JP2018061924A - エアフィルター用不織布濾材 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明は、芯部がポリエステル、鞘部がポリプロピレンの複合短繊維(以下、PET/PP複合短繊維とも云う)を50質量%以上含み、目付が50〜200g/m2、厚みが0.5〜1.5mm、ガーレ剛軟度が5〜30mNである、エレクトレット処理サーマルボンド不織布で構成したエアフィルター用不織布濾材である。
図1は、エアフィルターユニットの一例を説明する図であり、プリーツ加工した濾材の形状を説明する斜視図である。なお、エアフィルターユニットとは、プリーツ加工により、折部1,2が形成され、山高さh、ピッチPの間隔にて、断面が三角形状のプリーツを形成したものである。
更に、図3(C)は、不織布濾材の剛軟度が小さいため、通過する空気流の圧力によってプリーツが倒れ込んだ状態を示している。このような点から、プリーツを形成した不織布濾材は、適度の剛軟度と形状保持性を有することが必要である。
上述の如く、良好なプリーツ性を有することが、エアフィルターの性能を左右することは明らかであるが、良好なプリーツ性を得るための不織布濾材の性状の指標として、剛軟度を挙げることができる。
この剛軟度は、ガーレ式剛軟度試験機を用いJIS規格L1085(不織布芯地試験方法)を適用することによって測定し、定量化することができる(以下、この試験方法による剛軟度を単に「剛軟度」と記す。)。この剛軟度(単位mN)の数値が小さ過ぎる場合には、前記図3(B)、(C)に示すように、プリーツ形状の良好な保持ができなくなる。
すなわち、剛軟度が5mNよりも小さい場合には、プリーツされた濾材が、通過する空気の風圧によって、三角山形状が変形するなど、エアフィルターとしての機能を著しく損ねることが判明した。また、剛軟度が30mNを超えると、プリーツ形成時の機械的な抵抗が増加するとともに、不織布自体の反発弾性が増大するために、均一なプリーツ形状を形成することが困難になることも明らかになった。
例えば、ポリエステル繊維やポリアミド繊維などの不織布素材は、その傾向が著しいため、こうした繊維を使用してフィルター用不織布を作っても、帯電を保持できず、良好な除塵効率が得られない。このため、長期にわたる帯電保持性に優れる不織布用の原綿素材として、芯部:ポリプロピレン(PP)、鞘部:ポリエチレン(PE)で構成したポリオレフィン系芯鞘短繊維(以後、PP/PE繊維ともいう)の使用が提案されている。(引用特許文献1、2参照)
すなわち、具体的には、複合短繊維の繊度は、2〜22dtexの範囲から1種又は2種以上が選択される。なお、2種以上の繊維を混合使用する場合には、最終的に繊維の平均繊度が、2〜22dtexの繊度範囲に収まるように選ばれることが望ましい。ここで、平均繊度が小さ過ぎる繊維を用いると、エレクトレット処理による除塵効率は高まる反面、剛軟度が低下し、プリーツ性が低下する。
[測定試料の調製法]
PET/PP複合短繊維原綿(ステープル長51mm)をカーディング機に投入し、所定の目付に繊維を配置して、シート状のウエブとし、このウエブを熱風炉内に投入する。
熱風炉内では、ウエブに180℃の熱風をエアースルー方式で貫通することで、繊維表面を軟化させて繊維交点を融着し、その後、炉外に排出した後に加圧ロールで連続的に加圧して厚みを調整し、不織布濾材を作製した。不織布の厚みは、ウエブの繊維目付と加圧ギャップの調整により設定した。
(1)不織布の目付
試料の不織布として長さ方向より、100×100mmの試験片を採取し、水分平衡状態の質量を測定し、1m2当たりの質量に換算した。
(2)不織布の厚み
不織布試料を100g/m2の荷重の厚み計にて測定した。
JIS L1085「不織布芯地試験方法」に基づき測定した。
(4)通気度
JIS L1096「一般織物試験方法」に基づくフラジール型通気度試験機を用いて測定した。
測定機器の形式:TSI社製フィルター試験機8130
ダスト粒子:平均0.3μmの食塩微粒子
測定空気流速:5.3cm/秒
測定面積:100g/m2
(6)圧力損失
上記(5)の条件に同じ
本発明にて使用する各種不織布について、プリーツ機を用いてプリーツ成形を行った後に、プリーツ成形によって、プリーツの折り目が形成されて保持されているか否かを、以下の評価基準によって目視で評価した。
良好:プリーツ成形した三角形状の折り目が形成され、保持できる。
不良:プリーツ成形した折り目が不揃いか、あるいは折り目が保持できない。
各試料について、エレクトレット処理の効果を評価するために、エレクトレット処理の前後で除塵効率がどのように変化(増加)したかを測定し、除塵効率の増加比(倍数として下式にて算出)を求め、比較評価した。
式:エレクトレット処理効果(倍数)= 処理後の除塵効率/処理前の除塵効率
また、エレクトレット処理した試料の除塵効率は、上記の処理後、1か月後に行い、経時的に安定した除塵効率を測定した。実施例の内容及び結果については、表1に纏めて示す。また、比較例についても、表2に纏めて示す。
上記の試料調製方法に従い、芯部がPET、鞘部がPP製の繊度6dtex、ステープル長51mmのPET/PP複合短繊維を用いて表1の実施例1に示す繊維組成と目付及び厚みを賦与した不織布試料1を作製した(表中では、PET/PPと略記)。
作製した不織布試料1の測定結果を表1に示す。不織布試料1の剛軟度は8mNであり、さらにこれをプリーツ機によってプリーツ成形を行ったところ、良好なプリーツ形状を得た。
次に不織布試料1のフィルター性能の評価を行うため、不織布試料1にエレクトレット処理を施し、前段落の「(8)エレクトレット処理効果」で説明した手法によって処理前後の除塵効率を各々測定し、その増加度を倍数として求めた。その結果、表1に示すように、エレクトレット処理によって、除塵効率(表中では「効率」と略記)が3.8倍に向上した。また、このエレクトレット処理によって、圧力損失(表中では「圧損」と略記)の上昇が殆ど見られないことから、エアフィルター用の不織布濾材として、十分役に立つものであることが判明した。
