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JP2018048266A - 両面粘着テープ又はシート、及び、その製造方法 - Google Patents

両面粘着テープ又はシート、及び、その製造方法 Download PDF

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JP2018048266A
JP2018048266A JP2016184701A JP2016184701A JP2018048266A JP 2018048266 A JP2018048266 A JP 2018048266A JP 2016184701 A JP2016184701 A JP 2016184701A JP 2016184701 A JP2016184701 A JP 2016184701A JP 2018048266 A JP2018048266 A JP 2018048266A
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一雄 池田
Kazuo Ikeda
一雄 池田
稔 井上
Minoru Inoue
井上  稔
河合 昌人
Masato Kawai
昌人 河合
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Original Assignee
Oji Holdings Corp
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Abstract

【課題】厚みが薄くても強度、粘着性及び絶縁性に優れており、しかも、耐電解質性にも優れる両面粘着テープ又はシートを提供する。【解決手段】本発明の両面粘着テープ又はシートは、支持体及び該支持体の両面に形成された2つの粘着剤層からなる積層体を含む両面粘着テープ又はシートであって、前記支持体はポリプロピレン樹脂を含み、前記粘着剤層は、ポリオレフィン系粘着剤を含み、前記積層体の総厚み(Ds)が2.5〜12μmであり、前記支持体の厚み(Dp)と、前記積層体の総厚み(Ds)との比Dp/Dsの値が、0.3〜0.8である。【選択図】図1

Description

本発明は、両面粘着テープ又はシート、及び、その製造方法に関する。
両面粘着テープ又は両面粘着シート(本明細書において「両面粘着テープ又はシート」という)は、例えば、二次イオン電池、携帯電話等の各種電子機器の組み立て用に使用されており、各種電子部品を固定するための材料として広く利用されている。鉛蓄電池、ニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池においては、例えば、コア止め、電極取り出し口の絶縁、端末止め、あるいは、絶縁スペーサー等の機能を発揮させることを目的として、粘着テープ又はシートが使用される。
近年、特にモバイル機器等の電子機器用の二次電池に代表されるように各種電子機器の機能が多様化すると共に、更なる小型化(薄型化)及び耐久性向上の要求が急激に高まっている。そのため、両面粘着テープ又はシートにも極薄化やさらなる機能性の向上が望まれている。この観点から種々の両面粘着テープ等が提案されており、例えば、PET樹脂支持体の両面に粘着剤層が形成された積層構造を有し、薄い厚みの両面粘着テープ又はシート(特許文献1等を参照)、あるいは、二次電池等に好適に適用できる両面粘着テープ又はシート(特許文献2,3等を参照)等が挙げられる。
特開2005−105212号公報 特許第3473929号公報 特開2006−40812号公報
しかしながら、両面粘着テープ又はシートを薄くすると、強度、粘着性及び絶縁性(絶縁破壊特性)等の性能が低下しやすくなるという問題があった。しかも、従来の両面粘着テープ又はシートは耐電解質性や絶縁破壊電圧の観点では何ら改善されていないため、耐久性の点でも課題を有するものであった。特に、二次電池には電解質等が含まれるので、この影響により両面粘着テープ又はシートに劣化や損傷が起こりやすくなると考えられる。本願発明者は、このような観点において、従来の両面粘着テープ又はシートには改善の余地があることを突き止めた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、薄い厚みであっても強度、粘着性及び絶縁性に優れ、しかも、耐電解質性にも優れる両面粘着テープ又はシートを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリプロピレン樹脂支持体の厚みと、該支持体及び粘着剤層の合計厚みを適切な範囲に調節することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、例えば、以下の項に記載の発明を包含する。
項1.支持体及び該支持体の両面に形成された2つの粘着剤層からなる積層体を含む両面粘着テープ又はシートであって、
前記支持体はポリプロピレン樹脂を含み、
前記粘着剤層は、ポリオレフィン系粘着剤を含み、
前記積層体の総厚み(Ds)が2.5〜12μmであり、
前記支持体の厚み(Dp)と、前記積層体の総厚み(Ds)との比Dp/Dsの値が、0.3〜0.8である、両面粘着テープ又はシート。
項2.前記支持体の厚み(Dp)が1.5〜6μmである、項1に記載の両面粘着テープ又はシート。
項3.前記積層体の流れ方向の破断強度及び幅方向の破断強度がいずれも50〜260MPaである、項1又は2に記載の両面粘着テープ又はシート。
項4.前記積層体の絶縁破壊電圧が1〜8kVである、項1〜3のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシート。
項5.前記支持体が二軸延伸ポリプロピレンフィルムである、項1〜4のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシート。
項6.前記ポリプロピレン樹脂の融点が155〜180℃である、項1〜5のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシート。
項7.前記支持体は、該支持体の全質量に対して、メソペンタッド分率が90〜99.5%であるアイソタクチックホモポリプロピレンを80〜100質量%含有する、項1〜6のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシート。
項8.前記アイソタクチックホモポリプロピレンのメルトマスフローレート(MFR)が1.5〜6g/10分である、項7に記載の両面粘着テープ又はシート。
項9.項1〜8のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシートと、セパレーターとを備え、
前記セパレーターは、前記両面粘着テープ又はシートの少なくとも片側の前記粘着剤層の外側に形成されている、積層テープ又はシート。
項10.前記セパレーターは、両側の前記粘着剤層のそれぞれの外側に形成されている、項9に記載の積層テープ又はシート。
項11.支持体及び該支持体の両面に形成された2つの粘着剤層からなる積層体を含む両面粘着テープ又はシートの製造方法であって、
ポリプロピレン樹脂を含む原料で前記支持体を形成する工程、及び、
ポリオレフィン系粘着剤を含む粘着剤層形成用組成物で前記粘着剤層を形成する工程を備え、
前記積層体の総厚み(Ds)が2.5〜12μmであり、
前記支持体の厚み(Dp)と、前記積層体の総厚み(Ds)との比Dp/Dsの値が0.3〜0.8である、製造方法。
項12.セパレーターに前記粘着剤層を形成する工程、
前記支持体の片面又は両面に前記セパレーターの粘着剤層が形成されている側の面を貼り合わせて積層テープ又はシートを製造する工程、及び、
