JP2018070553A - シアン酸エステル化合物、シアン酸エステル化合物の製造方法、樹脂組成物、硬化物、単層樹脂シート、積層樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板、封止用材料、繊維強化複合材料及び接着剤 - Google Patents
シアン酸エステル化合物、シアン酸エステル化合物の製造方法、樹脂組成物、硬化物、単層樹脂シート、積層樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板、封止用材料、繊維強化複合材料及び接着剤 Download PDFInfo
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Abstract
Description
例えば、特許文献1においては、特定構造のシアン酸エステル化合物と、その他の成分とからなる樹脂組成物が低吸水性、低熱膨張率などの特性に優れることが記載されている。
[1]
下記式(1)で表されるシアン酸エステル化合物。
[2]
前記Ar1及びAr2が下記式(3)で表される、[1]に記載のシアン酸エステル化合物。
前記Ar3が下記式(4)で表される、[2]に記載のシアン酸エステル化合物。
[4]
前記式(4)中のR2が炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、又はハロゲン原子である、[3]に記載のシアン酸エステル化合物。
[5]
下記式(5)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物をシアネート化して得られる、[1]〜[4]のいずれかに記載のシアン酸エステル化合物。
[6]
下記式(5)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物をシアネート化して、下記式(1)で表されるシアン酸エステル化合物を得るシアネート化工程を有する、シアン酸エステル化合物の製造方法。
[7]
[1]〜[5]のいずれかに記載のシアン酸エステル化合物を含む、樹脂組成物。
[8]
[1]〜[5]のいずれかに記載のシアン酸エステル化合物以外のシアン酸エステル化合物、マレイミド化合物、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ベンゾオキサジン化合物、及び重合可能な不飽和基を有する化合物からなる群より選択される1種以上をさらに含む、請求項7に記載の樹脂組成物。
[9]
充填材をさらに含む、[7]又は[8]に記載の樹脂組成物。
[10]
[7]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を硬化させてなる、硬化物。
[11]
[7]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物をシート状に成形してなる、単層樹脂シート。
[12]
支持体と、
前記支持体の片面又は両面に配された、[7]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物と、
を有する、積層樹脂シート。
[13]
基材と、
前記基材に含浸又は塗布された、[7]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物と、
を有する、プリプレグ。
[14]
[11]に記載の単層樹脂シート、[12]に記載の積層樹脂シート、及び、[13]に記載のプリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種と、
前記単層樹脂シート、前記積層樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種の片面又は両面に配された金属箔と、
を有し、
前記単層樹脂シート、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種に含まれる樹脂組成物の硬化物を含む、金属箔張積層板。
[15]
絶縁層と、
前記絶縁層の片面又は両面に形成された導体層と、
を有し、
前記絶縁層が、[7]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む、プリント配線板。
[16]
[7]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む、封止用材料。
[17]
[7]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物と、強化繊維と、を含む、繊維強化複合材料。
[18]
[7]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む、接着剤。
本実施形態のシアン酸エステル化合物は、下記式(1)で表される。このような構造を有することにより、本実施形態のシアン酸エステル化合物は、優れた熱伝導性を発現することができる。
本実施形態のシアン酸エステル化合物の製造方法としては、特に限定されるものではないが、
下記式(5)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物をシアネート化して、下記式(1)で表されるシアン酸エステル化合物を得るシアネート化工程を有するものであることが好ましい。すなわち、本実施形態のシアン酸エステル化合物は、好ましくは、下記式(5)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物をシアネート化して得られるものである。さらに換言すると、本実施形態のシアン酸エステル化合物は、式(5)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物のシアネート化物であることが好ましい。
