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JP2017129474A - 検査用構造体 - Google Patents

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JP2017129474A
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幸春 宮村
Yukiharu Miyamura
幸春 宮村
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Abstract

【課題】検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための検査用構造体であって、遺伝子検査の操作性に優れた検査用構造体を提供する。
【解決手段】検査用構造体は、凹部21を有する基体2と、基体2を上方から覆い、凹部21を被覆する凹部被覆部を有する蓋体と、第1シリンジ4と、第2シリンジ5とを備える。凹部21と凹部被覆部とで囲まれた空間によって、検体に前処理を施すための処理室が構成される。第1シリンジ4は、前処理に用いられる処理液を収容するためのものである。第2シリンジ5は、核酸増幅反応に用いられる反応試薬を収容するためのものであり、核酸増幅反応の反応場となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための検査用構造体に関する。
近年、臨床診断の分野において遺伝子検査が急速に普及している。遺伝子検査とは、核酸や染色体等を分析して、遺伝性疾患に関連する変異や核型等の有無を臨床目的で検査することである。遺伝子検査の一例として、生体から採取した検体中に、結核等の感染症の原因菌としての感染症起炎菌に由来する核酸(以下、「標的核酸」という)が存在するかどうかを判定する検査がある。その検査工程は、主に前処理、核酸増幅、及び検出の3工程からなる。
前処理工程には様々な方法がある。一例として、前処理工程は、均質化工程と集菌工程とを含む。均質化工程では、検体の粘度を低下させる第1処理液を検体に加えて、検体を破砕(ホモジナイズ)し、検体を均質化する。集菌工程では、まず、均質化された検体に、検体中の感染症起炎菌を吸着(集菌)可能な吸着剤が分散された第2処理液を加えて、集菌する。次に、感染症起炎菌が吸着された吸着剤に、該感染症起炎菌を脱着させる第3処理液を加え、上清を測定用試料とする。
核酸増幅工程では、前処理工程において調製された測定用試料に、蛍光物質で標識された、標的核酸に結合可能なプライマーと酵素とを含む反応試薬を加え、核酸増幅反応によって標的核酸を増幅させる。検出工程では、標的核酸に結合されたプライマーの標識蛍光物質の蛍光測定により、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する。
例えば特許文献1〜6には、上述の遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための構造体として適用可能な流体制御処理システムが開示されている。特許文献1〜6に開示される流体制御処理システムは、複数のチャンバを有するハウジングに対して、回転式流体制御弁と反応容器とが接続されるように構成されている。この従来技術の流体制御処理システムにおいて、回転式流体制御弁は、流体処理領域が形成されたディスク部と流体移動領域が形成された管状部とを含み、軸回りに回転自在である。回転式流体制御弁が軸回りに回転することで、一のチャンバまたは反応容器と、ディスク部の流体処理領域及び管状部の流体移動領域とが、選択的に連通する。また、管状部の流体移動領域内をピストンが上下移動することで、流体移動領域内を流体が移動する。すなわち、従来技術の流体制御処理システムでは、チャンバまたは反応容器と、流体処理領域及び流体移動領域との連通状態が、回転式流体制御弁によって切り換えられ、チャンバ内に収容された前処理用の処理液や前処理後の測定用試料等の流体の、チャンバ間の移動やチャンバから反応容器への移動が、流体処理領域及び流体移動領域を介して行われる。
特許第5548812号公報 特許第5409888号公報 特許第5369043号公報 特許第5368896号公報 特許第4663959号公報 特許第4648627号公報
上述の如く、従来技術の流体制御処理システムを用いて遺伝子検査を行う場合、チャンバにおける検体の前処理や反応容器における核酸増幅反応を実施するに際し、検査者は、回転式流体制御弁によって連通状態の切換操作を行う必要があり、複雑な操作を強いられる。
本発明の目的は、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための検査用構造体であって、遺伝子検査の操作性に優れた検査用構造体を提供することである。
本発明の一の局面に係る検査用構造体は、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための検査用構造体であって、処理室形成体と、検体流過流路部と、少なくとも1つの第1シリンジと、第2シリンジとを備える。処理室形成体は、前記検体に前処理を施すための処理室を形成する。検体流過流路部は、前記処理室に連通する検体流過流路が形成される。第1シリンジは、前処理に用いられる処理液を収容するためのものであり、前記処理室に連通する第1流体流過流路が形成された第1流体流過流路部と、前記第1流体流過流路に連通する内部空間が形成された第1シリンダと、前記第1シリンダ内で軸方向に往復運動する第1プランジャと、を含む。第2シリンジは、核酸増幅反応に用いられる反応試薬を収容するためのものであり、前記処理室に連通する第2流体流過流路が形成された第2流体流過流路部と、前記第2流体流過流路に連通する内部空間が形成された第2シリンダと、前記第2シリンダ内で軸方向に往復運動する第2プランジャと、を含む。
上記のように構成される検査用構造体を用いて遺伝子検査を行う場合、検査者は、検体流過流路部を介して検体を処理室に注入し、第1シリンジの第1プランジャを操作することで処理室に処理液を注入することができ、第2シリンジの第2プランジャを操作することで測定用試料と反応試薬とを混合することができる。すなわち、遺伝子検査を行うに際して従来技術のように、回転式流体制御弁による連通状態の切換操作等の複雑な操作を行うことなく、検査用構造体を用いた検査者は、第1シリンジ及び第2シリンジの操作によって遺伝子検査のための前処理や核酸増幅反応を実施することができる。従って、本発明に係る検査用構造体は、遺伝子検査の操作性に優れたものとなる。