前記積層テープ又はシートから前記セパレーターを剥離する工程、
を備える、項11に記載の製造方法。
項13.前記ポリプロピレン樹脂の融点が155〜180℃である、項11又は12に記載の製造方法。
項14.前記ポリプロピレン樹脂を含む原料は、該原料の全質量に対して、メソペンタッド分率が90〜99.5%であるアイソタクチックホモポリプロピレンを80〜100質量%含有する、項11〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
項15.前記アイソタクチックホモポリプロピレンのメルトマスフローレート(MFR)が1.5〜6g/10分である、請求項11〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
項16.セパレーターに粘着剤層を形成する工程、及び、
支持体の片面又は両面に前記セパレーターの粘着剤層が形成されている側の面を貼り合わせる工程、
を備える、積層テープ又はシートの製造方法。
本発明に係る両面粘着テープ又はシートは、薄い厚みでも強度、粘着性及び絶縁性に優れ、しかも、耐電解質性にも優れる。また、本発明に係る両面粘着テープ又はシートは、極薄化することが可能であるので、例えば、二次電池等に好適に使用することができる。
本発明の両面粘着テープ又はシートの実施形態の一例を示す断面図である。 本発明の積層テープ又はシートの実施形態の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
1.両面粘着テープ又はシート
本発明は、支持体及び該支持体の両面に形成された2つの粘着剤層からなる積層体を含む両面粘着テープ又はシートであって、
前記支持体はポリプロピレン樹脂を含み、
前記粘着剤層は、ポリオレフィン系粘着剤を含み、
前記積層体の総厚み(Ds)が2.5〜12μmであり、
前記支持体の厚み(Dp)と、前記積層体の総厚み(Ds)との比Dp/Dsの値が、0.3〜0.8である。
なお、本明細書において、両面粘着テープ又はシートとは、両面粘着テープ又は両面粘着シートを意味する。
上記両面粘着テープ又はシートは、薄い厚みでも強度、粘着性及び絶縁性に優れており、しかも、耐電解質性にも優れる。
図1は、本発明の両面テープ又はシートの実施形態の一例であり、両面粘着テープ又はシートの断面図を表している。
図1の形態の両面粘着テープ又はシート1は、支持体11及び該支持体11の両面に形成された2つの粘着剤層12からなる積層体10により形成されている。図1では、2つの粘着剤層12をそれぞれ、第1の粘着剤層12a及び第2の粘着剤層12bとしている。図1において、Dsは積層体10の総厚みを、Dpは支持体11の厚みを表す。
以下、本発明の両面粘着テープ又はシートの構成について詳述する。
(支持体)
支持体は、粘着剤層を支持するための構成部材であり、長尺のテープ状又はシート状に形成されている。
支持体は、ポリプロピレン樹脂を含む。
前記ポリプロピレン樹脂の種類は、特に制限されない。例えば、ポリプロピレン樹脂としては、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン等のプロピレンホモポリマー;プロピレンとエチレンとのコポリマー;長鎖分岐ポリプロピレン;超高分子量ポリプロピレン等が挙げられる。
支持体に含まれるポリプロピレン樹脂は、1種単独であってもよいし、あるいは、2種以上であってもよい。
支持体の主成分は、ポリプロピレン樹脂であることが好ましい。なお、「主成分」とは、支持体中に固形分換算で50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、よりさらに好ましくは99質量%以上含むことをいう。
支持体は、ポリプロピレン樹脂のみで構成されていてもよいし、本発明の効果が阻害されない程度であれば、ポリプロピレン樹脂以外の材料を含むこともできる。例えば、支持体は、ポリプロピレン樹脂以外の各種樹脂の他、酸化防止剤、塩素吸収剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、難燃化剤、着色剤等の添加剤を含有してもよい。ポリプロピレン樹脂以外の樹脂としては、ポリプロピレン以外のオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、メタクリレート系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂(PC)などが挙げられる。これらは支持体に単独で含まれていてもよいし、あるいは、2種以上組み合わされて含まれていてもよい。
支持体は、メソペンタッド分率が90〜99.5%であるアイソタクチックホモポリプロピレンを、支持体の全質量に対して80〜100質量%含有することが好ましい。この場合、上記両面粘着テープ又はシートの強度が向上し、さらに、絶縁破壊電圧も向上するので絶縁性及び耐久性がより優れる。特に、メソペンタッド分率が91〜99.5%(より好ましくは92〜99%、さらに好ましくは93.5〜98.5%)であるアイソタクチックホモポリプロピレンを80〜100質量%含有する場合は、絶縁破壊電圧が一層向上する。
前記メソペンタッド分率([mmmm])は、高温核磁気共鳴(NMR)測定によって得ることができる立体規則性の指標である。具体的には、例えば、日本電子株式会社製、高温型フーリエ変換核磁気共鳴装置(高温FT−NMR)、JNM−ECP500を利用して測定することができる。観測核は、13C(125MHz)であり、測定温度は、135℃、ポリプロピレン樹脂を溶解する溶媒にはオルト−ジクロロベンゼン(ODCB:ODCBと重水素化ODCBの混合溶媒(混合比=4/1)を用いることができる。高温NMRによる測定方法は、例えば、「日本分析化学・高分子分析研究懇談会編、新版 高分子分析ハンドブック、紀伊国屋書店、1995年、第610頁」に記載の方法を参照して行うことができる。
測定モードは、シングルパルスプロトンブロードバンドデカップリング、パルス幅は、9.1μsec(45°パルス)、パルス間隔5.5sec、積算回数4500回、シフト基準は、CH(mmmm)=21.7ppmとすることができる。
立体規則性度を表すペンタッド分率は、同方向並びの連子「メソ(m)」と異方向の並びの連子「ラセモ(r)」の5連子(ペンタッド)の組み合わせ(mmmm及びmrrm等)に由来する各シグナルの強度の積分値に基づいて百分率で計算される。mmmm及びmrrm等に由来する各シグナルは、例えば、「T.Hayashi et al.,Polymer,29巻,138頁(1988)」等を参照して帰属することができる。
支持体が、前記メソペンタッド分率が90〜99.5%であるアイソタクチックホモポリプロピレンを含む場合、このアイソタクチックホモポリプロピレンのメルトマスフローレート(MFR)が1.5〜6g/10分であることが好ましく、2〜5g/10分がより好ましく、2〜4g/10分がさらに好ましい。この場合、アイソタクチックホモポリプロピレンで形成されるフィルム又はシートの延伸性が優れるので、両面粘着テープ又はシートの厚みを調節しやすくなる。
ここでいうメルトフローレート(MFR)は、230℃、荷重21.18Nにおける測定値であり、JIS K 7210−1999に準拠して測定することができる。
ポリプロピレン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、特に限定的ではないが、25万以上50万以下であることが好ましい。このような重量平均分子量(Mw)のポリプロピレン樹脂を支持体が含むと、二軸延伸時に適度な樹脂流動性が得られ、支持体の厚みの制御が容易となり、また、厚みのムラが発生し難くなる。
