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JP2018056551A - 発光素子及びその製造方法 - Google Patents

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JP2018056551A
JP2018056551A JP2017139245A JP2017139245A JP2018056551A JP 2018056551 A JP2018056551 A JP 2018056551A JP 2017139245 A JP2017139245 A JP 2017139245A JP 2017139245 A JP2017139245 A JP 2017139245A JP 2018056551 A JP2018056551 A JP 2018056551A
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齋藤 義樹
Yoshiki Saito
義樹 齋藤
大輔 篠田
Daisuke Shinoda
大輔 篠田
章 種市
Akira Taneichi
章 種市
三木 久幸
Hisayuki Miki
久幸 三木
和孝 吉村
Kazutaka Yoshimura
和孝 吉村
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

【課題】凹凸パターンを表面に有する基板上にAlN層を介してAlGaN層が形成された発光素子であって、AlGaN層の転位密度が低く、かつ表面が平坦な発光素子、及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明の一態様として、表面に凹凸パターンを有するパターン化基板10の表面上に、スパッタリングによりAlNを主成分とする核形成層11を形成する工程と、核形成層11を形成した後、1150℃以上の温度で熱処理を施す工程と、熱処理の後、核形成層11が形成されたパターン化基板10の表面上に、AlxGa1-xN(0.04≦x≦1)を主成分とする、平坦な表面を有する下地層12を形成する工程と、下地層12上にIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させて、発光層23を含む発光機能部20を形成する工程と、を含む、発光素子の製造方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、発光素子及びその製造方法に関する。
従来の発光素子として、表面に所定の凹凸を有するサファイア基板上にAlN低転位化層を介して窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層が形成された紫外発光素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の紫外発光素子によれば、表面に所定の凹凸を有する基板上にある程度の厚さの低転位化層をMOCVDによって成長させることにより、貫通転位を低減することができる。また、低転位化層にAlNを用いることにより、発光層から発せられる紫外光が低転位化層に吸収されることを防いでいる。
また、従来の発光素子として、複数の半球状の凸部を上面に有するサファイア基板上にAlxGa1-xN(0≦x≦1)からなるバッファ層を介してIII族窒化物半導体層が形成された発光素子が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2の発光素子によれば、複数の半球状の凸部を上面に有する基板を用いることにより、発光素子の内部への光の閉じ込めを低減し、光取出効率を向上させることができる。また、複数の半球状の凸部を有する基板の上面に均一にバッファ層を形成するため、原料粒子の直進性が高いスパッタリングがバッファ層の形成に用いられている。
また、従来の発光素子として、サファイア基板上にAlpGa1-pN(0.8≦p≦1)からなる成長下地層を介してIII族窒化物層が形成された発光素子が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献3の発光素子の製造工程においては、III族窒化物層の結晶品質の改善のため、成長下地層の形成後に1250℃以上の熱処理が施される。この熱処理は、特に、MOCVD法により形成される成長下地層の転位の低減や表面におけるピットの解消やヒロックの抑制に有効であるとされている。