上記の検査用構造体は、前記処理室内の気相の圧力を調整するための第3シリンジであって、前記処理室に連通する第3流体流過流路が形成された第3流体流過流路部と、前記第3流体流過流路に連通する内部空間が形成された第3シリンダと、前記第3シリンダ内で軸方向に往復運動する第3プランジャと、を含む第3シリンジを、更に備えることが望ましい。
この検査用構造体によれば、第3シリンジの第3プランジャを操作するという簡単な操作で、検体の前処理が行われる処理室における気相の圧力を調整することができる。
上記の検査用構造体において、前記処理室形成体は、凹部と該凹部を取り囲む囲繞部とを有する基体と、前記基体を上方から覆う蓋体であって、前記凹部を被覆する凹部被覆部と前記囲繞部を被覆する囲繞部被覆部とを有する蓋体と、を含む構成とすることができる。このような処理室形成体においては、前記凹部と前記凹部被覆部とで囲まれた空間によって、前記処理室が構成される。これによって、処理室を形成する処理室形成体を簡単に構成することができる。
上記の検査用構造体において、前記検体流過流路部、前記第1シリンジ、前記第2シリンジ、及び前記第3シリンジは、それぞれ、前記囲繞部と前記囲繞部被覆部との間に挟持されていることが望ましい。
この検査用構造体によれば、薄型化された検査用構造体とすることができ、遺伝子検査を行うに際して安全キャビネット内への検査用構造体の持ち込みや、遺伝子検査終了後に安全キャビネットからの検査用構造体の持ち出しの利便性を向上することができる。また、安全キャビネットから持ち出された検査用構造体を用いて、一の検体に対する遺伝子検査の終了後に、検査結果に至るまでの追跡調査や当該検体の分析等を実施することができる。
上記の検査用構造体において、前記第1シリンジ、前記第2シリンジ及び前記第3シリンジは、それぞれ、前記第1プランジャ、前記第2プランジャ及び前記第3プランジャの各々の軸回りに回転可能な操作部と、前記操作部の回転力を、前記軸方向への往復運動の力に変換する変換部と、を含むことが望ましい。
この検査用構造体によれば、第1シリンジの第1プランジャを操作して処理液を処理室に注入し、第2シリンジの第2プランジャを操作して測定用試料と反応試薬とを混合させ、第3シリンジの第3プランジャを操作して処理室における気相の圧力を調整する際に、操作部の軸回りの回転力が変換部によって各プランジャの往復運動の力に変換される。このような構成によって、第1シリンジ、第2シリンジ及び第3シリンジの各々における処理液、測定用試料及び気相成分等の流体の流量を精密に制御することができる。また、検査者の意図しない軸方向の力が各プランジャに加わったとしても、各プランジャが軸方向へ移動することなく、各シリンダ内の流体が移動することを抑止することができる。
上記の検査用構造体において、前記第1シリンジを少なくとも3つ備え、3つの前記第1シリンジの前記第1シリンダ内には、それぞれ、前記検体の粘度を低下させる第1処理液と、前記感染症起炎菌を吸着可能な強磁性体からなる吸着剤が分散された第2処理液と、前記吸着剤に吸着された前記感染症起炎菌を脱着させる第3処理液と、が予め充填され、前記第2シリンジの前記第2シリンダ内には、蛍光物質で標識された、前記標的核酸に結合可能なプライマーと、核酸増幅反応の触媒作用を有する酵素とを含む反応試薬が予め充填されていることが望ましい。
この検査用構造体によれば、3つの第1シリンジの各々の第1シリンダ内に充填された第1処理液、第2処理液及び第3処理液と、第2シリンジの第2シリンダ内に充填された反応試薬とを用いて、効率よく遺伝子検査を行うことができる。また、遺伝子検査を行うに際して検査者が、前処理用の処理液や反応試薬を各シリンダ内に充填する手間を、軽減することができる。
上記の検査用構造体において、前記処理室内には、導電性を有する強磁性体からなる球状物が収容されていることが望ましい。
導電性を有する強磁性体からなる球状物は、コイルに電流が流れることにより誘導加熱(induction heating、略称IH)されるとともに、磁石に引き付けられるという機能を有する。従って、コイル及び磁石を用いることによって、球状物の誘導加熱による加熱下、磁石の移動操作に伴う球状物の移動による撹拌下で、処理室内における検体の前処理を行うことができる。
上記の検査用構造体において、前記第2シリンジは、前記第2シリンダの周面に配置される、熱伝導性を有する熱伝導部を含むことが望ましい。
第2シリンジの第2シリンダは、核酸増幅反応の反応場となる。例えばペルチェ素子を含む温度制御機構を用いた場合、第2シリンダの周面に熱伝導部が配置されることによって、この熱伝導部を介した温度制御機構による温度制御下で、第2シリンダ内における核酸増幅反応を進行させることができる。
上記の検査用構造体において、前記第2シリンジは、前記第2シリンダの周面に配置される、透光性を有する導光部を含むことが望ましい。
核酸増幅反応の反応場となる第2シリンダの周面に導光部が配置されることによって、核酸増幅反応後において、第2シリンダ内からの蛍光は、導光部により導光されて出射されることになる。従って、核酸増幅反応後における検体の蛍光測定を容易に実施することができる。
本発明によれば、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための検査用構造体において、遺伝子検査の操作性に優れた検査用構造体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る検査用構造体の全体構成を概略的に示す斜視図である。 図1に示す検査用構造体において、蓋体を取り外した状態を示す斜視図である。 検査用構造体の分解斜視図である。 第1シリンジ、第2シリンジ及び第3シリンジの構成を示す斜視図である。 図4に示す第1シリンジ、第2シリンジ及び第3シリンジの平面図である。 図5に示す第1シリンジ、第2シリンジ及び第3シリンジを切断面線A−Aから見た断面図である。 図5に示す第1シリンジ、第2シリンジ及び第3シリンジを切断面線B−Bから見た断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る検査用構造体について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る検査用構造体1の全体構成を概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示す検査用構造体1において、蓋体3を取り外した状態を示す斜視図である。図3は、検査用構造体1の分解斜視図である。
