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JP2017114741A - シリコン材料の製造方法 - Google Patents

シリコン材料の製造方法 Download PDF

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JP2017114741A JP2015253583A JP2015253583A JP2017114741A JP 2017114741 A JP2017114741 A JP 2017114741A JP 2015253583 A JP2015253583 A JP 2015253583A JP 2015253583 A JP2015253583 A JP 2015253583A JP 2017114741 A JP2017114741 A JP 2017114741A
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加代子 湯川
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Abstract

【課題】優れた負極活物質となり得るシリコン材料の好適な製造方法を提供すること。【解決手段】 a)水を含有する層状ポリシランを凍結乾燥する工程、b)前記a)工程を経た層状ポリシランを300℃以上で加熱する工程、を含むことを特徴とするシリコン材料の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、二次電池等の蓄電装置に用いられるシリコン材料の製造方法に関する。
シリコンは半導体、太陽電池、二次電池などの構成要素として用いられることが知られており、それゆえに、シリコンに関する研究が活発に行われている。
例えば、特許文献1には、CaSiを濃塩酸で処理し、層状ポリシランを製造したこと、及び、当該層状ポリシランが二次電池の活物質として機能し得ることが記載されている。
また、特許文献2には、CaSiと酸とを反応させてCaを除去した層状ポリシランを合成したこと、当該層状ポリシランを300℃以上で加熱して水素を離脱させたシリコン材料を製造したこと、及び、当該シリコン材料を活物質として具備するリチウムイオン二次電池が記載されている。
特開2011−90806号公報 国際公開第2014/080608号
ところで、二次電池などの蓄電装置の性能に対する要求は増大しており、特に、より優れた負極活物質となり得る材料及びその製造方法の提供が熱望されている。
本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものであり、優れた負極活物質となり得るシリコン材料の好適な製造方法を提供することを目的とする。
通常、層状ポリシランの製造工程においては、溶媒として水が使用される。水の使用は、反応系の撹拌状態の維持に効果的であり、かつ、副生物の除去にも効果的である。このような製造方法で製造された層状ポリシランは、水を含む。一般的に、水を除去するには、水の沸点以上の温度で加熱乾燥する方法、又は、室温下で減圧乾燥する方法が考えられる。
しかし、本発明者の鋭意検討の結果、凍結乾燥した層状ポリシランを原料として用いてシリコン材料を製造したところ、当該シリコン材料が蓄電装置の負極活物質として好適に機能することを発見した。そして、かかる発見に基づき、本発明者は本発明を完成させた。
すなわち、本発明のシリコン材料の製造方法は、
a)水を含有する層状ポリシランを凍結乾燥する工程、
b)前記a)工程を経た層状ポリシランを300℃以上で加熱する工程、
を含むことを特徴とする。
本発明のシリコン材料の製造方法は、好適なシリコン材料を提供できる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「a〜b」は、下限a及び上限bをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに、これらの数値範囲内から任意に選択した数値を上限又は下限の数値とすることができる。
本発明のシリコン材料の製造方法は、a)水を含有する層状ポリシランを凍結乾燥する工程(以下、「a)工程」ということがある。)、b)前記a)工程を経た層状ポリシランを300℃以上で加熱する工程(以下、「b)工程」ということがある。)、を含むことを特徴とする。
まず、a)工程の前に行われる層状ポリシランの製造工程(以下、単に「層状ポリシラン製造工程」ということがある。)を説明する。
層状ポリシランは、CaSiと酸とを反応させて製造される。当該反応を、酸として塩化水素を用いた場合の反応式で示すと以下のとおりとなる。
3CaSi+6HCl→Si+3CaCl
