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JP2018066975A - 透明スクリーンガラス物品 - Google Patents

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JP2018066975A
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郁哉 橋本
Ikuya HASHIMOTO
郁哉 橋本
敬介 村田
Keisuke Murata
敬介 村田
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Central Glass Co Ltd
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  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

【課題】平面強化ガラスを基材として備える透明スクリーンガラス物品において、該物品に投影される映像の歪みを抑制できる構造を提供することを課題とする。【解決手段】投影された映像を表示する光散乱性被膜と、該被膜が形成されたガラス基材とを含む透明スクリーンガラス物品であって、前記ガラス基材が、風冷強化による平面強化ガラスであり、前記平面強化ガラスの主面の表層の圧縮応力層の圧縮応力値が20MPa以上、全体的な反り量が0.2%以下、部分的な反り量が、前記平面強化ガラスの端面部で0.3mm以下、その他の領域で、0.1mm以下であり、前記平面強化ガラスの端面部での反りが同一方向となっていることを特徴とする、透明スクリーンガラス物品。【選択図】図1

Description

本発明は、投影機から投射された映像光を、観察者に映像として視認可能に表示する光散乱性被膜が形成された透明スクリーンガラス物品に関する。
街の商業ビルのショーウィンドウや、案内板等に、光透過性を保持したまま広告等の情報を投影表示する透明スクリーンが、建築物分野において近年注目を集めている。中でも、透明な分散媒体中に光散乱体を分散させた、光散乱性被膜と、ガラス基材等の基材とを含む物品が、スクリーンの透明性や、映像の鮮鋭性の観点から注目されている。そして、光散乱性被膜の検討例としては、特許文献1、2、3のような、ダイヤモンドやシリカ等の微粒子が分散した樹脂被膜が知られている。
特開2016−177245号公報 再公表WO2008−016088号公報 特開2011−113068号公報
建築分野においては、安全性などの観点から、窓ガラス、間仕切り、欄干、ガラス壁面などに、強度を高めた平面強化ガラスが使用されることがある。この平面強化ガラスとして、通常、風冷強化ガラスが使用される。前記風冷強化ガラスは、水平姿勢に保った平面ガラスを、ガラス板の軟化点温度、または、軟化点温度近くまで加熱し、前記平面ガラスの両主面を風冷で急激に冷却することで得られる。風冷で急激に冷却することで、ガラス板の表面に圧縮応力層が形成される。前記平面強化ガラスは、工業的には、平面ガラスを、加熱炉内の搬送ローラーで搬送し、搬送ローラー上に保持された状態で急激に冷却することで、製造される。そのため、搬送ローラー間のガラスは、その自重により、垂れることがあるので、前記平面強化ガラスは、反りを備えたものとなりやすい。平面強化ガラスの反り量は、JIS R3206(2003年)では、全体的な反り量が0.5%以下、部分的な反り量が1mm以下と規格化されている。しかしながら、この規格を透明スクリーンガラス物品に援用し、規格値近くの値を備える平面強化ガラスを基材として用いると、基材の反りの影響を受けることで、物品に投影される映像の歪みが目立つものとなる。後述するように、特に端面部での映像の歪みは目に留まりやすいのに対して、規格はスクリーンとしての用途を想定していないため、端面部での規格が適切になされていない。
本発明は、平面強化ガラスを基材として備える透明スクリーンガラス物品において、該物品に投影される映像の歪みを抑制できる構造を提供することを課題とする。
本発明の透明スクリーンガラス物品は、投影された映像を表示する光散乱性被膜、すなわち透明な分散媒体中に光散乱体を分散させた被膜と、該被膜が形成されたガラス基材とを含む透明スクリーンガラス物品であって、
