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JP2018049775A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Hiroshi Tsubouchi
洋 坪内
慶一 高橋
Keiichi Takahashi
慶一 高橋
直之 和田
Naoyuki Wada
直之 和田
行広 岡田
Yukihiro Okada
行広 岡田
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Abstract

【課題】過充電耐性に優れる非水電解質二次電池を提供すること。【解決手段】本発明により、ニッケルとコバルトとマンガンとを含むリチウム遷移金属複合酸化物A1,A2を含む正極10と、負極と、過充電時にガスを発生するガス発生添加剤を含む非水電解質と、を備える非水電解質二次電池が提供される。上記リチウム遷移金属複合酸化物は、第1のリチウム遷移金属複合酸化物A1と、第1のリチウム遷移金属複合酸化物A1よりも上記マンガンの含有割合が低い第2のリチウム遷移金属複合酸化物A2とを含み、第1のリチウム遷移金属複合酸化物A1は、その表面にリン酸化合物を備え、第1のリチウム遷移金属複合酸化物A1と第2のリチウム遷移金属複合酸化物A2との質量比率は、A1:A2=25:75〜85:15である。【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。詳しくは、ガス発生添加剤を含んだ非水電解質二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池は、通常、電圧が所定の領域(例えば3.0〜4.2V)に収まるよう制御された状態で使用される。しかし、誤操作等によって過剰な電流が供給されると、電圧が所定の領域を超えて過充電となる場合がある。過充電が進行すると、例えば活物質の発熱によって電池内の温度が上昇したり、非水電解質の分解によってガスが発生し電池が膨らんだりする等の不都合を生じ得る。
そこで、これらの不都合を未然に防止するために、特許文献1には、ニッケルとコバルトとマンガンとを含むリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極と、負極と、過充電時にガスを発生させる化合物(ガス発生添加剤)を含む非水電解質と、圧力作動型の電流遮断機構(CID:Current Interrupt Device)と、を備える非水電解質二次電池が開示されている。
特開2015−026559号公報
特許文献1の非水電解質二次電池では、過充電の初期段階において、ガス発生添加剤を迅速に分解してガスを発生させることができる。これにより、電池の内圧を速やかに上昇させて、CIDを早期に作動させることができる。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、上記技術には更なる改善の余地が認められた。すなわち、上記非水電解質二次電池は、例えば高温環境下(典型的には50℃以上、例えば80〜100℃)に曝された後に、過充電時に発生するガスの量が減少することがあった。かかる場合、CIDの作動までの時間が長くなり、過充電耐性が低下することが想定され得る。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温環境下に曝された後であっても過充電耐性に優れる非水電解質二次電池を提供することにある。
本発明により、ニッケルとコバルトとマンガンとを含むリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極と、負極と、過充電時にガスを発生するガス発生添加剤を含む非水電解質と、を備える非水電解質二次電池が提供される。上記リチウム遷移金属複合酸化物は、第1のリチウム遷移金属複合酸化物と、上記第1のリチウム遷移金属複合酸化物よりも上記マンガンの含有割合が低い第2のリチウム遷移金属複合酸化物とを含む。上記第1のリチウム遷移金属複合酸化物は、その表面にリン酸化合物を備える。上記第1のリチウム遷移金属複合酸化物と上記第2のリチウム遷移金属複合酸化物との質量比率は、25:75〜85:15である。
上記構成によれば、過充電耐性に優れる非水電解質二次電池を実現することができる。すなわち、上記非水電解質二次電池では、高温環境下に曝された後であっても正極表面でのガス発生効率を高く維持することができる。このため、過充電時にはCIDの作動に必要なガス量を素早く確保することができる。
本発明の一実施形態に係る正極の模式的な部分断面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない構成要素や電池の一般的な製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。なお、本明細書において「A〜B(ただし、A,Bが任意の値)」という表現は、A,Bの値(上限値および下限値)を包含するものとする。
ここに開示される非水電解質二次電池は、電池ケースと該電池ケース内に収容された正極10(図1参照)と負極と非水電解質とを備えている。電池ケースは、圧力作動型の電流遮断機構(CID)を備えていてもよい。以下、各構成要素について順に説明する。