この反応は、層状のCaSiのCaが2Hで置換されつつ、Si−H結合を形成すると考えることもできる。層状ポリシランは、原料のCaSiにおけるSi層の基本骨格が維持されているため、層状をなす。
CaSiは、一般にCa層とSi層が積層した構造からなる。CaSiは、公知の製造方法で合成してもよく、市販されているものを採用してもよい。層状ポリシラン製造工程に用いるCaSiは、あらかじめ粉砕しておくことが好ましい。
酸としては、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、硝酸、リン酸、蟻酸、酢酸、メタンスルホン酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロヒ素酸、フルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロゲルマン酸、ヘキサフルオロスズ(IV)酸、トリフルオロ酢酸、ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロジルコニウム酸、トリフルオロメタンスルホン酸、フルオロスルホン酸が例示される。これらの酸を単独又は併用して使用すれば良い。
酸としては無機酸が好ましく、特に好ましい無機酸としては、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸を例示できる。
層状ポリシラン製造工程に用いる酸は、CaSiに対して2当量以上のプロトンを供給できる量で用いればよい。
層状ポリシラン製造工程においては、反応液の撹拌状態の維持、及び、副生するカルシウム塩の除去、並びに、作業の簡便性及び安全性の観点から、酸は水溶液として用いられる。そして、層状ポリシラン製造工程にて製造された層状ポリシランには、結晶水と推定される水が含まれる。
層状ポリシラン製造工程における反応条件は、不活性ガス雰囲気下とすることが好ましい。反応温度は特に限定されないが、通常、反応温度は−10℃〜50℃の範囲内である。層状ポリシラン製造工程の反応時間は適宜設定すれば良く、例えば、1〜30時間、3〜20時間、10〜20時間を例示できる。
さて、層状ポリシラン製造工程において、酸は水溶液として用いられることを述べた。ここで、層状ポリシランであるSiは水と反応し得るし、酸素や酸のアニオン由来の元素などの不純物も含有し得るため、通常は、層状ポリシランがSiなる化合物のみで得られることはほとんどない。
層状ポリシラン製造工程で得られる層状ポリシランの純度を高めるために、適宜、濾過工程、洗浄工程、乾燥工程を実施してもよい。乾燥工程は、減圧条件下で行われるのが好ましい。これらの工程は、アルゴンや窒素などの不活性ガス雰囲気下で実施するのが好ましい。なお、濾過工程、洗浄工程及び乾燥工程を実施しても、層状ポリシラン製造工程で得られる層状ポリシランには、水が含まれる。
次に、a)工程について説明する。a)工程は、水を含有する層状ポリシランを凍結乾燥する工程である。凍結乾燥とは、層状ポリシランに含まれる水を凍結させて、水を昇華にて除去する乾燥方法を意味する。
層状ポリシランに含まれる水を凍結させるには、水を含有する層状ポリシランを低温下に供すればよい。例えば、冷凍室などの冷凍設備、又は、液体窒素、ドライアイス、有機溶媒とドライアイスとの混合物などの低温物体を利用して、水を含有する層状ポリシランを低温状態にし、当該水を凍結させればよい。
水を昇華にて除去するには、減圧条件下とするのが好ましい。減圧の範囲として、好ましくは0.001Pa〜4kPa、より好ましくは0.001Pa〜0.3kPaの範囲を挙げることができる。
また、水を昇華にて除去するには、水が凍結状態を保つ温度範囲内で、層状ポリシランを加温することが好ましい。
a)工程を採用することにより、必然的に、低温下で乾燥を実施することになるため、層状ポリシランと他の物質とで生じ得る不都合な副反応の進行を一定程度抑制できると考えられる。不都合な副反応として、層状ポリシランと水との反応や、層状ポリシランと酸素との反応を例示できる。なお、a)工程により、必ずしも、層状ポリシランに含まれるすべての水が除去されるわけではない。
a)工程に続いて、以下のa−1)工程を実施してもよい。
a−1)工程は、水を含有する層状ポリシランを130〜170℃の範囲内で減圧乾燥する工程である。
本発明者がa−1)工程を見出した経緯について説明する。
本発明者の鋭意検討の結果、本発明者は、層状ポリシランから水素が離脱してシリコン材料へと化学的に変化する温度が250℃〜300℃の範囲内にあることを発見した。
ここで、本発明者は、水を多く含む層状ポリシランを加熱した場合には、製造装置の設定温度が250℃未満の温度(例えば200℃程度)であっても、層状ポリシランから水素が離脱してシリコン材料へと化学的に変化する反応が生じ得ることを知見した。また、水を多く含む層状ポリシランからシリコン材料が製造されると、水によるシリコンの酸化が進行し、シリコン材料の純度低下が懸念される。
