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JP2018048154A - 癌を治療する、met及びvegfの二重阻害剤 - Google Patents

癌を治療する、met及びvegfの二重阻害剤 Download PDF

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JP2018048154A JP2017193945A JP2017193945A JP2018048154A JP 2018048154 A JP2018048154 A JP 2018048154A JP 2017193945 A JP2017193945 A JP 2017193945A JP 2017193945 A JP2017193945 A JP 2017193945A JP 2018048154 A JP2018048154 A JP 2018048154A
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Abstract

【課題】受容体型チロシンキナーゼ(MET)及び血管内皮増殖因子(VEGF)に対して二重阻害効果を示す化合物による、前立腺癌、特に去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)に関連する骨癌の、造骨性及び溶骨性の進行を阻害する方法の提供。
【解決手段】下式で示される化合物による、前立腺癌に関連する骨癌の、造骨性及び溶骨性の進行を阻害する方法。
Figure 2018048154

[Rはハロゲン;Rはハロゲン;Rは(C−C)アルキル;Rは(C−C)アルキル;QはCH、又はN]
【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2011年11月8月に出願された、米国特許仮出願第61/557,358号の利益の優先性を主張し、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、癌、具体的には去勢抵抗性前立腺癌及び骨転移を、MET及びVEGFの二重阻害剤を用いて治療することを目的とする。
去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)は、男性の癌関連死の主要原因である。CRPCに対する全身治療の進歩にも関わらず、生存率の改善は中程度であり、事実上すべての患者が、約2年以内にこの病気で死亡している。CRPCでの罹患率及び死亡率の第1の原因は、骨転移であり、約90%の事例で発生している。
骨転移は、癌細胞と骨の微小環境の構成成分との間の相互作用が関与する複合過程であり、その微小環境には、造骨細胞、破骨細胞、及び内皮細胞が挙げられる。骨転移は、正常な骨リモデリングの局所的な破壊の原因となり、病変は概して、造骨(骨形成)活性又は溶骨(骨吸収)活性のどちらかの傾向を示す。骨転移を伴う大部分のCRPC患者は、両タイプの病変の特徴を示すものの、前立腺癌の骨転移はしばしば造骨性であり、骨折、脊髄圧迫、及び重度の骨性疼痛の増加を伴う、組織化されていない骨の異常な沈着を有している。
受容体型チロシンキナーゼMETは、細胞の運動性、増殖、及び生存に重要な役割を果たしており、腫瘍血管新生、侵襲性、及び転移の基本要因であることが示されている。METの顕著な発現が、原発性及び転移性の前立腺癌に観察されており、リンパ節転移又は原発性腫瘍と比較して骨転移において、より高いレベルで発現するという証拠もある。
血管内皮増殖因子(VEGF)、及び内皮細胞上にあるその受容体は、腫瘍血管新生の過程における基本的に重要な伝達物質として広く受け入れられている。前立腺癌では、全生存が短いほど、血漿又は尿のいずれかでのVEGFが高いという関連がある。VEGFはまた、ニューロピリン1に結合することにより、腫瘍細胞でのMET経路の活性化に役割を果たすことがあり、このニューロピリン1は、前立腺癌では制御されていないことがしばしばであり、共受容体複合体においてMETを活性化するように見える。VEGF情報伝達経路を標的とする薬剤が、CRPC患者で何等かの活性を実際に示している。
従って、CRPC及び関連する骨転移を含め、前立腺癌を治療する方法が、依然として必要である。
これらの及びその他の必要性は、骨癌、前立腺癌、又は前立腺癌に関連する骨癌を治療する方法を目的とする本発明により、かなえられる。その方法は、MET及びVEGFの両方を調節する化合物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む。一実施形態では、骨癌は、造骨性骨転移である。さらなる実施形態では、前立腺癌はCRPCである。さらなる実施形態では、骨癌は、CRPCに関連する骨転移である。
一態様では、本発明は、骨転移、CRPC、又はCRPCに関連する造骨性骨転移を治療する方法を対象としており、MET及びVEGFを二重に調節する化合物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む。
この、及び他の態様の一実施形態では、二重に作用するMET/VEGF阻害剤は、式I:
Figure 2018048154
の化合物、又は薬剤的に許容できるその塩であって、式中:
はハロであり;
はハロであり;
は(C−C)アルキルであり;
は(C−C)アルキルであり;及び
QはCH又はNである。
別の実施形態では、式Iの化合物は、式Ia:
Figure 2018048154
の化合物、又は薬剤的に許容できるその塩であって、式中:
はハロであり;
はハロであり;及び
QはCH又はNである。
別の実施形態では、式Iの化合物は化合物1:
Figure 2018048154
又は薬剤的に許容できるその塩である。化合物1は、N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミドとして、そしてカボザンチニブ(Cabozantinib)(cabo)の名で知られている。
別の実施形態では、式I、式Iaの化合物、又は化合物1を、薬剤的に許容できる、添加剤、希釈剤、又は賦形剤を含む、医薬組成物として投与する。
別の態様では、本発明は、CRPCに関連する造骨性骨転移を治療する方法であって、式Iの化合物、又は式Iの化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の態様では、本発明は、CRPCに関連する転移性骨病変を低減、又は安定化させる方法であって、式I、式Iaの化合物、又は式I化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の態様では、本発明は、CRPCに関連する転移性骨病変に起因する骨性疼痛を低減させる方法であって、式Iの化合物、又は式I化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の態様では、本発明は、CRPCに関連する転移性骨病変に起因する骨性疼痛を治療、又は最小化する方法であって、式Iの化合物、又は式I化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の態様では、本発明は、CRPCに関連する転移性骨病変を有する患者の骨を強化する方法であって、式Iの化合物、又は式I化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。骨の強化は、正常な骨リモデリングが骨転移により破壊されるのを最小限にまで抑える場合、例えば、本明細書で提供される式Iの化合物を投与することによって、生じる可能性がある。
別の態様では、本発明は、CRPCに関連する骨転移を防止する方法であって、式Iの化合物、又は式I化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。一実施形態では、式Iの化合物を、医薬組成物として投与する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の態様では、本発明は、去勢抵抗性ではあるが、転移性疾患にまでは進行していない前立腺癌患者における骨転移を予防する方法であって、式Iの化合物、又は式I化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の態様では、本発明は、CRPC患者の全生存を延長する方法であって、式Iの化合物、又は式I化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、前立腺癌に関連する骨癌の造骨性及び溶骨性の進行を阻害する方法であって、式Iの化合物、又は式Iの化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。一実施形態では、式Iの化合物を、医薬組成物として投与する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の態様では、本発明は、前立腺癌に関連する骨癌の造骨性の進行を阻害する方法であって、式Iの化合物、又は式I化合物のマレイン酸塩、又は式Iの化合物の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。一実施形態では、式Iの化合物を、医薬組成物として投与する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
