特許文献1の装置によれば、日付印の「月および日」の調整がコントローラーにより自動的に行われるため、日付印の日付調整の手間を完全に省くことができる。また、通常の回転印とは異なり、日付印に印字ベルトを送り操作する送りダイヤルが設けられていないため、意図的な日付の改竄を確実に防止できる。しかし、モーター、ギヤトレイン、ベルト送り体などでベルト回動機構を構成するため、全体装置の構造が複雑でコントローラーの占めるスペースが大きくなるのを避けられず、全体コストが極めて高くつく。また、特許文献1のような装置は、例えば公共料金や電話料金などを代行受領するコンビニエンスストアのほか、金融機関、保険機関等で使用されることを想定して開発されたものであるものの、日付調整が自動的に行われるために、料金支払い者から日付印の受領日付について明日以降の日付にしてほしい、と言うような要請がある場合には柔軟に即応できず、実用利便性に著しい不利がある。尤もコントローラーの日付を設定し直すことで受領日付を変更することは可能であるが、日付の変更には長時間を要するうえ(特許文献1に係る発明を実施した実機では、日付の変更に少なくとも数分は掛かる。)、変更後の日付で捺印したのちに、さらに正規の日付に設定し直す必要があるため(これにも少なくとも数分掛かる)、一連の作業が煩わしく、この点でも実用利便性に不利がある。さらに、モーターを含むベルト回動機構を駆動する構成であるため、消費電力が多大に掛かり、一次電池が電池切れとなった場合には、誤った日付のまま捺印されるおそれもある。
本発明の目的は、日付状態が誤った状態のままで日付印が使用されるのを防止することができ、しかも、従来装置に比べて構造が簡単で小形化でき、低コスト化できる日付印の日付管理装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記の日付管理装置に好適な日付印を提供することにある。
本発明に係る日付印の日付管理装置は、年月日情報に対応する印字ブロック29を備える複数本の印字ベルト28a〜28dを有し、各印字ベルト28a〜28dを回転操作することで、捺印される日付の変更を手動で行うことができる日付印1と、不使用時の日付印1が収められる収納体2と、収納体2に設けられて日付を計時する計時手段75と、捺印位置にある印字ブロック29で規定される日付印1の日付状態を検知する日付検知手段3と、日付印1が収納体2に収められた状態において、日付検知手段3により検知された日付印1の捺印位置の日付状態の検知結果と、計時手段75により計時された計時結果とを比較し、両結果が一致しない場合に、日付印1の捺印位置の日付状態が不適切であることをユーザーに報知する報知手段67と、を備えることを特徴とする。
報知手段67は、音表示、光表示、振動表示、及び文字表示から選択される少なくとも一つの表示要素により、ユーザーの注意を喚起するものとする。
日付印1が収納体2に収められた状態において、日付検知手段3により検知された日付印1の捺印位置の日付状態の検知結果と、計時手段75により計時された計時結果を比較し、両結果が一致しない場合に、日付印1による捺印動作を制限して捺印不可能な状態とする捺印制限手段95とを備える。
収納体2の外面には太陽電池パネル64が設けられており、収納体2の内部に、太陽電池パネル64で発電した電流を調整する充電ユニット77と、該充電ユニット77で充電される2次電池74が設けられており、2次電池74を電源として、少なくとも日付検知手段3と報知手段67が駆動されるようになっている構成を採ることができる。
日付検知手段3は、印字ベルト28a〜28dに同行して移動する被検知要素54と、被検知要素54の位置情報を検知するための検知要素53とを含む。そして検知要素53を介して被検知要素54の位置を読み取ることで、印字ベルト28a〜28dの回転状況を読み取り、日付印1の捺印位置の日付状態を検知することができるように構成されている。
印字ベルト28a〜28dのそれぞれに対応して本体ケース5の内部には、複数の日付検出基板46が固定されており、各日付検出基板46には、検知要素53が設けられている。検知要素53は、印字ブロック29に対応して日付検出基板46に設けられた一群の固定電極47と、隣接する固定電極47どうしを接続する電気抵抗48で構成されている。印字ベルト28a〜28dには、被検知要素54であるブラシ電極35が設けられている。そして、印字ベルト28a〜28dの送り操作に対応して、ブラシ電極35が固定電極47と択一的に接触し、ブラシ電極35と接地側の接続端子15aとの間の電気抵抗値が変化することにより、日付印1の捺印位置の日付状態を検知できる形態を採ることができる。
また本発明は、本体ケース5内に年月日情報に対応する印字ブロック29を備える複数本の印字ベルト28a〜28dが設けられており、各印字ベルト28a〜28dを回転操作することで、捺印される日付の変更を手動で行うことが可能であり、不使用時に収納体2に収められるように構成されている日付印1を対象とする。この日付印1は、印字ベルト28a〜28dの回転に応じて移動する被検知要素54を備え、該被検知要素54が検知されることで、捺印位置にある印字ブロック29で規定される日付状態が検知されるように構成されている。そして、不使用時において収納体2に日付印1が収められると、収納体2に設けられた計時手段75による計時結果と、被検知要素54を介して検知された日付印1の捺印位置の日付状態とを比較し、両結果が一致しない場合に、日付印1の捺印位置の日付状態が不適切であることがユーザーに報知されるように構成されていることを特徴とする。
