以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
まず、図1〜図9を参照して、本実施形態に係るショベルの構成について説明をする。
[ショベルの概要]
図1は、本実施形態に係るショベルの側面図である。
本実施形態に係るショベルは、下部走行体1と、旋回機構2を介して旋回可能に下部走行体1に搭載される上部旋回体3と、作業装置としてのブーム4、アーム5、及びバケット6と、オペレータが搭乗するキャビン10を備える。
下部走行体1は、例えば、左右1対のクローラを含み、それぞれのクローラが走行油圧モータ1A,1B(図2等参照)で油圧駆動されることにより、ショベルを走行させる。
上部旋回体3は、後述する旋回油圧モータ40(図2等参照)、或いは、後述する旋回用電動機21(図5等参照)で駆動されることにより、下部走行体1に対して旋回する。
ブーム4は、上部旋回体3の前部中央に俯仰可能に枢着され、ブーム4の先端には、アーム5が上下回動可能に枢着され、アーム5の先端には、バケット6が上下回動可能に枢着される。ブーム4、アーム5、及びバケット6は、それぞれ、油圧アクチュエータとしてのブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9によりそれぞれ油圧駆動される。
キャビン10は、オペレータが搭乗する操縦室であり、上部旋回体3の前部左側に搭載される。
以下、図2〜図9を参照して、本実施形態に係るショベルの構成の詳細に説明する。
[第1のショベル(油圧旋回)の構成の一例]
図2は、本実施形態に係るショベルの一例である第1のショベルの駆動系を中心とする構成の一例を示すブロック図である。第1のショベルは、旋回機構2を旋回油圧モータ40で油圧駆動することにより、上部旋回体3を旋回させる。
尚、図中、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは太い実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は細い実線でそれぞれ示される。
まず、本例に係る第1のショベルの油圧駆動系は、エンジン11と、メインポンプ14と、コントロールバルブ17を含む。また、本実施形態に係る油圧駆動系は、上述の如く、下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6のそれぞれを油圧駆動する走行油圧モータ1A,1B、旋回油圧モータ40、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9を含む。また、第1のショベルの油圧駆動系に関連する要素として、メカニカルブレーキ23を含む。
エンジン11は、第1のショベルの駆動力源であり、上部旋回体3の後部に搭載される。エンジン11は、例えば、軽油を燃料とするディーゼルエンジンである。エンジン11の出力軸には、メインポンプ14及びパイロットポンプ15が接続される。
メインポンプ14は、上部旋回体3の後部に搭載され、高圧油圧ライン16を通じてコントロールバルブ17に作動油を供給する。メインポンプ14は、上述の如く、エンジン11により駆動される。メインポンプ14は、例えば、可変容量式油圧ポンプであり、斜板の角度(傾転角)を制御することでピストンのストローク長を調整し、吐出流量(吐出圧)を制御することができる。
コントロールバルブ17は、上部旋回体3の中央部に搭載され、オペレータによる操作装置26の操作に応じて、油圧駆動系の制御を行う油圧制御装置である。走行油圧モータ1A(右用),1B(左用)、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、旋回油圧モータ40等は、高圧油圧ラインを介してコントロールバルブ17に接続される。コントロールバルブ17は、メインポンプ14と各油圧アクチュエータとの間に設けられ、メインポンプ14から油圧アクチュエータのそれぞれに供給される作動油の流量と流れる方向を制御する複数の油圧制御弁(方向切換弁)を含むバルブユニットである。
メカニカルブレーキ23は、上部旋回体3を旋回制動する既知の機械的な制動手段の一例であり、上部旋回体3(旋回機構2)を油圧駆動する旋回油圧モータ40の回転軸21Aに接続される。メカニカルブレーキ23は、回転軸21Aと一体に回転し、回転軸21Aに沿う方向に移動可能な(例えば、回転軸21Aにスプライン結合された)ディスクと、回転せず、回転軸21Aに沿う方向に移動可能な(例えば、固定部であるケース内面にスプライン結合された)プレートとの面接触により制動トルクを発生させる。具体的には、メカニカルブレーキ23は、パイロットポンプ15からのパイロット圧の供給が遮断されると、ばね等の弾性体の付勢力でディスクとプレートとが面接触することにより、制動トルクを発生させる状態(作動状態)になる。一方、メカニカルブレーキ23は、パイロットポンプ15からのパイロット圧が供給された場合、パイロット圧で駆動する油圧ピストンの動力で弾性体の付勢力が打ち消され、ディスクとプレートとの面接触が解除されることにより、制動トルクを発生させない状態(非作動状態)になる。これにより、メカニカルブレーキ23は、回転軸21Aを機械的に停止させ、上部旋回体3の停止状態を保持することができる。また、メカニカルブレーキ23は、旋回機構2(上部旋回体3)が旋回する状態で作動することにより、旋回機構2(上部旋回体3)を減速させ、停止させることができる。
メカニカルブレーキ23は、通常、後述するコントローラ30から後述するブレーキ切替弁54に対する制御信号により、その作動・非作動が制御される。一方、後述する異常検出装置60による異常処理が行われる場合、メカニカルブレーキ23は、異常検出装置60から後述するブレーキ切替弁56に対する制御信号により、その作動・非作動が制御される。
続いて、本例に係る第1のショベルの操作系は、パイロットポンプ15、操作装置26、圧力センサ29、ゲートロックスイッチ(ゲートロックSW)50、ゲートロック切替弁52、ブレーキ切替弁54,56等を含む。
パイロットポンプ15は、上部旋回体3の後部に搭載され、パイロットライン25を介してメカニカルブレーキ23及び操作装置26にパイロット圧を供給する。パイロットポンプ15は、例えば、固定容量式油圧ポンプであり、上述の如く、エンジン11により駆動される。
操作装置26は、レバー26A,26Bと、ペダル26Cを含む。操作装置26は、キャビン10の操縦席付近に設けられ、オペレータが各動作要素(下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、バケット6等)の操作を行う操作手段である。換言すれば、操作装置26は、各動作要素を駆動する各油圧アクチュエータ(走行油圧モータ1A,1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、旋回油圧モータ40)等の操作を行う操作手段である。操作装置26(レバー26A,26B、及びペダル26C)は、油圧ライン27を介して、コントロールバルブ17に接続される。これにより、コントロールバルブ17には、操作装置26における下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の操作状態に応じたパイロット信号(パイロット圧)が入力される。そのため、コントロールバルブ17は、操作装置26における操作状態に応じて、各油圧アクチュエータを駆動することができる。また、操作装置26は、油圧ライン28を介して圧力センサ29に接続される。
尚、レバー26A,26Bは、それぞれ、キャビン10内の操縦席に着座したオペレータから見て、左側及び右側に配置され、中立状態(操作がなされない状態)を基準にして前後方向及び左右方向に傾倒可能に構成される。即ち、レバー26Aの前後方向の傾倒、レバー26Aの左右方向の傾倒、レバー26Bの前後方向の傾倒、及びレバー26Bの左右方向の傾倒のそれぞれに対して、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6の何れかを操作対象として任意に設定できる。以下、レバー26A,26Bの操作パターンは、JIS(ISO)パターンであること、即ち、上部旋回体3の操作は、レバー26Aを中立状態から左右方向に傾倒させることにより行われることを前提に説明を行う。
圧力センサ29は、上述の如く、油圧ライン28を介して操作装置26と接続され、操作装置26の二次側のパイロット圧、即ち、操作装置26における各動作要素の操作状態に対応するパイロット圧を検出する。圧力センサ29は、コントローラ30に接続され、操作装置26における下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の操作状態に応じた圧力信号(圧力検出値)がコントローラ30に入力される。
ゲートロックSW50は、キャビン10内の操縦席への乗降部に設けられるゲートの開閉操作を行うための操作部であるゲートロックレバーの操作状態に連動してゲートロック信号(ON/OFF)を出力する。例えば、ゲートロックSW50は、ゲートロックレバーが下げられた状態(操縦席への乗降部が開放された状態)では、OFFされ、ゲートロックレバーが上げられた状態(操縦席への乗降部が閉鎖された状態)では、ONされる。
ゲートロック切替弁52は、パイロットライン25の最上流に設けられる。ゲートロック切替弁52は、ゲートロックレバーの操作状態に応じて、パイロットライン25の連通状態と非連通状態を切り替える。例えば、ゲートロック切替弁52は、ゲートロックSW50から出力されるゲートロック信号(ON/OFF)に応じて、電磁ソレノイドのON/OFF切替が行われる電磁切替弁である。ゲートロック切替弁52は、ゲートロックSW50からOFF状態(ゲートロックレバーが下げられた状態)を示すゲートロック信号(所定の閾値電圧以下の電圧信号)が入力されると、パイロットライン25を非連通状態にし、パイロットポンプ15からメカニカルブレーキ23及び操作装置26への作動油の供給を遮断する。一方、ゲートロック切替弁52は、ゲートロックSW50からON状態(ゲートロックレバーが上げられた状態)を示すゲートロック信号(所定の閾値電圧より高い電圧信号)が入力されると、パイロットライン25を連通状態にし、パイロットポンプ15からメカニカルブレーキ23及び操作装置26へ作動油(パイロット圧)が供給される。よって、ゲートロックレバーが下げられた場合、パイロット圧のメカニカルブレーキ23への供給が遮断されるため、操縦席への乗降部が開放されると、自動的に、メカニカルブレーキ23が作動するようにすることができる。また、ゲートロックレバーが上げられた状態は、オペレータが操縦席に着座し、操縦可能な状態にあると判断できる。そのため、ゲートロックレバーが引き上げられた場合にのみパイロット圧が操作装置26に供給されることにより、操作装置26への意図しない操作入力による各油圧アクチュエータの作動を防止している。
尚、図中、ゲートロック切替弁52は、ゲートロックレバーが上げられている(ゲートロックSW50がONされている)場合を表しており、パイロットポンプ15からメカニカルブレーキ23及び操作装置26にパイロット圧が供給されている。
ブレーキ切替弁54は、ゲートロック切替弁52の下流でメカニカルブレーキ23側と操作装置26側とに分岐するパイロットライン25の部分のうち、メカニカルブレーキ23に接続される分岐部分であるパイロットライン25aに設けられる。ブレーキ切替弁54は、コントローラ30からの制御信号に応じて、パイロットライン25aの連通状態と非連通状態を切り替える。即ち、メカニカルブレーキ23は、コントローラ30により制御される。例えば、ブレーキ切替弁54は、コントローラ30からの制御信号に応じて、電磁ソレノイドのON/OFF切替が行われる電磁切替弁である。ブレーキ切替弁54は、メカニカルブレーキ23の作動状態を表す作動信号(例えば、所定の閾値電圧以下の電圧信号)がコントローラ30から入力されると、パイロットライン25aを非連通状態にし、パイロットポンプ15からメカニカルブレーキ23への作動油の供給を遮断する。一方、ブレーキ切替弁54は、メカニカルブレーキ23の非作動状態を表す非作動信号(例えば、所定の閾値電圧より高い電圧信号)がコントローラ30から入力されると、パイロットライン25aを連通状態にし、パイロットポンプ15からメカニカルブレーキ23へ作動油(パイロット圧)が供給される。
ブレーキ切替弁56は、パイロットライン25aにおけるブレーキ切替弁54の下流側に設けられる。ブレーキ切替弁56は、異常検出装置60からの制御信号に応じて、パイロットライン25aの連通状態と非連通状態を切り替える。即ち、メカニカルブレーキ23は、異常検出装置60により制御される。例えば、ブレーキ切替弁56は、異常検出装置60からの制御信号に応じて、電磁ソレノイドのON/OFF切替が行われる電磁切替弁である。ブレーキ切替弁56は、メカニカルブレーキ23の作動状態を表す作動信号(例えば、所定の閾値電圧以下の電圧信号)が異常検出装置60から入力されると、パイロットライン25aを非連通状態にし、パイロットポンプ15からメカニカルブレーキ23への作動油の供給を遮断する。一方、ブレーキ切替弁56は、メカニカルブレーキ23の非作動状態を表す非作動信号(例えば、所定の閾値電圧より高い電圧信号)が異常検出装置60から入力されると、パイロットライン25aを連通状態にし、パイロットポンプ15からメカニカルブレーキ23へ作動油(パイロット圧)が供給される。
