以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一または関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、複数の類似の部材(部位)が存在する場合には、総称の符号に記号を追加し個別または特定の部位を示す場合がある。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
また、断面図および平面図において、各部位の大きさは実デバイスと対応するものではなく、図面を分かりやすくするため、特定の部位を相対的に大きく表示する場合がある。また、断面図と平面図が対応する場合においても、図面を分かりやすくするため、特定の部位を相対的に大きく表示する場合がある。
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本実施の形態の半導体装置(半導体記憶装置)の構造について説明する。
[構造説明]
図1および図2は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す断面図である。図3および図4は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す平面図である。図5は、本実施の形態の半導体装置のレイアウト構成例を示す平面図である。図6は、本実施の形態の半導体装置のメモリアレイを示す回路図である。
図1に示すように、本実施の形態の半導体装置は、半導体基板1の一部の領域として、メモリセル領域1Aと、周辺回路領域2Aと、を有している。半導体基板1は、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンなどからなる半導体ウエハである。メモリセル領域1Aには、不揮発性メモリとしてのメモリセル(不揮発性メモリセル、不揮発性記憶素子、不揮発性半導体記憶装置、EEPROM、フラッシュメモリともいう)が形成されている。周辺回路領域2Aには、低電圧のMISFET、言い換えれば低耐圧のMISFETが形成されている。
なお、図1においては、低耐圧のMISFETしか記載していないが、周辺回路領域2A中に、高圧系MISFET領域と、低電圧MISFET領域とを設けてもよい(図5参照)。高電圧MISFET領域には、高耐圧のMISFETが形成され、低電圧MISFET領域には、低耐圧のMISFETが形成される。
メモリセル領域1Aと周辺回路領域2Aのうちの低電圧MISFET領域とは、互いに隣り合っていてもよく、互いに隣り合っていなくてもよい。また、メモリセル領域1Aと周辺回路領域2Aのうちの高電圧MISFET領域とは、互いに隣り合っていてもよく、互いに隣り合っていなくてもよい。また、高電圧MISFET領域と低電圧MISFET領域とは、互いに隣り合っていてもよく、互いに隣り合っていなくてもよい(図5参照)。ここでは、理解を簡単にするために、図1の断面図においては、メモリセル領域1Aの隣に周辺回路領域2Aを図示している。
ここで、周辺回路とは、不揮発性メモリ以外の回路であり、例えばCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、制御回路、センスアンプ、カラムデコーダ、ロウデコーダ、入出力回路などである。周辺回路領域2Aに形成されるMISFETは、周辺回路用のMISFETである。
なお、図1においては、低耐圧のMISFETしか記載していないが、高耐圧のMISFETの構成は、低耐圧のMISFETと類似しているため、単に、MISFETとして、以降の説明を行う。低電圧MISFET領域には、低耐圧のMISFETが形成される。高耐圧のMISFETの構成は、低耐圧のMISFETと以下の点で異なることがある。例えば、低耐圧のMISFETは、高耐圧のMISFETよりゲート長が小さい(例えば、30〜50nm程度)。このような、比較的ゲート長の小さいMISFETは、例えば、メモリセルMCを駆動するための回路(コア回路)などに用いられる。一方、高耐圧のMISFETは、低耐圧のMISFETよりゲート長が大きい。このような、比較的ゲート長の大きいMISFETは、例えば、入出力回路などに用いられる。
<メモリセルの構成>
メモリセル領域1Aにおいて、半導体装置は、活性領域を有する。活性領域は、素子分離領域STI1により囲まれている。活性領域には、p型ウエルPW1が形成されている。p型ウエルは、p型の導電型を有する。
メモリセル領域1Aのp型ウエルPW1には、メモリトランジスタおよび制御トランジスタからなるメモリセルが形成されている。メモリセル領域1Aには、実際には複数のメモリセルがアレイ状に形成されており(図3参照)、図1の左図には、そのうちの1つのメモリセルの断面が示されている。図1の左図は、例えば、図3のA−A部に対応する。
メモリセルは、スプリットゲート型のメモリセルである。すなわち、図1に示すように、メモリセルは、制御ゲート電極(制御ゲート電極部)CGを有する制御トランジスタと、制御トランジスタに接続され、メモリゲート電極(メモリゲート電極部)MGを有するメモリトランジスタと、を有する。
メモリセルは、n型の半導体領域MS(ソース側)と、n型の半導体領域MD(ドレイン側)と、制御ゲート電極CGと、メモリゲート電極MGと、を有する。n型の半導体領域MSと、n型の半導体領域MDとは、p型の導電型とは反対の導電型であるn型の導電型を有する。また、メモリセルは、制御ゲート電極CGとp型ウエルPW1との間に形成されたCGゲート絶縁膜GImと、メモリゲート電極MGとp型ウエルPW1との間、および、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間に形成されたトラップ絶縁膜ONOと、を有する。すなわち、CGゲート絶縁膜GImと、制御ゲート電極CGと、トラップ絶縁膜ONOと、メモリゲート電極MGとにより、メモリセルが形成されている。
制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGは、それらの互いに対向する側面、すなわち側壁の間にトラップ絶縁膜ONOを介した状態で、半導体基板1の主面に沿って延在し、並んで配置されている。制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの延在方向は、図1の紙面に垂直な方向である(図3参照)。制御ゲート電極CGは、半導体領域MDと半導体領域MSとの間に位置する部分のp型ウエルPW1上に、CGゲート絶縁膜GImを介して形成されている。また、メモリゲート電極MGは、半導体領域MDと半導体領域MSとの間に位置する部分のp型ウエルPW1上に、トラップ絶縁膜ONOを介して形成されている。また、半導体領域MS側にメモリゲート電極MGが配置され、半導体領域MD側に制御ゲート電極CGが配置されている。制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGは、メモリセル、すなわち不揮発性メモリを形成するゲート電極である。
制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとは、間にトラップ絶縁膜ONOを介在して互いに隣り合っており、メモリゲート電極MGは、制御ゲート電極CGの側面上、すなわち側壁上に、トラップ絶縁膜ONOを介してサイドウォールスペーサ状に形成されている。また、トラップ絶縁膜ONOは、メモリゲート電極MGとp型ウエルPW1との間の領域と、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間の領域の、両領域にわたって延在している。
制御ゲート電極CGとp型ウエルPW1との間に形成されたCGゲート絶縁膜GImは、制御トランジスタのゲート絶縁膜として機能する。また、メモリゲート電極MGとp型ウエルPW1の間に形成されたトラップ絶縁膜ONOは、メモリトランジスタのゲート絶縁膜として機能する。
CGゲート絶縁膜GImは、半導体基板1上に形成された絶縁膜を含む。絶縁膜は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜もしくは酸窒化シリコン膜、または、窒化シリコン膜よりも高い比誘電率を有する高誘電率膜、いわゆるHigh−k膜からなる。なお、本願明細書では、High−k膜または高誘電率膜とは、窒化シリコンの比誘電率(例えば7.0〜8.0程度)よりも高い比誘電率、例えば8.0よりも高い比誘電率を有する膜を意味する。一方、本願明細書では、窒化シリコンの比誘電率以下の比誘電率、例えば8.0以下の比誘電率を有する膜を、低誘電率膜と称する場合がある。高誘電率膜の材料として、例えば、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)または酸化ランタン(La2O3)などの金属酸化物を用いることができる。
トラップ絶縁膜ONOは、酸化シリコン膜18aと、酸化シリコン膜上の電荷蓄積部としての窒化シリコン膜18bと、窒化シリコン膜上の酸化シリコン膜18cと、を含む。このような積層膜を、ONO(Oxide Nitride Oxide)膜と言う場合がある。なお、メモリゲート電極MGとp型ウエルPW1との間のトラップ絶縁膜ONOは、前述したように、メモリトランジスタのゲート絶縁膜として機能する。一方、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間のトラップ絶縁膜ONOは、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間を絶縁、すなわち電気的に分離するための絶縁膜として機能する。
トラップ絶縁膜ONOのうち、窒化シリコン膜18bは、電荷を蓄積するための絶縁膜であり、電荷蓄積部として機能する。すなわち、窒化シリコン膜18bは、トラップ絶縁膜ONO中に形成された、トラップ準位を有するトラップ性絶縁膜である。このため、トラップ絶縁膜ONOは、その内部に電荷蓄積部を有する絶縁膜とみなすことができる。
なお、トラップ準位を有するトラップ性絶縁膜として、窒化シリコン膜18bに代え、例えば酸化アルミニウム(アルミナ)膜、酸化ハフニウム膜または酸化タンタル膜など、窒化シリコン膜よりも高い誘電率を有する高誘電率膜を用いることもできる。
窒化シリコン膜18bの上下に位置する酸化シリコン膜18aおよび酸化シリコン膜18cは、電荷を閉じ込める電荷ブロック層として機能することができる。窒化シリコン膜18bを酸化シリコン膜18aおよび酸化シリコン膜18cで挟んだ構造とすることで、窒化シリコン膜18bへの電荷の蓄積が可能となる。
制御ゲート電極CGは、CGゲート絶縁膜GIm上に形成された導電膜を含む。導電膜として、シリコンを含む導電膜を用いることができ、例えばn型の不純物が導入された多結晶シリコン膜を含むn型ポリシリコン膜などを用いることができる。
メモリゲート電極MGは、シリコンを含む導電膜を用いることができ、例えばn型の不純物が導入された多結晶シリコンを含むn型ポリシリコン膜などを用いることができる。メモリゲート電極MGは、半導体基板1上に制御ゲート電極CGを覆うように形成された導電膜を異方性エッチング、すなわちエッチバックし、制御ゲート電極CGの側壁上にトラップ絶縁膜ONOを介してシリコンを含む導電膜を残すことにより形成されている。このため、メモリゲート電極MGは、そのメモリゲート電極MGと隣接する制御ゲート電極CGの側壁上に、トラップ絶縁膜ONOを介してサイドウォールスペーサ状に形成されている。