ポリプロピレン樹脂の、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比として算出される分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定的ではないが、4以上12以下であることが好ましい。このような分子量分布(Mw/Mn)のポリプロピレン樹脂を支持体が含むと、二軸延伸時に適度な樹脂流動性が得られ、支持体の厚みの制御が容易となり、また、厚みのムラが発生し難くなる。
ポリプロピレン樹脂の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定することができる。GPC法に使用されるGPC装置には特に制限はなく、ポリオレフィン樹脂の分子量分析が可能な市販の高温型GPC測定機、例えば、東ソー株式会社製、示差屈折計(RI)内蔵型高温GPC測定機、HLC−8121GPC-HT等を使用することができる。この場合、例えば、GPCカラムとして東ソー株式会社製、TSKgel GMHHR−H(20)HTを3本連結させたものが用いられ、カラム温度は145℃に設定され、溶離液としてトリクロロベンゼンが用いられ、流速1.0ml/分にて測定される。通常、標準ポリスチレンを用いて検量線を作製し、ポリスチレン換算により重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を得ることができる。
ポリプロピレン樹脂の融点は、155〜180℃であることが好ましい。この場合、当該ポリプロピレン樹脂を含む支持体自体の融点が高くなるので、両面粘着テープ又はシートの絶縁破壊電圧も特に向上する。当該融点は、155〜170℃がより好ましい。
本発明および本明細書において、ポリプロピレン樹脂の融点が155〜180℃とは、示差走査熱量計(DSC)法による測定で規定される。具体的には、ポリプロピレン樹脂のDSC測定において、窒素流下、30℃から280℃まで20℃/分の速度で昇温して280℃で5分間保持し、次いで、20℃/分で30℃まで冷却して30℃で5分間保持し、その後20℃/分で280℃まで昇温した際に得られるDSC曲線において、少なくとも1つ以上の融解ピークを有し、その融解ピーク(複数の融解ピークを示す場合は最大の融解ピーク)が155〜180℃の範囲にあるとき、ポリプロピレン樹脂の融点が155〜180℃であると規定することができる。
ポリプロピレン樹脂は、従来公知の方法を用いて製造することができる。重合方法としては、例えば、気相重合法、塊状重合法及びスラリー重合法が挙げられる。重合は、1つの重合反応機を用いる一段重合であってよく、2以上の重合反応器を用いた多段重合であってもよい。また、反応器中に水素又はコモノマーを分子量調整剤として添加して重合を行ってもよい。重合触媒としては、従来公知のチーグラー・ナッタ触媒を使用することができ、重合触媒には助触媒成分やドナーが含まれていてもよい。ポリプロピレン樹脂の分子量、分子量分布及び立体規則性等は、重合触媒その他の重合条件を適宜調整することによって制御することができる。
支持体は、例えば、ポリプロピレン樹脂を含む原料(以下当該原料をポリプロピレン樹脂組成物ともいう)を用いて形成することができる。以下、ポリプロピレン樹脂組成物を用いて支持体を形成する工程を、「支持体形成工程」ということがある。この支持体形成工程では、例えば、ポリプロピレン樹脂組成物をシート状に押出成型した後、これを二軸延伸することによって、支持体が形成され得る。
支持体形成工程において、ポリプロピレン樹脂組成物に含まれるポリプロピレン樹脂は、ペレット状であってもよいし、粉末状であってもよい。あるいは、ポリプロピレン樹脂組成物中に含まれるポリプロピレン樹脂は、ペレット及び粉末の混合物であってもよい。
押出成型の方法としては特に限定されない。例えば、押出成型の方法として、上記ポリプロピレン樹脂組成物を押出機に供給し、加熱溶融して必要に応じてろ過フィルタを通した後、所定温度で加熱溶融してTダイから溶融押出しを実施し、その後、少なくとも1個以上の金属ドラムで、冷却、固化させる方法が挙げられる。これにより、未延伸のキャスト原反シートが得られる。加熱溶融温度は、例えば、170℃〜320℃程度、好ましくは200℃〜270℃程度とすることができる。金属ドラムは、例えば、通常20℃〜140℃程度、好ましくは30℃〜120℃程度、より好ましくは40℃〜100℃程度に保持することができる。未延伸のキャスト原反シートの厚みは、0.05mm〜2mm程度とすることができ、0.07mm〜1mm程度であることがより好ましく、0.1〜0.6mm程度であることがさらに好ましい。
このように支持体形成工程内で得られたキャスト原反シートを、例えば、二軸延伸することで支持体を得ることができる。延伸方法としては同時又は逐次の二軸延伸方法が挙げられるが、絶縁破壊電圧を良好にし易い観点から、逐次二軸延伸法が好ましい。
逐次二軸延伸法は、例えば、次のように行うことができる。まず、原反シートを好ましくは100〜180℃、より好ましくは120〜170℃の温度に保ち、周速差を設けたロール間に通して、あるいはテンター法にて、縦方向に好ましくは2〜10倍、より好ましくは2.5〜8倍、さらに好ましくは3〜6倍に延伸する。引き続き、当該延伸フィルムをテンター法にて、好ましくは100〜180℃、より好ましくは120〜175℃の温度で、横方向に好ましくは2〜12倍、より好ましくは2.5〜11.5倍、さらに好ましくは3〜11倍に延伸した後、5〜10%程度横方向に緩和し、熱緩和を施して巻き取ればよい。
支持体は、二軸延伸ポリプロピレンフィルムであることが好ましい。この場合、支持体の強度がより高まるので、両面粘着テープ又はシート自体の強度が向上し、その厚みを薄くしたとしても所望の強度が保持されやすくなる。
支持体の厚みDpは、1.5〜6μmであることが好ましい。この範囲であれば、積層体の総厚みDs及びDp/Dsの値を所定の範囲に調整しやすく、しかも、両面粘着テープ又はシートの強度、粘着性及び絶縁性が優れ、耐電解質性もより高まる。支持体の厚みDpは、1.8〜5μmであることがより好ましく、2〜4μmであることが特に好ましい。
支持体の厚みDpは、例えば、前記支持体形成工程における製造条件により調節することができる。例えば、キャスト原反シートを二軸延伸するときの延伸倍率を調整することで、支持体の厚みDpを調節できる。また、キャスト原反シートの厚みは、例えば、押出成型するときの溶融温度、押出し速度、冷却温度等によって調整できる。
支持体は、単層構造及び積層構造のいずれの形態を有していてもよく、その構造は制約を受けない。支持体が積層構造である場合は、各層の組成は同じであってもよいし、一部または全部の層が異なる組成であってもよい。
支持体の片面又は両面は、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等が施されていてもよい。この場合、支持体と粘着剤層との密着性が高まる。
(粘着剤層)
粘着剤層は、両面粘着テープ又はシートとしての粘着性能を発揮する層である。
粘着剤層は、支持体の裏面またはおもて面の主面に対して接するように配置されている。ここで、本発明及び本明細書において、支持体の裏面に対して接するように配置されている粘着剤層を第1の粘着剤層ともいい、支持体のおもて面に対して接するように配置されている粘着剤層を第2の粘着剤層ともいう。それぞれの粘着剤層は、前述の通り、図1において第1の粘着剤層12a及び第2の粘着剤層12bとして表記している。
粘着剤層は、ポリオレフィン系粘着剤を含む。より具体的には、粘着剤層は、ポリオレフィン系粘着剤を主成分とする。ここでいう「主成分」とは、粘着剤層中に固形分換算で50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、よりさらに好ましくは99質量%以上含むことをいう。