前記ガラス基材が、風冷強化による平面強化ガラスであり、前記平面強化ガラスの主面の表層の圧縮応力層の圧縮応力値が20MPa以上、全体的な反り量が0.2%以下、部分的な反り量が、前記平面強化ガラスの端面部で0.3mm以下、その他の領域で、0.1mm以下であり、
前記平面強化ガラスの端面部での反りが同一方向となっていることを特徴とするものである。
平面強化ガラスを基材として備える透明スクリーンガラス物品では、該物品に投影される映像の歪みを抑制するためには、基材の平面強化ガラスの反り量を少なくすれば良いと着想される。しかしながら、平面強化ガラスにおいては、ガラスの強度、すなわちガラス主面の表層での圧縮応力と、ガラスの反り量とは、トレードオフ関係があり、反り量を少なくすれば良いという単純な着想は、平面強化ガラスの強度低下を伴う。
本発明においては、前記平面強化ガラスの、全体的な反り量を0.2%以下、部分的な反り量を、ガラス基材の端面部で0.3mm以下、その他の領域で、0.1mm以下とすることで、前記平面強化ガラスの表面の圧縮応力を、主面の表層の圧縮応力を20MPa以上とすることが困難なものでないようにせしめることに奏功した。本発明の構造では、ガラス基材端部の反り量を、その他の領域よりも許容していることから、周縁部に投影された映像が、その他の領域よりも歪む傾向がある。しかしながら、端部での反りの方向を同一方向とすることで、前記周縁部に投影された映像がその他の領域よりも歪んだとしても、その映像は、前記周縁部では、拡大、又は、縮小で統一されるので、視覚的な違和感が少なくなる。また、複数の透明スクリーンガラス物品を並べてひとつの大型のスクリーンとみなし、映像を投影する場合には、透明スクリーンガラス物品の周縁部同士が突き合わされることになる。本発明のように端部での反りの方向を同一方向とすることによって、各透明スクリーンガラス物品を並べる場合の、端部での反りの方向を一致させるように整合させやすくなり、結果として全体の映像の歪みに対する違和感が少なくなる。また他にも、映像を照射するプロジェクタ等の投影機側の映像の調整をしやすくなる等の効果がある。
尚、本発明では、端面での部分的な反り量は、平面強化ガラスの辺から垂直方向に長さ25mmの直線上のジグを当て、その長さ25mmの線分と平面強化ガラスの凹面との間の最大距離を測定することで定義される。かくして、前記端面部の領域は,端面からの距離が25mmの領域、その他の領域は、平面強化ガラスにおいて、それよりも内側の領域となる。従って、その他の領域の部分的な反り量は、JIS R3206(2003年)での測定方法に基づいて測定することができる。また、全体的な反り量は、同JISでの測定方法に基づいて測定することができる。
端面部の反りの方向については、図1と図5(本発明の比較例にあたる構成の断面の要部を模式的に示す図;端面部の反りの方向については、後述する比較例3に相当する)を用いて、説明される。端面部の反りの方向は、平面強化ガラスの概略平面位置である基準線6からのずれの方向であり、図1、5では、実線矢印の方向に生じている。
参考のために、JIS R3206(2003年)で解説されている反りの測定方法についての図面に、上記測定方法を付記して解説したものを図6に示す。
本発明の透明スクリーンガラス物品は、平面強化ガラスによる強度向上の利点を活かしつつ、平面強化ガラスの反り、特には端面部の領域での反りによる、投影される像への影響を少なくすることができる。
本発明の透明スクリーンガラス物品の断面の要部を模式的に示す図である。 本発明の透明スクリーンガラス物品の製造時の一齣である、加熱状態にある平面ガラスと、搬送ローラーとの位置関係を模式的に示す図である。 本発明の透明スクリーンガラス物品の比較例となる物品の製造時の一齣である、加熱状態にある平面ガラスと、搬送ローラーとの位置関係を模式的に示す図である。 実施例の結果を視覚的に表した図である。 本発明の比較例の構造の断面の要部を模式的に示す図である。 JIS R3206(2003年)で解説されている反りの測定方法についての図面に、本発明で定義した測定方法を付記して解説した図面である。
本発明の透明スクリーンガラス物品を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の透明スクリーンガラス物品の断面の要部を模式的に示す図である。透明スクリーンガラス物品1は、投影された映像を表示する光散乱性被膜3と、該被膜が形成されたガラス基材、すなわち風冷強化によって、主面表層に圧縮応力層5が形成された平面強化ガラス2とを備える。
<光散乱性被膜3について>