半導体領域MSは、ソース領域またはドレイン領域の一方として機能する半導体領域であり、半導体領域MDは、ソース領域またはドレイン領域の他方として機能する半導体領域である。ここでは、半導体領域MSは、例えばソース領域として機能する半導体領域であり、半導体領域MDは、例えばドレイン領域として機能する半導体領域である。半導体領域MSおよび半導体領域MDの各々は、n型の不純物が導入された半導体領域からなり、それぞれLDD(Lightly Doped Drain)構造を備えている。
ソース用の半導体領域MSは、n−型半導体領域21aと、n−型半導体領域21aよりも高い不純物濃度を有するn+型半導体領域22aと、を有する。また、ドレイン用の半導体領域MDは、n−型半導体領域21bと、n−型半導体領域21bよりも高い不純物濃度を有するn+型半導体領域22bと、を有する。n+型半導体領域22aは、n−型半導体領域21aよりも接合深さが深く、かつ、不純物濃度が高く、また、n+型半導体領域22bは、n−型半導体領域21bよりも接合深さが深く、かつ、不純物濃度が高い。なお、図示は省略するが、短チャネル効果を抑制するため、n−型半導体領域(21a、21b)を取り囲むように、p型のポケット領域あるいはハロー領域を形成しても良い。
メモリゲート電極MGおよび制御ゲート電極CGの互いに隣接していない側の側壁上には、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはそれらの積層膜などの絶縁膜からなるサイドウォールスペーサSWが形成されている。つまり、トラップ絶縁膜ONOを介して制御ゲート電極CGに隣接する側とは逆側のメモリゲート電極MGの側壁上、すなわち側面上と、トラップ絶縁膜ONOを介してメモリゲート電極MGに隣接する側とは逆側の制御ゲート電極CGの側壁上、すなわち側面上とに、サイドウォールスペーサSWが形成されている。
なお、メモリゲート電極MGとサイドウォールスペーサSWとの間、制御ゲート電極CGとサイドウォールスペーサSWとの間には、図示しない側壁絶縁膜が介在していてもよい。
ソース側のn−型半導体領域21aは、メモリゲート電極MGの側面に対して自己整合的に形成され、ソース側のn+型半導体領域22aは、サイドウォールスペーサSWの側面に対して自己整合的に形成されている。このため、低濃度のソース側のn−型半導体領域21aは、メモリゲート電極MGの側壁上のサイドウォールスペーサSWの下に形成され、高濃度のソース側のn+型半導体領域22aは、低濃度のソース側のn−型半導体領域21aの外側に形成されている。したがって、低濃度のソース側のn−型半導体領域21aは、メモリトランジスタのチャネル領域としてのp型ウエルPW1に隣接するように形成されている。また、高濃度のソース側のn+型半導体領域22aは、低濃度のソース側のn−型半導体領域21aに接し、メモリトランジスタのチャネル領域としてのp型ウエルPW1からソース側のn−型半導体領域21aの分だけ離間するように形成されている。
ドレイン側のn−型半導体領域21bは、制御ゲート電極CGの側面に対して自己整合的に形成され、ドレイン側のn+型半導体領域22bは、サイドウォールスペーサSWの側面に対して自己整合的に形成されている。このため、低濃度のドレイン側のn−型半導体領域21bは、制御ゲート電極CGの側壁上のサイドウォールスペーサSWの下に形成され、高濃度のドレイン側のn+型半導体領域22bは、低濃度のドレイン側のn−型半導体領域21bの外側に形成されている。したがって、低濃度のドレイン側のn−型半導体領域21bは、制御トランジスタのチャネル領域としてのp型ウエルPW1に隣接するように形成されている。また、高濃度のドレイン側のn+型半導体領域22bは、低濃度のドレイン側のn−型半導体領域21bに接し、制御トランジスタのチャネル領域としてのp型ウエルPW1からドレイン側のn−型半導体領域21bの分だけ離間するように形成されている。
メモリゲート電極MG下のトラップ絶縁膜ONOの下には、メモリトランジスタのチャネル領域が形成され、制御ゲート電極CG下のCGゲート絶縁膜GImの下には、制御トランジスタのチャネル領域が形成されている。
n+型半導体領域(22a、22b)上の上面には、サリサイド(Salicide:Self Aligned Silicide)技術などにより、金属シリサイド層SILが形成されている。金属シリサイド層SILは、例えばコバルトシリサイド層、ニッケルシリサイド層、または、プラチナ添加ニッケルシリサイド層などからなる。金属シリサイド層SILにより、n+型半導体領域22aまたはn+型半導体領域22bのコンタクト抵抗を低抵抗化することができる。
制御ゲート電極CG上、または、メモリゲート電極MGの上面には、サリサイド技術などにより、金属シリサイド層SILが形成されている。この金属シリサイド層SILは、n+型半導体領域(22a、22b)上の金属シリサイド層SILと同様に、例えばコバルトシリサイド層、ニッケルシリサイド層、または、プラチナ添加ニッケルシリサイド層などからなる。金属シリサイド層SILにより、制御ゲート電極CGまたはメモリゲート電極MGのコンタクト抵抗を低抵抗化することができる。
なお、図示は省略するが、前述したように、メモリセルは、ポケット領域またはハロー領域を有してもよい。ポケット領域またはハロー領域の導電型は、n−型半導体領域(21a、21b)とは逆の導電型で、かつp型ウエルPW1とは同じ導電型である。ポケット領域またはハロー領域は、短チャネル特性(パンチスルー)抑制のために形成される。ポケット領域またはハロー領域は、n−型半導体領域(21a、21b)を包み込むように形成され、ポケット領域またはハロー領域におけるp型の不純物濃度は、p型ウエルPW1におけるp型の不純物濃度よりも高い。
<MISFETの構成>
次に、周辺回路領域2Aに形成されたMISFETについて、低耐圧のMISFETを例に、その構成を具体的に説明する。
周辺回路領域2Aの低電圧MISFET領域において、半導体装置は、活性領域を有する。活性領域は、素子分離領域STI2により囲まれている。活性領域には、p型ウエルPW2が形成されている。すなわち、活性領域は、p型ウエルPW2が形成された領域である。p型ウエルPW2は、p型の導電型を有する。また、n型ウエルNW2が形成されていても良い。n型ウエルNW2は、n型の導電型を有し、p型チャネルのMISFETが形成される(図4の右図参照)。以下は、n型チャネルのMISFETの構成例を説明する。
図1の右図に示すように、周辺回路領域2Aの低電圧MISFET領域のp型ウエルPW2には、低耐圧のMISFETが形成されている。低電圧MISFET領域には、実際には複数のMISFETが形成されており、図1の右図には、そのうちの1つのMISFETのゲート幅方向に垂直な断面が示されている。
図1に示すように、低電圧のMISFETは、n−型半導体領域21cおよびn+型半導体領域22cからなる半導体領域SDと、p型ウエルPW2上に形成されたゲート絶縁膜GIと、ゲート絶縁膜GI上に形成された金属膜BMおよびゲート電極(ゲート電極部)GEと、を有する。すなわち、ゲート絶縁膜GIと、ゲート電極GEとにより、低電圧のMISFETが形成されている。ゲート電極GEと言う場合において、金属膜BMを含む場合がある。また、金属膜BMは、金属化合物膜であってもよい。n−型半導体領域21cおよびn+型半導体領域22cは、半導体基板1のp型ウエルPW2の上層部に形成されている。n−型半導体領域21cおよびn+型半導体領域22cは、p型の導電型とは反対の導電型であるn型の導電型を有する。
ゲート絶縁膜GIは、MISFETのゲート絶縁膜として機能する。ゲート絶縁膜GIは、低電圧MISFET領域で、半導体基板1上、すなわちp型ウエルPW2上に形成された下層の絶縁膜GIaと、その絶縁膜上に形成された上層の絶縁膜GIbと、を含む。下層の絶縁膜GIaは、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸窒化シリコンを含む。すなわち、下層の絶縁膜GIaの比誘電率は、窒化シリコンの比誘電率以下である。
一方、ゲート絶縁膜GIに含まれる上層の絶縁膜GIbは、窒化シリコンよりも高い比誘電率を有する高誘電率材料、いわゆるHigh−k材料を含む高誘電率膜からなる。すなわち、上層の絶縁膜の比誘電率は、窒化シリコンの比誘電率よりも高い。High−k材料として、例えば、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化タンタルまたは酸化ランタンなどの金属酸化物を用いることができる。
ゲート電極GE(金属膜BMを含む)は、MISFETのゲート電極として機能する。ゲート電極GEは、ゲート絶縁膜GIに接する金属膜を含むため、いわゆるメタルゲートである。
金属膜BMとして、窒化チタン、窒化タンタルもしくは窒化タングステンなどの金属窒化物、炭化チタン、炭化タンタルもしくは炭化タングステンなどの金属炭化物、窒化炭化タンタル、または、タングステン、などを含む金属膜を用いることができる。また、電気伝導性を高める観点、および、半導体装置の製造工程において導電膜を除去する際のエッチングストッパとして機能させる観点から、より好適には、金属膜として、窒化チタンからなる金属膜を用いることができる。また、金属膜BM上の導電膜として、アルミニウム(Al)膜などの金属膜を用いることができる。
n−型半導体領域21cおよびn+型半導体領域22cからなる半導体領域SDは、n型の不純物が導入されたソース用およびドレイン用の半導体領域であり、メモリセルの半導体領域MSおよびMDと同様に、LDD構造を備えている。すなわち、n+型半導体領域22cは、n−型半導体領域21cよりも接合深さが深くかつ不純物濃度が高い。
ゲート電極GEの側壁上には、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはそれらの積層膜などの絶縁膜からなるサイドウォールスペーサSWが形成されている。
n+型半導体領域22c上には、メモリセルにおけるn+型半導体領域22a上、または、n+型半導体領域22b上と同様に、サリサイド技術などにより、金属シリサイド層SILが形成されている。金属シリサイド層SILにより、n+型半導体領域22cのコンタクト抵抗を低抵抗化することができる。
ゲート電極GE上には、サリサイド技術などにより、金属シリサイド層が形成されていない。導電膜として、アルミニウム膜などの金属膜を用いる場合には、金属シリサイド層により、ゲート電極のコンタクト抵抗を低抵抗化する必要がないためである。
なお、図示は省略するが、低電圧のMISFETは、ポケット領域またはハロー領域を有してもよい。ポケット領域またはハロー領域の導電型は、n−型半導体領域21cとは逆の導電型で、かつp型ウエルPW2とは同じ導電型である。ハロー領域は、n−型半導体領域21cを包み込むように形成され、ポケット領域またはハロー領域におけるp型の不純物濃度は、p型ウエルPW2におけるp型の不純物濃度よりも高い。
<素子の上部の構成>
次に、メモリセル領域1Aに形成されたメモリセル上、低電圧MISFET領域に形成された低耐圧のMISFET上の構成を具体的に説明する。
