停止制御が実行されない場合の例を示し、図7は本実施形態に係る停止制御が実行される場合の例を示している。車両は、比較的高速走行中から減速する際には、エンジンへの燃料供給を停止しうる。この場合、図6及び図7に示すように、例えばエンジンブレーキによって負の駆動力が発生し、車両の進行方向とは逆方向に駆動力が働く状態となりうる。なお、このとき、車両は、同時に制動力を与えることによって車速を徐々に低下させる。
その後、車両は、時刻t6において速度が一定速度まで低下すると、燃料供給を再開し、これにより、正の駆動力が発生することとなる。このとき、本実施形態に係る停止制御が実行されない場合、図6の時刻t6から時刻t7における状態に示すように、駆動力が増加したことに応じて、減速中にもかかわらず車速が上昇してしまい、車両の乗員に違和感を与えてしまう。また、目標位置において車両を停止させるためには、減速中に加速してしまったことによってその分大きく減速する必要があるため、急激に車速を落とす必要があり、結果として、許容範囲外の制動力がかかり、これによっても乗員に違和感を与えてしまいうる。
これに対して、本実施形態に係る走行制御部104は、図7の時刻t6から時刻t7における状態に示すように、駆動力の増加に合わせて、制動力を増加させる。これにより、減速中に車速が上昇することはなくなり、乗員に違和感を与えることがなくなる。また、走行制御部104は、駆動力の増加に合わせて増加させた制動力をそのまま維持すると、予定していた位置よりも前で車両が停止してしまうことが想定されるため、乗員に違和感を与えないように徐々に制動力を減少させながら車速を徐々に低下させる。走行制御部104は、制動力とクリープトルクとの和が、勾配による力と釣り合った状態で車両を停止させ(時刻t8)、その後、上述のマージン分だけ制動力をさらに増加させて、車両の停止状態を維持する制御を行う(時刻t9)。図8及び図9は、それぞれ、比較的角度が緩やかな上り勾配路と下り勾配路とにおける、駆動力及び制動力の大きさと車速との関係を示している。この場合の制御は、制動力の大きさが異なるものの、全体としての制御の流れは図7の場合と同様である。すなわち、走行制御部104は、減速中に駆動力が増加した場合にはそれに合わせて駆動力を増加させ、その後、徐々に制動力を下げながら車両を停止させる。その後、走行制御部104は、制動力を増加して、車両を停止状態で維持するための制御を行う。
以上をまとめると、走行制御部104は、例えば図10のような処理を実行することとなる。本処理は、例えば、ECU内のプロセッサがECU内のメモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって実現されうる。本処理は、例えば、そのまま進行した場合に先行車両と衝突するまでの時間(TTC、Time To Collision)が所定の値以下となったことに応じて開始される。また、本処理は、例えば目的地や交差点等の所定の位置において停止するために実行されうる。
走行制御部104は、本処理を開始すると、まず、減速処理を実行する(S1001)。走行制御部104は、減速制御において、例えば、駆動力を正の値の範囲内で低減しまたは燃料供給を停止することによって負の駆動力を発生させ、それに代えて又はそれに加えて、制動力を増加することによって、車速を低下させる。
走行制御部104は、減速制御中に駆動力が増加するか否かを判定し(S1002)、駆動力が増加する場合(S1002でYES)に処理をS1003へ進め、駆動力が増加しない場合(S1002でNO)は処理をS1005に進める。なお、走行制御部104は、例えば自身が燃料供給を再開する制御を行うと判定した場合に、駆動力が増加すると判定しうる。すなわち、走行制御部104は、減速制御中に燃料供給を再開する場合は処理をS1003へ進め、例えば燃料供給を停止していない状態又は停止した状態を維持する場合は処理をS1005へ進めることができる。S1003では、走行制御部104は、駆動力の増加分に応じて制動力を増加させる。その後、走行制御部104は、制動力が過剰とならないように、制動力の目標値に向けて制動力を徐々に低下させる(S1004)。なお、S1003及びS1004の処理は、例えば図7〜図9を用いて説明した処理である。その後、処理はS1005へと進む。なお、S1002〜S1004の処理は場合によっては省略されてもよいし、停止制御中以外の減速制御中にS1005以降の処理等が実行されずにS1002〜S1004の処理のみが単独で実行されてもよい。
S1005では、走行制御部104は、車両が停止状態となったかを判定し、停止状態となっている場合(S1005でYES)には処理をS1006へ進め、停止状態となっていない場合(S1005でNO)には処理をS1002へと戻す。S1006では、走行制御部104は、停止状態において、駆動力が、例えばクリープトルク等の、所定値まで低下しているかを判定する。
走行制御部104は、駆動力が所定値まで低下していない場合(S1006でNO)は、現在の駆動力がその所定値まで低下したとしても、停止状態が維持できるように、制動力を増加させる(S1007)。S1007では、例えば、上述の所定値の駆動力と制動力との和が、停止位置における勾配による力に、例えばセンサ誤差や積載物の重量等を考慮したマージンを加えた値以上となるように、制動力が増加される。なお、S1007では、制動力のみによって車両が停止状態を維持できるように、目標となる制動力が決定されてもよい。すなわち、駆動力が0であるとして、制動力の目標値が計算されてもよい。その後、走行制御部104は、制動力が目標値まで増加したことに応じて、駆動力をクリープトルク等の所定値まで低下させて(S1008)、処理を終了する。なお、S1007及びS1008の処理は、図3における、時刻t2〜時刻t5の動作に対応する。この制御により、勾配の力によって車両がずり下がることや、そのようなずり下がりを防ぐために急制動が発生することを防ぐことが可能となり、車両が停止した状態を維持することができる。