前記光散乱性被膜3は、透明な分散媒体中に光散乱体を分散させた被膜であり、投影機から投射された映像光を、観察者に映像として視認可能にできる被膜である。前記透明な分散媒体の例としては、有機高分子としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ジアセチルセルロース樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等があげられる。また、無機酸化物高分子としては、ケイ素や、チタン、ジルコニウム、鉄、亜鉛、錫、ハフニウム、タングステンなどの原子を中心として、酸素原子を介して、網目状に高分子化した無機酸化物高分子であり、例えば、シリカ等のケイ素酸化物や、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ハフニウム、酸化タングステンなどの原料又は出発材料を挙げることができ、またこれらを混合して用いることもできる。
前記光散乱体の例としては、中空シリカビーズ、中空樹脂ビーズなどの低屈折率粒子や、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化すず、チタン酸バリウム、ダイヤモンドなどの高屈折率粒子等があげられる。このなかでは、酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子やダイヤモンド粒子が、屈折率が高く光散乱性が強いため、光散乱性被膜の光散乱体として使用する上で、透明性と映像の鮮鋭性を両立できる点で好ましい。
前記光散乱性被膜3の膜厚は、1〜100μmとすることが好ましい。前記光散乱性被膜の膜厚を、この範囲とすることで、投影された映像を該被膜に表示しやすくなる。これを考慮すると、前記光散乱性被膜の膜厚は、2〜50μm、さらには、2〜30μmとしてもよい。また、透明スクリーンガラス物品の周縁部が、サッシュ、グレージングチャンネル、ガラス壁面のガラス固定に用いられる枠体等の枠体に収納される場合には、前記光散乱性被膜は、枠体に収納される幅と同一程度の被膜の非形成部を設けてもよい。
前記光散乱性被膜3は、塗布方法で得られたものとすることが好ましい。平面強化ガラス2に対して、光散乱性被膜を形成するための塗布液を、例えば、スピンコート法、バーコート法、リバースロールコート法、その他のロールコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ノズルコート法、ディスペンサーコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等の公知の方法で、塗布することで、光散乱性被膜3を形成することができる。前記塗布液は、前記透明な媒体の原料と、前記光散乱体とを混合して調製することができる。
前記塗布液は、好ましくは、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、エチルラクテート、ブチルラクトン、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート、2−プロパノン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソブチル、酢酸ノルマルブチル、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、モルフォリン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレンなどの溶媒を含んでもよい。前記透明な媒体が、樹脂の場合、透明な媒体の原料は、樹脂を、1−メトキシ−2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノン、酢酸ノルマルブチル、トルエン、キシレンなどの溶剤に溶かしたものを使用することができる。前記透明な媒体が、ケイ素酸化物の場合、アルコキシシランなどの酸化ケイ素の前駆体化合物を、水、メタノール、エタノール、2−プロパノールなどの溶媒中で、加水分解、及び縮合して形成したゾルを使用することができる。
前記塗布液中には、本発明の目的を損なわない限りにおいて、公知の界面活性剤や、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、赤外線吸収剤、難燃剤、分散剤、加水分解防止剤、防黴剤等の成分が含有されていてもよい。