半導体基板1上には、メモリセル、および低耐圧のMISFETの間を埋め込む絶縁膜(IL1a、IL1b)が形成されている。絶縁膜(IL1a、IL1b)は、例えば、窒化シリコン膜IL1aとその上部の酸化シリコン膜ILbなどからなる。制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ゲート電極GE、サイドウォールスペーサSWおよび絶縁膜(IL1a、IL1b)の各々の上面は、平坦化されている。
制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ゲート電極GE、サイドウォールスペーサSWおよび絶縁膜(IL1a、IL1b)の各々の上には、絶縁膜ILcが形成されている。絶縁膜ILcは、酸化シリコン膜の単体膜、あるいは、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜との積層膜などからなる。絶縁膜ILcの上面は、平坦化されている。また、低電圧MISFET領域においては、ゲート電極GEと絶縁膜IL1bとの間に、保護膜PRO3が形成されている。保護膜PRO3は、例えば、窒化シリコン膜よりなる。上記絶縁膜IL1a、IL1b、IL1cをまとめて層間絶縁膜IL1と称する。この層間絶縁膜IL1に、保護膜PRO3が含まれていてもよい。
層間絶縁膜IL1にはコンタクトホールC1が形成されており、コンタクトホールC1内に、導電体部として導電性のプラグP1が埋め込まれている。
プラグP1は、コンタクトホールC1の底部、および、側壁上すなわち側面上に形成された薄いバリア導体膜と、このバリア導体膜上にコンタクトホールC1を埋め込むように形成された主導体膜と、により形成されている。図1では、図面の簡略化のために、プラグP1を構成するバリア導体膜および主導体膜を一体化して示している。なお、プラグP1を構成するバリア導体膜は、例えば、チタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、またはそれらの積層膜とすることができ、プラグP1を構成する主導体膜は、タングステン(W)膜とすることができる。
コンタクトホールC1およびそれに埋め込まれたプラグP1は、n+型半導体領域(22a、22b、22c)の上に形成されている。コンタクトホールC1の底部では、例えばn+型半導体領域(22a、22b、22c)の各々の表面上の金属シリサイド層SILの一部が露出される。そして、その露出部にプラグP1が接続される。なお、図示は省略するが、コンタクトホールC1およびそれに埋め込まれたプラグP1は、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ゲート電極GEの上に形成されていてもよい。
プラグP1が埋め込まれた層間絶縁膜IL1上には、主導電材料よりなる第1層目の配線M1が形成されている。なお、第1層目の配線M1より上層の配線も形成されているが、ここではその図示および説明は省略する。第1層目の配線M1およびそれよりも上層の配線は、配線用の導電膜をパターニングして形成することができる。例えばタングステン(W)配線またはアルミニウム(Al)配線などとすることもできる。また、第1層目の配線M1およびそれよりも上層の配線を例えば銅(Cu)を主導電材料とする埋込配線としてもよい。
<メモリ動作>
次に、メモリセル領域1Aに形成されたメモリセルの動作例を説明する。
ここでは、メモリトランジスタのトラップ絶縁膜中の電荷蓄積部である窒化シリコン膜への電子の注入を「書込」と定義し、ホール、すなわち正孔の注入を「消去」と定義する。さらに、電源電圧Vddを例えば1.5Vとする。
書き込み方式は、いわゆるソースサイド注入(Source Side Injection:SSI)方式と呼ばれるホットエレクトロン書き込みを用いることができる。このとき、半導体領域MDに印加される電圧Vdを、例えば0.8V程度とし、制御ゲート電極CGに印加される電圧Vcgを、例えば1V程度とし、メモリゲート電極MGに印加される電圧Vmgを、例えば12V程度とする。また、半導体領域MSに印加される電圧Vsを、例えば6V程度とし、p型ウエルPW1に印加される電圧Vbを、例えば0V程度とする。上記した各電圧を、書き込みを行うメモリセルの各部位に印加し、メモリセルのトラップ絶縁膜ONO中の窒化シリコン膜18b中に電子を注入する。
ホットエレクトロンは、主としてメモリゲート電極MG下にトラップ絶縁膜ONOを介して位置する部分のチャネル領域で発生し、トラップ絶縁膜ONO中の電荷蓄積部である窒化シリコン膜18bに注入される。注入されたホットエレクトロンは、トラップ絶縁膜ONO中の窒化シリコン膜18b中のトラップ準位に捕獲され、その結果、メモリトランジスタの閾値電圧(Vth)が上昇する。
消去方法は、バンド間トンネル(Band−To−Band Tunneling:BTBT)現象によるホットホール注入消去方式を用いることができる。つまり、BTBT現象により発生したホール、すなわち正孔を電荷蓄積部、すなわちトラップ絶縁膜ONO中の窒化シリコン膜18bに注入することにより消去を行う。このとき、電圧Vdを、例えば0V程度とし、電圧Vcgを、例えば0V程度とし、電圧Vmgを、例えば−6V程度とし、電圧Vsを、例えば6V程度とし、電圧Vbを、例えば0V程度とする。上記した各電圧を、消去を行うメモリセルの各部位に印加し、BTBT現象によりホールを発生させ電界加速することでメモリセルのゲート絶縁膜(ONO)中の窒化シリコン膜18b中にホールを注入し、それによってメモリトランジスタの閾値電圧を低下させる。
消去方法は、ファウラーノルドハイム(Fowler−Nordheim:FN)型トンネル現象を利用したホール注入による消去方式も用いることができる。つまり、FNトンネル現象によりホールを電荷蓄積部、すなわちトラップ絶縁膜ONO中の窒化シリコン膜18bに注入することにより消去を行う。このとき、電圧Vmgを、例えば12V程度とし、電圧Vbを、例えば0V程度とする。これにより、メモリゲート電極MG側からホールが、酸化シリコン膜を介してFNトンネル現象により電荷蓄積部、すなわち窒化シリコン膜18bに注入され、窒化シリコン膜18b中の電子を相殺することにより消去が行われる。あるいは、窒化シリコン膜18bに注入されたホールが窒化シリコン膜18b中のトラップ準位に捕獲されることにより消去が行われる。これによりメモリトランジスタの閾値電圧が低下し、消去状態となる。このような消去方法を用いた場合には、BTBT現象による消去方法を用いた場合と比較し、消費電流を低減することができる。
読出し時には、電圧Vdを、例えば電源電圧Vdd程度とし、電圧Vcgを、例えば電源電圧Vdd程度とし、電圧Vmgを、例えば0V程度とし、電圧Vsを、例えば0程度とし、電圧Vbを、例えば0V程度とする。上記した各電圧を、読出しを行うメモリセルの各部位に印加する。読出し時のメモリゲート電極MGに印加する電圧Vmgを、書き込み状態におけるメモリトランジスタの閾値電圧と消去状態におけるメモリトランジスタの閾値電圧との間の値にすることで、書き込み状態と消去状態とを判別することができる。
<メモリセルおよびMISFETの平面構成>
次に、前述したメモリセル(メモリアレイ)およびMISFETの平面構成について図3を参照しながら説明する。図3の左図に、メモリセル(メモリアレイ)の平面構成の一例を示し、図3の右図にMISFETの平面構成の一例を示す。
図3の左図に示すように、メモリセル領域1Aにおいて、p型ウエル(活性領域)PW1は、X方向に延在するライン状に複数設けられている。p型ウエルPW1間は、素子分離領域STI1である。また、複数のp型ウエルPW1が所定の間隔を置いて配置される領域の周囲は、素子分離領域STI1である。
メモリセルの制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGは、p型ウエルPW1を横切るように、Y方向(A−A断面部と交差する方向、紙面縦方向)に延在している。また、メモリゲート電極MG間に、ソース線(図示せず)が配置される。このソース線は、p型ウエルPW1の上方に、p型ウエルPW1を横切るように、Y方向に延在している。ソース領域(MS、n+型半導体領域22a)とソース線とは、プラグ(コンタクトプラグ、接続部)P1を介して接続される。
上記ソース線に対して対称的に、制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGが配置されている。p型ウエルPW1中のドレイン領域(MD、n+型半導体領域22b)とドレイン線(図示せず)とは、プラグ(コンタクトプラグ、接続部)P1、P2等を介して接続される。それぞれのp型ウエルPW1上において、X方向に並んで配置されるドレイン領域MD上のプラグP2を接続するように、配線(M2)がX方向に配置されている。
図6に示すように、メモリセル(メモリトランジスタ、制御トランジスタ)は、ソース線(Source1)とドレイン線(Drain1、Drain2、Drain3)との交点にアレイ状に配置される。
図3の左図に示すように、周辺回路領域2Aにおいて、p型ウエル(活性領域)PW2は、X方向に長辺を有する略矩形状である。また、周辺回路領域2Aには、p型ウエル(活性領域)PW2と並んで、X方向に長辺を有する略矩形状であるn型ウエル(活性領域)NW2が設けられている。p型ウエルPW2とn型ウエルNW2とは、Y方向に並んで配置される。p型ウエルPW2とn型ウエルNW2と間は、素子分離領域STI2である。p型ウエルPW2とn型ウエルNW2とのそれぞれの周囲は、素子分離領域STI2である。
ゲート電極GEは、p型ウエルPW2とn型ウエルNW2の上方に、Y方向に延在している。このゲート電極GEは、p型ウエルPW2上に設けられたnチャネル型のMISFETとn型ウエルNW2上に設けられたpチャネル型のMISFETの共通のゲート電極となる。ゲート電極GE間などには、プラグP1が設けられ、このプラグP1間を適宜接続するように、配線(M1、M2)などが設けられる。
<半導体装置のレイアウト構成例>
次に、半導体装置のレイアウト構成例について説明する。図5に示すように、本実施の形態の半導体装置は、メモリセル領域1A、低電圧MISFET領域1Cおよび高電圧MISFET領域1Bを備えている。メモリセル領域1Aには上記メモリセル(不揮発性メモリ)が形成されている。
ここで、本実施の形態においては、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面高さH1が、周辺回路領域2Aの素子分離領域STI2の表面高さH2より低い(図1参照)。
別の言い方をすれば、メモリセル領域1Aにおいては、素子分離領域STI1の表面高さH1を、半導体基板1の表面高さH2より後退させているのに対し、周辺回路領域2Aの素子分離領域においては、素子分離領域STI1の表面高さH2を、半導体基板1の表面高さH2より後退させず、同程度の高さとしている。
このように、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面を後退させて低くすることで、制御トランジスタとメモリトランジスタの両方の実効チャネル幅を大きくすることができる。例えば、図2の左図に示すように、制御ゲート電極CGの下方において、p型ウエルPW1の上部が凸形状となり、その側壁にもチャネルCHが形成されることとなるため、実効チャネル幅を大きくすることができる。メモリゲート電極MGの下方においても同様に、p型ウエルPW1の上部が凸形状となり、その側壁にもチャネルCHが形成されることとなるため、実効チャネル幅を大きくすることができる。
