JP2018048357A - 放電プラズマ焼結用パンチ、放電プラズマ焼結用成形型、放電プラズマ焼結装置及び放電プラズマ焼結方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電プラズマ焼結における放電プラズマ焼結用成形型の破壊の発生を抑制して、その放電プラズマ焼結を安定的に行うことを可能にする放電プラズマ焼結用パンチ、放電プラズマ焼結用成形型、放電プラズマ焼結装置及び放電プラズマ焼結方法を提供する。【解決手段】放電プラズマ焼結に用いられるパンチ2(2A,2B)を、軸に垂直な断面積の相対的に大きな第1の柱状部21及び断面積の相対的に小さな第2の柱状部22を同軸に有する柱状体から構成するとともに、第1及び第2の柱状部21,22の断面形状を、互いに略相似形状となるように構成する。【選択図】図2
Description
本発明は、放電プラズマ焼結用パンチ、放電プラズマ焼結用成形型、放電プラズマ焼結装置及び放電プラズマ焼結方法に関する。
従来、金属やセラミックスの焼結方法の一つとして、放電プラズマ焼結方法(SPS:Spark Plasma Sintering、以下、「SPS」と略称することがある)が知られている。この放電プラズマ焼結方法は、固体状又は粉末状の成形材料を成形型に充填し、一軸性加圧と直流パルス電圧・電流を、成形型及び成形材料に同時に印加して焼結する方法である。
例えば、図6は、従来の放電プラズマ焼結装置の構成を示す断面図である。従来の放電プラズマ焼結装置100’は、放電プラズマ焼結用成形型10’と、その両端のそれぞれに、スペーサー4、5と、加圧ラム3とが配設され構成されている。
また、放電プラズマ焼結用成形型10’は、中空部を有する円筒状のシリンダー1と、そのシリンダー1の両端から内部に向かって挿入されるパンチ2’とによって構成されている。そして、放電プラズマ焼結用成形型10’においては、シリンダー1とパンチ2’とが、成形材料Mをその間に保持するように組み合わされて放電プラズマ焼結用成形型10’が組み上がると、成形材料Mをパンチ2’により加圧圧縮しながら、それぞれのパンチ2’及びシリンダー1に電流を通電して加熱することによって、成形材料Mを焼結する。
このような放電プラズマ焼結装置100’において、放電プラズマ焼結用成形型10’は、通電性及び成形性の観点から、例えば、グラファイトを用いて構成される(例えば、特許文献1,2参照)。しかしながら、グラファイトにより構成された放電プラズマ焼結用成形型10’では、酸素を含む雰囲気中で高温に加熱されると、次第にグラファイトが消耗されていくため、大気中で焼結を行うことは不可能となる。
そのため、周囲を、真空状態又は不活性ガスを充填した状態に保つべく、焼結が進行する部分やその周辺部分を外部と遮断するための真空チャンバーを設けることが必要となる。ところが、グラファイトにより構成された放電プラズマ焼結用成形型10’の機械的強度は、高圧の真空チャンバーへの出し入れに伴う度重なる圧力変化に耐えるために十分ではなく、成形材料Mに加える圧力を100MPa未満に抑える必要があり、100MPaを超える超高圧条件下での成形材料Mの焼結は困難であった。
このような問題に対して、炭化ケイ素から構成される放電プラズマ焼結用成形型を用いる方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。炭化ケイ素は、酸素雰囲気中で高温に加熱されても消耗が無い。そのため、炭化ケイ素を用いて構成される成形型を用いることで、大気中で焼結を行うことが可能となり、真空チャンバーも不要となり、量産性を大きく改善することができる。さらに、炭化ケイ素は、高い強度を有する材料でもあるため、500MPaを超える超高圧条件で焼結を行うこともできる。
しかしながら、焼結を繰り返すと、放電プラズマ焼結後の成形材料を取り出す作業を行う際の必要加重が増大し、最終的にシリンダー1が破壊する事態へ至ることが分った。更に、焼結温度が高いほど、少ない焼結繰り返し回数でシリンダー1の破壊に至ることも分かった。
高価な炭化ケイ素シリンダーの破壊は、工業化によって焼結体の量産化を実現するためには、大きな障害となる。