前記塗布液を前記平面強化ガラス2に塗布した後、熱あるいは活性エネルギー線にて硬化させ、前記基材表面に光散乱性被膜を形成することができる。硬化させるための加熱温度は、例えば、40〜300℃、好ましくは、50〜250℃であり、加熱温度は、例えば、1〜240分間、好ましくは、5〜120分間であることが好適である。加熱は、常圧下だけではなく、加圧下や、減圧下、不活性雰囲気下で行っても良い。
<平面強化ガラス2について>
平面強化ガラス2として、フロート強化ガラス、型板強化ガラス、熱線反射強化ガラス等を使用できる。また、防火設備等の部材として用いる耐熱強化ガラスであってもよい。前記平面強化ガラス2は、平面強化ガラスの端面部での反りに係る領域2aと、その他の領域2bとを備え(図1中、それら領域は破線で示されている)、さらには、前記平面強化ガラスの主面の表層での圧縮応力値が20MPa以上、全体的な反り量が0.2%以下、部分的な反り量が、前記平面強化ガラスの端面部で0.3mm以下、その他の領域で、0.1mm以下であり、前記平面強化ガラスの端面部での反りが同一方向となっているものである。前記平面強化ガラス2の材質は、建築用ガラスや、車両用ガラス等に汎用されている、フロート法で製造された、ソーダライムガラスが好ましい。また、板厚は、透明スクリーンガラス物品の用途によって、適宜選択することができ、例えば、1〜25mmとすることができる。また、大きさ(面積)は、例えば、0.1〜20mとすることができる。平面強化ガラスの形状は、矩形、円形、楕円形、三角形等でよく、中でも矩形状の形状のものが好ましい。
風冷強化による平面強化ガラスは、水平姿勢に保った平面ガラス20を、ガラス板の軟化点温度、または、軟化点温度近くまで加熱し、前記平面ガラスの両主面を風冷で急激に冷却することで得ることができる。風冷で急激に冷却することで、ガラス板の表面に圧縮応力層が形成される。ガラスの材質がソーダライムガラスの場合は、ガラスの軟化点温度、または、軟化点温度近くまで加熱となるように、前記平面ガラスは、630〜670℃に加熱される。
前記平面ガラス20は、加熱炉内の搬送ローラー4で搬送され、前記平面ガラスは、630〜670℃に加熱できる、加熱ゾーン(図示省略)に搬送される。このとき、搬送ローラー間のガラスは、自重の影響を受ける。このときの温度が高い程、ガラスは自重の影響をより受けやすくなる。他方で、温度が低い程、ガラス主面の表層での風冷強化による急冷の効果が小さく傾向がある。
先に述べた自重の影響は、前記平面ガラス20の端部の方が大きいものとなりやすい。自重による、平面ガラス20の反りの発生に関しては、搬送ローラー4と前記平面ガラス20との位置関係も、影響を与える。図2は、反りが発生しうる加熱状態にある、平面ガラス20と、搬送ローラーとの位置関係を模式的に示す図である。平面強化ガラスの端面部での反りが同一方向となるようにするためには、図2に示すように、630〜670℃に加熱された平面ガラスは、その両端面部が搬送ロール4で保持されていない状態となっていることが好ましい。このとき、平面ガラス20の領域2aに相当する領域では、図2中に示した点線矢印の方向で、自重の影響が生じる。結果として、領域2aでの反りの方向が同一方向となる。
630〜670℃に加熱された平面ガラスの端面部の片側が、搬送ロール4に保持された状態では、平面ガラス20において、領域2aに相当する領域では、図3中に示した点線矢印の方向に自重の影響が生じる。図3は、本発明の透明スクリーンガラス物品の比較例となる物品の製造時の一齣である、加熱状態にある平面ガラスと、搬送ローラーとの位置関係を模式的に示す図である。図3で示すような過程を経ると、平面強化ガラスにおける領域2aでの反りの方向は、図3を用いて説明すると、左側の端面部(領域2a)では上方向に、右側の端面部(領域2a)では下方向となる。そのため、平面ガラス20が、反りが発生しうる温度に加熱され始めるときには、平面ガラス20は、図2に示したような保持状態となっていることが好ましい。
630〜670℃に加熱された平面ガラス20は、その温度を保った状態で、風冷強化ゾーンに搬送され(図示省略)、平面ガラス20の両主面に対して、圧縮空気等による冷却ガスを吹き付けることで、両主面の表層を急冷し、圧縮応力層を形成する。この時の風圧は、0.1〜1MPa、さらには、0.2〜0.8MPaとすることが好ましい。平面強化ガラス2の強度の観点から、平面強化ガラスの主面表層の圧縮応力値は、20MPa以上とされる。強度の観点から、圧縮応力値は高い方が好ましいが、高い圧縮応力値を得ようとすると、平面強化ガラスに生じる反りが大きくなりやすい。これを考慮すると、平面強化ガラスの圧縮応力層5の圧縮応力値は、20〜150MPa、さらには、20〜120MPaとしてもよい。また、前記圧縮応力層の深さは、平面強化ガラス2の厚さの1/7〜1/5あればよい。