例えば、図7に示すように、素子分離領域STI1の表面を後退させない場合には、チャネル幅が、素子分離領域STI1間の幅(p型ウエルPW1の露出領域の幅)に制限される。図7は、比較例1の半導体装置の構成を示す断面図である。素子分離領域STI1の表面を後退させない場合の平面図は、図3に示すものと同様である。よって、図7の左図は、図3のA−A部に対応し、図7の右図は、図3のC−C部に対応する。上記実効チャネル幅の差は、図2の左図と、図7の右図との対比からも明らかである。
一方、周辺回路領域2Aにおいては、素子分離領域STI1の表面高さH2を、半導体基板1の表面高さH2より後退させず、同程度とすることで、MISFETの所望の特性を維持し、メモリセル領域1Aに形成されるメモリセルと周辺回路領域2Aに形成されるMISFETの製造プロセスの整合を図ることができる。具体的には、MISFETとして、ゲート絶縁膜GIにHigh−k膜を用い、ゲート電極GEに金属膜(メタルゲート)を用いる、いわゆるHigh−kメタル構造のMISFETを形成する場合に、ゲート電極GEを精度良く形成することができる。また、ゲート電極GEを簡易に形成することができる。
High−kメタル構造のMISFETを形成する場合には、予めダミーゲート電極(ダミーゲート電極部)DGEを形成しておき、このダミーゲート電極DGEを、金属膜と置換することにより、ゲート電極(メタルゲート)GEを形成する。このように、プロセスの終盤において、ゲート電極(メタルゲート)GEを形成するプロセスを“ゲートラストプロセス”という場合がある。
このようなゲートラストプロセスを行う場合には、周辺回路領域2Aの平坦性が重要となる。
例えば、図8および図9に示すように、メモリセル領域1Aのみならず、周辺回路領域2Aにおいても、素子分離領域(STI1、STI2)の表面を後退させた場合、周辺回路領域2Aにおいて積層される各層において、素子分離領域STI2の表面の段差に対応した凹凸が形成される。図8および図9は、比較例2の半導体装置の構成を示す断面図である。素子分離領域STI1、STI2の双方の表面を後退させた場合の平面図は、図3に示すものと同様である。よって、図8、図9の各断面図は、図3のA−A部〜D−D部に対応する。
このように、周辺回路領域2Aにおいて積層される各層において、素子分離領域STI2の表面の段差に対応した凹凸が形成された状態(図10参照)で、上記ゲートラストプロセスを行う場合について説明する。図10〜図13は、比較例2の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
図10に示す半導体装置においては、メモリセル領域1Aにおいて、下から順に、CGゲート絶縁膜GIm、制御ゲート電極CG用のポリシリコン膜10、キャップ絶縁膜CP1、層間絶縁膜IL1が積層されている。そして、CGゲート絶縁膜GIm、制御ゲート電極CG用のポリシリコン膜等の表面には、素子分離領域STI1の表面の段差に対応した凹凸が形成されている。また、周辺回路領域2Aにおいて、下から順に、ゲート絶縁膜GI、ダミーゲート電極DGE、キャップ絶縁膜CP2、層間絶縁膜IL1が積層されている。そして、ゲート絶縁膜GI、ダミーゲート電極DGE等の表面には、素子分離領域STI2の表面の段差に対応した凹凸が形成されている。
図11に示すように、ダミーゲート電極DGEの上層の膜をCMP法などにより研磨することにより除去し、ダミーゲート電極DGEの表面を露出させる。次いで、図12に示すように、露出したダミーゲート電極DGEをエッチングにより除去し、溝(開口部)Tを形成し、図13に示すように、溝Tの内部に金属膜を埋め込むことにより、ゲート電極(メタルゲート)GEを形成する。
しかしながら、図11に示すように、ダミーゲート電極DGEの表面やその上層の膜(ここでは、キャップ絶縁膜CP2)の表面に素子分離領域STI2の表面の段差に対応した凹凸が生じている場合、CMP法などにより除去されるべき膜(ここでは、キャップ絶縁膜CP2)が残存し、ダミーゲート電極DGEをすべて取り除くことができずに、ダミーゲート電極DGEが残存してしまう(図12の右図参照)。その結果、ダミーゲート電極DGEが、金属膜に置換されず、不良となってしまう(図13の右図参照)。このように、ダミーゲート電極DGE上の不所望な残膜により、メタルゲートの置換ミスが生じる。
このような不都合を回避するため、予め形成しておくダミーゲート電極DGEの膜厚を大きくしておき、研磨量を大きくすることで、素子分離領域STI2の表面の段差に対応した凹凸を取り除き、その後、ゲート電極(メタルゲート)GEを形成することも可能である。しかしながら、このような場合工程数が増加してしまう。
これに対し、本実施の形態においては、周辺回路領域2Aにおいては、素子分離領域STI1の表面高さH2を、半導体基板1の表面高さH2より後退させず、同程度としているので、上記置換ミスや工程数の増加などを回避することができる。
一方、メモリセル領域1Aにおいても、制御ゲート電極CG上に、キャップ絶縁膜CP1が残存する恐れがある(図11参照)。しかしながら、このキャップ絶縁膜CP1は、ダミーゲート電極DGEの上層の膜をCMP法などにより研磨する工程(第1研磨工程)と、溝Tの内部に金属膜を埋め込む際に行われる研磨工程(第2研磨工程)の2回の研磨工程を受ける。このように、メモリセル領域1Aにおけるキャップ絶縁膜CP1は、その後の工程により除去され、キャップ絶縁膜CP1が残存してしまう懸念は低くなる。そのため、前述したように、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面は、幾分か後退させられる余裕があるのである。この許容される後退量は、後述するように、例えば、10nm以上20nm以下である。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、制御トランジスタとメモリトランジスタの両方の実効チャネル幅を大きくすることで、メモリセルの特性を向上させることができる。また、上記置換ミスなどによる歩留りの低下や、MISFETの特性劣化を回避することができる。また、メモリセル領域1Aに形成されるメモリセルと周辺回路領域2Aに形成されるMISFETの製造プロセスの整合を図ることができる。より具体的には、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域2Aに形成されるそれぞれのデバイスの特性を維持または向上させつつ、製造プロセスの簡易化を図ることができる。
<素子分離領域の高さについて>
前述のメモリセル領域1Aにおいて、表面高さが相対的に低いH1である領域は、平面視においては、図4の左図の灰色(ドット)の部分である。また、周辺回路領域2Aにおいて、表面高さが相対的に高いH2である領域は、平面視においては、図4の右図の灰色の部分である。
別の言い方をすれば、図4の左図(メモリセル領域1A)において、表面高さが相対的に低いH1である灰色の部分は、表面高さがH2であるp型ウエルPW1(半導体基板1)より、低い。図4の右図(周辺回路領域2A)において、表面高さが相対的に高いH2である灰色の部分は、表面高さがH2であるp型ウエルPW2またはn型ウエルNW2(半導体基板1)と同程度の高さである。
また、上記メモリセル領域1Aや周辺回路領域2Aの表面高さH1、H2について、測定の基準となる箇所としては、次の箇所が挙げられる。
メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面高さH1は、例えば、p型ウエルPW1間の中心の高さとすることができる(例えば、図4のPI1)。また、メモリセル領域1Aのp型ウエルPW1(半導体基板1)の表面高さH2は、メモリゲート電極MG(トラップ絶縁膜ONO)下のp型ウエルPW1(半導体基板1)の表面高さとすることができる(図1参照)。
周辺回路領域2Aの素子分離領域STI2の表面高さH2は、例えば、p型ウエルPW2とn型ウエルNW2との間の中心の高さとすることができる(例えば、図4のPI2)。また、周辺回路領域2Aのp型ウエルPW2またはn型ウエルNW2(半導体基板1)の表面高さH2は、ゲート電極GE下のp型ウエルPW2またはn型ウエルNW2(半導体基板1)の表面高さとすることができる(図1参照)。
また、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面高さH1と、周辺回路領域2Aの素子分離領域STI2の表面高さH2との差は、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の膜厚T1と、周辺回路領域2Aの素子分離領域STI2の膜厚T2との差と対応させることができる。膜厚T2>膜厚T1を見ることで、高さH2>高さH1を確認することができる(図1参照)。膜厚T1は、p型ウエルPW1間の中心の素子分離領域STI1の厚さとすることができる。膜厚T2は、p型ウエルPW2とn型ウエルNW2との間の中心の素子分離領域STI2の厚さとすることができる。
上記高さ(H1、H2)および膜厚(T1、T2)については、異なる2箇所以上の値の平均として算出し、比較してもよい。
上記高さH1と高さH2との差は、10nm以上20nm以下である。言い換えれば、上記膜厚T1と膜厚T2との差は、10nm以上20nm以下である。また、図4の右図(周辺回路領域2A)において、表面高さが相対的に高いH2である灰色の部分は、表面高さがH2であるp型ウエルPW2またはn型ウエルNW2(半導体基板1)と同程度の高さであるとしたが、これらの高さに、若干の高低差があってもよい。この高低差は、10nm未満である。
以上をまとめると、メモリセル領域1Aにおいて、素子分離領域STI1の表面を後退させH1とするということは、次のように言える。
a)メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面高さ(H1)が、周辺回路領域2Aの素子分離領域STI2の表面高さ(H2)より低いと言える。
b)メモリセル領域1Aにおいて、素子分離領域STI1の表面高さ(H1)が、p型ウエルPW1(半導体基板1)の表面高さ(H2)より低いと言える。
c)メモリセル領域1Aにおける、素子分離領域STI1の表面高さ(H1)と、p型ウエルPW1(半導体基板1)の表面高さ(H2)との第1高低差が、周辺回路領域2Aにおける、素子分離領域STI2の表面高さ(H2)と、p型ウエルPW2またはn型ウエルNW2(半導体基板1)の表面高さ(H2)との第2高低差より、大きいと言える。第1高低差は、10nm以上20nm以下である。第2高低差は、10nm未満である。
d)メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の膜厚(T1)が、周辺回路領域2Aの素子分離領域STI2の膜厚(T2)より小さいと言える。
[製法説明]
次に、図14〜図59を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の製造方法を説明する。図14〜図59は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。