特開2005−12063号公報 特開2010−103578号公報 特許第5898347号公報
本発明者らは、鋭意研究により、凹凸を表面に有する基板上にAlN膜を介してAlGaN系材料からなるAlGaN層を形成する場合、AlN膜の状態によって、AlGaN層の転位密度や表面状態に大きな差が出ることを見出した。
一般に、AlGaN系材料は、Alの量が増えるほど融点が高くなるため、凹凸パターンを表面に有する基板上に螺旋転位の少ない高品質のAlN膜を形成することが難しい。このことも、転位密度が低いAlGaN層の形成が困難であることの理由の一つになっていると考えられる。
また、AlN膜上にAlGaNを成長させる場合、GaN膜等のAlを多く含まない膜上に成長させる場合と異なり、通常の成長条件ではAlGaN層の上面に基板表面の凹凸パターンに由来する溝が残るおそれが高くなることも確認された。
上記の特許文献1〜3には、これらの問題点は開示されておらず、また、その解決手段についても当然ながら開示されていない。
本発明の目的は、凹凸パターンを表面に有する基板上にAlN層を介してAlGaN層が形成された発光素子であって、AlGaN層の転位密度が低く、かつ表面が平坦な発光素子、及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、下記[1]〜[3]の発光素子の製造方法、及び[4]〜[7]の発光素子を提供する。
[1]表面に凹凸パターンを有するパターン化基板の前記表面上に、スパッタリングによりAlNを主成分とする核形成層を形成する工程と、前記核形成層を形成した後、1150℃以上の温度で熱処理を施す工程と、前記熱処理の後、前記核形成層が形成された前記パターン化基板の表面上に、AlxGa1-xN(0.04≦x≦1)を主成分とする、平坦な表面を有するAlGaN下地層を形成する工程と、前記AlGaN下地層上にIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させて、発光層を含む発光機能部を形成する工程と、を含む、発光素子の製造方法。
[2]前記AlGaN下地層がAlxGa1-xN(0.04≦x≦0.15)を主成分とする、上記[1]に記載の発光素子の製造方法。
[3]前記AlGaN下地層がAlxGa1-xN(0.6≦x≦1.0)を主成分とする、上記[1]に記載の発光素子の製造方法。
[4]平坦部と複数の凸部からなる凹凸パターンを表面に有するパターン化基板と、前記パターン化基板上に形成された、濃度1×1017cm-3以上のO2を含むAlNを主成分とする核形成層と、前記核形成層が形成された前記パターン化基板上に形成された、AlxGa1-xN(0.04≦x≦1)を主成分とする、平坦な表面を有するAlGaN下地層と、前記AlGaN下地層上に形成された、発光層を含むIII族窒化物半導体からなる発光機能部と、を有し、前記核形成層が、前記AlGaN下地層の表面を平坦にする程度に、前記パターン化基板の前記凸部からの前記AlGaN下地層の成長量に対する前記平坦部からの前記AlGaN下地層の成長量を大きくする構成を有する、発光素子。
[5]前記AlGaN下地層がAlxGa1-xN(0.04≦x≦0.15)を主成分とする、上記[4]に記載の発光素子。
[6]前記AlGaN下地層がAlxGa1-xN(0.6≦x≦1.0)を主成分とする、上記[4]に記載の発光素子。
[7]前記核形成層の転位密度が7×108/cm2以下である、上記[4]〜[6]のいずれか1項に記載の発光素子。
本発明によれば、凹凸パターンを表面に有する基板上にAlN層を介してAlGaN層が形成された発光素子であって、AlGaN層の転位密度が低く、かつ表面が平坦な発光素子、及びその製造方法を提供することができる。
図1(a)は、実施の形態に係る発光素子の垂直断面図である。図1(b)は、図1(a)の発光素子の下地層周辺の拡大図である。 図2(a)〜(e)は、実施の形態に係る発光素子の製造工程を示す垂直断面図である。 図3(a)は、上記実施の形態のAlGaNを主成分とする下地層の代わりに、GaNからなる下地層を成長させた場合の、成長途中の状態を示す鳥観SEM観察像である。図3(b)は、核形成層の形成後の1150℃以上の熱処理を実施せずに、AlxGa1−xN(x=0.1)からなる下地層を成長させた場合の、成長途中の状態を示す鳥観SEM観察像である。 図4(a)は、核形成層の形成後の1150℃以上の熱処理を実施せずに、AlxGa1−xN(x=0.04)からなる下地層を成長させた場合の、成長途中の状態を示すAFM(原子間力顕微鏡)観察像である。図4(b)は、核形成層の形成後の1150℃以上の熱処理を実施せずに、AlxGa1−xN(x=0.1)からなる下地層を成長させた場合の、成長途中の状態を示すAFM観察像である。図4(c)は、核形成層の形成後の1150℃以上の熱処理を実施した後、AlxGa1−xN(x=0.1)からなる下地層を成長させた場合の、成長途中の状態を示すAFM観察像である。