前記平面強化ガラス2の圧縮応力値は、表面応力計(折原製作所製、FSM−60Vなど)、測定光源としてナトリウムランプを用い、ソーダライムガラスのガラス組成の屈折率として1.52、同光弾性定数として26.8((nm/cm)/MPa)を用いることで求めることができる。
平面強化ガラス2の全体的な反り量は0.2%以下、好ましくは、0.1%以下とされる。領域2aにおける部分的な反り量は、0.3m以下、好ましくは、0.2mm以下とされる。また、領域2bにおける部分的な反り量は、0.1mm以下、好ましくは0.05mm以下とされる。これら反り量は、光散乱性被膜3に投影される映像の歪みに影響する。反り量が、これら値の範囲であれば、光散乱性被膜3に投影される映像の歪みが小さく、視認者にとって、違和感の少ない映像が提供されやすくなる。反り量は、小さい方が好ましいが、反り量を低くしようとすると、前記圧縮応力値を高いものとすることが難しくなる。そのため、前記平面強化ガラスの領域2aでの反り量は、0.01mm以上、領域2bでの反り量を0.001mm以上としてもよい。また、同様の観点で、前記平面強化ガラスの全体的な反り量を、0.01%以上としてもよい。
平面強化ガラス2の端面部の反りは同一方向であることが好ましい。同一方向であれば、光散乱性被膜3に投影される映像の周縁部で、映像の歪む方向が揃うため、違和感が小さくなって、目に留まりにくく気になりにくい。端面部の反りの方向が異なる端面がある場合は、その部分のみが非対称な映像となり、映像として違和感が生じる。
本発明で規定する、反り量、反りの方向、圧縮応力値を備える、平面強化ガラス2を得るための条件は、前途した条件内にあるが、詳細条件は、平面強化ガラスの生産設備環境、平面ガラス20のサイズによって決定される。平面強化ガラス2の反り量、反りの方向、圧縮応力値にばらつきがある場合、平面強化ガラス2の反り量、反りの方向、及び/又は、圧縮応力値を確認する工程を行った後、平面強化ガラス2に、光散乱性被膜3を形成してもよい。
本発明で得られる透明スクリーンガラス物品を用いて、一般的な平面強化ガラスと同様に、合わせ加工や複層加工を行うことができる。本発明では反り量を狭い範囲で規定しているため、一般的な平面強化ガラスに比べて、加工プロセスでの生産歩留などの点で有利に働く。
1.平面強化ガラス2の準備
JIS R3206(2003)に規定された平面強化ガラスを製造可能な量産設備にて、各実施例、各比較例の平面強化ガラス2を準備した。各実施例、各比較例の反り量、表面圧縮応力値は、表1に示すとおりである。尚、本実施例での平面強化ガラス2のサイズは、矩形状の610mmX610mmX6mm(厚さ)サイズのフロートガラス板(ソーダライムガラス)からなるものである。各平面強化ガラス2の表面を酸化セリウムで研磨した後、イオン交換水で洗浄後、乾燥させた。
2.光散乱性被膜3形成用塗布液の調製
以下の2通りの方法で、光散乱性被膜3形成用塗布液を調製した。
(実施例1〜5、比較例1〜5における光散乱性被膜3形成用塗布液の調製)
ガラス容器に、平均粒子径200nmの酸化ジルコニウム粒子(0.20g)、水(9.80g)を添加し、超音波洗浄槽にて25℃で10分間超音波分散し、1晩攪拌して、酸化ジルコニウム粒子の分散液A(酸化ジルコニウム濃度:2質量%)を準備した。
次に、ガラス容器に、エタノール(68.77g)、イオン交換水(13.33g)、テトラエトキシシラン(TEOS、8.51g)、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS、3.62g)、1規定硝酸(0.77g)を添加し、更に、上記酸化ジルコニウム粒子分散液A(5.00g)を添加して、室温(20℃)で2時間攪拌して、光散乱性被膜形成用塗布液A(全固形分濃度5.0質量%、全固形分中の酸化ジルコニウム粒子濃度2.0質量%)を得た。
なお、ここで、全固形分は、(1)酸化ジルコニウム粒子+(2)TEOSのうちSiO2換算分+(3)GPTMSのうちR−SiO3/2換算分(Rは、3−グリシジルオキシプロピル基)として計算した。
(実施例6における光散乱性被膜3形成用塗布液の調製)