そこで、本発明者は、製造工程の安定化及びシリコン材料の純度向上の目的で、水を含む層状ポリシランから水を積極的に除去させることを想起した。そして、本発明者の熟慮の結果、水の沸点以上250℃未満の温度範囲であって、製造スケールや製造装置の違いなどの工業的に変動する要素が生じたとしても、層状ポリシランの水素離脱反応の開始を抑制できるであろう温度範囲内で、水を含む層状ポリシランを減圧状態で加熱して水を除去する製造工程を想起した。
以上が、本発明者がa−1)工程を見出した経緯である。
a−1)工程に供される層状ポリシランに含まれる水の量は、10質量%以下、0.5〜5質量%、1〜3質量%を例示できる。
a−1)工程の加熱温度は130〜170℃の範囲内であるが、140〜160℃の範囲内が好ましく、145〜155℃の範囲内がさらに好ましい。加熱温度が低すぎると、水の除去が不十分になる場合がある。他方、加熱温度が高すぎると、水の除去が不十分な状態で、層状ポリシランの水素離脱反応が開始される場合が想定され、そうすると、シリコンと水との反応が生じるとの問題や、シリコンの酸化が促進される問題が生じ得る。
水を除去する点でみると、一見、a−1)工程の加熱温度は、水の沸点以上250℃未満の範囲内であればよいとも考えられる。しかし、残存する水が結晶水の場合は、水の沸点で除去できるとは限らない。また、実験室の実験結果が、製造スケールの異なる生産現場での結果に、直ちに反映されるとも限らない。そこで、a−1)工程においては、実験結果をふまえて、製造スケールや製造装置の違いなどの工業的に変動する要素が多少生じたとしても、層状ポリシランの水素離脱反応の開始を抑制でき、かつ、水を除去できると想定される温度範囲を規定することにした。
a−1)工程の減圧の範囲としては、大気圧未満であり、好ましくは0.001Pa〜4kPa、より好ましくは0.001Pa〜0.3kPaの範囲を挙げることができる。
減圧乾燥する時間は、適宜設定すればよい。当該時間の範囲として、0.1〜10時間、0.5〜4時間、1〜2時間を例示できる。
次に、b)工程について説明する。b)工程は、層状ポリシランを300℃以上で加熱する工程である。以下、a)工程及びb)工程を経て製造されたシリコン材料を本発明のシリコン材料ということがある。
化学的な観点から述べると、b)工程は、加熱により、層状ポリシランから水素などを離脱させてシリコン材料を合成する工程である。b)工程を理想的な反応式で示すと以下のとおりとなる。
Si→6Si+3H
ただし、b)工程に実際に用いられる層状ポリシランは酸素や酸のアニオン由来の元素を含有し、さらに不可避不純物も含有するため、実際に得られるシリコン材料も酸素や酸のアニオン由来の元素を含有し、さらに不可避不純物も含有するものとなる。
b)工程は、常温から300℃以上の所定の温度まで、昇温することが好ましい。昇温は、複数の昇温速度を組み合わせて行うのが好ましい。
具体的には、300℃以下での最小昇温速度R又は平均昇温速度R1av.と、300℃超での最大昇温速度Rとの関係が、R<R又はR1av.<Rを満足する条件が好ましい。150〜300℃の範囲での最小昇温速度R1−1又は平均昇温速度R1−1av.と、300℃超での最大昇温速度Rとの関係が、R1−1<R又はR1−1av.<Rを満足する条件が、より好ましい。250〜300℃の範囲での最小昇温速度R1−2又は平均昇温速度R1−2av.と、300℃超での最大昇温速度Rとの関係が、R1−2<R又はR1−2av.<Rを満足する条件が、さらに好ましい。
最小昇温速度R、最小昇温速度R1−1又は最小昇温速度R1−2の具体的な数値範囲は、5℃/min.未満、0.1〜4℃/min.、0.3〜3℃/min.、0.5〜2℃/min.を例示できる。
300℃以下の範囲、150〜300℃の範囲又は250〜300℃の範囲での昇温速度を小さく保つことで、反応系内で生じ得る局所的な蓄熱を抑制することができる。局所的な蓄熱を抑制することで、粉末の飛散を伴う、急激かつ連鎖的な層状ポリシランからの水素離脱反応を抑制することができる。換言すると、300℃以下の範囲、150〜300℃の範囲又は250〜300℃の範囲での昇温速度を小さく保つことで、粉末の飛散を生じずに、層状ポリシランからの水素離脱反応を穏やかに進行させることができる。
また、300℃超の範囲においては、製造時間の短縮のため、昇温速度を大きくするのが好ましい。300℃超の温度範囲における最大昇温速度Rの具体的な数値範囲は、3〜20℃/min.、4〜15℃/min.、5〜10℃/min.を例示できる。
300℃以下の範囲、300℃超の範囲のいずれにおいても、昇温は、特定の速度のみで行ってもよいし、複数の昇温速度を組み合わせてもよい。300℃以下の範囲においては、例えば、室温から150℃までを3〜20℃/min.で昇温し、150〜300℃の範囲を0.1〜3℃/min.で昇温してもよい。また、例えば、900℃まで昇温する場合、300℃超の範囲においては、300〜850℃を3〜20℃/min.で昇温し、850〜900℃の範囲を300〜850℃での昇温速度よりも小さい速度で昇温してもよい。