〔実施の形態〕
(発光素子の構成)
図1(a)は、実施の形態に係る発光素子1の垂直断面図である。発光素子1は、パターン化基板10と、パターン化基板10上に形成されたAlNを主成分とする核形成層11と、核形成層11が形成されたパターン化基板10上に形成された、AlxGa1-xN(0.04≦x≦1)を主成分とする下地層12と、下地層12上に形成された、発光層を含むIII族窒化物半導体からなる発光機能部20と、を有する。
図1(b)は、図1(a)の発光素子1の下地層12周辺の拡大図である。下地層12は、第1層12a、第1層12a上の第2層12b、及び第2層12b上の第3層12cから構成される。
(パターン化基板)
パターン化基板10は、平坦部10aと複数の凸部10bからなる凹凸パターンを表面に有する。この凹凸パターンにより光を乱反射させ、発光素子1の内部への光の閉じ込めを低減させることにより、光取り出し効率を向上させることができる。
パターン化基板10は、III族窒化物化合物半導体結晶が表面にエピタキシャル成長する基板であり、例えば、サファイア基板、SiC基板、Si基板等をパターン化基板10として用いることができる。特に、紫外光の吸収を抑制するためには、サファイア基板を用いることが好ましい。
パターン化基板10の主面は、例えば、c面である。この場合、平坦部10aがc面であり、凸部10bの斜面はc面と異なる面である。
凸部10bの形状は、例えば、円錐又は多角錐であるが、c面と異なる面から構成される形状であれば特に限定されない。また、凸部10bの平面配置は、例えば、三角格子や四角格子のパターンを構成する配置である。
パターン化基板10の凹凸パターンは、例えば、フォトリソグラフィーとエッチングにより形成される。
(核形成層)
核形成層11は、パターン化基板10の表面上に形成されたAlNを主成分とする層であり、パターン化基板10と下地層12との格子定数の違いを緩和し、下地層12のエピタキシャル成長を容易にする。
核形成層11は、スパッタリングによりパターン化基板10の表面上にAlNを堆積させた後、1150℃以上の温度で熱処理(アニール処理)を施すことにより形成される層である。なお、この熱処理の温度は、パターン化基板10の分解温度以下、例えばサファイア基板であれば1450℃以下であることが好ましい。
核形成層11をスパッタリングで形成することにより、結晶欠陥を少なくすることができる。特に、螺旋転位及び螺旋転位を含む混合転位の低減に効果がある。例えば、サファイア基板であるパターン化基板10上にAlNからなる核形成層を形成する場合、MOCVDにより形成された核形成層の転位密度がおよそ1×109/cm2であるのに対し、スパッタリングにより形成された核形成層の転位密度は7×108/cm2以下である。すなわち、核形成層をスパッタリングで形成することにより、MOCVDで形成する場合と比較して、転位密度をおよそ30%以上低減することができる。
III族窒化物半導体からなる発光素子においては、通常、発光層の材料にInGaNが用いられる。紫外光を発する発光素子は、可視光を発する発光素子と比較して、発光層のInGaNのIn組成が小さく(Inを含まない場合もある)、そのために出力が低い。このため、紫外光を発する発光素子においては、発光層近傍の転位に起因する出力の低下を抑えることが特に重要である。
核形成層11をスパッタリングで形成して転位密度を低減することにより、核形成層11上にエピタキシャル成長する層の転位密度を低減することができるため、発光素子1の発光層近傍の転位に起因する出力の低下を抑えることができる。また、核形成層11上にエピタキシャル成長する層の転位密度を低減することにより、リーク電流を低減することもできる。例えば、核形成層11の転位密度を7×108/cm2以下とすることにより、核形成層11上の下地層12の転位密度も7×108/cm2以下とすることができる。
スパッタリングで形成された核形成層11は、MOCVDで形成された核形成層よりも単結晶に近く、典型的には、マルチドメイン単結晶である。MOCVDで形成された核形成層は、通常、多結晶又は非晶質である。