シアネート化工程は、ヒドロキシ置換芳香族化合物をシアネート化して、上記式(1)で表される構造を有するシアン酸エステル化合物を得る工程である。具体的には、下記式(5)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物が有するヒドロキシ基をシアネート化して、上記式(1)で表される構造を有するシアン酸エステル化合物を得る工程である。
前記(A)、(B)及び(C)の方法の中でも副反応を抑制し、より高純度のシアン酸エステル化合物を高収率で得ることができるため、(A)の方法が好ましい。
また、前記ハロゲン化シアン溶液と塩基性化合物溶液の接触方法は、半回分形式又は連続流通形式のいずれであってもよい。
特に(A)の方法を用いた場合、ヒドロキシ置換芳香族化合物が有するヒドロキシ基を残存させずに反応を完結させることができ、かつ、より高純度のシアン酸エステル化合物を高収率で得ることができることから、塩基性化合物を分割して注下するのが好ましい。分割回数は特に限定されないが、1〜5回が好ましい。また、塩基性化合物の種類としては、1分割ごとに同一でも異なるものでもよい。
上記範囲とする場合、シアン酸エステル化合物の収率が高まる傾向にある。
上記範囲とする場合、シアン酸エステル化合物の収率が高まる傾向にある。
上記範囲とする場合、シアン酸エステル化合物の収率が高まる傾向にある。
ヒドロキシ置換芳香族化合物を塩基性化合物溶液に溶解させない場合、溶媒の使用量は、塩基性化合物1質量部に対して、好ましくは0.1〜100質量部、より好ましくは0.25〜50質量部である。
また、反応時間は特に限定されないが、前記接触方法が(A)及び(B)の場合の注下時間及び(C)の場合の接触時間は1分〜20時間が好ましく、3分〜10時間がより好ましい。更にその後10分〜10時間反応温度を保持しながら撹拌させることが好ましい。
本実施形態の樹脂組成物は、本実施形態のシアン酸エステル化合物を含有する。このように構成されているため、本実施形態の樹脂組成物は、優れた熱伝導性を発現することができる。
他のシアン酸エステル化合物としては、シアナト基(シアン酸エステル基)で少なくとも1個置換された芳香族部分を分子内に有する化合物であれば、特に限定されない。シアン酸エステル化合物を用いた樹脂組成物は、硬化物とした際に、ガラス転移温度、低熱膨張性、めっき密着性等に優れた特性を有する。
また、上記式(6)におけるアルキル基及びRaにおけるアリール基中の水素原子は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシル基、又はシアノ基等で置換されていてもよい。
アルキル基の具体例としては、以下に限定されないが、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−エチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
アリール基の具体例としては、以下に限定されないが、フェニル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、フェノキシフェニル基、エチルフェニル基、o−,m−又はp−フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、ジシアノフェニル基、トリフルオロフェニル基、メトキシフェニル基、及びo−,m−又はp−トリル基等が挙げられる。
アルコキシル基としては、以下に限定されないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、及びtert−ブトキシ基が挙げられる。
上記式(6)のXにおける炭素数1〜50の2価の有機基の具体例としては、以下に限定されないが、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、ジメチルメチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、トリメチルシクロヘキシレン基、ビフェニルイルメチレン基、ジメチルメチレン−フェニレン−ジメチルメチレン基、フルオレンジイル基、及びフタリドジイル基等が挙げられる。該2価の有機基中の水素原子は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシル基、シアノ基等で置換されていてもよい。
上記式(6)のXにおける窒素数1〜10の2価の有機基の例としては、以下に限定されないが、−N−R−N−で表される基、イミノ基、ポリイミド基等が挙げられる。
式(7)のRb、Rc、Rd、Re、Rf及びRg、並びに式(8)のRi、Rjにおけるアルキル基及びアリール基は、上記式(6)におけるものと同義である。
式(6−1)のR2及びR3におけるアルキル基は、直鎖若しくは分枝の鎖状構造、及び、環状構造(例えばシクロアルキル基等)の何れを有していてもよい。
また、式(6−1)のR2及びR3におけるアリール基中の水素原子は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシ基、シアノ基等で置換されていてもよい。