ダイヤモンド粒子(ビジョン開発製、平均粒子径250nm、粒径分布150〜550nm)5gとメタノール95gを、超音波ホモジナイザーを用いて20℃で1時間分散し、5質量%のダイヤモンド粒子分散液(a)を用意した。さらにポリビニルピロリドン(PVP、キシダ化学製、重量平均分子量36万)をメタノールに溶解し、20質量%のPVP溶液(b)を用意した。
次に、ダイヤモンド粒子分散液(a)20g、PVP溶液(b)22.5g、メタノール7.5gを、超音波ホモジナイザーを用いて20℃で20分間分散し、PVPによってダイヤモンド粒子の表面を修飾した被修飾粒子の分散液B(ダイヤモンド濃度:2質量%)を得た。さらに、前記分散液B35.0gに、メタノール31.6g、オルトケイ酸テトラエチル16.4g、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン6.5g、イオン交換水9.4g、1規定硝酸1.1gを添加して、室温(20℃)で2時間攪拌して、光散乱性被膜形成用塗布液B(全固形分濃度12.5質量%、全固形分中のダイヤモンド粒子濃度5.4質量%)を得た。
なお、ここで、全固形分は、(1)ダイヤモンド粒子+(2)TEOSのうちSiO2
換算分+(3)GPTMSのうちR−SiO3/2換算分(Rは、3−グリシジルオキシプロピル基)として計算した。
3.透明スクリーンガラス物品の製造と評価
前記1項にて準備された平面強化ガラス2に、前記塗布液AまたはBをスピンコート法にて500rpmの回転速度で成膜した後、260℃の電気炉内で10分間焼成し、透明スクリーンガラス物品1を得た。得られた物品は透明であり、市販のプロジェクタを用いて投射したところ、被膜上で映像が視認できることを確認した。得られた透明スクリーンガラス物品1にプロジェクタを用いて、同物品1に格子柄を表示させ、表示された格子柄を目視にて評価した。端面部、その他の領域共に、格子の歪みがほとんど気にならなかったものを「○」、端面部にて格子の歪みが目立ったものを「▲」、その他の領域にて格子の歪みが部分的に目立ったものを「△」、その他の領域にて格子の歪みが全体的に目立ったものを「×」と評価した。結果を表1及び図4に示す。図4は、表1の結果を視覚的に表現したもので、全体的な反り量、端面部での部分的な反り量、その他の領域での部分的な反り量を3次元の軸で表し、各実施例、各比較例の結果を、プロットしたものである。
1 透明スクリーンガラス物品
2 平面強化ガラス
20 平面ガラス
2a 平面強化ガラスの端面部での反りに係る領域
2b 平面強化ガラスのその他の領域
3 光散乱性被膜
4 搬送ロール
5 圧縮応力層
6 基準線

Claims (6)

  1. 投影された映像を表示する光散乱性被膜と、該被膜が形成されたガラス基材とを含む透明スクリーンガラス物品であって、
    前記ガラス基材が、風冷強化による平面強化ガラスであり、
    前記平面強化ガラスの主面の表層の圧縮応力層の圧縮応力値が20MPa以上、全体的な反り量が0.2%以下、部分的な反り量が、前記平面強化ガラスの端面部で0.3mm以下、その他の領域で、0.1mm以下であり、
    前記平面強化ガラスの端面部での反りが同一方向となっていることを特徴とする、透明スクリーンガラス物品。
  2. 前記平面強化ガラスの端面部における部分的な反り量が、0.2mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の透明スクリーンガラス物品。
  3. 前記平面強化ガラスの端面部における部分的な反り量が、0.01mm以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の透明スクリーンガラス物品。
  4. 前記平面強化ガラスの全体的な反り量が、0.01%以上であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の透明スクリーンガラス物品。
  5. 前記平面強化ガラスの主面の表層での圧縮応力値が、20MPa〜150MPaであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の透明スクリーンガラス物品。
  6. 前記平面強化ガラスが矩形状であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の透明スクリーンガラス物品。
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