そこで、シリンダーの破壊の原因について検討したところ、パンチ2’の膨張が予想されたので、焼結の都度パンチ2’の径の測定を試みた。その結果、パンチ2’の、シリンダー1の中空部の内部に位置する部分の直径は殆ど変化しなかったのに対して、シリンダー1の中空部の外部に位置する部分の直径は試験の度に大きくなっていることが分かった。なお、パンチ2’のシリンダー1の中空部の内部に位置する部分はシリンダー1の中空部の壁面によって径の拡大が抑えられていると考えられた。この結果から、焼結を重ねて、成形材料を取り出す作業を行うとき、焼結の回数が増えるに従ってシリンダー1の中空部の外部に位置するパンチ2’の径が増大し、増大部分のシリンダー1への干渉が大きくなり、最終的にシリンダー1の破壊につながることが分かった。
K.Kakegawa, C.M.Wen, N.Uekawa, T.Kojima, "SPS Using SiC Die", Key Engineering Materials, Vol. 617, pp. 72−77, Jun. 2014
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、放電プラズマ焼結における放電プラズマ焼結用成形型の破壊の発生を抑制して、その放電プラズマ焼結を安定的に行うことを可能にする放電プラズマ焼結用パンチ、放電プラズマ焼結用成形型、放電プラズマ焼結装置及び放電プラズマ焼結方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した課題を解決するため鋭意検討を重ねた。その結果、プラズマ印加に起因して、パンチの、シリンダーの中空部の外部に位置する部分が膨張することにより、シリンダーが破壊されること、及びシリンダーの中空部の外部に位置する部分の直径がシリンダーの中空部の内部に位置する部分の直径よりも小さくした炭化ケイ素成形型を用いることで、シリンダーの破壊を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
[1]本発明の第1の発明は、放電プラズマ焼結に用いられるパンチであって、軸に垂直な断面積の相対的に大きな第1の柱状部及び前記断面積の相対的に小さな第2の柱状部を、同軸に有する柱状体であり、前記第1及び第2の柱状部の断面形状は、互いに略相似形状である放電プラズマ焼結用パンチである。
[2]本発明の第2の発明は、前記第1の柱状部に対する前記第2の柱状部の相似形状における相似比(第2の柱状部/第1の柱状部)が0.5以上0.9以下である[1]に記載の放電プラズマ焼結用パンチである。
[3]本発明の第3の発明は、前記第1及び第2の柱状部の断面形状が、それぞれ円である[1]又は[2]に記載の放電プラズマ焼結用パンチである。
[4]本発明の第4の発明は、前記第1の柱状部の高さ(hl)に対する前記第2の柱状部の高さ(h2)の比(h2/h1)が、0.3以上0.7以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の放電プラズマ焼結用パンチである。
[5]本発明の第5の発明は、前記第1及び第2の柱状部は、導電性材料により構成される[1]〜[4]のいずれかに記載の放電プラズマ焼結用パンチである。
[6]本発明の第6の発明は、前記第1及び第2の柱状部は、炭化ケイ素により構成される[5]に記載の放電プラズマ焼結用パンチである。
[7]本発明の第7の発明は、成形材料を加圧しつつ電圧を印加して放電プラズマ焼結を行う放電プラズマ焼結用成形型であって、中空部を有するシリンダーと、[1]〜[6]のいずれかに記載の放電プラズマ焼結用パンチとを備え、前記放電プラズマ焼結用パンチは、前記第1の柱状部が前記シリンダーの中空部の内側に位置するとともに、前記第2の柱状部が前記シリンダーの中空部の外側に位置するように、かつ少なくとも前記第1の柱状部の全体が前記シリンダーの中空部の内部に位置するように、前記シリンダーの前記中空部に配設される放電プラズマ焼結用成形型である。
[8]本発明の第8の発明は、[7]の放電プラズマ焼結用成形型を備えた放電プラズマ焼結装置である。
[9]本発明の第9の発明は、[8]の放電プラズマ焼結装置を用いて、放電プラズマ焼結により、焼結原料を焼結する放電プラズマ焼結方法である。
本発明によれば、放電プラズマ焼結における放電プラズマ焼結用成形型の破壊の発生を抑制して、放電プラズマ焼結を安定的に行うことができる。
以下、本発明の具体的な実施の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
1.放電プラズマ焼結装置