粘着剤層がポリオレフィン系粘着剤を含むことで、ポリオレフィン系粘着剤と支持体との密着性が向上し、また、層間剥離(つまり、ポリオレフィン系粘着剤と支持体との界面で剥離する現象)等の問題を起こしにくい。この理由(機構)は、支持体中のポリプロピレン樹脂と粘着剤層中のポリオレフィン系粘着剤が化学構造の点で共通又は類似していることにより、前記ポリプロピレン樹脂と前記ポリオレフィン系粘着剤の親和性が高く、支持体と粘着剤層が密接するため、と推定される。但し、本発明の両面粘着テープ又はシートが上記効果に優れる理由(機構)について、仮に上記の理由(機構)とは異なっていたとしても、本発明の範囲内であることをここで明記する。
ポリオレフィン系粘着剤の種類は特に制限されないが、例えば、酸変性ポリオレフィンを挙げることができる。この場合、両面粘着テープ又はシートは優れた粘着力を有し得る。
酸変性ポリオレフィンは、例えば、ポリオレフィンに不飽和カルボン酸及び/又はその酸無水物をグラフト重合して得ることができる。具体的には、酸変性ポリオレフィンは、例えば、過酸化物等のラジカル発生剤の存在下でポリオレフィン(すなわち、酸変性される前のポリオレフィン)と不飽和カルボン酸及び/又はその酸無水物とを溶融混練する方法等により調製することができる。
前記酸変性される前のポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数2〜10のα−オレフィンの単独重合体;2種以上の前記α−オレフィンのランダム又はブロック重合体;前記α−オレフィンとその他のモノマーとのランダム、ブロックまたはグラフト重合体;又はこれらの混合物を挙げることができる。なかでも、ポリオレフィンとしては、低コストおよび低温粘着性に優れる点で、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のエチレン系樹脂、及びポリプロピレン等のプロピレン系樹脂から選択される少なくとも1種が好ましい。
酸変性ポリオレフィンは、例えば、主鎖となるポリオレフィン骨格に、不飽和カルボン酸及び/又はその酸無水物が結合して側鎖を形成したグラフト構造を有し得る。この場合、不飽和カルボン酸及び/又はその酸無水物中のカルボニル基に隣接する何れかの炭素原子がポリオレフィン骨格に結合し得る。
酸変性ポリオレフィンのグラフト率は、例えば、グラフトされるポリオレフィンに対して0.05〜10重量%程度、好ましくは、0.1〜5重量%程度である。この場合、粘着力が確保され、また、酸変性ポリオレフィンの凝集も起こりにくいので、生産効率も悪化しにくい。
酸変性ポリオレフィンは、マレイン酸変性ポリオレフィン及び無水マレイン酸変性ポリオレフィンの群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。この場合、両面粘着テープ又はシートは特に優れた粘着力を有し得る。
粘着剤層に含まれるポリオレフィン系粘着剤は、1種単独であってもよいし、あるいは、2種以上であってもよい。
粘着剤層は、粘着力の調整等を目的として、石油樹脂を含有することができる。石油樹脂とは、石油化学工業で用いられるナフサ分解の副生油の一部(C5(炭素数5を意味する)留分やC9(炭素数9を意味する)留分など)の重合により生成した樹脂を指し、C5の鎖状オレフィン混合物をカチオン重合したC5系石油樹脂、ジシクロペンタジエン留分を熱重合したジシクロペンタジエン系石油樹脂、C9芳香族オレフィン類混合物をカチオン重合したC9系石油樹脂、C5C9共重合石油樹脂、およびこれらを水素添加した樹脂などが挙げられる。
粘着剤層は、ポリオレフィン系粘着剤以外の粘着成分を含むことができる。ポリオレフィン系粘着剤以外の粘着成分としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、スチレン−ジエンブロック共重合体系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、フッ素系粘着剤、クリ−プ特性改良型粘着剤、放射線硬化型粘着剤等が挙げられる。
粘着剤層は、他の成分、例えば、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤等の添加剤を含むこともできる。
支持体の両面に形成されている2つの粘着剤層はいずれも同じ成分組成であってもよいし、互いに異なる成分組成であってもよい。
粘着剤層は、例えば、ポリオレフィン系粘着剤を含む粘着剤層形成用組成物を用いて形成することができる。以下、ポリオレフィン系粘着剤を含む粘着剤層形成用組成物で粘着剤層を形成する工程を、「粘着剤層形成工程」ということがある。
粘着剤層は、公知の方法で形成することができる。例えば、粘着剤層を支持体に積層させて溶融押出した後に支持体と共に延伸する方法、未延伸の支持体上に溶融押出(ラミネート)した後に支持体と共に延伸する方法、未延伸の支持体上に塗工した後に支持体と共に延伸する方法、延伸した支持体上に溶融押出(ラミネート)する方法、延伸した支持体上に塗工する方法、他の基材(例えば後述のセパレーター)上等に溶融押出や塗工して形成した粘着剤層を支持体と貼り合わせる方法等が適用可能である。これらのうち、本発明のような極薄の粘着剤層の厚みを精度よく制御しやすい観点から、支持体上または他の基材上に塗工して形成することが好ましい。
塗工して粘着剤層を形成する場合、粘着剤層形成用組成物を使用することができる。粘着剤層形成用組成物は、例えば、ポリオレフィン系粘着剤と、このポリオレフィン系粘着剤を溶解及び/又は分散させるための溶媒を含む。ポリオレフィン系粘着剤の種類は上述したとおりである。
粘着剤層形成用組成物に含まれる溶媒としては、ポリオレフィン系粘着剤を溶解することができれば特に限定されないが、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ヘプタン、メチルシクロへキサン等の脂肪族炭化水素等の有機溶媒が挙げられる。溶媒の沸点は、塗工液のハンドリング性と粘着剤層の製造効率を高めやすい観点から、好ましくは10〜150℃であり、より好ましくは20〜120℃である。溶媒は、2種以上を含む混合溶媒であってもよい。前記粘着剤層形成用組成物は、必要に応じて、その他の添加剤、例えば、上記したポリオレフィン系粘着剤以外の粘着成分や添加剤を含むことができる。
粘着剤層形成用組成物における固形分濃度は、塗工液の安定性及び塗工適性の観点から、塗工液の総量を基準として1〜20質量%であることが好ましく、4〜12質量%であることがより好ましく、5〜10質量%がさらに好ましい。
粘着剤層の厚みは、前記総厚みDs及び前記Dp/Dsの値が特定の範囲を満たす限りは特に制限はない。例えば、粘着剤層の厚みは0.5〜4μmとすることができる。この範囲であれば、前記総厚みDs及び前記Dp/Dsの値の値を所定の範囲に調整しやすく、しかも、高い粘着力を有することができる。ここでいう粘着剤層の厚みとは、支持体の両面に形成されている2つの粘着剤層のうちの1つあたりの厚みを示す。粘着剤層の厚みは、0.7〜3μmであることがより好ましく、0.9〜2.4μmであることが特に好ましい。
粘着剤層の厚みは、例えば、粘着剤層形成用組成物の塗布量(g/m)を調整することで調節可能である。
なお、支持体の両面に形成されている2つの粘着剤層はいずれも同じ厚みであってもよいし、異なる厚みであってもよい。
粘着剤層は、両面粘着テープ又はシートの高い粘着強度を確保する観点から、支持体の両面それぞれの全面に形成されていることが好ましい。