使用したPET/PP複合短繊維の繊度を9dtexとした以外は、実施例1と同様に不織布試料を作製し、作製した不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価し、表1にその結果を示す。
使用したPET/PP複合短繊維の繊度を3dtexとした以外は、実施例1と同様に不織布試料を作製し、作製した不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価し、表1にその結果を示す。
実施例1での繊維構成と同じとし、不織布目付を50g/m2とした以外は、実施例1と同様に不織布試料を作製し、作製した不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価し、表1にその結果を示す。
実施例5においては、実施例1での繊維構成と同じとし、不織布目付を120g/m2とした以外は、実施例1と同様に不織布試料を作製し、作製した不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価し、表1にその結果を示す。
不織布目付を200g/m2とし、繊維の繊度を2dtex とした以外は、実施例1と同様の方法により不織布試料を作製し、作製した不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価し、表1にその結果を示す。
繊度が6dtexのPET/PP複合短繊維を50質量%、繊度が3dtexのPET/PP複合短繊維を50質量%混合し、実施例1と同様の方法により不織布試料を作製した。この不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価し、表1にその結果を示す。
繊度が6dtexのPET/PP複合短繊維を50質量%、繊度が13dtexのPET短繊維(表中では「PET」と略記)50質量%を混合し、実施例1と同様の方法により不織布試料を作製し、作製した不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価し、表1にその結果を示す。
使用したPET/PP複合短繊維の繊度を11dtexとした以外は、実施例1と同様の方法により不織布試料を作製し、作製した不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価し、表1にその結果を示す。
使用したPET/PP複合短繊維の繊度を22dtexとした以外は、実施例1と同様の方法により不織布試料を作製し、作製した不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価し、表1にその結果を示す。
表1に見るように、上記実施例1〜10の試料の剛軟度は、いずれも5〜30mNの範囲にあり、プリーツ機によるプリーツ性は良好であった。また、エレクトレット処理により、いずれの除塵効率も、圧損の上昇を伴うことなく3倍以上に向上させることができた。
実施例1と同一の繊維種の繊維構成とし、目付を40g/m2とした以外は、実施例1と同様に作製した不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価した。その結果を表2に示すが、この試料については、目付の低下により剛軟度が不足し、良好なプリーツ性が得られなかった。
実施例1と同一の繊維種の繊維構成とし、目付を250g/m2とした以外は、実施例1と同様に不織布試料を作製し、得られた不織布試料の性状、プリーツ性及びフィルター性能を評価したところ、良好なプリーツ形状が得られなかった(表2)。その理由として、この比較例2の試料では、目付と厚みが過大であり、剛軟度が大きくなり過ぎ、反発弾性が大きくなるため、プリーツの折面が蛇行してプリーツ形状を一定とすることが困難となり、プリーツを賦与するエアフィルター用不織布濾材としては、不適切である。
比較例3は、芯部がポリプロピレン、鞘部がポリエチレンのPP/PE複合短繊維(繊度3dtex、ステープル長51mm)を使用し、実施例1と同様の方法により不織布試料を作製した(表中では、PP/PEと略記)。得られた不織布試料を評価した結果、表2に示すとおり、不織布自体の剛軟度が低く、プリーツそのものが柔らかく、風圧に耐えるエアフィルターが実現できないことが判明した。
比較例4は、すべての繊維原料を全量ポリエステル繊維(表中ではPETと略記)とし、実施例1と同様の方法により不織布試料を作製し、プリーツ加工及びエレクトレット処理を行った。得られた不織布試料を評価した結果、表2に示す通り、エレクトレット処理直後から1日を経て除塵効率が急速に低下し、エレクトレットの処理後の除塵効率が上昇せず、帯電性が持続しないことが明らかとなった。
2・・・ プリーツ形成後の不織布濾材の谷線
3・・・ プリーツ形成後の不織布濾材の端部シール材
4・・・ プリーツ末端のシール材
5・・・ 空気
Claims (2)
- 芯部がポリエステル、鞘部がポリプロピレンの複合短繊維を50質量%以上含み、目付が50〜200g/m2、厚みが0.5〜1.5mm、ガーレ剛軟度が5〜30mNのエレクトレット処理サーマルボンド不織布で構成したことを特徴とするエアフィルター用不織布濾材。
- 前記不織布濾材の構成繊維は、平均繊度が2〜22dtexの範囲であり、少なくとも1種の繊度を持つ前記複合短繊維によって構成したことを特徴とする前記請求項1に記載のエアフィルター用不織布濾材。
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