本実施形態に係る検査用構造体1は、生体から採取された検体中における、結核等の感染症の原因菌としての感染症起炎菌に由来する標的核酸の存否を判定する遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うためのものである。ここで、生体から採取される検体としては、喀痰、胃液及び気管支肺胞洗浄液等の気道検体が挙げられる。
検査用構造体1は、主として、処理室形成体を構成する基体2及び蓋体3と、少なくとも1つの第1シリンジ4と、第2シリンジ5と、第3シリンジ6と、検体流過流路部7と、廃液流過流路部8と、を備える。
基体2は、凹部21と、凹部21を取り囲む囲繞部22とを有する。基体2の形状については、特に限定されるものではないが、本実施形態では円板状である。凹部21は、基体2において中央部に、逆円錐台形に形成される。基体2において、囲繞部22は、凹部21の開口縁端に連なって、凹部21を取り囲む円環状に形成される。
また、図3に示すように、基体2の囲繞部22には、後述の第1シリンジ4が配置される領域となる第1基体凹部23、第2シリンジ5が配置される領域となる第2基体凹部24、第3シリンジ6が配置される領域となる第3基体凹部25、検体流過流路部7が配置される領域となる第4基体凹部26、及び、廃液流過流路部8が配置される領域となる第5基体凹部27が、凹部21の開口縁端から外周縁端にわたって径方向に延びるように形成されている。更に、基体2の囲繞部22には、凹部21の開口縁端に沿って複数の第1基体貫通孔28が厚み方向に貫通して形成され、外周縁端に沿って複数の第2基体貫通孔29が厚み方向に貫通して形成されている。更に、基体2の囲繞部22の外周縁端には、蓋体3を基体2に対して固定するための複数の係合突片20が形成されている。
基体2を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、本実施形態では合成樹脂である。基体2を構成する合成樹脂としては、ポリプロピレン(polypropylene、略称PP)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、ポリカーボネート(polycarbonate、略称PC)等が挙げられる。
蓋体3は、基体2を上方から覆う部材であり、係合突片20によって基体2に対して固定される。蓋体3は、基体2の形状に合わせて円板状に形成され、基体2の凹部21を被覆する凹部被覆部31と、基体2の囲繞部22を被覆する囲繞部被覆部32とを有する。本実施形態では、基体2の凹部21と、蓋体3の凹部被覆部31とで囲まれた空間によって、検体に遺伝子検査の前処理を施すための処理室が構成される。以下の説明において、処理室を構成する凹部21を「処理室21」と称することがある。なお、内部空間を有する中空体を処理室形成体とし、その内部空間を処理室21とする構成であってもよい。
また、蓋体3が基体2に対して固定された状態において、蓋体3の囲繞部被覆部32には、第1基体凹部23に対向して第1蓋体凹部33が形成され、第2基体凹部24に対向して第2蓋体凹部34が形成され、第3基体凹部25に対向して第3蓋体凹部35が形成され、第4基体凹部26に対向して第4蓋体凹部36が形成され、第5基体凹部27に対向して第5蓋体凹部37が形成されている。
なお、第2蓋体凹部34には、後述の第2シリンジ5の第2シリンダ52の周面における所定の第1位置に配置される熱伝導部9の上面を露出させる第1開口部341が形成されている。また、第2蓋体凹部34には、第2シリンジ5の第2シリンダ52の周面における所定の第2位置に配置される導光部10の上面を露出させる第2開口部342が形成されている。このような、第2蓋体凹部34において第1開口部341及び第2開口部342が形成された蓋体3とすることによって、熱伝導部9及び導光部10の各々の機能が損なわれることを防止することができる。
更に、蓋体3が基体2に対して固定された状態において、蓋体3の囲繞部被覆部32には、第1基体貫通孔28に連通するように第1蓋体貫通孔38が厚み方向に貫通して形成され、第2基体貫通孔29に連通するように第2蓋体貫通孔39が厚み方向に貫通して形成されている。例えばボルト及びナットで構成される締結部材が、第1基体貫通孔28及び第1蓋体貫通孔38に挿通され、第2基体貫通孔29及び第2蓋体貫通孔39に挿通されて、基体2と蓋体3とが締結される。第1基体貫通孔28及び第1蓋体貫通孔38に締結部材が挿通されて基体2と蓋体3とが締結されることによって、後述の第1シール部材12及び第2シール部材13による処理室21に対する気密及び液密封止の封止力を強めることができる。また、第2基体貫通孔29及び第2蓋体貫通孔39に締結部材が挿通されて基体2と蓋体3とが締結されることによって、蓋体3の基体2に対する固定力を強めることができる。
蓋体3を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、本実施形態では合成樹脂である。蓋体3を構成する合成樹脂としては、ポリプロピレン(polypropylene、略称PP)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、ポリカーボネート(polycarbonate、略称PC)等が挙げられる。
検体流過流路部7は、基体2の囲繞部22における第4基体凹部26と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第4蓋体凹部36との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。検体流過流路部7は、処理室21に検体を注入するための、処理室21と外部空間とを連通する検体流過流路が形成された流路部である。本実施形態では、検体流過流路部7は、図3に示すように、ハブ接続部71とシリンジ針72とを含む。ここで、検体は、検査用構造体1とは別体の検体注入用シリンジを用いて、検体流過流路部7を介して処理室21に注入される。検体注入用シリンジは、軸方向一端に縮径されたハブを有するシリンダと、シリンダ内で軸方向に往復運動するプランジャとを備える、医療分野において一般的に使用されるシリンジである。シリンダ内に検体が予め充填された検体注入用シリンジのハブを、検体流過流路部7のハブ接続部71に接続し、検体注入用シリンジのプランジャを押し込むことで、検体流過流路部7のシリンジ針72から検体を処理室21に向けて吐出させることができる。