図1に示すように、正極10は、典型的には、正極集電体12と、正極集電体12上に固着された正極活物質層14とを備えている。正極集電体12としては、導電性の良好な金属(例えばアルミニウム)からなる導電性部材を採用し得る。正極活物質層14は、少なくとも正極活物質を含んでいる。
正極活物質は、構成元素としてリチウム(Li)とニッケル(Ni)とコバルト(Co)とマンガン(Mn)とを含むリチウム遷移金属複合酸化物(以下、LNCM複合酸化物ともいう。)を有している。正極活物質は、組成が異なる2種類のLNCM複合酸化物A1,A2を含んでいる。第2のLNCM複合酸化物A2は、第1のLNCM複合酸化物A1よりもマンガンの含有割合が低い。
第1のLNCM複合酸化物A1は、例えば、次の一般式(1):LiNix1Coy1Mnz1(aは、0<a≦1.2であり、x1,y1,z1は、0<x1、0<y1、0.3≦z1≦0.5、x1+y1+z1=1を満たす実数である。);で示される層状構造の複合酸化物である。一好適例として、LiNi0.4Co0.2Mn0.4やLiNi0.5Co0.2Mn0.3が挙げられる。
第2のLNCM複合酸化物A2は、例えば、次の一般式(2):LiNix2Coy2Mnz2(bは、0<b≦1.2であり、x2,y2,z2は、0<x2、0<y2、0<z2≦0.2、x2+y2+z2=1を満たす実数である。);で示される層状構造の複合酸化物である。一好適例として、LiNi0.4Co0.5Mn0.1が挙げられる。
一般式(1)と一般式(2)とは、典型的には、x1+y1<x2+y2を満たしている。
第1のLNCM複合酸化物A1は、表面にリン酸化合物を備えている。リン酸化合物としては、LiPO、NaPO、KPO等のアルカリ金属元素を含むリン酸塩や、Mg(PO、Ca(PO等の第2族元素を含むリン酸塩が例示される。第1のLNCM複合酸化物A1の表面に付着されるリン酸化合物は、第1のLNCM複合酸化物A1の全体を100質量%としたときに、例えば、2〜12質量%、一好適例では2〜8質量%を占めているとよい。リン酸化合物は、過充電時に分解して炭酸ガスを発生させ、電池の内圧を上昇させる機能を有し得る。なお、第2のLNCM複合酸化物A2は、表面にリン酸化合物を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
本発明者らの検討によれば、第1のLNCM複合酸化物A1は、第2のLNCM複合酸化物A2に比べて相対的に非水電解質との反応サイトが多く、非水電解質との界面において反応活性が高くなる傾向がある。この高い反応活性が高温環境下で保持されている間に発揮されると、非水電解質の一部が酸化分解されて正極の表面が非水電解質由来の被膜で覆われてしまったり、ガス発生添加剤の絶対量が低下してしまったりして、過充電時のガス発生効率が低下することが考えられる。そこで、ここに開示される技術では、少なくとも反応活性の高い第1のLNCM複合酸化物A1の表面にリン酸化合物を備えることで、正極活物質と非水電解質との界面領域を低減するようにしている。これにより、高温環境下で保持されている間の非水電解質の酸化分解を抑えることができる。その結果、たとえ高温環境下に曝した後であっても、過充電時には正極表面でガス発生添加剤を迅速に酸化分解することができる。また、過充電時には正極10に不純物として含まれる炭酸リチウムなども酸化分解し得る。したがって、ここに開示される非水電解質二次電池では、過充電時に迅速にガスを発生させて、電池の内圧を速やかに上昇させることができる。
また、第2のLNCM複合酸化物A2は、典型的には、第1のLNCM複合酸化物A1に比べて相対的に充放電時の平均電位が低い。このため、第2のLNCM複合酸化物A2を含むことで、充電深度(SOC:State of Charge)の低い領域(例えば、SOCが0〜40%の領域)での出力特性を向上することができる。
第1のLNCM複合酸化物A1のBET比表面積(窒素吸着法に基づく値。以下同じ。)は、例えば、1.1〜1.4m/g程度であってもよい。第2のLNCM複合酸化物A2のBET比表面積は、例えば、1.3〜2.4m/g程度であってもよい。一好適例では、第2のLNCM複合酸化物A2のBET比表面積は、第1のLNCM複合酸化物A1のBET比表面積よりも大きい。これにより、過充電時のガス発生効率をより良く高めて、ここに開示される技術の効果を高いレベルで発揮することができる。
正極活物質層14において、第1のLNCM複合酸化物A1と第2のLNCM複合酸化物A2との質量比率は、A1:A2=25:75〜85:15である。一好適例では、正極活物質全体を100質量%としたときに、第1のLNCM複合酸化物A1が、25〜85質量%を占めている。他の一好適例では、正極活物質全体を100質量%としたときに、第2のLNCM複合酸化物A2が、15〜75質量%を占めている。
正極活物質層14は、典型的には正極活物質を主成分(50質量%以上を占める成分)としている。正極活物質層14全体を100質量%としたときに、正極活物質の占める割合は、概ね50質量%以上であり、典型的には80質量%以上、例えば85〜95質量%である。図1に示すように、正極活物質層14は、正極活物質以外の任意成分、例えば、バインダBや導電材C等を含み得る。バインダBとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂が例示される。導電材Cとしては、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)等の炭素材料が例示される。