これらの、及び他の態様では、骨転移の重症度を治療、寛解、又は低減する式Iの化合物の能力を、循環腫瘍細胞(CTC)数等の様々な生理学的マーカー、及び画像化技術を用いて、定性的にも定量的にも決定することができる。画像化技術には、ポジトロン断層法(PET)、又はコンピューター断層撮影法(CT)、及び核磁気共鳴画像法が挙げられる。これらの画像化技術を用いることにより、式Iの化合物を用いた治療に応答した、腫瘍サイズの減少及び骨病変の数とサイズの減少を、監視し定量化することが可能である。
これらの、及び他の態様では、軟組織及び内臓の病変の縮小が、式Iの化合物をCRPC患者に投与する場合にその結果として生じることが観察されている。更に、式Iの化合物の投与により、貧血を伴うCRPC患者のヘモグロビン濃度が上昇する結果となっている。
CRPCでの腫瘍−骨相互作用におけるMET及びVEGFRの役割を示す図である。 ARCaPのインビボでの有効性研究の概略を示す図である。 インビトロでの破骨細胞(OC)分化及び活性に関するアッセイを示す図である。 インビトロでの造骨細胞(OB)分化及び活性に関するアッセイを示す図である。 化合物1が、骨における、CRPCのARCaP腫瘍異種移植の進行を遮断することを示す図である。 化合物1が、骨における、CRPCのARCaP腫瘍異種移植の進行を遮断することを示す図である。 ビヒクルと比較して化合物1の治療により、体積及びミネラル濃度が維持されることを示す図である。 ビヒクルと比較して化合物1の治療により、分析した脛骨断面での腫瘍面積が減少し、骨面積が増加したことを示す図である。 ビヒクルと比較して化合物1の治療により、分析した脛骨断面において、骨梁骨に沿ってOBが増加しOCは変化しなかったことを示す図である。 化合物1の治療が、ARCaP腫瘍におけるVEGF経路に関係するp−MET及びタンパク質のIHC染色の減少に関連することを示す図である。 化合物1が、インビトロでの破骨細胞(OC)分化を、用量に依存する形で阻害するが、成熟OCの骨吸収能力に影響を与えないことを示す図である。 化合物1が、造骨細胞(OB)分化及び骨形成活性に及ぼす二相効果をインビトロで示すことを示す図である。 患者1についての骨スキャン(図13A)、骨スキャン応答(図13B)、及びCTスキャンデータ(図13C)を示す図である。 患者2についての骨スキャン(図14A)、骨スキャン応答(図14B)、及びCTスキャンデータ(図14C)を示す図である。 患者3についての骨スキャン(図15A)、骨スキャン応答(図15B)を示す図である。
略語と定義
以下の略語と用語は、全体を通して、表示された意味を有する:
Figure 2018048154
Figure 2018048154
記号「-」は単結合、「=」は二重結合を意味する。
化学構造が描かれる、又は記載される場合には、それ以外に明示的に言及されていない限り、すべての炭素は4価に一致する水素置換を有すると仮定する。例えば、以下の概略図の左側の構造では、9個の水素が含意される。9個の水素は、右側の構造では描いてある。時々、構造中の具体的な原子を、一つの水素又は複数の水素を置換(明示的に定義された水素)として有する文字式中に、例えば、−CHCH−に記述する。当業者は、前述の記述方法が化学の分野では一般的であって、それ以外では複雑な構造の記述に、簡潔さと単純さを与えるものであることを理解している。
Figure 2018048154
もし、「R」基が環系において、例えば式:
Figure 2018048154
中で、「浮いている(floating)」として描いてあれば、それ以外に定義されていない限りは、置換基「R」は、安定な構造が形成される限り、環系のいかなる原子上に存在していてもよく、描いてある、含意された、又は明示的に定義された水素を、環原子の一つから置換することを仮定している。
もし、基「R」が、例えば式:
Figure 2018048154
の中で、縮合環系上で浮いているとして描いてあれば、それ以外に定義されていない限りは、置換基「R」は、安定な構造が形成される限り、縮合環系のいかなる原子上に存在してもよく、描いてある水素(例えば上式中の−NH−)、含意された水素(例えば上式でのとおり、水素は示されていないが存在すると理解されている)、又は明示的に定義された水素(例えば、上式中で、「Z」は=CH−に等しい)を、環原子の一つから置換することを仮定している。描いてある例では、「R」基は、縮合環系の5員環又は6員環のいずれかに存在してもよい。基「R」が、例えば、式:
Figure 2018048154
中で、飽和炭素を含む環系上に存在するとして描いてある場合、この例では、「y」は一つより多い可能性があり、現状で描いてある、含意された、又は明示的に定義された、環上の水素をそれぞれで置き換えることを仮定しており;その結果、それ以外に定義されていない限り、得られる構造は安定であり、二つの「R」が同一炭素上に存在してもよい。単純な例は、Rがメチル基である場合であって;描いてある環の炭素(「環状」炭素)上の一つの原子に同じものが二つ結合するというジメチルが存在する可能性がある。別の例では、同一炭素上の二つの「R」が、その炭素を含めて環を形成してもよく、従って、例えば式:
Figure 2018048154
でのとおり、描いてある環とスピロ環式環(「スピロシクリル」基)構造を生成してもよい。
「(C−C)アルキル」又は「アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を意味する。低級アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、へキシル等が挙げられる。「C」アルキルは、例えば、n−へキシル、イソ−へキシル等をさす。
「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素をさす。
本明細書に記載の反応それぞれについての「収量」は、理論上の収量の百分率で表現する。
本発明の目的に関する「患者」には、ヒト、及びその他の動物、具体的には哺乳動物、及びその他の生物体が挙げられる。従って、本方法は、ヒト治療と獣医学的応用の両方に適用することができる。別の実施形態では患者は哺乳動物であり、別の実施形態では患者はヒトである。
化合物の「薬剤的に許容できる塩」は、薬剤的に許容できて親化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。薬剤的に許容できる塩は非毒性であることが理解される。好適な薬剤的に許容できる塩のさらなる情報は、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985,に見出すことができ、これは、参照により本明細書に組み込まれ、又はS. M. Berge, et al., “Pharmaceutical Salts,” J. Pharm. Sci., 1977;66:1-19、に見出すことができ、これら両方とも、参照により本明細書に組み込まれる。
薬剤的に許容できる酸付加塩の例には塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸;並びに酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸,グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、p−トルエンスルホン酸、及びサリチル酸等の有機酸を用いて形成されるものが挙げられる。
「プロドラッグ」は、(典型的には急速に)インビボで変換されて、例えば、血液中での加水分解により、上式の親化合物を生成する化合物をさす。一般的な例には、カルボン酸部分を持つ活性形を有する化合物の、エステル及びアミドの形が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の化合物の薬剤的に許容できるエステルの例には、アルキルエステル(例えば、約1〜約6個の炭素を有するもの)が挙げられるが、これらに限定されず、アルキル基は、直鎖又は分岐鎖である。許容できるエステルにはまた、シクロアルキルエステル、及び、限定はされないがベンジル等の、アリールアルキルエステルが挙げられる。本発明の化合物の薬剤的に許容できるアミドの例には、一級アミド、並びに二級及び三級アルキルアミド(例えば、約1〜約6個の炭素を有するもの)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の化合物のアミド及びエステルは、従来の方法に従って調製してもよい。プロドラッグの徹底的な議論は、T. Higuchi and V. Stella, “Pro-drugs as Novel Delivery Systems,” Vol 14 of the A.C.S. Symposium Series、及びBioreversible Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987、の中でなされており、両方とも、あらゆる目的のために、参照により本明細書に組み込まれる。