前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−エチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
前記アリール基の具体例としては、フェニル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、フェノキシフェニル基、エチルフェニル基、o−,m−又はp−フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、ジシアノフェニル基、トリフルオロフェニル基、メトキシフェニル基、o−,m−又はp−トリル基等が挙げられる。更にアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば、公知のものを適宜使用することができ、その種類は特に限定されない。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、アラルキルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ポリオール型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエステル、ブタジエンなどの二重結合をエポキシ化した化合物、水酸基含有シリコーン樹脂類とエピクロルヒドリンとの反応により得られる化合物などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂のなかでは、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂が難燃性、耐熱性の面で好ましい。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
マレイミド化合物としては、1分子中に1個以上のマレイミド基を有する化合物であれば、一般に公知のものを使用できる。例えば、4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、フェニルメタンマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル)プロパン、3,3−ジメチル−5,5−ジエチル−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、4,4−ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4−ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ポリフェニルメタンマレイミド、ノボラック型マレイミド、ビフェニルアラルキル型マレイミド、及びこれらマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマー等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらのマレイミド化合物は、1種又は2種以上混合して用いることができる。この中でも、ノボラック型マレイミド化合物、ビフェニルアラルキル型マレイミド化合物が特に好ましい。
フェノール樹脂としては、1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有するフェノール樹脂であれば、一般に公知のものを使用できる。その具体例としては、ビスフェノールA型フェノール樹脂、ビスフェノールE型フェノール樹脂、ビスフェノールF型フェノール樹脂、ビスフェノールS型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック型フェノール樹脂、グリシジルエステル型フェノール樹脂、アラルキルノボラック型フェノール樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、クレゾールノボラック型フェノール樹脂、多官能フェノール樹脂、ナフトール樹脂、ナフトールノボラック樹脂、多官能ナフトール樹脂、アントラセン型フェノール樹脂、ナフタレン骨格変性ノボラック型フェノール樹脂、フェノールアラルキル型フェノール樹脂、ナフトールアラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、脂環式フェノール樹脂、ポリオール型フェノール樹脂、リン含有フェノール樹脂、水酸基含有シリコーン樹脂類等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらのフェノール樹脂の中では、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ナフトールアラルキル型フェノール樹脂、リン含有フェノール樹脂、水酸基含有シリコーン樹脂が難燃性の点で好ましい。これらのフェノール樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキセタン樹脂としては、一般に公知のものを使用できる。例えば、オキセタン、2−メチルオキセタン、2,2−ジメチルオキセタン、3−メチルオキセタン、3,3−ジメチルオキセタン等のアルキルオキセタン、3−メチル−3−メトキシメチルオキセタン、3,3−ジ(トリフルオロメチル)パーフルオキセタン、2−クロロメチルオキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、ビフェニル型オキセタン、OXT−101(東亞合成製商品名)、OXT−121(東亞合成製商品名)等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらのオキセタン樹脂は、1種又は2種以上混合して用いることができる。