b)工程は、通常の大気下よりも酸素含有量の少ない非酸化性雰囲気下で行われるのが好ましい。非酸化性雰囲気としては、真空を含む減圧雰囲気、不活性ガス雰囲気を例示できる。b)工程の加熱温度は、400℃〜1050℃まで昇温するのが好ましく、500℃〜1000℃まで昇温するのがより好ましく、600℃〜950℃まで昇温するのがさらに好ましい。加熱温度が低すぎると水素の離脱が十分でない場合があり、他方、加熱温度が高すぎるとエネルギーの無駄になる。加熱時間は加熱温度に応じて適宜設定すれば良く、また、反応系外に抜けていく水素などの量を測定しながら加熱時間を決定するのも好ましい。加熱温度及び加熱時間を適宜選択することにより、製造されるシリコン材料に含まれるアモルファスシリコン及びシリコン結晶子の割合、並びに、シリコン結晶子の大きさを調製することもでき、さらには、製造されるシリコン材料に含まれる、アモルファスシリコン及びシリコン結晶子を含むナノ水準の厚みの層の形状や大きさを調製することもできる。
シリコン結晶子のサイズとしては、ナノサイズのものが好ましい。具体的には、シリコン結晶子サイズは、0.5nm〜300nmの範囲内が好ましく、1nm〜100nmの範囲内がより好ましく、1nm〜50nmの範囲内がさらに好ましく、1nm〜10nmの範囲内が特に好ましい。なお、シリコン結晶子サイズは、シリコン材料に対してX線回折測定(XRD測定)を行い、得られたXRDチャートのSi(111)面の回折ピークの半値幅を用いたシェラーの式から算出される。
b)工程により、複数枚の板状シリコン体が厚さ方向に積層されてなる構造を有するシリコン材料を得ることができる。この構造は、走査型電子顕微鏡などによる観察で確認できる。本発明のシリコン材料をリチウムイオン二次電池の活物質として使用することを考慮すると、リチウムイオンの効率的な挿入及び脱離反応のためには、板状シリコン体は厚さが10nm〜100nmの範囲内のものが好ましく、20nm〜50nmの範囲内のものがより好ましい。また、板状シリコン体の長軸方向の長さは、0.1μm〜50μmの範囲内のものが好ましい。また、板状シリコン体は、(長軸方向の長さ)/(厚さ)が2〜1000の範囲内であるのが好ましい。
本発明のシリコン材料は、粉砕や分級を経て、一定の粒度分布の粒子としてもよい。本発明のシリコン材料の好ましい粒度分布は、一般的なレーザー回折式粒度分布測定装置で測定した場合に、D50が1〜30μmの範囲内である。
本発明のシリコン材料は、酸素を25質量%以下で含むものが好ましく、20質量%以下で含むものがより好ましく、18質量%以下で含むものがさらに好ましく、17質量%以下で含むものが特に好ましい。酸素の含有量の下限値として、5質量%、10質量%を例示できる。
本発明のシリコン材料は、層状ポリシラン製造工程で用いた酸のアニオン由来の元素を0.1〜10質量%、1〜9質量%、5〜8質量%で含むことがある。
本発明のシリコン材料は、リチウムイオン二次電池などの二次電池の負極活物質として使用することができる。その際には、本発明のシリコン材料を炭素で被覆して用いるのが好ましい。
以下、本発明のシリコン材料を負極活物質として具備する二次電池について、その代表としてリチウムイオン二次電池を例にして、説明する。本発明のシリコン材料を負極活物質として具備するリチウムイオン二次電池を、以下、本発明のリチウムイオン二次電池という。具体的には、本発明のリチウムイオン二次電池は、正極、本発明のシリコン材料を負極活物質として具備する負極、電解液及び必要に応じてセパレータを具備する。
正極は、集電体と、集電体の表面に結着させた正極活物質層を有する。
集電体は、リチウムイオン二次電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子伝導体をいう。集電体としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
正極活物質層は正極活物質、並びに必要に応じて導電助剤及び/又は結着剤を含む。