尚、図中、ブレーキ切替弁54,56は、それぞれ、コントローラ30及び異常検出装置60から非作動信号が入力されている場合を表しており、パイロットポンプ15からメカニカルブレーキ23にパイロット圧が供給されている。
続いて、本例に係る第1のショベルの制御系は、コントローラ30と、異常検出装置60と、旋回状態センサ62等を含む。
コントローラ30は、ショベルにおける駆動制御を行う主たる制御装置である。コントローラ30は、任意のハードウェア、ソフトウェア、或いはそれらの組み合わせにより実現されてよい。コントローラ30は、例えば、CPU,RAM,ROM,I/O等を含むマイクロコンピュータを中心に構成されてよく、ROMに格納される各種プログラムをCPU上で実行することにより各種駆動制御が実現される。例えば、コントローラ30は、上述の如く、所定の条件に応じて、メカニカルブレーキ23に作動信号或いは非作動信号を送信することにより、メカニカルブレーキ23の作動制御を行う。
異常検出装置60(制御装置の一例)は、上部旋回体3の動作の異常を検出する。具体的には、異常検出装置60は、旋回状態センサ62の検出信号に基づき取得される上部旋回体3の旋回状態(例えば、旋回速度、旋回加速度等)が、圧力センサ29の圧力信号に基づき取得されるレバー26Aの操作状態と整合しているか否かにより、上部旋回体3の動作の異常を検出する。異常検出装置60は、任意のハードウェア、ソフトウェア、或いはそれらの組み合わせにより実現されてよい。異常検出装置60は、例えば、CPU,RAM,ROM,I/O等を含むマイクロコンピュータを中心に構成されてよく、ROMに格納される各種プログラムをCPU上で実行することにより各種制御処理を実現することができる。異常検出装置60の機能の詳細は、後述する。
旋回状態センサ62(旋回状態検出手段の一例)は、上部旋回体3に搭載され、上部旋回体3の旋回状態(例えば、旋回速度、旋回加速度等)を検出する。旋回状態センサ62は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術による加速度センサやジャイロセンサ等を含んでよく、上部旋回体3の旋回中心から比較的離れた位置に配置される。旋回状態センサ62は、1対1の通信線やCAN(Controller Area Network)等の通信ネットワークを通じて異常検出装置60と通信可能に接続され、上部旋回体3の旋回状態に対応する検出信号は、異常検出装置60に送信される。
[第1のショベル(油圧旋回)の構成の他の例]
図3は、第1のショベルの駆動系を中心とする構成の他の例を示すブロック図である。本例は、圧力センサ29とは別に、異常検出装置60における異常検出用の操作状態センサ64が設けられる点で、図2の一例と異なる。以下、図2の一例と同様の構成には、同一の符号を付し、異なる部分を中心に説明をする。
尚、図中、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは太い実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は細い実線でそれぞれ示される。
本例に係る第1のショベルの制御系は、コントローラ30と、異常検出装置60と、旋回状態センサ62と、操作状態センサ64等を含む。
異常検出装置60は、図2の一例と同様、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合しているか否かにより、上部旋回体3の動作の異常を検出する。本例では、異常検出装置60は、図2の一例と異なり、圧力センサ29の圧力信号の代わりに、操作状態センサ64の検出信号に基づきレバー26Aの操作状態を取得する。これにより、圧力センサ29に異常がある場合であっても、実際に即したレバー26Aにおける操作状態を取得することができる。
操作状態センサ64(操作状態検出手段の他の例)は、レバー26Aに設けられ、レバー26Aの操作状態(レバー26Aの操作量及び操作方向)を検出する。操作状態センサ64は、例えば、レバー26Aの基端部に設けられるエンコーダであってよい。操作状態センサ64は、1対1の通信線やCAN等の通信ネットワークを通じて異常検出装置60と通信可能に接続され、レバー26Aの操作状態に対応する検出信号は、異常検出装置60に送信される。
[第1のショベル(油圧旋回)の構成の更に他の例]
図4は、第1のショベルの駆動系を中心とする構成の更に他の例を示すブロック図である。本例では、図3の他の例と同様、圧力センサ29とは別に、異常検出装置60における異常検出用の操作状態センサ64が設けられる。また、本例は、旋回状態センサ62に加えて、下部走行体1の走行状態を検出する走行状態センサ66が設けられる点で、図2の一例及び図3の他の例と異なる。以下、図2の一例及び図3の他の例と同様の構成には、同一の符号を付し、異なる部分を中心に説明をする。
尚、図中、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは太い実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は細い実線でそれぞれ示される。
本例に係る第1のショベルの制御系は、コントローラ30と、異常検出装置60と、旋回状態センサ62と、操作状態センサ64と、走行状態センサ66等を含む。
異常検出装置60は、図2の一例及び図3の他の例と同様、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合しているか否かにより、上部旋回体3の動作の異常を検出する。本例では、異常検出装置60は、図3の他の例と同様、圧力センサ29の圧力信号の代わりに、操作状態センサ64の検出信号に基づきレバー26Aの操作状態を取得する。また、本例では、異常検出装置60は、図2の一例及び図3の他の例と異なり、旋回状態センサ62の検出信号と、走行状態センサ66の検出信号とに基づき、上部旋回体3の旋回状態を検出する。これにより、下部走行体1によりショベルが走行しながら、上部旋回体3が旋回する状況において、旋回状態センサ62の検出信号に含まれる下部走行体1の走行の影響分を、走行状態センサ66の検出信号に基づき除去することができる。即ち、下部走行体1によりショベルが走行しながら、上部旋回体3が旋回する状況において、実際に即した上部旋回体3の旋回状態を取得することができる。
走行状態センサ66は、下部走行体1に搭載され、下部走行体1の走行状態(例えば、走行速度、走行加速度等)を検出する。走行状態センサ66は、例えば、MEMS技術による加速度センサ等を含んでよい。走行状態センサ66は、1対1の通信線やCAN等の通信ネットワークを通じて異常検出装置60と通信可能に接続され、下部走行体1の走行状態に対応する検出信号は、異常検出装置60に送信される。
[第2のショベル(電動旋回)の構成の一例]
図5は、本実施形態に係るショベルの他の例である第2のショベルの駆動系を中心とする構成の一例を示すブロック図である。第2のショベルは、旋回機構2が、旋回油圧モータ40の代わりに、旋回用電動機21により電気駆動されることにより、上部旋回体3を旋回させる点において、第1のショベルと異なる。以下、図2〜図4の第1のショベルと同様の構成には、同一の符号を付し、異なる部分を中心に説明をする。
尚、図中、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは太い実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は細い実線でそれぞれ示される。
まず、本例に係る第2のショベルの油圧駆動系は、エンジン11と、電動発電機12と、減速機13、メインポンプ14と、コントロールバルブ17を含む。また、本実施形態に係る油圧駆動系は、上述の如く、下部走行体1、ブーム4、アーム5、及びバケット6のそれぞれを油圧駆動する走行油圧モータ1A,1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9を含む。
エンジン11は、油圧駆動系におけるメイン動力源であり、上部旋回体3の後部に搭載される。エンジン11は、減速機13を介してメインポンプ14、パイロットポンプ15を駆動する。また、エンジン11は、減速機13を介して電動発電機12を駆動し、電動発電機12に発電させる。
電動発電機12は、油圧駆動系におけるアシスト動力源であり、上部旋回体3の後部に搭載される。電動発電機12は、インバータ18Aを介してキャパシタ19を含む蓄電系120と接続され、インバータ18Aを介してキャパシタ19や旋回用電動機21から供給される三相交流電力で力行運転し、減速機13を介してメインポンプ14及びパイロットポンプ15を駆動する。また、電動発電機12は、エンジン11により駆動されることにより発電運転を行い、発電電力をキャパシタ19や旋回用電動機21に供給することができる。電動発電機12の力行運転と発電運転との切替制御は、コントローラ30によりインバータ18Aが駆動制御されることにより実現される。
減速機13は、上部旋回体3の後部に搭載され、エンジン11及び電動発電機12が接続される2つの入力軸と、メインポンプ14及びパイロットポンプ15が直列に同軸接続される1つの出力軸を有する。減速機13は、エンジン11及び電動発電機12の動力を所定の減速比でメインポンプ14及びパイロットポンプ15に伝達することができる。また、減速機13は、エンジン11の動力を所定の減速比で、電動発電機12とメインポンプ14及びパイロットポンプ15とに分配して伝達することができる。
メインポンプ14は、第1のショベルの場合と同様、高圧油圧ライン16を通じてコントロールバルブ17に作動油を供給する。メインポンプ14は、上述の如く、エンジン11、或いは、エンジン11及び電動発電機12により駆動される。
コントロールバルブ17は、第1のショベルと同様、オペレータによる操作装置26の操作に応じて、油圧駆動系(油圧アクチュエータ)の制御を行う。
続いて、本実施形態に係る電気駆動系(旋回駆動系)は、旋回用電動機21と、旋回減速機24と、電流センサ21sと、レゾルバ22と、メカニカルブレーキ23を含む。
旋回用電動機21は、下部走行体1と上部旋回体3とを接続する旋回機構2に設けられ、コントローラ30による制御の下、上部旋回体3を旋回駆動する力行運転を行ったり、回生電力を発生させて上部旋回体3を旋回制動する回生運転を行ったりする。旋回用電動機21は、インバータ18Bを介して蓄電系120に接続され、インバータ18Bを介してキャパシタ19や電動発電機12から供給される三相交流電力により駆動される。また、旋回用電動機21は、インバータ18Bを介して、回生電力をキャパシタ19や電動発電機12に供給する。これにより、回生電力で、キャパシタ19を充電したり、電動発電機12を駆動したりすることができる。旋回用電動機21の力行運転と回生運転との切替制御は、コントローラ30(旋回制御部302)によりインバータ18Bが駆動制御されることにより実現される。旋回用電動機21は、例えば、IPM(Interior Permanent Magnet)モータ含んで構成される。これにより、より大きな誘導起電力を発生させることができるので、回生制動時に旋回用電動機21による発電電力を増大させることができる。旋回用電動機21の回転軸21Aには、レゾルバ22、メカニカルブレーキ23、及び旋回減速機24が接続される。
旋回減速機24は、旋回用電動機21の回転軸21Aと接続され、旋回用電動機21の出力(トルク)を所定の減速比で減速させることにより、トルクを増大させて、上部旋回体3を旋回駆動する。即ち、力行運転の際、旋回用電動機21は、旋回減速機24を介して、上部旋回体3を旋回駆動する。また、旋回減速機24は、上部旋回体3の慣性回転力を増速させて旋回用電動機21に伝達し、回生電力を発生させる。即ち、回生運転の際、旋回用電動機21は、旋回減速機24を介して伝達される上部旋回体3の慣性回転力により回生発電を行い、上部旋回体3を旋回制動する。
電流センサ21sは、旋回用電動機21の3相(U相、V相、W相)のそれぞれの電流を検出する。電流センサ21sは、例えば、旋回用電動機21とインバータ18Bの間の電力経路に設けられる。電流センサ21sは、旋回用電動機21の電流を検出可能であれば、磁気抵抗効果を用いる磁気センサであってもよいし、シャント抵抗等を用いる直接計測式のセンサであってもよい。電流センサ21sは、検出した旋回用電動機21の3相それぞれの電流に対応する検出信号をコントローラ30に送信する。
尚、電流センサ21sは、3相のうちの2相の電流を検出し、残りの1相の電流検出値は、コントローラ30が電流センサ21sにより検出された2相の電流検出値から算出してもよい。また、電流センサ21sは、インバータ18Bに内蔵され、インバータ18Bから出力される電流を検出する態様であってもよい。
レゾルバ22は、旋回用電動機21の回転位置(回転角)等を検出する既知の検出手段である。レゾルバ22は、検出した回転角に対応する検出信号をコントローラ30に送信する。
尚、旋回用電動機21の回転角等が検出可能であれば、レゾルバ22の代わりに、任意のセンサ(例えば、エンコーダ等)を用いてもよい。