本発明の放電プラズマ焼結装置100は、成形材料Mに直接パルス状の電気エネルギーを投入し、火花放電により瞬時に発生する高温プラズマの高エネルギーを、熱拡散・電解拡散等に応用することで、昇温時間及び保持時間を含めて、例えば、3〜30分程度の短時間で焼結を行うことを可能とするものである。
本発明の放電プラズマ焼結装置100は、成形材料Mに直接パルス状の電気エネルギーを投入し、火花放電により瞬時に発生する高温プラズマの高エネルギーを、熱拡散・電解拡散等に応用することで、昇温時間及び保持時間を含めて、例えば、3〜30分程度の短時間で焼結を行うことを可能とするものである。
図1に示すように、放電プラズマ焼結装置100は、シリンダー1及びパンチ2(2A、2B)を備えた放電プラズマ焼結用成形型10を備えている。なお、図1では、一対のパンチ2、すなわち一方のパンチ2A、及び他方のパンチ2Bからなるものを示すが、一つであってもよい。後述するように、このシリンダー1及びパンチ2(2A,2B)を備えた放電プラズマ焼結用成形型10の構成に特徴を有している。なお、放電プラズマ焼結用成形型10の両端には、炭化ケイ素スペーサー5と、金属スペーサー4と、加圧ドラム3とがこの順でそれぞれ配設されている。
炭化ケイ素スペーサー5は、放電プラズマ焼結用成形型10と加圧ラム3との間に配置されるものである。具体的には、炭化ケイ素スペーサー5は、放電プラズマ焼結用成形型10におけるパンチ2(2A、2B)と接触するように配設され、加圧ラム3からの圧力をパンチ2(2A、2B)に伝えて、放電プラズマ焼結用成形型10内に装入された成形材料Mを圧縮する。このようにして炭化ケイ素スペーサー5を設けることで、パンチ2の圧力をより広面積の下底に分散させ、金属スペーサー4を保護することができる。
金属スペーサー4は、加圧ラム3の保護、及び成形型10の上下方向の位置調整のために用いられる。金属スペーサー4としては、導電性及び高い強度を有する金属からなるものであれば、特に限定されない。また、金属スペーサー4の形状や大きさについても、特に限定されず、例えば、炭化ケイ素スペーサー5よりもやや大きく、円柱状ものを用いることができる。
加圧ラム3は、放電プラズマ焼結用成形型10のパンチ2(2A、2B)を通じて成形材料Mに対して所定の圧力を印加するとともに、パルス電圧・電流を印加する。
放電プラズマ焼結装置100においては、シリンダー1とパンチ2(2A、2B)とが、成形材料Mをその間に保持するように組み合わされて放電プラズマ焼結用成形型10が組み上がると、成形材料Mに対して加圧下で電圧が印加することによって焼結を行う。
放電プラズマ焼結装置100には、図示しないが、炭化ケイ素により構成される炭化ケイ素スペーサー5の導電性を十分に確保する観点から、放電プラズマ焼結用成形型10及び炭化ケイ素スペーサー5を囲うように加熱部を設けることができる。この加熱部により、放電プラズマ焼結用成形型10及び炭化ケイ素スペーサー5を加熱することによって、より効率的に焼結を行うことができる。
成形材料Mとしては、放電プラズマ焼結により焼結体が形成されるものであれば特に限定されない。具体的には、例えば、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、フッ化物等のセラミックスや、金属、合金、サーメット等を用いることができる。また、その形状についても、特に限定されず、粉末状又は固体状の原料を用いることができる。
2.放電プラズマ焼結用成形型
図1、図2に示すように、放電プラズマ焼結用成形型10は、上述の放電プラズマ焼結装置100に設置されて用いられるものであり、成形材料Mを加圧しつつ電圧を印加して放電プラズマ焼結を行うための反応場である。
図1、図2に示すように、放電プラズマ焼結用成形型10は、上述の放電プラズマ焼結装置100に設置されて用いられるものであり、成形材料Mを加圧しつつ電圧を印加して放電プラズマ焼結を行うための反応場である。
図2に示すように、本発明の放電プラズマ焼結用成形型10は、シリンダー1と、パンチ2(2A、2B)とを備える。そして、放電プラズマ焼結用成形型10では、成形材料Mが、シリンダー1とパンチ2(2A、2B)とに囲まれる空間において加圧された状態で焼結される。以下、放電プラズマ焼結用成形型10の各構成要素を具体的に説明する。
(シリンダー)