粘着剤層は、単層構造及び積層構造のいずれの形態を有していてもよく、その構造は制約を受けない。粘着剤層が積層構造である場合は、各層の組成は同じであってもよいし、一部または全部の層が異なる組成であってもよい。
(積層体)
積層体は、支持体及び該支持体の両面に形成された2つの粘着剤層(第1の粘着剤層、第2の粘着剤層)から形成される。
本発明では、積層体の総厚みDsは、2.5〜12μmであり、かつ、支持体の厚みDpと積層体の総厚みDsとの比であるDp/Dsの値は、0.3〜0.8である。積層体の総厚みDsは、すなわち、支持体の厚み及び2つの粘着剤層(第1の粘着剤層、第2の粘着剤層)の厚みの合計である。総厚みDs及びDp/Dsの値がそれぞれ上記範囲を満たすことで、両面粘着テープ又はシートは、強度、粘着性及び絶縁性に優れ、しかも、耐電解質性も優れる。つまり、両面粘着テープ又はシートは、薄い厚みにもかかわらず、各種の物性に優れている。
また、総厚みDs及びDp/Dsの値がそれぞれ上記範囲を満たすことで、両面粘着テープ又はシートは、貼り合わせる際に皺等の発生も起こりにくく、貼り合わせ作業を容易に行うことができる。
このように、ポリプロピレン樹脂を含む支持体を有する両面粘着テープ又はシートにおいては、支持体の厚みDpに加え、積層体の総厚みDsに対する支持体の厚みDpの比率も適切な範囲に調節されているので、強度、粘着性、耐電解質性等の各種の物性が損なわれにくく、しかも、耐久性にも優れる構成となっている。
積層体の総厚みDsが2.5μm未満であると、両面粘着テープ又はシートの強度が低下するばかりか、貼り合わせも困難となる。また、積層体の総厚みDsが12μmを超えると、両面粘着テープ又はシートが厚くなり過ぎ、小型、薄型の二次電池等への適用が難しく、用途の範囲が制限される。
総厚みDsの下限は3.0μmであることが好ましく、3.3μmであることがより好ましく、3.5μmであることが特に好ましい。また、総厚みDsの上限は11.5μmであることが好ましく、10μmであることがより好ましく、8μmであることが特に好ましい。
Dp/Dsの値が0.3未満であると、積層体の破断強度が低下し、両面粘着テープ又はシートの破壊や損傷が起こりやすくなる。また、Dp/Dsの値が0.8を上回ると積層体の総厚みに対する支持体の割合が高くなり過ぎて、粘着性(特に初期粘着性)の低下を引き起こす。
Dp/Dsの値の下限は0.34であることが好ましく、0.36であることがより好ましく、0.38であることが特に好ましい。また、Dp/Dsの値の上限は0.75であることが好ましく、0.70であることがより好ましく、0.65であることが特に好ましい。
積層体の流れ方向の破断強度及び幅方向の破断強度は、いずれも50〜260MPaであることが好ましい。この場合、両面粘着テープ又はシートの強度がさらに高まる。特に強度を高めるという観点から、積層体の流れ方向の破断強度は、65〜220MPaであることがより好ましく、70〜200MPaであることが特に好ましい。また、同様の観点から、積層体の幅方向の破断強度は、70〜220MPaであることがより好ましく、90〜200MPaであることが特に好ましい。
ここでいう積層体の流れ方向は、積層体の長手方向に相当し、積層体の幅方向は、積層体の短手方向に相当する。例えば、積層体を構成する支持体を押出成型で得た場合、その押出し方向が流れ方向と一致する。
積層体の絶縁破壊電圧は、1〜8kVであることが好ましい。この場合、両面粘着テープ又はシートを、例えば、二次電池等に適用した場合においても長期に亘って両面粘着テープ又はシートの劣化が抑制され、耐久性に優れる。特に耐久性を高めるという観点から、積層体の絶縁破壊電圧は、1.2kV以上であることがより好ましく、1.5kV以上であることが特に好ましい。絶縁破壊電圧の上限は、通常8kV以下であるが、6kV以下であってもよい。
本発明の両面粘着テープ又はシートは、支持体及び該支持体の両面に形成された2つの粘着剤層(第1の粘着剤層、第2の粘着剤層)からなる積層体のみで形成されていてもよい。あるいは、本発明の効果が阻害されない程度であれば、本発明の両面粘着テープ又はシートは、積層体を含み、さらに他の層を有していてもよい。他の層としては、例えば、剥離処理層が挙げられる。該剥離処理層は、例えば、両面粘着テープ又はシートを、例えば、金属、プラスチック、フィルム等の被接着体に貼り付けた後でも容易に剥がすことできるようにするための層である。該剥離処理層は、例えば、積層体の一方または両面の粘着剤層の外側の面に形成することができる。該剥離処理層を形成するための材料は特に限定されず、例えば、シリコーン系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、長鎖アルキル系剥離処理剤などの剥離処理剤より形成することができる。
2.積層テープ又はシート
本発明の両面粘着テープ又はシートを用いることで、積層テープ又はシートを形成することができる。
例えば、積層テープ又はシートは、本発明の両面粘着テープ又はシートと、セパレーターとを備えて形成され得る。この積層テープ又はシートにおいて、前記セパレーターは、前記両面粘着テープ又はシートの少なくとも片側の前記粘着剤層の外側に形成され得る。あるいは、前記セパレーターは、両面粘着テープ又はシートの両側の前記粘着剤層のそれぞれの外側に形成され得る。なお、粘着剤層の外側とは、粘着剤層の、支持体とは逆側の面をいう。
ここでいうセパレーターとは、粘着剤層を保護してブロッキングを防止するための部材である。
図2には、積層テープ又はシートの一例を示しており、積層テープ又はシートの断面図を表している。図2の形態の積層テープ又はシート2は、両面粘着テープ又はシート1と、一対のセパレーター13とを有して形成されている。一対のセパレーター13はそれぞれ、両側の粘着剤層12(つまり、第1の粘着剤層及び第2の粘着剤層)のそれぞれの外側に面して配置されている。両面粘着テープ又はシート1は、図1と同様の構成であり、積層体10のみで形成されている。
本発明の積層テープ又はシートにおけるセパレーターは、剥離性を有する。当該セパレーターの積層構成としては、(i)基材のみの1層構成、(ii)基材及び離型層が順に形成された2層以上の構成、などが挙げられる。ここで、セパレーターは少なくとも基材を含む。
上記(i)の態様においては、基材は剥離性の高い材料で構成されていることが好ましい。上記(ii)の態様においては、基材は剥離性の高い材料で構成されていてもよく、また剥離性の低い材料で構成されていてもよい。基材が剥離性の低い材料で構成されている場合、基材の片面及び/又は両面に離型層が形成されていることが好ましい。
基材を構成する材料としては、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等を包含する)、ポロプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体(ブロック共重合体またはランダム共重合体)、テフロン(登録商標)等が挙げられる。基材に含まれる材料は、1種単独又は2種以上が含まれていてもよい。セパレーターは、例えば、市販されている剥離フィルムを採用してもよい。離型層は、上記剥離処理剤と同様の材料で形成することが可能である。
セパレーターの厚みは特に制限されず、使用目的等に応じて適宜の範囲とすることができる。
上記セパレーターは、例えば、積層体の最外層にそれぞれ配置されている第1の粘着剤層及び第2の粘着剤層の表面すべてを覆うように設けられ得る。第1の粘着剤層を覆うセパレーターを第1のセパレーター、第2の粘着剤層を覆うセパレーターを第2のセパレーターということがある。