「治療有効量」とは、本発明の化合物の量であって、患者に投与した場合に、疾患の症状を寛解させる量である。治療有効量は、単独での化合物の量、又は、c−Met、及び/若しくはVEGFR2を調節するのに効果のある、若しくは癌を治療又は予防するのに効果のある他の活性成分と組み合わせた化合物の量を含むことを意図している。治療有効量」を構成する、本発明の化合物の量は、化合物、疾患状態及びその重症度、治療される患者の年齢等によって変化するであろう。治療有効量は、当業者がその知識と本開示を考慮して定量することができる。
病患、障害、又は症候群を「治療すること(Treating)」又は「治療(treatment)」には、本明細書で使用されるように、(i)疾患、障害、又は症候群がヒトに発生するのを予防すること、すなわち、疾患、障害、若しくは症候群に曝露する可能性のある又はかかりやすい可能性のあるものの、疾患、障害、又は症候群の症状をいまだ経験又は示してはいない動物に、疾患、障害、又は症候群の臨床症状が発現しないようにすること;(ii)疾患、障害、又は症候群を阻害すること、すなわち、その発現を停止させること;及び(iii)疾患、障害、又は症候群を緩和すること、すなわち、疾患、障害、又は症候群の退行を生じさせることが含まれる。当該技術分野で既知であるとおり、全身対局所送達、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、投与時間、薬物相互作用、及び状態の重症度についての調製が必要となることもあり、日常経験で確かめることが可能であろう。
実施形態
一実施形態では、式Iの化合物は、式Ia:
Figure 2018048154
の化合物、又は薬剤的に許容できるその塩であって、式中:
はハロであり;
はハロであり;及び
QはCH又はNである。
別の実施形態では、式Iの化合物は、化合物 1:
Figure 2018048154
又は薬剤的に許容できるその塩である。上に示したとおり、化合物1は、本明細書では、N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミドをさす。国際公開第2005/030140号では、化合物1が開示され、その製法が記載されており(実施例12、37、38、及び48(Example 12, 37, 38, and 48))、またこの化合物の治療活性がキナーゼのシグナル伝達を阻害、制御、及び/又は調節することが開示されている(アッセイ、表4、項目289(Assays, Table 4, entry 289))。実施例48(Example 48)は、国際公開第2005/030140号中の段落[0353]にある。
他の実施形態では、式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1、又は薬剤的に許容できるそれらの塩を、医薬組成物として投与し、その場合に、医薬組成物は更に、薬剤的に許容できる担体、賦形剤、又は希釈剤を含む。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
式I、式Iaの化合物、及び化合物1は、本明細書に記載のとおり、列挙した化合物のみならず個々の異性体及び異性体の混合物の両方を含む。各例では、式Iの化合物は、薬剤的に許容できる、列挙した化合物の、塩、水和物、及び/若しくは溶媒和物、並びにそれらの個々の異性体、又はそれらの異性体の混合物が含まれる。
他の実施形態では、式I、式Iaの化合物、又は化合物1は、(L)−マレイン酸塩であってもよい。式Iの化合物及び化合物1のマレイン酸塩は、PCT出願第PCT/US2010/021194号、及び米国特許出願第61/325095号に開示されている。
他の実施形態では、式Iaの化合物は、マレイン酸塩であってもよい。
他の実施形態では、式Iの化合物は、(D)−マレイン酸塩であってもよい。
他の実施形態では、式Iaの化合物は、(L)−マレイン酸塩であってもよい。
他の実施形態では、化合物1は、マレイン酸塩であってもよい。
他の実施形態では、化合物1は、(D)−マレイン酸塩であってもよい。
他の実施形態では、化合物1は、(L)−マレイン酸塩であってもよい。
別の実施形態では、マレイン酸塩は、化合物1の(L)マレイン酸塩及び/又は(D)マレイン酸塩のN−1結晶形であり、米国特許出願第61/325095に開示されているとおりである。化合物1のマレイン酸塩のN−1、及び/又はN−2結晶形を含む結晶エナンチオマーの性質については、国際公開第2008/083319号も参照されたい。そうした形を作製するまたは特性評価する方法は、PCT出願第PCT/US10/21194号に完全に記載され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
別の実施形態では、本発明は、造骨性骨転移の症状を寛解させる方法であって、そうした治療を必要とする患者に、本明細書で開示される実施形態のいずれかにおける式Iの化合物の治療有効量を投与することを含む方法を目的としている。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の実施形態では、式Iの化合物を、タキソテール後の治療で投与する。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の実施形態では、式Iの化合物は、ミトキサントロンとプレドニゾンの併用と同等かそれ以上に有効である。詳細な実施形態では、式Iの化合物は、化合物1である。
別の実施形態では、式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1、又は薬剤的に許容できるそれらの塩を、錠剤又はカプセルとして1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基又はマレイン酸塩として、カプセル又は錠剤として経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、100mgまでの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、100mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、95mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、90mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、85mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、80mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、75mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、70mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、65mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、60mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、55mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、50mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、45mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、40mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、35mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、30mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、25mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、20mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、15mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、10mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、5mgの化合物1を含むカプセル又は錠剤として、1日1回、経口投与する。
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、以下の表で提供されるとおりの錠剤として、1日1回、経口投与する。
Figure 2018048154
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、以下の表で提供されるとおりの錠剤として、1日1回、経口投与する。
Figure 2018048154
別の実施形態では、化合物1を、その遊離塩基、又はマレイン酸塩として、以下の表で提供されるとおりの錠剤として、1日1回、経口投与する。