印字ベルト28a〜28dに対応して複数の日付検出基板46が設けられている。各日付検出基板46には一群の固定電極47と、隣接する固定電極47どうしを接続する電気抵抗48とが設けられている。印字ベルト28a〜28dには、それに同行して固定電極47と択一的に接触するブラシ電極35が設けられている。そして、印字ベルト28a〜28dの送り操作に対応して、ブラシ電極35がそれまでとは異なる固定電極47と接触して、ブラシ電極35と接地側の接続端子15aの間の電気抵抗値が変更され、該電気抵抗値に基づいて、捺印位置の日付状態が確認できるように構成されている。
本発明に係る日付印の日付管理装置によれば、日付印1が収納体2に収められた状態において、日付検知手段3により検知された日付印1の捺印位置の日付状態が計時手段75の現在日付と異なっている場合には、報知手段67を作動させて、日付印1の日付状態が不適切であることをユーザーに報知することができる。従って、本発明に係る日付印の日付管理装置を用いれば、ユーザーの注意を喚起して、日付印1の日付状態が不適切な状態のままで捺印動作が実行されることを確実に防止できる。また、本発明に係る日付管理装置は、日付検知手段3により日付印1の日付状態を検知し、検知結果を計時手段75の現在日付と比較して、報知手段67を作動させるだけであるので、日付印の「月および日」の調整をコントローラーで自動的に行う特許文献1のような従来装置に比べて、日付管理装置の全体構造を簡素化し、装置の小形化と低コスト化を実現できる。
また、本発明に係る日付管理装置を構成する日付印1は、各印字ベルト28a〜28dを回転操作することで、捺印される日付の変更を手動で行うことができるものであって、その点では通常の日付印1と何ら変わるところはないから、特許文献1のような日付の変更がコントローラーで自動的に行われる特許文献1のような従来装置に比べて、より簡単且つ迅速に日付の変更を行うことができる。このため、本発明に係る日付管理装置によれば、日付印1を収納体2から取出すと、ユーザーは日付印1の日付状態を自由に変更することが可能であり、例えばコンビニエンスストアにおいて公共料金や電話料金などを代行受領する際に、ユーザーである店員が料金支払い者から日付印の受領日付について明日以降の日付にしてほしいと言う要請を受けた場合には、日付印1の日付を変更して、受領日付を変更するといったような柔軟な対応を取ることが可能となる。従って、本発明に係る日付管理装置は、実用利便性の点で特許文献1の従来装置に比べて格段に優れている。同様に、本発明に係る日付管理装置によれば、日付が変わるギリギリのタイミングで公共料金の代行受領を受けた場合において、実際に手続きを取った日と日付印1により捺印される受領印の日付とが異なるものとなってしまうようなケースにおいても、より簡単に日付印1の日付を変更して、柔軟な対応を取ることが可能であり、この点でも実用性に優れている。
元より、先に述べたような日付印1の日付変更操作を行った場合であっても、収納体2に日付印1を収納することで報知手段67が作動されて、ユーザーの注意が喚起される。このため、その後の日付印1を使った捺印動作において、誤った日付で捺印動作が行われることはない。また、日付印1は、各印字ベルト28a〜28dを回転操作することで、捺印される日付の変更を手動で行うことが可能であるから、上記のような日付変更操作を行ったのちに、日付印1を正しい日付に再変更操作することも極めて簡単且つ迅速である。
なお、報知手段67の作動タイミングは、日付印1が収納体2から取り外されるとき(取り出し直後)であることが好ましい。これは日付印1の日付状態が計時手段75の現在日付と異なっており、かつ日付印1が収納体2から取外された状態で報知手段67を作動させると、日付印1が捺印される直前にユーザーの注意を喚起して、日付印1の日付状態が間違っていることと、日付印1の日付状態を修正する必要があることを、ユーザーに対して明確に認識させることができることに拠る。因みに、日付印1を収納体2に収納した直後にのみ報知手段67を作動させた場合には、日付印1を収納体2に収納した時点で、ユーザーの関心が日付印1および収納体2から離れてしまって、そのまま放置されるおそれがある。このため、日付印1が誤った日付のままで捺印されて、後日、捺印日付の適否について問題を生じるおそれがある。さらに、上記のような日付印1の収納体2への収納動作や取外し動作とは無関係に、日付印1の日付状態が計時手段75の現在日付と異なると、直ちに報知手段67が作動されるように構成されていると、深夜0時を過ぎて日付が変わると突然警告音が鳴り響く、所謂「ミステリー現象」を招来するため不適である。無駄に電力が消費される点でも不利がある。
報知手段67は、音表示、光表示、振動表示、文字表示の少なくともひとつの表示要素を作動させてユーザーの注意を喚起するようにすることが好ましい。こうした日付管理装置によれば、聴覚、視覚、触覚などを介してユーザーの注意を明確に、しかも確実に喚起して、日付印1が誤った日付のまま捺印されるのをさらに確実に防止できる。
日付印1が収納体2に収められた状態において、日付検知手段3により検知された日付印1の捺印位置の日付状態の検知結果と、計時手段75により計時された計時結果を比較し、両結果が一致しない場合に、日付印1による捺印動作を制限して捺印不可能な状態とする捺印制限手段95を備えるものとすることができる。これによれば、先の報知手段67による注意喚起と相俟って、日付印1の日付状態が不適切な状態のままで捺印動作が実行されることを確実に防ぐことができる。
収納体2の電源を太陽電池パネル64で発電した電流で充電される2次電池74とし、この2次電池74を電源として、少なくとも日付検知手段3と報知手段67とが駆動されるようにしていると、電池切れに起因して、日付検知手段3等が動作不良に陥る余地を低くすることができる。以上より、日付検知手段3等を長期にわたって安定的に作動させることができるので、日付管理装置の信頼性を向上できる。