続いて、本例係る第2のショベルの蓄電系120は、キャパシタ19と、DCバス110と、昇降圧コンバータ100を含み、例えば、上部旋回体3の右側前部に搭載される。
キャパシタ19は、電動発電機12、旋回用電動機21に電力を供給すると共に、電動発電機12、旋回用電動機21の発電電力を充電する蓄電装置の一例である。
DCバス110は、インバータ18A、18Bと昇降圧コンバータ100との間に配設され、キャパシタ19、電動発電機12、及び旋回用電動機21の間での電力の授受を制御する。
昇降圧コンバータ100は、電動発電機12、及び旋回用電動機21の運転状態に応じて、DCバス110の電圧値が一定の範囲内に収まるように昇圧動作と降圧動作を切り替える。昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切替制御は、DCバス110の電圧検出値、キャパシタ19の電圧検出値、及びキャパシタ19の電流検出値に基づき、コントローラ30により実現される。
続いて、本例に係る第2のショベルの操作系は、パイロットポンプ15、操作装置26、圧力センサ29、ゲートロックSW50、ゲートロック切替弁52、ブレーキ切替弁54,56等を含む。
操作装置26は、第1のショベルと同様、レバー26A,26Bと、ペダル26Cを含み、オペレータが各動作要素(下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、バケット6等)の操作を行う操作手段である。換言すれば、操作装置26は、各動作要素を駆動する各油圧アクチュエータ(走行油圧モータ1A,1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9等)や後述する電動アクチュエータ(旋回用電動機21)等の操作を行う操作手段である。操作装置26は、第1のショベルと同様、油圧ライン27,28を介して、コントロールバルブ17,圧力センサ29に接続される。
圧力センサ29は、第1のショベルと同様、油圧ライン28を介して操作装置26と接続され、操作装置26の二次側のパイロット圧、即ち、操作装置26における各動作要素の操作状態に対応するパイロット圧を検出する。圧力センサ29は、コントローラ30に接続され、操作装置26における下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の操作状態に応じた圧力信号(圧力検出値)がコントローラ30に入力される。これにより、例えば、コントローラ30は、上部旋回体3の操作状態に応じて、旋回用電動機21を駆動制御することができる。
続いて、本例に係る第2のショベルの制御系は、コントローラ30と、異常検出装置60と、旋回状態センサ62等を含む。
コントローラ30は、第1のショベルと同様、ショベルにおける駆動制御を行う主たる制御装置である。例えば、コントローラ30は、電動発電機12の運転制御(電動(アシスト)運転又は発電運転の切り替え)を行うとともに、昇降圧コンバータ100(図6参照)を駆動制御することによるキャパシタ19の充放電制御を行う。コントローラ30は、キャパシタ19の充電状態、電動発電機12の運転状態(電動(アシスト)運転又は発電運転)、及び旋回用電動機21の運転状態(力行運転又は回生運転)に基づき、昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切替制御を行い、これにより、キャパシタ19の充放電制御を行う。また、例えば、コントローラ30は、圧力センサ29から供給される圧力信号(レバー26Aにおける上部旋回体3の操作状態を表す信号)を速度指令値に変換し、旋回用電動機21の駆動制御を行う。具体的には、コントローラ30は、速度指令値と、レゾルバ22の検出信号に対応する速度検出値との差分に基づき、速度フィードバック制御を行い、トルク操作量(電流操作量)を生成すると共に、電流操作量と、電流センサ21sの検出信号に対応する旋回用電動機21の電流検出値との差分に基づき、PWM(Pulse Width Modulation)制御指令(駆動指令)を生成し、インバータ18Aに出力する。
異常検出装置60は、図2〜図4の第1のショベルの場合と同様、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合しているか否かにより、上部旋回体3の動作の異常を検出する。本例では、異常検出装置60は、図2の第1のショベルと同様、圧力センサ29の圧力信号に基づき、レバー26Aの操作状態を取得し、旋回状態センサ62の検出信号に基づき、上部旋回体3の旋回状態を取得する。
[第2のショベル(電動旋回)の構成の他の例]
図6は、第2のショベルの駆動系を中心とする構成の他の例を示すブロック図である。本例は、圧力センサ29とは別に、異常検出装置60における異常検出用の操作状態センサ64が設けられる点で、図5の一例と異なる。以下、図2〜図4の第1のショベル、及び図5の第2のショベルの一例と同様の構成には、同一の符号を付し、異なる部分を中心に説明をする。
尚、図中、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは太い実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は細い実線でそれぞれ示される。
本例に係る第2のショベルの制御系は、コントローラ30と、異常検出装置60と、旋回状態センサ62と、操作状態センサ64等を含む。
異常検出装置60は、図2〜図4の第1のショベル、及び図5の第2のショベルの一例と同様、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合しているか否かにより、上部旋回体3の動作の異常を検出する。本例では、異常検出装置60は、図3の他の例に係る第1のショベルと同様、圧力センサ29の圧力信号の代わりに、操作状態センサ64の検出信号に基づき、レバー26Aの操作状態を取得する。これにより、圧力センサ29に異常がある場合であっても、実際に即したレバー26Aにおける操作状態を取得することができる。
[第2のショベル(電動旋回)の構成の更に他の例]
図7は、第2のショベルの駆動系を中心とする構成の更に他の例を示すブロック図である。本例では、図6の他の例と同様、圧力センサ29とは別に、異常検出装置60における異常検出用の操作状態センサ64が設けられる。また、本例は、旋回状態センサ62に加えて、下部走行体1の走行状態を検出する走行状態センサ66が設けられる点で、図6の一例及び図7の他の例と異なる。以下、図2〜図4の第1のショベル、及び図6の第2のショベルの一例、及び図7の第2のショベルの他の例と同様の構成には、同一の符号を付し、異なる部分を中心に説明をする。
尚、図中、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは太い実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は細い実線でそれぞれ示される。
本例に係る第2のショベルの制御系は、コントローラ30と、異常検出装置60と、旋回状態センサ62と、操作状態センサ64と、走行状態センサ66等を含む。
異常検出装置60は、図2〜図4の第1のショベル、及び図6の第2のショベルの一例、及び図7の第2のショベルの他の例と同様、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合しているか否かにより、上部旋回体3の動作の異常を検出する。本例では、異常検出装置60は、図6の他の例と同様、圧力センサ29の圧力信号の代わりに、操作状態センサ64の検出信号に基づきレバー26Aの操作状態を取得する。また、本例では、異常検出装置60は、図4の更に他の例に係る第1のショベルと同様、旋回状態センサ62の検出信号と、走行状態センサ66の検出信号とに基づき、上部旋回体3の旋回状態を検出する。これにより、下部走行体1によりショベルが走行しながら、上部旋回体3が旋回する状況において、旋回状態センサ62の検出信号に含まれる下部走行体1の走行の影響分を、走行状態センサ66の検出信号に基づき除去することができる。即ち、下部走行体1によりショベルが走行しながら、上部旋回体3が旋回する状況において、実際に即した上部旋回体3の旋回状態を取得することができる。
[第2のショベル(電動旋回)の構成の更に他の例]
図8は、第2のショベルの駆動系を中心とする構成の更に他の例を示すブロック図である。図9は、図8に示す第2のショベルにおける上部旋回体3(旋回用電動機21)の制御系の構成の一例を示すブロック図である。本例は、油圧駆動されるメカニカルブレーキ23の代わりに、電気駆動される電磁ブレーキ23Kが設けられる点で、図2〜図7に示す例と異なる。また、本例は、異常検出装置60が、簡易的に、コントローラ30による旋回用電動機21の駆動制御に用いられるレゾルバ22(旋回状態検出手段の他の例)の検出信号に基づき、上部旋回体3の動作の異常を検出する点で、図2〜図7に示す例と異なる。また、本例では、オペレータが上部旋回体3を非常停止させるための非常停止SW68が設けられる点で、図2〜図7に示す例と異なる。以下、図8及び図9におけるコントローラ30による旋回用電動機21の制御系の構成等は、上述した図5〜図7と同様であるため、異常検出装置60に関連する部分を中心に説明する。
尚、本例と同様、上述した図2〜図7に示す例において、メカニカルブレーキ23に代えて、或いは、加えて、電磁ブレーキ23Kが設けられてもよい。また、本例と同様、上述した図2〜図7に示す例において、旋回状態センサ62や走行状態センサ66等の検出信号の代わりに、レゾルバ22の検出信号に基づき、上部旋回体3の動作の異常を検出してもよい。また、本例と同様、上述した図2〜図7に示す例において、オペレータが上部旋回体3を非常停止させるための非常停止スイッチ68を設けてもよい。
本例に係る第2のショベルの電気駆動系(旋回駆動系)は、旋回用電動機21と、旋回減速機24と、電流センサ21sと、レゾルバ22と、電磁ブレーキ23Kを含む。
電磁ブレーキ23Kは、上部旋回体3を旋回制動する既知の機械的な制動手段の他の例であり、上部旋回体3を電気駆動する旋回用電動機21の回転軸21Aに接続される。電磁ブレーキ23Kは、例えば、電磁コイルに所定の電圧が印加されない状態(電源OFF状態)において、コイルスプリング等の付勢力に応じて、旋回用電動機21の回転子と固定子側のブレーキハブとが接触し、摩擦係合することにより、旋回用電動機21(回転軸21A)に制動力を発生させる(作動状態)。また、電磁ブレーキ23Kは、例えば、電磁コイルに所定の電圧が印加される状態(電源ON状態)において、電磁コイルに回転子が吸引されることにより、旋回用電動機21の回転子とブレーキハブとの摩擦係合が解除され、制動力が発生しない状態になる(非作動状態)。電磁ブレーキ23Kは、インバータ18Bから入力される電源ON信号或いはOFF信号に応じて、電磁コイルへの電力供給がON/OFFされる。
尚、電磁ブレーキ23Kは、インバータ18Bの代わりに、他の制御装置(例えば、コントローラ30や異常検出装置60)等からの信号に応じて、駆動されてもよい。
また、本例に係る第2のショベルの制御系は、コントローラ30と、異常検出装置60、非常停止スイッチ68、論理和回路(OR回路)70等を含む。
異常検出装置60は、図2〜図7に示す例と同様、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合しているか否かにより、上部旋回体3の動作の異常を検出する。本例では、異常検出装置60は、図2、図5に示す例と同様、圧力センサ29の圧力信号に基づき、レバー26Aの操作状態を検出する。また、本例では、異常検出装置60は、上述の如く、レゾルバ22の検出信号に基づき、上部旋回体3の旋回状態を検出する。これにより、上部旋回体3の動作の異常を検出するために専用の構成を設ける必要がないため、コスト上昇を抑制することができる。
異常検出装置60は、上部旋回体3の動作の異常を検出した場合、即ち、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合していない場合、後述の如く、上部旋回体3の動作に関する異常処理を行う。本例では、異常検出装置60は、例えば、上部旋回体3の動作の異常を検出した場合、上部旋回体3の動作を停止させる異常処理を行う。具体的には、異常検出装置60は、上部旋回体3の動作を停止させる動作禁止指令をOR回路70に出力することにより、後述の如く、OR回路70を経由して、インバータ18Bに動作禁止指令を送信する。これにより、インバータ18Bは、OR回路70からの動作禁止指令の入力に応じて、電磁ブレーキ23Kを作動させる信号、即ち、電源OFF信号を電磁ブレーキ23Kに送信する。そのため、電磁ブレーキ23Kが作動状態となり、旋回用電動機21の回転軸21Aに制動力が作用し、上部旋回体3の動作が停止される。
非常停止スイッチ68は、例えば、キャビン10の内部の操縦席付近に設けられ、オペレータが上部旋回体3を非常停止させる操作を行う操作手段である。非常停止スイッチ68は、オペレータにより操作された場合、OR回路70に動作禁止指令を出力することにより、後述の如く、OR回路70を経由して、インバータ18Bに動作禁止指令が送信される。これにより、上述の如く、インバータ18Bから電磁ブレーキ23Kに電源OFF信号が送信され、旋回用電動機21の回転軸21Aに制動力が作用し、上部旋回体3の動作が停止される。