Figure 2018048154
上に提供された錠剤剤形はどんなものでも、化合物1の所望の用量に従って調節することができる。従って各剤形成分の量を、比例的に調節し、前の段落で提供したとおりの様々な量の化合物1を含む表の剤形(table formulation)を提供することができる。別の実施形態では、剤形は、20、40、60、又は80mgの化合物1を含む。
投与
式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1、又は薬剤的に許容できるその塩を、純粋な形で、又は適切な医薬組成物で投与することを,あらゆる許容できる投与様式、又は類似の効用を与える薬剤を介して実行することができる。よって、投与は、例えば、経口的に、経鼻的に、非経口的に(静脈内、筋肉内、皮下)、局所的に、経皮的に、膣内に、膀胱内に、大槽内に(intracistemally)、又は直腸に、固体、半固体、凍結乾燥粉末、又は液体剤形で、例えば、錠剤、坐薬、丸剤、軟かくて弾力性のある及び硬いゼラチンの調剤(カプセル又は錠剤中に入れることができる)、粉末、溶液、懸濁液、又はエアロゾル等の形で、具体的には、正確な用量を簡単に投与するのに適切な単位剤形で実行することができる。
組成物は、従来の薬剤的担体又は賦形剤、及び活性薬剤として式Iの化合物を含むことになろうし、加えて、担体及びアジュバント等を含んでいてもよい。
アジュバントは、保存剤、湿潤剤、懸濁剤、甘味剤、香味料、香料、乳化剤、調剤物質を含んでいてもよい。微生物の作用を防止することは、様々な抗菌剤、及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等により確実にすることができる。等張剤、例えば砂糖、塩化ナトリウム等を含むのが望ましいこともある。注射可能な剤形の持続的吸収は、吸収遅延剤、例えば,モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの使用によりもたらされる可能性がある。
所望であれば、式Iの化合物の医薬組成物はまた、湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝剤、酸化防止剤等の少量の補助物質、例えば、クエン酸、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレアート、ブチル化ヒドロキシトルエン等を含んでいてもよい。
組成物の選択は、薬物投与の様式(例えば、経口投与するには、錠剤、丸剤、又はカプセルの形での組成物)、及び薬物物質の生物学的利用能等の、様々な要因に依存する。表面積の増大、すなわち、粒子サイズの減少によって生物学的利用能が増大するという原理に基づいて、特に生物学的利用能の乏しい薬物用の医薬組成物が、最近開発された。例えば、米国特許第4,107,288号には、活性物質が巨大分子の架橋マトリクス上に支持された、サイズが10〜1,000nmの範囲である粒子を有する医薬組成物が記載されている。米国特許第5,145,684号には、薬物物質を表面改質剤の存在下で粉末化させてナノ粒子(平均粒子サイズが400nm)とし、続いて溶媒中に分散させて得られた、顕著に高い生物学的利用能を示す医薬組成物の製造が記載されている。
非経口注射に好適な組成物は、生理的に許容できる無菌の水溶液又は非溶液、分散液、懸濁液、又はエマルジョン、及び無菌の粉末を再構成した無菌の注射可能な溶液又は分散液を含んでいてもよい。好適な水性又は非水性の担体、希釈剤、溶媒、又はビヒクルの例には、水、エタノール、ポリオール(プロピルレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等)、それらの好適な混合物、植物油(オリーブ油等)及びオレイン酸エチル等の注射可能な有機エステルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、レシチン等のコーティングの使用によって、分散液の場合では必要な粒子サイズを維持することによって、そして界面活性剤の使用によって、維持することができる。
投与の一つの具体的な経路は経口であり、治療すべき疾患状態の重症度の程度に従って調節することができる、都合のよい1日投与量計画を用いるものである。
経口投与のための固体の投与剤形には、カプセル、錠剤、丸剤、粉末、及び顆粒が挙げられる。そうした固体の剤形では、活性化合物は、クエン酸ナトリウム若しくは第二リン酸カルシウム等の、不活性で普通に用いられる少なくとも一つの賦形剤(すなわち担体)、又は、(a)フィルター若しくは増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及びケイ酸等、(b)結合剤、例えば、セルロース誘導体、デンプン、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、及びアカシアゴム等、(c)湿潤剤、例えば、グリセロール等、(d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ若しくはタピオカのデンプン、アルギン酸、クロスカルメロースナトリウム、複合ケイ酸塩、及び炭酸ナトリウム等、(e)溶解遅延剤、例えばパラフィン等、(f)吸収促進剤、例えば、四級アンモニウム化合物等、(g)湿潤剤、例えば、セチルアルコール、及びモノステアリン酸グリセロール、ステアリン酸マグネシウム等(h)吸着剤、例えば、カオリン及びベントナイト、並びに(i)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリプロピレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、又はそれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤、及び丸剤の場合には、剤形はまた、緩衝剤を含んでいても良い。
上に記載された固体の剤形は、腸溶コーティング及び他の当該技術分野で周知のもの等の、コーティング及び殻(shell)とともに調製することができる。それらは、安定化剤(pacifying agent)を含んでいてもよく、また腸管のある部分において遅延方式で活性化合物を放出するような組成のものであってもよい。包埋されて使用可能な組成物の例は、ポリマー物質および蝋である。活性化合物はまた、適切であれば、上述のひとつ又は複数の賦形剤を伴うマイクロカプセル化剤形であってもよい。
経口投与のための液体剤形には、薬剤的に許容できるエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシル剤が挙げられる。そうした剤形は、例えば、式Iの化合物、又は薬剤的に許容できるその塩、及び随意の薬剤アジュバントを、担体、例えば、水、通常生理食塩水、ブドウ糖水溶液、グリセロール、エタノール等;可溶化剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチレン、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチルレングリコール、ジメチルホルムアミド;油類、具体的には、綿実油、落花生油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油、グリセロール、テトラヒドフルロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル;又はこれらの物質の混合物等に、溶解させる、分散させる等により調製して、それにより、溶液又は懸濁液の剤形にする。
懸濁液は、活性化合物に加えて、沈殿防止剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、及びソルビタンエステル、微小結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、及びトラガント、又はこれらの物質の混合物質等を含んでいてもよい。
直腸内投与のための組成物は、例えば、式Iの化合物を、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、又は坐薬用の蝋等の好適な非刺激性賦形剤又は担体と混合することによって調製することのできる坐薬であって、常温では固体であるが体温では液体であり、従って、好適な体腔内では融解して、その中で活性成分を放出するものである。
式Iの化合物を局所投与するための剤形には、軟膏、粉末、スプレー、及び吸入剤が挙げられる。活性成分は、無菌条件態下で、生理的に許容できる担体、及び必要に応じて、あらゆる保存剤、緩衝剤、又は噴霧剤と混合される。眼科組成物、眼軟膏、粉末、及び溶液もまた、本開示の範囲内にあることが企図される。
圧縮ガスを用いて、式Iの化合物をエアロゾルの形に分散させてもよい。この目的に好適な不活性ガスは、窒素、二酸化炭素等である。
概して、意図された投与様式に依存して、薬剤的に許容できる組成は、約1%〜約99重量%の式Iの化合物、又は薬剤的に許容できるその塩、及び99%〜1重量%の好適な薬剤的賦形剤を含むことになろう。一実施例では、組成物は、約5%と約75重量%の間の、式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1、又は薬剤的に許容できるその塩であって、残りが好適な薬剤的賦形剤であろう。