なお、検体流過流路部7が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、ハブ接続部71のシリンジ針72が接続される側とは反対の端部が、基体2及び蓋体3の径方向外周縁端よりも外側に位置している。ハブ接続部71に検体注入用シリンジが接続されていないときには、ハブ接続部71の前記端部に不図示のキャップを取り付けて、検体流過流路の外部空間との連通状態を遮断するようにしておけばよい。
廃液流過流路部8は、基体2の囲繞部22における第5基体凹部27と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第5蓋体凹部37との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。廃液流過流路部8は、処理室21から廃液を排出するための、処理室21と外部空間とを連通する廃液流過流路が形成された流路部である。処理室21に収容される廃液とは、処理室21における検体の前処理時に不要となった液体のことである。本実施形態では、廃液流過流路部8は、図3に示すように、ハブ接続部81とシリンジ針82とを含む。ここで、廃液は、検査用構造体1とは別体の廃液排出用シリンジを用いて、廃液流過流路部8を介して処理室21から排出される。廃液排出用シリンジは、上述の検体注入用シリンジと同様に、軸方向一端に縮径されたハブを有するシリンダと、シリンダ内で軸方向に往復運動するプランジャとを備える、医療分野において一般的に使用されるシリンジである。廃液排出用シリンジのハブを廃液流過流路部8のハブ接続部81に接続し、廃液排出用シリンジのプランジャを引っ張ることで、廃液流過流路部8のシリンジ針82から処理室21内の廃液を、廃液排出用シリンジのシリンダ内に吸入させることができる。
なお、廃液流過流路部8が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、ハブ接続部81のシリンジ針82が接続される側とは反対の端部が、基体2及び蓋体3の径方向外周縁端よりも外側に位置している。ハブ接続部81に廃液排出用シリンジが接続されていないときには、ハブ接続部81の前記端部に不図示のキャップを取り付けて、廃液流過流路の外部空間との連通状態を遮断するようにしておけばよい。
第1シリンジ4は、基体2の囲繞部22における第1基体凹部23と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第1蓋体凹部33との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。第1シリンジ4は、前処理に用いられる処理液を収容するためのものであり、処理室21に処理液を注入するときに用いられる。第2シリンジ5は、基体2の囲繞部22における第2基体凹部24と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第2蓋体凹部34との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。第2シリンジ5は、核酸増幅反応に用いられる反応試薬を収容するためのものであり、検体の前処理後に処理室21内に収容される測定用試料に含まれる標的核酸の、核酸増幅反応を行う反応場となる。第3シリンジ6は、基体2の囲繞部22における第3基体凹部25と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第3蓋体凹部35との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。第3シリンジ6は、処理室21内の気相の圧力を調整するためのものである。
第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の構成について、図4〜図7を参照して詳細に説明する。図4は、第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の構成を示す斜視図である。図5は、図4に示す第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の平面図である。図5(A)は、図4の矢符Y1方向に各シリンジ4、5、6を見た平面図であり、図5(B)は、図4の矢符Y2方向に各シリンジ4、5、6を見た平面図である。図6は、図5に示す第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6を切断面線A−Aから見た断面図である。図7は、図5に示す第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6を切断面線B−Bから見た断面図である。
第1シリンジ4は、処理室21に連通する第1流体流過流路が形成された第1流体流過流路部41と、前記第1流体流過流路に連通する内部空間が形成された円筒状の第1シリンダ42と、第1シリンダ42内で軸方向に往復運動する円柱状の第1プランジャ43とを含む。第1シリンジ4において、第1シリンダ42は、軸方向一端に縮径されたハブ18を有し、このハブ18に第1流体流過流路部41が接続されている。また、第1シリンジ4において、第1プランジャ43の軸方向一端には、ガスケット17が取り付けられている。ガスケット17は、第1シリンダ42内に第1プランジャ43が差し込まれた状態において、第1シリンダ42内を気密及び液密封止する機能を有する。
本実施形態では、第1シリンジ4において、第1プランジャ43の外周面には、螺旋状の雄ネジ部15と、軸方向に直線状に延びるプランジャ溝部15Aとが形成されている。そして、第1シリンジ4は、第1プランジャ43が挿通される筒状の操作部14と、操作部14を支持する支持部16とを、更に含む。操作部14は、第1プランジャ43の雄ネジ部15と螺合可能な螺旋状の雌ネジ部141が内周面に形成され、第1プランジャ43の軸回りに回転するための駆動力が伝達されるギア部142が外周面に形成されている。この操作部14は、支持部16の内部に挿入される挿入部143を含み、該挿入部143によって操作部14が支持部16に支持される。操作部14において挿入部143の外周面には、全周にわたって操作溝部143Aが形成されている。