正極活物質としては、層状化合物のLiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、S、Si、Na、K、Al、Zr、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、Laから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3)、LiMnOを挙げることができる。また、正極活物質として、LiMn等のスピネル、及びスピネルと層状化合物の混合物で構成される固溶体、LiMPO、LiMVO又はLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種から選択される)などで表されるポリアニオン系化合物を挙げることができる。さらに、正極活物質として、LiFePOFなどのLiMPOF(Mは遷移金属)で表されるタボライト系化合物、LiFeBOなどのLiMBO(Mは遷移金属)で表されるボレート系化合物を挙げることができる。正極活物質として用いられるいずれの金属酸化物も上記の組成式を基本組成とすればよく、基本組成に含まれる金属元素を他の金属元素で置換したものも使用可能である。また、正極活物質として、充放電に寄与するリチウムイオンを含まない正極活物質材料、たとえば、硫黄単体、硫黄と炭素を複合化した化合物、TiSなどの金属硫化物、V、MnOなどの酸化物、ポリアニリン及びアントラキノン並びにこれら芳香族を化学構造に含む化合物、共役二酢酸系有機物などの共役系材料、その他公知の材料を用いることもできる。さらに、ニトロキシド、ニトロニルニトロキシド、ガルビノキシル、フェノキシルなどの安定なラジカルを有する化合物を正極活物質として採用してもよい。リチウムを含まない正極活物質材料を用いる場合には、正極及び/又は負極に、公知の方法により、予めイオンを添加させておく必要がある。ここで、当該イオンを添加するためには、金属または当該イオンを含む化合物を用いればよい。
導電助剤は、電極の導電性を高めるために添加される。そのため、導電助剤は、電極の導電性が不足する場合に任意に加えればよく、電極の導電性が十分に優れている場合には加えなくても良い。導電助剤としては化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)、および各種金属粒子などが例示される。これらの導電助剤を単独または二種以上組み合わせて活物質層に添加することができる。
活物質層中の導電助剤の配合割合は、質量比で、活物質:導電助剤=1:0.005〜1:0.5であるのが好ましく、1:0.01〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.03〜1:0.1であるのがさらに好ましい。導電助剤が少なすぎると効率のよい導電パスを形成できず、また、導電助剤が多すぎると活物質層の成形性が悪くなるとともに電極のエネルギー密度が低くなるためである。
結着剤は、活物質や導電助剤を集電体の表面に繋ぎ止め、電極中の導電ネットワークを維持する役割を果たすものである。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸等のアクリル系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロースを例示することができる。これらの結着剤を単独で又は複数で採用すれば良い。
活物質層中の結着剤の配合割合は、質量比で、活物質:結着剤=1:0.001〜1:0.3であるのが好ましく、1:0.005〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.01〜1:0.15であるのがさらに好ましい。結着剤が少なすぎると電極の成形性が低下し、また、結着剤が多すぎると電極のエネルギー密度が低くなるためである。
負極は、集電体と、集電体の表面に結着させた負極活物質層を有する。集電体については、正極で説明したものを適宜適切に採用すれば良い。負極活物質層は負極活物質、並びに必要に応じて導電助剤及び/又は結着剤を含む。
負極活物質としては、本発明のシリコン材料を含むものであればよく、本発明のシリコン材料のみを採用してもよいし、本発明のシリコン材料と公知の負極活物質を併用してもよい。
負極に用いる導電助剤及び結着剤については、正極で説明したものを同様の配合割合で適宜適切に採用すれば良い。
集電体の表面に活物質層を形成させるには、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電体の表面に活物質を塗布すればよい。具体的には、活物質、溶剤、並びに必要に応じて結着剤及び/又は導電助剤を混合し、スラリーを調製する。上記溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水を例示できる。該スラリーを集電体の表面に塗布後、乾燥する。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮しても良い。
電解液は、非水溶媒と非水溶媒に溶解した電解質とを含んでいる。