そのような剤形を調製する実際の方法は、当業者には既知であるか、又は明らかとなるであろう;例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., (Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1990)を見られたい。投与されるべき組成物は、いかなる場合であっても、本発明の教示に従って疾病状態を治療するために、式Iの化合物、又は薬剤的に許容できるその塩の治療有効量を含む。
本開示の化合物、又はそれらの薬剤的に許容できる塩又は溶媒和物は、治療有効量で投与され、この量は、用いられる詳細な化合物の活性、化合物の代謝安定性及び作用の長さ、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、治療の様式と時間、排せつ率、薬物の組み合わせ、具体的な疾患状態の重症度、及び治療を受ける主体を含む様々な要因に依存して変化するであろう。式I、式Iaの化合物、又は化合物1を患者に、1日あたり約0.1〜約1,000mgの範囲の投与レベルで投与することができる。約70キログラムの体重を有する正常な成人については、1日あたり体重1kgあたり約0.01〜約100mgの範囲の用量が例である。しかしながら、使用される詳細な用量は変化しうる。例えば、用量は、患者の要望、治療される状態の重症度、使用される化合物の薬理活性を含む複数の要因に依存する可能性がある。具体的な患者についての最適な用量の決定は、当業者には周知である。
他の実施形態では、式I、式Iaの化合物、又は化合物1を患者に、他の癌治療と同時に投与することができる。そのような治療には、とりわけ、他の癌化学療法、ホルモン補充療法、放射線療法、又は免疫療法が含まれる。他の治療の選択は、化合物代謝安定性及び作用の長さ、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、投与の様式及び時間、排せつ率、薬物の組み合わせ、特定の疾患状態の重症度、及び治療を受ける主体を含む様々な要因を含む複数の要因に依存するであろう。
化合物1の調製
1−(4−フルオロフェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(化合物A−1)の調製
Figure 2018048154
出発物質の1,1−シクロプロパンジカルボン酸を、およそ8体積の酢酸イソプロピル中、塩化チオニル(1.05当量)を用いて、25℃で5時間、処理した。結果として得られた混合物をその後、酢酸イソプロピル(2容)中、4−フルオロアニリン(1.1当量)及びトリエチルアミン(1.1当量)の溶液を用いて、1時間以上処理した。生成物スラリーを5NのNaOH溶液(5容)を用いてクエンチし、水相を廃棄する。有機相を、0.5NのNaOH溶液(10容)を用いて抽出し、塩基性抽出物を、へプタン(5容)を用いて洗浄し、引き続いて、30%のHCl溶液を用いて酸性にし、スラリーを得た。化合物A−1を、ろ過により単離した。
化合物A−1を、1.00kg規模で、限定試薬として1,1−シクロプロパンジカルボン酸を用いて調製し、1.32kgの化合物A−1(77%の単離収量;84%の物質収支)を、99.92%の純度(HPLC)、及び100.3%のアッセイ純度で得た。
N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド(化合物1)、及びその(L)−マレイン酸塩の調製
N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、及びその(L)−マレイン酸塩を調製するのに使用することができる合成経路を、スキーム1に示す。
Figure 2018048154
N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、及びその(L)−マレイン酸塩を調製するのに使用することができる別の合成経路を、スキーム2に示す。
Figure 2018048154
4−クロロ−6,7−ジメトキシ−キノリンの調製
反応器に、6,7−ジメトキシ−キノリン−4−オール(47.0kg)、及びアセトニトリル(318.8kg)を順次入れた。結果として得られた混合物をおよそ60℃に加熱し、塩化ホスホリル(POCl、130.6kg)を加えた。POClを加えた後、反応混合物を、およそ77℃に昇温した。3%未満の出発物質(インプロセス高性能液体クロマトグラフィー[HPLC]分析)が残った時点で、反応は完了したと判断した(およそ13時間)。反応混合物を、およそ2〜7℃に冷却した後、ジクロロメタン(DCM、482.8kg)、26%のNHOH(251.3kg)、及び水(900L)の冷却溶液中でクエンチした。結果として得られた混合物を、およそ20〜25℃に温め、相を分離した。有機相をAW hyflo super−cel NF(セライト;5.4kg)のろ過床を通してろ過し、ろ過床を、DCM(118.9kg)で洗浄した。一つにまとめた有機相をブライン(282.9kg)で洗浄し、水(120L)と混合した。相を分離し、有機相を真空蒸留で濃縮し、溶媒(およそ95Lの残渣体積)を除去した。DCM(686.5kg)を、有機相を含む反応器に入れて、真空蒸留で濃縮し、溶媒(およそ90Lの残渣体積)を除去した。その後、メチルt−ブチルエーテル(MTBE、226.0kg)を入れて、混合物の温度を−20〜−25℃に調節し、2.5時間維持した結果、固体の沈殿が生じ、続いてこれをろ過し、n−へプタン(92.0kg)で洗浄して、フィルター上で、窒素下、およそ25℃で乾燥させて、表題の化合物(35.6kg)を得た。
4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミンの調製
4−アミノフェノール(24.4kg)を、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA、184.3kg)に溶解させ、4−クロロ−6,7−ジメトキシキノリン(35.3kg)、ナトリウムt−ブトキシド(21.4kg)、及びDMA(167.2kg)を含む反応器に、20〜25℃で入れた。続いてこの混合物を100〜105℃におよそ13時間加熱した。インプロセスHPLC分析(2%未満の出発物質の残留)を用いた決定したとおり、反応が完了したと判断した後、反応器の内容物を15〜20℃に冷却し、水(予冷、2〜7℃、587L)を、15〜30℃の温度を維持する速度で加えた。結果として得られた固体沈殿物をろ過し、水(47L)及びDMA(89.1kg)の混合物で、そして最後に水(214L)で洗浄した。続いて、フィルターの固形物を、フィルター上、およそ25℃で乾燥させて、粗成4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミン(湿重量59.4kg、LODに基づき計算した乾燥重量41.6kg)を得た。粗成4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミンを、テトラヒドロフラン(THF、211.4kg)及びDMA(108.8kg)の混合物中で、およそ1時間、還流(およそ75℃)し、続いて0〜5℃に冷却しておよそ1時間放置した後、固体をろ過し、THF(147.6kg)で洗浄して、フィルター上で、真空下、およそ25℃で乾燥させ、4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミン(34.0kg)を得た。
4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミンの代替調製
4−クロロ−6,7−ジメトキシキノリン(34.8kg)、及び4−アミノフェノール(30.8kg)、及びナトリウムtertペントキシド(1.8当量)88.7kg、THF中35重量パーセント)を反応器に入れた後、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA、293.3kg)を反応器に入れた。その後、この混合物を105〜115℃におよそ9時間、加熱した。インプロセスHPLC分析を用いて決定(出発物質の2%の残留)したとおり、反応が完了したと判断した後、反応器の内容物を15〜25℃に冷却し、水(315kg)を、温度を20〜30℃に維持しつつ、2時間にわたって加えた。その後、反応混合物を、20〜25℃でさらに1時間、激しく攪拌した。粗生成物をろ過して集め、88kgの水と82.1kgのDMAの混合物、その後175kgの水で洗浄した。反応物をフィルター乾燥器上で53時間、乾燥した。LODは、1%w/w未満を示した。
代替手順では、1.6当量のナトリウムtert−ペントキシドを使用し、反応温度を110℃から120℃に上げた。加えて、冷却温度を35℃から40℃に上げ、水を加える際の出発温度を35〜40℃に調節し、45℃までの発熱を許容した。
1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボニルクロリドの調製