シリンダー1は、図3(a)、(b)に示すように、例えば、中空部を有する円筒状の部材である。シリンダー1は、図2に示すように、その中空部に挿入される円柱状のパンチ2(2A、2B)の上下動をガイドする。シリンダー1には、成形材料Mが装入され、パンチ2(2A、2B)による圧力の印加によってその成形材料Mを加圧圧縮する。
シリンダー1は、図3(a)、(b)に示すように、例えば、中空部を有する円筒状の部材である。シリンダー1は、図2に示すように、その中空部に挿入される円柱状のパンチ2(2A、2B)の上下動をガイドする。シリンダー1には、成形材料Mが装入され、パンチ2(2A、2B)による圧力の印加によってその成形材料Mを加圧圧縮する。
シリンダー1の大きさとしては、特に限定されず、設備や焼結体の収量によって適宜調整することができる。
また、シリンダー1は、導電性材料により構成されるものであることが好ましく、例えば、炭化ケイ素により構成されることが特に好ましい。炭化ケイ素からなるシリンダー1とすることで、真空雰囲気とすることなく、酸素雰囲気中で高温のプラズマ焼結を行うことができ、そのような高温加熱条件でもクラックの発生を抑制することができる。
(パンチ)
図2に示すように、パンチ2(2A、2B)は、シリンダー1の中空部に挿入されることで、シリンダー1とともに、そのシリンダー1の内部に装入した成形材料Mを加圧圧縮する。具体的に、内部に成形材料Mが装入されたシリンダー1の中空部の一端から一方のパンチ2Aを挿入し、他端から他方のパンチ2Bを挿入して、これらパンチ2(2A、2B)により、シリンダー1の内部の成形材料Mに対して直接圧力を印加する。
図2に示すように、パンチ2(2A、2B)は、シリンダー1の中空部に挿入されることで、シリンダー1とともに、そのシリンダー1の内部に装入した成形材料Mを加圧圧縮する。具体的に、内部に成形材料Mが装入されたシリンダー1の中空部の一端から一方のパンチ2Aを挿入し、他端から他方のパンチ2Bを挿入して、これらパンチ2(2A、2B)により、シリンダー1の内部の成形材料Mに対して直接圧力を印加する。
本実施の形態においては、図4(a)、(b)に示すように、パンチ2(2A、2B)は、軸に垂直な断面積の相対的に大きな第1の柱状部21及び断面積の相対的に小さな第2の柱状部22を、同軸に有する柱状体である。
ここで、上述したとおり、従来技術においては、焼結を重ねて、成形材料を取り出す作業を行うとき、焼結の回数が増えるに従ってシリンダーの中空部の外部に位置するパンチの径が増大し、増大部分のシリンダーへの干渉が大きくなり、最終的にシリンダーの破壊につながる。
これに対し、パンチ2(2A、2B)は、上述の構成を有していることから、シリンダー1と組み合わされて放電プラズマ焼結用成形型10を構成し、放電プラズマ焼結作業に用いられる場合、シリンダー1への干渉を防止することができる。このため放電プラズマ焼結における放電プラズマ焼結用成形型の破壊の発生を抑制して、放電プラズマ焼結を安定的に行うことができる。
また、パンチ2(2A、2B)は、シリンダー1と組み合わされて放電プラズマ焼結用成形型10を構成する場合、第1の柱状部21がシリンダー1の中空部の内側に位置するとともに、第2の柱状部22がシリンダー1の中空部の外側に位置するように、シリンダー1の中空部に配設される。このように配設されることにより、焼結に伴いパンチ2(2A、2B)の径が増大しても、パンチ2(2A、2B)の、シリンダー1への干渉を防止することができる。
また、パンチ2(2A、2B)は、少なくとも第1の柱状部21の全体がシリンダー1の中空部の内部に位置するように、すなわち、第1の柱状部21と第2の柱状部22とのつなぎ目は、シリンダー1の中空部の内部に位置するように、シリンダー1の中空部に配設される。このように配設されることにより、成形材料Mの取り出しの際等に、シリンダー1の破壊を防ぐことができる。
第1及び第2の柱状部21,22の断面形状としては、具体的には、円、楕円、長円、トラック形状、正方形、長方形、多角形状等の形状にて構成することができるが、円であることが好ましい。すなわち、パンチ2(2A、2B)は、異径同軸の円柱であることが好ましい。
また、パンチ2(2A、2B)は、シリンダー1の大きさ(径)との相対的な関係で、円滑な上下動を可能にするとともに、成形材料Mに対して有効に圧力を印加できるような大きさ(径)で構成されている。