まず、図14、図15に示すように、半導体基板1として、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンからなる半導体基板1を準備する。次いで、図示しないハードマスク(例えば、酸化シリコン膜とその上の窒化シリコン膜よりなる積層膜)を形成し、ハードマスクおよび半導体基板1をエッチングすることにより、素子分離溝を形成する。次いで、素子分離溝の内部を含むハードマスク上に、CVD法などを用いて酸化シリコン膜を堆積し、素子分離溝の外部の酸化シリコン膜を、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)法などを用いて除去する。このようにして、素子分離溝の内部に酸化シリコン膜などの絶縁膜を埋め込み、素子分離領域STI1、STI2を形成する。このような素子分離法は、STI(Shallow Trench Isolation)法と呼ばれる。
メモリセル領域1Aにおいて、素子分離領域STI1は、活性領域を区画する。この活性領域は、一定の幅(Y方向の長さ)を有するライン状(X方向に長辺を有する矩形状)である。複数のライン状の活性領域が、Y方向に一定の間隔(ピッチ)を置いて配置されている(図3のPW1参照)。周辺回路領域2Aにおいて、素子分離領域STI2は、活性領域を区画する。この活性領域は、X方向に長辺を有する略矩形状である(図3のPW2参照)。周辺回路領域2Aにおいて、n型ウエルNW2用の活性領域を設けてもよい(図3のNW2参照)。
次に、図16、図17に示すように、半導体基板1の表面に下地酸化膜OXを形成する。下地酸化膜OXは、例えば、熱酸化法により形成することができる。
次に、周辺回路領域2Aに、p型ウエル(活性領域)PW2を形成する。例えば、メモリセル領域1Aをフォトレジスト膜(マスク膜)PR1で覆い、ホウ素(B)などのp型の不純物を、半導体基板1に、イオン注入法などで導入する。p型ウエルPW2は、半導体基板1の表面から所定の深さにわたって形成される。次に、周辺回路領域2Aに形成されるMISFETの閾値電圧を調整するために、必要に応じてp型ウエルPW2の表面部に対して、チャネルドープイオン注入を行う。次に、メモリセル領域1Aのフォトレジスト膜PR1を除去する。
次に、図18、図19に示すように、メモリセル領域1Aに、p型ウエル(活性領域)PW1を形成する。例えば、周辺回路領域2Aをフォトレジスト膜PR2で覆い、ホウ素(B)などのp型の不純物を、半導体基板1に、イオン注入法などで導入する(ウエルインプラ工程)。p型ウエルPW1は、半導体基板1の表面から所定の深さにわたって形成される。次に、メモリセル領域1Aに形成される制御トランジスタの閾値電圧を調整するために、必要に応じてp型ウエルの表面部に対して、チャネルドープイオン注入を行う。
次に、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面を、後退させる。例えば、フォトレジスト膜PR2をマスクとして、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面を、ウエットエッチングにより、一定量後退させる。エッチング液としては、例えば、フッ酸(HF)水溶液を用いることができる。後退量は、例えば、10nm以上20nm以下である。これにより、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面高さH1が、周辺回路領域2Aの素子分離領域STI2の表面高さH2より低くなる。別の言い方をすれば、メモリセル領域1Aにおいて、素子分離領域STI1の表面高さH1が、半導体基板1の表面高さH2より後退する。次に、周辺回路領域2Aのフォトレジスト膜PR2を除去する。
このように、メモリセル領域1Aのp型ウエルPW1を形成するための、フォトレジスト膜PR2を利用して、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面をエッチングする。これにより、マスク(露光原版)を増加させることなく、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面を後退させることができる。なお、フォトレジスト膜PR2を利用して、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面をエッチングした後、メモリセル領域1Aにp型ウエルPW1を形成してもよい。別の言い方をすれば、ウエルインプラ工程の前または後において、素子分離領域STI1の表面をエッチングしてもよい。メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面を、後退させる工程は、素子分離領域STI1、STI2の形成後、少なくとも制御ゲート電極CG用の導電膜の堆積前に行う必要がある。
次に、図20、図21に示すように、半導体基板1(p型ウエルPW1、PW2)の表面に、CGゲート絶縁膜GIm、制御ゲート電極CG用の導電膜、およびキャップ絶縁膜CP1を順次形成する。
CGゲート絶縁膜GImの膜厚は、例えば2〜3nm程度である。CGゲート絶縁膜GImとしては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜もしくは酸窒化シリコン膜、またはHigh−k膜(高誘電率膜)を用いることができる。また、CGゲート絶縁膜GImは、熱酸化法、スパッタリング法、原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法または化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法などを用いて形成することができる。
次に、CGゲート絶縁膜GIm上に制御ゲート電極CG用の導電膜(例えば、ポリシリコン膜10)を形成する。ポリシリコン膜10の膜厚は、例えば50〜100nm程度である。導電膜としては、シリコンを含む導電膜であり、例えばリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物を導入して低抵抗率とした膜を用いることが好ましい。このような導電膜は、CVD法などを用いて形成することができる。不純物は、導電膜の成膜時または成膜後に導入することができる。導電膜の成膜時に不純物を導入する場合には、導電膜の成膜用のガスにドーピングガスを含ませる。一方、導電膜の成膜後に不純物を導入する場合には、不純物をイオン注入法などで導電膜中に導入する。
次に、制御ゲート電極CG用の導電膜(例えば、ポリシリコン膜10)上にキャップ絶縁膜CP1を形成する。キャップ絶縁膜CP1の膜厚は、例えば20〜100nm程度である。キャップ絶縁膜CP1としては、例えば窒化シリコン膜からなる絶縁膜を用いることができる。また、キャップ絶縁膜CP1は、例えばCVD法などを用いて形成することができる。
次に、CGゲート絶縁膜GIm、制御ゲート電極CG用のポリシリコン膜10、およびキャップ絶縁膜CP1の積層体を、所望の形状に加工する。上記積層体を、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、パターニングする。例えば、周辺回路領域2Aおよび制御ゲート電極CGの形成領域に、フォトレジスト膜(図示せず)を形成し、このフォトレジスト膜をマスクとして、上記積層体をエッチングする。これにより、メモリセル領域1Aに、制御ゲート電極CGが形成される。
次に、メモリトランジスタの閾値電圧を調整するために、メモリセル領域1Aのp型ウエルPW1に対して、必要に応じて、チャネルドープイオン注入を行う。
次に、図22、図23に示すように、メモリトランジスタ用のゲート絶縁膜であるトラップ絶縁膜ONOを形成する。トラップ絶縁膜ONOは、内部に電荷蓄積部を有する絶縁膜であり、下から順に形成された酸化シリコン膜18a、窒化シリコン膜18bおよび酸化シリコン膜18cの積層膜からなる。
酸化シリコン膜18aの厚さを、例えば2〜5nm程度とすることができ、窒化シリコン膜18bの厚さを、例えば5〜15nm程度とすることができ、酸化シリコン膜18cの厚さを、例えば5〜15nm程度とすることができる。なお、酸化シリコン膜18a、18cに代え、酸窒化シリコン膜を用いてもよい。
酸化シリコン膜18aは、熱酸化法またはISSG酸化法などにより形成することができる。処理温度は、例えば900〜1000℃程度である。また、酸化シリコン膜18aの形成後に、高温で窒化処理を実施してもよい。処理温度は、例えば1000〜1050℃程度である。
窒化シリコン膜18bは、CVD法などにより形成することができる。また、酸化シリコン膜18cは、CVD法などにより形成することができる。
次に、トラップ絶縁膜ONO上にメモリゲート電極MG用の導電膜(例えば、ポリシリコン膜)を形成する。ポリシリコン膜の膜厚は、例えば30〜100nm程度である。導電膜としては、シリコンを含む導電膜であり、例えばリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物を導入して低抵抗率とした膜を用いることが好ましい。このような導電膜は、CVD法などを用いて形成することができる。不純物は、導電膜の成膜時または成膜後に導入することができる。導電膜の成膜時に不純物を導入する場合には、導電膜の成膜用のガスにドーピングガスを含ませる。一方、導電膜の成膜後に不純物を導入する場合には、不純物をイオン注入法などで導電膜中に導入する。
次に、異方性エッチングによりゲート電極MG用の導電膜をエッチバックする。導電膜の膜厚の分だけ導電膜をエッチバックすることにより、導電膜を制御ゲート電極CGの両側の側壁上に、トラップ絶縁膜ONOを介してサイドウォールスペーサ状に残存させる。この際、周辺回路領域2Aの導電膜は除去される。次に、制御ゲート電極CGの両側のサイドウォールスペーサ状の導電膜のうちの一方の側を残しつつ、他方の側をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、除去する。残存するサイドウォール状の導電膜がメモリゲート電極MGとなる。次に、メモリゲート電極MGをマスクとしてトラップ絶縁膜ONOをウエットエッチングなどにより除去する。この際、周辺回路領域2Aに残存するトラップ絶縁膜ONOも除去される。
次に、図24、図25に示すように、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域2Aに保護膜PRO1を形成する。保護膜PRO1は、例えば酸化シリコン膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。保護膜PRO1の膜厚は、制御ゲート電極CGとキャップ絶縁膜CP1の膜厚の和より大きい膜厚とする。よって、保護膜PRO1の上面は、キャップ絶縁膜CP1の上面よりも、高くなる。
次に、図26、図27に示すように、保護膜PRO1の上部を除去する。例えば、保護膜PRO1の上部を、キャップ絶縁膜CP1が露出するまで、CMP法などを用いて研磨する。これにより、キャップ絶縁膜CP1および保護膜PRO1の表面が平坦化される。
次に、図28、図29に示すように、メモリセル領域1Aをフォトレジスト膜PR3で覆い、周辺回路領域2Aに残存する制御ゲート電極CG用の導電膜(例えば、ポリシリコン膜10)とキャップ絶縁膜CP1とCGゲート絶縁膜GImを除去する。次に、メモリセル領域1Aのフォトレジスト膜PR3を除去する。
次に、図30、図31に示すように、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域2Aに、ゲート絶縁膜GI、金属膜BM、ゲート電極GE置換用のダミーゲート電極DGE、およびキャップ絶縁膜CP2を順次形成する。