一方、走行制御部104は、駆動力が所定値まで低下している場合(S1006でYES)は、制動力を、例えばセンサ誤差や積載物の重量等を考慮したマージンを加えた値以上となるように制御して(S1009)、処理を終了する。この処理は、図4及び図5の時刻t2〜時刻t4の動作に対応する。これにより、制動力を十分な値とすることができ、車両が停止した状態を、より確実に維持することができるようになる。
以上のように、本実施形態に係る走行制御部104は、停止状態になった後のずり下がり防止のための制動力制御と、減速中に駆動力が増加した場合の制動力制御とを実行することにより、スムーズに車両を減速及び停止させることができる。これにより、車両の乗員に違和感を与えることを防ぐことができる。
<その他の実施形態>
本実施形態に係る走行制御装置101は、例えば上述の制御を実行するようには構成されていないが自動走行制御機能を有する車両において、その自動走行制御機能に関するプログラム(ファームウェア)を更新することによって達成されうる。この更新は、例えば、本発明を実現するためのプログラムを記憶する装置を、自動走行制御機能を実現する制御装置内の記憶装置にケーブル等を介して接続して、その記憶装置内のプログラムを書き換えることによって実現されうる。なお、上述の本発明に係るプログラムを記憶する装置はネットワーク上に配置されてもよく、ネットワーク経由でダウンロードしたプログラムを用いて、上述の更新が行われてもよい。また、記憶装置自体を換装するなど、他の方法によってプログラムを更新することも可能である。このように、本発明は、上述の処理を車両に搭載されている1つ以上のプロセッサに実行させるためのプログラム又はそのようなプログラムを格納する記憶媒体の形式で具現化されてもよい。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の走行制御装置101(例えば101)は、
車両の制動力を制御する制動力制御手段(例えば109)と、
前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段(例えば108)と、
前記制動力制御手段と前記駆動力制御手段とを制御して前記車両を停止させる制御を行う停止制御手段(例えば104)と、
有し、
前記停止制御手段は、前記制動力と前記駆動力とを制御して前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させる(例えばS1007)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、車両が停止した後に、制動力によって確実にその停止状態を維持し、車両が勾配等の要因によって移動してしまうことを防ぐことができる。
2.上記実施形態の走行制御装置101(例えば101)は、
前記停止制御手段は、前記制動力が前記第2の値に達するまで、前記車両を停止させた際の前記駆動力の大きさを維持する(例えばS1007、S1008)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、車両が停止状態に達した後に、適切な制動力となる前に車両のずり下がりが生じることや、ずり下がりの防止のために急制動が生じること等による違和感が発生することを防ぐことができる。
3.上記実施形態の走行制御装置101(例えば101)は、
前記停止制御手段は、前記車両が停止した位置の勾配と前記第1の値とに基づいて前記第2の値を定める(例えばS1007)、
この実施形態によれば、勾配路において車両が停止した後に、制動力によって確実にその停止状態を維持し、車両のずり下がりが生じることを防ぐことができる。
4.上記実施形態の走行制御装置101(例えば101)は、
前記停止制御手段は、前記車両が停止した位置の勾配が上り勾配である場合に、前記駆動力の大きさが0より大きい状態で前記車両を停止させる、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、駆動力が車両を停止させるのに寄与している場合に、その駆動力によらずに停止状態を確実に維持し、ずり下がりが発生することを防ぐことができる。
5.上記実施形態の走行制御装置101(例えば101)は、
前記停止制御手段は、前記駆動力の大きさが前記第1の値より大きい状態で、前記車両を停止させる、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、駆動力が十分に大きい状態で車両が停止した場合に、制動力を十分に大きくすることによって停止状態を確実に維持し、停止状態から意図せず車両が移動してしまうことを防ぐことができる。
6.上記実施形態の走行制御装置101(例えば101)は、
前記停止制御手段は、前記制動力が前記第2の値に達した後に、前記駆動力を前記第1の値まで変化させる(例えばS1008)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、駆動力が大きい状態で車両が停止した場合に、不必要にその駆動力が維持されることを防ぐことができる。
7.上記実施形態の走行制御装置101(例えば101)は、
前記第1の値はクリープトルクに対応する値である、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、駆動力が十分に小さくなった場合であっても、車両を停止状態に維持することができる制動力を設定することができる。