具体的に、パンチ2(2A、2B)の径(具体的には、シリンダー1の内部に配設される第1の柱状部21の径)としては、シリンダー1の中空部の径より僅かに小さい程度が好ましい。例えば、シリンダー1の中空部の径に対して、99.8%以下の大きさであることが好ましく、99.6%以下の大きさであることがより好ましい。一方で、パンチ2の径は、シリンダー1の中空部の径に対して、99.3%以上の大きさであることが好ましく、99.5%以上の大きさであることがより好ましい。
また、第1の柱状部21に対する第2の柱状部22の相似形状における相似比(第2の柱状部/第1の柱状部)としては、特に限定されないが、例えば、0.5以上であることが好ましく、0.55以上であることがより好ましく、0.6以上であることがさらに好ましい。相似比(第2の柱状部/第1の柱状部)が、0.5以上であることにより、第2の柱状部22とスペーサー5の接触面積を大きくし、局所的な電圧及び加圧を抑制し、スペーサーの破壊を防止できる。一方で、第1の柱状部21に対する第2の柱状部22の相似形状における相似比(第2の柱状部/第1の柱状部)としては、特に限定されないが、例えば、0.9以下であることが好ましく、0.85以下であることがより好ましく、0.8以下であることがさらに好ましい。相似比(第2の柱状部/第1の柱状部)が、0.9以下であることにより、第2の柱状部22の部分が膨張しても、その膨張によるシリンダー1への加圧を抑制することができる。
第1の柱状部21の高さ(h1)に対する第2の柱状部22の高さ(h2)の比(h2/h1)としては、特に限定されるものではないが、0.3以上0.7以下であることが機械的強度等の面から好ましい。高さの比(h2/h1)は、0.35以上0.65以下であることがより好ましく、0.4以上0.6以下であることがさらに好ましい。
パンチ2(2A、2B)は、シリンダー1と同様に、導電性材料により構成されることが好ましい。具体的には、効率的に放電プラズマ焼結を施す観点から、炭化ケイ素により構成されることが好ましい。
なお、図2に示すように、成形材料Mの量等によってパンチ2(2A、2B)の間隔が変化し、その長さは異なることになるため、頻繁に成形材料Mが変わる少量の試作等の場合は、適宜その長さに応じて調整する必要がある。一方、量産時は、量産する品種に合わせたパンチ2(2A、2B)を用意し、量産中は同一のパンチ2(2A、2B)で対応できるため煩雑さの問題はなくなる。
なお、パンチ2(2A、2B)が、高温条件下において成形材料Mと化学的に活性な材料で構成されている場合には、パンチ2(2A、2B)と成形材料Mとの間に反応防止材を設けることができる。反応防止剤としては、例えば、金属板やカーボンペーパー等を用いることができる。
ここで、図2に示すように、一対のパンチ2(2A、2B)を備える放電プラズマ焼結用成形型10(図2参照)においては、シリンダー1の中空部に対し、一方の端部からパンチ2Aが挿入され、次いで、シリンダー1の他方の端部から、その中空部内に成形材料Mが装入される。その後、成形材料Mが装入された側の端部から、他方のパンチ2Bが挿入されることで、成形材料Mに対してパンチ2A,2Bにより圧力を印加する状態がセットされる。このようにして成形材料Mが装入された放電プラズマ焼結用成形型10は、放電プラズマ焼結装置100(図1参照)に設置され、成形材料Mに対する圧力の印加が行われる。
なお、放電プラズマ焼結用成形型10として、円筒状のシリンダー1と円柱状の一対のパンチ2(2A、2B)とが設けられた態様を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、シリンダー1の開口部の一方が封止され、もう一方の開口部のみからパンチが挿入されるように構成することもできる。
3.放電プラズマ焼結方法
本実施の形態に係る放電プラズマ焼結方法は、上述の放電プラズマ焼結装置を用いて放電プラズマ焼結を行う。
本実施の形態に係る放電プラズマ焼結方法は、上述の放電プラズマ焼結装置を用いて放電プラズマ焼結を行う。
このような放電プラズマ焼結方法によれば、繰り返し焼結を行うことによるパンチ2(2A、2B)が膨張し、パンチ2(2A、2B)の膨張した部分の接触面における圧力の印加によるシリンダー1の破壊を効果的に抑制することができる。これは、予めパンチ2(2A、2B)を、軸に垂直な断面積の相対的に大きな第1の柱状部21及び断面積の相対的に小さな第2の柱状部22を同軸に有する柱状体から構成し、第1及び第2の柱状部21、22の断面形状は、互いに略相似形状であるように構成するものである。このことにより、シリンダー1や炭化ケイ素スペーサー5の破壊を防止することができる。延いては、焼結不良を防ぎ、安定的に放電プラズマ焼結の作業を繰り返すことができ、歩留まりの向上を図ることができる。