支持部16は、筒状に形成され、第1シリンダ42の、ハブ18とは反対側の開口端に固定されて、操作部14を回転自在に支持する。この支持部16は、図6(B)に示される、操作部14の操作溝部143Aに挿入されて操作部14の軸方向への移動を規制する操作部移動規制部161と、図7(B)に示される、第1プランジャ43のプランジャ溝部15Aに挿入されて第1プランジャ43の軸回りの回転を規制するプランジャ回転規制部162と、を含む。操作部14は、操作溝部143Aに支持部16の操作部移動規制部161が挿入された状態において、軸方向への移動が規制され、第1プランジャ43の軸回りに回転可能である。また、第1プランジャ43は、プランジャ溝部15Aに支持部16のプランジャ回転規制部162が挿入された状態において、軸回りの回転が規制され、軸方向への往復運動が可能である。第1シリンジ4において、操作部14の雌ネジ部141及び操作溝部143Aと、第1プランジャ43の雄ネジ部15及びプランジャ溝部15Aと、支持部16とによって、操作部14の回転力を第1プランジャ43の往復運動の力に変換する変換部が構成される。
なお、第1シリンジ4が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、操作部14と、第1プランジャ43のガスケット17が取り付けられている側とは反対の端部とが、基体2及び蓋体3の径方向外周縁端よりも外側に位置している。
上記のように構成される第1シリンジ4では、操作溝部143Aに操作部移動規制部161が挿入されて操作部14の軸方向への移動が規制された状態において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部14が所定の第1回転方向(例えば、反時計回りの方向)に回転されると、雌ネジ部141に噛合された雄ネジ部15によって第1プランジャ43が、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で、第1シリンダ42内から突出する方向に移動される。これによって、第1流体流過流路部41から前処理用の処理液を、第1シリンダ42内に吸入させることができる。このようにして、第1シリンダ42内に処理液が予め充填された第1シリンジ4において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部14が前記第1回転方向とは反対の第2回転方向(例えば、時計回りの方向)に回転されると、雌ネジ部141に噛合された雄ネジ部15によって第1プランジャ43が、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で、第1シリンダ42内に収納される方向に移動される。これによって、第1流体流過流路部41から処理液を処理室21に向けて吐出させることができる。第1シリンジ4によって処理室21に処理液を注入する際に、操作部14の軸回りの回転力が第1プランジャ43の往復運動の力に変換される構成であるので、第1シリンジ4における処理液の吐出流量を精密に制御することができる。また、検査者の意図しない軸方向の力が第1プランジャ43に加わったとしても、第1プランジャ43が軸方向へ移動することなく、第1シリンダ43内の処理液が移動することを抑止することができる。
検査用構造体1は、第1シリンジ4を少なくとも3つ備え、本実施形態では、図2及び図3に示すように、合計4つの第1シリンジ4を備える。3つの第1シリンジ4の第1シリンダ42内には、それぞれ、検体の粘度を低下させる第1処理液と、感染症起炎菌を吸着可能な強磁性体からなる吸着剤が分散された第2処理液と、吸着剤に吸着された感染症起炎菌を脱着させる第3処理液とが、予め充填されている。また、1つの第1シリンジ4の第1シリンダ42内には、第2処理液による処理と第3処理液による処理との間で、処理室21の内壁等に付着している吸着剤を洗い落とすための洗浄液が、予め充填されている。
第1シリンジ4の第1シリンダ42内に予め充填される第1処理液としては、例えばNALC−NaOH混合液が挙げられる。NALC(N-acetyl-L-cysteine)には還元作用があり、検体中のS−S結合を還元して解離することにより、検体の粘度を低下させる。また、NaOH(水酸化ナトリウム)は、検体中に混在する感染症起炎菌以外の細菌を殺菌する。第1シリンジ4の第1シリンダ42内に予め充填される第2処理液としては、例えばTB−Beads(登録商標)溶液(日本ビーシージー製造株式会社製)が挙げられる。また、第1シリンジ4の第1シリンダ42内に予め充填される第3処理液としては、例えばTB−Beads(登録商標)溶出緩衝液(日本ビーシージー製造株式会社製)が挙げられる。また、第1シリンジ4の第1シリンダ42内に予め充填される洗浄液としては、例えばTB−Beads(登録商標)洗浄液(日本ビーシージー製造株式会社製)が挙げられる。これらの第1処理液、第2処理液及び第3処理液、更には洗浄液を用いることによって、検体の前処理を効率よく行うことができる。
検体流過流路部7を介して検体が注入された処理室21において、検体の前処理を行う際には、まず、第1シリンジ4によって第1処理液を処理室21内に注入して検体を破砕(ホモジナイズ)し、粘度が低下されて均質化された検体の粘稠液を得る。次に、第1シリンジ4によって第2処理液を処理室21内に注入し、第2処理液中の吸着剤に感染症起炎菌を吸着させて、集菌する。次に、処理室21内に収容される集菌後の吸着剤を、検査用構造体1とは別体の磁石に引き付けさせた状態で、処理室21内に収容される吸着剤以外の液体を廃液として、廃液流過流路部8を介して処理室21から排出する。そして、第1シリンジ4によって洗浄液を処理室21内に注入し、処理室21の内壁等に付着している、集菌後の吸着剤を洗い落とす。次に、処理室21内に収容される集菌後の吸着剤を、検査用構造体1とは別体の磁石に引き付けさせた状態で、処理室21内に収容される吸着剤以外の液体を廃液として、廃液流過流路部8を介して処理室21から排出する。そして、第1シリンジ4によって第3処理液を処理室21内に注入し、吸着剤から第3処理液に感染症起炎菌を溶出させて、測定用試料を調製する。
第2シリンジ5は、処理室21に連通する第2流体流過流路が形成された第2流体流過流路部51と、前記第2流体流過流路に連通する内部空間が形成された円筒状の第2シリンダ52と、第2シリンダ52内で軸方向に往復運動する円柱状の第2プランジャ53とを含む。第2シリンジ5において、第2シリンダ52は、軸方向一端に縮径されたハブ18を有し、このハブ18に第2流体流過流路部51が接続されている。また、第2シリンジ5において、第2プランジャ53の軸方向一端には、ガスケット17が取り付けられている。ガスケット17は、第2シリンダ52内に第2プランジャ53が差し込まれた状態において、第2シリンダ52内を気密及び液密封止する機能を有する。