積層テープ又はシートにおいて、セパレーターが両面粘着テープ又はシートの片側の粘着剤層の外側のみに形成されている場合、この積層テープ又はシートは、第1のセパレーター、第1の粘着剤層、支持体、第2の粘着剤層がこの順に積層された構造を有する。この場合、第1のセパレーターを有することにより、長尺方向にロール状に巻回された状態にした際に、積層体の最外層の第1の粘着剤層及び第2の粘着剤層がそれぞれ、第1のセパレーターで保護されるので、積層体どうしのブロッキングが防止される。
セパレーターが両面粘着テープ又はシートの片側の粘着剤層の外側のみに形成されている場合、巻回された状態からの引き出しの際等に、セパレーターが予期せず剥がれてしまうことを防止するため、第1のセパレーターの両面の剥離力(即ち、第1の粘着剤層と第1のセパレーターとの間の剥離力と、第2の粘着剤層と第2のセパレーターとの間の剥離力)が同じでないことが好ましい。当該セパレーターの積層構成が、基材及び離型層が順に形成された2層以上の構成であると、両面の剥離力を異なるようにし易くなり、好ましい。なお、第1のセパレーターとして基材のみの1層構成のものを用いた場合等で、両面の剥離力を異なるようにしにくい場合は、第1の粘着剤層と第2の粘着剤層の粘着力を異なるようにしてもよい。
積層テープ又はシートにおいて、セパレーターが両面粘着テープ又はシートの両面の粘着剤層それぞれの外側に形成されている場合、この積層テープ又はシートは、第1のセパレーター、第1の粘着剤層、支持体、第2の粘着剤層及び第2のセパレーターがこの順に積層された構造を有する。この場合、積層体の最外層の第1の粘着剤層及び第2の粘着剤層がそれぞれ、第1のセパレーター及び第2のセパレーターで保護されるので、長尺方向にロール状に巻回された状態にした際に、積層体どうしのブロッキングが防止される。また、短冊状、平板状等の様々な形状で使用に供することが出来る。
セパレーターが両面粘着テープ又はシートの両面の粘着剤層それぞれの外側に形成されている場合、両面粘着テープ又はシートより順次セパレーターを剥離しやすくするため、第1のセパレーターと第2のセパレーターの剥離力(第1のセパレーターと第1の粘着剤層との間の剥離力と、第2のセパレーターと第2の粘着剤層との間の剥離力)が同じでないことが好ましい。または、第1の粘着剤層と第2の粘着剤層の粘着力を異なるようにしてもよい。
3.両面粘着テープ又はシートの製造方法
上記の両面粘着テープ又はシートの製造方法は特に限定的ではない。例えば、ポリプロピレン樹脂を含む原料で前記支持体を形成する工程、及び、ポリオレフィン系粘着剤を含む粘着剤層形成用組成物で前記粘着剤層を形成する工程を備える製造方法によって、両面粘着テープ又はシートを製造することができる。得られる両面粘着テープ又はシートは、積層体の総厚み(Ds)が2.5〜12μmであり、支持体の厚み(Dp)と、前記積層体の総厚み(Ds)との比Dp/Dsの値が0.3〜0.8である。
ポリプロピレン樹脂を含む原料で前記支持体を形成する工程は、上述の「支持体形成工程」と同じ構成とすることができる。
また、支持体形成工程では、上述のポリプロピレン樹脂組成物を使用するが、このポリプロピレン樹脂は、特に、融点が155〜180℃であることが好ましい。この場合、形成される支持体の融点を高くすることができ、両面粘着テープ又はシートの絶縁破壊電圧を向上させることができる。なお、ポリプロピレン樹脂の融点が155〜180℃とは、上述と同様の定義である。
また、原料は、メソペンタッド分率が90〜99.5%であるアイソタクチックホモポリプロピレンを、前記原料の全量に対して80〜100質量%含有することが好ましい。この場合、得られる両面粘着テープ又はシートの強度を向上させることができ、さらに、絶縁破壊電圧も向上させることができるので、耐久性に優れる両面粘着テープ又はシートを製造しやすい。特に、メソペンタッド分率が93.5〜99.5%であるアイソタクチックホモポリプロピレンを80〜100質量%含有する場合は、絶縁破壊電圧が一層向上する。
ポリプロピレン樹脂を含む原料が、前記メソペンタッド分率が90〜99.5%であるアイソタクチックホモポリプロピレンを含む場合、このアイソタクチックホモポリプロピレンのメルトマスフローレート(MFR)が1.5〜6g/10分であることが好ましい。このようなアイソタクチックホモポリプロピレンで形成される支持体は、延伸性が優れるので、目的とする両面粘着テープ又はシートの厚みを調節しやすくなる。なお、ここでいうメルトフローレート(MFR)は、上記同様の測定条件で測定される値である。
ポリオレフィン系粘着剤を含む粘着剤層形成用組成物を用いて前記粘着剤層を形成する工程は、上述の「粘着剤層形成工程」と同様である。例えば、塗工にて粘着剤層を形成する場合、前記粘着剤層形成用組成物を用いて粘着剤層を形成することができる。
粘着剤層は、例えば、支持体の両面に粘着剤層形成用組成物を塗布することで形成してもよい。これにより、積層体を得ることができる。
あるいは、粘着剤層は、前記セパレーター上に形成してもよい。セパレーター上に粘着剤層を形成した後は、このセパレーターの粘着剤層側の面を前記支持体に貼り合わせる。これによって、積層テープ又はシートが得られ、得られた積層テープ又はシートからセパレーターを剥離することで、両面粘着テープ又はシートが得られる。
両面粘着テープ又はシートの製造方法の一例として、セパレーターに前記粘着剤層を形成する工程、及び、前記支持体の片面又は両面に前記セパレーターの粘着剤層が形成されている側の面を貼り合わせる工程を備える製造方法が挙げられる。詳述すると、上記のように粘着剤層が形成されているセパレーターを2つ準備し(それぞれ第1のセパレーター、第2のセパレーターとする)、第1のセパレーターを前記支持体の一方の面に、第2のセパレーターを前記支持体の他方の面に貼り合わせる。それぞれのセパレーターの粘着剤層側の面を支持体に貼り合わせることで、両面にセパレーターを有する積層テープ又はシートが得られる。なお、第2のセパレーターは必ずしも準備する必要がなく、第1のセパレーターのみを支持体の片面に貼り合わせるだけでもよい。
その後、積層テープ又はシートから、両面又は片面のセパレーターを剥離する工程を経ることで、両面粘着テープ又はシートが得られる。得られた両面粘着テープ又はシートは、支持体及び該支持体の両面に形成された2つの粘着剤層からなる積層体を含む。
上記製造方法によれば、簡便な方法で両面粘着テープ又はシートを製造することができる。
ここで使用するセパレーターは上記と同様の構成である。セパレーターへの粘着剤層形成用組成物の塗布量は、乾燥後に前述の粘着剤層の厚み(例えば0.5〜4μm)で形成されるように塗布すればよい。塗布の方法は特に限定されず、例えば、各種塗布装置を使用することができる。塗布装置は、例えば、ロールコーター、メイヤーバーコーター、キスロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター等が挙げられる。塗布後は適宜の条件で、乾燥、養生等を行うことができる。
上記のように製造された本発明の両面粘着テープ又はシートは、支持体がポリプロピレン樹脂を含み、積層体の総厚み(Ds)、及び、支持体の厚みと総厚みとの比(Dp/Ds)が特定の範囲であることにより、薄い厚みでも強度、粘着性及び絶縁性に優れており、しかも、耐電解質性も優れる。特に、支持体がポリプロピレン樹脂を含むことで、従来の両面粘着テープ又はシートよりも耐電解質性が優れるので、例えば、二次電池等の構成部材として使用しても、二次電池に含まれる電解質等による劣化、損傷が起こりにくい。その上、本発明の両面粘着テープ又はシートでは、薄い厚みでも強度及び絶縁性に優れるので、特に、小型の二次電池に代表される各種電池の他、電子部品、光学部品等に好適に使用できる。具体的に本発明の両面粘着テープ又はシートの用途としては、例えば、リチウムイオン電池等の電解液が封入される電池において、電池ケース内への電極の詰め込み適性を改善する目的、極板に存在するバリ等がセパレーターを貫通することにより引き起こされる電極間の短絡を防止する目的での使用が挙げられる。