まず、ゲート絶縁膜GIを構成する下層の絶縁膜GIaとして、酸化シリコン膜または酸窒化シリコン膜などからなる絶縁膜を、例えば1nm程度の膜厚で、熱酸化法などにより形成する。この絶縁膜GIaは、半導体基板1と後述する絶縁膜GIbとの間に形成されるため、界面層と見なすことができる。絶縁膜GIaを、CVD法により形成してもよい。次に、下層の絶縁膜GIa上に、上層の絶縁膜GIbとして、高誘電率膜(High−k膜)を形成する。絶縁膜GIbの比誘電率は、窒化シリコンの比誘電率よりも高い。このような膜としては、酸化ハフニウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化アルミニウム膜、酸化タンタル膜または酸化ランタン膜などの金属酸化膜を用いることができる。絶縁膜GIbの厚さは、例えば1〜3nm程度である。また、絶縁膜GIbは、スパッタリング法、ALD法またはCVD法などを用いて形成することができる。
次に、ゲート絶縁膜GI(GIa、GIb)上に、金属膜BMを形成する。金属膜BMの厚さは、例えば2〜3nm程度である。金属膜BMとしては、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)もしくは窒化タングステン(WN)などの金属窒化物、炭化チタン(TiC)、炭化タンタル(TaC)もしくは炭化タングステン(WC)などの金属炭化物、窒化炭化タンタル(TaCN)、タングステン(W)などを用いることができる。また、電気伝導性を高める観点から、金属膜BMとして、窒化チタン膜を用いることが好ましい。金属膜BMは、例えばスパッタリング法などのPVD法で形成することができる。また、金属膜BMの材料によっては、CVD法により形成することができる。
次に、金属膜BM上に、ゲート電極GE置換用のダミーゲート電極(敷直し膜)DGEを形成する。ダミーゲート電極DGEの厚さは、例えば50〜100nm程度である。ダミーゲート電極DGEとして、導電膜(例えば、ポリシリコン膜)を形成する。このような導電膜は、CVD法などを用いて形成することができる。また、成膜時は導電膜をアモルファスシリコン膜として成膜してから、その後の熱処理でアモルファスシリコン膜をポリシリコン膜とすることもできる。
次に、ダミーゲート電極(導電膜)DGE上に、キャップ絶縁膜(ハードマスク)CP2を形成する。キャップ絶縁膜CP2の厚さは、例えば20〜50nm程度である。また、キャップ絶縁膜CP2は、例えば窒化シリコン膜からなり、CVD法などを用いて形成することができる。
次に、図32、図33に示すように、周辺回路領域2Aをフォトレジスト膜PR4で覆い、メモリセル領域1Aのゲート絶縁膜GI、金属膜BM、ゲート電極GE置換用のダミーゲート電極DGE、およびキャップ絶縁膜CP2を除去する。次に、メモリセル領域1Aのフォトレジスト膜PR4を除去する。
次に、図34、図35に示すように、周辺回路領域2Aのゲート電極GEの形成領域およびメモリセル領域1Aにフォトレジスト膜PR5を形成し、このフォトレジスト膜PR5をマスクとして、ダミーゲート電極DGE等をエッチングすることにより、周辺回路領域2Aのゲート電極GEの形成領域にダミーゲート電極DGEを形成する。ダミーゲート電極DGEの上には、キャップ絶縁膜CP2が残存し、ダミーゲート電極DGEの下には金属膜BMとゲート絶縁膜GIとが形成されている。次に、フォトレジスト膜PR5を除去する。
次に、図36、図37に示すように、周辺回路領域2Aをフォトレジスト膜PR6で覆い、メモリセル領域1Aの保護膜PRO1をエッチングにより除去する。エッチングとしては、ウエットエッチングを行う。これにより、メモリセル領域1Aの半導体基板1(p型ウエルPW1)の表面および素子分離領域STI1の表面が露出する。次に、フォトレジスト膜PR6を除去する。これにより、周辺回路領域2Aの半導体基板1(p型ウエルPW2)の表面および素子分離領域STI2の表面が露出する(図38、図39)。
次に、図38、図39に示すように、n−型半導体領域21a、21b、21cを形成する。ここでは、例えばヒ素(As)またはリン(P)などのn型の不純物を、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ダミーゲート電極DGEをマスクとして用いて、p型ウエルPW1、PW2中に導入する。不純物は、イオン注入法などを用いて導入する。これにより、n−型半導体領域21a、21b、21cが形成される。このイオン注入工程において、n−型半導体領域21a、21b、21cの領域ごとに、イオ注入条件を変えてもよい。なお、図示は省略するが、短チャネル効果を防止または抑制するため、メモリセル領域1Aと周辺回路領域2Aでn−型半導体領域21a、21b、21cを取り囲むように、ポケット領域またはハロー領域を形成してもよい。
また、図示していないが、上記イオン注入工程の前に、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGの合成体、ダミーゲート電極DGEのそれぞれの両側に、オフセットスペーサを形成してもよい。例えば、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ダミーゲート電極DGE上を含む半導体基板1上に、窒化シリコン膜などからなる絶縁膜を形成する。絶縁膜の厚さは、例えば5〜10nm程度である。また、絶縁膜は、CVD法などにより形成することができる。この絶縁膜を異方性エッチングによりエッチバックする。これにより、メモリセル領域1Aでは、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGの合成体の両側の側壁に、オフセットスペーサを形成できる。また、周辺回路領域2Aではダミーゲート電極DGEの両側の側壁に、オフセットスペーサを形成できる。
次に、図40、図41に示すように、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGの合成体の両側の側壁、およびダミーゲート電極DGEの両側の側壁に、サイドウォールスペーサSWを形成する。例えば、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ダミーゲート電極DGE上を含む半導体基板1上に、窒化シリコン膜などからなる絶縁膜を形成する。この絶縁膜を異方性エッチングによりエッチバックする。これにより、メモリセル領域1Aでは、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGの合成体の両側の側壁に、サイドウォールスペーサSWを形成できる。また、周辺回路領域2Aではダミーゲート電極DGEの両側の側壁に、サイドウォールスペーサSWを形成できる。
次に、n+型半導体領域22a、22b、22cを形成する。ここでは、例えばヒ素(As)またはリン(P)などのn型の不純物を、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ダミーゲート電極DGE、サイドウォールスペーサSWをマスクとして用いて、p型ウエルPW1、PW2中に導入する。不純物は、イオン注入法などを用いて導入する。これにより、n+型半導体領域22a、22b、22cが形成される。このイオン注入工程において、n+型半導体領域22a、22b、22cの領域ごとに、イオ注入条件を変えてもよい。次に、n−型半導体領域21a、21b、21cおよびn+型半導体領域22a、22b、22c中の不純物を活性化するため、熱処理(活性化アニール)を行う。
次に、図42、図43に示すように、金属シリサイド層SILを形成する。メモリゲート電極MG上を含む半導体基板1上に、金属膜(図示せず)を形成する。金属膜としては、例えばコバルト(Co)膜、ニッケル(Ni)膜、または、ニッケル白金合金膜などを用いることができる。また、金属膜は、スパッタリング法などを用いて形成することができる。次に、熱処理を施すことによって、金属膜とn+型半導体領域との接触部、および金属膜とメモリゲート電極MGの接触部において、シリサイド化反応を起こす。これにより、n+型半導体領域22a、22b、22cの上部に金属シリサイド層SILが形成される。また、メモリゲート電極MGの上部に金属シリサイド層SILが形成される。金属シリサイド層SILは、コバルトシリサイド層、ニッケルシリサイド層、白金添加ニッケルシリサイド層などとすることができる。次に、未反応の金属膜を除去する。このようないわゆるサリサイドプロセスを行うことによって、n+型半導体領域22a、22b、22c上に、金属シリサイド層SILを形成することができる。また、メモリゲート電極MG上に、金属シリサイド層SILを形成することができる。
次に、図44、図45に示すように、層間絶縁膜IL1を形成する。層間絶縁膜IL1は、例えば、薄い窒化シリコン膜IL1aと、厚い酸化シリコン膜IL1bとの積層膜よりなる。薄い窒化シリコン膜IL1aは、エッチングストッパとしての機能を有する。例えば、半導体基板1上に、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ダミーゲート電極DGE、サイドウォールスペーサSWを埋め込む程度の膜厚で、上記積層膜を形成する。層間絶縁膜IL1(窒化シリコン膜IL1a、酸化シリコン膜IL1b)は、CVD法などを用いて形成することができる。
次に、図46、図47に示すように、層間絶縁膜IL1の上部を除去する。例えば、層間絶縁膜IL1の上部を、制御ゲート電極CGおよびダミーゲート電極DGEが露出するまで、CMP法などを用いて研磨する。これにより、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域2Aの高さが、制御ゲート電極CGおよびダミーゲート電極DGEの高さとなるように、平坦化される。なお、図46に示す例では、メモリゲート電極MGの表面に形成された金属シリサイド層SILは除去される。
次に、図48、図49に示すように、メモリセル領域1Aの制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの表面を覆う保護膜PRO2を形成する。例えば、半導体基板1上に、酸化シリコン膜などからなる絶縁膜を形成し、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、パターニングする。これにより、メモリセル領域1Aの制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの表面は保護膜PRO2で覆われ、周辺回路領域2Aのダミーゲート電極DGEの表面は露出する。
次に、図50、図51に示すように、露出したダミーゲート電極DGEを、エッチングにより除去する。これにより、ダミーゲート電極DGEが除去された部分に、溝Tが形成される。溝Tの底面には、金属膜BMが露出し、溝Tの側面には、サイドウォールスペーサSWが露出する。このように、金属膜BMは、エッチングストッパとして機能する。