放電プラズマ焼結方法の処理条件としては、特に限定されず、例えば、大気条件下において、1000℃〜2000℃の温度条件(到達温度)で、100MPa〜1GPaの圧力を印加することによって行うことができる。
焼結完了後は、シリンダー1にパンチ2(2A、2B)が挿入された形でSPS装置に移動し、シリンダー1からパンチ2(2A、2B)を取り除いて焼結完了した成形材料Mを取り出す。ただし、シリンダー1とパンチ2(2A、2B)は、高温で焼結中に固着するため、降温後パンチ2(2A、2B)が挿入されたままの状態のシリンダー1を装置外へ移し、図7に示すように受け治具7の上にシリンダーを載せた後で矢印の方向にパンチ2(2A、2B)に加重をして押し抜きの要領で成形材料Mを取り出して行う。加重は固着の程度にもよるが、通常数〜数十kgである。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例)
図3に示すシリンダー1に合わせて、図4(a)、(b)に示す一対の本発明の放電プラズマ焼結用パンチ2(2A、2B)を作製した。図3、図4(a)、(b)に示すシリンダー1とパンチ2(2A、2B)を使い、図2に示す放電プラズマ焼結用成形型10の構成で、すなわち、図1において図4(a)、(b)に示す異径同軸の段差が付いた形状のパンチ2(2A、2B)を用いて放電プラズマ焼結試験を行った。
図3に示すシリンダー1に合わせて、図4(a)、(b)に示す一対の本発明の放電プラズマ焼結用パンチ2(2A、2B)を作製した。図3、図4(a)、(b)に示すシリンダー1とパンチ2(2A、2B)を使い、図2に示す放電プラズマ焼結用成形型10の構成で、すなわち、図1において図4(a)、(b)に示す異径同軸の段差が付いた形状のパンチ2(2A、2B)を用いて放電プラズマ焼結試験を行った。
なお、成形材料Mとしてアルミナ粉2.5gを用いた。速度100℃/分で1200℃まで昇温し、そこで10分間保持しその後室温まで降温し、最後にパンチ2(2A、2B)が挿入された状態でシリンダー1を装置外へ取り出し、図7に示す方法でパンチ2(2A、2B)及び成形材料Mを取り出した。この方法で同一のシリンダー1とパンチ2(2A、2B)を使い焼結試験を50回繰り返したが、焼結後の成形材料Mの取り出しにおけるシリンダー1の破壊は生じなかった。
(比較例)
比較例として、図5(a)、(b)に示す従来技術による円柱状のパンチ2’を用いた試験を行った。焼結条件は実施例と同じであり、また成形材料Mの取出しも実施例と同じく図7に示す方法で、パンチ2’を押し抜くことで行った。結果、焼結試験3回目からパンチ2’の膨張によりシリンダー1に対する干渉が始まり、5回目でシリンダー1が破壊した。
比較例として、図5(a)、(b)に示す従来技術による円柱状のパンチ2’を用いた試験を行った。焼結条件は実施例と同じであり、また成形材料Mの取出しも実施例と同じく図7に示す方法で、パンチ2’を押し抜くことで行った。結果、焼結試験3回目からパンチ2’の膨張によりシリンダー1に対する干渉が始まり、5回目でシリンダー1が破壊した。
1 シリンダー
2 パンチ(放電プラズマ焼結用パンチ)
2A 一方のパンチ
2B 他方のパンチ
2’ 従来のパンチ
3 加圧ラム
4 金属製スペーサー
5 炭化ケイ素製スペーサー
6 受け治具
10 放電プラズマ焼結用成形型
10’ 従来の放電プラズマ焼結用成形型
21 第1の柱状部
22 第2の柱状部
100 放電プラズマ焼結装置
100’ 従来の放電プラズマ焼結装置
2 パンチ(放電プラズマ焼結用パンチ)
2A 一方のパンチ
2B 他方のパンチ
2’ 従来のパンチ
3 加圧ラム
4 金属製スペーサー
5 炭化ケイ素製スペーサー
6 受け治具
10 放電プラズマ焼結用成形型
10’ 従来の放電プラズマ焼結用成形型
21 第1の柱状部
22 第2の柱状部
100 放電プラズマ焼結装置
100’ 従来の放電プラズマ焼結装置
Claims (9)
- 放電プラズマ焼結に用いられるパンチであって、
軸に垂直な断面積の相対的に大きな第1の柱状部及び前記断面積の相対的に小さな第2の柱状部を、同軸に有する柱状体であり、