OR回路70は、異常検出装置60及び非常停止スイッチ68と接続され、異常検出装置60及び非常停止スイッチ68の少なくとも一方から動作禁止指令が入力された場合に、動作禁止指令をインバータ18Bに送信する論理回路である。
尚、OR回路70は、異常検出装置60の内部機能として実装される態様であってもよく、その場合、非常停止スイッチ68の動作禁止指令は、異常検出装置60に入力される。
[異常検出装置60による異常処理]
次に、図10〜図28を参照して、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の詳細について説明をする。
異常検出装置60は、上述の如く、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合しているか否かにより、上部旋回体3の旋回動作の異常(旋回異常)を検出する。そして、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合していない場合、上部旋回体3の旋回動作に関する異常処理を行う。上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態と整合していない場合、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作を実現するまでの複数の構成要素の少なくとも1つに異常があると判断することができるからである。以下、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常の具体例及び異常処理の詳細について説明をする。
尚、上部旋回体3の旋回動作に関する異常処理には、上部旋回体3の旋回動作に異常があると判定すること、上部旋回体3の旋回動作を制限することの少なくとも一方が含まれる。また、上部旋回体3の旋回動作を制限することには、上部旋回体3の旋回動作を停止させることが含まれる。また、上部旋回体3の旋回動作を制限することには、例えば、オペレータに上部旋回体3の旋回動作に異常がある旨の通知を行う等により、旋回操作の中断や非常停止スイッチ68の操作を促す等、間接的に、上部旋回体3の旋回動作を制限することを含む。また、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作を実現するまでの構成要素の異常には、例えば、第1のショベルの生産工程或いは修理・点検工程における旋回油圧モータ40を作動させるための油圧配管の誤り等に起因する誤動作が含まれる。また、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作を実現するまでの構成要素の異常には、第2のショベルの生産工程或いは修理・点検工程における旋回用電動機21を作動させるための電気配線の誤り等に起因する誤作動が含まれる。また、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作を実現するまでの構成要素の異常には、第2のショベルの上部旋回体3の旋回動作を実現するためのセンサの異常(レゾルバ22、電流センサ21s等の異常)やコントローラ30のソフトウェア処理の異常(例えば、バグ等)が含まれる。
[旋回異常の第1例]
まず、図10は、旋回異常の第1例を説明する図である。具体的には、上段の図は、レバー26Aの操作状態を表し、中段の図は、上部旋回体3の旋回速度を表し、下段の図は、上部旋回体3の旋回加速度或いは減速度を表す。以下、後述する図12、図14、図16、図18、図20、図22、及び図24についても、同様に、上段、中段、及び下段の図は、それぞれ、レバー26Aの操作状態、上部旋回体3の旋回状態、及び上部旋回体3の旋回加速度或いは減速度を表す。
上段の図に示すように、本例では、中立状態からレバー26Aが右方向に操作されている。しかしながら、中段の図及び下段の図に示すように、上部旋回体3は、旋回停止状態から、レバー26Aの操作方向の逆方向である左方向に旋回加速し、左方向に旋回してしまっている。
このように、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態の操作方向に対応する旋回方向と逆方向に加速していることを表す場合、異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常であると判定することができる。
また、同様に、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態における操作方向に対応する旋回方向と逆方向に減速していることを表す場合、レバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常であると判定することができる。例えば、右方向に一定の旋回速度で旋回中に、更に右方向へレバー26Aの操作量を増やす操作が行われたにも関わらず、上部旋回体3がレバー26Aの操作方向とは逆方向の左方向に減速してしまうような場合である。以下、図11を参照して、本例(第1例)に係る旋回異常の検出に基づく異常処理について説明をする。
図11は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の第1例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
ステップS102にて、異常検出装置60は、圧力センサ29或いは操作状態センサ64の検出信号に基づき取得するレバー26Aの操作状態から、レバー26Aに操作入力があるか否かを判定する。異常検出装置60は、レバー26Aに操作入力がある場合、ステップS104に進み、レバー26Aに操作入力がない場合、ステップS108に進む。
ステップS104にて、異常検出装置60は、レゾルバ22の検出信号、旋回状態センサ62の検出信号、或いは旋回状態センサ62及び走行状態センサ66双方の検出信号に基づき取得する上部旋回体3の旋回状態から、上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であるか否かを判定する。異常検出装置60は、上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中である場合、ステップS106に進み、それ以外の場合、ステップS108に進む。
ステップS106にて、異常検出装置60は、取得したレバー26Aの操作状態、及び上部旋回体3の旋回状態に基づき、上部旋回体3の旋回加速方向或いは旋回減速方向が、レバー26Aの操作方向に対応する方向であるか否かを判定する。異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回加速方向或いは旋回減速方向が、レバー26Aの操作方向に対応する方向である場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常でない)と判定し、ステップS108に進む。一方、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回加速方向或いは旋回減速方向が、レバー26Aの操作方向に対応する方向でない場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS110に進む。
ステップS108にて、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回動作が正常であると判定する。
一方、ステップS110にて、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定し、ステップS110に進む。
ステップS112にて、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回動作を制限する。例えば、異常検出装置60は、ブレーキ切替弁56に作動信号を送信し、メカニカルブレーキ23を作動させたり、OR回路70を介して、動作禁止指令をインバータ18Bに送信し、電磁ブレーキ23Kを作動させたりすることにより、上部旋回体3を停止させる。これにより、上部旋回体3の想定外の動作が停止されるため、上部旋回体3の暴走等を防止することができる。また、異常検出装置60は、例えば、キャビン10内のモニタに上部旋回体3の動作に関する異常がある旨の表示を行ったり、スピーカーから上部旋回体3の動作に関する異常がある旨の音声を再生したりすることにより、オペレータへの警告(通知)を行う。これにより、オペレータに対して、上部旋回体3の動作に関連する異常の発生を認識させることができるため、オペレータは、非常停止スイッチ68を操作し、手動で、上部旋回体3(旋回用電動機21)を停止させたり、サービスマンを呼んで、修理をしてもらったり等の適切な行動をとることができる。
尚、上部旋回体3が想定外の動作を行った場合のオペレータの想定される操作内容を考慮して、上部旋回体3の旋回動作が異常である(ステップS110)と判定される感度(判定され易さ)が規定されてよい。例えば、オペレータは、上部旋回体3が想定外の動作を行った場合、レバー26Aを逆方向に最大操作量(フルストローク)で操作する可能性がある。そのため、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定される感度は、比較的高く設定されてよい。これにより、早急に上部旋回体3の動作を制限することができるため、オペレータがレバー26Aを逆方向に最大操作量で操作してしまっても、上部旋回体3が急旋回してしまうような事態を回避することができる。例えば、ステップS104において、上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であると判定するための加速度(減速度)の閾値が比較的小さい値に設定されることにより、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定され易くなり、早急に上部旋回体3の動作を制限することができる。
本フローチャートによる処理によれば、ショベルは、以下のように動作する。
例えば、ショベル(異常検出装置60)は、ショベルが起動すること、レバー26Aからの操作入力の受付が開始されること(共に、上述の如く、本フローチャートが実行される前提条件の一例)、レバー26Aに対する操作入力が行われること(ステップS102のY)、及び上部旋回体3が旋回動作を行うこと(ステップS104のY)の全ての条件が成立すると、レバー26Aに対する操作入力と、上部旋回体3の旋回動作との関係性が整合していない場合(ステップS106のN)、上部旋回体3の旋回動作を停止させる(ステップS112)。
また、例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対する操作入力が行われたときに(ステップS102のY)、上部旋回体3が操作入力と整合しない旋回動作を行った場合、具体的には、レバー26Aに対して上部旋回体3を右方向又は左方向に旋回させる操作が行われているにも関わらず、上部旋回体3が逆方向に旋回する動作を行った場合(ステップS106のN)、上部旋回体3を停止させる(ステップS112)。
このように、本例では、異常検出装置60は、ステップS102〜S106の処理により、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定することができる。そのため、異常検出装置60は、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作が実現されるまでの全ての構成要素に起因する第1例に係る旋回異常を検出することができると共に、当該旋回異常の検出に基づき、上部旋回体3の動作に関連する異常処理を行うことができる。
[旋回異常の第2例]
続いて、図12は、旋回異常の第2例を説明する図である。
上段の図に示すように、本例では、中立状態から比較的小さい操作量でレバー26Aが右方向に操作されている。しかしながら、中段の図及び下段の図に示すように、上部旋回体3は、旋回停止状態から右方向に比較的大きな加速度で旋回加速している。
このように、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態における操作量に対応する旋回加速度の範囲(例えば、操作量から予め想定される加速度の最大値)を超える旋回加速度で旋回していることを表す場合、異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常であると判定することができる。以下、図13を参照して、本例(第2例)に係る旋回異常の検出に基づく異常処理について説明する。
図13は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の第2例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、上述した第1例(図11)と同様、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