次に、図52、図53に示すように、溝Tの内部に導電膜を埋め込むことによりゲート電極GEを形成する。導電膜としては、例えば多結晶シリコン膜などのシリコン膜以外の金属膜を用いることができ、好適には、例えばアルミニウム(Al)膜、窒化タンタル(TaN)膜、窒化チタン(TiN)膜などからなる金属膜を用いることができる。例えば、半導体基板1上に、導電膜をスパッタリング法などにより形成した後、導電膜の上部をCMP法などを用いて研磨することにより、溝Tの内部に導電膜を埋め込む。これにより、ゲート電極GEを形成することができる。なお、金属膜BMと導電膜との間に、MISFETのゲート電極の仕事関数を調整するための金属膜を形成してもよい。また、金属膜BMと導電膜との積層体をゲート電極GEとしてとらえてもよい。
上記導電膜の研磨除去の際、メモリセル領域1Aの保護膜PRO2やその下層に残存し得るキャップ絶縁膜CP1が除去される。このように、前述したダミーゲート電極DGEの上層の膜をCMP法などにより研磨する工程(第1研磨工程)において、制御ゲート電極CG上にキャップ絶縁膜CP1が残存しても(図47参照)、上記溝Tの内部に導電膜を埋め込む際に行われる研磨工程(第2研磨工程)により除去される。特に、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面の後退量が、10nm以上20nm以下の範囲であれば、制御ゲート電極CG上に残存したキャップ絶縁膜CP1は、上記溝Tの内部に導電膜を埋め込む際に行われる研磨工程(第2研磨工程)により除去される。
次に、図54、図55に示すように、周辺回路領域2Aのゲート電極GEの表面を覆う保護膜PRO3を形成し、メモリセル領域1Aの制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの上部に金属シリサイド層SILを形成する。まず、制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MG上を含む半導体基板1上に、金属膜(図示せず)を形成する。金属膜としては、例えばコバルト(Co)膜、ニッケル(Ni)膜、または、ニッケル白金合金膜などを用いることができる。また、金属膜は、スパッタリング法などを用いて形成することができる。次に、熱処理を施すことによって、制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGと金属膜との接触部において、シリサイド化反応を起こす。これにより、制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの上部に金属シリサイド層SILが形成される。金属シリサイド層SILは、コバルトシリサイド層、ニッケルシリサイド層、白金添加ニッケルシリサイド層などとすることができる。次に、未反応の金属膜を除去する。この金属シリサイド層SILの形成工程において、前述したように、制御ゲート電極CG上の残存膜(例えば、キャップ絶縁膜CP1)が除去されているため、制御ゲート電極CGの上部に金属シリサイド層SILを精度良く形成することができる。
次に、図56、図57に示すように、薄い窒化シリコン膜IL1aと、厚い酸化シリコン膜IL1bとの積層膜上に、絶縁膜(例えば、酸化シリコン膜IL1cなど)を形成する。例えば、半導体基板1上に、酸化シリコン膜IL1cをCVD法などを用いて形成する。ここでは、薄い窒化シリコン膜IL1aと、厚い酸化シリコン膜IL1bと、その上の酸化シリコン膜IL1cの積層膜を層間絶縁膜IL1とする。上記絶縁膜は、例えば、酸化シリコン膜IL1cの単層膜であってもよく、また、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜との積層膜であってもよい。
次に、プラグP1を形成する。層間絶縁膜IL1を、ドライエッチングすることにより、コンタクトホールC1を形成する。次に、コンタクトホールC1の内部を含む層間絶縁膜IL1上に、チタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、またはそれらの積層膜などからなるバリア導体膜を形成し、さらに、その上にタングステン(W)膜などからなる主導体膜を、コンタクトホールC1を埋め込むように形成する。次に、層間絶縁膜IL1上の不要な主導体膜およびバリア導体膜をCMP法またはエッチバック法などによって除去する。これにより、プラグP1を形成することができる。プラグP1は、n+型半導体領域22a、22b、22c上の他、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、およびMISFETのゲート電極GE上に形成される。
次に、図58、図59に示すように、層間絶縁膜IL1上に、第1層目の配線である配線M1を形成する。配線M1は、例えば、層間絶縁膜IL1上に、タングステン(W)膜またはアルミニウム(Al)膜を堆積し、パターニングすることにより形成することができる。
また、配線M1をダマシン技術を用いて形成してもよい。まず、プラグP1が埋め込まれた層間絶縁膜IL1上に、絶縁膜を形成する。絶縁膜は、複数の絶縁膜の積層膜で形成することもできる。次に、絶縁膜をエッチングすることにより、所望の領域に配線溝を形成する。次に、配線溝内を含む絶縁膜上に、例えば窒化チタン(TiN)膜、タンタル(Ta)膜または窒化タンタル(TaN)膜などからなるバリア導体膜を形成する。次に、CVD法またはスパッタリング法などによりバリア導体膜上に銅(Cu)のシード層を形成し、さらに電解めっき法などを用いてシード層上に銅(Cu)めっき膜を形成して、Cuめっき膜により配線溝の内部を埋め込む。次に、配線溝以外の領域の主導体膜とバリア導体膜をCMP法により除去することにより、配線溝に埋め込まれたCuを主導電材料とする第1層目の配線M1を形成する。
この後、さらに上層の配線を形成するが、ここではその説明を省略する。2層目以降の配線は、パターニング法やデュアルダマシン法などにより形成することができる。
以上のようにして、本実施の形態1の半導体装置が製造される。
(実施の形態2)
上記実施の形態1においては、メモリセル領域1Aに制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGを形成した後、制御ゲート電極CGやメモリゲート電極MGを構成する導電膜とは、異なる導電膜を形成し、パターニングすることにより、周辺回路領域2Aのダミーゲート電極DGEを形成した。
本実施の形態においては、制御ゲート電極CGを構成する導電膜を利用して、周辺回路領域2Aのダミーゲート電極DGEを形成する。
[構造説明]
本実施の形態の半導体装置の構成を、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す図60〜図79の内の最終工程図である図78および図79を参照しながら説明する。
図78、図79に示すように、メモリセル領域1Aには、不揮発性メモリとしてのメモリセルが形成され、周辺回路領域2Aには、MISFETが形成されている。図示するように、溝T内のゲート絶縁膜GIとゲート電極GEの形状以外は、実施の形態1の場合と同様であるため、実施の形態1の場合と同様の構成については、その説明を省略する。本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
本実施の形態においては、溝T内に、ゲート絶縁膜GIとその上の導電膜よりなるゲート電極GEが埋め込まれている。
[製法説明]
次に、図60〜図79を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の製造方法を説明するとともに、本実施の形態の半導体装置の構成を明確にする。図60〜図79は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。
図60、図61に示すように、メモリセル領域1Aに、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGを形成する。この際、周辺回路領域2Aには、CGゲート絶縁膜GIm、制御ゲート電極CG用のポリシリコン膜10、およびキャップ絶縁膜CP1が形成されている。メモリセル領域1Aの制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGは、実施の形態1の場合と同様に形成することができる(図14〜図23参照)。
次に、図62、図63に示すように、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域2Aに保護膜PRO1を形成する。保護膜PRO1は、例えば酸化シリコン膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。保護膜PRO1の膜厚は、制御ゲート電極CGとキャップ絶縁膜CP1の膜厚の和より大きい膜厚とする。次に、保護膜PRO1の上部を、キャップ絶縁膜CP1が露出するまで、CMP法などを用いて研磨する。これにより、キャップ絶縁膜CP1および保護膜PRO1の表面が平坦化される。
次に、図64、図65に示すように、周辺回路領域2Aのゲート電極GEの形成領域およびメモリセル領域1Aにフォトレジスト膜PR10を形成し、このフォトレジスト膜PR10をマスクとして、周辺回路領域2Aに残存する制御ゲート電極CG用の導電膜(例えば、ポリシリコン膜10)とキャップ絶縁膜CP1とCGゲート絶縁膜GImをエッチングする。これにより、周辺回路領域2Aのゲート電極GEの形成領域に、制御ゲート電極CG用の導電膜(例えば、ポリシリコン膜10)と同層の膜よりなるダミーゲート電極DGEを形成する。ダミーゲート電極DGEの上には、キャップ絶縁膜CP1が残存し、ダミーゲート電極DGEの下にはCGゲート絶縁膜GImと同層の膜が残存している。
次に、図66、図67に示すように、n−型半導体領域21a、21b、21cを形成する。ここでは、実施の形態1の場合と同様に、例えばヒ素(As)またはリン(P)などのn型の不純物を、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ダミーゲート電極DGEをマスクとして用いて、p型ウエルPW1、PW2中に導入する。
次に、図68、図69に示すように、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGの合成体の両側の側壁、およびダミーゲート電極DGEの両側の側壁に、サイドウォールスペーサSWを形成する。例えば、実施の形態1の場合と同様に、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ダミーゲート電極DGE上を含む半導体基板1上に、窒化シリコン膜などからなる絶縁膜を形成し、この絶縁膜を異方性エッチングによりエッチバックする。
次に、n+型半導体領域22a、22b、22cを形成する。ここでは、実施の形態1の場合と同様に、例えばヒ素(As)またはリン(P)などのn型の不純物を、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ダミーゲート電極DGE、サイドウォールスペーサSWをマスクとして用いて、p型ウエルPW1、PW2中に導入する。
次に、図70、図71に示すように、例えば、実施の形態1の場合と同様にして、金属シリサイド層SILを形成する。
次に、図72、図73に示すように、層間絶縁膜IL1を形成する。実施の形態1の場合と同様にして、薄い窒化シリコン膜IL1aと、厚い酸化シリコン膜IL1bとの積層膜よりなる層間絶縁膜IL1を形成する。