非水溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、エーテル類等が使用できる。環状エステル類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトンを例示できる。鎖状エステル類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等を例示できる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンを例示できる。非水溶媒としては、上記具体的な溶媒の化学構造のうち一部又は全部の水素がフッ素に置換した化合物を採用しても良い。
電解質としては、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を例示できる。
電解液としては、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネートなどの非水溶媒に、LiClO、LiPF、LiBF、LiCFSOなどのリチウム塩を0.5mol/Lから1.7mol/L程度の濃度で溶解させた溶液を例示できる。
セパレータは、正極と負極とを隔離し、両極の接触による短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド(Aromatic polyamide)、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂、セルロース、アミロース等の多糖類、フィブロイン、ケラチン、リグニン、スベリン等の天然高分子、セラミックスなどの電気絶縁性材料を1種若しくは複数用いた多孔体、不織布、織布などを挙げることができる。また、セパレータは多層構造としてもよい。
次に、正極、負極及び電解液を用いた本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
正極および負極に必要に応じてセパレータを挟装させ電極体とする。電極体は、正極、セパレータ及び負極を重ねた積層型、又は、正極、セパレータ及び負極を捲いた捲回型のいずれの型にしても良い。正極の集電体および負極の集電体から、外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてリチウムイオン二次電池とするとよい。また、本発明のリチウムイオン二次電池は、電極に含まれる活物質の種類に適した電圧範囲で充放電を実行されればよい。
本発明のリチウムイオン二次電池の形状は特に限定されるものでなく、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、車両に搭載してもよい。車両は、その動力源の全部あるいは一部にリチウムイオン二次電池による電気エネルギーを使用している車両であればよく、たとえば、電気車両、ハイブリッド車両などであるとよい。車両にリチウムイオン二次電池を搭載する場合には、リチウムイオン二次電池を複数直列に接続して組電池とするとよい。リチウムイオン二次電池を搭載する機器としては、車両以外にも、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。さらに、本発明のリチウムイオン二次電池は、風力発電、太陽光発電、水力発電その他電力系統の蓄電装置及び電力平滑化装置、船舶等の動力及び/又は補機類の電力供給源、航空機、宇宙船等の動力及び/又は補機類の電力供給源、電気を動力源に用いない車両の補助用電源、移動式の家庭用ロボットの電源、システムバックアップ用電源、無停電電源装置の電源、電動車両用充電ステーションなどにおいて充電に必要な電力を一時蓄える蓄電装置に用いてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例および比較例などを示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
・層状ポリシラン製造工程
アルゴン雰囲気下、0℃とした濃度35重量%のHCl水溶液に、CaSiを加え、撹拌した。その後、反応液を室温まで昇温し、濾過を行った。残渣を蒸留水で3回洗浄して、水を含むケーキ状の層状ポリシランを得た。
・a)工程
水を含むケーキ状の層状ポリシランをフラスコに入れた。フラスコ、水トラップ装置及び油回転真空ポンプを連結した。フラスコを液体窒素で冷却し、層状ポリシランに含まれる水を凍結させた。油回転真空ポンプを駆動させるとともに、フラスコ内の水が凍結状態を保つ温度範囲内でフラスコを加温した。フラスコの加温開始から48時間、0.2kPaにて油回転真空ポンプによる凍結乾燥を行った。
・a−1)工程
a)工程を経た層状ポリシランを、油回転真空ポンプを用いて、0.2kPa、150℃で、1.5時間、減圧乾燥した。
・b)工程
a−1)工程を経た層状ポリシランを、Oを1体積%以下の量で含むアルゴン雰囲気下にて、以下の昇温条件で加熱し、シリコン材料を得た。これを実施例1のシリコン材料とした。なお、製造装置内に、粉末の飛散は観察されなかった。
昇温条件:
20〜150℃:昇温速度5℃/min.
150〜300℃:昇温速度1℃/min.