本フローチャートのステップS202,S204,S208〜S212の処理は、上述した第1例のステップS102,S104,S108〜S112と同じであるため、異なる部分を中心に説明する。
上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であると判定された場合(ステップS204のY)、ステップS206にて、異常検出装置60は、取得したレバー26Aの操作状態、及び上部旋回体3の旋回状態に基づき、上部旋回体3の旋回加速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回加速度の範囲を超えているか否かを判定する。レバー26Aの操作量に対応する上部旋回体3の旋回加速度は、アタッチメント(ブーム4、アーム5、及びバケット6)の上部旋回体3に対する相対位置やバケット6内の土砂等の重量により変化する。そのため、例えば、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回加速度が、レバー26Aの操作量に対応する最大旋回加速度を超えているか否かを判定してよい。異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回加速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回加速度の範囲を超えていない場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常でない)と判定し、ステップS208に進む。一方、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を超えている場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合していない(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS210に進む。
尚、アタッチメント(ブーム4、アーム5、及びバケット6)のそれぞれの接続部分に角度センサ等を設け、異常検出装置60は、アタッチメントの上部旋回体3に対する相対位置を算出してもよい。この場合、アタッチメントの相対位置と、レバー26Aの操作量に対応する旋回加速度の範囲を超えているか否かを判定するための閾値との対応関係が予め設定され、異常検出装置60の内部メモリ等に格納されるとよい。これにより、異常検出装置60は、算出したアタッチメントの相対位置に対応する閾値に基づき、ステップS206の判定処理を行うことが可能となり、更に精度よく旋回異常を判定することができる。
また、上述した第1例と同様、上部旋回体3が想定外の動作を行った場合のオペレータの想定される操作内容を考慮して、上部旋回体3の旋回動作が異常である(ステップS210)と判定される感度(判定され易さ)が規定されてよい。例えば、ステップS204において、上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であると判定するための加速度(減速度)の閾値が比較的小さい値に設定されたり、ステップS206において、上部旋回体3の旋回加速度が、レバー26Aの操作状態に対応する旋回加速度の範囲を超えているか否かを判定するための閾値が比較的小さい値に設定されたりすることにより、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定され易くなり、早急に上部旋回体3の動作を制限することができる。
本例によるフローチャートによる処理によれば、ショベルは、以下のように動作する。
例えば、ショベル(異常検出装置60)は、上述した第1例と同様、ショベルが起動すること、レバー26Aからの操作入力の受付が開始されること(共に、上述の如く、本フローチャートが実行される前提条件の一例)、レバー26Aに対する操作入力が行われること(ステップS202のY)、及び上部旋回体3が旋回動作を行うこと(ステップS204のY)の全ての条件が成立すると、レバー26Aに対する操作入力と、上部旋回体3の旋回動作との関係性が整合していない場合(ステップS206のY)、上部旋回体3の旋回動作を停止させる(ステップS212)。
また、例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対する操作入力が行われたときに(ステップS202のY)、上部旋回体3が操作入力と整合しない旋回動作を行った場合、具体的には、上部旋回体3の旋回加速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回加速度の範囲を超えている場合(ステップS206のY)、上部旋回体3を停止させる(ステップS212)。
このように、本例では、異常検出装置60は、ステップS202〜S206の処理により、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定することができる。そのため、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作が実現されるまでの全ての構成要素に起因する第2例に係る旋回異常を検出することができると共に、当該旋回異常の検出に基づき、上部旋回体3の動作に関連する異常処理を行うことができる。
[旋回異常の第3例]
続いて、図14は、旋回異常の第3例を説明する図である。
上段の図に示すように、本例では、中立状態から比較的小さい操作量でレバー26Aが右方向に操作されている。しかしながら、中段の図及び下段の図に示すように、上部旋回体3は、比較的長い期間、旋回加速を継続し、比較的大きな旋回速度に到達してしまっている。
このように、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態における操作量に対応する旋回速度の範囲(例えば、操作量から予め想定される旋回速度の最大値)を超える旋回速度で旋回していることを表す場合、異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常であると判定することができる。以下、図15を参照して、本例(第3例)に係る旋回異常の検出に基づく異常処理について説明する。
図15は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の第3例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、上述した第1例(図11)等と同様、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
本フローチャートのステップS302,S304,S308〜S312の処理は、上述した第1例(図11)のステップS102、S104,S108〜S112と同じであるため、異なる部分を中心に説明する。
上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であると判定された場合(ステップS304のY)、ステップS306にて、異常検出装置60は、取得したレバー26Aの操作状態、及び上部旋回体3の旋回状態に基づき、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を超えているか否かを判定する。上述した第2例(図13)における旋回加速度と同様、レバー26Aの操作量に対応する上部旋回体3の旋回速度は、アタッチメント(ブーム4、アーム5、及びバケット6)の上部旋回体3に対する相対位置やバケット6内の土砂等の重量により変化する。そのため、例えば、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する最大旋回速度を超えているか否かを判定してよい。異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を超えていない場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常でない)と判定し、ステップS308に進む。一方、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を超えている場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合していない(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS310に進む。
尚、上述した第2例と同様、アタッチメント(ブーム4、アーム5、及びバケット6)のそれぞれの接続部分に角度センサ等を設け、異常検出装置60は、アタッチメントの上部旋回体3に対する相対位置を算出してもよい。この場合、アタッチメントの相対位置と、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を超えているか否かを判定するための閾値との対応関係が予め設定され、内部メモリ等に格納されるとよい。これにより、異常検出装置60は、算出したアタッチメントの相対位置に対応する閾値に基づきステップS306の判定処理を行うことが可能となり、更に精度よく旋回異常を判定することができる。
また、上述した第1例等と同様、上部旋回体3が想定外の動作を行った場合のオペレータの想定される操作内容を考慮して、上部旋回体3の旋回動作が異常である(ステップS310)と判定される感度(判定され易さ)が規定されてよい。例えば、ステップS304において、上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であると判定するための加速度(減速度)の閾値が比較的小さい値に設定されたり、ステップS306において、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を超えているか否かを判定するための閾値を比較的小さい値に設定されたりすることにより、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定され易くなり、早急に上部旋回体3の動作を制限することができる。
本例によるフローチャートによる処理によれば、ショベルは、以下のように動作する。
例えば、ショベル(異常検出装置60)は、上述した第1例と同様、ショベルが起動すること、レバー26Aからの操作入力の受付が開始されること(共に、上述の如く、本フローチャートが実行される前提条件の一例)、レバー26Aに対する操作入力が行われること(ステップS302のY)、及び上部旋回体3が旋回動作を行うこと(ステップS304のY)の全ての条件が成立すると、レバー26Aに対する操作入力と、上部旋回体3の旋回動作との関係性が整合していない場合(ステップS306のY)、上部旋回体3の旋回動作を停止させる(ステップS312)。
また、例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対する操作入力が行われたときに(ステップS302のY)、上部旋回体3が操作入力と整合しない旋回動作を行った場合、具体的には、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を超えている場合(ステップS306のY)、上部旋回体3を停止させる(ステップS312)。
このように、本例では、異常検出装置60は、ステップS302〜S306の処理により、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定することができる。そのため、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作が実現されるまでの全ての構成要素に起因する第3例に係る旋回異常を検出することができると共に、当該旋回異常の検出に基づき、上部旋回体3の動作に関連する異常処理を行うことができる。
[旋回異常の第4例]
続いて、図16は、旋回異常の第4例を示す図である。
上段の図に示すように、本例では、レバー26Aは、中立状態に維持され、操作量はゼロである。しかしながら、中段の図及び下段の図に示すように、上部旋回体3は、旋回停止状態から左方向に旋回してしまっている。
このように、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態における操作量がゼロであるにも関わらず、旋回加速していることを表す場合、異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常であると判定することができる。以下、図17を参照して、本例(第4例)に係る旋回異常の検出に基づく異常処理について説明する。
図17は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の第4例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、上述した第1例(図11)等と同様、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
本フローチャートのステップS406〜410の処理は、上述した第1例のステップS108〜112と同じであるため、異なる部分を中心に説明する。