塩化オキサリル(12.6kg)を、THF(96.1kg)とN,N−ジメチルホルムアミド(DMF;0.23kg)の混合物中、1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボン酸(22.8kg)の溶液に、バッチ温度が25℃を超えないような速度で加えた。この溶液を、さらには処理せずに次のステップで使用した。
1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボニルクロリドの代替調製
反応器に、1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボン酸(35kg)、344gのDMF、及び175kgのTHFを入れた。反応混合物を12〜17℃に調節した後、反応混合物に19.9kgの塩化オキサリルを1時間にわたって入れた。反応混合物を12〜17℃で3〜8時間、攪拌放置した。この溶液を、さらには処理せずに次のステップで使用した。
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミドの調製
前のステップから得られた、1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボニルクロリドを含む溶液を、THF(245.7kg)及び水(116L)中、化合物4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミン(23.5kg)及び炭酸カリウム(31.9kg)の混合物に、バッチ温度が30℃を超えないような速度で加えた。反応が(およそ20分で)完了した時に、水(653L)を加えた。混合物を20〜25℃でおよそ10時間、攪拌した結果、生成物の沈殿が生じた。この生成物をろ過により回収し、予め作っておいたTHF(68.6kg)及び水(256L)の溶液で洗浄し、まずフィルター上、窒素下でおよそ25℃、続いて、真空下、およそ45℃で乾燥させ、表題化合物(41.0kg、38.1kg、LODに基づき計算)を得た。
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミドの代替調製
反応器に、4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミン(35.7kg、1当量)、続いて、412.9kgのTHFを入れた。反応混合物に、169kgの水中、48.3kgのKCO溶液を入れた。1−(4−フルオロフェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボニルクロリドの、上の代替調製1に記載の酸塩化物溶液を、4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミンを含む反応器に、温度を20〜30℃で最低2時間維持しつつ移した。反応混合物を20〜25℃で最低3時間、攪拌した。その後、反応温度を30〜25℃に調節し、混合物を激しく攪拌した。激しい攪拌を止めて、混合物相を分離した。下の水相を除去して廃棄した。残った上の有機相に804kgの水を加えた。反応物を、15〜25℃で最低16時間、攪拌放置した。
生成物が沈殿した。生成物をろ過し、179kgの水及び157.9kgのTHFの混合物で、二分割して洗浄した。粗生成物を真空下で少なくとも2時間、乾燥させた。その後、乾燥生成物を285.1kgのTHFに吸収させた。結果として得られた懸濁液を反応容器に移して激しく攪拌し、懸濁液が透明な(溶解した)溶液になるまで30〜35℃でおよそ30分を要した。その後、456kgの水、及び20kgのSDAG−1エタノール(メタノールで2時間にわたり変性させたエタノール)を、溶液に加えた。混合物を15〜25℃で少なくとも16時間、激しく攪拌した。生成物をろ過し、143kgの水及び126.7kgのTHFの混合物で、二分割して洗浄した。生成物を、40℃の設定点の最高温度で乾燥させた。
代替手順では、酸塩化物形成中での反応温度を10〜15℃に調節した。再結晶温度を15〜25℃から45〜50℃に1時間、変更した後、15〜25℃に2時間にわたり冷却した。
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド、XL184(L)マレイン酸塩の調製
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド(13.3kg)、L‐リンゴ酸(4.96kg)、メチルエチルケトン(MEK;188.6kg)、及び水(37.3kg)を反応器に入れ、混合物を、およそ2時間、加熱還流(およそ74℃)した。反応器の温度を50〜55℃に下げ、反応器の内容物をろ過した。上記の逐次ステップを、同程度の量の、シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キ−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド(13.3kg)、L−リンゴ酸(4.96kg)、MEK(198.6kg)、及び水(37.2kg)から出発して、さらに2回、反復した。一つにまとめたろ液を、大気圧でMEK(1133.2kg)を用いて、およそ74℃で共沸乾燥した(およその残渣体積711L;KF<0.5%w/w)。反応器の内容物の温度を20〜25℃に下げ、およそ4時間、維持した結果、固体沈殿物が生じ、これをろ過しMEK(448kg)で洗浄して、真空下、50℃で乾燥させて、表題化合物(45.5kg)を得た。
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド、(L)マレイン酸塩の代替調製
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド(47.9kg)、L‐リンゴ酸(17.2kg)、658.2kgのメチルエチルケトン、及び129.1kgの水(37.3kg)を反応器に入れ、混合物を50〜55℃におよそ1〜3時間、そしてその後、55〜60℃にさらに4〜5時間、加熱した。混合物を1μmのカートリッジに通してろ過し、澄ました。反応器の温度を20〜25℃に調節し、150〜200mmHgに減圧して、最高ジャケット温度55℃、体積範囲558〜731Lで、真空蒸留した。
380kg及び380.2kgのメチルエチルケトンをそれぞれ入れて、さらに2回、真空蒸留を実行した。第3回目の蒸留の後、バッチの体積を、159.9kgのメチルエチルケトンを入れることにより調節し、シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミドが18v/wになるようにし、総体積880Lにした。メチルエチルケトン245.7kgの調節によりさらなる真空蒸留を実行した。反応混合物を、20〜25℃で少なくとも24時間、中程度に強く攪拌して放置した。生成物をろ過し、415.1kgのメチルエチルケトンで、三分割して洗浄した。生成物を、真空下、設定点45℃のジャケット温度で乾燥させた。
代替手順では、加える順序を変更し、17.7kgのL‐リンゴ酸を129.9kgの水に溶解させた溶液を、メチルエチルケトン(673.3kg)中、シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド(48.7kg)に加えた。
事例研究
MET及びVEGFの情報伝達経路は、造骨細胞及び破骨細胞の機能に重要な役割を果たしているように見える。METの強い免疫組織化学的染色が、成長中の骨における両細胞タイプに観察されている。HGF及びMETが、造骨細胞及び破骨細胞によりインビトロで発現し、増殖、遊走、及びALPの発現等の細胞応答を仲介している。造骨細胞によるHGFの分泌が、造骨細胞/破骨細胞のカップリング、及びMETを発現する腫瘍細胞による骨転移の発症における基本要因として提唱されている。造骨細胞及び破骨細胞はまた、VEGF及びそのレセプターを発現し、これらの細胞におけるVEGF情報伝達は、細胞の遊走、分化、及び生存を調節する、潜在的な自己分泌及び/又は傍分泌フィードバック機構に関与している。
骨転移は、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)を有する患者の90パーセントに存在し、顕著な罹患率及び死亡率の原因となっている。MET及びVEGFR情報伝達経路の賦活が、CRPCでの骨転移の発症にかかわっている。化合物1、つまりMET及びVEGFRの阻害剤で治療された3人の転移性CRPC患者は、骨病変のほぼ完全な消散、骨性疼痛、及び総血清アルカリホスファターゼ(tALP)レベルの顕著な減少、並びに測定可能な疾患の減少を伴う劇的な応答を有していた。これらの結果は、MET及びVEGFRの情報伝達経路の二重調節が、CRPC治療に有用な治療方法であることを示している。
化合物1は、経口的に生物学的利用可能であり、MET及びVEGFR2に対抗する強力な活性を有し複数を標的とするチロシンキナーゼ阻害剤である。化合物1は、MET及びVEGFR2の情報伝達を抑制し、内皮細胞及び腫瘍細胞のアポトーシスを急速に誘発し、異種移植腫瘍モデルにおける腫瘍退行の原因となる。化合物1はまた、腫瘍の侵襲及び転移を顕著に減少させ、マウスの膵臓神経内分泌腫瘍モデルにおける全生存を実質的に改善する。第1相臨床研究では、化合物1は、最も一般的に観察される有害事象である、疲労、下痢、摂食障害、発疹、及び手掌足底感覚異常症が少なく、概して良好な忍溶性を示した。