本実施形態において、第2シリンジ5は前述の第1シリンジ4と同様に、第2プランジャ53の外周面に螺旋状の雄ネジ部15と、軸方向に直線状に延びるプランジャ溝部15Aとが形成されている。そして、第2シリンジ5は、第2プランジャ53が挿通される筒状の操作部14と、操作部14を支持する支持部16とを、更に含む。第2シリンジ5において、操作部14の雌ネジ部141及び操作溝部143Aと、第2プランジャ53の雄ネジ部15及びプランジャ溝部15Aと、支持部16とによって、操作部14の回転力を第2プランジャ53の往復運動の力に変換する変換部が構成される。
なお、第2シリンジ5が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、操作部14と、第2プランジャ53のガスケット17が取り付けられている側とは反対の端部とが、基体2及び蓋体3の径方向外周縁端よりも外側に位置している。
上記のように構成される第2シリンジ5では、操作溝部143Aに操作部移動規制部161が挿入されて操作部14の軸方向への移動が規制された状態において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部14が所定の第1回転方向(例えば、反時計回りの方向)に回転されると、雌ネジ部141に噛合された雄ネジ部15によって第2プランジャ53が、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で、第2シリンダ52内から突出する方向に移動される。これによって、第2流体流過流路部51から核酸増幅反応を行うための反応試薬を、第2シリンダ52内に吸入させることができる。このようにして、第2シリンダ52内に反応試薬が予め充填された第2シリンジ5において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部14が前記第1回転方向に更に回転されると、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で移動される。これによって、検体の前処理後に処理室21に収容される測定用試料を、第2流体流過流路部51から第2シリンダ52内に吸入させることができる。第2シリンジ5において、第2シリンダ52内に測定用試料を吸入させる際に、操作部14の軸回りの回転力が第2プランジャ53の往復運動の力に変換される構成であるので、第2シリンジ5における測定用試料の吸入流量を精密に制御することができる。また、検査者の意図しない軸方向の力が第2プランジャ53に加わったとしても、第2プランジャ53が軸方向へ移動することなく、第2シリンダ53内の反応試薬が移動することを抑止することができる。
検査用構造体1は、第2シリンジ5を少なくとも1つ備え、本実施形態では、図2及び図3に示すように、予備も含めて合計3つの第2シリンジ5を備える。1つの第2シリンジ5の第2シリンダ52内には、蛍光物質で標識された、標的核酸に結合可能なプライマーと、核酸増幅反応の触媒作用を有する酵素とを含む反応試薬が、予め充填されている。
第2シリンジ5の第2シリンダ52内に予め充填される反応試薬における、プライマーとしては、例えば結核菌などの感染症起炎菌に結合可能なプライマー等が挙げられる。このプライマーの標識蛍光物質としては、例えばヒドロキシナフトールブルー(Hydroxy Naphthol Blue、略称HNB)やGelGreen(登録商標)の混合溶液等が挙げられる。また、反応試薬における酵素としては、例えばポリメラーゼ等が挙げられる。反応試薬として、上述のプライマー及び酵素を含む反応試薬を用いることによって、核酸増幅反応を効率よく行うことができる。
第2シリンジ5において、核酸増幅反応を行う際には、第2プランジャ53を操作して、反応試薬が充填された第2シリンダ52内に、検体の前処理後に処理室21に収容された測定用試料を吸入させる。このとき、処理室21から第2シリンダ52内への測定用試料の吸入動作は、処理室21において測定用試料と混在する、感染症起炎菌が脱着された後の吸着剤を、検査用構造体1とは別体の磁石に引き付けさせた状態で実施される。第2シリンダ52内において、測定用試料と反応試薬とが接触すると、反応試薬に含まれる酵素による触媒活性下で核酸増幅反応が進行し、測定用試料に含まれる感染症起炎菌由来の標的核酸の反復配列内に、反応試薬に含まれるプライマーが結合し、増幅産物が得られる。第2シリンジ5の第2シリンダ52内における核酸増幅反応により得られた増幅産物は、プライマー由来の標識蛍光物質を含むので、この標識蛍光物質の蛍光測定により、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定することができる。
第3シリンジ6は、処理室21に連通する第3流体流過流路が形成された第3流体流過流路部61と、前記第3流体流過流路に連通する内部空間が形成された円筒状の第3シリンダ62と、第3シリンダ62内で軸方向に往復運動する円柱状の第3プランジャ63とを含む。ここで、前記第3流体流過流路には、処理室21内の気相に含まれる気相成分が流過する。第3シリンジ6において、第3シリンダ62は、軸方向一端に縮径されたハブ18を有し、このハブ18に第3流体流過流路部61が接続されている。また、第3シリンジ6において、第3プランジャ63の軸方向一端には、ガスケット17が取り付けられている。ガスケット17は、第3シリンダ62内に第3プランジャ63が差し込まれた状態において、第3シリンダ62内を気密及び液密封止する機能を有する。
本実施形態において、第3シリンジ6は前述の第1シリンジ4と同様に、第3プランジャ63の外周面に螺旋状の雄ネジ部15と、軸方向に直線状に延びるプランジャ溝部15Aとが形成されている。そして、第3シリンジ6は、第3プランジャ63が挿通される筒状の操作部14と、操作部14を支持する支持部16とを、更に含む。第3シリンジ6において、操作部14の雌ネジ部141及び操作溝部143Aと、第3プランジャ63の雄ネジ部15及びプランジャ溝部15Aと、支持部16とによって、操作部14の回転力を第3プランジャ63の往復運動の力に変換する変換部が構成される。
なお、第3シリンジ6が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、操作部14と、第3プランジャ63のガスケット17が取り付けられている側とは反対の端部とが、基体2及び蓋体3の径方向外周縁端よりも外側に位置している。