ステップS402にて、異常検出装置60は、圧力センサ29或いは操作状態センサ64の検出信号に基づき取得するレバー26Aの操作状態から、レバー26Aに操作入力があるか否かを判定する。異常検出装置60は、レバー26Aに操作入力がない場合、ステップS404に進み、レバー26Aに操作入力がある場合、ステップS406に進む。
ステップS404にて、異常検出装置60は、レゾルバ22の検出信号、旋回状態センサ62の検出信号、或いは旋回状態センサ62及び走行状態センサ66双方の検出信号から取得する上部旋回体3の旋回状態に基づき、上部旋回体3が旋回加速しているか否かを判定する。異常検出装置60は、上部旋回体3が旋回加速していない場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常でない)と判定し、ステップS406に進む。一方、異常検出装置60は、上部旋回体3が旋回加速している場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合していない(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS408に進む。
尚、上述した第1例等の同様、上部旋回体3が想定外の動作を行った場合のオペレータの想定される操作内容を考慮して、上部旋回体3の旋回動作が異常である(ステップS408)と判定される感度(判定され易さ)が規定されてよい。例えば、ステップS404において、上部旋回体3が旋回加速していると判定するための加速度の閾値が比較的小さい値に設定される等により、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定され易くなり、早急に上部旋回体3の動作を制限することができる。
本フローチャートによる処理によれば、ショベルは、以下のように動作する。
例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対する操作入力が行われていないにも関わらず(ステップS402のN)、上部旋回体3が操作入力と整合しない旋回動作を行った場合、具体的には、上部旋回体3が旋回加速している場合(ステップS404のY)、上部旋回体3を停止させる(ステップS410)。
このように、本例では、異常検出装置60は、ステップS402,S404の処理により、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定することができる。そのため、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作が実現されるまでの全ての構成要素に起因する第4例に係る旋回異常を検出することができると共に、当該旋回異常の検出に基づき、上部旋回体3の動作に関連する異常処理を行うことができる。
[旋回異常の第5例]
続いて、図18は、旋回異常の第5例を示す図である。
上段の図に示すように、本例では、レバー26Aが右方向に略一定の操作量で操作されている状態から、レバー26Aに対して、操作量を減少させる戻し操作、即ち、上部旋回体3の減速を意図する操作(以下、単に「減速操作」と称する)が行われている。しかしながら、中段の図及び下段の図に示すように、上部旋回体3は、旋回速度が略一定の状態から加速してしまっている。
このように、レバー26Aの操作状態が減速操作であるにも関わらず、上部旋回体3の旋回状態が、減速していない(即ち、加速している或いは略一定の旋回速度で旋回している)ことを表している場合、異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常であると判定することができる。以下、図19を参照して、本例(第5例)に係る旋回異常に基づく異常処理について説明する。
図19は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の第5例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、上述した第1例(図11)等と同様、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
本フローチャートのステップS502,S508〜S512の処理は、上述した第1例のステップS102、S108〜S112と同じであるため、異なる部分を中心に説明する。
ステップS502にて、レバー26Aに対する操作入力があると判定された場合、ステップS504にて、異常検出装置60は、取得したレバー26Aの操作状態が、減速操作(戻し操作)であるか否かを判定する。異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態が減速操作である場合、ステップS506に進み、減速操作でない場合、ステップS508に進む。
ステップS506にて、異常検出装置60は、レゾルバ22の検出信号、旋回状態センサ62の検出信号、或いは旋回状態センサ62及び走行状態センサ66双方の検出信号から取得する上部旋回体3の旋回状態に基づき、上部旋回体3が旋回減速しているか否かを判定する。異常検出装置60は、上部旋回体3が旋回減速している場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常でない)と判定し、ステップS508に進む。一方、異常検出装置60は、上部旋回体3が旋回減速していない場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合していない(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS510に進む。
尚、上述した第1例等の同様、上部旋回体3が想定外の動作を行った場合のオペレータの想定される操作内容を考慮して、上部旋回体3の旋回動作が異常である(ステップS510)と判定される感度(判定され易さ)が規定されてよい。例えば、ステップS504において、レバー26Aの操作状態が減速操作であるか否かを判定するための操作量の変化に関する閾値が比較的小さい値に設定されることにより、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定され易くなり、早急に上部旋回体3の動作を制限することができる。
本例によるフローチャートによれば、ショベルは、以下のように動作する。
例えば、ショベル(異常検出装置60)は、上述した第1例と同様、ショベルが起動すること、レバー26Aからの操作入力の受付が開始されること(共に、本フローチャートが実行される前提条件の一例)、レバー26Aに対する操作入力が行われること(ステップS502のY)、及び上部旋回体3が(減速操作を要するような)旋回動作を行うこと(ステップS504のY)の全ての条件が成立すると、レバー26Aに対する操作入力と、上部旋回体3の旋回動作との関係性が整合していない場合(ステップS506のN)、上部旋回体3の旋回動作を停止させる(ステップS512)。
また、例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対する操作入力が行われたときに(ステップS502のY)、上部旋回体3が操作入力と整合しない旋回動作を行った場合、具体的には、レバー26Aの操作状態が減速操作であるにも関わらず(ステップS504のY)、上部旋回体3が減速していない場合(ステップS506のN)、上部旋回体3を停止させる(ステップS512)。
このように、本例では、異常検出装置60は、ステップS502〜S506の処理により、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定することができる。そのため、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作が実現されるまでの全ての構成要素に起因する第5例に係る旋回異常を検出することができると共に、当該旋回異常の検出に基づき、上部旋回体3の動作に関連する異常処理を行うことができる。
[旋回異常の第6例]
続いて、図20は、旋回異常の第6例を説明する図である。
上段の図に示すように、本例では、中立状態から比較的大きい操作量でレバー26Aが右方向に操作されている。しかしながら、中段の図及び下段の図に示すように、上部旋回体3は、旋回停止状態から右方向に加速しているものの、比較的小さい加速度しか出ていない。
このように、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態における操作量に対応する旋回加速度の範囲(例えば、操作量から予め想定される加速度の最小値)を下回る旋回加速度で旋回していることを表す場合、異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常であると判定することができる。以下、図21を参照して、本例(第6例)に係る旋回異常の検出に基づく異常処理について説明する。
図21は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の第6例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、上述した第1例(図11)等と同様、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
本フローチャートのステップS602,S604,S608〜S612は、上述した第1例のステップS102,S104,S108〜S112と同じであるため、異なる部分を中心に説明する。
上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であると判定された場合(ステップS604のY)、ステップS606にて、異常検出装置60は、取得したレバー26Aの操作状態、及び上部旋回体3の旋回状態に基づき、上部旋回体3の旋回加速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回加速度の範囲を下回っているか否かを判定する。異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回加速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回加速度の範囲を下回っていない場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常でない)と判定し、ステップS308に進む。一方、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を下回っている場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合していない(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS610に進む。
尚、上述の如く、レバー26Aの操作量に対応する上部旋回体3の旋回加速度は、アタッチメント(ブーム4、アーム5、及びバケット6)の上部旋回体3に対する相対位置やバケット6内の土砂等の重量により変化する。そのため、第2例(図13)の場合と同様、アタッチメント(ブーム4、アーム5、及びバケット6)のそれぞれの接続部分に角度センサ等を設け、異常検出装置60は、アタッチメントの上部旋回体3に対する相対位置を算出してもよい。この場合、アタッチメントの相対位置と、レバー26Aの操作量に対応する旋回加速度の範囲を超えているか否かを判定するための閾値との対応関係が予め設定され、異常検出装置60の内部メモリ等に格納されるとよい。これにより、異常検出装置60は、更に精度よく旋回異常を判定することができる。
また、上述した第1例と同様、上部旋回体3が想定外の動作を行った場合のオペレータの想定される操作内容を考慮して、上部旋回体3の旋回動作が異常である(ステップS610)と判定される感度(判定され易さ)が規定されてよい。例えば、ステップS604において、上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であると判定するための加速度(減速度)の閾値が比較的小さい値に設定されたり、ステップS606において、上部旋回体3の旋回加速度が、レバー26Aの操作状態に対応する旋回加速度の範囲を下回っているか否かを判定するための閾値が比較的大きい値に設定されたりすることにより、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定され易くなり、早急に上部旋回体3の動作を制限することができる。
本フローチャートによる処理によれば、ショベルは、以下のように動作する。
例えば、ショベルは、(異常検出装置60)は、上述した第1例と同様、ショベルが起動すること、レバー26Aからの操作入力の受付が開始されること(共に、上述の如く、本フローチャートが実行される前提条件の一例)、レバー26Aに対する操作入力が行われること(ステップS602のY)、及び上部旋回体3が旋回動作を行うこと(ステップS604のY)の全ての条件が成立すると、レバー26Aに対する操作入力と、上部旋回体3の旋回動作との関係性が整合していない場合(ステップS606のY)、上部旋回体3の旋回動作を停止させる(ステップS612)。