負極は、典型的には、負極集電体と、該負極集電体上に固着された負極活物質層とを備えている。負極集電体としては、導電性の良好な金属(例えば銅)からなる導電性部材を採用し得る。負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含み、さらに他の任意成分(例えばバインダや増粘剤等)を含み得る。バインダとしては、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が例示される。増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が例示される。
非水電解質は、少なくともガス発生添加剤を含み、典型的には、さらに非水溶媒と支持塩とを含んでいる。ガス発生添加剤は、過充電時に分解してガスを発生させる化合物である。ガス発生添加剤は、過充電時に分解してガスを発生させることにより、電池の内圧を上昇させる機能を有する。ガス発生添加剤としては、ビフェニルやアルキルビフェニルのようなビフェニル化合物、アルキルベンゼンやシクロアルキルベンゼンのようなベンゼン化合物等が例示される。一好適例として、ビフェニル(BP)やシクロヘキシルベンゼン(CHB)が挙げられる。ガス発生添加剤の添加量は、非水電解質全体を100質量%としたときに、例えば、0.5〜10質量%とすることができる。
非水溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類等の非プロトン性溶媒が例示される。カーボネート類の一具体例として、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等が挙げられる。
支持塩としては、LiPF、LiBF等のリチウム塩が例示される。
ここで開示される非水電解質二次電池は各種用途に利用可能であるが、従来品に比べて過充電耐性に優れることを特徴とする。したがって、かかる特徴を活かして、高容量タイプの電池、例えばハイブリッド車両の動力源(駆動電源)等として好適に利用することができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<試験例I>
[非水電解質二次電池の構築]
まず、正極を作製するために、以下の4種のリチウム遷移金属複合酸化物を用意した。
・111組成:LiNi1/3Co1/3Mn1/3
・451組成:LiNi0.4Co0.5Mn0.1
・424組成:LiNi0.4Co0.2Mn0.4
・523組成:LiNi0.5Co0.2Mn0.3
次に、上記リチウム遷移金属複合酸化物のうち、451組成、424組成、523組成については、メカニカル処理によってその表面に所定量のリン酸三リチウム(LiPO)を付着させたものを作製した。具体的には、遊星ボールミルに、リチウム遷移金属複合酸化物と、リン酸三リチウムと、Φ5mmの粉砕用メディア(ボール)とを投入し、2時間のメカニカル処理を行った。これにより、表1に示す付着量(被覆量)でLiPOを備え、かつ、表1に示す組成とBET比表面積とを有するリチウム遷移金属複合酸化物を得た。
Figure 2018049775
次に、上記用意したリチウム遷移金属複合酸化物を用いて、正極を作製した。具体的には、まず、第1のLNCM複合酸化物と第2のLNCM複合酸化物とを、表2の「第1:第2」に示す質量比で混合し、正極活物質を調合した。次に、この正極活物質と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、93:4:3の質量比で混合して、長尺状の正極集電体(平均厚み12μmのアルミニウム箔)の表面に帯状に塗布して乾燥した。これにより、正極活物質層(厚み150μm、幅117mm、長さ6150mm)を備えた正極を得た。
次に、負極活物質としての黒鉛と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、98.6:0.7:0.7の質量比で混合して、長尺状の負極集電体(平均厚み10μmの銅箔)の表面に帯状に塗布して乾燥した。これにより、負極活物質層(厚み130μm、幅122mm、長さ6300mm)を備えた負極を得た。
次に、正極と負極とをセパレータを介して長手方向に重ね合わせ、捲回電極体を作製した。なお、セパレータシートとしてはポリエチレン(PE)の両面にポリプロピレン(PP)が積層されたPP/PE/PPの3層構造のもの(平均厚み24μm)を用いた。
次に、上記作製した捲回電極体と非水電解質とを電池ケース内に収容した。なお、非水電解質としては、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを3:3:4の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1mol/Lの濃度で溶解させ、ガス発生添加剤としてのシクロヘキシルベンゼン(CHB)とビフェニル(BP)とをそれぞれ2%ずつ含有させたものを用いた。これにより、非水電解質二次電池(実施例1〜10および比較例1〜5、電池設計容量:35Ah)を構築した。