前記第1及び第2の柱状部の断面形状は、互いに略相似形状である放電プラズマ焼結用パンチ。 - 前記第1の柱状部に対する前記第2の柱状部の相似形状における相似比(第2の柱状部/第1の柱状部)が0.5以上0.9以下である請求項1に記載の放電プラズマ焼結用パンチ。
- 前記第1及び第2の柱状部の断面形状が、それぞれ円である請求項1又は2に記載の放電プラズマ焼結用パンチ。
- 前記第1の柱状部の高さ(hl)に対する前記第2の柱状部の高さ(h2)の比(h2/h1)が、0.3以上0.7以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の放電プラズマ焼結用パンチ。
- 前記第1及び第2の柱状部は、導電性材料により構成される請求項1〜4のいずれか1項に記載の放電プラズマ焼結用パンチ。
- 前記第1及び第2の柱状部は、炭化ケイ素により構成される請求項5に記載の放電プラズマ焼結用パンチ。
- 成形材料を加圧しつつ電圧を印加して放電プラズマ焼結を行う放電プラズマ焼結用成形型であって、
中空部を有するシリンダーと、請求項1〜6のいずれか1項に記載の放電プラズマ焼結用パンチとを備え、前記放電プラズマ焼結用パンチは、前記第1の柱状部が前記シリンダーの中空部の内側に位置するとともに、前記第2の柱状部が前記シリンダーの中空部の外側に位置するように、かつ少なくとも前記第1の柱状部の全体が前記シリンダーの前記中空部の内部に位置するように、前記シリンダーの中空部に配設される放電プラズマ焼結用成形型。 - 請求項7に記載の放電プラズマ焼結用成形型を備えた放電プラズマ焼結装置。
- 請求項8に記載の放電プラズマ焼結装置を用いて、放電プラズマ焼結により、焼結原料を焼結する放電プラズマ焼結方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2016182927A JP2018048357A (ja) | 2016-09-20 | 2016-09-20 | 放電プラズマ焼結用パンチ、放電プラズマ焼結用成形型、放電プラズマ焼結装置及び放電プラズマ焼結方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2016182927A JP2018048357A (ja) | 2016-09-20 | 2016-09-20 | 放電プラズマ焼結用パンチ、放電プラズマ焼結用成形型、放電プラズマ焼結装置及び放電プラズマ焼結方法 |
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|---|---|
| JP2018048357A true JP2018048357A (ja) | 2018-03-29 |
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| JP2016182927A Pending JP2018048357A (ja) | 2016-09-20 | 2016-09-20 | 放電プラズマ焼結用パンチ、放電プラズマ焼結用成形型、放電プラズマ焼結装置及び放電プラズマ焼結方法 |
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| JP (1) | JP2018048357A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022038260A (ja) * | 2020-08-26 | 2022-03-10 | 住友金属鉱山株式会社 | 希土類鉄ガーネット焼結体の製造方法 |
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2016
- 2016-09-20 JP JP2016182927A patent/JP2018048357A/ja active Pending
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| JP2022038260A (ja) * | 2020-08-26 | 2022-03-10 | 住友金属鉱山株式会社 | 希土類鉄ガーネット焼結体の製造方法 |
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