日付検知手段3は、印字ベルト28a〜28dに同行して移動する被検知要素54と、被検知要素54の位置情報を検知するための検知要素53とを含むものとし、検知要素53を介して被検知要素54の位置を読み取ることで、印字ベルト28a〜28dの回転状況を読み取って、日付印1の捺印位置の日付状態を検知するものとする。このように、印字ベルト28a〜28dに同行して移動する被検知要素54の位置情報を検知要素53で読み取って、日付印1の捺印位置の日付状態を検知するようにしていると、例えば印字ベルト28a〜28dを支持するプーリー等の支持部材の回転状況を検知することで、日付状態を検知する構成に比べて、より正確に日付状態を検知することができる。
より具体的には、日付検出基板46に設けられた固定電極47と電気抵抗48で検知要素53を構成し、被検知要素54を印字ベルト28a〜28dに設けられたブラシ電極35とすることができる。こうした日付検知手段3によれば、印字ベルト28a〜28dが送り操作されるとき、ブラシ電極35が固定電極47と択一的に接触して、ブラシ電極35と接地側の接続端子15aの間の電気抵抗値を、個々の印字ブロック29に対応して変更できる。従って、電気抵抗値を測定することで、印字ベルト28a〜28dの状態の如何にかかわらず、日付印1の現在の日付状態を正確に検知することが可能となり、信頼性に優れた日付管理装置を得ることができる。
本発明に係る日付印1によれば、不使用時において収納体2に収められると、日付印1の捺印位置の日付状態と計時手段75の現在日付(計時結果)とが比較され、両結果が異なっている場合には、日付印1の捺印位置の日付状態が不適切であることがユーザーに報知されるようにしたので、日付印1の日付状態が不適切な状態のままで捺印動作が実行されることを確実に防ぐことができる。また、本発明に係る日付印1は、各印字ベルト28a〜28dを回転操作することで、捺印される日付の変更を手動で行うことができるものであって、その点では通常の日付印1と何ら変わるところはないから、特許文献1のような日付の変更がコントローラーで自動的に行われる特許文献1のような従来装置に比べて、より簡単且つ迅速に日付の変更を行うことができる。さらに、上述したようなコンビニエンスストアといった公共料金や電話料金などを代行受領の現場において発生し得る、柔軟な顧客対応が必要となる状況への対処が可能となるため、実用利便性に優れた日付印の日付管理装置を実現できる。
また、印字ベルト28a〜28dが送り操作されるとき、ブラシ電極35が固定電極47と択一的に接触して、ブラシ電極35と接地側の接続端子15aの間の電気抵抗値が、個々の印字ブロック29に対応して変更されるように構成されていると、当該電気抵抗値を測定することで、印字ベルト28a〜28dの状態の如何にかかわらず、日付印1の現在の日付状態を正確に検知することが可能となり、信頼性に優れた日付印の日付管理装置を得ることができる。
(実施例1) 図1ないし図9は、本発明に係る日付管理装置の実施例1を示す。本発明における前後、左右、上下とは、図2、および図4に示す交差矢印と、交差矢印の近傍の前後・左右・上下の表記に従う。図2において日付管理装置は、日付の変更が可能な日付印1と、不使用時の日付印1が収納保持されるスタンド(収納体)2とで構成される。これら日付印1とスタンド2との間には、日付印1のスタンド2への収納時において、日付印1により捺印される日付の状態を検知するための日付検知手段3が設けられている。日付印1の本体ケース5は、印字ユニット6を収容する主ケース7と、主ケース7に対して上下スライド可能に連結された下ケース8で構成されており、両ケース7・8の間に左右一対の引張りコイル形のケースばね9が設けられている。ケースばね9の掛止構造は後述する。
図4に示すように主ケース7は、前ケース7aと後ケース7bでトンネル断面状の筒ケースとして構成されており、前ケース7aの前面にノブ凹部12が凹み形成され、ノブ凹部12の前部開口を断面が部分円弧状のドア13で開閉できるようになっている。図2に示すように、後ケース7bの後壁は平坦に形成されており、その下端寄りの左右5個所に開口した端子窓14の内面に、5個の接続端子15a〜15eが露出されている。主ケース7の上端に装着されるキャップ16の中央には凸レンズ17が設けられており、凸レンズ17と一体に設けた導光部17aが、主ケース7の上端壁に開口した視認窓に嵌め込まれている。前ケース7aと後ケース7bは、後述するベルトフレーム27の左右側面に組付けられてビス10で締結固定されている。
下ケース8は、主ケース7の内面に沿って上下スライドするスライド筒18と、スライド筒18で支持される高さ調整用の調整リング19と、調整リング19とねじ20(図3参照)を介して連結される印面ホルダー21で構成されている。図示していないが、スライド筒18の下端の左右には一対の係合爪が設けられており、この係合爪を調整リング19の下端内面の段部に係合することにより、調整リング19が回転のみ可能に支持されている。印面ホルダー21の下面側に固定印字体22が固定され、その前後中央に後述する印字ベルト28の出入りを許す印字窓23が開口されている。固定印字体22の印字窓23の前後には、受領印や受付印、あるいは会社名や店名などを印字するゴム印字体が設けられている。印面ホルダー21の内面にはピン24が設けられており、このピン24をスライド筒18の受腕に係合することにより、印面ホルダー21が調整リング19と同行回転するのを防いでいる。これにより、調整リング19を回転操作すると、印面ホルダー21を上下に調整移動させて、固定印字体22の印字面と、印字ベルト28の印字面の高さを調整して面一にすることができる。図3において符号25は、捺印時の印字ブロック29の基端前後を受止めるストッパーである。