ベンゾオキサジン化合物としては、1分子中に2個以上のジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物であれば、一般に公知のものを用いることができる。例えば、ビスフェノールA型ベンゾオキサジンBA−BXZ(小西化学製商品名)ビスフェノールF型ベンゾオキサジンBF−BXZ(小西化学製商品名)、ビスフェノールS型ベンゾオキサジンBS−BXZ(小西化学製商品名)、P−d型ベンゾオキサジン(四国化成工業製商品名)、F−a型ベンゾオキサジン(四国化成工業製商品名)等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらのベンゾオキサジン化合物は、1種又は2種以上混合して用いることができる。
重合可能な不飽和基を有する化合物としては、一般に公知のものを使用できる。例えば、エチレン、プロピレン、スチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル等のビニル化合物、メチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の1価又は多価アルコールの(メタ)アクリレート類、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート類、及びベンゾシクロブテン樹脂、が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの不飽和基を有する化合物は、1種又は2種以上混合して用いることができる。なお、上記「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートを包含する概念である。
本実施形態の樹脂組成物は、熱膨張特性、寸法安定性、難燃性、熱伝導率、誘電特性などの観点から、充填材をさらに含有することが好ましい。充填材としては、公知のものを適宜使用することができ、その種類は特に限定されない。特に、積層板用途において一般に使用されている充填材を、充填材として好適に用いることができる。充填材の具体例としては、天然シリカ、溶融シリカ、合成シリカ、アモルファスシリカ、アエロジル、中空シリカ等のシリカ類、ホワイトカーボン、チタンホワイト、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等の酸化物、窒化ホウ素、凝集窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム加熱処理品(水酸化アルミニウムを加熱処理し、結晶水の一部を減じたもの)、ベーマイト、水酸化マグネシウム等の金属水和物、酸化モリブデンやモリブデン酸亜鉛等のモリブデン化合物、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、アルミナ、クレー、カオリン、タルク、焼成クレー、焼成カオリン、焼成タルク、マイカ、E−ガラス、A−ガラス、NE−ガラス、C−ガラス、L−ガラス、D−ガラス、S−ガラス、M−ガラスG20、ガラス短繊維(Eガラス、Tガラス、Dガラス、Sガラス、Qガラス等のガラス微粉末類を含む。)、中空ガラス、球状ガラスなど無機系の充填材の他、スチレン型、ブタジエン型、アクリル型などのゴムパウダー、コアシェル型のゴムパウダー、並びにシリコーンレジンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シリコーン複合パウダーなど有機系の充填材などが挙げられる。これらの充填材は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、シリカ、水酸化アルミニウム、ベーマイト、酸化マグネシウム及び水酸化マグネシウムからなる群から選択される1種又は2種以上が好適である。これらの充填材を使用することで、樹脂組成物の熱膨張特性、寸法安定性、難燃性などの特性がより向上する傾向にある。
また、本実施形態の樹脂組成物は、必要に応じて、硬化速度を適宜調節するための硬化促進剤を含有していてもよい。この硬化促進剤としては、シアン酸エステル化合物やエポキシ樹脂等の硬化促進剤として一般に使用されているものを好適に用いることができ、その種類は特に限定されない。硬化促進剤の具体例としては、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅、アセチルアセトン鉄、オクチル酸ニッケル、オクチル酸マンガン等の有機金属塩類、フェノール、キシレノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、オクチルフェノール、ノニルフェノール等のフェノール化合物、1−ブタノール、2−エチルヘキサノール等のアルコール類、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類及びこれらのイミダゾール類のカルボン酸若しくはその酸無水類の付加体等の誘導体、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン類、ホスフィン系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、ホスホニウム塩系化合物、ダイホスフィン系化合物等のリン化合物、エポキシ−イミダゾールアダクト系化合物、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシカーボネート等の過酸化物、又はアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。