本発明の積層テープ又はシートは、上記優れた効果を有する両面粘着テープ又はシートのブロッキングが保護されている。また、本発明の積層テープ又はシートは、セパレーターを剥がすことで上記両面粘着テープ又はシートを効率よく使用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の態様に限定されるものではない。
(実施例1)
MFRが4.5であり、メソペンタット分率が94%であるプライムポリマー社のアイソタクチックホモポリプロピレン樹脂を押出機に供給して240℃で溶融した。その後、溶融させたポリプロピレン樹脂を、Tダイを用いて押出し、次いで、表面温度を60℃に保持した金属ドラムにて冷却固化させ、厚さ約120μmのキャスト原反シートを作製した。このキャスト原反シートを145℃で、流れ方向に5倍に延伸し、次いで、テンターにて160℃で横方向に10倍に延伸した後、9.5倍まで緩和した。その後、両面にコロナ処理を行ない、厚さ2.5μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを支持体として得た。
一方、ロール状に巻回されている第1のセパレーターを繰り出し、その第1のセパレーターの一方の面に対して、粘着剤層形成用組成物として、固形分濃度10%となるようにトルエンで希釈した三井化学株式会社製「ユニストール(登録商標) R−300」をロールコーターにより塗布し、その後、100℃で乾燥させた。これにより、第1のセパレーターの上に、厚さが1μmの第1の粘着剤層を形成した。なお、用いた粘着剤層形成用組成物には、ポリオレフィン系粘着剤として酸変性ポリオレフィン樹脂が含まれる。また、第1の粘着剤層の面であって、当該第1の粘着剤層と第1のセパレーターとが接する面を「第1の粘着剤層の剥離面」ともいい、第1の粘着剤層の面であって、当該第1の粘着剤層と後述する支持体とが接する面を「第1の粘着剤層の支持体接着面」ともいう。
次に、支持体である二軸延伸ポリプロピレンフィルムを繰り出して、この一方の面を、第1のセパレーターに形成されている第1の粘着剤層上に貼り合わせた。これにより、第1のセパレーター、第1の粘着剤層及び支持体(二軸延伸ポリプロピレンフィルム)が順に配置されてなる第1の多層体を得た。なお、支持体の面であって、前記第1の粘着剤層と前記支持体とが接する面を「支持体面1」ともいい、支持体の面であって、後記第2の粘着剤層と前記支持体とが接する面を「支持体面2」ともいう。
他方、ロール状に巻回されている第2のセパレーターを繰り出し、その第2のセパレーターの一方の面に対して、上記同様の粘着剤層形成用組成物をロールコーターにより塗布した後、100℃で乾燥して、厚さが1μmの第2の粘着剤層を形成した。これにより、第2のセパレーター及び第2の粘着剤層が順に配置されてなる第2の多層体を得た。なお、第2の粘着剤層の面であって、当該第2の粘着剤層と第2のセパレーターとが接する面を「第2の粘着剤層の剥離面」ともいい、第2の粘着剤層の面であって、当該第2の粘着剤層と前述又は後述する支持体とが接する面を「第2の粘着剤層の支持体接着面」ともいう。
続いて、前記第1の多層体と前記第2の多層体とを貼り合わせることにより、積層シートを作製した。具体的には、第1の多層体における支持体面2と、第2の多層体における第2の粘着剤層の支持体接着面とが接するように、前記第1の多層体と前記第2の多層体とを貼り合わせた。
その後、ロール状に巻き取って積層シートを作製した。この積層シートは、第1のセパレーター、第1の粘着剤層、支持体、第2の粘着剤層、第2のセパレーターがこの順に積層して形成されている。また、積層体、つまり、両面粘着シートは、第1の粘着剤層、支持体及び第2の粘着剤層で形成されている。積層体の総厚みDsは、4.5μmであった。
(実施例2〜7、比較例1〜4)
表1に示すように、実施例1において、支持体の厚み、粘着剤層の厚み及び支持体を構成するポリプロピレン樹脂の種類のいずれか1以上の条件を変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で積層シートを得た。
(比較例5)
アイソタクチックホモポリプロピレン樹脂に代えてポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を使用し、支持体の厚み及び粘着剤層の厚み表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で積層シートを得た。
表1には、支持体の形成に使用した樹脂の種類及び物性、支持体の厚みDp、粘着剤層の厚み、積層体の総厚みDs、支持体の厚みと積層体の総厚みとの比(Dp/Ds)、積層体の破断応力、積層体の絶縁破壊電圧、両面粘着シートの初期粘着性、並びに耐電解質性を示している。表1に示している「粘着剤層の厚み」とは、第1の粘着剤層及び第2の粘着剤層それぞれの厚みの値である。
実施例1〜7及び比較例1〜5の対比から、積層体の総厚みDsが2.5〜12μmであり、Dp/Dsの値が、0.3〜0.8である両面粘着シートは、強度、粘着性及び絶縁性に優れ、しかも、耐電解質性にも優れることがわかる。比較例1は、総厚みDsの値が小さすぎるために、貼り合わせ時に皺が発生し、両面粘着シートを得ることが困難であった。比較例2では、総厚みDsは特定の範囲を満たすが、Dp/Dsの値が小さすぎるので、強度が低かった。比較例3では、総厚みDsは特定の範囲を満たすが、Dp/Dsの値が大きすぎるので、初期粘着性の低下が見られた。比較例4は、総厚みDsの値が小さく、しかも、Dp/Dsの値も大きすぎるので、初期粘着性の低下が見られた。比較例5は、支持体がPETで形成されているので、強度や粘着性は良いが、絶縁破壊電圧が低く、また、耐電解質性にも問題があることがわかった。なお、比較例3、4では、初期粘着性が悪く、耐電解質性の評価に至らなかった。
以上より、本発明の両面粘着テープ又はシートは、厚みが薄くても強度、粘着性及び絶縁性に優れており、しかも、耐電解質性にも優れ、極薄化することが可能であるので、特に薄型の二次電池等に好適に使用することができることが示された。
<評価方法>
[樹脂のメルトマスフローレート(MFR)]
JIS K−7210(1999)に準じて、株式会社東洋精機製作所製メルトインデックサを用いて、測定温度230℃および荷重21.18Nの条件で測定した。
[樹脂の融解ピーク]
パーキン・エルマー社製入力補償型DSC、DiamondDSCを用い、以下の手順により算出した。測定用の樹脂(原料である樹脂)を5mg量り取り、アルミニウム製のサンプルホルダーに詰め、DSC装置にセットした。窒素流下、30℃から280℃まで20℃/分の速度で昇温し、280℃で5分間保持し、20℃/分で30℃まで冷却し、30℃で5分間保持した。その後再び20℃/分で280℃まで昇温する際のDSC曲線より融点を求めた。JIS−K7121の9.1(1)に定める融解ピーク(複数の融解ピークを示す場合は最大の融解ピーク)を測定して、融点を求めた。
[厚み]
実施例及び比較例で得られた積層シート(第1のセパレーター、第1の粘着剤層、支持体、第2の粘着剤層、第2のセパレーターの5層構成である)の総厚みは、山文電機株式会社製卓上型接触式厚み計TOF−5R01を用いて、JIS−C2330に準拠して測定した。
また、支持体、粘着剤層、およびセパレーターの厚みは、上記積層シートの総厚みと、積層シートの各層及び総厚みの比率とを用いて算出した。この比率は、積層シートを、日本分光株式会社製垂直スライサーHS−1にて切断して得た断面観察用の試験片を、顕微鏡にて観察された画像を計測することで求めた。