印字ユニット6は、上下に長いベルトフレーム27と、同フレーム27に巻掛けた4個の印字ベルト28a〜28dと、各印字ベルト28a〜28dの印字ブロック29にインクを付着させるインクユニット30などで構成される。ベルトフレーム27の左右側面の下半部には、ガイドリブ31(図4参照)が突設されており、このガイドリブ31で先のスライド筒18の内面に設けたスライド溝32を案内している。4個の印字ベルトは、年号を印字する印字ベルト28aと、月数を印字する印字ベルト28bと、日付の2桁数字を印字する印字ベルト28cと、日付の1桁数字を印字する印字ベルト28dからなり、各印字ベルト28a〜28dはベルトフレーム27の前後面に沿って周回状に巻掛けてある。先に説明したケースばね9は引張りコイルばねからなり、その下端がガイドリブ31の後面下端に突設した掛止片27aに掛止され、上端がスライド筒18の内面の上端に突設した掛止片18aに掛止される。このように、下ケース8をケースばね9で主ケース7に対して押下げ付勢することにより、下ケース8は主ケース7から進出する向きに移動付勢される。
図5に示すように、各印字ベルト28a〜28dには、それぞれ12個の印字ブロック29と表示ブロック33が設けられている。印字ベルト28aの印字ブロック29には年号の数字を捺印するゴム印字体が設けられ、印字ベルト28bの印字ブロック29には月数の数字を捺印するゴム印字体が設けられ、印字ベルト28c・28dの印字ブロック29には日付の数字を捺印するゴム印字体が設けられている。各印字ベルト28a〜28dの表示ブロック33には各印字ベルト28a〜28dに応じて年号の数字、月数の数字、日付の数字を表示する印刷表示が設けられている。各印字ベルト28a〜28dの前面と後面の周回周面には、印字ベルト28a〜28dを送り操作する、日付調整体であるスライドノブ34と、被検知要素54であるブラシ電極35が固定されている。スライドノブ34の前端には、操作つまみ34aが設けられており、印字ユニット6を主ケース7に組付けた状態においては、操作つまみ34aのみがスライド溝からノブ凹部12に突出している(図6参照)。ベルトフレーム27の下端である捺印位置にある印字ブロック29と、ベルトフレーム27の上端である凸レンズ17の導光部17aと正対する位置にある表示ブロック33とは対応しており、ユーザーは、凸レンズ17を介して視認される表示ブロック33を確認しながら、スライドノブ34を上下にスライド操作することにより、各印字ベルト28a〜28dの日付状態を適正に変更し調整することができる。
図4においてインクユニット30は、左右一対のホルダー腕37と、両ホルダー腕37の間に設けた左右に長い樋体状のマットホルダー38と、マットホルダー38に収容したインクマット39を備えている。左右一対のホルダー腕37には、支軸40とへ字状のカム溝41が設けられており、カム溝41がベルトフレーム27に設けた操作ピン42と係合する状態で、支軸40をスライド筒18の支軸穴43で軸支することにより、インクユニット30をインク塗付姿勢と退避姿勢に揺動変位できる。詳しくは、図3に示すように、インクマット39が印字ブロック29に密着して、ゴム印字体にインクを塗付する塗付姿勢と、図8に示すように、インクユニット30の全体が支軸40を中心にして反時計回転方向へ揺動して、インクマット39が印字ベルト28a〜28dの後方へ回り込む退避姿勢の間で揺動変位できる。
上記のように、印字ユニット6にインクユニット30を設けた日付印1によれば、不使用状態において、インクマット39を捺印位置に位置している印字ブロック29に密着させて、次回の捺印に備えることができる。従って、日付印1の捺印時には、ユーザーは固定印字体22を捺印紙面に載置した状態で主ケース7を押下げ操作するだけでよく、印字ブロック29にインクを付着させるための手間を省くことができる。なお、印面ホルダー21の下面側に設けられた固定印字体22に対するインク供給は、日付印1をスタンド2へ収納した際に、該スタンド2の収納部63の底面に設けられたインクマット71に、固定印字体22が接触することで行われる。
日付検知手段3は、各印字ベルト28a〜28dに対応して主ケース7の内部に固定される4個の日付検出基板46と、各印字ブロック29に対応して日付検出基板46に設けた固定電極47と、隣接する固定電極47どうしを接続するチップ抵抗(電気抵抗)48と、各印字ベルト28a〜28dに同行して移動し、固定電極47と択一的に接触するブラシ電極35と、電流による日付検出基板46の電気抵抗値を計測する電気抵抗測定部45とを含む。図5に示すように、固定電極47と対向する側の日付検出基板46の側面には、共通電極49が固定されている。固定電極47および共通電極49は、それぞれ銅板で形成されている。この実施例では、ブラシ電極35が印字ベルト28a〜28dに同行して移動する日付検知手段3の被検知要素54として機能し、固定電極47とチップ抵抗48が日付検知手段3の検知要素53として機能する。
4個の日付検出基板46の共通電極49は、各基板46を左右に貫通する導通ピン50と導通しており、導通ピン50はリード線51を介して接地側の接続端子15aに接続している(図5参照)。また、各日付検出基板46の下端に位置する固定電極47は、それぞれリード線52を介して接続端子15b〜15eに個別に接続されている。4個の日付検出基板46を固定支持するために、図4に示すように、ベルトフレーム27の上下に基板ブラケット55が固定されている。基板ブラケット55には、各日付検出基板46に対応して4個の支持凹部56が形成されており、上下の支持凹部56で各日付検出基板46の上下が固定支持されている(図3参照)。
図5に示すように、ブラシ電極35は銅板にプレス加工を施して形成されており、固定電極47に接触する第1ブラシ腕57と、共通電極49に接触する第2ブラシ腕58を一体に備えている。各印字ベルト28a〜28dが個々のスライドノブ34でスライド操作されるとき、ブラシ電極35は印字ベルト28a〜28dと同行移動して、固定電極47と択一的に接触する。従って、印字ベルト28a〜28dの送り操作に伴って、ブラシ電極35がそれまでとは異なる固定電極47と接触して、接続端子(接地側)15aと個々の接続端子15b〜15eの間の電気抵抗値が変更される。つまり、個々のブラシ電極35と接地側の接続端子15aの間の電気抵抗値が変更される。変更された電気抵抗値は、電気抵抗測定部45により測定される。