また、例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対する操作入力が行われたときに(ステップS602のY)、上部旋回体3が操作入力と整合しない旋回動作を行った場合、具体的には、上部旋回体3の旋回加速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回加速度の範囲を下回っている場合(ステップS606のY)、上部旋回体3を停止させる(ステップS612)。
また、例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対して、比較的大きい操作量、典型的には、最大操作量で操作入力が行われているにも関わらず、上部旋回体3が最大操作量に対応する旋回動作、即ち、比較的高い旋回加速度を伴う旋回動作を行わない場合(ステップS606のY)、上部旋回体3を停止させる(ステップS612)。
このように、本例では、異常検出装置60は、ステップS602〜S606の処理により、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定することができる。そのため、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作が実現されるまでの全ての構成要素に起因する第6例に係る旋回異常を検出することができると共に、当該旋回異常の検出に基づき、上部旋回体3の動作に関連する異常処理を行うことができる。
[旋回異常の第7例]
続いて、図22は、旋回異常の第7例を説明する図である。
上段の図に示すように、中立状態から比較的大きい操作量でレバー26Aが操作されている。しかしながら、中段の図及び下段の図に示すように、上部旋回体3は、旋回停止状態から右方向に旋回しているものの、比較的小さい旋回速度しか出ていない。
このように、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態における操作量に対応する旋回速度の範囲(例えば、操作量から予め想定される旋回速度の最小値)を下回る旋回速度で旋回していることを表す場合、異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常であると判定することができる。以下、図23を参照して、本例(第7例)に係る旋回異常の検出に基づく異常処理について説明する。
図23は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の第7例を概略的示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、上述した第1例(図11)等と同様、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
本フローチャートのステップS702,S704,S708〜S712の処理は、上述した第1例(図11)のステップS102、S104,S108〜S112と同じであるため、異なる部分を中心に説明する。
上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であると判定された場合(ステップS704のY)、ステップS706にて、異常検出装置60は、取得したレバー26Aの操作状態、及び上部旋回体3の旋回状態に基づき、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を下回っているか否かを判定する。異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を超えていない場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常でない)と判定し、ステップS708に進む。一方、異常検出装置60は、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を超えている場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合していない(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS710に進む。
尚、上述の如く、レバー26Aの操作量に対応する上部旋回体3の旋回速度は、アタッチメント(ブーム4、アーム5、及びバケット6)の上部旋回体3に対する相対位置やバケット6内の土砂等の重量により変化する。そのため、上述した第3例(図15)と同様、アタッチメント(ブーム4、アーム5、及びバケット6)のそれぞれの接続部分に角度センサ等を設け、異常検出装置60は、アタッチメントの上部旋回体3に対する相対位置を算出してもよい。この場合、アタッチメントの相対位置と、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を下回っているか否かを判定するための閾値との対応関係が予め設定され、内部メモリ等に格納されるとよい。これにより、異常検出装置60は、算出したアタッチメントの相対位置に対応する閾値に基づきステップS706の判定処理を行うことが可能となり、更に精度よく旋回異常を判定することができる。
また、上述した第1例等と同様、上部旋回体3が想定外の動作を行った場合のオペレータの想定される操作内容を考慮して、上部旋回体3の旋回動作が異常である(ステップS710)と判定される感度(判定され易さ)が規定されてよい。例えば、ステップS704において、上部旋回体3が旋回加速中或いは旋回減速中であると判定するための加速度(減速度)の閾値が比較的小さい値に設定されたり、ステップS706において、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を下回っているか否かを判定するための閾値を比較的大きい値に設定されたりすることにより、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定され易くなり、早急に上部旋回体3の動作を制限することができる。
本例によるフローチャートによる処理によれば、ショベルは、以下のように動作する。
例えば、ショベル(異常検出装置60)は、上述した第1例と同様、ショベルが起動すること、レバー26Aからの操作入力の受付が開始されること(共に、上述の如く、本フローチャートが実行される前提条件の一例)、レバー26Aに対する操作入力が行われること(ステップS702のY)、及び上部旋回体3が旋回動作を行うこと(ステップS704のY)の全ての条件が成立すると、レバー26Aに対する操作入力と、上部旋回体3の旋回動作との関係性が整合していない場合(ステップS706のY)、上部旋回体3の旋回動作を停止させる(ステップS712)。
また、例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対する操作入力が行われたときに(ステップS702のY)、上部旋回体3が操作入力と整合しない旋回動作を行った場合、具体的には、上部旋回体3の旋回速度が、レバー26Aの操作量に対応する旋回速度の範囲を下回っている場合(ステップS706のY)、上部旋回体3を停止させる(ステップS712)。
また、例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対して、比較的大きい操作量、典型的には、最大操作量で操作入力が行われているにも関わらず、上部旋回体3が最大操作量に対応する旋回動作、即ち、比較的高い旋回速度を伴う旋回動作を行わない場合(ステップS706のY)、上部旋回体3を停止させる(ステップS712)。
このように、本例では、異常検出装置60は、ステップS702〜S706の処理により、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定することができる。そのため、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作が実現されるまでの全ての構成要素に起因する第7例に係る旋回異常を検出することができると共に、当該旋回異常の検出に基づき、上部旋回体3の動作に関連する異常処理を行うことができる。
[旋回異常の第8例]
続いて、図24は、旋回異常の第8例を説明する図である。
上段の図に示すように、本例では、レバー26Aが右方向に略一定の操作量で操作されている状態から、レバー26Aに対して、操作量を増加させる倒し操作、即ち、上部旋回体3の加速を意図する操作(以下、単に「加速操作」と称する)が行われている。しかしながら、中段の図及び下段の図に示すように、上部旋回体3は、旋回速度が略一定の状態から減速してしまっている。
このように、レバー26Aの操作状態が加速操作であるにも関わらず、上部旋回体3の旋回状態が、加速していない(即ち、減速している或いは略一定の旋回速度で旋回している)ことを表している場合、異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態とが整合しない旋回異常であると判定することができる。以下、図25を参照して、本例(第8例)に係る旋回異常に基づく異常処理について説明する。
図25は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の第8例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、上述した第1例(図11)等と同様、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
本フローチャートのステップS802,S808〜S812の処理は、上述した第1例のステップS102、S108〜S112と同じであるため、異なる部分を中心に説明する。
レバー26Aに対する操作入力があると判定された場合(ステップS802のY)、ステップS804にて、異常検出装置60は、取得したレバー26Aの操作状態が、加速操作(倒し操作)であるか否かを判定する。異常検出装置60は、レバー26Aの操作状態が加速操作である場合、ステップS806に進み、加速操作でない場合、ステップS808に進む。
ステップS806にて、異常検出装置60は、レゾルバ22の検出信号、旋回状態センサ62の検出信号、或いは旋回状態センサ62及び走行状態センサ66双方の検出信号から取得する上部旋回体3の旋回状態に基づき、上部旋回体3が旋回減速しているか否かを判定する。異常検出装置60は、上部旋回体3が旋回加速している場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常でない)と判定し、ステップS808に進む。一方、異常検出装置60は、上部旋回体3が旋回加速していない場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合していない(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS810に進む。
尚、上述した第1例等の同様、上部旋回体3が想定外の動作を行った場合のオペレータの想定される操作内容を考慮して、上部旋回体3の旋回動作が異常である(ステップS810)と判定される感度(判定され易さ)が規定されてよい。例えば、ステップS804において、レバー26Aの操作状態が減速操作であるか否かを判定するための操作量の変化に関する閾値が比較的小さい値に設定される等により、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定され易くなり、早急に上部旋回体3の動作を制限することができる。
本例によるフローチャートによれば、ショベルは、以下のように動作する。
例えば、ショベル(異常検出装置60)は、レバー26Aに対する操作入力が行われたときに(ステップS802のY)、上部旋回体3が操作入力と整合しない旋回動作を行った場合、具体的には、レバー26Aの操作状態が加速操作であるにも関わらず(ステップS804のY)、上部旋回体3が加速していない場合(ステップS806のN)、上部旋回体3を停止させる(ステップS812)。
このように、本例では、異常検出装置60は、ステップS802〜S806の処理により、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定することができる。そのため、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作が実現されるまでの全ての構成要素に起因する第8例に係る旋回異常を検出することができると共に、当該旋回異常の検出に基づき、上部旋回体3の動作に関連する異常処理を行うことができる。
尚、上述した第1例〜第8例に対応する旋回異常の判定方法と異なる方法で、異なる他の種類の旋回異常を判定してもよい。
[旋回異常の第1例〜第8例の組み合わせ]
ここで、上述した実施例(第1例?第8例)に係る異常処理の少なくとも一部を組み合わせても良い。
具体的には、異常検出装置60は、第1例?第8例に係る異常処理の一部又は全部を並列的に処理する。そして、異常検出装置60は、少なくとも1つの異常処理において、レバー26Aの操作状態が、上部旋回体3の旋回状態と整合していないと判定された場合に、上部旋回体3の旋回動作が異常であると判定し、上部旋回体3の旋回動作を制限してよい。