本実施の形態に係るスパッタリングにより形成された核形成層11は、酸素(O2)を含む(例えば、1×1017/cm3以上)ことを特徴とする。MOCVDで形成された核形成層は、ほとんど酸素を含まない。
また、本実施の形態に係るスパッタリングにより形成された核形成層11は、MOCVDで形成された核形成層と比較して、C濃度が低い(例えば、1×1017/cm3以下)。
また、本実施の形態に係るスパッタリングにより形成された核形成層11は、スパッタリングに用いられる不活性ガス原子であるArを含む(例えば、1×1016/cm3以上)ことを特徴とする。
通常、パターン化基板上にAlN層を介してGaNやAlGaNを成長させる場合、GaNやAl組成の小さいAlGaNは、パターン化基板の凹凸パターンの平坦部から成長し、凸部からはほとんど成長しない。一方で、紫外光を発する発光素子を形成するために、Al組成の大きいAlGaNを成長させる場合、パターン化基板の凹凸パターンの平坦部のみならず、凸部からも成長が起き、AlGaN層の表面にパターン化基板の凹凸パターンに由来する溝が残ってしまう場合がある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、パターン化基板上にスパッタリングによりAlN層を形成した後、1150℃以上の温度で熱処理を施すことにより、熱処理を施さない場合と比べてパターン化基板の凹凸パターンの凸部からのAl組成の大きいAlGaNの成長量が少なくなることを見出した。これによって、AlGaN層の表面にパターン化基板の凹凸パターンに由来する溝を残さず、平坦にすることができる。
すなわち、本実施の形態において、下地層12の表面にパターン化基板10の凹凸パターンに由来する溝を残さないように、パターン化基板10の表面の平坦部10aから下地層12を構成するAlGaNが成長し易く、凸部10bから成長し難くするためには、核形成層11を形成する工程におけるスパッタリング後の熱処理が必要である。
このため、核形成層11が、下地層12の成長過程において下地層12の表面の溝が埋め込まれる程度に、パターン化基板10の凸部10bからの下地層12の成長量に対する平坦部10aからの下地層12の成長量を大きくする機能を有するといえる。
なお、この熱処理により、核形成層11の凸部10b上に形成された部分の一部又は全部が除去され、又は平坦部10a上に移動している可能性があり、このことが、パターン化基板10の表面の平坦部10aから下地層12を構成するAlGaNが成長し易く、凸部10bから成長し難い要因であると推測される。
(下地層)
下地層12は、発光機能部20の成長の下地となる、AlGaNを主成分とする層であり、パターン化基板10の凹凸パターンに由来する溝を含まない平坦な表面を有する。下地層12は、上述のように、第1層12a、第2層12b、第3層12cから構成される。
第1層12aは、横方向への結晶成長成分が小さいファセット成長モードで形成される層であり、転位の進行方向を曲げてハーフループさせることにより転位を低減することができる。第3層12cは、横方向への結晶成長成分が大きい条件で形成される層であり、パターン化基板10の表面の凹凸パターンに由来するAlGaN表面の溝を埋めることができる。第2層12bは、第1層12aの成長条件と第3層12cの成長条件の中間の条件で形成される。
このような第1層12a、第2層12b、第3層12cを形成することにより、転位密度が小さく、かつ表面の平坦な下地層12を得ることができる。下地層12は、例えば、MOCVD法により形成される。
なお、横方向の結晶成長成分を大きくするためには、例えば、成長圧力を低くする、成長温度を高くする、AlGaNの原料ガスであるNH3ガスの流量を増やす、等の方法をとることができる。横方向の結晶成長成分を小さくするためには、それらの逆を行えばよい。
また、下地層12を構成するAlGaNのAl組成は、下地層12が発光機能部20の発光層から発せられる光を吸収しないような値に設定される。
Al組成が大きいほどAlGaNのバンドギャップが大きくなるため、より波長の短い光の下地層12による吸収を抑えることができる。一方で、上述のように、Al組成が大きいほど、パターン化基板10の表面の凸部10bからAlGaNが成長しやすくなるため、下地層12の表面にパターン化基板10の凹凸パターンに由来する溝が残りやすくなる。
このため、下地層12を構成するAlGaNのAl組成は、下地層12が発光機能部20の発光層から発せられる光を吸収しないような値であって、なるべく小さい値に設定されることが好ましい。