8.上記実施形態の走行制御装置101(例えば101)は、
前記停止制御手段は、減速中に前記駆動力が増加する場合に、当該駆動力の増加量に応じて前記駆動力を増加させる(例えばS1003)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、車両が減速制御中にもかかわらず意図せず加速することを防ぐことができる。
9.上記実施形態の車両(例えば100)は、走行制御装置101(例えば101)を有する。
この実施形態によれば、停止した後に、制動力によって確実にその停止状態を維持し、勾配等の要因によって移動することがない、又は少なくともそのような移動する確率が十分に低い車両を提供することができる。
10.上記実施形態の走行制御装置101(例えば101)の制御方法は、
車両の制動力を制御する制動力制御手段と、前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と、を有する走行制御装置101の制御方法であって、
前記制動力と前記駆動力とを制御して前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させる工程を有する、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、車両が停止した後に、制動力によって確実にその停止状態を維持し、車両が勾配等の要因によって移動してしまうことを防ぐことができる。
11.上記実施形態のプログラムは、
車両の制動力を制御する制動力制御手段と、前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と、を有する走行制御装置101に備えられたコンピュータに、前記制動力と前記駆動力とを制御して前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させる。
この実施形態によれば、停止した後に、制動力によって確実にその停止状態を維持し、勾配等の要因によって移動してしまうことを防ぐための制御を車両に実行させることができる。
101:走行制御装置101、104:走行制御部、108:駆動力制御部、109:制動力制御部

Claims (11)

  1. 車両の制動力を制御する制動力制御手段と、
    前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と、
    前記制動力制御手段と前記駆動力制御手段とを制御して前記車両を停止させる制御を行う停止制御手段と、
    有し、
    前記停止制御手段は、前記制動力と前記駆動力とを制御して前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させる、
    ことを特徴とする走行制御装置。
  2. 前記停止制御手段は、前記制動力が前記第2の値に達するまで、前記車両を停止させた際の前記駆動力の大きさを維持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の走行制御装置。
  3. 前記停止制御手段は、前記車両が停止した位置の勾配と前記第1の値とに基づいて前記第2の値を定める、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の走行制御装置。
  4. 前記停止制御手段は、前記車両が停止した位置の勾配が上り勾配である場合に、前記駆動力の大きさが0より大きい状態で前記車両を停止させる、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  5. 前記停止制御手段は、前記駆動力の大きさが前記第1の値より大きい状態で、前記車両を停止させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の走行制御装置。
  6. 前記停止制御手段は、前記制動力が前記第2の値に達した後に、前記駆動力を前記第1の値まで変化させる、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  7. 前記第1の値はクリープトルクに対応する値である、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  8. 前記停止制御手段は、減速中に前記駆動力が増加する場合に、当該駆動力の増加量に応じて前記駆動力を増加させる、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の走行制御装置を有することを特徴とする車両。
  10. 車両の制動力を制御する制動力制御手段と、前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と、を有する走行制御装置の制御方法であって、
    前記制動力と前記駆動力とを制御して前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させる工程を有する、
    ことを特徴とする制御方法。
  11. 車両の制動力を制御する制動力制御手段と、前記車両の駆動力を制御する駆動力制御手段と、を有する走行制御装置に備えられたコンピュータに、前記制動力と前記駆動力とを制御して前記車両を停止させた後に、前記駆動力が所定の第1の値になった場合に前記車両が停止可能な第2の値まで、前記制動力を増加させるためのプログラム。
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