日付印1が繰返し捺印されるとき、印字ベルト28a〜28dがずれ動くおそれがある。こうした捺印時の印字ベルト28a〜28dのずれ動きを防止するために、ドア13の内面にスライドノブ34の操作つまみ34aと係合するストッパー突起59を多段状に設けている。ドア13を閉じた状態では、図3に示すように上下に隣接するストッパー突起59の間に操作つまみ34aが入込むので、印字ベルト28a〜28dの移動を阻止できる。従って、日付印1が繰返し捺印される場合であっても、印字ベルト28a〜28dがずれ動くのを確実に防止して、捺印位置にある印字ブロック29の位置ずれを規制できる。スライドノブ34を送り操作して日付の調整を行う場合には、図7に示すようにドア13を開放して、操作つまみ34aを上下にスライド操作する。
図2に示すようにスタンド2は、側面視が台形状のユニットケース62を基体にして構成してあり、同ケース62の前部中央に日付印1を収納保持する収納部63が凹み形成され、後半の斜辺壁に太陽電池パネル64と液晶表示パネル65が配置されている。また、太陽電池パネル64の左側にはLED66(図9参照)を光源とする報知部(報知手段)67が設けられており、液晶表示パネル65の右側には、計時部(計時手段)75の現在日付を調整する3個の日付調整ボタン68と、報知部67の点灯状態を強制的に停止するための報知解除ボタン(報知解除手段)69が設けられている。
収納部63の内周面には、日付印1側の接続端子15a〜15eに対応して、5個の接続端子70a〜70eが設けられており、その底面には固定印字体22にインクを塗付するインクマット71が設けられている(図9参照)。ユニットケース62の内部には、制御基板72と、ボタン電池73と、2次電池(電源)74と、計時部75用の基板が配置されている。図1に示すように、制御基板72には制御部76と、2次電池74用の充電ユニット77などが設けられている。制御部76は、計時部75の計時結果と日付検知手段3の検知結果を比較し、比較結果に応じて報知部67を作動させる。また制御部76は、計時部75の出力信号、および日付調整ボタン68の出力信号、日付検知手段3の検知信号に基づき液晶表示パネル65の表示状態を制御し、さらに充電ユニット77の作動状態を制御する。
太陽電池パネル64は店内の照明器具の照明光を受けて発電でき、発電された電流は充電ユニット77で調整したのち、調整された充電電流で2次電池74を充電する。このように、太陽電池パネル64で発電した電流を充電ユニット77で調整し、調整された充電電流で2次電池74を充電すると、2次電池74をスタンド2から取外して充電する手間を省くことができる。また、日付管理装置が電池切れに陥る余地が低いので、日付管理装置を長期にわたって適正に作動させて、日付管理装置の信頼性を向上できる。
ボタン電池73は計時部75を駆動するために設けてあり、ユニットケース62の底面に設けた電池蓋(図示していない)を開閉して交換することができる。不使用状態の日付印1が収納部63に収納された状態において、液晶表示パネル65は計時部75の計時結果と日付検知手段3の検知結果を一定時間だけ表示し、以後は計時部75で計時した現在の日時と時間のみを表示する。
日付印1を収納部63に収納した状態においては、日付印1側の接続端子15a〜15eと収納部63側の接続端子70a〜70eが導通して、日付検出基板46とスタンド2の電気抵抗測定部45とが電気的に接続される。そのため、日付検知手段3を構成する電気抵抗測定部45は、測定された電気抵抗値に基づいて、日付印1の日付状態を検知することができる。日付検知手段3(電気抵抗測定部45)からの検知信号を受けた制御部76は、当該日付検知手段3による検知結果と、計時手段75の計時結果(現在時刻)とを比較し、日付検知手段3の検知結果が計時結果と一致していない場合には、報知部67を作動させ、さらに、液晶表示パネル65に警告表示を表示して、日付印1の現在の日付状態が不適切であることをユーザーに対して報知する。具体的には、報知部67のLED66を明滅させ、あるいは発光色を周期的に変化させて、ユーザーの注意を喚起する。必要があれば、ユニットケース62内にスピーカーを設けておき、LED66の発光表示に並行してスピーカーを作動させて警告音を発することができる。上記のように、報知部67を作動させるとき、同時に液晶表示パネル65に警告表示を表示すると、ユーザーの注意を多重に喚起して、日付状態が誤った状態のままで日付印1が使用されるのをさらに確実に防止できる。
なお、報知部67を作動させるタイミングは、日付印1の日付状態が計時部75の現在日付と異なっている場合であって、日付印1がスタンド2に収納された直後と、日付印1がスタンド2から取外された直後であることが好ましい。また、報知部67は、収納直後と取外し直後において、数秒間作動されるものとして、数秒間、警告音や警告表示を行うものとすることが好ましい。このように両タイミングで報知部67を作動させることにより、日付印1の日付状態が間違っていることと、日付印1の日付状態を修正する必要があることを、ユーザーに明確に認識させることができる。なお、上記のような日付印1のスタンド2への収納動作や取外し動作とは無関係に、日付印1の日付状態が計時部75の現在日付と異なると、直ちに報知部67が作動されるように構成されていると、深夜0時を過ぎて日付が変わると突然警告音が鳴り響く、所謂「ミステリー現象」を招来する不利がある。無駄に電力が消費される点でも不利がある。さらに、日付印1のスタンド2への収納直後のみに報知部67を作動させた場合には、日付印1をスタンド2に収納した時点で、ユーザーの関心が日付印1およびスタンド2から離れて、そのまま日付印1等が放置されるおそれがあり、その場合には、日付印1が誤った日付のままで捺印されて、後日、捺印日付の適否について問題を生じるおそれがある。