発光素子1の発光波長がUV−Aと呼ばれる波長域(400〜315nm)にある場合は、下地層12を構成するAlxGa1-xNのAl組成xは、0.04以上に設定されることが好ましい。一例としては、第1層12aを構成するAlxGa1-xNのAl組成xが0.04〜0.15、第2層12bを構成するAlxGa1-xNのAl組成xが0.09、第3層12cを構成するAlxGa1-xNのAl組成xが0.10である。
なお、下地層12がSi等のドナーを含む場合は、Al組成xを0.01程度増やす必要がある。AlGaNのAl組成が大きくなるほどパターン化基板10の表面の凸部10bから成長し易くなり、下地層12の表面の平坦化が難しくなるため、第1層12a、第2層12b、第3層12cはノンドープのAlGaNからなることが好ましい。
発光素子1の発光波長がUV−Bと呼ばれる波長域(315〜280nm)にある場合は、下地層12を構成するAlxGa1-xN(ノンドープ)のAl組成xは、0.35〜0.65に設定されることが好ましい。一例としては、第1層12aを構成するAlxGa1-xNのAl組成xが0.4〜0.65、第2層12bを構成するAlxGa1-xNのAl組成xが0.35〜0.6、第3層12cを構成するAlxGa1-xNのAl組成xが0.4〜0.65である。
発光素子1の発光波長がUV−Cと呼ばれる波長域(280nm未満)にある場合は、下地層12を構成するAlxGa1-xN(ノンドープ)のAl組成xは、0.6以上に設定されることが好ましい。一例としては、第1層12aを構成するAlxGa1-xNのAl組成xが1、第2層12bを構成するAlxGa1-xNのAl組成xが0.6〜1.0、第3層12cを構成するAlxGa1-xNのAl組成xが0.6〜1.0である。
(発光機能部)
発光機能部20は、nコンタクト層21、nコンタクト層21上のnクラッド層22、nクラッド層22上の発光層23、発光層23上の電子ブロック層24、電子ブロック層24上のpクラッド層25、pクラッド層25上のpコンタクト層26を含む。
nコンタクト層21にはn側電極31が接続され、pコンタクト層26にはpコンタクト層26上に形成された透明電極30を介してp側電極32が接続される。
発光機能部20は、III族窒化物半導体を主成分とし、例えば、MOCVD法により形成される。下地層12がパターン化基板10の凹凸パターンに由来する溝を表面に有しないため、下地層12上に成長する発光機能部20は優れた結晶品質を有する。また、発光機能部20に用いられるドナー、アクセプターとしてとして、例えば、Si、Mgがそれぞれ用いられる。
nコンタクト層21及びnクラッド層22は、例えば、ドナーとしてのSiを含むAlGaNからなる。発光層23は、例えば、AlGaN系材料からなるMQW(Multiple Quantum Well)構造を有する。電子ブロック層24は、アクセプターとしてのMgを含むAlGaNからなる。pクラッド層25は、Mgを含むGaNからなる。pコンタクト層26は、アクセプターとしてのMgを含むAlGaNからなる。これらの層を構成するAlGaNの組成比は、発光層23の発光波長に応じて適宜設定される。
n側電極31及びp側電極32は、Au等の導電材料からなる。また、透明電極30は、ITO(In23−SnO2)等の透明材料からなる。
(発光素子の製造工程)
図2(a)〜(e)は、実施の形態に係る発光素子1の製造工程を示す垂直断面図である。
まず、図2(a)に示されるように、パターン化基板10上にスパッタ法によってAlNを主成分とする核形成層11を形成する。
単結晶構造を有する核形成層11を形成する場合、チャンバ内の窒素原料と不活性ガスの流量に対する窒素流量の比を、窒素原料が50%〜100%、望ましくは75%となるようにすることが望ましい。また、柱状結晶(多結晶)有する核形成層11を形成する場合、チャンバ内の窒素原料と不活性ガスの流量に対する窒素流量の比を、窒素原料が1%〜50%、望ましくは25%となるようにすることが望ましい。
パターン化基板10上に核形成層11を形成する前に、前処理をパターン化基板10に施すことが好ましい。例えば、パターン化基板10をArやN2のプラズマ中に曝す事によって洗浄する前処理を実施し、パターン化基板10の表面に付着した有機物や酸化物を除去することができる。この場合、スパッタリングターゲットにパワーを印加せずに、パターン化基板10とチャンバとの間に電圧を印加すれば、プラズマ粒子が効率的にパターン化基板10に作用する。