そして、上記のように計測された支持体および第1の粘着剤層,第2の粘着剤層の厚みを合計することで、積層体(第1の粘着剤層、支持体、第2の粘着剤層の3層構成である)の総厚みDsを算出した。
[破断応力]
JISK−7127(1999)に準拠し、サンプル形状は試験片タイプ2に準拠したもの(サンプル幅15mm、サンプル長さ150mm)を用い、引張試験機(ミネベア株式会社製 万能引張試験機 テクノグラフTGI−1kN)を用いた。23℃、試験速度120mm/分、チャック間距離60mmの条件にて、幅方向及び流れ方向について、破断時の応力を測定した。流れ方向の引張弾性率及び伸度を測定する際は、流れ方向の長さ150mm、幅方向の幅15mmで切り出した試験片を用い、幅方向の引張弾性率及び伸度を測定する際は、幅方向の長さ150mm、流れ方向の幅15mmで切り出した試験片を用いて測定を行った。
なお、試験片の切り出しは、積層シート(第1のセパレーター、第1の粘着剤層、支持体、第2の粘着剤層、第2のセパレーターの5層構成である)の状態で行った。また、測定は、引張試験機の上部のチャック部で試験片の一端を挟んだ後、もう一端は第1のセパレーターおよび第2のセパレーターを積層体より剥離した状態で引張試験機の下部のチャック部で挟み、次いで、第1のセパレーターおよび第2のセパレーターを上部チャック部まで剥離して外側に折り曲げ、上下チャック間の測定部にて積層体にセパレーターが接触しない状態で実施した。
[絶縁破壊電圧]
実施例及び比較例で得られた積層シート(第1のセパレーター、第1の粘着剤層、支持体、第2の粘着剤層、第2のセパレーターの5層構成である)より第1のセパレーターを剥離し、表面に現れた第1の粘着剤層を下部電極であるアルミ箔に貼りつけた。さらに第2のセパレーターを剥離し、表面に現れた第2の粘着剤層の面上に上部電極を置き、JIS C2330(2001)7.4.11.2 B法(平板電極法)に準じて、直流電源を使用し、100℃で、絶縁破壊電圧値を12回測定した。測定には、菊水電子工業株式会社製DC耐電圧・絶縁抵抗試験機TOS9213ASを用いた。12回の測定結果中の上位2回および下位2回を除いた8回の平均値を、絶縁破壊電圧(kV)とした。
[初期粘着性]
実施例及び比較例で得られた積層シート(第1のセパレーター、第1の粘着剤層、支持体、第2の粘着剤層、第2のセパレーターの5層構成である)より、幅10mm、長さ125mmの試験片を切り出した。試験片の第1のセパレーターを剥離し、その一方の端部の第1の粘着剤層上に、幅10mm、長さ25mm、厚み30μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを貼り合わせ、掴み部とした。掴み部以外の第1の粘着剤層(長さ100mm)をアルミ箔表面に130℃で0.2MPaの圧力を2秒間負荷して貼り合わせることにより試験体を得た。
この試験体より第2のセパレーターを剥離した後、引張試験機(ミネベア株式会社製 万能引張試験機 テクノグラフTGI−1kN)を使用し、そのチャック部で試験体の掴み部を挟み、アルミ箔表面から積層体を剥離する際の引きはがし粘着力(180°剥離、常温(25℃)、剥離速度:300mm/min)を測定しフィルムの初期粘着力を求め、下記判断基準で評価した。
◎:粘着力の測定が可能であり、且つ、前記粘着力が0.5N以上であった(使用可能)。
(引きはがし粘着力測定時にアルミ箔が破壊されたものも◎と判定した)
○:粘着力の測定が可能であり、且つ、前記粘着力が0.5N未満であった(使用可能)。
×:積層体がアルミ箔に粘着しない、または容易に剥離し粘着力を測定できなかった。
[耐電解質性]
エチレンカーボネート:ジエチルカーボネートを重量比1:1の混合液に6フッ化燐のリチウム塩(LiPF)を添加して濃度1mol/lの電解液を作製した。試験体は、前述の初期粘着性と同様の手順で作製した。得られた試験体より第2のセパレーターを剥離した後、前記電解液100mlに浸漬して密封し、40℃で7日間保持し、その後、積層体が剥離しなかった試験体を電解液から引き揚げ、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネートを重量比1:1の混合液で洗浄し、風乾した。この浸漬後サンプルを、引張試験機(ミネベア株式会社製 万能引張試験機 テクノグラフTGI−1kN)を使用し、そのチャック部で試験体の掴み部を挟み、アルミ箔表面から積層体を剥離する際の引きはがし粘着力(180°剥離、常温(25℃)、剥離速度:300mm/min)を測定した。この測定結果を、未浸漬のサンプルと比較し、初期粘着力からの低下率を算出して、下記判定基準で耐電解質性を評価した。
◎アルミ箔からの積層体の剥離が無く、粘着力の低下率が30%未満であり、優れた耐電解質性を有していた(引きはがし粘着力測定時にアルミ箔が破壊されたものも◎とした。)。
○アルミ箔から積層体が剥離せず、粘着力の低下率が30%以上であったものの、耐電解質性を有していた。
×アルミ箔から積層体が剥離し、耐電解質性を有していなかった。
1:両面粘着テープ又はシート
10:積層体
11:支持体
12:粘着剤層
12a:第1の粘着剤層
12b:第2の粘着剤層
13:セパレーター
2:積層テープ又はシート
Ds:積層体の総厚み
Dp:支持体の厚み

Claims (10)

  1. 支持体及び該支持体の両面に形成された2つの粘着剤層からなる積層体を含む両面粘着テープ又はシートであって、
    前記支持体はポリプロピレン樹脂を含み、
    前記粘着剤層は、ポリオレフィン系粘着剤を含み、
    前記積層体の総厚み(Ds)が2.5〜12μmであり、
    前記支持体の厚み(Dp)と、前記積層体の総厚み(Ds)との比Dp/Dsの値が、0.3〜0.8である、両面粘着テープ又はシート。
  2. 前記支持体の厚み(Dp)が1.5〜6μmである、請求項1に記載の両面粘着テープ又はシート。
  3. 前記積層体の流れ方向の破断強度及び幅方向の破断強度がいずれも50〜260MPaである、請求項1又は2に記載の両面粘着テープ又はシート。
  4. 前記積層体の絶縁破壊電圧が1〜8kVである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシート。
  5. 前記支持体が二軸延伸ポリプロピレンフィルムである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシート。
  6. 前記ポリプロピレン樹脂の融点が155〜180℃である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシート。
  7. 前記支持体は、該支持体の全質量に対して、メソペンタッド分率が90〜99.5%であるアイソタクチックホモポリプロピレンを80〜100質量%含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシート。
  8. 前記アイソタクチックホモポリプロピレンのメルトマスフローレート(MFR)が1.5〜6g/10分である、請求項7に記載の両面粘着テープ又はシート。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の両面粘着テープ又はシートと、セパレーターとを備え、
    前記セパレーターは、前記両面粘着テープ又はシートの少なくとも片側の前記粘着剤層の外側に形成されている、積層テープ又はシート。
  10. 前記セパレーターは、両側の前記粘着剤層のそれぞれの外側に形成されている、請求項9に記載の積層テープ又はシート。
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