300〜850℃:昇温速度5℃/min.
850〜900℃:昇温速度2.5℃/min.
・リチウムイオン二次電池製造工程
実施例1のリチウムイオン二次電池を以下のとおり製造した。
負極活物質として実施例1のシリコン材料45質量部、負極活物質として天然黒鉛40質量部、導電助剤としてアセチレンブラック5質量部、結着剤としてポリアミドイミド10質量部、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドンを混合し、スラリーを調製した。上記スラリーを、集電体としての厚さ約20μmの電解銅箔の表面にドクターブレードを用いて塗布し、乾燥して、銅箔上に負極活物質層を形成した。その後、ロールプレス機により、集電体と負極活物質層を強固に密着接合させた。これを200℃で2時間減圧乾燥し、負極活物質層の厚さが23μmの負極を得た。
上記の手順で作製した負極を評価極として用い、リチウムイオン二次電池(ハーフセル)を作製した。対極は厚さ500μmの金属リチウム箔とした。
対極をφ14mm、評価極をφ11mmに裁断し、セパレータ(ヘキストセラニーズ社製ガラスフィルター及びCelgard社製「Celgard2400」)を両極の間に介装して電極体とした。この電極体を電池ケース(CR2032型コイン電池用部材、宝泉株式会社製)に収容した。電池ケースに、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比1:1で混合した混合溶媒にLiPFを1Mの濃度で溶解した非水電解液を注入し、電池ケースを密閉して、実施例1のリチウムイオン二次電池を得た。
(比較例1)
・層状ポリシラン製造工程
アルゴン雰囲気下、5℃とした濃度35重量%のHCl水溶液に、CaSiを加え、撹拌した。その後、反応液を室温まで昇温し、濾過を行った。残渣を蒸留水で3回洗浄して、エタノールで洗浄し、室温で48時間減圧乾燥して、ケーキ状の層状ポリシランを得た。
・a−1)工程
上記ケーキ状の層状ポリシランを、油回転真空ポンプを用いて、0.2kPa、150℃で、1.5時間、減圧乾燥した。
以下、実施例1と同様の方法で、比較例1のシリコン材料及びリチウムイオン二次電池を製造した。なお、製造装置内に、粉末の飛散は観察されなかった。
(評価例1)
実施例1及び比較例1のシリコン材料につき、酸素・窒素・水素分析装置EMGA(株式会社堀場製作所)を用いて酸素量を分析した。
また、実施例1及び比較例1のリチウムイオン二次電池について、温度25℃、電流0.2mAで評価極の対極に対する電圧が0.01Vになるまで充電を行い、次いで温度25℃、電流0.2mAで評価極の対極に対する電圧が1Vになるまで放電を行った。この時の(放電容量/充電容量)×100を初期効率(%)として算出した。なお、評価例1では、評価極にLiを吸蔵させることを充電といい、評価極からLiを放出させることを放電という。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2017114741
表1から、a)工程を行うことにより、シリコン材料の酸素量が低減され、リチウムイオン二次電池の初期充電容量及び初期効率が向上することがわかる。本発明のシリコン材料が活物質として好適に機能することが裏付けられた。
(参考例1)
・層状ポリシラン製造工程
アルゴン雰囲気下、0℃とした濃度35重量%のHCl水溶液に、CaSiを加え、撹拌した。その後、反応液を室温まで昇温し、濾過を行った。残渣を蒸留水で3回洗浄した後、エタノールで洗浄し、室温で減圧乾燥して、水を含むケーキ状の層状ポリシランを得た。
・a−1)工程
水を含むケーキ状の層状ポリシランを、油回転真空ポンプを用いて、0.2kPa、150℃で、1.5時間、減圧乾燥した。
・b)工程
a−1)工程を経た層状ポリシランを、Oを1体積%以下の量で含むアルゴン雰囲気下にて、以下の昇温条件で加熱し、シリコン材料を得た。これを参考例1のシリコン材料とした。なお、製造装置内に、粉末の飛散は観察されなかった。
昇温条件:
20〜150℃:昇温速度5℃/min.
150〜300℃:昇温速度1℃/min.
300〜850℃:昇温速度5℃/min.
850〜900℃:昇温速度2.5℃/min.