また、パターン化基板10への前処理は、N+、(N2+などのイオン成分と、Nラジカル、N2ラジカルなどの電荷を持たないラジカル成分とが混合された雰囲気で行なわれるプラズマ処理で行なうことが好ましい。パターン化基板10への前処理を、上述のようなイオン成分とラジカル成分とが混合された雰囲気で行なわれるプラズマ処理を用いた方法とし、パターン化基板10に適度なエネルギーを持つ反応種を作用させることにより、パターン化基板10表面にダメージを与えずにコンタミ等の除去を行なうことが可能となる。
次に、図2(b)〜(d)に示されるように、核形成層11が形成されたパターン化基板10上に第1層12a、第2層12b、第3層12cを順に形成し、下地層12を得る。
下地層12をMOCVD法で積層する場合、キャリアガスとして水素(H2)または窒素(N3)、Ga原料としてトリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)、Al原料としてトリメチルアルミニウム(TMA)またはトリエチルアルミニウム(TEA)、N原料としてアンモニア(NH3)、ヒドラジン(N24)等が用いられる。また、ドーパントを添加する場合、Si原料としてのモノシラン(SiH4)、ジシラン(Si26)や、Mg原料としてのシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を用いることができる。
第1層12aは、横方向への結晶成長成分が小さいファセット成長モードで形成し、第2層12b及び第3層12cは、第1層12aよりも横方向への結晶成長成分が大きい条件で形成する。具体的には、例えば、第1層12aの成長圧力を40kPa以上、好ましくは60kPa程度とし、第2層12b及び第3層12cの成長圧力を40kPa以下、好ましくは20kPa程度とする。
第1層12aの成長圧力を40kPa以上とする場合、下地層12の表面のピットの発生を抑えるため、成長温度を1140℃以下とすることが好ましく、1120℃程度とすることがより好ましい。
次に、図2(e)に示されるように、下地層12上にnコンタクト層21を形成する。その後、nコンタクト層21上の各部材を既知の製法により形成することにより、発光素子1を得る。
(実施の形態の効果)
上記の実施の形態によれば、基板が表面に凹凸パターンを有するパターン化基板であり、かつその上に成長する発光機能部の下地層がAl組成の大きなAlGaNを主成分とする層でありながら、下地層の転位密度を低く抑え、かつ下地層の表面に基板の凹凸パターンに由来する溝を残さずに平坦にすることができる。これによって、下地層上に形成される発光機能部の結晶品質が向上し、発光素子の内部量子効率等を向上させ、また、リーク電流を抑制することができる。
図3(a)は、上記実施の形態のAlGaNを主成分とする下地層12の代わりに、GaNからなる下地層を成長させた場合の、成長途中の状態を示す鳥観SEM観察像である。このGaN下地層の形成前には、核形成層11の形成後の1150℃以上の熱処理は行っていない。
実施の形態で述べたように、GaNやAl組成の小さいAlGaNは、パターン化基板10の凹凸パターンの平坦部10aから成長し、凸部10bからはほとんど成長しない。このため、図3(a)に示されるように、成長途中のGaN下地層には綺麗なファセットが形成されている。
図3(a)中の「A」で示される部分は、パターン化基板10の凹凸パターンの凸部10bの頂点の真上に位置する部分である。また、「B」で示される部分は、成長に従って広がるGaN下地層の上面であり、さらに成長を続ければ、GaN下地層の表面のパターン化基板10の凹凸パターンに由来する溝は埋め込まれ、平坦になる。
すなわち、GaN下地層の形成のためには、核形成層11の形成後の1150℃以上の熱処理は不要である。ただし、GaN下地層は紫外光を吸収するため、紫外光を発する発光素子には適していない。
図3(b)は、核形成層11の形成後の1150℃以上の熱処理を実施せずに、AlxGa1-xN(x=0.1)からなる下地層12を成長させた場合の、成長途中の状態を示す鳥観SEM観察像である。
この下地層12はAlを含むため、パターン化基板の凹凸パターンの凸部10bからも成長する。そして、核形成層11の形成後の熱処理が実施されていないため、凸部10bからの成長が抑制されず、図3(b)に示されるように、「A」で示される凸部10bの頂点の真上に位置する部分に異常成長した結晶が現れる。このため、成長を続けても下地層12の表面のパターン化基板10の凹凸パターンに由来する溝は埋め込まれない。