制御部76は、日付印1が収納部63に収納された直後に、計時部75の計時結果と日付検知手段3の検知結果を比較したのちスリープモードに移行して、日付印1が収納部63から取出されるのを待って、スリープモードから通常モードに復帰させるとよい。LED66の発光表示、あるいは液晶表示パネル65の警告表示を確認したユーザーは、スライドノブ34を送り操作して日付印の日付状態を計時部75の現在日付に修正したのち、公共料金や電話料金などの代行受領した書類に領収印を捺印する。なお、スリープモードにおける液晶表示パネル65は、計時部75で計時した現在の日付と時間を表示する。
以上のように構成した日付印の日付管理装置によれば、日付印1の日付状態が計時部75の現在日付と異なっている場合に、報知部67を作動させてユーザーの注意を喚起できるので、日付状態が誤った状態のままで日付印1が使用されるのを防止できる。また、スタンド2の制御部76は、日付検知手段3を介して日付印1の日付状態を検知し、検知結果を計時部75の現在日付と比較して、報知部67を作動させるだけであるので、日付印の「月および日」の調整をコントローラーで自動的に行う従来装置に比べて、日付管理装置の全体構造を簡素化し小形化できる。さらに、日付管理装置の全体構造を簡素化できる分だけ低コスト化できるうえ、スタンド2が占めるスペースを小さくできるので、レジスター台において商品の受渡しと会計処理を行う際に、日付管理装置が邪魔になるのを解消できる。日付印1をスタンド2から取出した状態では、日付印1の日付状態を自由に変更できるので、例えば、料金支払い者から日付印の受領日付について明日以降の日付にしてほしいと言う要請があった場合には、スライドノブ34を送り操作して、日付印の日付状態を料金支払い者が希望する日付に調整することが容易であり、実用利便性に優れた装置を得ることができる。
実施例1においては日付検出基板46と、一群の検知要素53と、印字ベルト28a〜28dに固定したブラシ電極35(被検知要素54)と、電気抵抗測定部45とで日付検知手段3を構成し、固定電極47と電気抵抗48で検知要素53を構成するようにした。こうした、日付検知手段3によれば、印字ベルト28a〜28dが送り操作されるとき、ブラシ電極35が固定電極47と択一的に接触して、ブラシ電極35と接地側の接続端子15aの間の電気抵抗値を、個々の印字ブロック29に対応して変更できる。従って、制御部76は、印字ベルト28a〜28dの状態の如何にかかわらず、先の電気抵抗値の違いから日付印1の現在の日付状態を即座に特定し、日付印1の現在の日付状態と計時部75の現在日付から、日付印1の現在の日付状態の適否を迅速かつ明確に判定できる。また、日付検知手段3の検知結果が計時結果と一致していない場合には、制御部76は報知部67を作動させて、日付印1の現在の日付状態が不適切であることをユーザーに対して報知できる。
実施例1で説明した日付印1によれば、固定印字体22を捺印紙面に載置した状態で主ケース7を押下げ操作することにより、印字ベルト28a〜28dの印字ブロック29が印字窓23を介して捺印紙面に押付けられることで日付を捺印できる。さらに、不使用時の日付印1は、下ケース8が主ケース7から押下げ操作されて、捺印位置にある印字ブロック29が印字窓23の上方へ移動するので、本体ケース5の姿勢を切換える必要もなく、スライドノブ34をスライド操作して印字ベルト28a〜28dの日付調整を簡便に行える。また、ダイヤル構造の日付調整体に比べて、印字ベルト28a〜28dの日付の変更及び調整を迅速に行うことができる。日付印1の下ケース8をスライド筒18と、高さ調整用の調整リング19と、調整リング19とねじ20を介して連結される印面ホルダー21で下ケース8を構成すると、調整リング19を回転操作するだけで固定印字体22の印面高さを簡単に調整できる。従って、印字ベルト28a〜28dの印面高さと、固定印字体22の印面高さを一致させて、捺印された日付の捺印精度を向上できる。
実施例1で説明した日付印1においては、本体ケース5の周面に複数の接続端子15b〜15eと接地側の接続端子15aを露出させるので、日付検知手段3の検知結果を各接続端子15a〜15eから出力できる。従って、日付印1をスタンド2に対して収納保持するだけで、日付検知手段3とスタンド2の制御部76を電気的に接続して、日付検知手段3による検知結果をスタンド2側へ取込むことができる。
(実施例2) 図10は本発明に係る日付管理装置の実施例2を示す。そこでは、印字ベルト28a〜28dを調整ダイヤル(日付調整体)34で送り操作できるようにした印字ユニット6で捺印を行う。印字ユニット6は、各印字ベルト28a〜28dの内面の上部を支持する調整ダイヤル34と、下部を支持するベルト支持枠82を備えており、各調整ダイヤル34に設けたベルト受軸81がベルトフレーム27に固定した支軸83で回転自在に支持されている。また、ベルト支持枠82は1個のみ設けられて、各印字ベルト28a〜28dの内面の下部を同時に支持している。従って、調整ダイヤル34を回転操作することにより、各印字ベルト28a〜28dを個別に送り操作できる。印字ユニット6および日付検出基板46は、捺印位置に位置する印字ブロック29の印面が固定印字体22の印面と面一になる捺印姿勢(図10に想像線で示す状態)と、印字ユニット6が捺印姿勢から上方へ移動して、印字ベルト28a〜28dの日付送り操作が可能になる調整姿勢(図10に実線で示す状態)との間をスライド変位できる。この姿勢変更は、印字ユニット6を支持する主ケース7と下ケース8を相対スライドすることで行うことができる。