上記のように構成される第3シリンジ6では、操作溝部143Aに操作部移動規制部161が挿入されて操作部14の軸方向への移動が規制された状態において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部材14が所定の第1回転方向(例えば、反時計回りの方向)に回転されると、雌ネジ部141に噛合された雄ネジ部15によって第3プランジャ63が、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で、第3シリンダ62内から突出する方向に移動される。これによって、処理室21内の気相中の気相成分を、第3流体流過流路部61から第3シリンダ62内に吸入させ、処理室21における気相の圧力を減圧することができる。一方、操作溝部143Aに操作部移動規制部161が挿入されて操作部14の軸方向への移動が規制された状態において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部材14が前記第1回転方向とは反対の第2回転方向(例えば、時計回りの方向)に回転されると、雌ネジ部141に噛合された雄ネジ部15によって第3プランジャ63が、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で、第3シリンダ52内に収納される方向に移動される。これによって、処理室21内に気体を第3流体流過流路部61から吐出させ、処理室21における気相の圧力を加圧することができる。第3シリンジ6において、第3シリンダ62内に気相成分を吸入させる、または、処理室21内に気体を吐出させる際に、操作部14の軸回りの回転力が第3プランジャ63の往復運動の力に変換される構成であるので、第3シリンジ6における流体の吸入または吐出流量を精密に制御することができる。また、検査者の意図しない軸方向の力が第3プランジャ63に加わったとしても、第3プランジャ63が軸方向へ移動することなく、第3シリンダ63内の流体が移動することを抑止することができる。
本実施形態に係る検査用構造体1は、図3に示すように、熱伝導部9と、導光部10と、球状物11と、第1シール部材12と、第2シール部材13とを、更に備える。
熱伝導部9は、熱伝導性を有し、第2シリンジ5の第2シリンダ52の周面における所定の第1位置に配置される。第2シリンダ52の周面に配置された状態において、熱伝導部9の上面は、蓋体3における第2蓋体凹部34に形成された第1開口部341から外方に露出している。熱伝導部9は、第2シリンダ52と一体的に形成されていてもよいし、第2シリンダ52とは別体の部材であってもよい。熱伝導部9を構成する材料としては、熱伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態では合成樹脂または合成ゴムである。熱伝導部9を構成する合成樹脂としては、ポリプロピレン(polypropylene、略称PP)、アクリル系樹脂等が挙げられる。
第2シリンジ5の第2シリンダ52は、核酸増幅反応の反応場となる。検査用構造体1とは別体の、例えばペルチェ素子を含む温度制御機構を用いた場合、第2シリンダ52の周面に熱伝導部9が配置されることによって、この熱伝導部9を介した温度制御機構による温度制御下で、第2シリンダ52内における核酸増幅反応を進行させることができる。第2シリンダ52内における核酸増幅反応は、例えば60℃以上65℃以下の温度制御下で進行させる。
導光部10は、透光性を有し、第2シリンジ5の第2シリンダ52の周面における、前記第1位置から離間した所定の第2位置に配置される。第2シリンダ52の周面に配置された状態において、導光部10の上面は、蓋体3における第2蓋体凹部34に形成された第2開口部342から外方に露出している。導光部10は、第2シリンダ52と一体的に形成されていてもよいし、第2シリンダ52とは別体の部材であってもよい。導光部10を構成する材料としては、透光性を有するものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態では合成樹脂である。導光部10を構成する合成樹脂としては、ポリプロピレン(polypropylene、略称PP)、アクリル系樹脂等が挙げられる。
第2シリンダ52の周面に導光部10が配置されることによって、核酸増幅反応後において、第2シリンダ52内からの蛍光は、導光部10により導光されて出射されることになる。従って、核酸増幅反応後における検体の蛍光測定を容易に実施することができる。
球状物11は、導電性を有する強磁性体からなり、処理室21内に収容されている。球状物11を構成する材料としては、導電性を有する強磁性体であれば特に限定されるものではないが、本実施形態では鉄である。また、処理室21内に収容される球状物11の個数及び大きさは、特に限定されるものではなく、処理室21の容積などによって適宜設定される。
球状物11は、導電性を有する強磁性体からなるので、コイルに電流が流れることにより誘導加熱(induction heating、略称IH)されるとともに、磁石に引き付けられるという機能を有する。従って、検査用構造体1とは別体のコイル及び磁石を用いた場合、球状物11の誘導加熱による加熱下、磁石の移動操作に伴う球状物11の移動による撹拌下で、処理室21内における検体の前処理を行うことができる。
処理室21における、第1処理液を用いて検体の均質化を行う前処理は、例えば室温(25℃)の温度下で行われる。また、処理室21における、第2処理液を用いて感染症起炎菌の吸着剤による集菌を行う前処理は、例えば室温(25℃)の温度下で行われる。また、処理室21における、洗浄液を用いて処理室21の内壁等に付着している吸着剤を洗い落とす前処理は、例えば室温(25℃)の温度下で行われる。また、処理室21における、第3処理液を用いて吸着剤から感染症起炎菌を脱着させる前処理は、例えば90℃以上95℃以下の温度下で行われる。
第1シール部材12は、基体2の囲繞部22において処理室21の開口縁端に沿って配置される、弾性変形可能な円環状の部材である。第1流体流過流路部41、第2流体流過流路部51、第3流体流過流路部61、検体流過流路部7のシリンジ針72、及び廃液流過流路部8のシリンジ針82は、それぞれ、第1シール部材12の上方に配置される。第2シール部材13は、第1シール部材12に重ね合わせて配置される、弾性変形可能な円環状の部材である。第1流体流過流路部41、第2流体流過流路部51、第3流体流過流路部61、検体流過流路部7のシリンジ針72、及び廃液流過流路部8のシリンジ針82は、それぞれ、第1シール部材12と第2シール部材13との間に挟持される。第1シール部材12及び第2シール部材13は、蓋体3が基体2に対して固定された状態において、弾性変形し、処理室21を気密及び液密封止する。