硬化促進剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、本実施形態の樹脂組成物は、所期の特性が損なわれない範囲において、他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂及びそのオリゴマー、エラストマー類などの種々の高分子化合物、難燃性化合物、並びに各種添加剤等を併用することができる。これらは一般に使用されているものであれば、特に限定されるものではない。難燃性化合物の具体例としては、以下に限定されないが、4,4’−ジブロモビフェニル等の臭素化合物、リン酸エステル、リン酸メラミン、リン含有エポキシ樹脂、メラミン及びベンゾグアナミンなどの窒素化合物、オキサジン環含有化合物、並びに、シリコーン系化合物等が挙げられる。また、各種添加剤としては、以下に限定されないが、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、蛍光増白剤、光増感剤、染料、顔料、増粘剤、流動調整剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、光沢剤、重合禁止剤等が挙げられる。これらは、所望に応じて1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、本実施形態の樹脂組成物は、必要に応じて、有機溶剤を含有することができる。この場合、本実施形態の樹脂組成物は、上述した各種樹脂成分の少なくとも一部、好ましくは全部が有機溶剤に溶解又は相溶した態様(溶液又はワニス)として用いることができる。有機溶剤としては、上述した各種樹脂成分の少なくとも一部、好ましくは全部を溶解又は相溶可能なものであれば、公知のものを適宜用いることができ、その種類は特に限定されるものではない。有機溶剤の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のセロソルブ系溶媒、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、ヒドロキシイソ酪酸メチル等のエステル系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド類などの極性溶剤類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等の無極性溶剤が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態の硬化物は、本実施形態の樹脂組成物を硬化させてなるものである。硬化物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂組成物を溶融又は溶媒に溶解させた後、型内に流し込み、熱や光などを用いて通常の条件で硬化させることにより得ることができる。熱硬化の場合、硬化温度は、特に限定されないが、硬化が効率的に進み、かつ得られる硬化物の劣化を防止する観点から、120℃から300℃の範囲内が好ましい。光硬化の場合、光の波長領域は、特に限定されないが、光重合開始剤等により効率的に硬化が進む100nmから500nmの範囲で硬化させることが好ましい。
また、支持体として剥離可能なプラスチックフィルムを用い、本実施形態の樹脂組成物を溶剤に溶解させた溶液を、そのプラスチックフィルムに塗布し乾燥することでビルドアップ用フィルム又はドライフィルムソルダーレジストを得ることができる。ここで、溶剤は、20℃〜150℃の温度で1〜90分間乾燥することで除去することができる。
また、本実施形態の樹脂組成物は溶剤を除去した状態(未硬化の状態)で使用することもできるし、必要に応じて半硬化(Bステージ化)の状態にして使用することもできる。
本実施形態の積層樹脂シートは、支持体と、該支持体の片面又は両面に配された上記樹脂組成物と、を有する。積層樹脂シートの製造方法は、常法にしたがって行うことができ、特に限定されない。例えば、上記の本実施形態の樹脂組成物を溶剤に溶解させた溶液を支持体に塗布し乾燥することで得ることができる。
本実施形態の封止用材料は、本実施形態の樹脂組成物を含む。封止用材料の製造方法としては、一般に公知の方法を適宜適用でき、特に限定されない。例えば、上記した樹脂組成物と、封止材料用途で一般的に用いられる各種公知の添加剤或いは溶媒等を、公知のミキサーを用いて混合することで封止用材料を製造することができる。なお、混合の際の、シアン酸エステル化合物、各種添加剤、溶媒の添加方法は、一般に公知の方法を適宜適用でき、特に限定されない。
本実施形態の繊維強化複合材料は、本実施形態の樹脂組成物と、強化繊維とを含む。強化繊維としては、一般的に公知のものを用いることができ、特に限定されない。その具体例としては、Eガラス、Dガラス、Lガラス、Sガラス、Tガラス、Qガラス、UNガラス、NEガラス、球状ガラス等のガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、PBO繊維、高強力ポリエチレン繊維、アルミナ繊維、及び炭化ケイ素繊維などが挙げられる。強化繊維の形態や配列については、特に限定されず、織物、不織布、マット、ニット、組み紐、一方向ストランド、ロービング、チョップド等から適宜選択できる。また、強化繊維の形態としてプリフォーム(強化繊維からなる織物基布を積層したもの、又はこれをステッチ糸により縫合一体化したもの、あるいは立体織物や編組物などの繊維構造物)を適用することもできる。