印字ユニット6が調整姿勢に切換った状態では、調整ダイヤル34の周縁の一部がキャップ16の上面に露出するので、凸レンズ17を見ながら調整ダイヤル34を回転操作することにより日付の調整を行える。日付の調整が終わったら、印字ユニット6を捺印姿勢に戻して、印字ブロック29の印面と固定印字体22の印面を面一にし、収納部63に設けたインクマット71に密着させる。他は実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同じとする。
上記のように構成した実施例2の日付印1によれば、実施例1の日付印1と同様に日付検知手段3で日付印1の日付状態を確認することができる。また、日付印1の日付状態が計時部75の現在日付と異なっている場合には、報知部67を作動させてユーザーの注意を喚起して、日付状態が誤った状態のままで日付印1が使用されるのを防止できる。さらに、キャップ16の上面に露出する調整ダイヤル34を操作して日付の調整を行うので、実施例1におけるノブ凹部12やドア13を省略して日付印1の構造を簡素化し、低コスト化できる。
(実施例3) 図11は本発明に係る日付管理装置の実施例3を示す。そこでは、導光部17aと正対する表示ブロック33の印刷表示の画像を、スタンド2に設けたカメラ85で取込んで、日付印1の現在の日付状態を検知できるようにした。カメラ85は、月数を印字する印字ベルト28bと、日付を印字する印字ベルト28c・28dに対応して2個設けてあり、ユニットケース62に固定した支持腕86で支持されている。この実施例では、表示ブロック33が被検知要素54として機能し、スタンド2側に設けた画像処理回路およびカメラ85が検知要素53として機能する。こうした日付管理装置によれば、日付検出基板46における電気抵抗値の違いから日付状態を検知する実施例1の日付印1に比べて、日付検知手段3の構造を著しく簡素化できる。また、表示ブロック33の印刷表示を確認するための凸レンズ17を備えている既存の日付印1を、日付管理装置用の日付印としてそのまま使用することができる。
(実施例4) 図12は本発明に係る日付管理装置の実施例4を示す。そこでは、日付検知手段3により検知された日付印1の捺印位置の日付状態の検知結果と、計時部75により計時された計時結果とを比較し、両結果が一致しない場合に、日付印1による捺印動作を制限して捺印不可能な状態とする捺印制限部(捺印制限手段)95を設けた点、および当該捺印制限部95による捺印不可能な状態を強制的に停止する捺印制限解除ボタン96を設けた点が、先の実施例1と相違する。ここでは、日付印1がスタンド2から取外されるのを阻止するロック構造を設けて、これを捺印制限部95としている。ロック構造は、スタンド2の収納部63に臨んで設けられる軸状のロック体88と、主ケース7に設けられてロック体88で係合保持(ロック保持)されるロック穴(ロック部)89と、ロック体88をロック状態とアンロック状態に切換えるロータリーソレノイド90などを備えている。ロータリーソレノイド90の出力軸には駆動アーム91が固定されており、ロック体88には駆動アーム91で押し引き操作されるカム板92が固定されている。カム板92には、駆動アーム91の駆動ピンと係合する溝カム93が形成されている。
日付印1をスタンド2の収納部63に収納保持した状態において、計時部75の計時結果と日付検知手段3の検知結果に違いがあれば、ロータリーソレノイド90を正転作動させて、ロック体88をロック穴89に係合させる。これにより日付印1が収納部63から取出されるのを阻止することができる。ロック体88がロック状態に切換えられたのちは、ロータリーソレノイド90への通電を停止してスリープモードに移行する。日付印1を収納部63から取出す場合には、ユニットケース62に別途設けた捺印制限解除ボタン96を押してロータリーソレノイド90を逆転作動させ、ロック体88をロック穴89から離脱させる。以上のように、ロック構造からなる捺印制限部95を設けると、日付印1が収納部63から安易に取出されて、間違った日付が捺印されることを確実に阻止できる。また、日付印1の現在の日付状態を修正する必要があることをユーザーに対して、より確実に知らせることができる。上記のような捺印制限部95は、先の実施例1で説明したLED66からなる報知部67と並設することが好ましい。また、捺印制限解除ボタン96が設けられていると、上述したようなコンビニエンスストアといった公共料金や電話料金などを代行受領の現場において発生し得る、柔軟な顧客対応が必要となる状況への対処が可能となり、実用利便性に優れた装置を実現できる。
(実施例5) 図13、および図14に、捺印制限部95を備える本発明に係る日付管理装置の実施例5を示す。この実施例5の日付管理装置では、捺印制限部95の具体的構成が実施例4と相違する。すなわち、実施例4の捺印制限部95では、日付印1がスタンド2の収納部63から取出されるのを阻止するロック構造を設けることで日付印1による捺印動作を制限していたのに対して、この実施例5の捺印制限部95では、下ケース8に対して主ケース7が押下げ操作されることを阻止するロック構造を設けることで日付印1による捺印動作を制限している。