上述の如く構成される検査用構造体1を用いて遺伝子検査を行う場合、検査者は、検体流過流路部7を介して検体を処理室21に注入し、第1シリンジ4の第1プランジャ43を操作することで処理室21に処理液を注入することができ、第2シリンジ5の第2プランジャ53を操作することで処理室21から測定用試料を核酸増幅反応の反応場に移動させて、測定用試料と反応試薬とを混合することができる。すなわち、遺伝子検査を行うに際して従来技術のように、回転式流体制御弁による連通状態の切換操作等の複雑な操作を行うことなく、検査用構造体1を用いた検査者は、第1シリンジ4及び第2シリンジ5の操作によって遺伝子検査のための前処理や核酸増幅反応を実施することができる。従って、本実施形態に係る検査用構造体1は、遺伝子検査の操作性に優れたものとなる。
また、検査用構造体1において、第1シリンジ4、第2シリンジ5、第3シリンジ6、検体流過流路部7、及び廃液流過流路部8は、それぞれ、基体2の囲繞部22と蓋体3の囲繞部被覆部32との間に挟持されている。このような構成の検査用構造体1によれば、薄型化された検査用構造体1とすることができ、遺伝子検査を行うに際して安全キャビネット内への検査用構造体1の持ち込みや、遺伝子検査終了後に安全キャビネットからの検査用構造体1の持ち出しの利便性を向上することができる。また、安全キャビネットから持ち出された検査用構造体1を用いて、一の検体に対する遺伝子検査の終了後に、検査結果に至るまでの追跡調査や当該検体の分析等を実施することができる。
1 検査用構造体
2 基体(処理室形成体)
21 凹部
22 囲繞部
3 蓋体(処理室形成体)
31 凹部被覆部
32 囲繞部被覆部
4 第1シリンジ
41 第1流体流過流路部
42 第1シリンダ
43 第1プランジャ
5 第2シリンジ
51 第2流体流過流路部
52 第2シリンダ
53 第2プランジャ
6 第3シリンジ
61 第3流体流過流路部
62 第3シリンダ
63 第3プランジャ
7 検体流過流路部
8 廃液流過流路部
9 熱伝導部
10 導光部
11 球状物
14 操作部
141 雌ネジ部(変換部)
143A 操作溝部(変換部)
15 雄ネジ部(変換部)
15A プランジャ溝部(変換部)
16 支持部(変換部)

Claims (9)

  1. 検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための検査用構造体であって、
    前記検体に前処理を施すための処理室を形成する処理室形成体と、
    前記処理室に連通する検体流過流路が形成された検体流過流路部と、
    前処理に用いられる処理液を収容するための少なくとも1つの第1シリンジであって、
    前記処理室に連通する第1流体流過流路が形成された第1流体流過流路部と、
    前記第1流体流過流路に連通する内部空間が形成された第1シリンダと、
    前記第1シリンダ内で軸方向に往復運動する第1プランジャと、を含む第1シリンジと、
    核酸増幅反応に用いられる反応試薬を収容するための第2シリンジであって、
    前記処理室に連通する第2流体流過流路が形成された第2流体流過流路部と、
    前記第2流体流過流路に連通する内部空間が形成された第2シリンダと、
    前記第2シリンダ内で軸方向に往復運動する第2プランジャと、を含む第2シリンジと、を備えることを特徴とする、検査用構造体。
  2. 前記処理室内の気相の圧力を調整するための第3シリンジであって、
    前記処理室に連通する第3流体流過流路が形成された第3流体流過流路部と、
    前記第3流体流過流路に連通する内部空間が形成された第3シリンダと、
    前記第3シリンダ内で軸方向に往復運動する第3プランジャと、を含む第3シリンジを、更に備える、請求項1に記載の検査用構造体。
  3. 前記処理室形成体は、
    凹部と該凹部を取り囲む囲繞部とを有する基体と、
    前記基体を上方から覆う蓋体であって、前記凹部を被覆する凹部被覆部と前記囲繞部を被覆する囲繞部被覆部とを有する蓋体と、を含み、
    前記凹部と前記凹部被覆部とで囲まれた空間によって、前記処理室が構成される、請求項2に記載の検査用構造体。
  4. 前記検体流過流路部、前記第1シリンジ、前記第2シリンジ、及び前記第3シリンジは、それぞれ、前記囲繞部と前記囲繞部被覆部との間に挟持されている、請求項3に記載の検査用構造体。
  5. 前記第1シリンジ、前記第2シリンジ及び前記第3シリンジは、それぞれ、
    前記第1プランジャ、前記第2プランジャ及び前記第3プランジャの各々の軸回りに回転可能な操作部と、
    前記操作部の回転力を、前記軸方向への往復運動の力に変換する変換部と、を含む、請求項2〜4の何れか1項に記載の検査用構造体。
  6. 前記第1シリンジを少なくとも3つ備え、
    3つの前記第1シリンジの前記第1シリンダ内には、それぞれ、前記検体の粘度を低下させる第1処理液と、前記感染症起炎菌を吸着可能な強磁性体からなる吸着剤が分散された第2処理液と、前記吸着剤に吸着された前記感染症起炎菌を脱着させる第3処理液と、が予め充填され、
    前記第2シリンジの前記第2シリンダ内には、蛍光物質で標識された、前記標的核酸に結合可能なプライマーと、核酸増幅反応の触媒作用を有する酵素とを含む反応試薬が予め充填されている、請求項1〜5の何れか1項に記載の検査用構造体。
  7. 前記処理室内には、導電性を有する強磁性体からなる球状物が収容されている、請求項1〜6の何れか1項に記載の検査用構造体。
  8. 前記第2シリンジは、前記第2シリンダの周面に配置される、熱伝導性を有する熱伝導部を含む、請求項1〜7の何れか1項に記載の検査用構造体。
  9. 前記第2シリンジは、前記第2シリンダの周面に配置される、透光性を有する導光部を含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の検査用構造体。
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WO2017221669A1 (ja) * 2016-06-21 2017-12-28 大研医器株式会社 遺伝子検査装置

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