本実施形態の接着剤は、本実施形態の樹脂組成物を含む。接着剤の製造方法としては、一般に公知の方法を適宜適用でき、特に限定されない。例えば、上記した樹脂組成物と、接着剤用途で一般的に用いられる各種公知の添加剤或いは溶媒等を、公知のミキサーを用いて混合することで接着剤を製造することができる。なお、混合の際の、シアン酸エステル化合物、各種添加剤、溶媒の添加方法は、一般に公知の方法を適宜適用でき、特に限定されない。
下記式(1−1)で表されるTPMeCNを後述のようにして合成した。
下記式(5−1)で表されるTPMeOH237g及びトリエチルアミン164.3g(1.62mol)(ヒドロキシ基1モルに対して1.0モル)をテトラヒドロフラン1540gに溶解させ、これを溶液1とした。
窒素吹き込み口及び滴下ロートを備えた1L四口フラスコに、フェノール100gと35%塩酸16.0gを仕込み、攪拌しつつ液温を55℃まで昇温した。次いで、別途加熱調製した4−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサノン38.2gとフェノール94.0gの混合溶液を3時間かけて滴下し、滴下後55℃で4時間攪拌した。反応終了後、55℃において反応混合物を攪拌しながら、16%水酸化ナトリウム水溶液39.1gを加えて中和した。さらに、トルエン190gを加えた後、析出した結晶を室温で吸引ろ過後、乾燥させて1,4,4−トリス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを得た。
上記で得られた1,4,4−トリス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン49.7gを300mL四口フラスコ)に仕込み、48%水酸化ナトリウム水溶液0.3gとテトラエチレングリコール26.0gをフラスコ内へ加えた。フラスコ内を窒素置換した後、反応容器内を圧力50mmHgまで減圧し、210℃に加熱しておよそ4時間、熱分解反応を行った。反応終了は留出物の留出がなくなった時点を終点とした。反応終了後、得られた反応混合物に50%酢酸水溶液を加えて中和後、オイル状の含水混合物66.0gを得た。
上記オイル状の含水混合物66.0gにα−メチルスチレン60.0gおよび5%パラジウム/カーボン担持触媒(50質量%含水品)3.5gを追加で添加した。反応器内を窒素置換した後、温度165℃に昇温して、攪拌下に3時間反応させた。
上記反応の終了後、得られた反応混合物にジメチルホルムアミド50gを加えた後、この混合物からパラジウム担持触媒を濾別した。溶媒を蒸留により溜去し、メタノールを加えて残渣を溶解させた後、水を加えた。晶析濾過後、得られた固体を乾燥させて4,4”−ジヒドロキシ−3”−メチルターフェニル29.7gを白色結晶として得た。
その後、トリエチルアミンの塩酸塩をろ別し、得られたろ液を0.15N塩酸2Lにより洗浄した後、水2Lで4回洗浄した。水洗4回目の廃水の電気伝導度は45μS/cmであり、水による洗浄により、除去できるイオン性化合物は十分に除去されたことを確認した。
水洗後の有機相を減圧下で濃縮し、90℃で1時間濃縮乾固させて、薄橙色の固体305gを得た。得られた固体を、メチルエチルケトン(MEK)435g、テトラヒドロフラン430g及びn−ヘキサン113gに80℃で溶解させた後、再結晶を行った。得られた結晶をn−ヘキサン1Lにて洗浄した後、減圧乾燥することにより、目的とするシアン酸エステル化合物TPMeCN(薄橙色結晶)86gを得た。得られたシアン酸エステル化合物TPMeCNのIRスペクトルは2237cm-1及び2283cm-1(シアン酸エステル基)の吸収を示し、且つ、ヒドロキシ基の吸収は示さなかった。IRチャートを図1に示す。
[実施例2]
実施例1で得られたシアン酸エステル化合物TPMeCN100質量部とオクチル酸亜鉛(日本化学産業株式会社製、商品名「ニッカオクチックス亜鉛」、金属含有量18%)0.05質量部とを加熱溶融して、硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を金型に充填し、真空熱プレス(220℃、90分間、プレス圧力2MPa)により硬化物(30mm×90mm×厚さ1mm)を作製した。
真空プレス(165℃、180分間、プレス圧力3MPa)により硬化させたこと以外は、実施例2と同様にして硬化物を得た。
TPMeCNを100質量部用いる代わりに、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(三菱ガス化学株式会社製、TAと略記)を100質量部用いたこと以外は、実施例2と同様にして硬化物を得た。
TPMeCNを100質量部用いる代わりに、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)エタン(三菱ガス化学株式会社製、E−CNと略記)を100質量部用いた以外は、実施例2と同様にして硬化性物を得た。
上記のようにして得られた各硬化物について、熱伝導率の測定を行った。
得られた硬化物の熱拡散係数は、1cm角の大きさに加工した硬化物をキセノンフラッシュ法熱拡散率測定装置(NETZSCH製、LFA447 NanoFlash)中の試料ホルダにセットし、25℃、大気中の条件下で測定を行うことによって求めた。
硬化物の比熱は、DSC(セイコーインスツル株式会社製、EXSTAR6000 DSC6220)を用い、JIS K7123(プラスチックの比熱容量測定方法)に従って求めた。