次に、図74、図75に示すように、層間絶縁膜IL1の上部を除去する。例えば、層間絶縁膜IL1の上部を、制御ゲート電極CGおよびダミーゲート電極DGEが露出するまで、CMP法などを用いて研磨する。これにより、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域2Aの高さが、制御ゲート電極CGおよびダミーゲート電極DGEの高さとなるように、平坦化される。なお、図74に示す例では、メモリゲート電極MGの表面に形成された金属シリサイド層SILは除去される。
次に、図76、図77に示すように、メモリセル領域1Aの制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの表面を覆う保護膜PRO2を形成する。例えば、半導体基板1上に、酸化シリコン膜などからなる絶縁膜を形成し、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、パターニングする。これにより、メモリセル領域1Aの制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの表面は保護膜PRO2で覆われ、周辺回路領域2Aのダミーゲート電極DGEの表面は露出する。
次に、露出したダミーゲート電極DGEおよびその下層のゲート絶縁膜GImを、エッチングにより除去する。これにより、ダミーゲート電極DGEが除去された部分に、溝Tが形成される。溝Tの底面には、p型ウエルPW2が露出し、溝Tの側面には、サイドウォールスペーサSWが露出する。
次に、図78、図79に示すように、溝Tの内部を含む層間絶縁膜IL1上に、酸化シリコン膜または酸窒化シリコン膜などからなる絶縁膜GIaを、例えば1nm程度の膜厚で、熱酸化法などにより形成する。この絶縁膜GIaは、半導体基板1と後述する絶縁膜GIbとの間に形成されるため、界面層と見なすことができる。なお、絶縁膜GIaをCVD法で形成してもよい。次に、下層の絶縁膜GIa上に、上層の絶縁膜GIbとして、高誘電率膜(High−k膜)を形成する。絶縁膜GIbの比誘電率は、窒化シリコンの比誘電率よりも高い。このような膜としては、酸化ハフニウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化アルミニウム膜、酸化タンタル膜または酸化ランタン膜などの金属酸化膜を用いることができる。絶縁膜GIbの厚さは、例えば1〜3nm程度である。また、絶縁膜GIbは、スパッタリング法、ALD法またはCVD法などを用いて形成することができる。このようにして、ゲート絶縁膜GIを構成する上層の絶縁膜GIbと下層の絶縁膜GIaを形成する。
次に、ゲート絶縁膜GI(GIa、GIb)上に、ゲート電極GEを構成する導電膜を形成する。導電膜としては、例えば多結晶シリコン膜などのシリコン膜以外の金属膜を用いることができ、好適には、例えばアルミニウム(Al)膜、窒化タンタル(TaN)膜、窒化チタン(TiN)膜などからなる金属膜を用いることができる。例えば、ゲート絶縁膜GI上に、導電膜をスパッタリング法などにより形成した後、溝Tの外部のゲート絶縁膜GIおよび導電膜をCMP法などにより除去する。これにより、溝T内に、ゲート絶縁膜GIとその上の導電膜よりなるゲート電極GEを埋め込むことができる。なお、ゲート絶縁膜GIは、溝Tの底面と側面を覆うように形成される。また、別の言い方をすれば、ゲート絶縁膜GIは、ゲート電極GEの底面と溝Tの底面との間のみならず、ゲート電極GEの側面と溝Tの側面との間に、形成される。また、導電膜とゲート絶縁膜GIとの間に、MISFETのゲート電極の仕事関数を調整するための金属膜を形成してもよい。また、この金属膜は、ゲート電極GEの一部となる。
上記導電膜の研磨除去の際、メモリセル領域1Aの保護膜PRO2やその下層に残存し得るキャップ絶縁膜CP1が除去される。このように、前述したダミーゲート電極DGEの上層の膜をCMP法などにより研磨する工程(第1研磨工程)において、制御ゲート電極CG上にキャップ絶縁膜CP1が残存しても(図77参照)、上記溝Tの内部に導電膜を埋め込む際に行われる研磨工程(第2研磨工程)により除去される。特に、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1の表面の後退量が、10nm以上20nm以下の範囲であれば、制御ゲート電極CG上に残存したキャップ絶縁膜CP1は、上記溝Tの内部に導電膜を埋め込む際に行われる研磨工程(第2研磨工程)により除去される。
この後、実施の形態1の場合と同様にして、メモリセル領域1Aの制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの上部に金属シリサイド層SILを形成する。さらに、薄い窒化シリコン膜IL1aと、厚い酸化シリコン膜IL1bと、その上の酸化シリコン膜IL1cの積層膜よりなる層間絶縁膜IL1を形成した後、その中にプラグP1を形成する。そして、層間絶縁膜IL1上に、第1層目の配線である配線M1を形成する。この後、さらに上層の配線を形成するが、ここではその説明を省略する。
以上のようにして、本実施の形態の半導体装置が製造される。
(実施の形態3)
本実施の形態においては、上記実施の形態の各種応用例について説明する。
(応用例1)
本応用例においては、1)素子分離領域STI1の表面を後退させて低くする場合の後退量について説明する。また、2)メモリセル領域1Aの制御ゲート電極形成用のポリシリコン膜の成膜後の半導体基板表面からの高さ(Tc)と周辺回路領域2Aのダミーゲート電極形成用のポリシリコン膜の成膜後の半導体基板表面からの高さ(Td)との関係について説明する。図80〜図83は、本応用例を説明するための図である。
<素子分離領域STI1の表面を後退させて低くする場合の後退量>
メモリセル領域1Aにおいて、素子分離領域STI1の表面を後退させて低くする場合の後退量について以下に説明する。図80は、メモリセル領域1Aの素子分離領域の表面の後退量を説明するための図である。
メモリセル領域1Aにおいて、
S:素子分離領域STI1の表面の後退量(メモリセル領域1Aにおける、素子分離領域STI1の表面高さ(H1)と、p型ウエルPW1(半導体基板1)の表面高さ(H2)との差)
Pc:制御ゲート電極CGを構成するポリシリコン膜の研磨量、
H:研磨後の制御ゲート電極CGのp型ウエルPW1(半導体基板1)の表面からのポリシリコン膜の高さ(つまり、CGゲート絶縁膜GImの厚さと制御ゲート電極CGの厚さとの和)、
と、した場合、S、Pc、Hについて、以下の(1)〜(6)の関係が考えられる。
(1)S<Pc<H
(2)S<H<Pc
(3)Pc<S<H
(4)Pc<H<S
(5)H<S<Pc
(6)H<Pc<S
ここで、(4)、(5)、(6)は、H<Sであり、後退量(STI段差)が大きい場合である(いわゆるフィン(Fin)構造の場合である。)。
この場合、図80(A)に示すように、制御ゲート電極CG用のポリシリコン膜10を一旦厚く堆積し、ポリシリコン膜10の表面を研磨することで平坦化した後、さらに、制御ゲート電極CGを構成するポリシリコン膜10を研磨するプロセスが考えられる。しかしながら、このプロセスでは、工程数が多くなる。
また、図80(B)は、後退量(STI段差)が小さい場合である。この場合、(3)のようなPc<S<Hであると、制御ゲート電極CG用のポリシリコン膜10に、キャップ絶縁膜CP1が残存して、所望の領域のポリシリコン膜10が露出せず、制御ゲート電極CGの表面に金属シリサイド層SILが形成されない恐れがある。また、(2)のように、S<H<Pcであると、制御ゲート電極CGの加工時のアスペクト(断面縦横比)が大きくなる恐れがある。また、研磨量が大きくなることにより研磨後の制御ゲート電極CGの高さのばらつきが大きくなる恐れがある。
以上の考察により、上記S、Pc、Hの関係については、(1)〜(6)のうち、(1)S<Pc<Hとすることがより好ましい。すなわち、後退量(STI段差)は小さく設定し、制御ゲート電極CGの高さは、制御ゲート電極CGを構成するポリシリコン膜の研磨量より大きくすることが好ましい(図80(C))。
例えば、制御ゲート電極CGまたはメモリゲート電極MGのチャネル幅が、100nmの場合に、後退量(STI段差)を10nmとした場合、実効チャネル幅は約120nmに拡大する。これにより、電流駆動力を約20%大きくできる。
仮に、Hを60nmと設定し、Pcのプロセスばらつきが少なくとも±10nm程度あることを考慮すると、(1)の関係を満たす場合、Sは大きくて40nmとなる。また、後退量(STI段差)が大きいと、I−V波形にこぶ状の異常が確認される場合があり、特性ばらつきの要因となる。よって、後退量(STI段差)として、10nm〜20nmの範囲を設定する方が好ましいと言える。
なお、前述したように、周辺回路領域2Aの素子分離領域においては、素子分離領域STI1の表面高さH2を、半導体基板1の表面高さH2より後退させず、後退量を極力小さくしているが、プロセスばらつきを考慮すると、10nm未満、より好ましくは5nm以下の後退量は許容される。
<メモリセル領域1Aの制御ゲート電極形成用のポリシリコン膜の成膜後の半導体基板表面からの高さ(Tc)と周辺回路領域2Aのダミーゲート電極形成用のポリシリコン膜の成膜後の半導体基板表面からの高さ(Td)との関係>
次に、メモリセル領域1Aの制御ゲート電極形成用のポリシリコン膜10(CG)の成膜後の半導体基板表面からの高さをTcと、周辺回路領域2Aのダミーゲート電極形成用のポリシリコン膜、前述の敷直しのポリシリコン膜11(DGE)の成膜後の半導体基板表面からの高さをTdとする。
図81に示すように、H<Tc<Tdの場合、周辺回路領域2Aのポリシリコン膜11(DGE)の研磨量Pdが大きくなる。ポリシリコン膜11(DGE)の研磨量Pdが大きくなると、研磨精度によっては、周辺回路領域2Aのポリシリコン膜11(DGE)の高さHのばらつきが大きくなる。このような状態で、ポリシリコン膜11(DGE)を除去して溝を形成し、そこに金属膜を埋め込んでメタルゲートを形成した場合、ゲート電極の仕事関数がばらつくなど、MISFETのトランジスタ特性の安定性が劣化する場合がある。
図82に示すように、H<Td<Tcの場合、メモリセルの制御ゲート電極のポリシリコン膜10(CG)の研磨量Pcが大きくなるが、このポリシリコン膜10(CG)は、金属膜に置換しないので、ゲート電極の仕事関数のばらつきという点では、大きな問題にならない。
また、前述したように、メモリセル領域1Aの制御ゲート電極形成用のポリシリコン膜10(CG)を利用してダミーゲート電極DGEを形成する場合においては、図83に示すように、H<Td=Tcとなる。この場合、メモリセル領域1AのSTI段差などに対応して、研磨量が制約され、周辺回路領域2Aのポリシリコン膜10(CG)の研磨量が大きくならざるを得ない場合が生じ得る。
(応用例2)
上記実施の形態1、2においては、メモリセル領域1Aの素子分離領域STI1全体を後退させているが、素子分離領域STI1とp型ウエル(活性領域)PW1との境界部の素子分離領域STI1のみを後退させてもよい。言い換えれば、<素子分離領域の高さについて>の欄で説明した素子分離領域の高さ(H1、H2)を、活性領域端に接する部分で定義してもよい。
このような場合も、図84に示すように、制御トランジスタとメモリトランジスタの両方の実効チャネル幅を大きくすることができる。図84は、本応用例を説明するための図である。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。