図4(a)は、核形成層11の形成後の1150℃以上の熱処理を実施せずに、AlxGa1-xN(x=0.04)からなる下地層を成長させた場合の、成長途中の状態を示すAFM(原子間力顕微鏡)観察像である。
図4(b)は、核形成層11の形成後の1150℃以上の熱処理を実施せずに、AlxGa1-xN(x=0.1)からなる下地層12を成長させた場合の、成長途中の状態を示すAFM観察像である。
図4(c)は、核形成層11の形成後の1150℃以上の熱処理を実施した後、AlxGa1-xN(x=0.1)からなる下地層12を成長させた場合の、成長途中の状態を示すAFM観察像である。
図4(a)〜(c)中の「A」、「B」で示される部分は、図3(a)、(b)の「A」、「B」で示される部分に対応している。
図4(a)においては、「A」で示される部分に観察される異常成長した結晶が小さい。これは、下地層のAl組成が小さいことによると考えられる。ただし、AlxGa1-xN(x=0.04)は紫外光を吸収するため、紫外光を発する発光素子には適していない。
図4(b)においては、「A」で示される部分に大きな異常成長した結晶が観察される。これは、下地層のAl組成が大きく、また、核形成層11の形成後の熱処理が実施されていないことによると考えられる。
一方、図4(c)において「A」で示される部分に観察される異常成長した結晶は、図4(b)において観察されるものよりも小さい。これは、核形成層11の形成後の熱処理により、下地層12の凸部10bからの成長が抑制されたことによると考えられる。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、本発明は、上記の実施の形態及び実施例に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。例えば、発光素子の構成は、パターン化基板10、核形成層11、下地層、及び紫外光を発する発光層を含む構成であれば、特に限定されない。
また、上記の実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1 発光素子
10 パターン化基板
11 核形成層
12 下地層
20 発光機能部
23 発光層

Claims (7)

  1. 表面に凹凸パターンを有するパターン化基板の前記表面上に、スパッタリングによりAlNを主成分とする核形成層を形成する工程と、
    前記核形成層を形成した後、1150℃以上の温度で熱処理を施す工程と、
    前記熱処理の後、前記核形成層が形成された前記パターン化基板の表面上に、AlxGa1-xN(0.04≦x≦1)を主成分とする、平坦な表面を有するAlGaN下地層を形成する工程と、
    前記AlGaN下地層上にIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させて、発光層を含む発光機能部を形成する工程と、
    を含む、発光素子の製造方法。
  2. 前記AlGaN下地層がAlxGa1-xN(0.04≦x≦0.15)を主成分とする、
    請求項1に記載の発光素子の製造方法。
  3. 前記AlGaN下地層がAlxGa1-xN(0.6≦x≦1.0)を主成分とする、
    請求項1に記載の発光素子の製造方法。
  4. 平坦部と複数の凸部からなる凹凸パターンを表面に有するパターン化基板と、
    前記パターン化基板上に形成された、濃度1×1017cm-3以上のO2を含むAlNを主成分とする核形成層と、
    前記核形成層が形成された前記パターン化基板上に形成された、AlxGa1-xN(0.04≦x≦1)を主成分とする、平坦な表面を有するAlGaN下地層と、
    前記AlGaN下地層上に形成された、発光層を含むIII族窒化物半導体からなる発光機能部と、
    を有し、
    前記核形成層が、前記AlGaN下地層の表面を平坦にする程度に、前記パターン化基板の前記凸部からの前記AlGaN下地層の成長量に対する前記平坦部からの前記AlGaN下地層の成長量を大きくする構成を有する、発光素子。
  5. 前記AlGaN下地層がAlxGa1-xN(0.04≦x≦0.15)を主成分とする、
    請求項4に記載の発光素子。
  6. 前記AlGaN下地層がAlxGa1-xN(0.6≦x≦1.0)を主成分とする、
    請求項4に記載の発光素子。
  7. 前記核形成層の転位密度が7×108/cm2以下である、
    請求項4〜6のいずれか1項に記載の発光素子。
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