硬化物の密度は、水中置換法により、密度測定機(メトラー・トレド株式会社製、MS−DNY−43)を用いて求めた。
求めた熱拡散係数、比熱、密度から、硬化物の熱伝導率を下記式により求めた。
〔λ:熱伝導率(W/m・K)、α:熱拡散係数(m2/s)、Cp:比熱(J/g・K)、ρ:密度(kg/m3)〕
Claims (18)
- 下記式(1)で表されるシアン酸エステル化合物。
(式(1)中、Ar1、Ar2及びAr3はそれぞれ同一又は相異なって、下記式(2)で表される二価の置換基を示す。)
(式(2)中、R1は一価の置換基を示し、各々独立に水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、又はハロゲン原子を示す。nは1〜4の整数を示す。) - 前記Ar1及びAr2が下記式(3)で表される、請求項1に記載のシアン酸エステル化合物。
- 前記Ar3が下記式(4)で表される、請求項2に記載のシアン酸エステル化合物。
(式(4)中、R2は水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、又はハロゲン原子を示す。) - 前記式(4)中のR2が炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、又はハロゲン原子である、請求項3に記載のシアン酸エステル化合物。
- 下記式(5)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物をシアネート化して得られる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシアン酸エステル化合物。
(式(5)中、Ar1、Ar2及びAr3はそれぞれ同一又は相異なって、前記式(2)で示される二価の置換基を表す。) - 下記式(5)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物をシアネート化して、下記式(1)で表されるシアン酸エステル化合物を得るシアネート化工程を有する、シアン酸エステル化合物の製造方法。
(式(1)中、Ar1、Ar2及びAr3はそれぞれ同一又は相異なって、下記式(2)で表される二価の置換基を示す。)
(式(2)中、R1は一価の置換基を示し、各々独立に水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、又はハロゲン原子を示す。nは1〜4の整数を示す。)
(式(5)中、Ar1、Ar2及びAr3はそれぞれ同一又は相異なって、前記式(2)で示される二価の置換基を表す。) - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のシアン酸エステル化合物を含む、樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のシアン酸エステル化合物以外のシアン酸エステル化合物、マレイミド化合物、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ベンゾオキサジン化合物、及び重合可能な不飽和基を有する化合物からなる群より選択される1種以上をさらに含む、請求項7に記載の樹脂組成物。
- 充填材をさらに含む、請求項7又は8に記載の樹脂組成物。
- 請求項7〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化させてなる、硬化物。
- 請求項7〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物をシート状に成形してなる、単層樹脂シート。
- 支持体と、
前記支持体の片面又は両面に配された、請求項7〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物と、
を有する、積層樹脂シート。 - 基材と、
前記基材に含浸又は塗布された、請求項7〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物と、
を有する、プリプレグ。 - 請求項11に記載の単層樹脂シート、請求項12に記載の積層樹脂シート、及び、請求項13に記載のプリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種と、
前記単層樹脂シート、前記積層樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種の片面又は両面に配された金属箔と、
を有し、
前記単層樹脂シート、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種に含まれる樹脂組成物の硬化物を含む、金属箔張積層板。 - 絶縁層と、
前記絶縁層の片面又は両面に形成された導体層と、
を有し、
前記絶縁層が、請求項7〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、プリント配線板。 - 請求項7〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、封止用材料。
- 請求項7〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物と、強化繊維と、を含む、繊維強化複合材料。
- 請求項7〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、接着剤。
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