図13に示すように、ロック構造は、主ケース7に設けられて、スタンド2の収納部63に臨む筒孔100を備えるロック筒101と、ロック筒101の内部に設けられて、筒孔100から突出するロック姿勢(図14)と、ロック筒101の内部に収まるアンロック姿勢(図13)との間で出退可能に構成され、ロック姿勢において、下ケース8を構成するスライド筒18の移動軌跡に進出するロック体102と、ロック体102をロック姿勢とアンロック姿勢との間で姿勢変位させる操作体104と、操作体104を出退操作するソレノイド105などで構成される。操作体104は、スタンド2と日付印1のそれぞれに設けられた操作孔106、107、および先の筒孔100を介してロック体102を押圧操作することができる。ロック体102は、ロックばね109を含むオルタネイト機構で構成されており、ロック姿勢(図14)から操作体104によりアンロック姿勢に向かって押込み操作されると、操作体104による押込み状態が解除されたのちも当該アンロック姿勢(図13)に保持されるように構成されている。また、ロック体102は、アンロック姿勢(図13)から操作体104による押込み操作が行われると、ロック姿勢(図14)に姿勢変位するように構成されている。
以上のような構成からなる捺印制限部95(ロック構造)を備える日付管理装置においては、日付印1をスタンド2の収納部63に収納保持した状態において、計時部75の計時結果と日付検知手段3の検知結果に違いがあれば、ソレノイド105を作動させて、操作体104を押し出して、ロック体102を押込み操作し、該ロック体102をロック姿勢(図14)とする。これにより、ロック体102をスライド筒18の移動軌跡に進出させて、スライド筒18が主ケース7に対して相対的に上方へスライド移動することを規制することができる。換言すれば、下ケース8に対して主ケース7が押下げ操作されることを規制することができるので、印字ユニット6が押下げられることを抑えて、日付印1を使った捺印動作が行われることを阻止できる。
このように捺印制限部95が作動したときには、ユーザーは、スライドノブや調整ダイヤルなどの日付調整体34を操作して、正しい日付状態に印字ベルト28a〜28dを調整し、その後に、再び日付印1をスタンド2の収納部63に収納保持させる。このとき、正しい日付状態にあることが日付検知手段3により検知されると、日付管理装置は、ソレノイド105を作動させて、操作体104を押し出して、ロック体102を押込み操作し、該ロック体102をアンロック姿勢(図13)とする。これにより、ロック体102をスライド筒18の移動軌跡から退避させることができるので、下ケース8に対して主ケース7に対して押下げ操作することが可能となって、印字ユニット6による捺印動作が可能となる。また、捺印制限解除ボタン96を操作することによってもロック体102をアンロック姿勢として、印字ユニット6による捺印動作が可能な状態とすることができる。これによれば、上述したようなコンビニエンスストアといった公共料金や電話料金などを代行受領の現場において発生し得る、柔軟な顧客対応が必要となる状況への対処が可能となり、実用利便性に優れた装置を実現できる。
以上の構成からなる捺印制限部95を設けると、スタンド2から日付印1が取り出されたのちも、間違った日付で捺印が行われることを確実に阻止できる。また、日付印1の現在の日付状態を修正する必要があることをユーザーに対して、より確実に知らせることができる。上記のような捺印制限部95も、先の実施例1で説明したLED66からなる報知部67と並設することが好ましい。
上記の実施例以外に、日付検知手段3は以下に説明するように構成することができる。日付検知手段3の検知要素53としてパッシブタグ型のRFIDを適用し、被検知要素54としてRFID用のリーダーを適用することができる。その場合には、日付検出基板46に固定電極47と同じ数のRFIDを一定間隔おきに固定しておき、月数および日付を印字する3個の印字ベルト28b〜28dにリーダーを固定しておくことにより、日付印1の現在の日付状態を適確に検知することができる。こうした日付検知手段3によれば、日付印1の現在の日付状態を非接触状態で検知できるので、摩耗や異物の付着に伴う日付検知の失敗がなく、日付検知手段3による日付の検知を長期にわたって高い信頼性の許で行うことができる。
日付検知手段3は、印字ベルト28a〜28dに固定されて、該印字ベルト28a〜28dに同行して移動する光センサーと、本体ケース5側に固定されて光センサーによる検出要素となる通口穴とを含むものとすることができる。光センサーは投光素子と、該投光素子からの照射光を受ける受光素子とを含むものとし、これら投受光素子が通口穴を有する基板を挟むような姿勢状態で配置され、当該姿勢状態を維持したまま印字ベルト28a〜28dに同行して移動するように構成されている。通口穴は、先の実施例1の固定電極47の配置位置ごとに1個〜4個形成されており、各通口穴を通過した検知光を光センサーで検知することで日付印1の現在の日付状態を検知することができる。より詳しくは、各通口穴は仮想正方形の4隅の左上、右上、左下、右下のいずれかに1〜4個形成してあり、各検知位置における通口穴の数と、通口穴の形成位置の違いから15種類の組み合わせが得られる。例えば、仮想正方形の4隅のいずれか1個所にのみ通口穴を形成しておくことで1〜4の数字を識別でき、仮想正方形の4隅の2個所に通口穴を形成しておくことで5〜10の数字を識別でき、仮想正方形の4隅の3個所または4個所に通口穴を形成しておくことで11〜15の数字を識別できる。光センサーは、それぞれ印字ベルト28b〜28dに固定される1個の投光素子と4個の受光素子からなり、4個の受光素子の受光信号の違いで日付印1の現在の日付状態を検知することができる。
上記の実施例以外に、報知部67は、音表示、光表示、振動表示、文字表示の少なくともひとつの表示要素を作動させてユーザーの注意を喚起し、聴覚、視覚、触覚などを介してユーザーの注意を明確に、しかも確実に喚起することができ、その場合には、日付印1が誤った日付のまま捺印されるのをさらに確実に防止できる。
上記の実施例では、日付印1の現在の日付状態が、計時部75の計時結果と一致していない場合に報知部67が作動されるようにしたが、これとは逆に、日付印1の現在の日付状態が、計時部75の計時結果と一致している場合に報知部67が作動されるようにしてもよい。ケースばね9は圧縮コイルばねで形成してあってもよい。