[初期の過充電ガス発生量の評価]
上記構築した非水電解質二次電池に内圧センサを取り付け、1Cの充電レートで定電流充電(CC充電)した後、定電圧充電(CV充電)することにより、SOC100%(満充電状態)に調整した。次に、60℃の環境下において、この非水電解質二次電池をSOC140%の状態まで1Cの充電レートでCC充電したときの内圧上昇ΔPを計測した。そして、電池内の残空間体積(設計値)に基づいて、内圧上昇ΔPからガス発生量を算出した。結果を、表2の「初期のガス発生量」の欄に示す。
[高温保存後の過充電ガス発生量の評価]
上記構築した非水電解質二次電池をSOC95%に調整し、85℃の環境下で3日間、恒温槽に静置した。この非水電解質二次電池について、上記初期の場合と同様に過充電ガス発生量を評価した。結果を、表2の「高温保存後のガス発生量」の欄に示す。また、初期のガス発生量に対する高温保存後のガス発生量の減少率(ガス量減少率)を表2に示す。なお、「ガス量減少率」の値が小さいほど、高温保存後においても過充電耐性に優れる(言い換えれば、高温保存後においても過充電耐性が維持されている)と言える。
Figure 2018049775
表2に示すように、比較例1〜3では、1種類のリチウム遷移金属複合酸化物のみを用いた。その結果、初期の過充電ガス発生量が少なかった。また、高温保存後のガス量減少率が大きかった。
比較例4では、LiPOが付着していないLiNi0.4Co0.2Mn0.4と、LiPOが付着していないLiNi0.4Co0.5Mn0.1と、を用いた。その結果、比較例1〜3に比べて初期の過充電ガス発生量は向上した。しかし、高温保存後の過充電ガス発生量が少なく、ガス量減少率が大きかった。
比較例5では、LiPOが付着していないLiNi0.4Co0.2Mn0.4と、LiPOが付着したLiNi0.4Co0.5Mn0.1と、を用いた。その結果、比較例4と同じように、高温保存後の過充電ガス発生量が少なく、ガス量減少率が大きかった。
一方、実施例1〜10では、LiPOが付着したLiNi0.4Co0.2Mn0.4と、LiPOが付着したあるいは付着していないLiNi0.4Co0.5Mn0.1と、を用いた。その結果、比較例1〜3に比べて初期の過充電ガス発生量を多くすることができた。また、高温保存後であっても過充電ガス発生量を向上することができ、比較例1〜5に比べてガス量減少率を小さく抑えることができた。
<試験例II>
第1のLNCM複合酸化物として、111組成や424組成にかえて、523組成(LiNi0.5Co0.2Mn0.3)を用い、さらに第1と第2の混合比率を変化させたこと以外は上記試験例Iと同様に非水電解質二次電池(実施例11〜19および比較例6)を構築し、高温保存前後の過充電ガス発生量を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2018049775
比較例6では、試験例Iの比較例4と同様に、LiPOが付着していないLiNi0.5Co0.2Mn0.3を用いた結果、高温保存後の過充電ガス発生量が少なく、ガス量減少率が大きかった。一方、実施例11〜19では、試験例Iの実施例1〜10と同様に、高温保存後であっても過充電ガス発生量を向上することができ、ガス量減少率を小さく抑えることができた。
以上の評価結果から明らかなように、Mnの含有割合が異なる2種類のリチウム遷移金属複合酸化物を正極に含ませ、少なくともMnの含有割合が高い方のリチウム遷移金属複合酸化物(第1のLNCM複合酸化物)の表面にリン酸化合物を付着させ、かつ、第1のLNCM複合酸化物と第2のLNCM複合酸化物との質量比率を25:75〜85:15とすることで、たとえ充電深度(SOC)の高い状態で高温環境下に曝した後であっても、過充電時には迅速にガスを発生させて、電池の内圧を速やかに上昇させることができる。したがって、ここで開示される技術によれば、過充電耐性に優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 正極
12 正極集電体
14 正極活物質層
A1 第1のLNCM複合酸化物(正極活物質)
A2 第2のLNCM複合酸化物(正極活物質)

Claims (1)

  1. ニッケルとコバルトとマンガンとを含むリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極と、
    負極と、
    過充電時にガスを発生するガス発生添加剤を含む非水電解質と、
    を備える非水電解質二次電池であって、
    前記リチウム遷移金属複合酸化物は、第1のリチウム遷移金属複合酸化物と、前記第1のリチウム遷移金属複合酸化物よりも前記マンガンの含有割合が低い第2のリチウム遷移金属複合酸化物とを含み、
    前記第1のリチウム遷移金属複合酸化物は、その表面にリン酸化合物を備え、
    前記第1のリチウム遷移金属複合酸化物と前記第2のリチウム遷移金属複合酸化物との質量比率は、25:75〜85:15である、非水電解質二次電池。
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