以下、実施例1と同様の方法で、参考例1のリチウムイオン二次電池を製造した。
(参考例2)
a−1)工程の減圧乾燥時間を0.5時間とした以外は、参考例1と同様の方法で、参考例2のシリコン材料及びリチウムイオン二次電池を製造した。なお、製造装置内に、粉末の飛散は観察されなかった。
(参考例3)
a−1)工程の減圧乾燥時間を3.5時間とした以外は、参考例1と同様の方法で、参考例3のシリコン材料及びリチウムイオン二次電池を製造した。なお、製造装置内に、粉末の飛散は観察されなかった。
(参考比較例1)
a−1)工程を行わなかった以外は、参考例1と同様の方法で、参考比較例1のシリコン材料及びリチウムイオン二次電池を製造した。なお、製造装置内に、粉末の飛散は観察されなかった。
(参考比較例2)
b)工程の昇温条件を以下のとおりとした以外は、参考比較例1と同様の方法で、参考比較例2のシリコン材料及びリチウムイオン二次電池を製造した。なお、製造装置内に、粉末の激しい飛散が観察された。
昇温条件:
20〜850℃:昇温速度5℃/min.
850〜900℃:昇温速度2.5℃/min.
(参考評価例1)
参考例1〜参考例3において、a−1)工程の減圧乾燥前後の層状ポリシランの重量から、a−1)工程の減圧乾燥前の層状ポリシランの重量を基準とした水分除去量を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2017114741
a−1)工程における150℃での減圧乾燥時間は、1.5時間で十分であるといえる。また、a−1)工程の前に行った室温での減圧乾燥では、水の除去が不十分であるといえる。水の除去の困難性からみて、a−1)工程で用いた層状ポリシランには、結晶水が存在すると推定される。
(参考評価例2)
参考例1、参考比較例1及び参考比較例2につき、b)工程における、理論量に対するシリコン材料の収率を計算した。結果を表3に示す。
Figure 2017114741
b)工程において300℃以下での昇温速度が小さい参考例1及び参考比較例1の収率が優れていることがわかる。参考比較例2の収率が低いのは、300℃以下での昇温速度が大きいことにより、粉末の飛散を伴う、急激かつ連鎖的な層状ポリシランからの水素離脱反応が生じた結果といえる。
(参考評価例3)
参考例1、参考比較例1及び参考比較例2のシリコン材料につき、酸素・窒素・水素分析装置EMGA(株式会社堀場製作所)を用いて酸素量を分析した。
また、参考例1、参考比較例1及び参考比較例2のリチウムイオン二次電池について、温度25℃、電流0.2mAで評価極の対極に対する電圧が0.01Vになるまで充電を行い、次いで温度25℃、電流0.2mAで評価極の対極に対する電圧が1Vになるまで放電を行った。この時の(放電容量/充電容量)×100を初期効率(%)として算出した。なお、参考評価例3では、評価極にLiを吸蔵させることを充電といい、評価極からLiを放出させることを放電という。
以上の結果を表4に示す。
Figure 2017114741
表4から、a−1)工程を行うことにより、シリコン材料の酸素量が低減され、リチウムイオン二次電池の初期充電容量及び初期効率が向上することがわかる。本発明のシリコン材料が活物質として好適に機能することが裏付けられた。
(参考評価例4)
層状ポリシランを120℃、250℃又は300℃で加熱した。加熱後の物質につき、粉末X線回折装置を用いて、回折パターンを測定した。120℃加熱品及び250℃加熱品においては、層状ポリシランに由来する回折ピークが観察されたものの、300℃加熱品においては、層状ポリシランに由来する回折ピークが観察されなかった。
これらの結果から、300℃においては、層状ポリシランから水素が離脱して、シリコン材料となる反応が進行したといえる。他方、250℃以下の温度では、当該反応が生じなかったことがわかる。層状ポリシランの水素離脱反応は、250〜300℃の温度範囲内で、生じるといえる。

Claims (2)

  1. a)水を含有する層状ポリシランを凍結乾燥する工程、
    b)前記a)工程を経た層状ポリシランを300℃以上で加熱する工程、
    を含むことを特徴とするシリコン材料の製造方法。
  2. 請求項1の製造方法で製造されたシリコン材料を用いて負極を製造する工程、
    を含むことを特徴とする蓄電装置の製造方法。
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