標的原理、及び臨床研究で観察された抗腫瘍活性に基づき、適応的第2相試験を、CRPCを含む複数の指標(http://clinicaltrials.gov/ct2/results?term=NCT00940225 研究NCT00940225のため2011年9月20日に最終訪問))で行い、この試験では、化合物1を100mgの用量として患者に投与した。この研究に登録され骨スキャン上で骨転移の証拠を有する最初から3人のCRPC患者に見出された知見を、以下の事例研究に記載する。すべての患者は、研究のスクリーニング前にインフォームドコンセントを受けている。
患者1〜3についてのベースライン特性が、表1に要約してある。患者1〜3についての結果もまた、図13〜15に示してある。
Figure 2018048154
患者1は1993年に、局在化した前立腺癌であると診断され、前立腺全摘除術の治療を受けた(グリーソンスコア(Gleason score)使用不能;PSA、0.99ng/mL)。2000年には、居所的な疾患の再発を、放射線療法で治療した。2001には、PSA(3.5ng/mL)の上昇に対して、ロイプロリド及びビカルタミドを用いた完全アンドロゲン遮断療法(CAB)を開始した。2006年には、ジエチルスチルベストロール(DES)を一時的に投与した。2007年には、新たな肺転移に対して、6周期のドセタキセルを与えた。PSAの上昇は、抗アンドロゲン薬の休薬に無反応であった。アンドロゲン除去治療を、臨床的進行まで続けた。2009年10月には、脊髄への衝突と背中の疼痛を伴う、脊椎への骨転移を、放射線療法(37.5Gy)で治療した。2010年2月には、骨性疼痛のせいで骨スキャンを実行し、軸骨格及び附属肢骨格に放射性トレーサーの拡散した取り込みが見られた。CTスキャンで、肺及び縦隔のリンパ節への新たな転移が明らかになった。PSAは430.4ng/mLであった。
患者2は、病的骨折を示した後、2009年4月に診断された(グリーソンスコア、4+5=9;PSA、45.34ng/mL)。骨スキャンは、腸骨左翼、左仙腸関節、大腿骨頭、及び恥骨結合に、放射性トレーサーの取り込みを示した。左恥骨枝の生検により、溶解性及び分芽型の混合した病変を伴う転移性腺癌を確認した。ロイプロリド及びビカルタミドを用いたCAB、並びに左恥骨枝、及び寛骨臼への放射線療法(8Gy)の結果、骨性疼痛の軽減及びPSAの正常化が見られた。2009年11月のPSAの上昇(16ng/mL)は、抗アンドロゲン薬の休薬に無反応であった。2010年2月には、骨スキャンは、軸骨格及び附属肢骨格を通じて複数の病巣を示した。CTスキャンにより、後腹膜リンパ節の腫脹及び肝転移が明らかになった(PSA、28.1ng/mL)。さらなる疾患の進行は、骨性疼痛の再発、肺及び肝臓への新たな転移により示された。
患者3を、左臀部の疼痛を示した後、2009年4月に診断した(グリーソンスコア、4+5=9;PSA、2.6ng/mL)。骨スキャンは、軸骨格及び附属肢骨格を通して複数部位に放射性トレーサーの取り込みを示した。CTスキャンにより、後腹膜、総腸骨、及び鎖骨上のアデノパシーが明らかになったた。ロイプロリド及びビカルタミドを用いたCABを開始した。患者に、6周期のドセタキセルを、2009年12月を通して与えた。治療の後、骨スキャンは変化を示さなかった。CTスキャンは、後腹膜及び総腸骨のアデノパシーがほぼ消散したことを明らかにした。2010年3月には、PSAが上昇し始め、骨性疼痛は悪化した。骨スキャンを繰り返し、新たな病巣が示され、CTスキャンは、後腹膜、大動脈傍、及び両側の総腸骨のアデノパシーが増加したことを示した。2010年4月のPSA上昇(2.8ng/mL)、及び骨性疼痛の増加は、抗アンドロゲン薬の休薬に無反応であった。
結果
図1に、CRPCでの腫瘍−骨相互作用におけるMET及びVEGFRの役割を示す。
図2に、ARCaPのインビボでの有効性研究の概略を示す。ヒトCRPCのARCaP細胞は、高レベルのMET及びVEGFの共受容体ニューロピリン1(MRP−1)を発現し、VEGFはNRP−1を介してMETを活性化させる。細胞を、1日目(D1)にヌードマウスの両脛骨に注入し、治療を31日目(D31)に開始した。マウスを、7週間の治療期間の終わりに屠殺し、すべての脛骨のX線画像を撮影した。1グループにつき五つの代表的な脛骨を、マイクロCTで分析した。各マウスから得られた一つの脛骨を、組織学的検査及び組織形態計測のため、固定、脱灰、包埋して、50%の骨高さで切片にした。
図3に、インビトロでの破骨細胞(OC)分化及び活性アッセイを示す。ヒト骨髄に由来するCD34+細胞を、ウシ骨切片上、M−CSF及びRANK−Lを含む増殖因子の存在下で培養した。
図4に、インビトロでの造骨細胞(OB)分化及び活性アッセイを示す。マウスKS482細胞を使用し、この細胞は、石灰化した骨の小さい結節を形成することが可能なOBに分化する。
図5に、化合物1が、骨中でCRPCのARCaP腫瘍異種移植が進行するのを阻止することを示す。これらは、ビヒクル又は30mg/kgの化合物1で7週間、治療した後の脛骨の、(5A)X線、(5B)骨(皮質の)全体のマイクロCT、及び(5C)矢状断面(骨梁骨)のマイクロCTの分析から得られた代表的な画像である。
図6に、化合物1が、骨中でCRPCのARCaP腫瘍異種移植が進行するのを阻止することを示す。これは、ビヒクル1及び化合物1の脛骨から取られた断面上の、ヘマトキシリン及びエオシン(H&E)染色を示す。
図7に、化合物1の治療が、ビヒクルと比較して体積及びミネラル濃度を保存することを示す。ビヒクル、又は10mg/kg若しくは30mg/kgの化合物1で7週間治療した後において、(7A)が骨体積/組織体積(BV/TV)示し、(7B)が骨ミネラル濃度を示す。マイクロCTに基づく定量化(Scanco 40 instrument)により、1グループあたりの5個の脛骨を各2回測定した結果を用いた。(●)は、組織学的検査により評価された断面に検出可能な腫瘍の見られないビヒクル脛骨を示す。
図8に、ビヒクルの結果と比較して化合物1の治療の結果、分析された脛骨断面で腫瘍面積が減少し骨面積が増加したことを示す。ビヒクル、又は10mg/kg若しくは30mg/kgの化合物1で7週間の治療の後において、(8A)は腫瘍面積を示し、(8B)は全組織面積と比較した骨面積を示す。Bioquant(登録商標) Image Analysisソフトウェアを用いて、H&E染色断面の組織形態計測を行った。腫瘍面積(8A)及び骨面積(8B)は、評価した断面において、成長板の中心近傍の1x1mmの面積(全組織面積)内でその輪郭をなぞることによって測定した。全組織面積と比較した百分率を計算した。
図9に、ビヒクルの結果と比較して化合物1の治療の結果、分析された脛骨断面において、骨梁骨に沿ってOBが増加しOCに変化がなかったことを示す。これは、ビヒクル、又は10mg/kg若しくは30mg/kgの化合物1で7週間、治療した後において、(9A)破骨細胞(OC)及び(9B)造骨細胞(OB)を定量化した結果を示す。Bioquant(登録商標) Image Analysisソフトウェアを用いて、連続してH&E染色及びTRAP染色した断面の組織形態計測を行った。(9A)TRAP染色に基づき、OCを、腫瘍及び骨面積(図8)を評価するのに用いたのと同一の組織面積内の骨梁骨境界に沿って計数した。骨周囲長あたりのOCの比(OC/mm)を計算した。(9B)OBを、H&E染色した断面上の同一面積内の骨梁骨表面に沿って計数し、骨周囲長あたりのOB数(OB/mm)を計算した。(●)は、対応する腫瘍面積分析(図8A)で検出可能な腫瘍の見られない、ビヒクル治療したマウスを示す。(A)は、対応する腫瘍面積分析(図8A)で検出可能な腫瘍を有する、化合物1で治療したマウスを示す。
図10に、化合物1の治療が、p−MET、及びARCaP腫瘍におけるVEGF経路に関連するタンパク質のIHC染色減少に関連していることを示す。(10A)の分析では、ビヒクル、又は10mg/kg若しくは30mg/kgの化合物1で7週間、治療した3匹のマウスから得られた脛骨の断面で、活性化したMET(p−MET)、(10B)VEGF、(10C)NRP−1、及び(10D)HIF1αが、IHC及び単一量子ドットラべリング(5013L)により示されている。三つの断面は、比較的似た腫瘍/骨の比に基づいて選択した。IHCのデータを、三つの固体で評価し、代表的な画像は、染色した腫瘍面積で撮影した。SQDL定量化(細胞あたりの蛍光強度)を、Vectraマルチスペクトル画像化システムにより評価した。VEGFがARCaP細胞でNRP−1を介してMETを活性化することは、事前に示された。総METは解析しなかった。
図11に、化合物1がインビトロで、破骨細胞(OC)分化を用量に依存する形で阻害するが成熟OCの骨吸収能力には影響しないことを示す。(11A)は、分泌されたTRACP 5bのレベルに基づき、7日目でのOC分化を示す。C、対照、オステオプロテジェリン(5nM)。(11B)は、10日目の成熟OCの活性を、分化したOCの数(7日目でのTRACP 5bのレベル)で規格化した分泌CTXに基づき示す。C、対照、システインプロテアーゼ阻害剤E64(1M);BL、ベースライン(化合物を加えず)。***P<0.0001。