また、異常検出装置60は、第1例〜第8例に係る旋回異常の一部又は全部を判定するための条件を直列的に処理することにより、第1例〜第8例に係る旋回異常の何れかに該当するか否か判定し、何れかの旋回異常に該当すると判定された場合に、上部旋回体3の動作を制限してもよい。例えば、図26は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の他の例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、上述した第1例(図11)等と同様、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
具体的には、本フローチャートでは、第1例〜第4例に係る旋回異常を直列的に判定し(ステップS902〜S912)、何れか1つに該当する場合(ステップS906のN、ステップS908のY、ステップS910のY、ステップS912のY)に、上部旋回体3の旋回動作に異常があると判定し(ステップS916)、上部旋回体3の旋回動作を制限する(ステップS918)。
より具体的には、上述した第1例(図11)のフローチャートにおけるステップS102〜S106は、本フローチャートのステップS902〜S906に該当する。また、上述した第2例(図13)のフローチャートにおけるステップS202〜S206は、本フローチャートのステップS902,S904,S910に該当する。また、上述した第3例(図15)のフローチャートにおけるステップS302〜S306は、本フローチャートにおけるステップS902,S904,S908に該当する。また、上述した第4例(図17)のフローチャートにおけるステップS402,S404は、本フローチャートにおけるステップS902,S912に該当する。
尚、第1例〜第8例に係る旋回異常と異なる他の種類の旋回異常を検出する場合についても、第1例〜第8例に係る旋回異常に係る異常処理と、他の種類の旋回異常に係る異常処理とを、並列的或いは直列的に組み合わせてよい。
[旋回異常の第9例〜第12例]
続いて、図27は、旋回異常の第9例〜第12例を説明する図である。具体的には、レバー26Aの操作状態(操作量)と、上部旋回体3の旋回状態(旋回速度)との対応関係のうち、旋回異常に該当する対応関係(表中の"×")と、旋回異常の可能性がある対応関係(表中の"△")を示す表である。
尚、表中における"高速"及び"低速"は、旋回速度が予め規定される速度用閾値以上であるか否かを示す。また、表中における"操作量大"及び"操作量小"は、レバー26Aの操作量(ストローク量)が予め規定される操作量用閾値以上であるか否かを示す。
図27に示すように、本例(第9例〜第12例)では、レバー26Aの操作状態としての操作量と、上部旋回体3の旋回状態としての旋回速度とに基づき、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定する、即ち、旋回異常に該当するか否かを判定する。
[旋回異常の第9例]
表中の対応関係EX9(実線枠で囲まれたレバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態との対応関係部分)に対応する旋回異常の第9例は、上述した第1例(図10)と同様、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態の操作方向に対応する旋回方向と逆方向に加速している状況を示している。
例えば、異常検出装置60は、上部旋回体3が、レバー26Aの操作方向と逆方向に比較的高い旋回速度("高速")で旋回している場合、レバー26Aの操作量に依らず、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態の操作方向に対応する旋回方向と逆方向に加速している、即ち、旋回異常に該当すると判定することができる(対応関係EX9のうちの"×"の部分)。
また、例えば、異常検出装置60は、上部旋回体3がレバー26Aの操作方向と逆方向に比較的低い旋回速度("低速")で旋回している場合、上部旋回体3が操作方向と同じ方向に減速中である場合も有り得るものの、レバー26Aの操作状態の操作方向に対応する旋回方向と逆方向に加速している可能性がある、即ち、旋回異常に該当する可能性があると判定することができる(対応関係EX9のうちの"△"の部分)。そのため、例えば、異常検出装置60は、当該状況(上部旋回体3がレバー26Aの操作方向と逆方向に比較的低い旋回速度("低速")で旋回している状況)が予め規定される一定時間以上継続する場合に、レバー26Aの操作状態の操作方向に対応する旋回方向と逆方向に加速している、即ち、旋回異常に該当すると判定してよい。
[旋回異常の第10例]
表中の対応関係EX10(点線枠で囲まれたレバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態との対応関係部分)に対応する旋回異常の第10例は、上述した第2例(図12)、第3例(図14)と同様、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態における操作量に対応する旋回加速度或いは旋回速度の範囲を超える旋回加速度或いは旋回速度で旋回している状況を示している。
例えば、異常検出装置60は、レバー26Aの操作量が比較的小さい("操作量小")であるにも関わらず、上部旋回体3が比較的高い旋回速度("高速")で旋回している場合、上部旋回体3の旋回状態が、レバー26Aの操作状態における操作量に対応する旋回加速度或いは旋回速度の範囲を超える旋回加速度或いは旋回速度で旋回している、即ち、旋回異常に該当すると判定することができる(対応関係EX10の"×"の部分)。
[旋回異常の第11例]
表中の対応関係EX11(一点鎖線枠で囲まれたレバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態との対応関係部分)に対応する旋回異常の第11例は、上述した第4例(図16)と同様、レバー26Aの操作状態における操作量がゼロ(レバー26Aが中立状態)であるにも関わらず、上部旋回体3が旋回加速している状況を示している。
例えば、異常検出装置60は、レバー26Aの操作量がゼロ、即ち、レバー26Aが中立状態であるにも関わらず、比較的高い旋回速度("高速")で左方向或いは右方向に旋回している場合、レバー26Aの操作状態における操作量がゼロ(レバー26Aが中立状態)であるにも関わらず、上部旋回体3が旋回加速している、即ち、旋回異常に該当すると判定することができる(対応関係EX11のうちの"×"の部分)。
また、例えば、異常検出装置60は、レバー26Aの操作量がゼロ、即ち、レバー26Aが中立状態であるにも関わらず、比較的低い旋回速度("低速")で左方向或いは右方向に旋回している場合、レバー26Aの戻し操作(減速操作)により、上部旋回体3が減速中である場合が有り得るものの、レバー26Aの操作状態における操作量がゼロ(レバー26Aが中立状態)であるにも関わらず、上部旋回体3が旋回加速している可能性がある、即ち、旋回異常に該当する可能性があると判定することができる(対応関係EX11のうちの"△"の部分)。そのため、例えば、異常検出装置60は、当該状況(レバー26Aが中立状態であるにも関わらず、比較的低い旋回速度("低速")で旋回している状況)が予め規定される一定時間以上継続する場合に、レバー26Aの操作状態における操作量がゼロであるにも関わらず、上部旋回体3が旋回加速している、即ち、旋回異常に該当すると判定してよい。
[旋回異常の第12例]
表中の対応関係EX12(二点鎖線枠で囲まれたレバー26Aの操作状態と上部旋回体3の旋回状態との対応関係部分)に対応する旋回異常の第12例は、上述した第6例(図20)、第7例(図22)と同様、レバー26Aの操作状態における操作量に対応する旋回加速度或いは旋回速度の範囲を下回る旋回加速度或いは旋回速度で、上部旋回体3が旋回している状況を示している。
例えば、異常検出装置60は、レバー26Aの操作量が比較的大きい状態("操作量大")であるにも関わらず、上部旋回体3が比較的低い旋回速度で旋回している、或いは、上部旋回体3が停止している場合、レバー26Aの倒し操作(加速操作)により、上部旋回体3が加速中である場合が有り得るものの、レバー26Aの操作状態における操作量に対応する旋回加速度或いは旋回速度の範囲を下回る旋回加速度或いは旋回速度で、上部旋回体3が旋回している可能性がある、即ち、旋回異常に該当する可能性があると判定することができる(対応関係EX12の"△"の部分)。そのため、例えば、異常検出装置60は、当該状況(レバー26Aの操作量が比較的大きい状態("操作量大")であるにも関わらず、上部旋回体3が比較的低い旋回速度で旋回している、或いは、上部旋回体3が停止している状況)が予め規定される一定時間以上継続する場合に、レバー26Aの操作状態における操作量に対応する旋回加速度或いは旋回速度の範囲を下回る旋回加速度或いは旋回速度で、上部旋回体3が旋回している、即ち、旋回異常に該当すると判定してよい。
以下、図28を参照して、第9例〜第12例に係る旋回異常に基づく異常処理について説明する。
図28は、本実施形態に係るショベルの異常検出装置60による異常処理の更に他の例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、上述した第1例(図11)等と同様、例えば、ショベルが起動され、レバー26Aに対する操作入力の受付が開始された後、ショベルが運転停止されるまで、所定時間間隔で、繰り返し実行される。
尚、異常検出装置60は、図27の判定表に対応するマップ情報を、例えば、内部メモリ等に保持している前提で説明を行う。
本フローチャートのステップS1008〜S1012は、上述した第1例のステップSS108〜S112と同じであるため、異なる部分を中心に説明する。
ステップS1002にて、異常検出装置60は、圧力センサ29或いは操作状態センサ64の検出信号から取得するレバー26Aの操作状態(操作量)、及びレゾルバ22の検出信号、旋回状態センサ62の検出信号、或いは旋回状態センサ62及び走行状態センサ66双方の検出信号から取得する上部旋回体3の旋回状態(旋回速度)とに基づき、図27の判定表の"×"の対応関係に該当するか否かを判定する。異常検出装置60は、図27の判定表の"×"の対応関係に該当しない場合、ステップS1004に進み、図27の判定表の"×"の対応関係に該当する場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合していない(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS1010に進む。
ステップS1004にて、異常検出装置60は、取得したレバー26Aの操作状態(操作量)、及び上部旋回体3の旋回状態(旋回速度)に基づき、図27の判定表の"△"の対応関係に該当するか否かを判定する。異常検出装置60は、図27の判定表の"△"の対応関係に該当する場合、ステップS1006に進み、図27の判定表の"△"の対応関係に該当しない場合、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常ではない)と判定し、ステップS1008に進む。
ステップS1006にて、異常検出装置60は、ステップS904で該当すると判定された対応関係の状況が予め規定される一定時間以上継続しているか否かを判定する。異常検出装置60は、一定時間以上継続していない場合、上部旋回体3の旋回状態とが整合している(即ち、旋回異常ではない)と判定し、ステップS1008に進み、一定時間以上継続している場合、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合していない(即ち、旋回異常である)と判定し、ステップS1010に進む。
このように、本例では、異常検出装置60は、図27の判定表(ステップS1002〜S1006の処理)により、レバー26Aの操作状態と、上部旋回体3の旋回状態とが整合しているか否かを判定することができる。そのため、レバー26Aに対する操作入力から上部旋回体3の旋回動作が実現されるまでの全ての構成要素に起因する第9例〜第12に係る旋回異常を検出することができると共に、当該旋回異常の検出に基づき、上部旋回体3の動作に関連する異常処理を行うことができる。
また、本例では、レバー26Aの操作量と上部旋回体3の旋回速度とだけを用いるため、容易に、旋回異常に該当するか否かを判定することができる。そのため、異常検出装置60の処理負荷を軽減したり、異常検出装置60により単位時間当たりに判定可能な旋回異常の種類を増やしたり等することができる。
尚、図27の判定表を用いて、第9例〜第12例に係る旋回異常の一部を検出してもよい。また、図27の判定表のうちの"×"に該当する場合だけ、旋回異常であると判定してもよい。即ち、図27の判定表のうちの"△"に相当する対応関係に基づく、旋回異常の検出は省略されてもよい。また、当然の如く、第1例〜第8例に係る異常処理の一部又は全部と、第9例〜第12例に係る異常処理の一部又は全部とを組み合わせてもよい。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。