図12に、化合物1が、造骨細胞(OB)分化、及び骨形成活性にインビトロで及ぼす二相効果を示す。(12A)は、OB分化(8日目での細胞の活性)を示す。(12B)は、有機(左パネル)及び無機の骨マトリクス(右パネル)のOB骨形成活性を示す。C、対照、17−β−エストラジオール(10nM);BL、ベースライン(化合物を加えず)。OB活性アッセイにより、分化及び活性の正味の効果を定量した。P.<0.05;**P<0111;***P<0.001;括弧内のアスタリスクは、逆方向への有意な効果を示す。
患者1は、化合物1を2010年2月12日に使用開始した。4週間後、骨性疼痛の顕著な低減が報告された。6週目には、骨スキャンで、骨転移による放射性トレーサーの取り込みに劇的な減少が見られた(図13A)。CTスキャンは、部分応答(PR)を示し、測定可能な標的病変に33%の減少が見られた(図13C)。12週目では、骨病変のほぼ完全な消散と、標的病変の44%の減少が観察され、18週目まで安定であった。骨スキャン応答に対応して、最初の上昇の後、血清tALPレベルは18週目に、ベースラインでの689U/Lから159U/Lに減少した(図13B及び表1)。加えて、ベースラインと比較して1.4g/dLのヘモグロビン増加が、2週目に存在した(表1)。PSAは、18週にベースラインでの430ng/mLから93.5ng/mLに減少した(図13B及び表1)。この患者は、18週目まで非盲検治療を受けていたが、その時点でグレード3の下痢を発症した後に中止した。
患者2は、化合物1を2010年3月31日に使用開始した。4週目に、骨性疼痛の減少が報告された。6週目に、骨スキャンは、骨病変による放射性トレーサーの取り込みにかすかなフレアを示し(図14A)、CTスキャンは、標的病変の13%の減少を示した(図14C)。12週目では、放射性トレーサー取り込みの相当程度の減少(図14A)、及び測定可能な疾患の20%の減少が観察された(表1)。12週目にプラセボにより無作為化した後、患者は、重度の骨性疼痛及び仙椎神経根の衝突を発症した。脊椎への放射線照射を実施し、15週目に、患者を化合物1の治療へクロスオーバーさせた。血清tALPレベルは正常な範囲内(101〜144U/L)にあった(図14B)。ヘモグロビンは、12週目に、ベースラインと比較して1.8g/dLだけ増加した(表1)。PSAは、16週目までに、ベースラインの6倍近くになるピークに達したが、続いてプラセボから化合物1へクロスオーバーした後、18週目までにベースラインの2倍に減少した(図14B及び表1)。患者は、2010年9月現在、化合物1による治療を受け続けている。
患者3は、化合物1を2010年4月26日に使用開始した。3週間後、疼痛の完全な消散が報告された。6週目には、骨スキャンは、放射性トレーサーの取り込みの劇的な減少を示し(図15A)、CTスキャンは、測定可能な標的病患の43%の減少を伴うPRを示した。12週目には、骨スキャン上で骨病変の完全な消散(図15A)、及び測定可能な疾患の51%の減少が観察された(表1及び図3B)。最初の上昇の後、血清tALPレベルは着実に減少し、tALPは、ベースラインで869U/L、そして18週目で197U/Lとなった(図15B及び表1)。ヘモグロビンは、2週目に、ベースラインと比較して2.2g/dLに増加した(表1)。PSAは、18週目に、スクリーニング時での2.4ng/mLから1.2ng/mLに減少した(図15B及び表1)。患者は、2010年9月現在、化合物1の治療を続けている。
考察
3人の患者すべてが、化合物1による治療を受けてすぐに、骨スキャン上で放射性トレーサーの取り込みの顕著な減少を経験した。これらの知見は、化合物1を用いた治療中、骨性疼痛の実質的減少と軟組織病変の応答又は安定化の証拠を伴っていた。効果の始まりは、2人の患者では急速であり、骨スキャンの実質的な改善又はほぼ消散、及び最初の6週目で生じた疼痛改善が見られた。第3の患者では、骨スキャンの明らかなフレアが6週目に見られ、その後、12週目までに改善した。我々の知る限り、骨及び軟組織の両方の疾患に及ぼすそうした総合的で急速な影響は、この患者集団には観察されなかった。
骨中の放射性トレーサーの取り込みは、局所的な血流と造骨活性の両方に依存し、両方とも、骨病変に関連する腫瘍細胞により、病的に調節されていることもある。従って、取り込みの消散は、局所的な血流の妨害、造骨活性の直接的な調節、骨中の腫瘍細胞に及ぼす直接的な影響のいずれか、又はこれらの過程の組み合わせに起因することもある。しかしながら、CRPCを有する男性における骨スキャン上での取り込み減少は、VEGF/VEGFRを標的とする治療では、こうした薬剤を用いた多くの試験にもかかわらずまれにしか指摘されていない。同様に、CRPC患者における骨スキャン上での取り込み減少が観察されたことは、癌細胞を直接標的とするアビラテロン、及び癌細胞と破骨細胞の両方を標的とするダサチニブでまれにしか報告されていない。このように、血管新生単独を標的とすること、又は腫瘍細胞及び/若しくは破骨細胞を選択的に標的とすることでは、化合物1で治療された患者に観察されたものと同様な効果は得られなかった。
これらの結果は、CRPCの進行においてMET及びVEGFの情報伝達経路が潜在的で基本的に重要な役割を果たしていること示すものであり、これらの経路を同時に標的とすることが、この患者集団における罹患率及び死亡率を減少させる際にもあてはまりうるという期待を指し示すものである。
他の形態
前述の開示を、明瞭さ及び理解を目的として、図示及び例示の方法によって幾分詳細に記述した。本発明を、様々で詳細な及び好ましい実施形態並びに手法を参照して記述した。しかしながら、多くの変形及び修正を、本発明の精神と範囲に留めつつ行うことができることを理解されるべきである。変更と修正が添付の請求項の範囲内おいて実行可能であることは、当業者には明らかであろう。従って、上の記載が例示のためであって制限するものでないこと理解べきである。
従って、本発明の範囲は、上の記載を参照して決定すべきでなく、むしろ、以下の添付請求項を、そうした請求項が権利を与える等価物の全範囲とともに参照して、決定すべきである。

Claims (10)

  1. 前立腺癌に関連する骨癌の、造骨性及び溶骨性の進行を阻害する方法であって、式I:
    Figure 2018048154


    の化合物、又は薬剤的に許容できるその塩の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含み、式中:
    はハロであり;
    はハロであり;
    は(C−C)アルキルであり;
    は(C−C)アルキルであり;及び
    QはCH、又はN
    である、前記方法。
  2. 式Iの化合物が、式Ia:
    Figure 2018048154


    の化合物であって、式中、
    はハロであり;
    はハロであり;及び
    QはCH、又はN
    である、請求項1に記載の方法。
  3. 式Iの化合物が、化合物1:
    Figure 2018048154


    又は薬剤的に許容できるその塩である、請求項1〜2のいずれかに記載の方法。
  4. N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミドである、請求項3に記載の化合物。
  5. 式(I)、式I(a)の化合物、及び化合物Iが、(L)−又は(D)−マレイン酸塩である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 式(I)の化合物が、(L)マレイン酸塩、及び/又は(D)マレイン酸塩のN−1結晶形をとる、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前立腺癌に関連する骨癌の造骨性の進行を阻害する方法であって、式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1、又は、式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1のマレイン酸塩、又は、式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む、前記方法。
  8. 前立腺癌に関連する骨癌の溶骨性の進行を阻害する方法であって、式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1、又は、式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1のマレイン酸塩、又は、式I、式Iaの化合物、若しくは化合物1の薬剤的に許容できる別の塩、を含む医薬組成物の治療有効量を、そうした治療を必要とする患者に投与することを含む、前記方法。
  9. 式I、式Iaの化合物、又は化合物1を、医薬組成物として投与する、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前立腺癌がCRPCである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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